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月の下で永遠を彷徨う

#ダークセイヴァー #【Q】 #月光城 #月の眼の紋章

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#月の眼の紋章


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●月光城
 空に輝く月。地下世界にも拘らず天井があるはずの空には人の目を引き付ける月が浮かんでいた。
 その光を受けて月の如く輝く城が地下世界にあった。
「た、助けて!」
「お願いします! 村に帰してください!」
 その城の入り口にローブを纏った怪しげな集団に捕われた人々の姿があった。
「安心なさい。殺したりしません」
「それどころか君達はこの城で安寧に暮らせるのです。幸運を喜びなさい」
 口元だけに笑みを浮かべたローブの術士達が大きな城門を開き中に入る。
 ギギィ――軋む音と共に扉が開くと、中からむわっと瘴気が溢れ出す。
「ひぃっ!!」
「し、死体が……!」
 見れば城内には白骨化した人の死体があちこちに転がっていた。
「ああ、驚かせてしまいましたね」
「彼らは運悪く肉体が滅んでしまった人たちです。ですが、ほら」
 術士が手を振ると、骸骨が立ち上がって手を振り返した。
「まだ彼らの魂はこの場に残っているのです。これは永遠の命とも言えるでしょう?」
 狂った笑みを浮かべ、楽しそうに術士は骸骨を操る。
「嫌だ嫌だ!」
「帰る! 家族の元に帰らせてくれ!」
 捕らわれた人々は暴れようとするが、拘束する術士達の手はびくともしない。
「君達の棲み処に案内しましょう」
「さあ、こちらです」
 引きずられて城の内部を進むと厳重に施錠された鉄の扉が開く。その中は美術館のように絵画がずらりと並べて飾られていた。
 絵画にはそれぞれ違う人間の叫ぶ顔や、泣く顔。苦しむ顔に絶望する顔まで、負の顔で壁一面が埋まっていた。そして不思議なことに白紙のまま飾られてる絵が幾つもあった。
「こ、これは?」
「素晴らしい絵でしょう? ここが君達の住まう人間画廊(ギャラリア)。この絵画の中こそが君達が永遠の安寧に包まれ過ごせる場所なのです」
「もし城主様にその体が使い切られてしまっても、肉体は滅びれどその魂は我々が保護できます。このように」
 転がるさまざまな生き物の骨に死霊が宿り、組み合わさって骸骨の怪物の群れが部屋を守る番人の如く立ち上がった。
「イヤァ! こんなの死んだ方がマシじゃない!」
「助けてくれぇ! 誰かぁ!!」
 泣き叫ぶ人々が真っ白な絵画へと押し付けられる。するとするっと全身が中に入り込み、絵となって泣き叫ぶ顔が浮かび上がった。
「これで君達はこの城の住人です」
「永遠の世界へようこそ。歓迎しますよ」
 人間画廊の一部となった人々は瞬き一つできず、ただ苦悶の顔で絵の外の世界を見ることしかできなかった……。

●グリモアベース
「ダークセイヴァーで我々が活動していたのが地下都市だと判明したが、何故地下なのに月が見えるのかという謎が出て来た」
 バルモア・グレンブレア(人間の戦場傭兵・f02136)が集まった猟兵達に新たな事件の情報を話し始めた。
「そこで調べたところ、『月光城』と呼ばれる城塞が見つかった。月の満ち欠けに呼応して輝くという不思議な城だ。それが地下の月と何か関係があるかもしれん。調べてみる価値はあるだろう」
 月のように輝く城。攻略できれば月との関りが判明するかもしれない。
「向かってもらう城はオブリビオンの棲み処となっていて、『月光城の主』と呼ばれる強大なオブリビオン『永遠に未完成なる死霊竜』が君臨している。他のあらゆる勢力から独立し、『第五の貴族』の干渉すら阻む力を持っているようだ。そこへ侵入するのは非常に危険なミッションとなるだろう」
 独立しているということはあらゆる外敵を排除するだけの戦力を持っているということだ。そこへ向かうなら激しい戦いになる覚悟が必要となる。

「城内には配下のオブリビオンである『怨魂術士』達がいる。強化されて通常のオブリビオンよりも強力であり、さらには城のあちこちにある白骨死体を操ってスケルトンとして使役しているようだ。スケルトンの戦闘力は低いが不意を突いて妨害するように動くので注意が必要だ」
 白骨死体が罠の役割を持って侵入者を阻むように襲い掛かる。その魂を浄化できれば逆に術士の力を弱めることも可能かもしれない。
「城には人間画廊(ギャラリア)と呼ばれる牢獄のような場所があり、そこには大勢の人々が絵画の中に封じられている。どうやらこの人間画廊が城主である死霊竜が宿す、眼球と満月を組み合わせたような『月の眼の紋章』に絶大な力を与えているようだ。人々を救出しなくては圧倒的な力の前に敗れることとなるだろう」
 人間のエネルギーを使う仕組みで、月の眼の紋章は66倍もの驚異的な戦闘力を主に与える。まともに戦えば勝ち目はないだろう。
「人間画廊には番人の骸骨の怪物の群れがいる。それを排除しながら絵を破けば中から人が救い出せる。番人を全て排除した後は安全になった室内に人々を待機させ、城主を討ちに向かうことになる」
 人々を脱出させている暇はない。新たに捕まえられる前に弱体化した城主を討てばもう人間画廊に意味はなくなる。
「城主である死霊竜は紋章の効果を失っても強力だ。油断はするな。それと通常の攻撃に加えて月の眼の紋章から棘鞭が飛び出して攻撃して来る。それへの対処も同時に考えなくてならん。厄介な敵だが紋章の効果さえ消せば倒せぬ敵ではない」
 強力な死霊竜を打ち破れば月光城の攻略は成功となり、死霊が消え安全に人々を脱出させることもできる。

「月が何故あるか、他の世界に住む者からすれば疑問にも思わぬことだな。それが世界の真実に一歩でも近づく可能性があるのなら探ってみるべきだろう。オブリビオンに捕らわれた人々も放っては置けんしな」
 バルモアが月のように輝く城の前へとゲートを開いた。
「死に満ちた月光城を攻略せよ!」


天木一
 こんにちは天木一です。
 ダークセイヴァーにある月光城の一つを攻略します!

 第1章は城内を守る怨魂術士の集団との戦闘になります。
 辺りに転がる骸骨が死霊によって突然動いて妨害する罠となっています。死霊を浄化できれば術士の操る怨魂を減らすことができます。

 第2章は牢獄のように厳重に守られた人間画廊(ギャラリア)で、絵画に封じられた人々を救助します。絵を破けば中から人が出てきます。
 門番として人や動物の骨を組み合わせた骨の怪物が襲ってきます。

 第3章では城の謁見の間にいる永遠に未完成なる死霊竜との戦闘になります。
 体に月の眼の紋章が融合しています。人間画廊を解放することにより通常の戦闘力に戻っています。
 紋章から飛び出す棘鞭による追加攻撃を行います。

 複数人で参加する方は最初にグループ名などをご記入ください。
 プレイングの締め切り日などは決まり次第マスターページかタグにて。
 月光城を攻略し月の謎に迫りましょう!
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第1章 集団戦 『怨魂術士』

POW   :    永遠に続く怨嗟の螺旋
自身が戦闘不能となる事で、【仲間を殺した】敵1体に大ダメージを与える。【怨魂がもたらす恐怖】を語ると更にダメージ増。
SPD   :    浄化されぬ怨みの魂
【死して怨魂と化した仲間達】が自身の元へ多く集まるほど、自身と[死して怨魂と化した仲間達]の能力が強化される。さらに意思を統一するほど強化。
WIZ   :    救われなかった魂達の嘆き
自身の【使役怨魂】から【呪縛慟哭】を放出し、戦場内全ての【敵の機動力】を無力化する。ただし1日にレベル秒以上使用すると死ぬ。

イラスト:nii-otto

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

モルツクルス・ゼーレヴェックス
「はじめまして皆さん、自分はモルツクルス・ゼーレヴェックス。なんの変哲もない魔法使いっす!ご心配せずとも元から動くつもりなんて無いっすよ」
空気なんて読まずにズカズカと、なんでもないかのように明るい声で。
怨恨術士なんて脇役は無視させて頂いて、使役されている霊達に語りかける。
「いいっすか、そりゃああなた方恨む気持ちも重々分かるっすけどねえ、そういった気持ちは利用されちゃってるんすよ。今から自分達はそいつボッコボコにするんでゲラゲラ笑う準備をお願いするっすよ」
空に輝く冥王の特権をもって彼等に願うのは『楽しむこと』と『安らぐこと』
笑顔を誠意をもって接することが、自分にできる精一杯
「おやすみなさいっす」


儀水・芽亜
屍術師がこうも群れているとは。世も末ですね。いえ、この世界は既に末法の世のようなものでした。

「全力魔法」眠りの「属性攻撃」「範囲攻撃」「除霊」「結界術」「呪詛耐性」を編み込んだサイコフィールドを展開。効果範囲、戦場全域!
オブリビオンには眠りを、捕らわれた人々には癒しを。

「コミュ力」と「パフォーマンス」で、救助に来たと民衆に説明し、至急避難するよう伝えます。「集団戦術」の要領で秩序だって避難出来ればいいのですが。
混乱が起きそうなら、アリアデバイスから声を飛ばして仲裁します。

さて、眠りに落ちたオブリビオンたち。この裁断鋏『Gemeinde』でそっ首を「切断」したらどうなりますか。お勤めは粛々と。


館野・敬輔
【SPD】
アドリブ連携大歓迎

…死してなお、弄ばれるとは

指定UC発動し、白い靄を纏う
この靄は、黒剣に宿るオブリビオンに憎悪を抱く魂の集まり
魂たちと共に、骸骨と怨みの魂に呼びかけよう

俺たちはこの術士と城主を倒しに来た
君達は死してなお心身を弄ぶ術士が憎いか
憎いなら俺は君たちの復讐に手を貸す
…一緒に来ないか

応じた魂は黒剣で斬って吸収し即座に靄として纏う
拒否された場合は「属性攻撃(聖)」の「衝撃波」で骨ごと砕く

骸骨の数を減らせば、術士に集まる怨みの魂を減らせるはず
強化を阻止したところで高速移動で術士に接近し
聖の力を宿した黒剣で「2回攻撃、なぎ払い」で斬り伏せる!

死者の魂を弄ぶ輩よ
魂たちの怨みと共に散れ!



●月光城侵入
 ギギィ――扉が音を立てて開き、猟兵達が瘴気漂う白骨化した死体だらけの城内に足を踏み入れる。
「招かれざる客ですか。我等が主の住まう居城に無断で足を踏み入れるとは愚かですね」
「生きて城から出れるとは思わぬことです」
 その行く手を阻むように幽鬼めいた怨魂術士達が姿を見せる。
「屍術師がこうも群れているとは。世も末ですね。いえ、この世界は既に末法の世のようなものでした」
 儀水・芽亜(共に見る希望の夢・f35644)は人の命を弄ぶ邪悪な術士を見て顔をしかめた。
「た、たすけて!」
 怨魂術士に捕まり引きずられ、連れ去られようとしている人が助けを求める。
「安心してください。すぐに助けます」
 そんな人々を見て芽亜はユーベルコード『サイコフィールド』を発動し、鴇色の陽炎を纏ったドーム状の結界で敵も味方も包み込む。
「なん……だ……」
「眠気が……魔法ですかっ」
 怨魂術士達が眠気に襲われてふらつく。逆に味方には癒しの効果をもたらした。
「今の内にこちらに」
「助かったよ!」
「もうダメかと思った……」
 芽亜が呼びかけると、掴んでいた手が弱まり掴まっていた人達が逃げ出す。
「城内は戦闘になります。一先ず外に避難していてください」
 ここは危険だと芽亜は開いている扉を指さす。
「わ、わかった!」
「逃げよう!」
 慌てて人々が逃げ出し、それを見送った芽亜が正面に振り向く。
「おのれ……賊め……」
「私が賊ならあなたは人攫いね」
 睡魔で動けぬ怨魂術士に近付き、芽亜は【裁断鋏『Gemeinde』】でそっ首を容赦なく切断した。
「あ……ひゅっ」
 息を漏らすように血に溺れて怨魂術士は息絶えた。
「人攫いは一人残らず目覚めぬ眠りに就いてもらうわ」
 粛々と芽亜は眠る敵に止めを刺していく。

「睡眠をもたらす結界に入るのは危険です」
「スケルトンどもを向かわせましょう」
 結界の外に居た怨魂術士が怨魂を操ると周囲の骸骨が起き上がり、侵入者である猟兵を捉えようと動き出した。
「……死してなお、弄ばれるとは」
 捕らわれた魂と白骨になった死体まで利用する外道の仕業に館野・敬輔(人間の黒騎士・f14505)は怒りを覚える。
「その魂を解き放とう……」
 ユーベルコード『魂魄解放』を発動し、手にした黒剣に宿るオブリビオンを憎む魂が白い靄となって全身を纏う。
「俺たちはこの術士と城主を倒しに来た。君達は死してなお心身を弄ぶ術士が憎いか」
 靄に宿る魂たちと共に敬輔が骸骨を動かす怨魂に呼びかける。
『憎い……』
『嗚呼……殺してやりたい……』
 黒い憎悪が漏れ出るように、魂の意志が伝わって来る。
「憎いなら俺は君たちの復讐に手を貸す……一緒に来ないか」
『復讐……望む……奴らに死を……』
『嗚呼……嗚呼……報復を……』
 呼びかけに応じて怨魂が怒りの思念を放つ。
「では共に行こう」
 敬輔は黒剣で怨魂を斬り裂き、吸収して靄として纏う。すると骸骨がただの骨に戻って崩れ落ちる。
「怨魂を祓った?」
「否……魂を吸い上げたようだ。奴も術士か。同じく魂を操るのなら油断できませんね」
 同種の力を持つと見て、怨魂術士達は怨魂を逃さぬように周囲に漂っているものを自らの元に集めて術の強化を図る。

「はじめまして皆さん、自分はモルツクルス・ゼーレヴェックス。なんの変哲もない魔法使いっす!」
 そんな緊迫する空気をぶち壊すように、モルツクルス・ゼーレヴェックス(素敵魔術師・f10673)が堂々と挨拶の言葉と共にズカズカと城内に押し入った。
「動くな……」
 警戒した怨魂術士が禍々しい怨魂を周囲に漂わせて指を向け、呪縛慟哭を放って強制的にモルツクルスの足を止めた。
「ご心配せずとも元から動くつもりなんて無いっすよ」
 空気なんて読まずに、負の感情を撒き散らす怨魂なんてなんでもないかのように明るい声で返事を返す。その視線は術士ではなく操られる怨魂へと向けられる。
『ぅ、うう……恨めしい……』
『生きてる……笑ってる……憎らしい……』
 負の感情でえ歪められた魂は生者への強い感情に満ちていた。
「いいっすか、そりゃああなた方恨む気持ちも重々分かるっすけどねえ、そういった気持ちは利用されちゃってるんすよ。今から自分達はそいつボッコボコにするんでゲラゲラ笑う準備をお願いするっすよ」
 モルツクルスが笑顔で語り掛け、ユーベルコード『冥王特権(アート・オブ・ザ・プルート)』を発動する。死者を下僕に変える力は操られる怨魂の主導権を奪い取った。空に輝く冥王の特権を以って彼等に願うは『楽しむこと』と『安らぐこと』……。
『ああ……光が……』
『温かい……心が白くなって……』
 負の感情が消え心穏やかになった怨魂は禍々しさを失い、元の正常な霊に変わっていく。
「怨魂の力が消えて行く……」
「お前っ、何をした? お前達も我等と同じ怨魂術士か?」
 怨魂術士がモルツクルスを睨みつけ、残った怨魂の力を集める。

「貴様等と同じにするな!」
 敬輔は高速移動で一瞬にして駆け寄り、聖の力を宿した黒剣で胴を薙ぎ払う。
「なっ?」
「死者の魂を弄ぶ輩よ。魂たちの怨みと共に散れ!」
 驚きの顔を見せる敵にさらに踏み込んで返す刃を振るい、あっという間に術士達を斬り伏せた。
「死した者を操れば……」
「あなたも仲良く死ぬのよ」
 仲間の死体を利用しようとした敵の首を芽亜が裁断鋏で刎ね、一人の術士も残さない。
「楽しんでもらえたっすか? では、おやすみなさいっす」
『うん。あ……ありがとう……』
『おやすみ…………』
 誠実に霊と言葉を交わすモルツクルスの気持ちが伝わり、自らを支配していた術士の死と共に解放された霊達は感謝の言葉を伝えて昇天していった。
「まだまだこの城に囚われている人も魂も大勢います。解放に向かいましょう」
 芽亜の言葉にモルツクルスと敬輔は頷き、城の入り口から離れ外の明かりの届かぬ奥へと足を踏み入れた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

アウレリア・ウィスタリア
歌おう
浄化の歌を

死霊を操る
それも望んでもいないものを
そんな非道は許せません

ボクの歌でその苦しみから救ってみせましょう

機動力を削がれても
歌い続ければいい
この身を傷つける罠が迫ろうとも
命続く限り救済を歌おう

さすがに倒れるほどダメージを受けては次に響きますが
可能な限り、魂を救いましょう

術士、アナタには魔を打ち砕く弾丸を送りましょう
負を生む存在をボクは許さない

ボクの魔銃はボクの敵を逃したりしない


雛月・朔
UC:百物語の雛型SPD
道具:投剣『翡翠』、『呪晴れ』

【目的】
まさかこの世界が地下だったとは夢にも思いませんでした。確かに昼間と呼んでいた時間でも薄暗いけど、いくら何でも丸ごと地下とは…。とはいえ、この世界の不思議な成り立ちに俄然興味が湧いてきました。今はとにかく人々の救出ですね。

【戦闘】
UCで人魂を出していくつかに合体させて身体の周囲に配置し、不意打ち防止とします。私も呪うのは得意ですけど、浄化は出来ないんですよねぇ。
襲ってくる骨はとりあえず【念動力】で城の外にバラバラにして投げ飛ばします。
問題は術者本体、私とじゃお互い決めてに欠けそうなので【念動力】で翡翠を投げて物理的に倒すしかないかな?


ティオレンシア・シーディア
…ホント、相変わらずいいシュミしてるわねぇ…
まあ、連中の趣味が良かった記憶なんてありゃしないけれど。

死霊とか怨霊が連中のリソースなわけよねぇ。似たような輩はそれなりに相手してきたもの、対処の一つや二つ用意してるわぁ。それじゃ、纏めて○除霊しちゃいましょうか。
●酖殺を起動して○破魔の領域を展開、描くのはラグ(○浄化)にユル(輪廻)、五大明王印(破邪顕正)烏枢沙摩明王印(汚穢焼滅)聖観音印(地獄道救済)迦楼羅天印(悪鬼覆滅)etc…片っ端からバラ撒けばどれか通るでしょ。

余計な邪魔してくる源を消し飛ばしちゃえば、モノを言うのは地力の差。あとは順当に適当に徹底的に、端から順に叩き潰してきましょ。



●浄化
「侵入者が入り込んでしまったようですね」
「いいではありませんか。我々の研究の素材がわざわざ自分から来てくれたのです」
「それもそうか。強い魂は調教し甲斐があるのも確かだ」
 怨魂術士は口元に邪悪な笑みを浮かべ、猟兵達の魂と肉体をただの素材と見て、怨魂を操り襲い掛からせた。
『ああぅ……ああああぁぁっ……』
『苦しいよぉ……逃げたいよぅ……』
 苦悶の声を上げる悪霊と化した魂が猟兵達に向かって飛んで来る。
「歌おう――浄化の歌を」
 黒猫の仮面で顔を隠すアウレリア・ウィスタリア(憂愛ラピス・ラズリ・f00068)が、操られ苦しむ魂を見て過去の辛い記憶を思い出す。
「死霊を操る。それも望んでもいないものを。そんな非道は許せません」
 魂を操る邪悪な術士達へと鋭い視線を向ける。だが術士達は意に介さず人の憎悪など慣れた様子で実験を観察するように見ていた。
「ボクの歌でその苦しみから救ってみせましょう
 視線を呪われた霊達に戻し、アウレリアは歌いユーベルコード『彼方に響く清廉なる歌(イノセントソング)』を発動する。城内に響き渡る歌声は生き物だけでなく霊体にまで届く。
『ああ……わたしはいったい……心が軽くなって……』
『痛みが和らいでいくよ……ずっと歌を聴いていたい……』
 歌に包まれた怨魂達は、魂を縛り操る術が弱まり元の人間性を取り戻して浄化され天に昇っていく。
「なんだこの歌は……息が苦しい……」
「ぐぅ……呪歌の類でしょうか?」
 破魔の力が宿る清らかな歌声に、邪悪な術を操る怨魂術士が苦しみ出した。
「ならば呪い返してやりましょう」
『ぐゥあアアあっ!!!』
 怨魂から呪縛慟哭が放たれ、アウレリアの脚を金縛りのように止めて機動力を奪い去る。
(「足が動かなくなっても声は出でる。なら歌い続ければいい……この身を傷つける罠が迫ろうとも、命続く限り救済を歌おう――」)
 それでも動じずにアウレリアは高らかに歌い続け、邪悪に縛られた心に響かせる。
「ぐぅっ苦しい……骸骨どもよあれを止めろ!」
「行け! 呪われし死体ども!」
 術は効果が薄いと見て、怨魂術士は周囲の白骨死体に怨魂を宿らせて動かしてアウレリアを囲んで不意打ちさせる。

「まさかこの世界が地下だったとは夢にも思いませんでした。確かに昼間と呼んでいた時間でも薄暗いけど、いくら何でも丸ごと地下とは……」
 雛月・朔(たんすのおばけ・f01179)はすっかり騙されていたと、今まで地上だと思っていた地下世界の真実に驚く。
「とはいえ、この世界の不思議な成り立ちに俄然興味が湧いてきました。今はとにかく人々の救出ですね」
 囚われている人々を助ける為にも邪魔する敵を排除しなくてはと、ユーベルコード『百物語の雛型』を発動して無数の青白い人魂を召喚する。それが次々と合体し、幾つかの巨大な人魂にして周囲に配置した。それが近くで仲間に不意打ちしようとする白骨を察知し粉砕する。
「私も呪うのは得意ですけど、浄化は出来ないんですよねぇ」
 浄化は任せて自分は物質の骨をどうにかしようと、朔は念動力で骨をバラバラにして城の外へと投げ飛ばした。そうやって骨自体を周辺から消し去り、安全を確保して術士に近づく。
「何という強引な手法ですか」
「ならば先に死した仲間の魂を使いましょう」
 怨魂術士は他の魂よりもどす黒い呪われた怨魂を使い、骨を集めて数倍の大きさをした強力なスケルトンを作り出す。
「強くしても骨は骨ですからね」
 対して朔が念動力で【投剣『翡翠』】を飛ばし、大きなスケルトンをあっさり粉砕した。
「お互いに決めてに欠けてますねぇ。では私は相手の術を封じて倒すのは仲間に任せるとしましょうか」
 敵の術を封じて仲間が戦い易くしようと、朔は攻撃を受けやすいように正面に立った。
「骸骨が駄目ならば呪い殺してしまおう」
 怨魂術士が朔に狙いを付けて怨魂による呪殺を仕掛ける。しかし朔は【呪晴れ】によって呪詛を霧散させた。
「呪詛が消えた……?」
「防御術式か? ならこれでどうだ」
 数人がかりで強めた怨魂を放つが、それもまた打ち消される。

「呪いをもっと強く……」
「もっともっと苦しめて、苦悶の悲鳴を上げよ」
『あぎゃあアアぃああゥッッ!!!』
 怨魂術士は捕らえた魂に負の力を込め、怨魂が悲鳴を上げてさらに呪縛慟哭の力を強める。
「……ホント、相変わらずいいシュミしてるわねぇ……まあ、連中の趣味が良かった記憶なんてありゃしないけれど」
 人の命のみならず魂までも弄ぶオブリビオンに、ティオレンシア・シーディア(イエロー・パロット・f04145)は悪趣味の極みだと憤る。
「死霊とか怨霊が連中のリソースなわけよねぇ。似たような輩はそれなりに相手してきたもの、対処の一つや二つ用意してるわぁ」
 今までも同じよな敵の相手はしてきたと、自信を持ってティオレンシアはオブリビオンの前に出る。
「それじゃ、纏めて除霊しちゃいましょうか」
 早々にこの魂の悲鳴を止めようと、ユーベルコード『酖殺(リージョン)』を起動して破魔の領域を展開する。
 描く魔術文字はラグ(浄化)にユル(輪廻)、五大明王印(破邪顕正)と烏枢沙摩明王印(汚穢焼滅)聖観音印(地獄道救済)迦楼羅天印(悪鬼覆滅)と、思いつくものを片っ端からバラ撒いていく。
「くっ、頭が痛む……」
「これは浄化の結界か、呪歌に続いて厄介なことを……」
『ああ……光が……』
 魔術文字の効果で味方には能力の向上を、敵には浄化による苦痛を与え、使役する怨魂が術による縛めを外され解放されていった。
「力が弱まってしまう」
「不味いですね。急いで結界を破るのです」
 怨魂術士は破魔の領域を打ち破ろうと術を練るが、すでにかなりの怨魂が消え去り呪いの力は弱体化して力が足りなかった。
「余計な邪魔してくる源を消し飛ばしちゃえば、モノを言うのは地力の差。あとは順当に適当に徹底的に、端から順に叩き潰してきましょ」
 ティオレンシアは愛用のシングルアクション式6連装リボルバー【オブシディアン】を抜いて、力を弱めた敵の頭部を撃ち抜いた。

「いけませんね。このままでは負けます。一旦下がるとしましょう」
「他の者と合流して罠を仕掛けるか」
 不利だと判断した怨魂術士が下がろうとする。
「術士、アナタには魔を打ち砕く弾丸を送りましょう。負を生む存在をボクは許さない」
 逃しはしないと歌を止めたアウレリアが魔銃【ヴィスカム-sigel-】を構える。
「ボクの魔銃はボクの敵を逃したりしない」
 放たれる破魔の光弾が敵の背中を撃ち抜き、血を吐いた怨魂術士が倒れ伏した。
「隙を見せてくれたのなら私でも倒せそうですね」
 続けて朔も翡翠を念動力で射出し、逃げる敵の背中に突き刺した。
「そんな……私はもっと魂の根源を探り力を手に入れなくてはならないのです……私が無理でも貴方に宿って探求を……」
「お断りします。死んでもその魂を使ったりしませんから」
 怨魂術士が自らの魂を怨魂と化して乗り移ろうとするが、朔が首を横に振って魂を消し去った。
「死んだ魂を集めれば……」
 死んでいく仲間の魂を怨魂に変え、力を回復した怨魂術士が反撃しようとする。だがその額に銃口を突き付けられた。
「もう手遅れよぉ」
 ティオレンシアが引金を引き、額に穴を空けられて術士は仰向けに倒れた。
「先を急ぎましょう」
 朔は周囲の敵を倒し切ったのを確認し、月のように輝く城の光が強くなる奥へ仲間と共に向かった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

リーヴァルディ・カーライル
…そう、死者を冒涜するお前達に慈悲は必要無いわね
ならば、せめて同じ目にあって彼らの魂を慰めるか良い

事前に闇を暗視するように肉体改造術式を施して視力を強化し、
「闇の精霊結晶」を投擲して戦場を闇で覆って切り込み、
吸血鬼化した自身の血の魔力を溜めてUCを発動

…喜びなさい。お前達が騙る永遠とやらを与えてあげる

118m内をなぎ払う負のオーラが防御を無視して敵や死霊の魂(生命力)を吸収し、
敵UCや骸骨の罠を阻害しつつ自身を強化する闇属性攻撃を乱れ撃ち、
戦闘後、犠牲者達の魂を解放して祈りを捧げるわ

…ここから先はこの外道の魂だけで十分よ
貴方達はもう、この地に縛られ苦しむ必要は無い。眠りなさい。せめて安らかに…


霧島・絶奈
◆心情
只々悪趣味なだけですね

◆行動
【罠使い】として持ち込んだ「魔法で敵を識別するサーメート」で道中の骸骨を荼毘に付しつつ進攻
死霊の器を壊してしまえば罠になりません
尤も、死霊其の物を浄化する術はあるのですが…

罠としても設置する事で怨魂術士への攻撃手段としても活用します

更に『涅槃寂静』にて「浄化」属性の「濃霧」を行使し【範囲攻撃】

私自身も【範囲攻撃】する【マヒ攻撃】の【衝撃波】で【二回攻撃】

負傷は【各種耐性】と【オーラ防御】で軽減し【生命力吸収】で回復

敵のユーベルコードに対しては【呪詛耐性】を【限界突破】させて対抗しましょう
仮に機動力を奪われ様とも…
戦域から離脱しない限り、其処は私の攻撃範囲内です


ハロ・シエラ
月の事は気になりますが、まずはこの悪趣味な画廊を潰さなければならない様ですね。

まずは守衛の術師を倒して行きましょう。
機動力を無力化されるとどうしようもありませんし、白骨に邪魔をされるのも厄介です。
ユーベルコードの炎で身を守りつつ、その【破魔】の力と【祈り】で死霊を【浄化】しながら進みましょう。
怨魂とやらを減らす事が出来れば、敵の力を削ぐ事も出来るはず。
弱まった慟哭の力なら、エッジ・オブ・サンクチュアリの刃が生み出す【結界術】で軽減する事も出来るでしょう。
敵そのものも死霊や怨魂もろとも破魔の炎で焼き尽くし、この場から消し去ってやります。



●安らかな眠り
「せっかく集めた魂が消されているようですね」
「もったいない。負の感情で染めた魂は莫大な力をもたらす貴重な資源だというのに。侵入者を捕らえ補充しなくてはいけません」
『うぅあっアア、助けてェ……』
 苦しそうな声を漏らす人間の魂を物のように扱う怨魂術士は、その力を利用して辺りに呪いを撒き散らす。
「……そう、死者を冒涜するお前達に慈悲は必要無いわね。ならば、せめて同じ目にあって彼らの魂を慰めるか良い」
 リーヴァルディ・カーライル(ダンピールの黒騎士・f01841)は冷たい視線を敵に向け、ここで必ず仕留めると闇の【精霊結晶】を投げつけた。それが砕けると中に閉じ込めていた闇が広がり周囲が暗闇に包まれる。
「なにが起きた?」
「見えない……視覚妨害の術でしょうか。怨魂を使い解除しましょう」
 突然暗闇に包まれた怨魂術士達は混乱して動きが止まる。その隙に疾走したリーヴァルディが事前に肉体改造術式を施しておいた目で闇を見通し、真っ直ぐ近づき血の魔力を溜めてユーベルコード『限定解放・血の吸魂(リミテッド・ブラッドドレイン)』を発動する。
「……喜びなさい。お前達が騙る永遠とやらを与えてあげる」
 至近距離で魂を吸収する負のエネルギーを放ち、呪詛の守りを無視して術士や死霊の魂を吸収しそれによって自身を強化した。
「力が抜ける……」
「見えぬのは拙い。夜の帳よ上がれ」
 呪力を振り絞り怨魂術士は覆っていた暗闇を晴らす。そしてリーヴァルディの姿を捉えた。
「これは貴様の仕業か」
「我等から奪った力をその魂ごと返してもらう」
 リーヴァルディを殺して魂を奪わんと、怨魂術士達は周囲の骸骨を操ろうとする。だが操る死霊の力も奪われていて、死体を動かす力が残っていなかった。
「元々この魂は罪のない人々からお前達が奪ったもの。私はそれをあるべき場所に戻すだけ」
 リーヴァルディが腕を振るうと、闇の波動が迸り術士達を薙ぎ払いその体を捻じ曲げて壁に叩きつけた。

「不味いですね守りが突破されそうです」
「骸骨を使って迎撃しましょう」
 仲間がやられたのに気付き、奥から現れる怨魂術士達が猟兵との間の骸骨を起き上がらせる。
「只々悪趣味なだけですね」
 霧島・絶奈(暗き獣・f20096)はサーメートを使い、至る所に朽ちている骸骨を荼毘に付しながら進む。
「死霊の器を壊してしまえば罠になりません。尤も、死霊其の物を浄化する術はあるのですが……」
 だが今は骸骨を処理してしまおうと、炎に包んで骨をぼろぼろに粉砕していった。
「炎は厄介ですね。死体が使えなくなります」
「あの者から先に始末しましょう。さあ、嘆きの声を上げなさい」
『がっいぎゃあアアッ!!』
 怨魂術士が怨魂に苦痛を与えて絶奈に向けて呪縛慟哭を放った。その呪いで機動力を奪い、骸骨達を襲い掛からせる。
「機動力を奪い嬲り殺しにするのが常套手段なのでしょうが、力ある者には通じないと知っておくべきでしたね」
 絶奈はユーベルコード『涅槃寂静(ヨクト)』を発動し、浄化の力を宿らせた濃霧を行使して辺りを白い霧で覆った。
『う……ああ、痛みがなくなって……』
『憎しみが消えて行く……子供が呼んでいる……』
 浄化された悪霊と化した魂が消えていき、操っていた骸骨がただの骨に戻って床に散らばった。
「なんだと!?」
「ごほっ、これは浄化の力か!」
 悪しき怨魂術士達は浄化の力を浴びて苦しみ出した。
「操る死霊が居なくなれば、貴方方はひ弱な人間と変わりません」
 絶奈がさらに白い霧を広げ、囚われた魂を解放し敵の力を削っていった。

「月の事は気になりますが、まずはこの悪趣味な画廊を潰さなければならない様ですね」
 ぼろぼろの骨を踏み砕きながらハロ・シエラ(ソード&ダガー・f13966)が前に出る。
「まずは守衛の術士を倒して行きましょう」
 骸骨が無力化されている今がチャンスと、ユーベルコード『クロスファイアー』を使って聖なる力を帯びた白色の炎を纏うと術士に接近する。
「危険です。足を止めましょう」
「ありったけの呪詛を放て!」
『いだああっいだいだいだいぃっ!!』
 怨魂術士達は残った怨魂に呪縛慟哭を放たせ、ハロの機動力を奪おうとする。だが白い炎が怨魂を燃え上がらせて浄化した。
「怨魂とやらを減らせば、敵の力を削ぎ呪縛を無力化する事も出来ます」
 怨魂の数を減らし弱まった慟哭に対して、短剣【エッジ・オブ・サンクチュアリ】を床に突き立て聖域を展開して打ち消した。
「これであなたを守る者はいません」
 間合いを詰めると、白い炎を叩き込み破魔の炎が敵を焼き尽くす。
「ぐぉぁあっ! 燃える!!」
「宿した呪詛が消えてしまう! これでは長年人間の魂を集めたのが無駄になってしまう」
 怨魂術士達は焼かれた仲間の魂を怨魂化し、自らの力に変えて何とか炎に耐えて逃げようとする。
「魂は蒐集品ではありません。その集めた魂もろともこの場から消し去ってやります」
 ハロが怒りを籠めて炎を飛ばし、囚われた魂を浄化し術士達を生きたまま苦しみ燃やしていった。
「熱ぃっ! 焼ける! ぉおおっ私の魂を持っていけ! そして永遠の命を得るのだ!!」
 死に絶える怨魂術士の魂が凝縮し残った術士達に集まっていく。

「我等は一つとなって永遠を過ごそう。魂の救済を!」
 怨魂術士達は仲間と犠牲者の魂を使って強烈な呪詛を放つ。
「そんな永遠は呪いでしかないわ。貴方達に与えられるのは救済ではなく罰としての死よ」
 リーヴァルディが闇の波動をぶつけ呪詛を打ち消し、直撃を受けた術者を消し飛ばす。
「呪縛が弱まりました。もう機動力を奪う力も残ってないようですね」
 機動力を取り戻した絶奈が駆け出し、黒剣と白槍を振るって衝撃波を飛ばし敵を薙ぎ倒していく。
「こんな強者が侵入するなんて、主様にお伝えしなくては……」
「逃げられるなどと思わないことです」
 そして倒れ這いずる最後の敵に絶奈は刃を突き立て止めを刺した。
「破魔の炎で囚われた魂を焼き尽くします」
 ハロは倒れた敵もろとも残された魂を浄化し、周辺に漂っていた死霊は全て消え去った。
「……ここから先はこの外道の魂だけで十分よ。貴方達はもう、この地に縛られ苦しむ必要は無い。眠りなさい。せめて安らかに……」
 目蓋を閉じたリーヴァルディは解放された犠牲者達の魂に祈りを捧げ、これ以上の犠牲を出さぬように城の奥へと視線を向けて仲間と共に歩き出した。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 冒険 『脱獄や脱走の手助けをする』

POW   :    ●『破壊』:腕力や火力、強靭な体力で設備などを破壊する。

SPD   :    ●『工作』:開錠の技量や、素早い身のこなしで施設に潜入する。

WIZ   :    ●『かく乱』:魔法や計略、巧みな話術で見張りなどを排除する。

👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●人間画廊(ギャラリア)
 淡く月の輝きに灯る城の輝きに導かれるように奥に進むと階段が見える。螺旋階段を上っていくと上層の通路に出た。
 足元の骨には人だけでなく、動物や何の骨なのかわからないものまで交じり出していた。
 その通路をさらに進むと、厳重に施錠された鉄の扉が幾つも並んでいる。そここそが人間を絵画の中に閉じ込める人間画廊(ギャラリア)。
『うぅ、誰だ……』
『知らない顔……侵入者だ……』
『グルルルッガオオッ!!』
 猟兵が近づくと人間画廊を守らんと命じられた死霊が骨に宿り、さまざまな骨を組み合わせた骨の怪物の群れが形成され、画廊の内外に配置され近づく侵入者に牙を剥いた。

 この城の主である死霊竜が持つ月の眼の紋章による圧倒的な強化を消すには、絵画を破り中の人間を救い出さねばならない。
 骨の怪物を打ち破り安全を確保して囚われた人々を救わんと、猟兵は人間画廊の解放に動き出す――。
儀水・芽亜
ここが『ギャラリア』の入口ですか。さすがに警備は施してあるようですが。
まあ、何とかなるでしょう。

「全力魔法」夢の「属性攻撃」「範囲攻撃」「浄化」「除霊」で、幻夢クラスター!
その骨だけの身体に、睡魔を思い出させてもらいます。併せて、「浄化」と「除霊」で本体の死霊の方も解放していきましょう。

さて、『人間画廊』から救出した民衆の避難場所が必要ですね。
「結界術」に「オーラ防御」と「破魔」「浄化」「除霊」を掛け合わせ、十分な広さの待避所を作ります。
民衆の避難が終われば、ヒーリングヴォイスを一曲。これで少しでも体調が回復してくれれば。

民衆とは「コミュ力」で接し、自分達を信じて待っていてくれるよう頼みます。


アウレリア・ウィスタリア
室内なら、ボクの武器になるものもたくさんあります

【血色結界】を発動
罠が無機物なら罠ごとボクの血糸に
血糸の結界に変えてしまいましょう

敵は血糸で切り裂き
絵画から助け出した人たちは結界をネットにして保護しましょう

画廊、人を閉じ込めた絵画
とても気分が悪くなります

助けた人たちは血色結界の隙間から安全な場所へ移動してもらいましょう

死霊竜の力とかそんなことよりも
こんなところに人を閉じ込める
それが許せません

狭くて暗い場所は

怖い

だからみんな救い出さないと

アドリブ歓迎



●囚われし絵画からの解放
「ここが『ギャラリア』の入口ですか。さすがに警備は施してあるようですが」
 芽亜は通路に並ぶ施錠された扉を見て、それを門番の如く守る骨の怪物へと視線を移した。
「まあ、何とかなるでしょう」
 全力でユーベルコード『幻夢クラスター』を発動し、浄化と除霊の効果を乗せて深睡眠属性の虹色の炸裂弾を放つ。それが破裂すると骨の身体が睡魔を思い出してうつらうつらと動かなくなった。
『ああ……気分がいい……このまま眠って……』
 さらに骨を操る死霊達が浄化され術による呪縛から解放されていく。
「次は扉の解放ですね」
 侵入を妨げる邪魔が居なくなると頑丈そうな扉を見た。

「室内なら、ボクの武器になるものもたくさんあります」
 鍵の掛った鉄の扉を見たアウレリアがユーベルコード『血色結界(ブラッド・ブラッド)』を発動し、無機物を魔法の血糸【レージング】の結界へと変えてしまう。
「無機物なら罠ごとボクの血糸に、血糸の結界に変えてしまいましょう」
 頑丈な扉も血糸へと変貌し、こちらの歩みを邪魔するものはなくなる。そしてぽっかりと扉が失われ室内が丸見えになった部屋に足を踏み入れた。
『侵入者……殺して仲間に……』
 中で絵画を守る骨の怪物が獣のような下半身で地を蹴って飛び掛かる。
「ボクの結界に飛び込むのは自殺行為です」
 突っ込んだ骨の怪物は張り巡らされた血糸に触れると、自らの勢いで切断されバラバラになった。
『グルルルルッ』
 それを見た獣のような骨の怪物が警戒して四つ脚で身構える。だがアウレリアが手を一振りすると、血糸が薙ぎ払われて室内の怪物をまとめて仕留めた。
「画廊、人を閉じ込めた絵画……とても気分が悪くなります」
 人間画廊に並ぶのは、どれもこれも悲痛な顔をした苦しむ人々の顔の絵。それは閉じ込められた人々の苦しみを表現するようだった。それらを見たアウレリアは仮面の下の顔を険しくした。

「どの絵の顔も恐怖に歪んでいます。早く救出しましょう」
 さっそく芽亜が【裁断鋏『Gemeinde』】で絵画を切り裂くと、絵が消えて描かれていた人物が現れた。
「ううっあ? 動ける! 絵から出られた!」
 現れた人が周りを見渡し、自らの体を見下ろすと恐怖の顔が崩れ喜びの表情を浮かべた。
「もう大丈夫です。ボクたちが助けに来ました。安心してください」
 アウレリアも絵画を切り裂いて人々を解放し、助けに来たのだと安堵させる。
「助けてくれてありがとうございます!」
 次々と破られた絵から元の姿に戻った人々が感謝の言葉を猟兵達に伝える。

「さて、『人間画廊』から救出した民衆の避難場所が必要ですね」
 芽亜はオーラを組み合わせた結界術を張って、破魔や浄化に除霊と死霊に対する防御策を掛け合わせ、十分な広さの待避所を作り出した。
「この城の主を倒すまで城内は危険です。この中に避難していてください」
「わ、わかりました」
「でも、倒せるんですか……ここの城主はとんでもない骨の怪物って噂が……」
「どんな相手であろうとも必ず倒して迎えにきます」
 人々が結界の中に入ると、芽亜はヒーリングヴォイスを一曲披露する。
「あ……なんだか気持ちが楽に……」
「体だけでなく、心も癒してください」
 優しい歌声は絵画に閉じ込められた人々の身も心も癒す。

「死霊竜の力とかそんなことよりも、こんなところに人を閉じ込める。それが許せません」
 人々に怪我はないようだが、それよりも牢獄のような場所に閉じ込められていたことにアウレリアは怒りを覚える。
「狭くて暗い場所は――怖い」
 脳裏に思い浮かぶのは故郷で悪魔と蔑まれ幽閉されていた記憶……。人々の姿が過去の自分と重なり、じくじくと心の古傷が痛みだす。
「だからみんな救い出さないと」
 その恐怖を知っているが故に、囚われた人々を一刻も早く全て助けなくてはと、通路に並ぶ残りの画廊にアウレリアは足早に向かった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ハロ・シエラ
絵を破れば良い訳ですか。
なるほど、それならば得意分野です。
骨の怪物が襲ってくる様ですが、絵も怪物も一切合切斬り裂いてやりましょう。
怪物の骨格の構造を【瞬間思考力】で判断し、腰や足などを【部位破壊】すれば【体勢を崩す】事もできるでしょう。
しかし相手はアンデッド、バラバラにしても動くかも知れません。
炎の【属性攻撃】で【焼却】してしまいましょう。
脅威を排除したらその勢いで絵も切り裂いて人々を救出し、無事に逃さなければなりませんね。
その際は【結界術】が彼らを守る助けになるでしょう。
これでこの悪趣味な画廊も閉館、とさせてもらいましょう。


雛月・朔
UC:百物語の雛型SPD
道具:『呪晴れ』

【心情】
うーん…、絵画より先に骨の怪物の方をどうにかしましょうか。といっても私には死霊を引き剥がすとか器用な真似は出来ないので骨を物理的にどうにかすることしか出来ませんけど。

【戦闘】
さっきと同じようにUCで生み出した人魂をいくつか合体させて周囲に配置し壁役になってもらいます。
で、肝心の骨の方ですが…うーん…これって砕いてもまた復活しそうなのでやっぱり【念動力】で城の外に投げるのが一番早いんじゃないかなぁ…。
(壁に穴を開けてそこから城の外に投げる、あるいは浄化が得意な猟兵がいれば大きな壁をイメージした【念動力】で動きを抑えこみます)



●悪趣味な画廊の閉館
「うーん……、絵画より先に骨の怪物の方をどうにかしましょうか」
 朔は人間画廊の入り口を守る骨の怪物達を見やる。
「といっても私には死霊を引き剥がすとか器用な真似は出来ないので、骨を物理的にどうにかすることしか出来ませんけど」
 術者もおらず骨だけならどうとでもなると朔はユーベルコード『百物語の雛型』を発動し、さっきと同じように召喚した青白い人魂をいくつか合体させて強化し、壁役として周囲に漂わせた。
『魂……我々の仲間……』
 骨を動かす死霊が人魂を仲間だと思って動きを止める。
「で、肝心の骨の方ですが……うーん……これって砕いてもまた復活しそうなので、やっぱり念動力で城の外に投げるのが一番早いんじゃないかなぁ……」
 好都合なことにこちらの人魂に気を取られて動きを止めた敵に対し、朔が念動力で骨を砕きバラバラにする。すると骨はずりずりと床を這うように集まって、想定通りにまた再生しようとしていた。
「やはり復活するようですね。外に捨ててしまいましょう」
 だがその間に朔は念動力で城の壁に穴を空け、そこからバラバラになった骨を城外へと放り捨てた。
「外でもし再生しても戻ってくる前には全て終わっています」
 バラバラに飛んで行った骨がくっつくにしても時間が掛かる。その間に城主を倒してしまえばいいと朔は閉ざされた扉を見る。
「では画廊の人々を救出しましょう」
 朔は念動力を使って解錠し、さらに重々しい鉄の扉を開けた。すると中にはずらりと人の顔が描かれた絵画が並んでいる。

「絵を破れば良い訳ですか」
 恐ろしい形相を描かれた絵画をハロは見渡す。どれもこれも恐怖に顔が歪み苦しむ悪趣味なものだった。
「なるほど、それならば得意分野です」
 一つ頷きレイピア【リトルフォックス】を抜いた。
『侵入者……殺して仲間に……』
 絵画を守る骨の怪物が獣の下半身で駆け出し襲い掛かる。
「絵も怪物も一切合切斬り裂いてやりましょう」
 構わずハロはユーベルコード『剣刃一閃』を放ち、骨の怪物もろとも絵画を斬り裂いた。ずるっと怪物の体がずれて両断され、床に落ちるとバラバラに砕ける。その向こうにあった絵もまた余波で破れると、絵が消えて中から人の姿が現れた。
「あ? 出れた? 絵から出れた!!」
「ああ! 助かったんだ!」
 閉じ込められていた人々が喜びの声を上げる。
「安心するのはまだ早いようです」
 気を緩めぬハロは、ばらけた骨の怪物がまたくっついて違う形となって動き出そうとしているのを捉えていた。
『グルルァアアアアッ』
 獣のような形態となって咆えると、ハロに向かって再度突撃する。
「アンデッドならばやはり炎で焼却するのが一番でしょう」
 対してハロはレイピアの刀身に狐火を纏わせ、一閃して前脚を斬り飛ばし体勢を崩す。前のめりになったところへ背後から刃を振り下ろし体を両断した。
『燃える……消えて……』
 刃の炎が燃え移りバチバチと音を立てて燃え上がった骨が砕けて、宿る死霊も消え去った。
「これでもう大丈夫です」
 脅威を排除したハロは残りの絵も切り裂いて人々を救出する。

「いったい何人捕らえられているのでしょう。これだけの人を必要とする紋章とは正面から戦いたくはありませんね」
 朔も念動力で一面に並べられた絵画を破り、人々を絵画から救い出す。
「動く、体が!」
「よかった……生きてる!」
「本当に、助かったのねっ」
 夫婦や家族と纏めて連れて来られた人々は抱きしめ合って無事を喜び合う。
「皆さん体調に問題はないようですね」
 精神的にはともかく、肉体的には問題がなさそうだと朔は声をかけた。
「助けていただいて、ありがとうございます!」
 猟兵達に助かった人々は笑顔で感謝を告げる。
「一先ずここの敵は排除しましたが、まだ安全が確保された訳ではありません」
 朔が周囲に注意を向けると、まだ他の部屋では戦闘中であり、城に散乱している骨もいつ怪物と化すかも分からない状況だった。
「無事に逃がすためにもこの場を安全にする必要がありますね」
 ハロは結界を張って部屋に死霊や骨の怪物が入れぬように守りを固める。
「全てが終わるまでこの場に待機していれば安全です」
 簡易結界だが城主との決着がつくまでは安全を保てるだろう。
「これでこの悪趣味な画廊も閉館、とさせてもらいましょう」
 人を閉じ込めた絵画が失われ、禍々しい力を失った画廊を結界で閉鎖し月の輝きが増す城の奥に鋭い視線を向けた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

リーヴァルディ・カーライル
…生者も死者もこの城に囚われ、苦しめられているのね

…貴方達の葬送は後で必ず。今は生きている人々の救出を優先しましょう

…幸い、使い潰せる魂なら先ほど手に入ったばかりだしね

前章で吸収した怨魂術士達の魂を左眼の聖痕に取り込みUCを発動
召喚した三対の黒刃に光属性の魔力を溜め武器改造を施し、
第六感が捉えた敵意や殺気に向け空中機動の早業で黒刃を乱れ撃ち、
光属性攻撃の集団戦術で怪物を浄化してなぎ払い囚われた人々を救出して回るわ

…刃に満ちよ、光の理。我に仕え、我を助け、我が呪文に力を与えよ

…私達はこの城の主を討ち、貴方達を助けに来た者よ
これから安全な場所まで移動するわ。遅れないようについて来て


霧島・絶奈
◆心情
実益を兼ねて人々を救出しましょう
解放による敵の弱体化と、帰還によるこの世界の躍進と言う実益の為に

◆行動
敵を排除しつつ人々を救助

『暗キ獣』を使用
【集団戦術】を駆使し、軍勢と群には人々の救助と敵の殲滅を行わせましょう
数の多さを活かすならば、安全地帯まで人々を護衛させるのも良いでしょうね
その上で自力での避難が困難な方は搬送させましょう

私は【罠使い】の技を活かし「魔法で敵を識別するサーメート」で安全地帯其の物や其処に至る経路に防衛網を構築
念の為の措置です

会敵時は【範囲攻撃】する【マヒ攻撃】の【衝撃波】で【二回攻撃】で直接敵を排除します

負傷は【各種耐性】と【オーラ防御】で軽減し【生命力吸収】で回復



●月光の牢獄
「……生者も死者もこの城に囚われ、苦しめられているのね」
 生きたまま絵画に囚われた者、死して魂を死霊として囚われた者。月のように輝く城は冷たい牢獄のようだとリーヴァルディは思う。
「……貴方達の葬送は後で必ず。今は生きている人々の救出を優先しましょう」
 生きている人々を助け犠牲者を減らそうと、人間画廊の入り口を塞ぐ骨の怪物に視線を向けた。
『ここは通さない……それが使命……』
『ガゥァッ!!』
 骨の怪物達が番人として猟兵の侵入を拒む。
「……幸い、使い潰せる魂なら先ほど手に入ったばかりだしね」
 リーヴァルディは先の戦いで吸収した怨魂術士達の魂を左眼の聖痕に取り込み、ユーベルコード『代行者の羈束・生と死を分かつもの(レムナント・カースブレイド)』を発動し、霊魂を代償に三対六刃の黒刃外装が召喚された。
「……刃に満ちよ、光の理。我に仕え、我を助け、我が呪文に力を与えよ」
 宙に浮かぶ黒刃が光を帯びると飛翔して骨の怪物を貫いた。
『光が心を包んで……』
『ガゥ……ワゥゥ』
 すると骨に宿っていた死霊が浄化され、苦しみから解放されて消えて行く。

「実益を兼ねて人々を救出しましょう。解放による敵の弱体化と、帰還によるこの世界の躍進と言う実益の為に」
 絶奈は人々を救い出そうとユーベルコード『暗キ獣(ソラト)』を発動する。
『グゥアアアッ!!』
 呼び出された屍者の軍勢が飛び掛かる骨の怪物を貫き、次々と槍を突き入れて骨を粉砕すると、施錠された扉を屍獣の群れが体当たりによって粉砕して、扉を抉じ開け室内になだれ込む。
『この画廊を守れ……命を果たせ……』
 内部を守る骨の怪物が動き出し屍獣に牙を突き立てる。だが同時に屍獣も牙を立て互いに噛み千切る。屍獣の肉が裂けて体液が撒き散らされるが、構わず怪物の骨を噛み砕いた。
「肉は骨を守る鎧でもあります。骨だけの怪物は脆くなってしまうものです」
 肉を切らせて骨を断ち、再生せぬように屍獣が踏み潰し噛み砕き粉々に骨を粉砕していった。
「さて、これで室内も静かになりましたね」
 絶奈は画廊を見渡し、人々が囚われた阿鼻叫喚の表情で描かれた絵画を目にした。

「……悪趣味な絵ね。さっさと切り裂いてしまいましょう」
 リーヴァルディが苦悶の顔で描かれた人々の絵に黒刃を走らせ、中から囚われた人々を救出した。
「確かに此のような趣味の悪い画廊は早々に撤去しましょう」
 絶奈も白槍と黒剣を振るい、絵画をまとめて破いた。すると絵が消えて元の人の姿が現れる。
「出れた! 出れた出れた!!」
「ああ、もう絵の中から逃げられないと思ってた! ありがとう!!」
 絵から出てきた人々は安堵し、笑顔になって猟兵に感謝する。
「……私達はこの城の主を討ち、貴方達を助けに来た者よ。これから安全な場所まで移動するわ。遅れないようについて来て」
 説明したリーヴァルディは仲間が結界を張った画廊だった部屋に連れて行き、そこで戦いが終わるまでじっとしているように告げた。
「こ、ここで大丈夫なのか?」
「心配でしょうが今は此処が一番安全です。我々が戻ってくるまでは外に出ないように。骨の怪物はまだいるはずですから」
 不安そうな人々に絶奈は念を押し、安全地帯に隠れているようにと忠告する。
「わ、わかりました。だから必ず戻って来てください!」
 恐ろしい城から自分達だけでは逃げられないと知っている人々は、猟兵の無事を祈って背中を見送った。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ティオレンシア・シーディア
んー…「破る」って、どの程度なのかしらぁ?
いくつか風穴開ける程度でいいなら楽なんだけど…「真っ二つに引き裂かなきゃいけない」レベルだと、ちょっと面倒ねぇ。
ま、面倒以上ではないけれど。

相手はやっぱり死霊だし、対処もそう変わらないわねぇ。●鏖殺・狂踊で○浄化の弾丸を乱れ射ち。さすがに燃やしたら拙いでしょうから明王印以外で。
狙うのは壁・床・天井、それに「額縁」。お貴族サマだもの、絵を裸で掛けてなんておかないわよねぇ?有難く利用させてもらいましょ。

あ、そうそう。助けた人たち、できれば動かないでねぇ?
エオロー(結界)で保護するし射線は外すけれど、急に予想外の動きされたらちょっと面倒見切れないもの。


館野・敬輔
アドリブ連携大歓迎
指定UC発動は1章から継続

侵入者除けまで死霊を用いるとは
城主はどこまでも趣味がよろしいようで

先程の骨たちのように説得できればそうしたいが
無理なら…せめてその役割から解放したいところだな

「ダッシュ、地形の利用」+UC効果の高速移動で接近し
「残像」を囮に骨たちの攻撃を回避しつつ
「城主に復讐したいか。復讐したいなら俺と一緒に行こう」と説得
OKなら骨を斬って魂を黒剣に吸収するが
ダメなら「属性攻撃(聖)」を宿した黒剣の「2回攻撃」で浄化だ

死霊を退けたら「衝撃波」で絵画の表面を引き裂き
生じた隙間に手を入れて「早業、怪力」で無理やり破って救出だ

…無理やり絵にされて怖かっただろう
もう大丈夫だ



●人間画廊解放
『ここは……通さない……』
 死霊が人と獣の骨を組み合わせて怪物と化して画廊の前に立ち塞がる。
「侵入者除けまで死霊を用いるとは、城主はどこまでも趣味がよろしいようで」
 悪趣味な骨の怪物を見た敬輔は不快そうに眉間にしわを寄せた。
「先程の骨たちのように説得できればそうしたいが。無理なら……せめてその役割から解放したいところだな」
 先ほどの霊と同じように解き放ちたいと、ユーベルコード『魂魄解放』を継続し高速移動で接近すると、襲い掛かる骨の爪や牙を残像で惑わし躱す。
「城主に復讐したいか。復讐したいなら俺と一緒に行こう」
 攻撃を凌ぎながら敬輔が呪縛されし魂に呼びかける。
『ぅアア……したい……オレを殺したあいつに……復讐を……』
『虫けらのように……殺された……あの化物に……一矢報いてやりたい……』
「復讐させてやる。来い」
 敬輔が黒剣で動きの鈍る骨の怪物を切断し、その魂を吸収した。
「だが、少し待ってくれ。まずは生き残ってる人々の救出だ」
 黒剣を一閃して閉ざされた鉄の扉を斬り倒す。すると中にずらっと並んだ恐怖に歪む顔が現れる。それは全て人々を閉じ込めた絵画だった。

『グルルルゥウウウオオッ』
 絵画の前で骨の獣が咆え、侵入者を威嚇する。
「んー……「破る」って、どの程度なのかしらぁ?」
 破るといっても程度はいろいろあると、部屋に入ったティオレンシアは威嚇を聞き流し首を傾げる。
「いくつか風穴開ける程度でいいなら楽なんだけど……「真っ二つに引き裂かなきゃいけない」レベルだと、ちょっと面倒ねぇ。ま、面倒以上ではないけれど」
『ガアアォオッ!!』
 ともかく救出の為に破いてみようと考えたティオレンシアは、まずは向かって来る邪魔な敵に向けてユーベルコード『鏖殺・狂踊(アサルト・タランテラ)』を発動して、シングルアクション式6連装リボルバー【オブシディアン】に装填された弾丸に浄化の力を籠めた。
「さすがに燃やしたら拙いでしょうから明王印以外で」
 さまざまな浄化の力を宿した銃弾を乱れ撃つ。狙うのは壁・床・天井、それに「額縁」。
「お貴族サマだもの、絵を裸で掛けてなんておかないわよねぇ? 有難く利用させてもらいましょ」
 弾丸は次々と跳弾して死角から命中し、浄化の力が込められた弾丸は骨に宿る死霊を消し去った。
『ガゥ……うぅ、あぁ、もう、苦しくない……』
 死霊が消え去るとただの骨と成りバラバラになって床に転がった。

「それじゃあどれくらい破けばいいか試してみようかしらぁ」
 ティオレンシアは弾丸を絵に向けて撃ち込み穴を穿った。一発では足りずに数発撃ち込むと絵が消えて人の姿が現れる。
「3発ってところかしらねぇ」
 要領を得ると手早く3発ずつ絵画に穴を空けていく。
「すぐに救出する」
 敬輔も黒剣を振るって衝撃波を飛ばし、絵画の表面を引き裂いた。絵が消えると共に元の人の姿となる。
「ああ! 動ける!! 手も足も!」
「やった!! 出られたんだ!」
 ずっと絵の中に囚われていた人々が自由に動けるようになって歓喜の声を上げた。
「あ、そうそう。助けた人たち、できれば動かないでねぇ?」
 ティオレンシアが部屋に近付く骨の怪物に向かって弾丸を撃ち込みながら忠告する。
「エオロー(結界)で保護するし射線は外すけれど、急に予想外の動きされたらちょっと面倒見切れないもの」
「は、はい!」
「じっとしてます!」
 手早く骨の怪物を始末したティオレンシアの姿に、人々は絶対に逆らわないようにしようとその場で彫像のように動かなくなった。 
 そうしてティオレンシアと敬輔は全ての絵を破り、全員を救出することに成功する。
「……無理やり絵にされて怖かっただろう。もう大丈夫だ」
 敬輔が人々に優しい声をかけると、人々が涙を流して喜び合った。
「ありがとうございます!」
「もう二度と出られないとばかり……」
 安堵した人々は口々に感謝の言葉を伝える。
「まだこの城の主を倒す仕事が残っている。それまではここで待機していてほしい」
「エオローを張ってあるから死霊も入ってこれないわよぉ」
 敬輔とティオレンシアは人々を残し、元凶である城主を討つべく同じように画廊を残らず解放した他の猟兵と共に城の奥へと向かった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『永遠に未完成なる死霊竜』

POW   :    全てを腐らせる死の瘴気
自身の【身体の隙間】から【肉が腐り落ちるガスのような瘴気】を放出し、戦場内全ての【生命活動】を無力化する。ただし1日にレベル秒以上使用すると死ぬ。
SPD   :    生ある者を串刺しにする身体の一部
レベルm半径内の敵全てを、幾何学模様を描き複雑に飛翔する、レベル×10本の【 飛膜の無い翼から放たれる無数の骨片】で包囲攻撃する。
WIZ   :    死竜の呪われた破壊光線
詠唱時間に応じて無限に威力が上昇する【魔法陣を竜の口元に展開させ、呪】属性の【ドラゴンブレス】を、レベル×5mの直線上に放つ。

イラスト:井渡

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はフィーナ・ステラガーデンです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●城主の間
『招かれざる客がやってきたか……』
 さらに階段を上がり最上部の大広間にいたのは、さまざまな生き物の骨が集合してできた巨大な骨のドラゴン。月光城の主である『永遠に未完成なる死霊竜』が鎮座していた。
『我が前に生者が姿を晒すとは、すぐに我と同じ死の住人にしてやろう』
 びりびりと空気を震わせる生者に対する憎悪と共にその身に月の輝きが灯る。だが輝きは薄ぼんやりとして輝きを減衰させた。
『何? 月の眼の紋章の効果が弱まっている。これは……人間画廊を解放してきたのか!』
 紋章の効果を発揮する為のエネルギー源である人間を解放されたことに気付いて激昂する。
『どうやら我が身に宿す紋章の事を知っていたようだな。だが紋章の力がなくとも我に人間風情が勝てると思うな!』
 死霊竜は邪悪な瘴気を撒き散らし、猟兵を一人残らず自らと同じ死者にしようと牙を剥く。

 月の眼の紋章の力を封じてもまだ強大な力を持っている。だがここで討たねばまた大勢の人が捕らえられ、犠牲者が増えてしまうだろう。
 この月光城の主である死霊竜を倒し、地下世界の月の謎に迫ろうと猟兵は戦いを挑む――。
儀水・芽亜
『過去が未来を喰らう、残酷なまでに美しき世界』でしたか。
生憎とあなたは、私の「審美眼」に叶わなかったようです。醜悪なる過去は、ひたすらに骸の海へ突き落とすのみ。

「オーラ防御」「呪詛耐性」「環境耐性」「結界術」で自身を守りながら、
「高速詠唱」で必要とする詠唱時間内に密度の高い詠唱を込め、「全力魔法」深睡眠の「属性攻撃」「蹂躙」「破魔」「除霊」でナイトメアランページ!

結界が生きている間に、出来るだけナイトメアランページを連打します。
ええ、呪いの吐息はかわすことではなく受け止めることを選びました。これが私の「覚悟」。
『人間画廊(ギャラリア)』に囚われた方々の怨嗟を、今あなたに返します。
朽ちよ、邪竜!


リオ・ウィンディア
あら、なんだかとっても出遅れてしまったわ
でも、素敵なお骨が残っているじゃない
お会いできて光栄だわ
さながら玉座に座った王様のよう
そしてさようなら、残念だけれど私はこの肉体もまた愛おしいから
あなたの仲間にはならないわ

人間風情が?はて、たかが骨に何ができるの?
とっても麗しいお姿なのは認めるけれども

直線的な攻撃ならば第六感と早業で横に飛びのくよ
呪い属性はこちらも得意手、対処があるのは当然
ひゅうと口笛を吹き【歌唱、浄化】
さらにUC発動して一気に距離を詰めてダガーによる【2回攻撃、切断】でその骨を粉々にしてあげるわ

そのままのお骨も素敵なのだけれども・・・砕かれた骨っていうのも、愛嬌があって素敵よ



●醜悪なる過去の異物
「過去が未来を喰らう、残酷なまでに美しき世界』でしたか」
 芽亜はオブリビオンの支配する世界を表現する言葉を思い出す。
「生憎とあなたは、私の「審美眼」に叶わなかったようです。醜悪なる過去は、ひたすらに骸の海へ突き落とすのみ」
 醜悪なだけの過去など必要ないと、芽亜は耐性を宿した結界を張って身を守り高速詠唱を始める。
『貴様も我と同じ過去となるのだ……そして死した永遠を苦しみ抜け……』
 だがすぐに死霊竜が反応して芽亜に顔を向けると、口元に魔法陣が描かれる。そこから禍々しいブレスが放たれた。呪い殺さんとする呪詛の息吹が結界にぶつかり侵食し始める。
(間に合わせます)
 結界で耐えながら芽亜は密度の高い詠唱によって全力でユーベルコード『ナイトメアランページ』を発動する。放たれる深睡眠の属性を持つ来訪者ナイトメアが突撃し、死霊竜に衝突するとその骨を砕いた。
『おのれ……この程度の眠気など……!』
 ぐらりと睡魔に襲われ死霊竜は頭を傾けるが耐え、濃密な呪詛のブレスを放ち再突進するナイトメアを止める。

「あら、なんだかとっても出遅れてしまったわ」
 ここに到着するまでに城内のあちこちに落ちていた骨をゆっくり観賞してしまったリオ・ウィンディア(黄泉の国民的スタア・f24250)は、戦闘の始まった城主の間に足を踏み入れる。
「でも、素敵なお骨が残っているじゃない」
 恐ろしい姿をした死霊竜を愛おしそうに眺める。
「お会いできて光栄だわ。さながら玉座に座った王様のよう」
 その貫禄ある王らしい姿を褒め称える。
「そしてさようなら、残念だけれど私はこの肉体もまた愛おしいから。あなたの仲間にはならないわ」
 骨を十分に観賞したならもう用はないと、リオは邪悪な骨の竜を滅そうと戦いを挑む。
『愚か……人間風情に選択肢があるとでも思ったのか?』
 死霊竜の意識がリオへと向けられ威圧する。
「人間風情が? はて、たかが骨に何ができるの? とっても麗しいお姿なのは認めるけれども」
 威圧などどこ吹く風で受け流し、リオはこちらに向けられた呪詛のブレスを横に飛び退くことで躱した。
(呪い属性はこちらも得意手、対処があるのは当然――)
 そしてひゅうっと口笛を吹き、ブレスから撒き散らされる余波の呪詛を浄化した。
『逃がさぬ』
 死霊竜は顔を動かしてブレスを薙ぎ払う。だがその攻撃がリオに当たる前に遮られた。

「防ぎます」
 ブレスの前に芽亜が割り込み、正面から結界で受け止める。
『生ある者が我が攻撃に身を晒すなど自殺行為よ……』
「ええ、呪いの吐息はかわすことではなく受け止めることを選びました。これが私の「覚悟」」
 力を振り絞って結界を維持しながらナイトメアを駆けさせる。
「『人間画廊(ギャラリア)』に囚われた方々の怨嗟を、今あなたに返します」
 人々の苦しみ絶望、そういった負の感情を乗せてナイトメアは加速し、ブレスを突っ切って死霊竜を貫いた。
「朽ちよ、邪竜!」
 過去の異物は滅びよと、身体に風穴が開いて胴の骨がバラバラに吹き飛ぶ。
『既に死した我が身を少々砕いたところで滅びはせぬ……』
 死霊竜は砕けた部位にそこらに転がっている新たな骨を使って違う形で補強する。
「なら何度でもその骨を粉々にしてあげるわ」
 その隙にリオがユーベルコード『翼に追い風を』を発動し、白き衣の少女へと変身して白い両翼を背中から生やして飛翔して一気に接近する。そして暗器【水と風の精霊ダガー・ロータス】を手に敵の獣の頭蓋骨を切断し、さらに返す刃を浴びせて骨を粉々に砕いた。
「そのままのお骨も素敵なのだけれども……砕かれた骨っていうのも、愛嬌があって素敵よ」
 ぼろぼろになった骨の姿にリオは賛辞を送った。
『我を舐めるな……人間ども!!』
 怒った死霊竜の体に同化した月の眼の紋章が輝き、棘鞭が飛び出すと結界を切り裂きリオと芽亜を薙ぎ払った。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

雛月・朔
(常に【空中浮遊】でふわふわと宙に浮いてます)
UC:背天ノ呪詛・『夏霞』WIZ

【心情】
絵にされていた人は救出できたみたいですね、良かったです。
あとは元凶ですけど…ふーむ…生者を憎んで呪いの力が際限無く膨れ上がる存在はどこの世界にもいるものですねー。私にとっては呪いより巨体の方が厄介ですけど。

【行動】
呪属性のブレス?なら、それを封じてしまいましょうか。
(UC:背天ノ呪詛・『夏霞』を唱え、周囲を野山に変え呪属性を封じる霧を発生させる)

さてと…攻撃を封じましたがあの巨体をどうしたものか…。
とりあえず大広間は広いですし、少し離れて【念動力】【グラップル】で大きな拳をイメージしてそれで殴ってみますか。


ロラン・ヒュッテンブレナー
○アドリブ絡みOK

城の高い天井の上に陣取って隠れてるよ

月光城に溜まってる満月の魔力を吸収してUC発動
魔術人の首輪と魔術回路の鎖で戒められた狼の姿に

月明かりに照らされた死者の竜、
このお城の力で、終わりにして上げるの【地形の利用】

満月の魔力はお城中にあるから、
ここではぼくの魔力は尽きないよ

変化と魅了の月光【属性攻撃】魔術を披露するの
瘴気と呪いは【浄化】し、飛び交う骨片は塵に
月光と遠吠えで竜のいる空間を祓い浄化する【結界術】で捕らえて力を削ぐよ

ぼくの声は反響させて場所を特定させないの

下で戦うみんなを援護して、
終わったら遠吠えひとつして、そのまま去るね


館野・敬輔
【SPD】
アドリブ連携大歓迎
指定UCは1、2章から発動継続

人間風情と蔑んで敗れたオブリビオンは山といるんだが
ああ…だから貴様は永遠に未完成なんだな

…と「挑発」して注意を引いた後
1、2章で黒剣に吸収した復讐を望む魂たちを全身に纏いながら
「ダッシュ、地形の利用」+UC効果の高速移動で大広間内を走り回り撹乱
無数の骨片の包囲攻撃を「属性攻撃(聖)」を付与した「衝撃波」で全方位に「範囲攻撃」し一掃しつつ
死霊竜の懐に「切り込み」ながら黒剣で斬り伏せるのみ

生憎だが、まだ死の住人になる気はない
俺はここで死した人たちから復讐を請け負ったからな

生の意思と殺された者たちの復讐心が
貴様の死を上回ると実感しながら逝け!



●永遠に抗う生者
『愚か者め! 生者が永遠の時を生きる我に敵うはずがあるものか!』
 死霊竜が粉砕された骨を集め、大きく欠けた体を歪な形へと再生する。
「絵にされていた人は救出できたみたいですね、良かったです」
 ふわふわと念動力で幽霊のように浮かぶ朔は、無事に救われた人々のことを想い安堵する。
「あとは元凶ですけど……ふーむ……生者を憎んで呪いの力が際限無く膨れ上がる存在はどこの世界にもいるものですねー。私にとっては呪いより巨体の方が厄介ですけど」
 全身が骨と云えどもその身体は大きい。倒すための手段を考えていると、浮かんでいる朔をぎろりと鬼火のような目で死霊竜が睨みつけた。
『死霊が彷徨っておるのか。生きて我が紋章の力となるか、死して骨を我が身に与えるか、魂ならば我が呪詛に加われ!』
 汚染させようと死霊竜がブレスを放つべく髑髏の前に魔法陣を生み出す。
「呪属性のブレス? なら、それを封じてしまいましょうか」
 禍々しい呪詛の力が集まるのを感じた朔は簡単に言い放ち、ユーベルコード『背天ノ呪詛・『夏霞』』を唱えた。
 辺りに霧が漂い、周囲の風景を野山に変えた。すると死霊竜がブレスの為に集めた呪詛が呪属性を封じる霧によって四散する。
『幻か? いや、我がブレスを消したこれは……呪詛を封じる結界か!』
 忌々しいと舌打ちせんばかりの苛立ちを思念に乗せる。

「チャンス、なの」
 じっと城主の間の高い天井に貼りつくように隠れていたロラン・ヒュッテンブレナー(人狼の電脳魔術士・f04258)が、敵のブレスが封じられたのを確認しユーベルコード『静寂を慈しむ音狼の加護』を発動する。
「夜の灯りを、呼びし遠吠え、大いなる円の下、静寂を尊ぶ」
 城の月明かりで身を包むように変身し、魔術人の首輪と魔術回路の鎖で戒められたハイイロオオカミとなる。
「月明かりに照らされた死者の竜。このお城の力で、終わりにして上げるの」
 勇気の光を胸に灯し、ロランは城の放つ月の輝きを自らの力に変える。そして命を削るほどの膨大な力を以って魅了の月光を放ち敵に浴びせた。
『この光は? ぐっ、我が魂に侵食してくるだと!』
 月光が骨をさらさらと塵に変え、死霊竜の魂すらも削っていった。
『どこからの攻撃だ!』
 死霊竜は身を守るように瘴気を放ち、ぎょろりと辺りを探る。
「満月の魔力はお城中にあるから、ここではぼくの魔力は尽きないよ」
 ロランの声が反響し、居場所を特定させずに月光だけが降り注ぐ。
『侮るなよ人間如きが!』
 死霊竜の紋章から棘鞭が飛び出し、城主の間を縦横無尽に暴れ回ってロランを探す。
「外れ、ぼくはここだよ」
 隠れたロランの声だけが響き、死霊竜は苛立ち城の壁を抉るほど威力を高めた。

「人間風情と蔑んで敗れたオブリビオンは山といるんだが。ああ……だから貴様は永遠に未完成なんだな」
 人をさげすむ敵に、敬輔は侮蔑するように挑発する。
『ほざけ人間……すぐに命を奪い魂と骨だけにしてくれよう』
 挑発に乗って死霊竜の敵意が敬輔に向けられ、大きな骨の翼がばらけて無数の骨片となり矢のように飛んできた。
「さあ、復讐の時だ。俺に力を貸せ!」
 ユーベルコード『魂魄解放』を継続する敬輔は、城内で黒剣に吸収した復讐を望む魂を全身に纏って高速で疾走する。次々と襲い掛かる骨片を躱し大広間を走り回った。
『愚か、逃げられるものか。ここで死霊の仲間となれ!』
 骨片は全方向を囲むように展開し、一斉に飛び掛かる。
「生憎だが、まだ死の住人になる気はない。俺はここで死した人たちから復讐を請け負ったからな」
 避けられぬと脚を止めた敬輔は黒剣を横一閃に一回転するようにぐるっと振り抜き、聖属性を宿した衝撃波を放って骨片を薙ぎ払った。
「道は開けた――」
 そして一気に死霊竜の懐に切り込むと黒剣を叩き込み体の骨を粉砕した。
『この程度で我が魂を砕けるものか!』
 砕けた骨を散弾のように飛ばし、敬輔の体を大きく吹き飛ばす。
「既に死んでいるだけあって簡単には消滅しないか」
 空中で回転した敬輔が衝撃を逃して着地する。体に当たった骨は魂の膜によって防がれ突き刺さらずに砕けていた。

「さてと……攻撃を封じましたがあの巨体をどうしたものか……」
 朔は死霊竜の巨体を観察し、どのような手段が有効だろうかと思案する。
「とりあえず大広間は広いですし、少し離れて【念動力】【グラップル】で大きな拳をイメージしてそれで殴ってみますか」
 試してみようと大きな拳を思い描きながら念動力を使い、巨大な死霊竜をぶん殴った。砕けた骨が吹き飛び巨体がよろめく。
『なっ! 見えぬ攻撃か! 力の源は……貴様か!』
 突然殴られた死霊竜はその力の残滓を手繰り朔に目を付けた。
『死霊など術士共の玩具にでもなっておればいいものを!』
 周囲の骨をくっ付け補強し、紋章から棘鞭が飛び出して朔に襲い掛かる。
「ほぉぉぉぉぉぉ!!」
 そこへ遠吠えと共にロランが月光を放ち、空間を祓い浄化する結界術で敵を捕らえた。すると棘鞭が弾かれ朔に届かない。
『月の力を使った結界か!』
 死霊竜は戒めを解こうと全身に月の輝きを集める。だがそれが発動するまでに隙が出来た。
「動きを封じたよ、みんな攻撃を」
 ロランが仲間に呼びかけるとチャンスを見逃さず一斉に攻撃が飛ぶ。
「少々骨が砕けてもくっつくなら、骨を全て砕くつもりで殴りましょう」
 朔が全力で念動力の拳を叩き込み、死霊竜の骨を粉々に粉砕していく。
『この程度で我が滅びるものか!』
 死霊竜が呪詛を溜め込み、呪詛を無力化する空間を打ち破らんとする。
「ならば滅びるまで攻撃を続けよう」
 そこへ敬輔が駆け、大きく跳躍して頭上を取った。
「生の意思と殺された者たちの復讐心が、貴様の死を上回ると実感しながら逝け!」
 敬輔の振り下ろす黒剣が髑髏を断ち、さらに巨大な体も両断した。
『グォオオオォオッ! こんな……もので! 永遠の存在である我が滅びるものかァ!』
 断たれた体が無理矢理骨を組むように結合し、死霊竜は月光を放って呪詛を封じていた空間を砕いた。そしてブレスを足元に放ち、衝撃波で猟兵達を押し流すように壁に叩きつけた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ハロ・シエラ
なるほど、あなたがここの主ですか。
ならばどれ程強くとも、ここで戦うしかありませんね。
まずはこちらの射程内に飛び込まなければなりません。
敵の放つ骨片はなるべく【第六感】に頼って回避しますが、全てをかわすのは難しいでしょう。
【激痛耐性】で痛みを無視して動ける程度ならば負傷もやむを得ません。
何とか近付く事が出来ればここで一撃入れます。
相手は骨、剣の刃は通り辛いでしょうがそれが炎を纏って【属性攻撃】となっていれば通用するでしょう。
ユーベルコードの炎に【破魔】の力を乗せ、全て【焼却】してやりましょう。


霧島・絶奈
◆心情
人間風情と侮りますか…
困難に立ち向かいて路を切り拓き、最善を掴み取るは人の持つ命の輝きでしょうに
ソレに魅せられたからこそ人間画廊等という悪趣味な物を作り上げたかと思っていましたが…
違ったようですね

とは言え、貴方の結末は変わりませんけれど

◆行動
【罠使い】として持ち込んだ「白燐発煙弾」を【衝撃波】に乗せて戦場内に散布
自身の視界は白燐を透過する赤外線センサで補い、【聞き耳】を立て索敵

視界の利かない中、直線状にしか放てない攻撃で私を捕捉出来るでしょうか?

<真の姿を開放>し『暗キ獣』を使用
【集団戦術】を駆使し、四方八方から攻撃

攻撃を待って私の位置を割り出そうとしても無駄です
待つ間に軍勢が貴方を削り殺せます
其れを厭うて排除しようにも短詠唱では火力不足、直線攻撃では手数不足ですよ

尤も私を捕捉出来た所で負傷は【各種耐性】…
特に【限界突破】する程に高めた【呪詛耐性】と【オーラ防御】で軽減し【生命力吸収】で回復するだけですが…

敵の攻撃に呼応し【範囲攻撃】する【マヒ攻撃】の【衝撃波】で【二回攻撃】し反撃


ティオレンシア・シーディア
さぁて、いよいよ本命ねぇ。
強化は不発させたけど、もとから相当に凶悪な手合いだし。油断なんてしてる余裕ないわねぇ。

いくら多少結界で防御できるからって、ドラゴンブレスなんかまともに喰らったら塵も残らないわねぇ。撃たせないってのもちょっと現実味ないし…となると、「撃たせた上でスカしてカウンター」の方向かしらぁ?
牽制攻撃から●蕭殺起動。煙幕や閃光弾での○目潰しだって立派な「攻撃」でしょぉ?刻むのは怨恨術士連中に使った○浄化や破魔の魔術文字一式。それと自分に摩利支天印。ラグの別意は「幻影」、摩利支天の権能は「陽炎」。どちらも惑わし晦ますモノ…盲射ちに当たってあげるほど、あたしたち安くないわよぉ?



●永遠の終わり
「なるほど、あなたがここの主ですか。ならばどれ程強くとも、ここで戦うしかありませんね」
 ハロは月の輝きの灯る城内を見渡し、傷付きぼろぼろになった死霊竜へと視線を向けた。
『許さぬ……この傷は貴様等の骨で補ってくれる!』
 死霊竜が砕けて散った骨片を矢のように放つ。
「まずはこちらの射程内に飛び込まなければなりません」
 高速で飛んで来る骨片を第六感を頼りに回避しながら前に進む。だが飛び交う骨が躱し損なった手足に突き刺さる。
「全てを躱し切るのは無理ですね。動ける程度の負傷なら構いません」
 痛みを無視してハロは距離を詰め、死霊竜の懐に入った。
『串刺しにしてやろう!』
 紋章が輝き棘鞭が飛び出してハロの腹を貫こうとする。それを咄嗟にレイピア【リトルフォックス】で切り払う。
「硬い骨に剣の刃は通り辛いでしょうが、炎を纏った刃ならば通用するでしょう」
 ユーベルコード『フレイム・スローワー』によって刀身に炎を纏わせて一閃し、胴体を断ち切り破魔の力を乗せた炎で全身を燃え上がらせる。
『骨が崩れて……魂が燃えるだと?! この力は拙い……!』
 死霊竜は炎を消さんと自らのブレスを体に浴びせ、炎を呪詛で上書きして消火していく。

「さぁて、いよいよ本命ねぇ」
 ティオレンシアは強敵である死霊竜が棘鞭を振り回し暴れる様を見る。
「強化は不発させたけど、もとから相当に凶悪な手合いだし。油断なんてしてる余裕ないわねぇ」
 強化されていなくても城を壊さんばかりの破壊力にその強さを測る。
『消し飛べ有象無象の人間よ』
 死霊竜が呪詛のブレスを放つと仲間達は咄嗟に飛び退き、月の輝きを放っていた壁が黒く侵食され溶けていく。生身で喰らえば呪いによって息絶えるほどの濃厚な呪いの力が肌身に感じられる。
「いくら多少結界で防御できるからって、ドラゴンブレスなんかまともに喰らったら塵も残らないわねぇ。撃たせないってのもちょっと現実味ないし……となると、「撃たせた上でスカしてカウンター」の方向かしらぁ?」
 どれほど強力な攻撃でも当たらなければいいと、ユーベルコード『蕭殺(アディション)』を起動し怨恨術士連中に使ったのと同様、ラグ(浄化)や破魔の魔術文字一式を敵に与える。そして自分には摩利支天印を刻む。
『ぬっ、これは浄化の力か……」
 魂を削るような苦悶に術者の姿を探しティオレンシアへと鬼火のような目を向けた。
『我が城に生者は不要。死者となって永遠を彷徨うがいい』
 消し飛ばさんと死霊竜がティオレンシアにもブレスを放つ。だがそれはティオレンシアを通り抜けていった。
『……幻か?』
「ラグの別意は「幻影」、摩利支天の権能は「陽炎」。どちらも惑わし晦ますモノ……盲射ちに当たってあげるほど、あたしたち安くないわよぉ?」
 ティオレンシアの幻影が笑みを浮かべる。
『小賢しい真似を!』
 辺りに撒き散らすように死霊竜がブレスで薙ぎ払う。だが手応えはなく姿を見つけられない。

「人間風情と侮りますか……困難に立ち向かいて路を切り拓き、最善を掴み取るは人の持つ命の輝きでしょうに」
 絶奈は人の可能性、命の輝きに籠められた可能性を語る。
「ソレに魅せられたからこそ人間画廊等という悪趣味な物を作り上げたかと思っていましたが……違ったようですね」
 人間をただの物程度にしか考えていない相手だと理解し、失望したように軽く肩をすくめた。
「とは言え、貴方の結末は変わりませんけれど」
 どちらにしてもここで滅ぼすことに変わりはないと、絶奈は白燐発煙弾を衝撃波に乗せて放ち、あちこちで爆発させて広間に煙を立ち込めさせた。
「視界の利かない中、直線状にしか放てない攻撃で私を捕捉出来るでしょうか?」
 絶奈はその煙の中に身を隠し、声だけを広間に響かせる。
『煙幕か、ならば攻撃を受けた瞬間仕留めればいいだけだ」
 悠々と死霊竜はカウンターを仕掛けようと待ち構える。すると後方から突き刺さるような衝撃を受けた。
『背後か』
 死霊竜は棘鞭を後方に飛ばして刺し貫く。
「手応えあった……何?」
 振り返ってみると、それは屍の兵士だった。屍兵は一体だけではなく、次々と四方から槍を突き刺してくる。
『何だこれは!』
 死霊竜が軽くブレスを放って煙を吹き飛ばす。するとそこには屍の軍勢が展開していた。
「攻撃を待って私の位置を割り出そうとしても無駄です。待つ間に軍勢が貴方を削り殺せます」
 オーバーロードにより真の姿である異端の神の姿となった絶奈が、ユーベルコード『暗キ獣(ソラト)』によって生み出した軍勢だった。
 すぐに煙がまた辺りを満たし視界が遮られる。
『数がいるのならば、どこへ放とうとも当たるということだ』
 死霊竜がブレスを放って屍兵を蹴散らす。しかし一方の相手を攻撃している間に、他の方向から槍が突き立てられ骨が削られていく。
「其れを厭うて排除しようにも短詠唱では火力不足、直線攻撃では手数不足ですよ」
 全ては絶奈の掌の上。予想通りに死霊竜を追い詰めていく。

『このような搦め手に!』
 死霊竜は棘鞭を使って人影を切り裂くが、それは幻で何もなかったように映し出される。
「煙幕や閃光弾での目潰しだって立派な「攻撃」でしょぉ?」
 微笑むティオレンシアは幻影によって敵を翻弄した。
『こうなれば、この部屋ごと吹き飛ばしてくれる!』
 死霊竜が口の前に特大の魔法陣を描く。そこへ城中の呪詛が集結しとてつもない力が凝縮されていく。
「これは危険ですね」
 渾身の一撃を放たんとする敵に向かってハロが駆ける。
「口がなければブレスも吐けないでしょう」
 ブレスが放たれる前にハロが燃え上がるレイピアを振り抜き、頭部を真っ二つに割って燃やし尽くした。
『グゥォオオオオッ!!』
 ブレスの為に集めていた呪詛が散って嵐のように渦巻き、死霊竜は体勢を崩した。
「此れが人の持つ命の輝き。死して現世にしがみ付く貴方には理解出来ないでしょうが」
 絶奈がそこへ屍獣の群れを突撃させ、脚の骨を噛み砕き踏ん張れなくして転倒させた。
『生きた人間など瞬きほどの一瞬の命ではないか! それに何の価値があるというのだ!』
 死霊竜は倒れながらも棘鞭を放つ。それを絶奈は手を振るって衝撃波で弾き返した。
「其れが理解できないから、貴方は此処で滅ぶのです」
 絶奈が衝撃波を叩き込み、死霊竜の全身が震えて崩壊していく。
『死して永遠を過ごす我が……こんな……莫迦、な…………』
 死霊竜の体がバラバラに砕け散り、宿っていた邪悪な魂が消え去る。それによって解放された魂達も天に昇っていった……。

「任務完了ですね。すぐにでもこの城を調べたいところですが、先に助けた人々をそれぞれの住む場所に送らないといけません」
 月のように輝く城に興味を持ちながらも、ハロは猟兵の勝利を願って帰りを待ちわびている人々の事を優先しなくてはと来た道を振り返る。
「そうねぇ、この城の主を倒したからもう安全だと教えてあげないとねぇ」
 頷いたティオレンシアも画廊の場所まで戻ろうと歩き出し、他の猟兵達も皆が勝利を伝えに広間を後にする。
「短い永遠でしたね。常に変化し成長する命の輝きの前では、永遠に変わらぬものに勝ち目など最初からありはしなかったのです」
 死による永遠を目指した竜に真っ向から反論する言葉を投げかけ、絶奈は仲間達の後を追った……。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2022年01月07日


挿絵イラスト