アポカリプス・ランページ⑪〜戦する神(作者 ささかまかまだ
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「集合お疲れ様。今回もフィールド・オブ・ナインとの戦闘を頼みたいが……今回は今までで一番苦しい戦いになるかもしれない」
 真剣な表情を浮かべつつ、猟兵達を出迎えるのは茜谷・ひびき(火々喰らい・f08050)だ。彼の手元では数本のアンプルが存在感を示していた。
「今回戦って欲しいのは『デミウルゴス』。既にこいつから出来た細胞を植え付けられたオブリビオンと交戦した猟兵もいると思うが、いよいよ本体との戦いになる。そして……細胞ですらあんなに厄介だったんだ、本体はより強力だぜ」
 細胞を植えられたオブリビオンには強烈な拒絶反応というデメリットこそ存在していたものの、その戦力は凄まじいものと化していた。
 相手が拒絶反応のない本物となれば、戦いは間違いなく熾烈なものになるだろう。

「正直に言う。偽神デミウルゴスは無敵の存在だ。こいつに対抗できる手段はたった二つしかない。そのうち一つはストームブレイドであることだ。これはストームブレイドが体内に『偽神細胞』を保持しているからだな。偽神細胞を持っている者だけが、デミウルゴスにダメージを与えられるんだ。つまり、もう一つは……」
 ひびきは猟兵達へとアンプルを差し出し、暫し目を伏せる。けれど決心したように顔を上げ、残りの言葉を紡ぎ出した。
「この『偽神細胞液』を体内に注射してから戦う。そうすることでストームブレイド以外の猟兵も一時的に『偽神化』してデミウルゴスと戦えるようになるんだ。けれど、当然のようにデメリットもある。偽神細胞を接種すれば激しい拒絶反応に苛まされ、激痛や不調を抱えながら戦わざるを得ない。最悪の場合は……命すら落とす危険性がある」
 今までのオブリビオン達のように分かりやすく自壊することはないが、それでも身体の負担は相応のものだろう。
 そのリスクを踏まえてでも戦うか。その選択は猟兵達に委ねられている。
「危険を感じれば、すぐに俺が転移させる。それでも危険と苦難からは逃れられないだろうな……それでもいいって言うなら、戦ってくれるって言うなら。どうか気をつけて行ってきてくれ」
 ひびきは猟兵達へと頭を下げ、転移の準備を進めていく。
「こんな無茶を頼んでおいて心苦しいが……絶対に無事に帰ってきてくれ。それじゃあ、よろしく頼む」


ささかまかまだ
 こんにちは、ささかまかまだです。
 うつろわざるもの、うつろうもの。

 ※このシナリオは「やや難」です。
  頑張っていきましょう。

●プレイングボーナス
 「偽神化」し、デミウルゴスを攻撃する。

 ストームブレイドの猟兵はそのまま、それ以外の猟兵は偽神細胞液を接種することでデミウルゴスにダメージを与えることが出来ます。
 けれど偽神が目の前にいることも相まって、相応の拒絶反応が心身を苛むでしょう。
 それを乗り越え神を打倒して下さい。

●『デミウルゴス』
 フィールド・オブ・ナインの一体、無敵の偽神です。
 彼を止めるには殺すしかありません。全力で戦いましょう。


 オープニングが出た時点でプレイングを受付開始します。断章の追加はありません。

 シナリオの進行状況などに関しては戦争の詳細ページ、マスターページ等も適宜確認していただければと思います。
 また、プレイングの集まり次第で不採用が出てしまうかもしれません。ご了承下さい。

 それでは今回もよろしくお願いいたします。
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第1章 ボス戦 『デミウルゴス』

POW ●デミウルゴス・セル
自身の【偽神細胞でできた、変化する肉体】が捕食した対象のユーベルコードをコピーし、レベル秒後まで、[偽神細胞でできた、変化する肉体]から何度でも発動できる。
SPD ●偽神断罪剣
装備中のアイテム「【偽神断罪剣(偽神細胞製の大剣)】」の効果・威力・射程を3倍に増幅する。
WIZ ●デミウルゴス・ヴァイオレーション
自身が装備する【偽神断罪剣(偽神細胞製の大剣)】から【強毒化した偽神細胞】を放ち、レベルm半径内の敵全員にダメージと【死に至る拒絶反応】の状態異常を与える。
👑11 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


ルゥ・グレイス
フィールドオブナイン、デミウルゴス。対象確認。
これより戦闘開始。
偽神細胞投与開始。
PDBCInt.接続、超過加熱。

死に至る病に至る生に飽いて、アーカイブ・スタンドアウト。

対象、視覚依存で指定。
アイデンティティバックアップ完了。
全制限解除。

激痛が走る。偽神細胞の拒否反応もそうだ。けれどそれ以上に超過加熱したPDBCInt.が血液や脳漿を沸騰させる感覚がする。
割れるようなアラートを上げる魔術回路を黙らせて、空から降る一条の光を認識する。

助けも裁きも赦しもないけれど。それでもここで殺します。どうぞ、ご覚悟を。

猟兵の皆様、僕はここで。願わくばまた無事に会いましょう。



 嵐の気配が流れる戦場に、一人立つのはデミウルゴス。
 その姿をしっかりと視認しつつ、ルゥ・グレイス(終末図書館所属研究員・f30247)は支給された注射器を握りしめていた。
「フィールドオブナイン、デミウルゴス。対象確認。これより戦闘開始。偽神細胞投与開始」
 機械音声のような声色で確認を取り、注射器を腕に突き刺せばすぐに凄まじい感覚が襲い来る。
 身体を内側から直接切られ、潰され、壊されていくような激痛。
 これが、偽神の力なのだろう。
 けれどルゥは揺るがずに、シークエンスを続けていく。
「PDBCInt.接続、超過加熱……死に至る病に至る生に飽いて、アーカイブ・スタンドアウト」
 加熱するPDBCInt.が更にルゥの内側を掻き乱し、そのまま血液や脳漿が沸騰して破裂するのではないかとすら思う。
 異常を感じているのは感覚だけではない。体内に刻まれた魔術回路も凄まじいアラートを発して、ルゥを止めようとしているようだ。
 でも、それでも止める訳にはいかない。
「対象、視覚依存で指定。アイデンティティバックアップ完了、記憶データ移譲完了」
 口の端から零れた血の味を感じつつ、ルゥは工程を確認し続けた。
 あと必要なのは、たったひとつのコードだけ。
「 『天使は死に、光の雨が降る戦場、星の剣が夜を憂う』……解除コード承認。全制限解除」
 全ての確認を終えたのなら、ルゥは震える足でデミウルゴスとの距離を詰める。
 そのか細い足取りに、流石のデミウルゴスも困惑の表情を示しているようだった。

「何だその様は……命乞いでもしに来たのか……?」
「いいえ、違います。僕はあなたを殺しに来ました」
 一言発する度に肺が白熱するような感覚があって、頭の中も弾け飛びそうで。
 けれどルゥは決して偽神から目を逸らさず、足も止めない。
「助けも裁きも赦しもないけれど。それでもここで殺します。どうぞ、ご覚悟を」
「だが、その身体で何が……!」
 次の瞬間に起きる出来事を察し、デミウルゴスが一歩退く。けれどその程度の足取りでは、きっともう逃げられない。
 ルゥは目を閉じて――静かに別れの言葉を紡ぐ。
 それはこの個体が出会った全ての猟兵に向けて。でも大丈夫、きっとまた逢えるから。
「猟兵の皆様、僕はここで。願わくばまた無事に会いましょう」
 その声が消えると同時に、凄まじいエネルギーが周囲を抉る。
 中心にいたルゥは煙のようにかき消えて、熱波をまともに受けたデミウルゴスは大きく吹き飛び焼かれていく。

 次に目を覚ますルゥはその光景を知らないけれど、為した結果と継がれた想いは覚えているはずだ。
大成功 🔵🔵🔵

播州・クロリア
(偽神細胞液を接種した直後、目と鼻と口から血を流し膝から崩れ落ちる)
ごほっ!がっ!はっ!はっ...
どうも、初め、まして
造られた、か、怪物です、が
これ、はちょっと辛い、ですね
(震えながら立ち上がり救いを求めるように天を仰ぎ手を伸ばした後『念動力』で自分の体を動かして{晩秋の旋律}で『ダンス』を始める)
勝手に作られ勝手に望まれ
ふざけて、ますよね
ただ、私は生きがいを見つけたので
死ぬことは、できません、ですので
({晩秋の旋律}から生まれた枯死の『呪詛』を込めた『斬撃波』を蹴りと一緒に放って大剣を弾き『オーラ防御』で作ったオーラの檻に敵を押し込むとUC【蠱の珠】を発動する)
ゆっくりと、おやすみ、ください



 渡された注射器を握りしめ、播州・クロリア(踊る蟲・f23522)は偽神の前に立つ。
 相手が此方を視認したのを確認すれば、注射器を身体に突き刺し――ほぼ同時に、クロリアの身体が大きく震えた。
 顔に生暖かい感触がある。目や鼻、そして口から血が流れ出しているのだろう。
「ごほっ、がっ! はっ……はぁっ、はぁっ……!」
 咳き込んだだけで、身体中が裂けそうだ。耐えきれず地に膝をつきながら、それでもクロリアは顔をあげて前を見る。
「どうも、初め、まして。造られた、か、怪物です、が、これ、はちょっと辛い、ですね」
 無理矢理に作った苦笑いと共に言葉を紡げば、デミウルゴスも顔を向ける。
 憎悪に塗れたその眼差しには、少しだけ憐憫の色が滲んでいる気がした。
「……お前も似たようなものか。ならば分かるだろう。身勝手な想いに振り回される苦しさと、不快さに」
「そう、です、ね。勝手に作られ、勝手に望まれ、私達は、ここに、いる」
 そう答えつつ、クロリアは無理やり身体に力を籠める。
 震える足と痛む腕を精一杯動かして、救いを求めるように天を仰いで。いつもの姿勢を取れば、少しだけ心が落ち着いた。
「ふざけて、ますよね。ですが、私は……あなたと、少しだけ、違います」
 これ以上は自力で身体を動かせない。だから念動力で四肢を動かす。
 その度に激痛があらゆる部分を苛んで、再び血が流れるけれど――だからこそ、晩秋の旋律はいつもより寂しく、美しく奏でられるのだ。

「ただ、私は生きがいを見つけたので。死ぬことは、できません、ですので」
 無理やり動かす身体でも、踊れる。そのためにクロリアはここにいる。
 その想いに応えるよう、旋律は枯死の呪いに変わり――そして周囲を薙ぎ払う。
 デミウルゴスは咄嗟に剣を構え衝撃波を受け止めるが、そこに大きな隙が生じるだろう。
 クロリアは構えられた剣に狙いを定め、そしてありったけの力を身体に籠めた。
「私は、怒りより強く、踊りたいと願います。あなたにも、そんな生きがいが、あればよかったのですけど」
 長い足が剣を弾けば、デミウルゴスの身体は無防備に曝け出された。
 望まれ、造られ、けれど本人は願わない命。自分がそうなっていたかもしれない可能性を前にして、クロリアが舞うのは鎮魂の踊りのようだった。
「ゆっくりと、おやすみ、ください」
 枯死のオーラでデミウルゴスを包み込み、踊りが終わればその内部も枯れて死んでいく。
 デミウルゴスの命も――クロリアの手により、着実に終わりへと近づいていったのだ。
大成功 🔵🔵🔵

夜刀神・鏡介
偽神。人工的に神を造ろうとしたもの、か
奴が何を願われたのかは知らないが……今は倒すしかない訳だ

神刀を引き抜いてから、偽神細胞液を自らに注射する
その後神刀から紫紺の神気を引き出して参の秘剣【紫電閃】を発動

神の力の一片である神気と、偽神の力……相性が良いのか悪いのかは分からんが、気合いを入れれば耐えられない訳じゃなさそうだ
【紫電閃】の効果で加速して勢いよくダッシュ

敵が大剣を振るったならば、勢いが乗り切る前に此方の神刀で受け止め、受け流して隙を作ってから一気に接近
改めて剣を振ってくる前に連撃を叩き込み、反撃が来る前に素早く防御の構えを取って、先と同様に受け流し
加速を活用し、短時間で全力を叩き込む



 戦いは続くが、戦場に漂う憎悪と殺気が薄れる気配は微塵もない。
 その中央に立つ偽神の姿を目の当たりに、夜刀神・鏡介(道を探す者・f28122)は思わず息を吐いていた。
 偽神。人工的に神を造ろうとしたもの、そのなれはて。彼がどのような想いで造られ、何を願われたのかはもう誰にも分からない。
 過去はもう変えられない。今を生きる猟兵達は、ただ前に進むしかないのだ。
「奴が何を願われたのかは知らないが……今は倒すしかない訳だ」
 静かに呼吸を整え、鏡介は携えた神刀を引き抜く。そして準備が終われば、いよいよ偽神細胞液を己の身体に。
 その直後から凄まじい拒絶反応が襲いかかるが――その気配を、紫紺の神気が包んでいく。
「神の力の一片である神気と、偽神の力……相性が良いのか悪いのかは分からんが、これなら行けそうだ」
 神気のおかげで戦えないほど苦しむことはないだろう。けれど限界がいつ来るかは分からない、短期決戦を目指した方がいいだろう。
 そう判断した鏡介は、紫電の如き勢いで偽神の元へと駆け出した。

 鏡介の接近に気付いたデミウルゴスは、鋭い視線を投げかけながら吼え猛る。
「また人間か……俺の前から消えろ、そして死ね」
 相手が振りかぶるのは巨大な剣。その禍々しい気配から、並大抵の武器でないことは瞬時に理解出来た。
 けれど――ここで退けば、偽神化した意味がない。
 デミウルゴスが剣を振り下ろす瞬間を見計らい、鏡介は前方へと神刀を構えた。
 次の瞬間、全身が張り裂けるかのような激痛が鏡介へと襲いかかった。神刀により斬撃は受け止めたが、それでも身体にかかる負担は凄まじいものだ。
 けれど大丈夫、身体はまだ動く。すぐに攻撃を受け流し、体勢を整えると同時に再び前へ。
「俺を神だと言うのなら、大人しく殺されろ……!」
「そうもいかない。俺達は、お前を倒すために此処へ来たんだ」
 偽神化の反動だろうか、先程の攻撃を耐えた負荷だろうか。内臓が暴れ狂うような痛みに耐えつつ、鏡介はデミウルゴスの懐へと一気に飛び込む。
 ここまで来れば、相手が動くより早く――刀を振るえる!
「神刀解放。我が刃は刹那にて瞬く――参の秘剣【紫電閃】」
 ありったけの力と、纏う紫紺の神気。その双方で身体を支え、鏡介が放つは見事な連撃だ。
 再びかかる負担から心臓が早鐘のように打っているが、それすら厭わずに鏡介は剣を振り続けた。
 それも――自分達が進むべき道を進むために、必要な一歩だったから。
 鏡介の意志は、神殺しの連撃として昇華されたのだ。
大成功 🔵🔵🔵

ルドラ・ヴォルテクス
●アドリブ連携OK

昏い慟哭が聴こえた。
デミウルゴス、嵐の剣の宿命だ、おまえの苦悩も憤りもここで断つ。

【踊る嵐ナタラージャ】
断罪の剣の力を超えない限り、俺の剣は届かない。
九打の連撃で超えていく。

暴風の機構剣を障壁のように展開、威力を削ぎ、チャンドラーエクリプスを双剣に変え、受け流しながら肉薄、至近距離でインシネイトの射撃で意表を突く。
距離が取れたら、ラプチャーズの爆風煙幕で目眩し、煙が晴れる前にヴィマナ単体を突撃させ気を削いだところへ、アンピュテイターの斧での断罪剣の破壊(使用不可化)狙い、双剣でトドメの連撃を入れる。

デミウルゴス、神の軛から解き放つ、おまえはもう、一人のフラスコチャイルドだ。



 己に課せられた役割の所為だろうか、それとも宿命や運命の類だろうか。
 昏い慟哭が聴こえたから、ルドラ・ヴォルテクス(終末を破壊する剣“嵐闘雷武“・f25181)は偽神デミウルゴスの前に立つ。
 デミウルゴスも自身の力によく似た気配を感じ取り、鋭い視線をルドラへと向けている。
「デミウルゴス、嵐の剣の宿命だ、おまえの苦悩も憤りもここで断つ」
「お前は……俺から造られた者か? 目障りだ、消え失せろ、殺し尽くしてやる……!」
 次の瞬間、偽神の憎悪が世界を覆い、それに呼応するように手にした断罪の剣が禍々しい気配を放つ。
 あれを超えなければ、きっと自分の剣は届かない。
 ルドラはチャンドラー・エクリプスを前方へと展開し、放たれる攻撃に備えた。
 最初の三発は耐えられたが、それ以上は先に此方の刃が折れる。そう判断したルドラは再び己の剣を握り、その姿を双剣へと変化させた。
「……まだまだ!」
 次の攻撃は流れるような動作で受け流し、そのまま一気に前へと駆ける。
 そしてそのままインシネイトを構え、狙いはデミウルゴスの身体に。思わぬ攻撃に斬撃の狙いは外れ、また一発凌ぐことが出来た。
 ここでルドラは追撃せずに、敢えて再び敵との距離を取った。相手の攻勢はまだ続く、下手に踏み込めば間違いなく『殺される』のは自分の方だろう。

「小賢しい……忌々しい輩め、早く俺の前から去れ!」
「いいや、俺は逃げないし殺されてもやらない。おまえと戦うために、俺はここまで来たのだから」
 デミウルゴスが再び剣を構えた瞬間を見計らい、ルドラが投げ込んだのはラプチャーズだ。
 爆ぜる煙が周囲を覆い尽くせば、再びデミウルゴスは狙いを見誤る。感じ取れる風の流れから、今の攻撃はおおよそ二発。
(あとニ発耐えきれれば、俺はおまえを……!)
 煙幕の中で息を顰め、ルドラはすぐ側にヴァーハナ・ヴィマナを呼び出す。
 脳波だけでヴィマナを操作し敵方へと突っ込ませれば、相手の意識はそちらに向けられるだろう。
 太剣がヴィマナを打ち払う音が響くと同時に、アンピュテイターを構えて。同時に煙幕が晴れれば――飛び込んできたのは偽神の方だ。
「いい加減にしろ! 俺は、俺は……!」
 怒りのまま振るわれる断罪剣に対し、ルドラが放つは的確な斧の一閃。
 衝撃でついに偽神は剣を取り落し、完全な隙が生み出された。そこでルドラは双剣を握り直し、そして――。
「デミウルゴス、神の軛から解き放つ、おまえはもう、一人のフラスコチャイルドだ」
 禍風の輩を滅ぼす者として、あるいは造られた命として。
 ルドラは同胞に、終わりの斬撃を刻み込むのだった。
大成功 🔵🔵🔵

月夜・玲
まあ、強大な敵相手には多少のリスクは付き物…かな
拒絶反応がキツそうだし、時間は掛けられないね
なるべく強力な一撃をぶちかまして、後は死なないように頑張るしかないかな
さて、一勝負願おうか!


《RE》IncarnationとBlue Birdを抜刀
更に偽神細胞液を注射して偽神化
肉体改造何かは趣味じゃあないんだけどね
身体が千切れるような激痛は気合で何とかする
後は意識を飛ばさないだけ
意識が飛ばさないよう、自身に剣を突き立ててでも意識を保つ!
そして【断章・焔ノ杖】起動
剣に蒼炎を纏わせて『なぎ払い』、『串刺し』の連撃を仕掛ける
喰らわせたら『オーラ防御』で剣を強化して『武器受け』してコピーされたUCに備えよう



「まあ、強大な敵相手には多少のリスクは付き物……かな」
 渡された注射器をじっと見つめ、月夜・玲(頂の探究者・f01605)はぽつりと呟いた。
 これを身体に撃ち込んだ瞬間から勝負は始まる。きっと時間は掛けられない。
 それならばやるべきことはシンプルだ。『強力な一撃をぶちかす』、そして『死なないように頑張る』。
 やるべきことを見定めれば、あとはひたすら突き進むだけだ。
「さて、一勝負願おうか!」
 身体中に気合を滾らせ、玲は堂々と偽神の元へと向かっていく。

「……またか、猟兵。お前達も煩い……今すぐ去れ……!」
 玲の存在に気付いたデミウルゴスは、忌々しげにそう告げる。
 その怒りに呼応するように黒い身体が蠢いて、禍々しい気配が周囲に漂った。
 今から自分の身体に入れるのは、あれと同じようなものだ。そうだと理解しつつも、玲は淡々と二振りの刃を引き抜く。
 同時にI.S.Tを起動して、完全に準備を整えた上で――。
「肉体改造何かは趣味じゃあないんだけどね。でも、やらせてもらうよ」
 己の身体へと、偽神細胞の注射を突き刺した。
 次の瞬間身体を襲うのは強烈な痛みだ。頭が、四肢が、内臓が、そのすべてが生命の危機を全力で伝えてきている。
 このまま身体が千切れて落ちてしまいそうだ。けれど玲は歯を食いしばり、剣を杖代わりにしながら大地に立つ。
 視線は決してデミウルゴスから逸らさずに、そして戦意は衰えさせない。彼女の想いに応えるよう、I.S.Tが眩い光を発していた。

「こういう時は、なんだかんだで、気合が一番効くね……! それじゃあ、偽書・焔神起動。断章・焔ノ杖閲覧。システム起動」
 埒外の代償として血を捧げれば、身体の負担はより大きくなる。けれど玲は使えるものを全て使い、未だ確りと立っている。
 そんな彼女を照らすように、剣に灯るは全てを浄化する蒼炎だ。
 残る力の全てを使い、玲が地面を蹴り上げればその身体は前へと突き進む。
 デミウルゴスが剣を振るうより早く懐へと飛び込めば――。
「この一撃に、全てを乗せる!」
 放つのは凄まじい刺突の連撃だ。その勢いにデミウルゴスの身体は焼かれていくが、同時に偽神細胞が玲の力を模倣するだろう。
 けれどこのままやられてなんてやるものか。死なないように頑張るのが今回の戦いだ。
 玲は刃を前へと構え、残る炎を防御壁のように展開していく。
「煩い……黙れ……!」
 それに合わせてデミウルゴスも炎を纏った刃を放つが、競り勝ったのは玲の方だった。
「黙るのはそちらの方だ!」
 最後に一発、命がけで振るった一撃は――デミウルゴスの身体を深々と突き刺していた。
大成功 🔵🔵🔵

ヴィクティム・ウィンターミュート
なぁ、この細胞液…オーバードーズで死なないラインはあるか?
まぁ、あっても無くてもどうでもいい
とにかくありったけ寄越せ…こいつ殺すのに必要なんだろ?
なら躊躇わねえよ 勝つことが最優先だ 当たり前だ

自己サイバネ【ハッキング】 フルオーバーロード
封印指定解除──『Hyena』
細胞から力を引き出して、一気に近づく
オイ…その剣、いいな…もらっていいか?
強奪の両腕でインファイトを仕掛けて、剣を奪い取る

それだけじゃねえテメェが持ち得る何もかもを、奪って奪って奪い尽くす
この強毒細胞はテメェにくれてやるよ 味は極上だろうよ
俺は勝つためにここに来た それ以外は全てノイズだ
イカれた野郎を相手にしたら、負けるだけだぜ



 時間は少し遡り、転移の直前のグリモアベースに視点は変わる。
 ヴィクティム・ウィンターミュート(Winter is Reborn・f01172)は注射器を受け取りつつ、その中身についてを確認していた。
「なぁ、この細胞液……オーバードーズで死なないラインはあるか?」
 その言葉から始まった暫しのやり取り。繰り返し説明されるのは偽神細胞の危険性。
 それを全て承知の上で、ヴィクティムは何本もの注射器を手に戦場へと向かっていた。

 時間は戻り、戦いの跡が刻まれる戦場にて。
 圧倒的な存在感を前にしつつ、ヴィクティムは手にした注射器をぐっと握る。
「……こいつ殺すのに必要なんだろ?」
 なら躊躇わねえよ。勝つことが最優先だ、当たり前だ。
 ヴィクティムは容赦なく自身に注射器を突き立てて、細胞液を流し込んでいく。
 強烈な拒絶反応が現れるより早く、デバイスから仕込んでいた電脳魔術を起動すれば万全だ。
 自分自身を作り変え、取り込んだ偽神の力すらプログラムに落とし込む。フルオーバーロードに移行して、最後に起動するのは――封印指定していたコード。
「……偽神サマ、お前は俺より、遥かに強い力を持っているんだよな。その身体も、その剣も」
 限界を超えて引き出した力で、ヴィクティムは一気に敵へと迫っていく。

「なんだ……? お前も俺に何かを請うのか……煩い……!」
 迎え撃つようにデミウルゴスが剣を振るえば、強毒化した偽神細胞が散布されていくが、それでもヴィクティムは止まらない。
 むしろ彼の両腕に生成された『強奪の両腕』が、毒すらも飲み干し力に変えているのだ。
「オイ……その剣、いいな……もらっていいか? いいや、剣だけじゃない。テメェが持ち得る何もかもを、俺に寄越せ!」
 ヴィクティムは一瞬の内に剣を奪い取り、今度は此方から偽神細胞を撒き散らす。
 そのまま片腕は相手の身体に、もう片腕は確りと剣を握りしめて。相手から奪い取った細胞も、剣の力もすべて自分で振るう。
 そうすれば、周囲には更に毒の細胞が撒き散らされていくだろう。
 乾きはまだまだ癒えないけれど、それでも憂さ晴らしくらいにはなってくれる。
「この毒、自分で食らったことはなかったか? ならテメェにくれてやるよ、味は極上だろうよ」
「……何だその戦い方は。死にたいのか……?」
 強烈な毒と吸収に苛まされ、偽神が眉を顰める。カミサマの癖にそんな顔をするなんて、滑稽なこともあるものだ。
「いいや、俺は勝つためにここに来た。それ以外は全てノイズだ。そしてノイズに呑まれたのはあんたの方だぜ」
 イカれた野郎を相手にしたら、負けるだけだ。
 そしてその答えは、今目の前で起きている戦いが示している。
 ヴィクティムが抱えた執念は神の威厳すら飛び越えて、そのすべてを奪っていくのだった。
大成功 🔵🔵🔵

ジフテリア・クレステッド
拒絶反応を考えれば長時間は戦えない…なら短期決戦仕様の真の姿で行くよ!

UCによる高速移動能力獲得、更に【念動力】で足を無理矢理動かすように【ダッシュ】力を強化することで敵に一気に接近して毒素の【範囲攻撃】を【先制攻撃】!敵の射程も伸びてるから近づきすぎないよう気をつけるよ。
毒の効能で【マヒ攻撃】と【目潰し】の症状を発生させて相手にも苦しんでもらう。
更に!真の姿の私の毒は相手の被害を完全に操作する。

あなたの偽神細胞は拒絶反応がないから自壊しないんだよね?なら私の毒で細胞の機能が狂ってしまえば…?

そろそろ条件は同じになってきたんじゃないかな!
【根性】ならどっちが勝つか勝負と行こうか!



 戦場に漂う偽神細胞と、自身に取り込む偽神細胞。
 その双方の影響を考えれば、フラスコチャイルドのストームブレイドだろうと長期戦は困難だろう。
 ジフテリア・クレステッド(ビリオン・マウスユニット・f24668)は今まで集めたD(デビル)を片手に、遠くに立つ偽神を睨みつけた。
「きっと長くは戦えない……だからこの姿で! 華麗なる怪盗の流儀……なんてものはないけどっ、気合入れていくよ!」
 手にしたDを体内に取り込み、簡易儀式を発動すれば――ジフテリアの姿は『魔界盗賊』へと変身する。
 ここから先はスピード勝負だ。拒絶反応も少しずつ身体を蝕み、どんどん痛みや苦しみは強くなるだろう。
 如何に早く動き、如何に華麗に決めるのか。勝負の時!

「偽神デミウルゴス、行くよ!」
 真の姿による能力と自身の念動力で、ジフテリアは凄まじい速度で前へと駆ける。
 それこそ相手が此方に気付き剣を構えようとした瞬間に、先に動いてしまえるくらいに。
「今の私は偽神細胞を制御出来る。あなたを再現した力で……完璧に戦える!」
 宣言の通りに、ジフテリアが放つのは強力な毒素だ。その威力は神すらも傷つけ、けれど自身や仲間は決して傷つけることはない。
「なんだ……この力は……鬱陶しい……!」
 強烈な毒に苛まされ、デミウルゴスの剣を握る手も僅かに緩む。
 身体の痺れ、視力の低下、身体機能の低下。ジフテリアが撒き散らす毒は様々な効能で、偽神をどんどん苦しめていく。
 けれどジフテリアの操る毒には、まだまだ強力な仕掛けがあった。

「まだこれで終わりじゃないよ。あなたの偽神細胞は拒絶反応がないから自壊しないんだよね? なら私の毒で細胞の機能が狂ってしまえば……?」
 魔界盗賊がゆるりと手を振るえば、同時にデミウルゴスが血を吐き苦しみだす。
 内側から切り裂かれるような痛みに、流石の神も無事ではいられないのだろう。
「お前……一体何をした……!?」
「言ったよね、今の私は偽神細胞を制御出来るって。それは私が生み出した毒を制御出来るのと同じことで……あなたの被害も完全に操作出来るってことだよ」
 ジフテリアが攻撃したのはデミウルゴスを構成する細胞だ。
 それに異常を起こしてしまえば、彼も他の猟兵やオブリビオン同様に強烈な拒絶反応と戦わざるを得ないだろう。
 ジフテリアは神の力を以て、彼と同じ位置まで立ったのだ。
 忌々しげに向けられる睨みを笑顔で流し、ジフテリアは高らかに叫ぶ。
「そろそろ条件は同じになってきたんじゃないかな! 根性ならどっちが勝つか勝負と行こうか!」
 同じ造られた命、嵐を喰らう者。けれど勝つのはきっと、ジフテリアの方だ。
大成功 🔵🔵🔵

尖晶・十紀
アドリブ絡み歓迎

何が起こるか分からないからこの方法は避けたかったけど……!と覚悟を決め細胞を接種

予想はしてたけど、やっぱりしんどい……体が、熱い痛い熱い…!ぐるぐるで、ぐちゃぐちゃで、あっ、あは、あははっ、はは!オナか、空イたァ

戦法
細胞によりドーピングされた灼血を籠手のようにまとい攻撃、命中と同時に焼却させ二回攻撃、当たらずとも周囲を燃やして動きを足止め
拒絶反応に耐えながらかつ短期決戦狙いなので暴走にも見える無差別の蹂躙攻撃に
割と捨て身


安心、しろ!十紀は、神には祈らない……お前が偽物であろうと、無かろうと…!



「何が起こるか分からないからこの方法は避けたかったけど……!」
 渡された注射器をぎゅっと握りしめ、静かに覚悟を決めるのは尖晶・十紀(クリムゾン・ファイアリービート・f24470)だ。
 荒野の世界で造られ生まれた者として、偽神との戦いはきっと避けられない。
 そして勝つために手段を選べないというのなら――十紀は注射器を身体に突き刺し、細胞液を体内へと流し込む。
 まずは注入した腕が。次は胸が、内臓が。そして全身が燃えるような感覚が襲い掛かって、思わず倒れそうになる。
「予想はしてたけど、やっぱりしんどい……体が、熱い痛い熱い……!」
 ああ、きっと灼血が煮えたぎってる。熱が頭の中を覆い尽くして、ぐるぐるしてきて、ぐちゃぐちゃになりそうで。
 十紀は思わず天を仰ぎ、湧き上がるすべてを曝け出した。
 最初に出てきたのはどうしようもない笑い。いっぱいいっぱい笑って、そしてそれから。
「あっ、あは、あははっ、はは! ……オナか、空イたァ」
 次に十紀が浮かべたのは、獲物を狙う獰猛な笑顔。
 それに対しデミウルゴスが返したのは、鋭い殺気だった。
「お前も……そうか、そういう存在か……お前も俺に何かを請うのか……!」
 デミウルゴスの身体が蠢く。偽神細胞が活性化しているのだろう。
 じゃあ、あれを全部燃やし尽くしてしまえばいい。十紀は両腕に灼血を纏わせ、偽神へ向かって全速力で走り出した。

 デミウルゴスは剣を構え、迫る十紀を睨んでいる。
 苦しみと狂乱の狭間にありつつも、十紀は確りと相手の様子を確認していた。
「まずは……こう!」
 相手が剣を振るうより早く、弾丸のような勢いでデミウルゴスの懐へ。挨拶代わりに放つのは滾る炎を纏った拳だ。
 一発目は無事に相手に当てられた。白い拳が黒い身体に触れると同時に、巻き上がるのは鮮やかな赤い炎。
 そのまますかさず二発目を放とうとするが――流石に相手は強敵だ、そう簡単にはいかなかった。
「……甘い」
「あは。甘いのは、そっちだよ」
 相手の一手先を読んでいたのは十紀の方だ。二発目は回避されることを前提に、下に向かって打っていた。
 拳が地面に触れたなら、周囲に炎が巻き散らかされ――デミウルゴスの視界を阻害していく。
 これで相手の動きは鈍るだろう。だったら後は、やれることをやるだけだ。
 拒絶反応が齎す狂気を一瞬だけ呑み込んで、十紀はデミウルゴスを睨みつける。
「安心、しろ! 十紀は、神には祈らない……お前が偽物であろうと、無かろうと……!」
 だから代わりに、終わらせてやる。十紀は残る全ての力を振り絞り、ひたすらに偽神を殴り続けた。
 その度に炎が爆ぜて、血が舞って。暴走に近しい捨て身の攻撃だけれど、それでも十紀は突き進む。
 十紀の滾る血と想いが、神を殺す一手を刻み込んでいったのだ。
大成功 🔵🔵🔵

マリア・ルート
デミウルゴス――その名前が出てからずっと私は許せなかった。

――死ぬ覚悟なんかもうとうにできている。
私は――死をも厭わず進む、わ。

相手のコードは大剣から出る。
なら、それに対して『早業』で【指定UC】発動。分解して、私の剣の大群にするわ。

でも、長くは続かない。かといって戻せば一気に拒絶反応を強められる…!
なら、勝負は、一気に決めないといけない!
『早業』で奴に集中砲火!私への攻撃は『野生の勘』『残像』で可能な限り回避しつつ『オーラ防御』で必要最低限の防御!拒絶反応は『激痛耐性』で我慢!

っ、痛い、理性が飛んでしまいそう!
でも、それでも、あんたのことは許せない!
ソルトレークの奴等の事考えたら――!



 デミウルゴス――その名前が出てからずっと私は許せなかった。
 ここまでの戦いを思い返し、マリア・ルート(紅の姫・f15057)はゆっくりと息を吐く。
 あいつを殺すためなら、死ぬ覚悟はとうの昔に出来ている。
 だからこそ、マリアは死を厭わずに進むだろう。偽神細胞を己の内に取り込んで、激痛に身を苛まされても。
「……殺してやるのが望み通りになるのが癪だけどね。一切容赦はしないから」
「煩い……俺を殺せるというなら殺してみせろ……さもなくば、お前が死ね!」
 マリアの怒りに対し、デミウルゴスが返すのもまた怒り。
 どちらがより強いかを、比べ合う時が来た。

 最初に動いたのはデミウルゴスの方だ。彼は自身が握る禍々しい大剣――偽神断罪剣を構えると、少しずつ力を高めていく。
 けれど相手が武器から何かを発動するなら、マリアにとって対処はそう難しいことではない。
「悪いけど、あんたの好きにはさせないわ……!」
 断罪剣が力を発揮するより早く、マリアはその刃に向かって埒外の力を差し向ける。
 すると――断罪剣はバラバラに砕け、そして新たな形を取り始めたのだ。
 それはマリアのツインブレイドやルートブレイドに似た、剣の大群達。
 最初の作戦は成功した。けれど身体に力を入れたせいか拒絶反応はより強くなっていく。
(でも……あのままにしてたら拒絶反応を強められてた……! ユーベルコードも長く続かない。勝負は、一気に決めないといけない!)
 意識を飛ばさないよう、歯を食いしばってマリアは立つ。
 そのまま念動力で剣達を操作して、その刃を一斉に偽神へと向ければ――。
「――潰れろッ!」
 刃の嵐が、偽神へと襲い掛かった。相手の細胞は切り裂かれ、赤黒い血が滴り落ちて、嵐の内からは苦悶の声が聞こえている。
 けれどこれで安心は出来ない。なにせ相手は強敵だ、きっと――。
「煩い……煩い……退け……!」
 デミウルゴスは迫る剣を掴み返し、マリアの方へと投げ込んできたようだ。
 相手の反撃も来ることは予測済みだ。軋む身体に鞭を打ち、マリアはどうにか攻撃を回避していく。

 剣の操作に向けられる攻撃の回避。
 ただでさえ大変な作業なのに、動けば動くほど拒絶反応も強まって。
「っ、痛い、理性が飛んでしまいそう!」
 頭の痛みに涙が滲み、思わず膝をつきたくなる。けれどマリアは足に力を籠めて、涙を拭って敵を睨む。
 だって、許せないのだから。
「ソルトレークの奴等の事考えたら――!」
 あの時崩れていった彼ら彼女らのため、マリアは極限まで刃を振るう。
 その怒りと決意の刃は、神殺しの嵐と化していくのだった。
大成功 🔵🔵🔵

リア・ファル
偽神細胞液による痛みや不調はある
だけど
技術と祈りの果てに
運命石の名を冠し生まれた我が身は
ヒトとモノの媒、神に似て非なるモノ

この力だって、電脳たるこの身は親和し扱える
「やるよ、ヌァザ!」
(ハッキング、学習力)

仕掛けるのは『イルダーナ』での強襲突撃
(操縦、空中戦、騎乗突撃)

今を生きる誰かの明日の為に
『ヌァザ』の最大出力で斬り結ぶ
【暁光の魔剣】!
(リミッター解除、鎧無視攻撃、切り込み、カウンター)
たとえ救う力が無くても、できることはあるんだ!

世は移ろう、日は沈み、また昇る
この痛みも苦しみも、明日へと続くモノだから



 偽神細胞の拒絶反応は電子の海から造られた存在だろうと容赦なく苛む。
 その痛みや苦しみに耐えつつも、リア・ファル(三界の魔術師/トライオーシャン・ナビゲーター・f04685)は桃の瞳で敵の姿を見据えていた。
(偽神細胞液による痛みや不調はある。だけど……技術と祈りの果てに、運命石の名を冠し生まれた我が身はヒトとモノの媒、神に似て非なるモノ)
 望まれて造られ、数多の人々の願いと祈りを受け止める存在。
 そういう面ではリアもまたデミウルゴスと似たようなものかもしれない。
 それは今の状況は示してくれている。偽神細胞の影響は確かに大きいが、それでも動けないほどのものではない。
 むしろ時間の経過に合わせ、少しずつ馴染んでもきているようだ。
 だから戦える。似ているけれど決定的に違う彼を、倒しに行ける。
「やるよ、ヌァザ!」
 制宙高速戦闘機『イルダーナ』にしっかりと腰掛けて、相棒である『ヌァザ』を魔剣の形に変えたのならば準備も万端。
 イルダーナの動力を起動したのなら――あとは突き進むだけだ!

「お前は……そうか、お前も造られた命か……目障りだ……!」
 迫るリアに対し、デミウルゴスが向けるのは鋭い殺気。彼もリアの存在に、何か思うところがあるのだろう。
 けれどそれ以上の憎悪が、憤怒が彼を突き動かし、それに呼応するように偽神断罪剣も不気味な脈動を見せている。
 恐らくあの武器は見た目以上に強力だ。こちらも偽神細胞の影響で万全とは言えない。
 なら――最速で、最大で、全力の攻撃を!
「ボクもキミと同じ、造られた命だ。けれど今のボクには、誰かを救うような凄まじい力は足りていない。それでも……できることはあるんだ!」
 それでも、今を生きる誰かの明日の為に。それが課せられたオーダーなのだから、全力で成し遂げるだけ。
「キーワード――『Tomorrow never knows, Tomorrow never dies.』、リミット解除!」
 リアの声に呼応して、ヌァザが眩い輝きを放つ。
 世は移ろう、日は沈み、また昇る。夜明けの陽光のような光がリアとヌァザを包み、それが身体を突き動かす力に変わっていく気がした。
 時空間制御、因果律操作、現実改変。それらの封印を解除すれば、身体にかかる負担も相応のものになるだろう。
 けれどリアは確りとヌァザを握りしめ、デミウルゴスへと接近し――渾身の力で、その黒い身体を斬り結んだ!

 斬撃を終え、偽神との距離を取った瞬間に今まで堪えていた痛みが一気に身体を襲い来る。
 けれどこの痛みと苦しみさえも、明日へと続くモノだから。
 デミウルゴスにとって祈りは重荷であったけれど、リアにとっての祈りはきっと道標だ。
 その違いが、勝負の明暗を分けたのだった。
大成功 🔵🔵🔵

アモン・スメラギ
例の偽神細胞液を投与して出撃するぜ。
体にかかる負荷は凄まじく、不覚にも嘔吐。即座にこれが相当やばい代物だと理解する。ゼロの奴、こんなモンを体に入れてたのか…。

だが、今の状態じゃデミウルゴスと戦いにもならねえ、力の差は絶望的だ。だから…ここで切り札を使う。
「俺も強くなりてえんだ…ガロウや、ゼロみたいに、男らしく!!」
【アルジャーノンエフェクト】を使用、これでやっと同じ土俵に立てるレベルか。よく保って一分半…せめて一撃はぶち込みたいな。

真の姿を解放。聖王国の扉が開かれ、ブルーのローブを纏った『新世界の王』の姿になるぜ。望みを託されて造られたってんなら…その想いに答えるのが王ってもんだろ!

基本は叡知の杖による魔法と、ソーシャルレーザーによる遠距離戦。《高速詠唱》《全力魔法》《属性攻撃》で火の矢、冷凍弾、雷撃を矢継ぎ早に放ってデミウルゴスを攻撃。タイムリミットが近付いたら、意を決して《限界突破》。エソーシャルレーザーのエネルギー切れ直前、《零距離射撃》を叩き込むぜ。
『チクショウ…ここまでかよ』



 ここまでの戦いでデミウルゴスの身体にも多くの傷が刻まれている。
 それでも尚、彼は無敵だ。彼に傷を与えるためには、偽神細胞を接種せざるを得ない。
「でも……ここまでとは、思わなかったぜ……」
 空になった注射器を握りしめ、地面に膝をつきながら呟くのはアモン・スメラギ(フラスコチャイルドのソーシャルディーヴァ・f24679)だ。
 口の端からは血と吐瀉物の跡が残り、白い肌はより青白く。接種した瞬間から多数の症状が出たことで、偽神細胞の危険性は即座に理解出来た。
 けれどアモンの胸の内にあるのは現状への恐怖でも、苦しみでもない。
「ゼロの奴、こんなモンを体に入れてたのか……」
 思い浮かべるのは仲間の姿。偽神細胞を移植してでも生き延び戦うことを選んだ彼への、尊敬の念。
 ならば彼に、そしてもう一人の仲間にも恥じない戦いをしたい。
 けれど今の自分はまともに戦えるような状態でもないだろう。だから――ここでとっておきの切り札を切るしかない。
「俺も強くなりてえんだ……ガロウや、ゼロみたいに、男らしく!!」
 脳の演算速度を全力で増幅し、あらゆる能力を引き上げて。それでようやく、確りと大地に足をつけられる程度。
 タイムリミットはおおよそ一分半、出来ることは限られている。それなら一撃はぶち込みたいところだ。
「だから……皆の力も貸してくれ。俺が、皆を導くから」
 アモンの願いに応えるよう、彼の前に輝く扉が顕在する。その表面に描かれているのは『聖王国』の紋章だ。
 そしてその扉を潜り抜ければ――アモンは真の姿へと転じていく。
 『新世界の王』である証の青いローブを揺らし、アモンが睨むはデミウルゴス。
 自分も彼と同じく、望まれ造られ願われた命。けれどその役割を放棄し、新たに望みを得たアモンはデミウルゴスとは決定的に違っている。
 カルト教団の意志ではなく、自分の意志として。人々の命を受け止めると決めたのだから、その役割を全うするだけだ。
 その堂々とした立ち姿を見遣り、デミウルゴスは少しだけ目を細める。
「お前は……煩いと思わないのか……? 狂った奴等の祈りの声も、救いを求める人々の声も……!」
「望みを託されて造られたってんなら……その想いに答えるのが王ってもんだろ!」
 神と王、その在り方は似ているようできっと違う。
 託された想いと仲間への意地。その双方で身体を支え、アモンはソーシャルレーザーと叡知の杖で構えを取った。

 デミウルゴスも残る力を振り絞り、偽神断罪剣を振りかぶったようだ。
 その影響で強毒化した偽神細胞が周囲に舞い散り、再びアモンの身体を襲い来る。
 身体の内も外も痛みや苦しみに覆われて、今にも意識を飛ばしてしまいそうだ。けれどアモンは精一杯の力で大地を踏みしめ、埒外の力を発揮していく。
「術式展開……炎よ、氷よ、そして雷よ。偽神をぶっとばせ!」
 凄まじく高速化した脳の演算速度が素早く魔術を展開し、次々に放たれるのは様々な攻撃魔術。
 その組み合わせで相手の視界を遮れば、追撃として放つのは――。
「『聖王国』の住人に告げる! 世界を救うため、王に力を貸してくれ!」
 多くの人々から電力を借りたソーシャルレーザーによる弾幕だ。ディスプレイには皆からのメッセージが届き、誰もがアモンを応援してくれている。
 その攻撃を時に回避し、時に受け止めながらデミウルゴスが吼えた。
「なんだその光は……祈りの声だと……煩い……煩い……!」
「煩い訳ないだろ!」
 アモンから見ても、デミウルゴスは哀れな存在だと思う。
 それはある意味、自身の別の末路を見ているのにも似ている気がして。
「あんたも自由を求めて外に出ちまえば良かったんだ。やりたいことを見つけて、その上で受け止める祈りなら……こんな風に、支えてくれる力になるんだから」
 だから、その祈りであんたを倒す。
 タイムリミットまであと少し、最後のチャンスを見定めてアモンは一気に前へと駆ける。
 降り注ぐ毒もお構いましにソーシャルレーザーの銃口をでへと押し当てて、ありったけのエネルギーを集中すれば――。
 次の瞬間、祈りの光が世界を覆った。

「チクショウ……ここまでかよ」
 限界を直感し、アモンの身体はふらりと地面へ倒れ伏す。
 霞む視界が捉えたのは――さらさらと崩れ去るデミウルゴスの姿だ。
「……そうか。これがお前達の意志で、お前達が受け止めてきた祈り、そしてその在り方か」
 消えゆく彼の表情は、どこか安堵しているように見えた気がした。
 こうして――戦いが終わったのだ。


 猟兵達は出せる全てをぶつけ、デミウルゴスを無事に倒した。
 偽神化の影響も時間が経てば回復するだろう。
 命がけの戦いは、猟兵達の勝利で幕を下ろしたのだ。
大成功 🔵🔵🔵

最終結果:成功

完成日2021年09月18日
👑11 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵