碎輝(小学生)と猫と秋祭り
「たたたた大変っす!! 小学生形態の碎輝が襲われるっす!!」
慌てふためいてグリモアベースに飛び込んできた雨月・雨莉(は何もしない・f03581)の言葉に、これまでの彼女の言動を知る猟兵は、つまり犯人はお前か? と、先んじて筵で彼女をぐるぐる巻きにした。一瞬ポカンとした後、雨莉は慌てて身をよじる。
「違うっすよ!! 犯人は俺じゃないっす! 俺だったらたとえ小学生形態の碎輝がその辺歩いてても、陰からこっそり盗撮する程度で済ませますよ!」
それはそれで犯罪だよ! という突っ込みはともかく。一応疑いは晴れたので、猟兵達は彼女を筵から解放した。雨莉はゲホゲホと咳をする。
「まったくもう……推しに認知されたくない俺が、推しを襲うわけないじゃないっすか。襲うのは骸魂と合体してオブリビオン化した妖怪っすよ」
オブリビオン。その言葉に、猟兵達は一転して真剣な面持ちになる。よかった雨莉やショタ好きの変質者じゃなくて……じゃなくて。オブリビオン化した妖怪は、妖怪親分たる碎輝すら襲ってしまうのか。早くオブリビオンを倒して、飲み込まれた妖怪を救出しなければ、と猟兵達は拳を握った。その決意に、それもそうなんすけど、と雨莉は続ける。
「せっかくこっちが苦労して碎輝と戦って、定期的に彼をショタに……もとい小学生形態にして、無限の成長能力を停滞させてるのに、襲われることで結局、碎輝が強く成長しちゃうのも避けたいじゃないっすか。碎輝はすーぐ成長してやっつけようとしますからね」
確かに、と猟兵達も頷く。もちろん碎輝が殺されるのは防ぎたいし、かといって立ち向かうために碎輝が強く成長してしまうのも避けたい。ここは猟兵だけでオブリビオンを迎え撃ち、返り討ちにする必要があるようだ。
だいたいの概要が分かったところで、雨莉がより詳しい説明に移る。
「小学生形態の碎輝が襲われるのは、カクリヨで開催されてる秋祭りの縁日でですね。予知が狂うといけないので、事件現場には碎輝にもいてもらわないといけないっす」
ちなみに、小学生になっても碎輝はほぼほぼメンタリティが変わらないらしい。つまり、相変わらずカッコいい談義にはノリノリで乗ってくるってことか。
「なんか変わってることがあるとすれば~、そうっすねー、少しかけっことか夜店とか好きになってるかな? ってことぐらいでぐふっ!」
自分で言ったことに自分で(何それ可愛い的な意味で)ダメージ受けた雨莉が血反吐吐いた。事情を知らない猟兵がおい大丈夫か? と心配そうに声をかける。
「だいじょうぶです。ちょっと小学生碎輝が尊すぎただけです」
片手で口元を押さえたまま、心配してくれた猟兵にひらひらもう片方の手を振ってみせる雨莉。それから取り繕うみたいに、背筋を伸ばして、真面目な顔で言う。
「で、小学生碎輝と一緒に秋祭りを楽しんでいればそのうち、碎輝を狙うオブリビオンがやってきます。さっきも言ったように、碎輝はすぐ成長して立ち向かおうとするので……『ここは俺にまかせて先にいけ』とか『ここは俺に譲ってくれないか?』みたいな、ヒーロー大好き小学生が燃えるシチュエーションで出番を譲ってもらって、かわりに戦ってください」
現れるオブリビオンは、金秘華猫。月の精(光)を食べて化け猫になったという、人を魅了したり、化けて悪戯するのが大好きな迷惑な猫だ。碎輝を狙うのも、金ぴか大好きだから殺して黄金竜の鱗を剥ぎ取りたいみたいなしょうもない理由らしい。雨莉も雨莉だが敵も敵だ。
「金秘華猫……こいつは攻撃が命中した対象に、徐々に体が猫化する呪詛とかかけてくる厄介なやつで…………徐々に体が猫化する呪詛?」
その響きに、ネコミミショタ碎輝……とかどこかイッちゃってる目で呟く雨莉。絶対脳内でろくでもない世界にトリップしてるので、猟兵達は戻って来いと彼女の目の前で手のひらをブンブン振った。アイツもう竜のツノ生えてるだろ。
「はっ……! そうだった……!!」
その突っ込みに、雨莉は目を見開いて正気に返る。……正気に戻るきっかけオイ。というのは置いといて。
「とにかく、戦い方や性格的な意味でなかなかいやらしい猫なので、注意してください」
と雨莉は顔だけはキリッと、涎を拭いながら言った。お前さっき何を想像してたんだ。というのももう置いとこう……と猟兵達は呆れかえって。
「まあせっかくなんで、ここは小学生碎輝と合法的にイチャイチャ……もとい交流しながら、秋祭り楽しんできてくださいよ。俺はここで見てるんで! 絶対に碎輝守ってきてくださいねー!!」
と後ろでブンブン手を振る雨莉を半ば無視しながら、現場に転送されたのだった。
ライ麦
ライ麦です。
当シナリオは、私が出した【Q】小学生形態の碎輝を守りたいの結果出現したシナリオフレームになります……ええええこんな、100%私のシュミで出した【Q】でも採用されるの!? って私が一番ビックリしました、トミーウォーカー様ありがとうございます……!(本社のある方に向かって深々と礼)
【Q】出したからには頑張ります!!
というわけでOP簡易纏め。
●第一章
小学生碎輝と合法的にイチャイチャ……もとい交流しながら、カクリヨの秋祭りの縁日を楽しみます。小学生になっても碎輝はほぼほぼメンタリティが変わっていません。つまり元の碎輝自身もあのイケメンな外見で中身は子供っぽいってことですね何それクッソ萌えるわという私のどうでもいい感想が挟まりました。忘れてください。
時間帯は夜になります。少しかけっことか夜店とか好きになってるらしいので、縁日の夜店とか喜びそうですね。縁日によくある屋台とかはだいたいあるとお考えください。お客様のアイデア(プレイング)次第で、変わり種の屋台なども出せるかもしれません。
●第二章
碎輝(小学生)を狙う敵が現れます。碎輝はすぐ成長してやっつけようとしますが、ここで成長されてしまうと、せっかく彼と戦って無限成長を止めた苦労が水の泡なので、ここはヒーロー大好き小学生が燃えるシチュエーションで出番を譲ってもらって、かわりに戦いましょう。
以上です。
それでは、皆様のプレイングを心よりお待ちしております!
第1章 日常
『百鬼夜行のお祭り騒ぎ!』
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POW : 縁日のごちそうに舌鼓!
SPD : 幻想的な情景を堪能する!
WIZ : お祭りグッズを見て回る!
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
コトト・スターチス
雨莉お姉さんがいろいろたいへんでしたが、まずは碎輝親分さんといっぱいあそべばいいのですね?
浴衣に着がえて夜店にれっつごーっ!(WIZ)
こういうお祭り、アニメではよく見ますが実際には来たことがないので、とっても新鮮ですっ
せっかくなのでゲームっぽい屋台で……あっ、射的をやってみたいです!
ひとまず挑戦してみますが、なかなか当てるのはむずかしいですね
ですが、碎輝親分さんなら当ててくれるはず
「碎輝親分さんのかっこいい所が見たいです! がんばってください!」
きっと、すてきにかっこよく命中しそうです
親分さんのかっこよさをたたえて、コツをおそわりたいですっ
あ、この時の様子はあとで雨莉お姉さんにお伝えしますねっ
「雨莉お姉さんがいろいろたいへんでしたが、まずは碎輝親分さんといっぱいあそべばいいのですね?」
コトト・スターチス(バーチャルネット辻ヒーラー・f04869)は先日の大事件を思い返しつつ、ウキウキと浴衣に着替えて縁日に向かう。私信ですがあの節は大変お世話になりました、ありがとうございます。おかげ様で雨莉は元気です。元気に変態発言するほどに(通常運行)。
それはともかく。
「こういうお祭り、アニメではよく見ますが実際には来たことがないので、とっても新鮮ですっ」
コトトは目を輝かせて周囲の夜店を見回す。アニメのお祭り回でお馴染みのあんな屋台やこんな屋台が目の前に実在することに感動を覚えつつ、さてどこから回りましょう? とコトトは考えた。
「せっかくなのでゲームっぽい屋台で……」
キマイラ世界のMMORPGの辻ヒーラーとして活躍していた、彼女らしい発想で屋台を探していたコトトの目に、射的の屋台が飛び込んできた。
「あっ、射的をやってみたいです!」
早速駆け寄り、射的の銃を手に取るコトト。ひとまず構えて、景品を狙って打ってはみるものの。やはりアニメで観ただけで実際にやったことがないと、なかなか当たらない。
「う~ん……むずかしいですね」
眉根を寄せる彼女に、
「どうやら苦戦してるみたいだな!」
と、後ろからひょっこり顔を出した人物が声をかけた。
「あっ、碎輝親分さん!」
そう、そこにいるのは竜神親分碎輝だった……ただし、小学生形態の。猟兵達と戦った時より大分縮んでいる。それでも、不思議と印象はそれほど変わらなかった。中身がそれほど変わらないからだろうか。
「碎輝親分さん、ちょうどよかったです! ぼくじゃ当たらなくて、ちょっとやってみてくれませんか?」
実際ちょうどよかった、彼を守らないといけないのだから、近くにいてくれた方が何かと都合がいい。弾んだ声で話しかける彼女に、
「俺が?」
と、碎輝が自分を指差して首を傾げる。コトトは頷いた。
「碎輝親分さんなら当ててくれるはずです! 碎輝親分さんのかっこいい所が見たいです! がんばってください!」
おだてるコトトに、碎輝もすっかりその気になったらしい。ノリノリで銃を手に取り、無駄にくるくる回して胸を張る。
「そこまで言われたら仕方ないな! 一肌脱ごうじゃないか! で、どれが欲しいんだ?」
「あそこにあるねこのぬいぐるみが欲しいです」
「分かった、任せとけ!」
銃を構えた碎輝が、真剣な面持ちでねこのぬいぐるみに照準を合わせる。小学生になってもそこは竜神親分碎輝、無限に成長する者。あっという間に射的のコツを覚えた彼が、見事コルク銃でねこのぬいぐるみを撃ち落とす。
「やった、取れたぜ!」
景品を手にドヤ顔する彼に、コトトはパチパチと手を叩いて、惜しみない称賛を送った。
「すごいです! すてきな、かっこいい命中でしたっ! 何か、コツとかあるんですか?」
「コツかあ、まずはぶれないように脇をしっかり締めること、あとは下から上を狙うように撃つこと、だな!」
お前達猟兵なら、もっと強くなれる、景品だって取れる! と励ましながら、ねこのぬいぐるみを渡す碎輝。ありがとうございます、と受け取りながら、コトトは笑顔で言った。
「あ、この時の様子はあとで雨莉お姉さんにお伝えしますねっ」
またアイツ死ぬぞ。
大成功
🔵🔵🔵
ウィル・グラマン
●WIZ
なんか雨莉がまたよく分からねぇことを言ってたけど、いつもの事だしな
予知が狂うと悪いから事前にあれこれやっておけねぇのが癪に障るけど、早い話が悟られないようにボディーガードしろってことだろ?
んじゃ、それらしく屋台の出店を周りながら色々見ていこうぜ
へぇ、お面に綿あめの絵袋、それにビニールヨーヨー
カクリヨ親分のキャラクターグッズが結構あるんだな
お、見ろよ碎輝
お前のお面まであるぜ
なんとなく実感が湧かなかったけど、ホント有名人なんだな
折角だし、親分グッズでも買ってみようぜ
…コレなんてどうだ
新し親分の触れちゃいけないネズミ耳と山本親分ネコ耳のビニールカチューシャ
俺は新し親分で、碎輝は山本親分な
「なんか雨莉がまたよく分からねぇことを言ってたけど、いつもの事だしな」
グリモア猟兵が言ってたことを反芻しながら、ウィル・グラマン(電脳モンスターテイマー・f30811)は頭の後ろで手を組んだ。おいグリモア猟兵、お前の変態発言ついに「いつもの事」呼ばわりされたぞ。とはいえ事実である。事実なので置いておこう。
ウィルは呟く。
「予知が狂うと悪いから事前にあれこれやっておけねぇのが癪に障るけど、早い話が悟られないようにボディーガードしろってことだろ?」
ならそれらしく、屋台の出店を周りながら色々見ていくか、とウィルは小学生形態の碎輝と一緒に夜店を回る。
「へぇ、お面に綿あめの絵袋、それにビニールヨーヨー。カクリヨ親分のキャラクターグッズが結構あるんだな」
「ほんとだな、言われてみれば……」
しげしげと眺める碎輝。ウィルがお面屋の一角を指差す。
「お、見ろよ碎輝。お前のお面まであるぜ。なんとなく実感が湧かなかったけど、ホント有名人なんだな」
「……なんか、恥ずかしいな……親分なんて呼ばれちゃいるが、実際のところ俺は生まれたばかりの竜神にも負ける、自他ともに認める最弱の竜神なのに」
今は小学生形態になってるから余計に、と碎輝は照れて頬を掻く。
「それに、有名人っていうならお前達猟兵の方がよっぽど有名だぜ」
「そうなのか?」
「ああ、何せカクリヨを救った英雄だからな」
碎輝が頷く。
「猟兵をグッズ化してもいいくらいだ」
「いや、いっぱいい過ぎて無理だろ」
突っ込みつつ、折角だし、とウィルは話しかけた。
「なんか親分グッズでも買ってみようぜ」
「そうだな、なんかちょっと気恥ずかしい気もするけど……記念だからな!」
口ではそう言いつつ、実際は割とノリ気な碎輝と一緒に親分グッズを探すウィル。やがて、
「……コレなんてどうだ」
とあるものを見つけてきた。
「新し親分の触れちゃいけないネズミ耳と山本親分ネコ耳のビニールカチューシャ」
「なるほど、これがあればあの二人の親分気分を味わえるってわけか……面白いじゃないか!」
自分とは違う親分になりきれるグッズを、興味津々に眺める碎輝。なかなか感触が良さそうなので、じゃあ、とウィルは差し出した。
「俺は新し親分で、碎輝は山本親分な」
「分かった! たまには違うもの生やしてみるのもいいよなー!」
碎輝はノリノリで山本親分ネコ耳のビニールカチューシャをつけた。図らずもかのグリモア猟兵が夢見た光景が爆誕した。たぶんここにヤツがいたら、「ネ、ネズミ耳ショタとネコ耳ショタ碎輝~!!」とか口走った挙句連写してそのままぶっ倒れてた気がする。
大成功
🔵🔵🔵
第2章 ボス戦
『金秘華猫』
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POW : にゃーんにゃん♪
攻撃が命中した対象に【徐々に体が猫化する呪詛】を付与し、レベルm半径内に対象がいる間、【金秘華猫に好意を寄せてしまう呪詛】による追加攻撃を与え続ける。
SPD : 月を食らう猫
戦闘中に食べた【月の光】の量と質に応じて【更に妖艶な姿になり、一時的に無敵になって】、戦闘力が増加する。戦闘終了後解除される。
WIZ : 化け猫の悪戯
【面をかぶることで、周囲の猟兵や妖怪の姿】に変身し、武器「【不意打ちの爪や牙】」の威力増強と、【バレた時は猫の逃げ足】によるレベル×5km/hの飛翔能力を得る。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「ナミル・タグイール」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
そうして、猟兵達が小学生形態碎輝とイチャイチャ(語弊)しながら縁日を回っていた時だった。
「ふふ……見つけたにゃぁ……」
突然、やたら妖艶な、二足歩行の金色猫が碎輝の前に躍り出た。
「ここで会ったが百年目だにゃ、お前の金ぴか、全部寄越すにゃぁ……」
キセルを片手に、ニヤリと妖しげな笑みを浮かべる金秘華猫。なんだコイツ、と碎輝は睨みつけた。
「何言ってるのかよく分からないが、人が弱くなってる時に襲ってくるとは卑怯な奴だ……!」
こんな奴さっさと『成長』してぶっ飛ばしてやる! といきり立つ碎輝に、猟兵達は一斉に冷や汗をかいた。
今成長されたらマズイんだってば!!
リオ・ウィンディア
随分妖艶な猫に襲われる碎輝さん…?
えっと状況は成長しちゃまずいんだよね、成長ってなんだろうってちょっと思う私だけれども、つまり大人になるとまずいってことでいいかしら?
私もこんな見た目だけれども、見かけによらないからね、そこは言いたいことがわからなくもない…。可愛いっていいよね(ボソ
碎輝さん、ここはお姉さんに任せなさい!
え、子供じゃないか?コホンこれは仮の姿なのです
本当の姿は…こっちなのじゃ(真の姿解放
白狐に変身
【楽器演奏、歌唱、パフォーマンス、呪詛、精神攻撃】
マルシュアスを取り出して一曲奏でる
天に浮かぶ丸い月 仰げばふわり薫秋
地上では華やかな屋台 色とりどりの浴衣
あぁ、今宵は楽しき秋祭り
されどけばき化け猫一匹現れて せっかくのお祭り台無しに
さぁ、戦うは美しき白き狐が一匹現れて
この戦いやいかに さあさぁ見ものだよ!
さりげなく金秘華猫の悪口を挟みつつ、音楽を楽しませないようにする
動くを遅くして無敵モードに対抗
ダガーを取り出して【早業、二回攻撃】
「随分妖艶な猫に襲われる碎輝さん……?」
小学生碎輝のピンチに駆けつけたリオ・ウィンディア(黄泉の国民的スタア・f24250)は、睨み合う両者に首を傾げた。
(「えっと状況は成長しちゃまずいんだよね、成長ってなんだろうってちょっと思う私だけれども、つまり大人になるとまずいってことでいいかしら?」)
成長、という言葉にも色々と意味合いはあるが。とりあえずはそういう風に解釈する。リオ自身、見た目は10歳の愛らしい少女だが、真の姿は……そういう意味で、言いたいことがわからなくもない。けど。
(「可愛いっていいよね」)
ボソリと呟き、リオは碎輝の前に立った。
「碎輝さん、ここはお姉さんに任せなさい!」
「お姉さんに任せなさいって、お前も子どもじゃないか! ここは俺が成長して」
わめく碎輝を制止し、リオは咳ばらいをひとつ。
「コホンこれは仮の姿なのです。本当の姿は……こっちなのじゃ」
瞬間、リオの姿が10歳の少女から、白狐の耳と尻尾を生やした美しき女性へと変わる。呆気にとられた碎輝も黙った。
「なんじゃにゃあ、急に成長して……変な奴だにゃ」
うろんな目で金秘華猫はリオを見る。
「そっちが変身するなら、こっちも変身して対抗にゃ!」
言うなり金秘華猫は、降り注ぐ月光に向かって大きく口を開く。月の光が、口の中に吸い込まれていく。ゴクンと光を飲み込んだ金秘華猫の体が輝き、さらに妖艶な姿へと変化した。
「ふふ……この姿ならわちきは無敵……猟兵なんかに負けないにゃ」
ぺろりと舌なめずりする金秘華猫に、
「さあ、それはどうじゃろう?」
リオは不敵に笑い、手回しオルガン式魔楽器・マルシュアスを取り出した。そして一曲奏でながら、美しき歌声を響かせる。
「♪天に浮かぶ丸い月 仰げばふわり薫秋
地上では華やかな屋台 色とりどりの浴衣
あぁ、今宵は楽しき秋祭り
されどけばき化け猫一匹現れて せっかくのお祭り台無しに
さぁ、戦うは美しき白き狐が一匹現れて
この戦いやいかに さあさぁ見ものだよ!」
さりげなく挟んだ金秘華猫の悪口は、呪詛と精神攻撃と相まって相手に音楽を楽しませない。狙い通り、ムッとした金秘華猫が毛を逆立てる。
「このあちきに向かって、化け猫とはなんじゃにゃ! もう怒ったにゃ! お前なんかこの爪で……」
リオに向かって長い爪を振りかざす金秘華猫。しかし、その動きはスローモーションのように遅い。思うように動かぬ体に、
「あ、あれ……今無敵状態のはずなのに……どうしちゃったにゃ?」
と戸惑う。その隙を狙い、リオはマルシュアスの底から水と風の精霊ダガー・ロータスを取り出すと、目にも止まらぬ早業で二回敵を斬り裂いた。
「にゃああああ~!?」
大ダメージに絶叫する金秘華猫。碎輝を狙う敵との戦いは、初手から順調な滑り出しでスタートした。
大成功
🔵🔵🔵
コトト・スターチス
碎輝親分さんも、オブリビオンにのっとられたねこさんもたすけますっ
もらったぬいぐるみを大切にリュックにしまって、安全そうな場所においてから、聖天使猫モードに変身しますにゃー!
(黒猫耳尻尾と天使の光の翼が生える)
「親分さん、先ほどのお礼も兼ねて、ここは僕に任せてくださいっ」
と、ずいっと親分さんの前に出て戦いますっ
例え猫さんが変身して隠れても、僕の【情報収集】能力なら居場所を【見切り】、対応できますにゃー!
逃げたら僕も飛翔で追いかけて、オブリビオンのみを【浄化】するよう聖なるパワーをメイスに纏わせてフルスイング
【吹き飛ばす】ほどの【気絶攻撃】で、大ダメージを狙います!
「これが猫のパワーですにゃー!」
コトト・スターチス(バーチャルネット辻ヒーラー・f04869)は、先ほど碎輝にとってもらったねこのぬいぐるみを大切にリュックにしまった。それを安全そうな場所に置いてから、キリリと敵に向き直る。
「碎輝親分さんも、骸魂に飲み込まれたねこさんもたすけますっ」
決意と共に、ねこへんしん(ホーリーエンジェリックキャットフォーム)で聖天使猫モードに変身! 黒猫耳尻尾と天使の光の翼を生やし、ずいっと碎輝の前に進み出る。
「親分さん、先ほどのお礼も兼ねて、ここは僕に任せてくださいっ」
「そうか、そこまで言うなら……頑張ってくれ!」
ヒーロー大好き小学生として、恩返ししたい気持ちを無下にはできない。碎輝も素直に応じてくれた。ごく自然な流れで出番を譲ってもらったコトトは、メイスを金秘華猫に突き付ける。
「ここは僕が相手ですにゃー!」
「ふん、素直に相手なんかしてやらないにゃ! 猟兵相手はもうまっぴらだにゃ~!」
リオとの戦いでもう懲りたのか、金秘華猫はあっかんべーをするように舌を出した。そしてそそくさと面をかぶる。すると、その姿が戦いに気付いて集まってきた周囲の妖怪と同化した。だが、たとえ変身して他の妖怪の中に紛れても。コトトの情報収集能力なら、居場所を見切って対応できる。
「そこですにゃー!」
ズバリ指差すコトトに、
「げっ!? なんでバレたにゃ!?」
慌てた金秘華猫は、三十六計逃げるに如かず! と猫の逃げ足で飛翔し、逃げようとするが。
「逃がしませんにゃー!」
すかさずコトトも、背中の聖痕から生えた純白の光の翼で飛翔し、追いかける。あっという間に追いついた彼女は、骸魂のみを浄化するよう聖なるパワーをメイスに纏わせ、フルスイング!
「にゃああああ~!?」
ホームラン! ってぐらい吹き飛ばされた金秘華猫は気絶して地面に落っこちた。大分ダメージくらったらしく、ピクピクしてる相手に、
「これが猫のパワーですにゃー!」
とコトトは大きく胸を張ってみせたのだった。
大成功
🔵🔵🔵
ウィル・グラマン
【SPD】
ふーん、あのケバそうなおばさん猫が金秘華猫なんだな
夜空に浮かんでるお月さまの光で強くなるなら、これならどうだ!
ゲーミングパーカーに仕込まれた電脳ゴーグルから、縁日らしいお化け屋敷の電脳空間を展開してやるぜ
中は真っ暗な暗闇だから、戸惑ってる隙に碎輝の手を引きながら小声で「イタズラしようぜ」って誘ってみるよ
まー、猫なんだしすぐに目が慣れちまうけど、その目の良さが命取りってな
それに金ピカに目がないんなら、UCで作った本物そっくりの小判を見逃すはずがねぇよな?
後は小判と俺達で誘い込んで、来たらこの紐を引けば……上から大量の大判小判が一気に降り注いで好きな物に埋もれちまうって仕掛けさ
にひひ♪
「ふーん、あのケバそうなおばさん猫が金秘華猫なんだな」
ウィル・グラマン(電脳モンスターテイマー・f30811)の呟きに、倒れてた金秘華猫もピキッと青筋を立てた。
「ケバ……!? し、失礼しちゃうにゃ!」
怒りで立ち上がった金秘華猫は、降り注ぐ月光を喰らい、更に妖艶な姿と変身する。
「どうにゃ? これでもうケバいなんて言わせないにゃ!」
ウインクして色っぽいポーズを決める金秘華猫。だが、ウィルは見てなかった。
「夜空に浮かんでるお月さまの光で強くなるなら、これならどうだ!」
色っぽい仕草には一瞥もくれず、ウィルは素早くゲーミングパーカーを被り、仕込まれた電脳ゴーグルから、縁日らしいお化け屋敷の電脳空間を展開する。
「えっ!? なになになんにゃ!? 急に真っ暗になったにゃ!?」
突然暗くなったことに驚き、金秘華猫は慌てて周囲をキョロキョロと見回す。その隙に、ウィルは碎輝の手を引いた。
「イタズラしようぜ」
小声で囁く彼に、
「イタズラ? って、何するんだ?」
首を傾げて碎輝が問う。
「それはな……」
ごにょごにょと耳打ちするウィル。その内容に、「そうか、それなら……!」と碎輝も頷く。
「な~に話してるにゃ~?」
そこに金秘華猫がにゅうっと顔を出した。ヒッと首をすくめる二人。お化け屋敷の電脳空間なだけに、まるで化け猫のようだ。実際化け猫だけど。金秘華猫はふふんと胸を張った。
「ふん、一瞬驚いたけど、こんな暗闇、わちきにはどうってことないにゃ! なぜなら……わちきは猫だからにゃ~!」
にゃはははは! と高笑いする金秘華猫。しかし、ウィルはニヤリと笑った。
「その目の良さが命取りってな! ほら、これな~んだ?」
暗闇の中でヒラヒラと、手に持った何かをちらつかせるウィル。キラッと光るそれに、金秘華猫は目の色を変えた。
「金ぴかにゃ……! 寄越せにゃぁ~!!」
ガバッと飛び掛かってくる金秘華猫を避け、ウィルは「こっちだ!」と碎輝と一緒に駈け出す。
「待つにゃ! 金ぴかと金ぴか竜の鱗、どっちも寄越すにゃあ~!!」
すかさず追ってくる金秘華猫。ウィルと碎輝は走って角を曲がり、袋小路に飛び込んだ。
「こんなところに飛び込むなんて、バカだにゃ! もう逃げ場はにゃ」
「今だ!」
追って来た金秘華猫の前で、ウィルと碎輝は勢いよく紐を引いた。途端に上から大量の大判小判が降ってきて、彼女は埋もれる。
「にゃああああ~!?」
「好きな物に埋もれるなら本望だろ? まあこれはサイバー・インストレーションで作った、本物そっくりの偽物だけど♪」
にひひ♪ とウィルは悪戯っぽく笑って、碎輝とハイタッチを交わしたのだった。
大成功
🔵🔵🔵
森宮・陽太
【POW】
アドリブ連携カオス大歓迎
よぉ、碎輝
何だか面妖な猫に絡まれて大変だな?
ま、成長する前に倒してやらぁ
手始めに「高速詠唱」+指定UCでハルファスに変身
…碎輝、驚くんじゃねーぞ?
全身エメラルドの二対の羽根を生やした女性姿の悪魔って
ぜってー目のやり場に困るだろうからよ
しかし猫化の呪詛が厄介だな、おい
とはいえ、俺の二槍はどっちも俺の意志で伸長するもんでなぁ?(にやり)
「おい猫、てめーは金ぴか以外の宝石に興味はあるか?」と喧嘩売りながら
時速1万キロ超える速度で飛翔し急接近しつつ弱い炎弾で「制圧射撃」
隙を見せたら二槍伸長「ランスチャージ、串刺し」で一気に貫いてやらぁ
ま、金ぴかは骸の海で愛でておけ?
「よぉ、碎輝。何だか面妖な猫に絡まれて大変だな?」
ポンと碎輝の肩を叩いたのは森宮・陽太(人間のアリスナイト・f23693)。面識のある彼の姿に、碎輝の表情もパッと明るくなった。
「陽太! そうなんだよ、コイツ人が弱くなってる時に襲ってきてさ! あんな奴、俺が『成長』すれば一瞬で……!」
拳を握りしめる碎輝の周りで、パチパチと成長電流がはじける。それをまあ待て、と制止し、陽太は碎輝の前に進み出た。
「あんな猫、成長する前に倒してやらぁ」
そう言って、陽太は高速詠唱で悪魔「ハルファス」を召喚する。そして、ボソッと呟いた。
「……碎輝、驚くんじゃねーぞ?」
「? 驚くって、何が……」
首を傾げる碎輝の前で、陽太は高らかに詠唱した。
「戦の種を蒔きしハルファスよ、我が身体に宿り、その無限の武装を以てこの場を制圧せよ!!」
瞬間、陽太は全身エメラルドの二対の羽根を生やした女性姿の悪魔に変身した。驚くなと言われてもこれは驚く。目を見開き、
「……あ、驚くなってそういうことか……」
とちょっと赤くなって目を逸らした。確かにこれは目のやり場に困る。
「なんだにゃ! そんな全身緑のヤツより、わちきの方がセクシーだにゃ!」
その様子を見てプンスカ怒る金秘華猫。……怒るのそこなんだ。
「お前も猫になって、わちきの魅力にメロメロになるがいいにゃ~!」
キラリと光る爪を碎輝に向かって振り下ろす金秘華猫。危ない、と咄嗟に碎輝を庇う陽太の背に、鋭い爪痕がはしる。と同時に、頭上になんか生えた。
「お前……その耳……」
呆然と指差す碎輝に、「耳……?」と頭に手をやると、何かモフッとしたものに触れた。猫耳だった。金秘華猫は高笑いする。
「にゃはははは! 思ってた相手とは違うけど、これはこれでいいにゃ! それは徐々に体が猫化する呪詛! これでもうお前はわちきの魅力から逃れられないにゃ~!」
「猫化の呪詛か……厄介だな、おい」
陽太は金秘華猫を睨みつけた。ただでさえハルファスの姿に変身しているのに、その上に猫要素もプラスとはややこしいことこの上ない。おまけに、相手に好意を寄せてしまう呪詛付きとは。とはいえ。陽太はにやりと笑った。
「俺の二槍はどっちも俺の意志で伸長するもんでなぁ?」
濃紺のアリスランスに、淡紅のアリスグレイヴ。構える陽太に、金秘華猫は思わず後ずさりする。
「な、なんか嫌な予感がするにゃ……ここは三十六計逃げるに如かずにゃ~!」
面をかぶり、得た飛翔能力でもってトンズラしようとする猫。
「待てよ、おい猫、てめーは金ぴか以外の宝石に興味はあるか?」
そう喧嘩売りながら、陽太はその背を時速1万キロ超える速度で飛翔して追い、急接近する。金秘華猫は驚愕に目と口を見開いた。
「にゃにゃにゃ!? ほ、宝石は売れば金ぴかになるからそういう意味では興味が……いや何素直に答えてるにゃわちき!? お前みたいなエメラルドはノーセンキューだにゃ~!」
「そうかよ、つれねぇなぁ。好意を寄せてしまう呪詛をかけたのはてめーだろうがよっ!」
そう言いつつ、陽太は弱い炎弾を放ち続け、制圧射撃する。
「よ、避けきれないにゃ……!」
慌てふためく金秘華猫が大きく体勢を崩す。その隙に、陽太は二槍を伸長させ、ランスチャージと串刺しの技能でもって一気に敵を貫いた。
「にゃああああ~!?」
断末魔の声を上げ、金秘華猫は合体していた妖怪を残して消えていく。二槍をしまい、陽太は呟いた。
「ま、金ぴかは骸の海で愛でておけ?」
そして地に舞い戻り、元の姿に戻った陽太に、碎輝が駆け寄ってきた。
「やったな! 俺が成長するまでもなかったか、さすがは猟兵だな!」
笑顔で言う小学生形態の碎輝に、ああ、と一瞬頭を撫でて返しそうになり……思いとどまってグータッチした。小学生になってるとはいえ、メンタリティはそのままだ。子供扱いするのはちょっと可哀想かもしれない。そんな陽太の手を、碎輝が引いた。
「なあ、よかったら戦勝祝いに、夜店で何か食べていかないか? 奢るからさ!」
他の猟兵の皆も! と手招きして、碎輝は駈け出す。
「祭りはまだまだこれからだぜ!」
頷き、猟兵達は彼の後に続いて歩き出す。こうして、闖入者を無事に倒した猟兵達は暫し、碎輝と共に秋祭りを楽しんだのだった。
大成功
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