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キマフュー始まって以来初のシリアスバトルが、ついに!!

#キマイラフューチャー #お祭り2021 #ハロウィン

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#ハロウィン


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 !注意!
 猟兵同士の模擬戦シナリオです。
 勝敗はサイコロで決まるので、負けるのが嫌な人は参加しないでください。
 詳しくは「マスターより」をご確認ください。

●……始まらない!!
「きのこだろうが!」
「たけのこに決まってんだろオラァン!?」
 おやおや、なにやらキマイラ達が言い争っていますね。
 大丈夫? これリプレイとして描写して大丈夫なタイプの争い?
「きのこドーナツのほうが美味しいって!」
「いいやたけのこクレープのほうが上だね!」
 大丈夫でしたね。なんにも問題なし! だってキマイラフューチャーだから!
「じゃあ、決めるしかないな」
「おう。望むところだ」
「「きのこたけのこ武闘会、開幕だァー!!」」
 ワアアア! あれっ気がついたら周りにすげえ観客! 大盛りあがり!

●グリモアベース
「で、その武闘会ってのが、ようはタイマンで殴り合いして決める催しなんですって」
 白鐘・耀は切り株型のチョコをもぐもぐ食べていた。

「きのこドーナツ」と「たけのこクレープ」。
 それはハロウィンの前後だけコンコンコンできる、チョー美味いスイーツだ。
 あまりに美味いので、キマイラたちはきのこ派とたけのこ派に二分されており、
 どっちが美味しいかを決めるために、毎年この武闘会が催されているらしい。
 つまり、戦争だ。もちろんキマイラのやることなので遊びなのだが。
「今年は猟兵部門を作るとかなんとかで、参加の要請が来たってわけよ。
 私も食べたことあるけどね、あれは……優劣つけがたいわね。どっちも美味いわ」
 耀はしみじみと言った。食に関して妥協のない元フードファイターである。
「猟兵同士殴り合う機会なんてサバイバルぐらいしかないんだし、
 今回はお祭りってことではしゃいでみるのもいいんじゃない?
 まあどっちが勝とうがパーティではスイーツ食べ放題なんだしね」
 きのこか、たけのこか。
 それは家族や恋人ですら、時として仲を分かつ永遠不変のテーマ。
 あ、キマフューでの話ですよ? キマイラフューチャーでの話です。
 ……何はともあれ、騒がしく楽しむにはノることが大事だ。
「最初は予選から始まるらしいけど、別に予選落ちしても決勝には出れるわ。
 いや、だってキマイラのやることなんだからテキトーでしょ。ねえ?」
 それ予選の意味ある? というのは、禁句である。
 なにはともあれ、キマイラフューチャーでのハロウィンパーティの……始まりだ!


唐揚げ
 というわけで、キマイラフューチャーのハロウィンシナリオです。
 2章ともに冒険フラグメントで、タイマンバトルで勝者を決めます。
 そう、PC戦闘奨励(というかそれが目的)シナリオなのです!

 が、滅多にない内容なので、色々ルールがあります。
 以下の項目を必ず読んだうえでご参加ください。

●プレイングのお約束
「きのこ派か、たけのこ派か」と、「タイマンバトルの戦い方」を書いてください。
 合わせプレイングも大歓迎です。単独参加の場合、ランダムマッチです。
 なお、「プレイングの内容が勝敗に影響することは一切あり」ません(後述)

●判定方法
 きのこ派とたけのこ派のプレイングをひとつずつ、こちらで選びます。
 ランダムで決めたり、面白そうな組み合わせにしたり、ランダムで決めます。

 !!!注意!!!
 敗者をなじったりバカにしたりするようなプレイングは採用しません!
 合わせプレイングであれば……まあ、じゃれあいってことでOKですが!
 単独参加される場合、相手に失礼のないプレイングにしてください。
 お祭りなので、気持ちよく・楽しくバトルしましょう。

 肝心の勝敗は、ダイスの10の位と1の位をそれぞれの派閥として比べます。
(きのこ派が10の位、たけのこ派が1の位です)
 それで、出目の大きい方が勝ちます。同値は引き分けです。

 !!!注意!!!
 先述の通り、プレイング内容でダイスを振り直したりはしません。
 なので、採用したリプレイは基本的に大成功になります。
 戦法で勝ちを狙う必要はないので、自由にカッコよく楽しく戦ってください!

 最終的に、勝者の多かったほうの派閥が勝ちます。
 どっちが勝っても、そのあとはコンコンコンでスイーツ祭りです。
(が、このシナリオでは、そこまでは描写しません)

●とてもよくわかるFAQ
 Q.片方の派閥に人数が偏った場合は?
 A.同派閥で「どっちがそのスイーツを好きか」を殴り合って決めてもらいます。
 余裕があれば、適宜マスターページで参加派閥人数をカウントします。
 ご参加いただく際は、それを参考にしてもらうと端数が出にくいかもしれません。

 Q.旅団など複数人で参加するので、その中でマッチングをしてほしい。
 A.その旨をどなたかのプレイングにご記入ください。

 Q.チーム戦がしたい。
 A.合わせプレかつ同数であれば採用できるかもです。

 Q.締切日時は?
 A.ありません。早めにご参加を。
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第1章 冒険 『きのこたけのこ武闘会(予選)』

POW   :    パワーと体力で押しまくる

SPD   :    スピードとテクニックで翻弄する

WIZ   :    賢く策を弄して立ち回る

👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

月凪・ハルマ
まさかこの世界でもこの争いを目にするとは
なかなかに罪深いな、きのこたけのこ
(ちなみにヤドリガミはたけのこ派)

えっいや俺は別に参加者では
(結局周囲の勘違いから参加登録済みと判明)

◆SPD

《対戦方法》
自分の選んだ方(俺ならたけのこ)をより多く
対戦相手に食わせた方が勝ち、という事らしい

なんでこうなったと毎度の如く思いつつ
周囲の盛り上がりに水を差すのもアレなので……
まぁ、勝負は真剣にやろうか
(【瞬身】発動。ガチである)

両手には例のたけのこクレープを装備(?)済み
あとはいつものように【迷彩】で姿を消してからの隠密行動
隙を見て手裏剣のように【投擲】したり、死角から接近して
相手の口にクレープを突っ込んでいく


エリー・マイヤー
私はコーヒーが好きです。
そして、コーヒーにはドーナツだと思うんです。
思いませんか?
思いますよね?
思えよ。
とにかく私はきのこ派で、マイコニドの着ぐるみ装備で参戦します。
ハロウィンですからね。動きにくいとか些細なことです。

さて、タイマンということで私は念動ハンド…
いえ、念動ハンドをキノコ型にした、
【念動キノコ】で相手をタコ殴りならぬキノコ殴りにします。
キノコ型になってなくても、どうせ見えません。
私がキノコと言い切れば、それはキノコです。
足払いしたり目潰ししたり金的したり顎にアッパー決めたり、
耳を塞いだりわきの下をさわさわしたり…
とにかくいろんな方法で相手の行動を邪魔しつつ攻撃します。



●決闘開始ィイイイイ!!
「なんで俺、こんなところにいるんだ……?」
 周囲の勘違いで参加者枠にねじ込まれてしまった月凪・ハルマは、
 両手にたけのこクレープを装備(?)した状態で固まっていた。
「こんな催しを興させるなんて、罪深いスイーツなんだな、これ」
「アナタが対戦相手ですか」
「え?」
 リングに上がってきたのは、煙草を銜えた青髪の女性……エリー・マイヤーである。
「まあ、一応そういうことになる……のかな?」
「さっそくですが、私はコーヒーが好きです」
「えっ」
「そして、コーヒーにはドーナツだと思うんです」
「は、はあ」
「思いませんか?」
「いや、まあ」
「思いますよね?」
「ええと……」
「思えよ」
「!?」
 突然のドスの利いた声に困惑するハルマ。いやそんなことよりだ。
「……その格好、何!?」
「マイコニドですが?」
「ですが、じゃなくてさ! えっキノコだから……ってコト!?」
「そうです。ハロウィンですからね」
 動きづらいだろそれ、というツッコミをかろうじて飲み込むハルマ。
 こんなところでもツッコミ魂が出てしまうあたり、苦労人である。

「と、ところでこのリングの勝負方法、わかってる?」
「ええ。わかっていますとも」
「スイーツを相手に多く食べさせたほうが勝ち……らしいんだけ、ど……」
 見たところ、エリーはきのこドーナツを持っていないように思える。

「あの、もしもし?」
「見えないと思いますが、私の使う念動ハンドをキノコ型にしてあります」
「えっ!?」
「これでアナタをタコ殴り……いえ、キノコ殴りにすれば私の勝ちですね?」
「えっ!? そ、そんなのあり!?」
 ハルマは慌てて、審判役のキマイラに確認した。
「いやまあそもそもこの武闘会、基本殴り合って決めるもんなんで」
「じゃあ俺が聞いた特別ルールは!?」
「それもありってだけですね」
「ソンナバカナー!?」
「では死んでもらいます」
「殺すつもりって言った今!? そもそも見えないのにキノコ型って」
「私がキノコと言い切ればそれはキノコなんです!!!!!」
 グシャッ!! ハルマが咄嗟に飛び退くと、立っていた場所がキノコ型に凹んだ! マジで"やる気"だ……!!
「動かないほうがいいですよ。動くと苦しくなります」
「くっ、こうなったら真剣にやるしか……ない!!」
 ハルマは得意の『瞬身』で姿を消す。残像を生み出すほどのスピードで戦場を駆け、姿を隠して不意をつく、というのがハルマの基本スタイルだ。
「なるほど」
 エリーは無表情でうなずき、さらに念動ハンド……いや、キノコを増やした。
 その数、実に100個。そして見えない念動キノコで、辺り構わず薙ぎ払う!
「足払い、目潰し、金的、アッパー、くすぐり……私はどんな卑怯な手でも使いますよ」
「いやガチすぎるだろ!? 反則とかないのこの勝負!」
「そこですね」
「ウワーッ!?」
 ハルマ、横っ飛び回避! ……しながら、エリーの口にクレープを投げ込む!
 手裏剣の要領だ。エリーはふんと鼻を鳴らす。
「きのこ派である私がクレープなんて食べるわけもぐもぐあっ美味しい」
「うおおお! 今だーッ!」
「モガガガーッ!?」
 次々投げ込まれるクレープ! エリーは食べる! 食べる! 食べる!
「モガ、モガガ……(たけのこも、なかなか……やるじゃないですか……!)」
 口いっぱいにクレープを詰め込まれた状態で斃れるエリー。
「たけのこ派、勝利!」
「あ、危なかった……」
 審判が勝利宣言を出すと、ハルマはようやく額の汗を拭った。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

虻須・志郎
たけのこ派

タイマンバトルの戦い方:環境利用戦闘

きのこ狩りの男! ス……
『また阿呆な事を。そんな事より肉はまだか?』
馬鹿言っちゃいけねえぜ邪神様
この戦いはそう、SSW的に言えばフォ※※のバランスとか
何かそういう感じの大事な戦いなんだぜ!
『……はぁ』
セーラー服の邪神は観客席でおもむろにカルパスをあおり始めた
『あ、ファ※※オレンジ大で』

さぁたけのこの恐ろしさを味わわせてやるぜ! 覚悟はいいか!
地形の利用でコンコンコンをハッキングしたけのこミサイルストーム!
たけのこドリルハリケーン!
たけのこビーム!
地形破壊し罠を仕掛けてたけのこデストラップ!
体勢を崩した所を捨て身でブン殴る!

※アドリブ連携お任せ歓迎!


五百崎・零
きのこ派

……正直な話、きのこもたけのこもどっちでもいいというか、どっちも好きというか。今の気分はきのこというか。
あ、木の枝的なやつも美味しいよね。

まあそんな感じで、きのこたけのこどちらかに特別な思い入れはないんだけど、殴り合いで決めるってんなら、そんな楽しそうな話のらないわけにはいかないよね。

※戦闘中はハイテンション

ヒャハハハハ、つーわけで楽しくやろうぜ!!
あ、相手の性別とか気にしないから。
猟兵って女の人でも強いし。楽しくやれればオレは誰とでも。

普段は銃を使ってるけど、対猟兵には拳。やっぱ銃よりこっちのほうが戦ってる感じするし。
真正面から拳で殴る!
やられても死ななきゃ平気。楽しければオッケー



●タイマンバトル!
「正直、きのこもたけのこもどっちでもいいんだよなぁ……」
 五百崎・零は頭をぽりぽりかきつつ、リングに上がった。
「まあ、でも今の気分的にはきのこかな。木の枝的なアレも好きだけど」
「そんな程度の覚悟でいいのか、少年よ!!」
「え?」
 ババーン! 相手側のリングに上がってきたのは、虻須・志郎だ!
 彼はなにやらその場にしゃがみ込むと、腕をバッバッと激しく動かした。
「きのこ狩りの男! ス……」
「あ、それまずいからやめておいたほうがいいんじゃない?」
「……そうか、そうだな」
 志郎は話のわかる男だった。スッと立ち上がる。

 なお、そんな志郎側の観客席には、彼が契約しているセーラー服の邪神が座っている。
「また阿呆なことを……そんなことより肉はまだか」
「スイーツですらないし……」
 零は呆れた。だがあの邪神もなかなか強そうだ。笑みが浮かぶ。
「馬鹿言っちゃいけねえぜ邪神様! この戦いは、そう……フォースのなんかとか、光と闇の果てしないバトル的な、つまりそういう大事な戦いなんだぜ!」
「そうなのか? そこな若者よ」
 邪神は零に話を振った。
「いやぁ、自分としては猟兵とガチでやれればそれでいいかなって」
「だそうだが?」
「ええい、そんなんじゃダメだぞ少年! やるからには本気だ本気!」
「あ、炭酸オレンジ大で」
 邪神はもう話を聞いていなかった。

 ところで「本気」という言葉が出ると、零はニヤリと笑った。
「本気? そりゃ本気だよ。だって死にたくないもんな」
「は?」
「だからさぁ……楽しくやろうぜ!! 本気のバトルをよォ!!」
 零の表情が一変する! コワイ!
「ゲェーッ!? アンタそういうタイプの猟兵か!? ジャンキーか!?」
「知らねえなァ、オレは楽しく闘(や)れればなんでもいいんだよォ!!」
 零の生体電流が活性化する! 全身から稲妻を迸らせながら駆け出した!
「クッ、だが俺だって負けないぜ! たけのこの恐ろしさを教えてやる!」
 コンコンコン! リングをハッキングして、たけのこクレープを……いや違う!
「喰らえ! たけのこミサイルストームッ!!」
「あぁ!?」
 ズガガガガ!! コンコンコンから飛び出した旧時代の戦闘兵器が零に降り注ぐ!
「ヒャハハハ!! 面白ェなァ!!」
 零、飛来するミサイルを拳で撃ち落としていく! 多少のダメージはデッドマンゆえ無視!
「止まらないだと!? ならば……たけのこドリルハリケーン!!」
 ギュイイイイ!! 巨大ドリルが竜巻を生み出す!
「他にはなんかないのかよォ!?」
 零、全身を斬り裂かれながら竜巻の中を駆け込んでくる! コワイ!
「な、何ィイイイ!? たけのこビ」
「こっちの番だオラァ!!」
「グワーッ!?」
 SMASH!! 志郎、吹き飛ぶ! バウンドする志郎を追う零!
「ああ、やっぱ楽しいなあケンカってさァ! お前もそう思うだろ!?」
「これはケンカじゃねえ、武闘会だ!!」
「楽しく戦えりゃなんでもいいんだよォ!!」
 SMASH!! さらに拳が入る! だが志郎はにやりと笑った!
「かかったな」
「何――」

 ……KRA-TOOOOM!!

「な……トラップ、かよ! ハハハハ!」
 たけのこデストラップである! たけのこデストラップってなんだ!?
 勢いよく吹き飛ばされた零。楽しげだがダメージは甚大だ。
「うおおおおお!! そしてこれが――」
「どんなたけのこ兵器を見せてくれるんだよ? 期待してるぜ!」
 身構える零。志郎は……!
「特にたけのこ関係ないパーンチ!!」
「おい待てそこでたけのこ要素捨てグワーッ!?」
 SMASH!! 零の顔面に叩き込まれる捨て身の一撃!
「グワーッ!!」
 クロスカウンターめいて叩き込まれた拳で志郎も吹き飛ぶ!
 仰向けに斃れる両者……先に立ち上がったのは、志郎だ!
「これが、たけのこの力だ……!!」
「たけのこ派、勝利!」
 審判が志郎の勝利を告げた。
「ちぇ、楽しかったけど勝負だからここまでなんだな……まあ次の予選に乱入すればいいか」
「おっかねえなぁ……たけのこクレープも食えよな!」
「いや、だから自分としてはどっちでもいいんだって」
 などと言いつつ、志郎に助け起こされる零だった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

神代・凶津
【たけのこ派】

きのこもたけのこも両方旨いし好きだぜ。だが敢えて選ぶとするなら………コアラの○ーチ派だ(ドンッ!)
「…ドーナツとクレープの話ですよ?」
おっと、そうだったなッ!んじゃ、今の気分で『たけのこ』につくとするかねぇ。


さあ、いっちょ俺達の実力を見せてやろうぜ相棒ッ!
「…対戦よろしくお願いします。」

せっかくの祭りだ。いきなりド派手にいくとしますかッ!
妖刀憑依ッ!
「……鬼面の大霊剣ッ!」
大霊剣となった俺を相棒がぶん回して戦闘だぜ。
攻めて攻めて攻めまくりつつ、対戦相手の動きを見切って一気に決めてやれ、相棒ッ!


【アドリブ歓迎】


夜刀神・鏡介
きのこ派
……と言いつつ別に拘りはないんだけど、それを言うと両方を敵に回しそうだからな
こういう場合、中途半端なのはよくない

ともあれ、こいつはお祭り騒ぎとはいえ相手は猟兵
戦うとなれば全力でやるしかない、と神刀を抜き、神気を纏って自身の能力を強化

さて、俺は基本的に接近戦特化型。間合い管理が重要だ
相手が近距離型なら真っ直ぐ切り込んでの白兵戦
上手く攻撃を受け流しつつ、確実に反撃していく

遠距離型なら斬撃波で牽制、攻撃は神刀で切り裂きながら距離を詰める事を最優先
直接斬撃が届く距離に踏み込んだなら、全力で攻撃。再度距離を取られる前に決着をつけたい

最後は勝っても負けてもいい鍛錬になった……と互いの健闘を讃えよう



●刀と刀のぶつかりあいだ!
「この際だから、ひとつ言っておきたいことがあるんだ」
「……俺に? それとも(観客を指差して)あっちに?」
 ヒーロー・マスクの猟兵、神代・凶津の突然の言葉に、夜刀神・鏡介はきょとんとした。
 なにせ初対面(のはず)である。あんな神妙な声音で、カミングアウトされるような覚えが特にない。
「どっちにも……ってとこだな」
「はあ……」
 なんのこっちゃと首をかしげる鏡介に対し、凶津は言った。
「きのこもたけのこも両方旨いし好きだぜ。だがあえて選ぶとするなら……俺は、コアラのチョコ派だッ!!」
 ド ン ッ ! !(凶津の背後に浮かぶ謎のオノマトペ)
「…………えっ、言いたいことってそれ?」
「そうだぜ! だって大事だろう!?」
「すみません。うちのは時々おかしくなるので」
 凶津の装着者である巫女の桜が、ぺこぺこ頭を下げた。

「そ、そうか……まあ、言いたいことが言えたんならいいんじゃないかな」
 ややペースを持っていかれつつ、鏡介はすらりと神刀を抜く。
「まあ俺も正直、こだわりはないんだ。でも、中途半端はよくないだろう?」
「その考え方はイエスだな。そして俺たちは対立しちまった、ってわけだ」
「ああ。だから全力でやらせてもらうよ」
 鏡介が自らに神気をまとうと、空気が張り詰めた。
「ようし相棒、俺たちの力を見せてやろうぜッ!」
「……対戦よろしくお願いします」
 桜はぺこりと礼儀正しくお辞儀すると、凶津を高く掲げた。
「せっかくの祭りだ、いきなりド派手に行くぜ――妖刀憑依ッ!!」
「鬼面の、大霊剣……!」
 妖刀と合体した凶津は、巨大な霊剣形態へと変化。
 神刀と霊剣。奇しくも霊験あらたかなる刃と刃のぶつかり合いである!

 互いに得意な間合いは近距離戦。ゆえに両者は同時に切り込んだ。
(質量ではあちらが上だな。なら、受け流しながらチャンスを伺うか)
 鏡介は冷静に対手の力量を判断し、振り下ろされた霊剣を撫でるように受け流す。
「……ッ!」
「相棒、気をつけろよ! あっちの兄ちゃんはすげえ使い手だぞッ!」
 目を見開いて驚愕する桜に、霊剣形態の凶津が檄を飛ばした。
 一合、二合、三合! 傍から見れば凶津側が攻めているように見える、が、しかし……!
「いい剣だ。なるほど、これが霊剣の力、ってわけか……!」
 ガ、ガ、ギィン! と金属音を響かせながら、鏡介は攻撃を受け流し続ける。
 その目は闘志に静かに燃えていた。チャンスを伺う猛禽めいた目だ。
 桜はさらに攻め込む。だが……趨勢は鏡介のほうが握りつつある!
「このまま攻め続けるんだ、相棒!」
「わかってます!」
 桜の斬撃はさらに加速! 重く、疾く、そして鋭い猛攻が続く!
「く……!」
 さしもの鏡介も、受け流すのに精一杯といったところか。
 対する凶津らには焦りがあった。ここで決めなければまずいという確信!

 そしてその確信は、直後に証明された。

「跳ね斬る――壱の型、【飛燕】ッ!」
「「!!」」
 一瞬。猛攻のわずかな間隙を見きった鏡介の下段斬り上げがきらめいた。
 キン! という澄んだ音。巨大霊剣が桜の手を離れ、くるくると回転する。
 刃がぐさりとリングに深く突き刺さり、桜はぺたりとへたりこんだ。
「……きのこ派、勝利!」
 審判が勝利を告げると、観客は大いに盛り上がる!
「ま、まいりました」
「くっそー、惜しかったなぁ! もう少し攻めきれてりゃなぁ!」
 と、凶津は鬼面形態に戻ると、桜の手の中に戻りつつ悔しがった。
「ああ、危なかったよ。でも、おかげでいい鍛錬になった。見事な攻め手だったな」
 鏡介は互いの健闘をたたえ、桜と握手を交わす。爽やかな決着だ。

「ところで兄ちゃんはコアラのチョコは好きか? 木の枝の奴は?」
「いや、あんまりこだわりがないというか……」
「……もう少し他に気にするところはないんですか」
 相変わらずの調子の相棒に、呆れる桜と困惑する鏡介だった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

グラン・ボーン
キノコよりタケノコ、ドーナツよりクレープ派だからな
タケノコの肩を持たせてもらおう

巨人拳のグラン・ボーンだ
巨人の剛の拳を受けてもらおう

三戦(さんちん)というバランスの良い立ち方で構え、相手の攻撃は回し受けで受ける

相手を叩き潰す勢いで、打ち下ろしのパンチを入れる

おれのパンチは一撃必殺
ガードしようが、ガードごと叩き潰すぜ

(相手の攻撃でダメージを受けたら、血まみれでも骨折でも、全身打撲でも好きに描写してください。
こちらを血まみれにしてくるような相手なら、強敵と戦えることを喜んで血まみれの笑みを浮かべる戦闘狂です。
流れる血を舐めて「楽しいなぁ」とか言う
とことんボコボコにされないと起き上がってきます)


堆沙坑・娘娘
きのこ派として参加。
我が旅団の仲間たちも参加するようですが…まあ、当たるも八卦、当たらぬも八卦。
私の前にたけのこ派として立ち塞がるのであれば屠るのみ。

私の信念はきのこ(パイルバンカー)で相手を貫くこと…え?パイルバンカーのどこがきのこかって?
ほら、杭の部分が棒っぽくて、杭を収めておく部分が傘っぽいじゃないですか。

とにかく今日の私の信念はそんな感じです。思う存分に互いの信念をぶつけ合い闘いましょう。
…ぶっちゃけてしまうとたけのこも普通に好きというか自分の好きなもののために対となるものをdisるのはどうかと思いますが、どちらかにつけば猟兵と闘える機会なので私は今この時だけはきのこ派です。



●同門(?)対決、勃発!
「……ほう」
「おや」
 リングに上がり相手を確認するなり、グラン・ボーンと堆沙坑・娘娘は同時に似たような反応をした。
 それもそのはず、ふたりは同じ旅団に籍を置く……しかも娘娘はほかならぬリーダーだ……仲間同士であり、あくまで別々にエントリーしたからだ。
「なるほど。当たるも八卦当たらぬも八卦、そういうこともあるのではないかと思っていましたが……あなたが私の前に立ちはだかりますか」
「はははは! 俺も少し驚いたぞ、クイよ。だが……こうしてリングに上がった以上、やることはひとつだな」
 互いの闘志がぶつかりあい、どろりと空気が濁る。
 まるで両者の間だけ、溶けた飴細工のように空間が混ざり合っているかのようだ。
「キノコよりタケノコ、ドーナツよりクレープよ。此処は譲れん」
「私の信念は、きのこで相手を貫くことですから」
 まあかっこいい演出しても、そもそもがお菓子の話なんですけどね!

「……ん? いや待てクイよ。きのこで相手を貫く……???」
 やる気満々だったグランだが、妙な物言いが引っかかった。
「はい、そうですが? パイルバンカーはどう見てもきのこでしょう?」
「藪から棒に何を言い出すんだ」
「ほら、杭の部分が棒っぽくて、杭を納めておく部分が傘っぽいでしょう」
「…………ん???」
 グラン、頭の周りにはてなをいっぱい浮かべた。
「それを言うならたけのこに見立てることも出来るような……」
「今日はそういう気分なんです」
「気分で済ませていいのか……(困惑)」
 真顔で言い切られると妙な迫力がある。それにそこは細かい話だ。
「だがまあ……いいだろう。こうしてやるのは一月ぶりなことだしなあ!!」
 ズン!! と闘気が噴き出し、リング状の小さな埃が舞い上がった。
 サイズ差は圧倒的。だが娘娘は一度グランを下した実績がある。
「ええ。思う存分に互いの信念を――ぶつけ合いましょう!」
「巨人の剛の拳、今度こそ味わってもらうぞッッ!」
 あまりにも圧倒的なふたつの質量が、猛スピードでぶつかりあう!

 互いに手の内は知れている。そして互いに、やることはシンプルだ。
 グランはその巨体と、鍛え上げた筋肉であらゆる攻撃をねじ伏せ、防御を砕く。
 対する娘娘もまた、パイルバンカーで敵を貫くことにすべてを賭けるスタイル。
(あの時よりも、彼は力を増している。防御しようとすれば耐えきれないでしょう)
 かつて対峙した時、ただの蹴りの一撃でボディがひしゃげエラーを起こした。
 リベンジを誓っていた彼のことだ、鍛え続けていたのが闘気だけでわかる。
 しかも、全力を乗せた初撃である。受けに回れば、そこで終わるという確信があった。
 ならば、搦手で翻弄するか。……それこそ悪手だと、娘娘は推測する。
(以前の決まり手に対して、なんらかの対策を設けていることは確実)
 であれば、ここはあえての正面からのぶつかり合いで下すしかない。
 それでダメならば、そこまでだ。シンプルな話だが、彼ほどのパワータイプを相手にすると、必然的にそうなる――させられてしまう、のである。
 時として規格外のパワーは、小賢しい手段の尽くを文字通りに叩き潰し、ただ相対するだけで選択肢を狭めてしまう。恐るべき力量と言えた。

(……と、クイは考えているだろう)
 対するグランもまた、娘娘の冷静な分析を理解していた。
 心を読むとか、推測したわけではない。ほとんど確信的な思考だ。
 彼女は強い。この自分を、模擬戦とは言え一度下したのだから断言できる。
 その強さに対する一種の信頼があるからこそ、「こう考えるだろう」ということを、まるで心を読むかのように言い切れる。リスペクトの賜物、といっていい。
(キマイラどもの戯れとはいえ、こと勝負となれば、俺もあちらも本気になるのは当然。生半な受け方をすれば、今度こそ一撃で貫かれるな)
 口元に笑みが浮かぶ。つまりこちらもまた、一撃勝負ということだ。
 一撃を耐えきれれば、あとはどうとでもなる。互いに鍛え上げ技量を高めた一流の戦士には思えぬほど――いや、だからこそ極限までシンプル化された闘い。
「面白いぞ、クイ!!」
 グランの髪がざわざわと揺れた。そして両者は必殺の圏内に入る!

「呼ッッッ」
 三戦だ! グランは殴りかかると見せて、三戦の構えで耐えることを選んだ!
 娘娘は冷静な表情で立ち止ま……らない! 回し受けをわかっていて突っ込む!
「あなたならそうするだろうと思っていましたよ」
 来ると解っている攻撃に対して、グランは無敵に近いと言っていい。
 己のパイルバンカーとて受け切るかもしれない――だからこそ面白い!
「……貫く!」
 きのこ、じゃなくてパイルバンカーが、打ち込まれる――BOOM!!
「ぬうッッッ」
 衝撃を、回し受けでそらされた。だが甚大なダメージ、筋肉の鎧が削れ血が噴出!
「楽しいなあ、クイよ! 俺の返礼も受けろ!」
「……ッ」
 拳が握りしめられた。それだけでぞっとするような圧迫感が降り注ぐ。
 娘娘は攻撃の勢いを利用し、回避行動を取った――稲妻めいて降る拳!

 リングがひしゃげ、すさまじい轟音が大気を打った。
「ぎ……ッ」
 想像通り、嘗ての立ち会いとは比べ物にならないダメージ。
 娘娘の骨格に致命的に近いエラーが生じ、視界がノイズを発生させる。
 だが生きている。生きているということをグランも理解し、にたりと笑う。
「……貫、く……!!」
 こんな有様になってもやることはかわらない――否、だからこそか。
 再びのパイルバンカー! 轟音……筋肉が今度こそ貫かれ、滂沱の出血!
「がはぁ……ッ」
 グランの吐き出した血がびしゃびしゃと跳ね、娘娘の顔を汚した。
 笑っている。筋肉の鬼は笑い、さらに拳! そこへダメ押しの第三撃!

 両者は吹き飛び、地を転がり、かろうじて起き上がったのは娘娘だった。
「……き、きのこ派、勝利!」
 あまりのガチファイトにちょっとおしっこチビりそうになっていた審判が、決着を告げる。
「腕を上げましたね……正直、身体がバラバラになると思いました」
「当然だ。しかしまた土をつけられてしまったな」
 むくりと起き上がり、全身血まみれになりながらも、グランはニッと笑う。
「次はこうはいかんぞ、クイ」
「ええ、楽しみにしています」
 善悪を越えた、闘争者としてのリスペクトが、ふたりの間にはあった。
 主義も主張も関係ない――そう、たとえお菓子であろうとも。
 極限の立ち合いに、ふたりとも満足そうな表情を浮かべていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ティオレンシア・シーディア
あ、うん。やっぱそうよねぇ。
シリアスって戦争案件か猟書家絡みくらいだもの、正直知ってた。
ん-、と。それじゃ『きのこ派』にしとこうかしらねぇ。個人的には眩暈するほど心底どーでもいいけど。
…我ながら、ココのノリにだいぶ慣れちゃったわねぇ…

戦術:先の先・後の先問わず小技と先読みで圧殺する先手必勝型。射撃を軸に範囲の広いグレネードと対応力の高い魔術文字で補助するスタイル。本職ではないがある程度は近接戦闘も可能。
上手く詰めれば文字通りの封殺が可能だが、大火力・高耐久などで正面突破されると立て直しが難しい。

まあ、こういう時でもないとガチバトルって中々しないし。折角の機会だもの、思いっきりやりましょうか。


純・あやめ
わたしは「たけのこ派」だよー
『どーでもいい事で争ってるのねぇ』
それは言わないお約束だよ、【カキツバタ】

相手の周囲に「リフレクターコイン」をばら撒いて展開するよー
『ま、ちょっとした立体の結界陣を作るいつもの作戦ね』
あとはコインを足場に乱反射して相手を攪乱して、隙をついて両手の警棒で攻撃だね
『とはいえ相手も猟兵。早々に攪乱戦法にも対応されるでしょうね』
そこでUC発動!姿を消して不意をつくよ
『なんなら姿を消したり現わしたりして幻惑するのもアリね』

勝っても負けても楽しくやりたいねー
『私は負けたくないから、気合入れて欲しいんだけど?』
お説教は勘弁だよー



●キマイラフューチャーの通常営業
「そうよねぇ、この世界でシリアスな戦闘とかあるわけないわよねぇ」
 ティオレンシア・シーディアは、なにやら遠い目をしていた。
 だってキマイラフューチャーだもの。彼女は割とお菓子のことはどうでもよかった。
 他にも何名居るが、ガチバトルと聞いて駆けつけたクチである。

 一方、純・あやめはというと。
「たけのこ派として、なんとしてでも勝つよー」
 と、やる気である。しかし彼女の相棒である悪魔『カキツバタ』は呆れていた。
「どーでもいいことで争ってるのねぇ」
「それは言わない約束だよ、カキツバタ」
「……あたしも同意するわぁ。いや、きのこの方に来ておいてなんだけど」
「えぇ!?」
 よもや対戦相手から、カキツバタ擁護が出ると思わずびっくりするあやめ。
「……ま、まあそれはそれとして、とにかくバトルなんだよー!」
「そうねぇ。やるからには本気よぉ」
 ティオレンシアはリボルバーを構えた。キマイラの審判がリングを降りる。危険だからだ。
「それでは……たけのこきのこ武闘会、ファイッッ!」
 合図が下された瞬間、ふたりは同時に動き出した!

 ティオレンシアの得意分野は、火器を使った射撃と道具による小細工だ。
 彼女は魔術師というわけでも、超能力者というわけでもない。
 弾丸やその他の装備に刻んだ魔術文字と、卓越した知覚力と射撃能力。
 それが彼女のすべてといっていい。ゆえにティオレンシアは、まずグレネードを投擲し牽制とした。
 これで敵がたじろげば、そこを狙い撃つ。シンプルな先制攻撃だ。
「おっと、そうはいかないよー」
 あやめは『リフレクターコイン』をばらまき、グレネードの爆風を反発力によって相殺してしまう。
「ただのコインじゃないわねぇ、あれ。力場か何かを生じさせてるのかしらぁ」
 ティオレンシアはリフレクターコインの持つ特性を瞬時に見抜きつつ、横っ飛びに回避しながらリボルバーで神速のファニング!
 だがこれは、立体的な結界陣とでもいうべきコインにより、てんでバラバラの方向に弾かれてしまう!
「ここまではよし、ね。油断したらダメよ、あやめ」
「わかってるよー、カキツバタ!」
 あやめはコインを足場に、跳弾めいて乱反射するという変則的な軌道で、ティオレンシアの目を撹乱しようとする。
 ティオレンシアは、あやめとつかず離れずの距離を保ちつつ、射撃を連打。
 徐々にランダムに弾かれていた弾丸が、少しずつあやめの動きに対応していく。
「これでも目はいいのよぉ、いつまで避けられるかしらぁ?」
「……さすがは猟兵ね。こんなに早く攪乱戦法に対応されるだなんて」
「けど、こっちも負けられないよー!」
「!」
 言うやいなや、あやめの姿がかき消える。ティオレンシアは背後を警戒。
 前転回避した瞬間、まさしく背後にあやめが出現し、警棒を振っていた!
「ありゃ」
「……なるほど、それがあなたのユーベルコードってわけねぇ?」
「あやめ!」
 BLAMN! 振り返りざまのカウンターショットを、あやめは透明化で回避する。
 姿を消し、不意打ちを狙い、回避し、姿を現したところに弾丸を連射。
 変幻自在のあやめの動きと、それを見切らんとするティオレンシアの差し合いだ。
 もはやキマイラたちには、互いに何をしているのかさえわからない!

「あはは、楽しいんだよー」
「私は負けたくないから、もっと気合を入れなさいな」
「お説教は勘弁だよー」
 あやめは展開したままのコインを足場に、姿を消し、また表す。
 ティオレンシアほどの目がなければ、とっくに幻惑されてKOされているだろう。
(あたしは先手必勝タイプ。押し切られるとキツいんだけどぉ……)
 かちゃり。魔術弾頭をリロードしつつ、ティオレンシアは再びグレネード投擲。
 あやめは姿を消し、回避先を眩ませる。だが爆発ゆえに、逃げ込むポイントは限られている――ティオレンシアは渾身の一発を放った! BLAMN!
「――あっ!?」
 回避したはずの弾丸が、後ろからあやめに命中していた。
「……なんとかうまくいったわねぇ。危なかったわぁ」
 あやめが出現したのは、ティオレンシアの背後である。
 そしてそこは、リフレクターコインが特に重点的に展開されたエリアであった。
「コインの反発力場さえも計算に入れて跳弾させたのね……」
「うう、これは負けたんだよー」
「きのこ派、勝利!」
 審判の合図で勝敗が決まると、観客は一気に沸き立った。
「一か八かだったけれど、勝ててよかったわぁ。外したら負けてたものぉ」
 ティオレンシアの表情は変わらないが、かなり肝を冷やされたのはたしかだ。
 どちらが勝ってもおかしくない戦いは、観客を大いに盛り上がらせた。
「負けちゃったけど、楽しかったんだよー」
「それはそれとしてお説教ね」
「そんなー!」
 あやめのほうは、まだちょっと苦労しそうだが。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ラヴィニア・アートレイト
このあいだ、ねこ用クレープ食べた。美味しかった
ドーナツもきっとおいしい
ねこ用コンコンコンできる、うん。できる(断言した)
(きのとこたけのはともかくドーナツのおくちって気分で緩く参加)
ん。どーなつ。どんな味だろう。わたし、かつ

鎖剣を複数本じゃららららっと音を立てて横から2本ナイフ、1本上から鋏。こっそり敵の足元へ、無音で細く蛇の様に近づく地面の色に擬態した鎖が【咎人封じ】で絡みつき
本猫ははしっこくちょろちょろ逃げまわり

(舌戦に弱く好奇心を煽られたり食べれるもので釣ると一発で負けます)
(集中力も無いです。他所に興味が向くとねこまっしぐら)
(どーなつは好奇心溢れるけどかりかりとチュー〇には負ける)


レナーテ・フレンベルク
◎アドリブなど歓迎
タイマンバトル……なるほど、つまりは決闘ね
ならば理由はどうであれ、対戦相手に失礼の無いように
礼節はしっかりと弁えて挑むとしましょう
猟兵同士で戦う事になるとは思わなかったけれど、これも良い経験になりそうね

ああ、ちなみに私は「たけのこ派」よ
もちろん、両方とも事前に食べて調査してきたわ
どちらも美味しかったけれど、やはりあのクレープ生地の素晴らしさの前には、
たけのこ派にならざるを得ないわね

■戦闘
例外も勿論あるでしょうけれど、私への勝利条件は以下の二つの内どちらか
①【UC】で死霊をレイピアに変化、それを装備したヒルデを見事打ち倒す事
②【死霊障壁】による防壁を張り、死霊の操作とヒルデへの力の供給に全力を注ぐ私を倒す事

戦い方としてはヒルデに任せて私は動く事はないけれど、かといって此方ばかりを狙っていると
ヒルデの鋭い一突きが飛んでくるわよ
さぁ、私たちの力を見せる時よ。行きなさい、ヒルデ
きのこ派を打ち倒し、たけのこ派に勝利を捧げましょう



●ねこVSお嬢様
「猟兵同士で戦うなんて滅多にない機会、と思っていたけれど……」
 リング上で対戦相手を待っていたレナーテ・フレンベルク。
 そんな彼女と相対するのは……黒猫の猟兵、ラヴィニア・アートレイトである。
「まさか、賢い動物の方とマッチするとは思わなかったわ。
 というかあなた、たけのこ派である私と戦うということはきのこ派なのね……?」
「ん。ねこ用クレープ、このあいだ食べた。美味しかった」
 ラヴィニアは鎖剣をじゃらりと展開しつつ、こくりと頷く。
「ドーナツもきっとおいしい。だからドーナツのおくち」
「……食べてないから逆にそちらに回る、というのはある意味新鮮ね……」
 まあたしかに美味しかったけれど、と、きちんと両方食べたらしいレナーテは頷いた。

「なんにせよ、こうして相対したなら、全力を以てお相手いたしましょう」
「ん。どーなつ。どんな味だろう。わたし、かつ」
(礼節を損なうつもりはありませんけれど、何か条件を誤解してないかしら……?)
 たしか勝敗に関わらずどっちも食べれた気がするんだが、と思うレナーテ。
 まあそれはさておき、猟兵同士で戦えるなど滅多にある機会ではない。
 相手は猫だ……とはいえ猟兵に、種族による有利不利など存在しない。
 じゃらじゃらと音を立ててのたうつ鎖剣の群れが、それを証明している。

「ん。行って」
「!」
 そしてレナーテの警戒は、即座に襲いかかる二本の鎖付きナイフが証明した。
「ヒルデ!」
 レナーテの背後に巨大な骸骨の死霊が現出し、その手にレイピアを握る。
 これは死霊術士であるレナーテの従える死霊が変化したものだ。
 レナーテ自身は動かない。奇しくもこれは、鎖剣を自律型めいて操り本体は逃げ回るという、ラヴィニアの戦闘スタイルともある種似通っている。
 従者と武器、扱うものは異なるが、本体とは別のもので攻防を行うという意味ではふたりは共通していた。

 ともあれレナーテの指示を受けた巨骸ヒルデは、レイピアを巧みに操り二本のナイフを弾き返す。すると、頭上から鋭いハサミが降ってきた。
「三本の武器を同時に操りつつ、あなた自身は逃げ回る。なるほど、動物としての特徴を生かした合理的な戦い方ね」
「ん。痛いのきらい」
 がきん! と鋼同士の鋭い金属音が響き、ハサミが宙を舞う。
 通常であれば、本体であるレナーテを叩きさえすれば勝敗は決するだろう。
 しかしヒルデの武技は、そんな見え透いた手を許すほど穏やかなものではない。
 それはラヴィニアも同様だ。ヒルデの反撃(リポスト)がリングをざくりと抉るが、そのたびに30cmほどの小さな身体と猫の敏捷性を活かし、器用に攻撃を回避してしまう。
「なかなかに手強い相手ね……けれど、私たちの力はこんなものではないわ!」
「……はやい」
 ヒュカッ! とレイピアがギリギリのところを貫き、さしものラヴィニアにも焦りが見えてくる。
 というか、ラヴィニアはそもそも集中力が長続きしないタイプだ。だってねこだから。
 そんな彼女は、実はリングの色に擬態した鎖を足元に這わせ、これでレナーテを『咎力封じ』で拘束するつもりだったのだが……。
「ん、ん、ん」
 だんだん、自分を追って鋭く動き回るレイピアが、猫じゃらし的なアレに見えてきたらしい。
 目に見えて集中が乱れ、レイピアに追われるというよりレイピアを追っかける感じになってくる。
 いかん。気がそれる。でも逃げないとヤバイ。でも気になる!
「……動きはなかなかだけれど、やはり猫ということなのかし……!」
 その時! レナーテは、じゃらりというかすかな音に違和感を抱いた。
 咄嗟に飛び退った彼女は、巧妙に隠蔽された鎖の拘束をギリギリで回避する!
「と思ったら、油断ならないわね……!」
「あ。しっぱい。……めざとい」
 互いに力量と戦術に舌を巻く。ラヴィニアは再び鎖付きナイフによる左右挟撃を行おうとする。
 しかしそこに隙が生まれた。ヒルデの刺突がラヴィニアの身体を打ち据え、吹き飛ばす!
「たけのこ派の勝利!」
「……ふう、私たちの勝利ね」
 レナーテは緊張を解き、吐息を漏らした。
「つよかった……わたしのどーなつ……」
「……勝っても負けてもスイーツは食べられるのよ?」
「え」
「え?」
「どーなつ、食べれる?」
「ええ」
「やった。……ん、対戦ありがとうございました」
 きちんとレナーテとヒルデの力量に敬意を表し、ぺこりとお辞儀は忘れないラヴィニアだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

マリアンネ・アーベントロート
◆アニエスちゃんと

ふふー、たけのこ派ときのこ派、ついに雌雄を決するときが来たわけだね。
たけのこ派として勝利を手に入れようっ。
そしてあなたが私の相手かー。悪いけど、手加減しないよっ。

というわけで早速催眠術っ。
あなたは私のことが好きになーる、ついでにとってもセクシーで大人っぽく見えーる……。
うん、これで決まってたら私の勝ち、決まらなかったら私の負けっ。シンプルだねっ。

決まってたらそのあとも催眠でいろんな幻覚見せたりしてみよっか。
相手の子をさらにナイスバディに見せちゃったり可愛い服着せたり。
ほら、あくまでこれは催眠術の実験であって尊い犠牲というやつでね?
決まってなかったら私がきゅぅって伸びてるよ。


アニエス・アルカンシェル
◆マリアンネさんと
正直どちらでもよいんですが……まあたけのこは食べたことないのできのこ派ということで。
そして相手はあちらの方ですか。
武術などの心得はなさそうですが……猟兵相手にキャバリアや銃を使うのもなんですから、体術のみで行くとしましょう。
これでも軍人ですからね、猟兵と言えど素人には負けませんよ。

さて、相手の戦法がわかりませんが、近接ということはないでしょう。
まずは様子を見て、隙が見えたら距離を詰めるとしましょう。
打撃ではなく投げ、相手の姿勢を崩して無力化しに行きます。
マウントポジションを確保すれば、体格差などを考えても制圧するのは容易なはずです。
お相手には悪いですが、手加減はしませんよ。



●技能レベル1000ってマジ?
「ふふー、たけのこ派ときのこ派、ついに雌雄を決するときが来たわけだね」
「……正直、私としてはどちらでもよいんですが……」
 やる気満々のたけのこ派、マリアンネ・アーベントロート。
 一方、一応きのこ派になったアニエス・アルカンシェルは微妙な面持ちだ。
 なんだよ、きのこたけのこ武闘会って。いやまあこの世界の平常運転だけど。
「いいのかな? そんなことで。たけのこ派が勝利をもぎ取っちゃうよ!」
「いえ、ですからそこにこだわりは……というのは野暮な話ですね」
 アニエスがきのこ派になったのは、食べたことがあるというだけの話である。
 しかし、やる以上は全力だ。相手への礼節を欠かないためにも。
 なにやらマリアンネは不穏な笑みを浮かべているのが気にかかるが……。
「そうそう、これは大事な戦い! 悪いけど、手加減しないよっ」
「こちらこそ、やるからには正々堂々と参ります。お覚悟を」
 ぴしりとプロフェッショナルの構えを取るアニエス。
 対するマリアンネは、明らかに心得のない人間の構えを取っていた。

(武術などの心得は、なさそうですね……体術勝負ならば分がありそうです)
 と、アニエスは、マリアンネの緊張感のない立ち方から推測する。
 これでもアニエスはれっきとした軍人、そのための訓練を受けている。
 だが猟兵たるもの、いかなる戦法で来てもおかしくないものだ。
 あらゆる攻撃の可能性に備え、アニエスは「見」に回り警戒することにした。

「ふふー……さあ、これが私の必殺の一撃だよ!」
「!」
 マリアンネの宣言に、アニエスは表情を固くしさらに深く身構える。
 一体どんな手でくる。魔術か? 超能力か? あるいは別の兵器か?
 どんな攻撃が来ても、アニエスは最速で動けるように備えていた。
 そんな彼女に襲いかかったのは……!

「あなたは私のことが好きになーる、好きにな~る~」
「…………は?」
 マリアンネ、なにやら両手でハートを作り変なことを言い始めた。
「ついでにとってもセクシーで大人っぽく見えーる~……」
「いや、あの? もしもし?」
「催眠光線発射ーッ!!」
「ええー!?」
 カッ! どこぞの三つ目ハゲで料理の名前を冠してそうな戦士の必殺技みたいに、手のハートマークから放射される明らかにヤバ気な色の光線!
「え、ちょっ!?」
 アニエスは咄嗟に回避した。なんか当たったらヤバそうな気配がしたので。
「あ」
「…………隙ありです!!」
 そしてアニエス、駆ける! マリアンネの足を取り投げ飛ばした!
「あーっ!? 待って! 可愛い服とか着せるだけだから!」
「そんな命乞いで待つと思いますか!?」
「違うから! 実験だから! 尊い犠牲になってもらうだけだから!!」
「もういいから終わらせます! えいっ!!」
「ンアーッ!?」
 マウントポジションからのパンチ炸裂! マリアンネ、一発で気絶!
「きゅう……」
「きのこ派、勝利!」
「……なんでしょう。この間のあの島よりも具体的な危険を感じました」
 あっという間に勝利をもぎ取ったアニエスだが、実際めちゃめちゃ危なかった。
 喰らっていたらヤバかったという確信がある。キャラ性的な意味で。
 でもほら、もともと色々服着てんだしいまさらじゃねえの?
 え? あれはよく似た別人? 通らねえなあそんな理屈はよォ!!
「本当に危なかった……」
 額の汗を拭うアニエスだった。惜しかったね!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

レナータ・バルダーヌ
どちらのスイーツも聞き慣れない組み合わせで気にはなりますけど、ゴボウのスイーツがないとはコンコンシステムもまだまだですね。
しかし、潜在的な需要はあるはず……劣勢な陣営に参加して大活躍すれば掘り起こせるかもしれません。
きのこ派とたけのこ派のどちらで参加するかは状況を見て判断しますけど、敢えていいます。
わたしはゴボウ派です!

【ビッグゴボーさんショータイム!】で、謎のゴボウ生物の亜種「愉快なゴボウさん」の中でもとってもでっかいユニーク個体『ビッグゴボーさん』を呼び、乗り込んで戦います。
プロレスが得意なビッグゴボーさんは、わたしだけでは出来ない動きで攻撃のサポートをしてくれます。
そしてプロレスの「受け」の技法は、【痛みに耐える】のなら誰にも負けない自信があるわたしと相性ぴったりです。
二心一体の最強タッグで、ゴボウ需要を掴み取ってみせます!


エスターテ・アレグレット
きのこ派
いや、気がついたら巻き込まれてたんすけど……。
ってか、きのことかたけのことかどっちでもいいすよー。僕、味わかんないですもん。
どっちか選べって言うなら、きのこ? ……料理でよく使いますし。

あー……もう、帰りたい。
とはいえ、ちゃんとやらんと相手にも失礼だろうし?……やるか。

やる気はないと嘯くものの、とにかく早く終わらせたいからか攻撃は積極的。
攻撃は最大の防御。スピード重視。攻めて、攻めて、攻める。
さくっと終わらせて、スイーツ食べて、僕はさっさと帰りたいんすよぉ!

やる気はない、といっても負けるつもりで戦ってはいないので負けたら少し気にするかも。
まあでも、勝負がつけば帰れるんで!



●ゴボウ派、参戦!?
「わたしはゴボウ派です!!!」
「…………はい??」
 対戦相手であるレナータ・バルダーヌの突然のカミングアウトに、
 例にもよって気がついたら武闘会に巻き込まれていたエスターテ・アレグレットは目を丸くした。
「いやあの、これたしかきのこかたけのこかのイベントじゃ……」
「え、ないんですか? ゴボウのスイーツ」
「詳しくないっすけど、ないんじゃないですかね」
「……やれやれ、コンコンコンもまだまだですね」
 レナータはこれだから素人は、みたいな顔で掌を上にし、頭を振った。
 別に自分が呆れられているわけではないのだが、エスターテは妙な気分である。
「あの……こだわってるところ悪いんすけど、僕巻き込まれたようなもんなんで、特にどっちでもないっていうならこの勝負はなかったことに……」
「いいえ、バトルはします!」
「するんすか!?」
「だって劣勢な陣営に参加して大活躍すれば、潜在的需要を掘り起こせるかもしれないじゃないですか!」
「な、なんというゴボウに対する執念……!!」
 強いて言うならきのこ派のエスターテは、レナータの並々ならぬやる気に気圧された。
「というわけで、わたしはたけのこ派ということでお願いします!」
「あ、じゃあ対戦成立ですね」
 様子を見守っていたキマイラの審判員さんも安心した様子だ。
 そんなこんなで、いまいちズレたふたりもバトルすることになった。

「あー……もう、帰りたい」
 などと嘯きつつ、エスターテはきちんとファイトポーズを取っている。
 やるからには相手にも失礼……いや相手ゴボウがどうとか言ってるけど。
「とにかく、スピード重視でいかせてもらうっすよ!」
 エスターテは『マーノ・デストラ』『マーノ・シニストラ』のダガー二刀流を手に、水銀めいた速度でリングを駆ける!
「いいでしょう、ならこちらは……来てください! ビッグゴボーさん!!」
「ええ!? なんすかそれ!?」
 レナータが妙に長いゴボウを掲げると、ズモモモモ……とリングからゴボウが生えてきた。レナータの二倍はある上に、手足が生えたゴボウのマンドラゴラだ!
「ゴーボーウ……」
「しかも喋ってるー!?」
 コワイ! ユーベルコードの説明文にも謎のゴボウパワーと書かれているので、この喋るゴボウが具体的になんなのかはまったくわからない!
「いきますよ、ビッグゴボーさん! プロレス技でやっちゃいましょう!」
「しかもえらい肉弾戦っすね!?」
 レナータはゴボーさんに飛び乗る。ゴボーさんはピーカブースタイルで接近!
「くっ、トンチキな相手でも乗せられないっすよ!」
 エスターテはなぜかボクシングの構えで迎え撃つゴボーさんに、鋭い斬撃を何度も繰り出す!
「ゴーボーウ……」
 だが浅い! エスターテの攻撃はスピード重視、ダガーの斬撃は鋭いがそれゆえに一撃一撃のダメージが小さいのだ。
 加えてゴボーさんとレナータは、痛みに耐えることに関してはピカイチ。
「ゴボウ需要を……掴み取ってみせます!!」
「ぐえーっ!?」
 エスターテは力任せに放り投げられた! ゴボーさんとレナータは、その真下でフィニッシュムーブの構えを取る!
「これでキメますよ、ゴボーさん!」
「ゴボーウ……」
(くっ、負けるつもりで戦ってるわけじゃないんだ、僕は!)
 勝負であるからには、さすがにエスターテにも譲れないものがあった。
「うおおおお……!!」
 エスターテは起死回生の一撃に賭けた! ダガーを逆手に構え落下の瞬間に備える!
 そしてついに、垂直落下するエスターテとタッグが……激突!

 ぶつかった瞬間、エスターテは落下速度を利用し斬撃の嵐を繰り出した。
 だがレナータとゴボーさんは、それを耐えた! つまり!
「「フィニーッシュ!!」」
「ぐえー!!」
 エスターテ、ダウン!
「ゴボ……じゃねえたけのこ派、勝利!」
 審判の合図とともにゴングが鳴る!
「やりましたよゴボーさん!」
「くっ、悔しいっす……がくり」
 哀れエスターテ、リングに沈む。はたしてゴボウ派が勃興して……しまうのか!?(しない)

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

笹乃葉・きなこ
◆たけのこクレープ

よーしっ!おらがんばっちゃうぞー!
え?猟兵同士の殴り合いだべ?おら、一度でいいからガチでやってみたかったんだべぇ

んーじゃー
たけのこクレープにするんだべぇ
だって手を汚す事ねーし、手を服って面倒なアクションねーし
きのこドーナツもドーナツでうめぇんだけどなぁ…

そんじゃぁー早速投げまくってやるんだべぇ

身体を掴んでコマのように回転し遠心力を載せて投げ飛ばしたり
頭上に持ち上げて、投げ落としたり
首を小脇に抱えてぶん投げたり
ケツと肩を掴んで空高く跳びあって、空中で後方に投げ飛ばして脳天を地面に叩きつけたり

たっく山!おらの投げ技を披露してやるんだべぇ


乙葉・あいね
なんだかおもしろそうな事の気配がします!
わたし、「乙葉あいね」も参加するのです!
……ちなみにどっちかというときのこ派なのです

同じ猟兵がお相手というのなら油断なんかできないのです

だから、奇策もなしで一番慣れた真正面からの勝負なのです!
まずは『戦槍』投げ、同時に『魔剣の影』を召喚して、迎撃と《追撃》や牽制の投射攻撃に用いるのです!
……ところでここでの「一般的な刃物」ってなんでしょう?

後は対戦相手の攻撃を《見切り》、残像を隠れ蓑に使いつつの《カウンター》一閃狙いです!
勿論隙を見ての【陰陽の双刃】はマメに狙っていくのです!



※アドリブ歓迎。負けた場合、「もうだめぽなのです~……」といって倒れます



●パワーVSテクニック!
 続いてリングに上がったのは、笹乃葉・きなこと乙葉・あいねの二名。
「よーしっ! おらがんばっちゃうぞー! 一度でいいから猟兵同士でガチやってみたかったんだべぇ」
「なんだかおもしろそうなことの気配がしたので来たのです! 同じ猟兵がお相手なら、油断なんか出来ないのです……!」
 どちらもやる気だ。そして両者、互いに正面戦闘を張るつもりである。
「ぶん投げちゃうべよ~」
「そう簡単には捕まらないのですよ! よろしくなのです!」
「では……試合開始ィイイイ!」
 審判が合図を切った瞬間、ふたりはまっすぐに距離を詰めた!

「たけのこクレープのほうが、手を汚すこともねーし手を拭くって面倒なアクションもねーべ! だからドーナツよりはクレープのほうがいいべ!」
「それは一理ありますね! でもわたしはきのこのほうが好きなのです!」
 とお互いの派閥のよさをアピールしつつ、あいねは接近しながら『戦槍』を投擲した。
 投げても手元に戻ってくる、仙人の武器めいた不思議な能力を持つ武器だ。
「おお?」
「まだまだいくのですよ!」
 さらにあいねは『魔剣の影』を召喚。いかにもJRPGとかに出てきそうな、ゴッテゴテした剣の形の影が浮かび上がる。キマイラフューチャーだからだ。
 戦槍と魔剣の影、それらは様々な方向からきなこに襲いかかる!
「おらの投げ技を見せてやるべぇ!」
 きなこは自前の薙刀を振り回し、魔剣の影を斬り裂くように薙ぎ払った。
 さらに戦槍を掴み取ると、武器の効果であいねのもとへ戻る前に、それをおもいっきり投げつける!
「なぁっ!? 投げ返すとはやるのです!」
 あいねは素早い身のこなしで残像を生じさせながら、戦槍を回避。
 ものすごい握力でぶん投げられた戦槍は、ガキン! とリングに突き刺さった。
「ぶん投げたりぶん回したり脳天叩きつけてやるべぇ~」
「これは……距離を詰められたらまずいのです……!」
 ずんずんとパワーとタフネスに物を言わせて近づいてくるきなこに、あいねは距離を詰めるのを一旦やめて円を描くようにして駆け出した。
 次々に魔剣の影を生み出し、時には残像できなこを撹乱しようとするが、きなこの動体視力はあいねのスピードに追従している!

「こっちは……分身だべな!」
「!!」
 見切られた。あいね本体の腕を掴まれる。きなこはにたりと笑った!
「おらおらおらぁ~!!」
「わぁああああ!?」
 すさまじいパワーでぐるぐるとジャイアントスイングめいてぶん回されるあいね!
 そのまま遠心力を乗せて、きなこはあいねをリングロープへ投げ飛ばす!
「次は脳天ぶっ刺してやるべぇ!」
 投げ飛ばされたあいねは、追いかけてくるきなこを迎撃できない……否!
「わたしたちの戦い方は、こういうことも出来るのです!」
「何ぃ!?」
 見よ! ふっ飛ばされるあいねの身体から、もう一つのあいねの分身がきなこを迎撃するように飛び出した。
 これぞ『陰陽の双刃』。よもや逆に迎え撃たれると思っていなかったきなこは、分身を掴むチャンスを喪失してしまう!
「早々隙は生じないよ!」
 もう一つのあいねの分身は、きなことすれ違うように斬撃を繰り出した。
 あいねを投げ飛ばすために加速していたきなこのスピード自体が、斬撃のダメージを増してしまう。
「ぐえー!!」
 きなこ、吹き飛ぶ! 奇しくも、脳天から叩きつけられたのは彼女の方だ!
「きのこ派の勝利!」
「ふう……あそこで迎撃が失敗してたら危なかったのです」
 あいねはかろうじて受け身を取り、きなこの恐るべきパワーを喰らわなくて済んだことに胸をなでおろす。
「もっとパワーつけねぇとダメだべなぁ……お前さん強いべ」
「あなたもすごいパワーだったのです! 対戦楽しかったのです!」
 きなことあいねは爽やかに握手を交わし、互いの健闘を称え合った。
 もう一度やれば、どちらが勝つかはわからない……それほどの実力伯仲の戦いだったということだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

深山・鴇
【白黒鴇朱】
きのこ派 茜崎君と
リボンは俺が担当だ、逢真君に倣って左腕に巻こう

エロ本島の加害者になってるの遺憾の意だが、鳥頭の君が忘れずに怒っていることだけはわかった、よし全力で潰しにかかるぞ茜崎君!

俺が大将首だが、大人しく後方にいるのは性に合わん、全力で前に出るとしよう攻撃は最大の防御ってね
刀は逢真君の眷属にのみ使用、スキアファール君と他はステゴロ&蹴りで捌く

見えなきゃ動けないとでも思ったかい? 縒、頼んだぜ。行くぞ、茜崎君!(縒によって大体の位置と場所を探り、第六感で茜崎君と共に突き進む)

狙うは逢真君のリボン、暗さが解除された瞬間が勝負だ
ヘラジカ!? 茜崎君、任せた!
(己はリボンのみを狙う)


朱酉・逢真
【白黒鴇朱】
たけのこ派で黒兄さんと/23882
心情)ふだん世話になってる相手らだ、全力でボコすのが礼儀よな。あの島関連ふたりなンは偶然だ。
会話)よろしく頼むぜ黒兄さん。兄さん影に潜んだり出来ッかね? なら俺が戦場、闇に包もう。支援・防衛は眷属どもがやっから、兄さんは色帯頼まァ。
ああ、"あいつ"の名前決まってたら呼んでみとくれ。楽しいことになるさ。
行動)病毒は使わん。結界で覆ったリボンを腕に巻き、開幕。眷属どもを支援・防衛に。相手が黒兄さんを視認した直後、暗転させ隙を作る。暗さに慣れたトコで解除、明るくして同様に。兄さんにゃ眷属ごしに警告するさ。名が呼ばれたら、ヘラジカ出して突撃だ。


茜崎・トヲル
【白黒鴇朱】
きのこ派です!みゃーさん(f22925)と組ーみます!

がんばろーね、みゃーさん!えいえいおー!って、思ってたより好戦的だ?!
みゃーさんがリボン係だからー……おれがゆーげk……えっ、ちょおっ、つっこんじゃうの?!
わーすぱすぱだ……刃物ってやっぱりこわいねえ……。

おれもやるぞー!おー!
今回はハンマーなしだけど、おれは素手でも戦える!たぶん!
肉体改造(スキルね)で怪力になって、あーさんを止める!
スーさんの強さは、おれが一番知ってるんだ!組み手しよーぜ!

えっヘラジカってあのときの……きゃー!スゴイ・イキオイ!
でも頼まれちゃった!まかせて、みゃーさん!ドラゴンに変形だ!おらー!止めてやらー!


スキアファール・イリャルギ
【白黒鴇朱】
たけのこ派、朱酉さんと組みます
色帯(リボン)の奪い合い

これ、エロ本島被害者・加害者の闘いなのでは?
きのたけ戦争関係あります??
トーさんに恨みは持っていませんが全力で参りますね
今回は呪詛や恐怖はナシです

宜しくです朱酉さん
影に潜むのは大得意ですよ――うわっ
病毒ナシとは言えエグイ戦法では?
あ、以前お会いしたヘラジカさんですね?了解ですよ

存在感をがっつり消して闇に紛れる
音や怪奇の目、朱酉さんの警告も聴いて探りつつ
目立たずに接近し深山さんのリボンを狙う
むっおふたりは恐れず突っ込みますか!
ふふ、負けませんよトーさん!

では願いします、ヘラジカさん――ラウル・ヴィーザル(laulu・Vidar)



●エロ本メンズの熱き戦い
 深山・鴇。
 朱酉・逢真。
 茜崎・トヲル。
 スキアファール・イリャルギ。
 この4人が揃ったなら、これが何を意味しているかおわかりいただけるはずだ。

 ――そう、エロ本である。
 エロ本の絆によって結ばれた4人の男たちの、熱き戦いが始まろうとしていた。
 え? あの島とは無関係? プレイングにもそう書いてある?
 知らねえなあ! どっちのコンビもどこぞの賢者を酷使しやがってよお!
 被害者・加害者の戦いっつーなら被害者は一人しかいないんですよ!

 ……と、この催しの予知者がアレだったら言っていたかもしれないが。
 残念ながら(?)この催しの予知をしたのは可憐な猟兵だったので脇に置こう。

「よろしく頼むぜ黒兄さん」
「ええ、こちらこそよろしくお願いします、朱酉さん」
 たけのこ派、黒チームは互いに穏やかな挨拶を交わした。
 対するきのこ派は、白チーム……ってほどではないが白もいるチームである。
「がんばろーね、みゃーさん! えいえいおー!」
「ああ、全力で潰しにかかるぞ茜崎君!」
「ってめちゃめちゃ好戦的だ! なんで!?」
「それは……こちらがエロ本島の加害者扱いになっているからだよ」
 かちゃり。鴇は眼鏡の位置を直した。言ってることが最悪である。
「偶然だよォ偶然。俺ァ昔ッからたけのこが大好きでよォ」
「食事とかしないだろ君! どう考えても俺と敵対するためにそっち言っただろ!」
 逢真、露骨に横を向いてスルー。神だってシカトこくときはある。
「武闘会関係ない気がしてきましたね……いやまあトーさんに恨みはないですよ」
「うん! たのしーイベントだもんねー!」
 こっちは平和的だった。世界がみんなこうだったらいいのになあ。
 でもトヲルは反省という言葉を覚えたらどうかな??? 覚えろ。

 それはさておき、今回は変則的なタッグマッチである。
 勝敗を決する方法は、鴇と逢真が腕に巻いたリボンを奪うことだ。
 なので、今回はハンマーも病毒も怪奇も刀も(眷属以外には)ナシ。
 あくまで素手ゴロ(と眷属)で勝負する。清く正しいタッグマッチである。
「まさか鳥頭の彼が忘れずに怒っているとはな……」
「ねーねーみゃーさん、今思ったんだけどおれ加害者じゃなくない?」
「え?」
「え?」
 あっこれツッコミ俺しかいねえ、という顔になる鴇。二度目である。
「ひ、ひ……偶然だよ偶然、それはそれとして全力でボコさねェとなァ」
「そうですね、全力でやらないと失礼ですもんね」
「そォそォ、全力で、な。恨みを晴らさねェとよ」
「あの、ゲームの話ですよね? 朱酉さん??」
 こっちもこっちで神はやる気モードだった。まあ妥当だけども。

「では……ファイッ!」
 審判役のキマイラが手を下げると、カーン! とゴングが鳴る。
「兄さん、影に潜んだり出来ッかね?」
「ええ、大得意ですよ」
「ならこォしようかい」
 逢真がパチンと指を鳴らすと、瞬間、リングは完全なる暗黒に包まれた。
 影である。光を拒むかたちある暗黒が、球体状にリングを包み込んだのだ。
 さらに影の中から滲み出す眷属ども! ノリノリではしゃいでいる!
「うわっ……病毒ナシとはいえ、エグい戦法ですねこれは」
「やっぱかみさまはすげーなー! よーしみゃーさん、そっちがリボン係だからおれがゆーげk」
「うむ。全力で前に出るとしよう」
「えっ、ちょおっ、つっこんじゃうの!?」
 鴇は性に合わんとばかりに鞘を投げ捨てると、眷属を切り払い突撃!
「攻撃は最大の防御、というやつだ!」
 すぱすぱ斬れる眷属を見て、「刃物ってやっぱこえー」とブルってるトヲル。
 それはそれとして両腕の筋肉量を異常増加させ、鴇のあとに続く!

「ま、ふたりともそうすらァな。さて黒兄さん、こっちも前衛を増やすとしようや」
「というと……? もしかして、あのへラジカさんですか?」
 闇が肯定の波動を示した。
「"あいつ"の名前は決まってンだろう? 楽しいことになるさ」
 象り成す儀は、"いのち"のみがなせる業。
 雪の中の逢真の言葉が蘇る。影に潜んだスキアファールは頷いた。
「では……お願いします、ヘラジカさん。いえ、ラウル・ヴィーザル!」
 "森の歌"の意を持つ名を呼ぶと、二人を迎え撃つようにして闇が凝り、強壮なるへラジカが出現した。
「ぬおっ!? ヘラジカだと!?」
 強烈なチャージを、逢真めがけて駆け出していた鴇はかろうじて回避。
 ヘラジカは見た目によらぬ敏捷性で四肢を使いブレーキをかけると、ふんふんと鼻を鳴らしながら蹄を蹴立てる。やる気だ!
「茜崎君、任せた!」
「あのときのへラジカじゃん! スゴイ・イキオイだぜ!」
 鴇はあくまでリボン狙いだ。そうはさせじと眷属の群れがぞわぞわと集まる。
 一方トヲルは「まかせて!」と元気に返し、再度肉体を変形。
 変じた姿は竜のそれ。咆哮をあげ、ヘラジカの突進を真正面から受け止める!
 KRASH!! 闇が轟音と衝撃にさざなみを起こした。両者のパワーは拮抗!
(トーさんはさすがですね、この間に深山さんのリボンを……!)
「黒兄さん、下がったほうがいいぜ」
「!」
 影を通じて響いた神の言葉に、スキアファールは伸ばした手を引っ込めた。
 すると視界を奪われているはずの鴇は、まるでスキアファールが見えているかのように回し蹴りを繰り出す!
「おっと、見切られたか。まったく、探れるとはいえこの状況は分が悪いかな?」
「どうやってこちらの位置を……!?」
「俺にも頼れる仲間はいる、ということさ」
 見れば鴇の腕には、しゅるしゅると青ざめた鱗を持つ蛇が絡みついていた。
「ああ、そいつを使ったかい。さすがだねェ」
「ってもしかしなくても、あれも朱酉さんの眷属さんですか!?」
「ひ、ひ。そりゃア仕方ねェだろい、こうなるたァ思ってなかったンだ」
 逢真はけらけら笑う。
「こォやって予想外の事態が発生するのも、"いのち"と関わる楽しさだよなァ」
「いやそうじゃないですよ! これじゃあ位置が……」
「なら、こうしようかい」
 まるで電気をつけたかのように、パッと視界が啓けた。闇が消えたのだ。
「む……!」
「うおっ!?」
 突然の強烈な光に、鴇とトヲルは目が眩んでうめいた。
 結果的にスキアファールの姿も見えるが、好機!
「今度こそそのリボンはいただきますよ!」
「うおー! そうはさせるかあーさ……うわっこのへラジカ力つっよ! うおおお!!」
 スキアファールはリボンに手を伸ばす……だが、目が見えないはずの鴇は合気めいた動きでその腕を取り、投げ飛ばした!
「うわっ!?」
「最後に頼れるのは己の第六感……だな!」
 鴇、駆け出す! 眷属を切り捨て……逢真のリボンに手を伸ばした!
「ひ、ひ――」
「朱酉さん、何か切り札は!?」
「ねェや」
「ええーっ!?」
 だってかみさまはフィジカルが超絶雑魚である。タイマンで勝てるわけがない。
 つまり鴇がたどり着いた時点で、勝敗は決して居た――びりっ。

「勝者、きのこ派!」
「「「はぁ~~~」」」
 歓声とともに緊張の糸が切れ、逢真を除く3人はへたり込んだ。
 なお、逢真は尻もちをついている。リボン取られた時に押されたので。
「いやァ、負けた負けた。大したもんだぜ、ふたりとも」
「ええ、さすがはトーさんと深山さんです。一歩及びませんでした」
 ぶるるる、と首を震わせるヘラジカをなでてやりつつ、スキアファールは苦笑した。
「いやー、スーさんとかみさまのコンビネーションもすごかったよー!」
「ああ。もう一度やれば、結果は変わるだろうな」
 お互いの強さを称え合いつつ、三人は楽しそうな笑みを浮かべた。
「ひひひ……まったく、騒がしいこったぜ。"いのち"ってのはよ」
 ぱんぱんと埃を払いつつ、煙管を吹かす逢真だった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 冒険 『きのこたけのこ武闘会(決勝戦)』

POW   :    パワーで相手をねじ伏せる!

SPD   :    スピードで相手を突破する!

WIZ   :    賢さで相手の裏をかく!

👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 現在の戦績:きのこ6勝、たけのこ4勝。

「さぁーいよいよ始まりました、きのこたけのこ武闘会決勝戦!」
 と、なにやら実況役らしいキマイラがハイテンションでまくしたてる。
 決勝戦の舞台は、キマイラフューチャーの各地にある超高層ビルの屋上とか、マッチョのマンに出てきた、どうやって浮かんでるのかわかんねえサイコロ型の立体リングとか、そういうところである。
「現状はきのこ派が優勢ですが、解説のカイ=セツさん、これをどう見ますか?」
「えー、きのこ派が6勝していますので、きのこ派が有利ですね。
 しかし、たけのこ派もあと3勝すればいいので、たけのこ派も勝てますよ」
「見ての通りのことしか言ってませんがありがとうございます!」
 解説はグダグダだった。
「というわけで猟兵部門決勝戦! はたして勝つのはどちらのスイーツか!
 なお、予選敗退された方も、特に問題なくリングインすることが出来ます!
 敗者復活? そんな戯言はいらねえ! とにかく勝ち星が多いほうが勝ち!」
 そしてルールも雑だった。まあキマイラのやることだからね。

●決勝戦について
 上の通り、別に予選の勝敗に関係なく再エントリー出来ます。決勝の概念とは。
 最終的な勝ち星が多い方の派閥の勝利ということになるので、奮ってご参加ください。
エリー・マイヤー
一杯食わされました。
たけのこクレープは美味しいですね。
これだけ食わされたからには仕方がありません…
マイコニドの着ぐるみを脱ぎ捨て、
裏切りのたけのこ派として参戦することとしましょう。

というわけで念動ジャベリンならぬ【念動たけのこ】で物量攻撃です。
見えないかもしれませんが、私がたけのこっつったらたけのこなんです。
隠れる相手には【念動力】をソナー代わりに使用して、
飛び道具を使う相手は念動力で逸らしたり投げ返したりして、
殴ってくる相手には念動足払い目潰しくすぐり等して対処しましょう。
面倒になったら自分に念動力かけて浮いて逃げ撃ちです。

さぁ来なさいきのこ派。
私はきのこドーナツを食べるだけで降伏しますよ。


乙葉・あいね
むむむっ、決勝という事は……この一戦にきのこ派の未来が懸かっているのです!(※勘違い)
ならばわたしも全力全壊で行かねば失礼というもの、なのです!

剣を構えたまま、残像…というより「陽炎」と、無数の『魔剣の影』を出して応戦します
……数を出すのと、そっちの操作へ意識を回しきれないから、
斬るというより飛び道具の様に飛ばすだけになっちゃうのですけれど

その間も相手を視界に収め、狙うはたった一瞬。
(相手の隙、あるいは大技に合わせるよう《カウンター》気味に)

“陰陽の双星:白陽……乙葉・愛音”、この一刀、わたしの最大の技に勝負を賭けるのです!
……【越界焔刀ればてぃーんすとらいく】!

※アドリブ歓迎なのです!



●まさかの裏切り! 勝つのはどちらだ!
 エリー・マイヤーは、おもむろに着込んでいたマイコニドのぬいぐるみを投げ捨てた。
 そして普段着の彼女が現れると、無駄にファサァと髪をかきあげる。
「たけのこクレープを(文字通り)一杯食わされました、そこで私は考えました。
 たけのこクレープも美味しい……というわけで、きのこ派から転身します」
「う、裏切りなのですー!?」
 きのこ派である乙葉・あいねは、まさかの派閥替えに目を剥いた!
「ちょ、いいのです!? アリなのですかあれ!」
「え、プロレスってああいうのデフォじゃないですか?」
「これはプロレスじゃないのですよ!?」
 審判役のキマイラは平然としていた。
 むしろ観客は盛り上がっているフシがある。あれ? ここデビキンだっけ?
「というわけで、アリです! 対戦いってみましょう!」
「よろしくお願いします。私はきのこドーナツを食べるだけで降伏しますよ」
「しかも意志薄弱なのです……!!」
 何もかもがグダグダだった。

 だが、このノリにかまけて負けられるあいねではない。
「これが決勝……ここにきのこ派の未来がかかっているのです!!」
 決勝といえば、クイズ番組とかならポイントが一気にアップするところだ。
 つまり、負けられない。と、あいねは思っている。別にそんなことはない。
「なにやら勘違いしているようですから、教えてあげましょう」
 エリーは、ふわりと念動力の槍……いや、たけのこを作り出した。見えないが。
 たけのこと言っても別に形は変わらないが、とにかくたけのこである。
「この大会、予選も決勝もあんまり変わりません。というわけで……死ねィッ!」
「全力全開でいかねば失礼というもの、なのです!!」
 ゴングが鳴り響く! 同時に、あいねに降り注ぐ不可視の念動力たけのこ!
 だがあいねは気配で攻撃を読み、残像を生み出してそれを回避。
 さらに、これはただの残像ではない。それ自体が攻撃効果を持つ陽炎なのだ!
 あいねは『魔剣の影』も生み出し、飛び道具めいて影の群れを飛ばす!
「なるほど、数には数というわけですか、やりますね……!」
 念動力たけのこと影の群れがぶつかりあい、黒と白の飛沫がいくつも生まれた。
 だが、念動力たけのこは数が多い。あくまで武器の一種でしかないあいねの『影』では、段々と物量差で押し負けてしまう。
(まだです! まだなのです……! 一瞬に勝負を賭けるのです……!)
 あいねは集中し、エリーに最大の一撃を当てるために陰陽刀を構える。
 刃が纏うは蒼き炎。あらゆる障害を無視し、対象位置に「発生」する炎の斬撃!

 そしてあいねは、くわっと目を見開いた!
「――ここなのです!!」
「!」
 あいねが斬撃を、放つ! その瞬間……エリーは、浮上!
「なっ!?」
「念動力たけのこは、こういう使い方もあるんですよ」
 エリーは自分自身を念動力で浮かび上がらせ、発生した斬撃をギリギリの位置にずらしたのである。
 斬撃は入った。一撃でエリーを倒しうるはずが、わずかに部位をそらされる!
「もらいました」
 そこへ残存たけのこ飛来! あいねは防ぐすべがない!」
「ば、バカななのですーっ!?」
 極限の集中をしていたことが、結果的にあいねの回避をおろそかにしてしまった。
 見えない無数のたけの……いや槍に吹き飛ばされ、あいねはリングを転がる。
「勝者、たけのこ派!」
「悪く思わないでください。私は最後に食べたほうのスイーツに味方するんです」
「き、きのこ派の未来が……がくり」
 倒れ伏すあいねを見下ろし、エリーは「あなたもまた強かったでしたよ」と賞賛の言葉を送った。
 まるでシリアスみたいな顔をしているが、エリーのやっていることはプロレスによくあるヒールキャラ転身みたいなブックありあり行為だった。なんでもありだなこの大会!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

神代・凶津
【たけのこ派】

さっきの試合は、勝利を焦っちまったせいで負けちまった所があるからな。
「…ええ、次は冷静にいきませんと。」

いくぜ、相棒ッ!
「…転身ッ!」
雷神霊装を纏いスピードと反応速度を引き上げて戦闘開始だぜ。
今回は、明鏡止水の心でじっくり相手を観察して動きを見切ってやるぜ。
そして相手の攻撃に避けながら、ここぞという時に相手の攻撃に合わせて雷撃を纏わせた妖刀で雷速のカウンター攻撃だ。
この一閃に俺達の全ての力を込めてぶつけてやるぜッ!

勝ったらキマフューの旨い酒で乾杯だぜッ!
…まあ、負けたら相棒と鍛え直しだがなッ!


【アドリブ歓迎】


ティオレンシア・シーディア
うっっっっわあ雑ぅい…
ほんっとに騒げりゃいいのねぇ…知ってたけど。考えるだけ無駄&ツッコんだら負けなのは理解してるけどさぁ…

どーでもよさが果てしなく天元突破したけど引き続き『きのこ派』で。
さっきは実弾メインの立ち回りだったし…ゴールドシーン、お願いねぇ?
●黙殺・妨害で〇弾幕を展開。「リング」って限られた範囲なら、十分全域射程内よぉ?
速い弾に遅い弾、大玉・炸裂・へにょりレーザー・反射弾。軌道も種別も種々雑多、当然デバフのてんこ盛り。どこか引っ掛けたら即座にあたしの射撃が飛ぶわよぉ?

…慣れたからって、頭痛が軽くなるわけじゃないのよねぇ…
色々疲れたし、終わったら思う存分スイーツ食べましょ。



●キマイラフューチャーの催しにまともな思考は無駄
「……はい? 予選敗退者も参戦可能???」
 あまりにもテキトーすぎる決勝要項を、思わず糸目を開けて二度見するティオレンシア・シーディア。彼女は一応きのこ派である。本人的にはどうでもいいんだけど。
「うっっっっわぁ雑ぅい……ほんっとに騒げりゃいいのねぇ……知ってたけど」
「それでも、これはチャンスだぜッ!!」
 そんな彼女の前に立ちはだかるのは、鬼面のヒーローマスク『神代・凶津』と、彼の相棒として鬼面を纏う巫女、桜である。
「……ずいぶんやる気ねぇ?」
「ああッ、なにせさっきは気が急いて負けちまったからな!」
 凶津は意気揚々と、闘志たっぷりに応えた。
「もしもここで負けちまったら、相棒と鍛え直しをするしかないぜ。
 勝ったらキマイラフューチャーの旨い酒で乾杯だ! 負けられないぜ!!」
「あら、それいいわねぇ。どっちが勝ってもパーティなんだしぃ」
 と、ティオレンシア。彼女はとんでもないウワバミ、いやワクである。
「どっちが勝ってもいいんだけどぉ、美味しいスイーツ食べるためには負けられないわぁ」
「当然だッ! さあ行くぜ相棒!」
「……対戦よろしくお願いします」
「あら丁寧。よろしくねぇ」
 ぺこりとお辞儀する桜に、ティオレンシアもはんなりと応えた。

「では……ファイッ!」
 カーン! 鳴り響くゴングとともに、両者は構えを取る。
「行くぜ、相棒ッ!」
「……転身ッ!」
 試合開始と同時に、凶津と桜は『雷神霊装・二ノ型(スパークフォーム・ツー)』を発動、二人の力を一つとして雷撃をまとう霊装姿へと変身した。
 バチバチとプラズマがその体を覆い、弾丸をも回避するスピードをもたらす。
 だが、すぐには動かない。あくまで冷静に戦おう、というわけだ。
「へぇ……スピードを高めれば避けられる、ってわけかしらぁ?」
 ティオレンシアは薄く笑い、愛用のリボルバー『オブシディアン』を片手に、もう片方の手にはペン型鉱石生命体『ゴールドシーン』を構える。
「けれど、この「リング」って限られた範囲なら……十分全域射程内よぉ?」
 そして、ゴールドシーンで、様々な魔術文字を描く。
 すると見よ! 魔術文字から、多種多様な無数の弾幕が放たれたのだ!
「うおおおッ!?」
「これは……!」
 凶津と桜は声を上げた。その弾幕は、ティオレンシアの言葉通り、リングという四角い空間を隙間なく埋めるほどのすさまじい密度!
 しかも弾丸には種類があり、早いものもあれば遅いものも、大玉もあれば突然炸裂して小さな弾幕をばらまくものも、やけにへんにょりしたレーザー、おまけに反射弾まで……あれっこれ弾幕は弾幕でも縦シューの弾幕だな!?
「くっ、かすり回避だぜ相棒! スコア稼ぎだ!」
「何をいっているのかわけがわかりません! 避けないと危険です……!」
 完全にスコアアタック気分の凶津の与太話はさておき、桜は全神経を集中して、遅かったり速かったりいきなり分裂したり、画面端(?)で反射したり微妙~~~に追尾してくるレーザーをギリギリのところで躱す。
 残念だが、ここにパワーアップアイテムはない。極限のスピードと集中力で、ティオレンシアの弾幕を避けるしかないのだ!
「どれか一つでも喰らえば、そこでおしまいよぉ? こんな風にねぇ」
 BLAMN!! オブシディアンの弾丸がギリギリをかすめる!
 弾幕は強力な停滞効果や麻痺効果を持ち、一つでも当たってしまえば即座に神速の射撃の的となる。桜のこめかみを汗が伝った。
「落ち着くんだ、相棒……! 台風ってのは、中央が一番安全なんだぜッ!」
「……!」
 凶津の言葉に、桜はまっすぐ駆け出した! 弾幕をかいくぐって!

「正面勝負ってわけねぇ、いいじゃない」
 ティオレンシアはオブシディアンを構え、迎え撃つ――BLAMN!!
「うおおおおお!」
「はぁああああッ!」
 雷撃を纏う妖刀を振るい、ルーン文字の刻まれた弾丸を……叩き切る!
 ティオレンシアのリロードは疾い。二撃目が放たれると同時、返しの刃の斬撃……!

「……しょ、勝負あり! 勝者、たけのこ派ッ!」
 決着は、凶津と桜の勝ちだった。
 起死回生のカウンターは、ティオレンシアの弾丸を受けつつも、彼女を吹き飛ばしたのだ。
「……なかなか、やるわねぇ。あの弾幕を見切られるとは思わなかったわぁ」
 ティオレンシアが斬撃を迎え撃つ構えでいれば、あるいは神速のファニングで斬撃をすら撃ち返していたかもしれない。
 だが、結果はたけのこ派の勝利だ。桜は安堵のため息を漏らした。
「お強かったです……対戦、ありがとうございました」
「ああ! ヒヤヒヤしたぜッ! 1ミスしちまったしなッ!」
「別にそういうゲームじゃないんだけどぉ……」
 などと苦笑しつつ、ティオレンシアは立ち上がり、握手を交わす。
 どっちが勝とうがそれはそれ。終わったら……楽しいスイーツパーティの時間だ!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

堆沙坑・娘娘
義を見てせざるは勇なきなり。弱きを助け強きを挫く。
武侠としての信念により、これより私はたけのこ派です。
きのこ派よ、覚悟するがいい。

…裏切りはいいのかって?
そんなこと気にするような催しですか?これ。

1回戦での負傷が響いているのであまり動かずに闘います。
なるべく最小限の動きで相手の攻撃を躱すなり捌くなりし、どこかで一撃当ててUCを発動する隙を作ります。
隙ができたらUCを発動。天より他の世界で言うところのバベルの塔のような闘気のたけのこがこの地を貫きます。
これに相手が対応できたなら私の負けです。単純にガス欠ですし。

…うーむ、やはり今の攻撃はどちらかというときのこの方が近かったでしょうか?


夜刀神・鏡介
きのこ派

内容が内容だけにってのもあるが、正直派閥の勝ち負けにはあんまり興味はない……
が、個人の勝敗は別というか。戦うからには勝ちたいと思うのは剣士のサガって奴だろう

さて、予選は防御から一瞬の勝機を見出す事となった
次も同じ戦い方を繰り返すのも芸がない
なら、今回は此方からも積極的に攻めていくとしよう

改めて神刀を抜いて、陸の型【爪嵐】の構え
とはいえ、まずは相手の初撃を凌いでからのカウンターで一撃与えて相手の動きを把握
そこから相手の動きを先読み、機先を制するように攻撃を繰り出していこう
此方が攻撃を繰り返せばそれだけ精度は上がる。どう対処してくるかな

ああ、俺の試合結果はどうであれ、最後の結果は見届けよう



●同門(?)対決、再び
「義を見てせざるは、勇なきなり。弱きを助け強きを挫く」
 ざあっ、と風が一陣吹き抜け、堆沙坑・娘娘の髪を揺らした。
「これこそが武侠の信念。そして、私が貫くべき信条です」
「……ああ」
 夜刀神・鏡介は、シリアスな表情で頷いた。
「ゆえに私はその信念に従います。つまり、これより私はたけのこ派です」
「そうだな、武侠としての信念っていうなら……えっ???」
 鏡介はシリアスっぽい空気に流されかけたが、娘娘を二度見した。
「いや待った。これより、ってことは、前はきのこ派だったのか……?」
「そうですが。だからといって容赦はしません。きのこ派よ、覚悟するが」
「いやいやいや! そうじゃなくて!」
 鏡介、さすがにツッコまずにはいられない!
「それ……アリ、なのか? いいのか?」
 え? うん。みたいに平然と頷く審判。ルールもクソもねえ。
「裏切りとかそんなこと気にする催しですか? これ」
「ま、まあ、正直俺も派閥がどうとかはあまり重視してないんだが……」
 鞍替えは武侠的にどうなんだよ、とかいくらでもツッコミは湧いてくるのだが、娘娘の台詞があまりにも「それな」すぎてもう何も言えない鏡介だった。

 ともあれ、運命の悪戯(?)により、再びの同門……いや同旅団対決となった二人。
 かつて一度刃を交えたときは、かろうじて鏡介の剣が勝った。だが今回は?
「すでに、巨人拳を味わわされましたからね。私はあまり動かずに戦います」
 と、娘娘はあえて宣言する。鏡介はなるほど、と頷いた。
「そうくるか……なら俺は、こちらから積極的に攻めさせてもらうかな」
 お互いに手の内を明かすというのは、勝負事においては大きな不利だ。
 しかしどちらも、どういう戦い方をするのかはよくわかっている。
 ゆえに、これは相手へのリスペクトを籠めた、フェア精神といっていい。
「……今回も勝ちはいただくぞ」
「それはこちらの台詞です、夜刀神・鏡介」
 鏡介はすらりと神刀を抜き放ち、じりじりと間合いを詰めた。
 娘娘は動かない。あくまで待ち受ける構えだ。両者の空気が張り詰める……!

(相手が見ず知らずの敵なら、カウンターから動きを把握するつもりだったが)
『爪嵐』の構えを取りながら、鏡介は意識を集中させる。
(こんな状況なら……このまま、機先を制するしかないッ!)
 鏡介が仕掛けた。爆発的速度で間合いを詰め、上下二連斬撃で牽制する!
「さすがの太刀筋ですね、鋭い……!」
 娘娘はこれを読み、最小限の動きで一撃目を躱し、二撃目を杭で弾く。 
 がきん! と火花が散り、見た目以上の重い衝撃に娘娘はざざっと後退した。
「まだまだ!」
 鏡介はさらに撃剣。一撃ごとに動きは精度を増し、徐々に回避が困難になる。
 爪嵐の構えは収奪の構え。攻撃をすればするほど相手の動きを読む。
 火花が散り、斬撃を躱すたびに娘娘の髪がわずかに持っていかれる。薄氷を踏むような、見ている方も息を詰まらせてしまうほどの攻防!
(万全の状態であれば……いえ、それは言い訳というものですね)
 娘娘は、脳裏によぎった己の弱い考えを一蹴した。
 戦いに良い状況悪い状況などない。その時々の条件がすべてである。
 どんな条件であろうと、最善を尽くし、勝利を掴むのが戦士というもの。
 環境に文句を言ってはならない。今の自分にできる最大の一撃を叩き込むのみ!

「――ふッ!」
「!」
 娘娘は攻撃の合間を縫い、大きな動きで鏡介にパイルバンカーを繰り出した。
 喰らえば一撃必殺の威力を、鏡介は警戒。大きく飛び退ることで回避する。
「隙を見せましたね。そこです……!」
 空から降り注ぐのは、巨大な塔のような闘気の杭……なのだが、その形がちょっと普段と違う! っていうかたけのこだこれ!
「そんなアレンジする余裕あるのか……!?」
 ちょっと別の方向でツッコミを入れそうになった鏡介だが、気を取り直すと駆け出した。
 闘気の杭が命中するより先に、斬撃を入れる。どちらが疾いかの勝負!
「「はぁああああ――っ!」」
 刃と杭が、交錯、そして……!

「……勝者、きのこ派!」
「く……ッ!」
 真っ二つになった闘気の杭が爆ぜると、娘娘はごろごろとリングを転がった。
 鏡介は荒い息を整え、納刀すると、娘娘に駆け寄り、手を差し伸べる。
「前よりもずっと強くなっていたな。正直、危なかったよ」
「……どのみち、これでガス欠でしたからね。あなたも見事です」
 二人は互いを称賛し、礼を尽くした。勝負は鏡介の勝ちだ。
 奇しくも娘娘の裏切り(?)が、再びの対決の機会を二人にもたらしたのである。
 この経験を糧に、彼らはさらに強くなることだろう。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

シャムロック・ダンタリオン
ふん、真剣勝負と聞いて来てみれば、いかにもこの世界らしい馬鹿騒ぎだな。
で、ドーナツかクレープかだと?――ああ、僕は最近流行りのマリトッツォ派だな(ぉぃ)。

ついでに言うと、オーソドックスな板チョコ派だな(しかもカカオ分99%(苦みが強いが慣れれば癖になる))(ぉぃ)。
――(咳払い)仕方ない、あえてたけのこ派でいくか。

――ああ、ちなみに戦うのは僕自身じゃない。来い、アスモダイX!(と、呼び出したキャバリアを【操縦】)
あとはUCで怯ませたうえで(多数の観客を巻き込んでも無問題(ぉぃ)(【精神攻撃・衝撃波・全力魔法】))、鉄塊剣で叩き斬っていくか(【重量攻撃・切断】)。

※アドリブ歓迎


エスターテ・アレグレット
きのこ派

いや、帰るつもりだったんすよ?
勝っても負けても帰るつもりだったんすよ??
でも、相手がまさかあんな、きのこでもたけのこでもないとか……いや、一応たけのこだったぽいけど……スッキリしないじゃないすか(などと申しており)

リベンジっす。リベンジ!
せめて負けるなら純粋なたけのこ派相手がいいっす(とはいえ、相手は誰でもいい様子)

初戦よりはちょっと慎重に……と思ったけど、僕ってなんやかんや脳筋なんすよねぇ。
攻撃は最大の防御パート2っす。
攻めて攻めてでいきますよー。

せっかくなら勝ちたいっすね。



●だからマリトッツォ派も板チョコ派も存在しないって!
「ふん、真剣勝負と聞いて来てみれば、いかにもこの世界らしい馬鹿騒ぎだな」
 と、クールでシリアスなキャラみたいに言うシャムロック・ダンタリオン。
 しかし残念ながらこのシナリオはネタであり、彼も割とネタ気質である。
 え? 普段はそんなことはない? まあそうかもしれませんが……。
「……あの、一つ質問いいっすか?」
 対戦相手として選ばれたエスターテ・アレグレットが、手を挙げた。
「なんだ。特別に答えてやってもいいぞ」
「リングに上がってから聞くことじゃないと思うんすけど……何派っすか?」
 こんな質問をしてはいるが、エスターテは別にお菓子にこだわりはない。
 そもそも彼は、いつものように巻き込まれてしまったパターンである。
 が、一回戦の相手が「ドーナツでもクレープでもなくゴボウ派」とかわけのわからないことを言い出すタイプの狂人だった上に負けたので、神経質になっていた。
 勝つならともかく負けるのであれば、どうせならせめて普通のたけのこ派がいい。
 だからわざわざ確認したのだ。しかし……。

「僕は最近流行りの、マリトッツォ派だな」
「またこのパターンっすかもぉおおお!!」
 エスターテは頭を抱えた。
「ん? 気に入らないのか? ならオーソドックスな板チョコでも」
「どっちも存在しないっすよ!? いや僕もどっちでもいいんすけど!!
 ドーナツか! クレープっすよ!! ちなみに僕は一応きのこ派っす!!」
「……(咳払い)仕方ない。ではたけのこ派でいこう。あえてな」
「何があえてなのかよくわかんないっす。けど……」
 ジャキッ。エスターテは愛用のダガーを構えた。
「絶っっっっっっ…………対に負けないっす。負けらんねぇ!!」
 ここで負けたら、なんかもう武闘会にすら参加できている気がしなかった。
 おおエスターテ、不遇な男エスターテ。でもその姿もだいぶ面白い。
「ふん、やる気なのはいいことだ。――来い、アスモダイX!!」
 シャムロックは愛機、魔神機シャムロックを召喚、それに乗り込む。
「ってキャバリアっすか!?」
「僕がいつ、僕自身が戦うと言った? さあ、抗ってみろ!」
 3倍近いサイズ差に気圧されるエスターテだが、彼は覚悟を決めた。
「やってやるっすよこのぉおおお!!」
 絶対に負けられない戦いが、今始まる!

「意欲は十分だな。ならばこの魔神の威光、逆らえるか?」
 まるで天使の背負う光輪めいて、アスモダイXが禍々しい光の波動を放つ。
 それは、生半な敵対者の精神を破壊する、虞を含んだ恐るべき輝きだ。
「くっ……、これやべぇ……! けどこんなところで、怯んでられないっす!!」
 戦わずして膝を屈しそうになるエスターテだが、意地と気力で波動を耐える。
 物理的なダメージは、素早い移動で身を晦ませることで回避してみせた。
 攻撃は最大の防御だ。エスターテは身軽さで勝負する。それが彼の持ち味!
「ほう、これで終わるかと思っていたが……やるな」
 コクピットにふんぞりかえるシャムロックは、にやりと笑った。
「では、これならどうだ!!」
 魔神機が鉄塊剣を振るう! なお、観客席への被害は考慮していない!
「「「ウワーッ!?」」」
 キマイラたちの悲鳴が聞こえるがそれはそれ! 傍若無人だ!!
「うおおおおおっ!!」
 エスターテ、胴体を両断しかねぬ鉄塊剣をぎりぎりのところでくぐり抜け回避!
 続けざまの縦斬撃を横っ飛びで躱し、這うような低姿勢でリングを駆ける!
「何……」
「やるからには、勝つっすよぉー!!」
 再び剣がリングを薙ぎ払った瞬間、エスターテは跳んでいた。
 くるくると空中で回転し勢いをつけると、ダガーを突き立て、跳躍し、また刺突。
 関節部や駆動部を狙い、装甲の隙間から内部にダメージを与えていく!
「ええい、ちょこまかと! なんだこの素早さは!」
 もはや魔神の威光も鉄塊剣も、スピードに乗ったエスターテを止められない。
 とどめにぐさりとダガーが駆動部に刺さると、アスモダイXはがくりと動きを止めた。

「はぁ、はぁ、はぁ……や、やったっすか?」
「……機能不全に陥らされるとはな。ああ、これは間違いなく勝利だな」
 シャムロック自身は無傷。だが、キャバリア戦闘を選んだのは彼自身だ。
 であれば、キャバリアを無力化されたのならば……。
「勝者、きのこ派!」
「や、やったっす……!」
「ふん、なかなか面白い戦いだったぞ。この僕のアスモダイXの攻撃を避けきるとは、やるじゃないか」
「実際マジで危なかったっす……すごい威圧感だったっすよ」
 と、二人はお互いを称賛しあった。
「ところで……」
「え、なんすかその妙に期待を籠めた眼差しは」
「マリトッツォを食べたいのだが、僕は?」
「なんで僕にたかられてるんすかー!?」
 スッキリ勝利は出来ても、厄介事は増えるエスターテだった。どっとはらい。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

純・あやめ
まさか、たけのこ派としてまた戦えるとは思わなかったね。
『これじゃあ予選・決勝じゃなくて、前半戦・後半戦じゃない』
【カキツバタ】、それも言っちゃダメなお約束だよー。

ちょっと戦法を変えてみようかな?【サクラ】の力を借りるよ。
『触れれば監獄空間に収監される黄金の桜吹雪…これを自分に応用すれば、監獄空間を渡って短距離転移を繰り返せるわ』
相手が飛び道具とか使っても転移で打ち消せるからねー。攻防一体のUCだよ。

『これでも負けるようなら、山籠もりで水無月曲槍流の再修業をするから』
えー、それは嫌だー!死んじゃう死んじゃう!
『なんで純家の次期当主が、こんな…あっぱかぱーなのかしら(溜息)』


ラヴィニア・アートレイト
ん。勝たなくてもどっちも、食べれる。
………………(戦う理由が無くなったねこ)
ん、でもたくさん動く。お腹すく。
お腹空いた後のどーなつ、きっと美味しい。
(理由なく戦いへ赴く)
わたしは、きのこの方。どーなつ、未知。でもクレープも食べたい。

ん、正面から戦う、苦手。
搦め手。いつもの。

じゃららららっと沢山鎖を伸ばして
リングポスト、ロープ、頭上の照明や装飾など、
引っ掛けれるところを沢山使い鎖の結界をはる。
敵が触れた鎖が【咎人封じ】となって絡みつく

鎖の元が血液なので千切れても即再生するが、長さに限度があるので
攻撃の鎖剣がほんの僅かの長さの1本しかなくなるけれど
鎖を伝い、飛び交い1本のナイフで果敢に斬りかかる



●それを言っちゃあおしめえよ
「まさか、たけのこ派としてまた戦えるとは思わなかったね」
 純・あやめは、感慨深げな様子で頷いた。
 彼女は予選で惜しくも敗退してしまったのだが、このたび再戦と相成った。

「これじゃあ予選と決勝じゃなくて、前半戦と後半戦じゃない』
 と、彼女と契約している召喚悪魔、カキツバタがツッコミを入れた。
「カキツバタ、それは言っちゃダメなお約束だよー」
 あやめは、わかってないなあみたいな顔でやれやれと頭を振る。
 これはキマイラフューチャーの催しだ。真面目になったほうが負けなのだ。
 あやめは、そのへんをよく理解していた。こういうのはノッた者が勝つ。

 一方、そんな彼女の対戦相手は、黒猫であるラヴィニア・アートレイト。
 彼女も予選で敗退したきのこ派……なの、だが。
「勝たなくても、どっちも食べれる……」
 もともと本能に忠実に動いた結果引き寄せられてきただけであり、
 別にどっちが勝とうが好きなだけどちらも食えるという情報を聞いた結果、
 あれ? そもそも戦わなくてよくね? という結論に至ってしまっていた。
 まさかのアイデンティティ喪失である。シンプルな考え方してるとこういう時詰んでしまうらしい。原始的すぎるのも考えものだ。
「……でも、お腹すいたあとのどーなつ、きっともっとおいしい」
 ラヴィニアは考えた。曰く、空腹は最高のスパイスと云う。
 であれば、腹を減らしてドーナツを食べれば、きっと……ものすごい美味い!
「お腹、すかせる。ついでに、勝つ」
 ラヴィニアは燃えていた。戦闘意欲というより食欲に。

「では……ファイッ!」
 カーン! ゴングが鳴り響き、ふたりはリング上で相対する。
「さっきとは、ちょっと戦法を変えてみよう。サクラ、力を貸して!」
 あやめは契約悪魔・『サクラ』の力を喚び出し、黄金のチェスピースを掲げた。
 するとライブステージのギミックめいて、チェスピースから黄金色の桜吹雪がびゅうびゅうと噴出する。
「きれい」
 ラヴィニアの感想は小学生並だった。だが、これはただの綺麗な桜吹雪でないことを、ラヴィニアは動物的なカンで察知した。
 事実これらは、触れると監獄空間……つまりこことは別の次元に封じられてしまうという、少々厄介なユーベルコードなのである。
「いい、あやめ? これでも負けるようなら、山籠りで再修行よ。気合を入れなさい」
「えー、それは嫌だー! 死んじゃう死んじゃう!!」
 あやめは顔を青くして騒いだ。どうやら相当の荒行をさせられるらしい。
「絶対に負けないぞー! えいっ!」
 あやめは……なんと、自ら桜吹雪に触れた! 何故だ!?

「きえた……?」
 ラヴィニアは、桜吹雪の中に姿を消したあやめを警戒する。
 そう、この桜吹雪は、触れることで監獄空間へと幽閉されてしまう。
 逆を言えば、こことはまったく別の場所に瞬時に移動できる、ということ。
 あやめが、ラヴィニアの背後に現れる。桜吹雪の届く場所が彼女の移動範囲だ!
「もらったー!」
「……!」
 ラヴィニアは振り返……らない。代わりにじゃらじゃらと鎖が鳴った。
 実はあやめが桜吹雪を広く展開している間、ラヴィニアも己の血液から作り出した鎖剣をリング上に展開していたのである。
 これは結界であり、ラヴィニアにとっての『キャットウォーク』としても機能する。
 あやめの攻撃を躱し、ラヴィニアは鎖の上に着地した。そして頭上を取る!
「あやめ、上よ!」
「あれっ!?」
 蛇めいてのたうつ鎖が、あやめを絡め取ろうとする。あやめは短距離転移で回避!
「そっち? ……なんとなく、わかってきた」
 ラヴィニアは本能的なカンで、あやめの転移先を読むと鎖つきナイフを投擲。
 かくして、二人は転移と跳躍を繰り返し、リング上を飛び回り消えて現れる!
「なんの! こっちの番だよ!」
「そっちじゃないよ。わたしはこっち」
「あれー!? このー!」
「……すばやい」
 どちらも回避・攻撃ともに一流。結果として状況は完全な膠着状態となる。
 もはやキマイラたちにも、何が起きているのかわからない。そして……。

「「ぜー、ぜー……」」
 長時間の膠着状態の結果、二人は完全にスタミナ切れしていた。
 やがてキマイラ達は何かを話し合い、ゴングを鳴らす。
「えー……これ以上は決着がつかなさそうなので、引き分けです!」
「「えっ!?」」
 ラヴィニア、あやめ、どちらも驚く。
「……引き分けもありなのね。いよいよなんなのかしら、この武闘会」
 カキツバタだけが遠い目をしていた。キマイラフューチャー、なんでもありである。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

虻須・志郎
たけのこ派

これは正しくキマフュに伝わる伝説のたけのこリング!
天を貫く様に伸びた柱(たけのこ)に支えられて
隆起した正方形の石畳の上に舞い降りる志郎

きのこの方が数が多いならこっちも数を増やしてやんよ!
電脳接続、ドローン群展開――行け、ファルシオン!
溢れるきのこを焼き尽くしてやるぜ!

総勢535体の戦闘端末で会場を覆ってきのこ狩りだ!
全方位からオールレンジ攻撃で畳みかけ
端末に気を取られて隙を見せたら
内蔵無限紡績兵装のロープワークで捕縛してやる

捕まえたら……喰らえ!
自慢の珈琲ギフトも合わせてゆっくり味わうんだ
たけのこクレープを相手の口に押し込んで転向完了試合終了!
どうだ美味いか? 美味いって言うんだよ!


ダンド・スフィダンテ
なるほど戦争!嫌いじゃないぞ!
ふんふん、なになに?今はキノコ陣営が少ないと。じゃあ俺様キーノコ!!

実はステゴロもそれなりに得意なんだが、猟兵相手にどれ程奮闘出来るもんかなぁ。拳が武器判定いける?
プロレス技ってかけても怒られない?ジャーマンスープレックスとかしていい?

あ!!ミューズ相手だと俺様絶対に勝てない(攻撃が出来ない)から出来ればミューズ以外と相手させてください!いやほんと!切実に!

うん!いやぁ、貴殿本当強いなぁ!!
(負傷OKボロ負けOK勝ったらびっくり)
(キノコにだって良いとこはあるんだぞ!作業しながら食べられるとか、タケノコよりも軽いとか!)(説得されると頷いちゃうタイプです)



●熱血! 男と男の戦いがいま、始まる……!
「きのこ派が少ないと聞いたら、俺様としてはきのこに味方せざるを得ない!!」
 と、新たに駆けつけたチャレンジャー、ダンド・スフィダンテが両目を燃やす。
 ぶっちゃけお菓子のことはどうでもよかった。ダンドは騒ぐのが大好きゆえに。
 でもキマイラフューチャーの催しなんて、そんなノリが一番だよね!
「って……な、なんだこれは!?」
 しかしそんなダンドは、聳え立つ巨大なリングを前にして驚愕した!
 なんとそこにそびえるのは……まるでたけのこめいた四本の柱である!

「ハァーッハッハッハ!!」
「!?」
 そこへ響き渡る謎の笑い声! 見よ! 天頂に立つ腕組した人影!
「これはキマイラフューチャーに正しく伝わる決戦の場、たけのこリング……!」
「た、たけのこリングだとぅ!?」
「そうとも。かつて古代のたけのこ超人が、真のたけのこクレープを生み出すために切磋琢磨したとされる、血と汗と涙とチョコが染み込んだリングだッ!!」
 とうっ! と、その謎の人物はリングの上に降り立つ。
「俺の名は虻須・志郎。たけのこが真の王たることを示すためにここへ来た!
 さあ、きのこ派の兄ちゃん。相手をしてやるぜ……ここまで上がってきな!!」
「すごいな、俺様そういう漫画UDCアースで読んだことあるぞ! たしかキンに」
「それ以上はやめておけ!! いいからリングに上がれ!!!!」
「アッハイ」
 なにやら危険が危ないので、ダンドはかっこよくジャンプしてリングに降り立った。
 古今東西、かっこよくジャンプして画面から消えるとどこへだってテレポート出来るものである。大抵は採石場に行くことになるが、それはそれ。

 そして男たちは、伝説のたけのこリング[要出典]で向かい合った。
「貴殿が俺様の相手だな。ミューズでなくてよかったよ、本当に」
「ミューズ? それってスクールアイド」
「貴殿も大概危ないこと言うな!? 女性、という意味だよ!」
 ダンドは慌てて否定した。
「俺様にとって、すべての女性はミューズなんだ。拳で殴るなんてもってのほかだろう?」
「へえ、紳士的じゃねえか。だが、男同士なら……遠慮はいらないぜ」
「もちろんだとも! 俺様も全力で戦わせてもらうぞ」
 ダンドはファイティングポーズを取り、ステップを小刻みに踏む。
「ふっ、遠慮は要らないと言っただろう? 俺は……こいつらを使うぜ!!」
 パチン! 志郎が指を鳴らすと、彼の背後に召喚される無数の機動端末!
「なっ!?」
「行け、ファルシオン! このリング上を余さず焼き尽くせーッ!!」
 機動端末『コ・ファルシオン』その数総計535体!!
 ダンドは……対処不可能! プロレスをやるつもり満々だったからだ!

 なのでダンドは、両腕で上半身をガードしつつ、降り注ぐ砲火の中をまっすぐに突っ切った!
「痛いのなら俺様割と耐えられるぞぅ!!」
「な、何ぃ!?」
 今度は志郎が驚愕する番だ。
 彼の作戦では、敵が機動端末に気を取られた隙に敵を捕縛し、必殺の一撃を叩き込むつもりでいた。
 だが、このダンドという男の侠気たるや、見事! 完全に虚を突かれた!
「くっ……紳士的なだけじゃねえってわけか! 面白くなってきたぜ!」
「もらったぁー!!」
 ダンド、志郎が放った拘束糸を躱し、低姿勢からのタックル!
「ぐおっ!?」
「そぉい!!」
 そして素早く背後に回り込むと、綺麗なジャーマンスープレックスだ!!
「グワーッ!?」
 KRAAASH!! リングが大きく揺れ、志郎は派手に吹き飛ぶ!
 どこぞのプロレス団体のドラ息子もびっくりの、見事なバンプ!
 ちなみに、バンプとは受け身のことである。これがどれだけ派手に、かつ盛大にやれるかで、プロレスラーとしてのショウ適性は決まるといってもいいのだ。
「ハーッ、ハーッ……ここでフォールして……」
 ダンドはボロボロになりながらも、仰向けに倒れた志郎をKOしようとする。
 しかしダンドがフォールにかかったところで、志郎はくわっと目を見開く!
「隙ありだ!!」
「!?」
 志郎は体力を温存していた。起死回生の一手だ!
「喰らえ!! 自作のコーヒーギフトも合わせてなーッ!!」
「モガガーッ!?」
 なんと志郎が繰り出したのは……たけのこクレープ! たけのこクレープだ!
 喰らえというのはそのまんまの意味である! ダンドは口にたけのこを突っ込まれた!
「さあどうだ? 美味いだろうたけのこは! 転向しちまえ!!」
「(もぐもぐ)あっほんとだ美味いなこれ! 俺様負けた!」
「って心変わりはえぇー!?」
 カンカンカンカン! 志郎がびっくりしてる気がするがとにかく決着!
「勝者、たけのこ派!」
「いやーたけのこクレープ美味しいなあ。きのこも美味しいけどこれもいいな」
「お、おう……わかってくれたなら嬉しいぜ」
 若干拳の置きどころを失った感のある志郎である。
「とにかく……あんたも強かったぜ、紳士の旦那!」
「ああ、貴殿もな! そしてきのこもたけのこも、美味いな!!」
 ふたりはがっしりと握手を交わし、カメラ目線になった。
 そう、ヒーローものの映画でよくあるVSシリーズの、アレみたいにだ!!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

レナータ・バルダーヌ
これも何かの縁なので、引き続きたけのこ陣営で参加します。
ただし、あくまでもゴボウ派です。
というか、たけのこを縦に引き伸ばしたら殆ど同じ形ですし、たけのこもゴボウということでいいんじゃないでしょうか?

ビッグゴボーさんは一仕事終えて帰ってしまったので、決勝はわたしだけで戦うしかありませんね。
とっておきの奥の手、【最後のゴボウさんフィーバー!】です!
ゴボウ本来の持ち味を活かし、スリムボディで回避しながら、相手の体力が尽きるまでひたすら【ダッシュ】で【逃げ】回ります。
攻撃しようにも普通のゴボウに毛が生えたようなものですからね、戦闘力がない以上は仕方ありません。
えっ?元の姿で戦ったらゴボウアピールできないじゃないですか!

2戦とも勝利できたので/決勝では負けましたけど、きっとゴボウ需要も少しは増えたはずです。
では旅立ちましょう、ゴボウスイーツが出るコンコンスポットを探して……!
あ、勿論きのこドーナツとたけのこクレープをいただいてからですよ。


月凪・ハルマ
ルールからなにから本気でグダグダだなオイ……
いや知ってたけどね?ここがそういう世界だって事は

◆SPD
とはいえ予想以上にガチだったし、ここで手は抜けない
仮にも勝負という以上は負けたくもないしな
という訳で早速【瞬身】発動

でもって爆裂煙幕弾の【爆撃】で相手を【おどろかす】
その隙に爆発に紛れ【迷彩】で姿を隠し、以降は【忍び足】で
【目立たない】様に隠密行動

今回は遠距離からの手裏剣【投擲】をメインにいくか
(なお手裏剣は通常使用)

相手からの攻撃は【見切り】【残像】【第六感】で回避を試みる
(物理的、尚且つ受けきれる程度であれば【武器受け】も仕様)

後はまぁ、状況により適宜ってことで
とにかく足だけは止めずにいく



●たけのこVSゴボウ……ファイッ!
「わたしはたけのこ陣営ですが、実際はゴボウ派です!!!」
「…………はい???」
 レナータ・バルダーヌの突然の宣言に、月凪・ハルマは首を傾げた。
 きのこでもたけのこでもない。そもそもお菓子ですらねえ!
「わたしが推したいのはゴボウなのです! なぜコンコンコンにはゴボウスイーツがないんでしょう? 不思議だと思いませんか? 思いますよね!」
「あの、いや……」
「そもそも、たけのこを縦に引き伸ばしたらほとんど同じ形ですし、たけのこもゴボウということでいいですよね?」
「それはさすがによくないと思うよ!?」
 おおハルマよ、天性のツッコミ気質のハルマよ。君は苦労することになる。

「っていうか待ってくれ!」
「はい? なんでしょうか」
「いやその……実は俺もたけのこ派……なんだ、一応」
 別にどちらでもそこまでこだわりがあるわけでないのだが、予選でハルマが選んだのは一応たけのこだったのである。
 つまり、まさかの同派閥対決! これはどういう判定になるのか!?
「あ、どちらが勝ってもたけのこ派に点が入ります」
 審判はけろっとした顔で言った。
「それやる意味あんの!?」
「ありますよ!!!!」
 レナータは力説した!
「わたしが連勝すれば、つまりそれだけゴボウ派が増えるということです!
 わたし、もともときのこたけのこ対決には興味ありません! ゴボウ派なので!」
「なんでもありかよキマイラフューチャー……!!」
 なんでもありなのだ。だってこれはネタシナリオだから。
 そんなわけで、まさかのたけのこVSたけのこ(ゴボウ)対決と相成った。

「くっ、けどやる以上は負けられねえ……!」
 ハルマはゴングが鳴ると同時に爆裂煙幕弾を投げ放ち、盛大に煙をあげた。
「わあっ!?」
 突然目の前で無数の爆発と爆煙が生まれたので、レナータはびっくりしてしまう。
 その隙にハルマは姿を隠し、レナータの死角に回り込もうとした。
(ここから手裏剣を投げ続けて、遠距離戦で仕留めるしかない……!)
 近づかれたら、なんかもっとツッコミ入れないといけない気がする。
 ハルマのツッコミ本能が、そう感じていた。間違ってないと思う。

 しかし、ハルマにはひとつだけ誤算があった。それは!
「こうなれば……わたし自身がゴボウになるしかありません!!!!」
「えーっ!?」
 レナータの体がゴボウに変わる! ローカロリーで食物繊維たっぷりだ!
 ハルマは手裏剣を投げまくるが、スリムなゴボウボディはすいすい躱してしまう!
「そ、そんな! そこからいったいどんな攻撃を!?」
「攻撃力? ありませんけど?」
「????????」
 ハルマは宇宙を背負った。こいつは何を言っているんだ。
「あなたが力尽きるまで逃げ切れたらわたしの勝ちです! そういうことで!!」
「あ、はい、じゃあそれで」
「審判テキトーすぎるだろ!? くそっ、ならやってやる!」
 ハルマは手裏剣を投げる! 投げる! 投げる! 投げる!
「ゴボボボボボボボ!」
 レナータ、避ける! あとそのシャウトは何?
 まったく白熱しない、ちょっと白熱する謎の勝負が続く……!

 ……数十分後!
「……ぜ、ぜぇ、ぜぇ、ぜぇ……」
 さすがにスタミナの尽きたハルマは、どさりと仰向けに倒れた。
「勝者、ゴボウ……いやたけのこ? たけ、ゴボ……えーと、とにかく勝ち!」
「やりました!! これでゴボウ派も復権するはずです!!」
 レナータは力強くガッツポーズした。ゴボウ姿で。
「もう、なんなんだよこれ……」
 ハルマは空を仰ぎ、精も根も尽き果てた様子で呟いた。
 キマイラフューチャーは、相変わらず狂っている。それだけはたしかだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

レナーテ・フレンベルク
◎アドリブ等歓迎
予選敗退しても参加可能……決勝とは一体?
いえ、深く考えてはいけないのね、きっと
ともあれ、良い勝負だったわ。ヒルデもお疲れ様
さて、今のところのたけのこ派の戦績は――(予選終了時の戦績を見る)

…………

ヒルデ。決勝も勝ちに行くわよ(意外と負けず嫌い)

■戦闘
先程のは、もちろん全力
だけど、今からお見せするのも間違いなく私の全力よ
【死霊障壁】で自身を守りながら、死霊と共に放つ【呪詛】により敵の妨害を行い
ヒルデがその【怪力】で敵を叩きのめす、私の得意とする戦法

そして頃合いを見て【UC】を発動
この熱狂する会場に集い漂う、たけのこ派の亡霊たち……
彼らを呼び寄せ、ヒルデへと取り込ませる事で彼女を巨大化させるわ
さあ もうひといきよ パワーをヒルデに!
……え?
何言ってるの。折角彼らが力を貸してくれるのだから、早く取り込みなさい

そのまま巨大化したヒルデによる、たけのこ派の執念やら何やらが籠った一撃で勝負を決めに行きましょう
(周囲の空気に毒され気味)
(なんだかんだ、敗北したら認めて相手を称えます)


五百崎・零
きのこ派

え、決勝でていいの?
自分負けたよね。関係ない?
すごいね。なんでもアリだね。
そっかそっか……じゃあ、ひひ、ハハハ……(思わず笑いが込み上げ)

楽しい楽しい闘いを、続行しようじゃねぇか!!

※戦闘中はハイテンション

ヒャハハハハ、相手が誰でも楽しくやってやるよ!
予選に引き続き拳で殴る、蹴る。
今回は銃も使ってやろうか。死んだら楽しくなくなっちゃうから、主に銃は牽制とかに使用して、猟兵に向けて撃つわけじゃない。
やっぱり使い慣れた道具があったほうが、よりスリルがでて楽しいだろ?

勝ちとか負けとか全く気にしない。楽しければそれでいい。
アハハハハ、あー楽しい。
もう終わり?まだだよな?まだやれるもんなァ?



●そこに疑問を持ってはいけない
「予選敗退しても参加可能……?」
「え、決勝出ていいの? 自分負けたよね。関係ないの??」
 レナーテ・フレンベルクと五百崎・零は、当然のようにリング上に招かれ、それでいいのかと思わず疑問を呈していた。

 で、運営側のキマイラの反応はというと。
「え? あ、はい、別にいいですよ。だってその方が楽しいし」
 であった。……やっぱこいつらアレだな!!

「……深く考えてはいけないのね、きっと」
 レナーテは眉間を揉みながら、なんとかノリに馴染もうとしている。
「すごいね。なんでもアリだね。そっかそっか……じゃあ、ひひ……」
 一方のきのこ派である零は……んっなんか笑い始めたぞ!
「……あの、大丈夫かしら?」
「ああ、大丈夫大丈夫……ハハハハ……楽しいから思わず笑いがさァ……」
 レナーテ、だんだんイカれてくる零の顔を見て、思った。
(「あ、これ向こう側に簡単に飛び越えるタイプの人なのね」)
 と。それは実際あっている。零は死にたくないくせに戦うのが大好きなデッドマンなのだ。
「さァ!! 楽しい楽しい闘いを、続行しようじゃねぇか!!」
 ほらハイテンションになった! 拳をがつんと打ち鳴らしてやる気十分だ!

 が、レナーテも、別にやる気がないわけではない。
「さっきのもいい勝負だったわ。ねえ、ヒルデ?」
 背後にそびえる巨大なアンデッドが、こくりと頷く。
「予選終了時の結果では、たけのこ派の戦績はきのこ派に劣っていたそうよ。
 ……というわけで、ヒルデ。決勝も勝ちに行くわよ。全力で行くからね」
 いやむしろめちゃくちゃ燃えていた。レナーテ、意外と負けず嫌いだ。
「では……ファイッ!」
 キマイラ審判の合図とともにゴングが鳴り響き、闘いが始まる!

「素手で殴り合いたいようだけれど、あいにく相手はヒルデに任せるわ」
 レナーテはそう言うとふわりとスカートを翻し、はるか後方に飛び退った。
 直後、彼女の体を死霊の障壁が包み込み、蠢く死霊が波濤となって溢れかえる。
 呪詛を籠められたそれらは、敵対者を妨害する一種のデバフなのである。
「ヒャハハハハ! いいぜいいぜ、その方がやる気が出るからなァ!!」
 零は纏わりつく死霊を殴り飛ばし、時には銃を使ってレナーテを撃ち抜こうとする。
 障壁が銃弾を受け止めるとは言え、いつ破られてもおかしくない。
 ゆえにヒルデはさらにその巨躯を膨れ上がらせ、零に襲いかかった!
「叩き潰しなさい、ヒルデ!」
「ヒャハハハハ!!」
 SMASH!! ヒルデの巨腕と、零の拳が激突。衝撃波が大気を震わせた。
 一撃、二撃、三撃……! あまりの威力に、零の足元がビリビリと揺れる。
 強靭なリングでなければ、足場のほうが耐えきれず崩れていただろう。
「これだけの攻撃を耐えるなんて、さすがは猟兵ね。恐れ入るわ」
「そっちも手強いアンデッド従えてるなァ? ひひ、死にたくねェ!」
 KRASH!! ついに衝撃をこらえきれず、零はざざざざっと大きく後退した。
 だが、レナーテは油断していない。なにせ零はずっと笑っているからだ。
 ヒルデの攻撃はほぼ相殺……いや、骨の体にはダメージが蓄積している。
「どうやら、ここで押し切るしかなさそうね……」
「来るのかい? いいぜ、ドデカい一撃でかかってきてくれよ!」
 零は両腕にバチバチと生体電流のプラズマを纏い、目を爛々と輝かせる。
 レナーテは片手を挙げ、口訣を唱えた!
「さあ、集まりなさい……この熱狂する会場に集い漂う、たけのこ派の亡霊達!!」
 巨骸の暴撃(フィーレ・グロル)。それが、彼女のユーベルコードの銘。
 周辺一帯の霊をヒルデに取り込ませ、巨大化し、辺り一帯を薙ぎ払うという術式だ。
 レナーテのもとに集まってくる亡霊……! えったけのこ派の亡霊って何!?
「たけのこの方が美味しい……」
「きのこも美味しいけどたけのこのほうがいい……」
「おのれきのこ……手軽に食べられるのはアド……」
 恨み(?)の呪いを呻く亡霊たちが、ヒルデの体に吸い込まれる。
 亡霊っていうか、単にキマイラや猟兵たちの熱意が生霊めいて分離してるだけなのだが、まあそれはそれとして!
「さあ、もうひといきよ! パワーをヒルデに!」
 ヒルデは巨大化……あれっ? しない?
「……おいどうした、巨大化してねェぞ?」
「……え? ちょっとヒルデ、何をしているの。早く取り込みなさい」
 巨大な骸骨は、「なんでこんな奴ら取り込まなきゃいけないんじゃい」みたいなモーションをした。
「いいから、取り込みなさい! きのこ派はたけのこの美味しさをわかっていない、だからこのレナーテ・フレンベルクは粛清しようというのよ!!」
 レナーテまで変なこと言い出した! 割と毒されやすいなこの子!?
 ヒルデは致し方なくたけのこ派の執念を取り込む……巨大化だ!

「ヒャハハハハ!! いいねぇ!! 楽しいぜぇ!!」
 零はバチバチと腕に電流を集中させ、ヒルデの一撃を……真正面から、受けた!

 BOOOOM!! 爆煙が生まれる……はじき出されたのは、零だ!
「ぐえっ!! ……いってて、自分の負けかァ」
 余波で片腕は吹き飛んでおり、ヒルデももとのサイズに戻っていた。
 つまり、お互いにそれほどのダメージだったということだ。まさに実力伯仲。
「本当にやるわね、あなた……敬意を表するわ。けれど、勝ったのは私たちよ」
 レナーテがふぁさぁ、と髪をかきあげると、ゴングが鳴り響く。
「勝者、たけのこ派!」
「ひひ……あーあ、残念。けど楽しかったからいいか。あんた達、強かったぜ」
 零は負けても楽しそうに笑い、立ち上がり、レナーテとヒルデを称賛した。
 ただひとり(?)ヒルデだけが、なんであんな妙なもの取り込まなきゃいけなかったんだろう……って感じで、肩を落としていたのだが、まあご愛嬌である。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

茜崎・トヲル
【白黒鴇朱】
あーさんとタケノコクレープ!

みゃーさんのかっこいい!おれもコンコンして同じ効果のビームハンマー使う!
よーしスーさん!全力でいこーぜ!

ウワーッ!パンデモニウム!!
かみさま、気軽に絶望演出しすぎじゃない?!
けどねえ……おれたちが組んだら最強なんだぜ!

角を代償に遠吠えだ!わおーん!これであーさんに超幸運付与!
さらに肉体改造(技能!)で自分を強化!ハンマーぶん回して押しとーる!
ははふ、甘いぜみゃーさん!スーさんは武器なしで強いんだ!
あーさん!みゃーさんの相手まかせていーい?!おれはかみさまを倒す!

えっはっ?!どこから来たの蛇の人?!
強いね!でもそれなら隙ついて抜けるよ!かみさまお覚悟ーっ!


深山・鴇
【白黒鴇朱】
きのこ/逢真君と

コンコンすれば何でもあるな
(ビーム刀、斬れないが斬った斬られたの感触がある)
恐ろしく胡散臭いな、実はもう一回裏切るしボスだろ君

いつでもどうぞだ逢真君
奇獣の助けを借りて攻め入る
空飛ぶ獣を足場にして駆け、茜崎君に真っ向勝負
ちとキツイか、なら背後…スキアファール君と組むと二人の動きが段違いだな
けど、こっちもかみさまの援護があるんでね

ヤン坊君(防御系のみ使用)出番だぜ、俺の方から出てくるとはお二人さんも思うまいよ
逢真君が狙われたら、ヤン坊君に乗って挟み撃ちを狙おうか
それでも倒されたらヤン坊君は俺を手助けしてくれ、逢真君の弔い合戦といこうじゃないか(死んでそうだが死んでない)


朱酉・逢真
【白黒鴇朱】
きのこ派で深山の旦那と
心情)どォも、実はたけのこ派のスパイをしていたきのこ派だよ。たけのこ派を全力で潰すよ。味知らんけど。
会話)ンじゃ始めっか。病毒は使わん。相手取るは最上質ふたり、こっちゃ最上質と雑魚。だが雑魚は群れるモンさ。
行動)烟管ふかして煙を幕に・影通れンよに結界閉ざし。来い、奇獣ども。飛べ。駆けろ。跳べ。ただの獣でもヒトは殺せる。ならば怪物ンなったなら?溢れて覆え、隙つき襲え。モノクロふたりの注意をひきつけ、旦那の足場になれ。ふっとばされたら受け止めろ。当たったら負けだぜ、引っ込むように。コレ越えて届くなら、防御・回避は無粋。来いよ白いの、俺は一回殴られただけで死ぬぞォ!


スキアファール・イリャルギ
【白黒鴇朱】
タケノコ派でトーさんと

な、なんだってー朱酉さんがスパイだったなんてー(棒読み)
昨日の敵は今日の味方――今度はガチめの戦闘です、頑張りましょうねトーさん!

うわっやはり戦法がエグイ!
敵に回したら一番怖い人だ……!
数には数で、UCで影手を呼び出し奇獣たちを攻撃!
甘いですね深山さん、私に背後は無いようなものですよ
呪瘡包帯を解き放ち、全方位からの捕縛を試みます!
えぇ、任せてくださいトーさん
あなたはこの影手を足場にして朱酉さんの所へ!
吹き飛ばされたら影手で受け止めますよ

えっこれは――八岐大蛇!?これも朱酉さんの……!?
トーさんと朱酉さんの元へ向かいますか……!
影手と呪瘡包帯で何とか阻止します!



●武闘会の結果や……いかに!?
「どォも、実はスパイだったンだ俺ァ」
「「「えっ!?」」」
 さも当然みてえな面でとんでもねえホラを吹く朱酉・逢真。
 3人が唖然としてる間に、逢真はとことこ鴇の隣に立ち、ビシッと白黒を指差す。
「ってワケだ。たけのこ派ども、全力で潰すぜ。主に眷属と旦那が」
「しかもこの期に及んで他力本願か君は!! まあそうだろうがな!!!」
 深山・鴇ですらツッコミを入れざるを得なかった。
「えーと……じゃあおれとあーさんがたけのこ派?」
「そういうことになるみたいですね……」
 茜崎・トヲルとスキアファール・イリャルギは顔を見合わせた。
「あ」
「どうしたのあーさん」
「えーと……な、なんだってー朱酉さんがスパイだったなんてー(棒読み)」
「あ! なるほどなー! なんてこったーだまされてたぜー(棒読み)」
 なんか大根も腐る勢いの棒読み演技始めたし。なんだこいつらノリノリだな。

 まあともかくそういう流れで、チーム替えしての決勝となった4人。
 鴇は適当にリングをコンコンコンすると、ビーム刀がブゥンと飛び出した。
「なんでもあるな、この世界。斬れないが感触だけはあるみたいだ」
「ひひ、向こうはやる気だぜェ深山の旦那。力を合わせてブッ潰そうや」
「恐ろしく胡散臭いな、実はもう一回裏切るしボスだろ君」
「俺がいつ裏切ったってンだよゥ、裏切ったのは旦那のほうだろォあの島で」
「……さて! 気合を入れていくぞ逢真君!」
「反論出来ねェからって強引に話進めてるよな旦那ァ!」
 盤石のチームワーク(?)だった。もうこの時点で不安しかない。
「昨日の敵は今日の味方……今度はガチめで来そうですよ、トーさん!」
「そーだね! かみさまとはおれもやったことあるけど……すげーよ」
「すごいんですか」
「うん。すごかった」
 なんかちょっと別の意味に聞こえる会話だが、まあそれはそれとして。

「さて、いつでもどうぞだ逢真君」
「あいよゥ」
 逢真は煙管をふかし、ふぅ、と紫煙を吐き出す。
 彼のクソ雑魚肺活量ではありえない煙が、もくもくと周囲を覆う……煙幕だ!
「来い、奇獣ども。翔べ。駆けろ。跳べ」
 うぞうぞと蠢く眷属どもが、めりめり音を立てて膨れ上がる。
 ねじくれた角が生え、いくつもの腕と足を備え、目が4つ、6つに。
 つまりは、怪物である。狼が、猿が、狢が、狸が! 怪物に変貌していく!
「うわっやはり戦法がエグい! こっちの影が入り込む余地を潰してきた……!」
「ウワーッ! パンデモニウム!! かみさま気軽に絶望演出しすぎ!!」
 そこらのオブリビオンでもやらないだろうガチ戦術にドン引きの二人。
 逢真自体は極めて脆弱でも、それを補う力があるからこそ、彼は神足り得る。
 トヲルの言葉通り、煙に満ちたそこはまさしく万魔殿と化した!

「けどねえ……おれたちが組んだら」
「ええ、最強なんですよ!」
 だが二人は不敵に笑い、まずスキアファールが影の手を喚び出し奇獣を攻撃。
 トヲルは角に宿った重魔力を消化、因果律を超えた幸運をもたらす雄叫びをあげる!
「おしとおーる!!」
「おっと、そうはいかないな!」
 ハンマーを生み出し駆け出したトヲルの前に、奇獣を駆る鴇が出現。
 奇獣の背を蹴って加速すると、ハンマーとビーム刀ががきんと激突した!
「く……!」
「へへーん! パワー対決なら負けないもんねー!」
 トヲルの怪力は伊達ではない。いかな鴇とて正面勝負は手に余る。
 鴇は瞬時に思考を切り替え、煙に紛れる形でスキアファールを討ちにかかる!
「スーさん!」
「大丈夫です、トーさん!」
 スキアファールは『呪瘡包帯』を解き放ち、背後の鴇を拘束しようとしていた。
 斬りかかろうとした鴇は、捕縛結界に気付きギリギリのところで踏みとどまる!
「おっと、危ない危ない。わざわざ後ろに回り込んだと言うのにな」
「甘いですね深山さん、私に背後は無いようなものですよ」
 これではスキアファールを討つのも手間だ。鴇は舌打ちしつつも笑う。
 その間に、トヲルは蠢く影の手を足場に逢真へと迫る!
「おっとォ、俺を叩きに来るかい。ひひ、そりゃそうだわなァ」
 奇獣は攻撃のためというよりも、ふたりの狙いを分散させるためにある。
 鴇の足場であり盾であり、これを超えられてしまえば逢真はゲームオーバーだ。
「来いよ白いの、俺は一回殴られただけで死ぬぞォ!!」
「うおおお!! かみさま、お覚悟ーっ!!」
 トヲルのハンマーが振りかぶられる。勝負あったか!?

 ……だが、その時である!
「俺が動けば逢真君はノーマークだ。それがわかってないとでも思ったかい?」
「……!?」
 鴇が、呪瘡包帯の拘束をかいくぐり、トヲルの後ろに迫っていた。
 ありえないスピードだ。ここに来るまで奇獣は薙ぎ払ってきたはず。
「……って、蛇のひとーっ!?」
「や、八岐大蛇!? 朱酉さんの……!?」
 然り。鴇が譲り受けた八岐大蛇が、鴇を届かせたのだ。
「俺の方から出てくるとは思わなかっただろう? 挟み撃ち成功、だな」
 ビーム刀は、威力ではハンマーに劣る。だが疾い!
「ぐわーっ!!」
「トーさーん!!」
 トヲルはばっさりと斬られ(もともと再生するから別に問題ないのだが、それはそれとしてダメージはない)、ハンマーを手放して奇獣に呑まれる。
「ひひ、残念残念。いつかのときは俺が負けちったしなァ?」
 逢真はふぅー、と紫煙を吐き出す。奇獣の流れが、防から攻へ転ずる!
 トヲルを助けようと伸ばされた影手は、奇獣に蹂躙されていく!
「こ、これがお二人のコンビネーション……! うわあああっ!?」
 そしてスキアファールも奇獣に呑まれ、戦いは終局した。

「……勝者、きのこ派!」
「「負けたぁ~~~……」」
 奇獣の足跡がそこら中についた二人は、背中合わせにへたりこむ。
 鴇と逢真はハイタッチ……の代わりに、煙管と拳をこつんと鳴らした。
「ひひ、だが危ないとこだったぜェ。あれだけの群れを超えられるたァな」
「奇策が功を奏した、それが分かれ目だったな。さすがはふたりだ」
「くー、やっぱ強いなぁかみさま達は! でも楽しかった!」
「ええ、全力を尽くしましたからね。いい余興になりましたよ」
 4人はお互いを称え合い……ふと、スタジアムの電光掲示板を見上げる。

「さーて、猟兵部門最終結果は!?」
 実況キマイラが叫ぶと、ドルルルルルル……デン! と表示される点数!

『きのこ派:9勝1分け』
『たけのこ派:9勝1分け』

「ほォ」
「おや」
「ありゃ~」
「あらら……」

「……同点! 同点です!! きのこたけのこ武闘会、まさかの引き分け!!!」
 驚くべきことに(※誤解ないように書いておくと、判定はマジでダイスを振ってちゃんとしており、最後のこのリプレイの結果は10:9できのこ派の勝利というドラマチックなものでした)猟兵達の戦いは完全な互角で終わったのである。
 だが、誰もそれに異議を唱える者は居なかった。
 だって……スイーツは、どちらも美味しいから!!
「ひひ。俺ぁ味わからンがよ、これはこれで面白ェ結果じゃねえか」
 と、逢真は煙管を吹かしつつ言った。
「んだね! よーしあーさん!」
「ええ、今度は我々大食いブラザーズの力を見せつけましょう!」
「やれやれ、皆元気だな」
 鴇は苦笑しつつ、湧き上がるキマイラたちを見やった。
 誰もが笑顔で楽しげな、ハロウィンの日。そこに文句をつけようはずもない。
 なんだかんだで、鴇も雰囲気に呑まれていたからだ。
「……あァまったく。騒がしいこった。ひひ、ひ」
 囀るように聞こえる逢真の言葉も、けして嘲りなど宿ってはいない。
 神は、一時の刹那を楽しむ"いのち"らを、慈愛を秘めた瞳で見つめていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年10月30日


挿絵イラスト