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【旅団】恋華荘恒例の温泉宴会今年もやります

#キマイラフューチャー #【Q】 #旅団 #恋華荘

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 これは旅団シナリオです。
 旅団『恋華荘』の団員だけが採用される、EXPとWPが貰えないショートシナリオです。

●ここではないどこかの温泉郷
「いちごさん、いちごさん」
「はい? どうしました、りんごさん?」
 今回の騒動の発端は、恋華荘の管理人である彩波・いちご(ないしょの土地神様・f00301)が、恋華荘で暮らす仲間の黒岩・りんご(禁断の果実・f00537)に呼び止められたところから始まった。
 まぁ、割といつもの光景ではある。

 ここはどこかの世界にある龍神温泉郷に建つ温泉女子寮の恋華荘。
 管理人のいちごは、一仕事を終えた後共用ロビーで一休みしている所だった。

「今年はまだやっていませんよね、宴会」
「ええ、やっていませんけれど……まさか?」
「……要するにりんごはお酒飲む理由がほしいだけなのよ」
 りんごに気圧されるいちごに、さらに横から話しかけてきたのは、やはり寮の仲間の湯上・アリカ(こいのか荘のアリカさん・f00440)だ。
 なんかこのやり取り毎回見ている気がする。

「とはいえ時期的にもう月見とかは終わってしまいましたし、忘年会というのは早すぎますし……」
「名目なんかなんでもいいのではありませんか?」
「11月中に忘年会したっていいだろうし……あ、それよりも紅葉狩りとかの方がらしいかしら?」
 難色を示すいちごに、さらに横から会話に混ざり攻撃を仕掛けてきたのは、鷹司・かれん(メイド探偵が見ています・f22762)と葛葉・アリス(境界を操る幼き女神・f23419)の2人だ。
 確かに2人の言う通り、呑兵衛のりんご的には、名目は何でもいいのだろう。久々に寮の皆での宴会バカ騒ぎを楽しみたいだけなのだ。
「宴会したいだけなら、寮の成人組だけでしてもいいとは思うでありますが……」
「ですよね? 寮生には未成年も多いのですし!」
 ようやくここにきていちごにも味方がやってくる。一応本人は今年から成人組である南雲・深波(鮫機動部隊司令官🦈・f26628)だ。
 割と常識的なことを言う深波だが、自身が成人であることもあって宴会には反対していない様子。
 いや、宴会自体にはいちごもそれほど反対する理由はないのだが……そこに通りかかった姉妹が、いちごの心情を的確に暴露していく。
「まぁ、年齢もそうやろけど、どっちかっちゅーといちごは、温泉宴会が嫌なんやろ?」
「温泉宴会、ですか? つまり大浴場で? いちごさんも一緒にです?」
「そそ。もちろん混浴でな?」
 メラン・ネメシス(ダークネス・トレーダー・f27087)とリノン・ネメシス(ダークネス・ディーヴァ・f33259)の姉妹の会話に、目を逸らして赤くなるいちご。
「もう諦めたらどうです? というか女性陣はほとんど気にしてませんのに」
「むしろ楽しみにしているものも多いですよ、旦那さま?」
 なんだかんだ言って、黒一点のいちごではあるが、りんごやアテナ・パラステール(亡国の姫騎士・f24915)の言うようにそれと混浴になることを気にする女子の方が少ない恋華荘である。
「役得だと思うがいいのよ?」
「思えませんよっ!?」
 アリカの言葉にツッコミは入れるが、これはもう抵抗しても無駄な流れだと、いちごもわかってしまっているのだった。

「というわけで、いちご。準備よろしくなのよ!」
 そしてアリカの宣言で開催が決まってしまい、今回もやはり準備は管理人のいちごに押し付けられる。
 さらに……。
「もちろん今回もやりますわよね、王様ゲーム」
「当然ね」
「そちらの準備は私達にお任せください♪」
「楽しいゲームにするれすよ」
 りんごとアリスの言葉に、いちごの意思を無視して、呼ばれてもいないのに召喚されてきたマローネ・スネグーラチカ(邪なる夜のプレゼンター・f31319)とショコラ・スー(スーちゃんは悪いスライムじゃないのれす・f28995)の2人が請け負ってしまい、ますますいちごが追い込まれていくことになるわけなのだが……結局は、いつもの恋華荘なのであった。


雅瑠璃
 こんにちは。またはこんばんは。
 雅です。

 というわけで今回は温泉で宴会という恋華荘の旅団シナリオになります。
 なので当然ですが、参加可能なのは恋華荘の団員だけです。ご了承ください。

 今回の宴会の名目は、紅葉狩りとかちょっと早めの忘年会とか、そんな感じです。
 日付的には11月の末くらいを想定しています。
 ただ、執筆は再送前提ののんびり進行で、年内完結を目標といったところですので、そのつもりでお願いします。
 経験値等の報酬のない旅団シナリオですので、オーバーロードのメリットは再送の手間が省けるというくらいですが、使うかどうかはお任せします。
 プレイングの受付は、11月23日(祝)の8:30からという事にします。
 それまでは旅団で相談等してもらえればいいと思います。

 そして、前回前々回同様に、今回も余興のゲームを付け加えることにしました。
 はい、今回も同じく王様ゲームです。

 王様ゲームには参加必須という事で、【命令】と【リアクション記号】を、下記のフォーマットに従って提出してください。その命令をランダムで組み合わせて、フルアドリブなリプレイにします(笑)
 あ、公序良俗に反する命令はダメですよ?

 ※王様ゲーム※
 【命令】「●番が○番に◆◆する」という形で固定です。
 番号は、①~⑩で適当に入れてください。誰がどの番号になるのかはこちらで決めます。人数が11人以上の場合には、王様ゲームのグループが複数ある扱いになりますので、気にしなくて大丈夫です。
 【リアクション記号】ノリノリでやるなら「▲」、恥ずかし気にやるなら「▽」
 どんな命令がくるかはわかりませんが、イメージでどちら?というくらいです。

 もちろんフォーマットを見ればわかるとおり、あくまでもおまけです。
 プレイングの本筋は、旅団の仲間との交流に当ててくださいませ。
 当然、OPにわらわらと雅のMSキャラ(全員恋華荘に所属)が出てきていますが、それぞれにかかわるようなプレイングを書いてくれれば、いろいろ適当に絡ませますです。

 他に質問等あれば、旅団でお聞きください。
 それでは楽しんでいきましょう♪
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第1章 冒険 『ライブ!ライブ!ライブ!』

POW   :    肉体美、パワフルさを駆使したパフォーマンス!

SPD   :    器用さ、テクニカルさを駆使したパフォーマンス!

WIZ   :    知的さ、インテリジェンスを駆使したパフォーマンス!

👑1
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

宮村・若葉
いつものように物陰からいちごさんを観察
ときおり見せる気遣い、その優しさゆえの流されっぷり…素敵ね…という感じで見つめています
そしたら、雪乃(f06012)さんが彼をどこかに連れていくではないですか
雪乃さんはトラブルがあるたびに彼にビンタして暴力を振るい、彼とは距離をとっている。ならばこれはどういう意図が…?
と見守っているとなんと膝枕
何を考えているか解らない雪乃さんですが、少なくとも積極的に彼を害する存在ではない様子
…と安心していたら手招き。えっ私のことバレてる…?
閑念して出ていくと、膝枕をテキパキと交代させられました
えっあとは宜しくですってどういう…あっまってくださいおいていかないで…!
膝下に感じるのは彼の体温と寝息
私はというとあまりの距離の近さに胸の高鳴りと共に体温が上がって動けなくなるのでした
わわわ…わたしはとうしたら(ぐるぐる目で張り付いた笑顔のままフリーズ)
やがていちごさんを探していた誰かがってきてこの夢のような時間は間もなく終わりを告げたのでした


御影・雪乃
持ち前の家事スキルをフル活用して宴会を手伝う方向で行動
りんごさんへ率先してお酒のおかわりを持っていきます
途中、いちごさんの助けにも入りましょう
誰かに迫られて、落ち着くために逃げようとしていたらいい感じに匿います
メンバーの行動パターンからしばらく遭遇を回避できる場所を算出(UC使用)しそちらでいちごさんにお茶を出して休んでもらいましょう
疲れて寝てしまって寄りかかられても、そのまま膝に寝かせます
今の居場所があるのは、この人のおかげでもありますので
寮長としていつもお疲れさまです

…といっても、私は宴会の手伝いもありますので途中で選手交代
隠れて見てた若葉さん(f27457)に託しましょう
しばらく、膝枕してあげてください

王様ゲームは配膳の途中で捕まって途中参加
【命令】②番が④番の胸を揉む
【リアクション記号】
▲どちらかというと、ハイハイワカリマシタという感じ。なので大胆でもある

(同背後の若葉さんについては、王様ゲームは隠れて不参加じゃないでょうか、あるいは、お任せで)


白銀・夕璃
あかりちゃん家と、おかーさんと一緒にお風呂…ん、楽しみ…♪
ん…意外と未来と変わらない…おとーさんたちが未来までいっぱい、雰囲気変わらないようにお手入れしたから、かな…?

わ、わ、よ、よろしくおねがい、しますっ…
(若い時代のあかねおばさんに洗ってもらえる事に、あわあわしちゃい…あかりちゃんに似てるのにふんわりオーラだからか、別の意味でもどきっとしちゃってそう…?)
そんなに、おかーさんに似てる、かな……えへへ……(流してもらいながら風呂チェアに座った状態で膝もじもじくっつけ照れり…♪)

ふぇ、おとーさんも来たの?
わ、わ、わ、あかりちゃんまってぇ…!みゃっ!?(石鹸踏んづけ、おとーさんにつるつるDIVE!)
はわ、わ、わ……(みんなで集まってぎゅーっといちごおとーさんにしがみついてるだけで、これはこれで幸せ…♪)


▲王様ゲーム
5番さんが4番さんに……み、みみたぶかぷかぷで!(かぁぁ
あ、痛く噛んだら、め、よ?やわやわはむはむって、ね?(あたふた


白銀・ゆのか
うち(ゆのか&ゆうり)とあかねちゃん家で一緒にお風呂ですね。
今回はちょっと趣向替えて(?)私があかりちゃんを、ゆうりをあかねさんが洗うことに♪

あかりちゃん、背中流しますよ~?
頑張って加減するけど、あかねちゃんより力強いのは堪忍ね?(泡立てタオルでさすさすもこもこ…)

おっきい…あ、あははは…私のこれは色々ずるのようなものなんだけど…(豊乳の切っ掛けが某おっぱいメガリスの影響)
あかねちゃんはその辺、昔から結構おっきかったわよね~…時々触っちゃういちごちゃんも(とらぶるの度に)もちもちふにゅってついしちゃってたし?(くすくす

ってもう、お風呂で二人とも走らないの!
皆もどんどん集まって来ちゃうし…かえでさんまで…もう、これはノるしかないじゃない?
というか、ノらないといちごちゃん取られちゃうし!こうなったら皆でいっぱいあらいっこしましょ♪(GOサイン出しちゃう若女将でした
二桁位娘が増えても御部屋はありますから…♪


▲王様ゲーム
7番が1番に脇腹こちょこちょ
お風呂で温まった肌には…案外キくかも?(くすくす


ミラ・グリンネル
【命令】③が⑧に体の部位で飲み物を飲ませる
 例)胸の谷間に日本酒入れて飲ませる。など
【リアクション記号】▲

温泉宴会?これはミラのための催しデス!
温泉に浸かりながら日本酒を堪能。皆で飲むと楽しいデスネ!
(お酒好きな人とアドリブ希望。りんごさんとも絡みたい)

避難するように物陰に隠れているイチゴを発見!
イチゴの背後から背中に抱き着くように捕獲
何かの感触から逃げるイチゴをさらに強く抱きしめマス
背中に当たる感触が気になってマスカ?
こんなことで動揺してたら他の娘にヤラれちゃいマスヨ!(色んな意味で)

一通り遊んだらイチゴの悲鳴を酒の肴に宴会を再開デス
来年もまた一緒に遊びましょうね?イチゴ


霧沢・仁美
いちごくん、毎回お疲れ様…なんかこう、今回は今までに増して大変なコトになりそうな気がするよね…
って言うか、あたしといちごくんの子供って一体どういう…(愛里見つつ)
いやまあ、拒絶するのもそれはそれで罪悪感があるって言うか…
でもそんな抱きついたりされると流石に恥ずかしいから、ちょ、離れ…!
(いちごくん巻き込んで二人で転倒、お互いの胸で挟んじゃうとか)

なんてとらぶるがありつつも、基本的には湯船に浸かってのんびりしようかと。
大分冷えてきて、温かい温泉が気持ちいい時期だしね。
他の人との絡みはお任せで。

【命令】
10番が8番にキスする(場所はお任せ)



霧沢・愛里
お父様、何かあいりが手伝うコトはある?
え、お父様はお父様だよ、お母様と愛しあってあいりを産んでくれたお父様だよ?
ね、お母様?
(なんて言って仁美に話振ったり)
今は分からないかもだけど、大丈夫。お父様にもお父様にも、きっと分かる時が来るから…ね。

世界で一番大好きな、愛するお父様…❤
あいり、お父様の為なら何でもするよ。ええ、何でも…❤

お父様は優しいから、あいりの他にも子供がいるんだよね。
姉妹みたいなものだし、色々お話して仲良くしたいな。

後は若葉さんとも。お父様を見守るための技、あいりにも教えてくださいな♪

【命令】
7番が1番をハグしてね♪
ふふ、どんな組み合わせでも面白くなりそう♪



秋津洲・やよい
「やっと湯船につきました~」
脱衣所から湯船までの道のり、何度転んだか、みっともなかったか

ゆっくりとお風呂につかる姿だけ見れば色っぽいのだけど

「ああ、ミュウさま、こんばんはです~」

ミュウさまがお湯で融けないか少しだけ心配しつつ、問題ないようですのでゆったりとすごしますぅ

お湯もあたたかいですし、ミュウさまもほわほわですし、気持ちいいですぅ♪

え、いちごさま?
いちごさまを探していると、ミュウさまから押されて!?

はわわわっ!?
あいだにイオナさまとぶつかって、さらにいちごさまに!?

し、失礼しましたぁ!?(言いつつおっぱいプレス)

ゲーム▲
⑤が①に苺くちうつし


保戸島・まぐろ
いつもの恋華荘、いつもの温泉

なのに、このもやもやな気持ちはなに?

多分それは、あかりんやあかねがいちごといちゃいちゃしているからで……。

呼びかけられて
「べ、別に羨ましくなんて!」
なんて答えるけど口調に強さがないから気にされてない

恥ずかしいのよ、恥ずかしいんだけど、いちごといちゃいちゃはしたいのよ

ま、混ざっていいの? そ、それなら、いちごといちゃいちゃできるかしら……?

「私も……いちごの子がほしいわね。ねえ、いちご、本気だから」

周りの雰囲気にのまれてつい口に出す。

【王様ゲーム】▽
⑧が①の胸を揉む


光満・桐江

温泉で宴会も久しぶりですっ
…こうしてかれんさんと一緒に過ごすのも…
と、頬を赤らめながらも、嬉しそうにかれんさんと一緒に過ごします

そこに飲み物を持っていちごさんがやって来て…
いちごさんとも久しぶりなので、思わず照れて大事な所を隠しながら
わたわたとあいさつ…
していたらいちごさんも照れた弾みに足を滑らせて…!?

そしてかれんさんも巻き込んでいちごさんに押し倒されちゃう事に!?

…トラブルが落ち着いてから、改めてかれんさんと一緒に飲みながら
過ごします

ほんのり酔ったかれんさんは、ちょっと大胆で…!?
…私もドキドキしながら受け入れて…

6番が9番にお試しメガネ(既にメガネな人は別のメガネにチェンジ)する
「▽」


イオナ・アルフェラッツ
※分離済

◆イオナ(通常JC準拠)
いちご様の召喚獣として籍を置いてますけど
中々混浴の機会が…少し甘えてもいいですか?
…嫋やかかつ勇士の体格…素敵です♪(すりすり)
きゃあっ!ミュウ、やよい様?!(むにゅん♡)

▽ゲーム
1番と9番で熱烈な乳合わせを
昨年リーゼ様の命でやらされたので…

◆ミュウ(真の姿JC準拠)
あ、やよいちゃんっ(ぽにゅん♡)
わたし?みんなとおふろ入るよー♪(擬態の服が即融解、全裸に)
だいじょぶだよ、カラダは融けないし☆
ほらほらいこいこ?(ぷにゅふにゅもにゅ♡)
あ、いちごくんだ!えいっ♪(どっばーん、むにゅん♡)

▲ゲーム
4番が5番のおっぱいちゅーちゅー☆
ミルク出たらわたしも参考にしよっと♪


静宮・かえで
※原則京言葉
静宮家と白銀家でお邪魔するんよ
今年は叔母さんも仲間入りや

とはいえ娘達と孫達は仲良くスワッピング洗いっ子
ばぁばはソレを眺めてほっこりしとこか♪
いちごはんは4人に群がられて災難やけど…

…おや、まぐろはん。あの娘らが羨ましいん?
ふふ、強がるなぁ…もっとフニャフニャになっても、
いちごはんは嫌いになったりせぇへんよ?(クス)

ほら、叔母さんが(艶っぽく)洗ったげるわぁ♪
肩の力抜けたら、2人で5人に混ざろっか?
なんでぇのって…スキンシップや、スキンシップ♪

増えてもええんやね…
ほな、叔母さん孕ませてみぃひん?(くす)

▲王様ゲーム
1番と9番で濃厚キス(部位一任)
年末やし、オトナの階段登ってみぃひん?


静宮・灯璃
※身内以外には京言葉

静宮家と白銀家で連れ立って入湯♪
やっぱりココ、未来も昔も風情あるよねっ

それじゃ入る前にカラダ洗わないと…
ゆのかおばさんが洗ってくれるの?わーいっ♪
あんまりなかったから、ちょっとドキドキっ

ママもおばさんも、おっきー…羨ましいなぁ
ってゆうり、顔赤いよ?…ママもきれーだけどさー♪(くすくす)

パパだっ、あたし達が洗ってあげるよー♪
(泡だらけの状態で抱きついて洗おうとする)
ひゃん!?む、胸がジンジンしちゃうよぉ…

はわ、まぐろはんがばぁばと遊んでる…
こほん、まぐろはんも一緒に入らへんー?
(パパにベッタリのまま笑顔で手招き)

▲王様ゲーム
3番に7番が豊胸マッサージ
ほら、ママ達もおっきいし♪


静宮・あかね
※身内には京言葉

静宮家と白銀家、総勢五名でお邪魔やね
ゆーりはん、偶にはウチが洗ってあげるんよ?

…こうして間近で見ると、やっぱり昔のゆのかはんみたいやねえ
お、大きいって…そらパパのお陰やし、なぁゆのかはん?
ズル言うてもソレも恋心あればこそやもん、問題あらへんって♪

ソレを聞いた2人がいちごはんの方へダッシュ!?
なんか艶っぽいシチュエーションやけど、
しゃあないからウチも洗いっこに参加やね…んっ♪

まぐろさんが、ウチらの状況を羨ましそうに?
とはいえ子作り&実子の時間遡行を勧めるのも…
後、ママ。ちょっかい出し過ぎはアカンよー?

▲王様ゲーム
4番と6番で抱き合って愛を囁き合う
結構百合気質ある娘も多いトコやし♪


如月・水花
【命令】「7番が3番にディープキスする」▲


ふふ、気づけばもう年末なのですね。今年もいちごくんが健やかでいられたようで良かったです。

ふふー、温泉でじっくりくつろぎながらおしゃべりはやっぱり楽しいですね。
もちろん、いちごくんと一緒だから、ですけど…♪

あ、りんごさんたちとも普通にお話ししたいですね。
お酒の付き合いはまだそんなになかったですし、のんびりまったりと、みたいな?

もちろん、いちごくんにも会いに行きますとも。
酔ってるように見えますか…?いえいえ、私もいい大人ですからそんなこと、ねえ…………?
酔ってないので、当然いちごくんといちゃつきます


彩波・流江
▽(アドリブ絡み等歓迎です!)
前回参加した温泉宴会では14でしたが、今回の私は15になりました!
…どうですか和さん!?(自信満々で。お酒云々のアレ)

私知りませんでした…たった5年が、こんなに永く感じるなんて…(遠い目でジュースをちびちびと)
待ち遠しい何かがある場合、皆さんはどんな風に時を過ごしているのでしょう…(真剣に悩むものの、全てはただ酒を飲みたいだけの人)


気を取り直して、王様げーむですね!

【命令】「②番が⑦番の執事になる」

もちろん、⑦番の人はお嬢様という事で、②番の人に尽くされちゃってください♪


叢雲・黄泉
「ふっ、いい作戦を思いつきました」

邪神の依代たる彩波いちごを殺害しようとすると、いつも邪魔が入ります。
今回は宴会の場で暗殺するとしましょう。

「王様ゲーム、これは使えますね……」

混浴温泉に浸かって宴会で王様ゲームに参加です。

▽【命令】「①番が⑧番に彩波いちごの抹殺を命令する」

「ふっ、自分の手を汚さずに彩波いちごを抹殺するとは、我ながら何と完璧な作戦……」(どやぁ

さて、彩波いちごは邪神の眷属(スーちゃん)や触手あたりを出してきて抵抗するかもしれませんね。
そうしたら【斬魔剣】で邪魔な眷属や触手を切り捨てましょう。

「この私に眷属や触手ごときの攻撃が通用すると思わないことですね……」(フラグ

アドリブ歓迎


天安・咲耶
体を動かすのなら▲
誰かとの絡みなら▽

いちごさんと一緒にお風呂かぁ
いや2人きりってわけじゃないから、そこまで恥ずかしくはない?

お風呂内では、ふつーに寛いでますか
動きがあるのは王様ゲーム?が始まってから

って、王様ゲームってな~に?

どんなゲームなのか、知らないから説明ちゃんともらわないとだねー
聞いてるだけなら、まだ変化なし
ちょっと恥ずかし目な命令を目の当たりにしたら
ようやく辱められることもあるんだと赤面

自分の番号が当たったらとにかく恥ずかしいのは来ないでと祈る
(いちごさんに見られるからどのみち恥ずかしい)

ともかく私が王様に当たったら
⑤が⑧の前で……う~ん
腕立て伏せ?I字バランスもいいかも




「それじゃ、かんぱーい♪」
 温泉の中に響き渡る黒岩・りんご(禁断の果実・f00537)の明るい声。
 もう何回目になるであろうか?
 今年もまた、恋華荘では恒例の、温泉での宴会が始まったのだった。
 熱燗の入ったお猪口を大きく掲げて音頭をとるのは、今回の宴会の発起人にして恋華荘を代表する呑兵衛のりんご。一応忘年会という名目もあったはずなのだが……まぁ、所詮は名目。飲める理由があれば何でもいいらしい。
 もちろんいくら見境のない呑兵衛でも、未成年に飲ませたりするような事はしない。なのでりんごの周りにいるのは、同じく成年組のミラ・グリンネル(妖狐の精霊術士・f05737)とか如月・水花(輝き秘めし水宝玉の姫・f03483)とかになる。
「温泉宴会! これはミラのための催しデス! 皆で飲むと楽しいデスネ!」
 見た目も胸のサイズもアメリカンなミラだが、手に持っているのはりんごと同じく日本酒の熱燗だ。餅を愛するミラなので、お酒の趣味も日本酒なのは当然か。
「ふふ、さすがミラさん、いい飲みっぷりですね?」
「温泉が気持ちよくて、お酒もすすむデスヨ!」
「ほんといいですね。のんびりまったりお酒を楽しむ……みたいな?」
 これまであまりお酒の付き合いのなかった水花だったが、たまにはいいかと、りんごやミラたちの呑兵衛の輪に加わっている。
「ふふー、温泉でじっくりくつろぎながらのおしゃべりは、やっぱり楽しいですね」
 これでいちごくんも一緒ならもっとよかったんですけど……と声には出さずに続ける水花。その視線はやっぱり彩波・いちご(ないしょの土地神様・f00301)を探しているようだ。

 で、そのいちごはというと……?
 管理人という立場ゆえか、生来の面倒見の良さゆえか、ほぼりんご専属の家事役である御影・雪乃(ウィンター・ドール・f06012)や、恋華荘の古株の中居である八百山・和(恋華荘のおふくろさん・f29479)と一緒に、お酒や飲み物、おつまみなどの用意に奔走していた。
「それではこれ、りんごさんの所に持っていきますね」
「あ、よろしくお願いします、雪乃さん」
 りんご以外のためにはほぼ働かない雪乃だが、逆にりんごの為には積極的に動く雪乃なので、そちらの方は安心して任せられる。
 なので、他の……例えば母子で来ている静宮家の面々の所にでも追加を持っていこうかといちごが考えていると、そこに近付いて来る人物がいた。
 堂々と大きな胸を張ってドヤ顔でやってくる彼女。
「前回参加した温泉宴会では14でしたが、今回の私は15になりました!
 ……どうですか和さん!?」
「あと5年だねぇ?」
 自分は長い時を生きている神だからと、入寮の際に書類に記した年齢はあくまでも表向きだからと、前回の宴会でもお酒を飲もうとして、恋華荘のおっかさんこと和にぴしゃりと止められていた彩波・流江(不縛神フルエリュト・f25223)である。
「そんなー……和さん、だから私はー……」
「お酒は20歳から。決まりは決まりだからねぇ?」
 がっくり。
 目に見えて肩を落とす流江。
 口からは、1年待ったのにあと5年だなんて……とぶつぶつ呪詛のような小声が漏れ出ている。
「あ、あの、大丈夫です?」
「え? きゃっ、いちごさん、いたんですか……」
 そんな余りの様子に見かねたいちごが声をかけると、さすがにいちごの見ている間近で胸曝け出しているのは恥ずかしかったのか、慌てて両手で大きな胸を隠し、愛想笑いをする流江。
 いちごもまぁ、なるべく見ないように目を逸らしながら、せめて雰囲気だけでもとりんごたちの元へと流江を連れていくのだった。

 というわけで、りんご・ミラ・水花の飲み会状態になっているところに、1人だけジュースで混ざることになった流江である。
「私知りませんでした……たった5年が、こんなに永く感じるなんて……」
「あらあら。でもね、流江さん。アラサーになったら、5年なんてあっという間ですわよ? 若い時間を大事にしないと」
「若い方がいいって人もいるんだし……いちごくんも最近は若い子と一緒が多そうだし……焦ることはないと思うなぁ」
「そのかわり、5年経ったら一緒に飲むデスヨ!」
 年長のりんごと水花とミラがそういって慰めるように流江に話しかけているが、3人とも日本酒をやりながらなので、流江にとっては、ありがたいのか何なのか、思わず遠い目でジュースをちびちびと口にするのだった。
「……待ち遠しい何かがある場合、皆さんはどんな風に時を過ごしているのでしょう……」
 ぽつりと出た流江の呟きに苦笑しつつ、年長者らしくりんごは諭していく。
「そういう時は、いったん別の楽しい事を考えるのもいいと思いますけどね? お酒だけが宴会の楽しみではありませんし……」
 もっとも、少しだけいいことを言ったかと思えば、酔いのまわってきた他2人の行動でなんとなく台無しになってしまうのだった。
「そうそう。温泉の楽しみといえば、イチゴデスヨ!」
「あ、いちごくん、そんなところにいたぁ」
 先程流江を連れてきた後もせわしなく動いていたいちご。
 というか、呑兵衛に絡まれないように離れようとしていたいちご……だったが、ミラと水花に見つかってしまっていた。
 慌てて物陰に隠れようとするも、もう遅い。
 ざばーっと水飛沫をあげながら立ち上がったミラと水花が、あっという間にいちごを追い込んでいく。さすがにりんごは、流江もいるのでその場を動かずにまにまと眺めているだけなのが幸いか。

(ああ、いつもながらの気遣いとやさしさで皆さんの面倒を見て、そしてそれゆえの流されっぷり……素敵ね……)

「捕まえたデスヨ!」
「み、ミラさん、背中に……」
 最初にいちごに追いついたのはミラだ。
 背中から思いっきりしがみついて、いちごを拘束してしまった。
「んふふ。背中に、なんデスか?」
「あたって……って、わざとやってるでしょう!?」
 当然その体勢だと、ミラのアメリカンサイズがぎゅっと柔らかく潰れるようにいちごの背中に押し付けられてしまうわけで。
 ミラはそんな状況をちゃんと理解しながら、さらに強く抱きついてくる。
「背中に当たる感触が気になってマスカ? こんなことで動揺してたら他の娘にヤラれちゃいマスヨ、ネ!」
「ふふ、捕まえました」
 そしてミラによって足止めされてしまったいちごの正面に回りこんで、正面から抱きつくように寄り掛かってくる水花。頬が紅潮しているのは、それだけお酒がまわっているのだろうか。熱い吐息も、どことなくアルコールの匂いがするようだ。
「み、水花さん、酔ってますよね……?」
「酔ってるように見えますか……? いえいえ、私もいい大人ですからそんなこと、ねえ……?」
「十分酔ってるでしょう!?」
 瞳が潤んだまま、いちごの胸板に頬を擦りつけるようにしがみついてくる水花。その体勢だとちょうど、ミラにも決して劣らない水花の豊かな胸がいちごの男の子の部分に直撃してしまうので、いちごとしては非常に困ったことになりつつある。
「ふ、ふたりとも、いい加減に離して……」
「だーめ、です。……ふふ、それにしても、今年もいちごくんが健やかでいられたようで良かったです」
「デスネ! 来年もまた一緒に遊びましょうね? イチゴ」
 柔らかく大きな胸を押し付けながら、上目遣いに、あるいは耳元で、そんなことを囁いてくる2人を邪険にすることもできず、いろいろ固まってしまういちごだった。

 そんないちごを助けたのは、りんごへお酒の追加を届けたばかりの雪乃だった。
 いちごで十分遊んで満足したのか、少しだけ拘束が緩んだミラの隙をついていちごを引っ張り出し、2人から離れた物陰へといちごをつれていく。
「……あの2人も、お酒の追加を置いてきたので、りんごさんがまた相手をするでしょうし、しばらくはここで休むといいです」
「す、すみません……」
 まだ宴会も始まって間もないというのに、準備時点から奔走していたからか、あるいは2人のダイレクトアタックのせいか、早くも気疲れでふらついているいちごに、雪乃は少し横になるように促す。
 その言葉に甘えて横になったいちごは、気付けば雪乃に膝枕されているような格好になったのだった。

(……はて? 普段の雪乃さんは、とらぶるがあるたびに彼にビンタして暴力を振るうような人で、彼とは距離をとっているはず。でもこれはどういう意図が……?)

 裸の状態で膝枕なので、そのまま目を開ければ、いちごは雪乃の小ぶりな胸を下から見上げるような格好になってしまうわけだが、雪乃はそれを気にした様子もなく、やさし気にいちごの頭を撫でていた。
「寮長としていつもお疲れさまです」
 普段は確かに、トラブルで胸を触られたりなんだに対して往復ビンタな雪乃ではあるが、なんだかんだで、今の居場所があるのはいちごのおかげでもああるからと、感謝はしている模様。
 なので、こういう時は優しくするのだが……遠目にはまだまだ飲み続けお酒が足りなさそうなりんごの姿が目に入る。ミラや水花、そしてジュースの流江も、まだまだ飲み物は足りなさそうなので、そちらのお世話をしに行きたくもある雪乃は、物陰からいちごをじっと見ていた気配なき影を手招きして声をかけた。
「あとは託しましょう。しばらく、膝枕してあげてください」
「えっ……私のことバレてる……? って、えっええ……?」
 呼び出されててきぱきと交代させられ、いちごを膝の上に乗せられてしまった若葉をその場に放置して、雪乃はすたすたとりんごの元へと戻っていくのだった。
「……あっまってくださいおいていかないで……!」
 という願いもむなしく、既に行ってしまった雪乃。
 膝下に感じるのはいちごの体温と寝息。
 普段は物陰から見つめるだけで満足の若葉なので、こうして接触距離になってしまうと混乱と胸の高鳴りで体温が際限なくあがってしまい、張り付いたような笑顔のままフリーズして全く動けなくなってしまうのでした。
「わわわ……わたしはどうしたら……」



「いちごさんも一緒にお風呂かぁ……」
 天安・咲耶(人間のサイキッカー・f32214)は、のんびりと広い湯船に浸かりながら、若葉に膝枕されているいちごの方を眺めていた。
 まだ寮の他の女子たちとはあまり親しくなっていない咲耶なので、一緒に遊びたい相手といえばやっぱりいちごになる。実際いちごには、えっちなことのお勉強を色々教えてもらっていたので、それを思い出すと一緒にお風呂というのは少しだけ恥ずかしさも感じ、意識もしてしまう。
 とはいえ最初は少し意識はしたものの、この通り決して2人きりというわけではないし、そこまで恥ずかしい事ではないかなと思い直し、今は特に気にすることもなく、ひとりでのんびりとしている。
 前述の通りまだ知り合いが少ないこともあるので、せっかくだから今回の宴会に参加した他の人達を眺めながらのんびりしてみようと思い、広い湯船で泳ぐように動き始めた咲耶。
 そんな咲耶の前に、先程までの自分と同じようにいちごの方を見つめていた人物の姿があった。

「……今なら弱っているようですし……いえ、そう思わせておいて逆に罠を張っていることもありますね。いつもいつも、いいところで邪魔が入りますし……」
 誰かと思えば、いつものようにいちごの暗殺を狙う叢雲・黄泉(賞金稼ぎの邪神ハンター・f27086)だった。
 いちごの中に封じられている邪神に恨みのある黄泉は、依代であるいちごごと邪神を滅しようとして、いつも返り討ちにあっている。
 それでも決してあきらめない黄泉は、今回は無防備な温泉宴会の最中を狙ってやってきたというわけだ。黄泉も一応は寮の住人なので……というか命を狙われているはずのいちごがそれは割とスルーして寮に住まわせてくれているので、黄泉も宴会に参加する資格はあるわけなのである。
 ……まぁ、命を狙われて返り討ちにした後、黄泉のケガの心配をしたり食事の世話をしたりしてくるいちごもたいがいではあるが。

 咲耶にじっと見られているとも気付かず……暗殺を狙うわりにはそのあたり注意散漫なのが返り討ちに合う理由なのだろう……黄泉はいちごを見つめながらどうやって暗殺しようかと頭を悩ませていた。
「ふっ、いい作戦を思いつきました」
 そんな黄泉だったが、やがて何かを思いついたようで、にやりとした笑みを浮かべながら自信満々に呟く。
「この宴会、途中で王様ゲームが行われるそうですね。王様ゲーム、これは使えますね……ふふふ」
「王様ゲームってな~に?」
「えっ?」
 いつの間にか近付いてきた咲耶に質問され、戸惑う黄泉。
 黄泉もまた、寮にいるのはいちごを暗殺するためだとして、寮内に親しいものとかを特に作っていないので、こうして声をかけられるとコミュニケーションに困る。
「えっとですね、王様ゲームというのは……」
「ふんふん」
 咲耶の好奇心に負ける格好で、黄泉はしどろもどろに王様ゲームについて説明を始めるのだった。
 とはいえ、黄泉自身もなんと説明していいのか、どうにも困ってしまう。なにせその王様ゲームを使っていちご暗殺を狙おうというのだからなおさら。
 というわけで、ゲームが始まるまでしばらく咲耶の質問に四苦八苦する事になる黄泉だったとさ。


「お父様ー?」
「……はっ!?」
 いちごをお父様と呼ぶ霧沢・愛里(ヌーベル・エルダー・f34610)の声に、ハッといちごは目を覚ました。
 軽く横になるつもりが、しばし寝落ちてしまっていたらしいと目を凝らせば、目の前にはたゆんと揺れる若葉の乳房。まだ若葉の膝枕の上だったらしい。
「あ、あれ、いつの間に若葉さん……って、ごめんなさい。呼ばれてるみたいですし、行きますねっ」
「あ……」
 いつの間に雪乃が若葉になったのか状況はつかめないながらも、さすがに裸で膝枕されてる状況は恥ずかしく、顔を赤くしたいちごは若葉に断って、呼び声の方へと去っていく。
 かくして若葉にとって夢のような時間は過ぎ去った。
「……お父様……あの人の子供……」

「お父様、何かあいりが手伝うコトはある?」
「手伝いは大丈夫ですけど……それより、お父様はやめてくださいと……」
 早熟な膨らみを隠すこともせず、愛里は笑顔でお父様こといちごを迎えに来た。
 無邪気に慕ってくる愛里にほだされつつも、それでもやっぱりいちごとしては父親呼ばわりは勘弁願いたい。
 とはいえ、未来から来た娘(自称)である愛里にとっては、お父様はお父様なわけで……。
「え、お父様はお父様だよ、お母様と愛しあってあいりを産んでくれたお父様だよ?
 ね、お母様?」
「……って言うか、あたしといちごくんの子供って一体どういう……」
 そしてそれは、愛里に母親と呼ばれる霧沢・仁美(普通でありたい女子大生・f02862)としても同じ事だった。
 確かにいちごとは何度も身体を重ねている仲ではあるわけだが……だからといって実際に産んだわけでもない、妹くらいの年齢の少女に母親呼ばわりされるのは、仁美としても勘弁願いたいところ。
「今は分からないかもだけど、大丈夫。お父様にもお母様にも、きっと分かる時が来るから……ね」
「ね、と言われても……」
「え、えっと……」
 両親を慕う邪気のない瞳に見つめられ、どうにも困る2人である。
「……いやまあ、拒絶するのもそれはそれで罪悪感があるって言うか……」
「仁美さん!?」
 ただまぁ、どちらかというと仁美の方が、愛里を受け入れ始めている……のかもしれない。そのあたりは、心当たりはどちらもあるにしても、男女の感覚の差、なのかもしれない?
「お母様もお父様も大好き……♥」
「えっ?」
「ひゃっ!?」
 そんな母親の言葉に喜んだのか、愛里は両親をまとめてギューッと抱きしめようとする。
 当然というか、突然飛びついて2人纏めてしがみつくものだから、不意をつかれバランスを崩したいちごと仁美は、愛里に抱きしめられたままばしゃーんとお湯の中に押し倒されてしまうのだった。
 そしてこれもまた当然というか、愛里の早熟な胸と仁美の豊満な胸の間に、しっかりといちごの頭が挟まれることになって、四つの大きな柔らかい乳房の中で、いちごはもがき苦しむことになるのだった。
「うふふ……世界で一番大好きな、愛するお父様……♥ あいり、お父様の為なら何でもするよ。ええ、何でも……♥」
「ん~~~っんん~~~~~っっっ!?」
 愛する父の頭を胸の谷間に抱きしめながら、うっとりとした瞳で呟く愛里。
 その瞳の色はどことなく、遠くからいちごを見つめている若葉の瞳にも似ているようで……。
「そ、そんな抱きついたりされると流石に恥ずかしいから、ちょ、離れ……!」
 娘を名乗る少女が、父親と呼ぶ相手に向ける瞳の色に、親子以上のモノを感じてゾクッとした……というわけでもないだろうが、慌てて離れようとする仁美の尽力もあって、いちごは何とか窒息を免れたのだった。

「だ、大丈夫? いちごくん? ほんと毎回お疲れ様……なんかこう、今回は今までに増して大変なコトになりそうな気がするよね……」
「あ、ありがとうございます……」
 肩で息をするいちごの背中をさすりながら、仁美もまた少し疲れたような笑顔を浮かべていた。
 そんな両親の様子とは裏腹に、愛里の方はきょろきょろと周囲の人たちを見回している。視線の先にいるのは、若葉と、それから少し離れたところで湯に浸かって一家団欒している集団か。
「お父様は優しいから、あいりの他にも子供がいるんだよね。姉妹みたいなものだし、もっと色々お話して仲良くしたいな。あ、でもその前に若葉さんとお話ししようかな。お父様を見守るための技、あいりにも教えてほしいし♪」
 お父様を十分堪能したから次は……ということで、自称娘の仲間や、闇を抱えている者同士気が合うらしい若葉らとお話ししようと、愛里は移動を始めた。
「あ、ちょっと……も、もう。いちごくん、あたしもちょっと行ってくるね。また後で……!」
 温泉が気持ちいい時期だから、しばらくは湯船に浸かってのんびりしようかと思っていた仁美だったが、どうにも危なっかしい愛里を放っておくわけにもいかず、後を追う事にする。……無意識に母親の自覚が出てきた、のかもしれない?
「い、いってらっしゃい……」
 若葉と会話が弾んでいるらしい愛里の方から目を逸らしつつ、いちごもそんな仁美を見送るのだった。


「やっと湯船につきました~」
 既に宴会は始まっている中、遅ればせながらどたどたと大きな胸を揺らしながら慌てて秋津洲・やよい(堕天使のレトロウィザード・f32421)が露天風呂へと入ってきた。
 やよいは一応恋華荘の従業員なのだが……どうやら迷いまくっていたらしい。仕事をしていた寮内から露天風呂に向かう脱衣所までの間に道に迷い、脱衣所で服を脱ぐ際にどんがらがっしゃんと棚の籠をひっくり返し(なおその際に宴会参加者の脱いだ服や下着がごっちゃになった模様)、そして脱衣所から露天風呂に来るまでの間に何度も転び……と、なかなかの大冒険だったようだ。
「えっと、いちごさまは……?」
 そしてまだ人気のない大浴場の端から湯船に浸かり、いちごの姿を探して辺りをきょろきょろと見まわしていた。
「あ、やよいちゃんっ」
 するとそこに半透明な娘が現れ、やよいに飛び掛かるかのように抱きついてくる。
「ああ、ミュウさま、こんばんはです~……お湯で溶けたりしませんか?」
「だいじょぶだよ、カラダは融けないし☆
「そうですかぁ。それならよかったです~。お湯もあたたかいですし、ミュウさまもほわほわですし、気持ちいいですねぇ♪」
 やってきたのはいちごの召喚獣であるスライム娘のミュウだった。
 抱きつかれた方も抱きついた方も幸せそうな2人である。
 とはいえ、2人ともお互いだけでは物足りないようで、もう1人探したい相手もいるようで。
「それより、いちごくんさがしてるんでしょ? こっちこっちー☆」
 というミュウの言葉に従い、やよいもいちごの元へと移動していくのだった。

「温泉で宴会も久しぶりですっ。それに……こうしてかれんさんと一緒に過ごすのも……」
「ふふ、そうだね、桐江君」
 さてその頃、光満・桐江(生徒会の魔女・f22316)は、頬をポッと赤らめながら、傍らにいる鷹司・かれん(メイド探偵が見ています・f22762)にお酌をしていた。
 多重人格者であるかれんだが、今はどうやら中性的な花音の人格のようで、この状態だとまるで言葉遣いの一つ一つが桐江を口説く男装の麗人のようになってしまう。
 そのせいか、桐江はかれんを見るだけで胸がどきどきとしてしまうのだった。
「どうしたんだい、桐江君?」
「はわっ!? な、なんでもないです……」
 視線を逸らす桐江の顎をくいっと摘まんで、自分御法に向ける花音。ほろ酔いで気分がいいのか、どことなく普段より大胆な気がして……桐江の心臓はバクバクと音を立ててしまうのだった。(といってもたぶん花音自身は特にその気はないとおもわれる。つまりはこの人格時の平常モードなのだろう)
「そ、それよりもかれんさん、お酒の追加いりますよね。誰かに持ってきてもらいましょう」
 真正面から見つめられて顔を真っ赤にした桐江は、それを誤魔化すように慌てて立ち上がり、給仕に動いている人の姿を探すのだった。
「ああ、それならたぶんいちご君が動いているんじゃないかな……?」

 さて、やよいや桐江が探しているいちごは今どうしているかというと。
「……少し甘えてもいいですか?」
「えっ? あ、あの……」
 いちごは今、イオナ・アルフェラッツ(【ご主人さま】が2人!?・f34022)に捕まって、すり寄られていた。
 というのもイオナは、自身に融合しているスライム娘・ミュウの影響か、いちごの召喚獣として契約を結ばれた間柄なのだが、そうして近くにいてもなかなかいちごに甘える機会がなかったからだ。混浴自体もあまり機会がなかったので、こういう時くらいは甘えてみたいという事なのだろう。
「……嫋やかかつ勇士の体格……素敵です♪」
「そ、それはどうも……というか、あの、そろそろ離れて……」
 華奢な男の娘の体格の割には意外としっかりとしたいちごの身体に身を寄せて甘えているイオナ。慕われている以上あまり邪険にはしたくないが、いちご自身は今宴会参加者に飲み物を運んでいる最中なので、いつまでも抱きつかれていても困るのだ。
 名残惜みながらもいちごを離したイオナは、それでもまだ離れがたく、お酒のおかわりを運んでいる最中のいちごの後ろをついていく。
 ひとまずの行先は、かれんと桐江の所のようだ。

「あ、いちご君。こっちにおかわりくれるかな?」
「はーい、今いきますね」
 そんなかれんといちごのやり取りに、給仕を探して別方向を見ていた桐江は思わずビクッとなる。
 なにせ今は立ち上がって辺りを見回していたのだ……もちろん裸で。
 なので慌てて手で胸を隠しながらざぶんと湯船に身体を沈めた。さすがにいちごとこういうことになるのも久しぶりなので、照れが勝る。
「い、いちごさん。す、すみません、飲み物、私にもいただけますか……?」
「は、はい……」
 顔を赤くしつつも何とか挨拶と注文をする桐江に、慌てた桐江が隠れる前にバッチリその身体を目に焼き付けてしまい、こちらも照れて視線を逸らしつつ返事をするいちご。
 そんな状況なので、近付いてくるトラブルメーカーには、お互い気付かなかった。
「あ、2人とも……というかイオナ君もかな? 危ないよ?」
 桐江といちごのやり取りをくすくすと笑いながら眺めていたかれんだけが、それに気づいたようだ。
「あ、いちごくんだ! えいっ♪」
「はわわわわ……引っ張らないでください~~~」
「えっ!? ミュウに、やよい様?!」
 やよいを引き連れて、いちごを探していたミュウが飛び込んできたことに。
 いちごの傍らにいたイオナを巻き込むように、そしてやよいをいちごに押し付けるように飛び込んでくるミュウ。合計3人分の重量を受け止めきれずに、いちごはまた桐江とかれんを巻き込んで押し倒すように湯船に倒れていく……。

「やれやれ、大丈夫かい、みんな?」
 盛大に水飛沫が上がった後、一番被害の少なかったかれんがなんとか抜け出していちご達の様子を見ると……見事に絡み合ってもつれ合っていた。
 桐江を押し倒したいちごの手はしっかりと桐江の乳房を握っており、そこから抜けようにも、イオナ・やよい・ミュウの3つの豊かな乳房に頭から腕から背中から押しつぶされていて身動きが取れないようだ。
「い、いい、いちごさん……手を~~~」
 いちごの手に乳房を鷲掴みにされているとはいえ、身体そのものは大部分が3人のおっぱいプレスの範囲から逃れられている桐江だったが、いちごの手がもがくほどに乳房を揉まれてこちらも身動きは取れていない。
「し、失礼しましたぁ!?」
「い、いちご様、すみません~~」
 やよいとイオナも何とかいちごの上から退こうとしているようだが、ミュウのスライムボディが絡まっていることもあってうまくいかないようだ。胸の谷間にいちごの頭とか腕とかが挟まれており、それもあっていちごはまるっきり動くことができなくなっている。
 そしていちごは、おっぱいプレスで呼吸困難になり、もがけばもがくほど3人がかりのおっぱいプレスに絡まれ、手は桐江の乳房を揉み続けるという悪循環。
「やれやれ、相変わらずというかなんというか」
 苦笑するかれんに助け出されるまでしばらくこの混乱は続いたそうな。


「いつもの恋華荘、いつもの温泉……なのに」
 保戸島・まぐろ(無敵艦隊・f03298)は、なんとなくもやもやしていた。
 その理由はもちろんいちごだ。
 先程、仁美と愛里に抱きつかれていたと思ったら、次はミュウややよいに押し倒され、そして今はまた別の親子に囲まれている。
 確かにいつもの恋華荘の光景であり、いつもの混浴の光景でもあるのだが……そんないちごの様子を遠目で見て、もやもやした気持ちを隠せないまぐろ。
 とはいえ、そんな中に自分が混ざってく勇気も持てず……。

 というまぐろのもやもやも知らず、いちごはというと、白銀家と静宮家の女性陣に囲まれていた。
 白銀家……白銀・ゆのか(恋華荘の若女将・f01487)と白銀・夕璃(地暮星・f32758)の母娘。
 それと静宮家……静宮・あかね(海慈屋の若き六代目・f26442)と静宮・灯璃(天明星・f32757)の母娘に加え、さらにあかねの母である静宮・かえで(元・海慈屋の五代目代理『鮫女将』・f32783)まで。
 未だ愛里が未来から来た自分の娘だということに半信半疑な仁美とは違い、ゆのかとあかねは、夕璃と灯璃をすっかり自分の娘だと受け入れている節がある。それはあかねの母であるかえでも同じようで、完全にここは家族として当たり前に過ごしている様子。
 その大きな理由として、ゆのかとあかね同様に夕璃と灯璃も幼馴染で……そして自分たち以上に親しくまるで姉妹のように一緒にいるからという事はあるのだろう。
 その仲の良さは、当然今回の温泉宴会の最中にも発揮されていて。
 たとえば……いちごが合流する前のこの2家族の様子を少し見てみようか。

「あかりちゃん家と、おかーさんと一緒にお風呂……ん、楽しみ……♪」
「やっぱりココ、未来も昔も風情あるよねっ」
「ん……意外と未来と変わらない……おとーさんたちが未来までいっぱい、雰囲気変わらないようにお手入れしたから、かな……?」
 今回の宴会の時点ではまだ恋華荘に来たばかりの夕璃と灯璃。
 なので、まだまだここの露天風呂も物珍しいようだ。
 といっても、未来の恋華荘で暮らしているという2人なので、光景そのものは大きく変わっていないらしい。さすがに元が老舗旅館ゆえに、大きな改装とかもないのだろう。
「それじゃ入る前にカラダ洗わないと……」
「あかりちゃん、背中流しますよ~?」
「ほなら、ゆーりはんは、偶にはウチが洗ってあげるんよ?」
「わ、わ、よ、よろしくおねがい、しますっ……」
 そして湯船に浸かる前に身体を流すことにした娘たち。
 それをそれぞれの母……ではなく、母娘を入れ替えて背中を流してあげることにしたようだ。
 夕璃の背中をあかねが。
(「若い頃のあかねおばさん……なんだかあかりちゃんみたいな雰囲気あって、なんだかどきどきする、かも……」)
「……こうして間近で見ると、やっぱり昔のゆのかはんみたいやねえ」
 やはり互いにそれぞれの相方に似ているからか、こうして身体を触れあっているとどうしても、夕璃は灯璃を、あかねはゆのかを思い出してしまうようだ。
「そんなに、おかーさんに似てる、かな……えへへ……」
 もっとも、夕璃にとってゆのかに似ているというのは誉め言葉。
 嬉しそうに頬を朱に染めると、なんとなく照れくさくてもじもじとしてしまう。
 そしてもう一方はもちろんゆのかが灯璃の背中を流している。
「頑張って加減するけど、あかねちゃんより力強いのは堪忍ね?」
「ゆのかおばさんが洗ってくれるのはあんまりなかったから、ちょっとドキドキっ」
 ドキドキというのは、めったにない状況への想いか、それともゆのかの怪力への恐れなのか。灯璃の場合はどうやら前者のようで、ゆのかが力強く背中を流すのを、くすぐったそうに、そして気持ちよさそうにしていた。

「それにしても、ママもおばさんも、おっきー……羨ましいなぁ」
 決して小さいというわけではない灯璃だが、母たち……あかねやゆのかはもちろん、同い年のはずの夕璃でさえかなりの大きさなので、多少は気にしてしまうらしい。
「お、大きいって……そらパパのお陰やし、なぁゆのかはん?」
「……あ、あははは……あかねちゃんは、昔から結構……時々触っちゃういちごちゃんもふにゅってしちゃってたし?」
 本人のいない所で暴露されていく過去のとらぶる。
 もっとも、皆それはよく知っているので、今更という感じで特に反応はない。
 要するにあかねが言いたいのは、揉まれたから大きくなったとかそういう事なのだろう、たぶん。
「……私のこれは、色々ずるのようなものなんだけど……」
「ズル言うてもソレも恋心あればこそやもん、問題あらへんって♪」
 ゆのかの場合は、豊胸のメガリスの影響あってのことなのだが……まぁ、いちごがやらかした結果でもあるのは確かだろう。たぶん。
「……ってゆうり、顔赤いよ?」
「だ、だって……」
 そんな母たちののろけのような話を聞いて顔を真っ赤にする夕璃。初心な夕璃にはいろいろ刺激が強い話らしい。
 灯璃の方は夕璃よりは擦れているからか、だったら自分もパパに揉んでもらわなきゃ、などと考えているようだ。
「ふふ、みんな仲良しでええなぁ……ばぁばはソレを眺めてほっこりしとこか♪」
「あ、あははは……なんか変なタイミングで来てしまった気がします」
 そんな4人を眺めているかえでの傍らには、いつの間にか通りがかったいちごの姿があったのだった。
 かえでに話を振られたいちごは、苦笑するしかなく。
「ふぇ、おとーさんも来たの?」
「パパだっ!」
 そしてそんないちごの出現で、顔をますます赤くする夕璃と、まだ背中を流している最中だというのに嬉しそうに立ち上がって、泡だらけの身体でいちごに抱きつきに行こうとする灯璃。このあたりも対照的な2人だった。
「あたし達が洗ってあげるよー♪」
「わ、わ、わ、あかりちゃんまってぇ……! みゃっ!?」
「えええっ!?」
 そして急に立ち上がった灯璃に腕を引かれた夕璃は、無理矢理立ち上がったせいか、足元の石鹸で足を滑らせてしまい、灯璃を巻き込んで、2人がかりでいちごに突っ込んでいってしまうのだった。
 もちろんその結果は、娘2人に押し倒されるいちごという形になって、そしていちごの手はしっかりと娘たちの乳房をそれぞれの手でつかんでいるという事態に……。
「ってもう、お風呂で2人とも走らないの!」
「なんや、おかげでずいぶんとなんか艶っぽいシチュエーションになっとるみたいやけど……しゃあないからウチも参加するん?」
 そしてそんな状況を見て娘たちを叱る母親らしいゆのかと、いちごに絡んでいる娘たちに混ざろうとするあかね。こちらもまた対照的な2人なのだった。

 と、こういう光景を見て悶々としているまぐろである。
 同じように娘や孫たちといちごの絡みを(こちらは実に楽しそうに)見ていたかえでだが、ふとそんなまぐろの様子にも気が付いたようだ。
「……おや、まぐろはん。あの娘らが羨ましいん?」
 なのでかえでは、まぐろの近くに移動して声をかける。
「べ、別に羨ましくなんて……」
 口ではそういうまぐろだが、その声には普段のまぐろの猪突猛進な勢いはない。
 もちろんそんな強がりじみた言葉の裏くらい、人生経験も豊富なかえでにはお見通しで。
「ふふ、強がるなぁ……?」
「う、うぅ……だって、恥ずかしいのよ、恥ずかしいんだけど……私も、いちごといちゃいちゃはしたいのよ……」
 そして観念したのか、まぐろもつい愚痴のように言葉を漏らしてしまう。
 そんなまぐろの様子を好ましく思ったのか、楓はまぐろの背中を押していくのだった。
「ちゃんと言えたやない。もっとフニャフニャになっても、いちごはんは嫌いになったりせぇへんよ? 肩の力抜けたら、2人であの5人に混ざろっか?」
「ま、混ざっていいのかしら……? そ、それなら、いちごといちゃいちゃできるかしら……?」
「できるやよ。スキンシップや、スキンシップ♪」
 諭すような言葉と、それ以上に強くグイグイと身体を押す手で、かえではまぐろを連れていちご達の元へと移動する。
 そこには、いつの間にか娘たちには左右から胸を押し付けられるようにしがみつかれ、さらに背面からはあかねがやはり胸を押し付けるように抱き着いて、そして正面ではゆのかが混ざっていいものかと少しだけ躊躇っているような、そんな光景が繰り広げられていた。
 そこに、かえでに背中を(物理的に)押されたまぐろが突っ込んでくる。
 ゆのかはちょっとだけ驚いた顔で、いちごの正面をまぐろに譲って、出方を窺うような形になった。
 そしていちごと裸で正面から相対したまぐろは、顔を真っ赤にしたまま、何を言えばいいのか言葉に詰まり……その結果、爆弾を落とした。
「私も……いちごの子がほしいわね。ねえ、いちご、本気だから」
「はぁ!?」

「いえ、だから、この子たちが私の娘とか、それだって本当かどうかは……」
「おとーさん、ほんとだよ?」
「パパ、まだそんなこと言ってるの? いいから、まぐろはんも一緒に入らへんー?」
 まぐろを思いとどまらせようと慌てるいちごだが、娘たちの反応はこの通り。まぐろも呼ぶ灯璃に、みんなで一緒におとーさんにしがみつくのは、これはこれで幸せだと笑顔の夕璃。2人ともいちごを助けるつもりはなさそうだ。
 さらに、この騒ぎを聞きつけたのか、他の参加者たちも少しずつ近付いてきてしまう。
 そんな状況を見て、あかねとゆのかは顔を見合わせる。
「まぐろさんが、ウチらの状況を羨ましがっとるん? ……とはいえ子作り&実子の時間遡行を勧めるのも……なんか違う気もするしなぁ……」
「なんか皆もどんどん集まって来ちゃうし……もう、これはノるしかないじゃない? というか、ノらないといちごちゃん取られちゃうし! こうなったら皆でいっぱいしましょ♪」
 どうしたものかと苦笑するあかねに、半ば自棄のように言うゆのか。
 そのゆのかの言葉はもちろん、さらなる混乱を巻き起こすのだ。
「皆でいっぱいしててもええんやね……? ほな、叔母さんも孕ませてみぃひん?」
 などと爆弾をさらに追加するかえで。
 夫を亡くして長い未亡人だから倫理的には問題ないのかもしれないが……娘と同じ相手にそういうことを言う?と、あかねは開いた口が塞がらない。
「ママ。ちょっかい出し過ぎはアカンよー!?」
「あー、もぉ、二桁位娘が増えても御部屋はありますからー!」
 そして自棄なのか諦めなのか、ゆのかのそんな叫びまで飛び出してしまい、ますます混乱が広がってしまうのだった。


「いやー、いい感じに大混乱だわね?」
 まぐろやかえでやゆのかの爆弾で大騒ぎないちご達の周辺を見ながら、これまで我関せずだった葛葉・アリス(境界を操る幼き女神・f23419)が、呆れたように呟く。
「まぁ、それはそれでいつものことでしょ? 酒の肴に見物するには、ほんと面白いわぁ♪」
 アリスの呟きに笑いながら答えたのはりんごだ。
 もちろんそこには、いつものような悪巧みの笑顔が張り付いている。
「ま、いい感じに場も温まったことだし、そろそろアレ始めてもいいんじゃない?」
「その状況をまた酒の肴にするわけですね。でもいいでしょう、始めますか」
 その企みにはもちろん乗るアリス。
 というわけで、恋華荘の温泉宴会名物の王様ゲームは今回も始まるのだった。

「スー、適当に10人くらいかき集めてきなさい」
「お任せなのれす!」
 いちごの召喚魔であるはずのショコラ・スー(スーちゃんは悪いスライムじゃないのれす・f28995)が、何故かアリスの命令で召喚された動き出す。
 スライムボディを温泉の湯に溶かして、その湯に絡み取られたいちごを含む10人ほどがアリスとりんごの待つ湯船の真ん中へと寄せられてくる。
 というわけで最初のメンバーは、いちご、仁美、愛里、イオナ、ミュウ、やよい、雪乃、若葉、ミラ、流江となった。
「それじゃみんな籤を引いて。いくわよ。王様だーれだ?」

「あ、私ですか。一番手というのも難しいですね……」
 最初に王様の籤を引いたのは流江だった。
 初っ端から過激な命令出したら、あとはエスカレートするだけだし、個人的にもあまりそういう命令は好きではないし……と悩んだ流江が口にした命令は。
「えー、では、②番が⑦番の執事になる。もちろん、⑦番の人はお嬢様という事で、②番の人に尽くされちゃってください♪」
 いちごさんが当たれば面白い事にはなりそうなんですけど……と思う流江だったが、残念ながらそこは籤の結果。手をあげたのは、若葉と雪乃の2人だった。
「つまり、私が若葉さんに尽くせばいいと……? まぁ、普段りんごさんにしているようにすれば……あ、違う。逆ですね?」
 雪乃が引いたのは②ではなく⑦だ。つまり、若葉が雪乃の執事にということに。
「つまり、あの人にするように……影ながらお傍に控えていればいいんですね」
 じーっ。
 若葉は雪乃の背後に影のように潜み、そしてじっと雪乃を見つめている。
 じっと。
 じーっと。
「え、えっと、執事ってそういうものでしたっけ……?」
 流江は小首を傾げながらそう呟くのだった。

「次の王様は、ミラデース。んー、どうしましょうネー?」
 王様の籤を引いたミラは、大きな胸を揺らしながら少し悩む。
 すると、ふと、なんとなくさっきの執事があまり奉仕という感じじゃなかったのが不満だったのか、思いついたことがあった。
「では、③番が⑧番に、体の部位で飲み物を飲ませるでいきマショー! 例えば、胸の谷間に日本酒入れて飲ませる、とかデスネー」
「⑧はあいりだけど……?」
「はーい、じゃあ、おっぱいでいきまーす」
 番号指定され立ち上がったのは愛里とミュウの2人。
 特にミュウの方はノリノリで、ゼリーのようにプルプルしているスライムボディの胸をぎゅっと抑えると、その谷間にジュースを注いでいく。
「えっと、これを飲めばいいのね……?」
 愛里はミュウの胸の谷間に顔を寄せ、ぷるぷるのゼリーのような隙間に舌を伸ばして、ちゅるちゅるとジュースを飲んで……。
「んっ……♪ もっとぷにゅぷにゅしていいよぉ」
「……なんだかものすごく恥ずかしくて、味なんかわからないんだけどっ」

「次の王様は私ですね。……えっと、それでは①番と⑨番で熱烈な乳合わせを」
 顔を真っ赤にしながらイオナがそんな命令を出す。どうやら先日恋華荘以外の場所で誰かにやらされたらしく、それを思い出したようだ。
「乳合わせって……」
「ふぇぇ、わたくしですかぁ?」
 もっとも、命令を受けた側は、そんなイオナの心情などわからない。
 今回籤が当たったのは、仁美とやよいだった。
「えっと、それじゃ、よろしくね……?」
「は、はいぃ……」
 両者ともにかなり立派なバストの持ち主。仁美は言うまでもなく恋華荘に顔出す中でも最大級だが、やよいも決して負けてはいない。
 そんな両者が大きな乳房同士をくっつけ押し付け合う。
 はっきり言って大迫力だった。
「……で、いつまでやってればいいのかなこれ?」
「は、恥ずかしいですぅぅ……」

「え、っと、次はわたくしですねぇ。それでは……⑤番が①番に苺を口移しで……ではいかがでしょう~?」
 次の王様になったのは、先程乳合わせしたばかりのやよいだった。
 そして口移しでいちごをというこの命令、受けたのは。
「またあたし?」
「く、口移しですか……」
 連続となってしまった仁美と、そして流江だった。
「命令ですから仕方ありませんね……ん~~」
 流江は仕方なくといった風情で、アリスがサクッと用意したいちごを口に咥えると、まるでキスを迫るかのように仁美に顔を近づけていく。
 流江もまた巨大なバストの持ち主ゆえに、顔を近づけていくと、仁美と流江の胸が重なり押しつぶされていく。まるで先程の乳合わせのように。
「な、なんかあたしこんなのばかり……あ……むっ」
 そして仁美は、唇が触れるか触れないかのギリギリで流江から苺を受け取って口に咥えたのだった。
 唇が触れたかどうかは……本人たちにしかわからない、かもしれない。

「次は私ですね。……そろそろ過激に行きましょうか?」
 無表情のままそんなことを言う次の王様こと雪乃。
 まぁ、執事はともかく、身体で飲み物飲ませるとか口移しとかは、十分過激だったような気もするけれども、それでもまだ雪乃的には物足りないらしい。
 なので出てきた命令は。
「②番が④番の胸を揉む、ということで」
 番号を呼ばれて反応したのは、いちごと若葉の2人だった。
「ええっ!?」
「つ、つまり、あの人が私の身体に触れ、触れ……」
「……違いますよ」
 いちごに胸を揉まれるのかとおろおろしだした若葉だったが、そこに冷静に違うという雪乃の声が。そう、今回②番を引いたのが若葉で、④番を引いたのがいちごなのだ。
 つまり……。
「え? え? つまり、私があの人に、触れる……?」
 揉まれるのではなくも無法だったが、若葉にとってはどちらでも大差はなかったらしい。
「えっと……どうぞ?」
 状況は様々だが、いつも揉む側のいちごにとっても、揉まれる側というのは珍しい。なんとなく照れながら若葉の前に立つ。
 そしておどおどあわあわしながらいちごの胸に手を触れる若葉。
 手をおずおずと動かし、揉んではいるのだろうが、どうにも動きがぎこちないというか、この時点で若葉はいっぱいいっぱいのようだ。
「ちゃんと命令遂行してくださいね」
 容赦なく雪乃のダメ出しが入るなか、若葉がいちごの胸を十分揉んだと判定されるまで大分時間がかかったそうな。

「じゃあ、次は、⑦番が①番をハグしてね♪」
 次の王様は愛里だった。
 どんな組み合わせでも面白くなりそう♪と笑っていた愛里だったが、それでもさすがに自分の母が対象に出てくるとは思わなかっただろう。
「①番はあたしだけど……えっと⑦は誰?」
「私ですね。当たった以上は仕方ないですね」
 というわけで、仁美と雪乃の2人だった。
 どちらかというと、命令だから仕方ないですねと淡々としている雪乃なのだが、それゆえに羞恥は薄くて行動自体はとても大胆。
 なのですたすたと仁美に近付いて行くと、その巨大な乳房に顔をうずめるようにして正面からぎゅっと抱き着いてみせるのだった。
「あ、ちょっと、雪乃さん……」
「おお、これは、確かに、すごい。さすがですね」
「何がさすがなの? っていうかこの状態で冷静に感想とか呟かないで!?」
 愛里にとっては、母親が恥ずかしがる姿が見られて満足だった……だろうか?

「う、うぅ……じゃあ、次はあたしね、じゃあ……」
 雪乃の抱きつきから解放されたばかりの仁美が次の王様だった。
 そして出た命令は、⑩番が⑧番にキスをするというものだった。
 ついに出たかというキス命令。仁美は特にどこにキスをするとかは指定していないし、誰が当たるのかも想定はしていなかっただろう。
「⑩番はミラデスネー! ⑧番は誰デスカー?」
 イチゴだったらいいのになという淡い期待(?)と共に辺りを見回すミラの目に映ったのは、籤が当たって手をあげる愛里の姿だった。
 仁美としてもそんな意図は一切なかっただろうが、結果として、これは母から娘へのお返しになったのだった。
 さすがにキス命令が当たったことに驚き、顔を赤くして唇を手で覆ってぶつぶつ呟いている愛里だったっが、よくその呟きを聞いてみると……。
「お父様以外とキスだなんて……でもお父様の恋人が相手なら、お父様との間接キスでも……」
 ミラがいちごの恋人の1人なのかどうかは大いに議論はありそうだが、いちごとの間接キスになること自体は間違いない、か?
 取り合えず母からのキス命令も特に問題はなさそうだった。
 もちろんミラの方は完全に乗り気だ。
「イチゴじゃなかったデスけど、可愛い子とのキスはご褒美デスネー」
 そしてサクッと愛里に近付くと、実に楽しそうに何の問題もなく愛里に顔を寄せて、サクッと唇を重ねたのだった。

「それじゃ、ここらの面子はそろそろラストにしましょうか?」
 というアリスの声の後、最後の王様を引き当てたのは、ミュウだった。
 ミュウは、少しだけ悩むと、さっき自分でやった胸で飲み物を飲ませたことを思い出したのか……爆弾を落としたのだった。
「えっと……④番が⑤番のおっぱいちゅーちゅー☆」
「「ええっ!?」」
 図らずも2人の驚きの声が重なる。
「ミルク出たらわたしも参考にしよっと♪」
 などと能天気なことを言っているミュウをしり目に、顔を見合わせて赤面しているのは、いちごと流江の2人だった。
 しかも先程の若葉との時のように、流江がいちごの胸をというオチではない。
 ④番のいちごが、⑤番の流江の、胸を吸うという事だ。
「ほらほら、王様の命令は絶対よ? さっさとやりなさい」
「いちごさん、いつもやっていることでしょうに?」
 アリスとりんごにせかされる中、いちごは申し訳なさそうな顔をしながら流江に近付いて行く。
「え、えっと、……すみません、流江さん」
「ゲームですから、仕方ないですよね」
 顔を赤くしながら、乳房をいちごに差し出す流江。その先端にいちごは口をつけようと近付いて……ふと気が付いた。
「えっと……この場合は……?」
「ああ、もちろん陥没してるなら、ちゃんと先端出るまで弄ってあげなさいな♪」
「ちょっとぉ、りんごさん、何をっ!?」
 流江はいわゆる陥没乳首なので、ちゅーちゅーするにはその先端を隆起させなければいけない……というりんごの指令であった。
「ちゅーちゅー、まだ―?」
 王様のミュウからもせかされ、いちごはごめんなさいと呟きつつ、流江の胸を揉み始める。
「あ、ちょっと……んんっっ」
 流江の大きな乳房がいちごの手でこねくり回され、顔を赤くした流江も少しずつ反応してきてしまう。声が若干甘くなるとともに、身体も反応して……むくむくと先端が隆起してきた。
 そしていちごはそれを口に含み
「あああんっ……♥」
 そしてミュウが満足するまでしばらくいちごに胸を吸われる流江だったとさ。


「王様ゲームって、こんな事するの……?」
 ここまで行われていたゲームを見て、顔を真っ赤にする咲耶。
 そんな咲耶の傍らで、黄泉は謎のドヤ顔をしている。
「ふふ、そうです。王様の命令にはどんな事でも従わなければいけない。これをうまく使えば、自分の手を汚すことなく……」
 例によっていちご暗殺のために企みごとをしている黄泉である。
 そして、こんな2人を含む新たなメンバーが第2ゲームのためにかき集められたのだった。

「それじゃ、今度はこのメンバーで始めるわね。王様だーれだ?」
 司会のアリスとりんごのあたりにかき集められたのは、咲耶と黄泉、そして例によって続投となるいちごのほか、水花、かえで、あかね、灯璃、ゆのか、夕璃、まぐろ、桐江というメンバーだった。

「え、え、私が王様!? ど、どうしよ……」
 このグループ最初の王様が当たったのは咲耶だった。
 顔を真っ赤にして慌てるが、そもそも王様なら恥ずかしいことはしなくていいはずと気が付き深呼吸。
「え、えっと、⑤番が⑧番の前で……う~ん、腕立て伏せ? あ、いや、I字バランスもいいかも?」
「2つあっても面倒ね。I字バランスにしましょ」
 アリスが補足して、そして指定された⑤番……桐江が、⑧番ゆのかの前に立つ。
「え、えっとI字って……」
「片足掴んで持ち上げて、片足で立つあれかしら? 桐江ちゃん、できる?」
 いうまでもないが、いくら猟兵とはいえ、身体が固ければできないポーズだ。
 文科系の桐江の身体が柔らかいはずもなく……。
「手伝いましょうか?」
 というゆのかの怪力で無理矢理足を広げられて恥ずかしくも痛い目を見てなお、I字にはならなかったとは言っておこう。ポーズ的に股間がぱっくりとなるわけなのだが、誰もそれを気にするどころではなかったのだ……。

「いたたた……じゃあ、えっと……」
 次の王様は、まだ股間がいたそうで涙目の桐江だった。
 できればすぐに出番は遠慮したいところだったが、当たってしまっては仕方ない。
「⑥番が⑨番にお試しメガネ……で」
「つまり、⑥番の……えっとまぐろが、⑨番のあかねに眼鏡をかけさせるってことかしらね? それじゃ、わたくしの眼鏡を貸してあげるからどうぞ」
「わ、わかったわ。じゃあそれで」
 解説するりんごから眼鏡を受け取ったまぐろは、あかねの顔にそれをかける。
「どうやろか?」
「案外似合うんじゃないかしら……?」
 というわけで、眼鏡あかねになったところでこのターンは終了。

「え、えっと……⑤番さんが④番さんに……み、みみたぶかぷかぷで!」
 次の王様は夕璃だった。
 それほど過激ではないこれだけの命令でも、かぁぁと真っ赤になる夕璃。
 さらに。
「あ、痛く噛んだら、め、よ? やわやわはむはむって、ね?」
 あたふたと手をパタパタ動かしながらそう補足する様は、母親のゆのかならずとも、可愛いものを見たとほっこりしてしまうものだった。
 ちなみに⑤番は桐江で④番は灯璃。
「は、はい……で、では失礼しまして……」
「んっ……なんかこそばゆい……♪」
 夕璃に負けず劣らず顔を赤くした桐江が、可愛らしくはむはむと灯璃の耳たぶを甘噛みしてこのターンは終了となった。

「⑦番が①番に脇腹こちょこちょ。お風呂で温まった肌には、案外キくかも?」
 次の王様はゆのかだった。
 くすくすと笑いながら軽く命令をしたゆのかだったが、ここで当たったのがいちごと水花だったので……勘のいい何人かはこの後の予想ができたかもしれない。
「え、えっと、それでは水花さん、失礼しますね?」
「う、うん、どうぞ……ひゃっ!?」
 背後から水花の脇腹に手を触れたいちごは、こちょこちょとくすぐるように水花の脇を摩っていく。
 やがてくすぐりに耐えられずに水花が身悶えし始めるが、まだやめていいの合図はなく……そしてその結果。
「く、くすぐったい……あははっ……いちごくん、そんなに激しくしないでっ」
「水花さん、そんなに暴れたらっ!?」
 むにゅ。
 身悶えする水花の動きにいちごの手が滑って、しっかりと水花の豊かな乳房をいちごが掴んでしまう事になった。
 ある意味予想通りのとらぶる発生である。
「……いちご君、胸もこちょこちょする……?」
「それはダメなのよーっ!?」
 何かを期待するように頬を染めた水花の言葉を、いちごよりも先に王様のゆのかが止めたのだった。

「帆なら、次は……④番と⑥番で抱き合って愛を囁き合うでどうやろ? 結構百合気質ある娘も多いトコやし♪」
 などと宣うのは、次の王様となったあかねだ。
 確かに、あかねの娘を自称する灯璃にしたところで、パパ大好きと同時に異母姉妹である夕璃相手にそんな気も見せているからの発言なのだろうが……それでまさか本当に塔里の番号を引き当ててしまうとはさすがに想像していなかったかもしれない。
「つまりまぐろはんと抱き合って……?」
「ああっ!? あ、愛を囁くって……」
 番号を引いたのは灯璃ともう1人はまぐろ。先ほどもある意味仲良く身体の洗いっこをしたりいちゃついた同士でもあるので、灯璃はそ折れ程抵抗なくまぐろにギューッと抱きついた。
「まぐろはんも、だぁいすき。一緒にパパにえっちしてもらおー♪」
「え? ちょ、ちょっと、何を言って……!?」
 好きな相手と一緒にパパに抱かれたい……これが灯璃流の愛の囁きという事なのだろうか。さすがに顔を真っ赤にして頭がパンクしそうなまぐろであった。

「ほな次はうちやね? ①番と⑨番で濃厚キスでどない? そろそろこのゲームも、オトナの階段登ってみぃひん?」
 くすくすと笑いながら、次の王様を引いたかえではそんな命令を発した。
 ただまぁ、これも血筋なのか。
 先程かえでの娘のあかねが、あかねの娘の灯璃に命令する事になったように、かえでもまた自身の娘のあかねに命令する羽目になったのである。
「お、お母さん、その命令はぁ……!?」
「私かぁ……どうせならいちご君としたかったなぁ……あかねさんもそうだよね?」
 あかねの相手役の番号を引いたのは、水花だった。
 水花もやっぱり、どうせキスするならいちごとがいいのだが、とはいえ濃いのかの女の子相手ならそれほど抵抗はない様子。酒がまわっているからかもしれないが。
 一方で、母や娘とは違い恥ずかしがりで奥手なあかねだ。
 母からのキスの催促に慌てふためいていた。
 とはいっても命令は命令。
「さっきも誰かやってたけど、これはこれでいちご君との間接キスよね。……あかねさんもしたことあるんでしょ?」
「そ、それは、まぁ……子供もいるくらい、やし……」
 その子供はあくまでも未来で生まれたと自称する子供ではあるのだが、ともあれ真っ赤になりつつもそんなことを口走るあかねであった。
 そして3人は唇を重ねる。
 濃厚との母の命令もあるので、そのまましばらく互いの唇を味わう事になったのだった。

「でもやっぱり、キスをするならいちご君とがいいなぁ……ってことで、命令は、⑦番が③番にディープキスするってことで」
 キスを終えた水花が、次の王様だった。
 なので流れからか、水花はそんな命令をしてしまう。
「私ですか? え、えっと相手は誰が……」
 そして水花の願いが一部だけ叶ったのか、当てられた番号はいちごだった。
「あ、ねぇねぇ、りんごさん。これ王様とキスするに命令変えちゃダメ?」
「駄目です」
「ちぇー……残念」
 王様でいる限りいちごとのキスはできないと今更ながらに想い、キス命令を出したのを少しだけ悔やむ水花だったり。
 そしていちごの相手の番号を引いたのは……咲耶だった。
「き、キス……いちごさんと!?」
 どうか恥ずかしい命令は自分に来ないでと祈っていた咲耶。
 だがその願いもむなしく、しかも一番恥ずかしい相手であるいちごとのキス命令が当たってしまい、顔を真っ赤にするのだった。
「しかも、ディープキスって……ディープって何なの……?」
 もちろん今回の最年少で知識も疎い咲耶はディープキスのことなんてわからない。
 なので、りんごに急かされたいちごが、咲耶にそれを教えてあげることになってしまった。
「えっと、命令なので、……すみません」
「う、うん……し、仕方ないよね……」
 恥ずかしい姿をいちごに見られるよりは自分でする方がマシかなと自分でもちょっとよくわからないことを考えつつ、ぎゅっと目を閉じた咲耶。
 いちごはそんな咲耶に唇を重ねると、舌で口をこじ開け、舌同士を絡めるように動かす。
「ん、ん~~~!?」
 初めてのディープキスに驚き目を見開いた咲耶は、このあと止めの合図がくるまでしばらくいちごに口の中を掻きまわされてしまったのだった。

「さ、さすがにもうキスはいいわよね。じゃ、じゃあ……⑧番が①番の胸を揉むで!」
 次の王様になったまぐろはそんな命令を下す。
 当たったのは、①番が水花で⑧番がゆのかだった。
「水花さん、それじゃ、失礼するね」
「お手柔らかに……あーあ、これもいちご君だったらよかったのになぁ」
 さっきからそればかりの水花である。
 とはいえ、その呟きを聞いたゆのかは、水花の胸を揉みつつ首を傾げた。
「……さっきこちょこちょで揉まれてなかったかしら?」
「んんっ……っと、その節はお世話になりました」
 ゆのかの命令からの事故とはいえ、いちごにしてもらったので、水花はその礼を口にする。言われたゆのかは何か複雑そうな気分で、後でいちごちゃんにお仕置きが必要かしら……などと考えてしまうことも。
「それにしてもいちごちゃんが好みそうな、柔らかくて大きな胸ね、水花さん」
「だといいなぁ……でもそういう胸の持ち主も結構多いしねぇ?」
 そして、胸を揉みつつ揉まれつつ、2人はいちごの性癖を話題に盛り上がるのだった。

「胸、胸かぁ……」
 思い出したのは、先程抱き合ったまぐろの慎ましい胸のことだろうか?
 なので、次の王様になった灯璃はこんな命令を出してしまった。
「③番に⑦番が豊胸マッサージ! ほら、ママ達もおっきいし♪」
 これでまぐろが当たれば目論見通りだったのかもしれないが……残念ながら、当たったのは、いちごと咲耶の2人だった。
 ③番の咲耶の胸を、⑦番のいちごがマッサージをする。
 またしても恥ずかしい命令が、またしてもいちごを相手にして当たってしまった咲耶は、これ以上ない暗い顔を真っ赤にしてしまった。
 同時にとても気まずそうな顔をするいちご。
「なんだかすみません……」
「し、しかたないものね……私も、その、おっきくはなりたいし……」
 まだまだ成長途上の咲耶の身体は、もちろん胸もまだ膨らみかけだ。
 そんな淡いつぼみのような咲耶の胸に、いちごはそっと手を触れ……。
「んっ……」
「あ、ごめんなさい、痛かったですか……?」
「ううん、大丈夫……なんだか変な感じ」
 いちごに胸を触れられ、そして優しくなぞるようにマッサージをされると、次第に咲耶の身体の奥で何かがじんじんと不思議な感覚を感じていく。
 それが決して気持ち悪いものではなく、不思議と心地良くも感じて、咲耶はなんだか目がとろんとしてきてしまうのだった。
「本当に大丈夫ですか?」
「ら、らいじょうぶ……」
 そんな2人の様子を見ていた周りの面々は揃って、背徳的だという感想を抱いたのも当然だろうか。
 ただ王様の灯璃だけは、パパは娘も愛してくれちゃうパパだから、こういうのもありだよねー、などと考えていたとかいないとか。

「さて、そろそろ最後にしましょうか?」
 そんなアリスの声を聴いて、焦るのは黄泉だ。
 なにせ、王様ゲームの命令にかこつけていちご抹殺を狙おうと皮算用をしていた黄泉なので、そもそも籤が当たらないというのは完全に想定外だった。
 命令される側の番号も一度も当たらなかったのはいい。恥ずかしい命令をこなさなくてもよかったのは、それはそれで助かる。
 でも王様を引けないのは……。
 これが最後と祈りを込めて引いた籤。
 そこにはついに黄泉の念願の王冠マーク……王様の印が描かれていた。
「王様、私ですね」
 安堵しつつドヤ顔で王様の籤を掲げる黄泉。
 今までこの手のパーティーにはほとんど参加していなかった黄泉が、こんなにゲームを楽しんでいるなんて……と、なぜかターゲットのはずのいちごはほっこりとした顔で見つめているのだが、黄泉はそれには気づかない。
「では、①番が……」
 そこで黄泉はいったん言葉を区切る。辺りに素早く視線を走らせると、番号を言われて反応したのは水花のようだ。まずは外れ。いちごではない。
「⑧番……」
 続けて番号を言う。これも反応したのはゆのかで、いちごではない。
 いちごの番号は当てられなかった。ならば命令として言えばいい。そう素早く判断した黄泉は、命令を最後まで口にする。
「……に、彩波いちごの抹殺を命令する!」
「「「ええっ!?」」」
 謎のドヤ顔で言い切った黄泉。
 だが、そんな黄泉とは違い、戸惑いの声をあげたのは、水花とゆのかと、もちろんいちご本人だ。
「ちょ、ちょっと、そこで私……いや、第三者の名前出すのはどうなんです? ルール違反では?」
 命令の内容もさておき、番号以外で個人名を出すのはさすがに問題じゃないかと、いちごは司会のりんごとアリスに訴えかけるが……。
「……まぁ、いちごだからいいんじゃない?」
「ラストだしねぇ、少しくらい羽目外しても?」
 という司会の2人の無情の言葉。
 明らかに面白がっている。
 それでも抗議するいちごだが、司会の2人は取り合ってはくれない。
 その一方で、命令の対象である水花とゆのかも戸惑っていた。
「ゆのかさん、どうしよう……?」
「えっと、つまり、私が水花さんの命令を受けて、いちごちゃんにお仕置きすればいいって事かしら?」
 だが、ゆのかがふと思いついたようにそう口にすると、空気が一変する。
 抹殺などと黄泉が言うものだから困ってはいたが、あくまでもこれは宴会のゲーム、実際に殺すわけもないだろうと解釈をする。もちろん本気で抹殺だなんて思っているのは黄泉だけなので、当たり前の話だ。
「あ、そういう解釈? それならありかなぁ……たまにはいちご君にお仕置きとかもいいかもねぇ。いっつも私をうやきもきさせてくれるし、さっきだって私の目の前で咲耶さんにキスしてたり……」
 咲耶といちごのキスは、水花自身の命令によるものなのだが、それは都合よく心の棚の上にあげているらしい。
「そうそう。たまにはお仕置きしてもいいと思うんだ。うん、それならやる気になってきたかも?」
「よーし、それじゃゆのかさん。いちご君をそのパワーで思いっきりお仕置きしちゃって!」
「オーケーなのよ!」
「ちょっとぉ!?」
 そしてやる気になった笑顔のゆのかが、指をぽきぽき鳴らしていちごに迫る。
「いちごちゃん、たまには覚悟するのよー?」
「そ、それはまぁ、いろいろやらかしてはいますけれども……」
 お仕置きの心当たりがあり過ぎるいちごなので、甘んじて受けるべきかと思わないでもないのだが、ゆのかの本気となるとさすがに身の危険を感じてしまう。
 いくら何でもほんとに抹殺されるとは思ってはいないが、でもゆのかの怪力は身にしみてわかっているので、冷や汗をかきながらじりじりと後ずさりするいちご。
 そんないちごの様子を、ドヤ顔で自分御作戦を自画自賛しながら見つめている黄泉だった。
「ふっ、自分の手を汚さずに彩波いちごを抹殺するとは、我ながら何と完璧な作戦……」
 ドヤ顔の理由はこんな所だ。
 完璧かつスマートな作戦に自ら酔いしれている模様。

 だがしかし、黄泉の行動が上手くいくことがあっただろうか。いやない。(反語)

 今回もまた予想外の状況へと自体は動き出してしまうのだった。
 どういうことかというと。
「マスターをいじめてはだめなのれす!」
 ゆのかが割と本気で、たまにはお仕置きするのもいいかしら?と思っていたためか、その鬼気迫る様子に、いちごの召喚魔でありながらいちごの言う事を全く聞かないスライムのスーが、勝手に反応して飛び込んできたからだ。
 いちご自身は怯えつつもお仕置きを受けるつもりでいたのだが、スーはもちろんそんなことお構いなし。
 さらに、スーは、やはりいちごの召喚魔である触手を、いちごの命令に関係なく勝手に呼び出して、いちごにお仕置きをしようとしたゆのかと、命令者である水花、そしてそもそもの原因である王様の黄泉に向けて、解き放ってしまった。
「何やってるんですかーーーー!?」
 いちごの悲鳴が響く中、突然温泉に召喚された触手群。
 ゲームを楽しんでいた他の女の子たちにも阿鼻叫喚の大騒ぎが広がっていく。
「やはり抵抗してきましたね」
 そんな中唯一、この事態を予想していた黄泉だけが、触手に向かって攻撃を仕掛けていく。……もっとも、予想していたというよりは、いつも何かするたびに反撃で返り討ちにあっている経験則によるものだろうし、いちごがやっているわけではないから考え方そのものは外れているのだが、そこはそれ。
「この私に眷属や触手ごときの攻撃が通用すると思わないことですね……!」
 もちろんこんなセリフはフラグである。

「そんな、また……あああんっ……」
 即オチ2コマであっという間にスライムのスーと触手に弄ばれている黄泉。
 一応ギリギリでいちごの命令を聞いてくれたのか、ゆのかや水花、そして他の子たちには被害なく、黄泉だけ1人触手でお仕置きされることにはなっていた。
 ……のだが、さすがにスーと触手の大暴れで王様ゲームどころか宴会を続ける雰囲気ではなくなり、これでお開きということになった。
「最後はほんとごめんなさい」
 平謝りするいちごだが、まぁ、いつものことだと苦笑しつつも受け入れてしまう恋華荘の女子たち。ある意味慣れ過ぎともいえる。
「ま、最後はあれだったけど、今回も楽しい酒は飲めたからいいわ」
「りんごさんはほんと楽しそうでしたね……」
「それより、結局いちごちゃんにお仕置きはしてないのよ?」
「えっ?」
 とりあえずこれで撤収と思ったいちごの背後から、ゆのかが声をかけてきた。
「それと、もう王様ゲームは終わったんだから、命令と関係なく普通にキスとかねだってもいいよね、いちご君?」
「ええっ?」
 更には水花も。
 そしてこうなると、他の子たちも黙ってはいない。
「パパ、私ともー! ゆうりやあいりもほらほら!」
「ふえっ? 私も、おとーさんと……?」
「いいわね。それじゃ、お母様も!」
「えっ? あ、あたしは……」
「じゃあ、ミラも混ぜるデース!」
「いちご様、私も……きゃぁっ!?」(どんがらがっしゃーん)
「……やれやれ、相変わらずでね」
「それでこそあの人……いつまでも見ています」
 皆がそれぞれに群がってきて、大混乱は続くのだった。
 それもまたいつもの恋華荘の光景だろうか。

「お、おのれ……彩波いちご……次こそは……」
 なお、黄泉がひとり触手に絡まれたまま放置されるのもまたいつもの光景だった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2022年04月03日


挿絵イラスト