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アポカリプス・ランページ⑤~砲弾の雨を駆け抜けて

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 ソルトレークシティ。
 アポカリプスヘルにおいても文明崩壊以前はアメリカ西部高原地域の経済的中心地となっていたこの街は、宗教都市としても有名であるが……その地下では大規模な『フラスコチャイルド製造施設』が秘密裏に運営されていた。

「その施設で研究されていたのが『最強のストームブレイド』を生み出す方法でした」
 『アポカリプス・ランぺージ』のためにグリモアベースへの招集に応じてくれた猟兵たちに、ステラ・タタリクス(紫苑・f33899)は話を続ける。
「ストームブレイド、すなわちオブリビオン・ストームを喰らい操る能力を得た者たち」
 そう言いながら自身のグリモアから映し出したのは、超々巨大な戦車の姿。
「『デミウルゴス式偽神細胞』を移植することで研究者たちは最強のストームブレイドを作り出そうとしていたようですね」


「デミウルゴス式偽神細胞が移植された『『超重戦車』スーパーモンスター』を破壊することが今回の目的です」
 このスーパーモンスターはオブリビオン・ストームを喰らうことで永久的に活動する。それはアポカリプスヘルの世界に多大なダメージを与え続けるということだ。
「これを放置するわけにはいきません。今ならばまだ被害を抑えることができます」
 予知で捉えたこのタイミングを逃すとどうなるかはわからない。今こそがチャンスである。
「ですが、ただでさえ厚い装甲がデミウルゴス式偽神細胞で強化されて、私たちのユーベルコードでもそうそう突破できない防御力を誇っています」
 ゆえに真正面から撃破するのは困難を伴う。ならばどうするか。
「外がダメなら中。スーパーモンスターにユーベルコードを使わせることで『中から自壊』させます」
 どういうことかというと、偽神細胞に対する拒絶反応だ。
「強力なデミウルゴス式偽神細胞であるがゆえに、その拒絶反応も強烈なのです」
 ゆえにスーパーモンスターはユーベルコードを使うごとに、中から自壊していく。
「スーパーモンスターのユーベルコードは攻撃に特化しています。つまり、攻撃を誘発すれば加速度的に自壊していくのです」
 そして攻撃を誘発するにはこちらからユーベルコードを叩き込んでやればいい。
「こちらのユーベルコードに反応して、スーパーモンスターは反撃を仕掛けてきます」
 その性質を利用すれば、何度もユーベルコードを使わせることが出来るだろう。
「よろしくお願いします。何としてもスーパーモンスターをこの地で倒してください」
 そう言ってステラは猟兵たちを戦地へ転送するのであった。


るちる
 まいどです。お世話になってます、るちるです。
 ちょっと1日で処理しきれない数のプレをいただきましたので、わんこそば形式で⑤を少しばかり回していきます。

●全体
 1章構成の戦争シナリオです。
 リプレイは戦闘重視のシリアス寄り。かといってコミカルやギャグがダメと言うわけではありませんので、皆さんのキャラらしい戦い方をお待ちしています。

 戦場はソルトレークシティーの郊外。荒野になっています。周囲のことは気にせず、攻撃を叩き込んでいただいてオッケーです。

 このシナリオには特別なプレイングボーナスがあります。
(=============================)
 プレイングボーナス……超強力な攻撃を耐え凌ぎ、敵の自壊を誘う。
(=============================)

 戦闘の目的は『敵機の直接破壊』ではなく、『敵の自壊を誘う』ことです。ユーベルコードで仕掛けることによって、敵の攻撃を誘発できます。
 作戦によっては安全地帯から攻撃を仕掛けるといったことも可能です。が、戦闘せずに高みの見物するだけの人は邪魔になりますのでご遠慮ください。

●スーパーモンスター
 見た目は遠距離型の移動砲台っぽく見えますが、遠目では見えない砲塔もあるため、射程距離に隙は無いと思ってください。遠近・大小、攻撃手段はより取り見取り。
 120㎝砲が主砲らしいので、全長は何mあるんでしょうねこの超重戦車? 進行速度はヒトの徒歩より遅いと思います。

●消滅・存在否定・空間を切り取る系統の攻撃について
 『ボスを一撃で殺す』タイプの一撃必殺な攻撃であるため、マスタールールの記述に従って、そのプレイングでリプレイが完了するタイミングではない限り、採用できませんのでご了承ください。プレは基本的に受付順です。

●補足情報
 このシナリオは「⑪デミウルゴス」の支援シナリオになっています。


 プレの受付はオープニング公開から。採用人数に上限は設けませんが、1日4人くらいが執筆可能人数になってくると思います。先に今公開している2本を終わらせますので、そちらもご了承ください。
 それでは皆さんの参加をお待ちしています。
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第1章 ボス戦 『『超重戦車』スーパーモンスター』

POW   :    ウルトラ・ザ・キャノン
【旧文明の国際条約の破棄】を代償に自身の装備武器の封印を解いて【主砲の砲弾を大都市を一撃で消滅させる砲弾】に変化させ、殺傷力を増す。
SPD   :    加農・ファランクス
レベル分の1秒で【全砲門に砲弾を再装填し、連続で砲弾】を発射できる。
WIZ   :    ゴールキーパー
【連続で射撃攻撃を行う、大口径の車載機銃】が命中した箇所を破壊する。敵が体勢を崩していれば、より致命的な箇所に命中する。

イラスト:8mix

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はアララギ・イチイです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

夜刀神・鏡介
いやぁ……こういう兵器はそれこそ戦車とかの軍団に対して使用するものであって、幾ら猟兵相手と言っても、人間相手に使うべきじゃないと思うんだが
ま、そんな事を愚痴っても仕方ないか

まずは神刀の封印を解いて、緋色の神気を解放。陸の秘剣【緋洸閃】の構えを取り、神気による刀を敵戦車に叩き込む
その攻撃の際、自身のいるのと反対方向から刀を叩き込む事で俺の位置を誤魔化し、少しばかり時間を稼ぐ

とはいえ、いずれは発見されるだろうから攻撃後はバイク『八咫烏』に騎乗。此方に攻撃が飛んでくるようなら即座に走って回避
また、斬撃波とUC製の刀によって敵砲弾を切り落としながら走り、少しでも回避しやすいように立ち回る




 陸上を遅々としながらも確実に進行している『『超重戦車』スーパーモンスター』。
 それを射程外から視認しながら夜刀神・鏡介(道を探す者・f28122)は困ったように頬を掻く。
「いやぁ……こういう兵器はそれこそ戦車とかの軍団に対して使用するものであって、幾ら猟兵相手と言っても、人間相手に使うべきじゃないと思うんだが」
 そう言いながら、鏡介が射程内に踏み込むと、スーパーモンスターのレーダーが即座に捕捉。副砲を鏡介に照準合わせ、発射してくる!
 対地対空の威力であって、決して対人で使うものじゃないという先の言葉をまさに体現した一撃が鏡介に迫る。
「ま、そんな事を愚痴っても仕方ないか」
 強烈ながら単調な一撃を素早く身を翻して回避しつつ、鏡介が突撃する。
 抜き放つは神刀『神刀【無仭】』。その封印を解けば放たれるのは緋色の神気。
「神刀解放。斬り穿て、千の刃……」
 言霊を紡ぐとともに、構えを取る鏡介。一瞬、溜めた力を解き放つイメージで鏡介が叫ぶ。
「――陸の秘剣【緋洸閃】!」
 ユーベルコードの名前とともに放たれる、練り上げた神気によって形成した、緋色の刀の軌跡。真横一文字に飛翔するそれは迫りくる砲弾を全て斬り裂きながら、スーパーモンスターの本体に到達する。
(さすがに硬い……!)
 必殺の一撃はスーパーモンスターの装甲に阻まれた。否、通じていないわけではない。見た目はノーダメージだが、強烈な一撃はデミウルゴス式偽神細胞の拒絶反応を確実に刺激する。
 そして鏡介のユーベルコードに反応して、スーパーモンスターの砲塔が鏡介の方を向いて……加農・ファランクス――全砲門に砲弾を再装填し、連続で砲弾を発射してくる!
「洒落にならないな」
 しかし、鏡介は既に次の手を打っている。アポカリプスヘル製の大型バイク『八咫烏』に飛び乗って、回り込むように突き進んでいる。先の一撃もユーベルコードの特性を利用して、『叩き込む方向』を調整した。まともな索敵手が乗っているならまだしも、オート反応なら十分誤魔化しがきくレベル。
 時間稼ぎの間に鏡介がスーパーモンスターに肉薄する。
「もう一撃だ」
 再び、バイクの上から【緋洸閃】。斬撃波として放ったそれはスーパーモンスターの装甲に直撃してその装甲にダメージを与えていく。
 まだまだ自壊で崩壊に追い込むには手数が足りないが……。
「順調のようだ」
 ひとつ、自壊で崩れ落ちた砲台を視認して、鏡介はそう呟きながら、距離を取るのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

浅間・墨
ロベルタさん(f22361)。

リミッター解除後に限界突破。多重詠唱しつつ戦車まで駆けますね。
継戦能力で速度と威力維持をし【地擦り一閃『伏雷』】を発動します。
野生の勘と第六感に見切りで機銃と砲弾を掻い潜り斬ります。
『…言われた通り、堅い…』と考えながら一撃離脱を繰り返します。
目的は自壊。ならば全力で全ての弾を回避する気で動くのみ!
ロベルタさんとの連携波状攻撃を時々しながら耐えてみますね。

私達がより目立つことができれば他の方々の作戦が楽かも…です。
積極的に二人で攻めようと思っています。

攻余波で負傷するとロベルタさんまでも影響があるかもしれません。
なのでオーラ防御を身体に施そうと思います。


ロベルタ・ヴェルディアナ
墨ねー(f19200)。
僕も墨ねーに習って連携と協力のヒットエンドランでいく…じぇ!
パフォーマンスと限界突破で自身の性能上げながら墨ねーと並走。
封印を解いて多重詠唱完了後に【雷神の大槌】発現だじょ!

全力で駆けて力一杯に蹴りを入れようかなって考えてるよ。
そうしないと戦車も反撃してくれない気がするんだ。なんとなく。
勿論自分から壊れてくれるように仕向けるけどねぇ~。うぇーい!

第六感と野生の勘に見切りで銃弾の雨を避けるつもりだけど…難しそう?
装甲は蹴り抜けられないけど銃身を破壊くらいはできるといいな。
少しでも銃撃の数を減らした方が僕たちも他の猟兵さん達も楽なはず。
困難なら避けて避けてよけまくるじぇ!




 『『超重戦車』スーパーモンスター』のユーベルコードによる自壊が始まった。しかし、スーパーモンスターの進軍は止まらない。
 必要なのは追撃。それを認識した浅間・墨(人見知りと引っ込み思案ダンピール・f19200)とロベルタ・ヴェルディアナ(ちまっ娘アリス・f22361)は、砲弾の雨の中を駆け抜ける。
「…………」
 小さく、口の中で何度も何度も詠唱を重ね合わせる墨。既に身体能力のリミッターは解除で限界突破。野生の勘の成すままに砲弾を回避しつつ、その手に握るのは普段から使い慣れた大刀。
 その横を遅れまいとロベルタが並走する。
(僕も墨ねーに習って連携と協力のヒットエンドランでいく……じぇ!)
 既にロベルタもパフォーマンスを限界突破、自身の性能を引き上げている。そして封印開封。パリパリ、と脚に纏わりつく雷を確認して、こちらも多重詠唱を開始する。

 砲弾の雨はやむことなく振り続けているが、そもそもこれらは対人を照準としたものではない。素早く動き続ける墨とロベルタはそのままスーパーモンスターに肉薄する。

 ――全力で駆けて力一杯に蹴りを入れようかなって考えてるよ。
 ――そうしないと戦車も反撃してくれない気がするんだ。なんとなく。

 というロベルタの考えの元、二人はユーベルコードを全力で発動する。

「八雷の名の元に……」
「Uccidi i nemici in orbita con l'aiuto del ruggito!」

 直後、迸る2つの雷(いかずち)。
 ひとつは墨。体中に帯電を帯びて、姿が霞み……高速で駆け抜けると同時に刃の一閃を叩きつける!
 もうひとつはロベルタ。スーパーモンスターの直前で力強く踏み込んだロベルタはそのまま超高速で跳躍、加速して回し蹴りを叩き込む!
 【地擦り一閃『伏雷』】と【雷神の大槌】が同時に交差するように炸裂。スーパーモンスターの巨体を大きく揺らす。
「硬った……!?」
「……っ」
 悲鳴をあげるロベルタに、『……言われた通り、堅い……』と感じる墨。そのまま一度離脱……しようとしたところへスーパーモンスターのユーベルコードが発動。
 ゴールキーパー――連続で射撃攻撃を行う、大口径の車載機銃が二人を狙って斉射され。
「これは………難しそう?」
「……!」
 視界いっぱいに広がる弾幕。もちろん回避を諦めたわけではないが、さすがに数が多すぎる。咄嗟に墨が自分とロベルタにオーラの護りを施し、その間にもロベルタが墨を引っ掴んで後方へ大きく跳躍する。
「くぅっ」
「痛っ」
 弾幕を受けるもダメージを後ろへ逃がしつつ、そのまま高速で機銃の射程から離脱する二人。その二人を機銃の掃射が追いかけていくが、スーパーモンスターが機銃を撃ち尽くす。
「チャンス!」
「……こ、こ!」
 その隙を逃さず、その場で素早く体を回転させて、回し蹴りを放つロベルタ。その軌道に沿って雷を纏った風の刃が飛翔し。
 下から半月を描くように大刀を振り上げた墨。その軌道に沿って雷を纏った衝撃波が飛翔する。
 再び二人のユーベルコードが砲弾の雨を突き抜けてスーパーモンスターに直撃。
(……目的は自壊)
 普段は髪に隠れがちな目でしっかりとスーパーモンスターの様子を見据える墨。ユーベルコードを叩き込み続ければ、敵の自壊が早まる。『積極的に二人で攻めよう』というのは二人が事前で打ち合わせた内容だ。
「うぇーい!」
 砲弾を回避しつつさらにユーベルコードを叩き込むロベルタ。
(自分から壊れてくれるように仕向けるけどねぇ~)
 ここまでは想定内、事前の作戦通り。それならば墨と一緒に回避しながら連携波状攻撃を続けるしかない。

 そして。
「墨ねぇ、崩れたじぇ!」
「……(こくこく)」
 スーパーモンスターから新たに大きな砲台が崩れ落ちていくのを確認して、二人はハイタッチをするのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

紫・藍
藍ちゃんくんでっすよー!
本日の特別ゲストはとってもおっきな戦車さんなのでっす!
是非是非是非是非、最後のアンコールまで、ライブをお楽しみくださいなのでっすよ―?
と、言うわっけでしてー!
おっきな声で藍ちゃんくんを認識してもらいつつ、藍ちゃんくんのお歌とファンの皆様のエールで攻撃なのでっす!
おびき寄せちゃうのでっす!
さあさあ、戦車さんもどうぞどうぞ、特大なおっきなエールを!
戦車さんの攻撃は、藍ちゃんくん、地形を利用したりしながら避けるのでっす!
特に戦車さんの発射間際に、少しでもファンの皆様に砲身を掴んで動かしていただければ!
おっきな分、射角が大きく逸れて明後日の方向に砲弾は飛んでくかと!




 猟兵たちの攻撃に徐々に自壊を始めている『『超重戦車』スーパーモンスター』。砲塔が崩れ始め、攻撃手段を失っていく最中でも、しかしスーパーモンスターはその進軍を止めない。
 その時。

「藍ちゃんくんでっすよー!」

 激しい戦闘の場からするとちょっと空気が違うぞうん?
 しかし本人大真面目でギザ歯が可愛い、紫・藍(変革を歌い、終焉に笑え、愚か姫・f01052)が登場だ!
「本日の特別ゲストはとってもおっきな戦車さんなのでっす!
 是非是非是非是非、最後のアンコールまで、ライブをお楽しみくださいなのでっすよ―?」
 とか言っている間に、砲弾の雨が藍向けて、絶える間のなく降り注ぐ。
「おおっとーー!? 熱烈歓迎のアイサツなのです?!」
 その砲弾の雨を回避しつつ、藍ガッツポ。
(おっきな声で藍ちゃんくんを認識してもらう作戦、大成功なのです)
 人気者はつらい、と言わんがばかりに、地形を利用して華麗に砲弾を回避。ポジション(立ち位置)を確認してから、腕を振り上げる。
「藍ちゃんくんのお歌とファンの皆様のエールで攻撃なのでっす!」
 と【藍の手】を入れる。すると見えないスピリチュアルなファンたちが藍の周りに出現、コールを始める。
「さあさあ、戦車さんもどうぞどうぞ、特大なおっきなエールを!」
 と煽るような盛り上げるようなコールを入れれば、ファンのコールがスーパーモンスターに直撃していく!
 しかしスーパーモンスターの返事(反撃)はウルトラ・ザ・キャノン。大都市を一撃で消滅させる砲弾を主砲に装填、藍たちに向けて照準を合わせる。
「おおっとー!?」
 さすがにこれはヤバいと思ったのか、藍が一瞬ドン引きする。が、ただその瞬間を待っているわけではない。
「ファンの皆々様と一緒のお歌は山をも動かすのでっす!」
 と歌声に力を込めていけば、ファンたちも藍の歌声に導かれて。
 えいっとおっ、とスーパーモンスターの主砲をぐいっと空へ向ける。動いた角度、根元でわずかに1㎝。しかし1㎝違えば、着弾点は全く変わる。
(おっきな分、射角が大きく逸れて明後日の方向に砲弾は飛んでくかと!)
 飛んでった後はどうするんだ、ということはさておいて。
 藍の目論見通り、主砲の一撃ははるか遠くへぽーんと飛んでいく。
「それじゃアンコールなのですよー!」
 再度【藍の手】を入れる藍とファンたち。
 そのコール(攻撃)に、ついに主砲以外の砲塔が完全に崩れ落ちたのである。

大成功 🔵​🔵​🔵​

陸郷・める
☆める:戦車乗りの少女
★7号:搭載兵器の生体コア。元ヒャッハー

★戦車への偽神細胞移植がアリなら搭載偽神兵器の制御用に生体コアにされた俺様の立場ってなんだよチクショウ!腹立つからアイツで憂さ晴らしを
☆……敵わないから、がんばって自滅するのをまて、って……
★……チキショー!!

★まずは一発砲撃ぶっぱなして敵対意思を見せる。その後はめるのVエンジンを戦車動力と連動、《リミッター解除・限界突破》状態で走り回りながらUC【タンクガーディアン】を使っての、弾幕戦ってやつを挑むぜ。
敵の装填速度考えりゃ全部撃ち落とすのは無理だから当然足は止めねぇ。
迎撃と回避に専念して奴の自壊待ちしてやらァ!

※アドリブ歓迎です




 ついに主砲以外の攻撃手段を失った『『超重戦車』スーパーモンスター』。後は主砲と足回りを残すのみ。
 だがまだ、まだその歩みを止めることはなく。どこかもわからない目的地へ向けて突き進む。

 その進路上に割り込んだのは1台の戦車。無限軌道(キャタピラ)の代わりに、6本脚と異色の形をしたその戦車の名前は『実験兵器6号改』。陸郷・める(死念動力実験成功体6号・f26600)の愛機である。

『戦車への偽神細胞移植がアリなら搭載偽神兵器の制御用に生体コアにされた俺様の立場ってなんだよチクショウ!』
 開口一番、超絶愚痴が放たれました。攻撃? いや、口撃だなコレ。
「……」
 返ってきたのは無言である。スーパーモンスターのではなく、戦車の主、めるの。めるは忙しいのだ、コンソール操作とか戦況確認とか兵装管理とか。
『腹立つからアイツで憂さ晴らしを』
「……敵わないから、がんばって自滅するのをまて、って……」
 でもツッコミは入りました。
『……チキショー!!』
 声の主――『7号』、戦車搭載の偽神兵器の制御用生体部品に使われ、体を失った元モヒカンヒャッハーは悲しみの声で叫ぶのであった。
 そんな感じで漫才(?)しているめると7号だが、決して遊んでいるわけではない。きっちりトドメを刺しに来たのである。

『まずは一発砲撃ぶっぱなすぜ!』
「……」
 7号の威勢に応じてめるが『試製実験兵器7号』を起動。周囲のオブリビオン・ストームを食らって破壊エネルギーを弾丸とした一射が盛大に放たれる。
 ガンッ、と激しい音を立てて装甲に食い込もうとする一射を、スーパーモンスターは偽神細胞のパワーで強引に弾き返す。だがその動きが鈍い。
『おうおう。だいぶ追い込まれているぜ』
 見た目自壊しているのは砲塔だけなのだが、内部ではだいぶ拒絶反応が進んでいるらしい。おそらく、あの主砲が自壊すればそのまま戦車全体が自戒する。
 それでもスーパーモンスターは本能ともいうべき反応で、加農・ファランクス装填。主砲から榴弾を連続発射する。
『める、準備は!』
「……おわって、る」
『よっしゃ、ヒャッハー!』
 めるの返事に機嫌よく叫んだ7号。めるの『ヴォルテックエンジン』――心臓ともいうべき動力装置からのエネルギー供給で以て、戦車動力を増強。そのパワーのままにリミッターを解除して。
『限界突破だ!!』
 どどん、とか効果音が聞こえてきそうな宣言の直後、6号戦車が瞬間移動のごとき高速機動を披露する、6本脚で。次々と上空で破裂する榴弾、その破片を超絶運転テクで回避していく7号。スーパーモンスターが装填した榴弾の全てを回避した6号戦車はドリフト走行(脚だけどな!)からの反転、戦闘態勢。
 今度はこっちから仕掛ける番。
「やらせない、よ……!」
 めるがスーパーモンスターを見据え、7号が吼える。その意志の力に従って自身の能力を引き上げるめる。その名は【タンクガーディアン】。その名にふさわしき継戦能力と迎撃性能を強化して。
『ヒャッハー!! くるぜェ!!』
 7号の声が示唆するのは、スーパーモンスターの、再・加農・ファランクスである。再び榴弾が弾け、破片が6号戦車を破壊せんと雨のごとく降り注ぐが。
「……っ」
 めるの手がコンソールの上を走る。すると、試製実験兵器7号が掃射形態に変形。その口径を空へと向けて、直後、弾幕を形成するほどの一斉掃射で榴弾を迎撃していく!
『める、下がるぜ!』
「……」
 7号の言葉に頷きだけを返して、めるは追いすがってくるスーパーモンスターの砲撃の全てを対空射撃と弾幕で撃ち落としていく。【ダンクガーディアン】――『護るという意思の発現』が、兵器同士の持久戦へと持ち込んだのだ。
 とはいえ、全ての榴弾を撃ち落とすのは現実的ではない。それをサポートするのが7号の操縦。
『当然足は止めねぇ。迎撃と回避に専念して奴の自壊待ちしてやらァ!』
 と目的を丁寧に叫ぶ7号さん、マジ良いヒャッハーさん。
 そんな7号のサポートもあって、めるは砲撃に集中。とにかく迎撃とその合間に砲撃をスーパーモンスターに叩き込むことだけを考える。

 拮抗する砲撃船の中……ついにそのタイミングが訪れる。

 それは盛大な空振りの音だった。聞こえた元はスーパーモンスターの主砲。ついに……偽神細胞ですらフォローできないほどに消耗したのだ。
 そして止む砲撃の雨。
『トドメだオラァ!!』
「……そろそ、ろ、うるさ、い」
『エーッ?!』
 めるのツッコミと一緒に試製実験兵器7号の制御を受け取る7号。
『まぁなんだ』
 最初は八つ当たりであったが、冷静に考えれば……あのスーパーモンスターの姿は、7号の有り得た『過去』とも……言えるかもしれない。
『終わりにしてやんよ……!』
「…………発射」
 7号とめるの声が重なって、試製実験兵器7号から凝縮された破壊エネルギーが放たれる。その奔流がスーパーモンスターに直撃して……その装甲を突き崩す。
 もはや攻撃を遮る、スーパーモンスターを守るものは何もなく。拒絶反応に食い荒らされた内部を、破壊エネルギーが駆け巡って。
 直後、戦車だったものが砂のように崩れ落ちる。それは『『超重戦車』スーパーモンスター』の最後。

 こうしてめると7号をはじめとした、猟兵たちの活躍によって、かの脅威は無事破壊されたのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年09月12日


挿絵イラスト