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【サポート優先】場違い乱入怪人を撃退せよ!

#キマイラフューチャー #戦後 #コメディ風

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#キマイラフューチャー
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#戦後
#コメディ風


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 これはサポート参加者を優先的に採用するシナリオです(通常参加者を採用する場合もあります)

●季節外れの?
「ふふっ、冬場にそうめんを食べて何が悪い!食べたい時に食べるのが最高なのさ!」

 主催者のキマイラは大のそうめん好きのようだ。夏場は食欲も落ちる為、手軽に食べられるそうめんは『夏に食べたい食べ物』の一角に挙がる食べ物だ。だが、冬場でもアイスが食べたくなる人がいるように、冬場でもそうめんが食べたい人もいるようで・・・。

「うん、いい感じに参加者もいるようだ。同志たちよ!今日は目一杯そうめんを楽しもうじゃないか!」

 主催者のフェス開催の挨拶が終わると、参加者たちは次々とそうめんをゲットし始める。

「流しそうめんかぁ・・・。冬場にやるのも乙だね」

 キマイラフューチャーは、コンコンすると食べ物とかが出て来る世界。雨どいの所をコンコンしたらそうめんが出てきたのを知った主催者が、これはフェスやるしかないだろ!と思ったのだろう。

 フェスへ参加しているのは冬場でもそうめんを食べたい人達だ。ある意味の熱狂的ファンによってフェスは盛り上がっていくのだが・・・。


「今回はキマイラフューチャーへ出向いてもらう事になります」

 グリモア猟兵の鳳凰院・ひりょ(天然系精霊術使いの腹ぺこ聖者・f27864)が集まってくれた猟兵達に説明を始める。

 どうやら話によれば今回の相手は猟書家とは関係ない怪人のようだ。とはいえ、人々の平和を脅かす怪人達を野放しには出来ない。
 どのような怪人なのか、面倒な相手でなければ良いが。そう思う猟兵達の表情を見たひりょはちょっと困ったような顔をする。

「ん~・・・相手はある意味、困った相手、ではあるのですよね・・・」

 なんとも歯切れの悪い説明だ。詳しく聞いてみると、なるほど・・・。

「そうめんを食べまくるフェスに、何故か乱入してくるのがチョコまみれの怪人でして・・・。そうめんの中にもチョコ投入したり、少々大変な状況に・・・」

 ・・・いや、そっちじゃないだろ。まぁ、食べ物を粗末にするのは悪い事だ、そういう意味でもとっちめる必要はあるだろう。

「・・・、ひとまず怪人が乱入してきた事で会場はパニックになり、怪人に攻撃されたり逃げる際に転倒したりで、怪我人がそれなりに出てしまうと予知では見る事が出来たので・・・。それを阻止してもらいたいと思います。お願いできますか?」

 迷惑怪人をやっつける、という事で大丈夫なようだ。その怪人が登場するまでは会場でフェスを楽しむことにしよう。集まった猟兵達も頷き合い状況を確認する。決して厳しい戦いにはならないだろうが、油断は禁物。これも世界を脅かす存在を討つ一つの戦いなのだ。

「それでは、皆さんよろしくお願いしますね!」

 ひりょは猟兵達を転送する準備に入るのだった。


黄昏空
 MSの黄昏空(たそがれ・そら)です。このシナリオはサポート優先シナリオです。本当は通常シナリオを出そうと予定していたのですが、トラブルに見舞われまして・・・、まとまった時間が取れない状況が続いていますのでサポート優先シナリオで、自分のペースで進めていく事にしようと思います。

 第1章は季節外れの流しそうめんを食べまくるフェスに参加し、怪人が現れるまでの間を楽しんでいただければ、と思います。

 第2章は会場へ乱入してきた怪人を倒してください。こっちをチョコまみれにしようとしてきます。乱入してきた怪人の影響で会場はパニックになっています。一般人が戦闘に巻き込まれる可能性があるので、一般人を守るような立ち回りをするとプレイングボーナスとなります。(通常参加をされる方はプレイングボーナスを参照されるとより良い結果を得られるかも?)

 【プレイングボーナス】一般人に被害が出ないよう立ち回る。

 プレイング受付はシナリオ公開と同時に開始します。第2章は断章を挟むと思いますので、その際はタグへ記載します。最初に記載した通り、まとまった時間が取れない状況が続いている為、当方のペースで少しずつ進めていこうと思います。よろしくお願いします。
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第1章 日常 『コンコン流しそうめん』

POW   :    気合でキャッチしてたくさん食べる

SPD   :    素早くキャッチして華麗に食べる

WIZ   :    きっちりキャッチして確実に食べる

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

レオナール・ルフトゥ(サポート)
 誰かの面倒を気づいたら見ているような、
 近所のお兄さん、もしくは保護者的ポジションです。
 荷物番から料理まで頼まれれば意外になんでもやります。
 料理に関しては頼まれなくても率先してやります。

 基本的に穏やかな性格をしていますが、甘いわけではありません。
 可愛い子には旅をさせよ精神。

 全体を見るようにし、必要な場所へ行きます。
 無駄な争いは厭いますが、納得できるものであれば容赦はしません

 他おまかせします。



(さて、件の怪人が現れるまでどう過ごそうかな?)

 フェス会場へ入場したレオナール・ルフトゥ(ドラゴニアンの竜騎士・f08923)は周囲を見渡した。普段は頼まれなくても率先して料理などは行うレオナールだが、流石に流しそうめんがメインのフェスであるから、料理を・・・というわけにもいかず。若干手持無沙汰な状況でふらりと会場内を見て回っていたレオナールは、ふと、とある一角で立ち止まった。

 そこにはキマイラの子供達の集団がいたが、どうも聞こえてくる会話には楽しそうな雰囲気が感じられなかったのだ。

「どうしたんだい、君達?」

 世話焼きな一面が刺激されたレオナールは、気が付くと子供達に話し掛けていた。

「あっ、うん・・・。実はね。こっちまでそうめんが流れて来ないんだ」

「おや?そうなのかい?」

 レオナールが子供達の近くにある雨どいを確認するが、確かにそうめんは流れてきていないみたいだ。視線を流れに逆流するように見ていくと・・・。

「あぁ、なるほど。もっと上流の方で沢山の人がいるから、か」

 大人達の集団が雨どいの上流の方にいる為、どうやらそこでそうめんが尽きてしまっているようだ。主催者もフェスの進行に集中していてそこまで気が回っていないのだろう。

(流石にこれは子供達が可哀そうだね。・・・よし)

「ここは、僕に任せてくれないかな?君達の元までそうめんが流れてくるようにしてみよう」

「え?本当?そんな事出来るの?」

「まぁ、見ていてくれればいいよ。出力を最小限にして…かつ、狙いは限定的に…。ドラゴニアン・チェイン!」

 レオナールがUCを発動させ、雨どいの上流の方の一角に小さな穴を開けた。その一角より少しずつそうめんが流れ出て来る。レオナールのオーラの鎖を伝ってそうめんが流れてきて…。

「あっ、そうめんだっ!ありがとうっ!」

 オーラの鎖が新たなルートを作り出し、子供達の所までそうめんが供給され始めたのだ。
 流石に超小規模とはいえ爆発があったので主催者も気が付いたようだ。慌ててレオナール達の所まで駆け付けて来る。

「おぉ!子供達の為に専用のルートを作ってくれたんですね!申し訳ない、お手数をおかけしてしまって…」

 周囲をコンコンして雨どいのパーツを新たに取り出した主催者は、レオナールが作り出してくれた新たなルートを強化した。これで、もうレオナールのオーラの鎖がなくともそうめんが子供達の所まで供給されるようになったであろう。

「構わないさ、君も主催で大変なのだろうしね。何か手伝えることがあれば手伝おう」

「それはありがたいです!ではこっちへついて来ていただけますか?」

 そうめんが自分達の所まで流れてくるようになった子供達に大歓声が挙がるその場を後にしたレオナール。この意外に賑やかな会場では、まだ彼の助けを借りたい局面があるのかもしれない。

(この調子なら怪人が出るまでの間も退屈せずにすみそうかな?)

 主催者の後をついて行きながら、そんな事をふと思ったレオナールなのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

谷保・まどか(サポート)
怪奇人間の魔獣解体士×バーバリアンです
普段の口調は 人として生まれたもの(私、あなた、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)
興奮したり気を抜くと 蛮族育ちの改造体(オレ、お前、だ、だな、だろう、なのか?)

普段は大人しく丁寧かつやや弱気な優等生少女ですが、興奮が強まってくると荒々しく狂暴な性格が出てしまいます

戦闘スタイルは蛮族式肉弾戦と自身の肉体を変容させて異形化しての戦い方を併用します

ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し多少の怪我は厭わず積極的に行動します
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません
また例え依頼の成功のためでも公序良俗に反する行動はしません
あとはお任せ。よろしくおねがいします!



「『ふぇす』というのはずいぶん賑やかな場所なのですね。」

 谷保・まどか(バルバロス委員長・f34934)は周囲を見渡し驚きの声をあげた。まどかがしばらく一緒にいたアマゾネス達との生活を振り返ると、確かに収穫を祝うお祭りの時などはとても賑やかだったような気がする。『ふぇす』というのも、そういうのと同じお祭りなのだろう、とまどかは納得した。

「せっかくですし、私も挑戦してみましょう」

 周りのフェスに参加している人達は、思い思いに雨どいを伝って流れて来るそうめんをキャッチしながら楽しんでいる。

「えいっ!・・・、と、取れませんでした。『そうめん』というのは結構細いから、取るのが難しいのですね」

 箸を手にまどかも挑戦してみるものの、こういった事に慣れていないせいもあり、なかなかうまくキャッチが出来ない。見るに見かねた他の参加者達が「こうやるんだよ?」と得意げに手本を見せてくれるのを頷きながら観察し、いざリトライ!

「今度こそ…。えいっ!…、あっ、一本取れました!」

 普段は大人しく丁寧なふるまいのまどか、その頑張りに周囲のギャラリーも思わず「おめでとう!」と声を掛ける。

「ありがとうございます。ですが、他の皆さんはもっと沢山取れているのですよね…」

 一本とはいえ、取れた事で気持ちが高揚してきたのだろう。どうせなら、もっと取ってみたい気持ちに駆られたまどかは、再び挑戦!負けじと挑戦し続けるうちに、まどかの心の中の闘争本能が芽生え始めてきた。

 いつの間にやらまどかの纏っていた大人しいやや弱気な感じの雰囲気はどこかへ吹っ飛び…。

「オレの闘争本能に火をつけたな!じゃんじゃん取ってやるぜ!」

 そこには荒々しい蛮族の少女がいた。急に何かのスイッチが入ったように思われたのだろう。周りにいたギャラリー達がそっと距離を取ったような気がした。が、そんな事は今のまどかにはどうでもいい事だ!ただひたすらに、目の前に流れて来る獲物(そうめんともいう)を狩りつくすのみ!
 様々な怪物の力を移植された経緯のあるまどかは、今その力を戦闘以外ではあるが存分に発揮させ始めた。…いや、彼女自身にとってはある意味の「戦い」ではあるのだろうが。

「す、すげぇ…。あの子、人が変わったように物凄い勢いでそうめんをっ!」

 その迫力に、ちょっと距離を取ってギャラリー達の心にも炎が灯ったようだ。再び始まる大声援。

「っ!?お、おぃ、あの量は流石に…」

 ギャラリーのうちの一人が、まどかの上方にある雨どいを見て驚愕する。その流れて来るそうめんの量が半端ないのだ。箸で掬える量ではない。万事休すか、いや、まどかにはまだ手がある。

「ならば、はぁぁぁっ!」

「な、なんだとっ!?」

 まどかの腕の片方が蛇の姿となり、勢いよく流れて来るそうめんへと突っ込んでいく!そして…、その蛇の全身を使ってそうめんを掬い上げたのだ!
その掬い上げたそうめんをまどかは見事キャッチ。

「す、すげぇぇっ!」

 今日一番の歓声が立ち上る中、まどかは戦利品をモグモグするのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

エリー・マイヤー(サポート)
どうもエリーです。
手が必要そうなので、手を貸しに来ました。
【念動力】で解決できる事なら、お任せください。
遠くから押したり引いたり掴んだりとか、
持ち上げたり回したり投げたりできますよ。
包み込んで動きを封じたり、破裂させて攻撃したりもできます。
微弱な念動力をばら撒けば、ソナー代わりにも使えます。

後はスプーンを曲げに曲げて、コルク抜きにしたりとかですかね?
タネなし手品で子供を喜ばせるとか、朝飯前です。
子供は煙草の臭いで逃げる気もしますが…
まぁ、それはさておき、状況に応じて色々できますよ。

あ、運動は苦手なので、
殴り合いとか派手な運動は期待しないでくださいね。
たぶん息切れして倒れちゃいますよ。



 大歓声の挙がっているエリアを遠目から眺めていたエリー・マイヤー(被造物・f29376)はその場を後にする。

「ああいう機敏な動きが必要なのは苦手ですね、私」

 正直言って運動は苦手なエリー、他の皆のように素早くそうめんをキャッチしようなど、しようとしたら…。

「まず、間違いなく、怪人と交戦前に息切れして倒れちゃいますからね…」

 さて、どうしたものだろう。何もしないでぼーっとしているのも退屈なものだ。

「まぁ、せっかくですし…。私も私のやり方で挑戦してみましょうか」

 怪人が出現するまでどのくらいまだ時間があるのか、正直わからないわけだから…。暇つぶしも兼ねてエリーも流しそうめんに挑戦してみる事にしたのだった。

「自分が動かないでも、別にそうめんはキャッチ出来なくはないのですよね。こうやって…」

 エリーはそうめんを入れる為の器を近くにあったテーブルに置き、両手を目の前にかざす。

「さて、上手くいくでしょうか?」

 エリーはUCを発動させ、念動力を放った。狙うは雨どいを流れて来るそうめん。
雨どいは破損させないよう、注意しつつ念動力をコントロール。そして…。

「…こんなものでしょうか」

 狙っていたそうめんは無事に念動力で包み込み取る事が出来た。球体上の念動力に包まれ、そうめんはエリーの元までふわふわと浮遊しながら近付いてくる。

「…、もうちょっと包み込む範囲を絞った方がいいかもしれないですね」

 流れてきた水ごとキャッチしていたようだ。意外と難しい。

「まぁ、念動力の訓練と思えば…。…今度は絞りすぎましたか。では、これならどうでしょう。まずは一旦それなりの範囲を包んで、水中から上げた後…。ほんの一部分だけ念動力の網を荒くして…、水を逃がす。ふぅ…、これならいけそうですね。」

 悪戦苦闘の後にある程度のコツを掴んだエリーは、その後は念動力を使い次々とそうめんを的確にキャッチしていく。そうめんのゲットの方はもう、問題はなさそうだ。あとは…。

「ん~…少々薄味な気がしますね。味がどこか物足りない」

 ただ麺つゆに入れただけでは、どこか物足りなさを感じる。実はエリーは辛党なのだ。

「そこのアナタ、麺つゆに加える薬味や辛くするような調味料とかって、どこにあるか知っていますか?」

「ん?あぁ、薬味とかを置いてあるテーブルが会場のあちこちに設置されてるみたいだぜ?」

「そうですか、ありがとうございます。…あれですかね」

 たまたま近くにいたフェス参加者に目当てのものの場所を把握したエリー、ふわふわと浮遊するそうめんの群れを引き連れてゆっくり移動を開始するのだった。

 そうめんのストックが無くなったら、今度は一部の薬味等を引き連れ(?)雨どいの元まで移動。次々とそうめんをキャッチし始める。

 無表情で冷静沈着、マイペースなエリーなのでもしかしたら見る人が見ないとわからないかもしれないが…。エリーはエリーで、しっかりとフェスの時間を満喫したのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 集団戦 『甘い不思議の国『チョコスイーツ・アリス』』

POW   :    どろどろにしてあげる♪
【チョコ触手による捕獲】が命中した対象に対し、高威力高命中の【浴びると固まるドロドロに溶けたチョコ】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD   :    いっぱいめしあがれ♪
【スカート】から【垂れ落ちる溶けたチョコレート】を放ち、【全身ドロドロチョコ固め】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ   :    ちょこすらいむさんだよ♪
【溶けたチョコレート】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【相手を引きずり込むチョコスライムの沼】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。

イラスト:麻風

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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 猟兵達が思い思いにフェスを楽しみ、しばらく時間が経った頃。…ついに待ち人、もとい待ち怪人が姿を現したのだった。

「この会場、チョコ成分が足りないわね?私がたっぷりサービスしてあげるわ!」

 怪人のスカートより垂れ落ちたチョコレート達が、まるで生き物のようにフェス会場を蹂躙し始める!

「な、なんだこのチョコ…。全身に絡みついて動けないっ」

「わ、私の方は床に落ちたチョコに引きずり込まれそう…誰か助けてっ!」

「な、なんだよこのチョコっ!うわっ、麺つゆの中に入ってきやがった。…ん?意外といけるかも?」

 フェス会場は大混乱となった。一部は新たな味覚にオーバーロードしちゃった方がいるようだが…。なにはともあれ、とうとう猟兵達の本当の出番がやってきたのだ。

 武器を手に猟兵達は怪人と向き合う。一般人達が既に巻き込まれている。救出しつつ怪人を倒さねば!

 今、流しそうめんのフェス会場で、猟兵達と怪人との戦いが始まる!
緋神・美麗(サポート)
絡み・アドリブ歓迎
技能を駆使して命中と火力を底上げした範囲攻撃UCを選択して使用
数>命中>威力の優先順位でUCを選択



「思ってたより会場の混乱が激しいわね。一般の人を戦闘に巻き込みかねないし…。まずは一般人の安全確保が最優先ね」

 緋神・美麗(白翼極光砲・f01866)は、素早くそう判断すると行動を開始した。本来は高火力・広範囲攻撃を得意とする美麗だが、最優先すべき事項があると思ったのだ。

 会場は怪人の攻撃に既に巻き込まれた者だけでなく、騒ぎによって混乱し逃げ惑う人々でごった返している。そんな中で助けを呼ぶ女性の声が美麗に届いた。視線の先には、今まさにチョコの沼に埋没しそうになっている女性が!

「今、助けに行くわね!」

 勢いよく駆けだそうとするその手前に、怪人の放ったチョコが放たれる。

「おっと、邪魔はさせないわよ?あの人はチョコスライムの餌食になるの」

「させないわよ!影の追跡者、あいつをしばらくかく乱してっ!」

 美麗は素早く影の追跡者を召喚し怪人の元へと忍ばせた。

「何か呼び出したの?…何もいないじゃない。ふふふ、コケ脅しかしら?」

 怪人は美麗の放った影の追跡者の存在を認識出来なかったようだ。一瞬だけ警戒しただけで、またチョコを投擲しようとするが…。

「って、なによっ!?何かが視界を横切って…。ちゃんと投げれないじゃないっ!何よもうっ!」

 影の追跡者が怪人の視界を遮るように、一瞬だけ怪人の目の前に現れた。と、思ったらまた影の中へと潜み、怪人の視界から逃れる。

「な、何か周りにいるみたいだけど…視認出来ない。あぁぁ、もうっ、面倒くさいっ!」


「よし、あっちは何とか時間稼ぎ出来そうね。急いであの人の所へっ!」

 怪人の行動の妨害に成功した美麗は、全力でチョコの沼に沈みかけている女性の元へ駆け付けた。

「この沼、厄介ね。足を踏み入れれば私も沈んでしまうだろうし」

 自分も沼地に沈んでしまえば救出どころではなくなってしまう。ならば人海戦術だ。

「まずは…、シールドビット、行って!さ、それに掴まって!引っ張り上げるから!」

 美麗は飛翔盾を女性の元まで移動させる。なんとかそれに女性が手を伸ばし掴んだ事を把握すると飛翔盾を沼から遠ざけようとするが。

「この沼、ただのチョコじゃないのね。…なら、サイキックバリア、展開!よし、これで多少の時間なら沼に踏み込んでも沈まずに済むかも」

 意を決し美麗は周囲にバリアを発生させ、沼地に踏み込んだ。バリアのおかげでやや沼からは浮遊している状況の為、しばらくなら沈まずに済みそうだ。

「今のうちに…。シルヴィア、貴方も手伝って?皆で引っ張り上げるわよ!」

 美麗に呼ばれ白い飛竜が姿を現す。仔ドラゴンではあるが、一緒に協力すればかなり早く救助が可能だろう。

「よ~し、せーのっ!」

 美麗の号令の下、なんとか女性をチョコ沼から引き出す事に成功した。チョコ沼はやはりただの沼ではなかったようだ。女性が沼から引き出される一歩手前、それを阻止せんとチョコで出来た手が沼から姿を現す。
 掴みかかろうとするチョコ腕を美麗はライトニングセイバーで切り裂いたっ!

「これ以上好き勝手はさせないわよ?…さて、次の人も救出しに行かなきゃね」

 女性の安全を確保した美麗は次の救助者の元へとひた走るのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

コーデリア・リンネル(サポート)
 アリス適合者の国民的スタア×アームドヒーローの女の子です。
 普段の口調は「女性的(私、あなた、~さん、なの、よ、なのね、なのよね?)」、機嫌が悪いと「無口(わたし、あなた、呼び捨て、ね、わ、~よ、~の?)」です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。

内気な性格のため、三点リーダーや読点多めの口調になります。
ですが人と話すのが嫌いでは無いため、
様々な登場人物とのアドリブ会話も歓迎です。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!



「一番危険な状況だった人達は、なんとかなったのよね?」

 チョコ沼に沈みそうになっていた人達は、無事に救出され始めている。コーデリア・リンネル(月光の騎士・f22496)はホッとした表情を浮かべた。次に危険な状況にあるのは…。

「次に危ないのは、チョコで全身固められちゃってる人達、なの。なんとかしないと!」

 内気な性格のコーデリアではあるが、今はそうも言っていられない。自分に出来る精一杯の事をしようと行動を開始する。

「ま、待っててね。今、その中から解放する、よ」

 コーデリアがチョコに埋まった女性を助け出そうとする。これは一種の救助活動だ。しかも繊細さも必要となる。必死に気持ちを落ち着けて方法を探るコーデリア。

「中途半端にドロドロだから埋まっている、のかも…。それなら」

 チョコに埋まった女性に触れ、自身の力を女性の周囲に張った。

「火炎耐性の籠ったオーラで、囲ったよ。もう少しの辛抱、なの」

 次にコーデリアが取り出したのは白銀の槍。

「夢幻槍、私に力を貸して!」

 夢を具現化したその槍がコーデリアの想いに応えるように光輝き始める。槍に込められた炎の属性が女性の周りのチョコを溶かし始めた。

「やっぱり。これならいけるよ」

 幸いにして女性は火炎耐性のオーラで包み込まれている為、槍の熱に苛まれる事もない。そのままコーデリアは槍を動かし、女性を拘束するチョコを焼き切っていく。しばらくすると、チョコの拘束から解放された女性が倒れこんできたので慌てて抱き留めるコーデリア。

「もう、大丈夫、なの。ここは危ないから、速く離れた方が、いいの」

「ええ、本当にありがとう」

 コーデリアにお礼を言ってその場を立ち去ろうとする女性。その姿を見送るコーデリアだったが、その背後から何かが迫って来る気配を感じ慌てて振り返る。

「あら?逃がすわけないでしょ?もう一度チョコに埋まりなさいな?」

 そこにいたのは件の怪人。コーデリアが女性を救助しているのを目ざとく見つけ迫ってきたのだ。

「危ないっ!」

 女性を身を盾にして庇うコーデリア。

「ふん、あんたが庇おうっていうの?なら、あんたから先にチョコに埋まりなさいっ!」

 怪人のスカートから垂れ落ちる溶けたチョコレートが、生き物のようにコーデリアへと襲い掛かる!コーデリア、万事休すか?

「…抵抗しなかったわね、あっけない」

 ドロドロのチョコに襲い掛かられたコーデリアは、そのままチョコに飲み込まれたか…に見えた。その様子をニマニマとした表情で眺める怪人。


「…なんとかなった、よ」

 チョコに埋もれたと思われたコーデリアが、チョコレートの塊の後ろから怪人の様子をそっと窺う。コーデリアが抵抗しなかったのは、UC『オペラツィオン・マカブル』を発動させる為だった。無事にUCを発動させたコーデリアは怪人の攻撃を無効化したのだ。目の前にあるチョコの塊には中に誰もいない。

「怪人が気を取られているうちに、次の人を助けにいくの」

 今は一刻を争う。次の救助者を助ける為、コーデリアは再び走り始めるのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ベルベナ・ラウンドディー(サポート)
「戦闘は得意な方に譲りますよ」

宇宙出身、竜派ドラゴニアンの青年
テンパるとラフになる以外は概ね穏やかな物腰
変装、偵察、破壊工作といった非戦闘行動を、
特に悪環境下で高い適応力を発揮する自称偵察専門。
他方、猟兵達の戦闘関連のユーベルコードには感心しがちです
全部80点で100点は取れないタイプ


●特徴として
白兵戦各種・衝撃波による砲撃戦・結界術の3種が戦術の主体です
全て「偵察技術の延長線で取得した」とのこと
ストーリーや背景を描写する際の進行役や
敵や参加猟兵の強さや設定などの演出素材としてもお役立てください



「沼に落ちた者、拘束されてしまった者への対処は何とかなった、と見て良さそうですね」

 一般人の救出に向かった猟兵達の行動を確認したベルベナ・ラウンドディー(berbenah•∂・f07708)。

 一般人と怪人の立ち位置を素早く把握し、一般人の姿がまばらになった区画へ結界術を施すベルベナ。こうしておけば怪人がその結界を越えて一般人の元へ向かうのを妨害出来るし、戦闘区画への一般人の侵入も防げる。

「あら?アナタ、どういうつもり?私が獲物を捕まえる妨害するなんて…。これは痛い目に合わせてあげなきゃねぇ」

「…目ざといですね。致し方ない」

 ベルベナは直刀を構える。

「へぇ、接近戦が主体なのね…。なら、その射程外から狙うだけよ?」

 ベルベナの武器を見てほくそ笑んだ怪人が、ドロドロのチョコをベルベナに向けて投げつける。だが、その一撃をベルベナは冷静に捌き切った。

「はぁぁっ!」

 ベルベナは刀より衝撃波を放ち、飛んできたチョコを一刀両断する。

「へぇ、やるじゃない。だけど、そうそう私の攻撃に対応出来るかしら?そらそらっ、どんどん行くわよ!」

 次々と放たれるチョコをなんとか捌き切ろうとするベルベナ。だが、徐々に…、その対応速度が間に合わなくなってくる。

「なるほど…。元よりストックがある相手の方が、攻撃速度が上回って来るのは自明の理、というわけですか」

 例えるならば、雪合戦でこちらが雪玉を一つずつ作っては放り投げるのに対し、相手は既に雪玉を大量にストックした状態で投げつけるだけ。今の二人の戦況はそんな状況に等しい。内なる生命力を衝撃波に変えているベルベナは、気を練り上げて衝撃波を放出しているのだ。相手は既に手元に大量のチョコがある。こちらが圧倒的に手数で不利なのだ。

 とうとう相手の攻撃速度に押し切られ、対処しきれなくなり始めたベルベナ。回避を混ぜながらなんとか凌ぎ切ろうと試みるが…。

「なっ!?」

 いつの間にかベルベナはチョコで出来た触手に絡め取られていた。投擲されてくるチョコに気を取られていたが…相手には他にも攻撃手段が残っていたのだ。

「あはぁ、やっと捕まえたわよ?さんざん抵抗してくれたけど…、これでお終いねぇ」

「くっ、なんとか抜け出さなくては…」

「無駄よ?もうアナタを絡め取った触手が固まって来てるでしょ?もう刀も振るえないし、抵抗なんか出来ないわよ、ふふ…。手古摺らせてくれた分、たっぷり痛めつけてあげる」

 身動きの取れなくなったベルベナを見て、勝利を確信した怪人。これからどう痛めつけようかとニヤニヤと笑みを浮かべながらゆっくりと近付いてくる。


「…、そろそろ頃合いですか」

「?何を言っているのアナタ。…えっ!?」

 ベルベナの一言に首を傾げる怪人が、次の瞬間驚愕する。なんとベルベナを絡め取っていた触手が内側より破裂したのだ。

「生命エネルギーを体外に発する事が出来るのなら、こういう使い方も出来るのですよ。…あとは、皆さん頼みますよ」

 見事に体を張って一般人の避難の時間を稼いだベルベナ。ここから猟兵達の反撃が始まる!

成功 🔵​🔵​🔴​

ヒース・アーベル(サポート)
*性的表現のあるシナリオは不可
アドリブ・共闘:可
UC:ご自由に
メイン武器:各種投擲用ダガー

「さて、“掃除”を始めましょうか」
基本的には、相手の隙を作る方に特化しています。
主に呪文付の投擲武器を【武器複製】で複製しつつ戦うことが多いです。それらを投擲して対象に当たったら呪文発動、という感じです。それ以外の使い方でも構いません。
また、【霧の街】で敵の視界を塞ぎつつ味方を回復するなど、他の方を支援することもあります。
仕込み杖はいざという時か、暗殺など騙し討ちをする時くらいしか使いませんね。

怪我をすることは特に気にしません。また、他の猟兵さんに迷惑をかけること等は致しません。
どうぞ宜しくお願いします。



「一般人の避難は済んだようですね。なら、ここからは“掃除”といきましょう」

「“掃除”ですってぇ?!」

 ヒース・アーベル(胡散臭い掃除屋・f35538)の“掃除”という言葉に、激昂した怪人。腹いせにドロドロのチョコを投げつけて来る。それを手元にある投擲用ダガーで迎撃するヒース。

「ふんっ!対応出来ても、さっきの奴と同じよ?そのうちに手数が足りなくなってこっちが優るんだから」

 ヒースは武器を複製して次々に放っている。確かに怪人の言う通り、この状況下ではヒースの方が物量で押し負ける事になるだろう。

「確かに、貴方の言う通りでしょうね。このままの状況なら、ですが」

「減らず口をっ!そらそら、後がなくなってきたわよ?…どう?さっきの“掃除”って言葉を土下座して取り消すなら、楽にあの世へ送ってあげるわよ?」

「…取り消すつもりもありませんね。ましてや貴方に倒されるつもりもないですよ」

「なら、たっぷり痛めつけてあの世に送ってあげるわっ!」

「…そろそろ情報も集まりましたね。十分対応は可能な速度のようですしね。『情報も、武器の一つですから』」

「何をぶつぶつと…。えっ!?姿が…消えた?」

 最後のトドメとばかりにチョコを放り投げようとした怪人の動きが、一瞬硬直する。突然ヒースの姿が掻き消えたのだ。

「どこ?どこに行った?」

 必死にヒースを探す怪人。手当たり次第にチョコを放り投げるが、命中する気配はなく、チョコの沼が出来上がるだけであった。

「姿を消した…だけなら、このチョコの沼に引っ掛かるはず…」

 怪人が投げつけたチョコは、相手に命中しなければチョコスライムの住む沼を作り出し、相手を沼へ引きずり込む。ヒースが姿を消しただけならば、沼へ足を踏み入れて身動きを取れなくする事も可能なはずだが、ヒースを捉えたという感覚もない。

「まさか、上っ?」

 キッと上空を睨みつける怪人だが、ヒースの人影を目視する事は出来ない。本当に忽然と姿を消してしまったのか?

「…、……、ハハッ、そうか。不利と分かって逃走したというわけね。逃げ足の速いこ…とっ!?」

 言い終わる前に、怪人は魔法弾による直撃を受けて地面を転がっていた。

「くっ、どういう事?あいつはどこにも見当たらないのに。地上はおろか上空にも…、上空に…も?」

 そこで怪人は上空で飛行する何者かを発見する。いや、何者かというより飛行物体だ。

「銀色の…鳥?」

 そう、上空には人影はないが、一羽の銀色の鳥が高速で飛び回っているのだ。とても通常の鳥の飛行速度ではない、その尋常でない速度の為に怪人は見落としていたのだ。その銀色の鳥から次々と魔法弾が降り注ぐ。

「がぁぁぁっ、あいつ、変身能力を持っていたのねっ!おのれぇぇ!」

 次々と襲い来る魔法弾に曝されながら、怪人は鳥に向けてチョコを投擲するが…。超高速で飛行するその鳥に命中させるのは至難の業。怪人の一投一投は鳥に掠りもしない。

「貴方の攻撃速度は先程でもう把握済みです。決して私を捉える事は出来ない。さぁ、ここから本格的に“掃除”と行きましょう」

 鳥となったヒースは即時発動可能な魔法を次々と放ち、怪人にダメージを与えていくのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

イルヴァ・ヘレナ(サポート)
 年齢不詳の全身鎧の男です。
 普段の口調は「不愛想(俺、呼び捨て、言い切り)」。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、どのような怪我でも厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、依頼の成功のためなら賄賂等多少の悪事もやります。



「…畳みかけるチャンスか」

 魔力弾の嵐に見舞われ全身にダメージを負った怪人に追撃を加えるイルヴァ・ヘレナ(寡黙な全身鎧の重戦士・f35309)。大剣を手に怪人へと切り掛かる!イルヴァの放った横薙ぎの一撃を、怪人は紙一重で躱す。

「くっ、危ないじゃないのっ!お返しよっ!」

 反撃とばかりにチョコで出来た触手をイルヴァへと伸ばす怪人。だが…。

「…ふん、くだらん。お前は少々調子に乗って相手に手札を見せすぎた。タネのわかった手品ほど下らぬものはない」

 炎を纏わせた大剣の一撃で怪人の触手は焼き切られてしまう。

「私の、攻撃が…、手品ですってぇぇっ!?」

 激昂した怪人が複数の触手で攻撃を仕掛けるが…全て炎を纏った大剣によって防がれる。

「…もう終わりか?なら、今度はこっちから行くぞ」

 大剣による重い一撃が再び怪人に襲い掛かる。怪人を一刀両断するか、に見えたが…。ドロドロだったチョコの一部を急速に固め、バリケードにした怪人はイルヴァの一撃で両断される事だけは免れた。

「あ、危なかったわね…流石に今の一撃は。危うく真っ二つになる所…、うっ…、何この感覚…。私の中から何かが…」

 怪人は一刀両断こそ免れたものの、イルヴァの一撃が掠ったのだろう。だが、その掠った一撃は怪人より生命力を奪っていた。
 イルヴァの大剣はある意味魔剣の類とも言えるだろう。使い手の魂を蝕み、そしてこの大剣に切られたものはその魂を奪われる。それもそのはず、この大剣は元々死者の血肉が変異したものだ。例え相手がオブリビオンだろうが、命あるものはこの大剣の一撃から逃れる術はない。

「その大剣、よくはわからないけれど…。受けるのはまずいみたいね。私の勘がそう言ってる」

 慌ててイルヴァから距離を取り、チョコでの遠距離攻撃に切り替える怪人。

「溶けたチョコが効かないなら…。鋼鉄のように固くしたチョコの弾丸で串刺しにしてやるっ!」

 少々今までと手法を変えてきたようだ。イルヴァの大剣が炎を纏わせれば、怪人のチョコの攻撃は先程のように焼き切られてしまうだろう。だが、弾丸として放ちイルヴァの胴体を串刺しにしてしまえば…と考えたのだ。

 多数のチョコの弾丸を生成しイルヴァへと放つ怪人。イルヴァへダメージを…、それが叶わなくとも相手の牽制にはなるだろう、と踏んだのだが…。

「な、なんでよっ!体中を弾丸で撃ち抜かれてもなんで歩みを止めないのっ!止まりなさいよっ!このっ!」

 全身鎧の為、イルヴァの表情は見えない。見えないが…、全身に弾丸を浴びながらも足を止めず、自分へと近寄って来るイルヴァの姿に恐怖を感じた怪人。

「俺の身は既に死した身。この程度の負傷など、どうという事はない」

 恐怖に一瞬身がすくんだ怪人、その目の前に立ったイルヴァが大剣を振りかぶる!

「覚悟しろ。『憎悪の空より来りて、正しき怒りを胸に…、我等は魔を断つ剣を執る』」

 自分の中からごっそりと何かが抜け落ちていく感覚に耐え、彼はその一撃を放つ。

「…『いざ仰げ、セメタリー・オブ・ファイヤー』」

 全てを燃やし尽くさんとする炎を纏った大剣の一撃が、怪人に叩き込まれた!

成功 🔵​🔵​🔴​

レパル・リオン(サポート)
こんにちは!あたしはレパル!またの名を『魔法猟兵イェーガー・レパル』よ!よろしくね!

お祭りとかイベントとか友達と遊んだりとか、とにかく楽しい事大好き!

あたしが戦うのは、怪人(オブリビオン)から人々と平和を守るため!そのためなら、ケガをしたってかまわないわ!
(強敵相手だと少し怯えるが、表には出さないように努める)

得意なのは肉弾戦!ダッシュで切り込んだり、ジャンプやオーラ防御でよけたり、激痛耐性でガマンしたり、怪力パンチ&キックでぶっ飛ばしたりするわ!
ユーベルコードに怪人の弱点属性を組み合わせてパワーアップさせたりもするわよ!

頭を使うのは苦手かな。でも、パワーとスピードでなんとかするわ!



「あと一押し、って所ね!今度はあたしが相手よ!」

 大剣の一撃を食らいグラリと倒れこみそうになっていた怪人は次の相手へと視線を向けた。

「…今度はちっこいのが来るっていうわけね。いいわよ、かかってきなさいっ!」

「あたしはレパル!行くわよ怪人。この世界で悪さなんてさせないんだからっ!」

 レパル・リオン(魔法猟兵イェーガー・レパル・f15574)は疾風のごとく、怪人へと間合いを詰めていく!

「串刺しにしてあげるわっ!これでも食らいなさいっ!」

 先程使った硬い弾丸状のチョコを次々と生成し、レパルへと放つ怪人。

「甘いわよっ!チョコ怪人なだけに甘いわねっ!」

「くっ、ちょこまかとっ!」

 日頃からトレーニングを欠かさないレパルの瞬発力は伊達ではない。キマイラでもあるレパルはその内に秘めた野生の勘と身体能力で、弾丸の雨を機敏に回避しながら疾走する。

「これだけ間合いを詰めれば、弾丸撃ってる暇なんてないでしょっ!」

「なら、この触手で捕えてやるっ!」

 レパルを捕獲しようと怪人がチョコの触手を伸ばす。自分に迫る触手に、怯まず突き進むレパル。その心に燃える闘志が拳に宿ったように、メラメラと燃え盛る炎の拳を触手へ叩き込んだ!

「な、なんですってぇっ!?」

 触手を粉砕したレパルが駆け抜けてきた勢いのままに飛び蹴りを放つ!

「レパル、キィックッ!」

「ぐはぁっ!」

 小柄なれど、そこはレパルも猟兵だ。その一撃をモロに食らった怪人は後方へと吹っ飛ばされる。ちょうど他の猟兵が作り出していた結界の壁にぶつかり、壁に叩きつけられた怪人がむくりと立ち上がる。

「よ、よくもやってくれたわねぇぇっ!」

「…効いてる!ここは一気に勝負に出るよ!『変・身!!』魔法猟兵、イェーガー・レパル!」

 レパルが内なる生命誕生のパワーに覚醒し、ライオンをモチーフにした魔法少女の姿へと姿を変えた。寿命を削るという代償を元に爆発的にレパルは戦闘能力を向上させていた。

「ぐぅぅぅ!姿が変わったからって、なんだっていうのよっ!」

 チョコの弾丸、チョコの触手、次々とレパルへ攻撃が仕掛けられるが…。変身したレパルを捉える事はもはや叶わぬものとなっていた。

「トドメの一発、行くわよっ!」

「く、来るなぁぁっ!くっ、し、視界がっ!?」

 続けてレパルへと攻撃を放とうとしていた怪人の視界が、一瞬だけ遮られる。揺らめく盾のようなもの、レパルが猛特訓で身に着けた盾を形成する魔法だ。それを瞬時に怪人へと放り、一瞬の隙を作り出したのだ。

 その盾が作り出した隙を突き、レパルは怪人へと肉薄を果たす。そして、先程放ったパンチの時よりもより一層燃え上がる炎の拳を怪人へと叩き込む!

「食らえっ、マジカル気合拳、煉獄掌ぉぉぉぉっ!」

 他の猟兵につけられた深手の傷口へ、さらに叩き込まれる煉獄の一撃。その強烈な一撃に堪らず悲鳴を上げる怪人の声が響くのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

大空・彼方(サポート)
《アドリブ、連携、苦戦描写、UC詠唱変更、その他何でも歓迎です》
「はじめまして。今回バックアップに回る舞姫です。未熟者ではありますがなんなりとご用命ください。」
UDC組織に所属する新人猟兵。戦闘経験は豊富。
一人称:私
口調:敬語で機械的
性格はクールでマイペース。そしてドがつく程の面倒くさがり。一見、常識人で冷静沈着に見えるが、どこか天然なところがある。獲物は日本刀。
前衛であれば未来視を用いて舞うように敵の攻撃を引き付けながら隙を伺う。
後衛では異界召喚により援護と回復役をこなす。
UCは指定した物をどれでも使用可能。基本的に情報を収集し、慎重に行動。命令や指示には忠実に従い他の猟兵をサポートします。


ニケ・ブレジニィ(サポート)
技能を、フル活用します。

仲間を守りつつサポートし、敵を倒すという戦闘スタイルです。

また、このシナリオ内で戦闘不能になったオブリビオンの肉体と魂を、ユーベルコードの『桜の癒やし』で鎮め、転生できるように祈ります。

「…もう鎮まりたまえ、あなたの名を忘れないように私は憶えておいてあげるから…」

リプレイのために、このキャラクターを自由に扱っていただいて、全く問題ありません。



「…そろそろ決着としましょう」

「援護します」

 革命剣をスラリと抜き放ったニケ・ブレジニィ(桜の精の王子様・f34154)を援護するように、大空・彼方(眠れる神の巫女・f33087)はUCを発動させる。

「積み上げられた屍の都。灰色の悲嘆に暮れたさまよえる魂。光は今失墜し、死者は此度蘇る。…おいで屍姫。敵までの道は私が切り開きます」

「ありがとう。よろしくね」

 相当に怪人は消耗している。決着の時は近い、とその場にいる誰もが感じた。一気に勝負をつけるべくニケと彼方が行動を開始する!

「くぅぅ…、ここまで私が追い詰められるなんて…。っ!追撃!?」

 痛みで朦朧としていた怪人は、その視界に自分へと迫って来る猟兵の姿を見てふらつきながらも戦闘を維持しようとする。

「ま、まだまだっ!私にはチョコ沼という奥の手があるっ!」

 今までの戦闘の中で放ってきたチョコが形成した沼があちらこちらに未だに残っている。

「チョコスライム達!そいつを沼に引きずり込んじゃえっ!」

 沼の横を通過しようとしていたニケを突然沼からスライムの手が伸びてきて、ニケを捕縛しようと試みて来る。だが、ニケは立ち止まらない。そう、何故ならば…。

「屍姫、あのスライムを霊魂で攻撃です。生命力を奪ってしまえば動けないでしょう」

 既に彼方はスライムの挙動を把握し、手を打っていたのだ。ニケを襲おうとしていたスライムは屍姫が操る霊魂に纏わりつかれ、生命力を奪われその場に棒立ちとなる。

「な、なにが起こってるの?なんで、スライムがあいつを襲わないのよっ」

 その状況を見て怪人は混乱した。まさか、スライムが生命力を奪われているなんて想像がつかなかったのだろう。そうこうしている間にもニケは怪人へと歩を進めている。

「くっ…、沼へ…沼へ辿り着かなければ…」

 じわりじわりと後退し、ニケから距離を取りながら近くにあるチョコ沼へと移動する怪人。

「こ、これで少しは回復…するわね。時間が惜しいわ。傷口の回復までは時間が掛かる」

 自分が作り出したチョコ沼に辿り着いた怪人はその上に立ち、自身の戦闘力を回復させようと試みる。だが、万全の状態には程遠い。そこまで瞬発的に向上するわけではないし、自身がこれまでの戦闘で致命傷一歩手前までの深手の傷を負っているのも大きいのだろう。思ったほどに力が戻ったようには感じない。


「…これは、沼自体も排除した方がいいかもしれないですね。怪人を回復させるだけになりそうだ」

「私の方は少しの間なら大丈夫!だから、あの怪人の周りの沼への対処をお願い!」

 ニケも怪人の様子を見て状況を把握したようだ。「自分の方は大丈夫」と襲い来るスライム達を革命剣で切り払いながら怪人へと歩を進めていく。

「…大丈夫、私には幸運と勇気がある。あの怪人を倒す為、いいえ、その魂を鎮める為にも…。頑張らないと!」

 勇気を振り絞り駆け抜けるニケ。彼女はオブリビオンを倒す為に戦っているのではない。魂を鎮め、転生させるために戦っているのだ。目の前の怪人も、彼女にとっては救うべき存在なのだ。だからこそ、襲い来るスライムを切り払いながらも突き進む!自分の信念のもとに!

「…ならば、今怪人のいる所から近い沼から排除しましょう。屍姫、沼自体の生命力を奪いつくし、干乾びさせるんだ」

 彼方の指示に従い屍姫がチョコ沼から生命力を一気に吸い上げていく。

「あぁぁっ!私の沼がっ!よ、よくもぉっ!」

 屍姫が沼を一つ干乾びさせたのを見て、怪人が逆上し屍姫へと攻撃を仕掛けようとするが…。

「させませんよ!あなたの相手は私です」

 それを怪人の元まで辿り着いたニケが妨害する。

「邪魔を、するなぁっ!」

 そうして怪人をニケが食い止めているうちに、周囲のチョコ沼は全て屍姫によって生命力を吸い上げられてしまう。

「これで、本当に残るはあなただけですね」

「どいつもこいつも…、私の邪魔ばかりしてぇぇっ!」

 最後の抵抗とばかりにチョコの弾丸を打ち出すも、屍姫が操る霊魂の干渉を受けてニケに弾丸は届かない。屍姫の援護を受けつつ、怪人へと肉薄したニケ。

「あなたの魂を鎮める為、いざ、まいります!」

「私は、鎮められるつもりなど、ないいぃっ!」

 振りかざしたチョコの触手は、度重なる戦闘のダメージにより振るうのもやっとな状況。怪人に力はもう残されていなかった。
 その速度を伴わない触手の一撃を潜り抜け…、ニケの手にした革命剣が吸い込まれるように…怪人の胴を貫いた。

「…これで、終わりです。…いいえ、これからが始まりです」

 倒れ伏す怪人を見て、ニケがそう呟いた。

●エピローグ
 最初は、ちょっとした思い付きだった。『流しそうめんをメインにしたフェスが開催されるらしい』、そんな情報を聞きつけた怪人はそこへ乱入しようとした。ちょっとした気まぐれのつもりだった。
 …だが、結果はその気まぐれな行動が彼女の命を奪う事になったのだ。

「…、なんだか、異様に眠い…わね。それに何、この花びら…」

 気が付くと怪人は自分が横たわっていて、その周囲を囲うように何かの花びらが舞い散っている事に気が付く。

「これは桜の花びらです。この桜の花吹雪で…、あなたの魂を鎮め、癒し…転生の手助けをしている所です」

 目をうっすらと開けた怪人にそう答えたニケ。この花吹雪はニケがUCで発生させたものだった。指定した対象を眠りへ誘い、眠りについた者を癒すUC。消滅寸前の怪人にはそれに抗う術などなく…。今、眠りに就こうとしていた。

「…なんだか、この花吹雪を見ていたら、何もかもがどうでもよくなってきちゃったわね…。私、どうなるのかしら?」

「転生し、新たな人生を歩めるように、出来る限りサポートするつもりです」

 最初からそのつもりで来たのだ、とニケは怪人に伝えた。

「…もう鎮まりたまえ、あなたの名を忘れないように…」

 そこでふと、ニケは重要な事に気が付いた。

「…そういえば、あなたの名前は?お聞きしていませんでしたが」

 そう、この場にいる猟兵誰もが、そういえば怪人の名前を把握していなかった。あのうっかりグリモア猟兵が、皆への説明の際にもうっかりを発動させたのだろう。怪人の名前を猟兵達に告げていなかった事に今更ながらに気が付いた。戦闘中はそれどころではなかったのだ。

「…、チョコスイーツ・アリスよ」

 苦笑いしながらそんな猟兵達の様子を見て怪人、いやアリスは自分の名を告げた。

「アリスさん、あなたの名前は私が憶えておきますから…」

「…ありが…とう…ね」

 猟兵達に見送られ、アリスは骸の海へと還っていった。


 こうして波乱の流しそうめんフェスは軽症の怪我人は出たものの、猟兵達のおかげで甚大な被害は出る事無く幕を下したのであった。

【完】

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2021年12月26日


挿絵イラスト