「メリークリスマス! おまえら甘いモン好き? 俺は好き!!」
初っぱなからテンションの高いアザレア・シエヴェール(羽衣人のスカイダンサー・f32749)の手には、一枚のチラシが握られている。
それはアルダワに存在するスイーツ工房のものだった。毎年この時期になると、クリスマス用のスイーツを大量に売り出すらしい。
だがそれ以上に、ここの一番の特色は、キッチンを借りて自分たちでスイーツを作れるクリスマスだけのイベントだ。作ったものはラッピングをして持ち帰ってもいいし、併設されたパーティ会場でみんなと食べることもできる。
「機具や材料は、向こうさんが用意してくれてる。一応クリスマスのお祝い……ってことになってっけど、好きに使って何でも作っていいってさ。レシピも見せてもらえるから、料理に自信がなけりゃそれの通りに作ればいい」
一般的な製菓材料は揃っており、レシピも簡単なものから本格的なものまで様々だ。なんなら、あとはデコレーションするだけのケーキスポンジ等の用意もされている。自分の腕とやる気に見合ったものを選べるシステムだった。アルダワに存在しない素材であっても、猟兵による持ち込みは認められている。
持ち帰り用のラッピング材料も同様に、用意されたクリスマスカラーの包装紙やリボンを使ってもいいし、自分で好きなものを持ってきてもいい。
「っつっても、あんまりゲテモノや危険物はダメだぞ。あと喧嘩も禁止。あくまで、みんなで楽しいクリスマスのイベントだからな」
爆発とかさせるなよ、と念を押しつつ(フリではない)、アザレアはグリモアを手にニカリと笑った。
posso
はじめましてこんにちは、possoと申します。
今回はクリスマスシナリオとなります。
クリスマスパーティやプレゼント交換向けのスイーツを作ろう! という趣旨ですが、クリスマスに関係の無いスイーツでもまったく問題ございません。
お好きなものを楽しく作っていただけますと幸いです。
ただし毒物や危険物の製作、モザイクが必要そうな素材の持ち込みなどのプレイングは採用できない可能性が高いです。その点、ご了承をお願い申し上げます。(ご本人やお連れ様が食べられる範囲であれば、不味い・下手というプレイングも問題ございません)
プレイング受付期間は25日9:00~27日23:59までです。
年内の完結を予定しておりますため、万一沢山のプレイングをいただいてしまった場合は、採用できない方が出る可能性がございます。その際には申し訳ございません。
複数人でいらっしゃる場合には、全員がそうとわかるような共通の記載をお願いいたします。
失効日も揃えていただけますと、よりありがたく存じます。
皆様のプレイングをお待ちしております。
この度もどうぞよろしくお願いいたします。
第1章 日常
『お茶のひと時』
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POW : ケーキと紅茶を楽しむ。
SPD : ケーキ以外のお菓子と飲み物を。
WIZ : お持ち帰りのお菓子をお買い求め。
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
尖晶・十紀
アドリブ絡み歓迎
甘いもの作って食べれるなんて……!これは、参加しないわけにはいかないね。【大食い】スキルもある、気の済むまで作って食べよう
折角だしクリスマスのスイーツにしよう。ドライフルーツを練り込んだシュトーレン、ふわふわ卵のパンドーロ、丸太の形が可愛いブッシュ・ド・ノエル……
お菓子作りは計量が命、正確に。デコレーションは感性を爆発させて心の赴くままに。この二面性、て言うのかな?これがお菓子作りの楽しいところだよね
完成したらいざ実食。……ん、やはり美味い。甘味は万能薬……何切れずつかは包んでお土産にしようかな?
他の人がいたら作ったもの同士を交換会してみるのも楽しいかもね
「甘いもの作って食べれるなんて……! これは、参加しないわけにはいかないね」
目の前に並ぶ数々の材料を眺め、早くもぐうと鳴る腹を抱えながら、尖晶・十紀(クリムゾン・ファイアリービート・f24470)は気の済むまで作って食べようという決意を固めた。
スタッフににこやかに手渡されたエプロンを身につけ、彼女は調理台の前に立つ。
「折角だしクリスマスのスイーツにしよう」
お菓子作りは計量が命。材料を手に取った十紀は、小数点単位で確認できる計量器と、真剣な顔で向かい合った。ほんの僅かな誤差でさえも見逃さぬよう、正確に重さを量って混ぜ合わせる。
バターとをたっぷりと使った生地に、フルーツとナッツのフィリングを混ぜ合わせて折りたたむ。ココアパウダーを混ぜ込んだ小麦粉に、泡立てた卵と牛乳を合わせ、ゴムべらで切るように混ぜていく。卵黄とラム酒の香る生地が、オーブンで焼ける甘い香り。
ドライフルーツを練り込んだシュトーレン、ふわふわ卵のパンドーロ、丸太の形が可愛いブッシュ・ド・ノエル……。
アルダワ特有の魔法の窯で、あっという間に焼き上がったそれらを目の前に、十紀はデコレーションの準備を始めた。
太く長いシュトーレンに、雪のように降り積もる粉砂糖の上には、カラフルなチョコスプレーが舞い踊る。カロリーなんて気にするものか。
サンタやトナカイの形の砂糖人形は、チョコクリームを巻き込んだブッシュ・ド・ノエルの上に乗せる。柊を模したマジパンの横に、賑やかに添えられたブルーベリーにラズベリー。
星形パンドーロをざっくり切って、生クリームを芸術的に絞り出す。新鮮なカットフルーツをふんだんに飾れば、まるでクリスマスツリーのようにも見えた。
細かいことも、王道も、そんなの気にすることはなく。ただ心の赴くままに。
「これがお菓子作りの楽しいところだよね……」
自らの感性を爆発させたデコレーションを前に、十紀は額の汗を拭って満足げな溜息をついた。そしていよいよ、切り分けたそれらを味見のために口へ運ぶ。
「……ん、やはり美味い。甘味は万能薬……」
しみじみと呟いた彼女は、改めて自分の作った品々を見おろした。始めから沢山食べるつもりで作ったそれらは、当然ながら相当な量だ。何切れずつかは、包んで持ち帰るとして……。
「交換会……とか、やってるかな?」
他の人は、どんなものを作ったのだろう。手作りスイーツを手に立ち上がった十紀は、期待を胸にパーティ会場へと向かうのだった。
大成功
🔵🔵🔵
スキアファール・イリャルギ
【モノクロフレンズ】
おぉ、これは作り甲斐がありますねぇトーさん
コローロとラトナも一緒に作りましょう
(ひかりとねこさんを呼んで
(おーと小さく拳を掲げる!
はい、じゃんじゃか塗っていきますよー
焼き加減ばっちりですねトーさん、流石です
えっ、褒め過ぎですトーさん……(照れ)
コローロとラトナはどんなデザインがいい?
(ぴかぴか光って何かを伝えるひかり
(肉球を見せるねこさん
ふむふむ、肉球にお花に雪の結晶に……
マジパン生地やチョコペンを使って
トーさんと一緒にデコレーションしていきましょう
わぁ、沢山!
とても綺麗に出来ましたね!(ぱちぱち拍手!
写真を撮ってからみんなで一緒に食べましょうか
ふふ、楽しいですねトーさん!
茜崎・トヲル
【モノクロフレンズ】あーさん=スーさん=スキアファールさん!交互に呼ぶよ!
あーさんたちと来ーたよ!
見てみてースーさん!いっぱい焼いて、デコって、食べていーんだって!
よーし!おれがホットケーキをいっぱい焼きます!
それをこの……丸い型で切って、そろえて重ねるから、あーさんは生クリームで塗っちゃって!
わー上手いー!!器用!!左官屋さんみたい!!かっこいい!!
そんでそんで、白いどだいができたら、ラーさんとコロちゃんのすてきデザインを聞いてー
おれとスーさんでデコる!サンタ人形も乗せる!
できたー!!やったー!!すばらケーキ!みんなで食べよーぜ!!飲み物とってくる!写真も撮ろー!
たのしいね、あーさん!!
磨き抜かれた調理器具と新鮮な食材の山を見て、スキアファール・イリャルギ(抹月批風・f23882)と茜崎・トヲル(Life_goes_on・f18631)は感嘆の溜息を漏らした。
「見てみてースーさん! いっぱい焼いて、デコって、食べていーんだって!」
「おぉ、これは作り甲斐がありますねぇトーさん」
はしゃいだ声で言うトヲルに頷き返してから、コローロとラトナも一緒に作りましょう、とスキアファールは傍らのひかりとねこさんへ話しかける。
心得たと言いたげにふわりと宙を舞うひかりと、ふすりと鼻を鳴らすねこさんを見た二人は、やる気を込めた拳を掲げた。
「よーし! おれがホットケーキをいっぱい焼きます! それをこの……丸い型で切って、そろえて重ねるから、あーさんは生クリームで塗っちゃって!」
腕まくりをしたトヲルが、さっと材料を混ぜ合わせ、フライパンを熱してホットケーキを焼いていく。艶やかなきつね色に焼けていくそれを見たスキアファールは、ぱちぱちと手を打ち合わせた。
「焼き加減ばっちりですねトーさん、流石です。では、はい、じゃんじゃか塗っていきますよー」
ホットケーキを受け取ったスキアファールは、パレットナイフに生クリームを取り、ぺたぺたと塗り込んでいく。片手でホットケーキの皿を回しながら、均等に、手早く。
その様子を見たトヲルが、フライパンを操る手はそのままに目を輝かせた。
「わー上手いー!! 器用!! 左官屋さんみたい!! かっこいい!!」
「えっ、褒め過ぎですトーさん……」
トヲルの賛辞にはにかみながらも、スキアファールは作業を続け、やがて二人の目の前には、白く丸い土台が並んだ。
いよいよここからが本番である。それを理解しているかのように、小さなひかりとねこさんが、パレットナイフを置いたスキアファールのもとへ寄ってきた。
「コローロとラトナはどんなデザインがいい?」
優しく問いかける彼へと向けて、ひかりはぴかぴかと瞬き、ねこさんはふくふくとした肉球を差し出す。共に人の言葉を発することはなかったが、スキアファールはなるほどと頷いた。
「ふむふむ、肉球にお花に雪の結晶に……マジパン生地やチョコペンで何とかなるかな」
「わかった! おれとスーさんでデコる! サンタ人形も乗せる!」
雪原を模したようなクリームの上に、砂糖菓子のサンタが舞い降りる。隣には同じく砂糖の雪の結晶、寒さにも負けず咲く花は、色とりどりのマジパン製だ。
白い大地に点々と残る猫の足跡は、チョコペンが次々と描き出す。足跡を辿った先にあるのは、猫の形のチョコクッキー。
ホットケーキの上に、広がるメリークリスマス。デコレーションを終えた彼らは、華やかなそれにしばし見入った。
「できたー!! やったー!! すばらケーキ! みんなで食べよーぜ!!」
その沈黙を破り、満面の笑みを浮かべたトヲルが、全身で喜びを示すようにぴょんぴょんと跳ねる。
「とても綺麗に出来ましたね! 写真を撮ってからみんなで一緒に食べましょうか」
ぱちぱちと拍手の音を響かせ、スキアファールも笑う。ひかりはケーキの周りをふわふわと飛び回り、ねこさんは興味深げに甘い匂いを嗅いでいた。
ケーキを崩さないように注意しながら、パーティ会場へと場所を移す。準備されたドリンクバーを見たトヲルが、飲み物取ってくる! と走って行って、すぐに人数分の飲み物を持って戻ってきた。
切り分ける前に記念写真を撮れば、飲み物を手に乾杯を交わす。
「ふふ、楽しいですねトーさん!」
「たのしいね、あーさん!!」
互いに同じ思いを口にして、二人はにこりと微笑み合った。
沢山の楽しさを込めて作ったケーキは、果たしてどんな味がするのだろう。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
栗花落・澪
お菓子作りならまかせて! 大得意!
できれば少しでもいいから工房の人とお話したいな
プロの方のご意見も色々参考にさせてほしい
雪と氷をモチーフにしたいんだ
土台は白でいいとして、上に青いゼリー乗せようと思うんだけど
青の色味をバタフライピーとサイダーで迷ってて
紅茶ベースなら土台はチーズケーキ、サイダーなら生クリームが合うかな?
意見を貰いながら作ったら、上にほんのりシュガーパウダーを振りかけて
かまくらのようにバニラアイスを乗せてみようか
それから、★Candy popの中から青系の飴を取り出し
魔法でぱっと作った飴細工の氷の結晶を添えて
できた!えへへ、どうかな?
持ち帰り…え、レシピ?
ま、待って、今メモする…!
お菓子作りなら大得意だ。そんな意気込みを持って、栗花落・澪(泡沫の花・f03165)はキッチンへと足を踏み入れた。
「えーと……材料はこんな感じで……できればプロの方のご意見も参考にしたいな」
作るものの構想は予め練ってきた。ある程度の準備を済ませた澪は、近くを通りかかったスタッフへと声をかける。
「どうなさいましたか?」
「あの、雪と氷をモチーフにしたケーキを作りたいんだけど……」
土台は白、上に青いゼリーを載せようとまでは考えているものの、そのゼリーの味はバタフライピーがいいかサイダーがいいかで迷っている。
そう相談を受けた女性スタッフは、澪の話に真摯に耳を傾け、どういったものを作りたいか、他にどのような素材を使うかを元に彼にアドバイスを送る。
「そうですね、バタフライピーは特徴的な味もありませんので……」
「うん、うん、……じゃあ紅茶ベースなら土台はチーズケーキ、サイダーなら生クリームが合うかな?」
意見を元にしながら、澪は用意した二つのケーキにそれぞれのゼリーを飾り付ける。広がる青色の上に、粉雪のようにシュガーパウダーを振りかけて、更にかまくらをイメージしたバニラアイスをその上に載せた。
これでだいぶ形は整ったものの、まだ最後の仕上げがある。澪は持ち込んできたガラスの小瓶を手に取ると、その蓋をぽんぽんと軽く叩いた。するとみるみるうちに、小瓶の中に色とりどりの飴玉が増えていく。
その中から青い飴玉を選んで取り出し、手のひらに置いて魔法をかければ、一度どろりと溶け落ちたそれは、艶やかな飴細工の雪の結晶へと姿を変えた。
それを中央部に沿えてやれば――そこには甘く静謐な、雪と氷の世界が広がる。
「できた! えへへ、どうかな?」
「まあ、素敵です!」
澪の作業を見守っていたスタッフが、微笑みながら拍手をする。澪は照れくさそうに頬を染めながらも、自らの作品を誇らしげに見つめていた。
そして、これは持ち帰りで……と伝えようとした矢先。
「……あの、よろしければなんですが、詳しいレシピをお聞きしても……?」
「え? ま、待って、今メモする……!」
予想外の言葉に目を丸くしながらも、澪はメモとペンを取り出した。
大成功
🔵🔵🔵