アポカリプス・ランページ⑧〜モヒカンタウンだぁ!
●清く正しいモヒカンの街!?
カナダとの国境にほど近い巨大拠点。だが、アポカリプスヘルでの戦いが進む中、ついにそのような場所にまで、悪意の魔の手が伸びていた。
「……ってわけで、あなた達には今からその街に行って、オブリビオン軍団が送り込んだ『敵の間者』を倒して欲しいってわけ」
のっけから難しい内容の任務を、パトリシア・パープル(スカンクガール・f03038)は、さも簡単に言ってのけた。もっとも、この後に彼女が話す内容に比べたら、そんなものは些細なことなのだが。
「えっと……その街なんだけど、住んでる男の人の大半が、刺付き肩パット装備したモヒカン野郎よ」
おい、それってどう見てもレイダーじゃないか! そんな突っ込みが入りそうだったが、パトリシアは気にせず話を続ける。
「まあ、見た目は凶暴そうな感じなんだけど、中身は聖人君子だから。子どもとかお年寄りには優しいし、街を守るためにレイダーと戦った後も、『後片付け』とか言ってちゃんと埋葬してるみたいだし」
なんというか、見た目とテンションの高さで、どこまでも損をしている連中のようだ。しかし、オブリビオン軍団が送り込んだ間者は、紛れもない凶悪そのものな性格のモヒカン! こいつらを放置しておけば、他のオブリビオンを手引きして、この拠点に攻め込ませるかもしれない。
「街のモヒカン達も強いっちゃ強いけど、さすがに中から崩壊とか敵を手引きなんてされたら、たくさんの人が死んじゃうわ。いくら強面なお兄さんでも、殺されるのを黙って見逃すのはダメダメっしょ」
そういうわけで、正義のモヒカン軍団の中に紛れ込んだ、悪のモヒカンを探して成敗するのが今回の任務だ。悪のモヒカンは見た目こそ住民と区別がつかないが、中身は正真正銘の悪人なので、悪のテンプレ的な行為を思わず行ってしまう可能性がある。
自分勝手な理由から犯罪に走ったり、弱い者を虐めたりするモヒカンは、オブリビオンの手先と見て間違いないだろう。敵は複数が街の中に潜んでいるので、手分けして探し出し退治せねばならない。
「あ、そうそう! やっつける時は、なるべく街の人達に分からないようにしてね。悪者相手だとフィーバーしちゃう人も多いから、余計な騒ぎになって被害が広がってもマズいっしょ」
幸い、潜入したモヒカンの戦闘力は、良くも悪くも見た目通りの雑魚である。猟兵の手にかかれば簡単に退治できるので、後は彼らをどうやって誘導するかが鍵となる。
なんとも面倒臭い依頼だが、正義のモヒカンがいたっていいじゃない! そう言って、パトリシアは猟兵達を、清く正しいモヒカンお兄さん達が住む拠点へと転送した。
雷紋寺音弥
このシナリオは戦争シナリオです。
1章だけで完結する、特殊なシナリオとなります。
●モヒカンタウン
男性の大半がモヒカンに刺付き肩パットという、世紀末な格好をしています。
ただし、中身は品行方正で義理人情に厚く、弱者を虐げる者を許さない正義感です。
●潜入した間者
オブリビオン軍団の手先として、街に潜入しています。
見た目は街に住んでいるモヒカン達と全く変わりませんが、中身は非道で悪辣なゲス野郎です。
悪の本能から、ついゲスっぽい行動に出ることがありますので、それをヒントに見分けましょう。
なお、彼らの存在を住民に気付かせないよう調査を行うと、プレイングボーナスが得られます。
第1章 冒険
『ヒドゥン・エネミー』
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POW : 拠点周辺を歩き回り、怪しい人物を探す
SPD : 人目につかないように行動し、情報収集する
WIZ : 避難者のふりをして住民達に話を聞く
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
夜刀神・鏡介
「外見で判断するべきじゃない」とは言ったもんだし、そのとおりだと思うが
それはそれとして、第一印象ってのは大切だと思うんだよな
尤も、この世界だと外見で相手を威圧して襲われないようにする、とかも大切かもしれないが
さておき、ざっと人々の様子を窺い……見た目だとよく分からんな
嘘をつくのは少々心が痛むが「あっちの方で人が倒れてるぞ」などと声をかけてみようか
大抵のモヒカンは善人ってことだから助けに向かうだろうし、いかないのは悪のモヒカンである可能性が高い
とはいえ、それだけで決めるのも危ないので助けに行かなかったモヒカンに質問……カマをかけることで正体を暴き、救助に行ったモヒカンが戻ってこない内に倒そう
●犯人は貴様だ!
夜刀神・鏡介(道を探す者・f28122)が一歩足を踏み入れると、そこはまさしくモヒカンのパラダイスだった。
右を向いても左を向いても、モヒカン、モヒカン、またモヒカン。どこぞのパンクライブ会場かと勘違いしそうになる光景だったが、しかし彼らは決してバンドマンでもなければ、ましてや悪人というわけでもない。
「ヒャッハー! 腹を空かせているやつはいねぇかぁ? 今日は特別サービスで、お粥を三杯までお代わりOKだぜぇ!」
「どうした、お嬢ちゃん? あぁ、連れてる仔犬が病気だってかぁ? だったら、今すぐに毛布を用意してやるぜぇ!!」
炊き出しをしているモヒカンに、弱った動物を保護しているモヒカン。世紀末な格好と喋り方を除けば、彼らのやっていることは、紛れもない善行に他ならない。
(「外見で判断するべきじゃないとは言ったもんだし、そのとおりだと思うが……それはそれとして、第一印象ってのは大切だと思うんだよな」)
それでも鏡介は、自ら進んで人助けをするモヒカン達に、どうしても違和感を覚えざるを得なかった。
なにしろ、このアポカリプスヘルにおいて、モヒカンヒャッハーといえばレイダーの代名詞。まあ、敢えて相手を威圧することで、街がレイダーに襲われないようにしているのかもしれないが……同族と思われるような格好をするのはどうなのか?
「さて……とりあえず見ては回ったが、やはり見た目だとよく分からんな」
外見で判断できない以上、後は行動で判断する他になかった。ここは、少々心が痛むが、虚言で相手の出方を見ることにしよう。
「大変だ! あっちの方で人が倒れてるぞ!!」
突然、群衆の真っただ中で、鏡介は叫んだ。そんな言葉を聞いては、正義のモヒカンどもは黙ってはいられない。我先にと、場所も確かめずに鏡介の指差す方へ殺到して行くが、そんな場の空気を全く読まず、一人裏路地へと向かって行くモヒカンの一団が……。
「……おい。なんで、お前達は助けに行かないんだ?」
「あぁん? なんだぁ、テメェは? 別にどうだっていいだろうが!」
街のモヒカンとは違う、明らかに敵対的な態度。やはり、こいつらが悪のモヒカンなのだろうか。
「お前達、さては余所者だな? どこから来た避難民だ?」
あくまでカマをかける形で、鏡介は尋ねた。だが、それを聞いたモヒカン達は顔を見合わせると、一斉に武器を取り出して、鏡介のことを取り囲んだ。
「こいつ、俺達が外から来たって知ってやがるのか!?」
「だとしたら、生かしちゃおけねぇ。ヘッヘッヘ……兄ちゃん、運がなかったな」
下劣な笑みを浮かべ、斧やボウガンを手にしたモヒカン達が鏡介に迫る。ここまでくれば、もはや目の前の連中がオブリビオンの尖兵であることに間違いはない。
「それは、こちらの台詞だ。悪いが、時間をかけるつもりはない」
回転しながら二振りの刃を抜けば、それだけでモヒカンどもの首が飛び、頭と身体が泣き別れ!
哀れ、何が起きたのかも分からないまま、悪のモヒカン達は骸の海へと還されてしまったのであった。
大成功
🔵🔵🔵
七那原・望
なんだかすごい見た目してるらしいですけど、見た目だけで人を判断するのは良くないのですね。
相手が善人か悪人かを判断するならこれです。
スイカ割り公認ルールの一つ、100ドル紙幣を落とすなのです。
念の為わたしは隠れて落としましょう。
見られると本来の市民が拾った時に届けに来ちゃうかもですし、その後優しくされすぎて逆にチャンス逃しそうなのです。
いい人が拾ったら然るべき場所に届けるでしょうから、場所を転々としながら落としましょう。
あの人ネコババしましたね。
人気のない所まで気配を殺して追跡したら悲鳴を上げさせる間もなく絶・蘇威禍割で割りましょう。
拾ってくれた人には後でカバンに穴が空いてたと説明しましょう。
●モヒカン割りの時間だぁ!
街の男の大半が、刺付き肩パットにモヒカンヘアーという異様な拠点。
いったい、何をどう間違えれば、こんなことになってしまうのか。もっとも、中身は至って善人なので、外見だけで彼らを恐れてしまうのは失礼だ。
(「なんだかすごい見た目してるらしいですけど、見た目だけで人を判断するのは良くないのですね」)
七那原・望(封印されし果実・f04836)にとって幸いだったのは、視覚を封じられている彼女にとって、モヒカンヒャッハーなファッションか否かはあまり関係がないことだった。
だが、それは即ち、視覚に頼って敵を探すことが難しいということでもある。いかにも悪そうな表情のモヒカンがいれば、あるいはカマをかけられたのかもしれないが……ここはひとつ、お金を使って悪人を誘き出すとしようか。
(「相手が善人か悪人かを判断するならこれです。念の為、わたしは隠れて落とした方がよさそうですね」)
大通りにて、100ドル紙幣を落としては、望は誰かが拾わないかと物陰から様子を窺った。自分の姿を見られると、万が一にも優しいモヒカンに拾われた場合、色々と世話を焼かれて面倒になると思ったので。
(「……誰も拾った気配がありませんね? どうしたのでしょう?」)
だが、望の予想に反し、街を行き交うモヒカン達は、誰も紙幣を拾おうとしない。荒廃したアポカリプスヘルにおいて、既に紙幣などは意味を成さない。故に、食料や燃料、あるいは武器弾薬といった類のものでなければ、誰も興味を示さないのだ。
これは、作戦失敗か。仕方なく引き上げようと望が諦めかけたところで、誰かが紙幣を拾い上げた。
「ヘッヘッヘ……こんなもん、今じゃケツ拭く紙程度にしかならねぇが、それでも貴重な紙だからな」
紙幣を拾ったのは、いかにも悪人面したモヒカンの男。望は彼の顔まで分からなかったが、それでも男が紙幣を勝手に自分の物にしたことは事実であり。
(「あの人ネコババしましたね」)
男の跡を追って人気のない場所まで来ると、そっと息を殺して近づく隙を窺う。どうやら、男はタバコを吸いたいようで、先程の紙幣でタバコの葉と、それからイケない薬になる葉っぱも紙幣で巻いて、徐に火を着け吸い出した。
「ぷはぁ~! やっぱ、自分で巻いたタバコは、拾ったシケモクとは味が違……うごっ!?」
「外すなんて有り得ない。絶対に割ります」
男が油断した隙を突いて、望の強烈な一撃が男の頭に炸裂する。それは一発だけでなく、二発、三発と次々に襲い掛かり……気が付けば、男の身体からは『頭部』という概念が完全に消滅していた。
「………」
頭がなくなってしまえば、それはもはや人間ではない。物言わぬ肉塊となった男は、やがて溶けるようにして骸の海へと還される。後には、彼が吸っていた即席のタバコが、白い煙をくすぶらせているだけだった。
成功
🔵🔵🔴
アモール・グラナディージョ
紛れ込んだ悪人探し。まずは、人集めから。
楽器屋の許可をとった後、店の前で、空っぽのギターケースを広げて、大道芸の様に自慢のフラメンコを披露するよ。
カスタネットに合わせて、情熱のボルテージを上げていけば、ケースの中におひねりがチャリン間違い無いよ。
帰りに、おひねりの入った財布をうっかりを装って落とす。
拾った人の中に、財布を返すフリをして近づいて、私の持ってる銀の懐中時計を始めとした金目のもの全部おいてけ、とか言ってくる輩が居たら悪人確定だもん。
倒しちゃって良いんだよね?
UC降魔点穴で、致命傷の気門へ時間差攻撃、悪人さんの死兆星はすでに輝いています。
傍目にはただの心不全。
(取られたものは後で回収)
●お前は既に逝っている?
街中に響くモヒカン達の熱狂。楽器を扱う店の前では、アモール・グラナディージョ(風水彗脚拳の舞姫・f32818)が絶賛野外ライブ中!
「いいぞー、姉ちゃーん!」
「ヒャッハー! 最高だぜぇ!!」
自慢のフラメンコを披露すれば、カスタネットの音に合わせて、モヒカン達がおひねりをギターケースに投げて行く。もっとも、物資の乏しいアポカリプスヘルでは、小銭や紙幣など殆ど集まらず、もっぱら物資の類ばかりが集まっていたが。
(「どうしよう……。これ、財布に入らないよね……」)
山のように積まれた缶詰や保存食、あるいは武器弾薬や楽器のパーツを見て、アモールはしばし考えた。
これだけの物資、持って帰るにはかなり大きな袋が必要だ。いや、下手するとリヤカーに積んだ方がいいかもしれない……と、思っていたら、なにやら気のいいモヒカン達が、本当にリヤカーを持って来てくれた。
「いやぁ、楽しかったぜ、姉ちゃん!」
「こんな世界じゃ、娯楽も碌にねぇからな。ほら、荷物の積み込みを手伝うぜ」
どうやら、見た目がヤバくても中身は善人というのは本当のようだ。ならば、ここはお言葉に甘えて、荷物を積むのを手伝ってもらおう。
(「まあ、財布じゃなくても、これだけ貴重な物資を持ってれば、悪者から狙われない方がおかしいよね」)
考えていたのと流れは違ったが、結果はオーライ。群衆に手を振り、リヤカーを引いてアモールは去った。そして、彼女が人気のない路地裏を曲がったところで……連中は、唐突に現れた。
「ヒャッハー! おいおい、随分と荒稼ぎしたみてぇじゃねぇか!」
「悪ぃが、そこのリヤカーに積んでる荷物を全部……いや、それだけじゃねぇ! テメェの身体も置いて行ってもらうぜぇ!」
分かりやすい程にゲスな言動。これでもかというくらい、悪辣な要求。間違いない。誰がどう見ても、こいつら絶対にオブリビオンだ。
「えっと……倒しちゃって良いんだよね?」
周りを囲まれていても、アモールは何も気にしていなかった。そのまま、モヒカン達の前に近づいて行き、軽く秘孔を突けば終了だ。
「あぁん? なんのつもりだ、姉ちゃん?」
「もしかして、抵抗のつもりかぁ? 笑わせてくれるぜぇ!」
自分達がされたことが何なのかも理解できないまま、悪のモヒカン軍団は、アモールのことを嘲笑った。もっとも、それが完全なる死亡フラグであることは、もはや疑いようのないお約束。
「悪人さんの死兆星はすでに輝いています」
「なっ……ごはぁっ!!」
心臓を内部から爆破され、モヒカン達はそのまま白目を剥いて逝ってしまった。傍から見れば、完全な心不全としか思えないだろう。まあ、そもそも誰の目も気にならない路地裏だったので、後は連中の死体が骸の海へと還ってくれるのを待つだけだ。
「折角もらったんだし……これは持って帰ろうかな?」
そして、誰に知られることもなく成敗された悪人どもを横目に、アモールは様々な物資の積まれたリヤカーを引いて行ったのであった。
成功
🔵🔵🔴
柊・はとり
変な集落が多すぎる…
この前モヒカンを散々ボコった気もするが
気のいい連中もいたとは正直見直した
見た目で判断するのは良くない…って事で
俺もジャラジャラ付けて敬意を表すか
他のアクセは勘弁してくれ
モヒカンに憧れる貧弱な少年のふりをして
奴らに接触し情報収集する
偽神兵器は折り畳み収納しておく
俺もアニキ達みたいにマブくなりたいんすけど
どうしたらいいっすか?アドバイス下さい
俺の演技は大根で棒読みかもしれないが
正義のモヒカンは快く答えてくれると思う
逆に俺を弱い者と見て
嘲笑したり恐喝や暴力に走り出したら
もう間違いなくヒャッハーだ
お前みたいな奴は先週百遍殴ったわ
見た目で判断すんなよ…!
UCを使い推理(物理)でボコる
●憧れのモヒカン兄貴!?
「変な集落が多すぎる……」
男の大半が刺付き肩パットを装着したモヒカンという謎の街。
そこを訪れた柊・はとり(死に損ないのニケ・f25213)の、第一声がそれだった。
この世界において、モヒカンとはレイダーの代名詞。現に、はとりも先日、悪のモヒカンを散々な目に合わせて成敗した気がする。
だが、中身が善人である以上、見た目で判断するのはよろしくない。と、いうわけで、はとりは自分も鎖のアクセサリーをジャラジャラと付けて、モヒカンの街に潜入した。
街の中には様々なモヒカンがいたが、その誰もが人々に優しい世界を作り上げている。足の弱い老人を支えてやったり、物資を人々へ平等に配ったり。本当に、あの格好さえなければ、聖人君子そのままなのだが……。
「すみません! 俺もアニキ達みたいにマブくなりたいんすけど、どうしたらいいっすか? アドバイス下さい!」
モヒカンに憧れる貧弱な少年のふりをして、はとりは彼らに接触した。台詞は棒読みの酷いものだったが、それでも正義のモヒカン達は、そんなことなど気にしなかった。
「おぅ、いいぜ! 教えてやる! 今の時代、マブい男ってやつは『弱気を助け』て『強気を挫く』ができねぇとダメだ」
「当然、悪人から舐められたら終わりだからな! 連中もビビるくらい過激な格好してねぇと、この荒廃した世界を生き残れねぇぜ」
なるほど、格好はハチャメチャだが、一理ある。まあ、それで悪人と同じ刺付き肩パットにモヒカンというファッションに走るのは、さすがにどうかと思うのだが。
「あざーっす! 俺も誰かを守れるような、立派なモヒカンを目指すっす!」
爽やかに礼を述べ、立ち去って行くはとり。だが、彼が路地裏に足を踏み入れた瞬間、前後から彼の退路を奪う形で、複数のモヒカン男が現れた。
「ヘッヘッヘ……兄ちゃん、そんなに強くなりてぇのか?」
「だったら、俺達が身体に教えてやるぜ。授業料は……てめぇの持っている全財産と、てめぇの命で勘弁してやらぁ!」
この街で、恐喝や略奪をするモヒカンなど、その時点でオブリビオンに決定である。小難しい推理など必要ない。ここ、アポカリプスヘルにおいて、レイダーなど邂逅と同時に悪・即・滅がお約束だ。
「お前みたいな奴は先週百遍殴ったわ! 見た目で判断すんなよ……!」
「な……ぶべらっ!!」
アクセサリーの鎖を拳に巻き付け威力を強化したパンチを、はとりは情け容赦なく悪のモヒカンどもの顔面に見舞った。哀れ、彼らの顔面はそれだけで陥没し、二度と再び起き上がらなかった。
「……だから言っただろ? 見た目で判断するなって」
この街で本性を現した時点で、そちらの未来は断たれていた。物言わぬ屍と化し、骸の海へと返って行く悪人どもに、はとりは冷たく告げて立ち去った。
大成功
🔵🔵🔵
素皇・花飾
間者を探し出せば良いんだな。品行方正、清廉潔白な、ヒャッハーモヒカンを未来永劫保護し守るためにも、悪の手先の好き勝手は見逃せんな!
見渡す限りのモヒとカンだ。百聞は一見にしかず。一度は来てみたいヒャッハーの楽園だな!
悪党の手口といえば、困ってる人に漬け込んで騙すのが常套手段だ。私達が困ってる人を探して相談に乗っていれば、本日のカモを取られまいと、向こうの方から割って入ってっくるんじゃないかな?
UCでお招きした幼女様と一緒に、悪党のシマをあらすぞ。その後は、のこのこ出てきた奴をマークしてチームで悪さ動いてるような奴らも芋づる式に引きずり出してやるぞ。
悪党どもの拝む明日の日の目は無いと思え。
●ヒャッハーパラダイス
品行方正、清廉潔白なヒャッハーモヒカン達を、未来永劫保護して守るため。この街に忍び込んだ悪の手先を倒すべく、素皇・花飾(花の龍・f31538)は気合いを入れた。
「間者を探し出せば良いんだな。よし……」
それにしても、街の中は本当にモヒカンの男ばかりだ。見渡す限りの、モヒとカンだ。一度は来てみたい、ヒャッハーの楽園とはこの場所のことか!?
(「悪党の手口といえば、困ってる人に漬け込んで騙すのが常套手段だな。だったら……」)
しばし考えた後、花飾はユーベルコードで呼び出した幼女達と一緒に、とりあえず『何か困っているふり』をして辺りを見回した。幼女達も、それに続く。ある者は大事な玩具を落としたと言い、また別の者は道に迷ったと言い……ネタに困った時は、とりあえず「3日も食べていないので死にそうだ」とでも言っておいた。
「玩具を落としたってぇ? ヒャッハー! だったら俺が見つけてやるぜぇ!」
「おいおい、3日も食ってねぇってマジか? あ、さては嬢ちゃん、ここに来たばっかの避難民ってやつだなぁ? だったら、今日は俺が奢ってやるぜ!」
花飾達を助けてくれたのは、大概が気のいいモヒカンばかりだった。が、やはり中にはヤバい連中が混ざっていたようで、道案内をすると言いながら、気が付けば人気のない路地裏へと彼女達を誘導していた。
「……ここは?」
「へっへっへ……残念だったな、お嬢ちゃん達。親からはぐれた迷子なら、俺達がここで攫っても、だ~れにも分からねぇってやつだよなぁ?」
案の定、花飾達を誘拐して、危険な悪党の下へ売り飛ばそうと襲い掛かって来た。
「ヒャッハー! 観念しやが……ぶべらっ!?」
だが、モヒカン達が襲いかかろうとした瞬間、花飾の髪の毛が瞬時に複数の拳の形を作り、反対に彼らを殴り飛ばした。何を隠そう、霊力を流すことで様々な形になる花飾の髪の毛こそが、彼女の強力な武器のひとつだったのである。
「悪党どもに、今日を生きる価値はない。拝む明日の日の目は無いと思え」
「ひっ……! た、助けてく……ぐぁぁぁぁっ!」
情け容赦なくボコボコにされて行くモヒカン達。花飾と幼女達を捕まえようと、迂闊に集団で現れたのが災いして、彼らは瞬く間に一網打尽にされてしまった。
大成功
🔵🔵🔵
クロエ・アスティン
も、モヒカンだらけでありますね。
ちょ、ちょっと怖いけど頑張るであります。
怪しいヤツなら路地裏とかに潜んでいるでしょうかと路地裏を重点的に探してみます。
「へへ、お嬢ちゃんみたいな子がこんな路地裏にいちゃ危ないぜ」と言って……こ、これは当たりでありますか!?
と思っていたら、大通りまで親切に連れてきてくれました。た、確かに見た目と全然違うでありますね。
諦めずに路地裏を調査していたら、今度は袋小路に連れ込まれてしまいました……
じ、自分にいたずらをしてこようとするなんて今度は当たりであります!
戦槌の一撃で懲らしめてやります!
※アドリブや連携も大歓迎
●危ない奴にはお仕置きだ!
男の大半が強面な容姿という、なんともいかつい大拠点。中身は善人と分かってはいるが、それでも初めてこの街を訪れた場合、何も知らない者は間違いなくレイダーの拠点と勘違いすることだろう。
「も、モヒカンだらけでありますね。ちょ、ちょっと怖いけど頑張るであります……」
粗野な男性が苦手なクロエ・アスティン(ハーフドワーフのロリ神官戦士・f19295)にとって、この街の男達はどうにも近寄り難い雰囲気だった。中身は紳士と分かっていても、やはり刺付き肩パットのモヒカンが、そこら中を闊歩している街など異様でしかない!
とりあえず、彼らに声をかけるだけの勇気もなかったので、クロエは自らを囮にして悪のモヒカンを誘き出すことにした。悪人といえば、人気のない場所を好むもの。そして、人気のない場所といえば路地裏だ。
「へへ、お嬢ちゃんみたいな、子がこんな路地裏にいちゃ危ないぜ」
早速、モヒカンが声をかけて来た。これは早くも当たりかと思われたが……しかし、彼はクロエの手を引くと、大通りまで親切に連れてきてくれた。
「それじゃぁな! 次からは、一人で危ねぇところに入るんじゃねぇぞ!」
爽やかに手を振って去って行くモヒカン男。確かに、見た目と全然違う。だが、それでもここで諦めてしまったら、真に危険な悪のモヒカンを発見でいない。
仕方ないので、クロエは再び路地裏へと戻った。危ないから駄目と言われても、それ以外に悪人を見つける方法が思い付かなかったので仕方がない。
「おや? お嬢ちゃん、迷子かい? お兄さんが、いい所へ連れて行ってやろうかぁ?」
路地裏に戻って数分後、先程とは別のモヒカン男が声をかけてきた。今度は薄気味悪い笑みを浮かべており、明らかにヤバい雰囲気がプンプンしている。
「は、はい。お願いします……」
それでも、敢えて男の言われるがままに付いて行くと、気が付けばクロエは誰もいない袋小路へと追い詰められており。
「グヘヘヘ……。ちょうど、欲求不満でイライラしてたんだ。こんなちんちくりんでも、女は女だからなぁ! てめぇでスッキリさせてもらうぜぇ!」
なんと、ここまで案内してくれたモヒカン男が、下品な笑みを浮かべながらズボンを降ろそうとしているではないか!
これはもう、当たりも当たりの、大当たりだろう。ここがUDCアース等であれば、間違いなく警察を呼んでいる事案。だが、崩壊したアポヘルにおいて、自分の身を守れるのは自分だけ。と、いうわけで、クロエも何ら容赦することなく、戦槌を握り締め。
「全力で叩くであります! てやぁぁぁっ!」
「ぐはっ! も、悶絶ぅぅぅっ!!」
渾身の力を込めてモヒカン男に叩きつければ、それは男の股間に炸裂し、天高く打ち上げて吹き飛ばした。
「ふぅ……危ないところだったのであります」
男を豪快に吹き飛ばし、クロエは額の汗を拭って呟いた。恐らく、あの勢いならば街の外まで吹っ飛んでいったことだろう。
かくして、正義のモヒカン達の街から悪のモヒカンは一掃され、人々の平穏は守られたのであった。
大成功
🔵🔵🔵