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アポカリプス・ランページ⑩〜猟兵3分クッキング

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●猟兵3分クッキング
「あのね、あのね。みんなにちょっとお手伝いしてほしいことがあるんだけど……」
 顔の前で両手を合わせ、「お願いっ!」と懇願するのはユニ・エクスマキナ(ハローワールド・f04544)。何を言うのかと首を傾げつつ、彼女の台詞を待っていると――。
「お料理、作ってあげてくれないかな?」
 それが、集まった猟兵たちへの彼女からの『お願い』だった。

 今回、ユニが皆へ行ってほしいといった場所は『アポカリプス・ランページ』真っ最中のアメリカ大陸。その中で、文明崩壊以前、アメリカ航空宇宙局 (NASA) によって有人宇宙飛行の研究と管制が行われていた宇宙センターの跡地だという。
 ちなみに、現在は邪神『ポーシュボス』の支配下にあり、オブリビオンを『超宇宙の恐怖』によって変異強化させるおぞましい施設へと変貌しているとのことだった。
「この宇宙センターの研究員さんたちも、やっぱりポーシュボスに精神を支配されちゃってるみたいなのね」
 奴隷研究員たちの身を案じ、ユニは心配そうな口ぶりで説明を続ける。何でも彼らは不眠不休で邪神に捧げるおぞましき研究を行い続けているというのだ。
 そこで、彼らに接触して何とかその狂気を取り除き、邪悪な研究をこれ以上進めさせないようにしてほしい、ということらしい。
 その狂気を取り除くための方法というのが――。
「研究員さんたちに、美味しいごはんを作ってあげて欲しいのねー!」

 ユニ曰く。
 身も心もボロボロの状態で研究を続ける彼らを救うためには、とにもかくにも温かい心のこもった美味しいごはんなのだ、と両手をぎゅっと握り締めて力説する。
 元々は宇宙センターだったという施設なので、キッチンや食堂などはあると思われる。そうすれば、調理器具などは現地にある物が使えるだというのがユニの見立て。
 しかし、材料や調味料に関しては期待できないのであらかじめ用意して持って行った方がいいだろう。
「色々準備するのも大変だと思うし……あまり品数には拘らなくていいんじゃないかな?」
 どんな料理を作るのかは、各々にお任せだとユニは言う。
 栄養重視のメニューでもいいし、自分が幼い頃から慣れ親しんだ味でもよい。自分が得意な料理でも、お気に入りの料理を作ってもいい。もちろん、甘いデザートだって喜ばれるだろう。大切なのは、作る人の『想い』だ。

「それじゃ、準備できた人から教えてね」
 いってらっしゃい、と手を振るユニの手元で、グリモアが夜空を彩る星のようにキラキラと輝いていた。


春風わかな
 はじめまして、またはこんにちは。春風わかなと申します。
 オープニングをご覧いただきありがとうございます。

●プレイング受付について
 受付期間は【9月8日(水)8:31~23:59まで】です。
 成功度に達しなかった場合は延長します。
 受付開始前にいただいたプレイングは採用できませんのでご注意ください。

●このシナリオについて
 戦争シナリオです。一章のみで完結します。

 ・プレイングボーナス……研究員の狂気を取り除く。

 美味しいお料理を作って研究員さんたちの狂気を取り除きましょう! というシナリオです。料理を作るシーンをメインに書きたいと思っております。
 POW/SPD/WIZの行動・判定例は気にせず、ご自由にどうぞ!

 料理に必要な器具や食器はありますが、材料や調味料はないので持参した方が良いです。
 どんな料理を、どのように作るのか。
 料理を作る際の手際、出来上がりの見た目、味……等々。
 料理教室の先生(や助手)になったつもりでプレイングをお書きください。
 なお、執筆時にレシピの検索をしますので、詳細な手順の記載は不要です。

●共同プレイングについて
 ご一緒される方のID(グループ名も可)を記載ください。
 受付期間内に送っていただければ同時送信でなくて大丈夫です。

●その他
 断章はありません。
 シナリオの早期完結を目指しますので、全員採用はお約束できません。
 ありがたくも多くの方に参加いただいた場合は、執筆時点での『戦争ランキングの順位が低い方』から採用します。

 以上、皆さまのご参加を心よりお待ちしております。
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第1章 日常 『猟兵お料理教室』

POW   :    下ごしらえなどを頑張るぞ

SPD   :    調理や味付けを行って料理を完成させる

WIZ   :    レシピなどを集落の主婦に広めよう

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

メノン・メルヴォルド
アポカリプスヘルに来るのは初めて
今日は1人だから、どきどきしちゃうけれど、頑張るの
肩で「ぴっ!」と主張するひよこさん
ふふ、そうね、アナタもいるから心強いのよ

本当なら今すぐにでも研究員さん達を救出したい
不眠不休だなんて身体を壊してしまうから

ワタシはカップトーストにしようかと思っているの
見た目もお花みたいでしょう?
アボカドや卵のサラダを入れたり、お肉とチーズ、マッシュポテトでボリューミーにもなるのよ
バリエーションも出せて、バランスも取れるはず
…ほら、可愛い

それから、ね
えと…ワタシが作った自家製のハーブティーを…(はにかみ
少しでもストレス緩和やリラックスして欲しくて

これで心とお腹を満たせたらいい、な




 初めて訪れた土地は物珍しく、ソワソワとした様子でメノン・メルヴォルド(wander and wander・f12134)はキョロキョロと辺りを見回した。
(「今日は1人だから、どきどきしちゃう……」)
 緊張した様子を隠せないメノンだったが、肩から聞こえた声にふんわりと柔らかな笑みを浮かべる。
『ぴっ!』
「ふふ、そうね、アナタもいるから1人じゃないわね」
 心強い相棒を優しく指で撫でメノンはひよこさんに話しかけた。
「一緒に頑張りましょうね」

 施設のキッチンへと入ると、メノンは哀しそうに大きく息を吐く。
 途中で見かけた彼らの姿は聞かされていた姿と違わず、見ているのが辛かった。
 そんな研究員たちを助けるため、メノンは、早速料理にとりかかる。
 食パンに切れ目を入れ、小さなココット皿の中に入れるとオーブンでパンを焼き始めた。2~3分焼いて軽く形が作られたら、型から出して焼き目が付くまで再び焼く。
 パンを焼いている間に、具材を作る。刻んだゆで卵をマヨネーズであえて卵サラダを作り、アボカドは小さく切る。ジャガイモは茹でて潰してマッシュポテトにして。後はチーズと……ちょっと食べ応えもあるようにお肉も用意したい。
 テキパキと料理を作るメノンを見つめ、ひよこさんはパタパタと羽を動かした。
『ぴぴぴっ!』
「あ、そろそろパンも焼けたわよね」
 ありがとう、とひよこさんに告げて、メノンはこんがりと焼けたパンを取り出す。
『ぴ……?』
「今日はね、カップトーストを作っているの」
 メノンはカップ型に焼けたトーストの中に用意した具材を詰めて、ひよこさんに見せた。
「ほら、見た目もお花みたいで可愛いでしょう?」
 メノンの言う通り、様々な具材を詰めたトーストは、花の形の様にも見える。見た目はもちろん、いろんな味があれば食べる方もより満足するだろうし、バランスもよくなるだろう。
 メノンはトーストを皿に盛りつけ、自家製のハーブティーをカップに注いだ。仄かなハーブの香りに心が落ち着く。
(「――これで研究員さんたちの心とお腹を満たせたらいい、な」)
 メノンは料理を乗せたお盆を手に、研究員たちの部屋のドアをノックし、静かに開けた。
「こんにちは。良かったら、お食事いかがですか」

大成功 🔵​🔵​🔵​

木常野・都月
まずは牛の塊肉だ。
他の材料と一緒にUDCアースから持ってきたんだ。
UC【狐火】で鉄板を加熱していこう。牛の脂をポトリ。
脂が溶けたら、塊肉を焼こう。
火力は強めだ。
肉の向きを変えながら、一気に表面を焼いていこう。
表面を先に焼く事で、肉汁を閉じ込めるんだ。

表面全体が焼けたら、時々鉄板から上げて休ませて、弱火でゆっくり。
多少焦げ付いても慌てない。後で削ぎ落とせばいい。

ラップの袋に肉とオニオンドレッシング入れてチャックしよう。

後は冷やす。最低20分。
氷の精霊様、お願いします!
冷える時に味が染み込むんだ。

あとはダガーで切って…できた!
ローストビーフ!
レタスと肉をパンに挟んで…さあ食え。
多分きっと美味いぞ?




 ドーンとテーブルの上に置かれた大きな牛の塊肉を横目に、木常野・都月(妖狐の精霊術士・f21384)は慣れた手付きで狐火を起こす。そして、その火で鉄板を温め始めた。
 鉄板が温まるまで、暫し待つ。その間に、肉に塩と胡椒で軽く下味をつけ、レタスを洗って食べやすい大きさにちぎっておく。
「そろそろ温まったか?」
 鉄板の上に手をかざし温まったことを確認すると、都月は鉄板の上にポトリと牛脂を落とした。溶けてゆく脂を見つめ、都月は無意識のうちに「よし」と零す。
(「――ここからは、スピード勝負だ」)
 火加減を確認し、都月は慎重に鉄板の上に肉の塊を乗せる。ジュウッという音とともに、肉が焼ける匂いが鼻をくすぐった。
 食欲をそそる香りに目を細めつつ、都月はトングで肉の向きを変えながら、一気に表面を焼いていく。
 肉にこんがりと美味しそうな焼き色がついたことを確認すると、都月は火を弱火に変えた。後はいい感じに中にも火が通るまで焼けばよい。時折、肉を鉄板からあげて休ませたりしながら、のんびりと肉を焼く。
「……おっと」
 多少表面が焦げ付いても、慌てない、慌てない。焦げた部分は後から削ぎ落とせばよいのだ。

「こんなもんか」
 都月は肉が焼けたことを確認すると鉄板から下ろし、ファスナーの付いた食料品保存袋に肉を入れ、上からドボリとオニオンドレッシングを注ぎ込む。そして、ドレッシングに肉を漬け込むと、空気が入らないように注意しながら、丁寧に袋のチャックを閉めた。
 ――後は冷やすだけ。
 冷める時に味が染み込むという。時間は……最低でも20分は漬けておきたいところ。
「氷の精霊様、お願いします!」
 顔の前で両手を合わせ、都月はペコっと頭を下げる。
 精霊は優しい笑みを浮かべると、パチリとウィンクを一つして、肉の入った袋をぎゅっと抱きしめた。

 程よく冷えた肉を丁寧にダガーで薄く切る。切るたびに、ジュワリと肉汁が零れ落ち、ピンク色の肉が顔を覗かせた。
「――できた、ローストビーフ!」
 都月は完成したローストビーフをレタスと共にパンに挟み、満足そうに皿に盛り、傍にいた研究員へと差し出す。
「多分きっと美味いぞ?」
 都月の言葉に誘われ、パンに齧り付く研究員を見つめ、氷の精霊も一緒に満足げに頷いていたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

宙夢・拓未
よし、【料理】するか!
(長い髪を首の後ろで束ねて、エプロン装着)

身も心もボロボロ、って聞いたから、栄養があって消化の良いメニューが良さそうだと思ってな(【優しさ】)
温かい心を込めて、文字通りに温かい物にしようと
俺は、卵あんかけうどんの材料を持ってきたぜ

(作りつつ)俺が風邪引いた時とかに、よくお袋が作ってくれたな
今は離れて暮らしてるわけだが、お袋、元気かな……

(味見して)調味料、良し。ほんのりと甘い薄味に仕上げてみたぜ
とろみもバッチリだな。この餡を、茹でたうどんにとろーりと掛けて……
彩りに気を配り、切った長ねぎを乗せれば
……よっしゃ、完成だ!

熱々を召し上がれ。やけどしないように気をつけてな




 長い茶色の髪を首の後ろで手早く束ね、エプロンを付けて紐をキュッと結ぶ。
 宙夢・拓未(未知の運び手・f03032)は持参した材料を台所の作業台の上に並べると、大きく深呼吸を一つ。
「よし、料理するか!」
 今日拓未が作るメニューはあんかけうどん。身も心もボロボロだという研究員たちのために、栄養があり、かつ消化の良い料理が良いだろうという拓未の配慮だ。
 鍋にめんつゆ、みりん、水を入れ、拓未はカチリとガスコンロの火をつけた。
 つゆを煮立たせている間に水溶き片栗粉を準備しつつ、別のボウルに卵を割りほぐしておく。
 それから、別の鍋にお湯を沸かしてうどんを茹でる準備をして……。
 慣れた手付きで料理をする拓未だったが、煮立ったつゆに水溶き片栗粉を流しいれながら、ふっと湯気の向こうに懐かしい顔が見えたような気がした。
(「そういえば……」)
 拓未が風邪をひいた時にも、母がこの料理を作ってくれたことを思い出す。今は離れて暮らす母は元気だろうか。――久しく会っていない母の身を案じながら、拓未はとろみのついた餡をおたまでぐるりと掻き混ぜ、一口味見をする。
 思い通り、ほんのりと甘い薄味に仕上がった餡に満足すると、カチッと火を消して慎重に溶いた卵を流し入れた。ゆっくりと、円を描くようにして入れた黄色い卵は、スッと沈んだかと思うとすぐにふわりと餡の中に広がっていく。最後の一滴まで卵を流しいれると、拓未はそっと鍋の蓋を閉じた。後は余熱で卵が固まるのを待つだけだ。
 その間にうどんを茹でて、器に盛り、飾り用の長ネギを切る。
「そろそろかな……」
 ドキドキしながら拓未はそっと鍋の蓋を開けた。白い湯気がふわっと広がると同時に、黄色いふわふわの卵がトゥルンと餡の中で揺れる。
 拓未は慎重に餡をうどんの上に掛けていった。そして、仕上げに長ネギを乗せる。とろっとろの餡に包まれたうどんは見るからに温かそうで、拓未は嬉しそうに口元を緩めた。
「……よっしゃ、完成だ!」
 うどんの香りに惹かれたかのように、フラフラと食堂へと訪れた研究員の姿を見つけると、拓未は椅子に座らせ、コトンとうどんの器を置く。
「熱々を召し上がれ。やけどしないように気をつけてな」
 温かい心のこもったうどんは、研究漬けだった研究員の心にじんわりと染み込む味だった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

城田・紗希
…なるほど、わかった。
全部隊出撃!1班はかまどを作れそうな石を、2班と3班は金属棒を瓦礫から集めて!残りは無毒の枯れ枝を集めて!!
(号令と裏腹に「俺は何班?」みたいなジェスチャーをしている兵隊たち、でも少しして散らばった)

資材を集めてる間に、キマフーのコンコンで出てきたお肉をぶつ切り!
あとはピーマンとかカボチャとか、適当に刺して火で炙って、即席バーベキュー!
狂気の対処と言えばお肉だよね!(ただ肉が食べたいだけの様子)




「……なるほど、わかった」
 城田・紗希(人間の探索者・f01927)はくるりと踵を返すと施設の外へと歩き出す。そして、研究者たちが籠っている部屋の窓の傍へとくると、おもちゃの兵隊たちを召喚した。
「1班はかまどを作れそうな石を、2班と3班は金属棒を瓦礫から集めて! 残りは無毒の枯れ枝を集めて!!」
 紗希の「全部隊出撃!」という号令を合図に、兵隊たちは早速作業に取り掛かる――と思いきや、互いに顔を見合わせて、ちょこんと首を傾げている。
「ちょっと、ほら、早く行きなさい」
 慌てて紗希が促すも、兵隊たちは自分が何班なのかがわからず、戸惑いを隠せない。だが、暫くするとあちこちへと散らばって行った姿を見て、紗希はホッと胸を撫で下ろした。

「さて、と――」
 兵隊たちを見送った紗希は、用意しておいた肉を豪快にぶつ切りにしていく。そして、ピーマンやカボチャと一緒にぶすぶすと串に刺した。これで準備は完了。
 後は、兵隊たちが持ってきた資材を使って、かまどを作り、火をおこし、そして肉を焼く。
「じゃーん! 即席バーベキュー!」
 お肉を前にニコニコと満面の笑みを浮かべ、紗希はさっそく焼けた串へと手を伸ばす。
 キマイラフューチャーでコンコンして出てきたお肉は美味しいなぁ。
 うっとりとした面持ちで肉を頬張る紗希の頭上で、ガラリと窓が開く。お肉の焼ける匂いに惹かれた研究員が顔を出したのだ。
「やっぱり、狂気の対処と言えばお肉だよね!」
 お一つどうぞ、と紗希はにっこりと笑顔で研究員に向かってバーベキュー串を差し出したのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ビスマス・テルマール
美味しい料理で、狂気を払う……これ程冥利に尽きる物は無いですし、なめろう布教も含めて張り切って行きましょうか。

なめろうに必要な魚介類や味噌や薬味や調味料等を持ち込み

『早業』で鯵、秋刀魚、烏賊、蛸、ホタルイカ、鮪、エビ、蟹、ホタテを捌き、味噌や薬味等を叩き混ぜ、なめろうを『料理』し(普通の味噌以外にトマト味噌や蜂蜜味噌も使い)

ソレをそれぞれ餃子の皮で包み
フライパンで焼成して、なめろう餃子を

油で揚げて、なめろう揚げ餃子を
作り研究員の皆さんに食べて貰いましょう

最後にお口直しに、マグロとバナナとアボカドと調味料でハワイアンなめろうを『料理』しましたので、此方も良ければ

※アドリブ絡み掛け合い大歓迎




 美味しい料理で狂気を払う。
 これほど冥利に尽きる物はない、とビスマス・テルマール(通りすがりのなめろう猟兵・f02021)は歓喜に震えていた。
 もちろん、なめろう布教も忘れずに。張り切ってビスマスは、かつて宇宙センターだった施設へとやって来た。
 早速、ビスマスは調理場へと入ると持参した食材を丁寧に並べ始める。
 アジ、サンマ、マグロ、エビ、カニ、イカ、タコ。他にホタテとホタルイカもある。全部で9種類。それらを目にも止まらぬ速さで包丁で捌いたかと思うと、味噌やショウガ、ネギといった薬味と一緒に叩き混ぜる。隙あらばなめろう布教に励んでいるビスマスのなめろう作りの腕前はプロ級のプロ。ダンダンダンダンとリズミカルに包丁で叩く音だけが調理場に響いていた。
 包丁で叩き続けること、暫し――。ビスマスは粘り気が出てきたことを確認し、包丁を下すとふぅっと一息つく。
 今日は、このなめろうを作って終わりではない。ビスマスはなめろうのアレンジ料理を作るつもりだった。
 丁寧に叩いて作ったなめろうを、ビスマスは餃子の餡代わりにして包んでいく。
 定番の味噌味の他に、トマト味噌や蜂蜜味噌を使ったなめろうも用意し、味に幅を持たせることを忘れない。
 そして、餃子の皮でなめろうを包み終えると、熱した油の中になめろう餃子を丁寧に落としていく。
 ――今回、ビスマスが作るなめろう料理は『なめろう揚げ餃子』だった。
 おつまみ感覚で気軽に食べることも出来るし、生魚に慣れていないであろうこの地の人々にも食べやすいだろうと考えたメニューだ。
 こんがりとキツネ色にあがったなめろう揚げ餃子を皿に盛りつけたビスマスは、早速研究員たちへと届けに行こうとして、ふとその足をとめる。くるりと踵を返すと、再び調理場へと戻って行った。
(「お口直しにもう一品作りましょう」)
 捌いたマグロと一緒に叩き交ぜるのは、バナナとアボカド。味噌や醤油を混ぜて叩いて作ったのは、ハワイアンなめろうだ。
 ――これで良し。今回のなめろう料理も美味しそうに出来た。
 今回のなめろう布教にも手応えを感じながら、ビスマスは嬉しそうに調理場を後にしたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

エリシャ・パルティエル
お料理で力を貸せばいいのね?
あんまりたくさん材料を持っていくと
オブリビオンストームが発生してしまうかもしれないから
手で持っていけるぐらいの量の材料を持っていくわ

作る料理は…ハンバーガーよ!
だってここはアメリカでしょ
大きな口を開けてジューシーなお肉にかぶりつけば
狂気も吹っ飛ぶはずよ

バンズを作ると時間がかかるから
それは持参して
余計なものをいれない牛ひき肉のみのパテ
手早くこねて焼き上げるわ
あとはトマトとレタスとチーズを挟んで
シンプルだからこそお肉の美味しさを感じられると思うの

あなたたちの研究は邪神のためじゃなくて
この世界の発展のために捧げられるべき
さあ元気を出して
新しい未来があなたたちを待っているわ




 こねこね、ぎゅっぎゅっ。
 エリシャ・パルティエル(暁の星・f03249)はボウルに入れたひき肉を丁寧に捏ねる。粘り気が出てきたら、パン粉や溶き卵等、最低限必要な材料のみを入れて再び捏ね始めた。
 得意な料理で力を貸すことが出来るとは、有難い。
「これくらいで大丈夫かな……」
 十分に捏ねられたことを確認し、続いてエリシャは肉を円形に成形する。ハンバーグかと思いきや、その形は楕円系ではなく、まんまるに近い。エリシャは持参したバンズのサイズを確認しながら、成形が出来たものから次々とフライパンに乗せて焼き始める。
 ジュゥッという軽快な音とともに、パチパチと肉の脂がフライパンの上を跳ねた。
 ――そう、今エリシャが作っているのは、バンズに挟むためのパテ。それも、牛ひき肉のみというシンプルかつ豪華な一品だ。
「ちゃんと焼けたかしら……?」
 エリシャはフライ返しを使って慣れた手付きでパテをひっくり返した。パテの両面には美味しそうな焦げ目がついていることに安堵の息を漏らし、中央にそっと竹串を刺す。じゅわりと溢れ出す肉汁の色は透明――大丈夫、ちゃんと中まで火は通っている。
 エリシャは手際よくパテを皿に乗せると、パテを焼く合間に準備しておいたトマトとレタスを取り出した。そして、熱々のパテの上にチーズを乗せ、トマトとレタスと一緒にバンズに挟み込み、仕上げにケチャップを添える。パテの余熱で少し溶けたチーズが美味しそうだ。
「完成!」
 ボリューム満点のチーズバーガーを前に、エリシャはふふっと笑みを零す。
 大きな口を開けて、この肉汁たっぷりビーフ100%バーガーに齧り付けば、狂気なんてきっと跡形もなく吹っ飛ぶに違いない。
「さて……っと」
 エリシャはキョロキョロと辺りを見回すと、ぱちっと目があった研究員たちへ差し入れとして手作りバーガーを差し出した。
「あなたたちの研究は邪神のためじゃなくて、この世界の発展のために捧げられるべきものだわ」
 慈愛に満ちた眼差しを向け、エリシャは邪神に侵された研究員たちへと語りかける。そして、元気を出してと柔らかく微笑んだ。
「新しい未来があなたたちを待っているわ」

大成功 🔵​🔵​🔵​

揺歌語・なびき
コノハ(f03130)さん

わ~店長クッキングの時間だ~
助手、おれ(挙手
具だくさんリゾットおいしそ…

コノハさんの指示に従い
野菜の飾り切りや肉の下準備
慌てずしっかり進めよう
トッピングね、任せて!
人参が一部ハート型になった…まぁいっかぁ

おれもUDC職員だから、研究員の気持ちわかるよ
仕事中食事抜くことになるともう全部だめになるの
社畜にさせる組織は悪だよぉ

う、完成が近づくにつれ
おれまでおなかすいてきた
弟妹とか、あの子がちいさい時に、こういうの作ったかな
今はレンチンに頼ってるけどねぇ

ふふ、きっと居たよ
コノハさんにごはんを作ってくれた人

とろりいい匂いに色鮮やかな具材
誰もきみ達の邪魔をしない
ゆっくりめしあがれ


コノハ・ライゼ
なびちゃん(f02050)と

どーんとお任せあれ!ね、助手ちゃん
作るのは野菜たっぷりリゾット
温かくてお腹に優しく栄養もばっちり

玉ねぎ、人参、ほうれん草と彩り豊かな野菜は
細かく刻んで炒めた米と炊くわね

ささみは別で柔らかく茹で、解す!
お花の人参も別茹でネ、コレはトッピング用
その辺なびちゃんにお任せしてイイかしら

炊きあげたのにささみと溶き卵を追加
仕上げにお花を飾れば完成!
あら、ハートも可愛い!
どんどんやっちゃいましょ

ぇえ~オレそんな空腹死んじゃう……って
なびちゃんお兄ちゃんナンだ?
オレにもこうやって作ってくれる家族いたかなあ、いたかもしれないなぁ
食事が心を潤すのはようく分かってるから
さ、沢山食べて!




「コノハさんと~」
「なびちゃんの!」
「「店長クッキング~」」
 今にも番組テーマソングが聞こえてきそうコノハ・ライゼ(空々・f03130)と揺歌語・なびき(春怨・f02050)のピッタリ息のあった声に、二人は嬉しそうに顔を見合わせて笑みを浮かべた。
「で、コノハさん。今日は何を作るの?」
 もふもふの尻尾をパタパタと揺らしながら、なびきはコノハに問いかける。コノハは「んー」と暫し顎に指を添えて目線を上に向けて考え込んだ。そして、ピッと指を立ててメニューを告げる。
「今回作るのは野菜たっぷりリゾットにしよ。温かくてお腹に優しく栄養もばっちり」
 どう? と問うコノハに、なびきはキラキラと瞳を輝かせコクコクと何度も頷き、賛成の意を示した。
「具だくさんリゾットおいしそ……」
 なびきの想像の中のリゾットはとても美味しい。そして、これから作る現実のリゾットも美味しいに違いないだろう、きっと。

「今日、用意したのは玉ねぎ、人参、ほうれん草」
 コノハの台詞に合わせ、助手役のなびきが手際よく調理台の上に野菜を並べていく。
「で、この彩り豊かな野菜は細かく刻んで炒めた米と炊くわね」
(「コノハさんの説明、本物の料理教室の先生みたい……」)
 ――なんてことを考えながら、なびきはコノハの指示に従って野菜をみじん切りにする。
「コノハさん、お肉は?」
「ささみは別で柔らかく茹で、解す!」
「了解」
 空いていた鍋に湯を沸かし、なびきはポトンとささみ肉を落とした。肉がゆで上がったのを確認して冷まし、丁寧にほぐしていく。
「なびちゃん、そのお鍋空いた? 飾り用の人参を茹でてほしいんだけど……」
「ん、わかった」
 コノハの指示に素直に頷き、なびきは手を動かす。そんな彼の姿を見て、コノハは頼もしそうに目を細めた。
「その辺なびちゃんにお任せしてイイかしら」
「トッピングね、任せて!」
 コノハに頼られたことが嬉しくて、なびきは嬉しそうに茹で上がった人参の飾り切りをする。花の形に切っていたはずの人参だったが、気づけば一部ハート型になっている……まぁ、いっかぁと小さく呟き、なびきは気にしないことにしたのだった。

 みじん切りにした野菜と米をバターで炒め、米が透き通ってきたら静かにスープを注いで炊く。
 料理をする手が止まることはないが、二人のお喋りも止まらない。
 研究漬けの日々を送るこの施設の研究者たちの身を案じながら、なびきはしみじみと呟いた。
「おれもUDC職員だから、研究員の気持ちわかるよ。仕事中食事抜くことになるともう全部だめになるの」
「ぇえ~オレそんな空腹死んじゃう……って」
 絶対に嫌だとばかりに顔をしかめるコノハになびきはギュっと拳を握り締める。
「社畜にさせる組織は悪だよぉ」
「確かに。ここも邪神の支配下にあるんだっけ」
 ――そんな彼らを救うための料理を今、作っているんだけどね。
 コノハとなびきが顔を見合わせ、互いに確認するようにこくりと頷いた。
 ごはんが炊けるまで、もう少し――。

「うん、こんな感じかしら」
 スープを吸って柔らかく炊きあがったご飯にコノハは丁寧に割いたささみを乗せ、溶き卵を流し入れる。
 リゾットの完成が近づくにつれ、なびきのお腹も空いてきた。
「弟や妹とか、あの子がちいさい時に、こういうの作ったかな……」
 昔の記憶を辿りながら、ポツリと呟いたなびきの言葉にコノハは「あら」と声をあげる。
「なびちゃんお兄ちゃんナンだ?」
 そして、ふっと自分は……と寂し気に目を細めた。
「オレにもこうやって作ってくれる家族いたかなあ、いたかもしれないなぁ」
 己に問いかけるように呟くコノハだったが、正解はわからない。だが、なびきはふふっと笑みを浮かべ、迷いなくきっぱりと告げる。
「きっと居たよ、コノハさんにごはんを作ってくれた人」
「そっか――」
 コノハは嬉しそうに口元を緩め、リゾットの鍋の蓋をパカっと開けた。白い湯気と共に立ち昇る食欲をそそる香りが辺りに広がり、クツクツと美味しそうに煮えた色鮮やかな具材を添えたリゾットが顔を覗かせる。
「仕上げに人参のお花を飾れば完成!」
「あ、そういえばコノハさん。トッピング用の人参なんだけど、ちょっとハート型になってて……」
 ごめんなさい、と申し訳なさそうに身を縮めるなびきだったが、コノハは気にする素振りもなくニコリと笑みを浮かべた。
「あら、ハートも可愛い!」
 コノハの言葉になびきもパッと顔を輝かせる。
「さぁ、どんどんやっちゃいましょ」
「はーい」

 二人で作ったリゾットは、きっと研究員たちの心を潤してくれることだろう。
「さ、沢山食べて!」
 料理を振る舞うコノハの傍らで、なびきはパタリと狼の尻尾を振る。
 ――もう、誰も君たちの邪魔をしない。だから、どうぞゆっくり召し上がれ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年09月11日


挿絵イラスト