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モーラット。ジャムに夢中事件

#シルバーレイン #コメディ #モーラット #モーラットがいっぱい #グルメ #もふもふ #きゅーっ #もきゅーん #むきゅーん #プレイング受付中

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●教祖、気づく
 ――神は言った。何時勧めたいものがあるならば、犬や猫、古今東西のかわいいもので人をひきつけなさい、と。ここに、そんな真理に気が付いてしまった一人のジャム狂……もといオブリビオンがいた。その真理の扉を開けてしまったために、手っ取り早く人々にジャムのすばらしさを届けたいという欲望が増幅され、そのオブリビオンはリリス化していた……。
「これで、これで世界のみんなはジャムを大好きになってくれるわ!!!」

●行き過ぎた宣伝は逆効果
「と、言うわけでそんな恐ろしい真理に気付いてしまったオブリビオンが事件を起こしているわけ」
 榊・遊羅(奇跡の竜妃・f01411)は猟兵たちに事の顛末を離し始めた。シルバーレインの世界において、さいかわとは何か。趣味、主義、アレルギー、そういうものをすべて無視ししたとき、シルバーレインの世界において最も可愛く、CM力があり、人々の気を引くことが出来るものとは何か……! そう、それが……。
「モーラットなのよ」

 20XX年。シルバーレインの世界(のごく一部)はモーラットに支配された。体のいたるところにジャムの瓶を括りつけられたモーラット。それが今街をお騒がせしてしまっている。
 大量に解き放たれたモーラットがあちこちの道路でかわいくない悪戯をおこない、交通網などがパニックになっているのだ。ネット上では『宣伝!? アンチテーゼ!? 街がジャムに埋め尽くされる!!』というスレなどもたっている。モーラットが落とした瓶がわれ、街が汚れ、ジャムが気に入ったのかそれをモーラットが舐め始め道にモーラットの行列ができ、路上はもふもふ天国と化している。しかも、その様子を見ていた住人が、ジャムのすばらしさに気付き、ジャム信者になり始めているというのだ。
「根本を絶たないと、このままじゃかわいいモーラットがネット上でヘイトを買って、ジャムばかりが人々に愛されてしまうわ。というわけで、あなたたちにはモーラットちゃんたちをやさしく片づけながら、このジャム布教なのかジャムアンチ事件なのかよくわからないものを解決してほしいのよ……!」
 何処からか取り出したモーラット人形を抱きしめながら、遊羅は力強く猟兵たちにお願いした。
「あ、そうそう、わかってると思うけどモーラットちゃんを不必要に傷つけたりしたら許さないからね? きちんと保護。動物愛護の精神でお願いするわね!」

 遊羅はそういうと、胸のペンダントを握りしめる。たちまちペンダントは光を放ち、猟兵たちの前には光の扉が表れた。
「それでは、よろしくお願いするわね」


ピンク☆フラッシュ
 はいどーもー! こんかいはほのぼのとした(?)シナリオをご用意しました。
 街の中がとにかくいっぱいです。かわいいね! しかもモーラットちゃんはとっても悪戯大好き! かわいいね! そんなモーラットちゃんが嫌われちゃうなんて駄目だよね! かわいいね!
 だから皆さまは1章でも2章でもとにかくモーラットちゃんを保護して、最終的にはこの事件を起こしたリリス化オブリビオンを見つけ出して倒してください。モーラットが多すぎて今は場所が特定できませんが、モーラットの数が減ればおのずとモーラットを放っている場所はわかることでしょう。
 また、ジャムの布教が主な目的ですので、ジャムラー(マヨラー的な)になるのか揺れ動く様や、ジャムの教祖になれる資質を見せることで、3章は有利に戦えることでしょう。
 ちなみに私はジャムよりピーナッツバター派です。それでは、楽しいプレイング、ドシドシお待ちしております。
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第1章 日常 『野良モーラットを捕獲しよう』

POW   :    体力勝負!遊び倒して疲れたところを捕まえるぜ!

SPD   :    よーし、鬼ごっこだ。

WIZ   :    おやつで釣りましょう。あえて目を離せば盗み食いにくるはずです。

イラスト:RAW

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●とびだせモーラットの街
 きゅーきゅーきゅーきゅーきゅーきゅーもきゅーーーーーーー!!!
 ドドドドドドドドドドドドドドッ!!!!
 プオーンッ! ファンファンファーン!!
 むきゅきゅーーーーんっきゅーきゅーきゅー!!!
 ドドドドドドドドドドドドドドッ!!!!

 街は騒音で大混乱していた。田舎で牛の大移動が混雑をおこす様に、アルプスで逃げた羊が道をふさぐように、南米でアルパカが……あ、もうこのくだりよき?
 とにかく歩行者天国もスクランブル交差点も関係なしに、モーラットたちはジャムを括り付けられて街で好き放題していた。体においしいジャムは如何ですかなんて言う張り紙をされているモーラットもいる。けれど、彼らは別にジャムを配りたいわけではない。ただ、わけもわからずに街で遊ぶだけなのだった。
「むきゅーーーーんっ!」
 というモーラットたちの遠吠え(?)と車のクラクションが街に響き渡る。先ずはこの事態を収拾するのが君たちの仕事だ。さあ、可愛いモーラットたちを捕まえてしまおう。モーラット釣りを楽しみたい人はジャムにマッチするおやつだとよく釣れるぞ。(大量のモーラットが追いかけてくるのでケガにはご注意ください)
フール・アルアリア
モーラットの相手なら僕にお任せ!なんたってモーラットの相棒がいたからね!趣味の料理でスコーンやクランブルバーを焼こうかな。そうだなぁ、大きな籠バスケット2つ分くらい。見てくれだけは美味しそうに作れるんだよねぇ、味はイマイチだけど。

「あーぁ、ハロウィンに焼いたお菓子がこんなに余っちゃったよ。ジャムと合わせたらとっても美味しいのになぁ……誰か食べてくれないかなぁ」籠を両手にわざとらしくしょんぼりしながら群れのそばを歩いておやつで釣りつつ。

「まってまって!順番に配るから!ほら、こっちおいでー!」大群が釣れたら設定ユーベルコードで逃げ回って疲れたとこを捕獲するか捕獲する余力がある人のとこに誘い込むね!



●モーラットすぐ食べる
 かつて彼には相棒のモーラットがいた。長く共に戦い、支え合う大切な仲間だった。けれど今、彼は独りで戦う。先に役目を終えたモーラットの分まで……。
「まあ、死んでないんだけどねぇ」
 モーラットに先に隠居生活を決められた男、フール・アルアリア(No.0・f35766)は美味しい焼き菓子を用意して現場に急行した。スコーン、クランブルバーにビスケット。ありとあらゆるジャムでおいしくなれるもの。それを大きなバスケットに詰め込んで【ライオンライド】で召喚した黄金のライオンに乗せてモーラットたちに対して呼び込みを始める。
「あーぁ、ハロウィンに焼いたお菓子がこんなに余っちゃったよ。ジャムと合わせたらとっても美味しいのになぁ……誰か食べてくれないかなぁ」
 ちらっ、ちらっと周りを見渡せば、道行くモーラットたちがこちらを見てる。
「きゅい?」
 食いついた。と思えばフールは籠を一つライオンから降ろしてぱかりとその籠を開けたり閉じたりする。道にふわりと、小麦の香ばしい匂いが広がった。
「きゅーーー!!」
「きゅいーーーー!!」
「ちょ、まってまって! 順番に配るから! ほら、こっちおいでー!」
 モーラットに効果は抜群だ! ジャムにぴったりなフールお手製お菓子に群がるモーラットたち。押しつぶされそうになる勢いで近づいてくる彼らをライオンに何とか窘めてもらいながら、押し合いへし合うモーラットたちをなだめた。モーラットからジャムを受け取りそれを塗って配れば、お腹いっぱいになったモーラットたちはやがて眠りにつき始めた。自治体やライオンに寄って眠ったモーラットはしかるべき場所に運び込まれて行くのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

鈴乃宮・影華
※アドリブどんと来い


あーうん、モーラット達は、その……えぇ認めます、かわいいです
いいでしょう、なるべく穏便に片づけますとも

さてさて用意しますのは食パンやビスケット、ヨーグルト等、あと段ボール
現場となっている街で普通に売っているやつで構いません
段ボールは平らに開き、その上に包装から取り出した食パン等を徐にセッティング
『ごじゆうにどうぞ』と段ボールにマジック書きして、私はクールに立ち去ります

多分モーラット達、食べに来ますよねぇ……
毒とか入ってたらどうすんですかねあの子達(いや入れてないですけど)
ともあれUC:呪いの魔眼(反転)でモーラット達を片っ端から眠らせていき、どっかに纏めて後で回収です



●きゅっぷい!
「よいしょっと……」
 まだまだモーラットが道を占領する街角に、鈴乃宮・影華(暗がりにて咲く影の華・f35699)は自分のスペースを確保していた。たくさん『お客さん』が来れるように、10枚ほどの大きい段ボールを道に敷いて、その上に丸裸の食パン1斤をいくつか並べた。モーラットが押し寄せてきたら押しつぶされてしまいそうなので手際よく準備を整えると、そそくさと近くの物陰に隠れてじーっと様子をうかがうことにした。
「きゅ、きゅー!」
「きゅーーーぅ」
 わらわら、わらわら、一匹のモーラットがそのスペースを見つけて仲間に声をかけると他のモーラットたちもどんどん近づいてくる。都会の片隅に出来るスーパーもふもふ空間。
(かわいい……)
 きゅーきゅー言いながら仲間と一緒にパンを貪る無邪気なモーラットたちを眺める影華の瞳は慈愛に満ちていた。
「と、いけない……彼の力を以て世界に願う――癒やしを、此処に」
 思わすそのまま見とれていそうになったが、【呪いの魔眼(反転)(カースドゲイズ・リバース)】を発動する影華。パンにジャムをぶちまけようと、自分のジャムを自分で取ることが出来ないので仲間とじゃれ合ってジャム瓶を開けようとするモーラットたちのキャッキャウフフな光景を見つめる瞳からでる何か温かいものに包まれて、ぐっすりすやすやタイムに入るモーラットたち。
「きゅー……すぴぃー」
 という声があちらこちらから聞こえてくる。
「か、かわいい……」
 モーラットにメロメロになりながらも、影華はその後も慈愛に満ちた瞳でパンにつられてくるモーラットたちを眠らせ、やがて自警団等とともに眠るモーラットたちを回収するのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ミク・シィナ(サポート)
POW重視の選択。
使用する技能として、怪力76、第六感39、念動力34の内、いずれか場面に使えそうなものを便宜使用し参加致します。


ミラン・アレイ(サポート)
明るく元気でマイペース系なドラゴン女子だよー。語尾は伸ばしがち。思考は柔軟にシンプルに。共感型なところもありつつ芯はある感じ。おもしろいことや楽しいこと大好き。シリアスも大好き。行動原理は「人の助けになりたい」かなー。
スキルやユーベルコード は使い所では遠慮なく使うよー。
戦闘はパワープレイに寄りがちだねー。オーラ防御で攻撃弾きながら剣で斬ったり、怪力でぶん殴ったり。ドラゴンっぽく、竜翼で飛んで空中戦しかけたり、ドラゴンブレス吐いたりもするよー。あと、味方のサポートに徹するのも好き。
あとはお任せでアドリブ歓迎だよー。


レイカ・ヴァンスタイン(サポート)
フェアリーの聖者×プリンセス、9歳の女です。

戦闘は苦手で援護や救助、支援など中心です。
武器は人間大の人形(銃火器持)ですので、運搬作業も可能です。
普段は悪戯(許せる範囲)で遊ぶ※戦闘とは別です。

普段の口調は「マイペース(ウチ、相手の名前+ちゃん、なの、なの?)」
苦しい時は「愛想笑い(ウチ、相手の名前+ちゃん、なの、なの?)」です
幼いので殆どひらがなで喋ってます。

・ユーベルコードは必要に応じて、多少の怪我は厭わず積極的に行動(支援中心)します。
・他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。公序良俗に反する行動はしません。悪戯も笑って許される範囲までです。
・あとはおまかせ。よろしくおねがいします!



●ラーンララーンララッホッホーイ
 さて、街にあふれるモーラットたちもようやくいくつか片付きはじめ、道を人が難とか歩けるようになったころ。ミク・シィナ(漆黒の令嬢・f03233)は大量のジャム瓶を持って街を駆けまわっていた。
「さあ、こちらですわ!」
「「「きゅきゅきゅーいっ!」」」
 モーラットに括りつけられたジャムを念動力で奪い取っては風呂敷に詰めこんで、モーラットの背中を踏み台にしたりしながら道を行けば、先ほどまで体に括りつけられたジャムがないことに気付いたモーラットたちはそれを剥きになって追いかけ始める。
 しかし、まだまだ大量のモーラット、むやみに走れば仲間たちと押し合いへし合い押し競饅頭。絡まったり転んだり大惨事である。
「あんまり怪我だけはさせないでねー」
 レイカ・ヴァンスタイン(銀光精・f00419)はそんな山盛りになったモーラットを片づけるようにユーベルコード【思念繰糸操作(シネンソウシソウサ)】を使い、脳はコントロールによって操った和装人形「翠」や他の人形たちを使って大量の飴を掴むタイプのクレーンゲームの要領でモーラットたちを運んでいった。
「かしこまりましたわ! ……っとと、すみません、パスですわ」
 レイカの言葉に気を取られて行き止まりの路地に入ってしまったミクは、慌てて空高くジャムの入った瓶を投げた。
「りょうかーい」
「きゅっきゅきゅーー!!!」
「あ、ごめんー。とっちゃだめー」
「きゅむっ!?」
 ミラン・アレイ(ドラゴンガール・f29182)は空中に大きくジャンプして受け取ろうとした風呂敷を、奪い返そうと飛び掛かってきたモーラットを可能な限り優しく踏んずけて阻止しそれを受け取ると、そのまま空中浮遊して持ち運んでいく。
「ほらほらー。つかまえてごらーん!」
「きゅっーーーーー!」
 ジャムに猫まっしぐらに飛びついてくるモーラット。だんだんジャムを取り返すよりもミランに飛びついて捕まえるのが目的になったようで、ぴょんぴょんぴょんぴょん街を飛び回る。
「きゃーっ!」
 一方で、路地の行き止まりに追い詰めたミクから風呂敷を奪い返そうと束になって飛び掛かっていたモーラットたちによって、ミクは押しつぶされてしまうのであった。

「……大丈夫なの?」
 ほどなくして、レイカはミクの上に毛玉の山のように積み重なって目を回していたモーラットたちをおかたずけしてそういった。
「ええ、まあ……このくらいは平気ですわ」
 怪力で持ちこたえていたミクは服の汚れを払うと、もう一度大通りに出る。
「あー。ミクちゃーん。レイカちゃーん。ヘルプ―。ちょっと元気すぎて重いかもー!!」
 そこには、束になって塔を作ったモーラットと空中綱引きをするミランの姿があった。
「きゅうううーーーきゅっ!」
「きゅううううーーーきゅっ!」
 と掛け声を上げながらいっせーにミランを地面に引きずりおろそうとするモーラットの群れ。ミランに怪力がなければとっくに負けていたところだ。しかし、ミランが平気でもそろそろ風呂敷が危ない。
「かしこまりました。次はもう少し高く飛んでくださいね」
「えー、それじゃあこの子達遊んでくれないじゃーん」
「あー、たしかにそーなの!」
「考えものですわね……ならもう少し狭い場所に集めて回収しましょう」
「りょーかーい!」
 そんなわけで、ミランが宙で奪ったジャムを運んで誘導し、ミクはミランが捕まるたびに念動力で振りほどきながら、更に念動力でモーラットたちのジャムを奪ってミランの持つ風呂敷に詰めこんでいき、レイカが引き続き身動きが取れなくなったモーラットたちを人形でガンガン捕まえていくことで、かなりのモーラットたちが路地から姿を消し、自治体などのトラックでドナドナされていくのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​




第2章 冒険 『モーラット毛玉地獄』

POW   :    モーラットではなく詰まっている部分の方を何とかする

SPD   :    モーラットをやさしく掻き出して詰まりを解消する

WIZ   :    モーラットをおびき寄せて詰まりを解消する

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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 さて、大通りからモーラットが大量に取り除かれたわけだが……。その通りの一角には、相変わらずモーラットの群れがたむろしていた。それも、道を歩くなんてものではない、道を埋め尽くす様に、みっちり、ぎっちり、がっちりとモーラットの群れ、群れ、群れ。それはライブハウス「JAM」という看板が立った建物に群がるようにいた。どうやらこのわかりやすい名前のライブハウスの中に首謀者がいるらしい。
 君たちはこのモーラットの詰まりを解消し、中に進もうとする。
鈴乃宮・影華
※アドリブ歓迎


――まだいるんかい!
かわいさ余ってなんとやら、ちょっとイラッ☆として……
いえ大丈夫、穏便に穏便に、びーくーるだ私。

先程回収してもらったモーラット達が持たされていたジャム瓶を再活用します
具体的にはUC:黒燐弾・常勝群を起動
想像から創造した蟲達には、人一人がかがんで歩ける通路を形成するように
編隊を組んで飛んでもらいます
――そしておもむろにジャムを蟲達の上からドバァとかけます
後はジャムまみれになった蟲の群れをライブハウスへと向かわせるだけです
蟲達の尊い犠牲(ペロペロなめられる)によって生まれた隙間をかがんで通り抜けるという訳です!



●――まだいるんかい!!!
 鈴乃宮・影華(暗がりにて咲く影の華・f35699)は心の中でついそう叫んでしまった。しかし、本当に叫んだらモーラットが震えて動かなくなって動かすのが難しくなる可能性が微粒子レベルで存在するので何とか胸の内に抑える。
 ビークール。ビークールよ、影華。かわいい動物たちの気まぐれにいちいち怒っていられないわ。
 しかし、なんとなくイライラは収まらなかったので先ほど奪ったジャムを一口含んだ。甘いものは心を落ち着けてくれる……。
「いや、でもジャムをそのままはやっぱりくどいわね」
 と、正気に戻ったところで影華は詠唱する。
「彼の力を以て世界に請う――来て、私の軍団!」
 ユーベルコード【黒燐弾・常勝群(イマジンカンパニー)】によって無敵の【黒い蟲の群れ】を想像から創造していく。白いモーラットの山を飲み込んでしまえそうな黒の群れ。それは少し禍々しいく空を舞い……。
「それ……!」
 影華の空に放り投げた瓶から流れ出したジャムを浴びてカラフルに染まっていくのであった。

「さあ、おねがいね」
 やはりちょっとイラッ★とした様子で蟲に命令を下せば、蟲は甘いにおいをさせてジャム付きのまんまライブは椅子の中に入っていった。静かだったライブは椅子の中からブーンという蟲の軍団の羽音がかすかに聞こえてしばらく、熱狂的な
「きゅー!」
 という声と共に、多くのモーラットは影華の目論見通りにライブハウスの中から黒い蟲を追いかけて外へ出てくるのであった。
 モーラット君、たぶんお腹を壊すから蟲をたべてはいけませんよ……? という心配をよそに、蟲たちはモーラットにぺろぺろ舐められたり、しゃぶられた後スイカの種のように吐き出されていく。
「――さあ、今のうちに行かなくては」
 控えめに蟲に合掌しながら、モーラットたちの間に出来た隙間を、かがんで影華は奥に進んでいくのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

フール・アルアリア
SPD/アドリブ連携可

なにこのもふ詰まり。なにがいったいどうしてそうなったの…。

あ、うん、わかった。

なんかあれだよねぇ、きっと。みんなで一斉に動こうとして詰まって、後にも先にも行けなくなった…とかそういう。わかる、モーラットなんかそういうとこある。

【動物と話す】技能でモラと会話しながらこの詰まりの先頭にいるっぽいモラを探しあてて、そっと引っこ抜いてあげるねぇ。

1箇所でも隙間ができればあとはなんか雪崩のように、どばーっとモラ雪崩が……

あ、待って僕巻き込まれる!


姫神・咲夜(サポート)
 桜の精の死霊術士×悪魔召喚士、女性です。
 普段の口調は「丁寧(私、あなた、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」、
 片思いの人には「無口(わたし、あなた、呼び捨て、ね、わ、~よ、~の?)」です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。

清楚で女流階級風の口調で、お淑やかな性格です。
基本的に平和的な解決を望みますが
戦わざるを得ない時は果敢に戦いに向かう勇敢さを持っています。

 あとはおまかせです。よろしくおねがいします!



●詰まり解消
「なにこのもふ詰まり――」
 むきゅーーーー。むきゅーーーーー。と押し競饅頭を相変わらず続けるモーラットたち。そのかわいくも滑稽な光景を眺め、フール・アルアリア(No.0・f35766)は口元に手を当て、思わず声を上げていた。
「狭いところで押し合って、身動きが取れなくなってしまったのでしょうね。ジャムの瓶の破片も散乱しておりますし、怪我をしているモーラットさんもいるのではないかしら?」
 そんなフールの隣で姫神・咲夜(静桜・f24808)はモーラットたちを心配するようにそう囁く。
「あー、うん。わかるわかる。モーラットってそういうところあるよね。よし、助けよう! つまりの原因になってそうなのはどのあたりかな?」
「それでしたら……あからさまによく暴れてぎゅうぎゅうになっているのはあのあたりでしょうか?」
「よし、じゃあちょっとモーラットと話してくるね。待ってて」
 フールはそういうと、咲夜が指さした当たりのモーラットたちに近づいていった。
「ねーねー。大丈夫?」
「もきゅーーー、むきゅーーー!」
 モーラットは自分が転んで集団に突っ込んでしまい、現在の様な事になっているのだと半泣きになりながらフールに訴えかける。動物と話せるフールはそれをきいてやっぱりなー、とうんうん唸った。
「そうなんだね。君を引っ張り出せばなんとかなりそうかな?」
「むっきゅ!!! むきゅむきゅむきゅんー」
 手伝ってくれるの! いま向こうから仲間もこっちを押そうとしてくれてるんだ。とお尻をばたばた動かすモーラット。それならばとさっそくフールはモーラットを両手でつかんで思い切り引っ張る。
「よし、じゃあいくよ。向こうの仲間に伝えて。せーの! だからね? ……よし、せーの!!!」
「「「むきゅううううううううう!!!!」」」
 モーラットたちがフールの掛け声に合わせて動き出す。もぞもぞ、とモーラットの集団が蠢き、やがてポンッ、という音が鳴るかのようにモーラットが引っ張り出せれると、モーラットたちは雪崩だす様にライブハウスから一気に出てきた。そして気付いた。
(あれ、これ僕詰んだんじゃないかな?)
 スローモーションでモーラットの雪崩に押しつぶされていく自分の光景が見える。よし、とりあえず痛いのを覚悟しよう、苦しいのも。そう思て目を閉じようとした瞬間だった。
「ごめんなさいね」
 目の前のモーラットの雪崩が、まるで竜巻に飲み込まれたように吹き飛んでいくではないか。
「むうううきゅうううううう!(ありがとおおおおおお!)」
 といいながらどこかへ飛んでいくモーラットたち。その風の正体は咲夜の発生させた桜吹雪であった。桜と風に吹き飛ばしされていくモーラットたちは、やがて少し離れた道にふわりと優しく着地し、自治体にドナドナされていくのであった。
「ふう、お役に立てたでしょうか?」
「うん、助かった、ありがとう」
 フールは差し出された咲夜の手を取って立ち上がり、先に進むのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第3章 ボス戦 『マスター・ジャムウォッシュ』

POW   :    ベリージャムみだれ
【ストロベリージャム 】【ブルーベリージャム】【ラズベリージャム】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
SPD   :    ジャムが恋しくなる頃
攻撃が命中した対象に【ジャム欠乏症 】を付与し、レベルm半径内に対象がいる間、【ちょうどジャムが欲しくなる状況】による追加攻撃を与え続ける。
WIZ   :    ジャムある限り無限なり
200G(万円)相当の【ストロベリージャム 】をx個消費し、ランダムな強さ・外見を持つ【ジャム】族の【マスター・ジャムウォッシュ】をx体召喚する。

イラスト:ポポンフローンム緋倚

👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はリギ・マッカです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●この世界に真っ赤なジャムを塗って食べたい
 暗い部屋の中で一人、モニターを付けたままそれを眺めていたマスター・ジャムウォッシュは侵入した猟兵たちの方を睨みつけた。
「数え切れぬ夜を越えて布教しようとしたジャム……でも、いけませんね。かわいくても統率が取れていなかったせいで効果は薄かったようです。それで、あなたたちはなんですか? ジャムを世界に広めてくれるお手伝いをしてくれるのですか? それとも……私の野望を邪魔しようというのですか? いえ、わかりますよ。あなたたちがどちらか、ということはね!」
 ジャムウォッシュが両手を広げると、四方八方の戸棚からジャムが宙を舞って猟兵たちに襲い掛かった。
桜井・乃愛(サポート)
 桜の精のパーラーメイド×咎人殺しの女の子です。
 普段の口調は「元気(私、~さん、だ、だね、だろう、だよね?)」、偉い人には「丁寧(私、あなた、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。

性格は明るく天真爛漫で、少し天然ボケな感じの少女。
一番好きな花は桜で、その他の植物も好き。
強敵にも怖気づく事は少なく、果敢に挑む。
人と話す事も好きなので、アドリブ歓迎。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!


ヴェルンド・ラスリス(サポート)
 ダンピールのブレイズキャリバー×魔剣士、30歳の男。
 普段の口調は「男性的(俺、呼び捨て、だ、だぜ、だな、だよな?)」
口数が少なく、普段は積極的に他人とコミュニーケーションは取りません。
 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、四肢の切断程度の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
 あとはおまかせ。


水鏡・怜悧(サポート)
詠唱:改変・省略可
人格:アノン
NG:エロ・恋愛
「楽しめそうだ」「美味そうだな」「ヒャハハハハ」
行動優先順は1.NPC含む他者の救助、2.攻撃。ホントは敵を喰う方を優先してェんだけど、ロキが煩せェからな。
UDCを纏って獣人風の格好で戦うぜ。速度と勘を生かして攻撃を避けつつ、接近して爪で切り裂くか噛みついて喰うのが得意だ。UC使った遠距離攻撃もするが、銃はちょっと苦手だ。牽制に使ったりはするけどな。
技術的なヤツとか、善悪論とかは苦手だし、興味もねェ。楽しく殺して喰えれば満足だ。喜怒哀楽は激しい方だが人として生きた経験は短けェからな。価値観とか常識は知らねェよ。まァヤバイときはロキが止めるだろ。



●ジャムる
「いちごにブルーベリー、ラズベリージャム。どれも素敵だよね。おいしそうだし……でも、桜ジャムとかちょっとマイナーな商品は扱ってないのかな!?」
 桜井・乃愛(桜花剣舞・f23024)はブルーミング・ファイアから弾を乱射して飛び掛かってくるジャム瓶を撃ち落としながら言い放った。
「ああ、いい、いいですね桜ジャム! モーラットたちがあまりにも可愛いので見た目の可愛さより甘さにこだわってしまっていました。桜ジャムを配るモーラット。よいではないですか。採用しましょう。ですのでお帰りいただいて結構です」
 しかし、マスター・ジャムウォッシュの攻撃は激しく止まない。瓶を打っても、中から飛び散るジャムまでは防げない。
「……ちっ」
 しかし、ヴェルンド・ラスリス(獄炎の復讐鬼・f35125)が大剣を振るい、剣の風圧でそれを押し返すことでなんとかジャムを浴びることも防がれていた。
「むきーーーー! おとなしくジャムまみれになればいいものを! あなたもジャム色に染まりなさい!!!」
「いや、それって何色なの……?」
 乃愛は苦笑しながら冷静にジャムを撃ち落としていく。
「何色でもイイでしょ!  防戦一方ならこれでフィニッシュy……」
 マスター・ジャムウォッシュが更なるジャムの弾幕を放とうとしたその時。
「ヒャハッ! そうそう、防戦一方じゃあ楽しくないよなぁ!!」
 水鏡・怜悧(ヒトを目指す者・f21278)の人格の一つ、アノンがマスター・ジャムウォッシュの背後より愉快そうに声を上げた。
「何ぃ!?」
「おらよ!!!」
 マスター・ジャムウォッシュが振り向くよりも早くアノンがジャムウォッシュをユーベルコード【思考拘束(シコウコウソク)】によって放たれた黒く玉虫色にヒカル液体金属によって体制を崩させ地面に押し倒した。
「力づくでは抜けられないぜぇ?さぁ、どうする?」
「お、おのれぇええええ! だ、だが……まだ、腕は動く……!」
 マスター・ジャムウォッシュは苦し紛れに攻撃に使っていたジャムの一部を自分の方に引き寄せてそれを急いで口にする。まるで飲み物のように。

 一方、弾幕でジャムウォッシュの様子を見れていなかったヴェルンドだったが、攻撃の手が緩み、その先に地面に倒れこみジャムを食べるマスター・ジャムウォッシュを捉え斬りかかる。
「……?」
 その刀身は確かにマスター・ジャムウォッシュを捉えたと思ったが、手ごたえを感じない。
「私の動きを止めたくらいでは……ジャムの進撃はとまらないのです!」
 なぜなら、ヴェルンドが斬ったのはマスター・ジャムウォッシュのユーベルコードで生み出したジャムだったからだ。
「そうきたかよ! 斬りごたえがねえなら、美味そうじゃねえなぁ……!」
 アノンとヴェルンドはみるみる増えていくジャムの軍勢に押し戻されるようにマスター・ジャムウォッシュから引きはがされる。
「うわー、これを倒していくのはちょっとほねがおれそうだなぁ……」
 乃愛も少し弱音を漏らしながら、気合を入れなおすように武器を構えなおした。
「でも、サポートするって決めた以上、道は開くよ……!」
 乃愛とヴェルンドとアノンは、マスター・ジャムウォッシュが生み出したジャムウォッシュの集団を減らすべく、力強く踏み込み、斬りかかるのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

鈴乃宮・影華
※アドリブ歓迎


ジャムは美味しい、それは認めます
布教したくなるのもまぁ、わからなくもないです
だがしかし、

「キミさぁ――ジャム単品はキッツイのよ、このド阿呆ッ!!」

トーストでもクラッカーでも紅茶でも最悪ほかほかご飯でもいいから
とにかく!
何か!
もう一品寄越せ!
「抱き合わせ販売も無しにジャムだけばら撒くとか食品業界なめてんの!?」
美味しい物に載せてより美味しくするのがジャムの仕事、つまり壁際のいぶし銀よ


UC:黒燐弾・常勝群を起動
蟲達には私の身代わりに各ベリージャムを受けてもらいます
ジャムまみれになった蟲は一旦消去し再度創造
その間に世の中を甘く見たジャムウォッシュへ
長剣の斬撃波を叩き込みます


フール・アルアリア
アド/連携可

野良モーラットに統率…は難しいと思うなぁー。どんな風にしても、多分、モーラットたちがジャム摘み食いしちゃうもん。

絶対!攻撃!受けたくない!!
髪とか服とかベタベタになるのやだよ、僕!

飛んできたジャム瓶は【武器受け】でキャッチして…ボスさんにリリース!もしジャムの中味だけが飛んできたなら捕獲に用意したお菓子詰めバスケットで受けちゃおーっと。

ベタベタになる前に手早く片しちゃうよ!指定UC+ソードブレイカーで攻撃!

ジャムは好きだけど、過剰な宣伝は残念ながらマイナス行為!動画広告だって邪魔なんだから次はもっと考えてね!

ところで無性にいちごジャムパン食べたい…変な影響受けてないといいな。



●ジャムるな!!!
「キミさぁ――ジャム単品はキッツイのよ、このド阿呆ッ!!」
 鈴乃宮・影華(暗がりにて咲く影の華・f35699)はジャムウォッシュの大群を黒の葬華で切り払ったまんまの勢いでマスター・ジャムウォッシュを間合いに捕らえ、思いっきり武器を振り下ろした。マスター・ジャムウォッシュはそれをジャムの瓶で受け止める。
「なんですって? ジャムは単品でも最高でしょうが! そんなにほしいなら勝手に紅茶でも入れなさいな!!」
 そしてキレ気味に影華に言い返す。
「ジャムはいいかもしれないけどこんなにばら撒かれるのはごめんだよ! 髪とか服とかベタベタになるのやだよ、僕!」
 フール・アルアリア(No.0・f35766)もソードブレイカーで飛んでくるジャム瓶を斬り払いながらマスター・ジャムウォッシュに斬りかかった。マスター・ジャムウォッシュはそちらもジャムの瓶で受け止めて歯を食いしばる。
「いやなのは最初だけ、すぐによくなるわ!」
「そんないかがわしい言い方されても惹かれないよ!!!」
 すでに若干ジャムでべたべたになりながらフールもキレ気味に言い放った。ちょっとくらいなら持ってきた菓子詰めバスケットで受け止められるかなーと思ったが、マスター・ジャムウォッシュによって生み出されたジャムウォッシュたちの返り血ならぬ返りジャムの量と勢いは半端ではなかった。
「そもそも、紅茶とかパンとかそういう逸品も付けてこその企業努力でしょう! 抱き合わせ販売も無しにジャムだけばら撒くとか食品業界なめてんの!?」
「だから抱き合わせにモーラットを付けたでしょうが!」
「モーラットはジャムに抱き合わせる商品じゃないだろうがっ!!!」
 影華のキレっぷりも負けてはいない。キレ芸漫才トリオの如く罵声と、剣と瓶がこすれ合う音が響く。
「うるさあああああい!!! とにかくあんたたちもジャムに嵌ればいいのよ!」
 そういって、マスター・ジャムウォッシュは影華のこともフールのことも渾身の踏ん張りで押し返した。いや、剣を受け止めて押し返しても割れないジャム瓶ってなんだよ!!!
「「うるさいのはおまえだああああああ!!!!」」
 フッ飛ばされ、距離をとられながらも受け身をとり、体制を立て直した影華は右手をマスター・ジャムウォッシュの方に突き出し、【黒燐弾・常勝群(イマジンカンパニー)】を発動させ無敵の【黒い蟲の群れ】を想像から創造しマスター・ジャムウォッシュに突撃させ、その追撃の如く、フールが【ダッシュ】で敵の間合いに踏み込み、【猫の肉球の幻影】を放ちながら4回攻撃した。
「い、いやぁあああ! 私は、私はもっと、ジャムで、世界を、笑顔に……(?)」
 影華の放った黒い蟲の群れに壁に叩きつけられたジャムウォッシュは頭を打ち、そのままフールの【眠りねずみの猫噛み返し(キャットリベンジスリーピーマウス)】をまともに喰らってしまい間もなく、マスタージャムウォッシュは無念の声を上げながら消滅した。

「しかし、あれだね……無性にいちごジャムパン食べたい。食べたくない?」
 ジャムウォッシュの軍勢も消え、静かになったライブハウスで、フールがぽつりとつぶやいた。
「そうですね。まあ、やはりジャムはおいしいですから。帰りに買って帰りましょうか」
 影華は怒りを収めて軽く笑った。
 その後、ライブハウスの片づけの方もモーラット同様自治体にお願いし、猟兵たちは帰路につくのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2022年01月28日


挿絵イラスト