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アポカリプス・ランページ⑪〜ベルセルク・イミテイト

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●偽神細胞
 恐るべき敵との遭遇、避けられない戦いは今まさに始まろうとしている。
「フィールド・オブ・ナイン」の1体である、無敵の偽神「デミウルゴス」との戦いは猟兵達にとってはあまりにも格が違いすぎ通常ではダメージすら与えないのだ。

 それは何故なのか?
 なんとデミウルゴスは『体内に偽神細胞を持たない存在からの攻撃』を『完全無効化』してしまうという恐るべき特性の持ち主だったのだ。
 つまりはほぼ彼を傷つけるものはいないということではないか!
 だがしかし光明はまだ残っている、ストームブレイド以外の猟兵は、ソルトレークシティで手に入れた『偽神細胞液』を体内に注射しすることで『一時的に偽神化』することで、この恐るべきデミウルゴスに傷を与える事が出来るとわかったからだ。
 これは運命なのか?
 絶体絶命の運命に叩き落されそうだった猟兵達にとってはそれはまさに最後の頼みの綱、だがしかしそんな都合のいいものがこの世にあるとお思いだろうか?

 当たり前の話だ、それだけの効能がある偽神細胞の接種、それにより肉体や精神に襲いかかる激しい拒絶反応は壮絶な物である。
 場合によっては絶命の危機さえあるそれを君は受け入れる事ができるだろうか?

●グリモアベース
「はーい、お注射の時間ですよー、デミウルゴスと戦う人はプス~ってお注射しちゃいますからね♪」
 自分は打たないからと笑顔でグリモア猟兵の村雨・ベルはニコニコと笑顔で猟兵達を出迎える。
 その手には何だか怪しい注射器と内容物が……。
「デミウルゴスと戦うにはこの偽神細胞液をお注射するしかありません! 説明以上っ!」
 おいこらまて、さっきに副作用がどうのこうのと……。
「ぶーっ、その通りです、これをお注射しないと戦いにもなりませんが、その代わりものすごーい拒絶反応が出ちゃいますので命がけの戦いとなります。それでも良ければご参加を……」
 思いっきり目をそらして説明するベル、どうやらその拒絶反応とやらはかなり激しいものになるのだろう。
 苦しみ痛みそして湧きあがる内側からの暴走的なナニカ、きっとそれらが猟兵を襲うに違いない。
「なので無理にとはいいません。覚悟完了した方だけお注射しますからね」
 無理に笑いつつベルは注射器をピュと押して液体が飛ぶ、きっと恐ろしい戦いが待っているだろう、それでも猟兵達は行く……それが彼らの使命なのだから。


轟天
 これはアポカリプス・ランページの1章完結戦争シナリオです。

 クリアに必須である適度な人数で締め切る場合もありますのでご注意ください。

 周囲に避難させる人々もいませんし、壊して心配する施設などもありません。
 思う存分火力を発揮してもらえればなと思います。

 偽神細胞液を体内に注射し、一時的に「偽神化」することでまともに戦えます。
 ただしものすごい拒絶反応(色々な意味で)が起こりますので、どのような拒絶反応が出るのかイメージがあるとやりやすいかもです。

●プレイングボーナス
 ……「偽神化」し、デミウルゴスを攻撃する。
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第1章 ボス戦 『デミウルゴス』

POW   :    デミウルゴス・セル
自身の【偽神細胞でできた、変化する肉体】が捕食した対象のユーベルコードをコピーし、レベル秒後まで、[偽神細胞でできた、変化する肉体]から何度でも発動できる。
SPD   :    偽神断罪剣
装備中のアイテム「【偽神断罪剣(偽神細胞製の大剣)】」の効果・威力・射程を3倍に増幅する。
WIZ   :    デミウルゴス・ヴァイオレーション
自身が装備する【偽神断罪剣(偽神細胞製の大剣)】から【強毒化した偽神細胞】を放ち、レベルm半径内の敵全員にダメージと【死に至る拒絶反応】の状態異常を与える。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ジフテリア・クレステッド
注射は嫌いだから助かった…生まれながらあんなので体の一部が構成されてるって改めて知らされて鬱だけど。
…でもあなたも同条件らしいし、不健康な体の病人同士、泥仕合しようよ。
私はお医者さんだった頃の力を使うけどね!

病巣滅殺術式!あなたの有害部位だけぶち殺す!
まあ、つまりそれって偽神細胞だよね。そしてあなたはこれコピーできるんだよね。そして私の体の有害部位って言えば…そうだね、偽神細胞だね。
―――というわけで偽神細胞削り合い対決だ!お互いダメージはやばいだろうけどダメージ受ける毎に健康になりそう!
だんだん空気が美味しくなってきたなー!そっちもだんだん静かになってこない!?
あとは【根性】で勝負だ!!




 アイオワ州デモイン、そこに再建されたデモイン砦にて一人の男が唸り声をあげている、それは狂った教団によってつくりあげられた偽者の神。
 不完全ながらも“その領域”に辿り着いてしまった男の脳には常に様々な声が響き渡り頭痛が止まることなどないのだ。
 その男、フィールド・オブ・ナイン「デミウルゴス」はただただ己を呪い世界を呪いそして全てをそう全てを殺して殺してころしつくして……。

「ふぅ~注射は嫌いだから助かった……」
 グリモアベースでお注射はやっぱりお尻よねとか言いながら追いかけてくる某エルフを返り討ちにしてタンコブをたっぷりと作ってからようやく転送されてきたジフテリア・クレステッド(ビリオン・マウスユニット・f24668)。
 注射はともかく生まれながらにあんなものが体の一部としてすでに構成されていると改めて教えられたようでちょっぴり憂鬱ではある。
 まあそれ以上になんかストレス解消は(拳で)解消できた気がするので今は目の前の敵に集中しようと思う。
 目の前の男、デミウルゴスもまた苦しんでいる様子だった、つまりは偽神細胞に侵された者同士、互いの死力を尽くして殺しあおうと……つまりはそういうことだ。

「お、お前は俺を殺してくれる……のか? それともお前を殺せ……ばいいのか?」
「不健康な身体の病人同士、泥仕合しようよ!」
 そう言うジフテリアの手にした武器が見る見るうちにメスとパイルバンカーに変化してき双方はぶつかり合う。
 秘めた力を解き放つジフテリア、これこそ恐怖の病巣滅殺術式だ!
 狙うはデミウルゴスの体内にある偽神細胞のみ、これこそが彼の力の源だと知っているのだからその“病原”を取り除いてやってやればいいのだ。
 グサリと突き刺さる杭とメス、飛ぶ血しぶきと貫通した先端から血が迸る。
「お、おま、お前……痛い痛い痛い、痛いぞおぉぉっ!」
 突き刺さったデミウルゴスの肉体が一部変化し突き刺さった偽神兵器を飲み込んでいってしまう、それはボコボコと変化を続け醜く蠢きながら内部で複雑な変化の様相を見せていた。
「ぐががががが……っ!」
「はっ! 偽神細胞をぶち殺す私の術式をコピーしちゃったな?」
 これはまさにお互いがお互いを構成する根本にある偽神細胞を病原菌として殺し合うまさに共食い状態。
 互いの肉体が焼けるようだ、血管が破れて視界が真っ赤に染まるかのようなそんな幻覚まで見えてくる。
「かはっ」
 マスクの中に盛大に吐血してしまったジフテリア、これは思っていた以上に深刻な潰しあいだ。
 だがしかし偽神細胞の浸食率でいうとデミウルゴスのほうが高いというわけでこの攻撃でより致命的なダメージを受けているのはむしろデミウルゴスのほう。
「ぐあっ、なんだ……今まで聞こえていた声が静かに……っ」
「あはははは! 空気が美味しくなってきただろっ?  そっちもだんだん静かになってきてhappyだろ、おいっ!」
 互いが互いにメスを突き立てあったまま流血を続ける二人、いつかは浄化しあえるかもしれない熾烈な攻防は益々混迷を深めていくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

マリア・ルート
ええーー覚悟はできている。
死をも厭わず進む、わ。

相対したら『早業』で肉薄、拒絶反応で血走った目で【指定UC】発動。
どこに食われようが、私は止まらない。ただ初めに感じた怒りのまま『蹂躙』するだけ。

必要最低限の『オーラ防御』と『残像』の回避だけ考えて、後は全て獣に委ねる。
ーーしなくても、拒絶反応に飲まれるでしょうから。それなら最初から犠牲にした方がいい。

ーー徐々に体が黒くなり、奴の体っぽくなってくる。
自分の感覚もなくなってきて、まるで無重力の中で空気を攻撃してるみたいになってくる。

それでもなお、戦う。
それだけ私は、覚悟してる。

『創造』の力使う者としてーー造物主を名乗るオブリビオンは、許せないから。




 覚悟を問われた、ならば迷う事はない、答えはただ一つ。
「ええ……覚悟はできている」
 それがマリア・ルート(紅の姫・f15057)の答え、命に関わるかもしれない脅威をその身体へと打ち込まれてもなおその瞳に強い意思は宿り続けている。
(死をも厭わず……進む、わ)

「あぁ……煩い煩い煩い、お前もまた耳元で囀る虫なのか?」
 フィールド・オブ・ナイン「デミウルゴス」はデモイン砦の中へと転送され現れた赤毛の少女を見てそう声を絞り出す。
 あまりにも、あまりにもこの偽神細胞による苦しみは彼を蝕んでいるらしい、それを直視したマリアは実体化と共に即駆け出し状況を把握する。
 ここは砦の中でありはっきり言って敵の只中だ、であればやるべきことは一つである……そう、目の前のこの邪悪なる男をここで打ち倒すのだ。

 はっきりいってマリアの精神はこの数十秒で何度も殺されたかのような酷い苦痛で蝕まれていた、これが偽神細胞液の効果……だがこれを打たねばデミウルゴスに傷一つつけれないなどと言われればやるしかない。
 短期間決戦でなければ身体が保ちそうにないと判断した以上はもはや出し渋りなどしている余裕は全くない。
「くっ……ぐぉおおおおおっ!!」
 血走った目で敵をにらむ、そして四肢の先から徐々に破壊の怪鳥フレースヴェルグと成り果てていくのだから豪胆というよりほかにない。
「ぐっ、私の中から、なんか出てくる――この、破壊衝動――ああ――■■■■■■■■■■――――!!!」
 野生の叫びをあげてデミウルゴスへと強烈な蹴りを叩き込む、続いてもう片方の足で回し蹴り、さらに両腕で頭部への全力の打撃はどれも常人であれば即死級のものばかり。
 だがそれを受けてなおデミウルゴスの目に宿るのは邪魔者を始末するだけの簡単な輝き、そして腕が喰われた。
 怪鳥に成り果てた部分であったとはいえ腕は腕だ、それと同時にデミウルゴスの身体に変化が現れそしてその腕がマリアと同じ怪鳥へと変貌していく。
「URYYYY!!」
「それがぁ……どうしたぁぁっ!!」
 獣性が完全に暴走しマリアはもはや技も何もないただ単純な獣の本能で襲いかかりそして残像でフェイントも交えていく。
 普段の理知的なマリアからは想像もできない獣の叫び、それと同時に繰り出される一撃が砦の柱を一つえぐり取ってしまう。
 そう……それほどの威力をデミウルゴスは苦しみながらも受けきってしまっている。
 徐々に限界を迎えたマリアの身体が黒く変色し始めた、限界は近い……これを越えると“
還れなく”なってしまう限界の戦い。
 自分が自分でない、まるで無重力空間で彷徨うようなそんな感覚。
「覚悟は……できているっっっ!!」
 唇を噛み締め血が流れている、そんな決意の源とは何か?
 それは創造の力を使う者として、造物主を名乗るオブリビオンへの絶対的な嫌悪と使命感からくるもの。
 生かしておいてはいけない、その想い一つでマリアはもう一歩前へと足を踏み出すのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

リーヴァルディ・カーライル
…ガッ!?ぐぅ…っ!

…なるほど、これハ…長くは、保ちそウに、無い
だケど…元より、長々ト闘うツモりはないわ

拒絶反応により半魔の血が暴走して全身から血が吹き出して血の涙を流し、
狂気耐性と心の中で闇に覆われた故郷を救世する祈りを捧げ激痛と副作用の狂気に耐え、
偽神化してUCを発動し全身を限界突破した圧縮魔力のオーラで防御して覆い、
114秒の間、極限まで戦闘能力を強化して切り込み、
強化された動体視力で敵の攻撃を受け流しつつ大鎌で敵を乱れ撃ちにする

…人類に今一度ノ繁栄ヲ。ソシて、私達ノ世界に救済ヲ…

…勝負よ、デミウルゴス。こノ世界ノ未来ノ為二…オ前を討ツ

…コピーしたケレバスルガ良イ。お前モ直二戦闘不能二…




 デモイン砦の一角、偽神細胞による苦しみが今も続くフィールド・オブ・ナインが一人デミウルゴスは顔を抑え苦しみにより叫びを止めれそうになかった。
 次々と襲い来る猟兵にその苦しみが癒される時を全くもって与えられていないからだ。
 そんなデミウルゴスの目の前の空間が歪み始めた、漆黒のそして血のような紅が輝き飛び出しさらには邪悪さではデミウルゴスと同等の禍々しさを放ちリーヴァルディ・カーライル(ダンピールの黒騎士・f01841)は大鎌を振りかぶった。
 血涙と吐血、まさに満身創痍ともいえる状態で現れた少女はさらなる負荷を自らに化して一歩を踏み出してくる。
「……ガッ!? ぐふっ……っ!!」
 いきなり限界近い苦しみに襲われつつも決してくじけない心、身体に打ち込まれた(なぜかお尻に注射)された偽神細胞液の効果は絶大だ、この苦しみと引き換えにデミウルゴスに匹敵する禍々しさで攻撃が通用するようになったのだから。
「……見せてあげる。吸血鬼狩りの覚悟を!!」
 全魔力を圧縮して練り上げていくリーヴァルディ、これを行うという事は他人が思っている以上にこの攻撃に賭けているという証拠。
 あまりのオーラに衣装の一部が千切れ飛んでいくというほどに満ち満ちた魔力、その姿は反魔である己のさらに一歩先の姿へと変身させていくのだ。
「ああああああああああああああっ!」
「くうっ、ここにきて、まだ力をあげるだと!?」
 ある意味いまのパワーで安定しているデミウルゴスと未だに不安定ながらも爆発力で勝る吸血鬼少女。
 腕の筋力が一瞬でビクリと跳ねあがる、血管が裂けそうになるもこのまままだ暴れるつもりだ。
「…人類に今一度ノ繁栄ヲ。ソシて、私達ノ世界に救済ヲ…」
「救済など、ない……っ、あぁそうだ無い、無いのだっ!」
  全魔力をこめた一撃が突き刺さりデミウルゴスからかなりの出血が吹き始めた、だがそれを飲み込むように身体が変化し大鎌を構えて魔力の鎧をまとった、そうこれではまるでリーヴァルディそのものの姿。
 デミウルゴスの力はその恐ろしき吸血鬼の力すらコピーしてしまったのだろう、だがそれでもまだ足りない。
 デミウルゴスすら決戦仕様に変化し一気に魔力消費が激しくなってきた、それでも双方ともに引かず大鎌を互いの身体に突き刺しあうまさに泥仕合。
「…コピーしたケレバスルガ良イ。お前モ直二戦闘不能二…」
「ぐあっ、なんだこのバカみたいな魔力の流れはっっっ」
 双方ともに血みどろ肩で息をしながらそしてガクリと膝をつきリーヴァルディの意識はそこで途切れてしまった。
(あぁ……まだもう少し届いてない……クヤシい)
 それが途切れる前の最後の思考、だがそれと同じくデミウルゴスまでもが昏睡状態へと陥るというまさに互い全力を出し尽くして燃え尽きた後のようだ。

 恐るべき偽神との死闘はまだまだこれからだ!

大成功 🔵​🔵​🔵​

菫宮・理緒
え、えっと。
打たないと戦えないのは解ったけど、この色いろいろやばくないかな!?
マーブルっぽいピンクとか……わ、わかった、よー……。

『偽神細胞液』を注射したら、いっきに目の前に火花が散って達してしまいます。
こ、これ……拒絶反応って、こういうことなの……。

身体中が敏感になって、ちょっと動くだけでものすごい快感が襲ってきて、
耳まで真っ赤になって、舌は太股まで蜜を垂らしてしまいます。

早く倒さないと……ダメになっちゃう……攻撃しないと……!
遠距離から全力の【Nimrud lens】を撃つね。

命中はしたけど、ここからがほんとの拒絶反応。
UCの反動が全身を貫いて、声も上げられない絶頂に気を失ってしまいます。




「痛かった……んだよ」
 ヒリヒリとするお尻を抑えながら菫宮・理緒(バーチャルダイバー・f06437)は戦場となるデモイン砦へと転送されていった。
 それはそれは恐ろしい注射器でした、何が怖いって中身の色がなんでマーブルとかピンク色の混じった怪しげな色だったのか。
 偽神細胞を注入されたあせいで理緒は拒絶反応には個人差があるという理由をやっと理解できた気がするのだ。
 そう……突き刺された注射器の痛さと尻に広がる激しい熱さにその場で達して粗相してしまったことに。
(ハァハァ……まさかここまで酷い事になるなんて)
 下着はすでにぐっしょり、太ももには幾筋もの雫が流れ落ちていてごまかしようがないほどだ。
 顔は高揚し耳まで真っ赤、さらには着衣が擦れるたびにすごい刺激が理緒の理性を焼いていくとい恐ろしさ。
 正直言っているまで正気を保っていられるんかわからない、もしも限界を迎えたら敵の目の前できっと……。

「なんだお前……臭う、臭う、臭う、臭うぞ……これはお前、そういうことか?」
 苦し気な声をあげてこちらを睨むフィールド・オブ・ナイン「デミウルゴス」、その視線の先で理緒はまさに発情まっさかりの熱い視線を投げかけてくるのだから緊張感も何もあったもんじゃない。
 そのうえ“見られている”というだけで感じてきてしまい、真面目な戦いだというのにもう自然と手がスカートの中へと進んでいく。
 (あぁダメ……これは長期戦なんてとても無理、だよっ)
 だからここで全力で勝負をつけることにした、燦燦と照り付けるアポカリプスヘルの太陽光を屈折させまるで虫眼鏡のように凝縮することで作り出す熱戦ならばこの強大な敵にも通用するはず。
「屈折率固定……くらえーっ!」
 内股でぶるりと震えながら集中を続ける理緒、焦点が合っていきそして熱が最大限溜まるであろうその時にデミウルゴスが動く。
「お前にはこれがお似合いだ、卑猥、卑猥……」
 信じれないことに屈折レンズを作り出したデミウルゴスが作り出したのは四方八方から全て理緒の恥ずかしすぎる身体をその視点にで全て見えてしまうそんな異様な光景。
 震える内股、垂れる雫、上下する胸、汗で湿った項……全てが全て理緒が発情していることを見せつけており、くちゅりと動かすだけで淫らな水音がしてしまった。
「くはっ……あっ、そんなの見せつけないでっ!?」
 顔を真っ赤にしてスカートで隠すものそれによって触れてしまった股間を擦るのをやめれなくなってく。
 いつしか集約されていた光も霧散し無防備な姿を晒して悶える少女がここに一人。
(だめ……こんな拒絶反応、耐えられない……よぉ❤)
 ビクビクビクと痙攣しながらその場へと座り込んでしまった理緒、その足元には湯気をたてながら水たまりが広がっていくという最悪の光景。
「あぁ……こんなの、いや……っ」
「恥、羞恥……消え去れ」
 手を翳すと同時にデミウルゴスから放たれた屈折した光の輝き、その日……理緒は燃え尽きた着衣無しの姿のままで雑魚たちに連れ去られてしまったということだ。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

カシム・ディーン
OK注射はメルシーに任せます
っておいこらベル!?僕は覚悟完了してな…あーっ!?(ぶすっされる

「ご主人サマ大丈夫?メルシーもちょっときついけど頑張るよ☆」
くそがっ!きちーよ!ベルには後で色々してやるっ(がおー

副作用はお任せ

【情報収集・視力・戦闘知識】
敵の断罪剣での攻撃での癖や方向性を冷徹に分析
その動きを見切る
UC発動
【念動力・属性攻撃・空中戦・弾幕】
神速で飛び回りながら念動障壁で機動制御
超高熱熱線を乱射しての蹂躙
【二回攻撃・切断・盗み攻撃・盗み】
鎌剣と短剣での連続連携斬撃攻撃
そして剣やら装飾やら偽神細胞やらを切り刻み強奪
まぁ…医学的見地からならもしかすると役に立つかもしれませんしね?




「あひゃああああああああっ❤」
 偽神細胞液を注射されメルシーはものすごい声をあげながら果ててしまった、キャバリアが興奮して気絶するとかどんな注射だよとカシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)がメルシーを見るとお尻にぶっといお注射(意味深)が挿さっていた。
 確かにこれではしばらく使い物にならないんじゃなかろうか……そう思うカシムにも迫る注射器。
(やめ、やめろおおおお)
 絶叫と共に戦場へとカシムは跳んでいく。

「ご主人サマ大丈夫?メルシーもちょっときついけど頑張るよ☆」
 尻尾型注射器(意味深)を突き挿されたままメルシーはカシムに大丈夫と猛アピールする。
 いやそれ本当にいいのかと思うが本人が大丈夫と言っているので問題ない。
「くそがっ、きちーよ!」
 涙目でカシムも尻を抑えて文句を言っている、それはそうだろう……なんで注射するのに、わざわざ医療用手袋をして思い切り尻に手を伸ばしてそれから……。
 思い出すとまた痛みが戻ってくる、色々な意味で苦しみがまだ残っているが勝負はこれから。
 なんだろう始まる前からスリップダメージが入っている気さえしてきたものだ。

「歪……機械……人型?」
 デミウルゴスが目の前に現れたカシムとメルシーを見て一目でその正体を見抜いてしまう、やはり偽神とはいえこの領域に高まった恐ろしさは尋常ではない。
 さらには偽神断罪剣は恐ろしい速さで動くかしむとメルシーを見切っているのか熱線すら弾いて見せてその隙を狙っているかのようだ。
「こんちくしょー!」
 鎌剣と短剣で突く切る刺すえぐる、様々な角度から打ち込むその姿はまさに鬼神のごとし、カシムとメルシーの力は最高潮に引き出され普通であれば誰も生き残れなどしないのだが。
「粗雑、矮小、早漏……」
「人をバカにするなー!」
「そーだ! ご主人サマはそれなりだぞ☆」
 微妙にフォローになってない、だがそんな言葉もカシムを油断させる罠、偽神断罪剣が突如として分裂し高速機動しているカシムの足を思い切り掴んで投げ飛ばす。
 壁にクレータが出来カシムはめり込んだ背中がバキバキとヤバイ音をたてるのを聞いた。
 悔しいがこのままではまだ一歩足りないらしい、だがまだカシムにはメルシーという切り札が残っている。
 二人同時に飛び掛かれば……。
「その細胞、貰い受けるっ! いくぞメルシー!魔力と思考をリンクさせろ! 」
「そーだぞー☆ いっただきー!ラジャったよご主人サマ♪メルシーとご主人サマのスペシャルアタック見せちゃうぞ☆」
 メルシーがさらに加速しデミウルゴスの皮膚や剣を次々と削り取り始めた、それはまさに神速の域であり容赦のない攻撃で偽神細胞を手に入れたカシム。
 限界は近い、今はこの収穫を間違いなく持ち帰ることが肝要だ。
「勝負は預けたっっ!」
「まったねー☆」
 魔界盗賊とその相棒は窓から飛び降り逃げていく、ものすごーーーーーーーーーーーーーーい時間差で崖下で水音がしたのだはたして無事なのか?

「はぁ……はぁ……っ、お・の・れ……」
 苦しみつつもデミウルゴスは逃げた鼠への殺意は今だ解いていないようなのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ニクロム・チタノ
偽神細胞・・・これ以上変なモノを体に入れるのは気が引けますが仕方ありません、ヘドロの神になりましょう、偽物ですが
ハアハア、ヨダレを垂らさなくても体からヘドロが溢れて来ます、しかし毒素がボク自身も溶かすみたいで長期戦は出来ませんね
ヘドロに潜って相手の攻撃を掻い潜り大量のヘドロで目眩まし、悪臭と猛毒で視界を一時的に奪って反抗の妖刀の一撃をいれましょう、もう反抗の加護はないですがね
体が、ここが、限界です、ね・・・
グ、アアァ偽神細胞が改造されたヘドロ細胞に反応して

そのまま拒絶反応を起こしてヘドロの中に沈んでいく




「ハァハァ……偽神細胞、これ以上変なモノを混ぜるなんて、アハ……アハハ」
 偽物細胞液を注入され全身に広がるおぞましき感触、まるで全身の細胞に電流と炎を押し付けられそのまま凍結させられてしまうかのような己をニクロム・チタノ(反抗を忘れた悪堕ちヘドロ・f32208)はもはや笑うしかない、そんな激しすぎる状況だ。
 そしてその身体を浸食しつつある偽神細胞信じれない事に力と引き換えに肉体を溶かし溶かして崩れ落ち腐らせこの世の物とは思えないおぞましき悪臭を放つモノに成り果てさせた。
 ぐちゃりぐちゃり
 べとりべとり

 フィールド・オブ・ナイン「デミウルゴス」にとってそれはまさに己と同じ高みにまで這い上がってきた異物でしかなく吐き気が普通なら沸くだろう。
 だがそこまで酷くなろうともこの男は嫌悪なのか同情なのかわからない視線でニクロムを見つめていた。
 だが一つだけデミウルゴスは見誤っていた、目の前にいるニクロムは偽神細胞のせいでこうなったのではないということを、今まさに襲いかかってきた粘液を刃で払いのけそして“力”を発動させようやく気付いたのだこの違和感に。

「ぐおっ……これはっ!? 腐臭、汚物、腐敗……お前そのものが“ヘドロ”だったというのか……っ!!」
「その通り、ボクがヘドロでヘドロがボク……だからボクなんかをコピーしちゃえばもちろん」
 その言葉を言い切る前にデミウルゴスの刃や全身からヘドロが吹き出てその身体を覆いつくしていった。
 それは強化というにはあまりにも汚らしくそして神の領域とは別次元のモノ、まるで原初の神々がまだ人の形を手に入れなかった神代の御業。
 意思もプライドも存在意義も何もかもがぐちゃぐちゃに成り果てた中でデミウルゴスの残された精神に恐ろしいまでの負荷を与えるそれは動きを止めるには十分だった。

「ボクはこんな“モノ”なんですよ……だからね、ほら、もう皆ヘドロに沈もうよ」
 互いの足元には溢れ出たヘドロが池のようになってしまっていてニクロムはその中へと沈み込んでいった。
 泡立ち広がる腐臭、そしてデミウルゴスの足元のヘドロが突如として絡みつき動きを封じる中……ゆっくりと浮かび出てきた妖刀。
 それは偽神を殺す神殺しの刃となるのか?
 大きく振り上げそれを手にしたニクロムは迷いなくその刃を振り下ろした!
「ぐああっ、なんだ、なんだこの歪な力はっっっ、あぁぁ、痛い、痛い、痛いぃ」
「あははは、神のされたのであろうと、同じ力があればほらこの通り……ほらほら、一緒にヘドロに沈みましょう」
 そこがニクロムの限界だった、突如として定型を維持できず地面へとべちゃりと広がるヘドロの染み。
 人型を維持できないほどにヘドロ細胞は偽神細胞にとってかわられてしまった、あぁ元に戻れるのか?
 戻れる?
 元の自分って……“ナニ”?
 混ざり合った様々な世界の声を聞きながらニクロムは地面へと吸い込まれていきその場に残ったのは血しぶきをあげて膝をつくデミウルゴスだけなのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ルドラ・ヴォルテクス
●アドリブ連携OKです

デミウルゴス、慟哭する魂、嵐の剣としておまえの嘆きも憤りも、全て断ち切る!

【メーガナーダ】
限界突破、メーガナーダ発雷!
断罪の剣に対抗するのは、雷鳴の鉄火。迸る紫電の如く駆け巡る!

暴風の機構剣は結界として、剣戟の威力を削ぐ守りに、チャンドラーエクリプスを双剣に変え、帯電した刀身から震電の衝撃で、鍔迫り合いまで持っていく。
接近と共に至近距離で直接雷撃を楔として撃ち込む。

最後はお互いの一閃が届くかどうか。俺はメーガナーダを最大まで集中、イメージするのは雷竜。
嵐を超える存在として、この黒き嵐を討ち滅ぼす。


夢ヶ枝・るこる
×~◎/任意

■方針
・アド/絡◎

■行動
あまりに危険ですが、やってみますぅ。

『拒絶反応』ですが、予想通り「ダメージに耐える為、より『加護』を得られる様発育が進行する」形ですねぇ。
であれば、此方の手段で参りますぅ。

『FAS』で飛行し『FMS』のバリアと『FGS』の重力結界を展開、攻撃は受けても「捕食」されない様距離を取ることを優先しますぅ。
そして【剥活】を発動、あらゆる力を吸収する『領域』を展開しますねぇ。
『豊満さ』は兎も角、味方のほぼ全員が『細胞液』で重篤なダメージを負っている以上、【剥活】の効果は相当発揮されるでしょう。
後は[砲撃]&[爆撃]を仕掛け、細胞の影響が危険域になるまで継続しますねぇ。




「デミウルゴス……慟哭する魂、嵐の剣としておまえの嘆きも憤りも、全て……断ち切るっ!!」
 雷を纏い恐るべき偽神の前へと立ちふさがるルドラ・ヴォルテクス(終末を破壊する剣“嵐闘雷武“・f25181)。
 偽神細胞液を注入された身体が普段では考えれない量の雷を解き放ち周囲を焦げ付かせながらゆっくりと歩み寄る。
(どうやらそう長時間は動けないようだが……奴を倒すならば十分!)
 暴風の機構剣はいつのまにか結界としてルドラの周囲を吹き荒れる嵐となりさらに手にした双剣こそはチャンドラーエクリプス。
 帯電した刃はまさに神をも裁く恐るべき天罰の雷だ、その刀身がこの力に耐えれるのも恐らくはもう10分もないぐらいである。
 それほどまでに強大な力ゆえにその反動もまた大きくルドラは一歩歩くたびに身体が引き裂かれそうなそんなダメージを受け続けていた。
 どちらにしろ長期戦は不可能、それどころか下手をすることこれは一刀交えるまでに力尽きてもおかしくないかもしれない。

「やはりこの力、危険すぎますぅ」
 どこからか声がした、対峙する二人より頭上を飛行し夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)は偽神細胞液で強化された浮遊兵器達のバリアと重力結界を臨界にまで回して出力を搾り出していた。
 そのうえまだるこるには女神より与えられた加護がありその力の一端はどうやらルドラにも届いているらしい。
 豊乳女神の加護・剥活、戦場内の味方の不利益をるこるが肩代わりし反動を全て引き受ける奇跡。
 ルドラの瀕死に追い込まれそうな痛みや苦痛が見る見るうちにるこるへと注ぎ込まれていく。
 視線を逸らすわけにはいかないがこれで勝負は可能な状態、だからこそここで一気に駆け出し飛び込んでいく。
「支援しますぅ!」
 浮遊砲台と爆撃がデミウルゴスの偽神断罪剣によって切り裂けれて行く、だがそちらに注意が向けば向くほど正面のルドラへのガードは甘くなってしまう。
 通常の数倍のリーチも全て砲弾などを弾くのに使ってしまえば懐に飛び込んだルドラの双剣を防ぐにはもはや不十分!
「うおおおおお! 猛りっ吠えろっ!!」
 紫電に煌めきが刃を焦がし剣と剣がぶつかり合うごとにスパークが飛ぶ。
 右左そして返して袈裟に逆袈裟に、次々と刃はデミウルゴスの表層を削っていく、だがまだ足りない。
 剣による防御はまだまだデミウルゴスに致命的な隙を作らせないのだ。
「ここでっ……きめますう!」
 残った浮遊砲台の砲弾が巨大な偽神断罪剣の刀身に一度に集まるように放たれた、それが直撃しガードに使うはずだった一振りがほんのわずかだが遅れてしまう。
「隙あり……だぜっっ!」
 咆哮そしてクロスする必殺の斬撃、これこそルドラの闘気全てを叩き込んだ神殺しの刃。
 雷雲が吹き荒れ壁が粉砕され吹き飛ぶデミウルゴス。
 (イメージだ、雷竜をイメージしろっ!)
 嵐同士がぶつかり合い限界を越える、嵐を越えるもの……それは雄々しき雷竜、二刀による紫電が竜の顎の如く大上段から振り下ろされそして……。
「理解不能、偽神、限界、反動、ありえない……」
 デミウルゴスは見た、ルドラが解き放つ雷光の影でそれらの反動を全て空中のるこるが引き受けその反動でもはや着衣が弾け飛び肥大化した身体はもはや戦闘の役にはたたない。
 だがここでルドラが戦えているのもこの反動を一手に引き受けているるこるのおかげというのは忘れてはならない。

「断罪の剣に対抗するのは、雷鳴の鉄火。迸る紫電の如く駆け巡る!」
 その瞬間、砦の一室は完全に吹き飛び巨大な雷が天へと昇っていったという……。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

月夜・玲
デミウルゴス…デミウルゴスかあ…
うーん被った…
私が望み、目指す頂も『創造主』つまりは『デミウルゴス』
キャラ被りはノーサンキューだからさここで倒させて貰うよ


《RE》IncarnationとBlue Birdを抜刀
そして偽神細胞液注射!
体中が軋むような痛みを耐えて、戦おう
痛いのは嫌だけど、手が無い以上仕方ない
それに偽神化と模造神器って何か方向性も似てるし良いデータになる…はず!

【Code:C.S】起動
時間加速して連撃を叩き込む!
敵の剣を加速して回避しつつ、避けきれない範囲攻撃は『オーラ防御』で強化した剣で『武器受け』して反らす
そして一気に近付いて、『なぎ払い』から『串刺し』の連続攻撃!


ペイン・フィン
こんにちは

自分は、ペイン・フィン、という
指潰しという、拷問具で、怨念喰らい、だよ
負の感情……、苦痛とか、絶望とか、そういうモノを喰らい、力に変える
そういう、存在、だよ

今回は、ね
貴方を、終わらせに来たよ

「偽神細胞液」を注射
そして、コードを、使用
自分の属性を、怨念の力を、反転
浄化の属性へと、変わる

……自分は、貴方がどんな存在だったのか、よく知らない
でも、ね
祈りに押しつぶされ、苦しんだその怨念と恐怖を
造られ、偽物の神として虐げられたその憤怒と憎悪を
救う力を持たず、無力だったその悲哀と絶望を
細胞の拒絶反応の痛みと一緒に
自分が、全部、食べていこう

だから、そう
貴方の痛みは、此処でお仕舞い、だよ

お疲れ様




「あぁ……煩い……煩い……煩い……っ!」
 先ほどから襲いかかってくる者達があまりにも不快だ、なぜなのかはわからない……奴らは自分と同じ偽神細胞をその身に秘めているというのに何故だ、何故奴らはまだそんなにも、なんだこのドス黒い感情は。
 神にされてしまった己とは決定的な何かが違う、奴らは……“敵”だ。
 フィールド・オブ・ナインが一人デミウルゴスは偽神断罪剣を杖代わりに瓦礫の中から足り上がった。
 信じれない事だがここに現れた者達は揃いも揃って自分と同じ偽神細胞をその身に秘めておりしかもその一人一人の力はあまりにも危険なほどに尖ったものばかりだった。
 故に……デミウルゴスはここで一人も生かして返さないと願う、何にだ、何に祈るというのか?
 神にされてしまった自分がいったい何に何に何何何なななななな……。

「デミウルゴス……デミウルゴスかぁ……」
 実際に対峙してみて観察しそして結論付ける、月夜・玲(頂の探究者・f01605)が目指す先、いつかは到達すべき頂きは須らく全てを作り出す創造主。
 それはつまり“デミウルゴス”と呼ばれる存在である。
 そんな玲にとってはこの目の前の男をデミウルゴスとして認める事は絶対にできない、そうだはっきり言ってそれは……。
(キャラ被りはちょっといただけないよね? ね?)
 いや、こっちに聞かれても……。
 そんな事を考えるのも実はこれから始まるであろう偽神細胞液の副作用への心の備えである。
 これに耐えながら戦うのはやはりというか……玲にとっても苦しい戦いになるのは間違いない。

「はぁ……はぁ、お前達はここで……殺す……潰す……消し去る……ぞ」
 ゆらりと歩き始めたデミウルゴス、その動きは緩慢にして鋭敏、間の抜けたかのような動きに油断していた瞬間には喉元に刃が届くであろう恐るべき身のこなし。
「こんにちはデミウルゴス、そんな事はさせないよ」
 いつからそこにいたのだろうか?
 静かに瓦礫の上に立ち見つめる赤毛の少年、その瞳に宿る輝きは静かにただ静かにデミウルゴスを見下ろしそして平静を保ちながらも必殺の間合いには入らないよう細心の注意が払われていた。
「自分はペイン・フィン、という指潰しという拷問具。 貴方の負の感情ここで喰らわせてもらうよ……」
 一歩踏み出す、それに対して構えてしまったデミウルゴス、それはつまり玲から視線を一瞬でも離してしまったことを意味する。

(くっ、これが偽神細胞、グギギ……身体が引き裂かれ……そうっ!!)
 信じれないほどの苦痛と痛みそして憎悪や背徳感が増していくかのような耳鳴りが止まらない。
 はっきりいってこんなに痛いなら他に手があるならやりたくはなかった、だがまあいい方に考えよう、偽神化と模造神器って方向性がきっと同じはず……ちまりは無駄じゃない!
「封印解除、時間加速開始」
 System[Imitation sacred treasure]が起動し封じられていた力を限定解除する。それによって時間の流れそのものをさらに早めた玲の剣撃はデミウルゴスの刃へといきなり切り結び火花が散った。
 袈裟切りからの逆袈裟、胴薙ぎ、流れるように回転し上段から刃を叩きつけた。
 それをデミウルゴスは乱雑に剣を振るって受け流すも速度差は如何ともしがたい、徐々に押され始め肩口から鮮血が何度も飛び散っていく。
「くっ……お前、時間を早めて……いるなっ!」
 偽神断罪剣が分裂したかのように刃先が伸びて剣を弾く、胴ががら空きになった玲へとさらなる追撃が……。

「させない……よっ!」
 先ほど注入した偽神細胞によって活性化したペインの感覚はもはや常人とは別次元の領域へと達していた。
 それにより時間加速の状況も正確に把握できもうひとりの猟兵の決定的な隙についても予測できたらしい。
 だがら彼は動く、読者が読みたい……そんな痛快な物語のように。
「こんな物語はいかが……かな」
 その瞬間偽神細胞によって痛みと苦しみと憎悪に満たされていたペインを構成する属性が聖なるものへと変化してしまう。
 それは己の中の偽神細胞をも殺し尽くすかの勢いで増大していき無数のツバメがその身から飛び出していく。
 まるで群れのように襲いかかるツバメ達を追い払おうとデミウルゴスはむやみやたらに剣を振るうもこんな状態の彼はもう敵ではない。
 なぜならばこれだけの隙を作ることができれば玲ほどの腕の持ち主であれば十二分にその性能を発揮できるほどに踏み込みも刹那の領域にまで高めることもできたからだ。
「貴様、ら……なに……をっ!?」
「貴方がどんな存在だったか、知らない……けれど祈りに押しつぶされそして怨念と恐怖を作り出すあなたを、ここで生かせるわけにはいかないんだよ……」
 ペインの一撃一撃がデミウルゴスの中にある偽神細胞から溢れ出すマイナスの気を全て喰らっていきそして剥ぎ取っていく。
 教団によって投与されてからもうどれほどの時間が経過したのかそれはまさに神として造り出されようとした男の苦悶の叫び。
 そこへと限界目前まで身体を酷使し玲が跳ぶ、振りかぶる刃にこめた気合はもはや残された力全部分と言っていい。
「ここで終わらせて……あげるんだよっ!」
 真横に薙ぐ剣筋はただのフェイント、本命はその直後の連続突きと共に突進し神の領域へとその刃が……届いた。
「ぐはっ……っ、きさっ貴様」
 心臓を貫いた模造神器が根元まで胸に吸い込まれていった、それと同時に溢れ出す禍々しい気の数々。
 だがそこにペインのツバメ達が群がりそして食い破りさらには残さず引き千切り食べてしまう光景はまさにホラーそのもの。
「自分が食べてあげよう……貴方の痛み、苦しみ、そして絶望の心を……」
 穴が開いた壁へとよろよろと後ろへよろけていくデミウルゴス、その身体はもはや限界……躯の海へと還る時はもおうそこまできてしまっている。
「覚えておけ、貴様ら……苦しみ……痛み……いつかはお前らもわかる日が……っ」
 そう言い残しぐらりと穴の外へと堕ちていく偽神、もはや助かるまい……誰もがそう確信する。

 砦に外から朝日が差し込んでくる、長い長い夜のような戦いはこれで終わった。
デミウルゴスはここで確かに討ち取られたのだ!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年09月17日


挿絵イラスト