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狂乱を人形に

#ダークセイヴァー #第五の貴族 #異端の神々 #宿敵撃破

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#異端の神々
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 ダークセイヴァーの地下空間、第五の貴族と呼ばれる吸血鬼の領域。
 動く者の無い村の奥に、一つだけ明かりの灯る工房があった。
 そこに居るのは、1人の年老いた男だけ。
「……。」
 ランプの明かりに照らされながら、手元の人形へと部品を組み込みこんでいる。
 表情一つ動かさず、黙々と……しかし、次の部品を取ろうとした手がピタリと止まった。
「なんじゃ……。」
 村に入り込んだ、生き物の気配。
 あまり気にせず、次の部品を手に取り組み込むが、
「……儂の、邪魔をするか。」
 侵入者を人形の材料に、と差し向けた人形たちが破壊されたのを感じ取った男は、手元にあった宝石を掴み取る。
 その宝石に赤い紋章が浮かび上がると同時に、周囲にあった人形たちが一斉に起き上がった。
「儂の手を止める者は、許さぬ。……何であろうとも、な。」
 感情の擦り減った男がかすかに見せた怒りと共に、人形たちは無人の村へと散開していった。

「……という訳で、第五の貴族を狙った狂える異端の神が見つかったんです。
 討伐を、お願いしたいんです、お願いします。」
 グリモアベースに集まった猟兵たちに向けて、影山は頭を下げていた。
 顔を上げてグリモアを輝かせると、壁に映るのは人形たちが蠢く村の中。
 人形たちは全て、大きな浮遊する手から伸びる操り糸に吊るされて動いていた。
「今回見つかった第五の貴族は、呪術師『ダペルトゥット』と呼ばれる存在、です。
 あの、皆さんは……ダペルトゥットドール、という存在を見た記憶はありますか?
 今、この村で動いている人形たち……あれが全部、そうです。
 人の持つ感情や欲望を奪い、それを込めて作り上げる、自律行動をする呪術人形たち……その製作者です。」
 場面が切り替わり、明かりの灯る工房が壁に映し出される。
 その周りでは、人形たちが何かを探していた。
「幸い、というか……この人形たちのお陰で、異端の神はダペルトゥットのいる工房に、辿り着いていません。
 村に入ってきた異端の神が持ってる感情や欲望が、すごく強いからだと思うんです。
 ……皆さんは、異端の神より早く工房に行って、ダペルトゥットを倒してください。
 この人形たちは、人の持つ感情や欲望に反応して、襲ってきます。
 普通の人でも、感情も欲望もあるから、近づけば襲ってきますが……今は、他に大きな発生源があるので、上手く身を隠して進むと、いいかなと。
 ……もちろん、気にしないで壊して進んでもいいですけどね。
 そこまで強くはない、みたいです。」
 そう言って影山がゲートを開くと、薄暗い村の外れへと繋がった。
 通りの先に、1つだけ明かりが見え……途中には暗がりを蠢く人形たちの姿がある。
「異端の神がダペルトゥットのところにたどり着いちゃうと、第五の貴族の力を手にしてしまいます。
 そうならないように……よろしく、お願いします。」


ヨグ
 ヨグです、第五の貴族を狙う異端の神との戦い第2弾になります。

 第一章の死の罠の迷宮は、感情や欲望を狙って動く人形たちの蠢く村全体を指します。
 どのように彼らを切り抜けて工房へたどり着くか? をプレイングに書いてください。
 なお、異端の神は猟兵たちと逆の方向から来ているので、第一章では登場しません。
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第1章 冒険 『死の罠の迷宮』

POW   :    防御力を活かし、強引に罠を突破する

SPD   :    罠を解除しながら迷宮を踏破する

WIZ   :    迷宮の隠し通路や仕掛けを暴く

👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

祝聖嬢・ティファーナ
WIZで判定
※アドリブ歓迎

『フェアリーランド』の壺の中から風/土/光/闇の精霊,聖霊,月霊,戦乙女,天使,英霊,死神を呼んで“七色こんぺいとう”を配って『グレムリン・ブラウニー・ルーナ』で小妖精を呼んでこちらにも“七色こんぺいとう”を配り、「迷宮の隠し通路や仕掛けがあるみたいだから、気を付けて探して見付けて教えてくれたら“ご褒美”あげるね♪」と笑顔で言って自身も注意深く警戒と慎重さで探してみます☆
動く人形を見付けたら『月世界の英霊』で敵の攻撃を避け切れ無い動きを避けます♪
どうしても埒が開かないなら『エレメンタル・ピクシィーズ』+『神罰の聖矢』で立ち向かいます☆
止む無ければ『月霊覚醒』を使用♪



 ゲートをくぐると、暗い道にカタカタと蠢く人形たちの姿があった。
「うーん、いっぱいいるね……。」
 ふわりと浮かびながら先を見ていた、祝聖嬢・ティファーナ(フェアリーの聖者×精霊術士【聖霊術士】・f02580)。
 1人では難しい……と物陰で小さな壺を取り出し、
「みんな、ボクに手を貸して♪」
 そう囁きかけると、現れたのはグレムリンやブラウニーと呼ばれる、人の家に現れる小妖精たち。
 彼らが楽しげに笑い声を上げるのを、人差し指を立てて制止し、
「しー……ね、みんなはこういう所で人と会わないように動くの、得意だよね?」
 小声で問いかけるティファーナに、もちろん!と言いたげに胸を叩いて笑みを浮かべる妖精たち。
 元々、人が寝静まった頃に手伝いや悪戯をするのが得意な彼らの頼もしい様子に、ティファーナも思わず笑顔になっていた。
「ボクはそういうの、ちょっと苦手なんだ。だからみんな、よろしくね♪」
 そう言って七色こんぺいとうを彼らに手渡すと、すぐに家へと入り込む隙間へと入っていった。
「おおー、やっぱりあの子たちに頼んで正解だった……っと、急がないと見失っちゃう!」
 ピューンと飛び込むと、真っ暗な家の中……かつては竃が置かれ、食べ物の香りが立ち上っていたであろう場所。
 そこを見渡していた妖精たちは、少ししんみりとした様子だった。
「どうしたの? ……あぁ、そっか。ここに居た人たちは……。」
 ……この先にいる人形師が作り出す人形は、人の感情や欲望を人形に篭めて作るという。
「……行こう。ここの人たちを連れてった人に、お仕置きをしに!」
 決意を込めて声を掛けたティファーナに、妖精たちも同じ意思を見せていた。
 同時にカタリ……と扉が開き、人形が家の中を覗いている。
「……危なかったね。」
 その時には妖精たちと共に隙間から抜け出し、ティファーナたちは工房を目指して進んでいった。

成功 🔵​🔵​🔴​

エーリヒ・グレンデル
●SPD
毎日を慎ましく生きていた人々の感情を奪い作られた人形
そう思うと破壊衝動が湧くが我慢だ
我が今一番にすべきことは工房への到達
そう自分に言い聞かせよう

≪インフェリー≫が持つ闇色の力を溶け込ませた[結界(術)]を薄く展開し、[闇に紛れ]て進む
多少の感情の揺らぎは大丈夫らしい
時折深呼吸しこころに余裕を
可能な場所では飛翔し工房への距離をできるだけ詰めよう

しかし人々の感情を仮初の魂として動く人形……拙いな
不謹慎なのは解っている
だが我の中に眠る獣が「カッコイイ」と目覚めそうだ

人形達に追われたら我は逃げることに専念
壊すのは後でもできる
インフェリーから闇の魔弾を放ち追手を撒こう

※アドリブ・連携歓迎


御堂・伽藍
アドリブ、即席連携歓迎

…しずか…
…静寂、波立たせるに如かず…

先制UC発動
光、闇、空属性を防御力に付与
闇を纏い光を曲げ闇に紛れ迷彩

忍び足で音なく抜ける
行く先が封鎖されているなら、念動力で空中浮遊し上から超える

…ああ…しずか…
物の屍、みな物の屍
なにも、ない
同じ、がらんどう故に

「彼等」を見ても、落ち着くばかり

急ぐことも無く、まるでいつもの道を通うが如く、件の工房へ足を運ぶ…



 物陰から通りを覗けば、カタカタと蠢く人形たちの姿が見える。
「毎日を慎ましく生きていた人々の、感情を奪い作られた人形か……。」
 そんな彼らを視界に収めて呟くのは、エーリヒ・グレンデル(†奈落堕ち†・f31651)。
 今、村に居たはずの人々は誰1人存在しない……つまり、彼らの材料とは、
「……いかんな、奴らを今壊すのは得策ではない。我が今一番にすべきことは、工房への到達だ。」
「しかり……静寂、波立たせるに如かず……。」
 エーリヒの足下で同じように通りを覗いている、御堂・伽藍(がらんどう・f33020)。
 幼い声の通り小さい身体ながら、その言葉は感情に動かされることなく静かで、
「しずか……彼等を造りし者の、性質。」
「ああ、人形を作る事だけが生き甲斐の人形師。自身を邪魔するなら、些細な物音も許さぬ職人か……。」
 御堂の言葉に人形の制作者へと思いを馳せ、目の前の人形への怒りが落ちついていくのを感じたエーリヒ。
 そのままインフェリーと呼ばれる闇の聖霊を呼び出し、周囲に闇色の結界を張り、
「ではいくとしよう。」
 その言葉にコクリと頷いた御堂も、自身に闇を纏わせて路地裏を歩み出した。

「……ああ……しずか。」
 御堂が静かに呟いたように、今のところ人形たちはこちらに気がついた様子はない。
 路地裏に積まれたガラクタを前に、ふわりと念動力で浮かびあがると……横目に人形の姿が見えた。
「物の屍、みな物の屍。なにも、ない。」
「屍、か。言い得て妙だな。」
 御堂の口から溢れる言葉に頷いていたエーリヒも、自身の翼で浮きあがりながら進んでいく。
 闇の結界、そして周囲の光景をねじ曲げる光によって、人形からは2人は見えない。
「人を人たらしめるのは、感情や欲望。それを詰め込んだ人形には、元々存在していないモノか。……しかし、」
 改めて路上を見れば……カタカタと歩き、聞き耳を立てて路地を覗く人形たちの動きは、まさに人間のよう。
「人々の感情を仮初の魂として動く人形……拙いな。」
「……おや。何が?」
 エーリヒの言葉に何かを感じ取ったか、御堂は振り向いて次の言葉を促してきた。
 その瞳は、感情を映し出していない……何もない瞳に、自身の揺らぎを見たエーリヒは自嘲気味に笑う。
「不謹慎なのは解っているが……我の中に眠る獣が『カッコイイ』と目覚めそうだ。」
「カッコイイ……?」
「我の心をくすぐるのだ。ただ、無性にな。」
「ふむ……。」
 その言葉に疑問を浮かべるでもなく、御堂はそのまま路地へと降り立つ。
 足音もなく、ただ静かに歩みを進める。
「私には、解らない。……彼等と同じ、がらんどう故に。」
「すまないな、忘れてくれ。」
「そうは、いかない……がらんどう故に、全てを受け入れる。」
「……そうか。ならば、いつかは解るだろう。」
 気恥ずかしいものを抱えつつ、エーリヒも改めて御堂ごと自身を隠すように闇の結界を張り……2人は工房を目指して進んでいった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

シエナ・リーレイ
■アドリブ・絡み可
工房を目指し村を進むシエナですが隠れる気は微塵もありません

こんにちは。とシエナな妹弟達に挨拶します。

何故ならシエナの器物はダペルトゥットドールに他ならず、仮初も器物の持つ機能で動く人形である為に敵と認識される筈がないと考えた為です

わたしのしてきた事を聞いて貰うんだ!とシエナは意気込みを語ります。

シエナの目的は嘗て自身の完成と同時に力尽きた『お父様』との対話、予兆で見えたという巨大な繰手にある可能性を懸念しながらも村を突き進みます

尚、内心は妹弟達と遊びたいという思っているので妹弟達が遊んで欲しいと集まってきた場合には妹弟達と楽しく遊びながら工房を目指します


クラウン・アンダーウッド
アドリブ・連携何でも歓迎

大変興味深いね。ボクの研究(自立思考できる人形の創造)にも活かせそうだ。 

静かにお邪魔してもつまらない!折角ならパレードの一つでもしないとね♪

クラウンが先頭で笛を吹き、道化師の格好をした人形楽団が行進しながら演奏を行う。それを囲うように10体のからくり人形が踊りながら前進していく。

ギャラリー(呪術人形)が飛び入り参加(攻撃)してきたら、からからくり人形がパートナーとして一緒に踊って貰う。



「へぇ、自立思考できる人形か。大変興味深いね。」
 一方、堂々と人形たちのいる道に姿を現したのは、クラウン・アンダーウッド(探求する道化師・f19033)。
 その声に気がついた人形たちへと、芝居がかった動きで帽子を取って一礼し、
「お初にお目にかかる。ボクはクラウン、以後お見知りおきを! そして、」
「こんにちは。とシエナは妹弟達に挨拶します。」
 隣でスカートをつまんで一礼したのは、シエナ・リーレイ(取り扱い注意の年代物呪殺人形・f04107)。
 クラウンの言葉にカタカタとこちらへと近づいていた人形たちの足が、シエナの言葉によってピタリと止まり……なめらかな動きで礼を返していた。
「ふふ、解ってくれて良かった。とシエナは妹弟達に笑いかけます。」
「はは、やはり本物は違うようだね。」
 精巧に作られた人形であるシエナの身体は、死の間際にダペルトゥットが作り上げた遺産……正真正銘のダペルトゥットドール。
 死後の怨念を燃料に、永遠に殺戮を続ける呪具を目指して作成された人形である。
「まぁでも、この子たちがボクを見る目は変わらないようだ。」
 パチンと指を鳴らしたクラウンの周りに、道化師の恰好をしたからくり人形たちが起き上がり……同時に襲いかかってきた周囲の人形の手を掴む。
 クラウンの浮かべる感情を狙う人形はがむしゃらに手足を動かすが、道化師たちはおどけたように動きながらくるりと回り……その様はダンスを踊る男女のように。
「折角のお姉さんのおかえりだ、パレードの一つでもしないとね♪」
 先頭で笛を吹くクラウンに続き、残った道化師たちが各々手にした楽器を演奏していく。
「楽しそうね! とシエナは妹弟達の手を取ります。」
 笑顔のまま、シエナは跳びかかってきた人形たちの手を取り……ベキリと大きな音が響く。
 ひしゃげた腕を取り、まだ動く人形の足を掴み引き千切る……相手が壊れるまで続くそれは、シエナにとっての楽しい遊び。
「これは心強い……ところでキミは、どうしてここに来たんだい?」
「わたしのしてきた事を、お父様に聞いて貰うんだ! とシエナは意気込みを語ります。」
「はは、なるほど。里帰りした子供と同じだね。」
「それに……。」
「ん?」
 賑やかなパレードが工房の前にたどり着いた頃、元気に答えていたシエナの声が急に尻すぼみになる。
 気になったクラウンが目を向けると、神妙な面持ちで扉へ向かいながら言葉を続けるシエナがいた。
「シエナは……予兆で見えたという巨大な繰手に、ある可能性を懸念しています。」
「なるほど、ね……。」
「だから、シエナはお父様とお話ししなきゃいけないの! とシエナは扉に手をかけます。」
 キイィ……と簡単に、鍵のかかっていない扉は開いていた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第2章 ボス戦 『呪術師『ダペルトゥット』』

POW   :    お主の感情を儂におくれ。/感情奪取の呪詛
【感情や欲望を際限なく奪い宝石に変える呪詛】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
SPD   :    儂の人形作りを邪魔するでない。/存在変換の呪詛
非戦闘行為に没頭している間、自身の【作業開始後、半径レベルmに入る物を繰り手】が【実体、非実体関係なく人形の素材に変換し】、外部からの攻撃を遮断し、生命維持も不要になる。
WIZ   :    新たなダペルトゥット・ドールの完成じゃ。
自身の【持つ感情奪取の呪詛により生み出された宝石】を代償に、【宝玉化した感情の持ち主に酷似した人形】を戦わせる。それは代償に比例した戦闘力を持ち、【宝石が内包する感情や欲望を暴走させる呪詛】で戦う。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はシエナ・リーレイです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 開いた扉から中を覗けば、中は雑然と物に溢れていた。
 作業台を除けば、それらは全てが人形作りのための道具であり、材料であるようで。
「……来た、か。」
 明かりの下、ただただ手を動かしていた老人が顔を上げる。
 その手元には一つの新たな人形があり……その背には、巨大な操り手が浮かび上がった。
「儂の人形作りを、邪魔する気か? ……しかし、丁度良い。」
 作業台の上に置かれていた宝石を手に取ると、その宝石に紋章が浮かび上がる。
 同時に、淡々と言葉を綴りながら猟兵たちを見る老人の顔に、ほんの少しだけ浮かぶ感情は……喜びだった。
「お主らの感情を、儂におくれ……それで、新たなダペルトゥット・ドールが完成するのじゃ。」
祝聖嬢・ティファーナ
WIZで判定
※アドリブ歓迎

「人は人形を愛し、人形は人に愛される♪」
『フェアリーランド』の壺の中から風/生命/精神の精霊,聖霊,月霊,戦乙女,天使,英霊,死神を呼んで“七色金平糖”を配り『エレメンタル・ピクシィーズ』で属性攻撃を『神罰の聖矢』で聖攻撃を仕掛けます☆
猟兵に『祝聖嬢の光輝精』で怪我を治し『シンフォニック・メディカルヒール』で状態異常を癒やします♪
状況や情勢を見ながら『月世界の英霊』で敵の攻撃を空間飛翔して避けて、敵のUCを『月霊覚醒』で封印/弱体化させます☆

『精聖月天飛翔』でWIZを強化し『叡智富める精霊』+『神聖天罰刺突』で苛烈な猛攻を機会を見て仕掛けます!

「“神様の花園”へ…☆」


クラウン・アンダーウッド
ちょっと質問宜しいかな。何で人形を作るんだい?人形に感情を移植してまで何がしたいのかな?
ちなみにボクは、自立した思考が出来る人形を作ることを目標に研究をしてるよ。夢はその子にボクの命の幕引きをしてもらうこと♪

如何にして感情の是非を判断するのか、それはどれだけ人らしい反応(不合理)をするのかどうかといった所かな。それらしい反応を何処までも突き詰めたアルゴリズムを組めば感情が有るように見せられそうではあるけどね♪

さぁ、ボクの可愛い子供達、行ってらっしゃい♪
クラウンの肉体の全てを代償に10体のからくり人形に魂を宿らせ、仮初の人格を与える。

「「一緒に遊ぼう!」」
子供らしく笑顔で無遠慮に相手と肉薄する。



「人形を作るのに、人の感情を使う必要はないよね?」
 首をかしげるティファーナの疑問は、至極当然とも言えた。
 老人が手にしている人形は、形だけを見るならすでに完成しているからだ。 
「だってその子、もう出来上がってるよね?」
「出来上がり……じゃと?」
 ティファーナの指摘に、老人は不満げな声を漏らしている。
「人は人形を愛し、人形は人に愛されるものだよ♪」
「……お主は何も解っていないようじゃな。」
「……ちょっと質問宜しいかな?」
 言葉を遮るようにクラウンは一歩進み出て、大仰な身振りで問いかけた。
「そもそも、何でキミは人形を作るんだい? 人形に感情を移植してまで、何がしたいのかな?」
「移植では……ない。感情など持たせて、なんになる……。」
 呟く老人の手の中で、紋章の浮かぶ宝石が輝きを放つと……ピクリと腕の中の人形が動き、クラウンへと目を向けた。
「儂の作りたかった物は……永遠に殺戮を繰り返す、呪物。人の情動、怨念……それを生み出す感情を燃料に、永遠に動き続ける人形じゃ。」
「あぁ、キミの事を教えてくれた子の勘違いだったようだね。でも、キミも人を殺すために人形を作り出しているのか。」
「キミも、って……。」
 ティファーナからの胡乱な物を見る目に気がつき、やれやれと言いたげに腕を広げてクラウンは言葉を続けていた。
「おっと、ボクをそんな目で見ないでくれるかい? ボクが研究して作ろうとしているのは、自立した思考が出来る人形でね。」
 広げたクラウンの右腕がポロリと落ち、床に落ちた人形のような腕の中から地獄の炎が吹き上がり……炎の中から現れたのは、1体の小さなからくり人形。
「……ほう?」
 まるで生きた子供のようになめらかに起き上がり、老人へと一礼する様に、老人の口から感嘆の声が漏れた。
「夢は、その子にボクの命の幕引きをしてもらうこと♪ だから無差別に殺戮なんてしないさ♪」
「技術はまぁまぁ……と言ったところか。荒削りじゃが、よく出来とる。」
「はは、そう言ってもらえると嬉しいね♪」
「じゃが、お主の命を分けているだけ……自立した思考とは、到底いえんな。」
「あはは、だからご教授願おうと思ってね。」
 言葉を残してクラウンの身体がバラバラに崩れ落ち、断面からは地獄の炎が溢れ出して燃え上がる。
 そして、炎の中からからくり人形たちが起き上がり、老人の持つ宝石を指さした。
「キミの人形の秘密は、その宝石にあるようだ。後学のために、それを頂けるかな?」
「断る……と言いたいが、」
 途端に老人の腕が動き、同時に背後の操り手が開いてクラウンだった人形たちへと向いた。
「お主のものであれば、いくらでも作れるぞ?」
「危ない!」
 老人の動きの意図に気がついたティファーナの指示に、呼び出された月の聖霊たちがクラウンの人形たちの前に立ちはだかる。
 張られた結界によって老人の放ったどす黒い呪詛が逸らされ、その下から人形たちは一気に肉薄する。
「「一緒に遊ぼう!」」
「……く。」
 子供らしく笑いながら、クラウンの人形たちは老人の手にある宝石を無遠慮に奪おうと手を伸ばす。
 そちらへと老人の意識が向いた時、ふわりと近づいたティファーナが老人をビシっと指さし、
「それが原因なら、手放して貰うよ♪」
「かはっ!」
 月の聖霊たちが魔法の矢となって、老人の腕に突き刺さり……人形たちは、緩んだ手から宝石を奪いとった。
「「あっはは、いただきだよ!」」
「く……お主ら……。」
 人形たちの手の中で鈍く輝く宝石は、人の感情を抽出した呪物。
 しかし、老人の手から離れた時点で、浮かんでいた紋章は消えていた。
「あれ? 消えちゃったね。」
「……ふん、儂の紋章はここじゃ。」
 赤く輝く紋章は、老人の掌で脈動していた。
 微かに怒りを覗かせながら、老人は周囲に呪詛を解き放つ。
「お主らの感情を……なんとしても戴くぞ。」
「はは! 上げるわけにはいかないよ!」
 笑いながら逃げるクラウンの人形たちの横で、ティファーナはちらりと老人のほうを見遣って呟いていた。
「……もう、それしか残ってない感じだね。」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

御堂・伽藍
アドリブ、即席連携歓迎

ゆらゆら首を揺らし
物の屍欲しさに完品を傷する…
おばかさん おばかさん ほんとうにおばかさぁん

忍び足でゆるゆると移動

射程に入り次第念動怪力UCで、道具や材料に風属性を付与し暴れ狂わせて攻撃
範囲攻撃や二回攻撃を交え吹き飛ばす
更にすてぜにを混ぜ、様々な宝石を飛ばして迷彩し呪詛宝石を隠す

かんじょう?わたしはがらんどう
物の屍から欲望を奪う?
ないものねだり、ないものねだり
無から有などあり得ぬ所業

窮地の仲間は積極的にかばい援護射撃

更に念動怪力UC範囲攻撃で物を荒れ狂わせ…フェイント
二回攻撃念動怪力風属性UCで宝探しスナイプ
敵の宝石をすてぜにで射ち貫く

さようなら
さようなら
御然らば
御然らば


シエナ・リーレイ
■アドリブ絡み可
■SPD判定希望
こんにちは。とシエナはお父様に挨拶をします。

作業を邪魔しない様に距離をとりつつお父様の元を離れてからの日々を語るシエナ
呪具として数多の所有者を破滅に追い込み、猟兵として世界を渡り歩き『お友達』を増やしてゆく、それはお父様が求めた役割を果たしていた事の報告です
そして、お父様が報告に反応を示さなければシエナは懸念が当たった事を確信します

休ませてあげようよ。とシエナは兄姉に告げます。

巨大な繰り手は人形に操られる死骸の証、その動きも人形が見た生前の動きを真似しているだけです
シエナは弟妹が完成した隙を狙いお父様の抱える人形を引き剥がすとお父様をスカートの中へと仕舞います



 猟兵たちを追い払うと、老人は改めて作業机へと向かっていた。
「物で作る人の形、それが人形。物は屍、屍は物……。」
 ゆらゆらと首を揺らしながら、静かに呟く御堂の声が響く。
 老人はちらりと入り口にいる御堂の姿を見るが、すぐに興味をなくした様に自身の人形へと向いた。
「お主は……人形か。」
「然り。数多の物の寄せ集め……物の屍、それが私。」
「ふん、口の回る人形じゃ……物の屍か。」
 ゆらりと老人へ歩み寄ろうとした御堂の手を、後ろから別の手が掴んで止めていた。
「……こんにちは。とシエナはお父様に挨拶をします。」
 新たな侵入者に老人が目をやれば、御堂の横でスカートをつまんで挨拶を返すシエナの姿。
 かつて老人が生み出した遺作、ダペルトゥット・ドールの最後の一体にして完成形……しかし、老人の態度は素っ気なく、目線を自身の人形へと戻していた。
「お父様……シエナはお父様の元を離れてから、色々な持ち主の手を渡ってきました。とシエナは昔話をします。」

 シエナの語る話は、今までの持ち主の最期。
「私を愛そうとした人がいました。シエナは、力一杯抱きしめてあげました。そうしたら、壊れてしまいました。」
「私を着飾らせる人がいました。シエナは、もっともっとと言い続けました。結局、壊れてしまいました。」
「私を粗末に扱う人がいました。シエナは、お友達になろうと遊んであげました。……やっぱり、壊れてしまいました。」
 所有者を破滅に追い込み、猟兵として世界を渡り歩き『お友達』を増やしてゆく……それは、呪術師『ダペルトゥット』がシエナに求めた役割。
「……。」
 しかし、老人は言葉に反応することなく、自身の手元の人形を作り上げていく。
 今も手を掴まれている御堂が首を回してシエナを見れば、語り始めた時の親愛を示す表情を浮かべたまま、言葉を続けていた。
「父と娘の間に口を出すのも野暮というもの……しかし、」
 御堂が気になっているのは、老人が動くごとに背後で動く、巨大な操り手。
「手の指一つ一つの動きを操る、操り手。……まるで屍。」
「……やっぱり、そうなんだ。とシエナは、懸念が当たった事を確信します。」
 老人は、村の人々を材料に人形を作り続け……全てを使い果たした。
 そうなれば、人形の燃料となる感情や情動を持つのは自身のみ……。
「お父様は、自分を使いますよね。とシエナは思い出しました。」
 躊躇なく自分の持つ物すらも差し出し、目的すらも忘れて人形を作り続ける屍……巨大な操り手は、人形に操られる死骸の証。
 今の老人の動きは、操り手である人形が見た生前の動きを真似ているだけ。
「あれも、屍だったか。……シエナさんは、どうしたいの?」
「……休ませてあげようよ。とシエナは兄姉に告げます。」
「解った。……然らば、そのように。」
 優しい問いかけにしっかりと答えたシエナに頷き、御堂は一気に駆け出した。

「……後は感情だけじゃ。」
「かんじょう? わたしはがらんどう。」
 吹きつけられる呪詛の中、平然と突き進む御堂……その様に、放った老人の指がピクリと動く。
「何故じゃ……お主は、」
「物の屍、人ではない。物の屍から欲望を奪う? ないものねだり、ないものねだり。」
「くっ……。」
 老人が机の上に手を伸ばすのを察し、御堂は懐から『すてぜに』を掴んで投げつけた。
 かつて価値無しとして打ち捨てられた様々な宝石や貨幣に、机に乗っていた宝石は吹き飛ばされていく。
「無から有など、あり得ぬ所業。」
 その時、伸ばされた老人の手に一つの小さな宝石が手渡された。
「……お父様、これを。とシエナは必要な宝石を手渡します。」
「おお……おお、これは。」
 それは、シエナを生み出したダペルトゥットが組み込んだ宝石の、模造品。
 しかし、十分な怨念の篭もる呪物……組み込んだ人形は新たなダペルトゥットドールとして動き出した。
「完成じゃ……新たなダペルトゥット・ドールの完成じゃ。」
「おめでとうございます、お父様。とシエナは」
 老人の持つ人形を、その細い腕からは考えられない程の怪力で引き剥がし、投げ捨てるシエナ。
 何が起きたか理解した時、老人の視界を柔らかな布が包んだ。
「スカートの中に、お父様を仕舞います。」
「これで終わり。お終い。」
 御堂の放ったひびの入った宝石が、動きかけた人形の胸へと突き刺さる。
 入っていた模造品は押し出され、異物を突っ込まれた人形の動きはそのまま止まっていた。
「お父様、しっかり休んでね……。とシエナは言いました。」
 スカートの中の異空間へと語りかけるシエナ。
「さようなら、さようなら。御然らば、御然らば……。」
 御堂の呟きだけが残る中、シエナの瞳から一粒の滴がこぼれていった……。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『狂乱のルドヴィグ』

POW   :    伝染する狂気
攻撃が命中した対象に【いずれ狂気に至る癒えない傷痕】を付与し、レベルm半径内に対象がいる間、【自傷、傷痕が生み出す激痛】による追加攻撃を与え続ける。
SPD   :    包囲する狂気
レベルm半径内の敵全てを、幾何学模様を描き複雑に飛翔する、レベル×10本の【狂気に陥る呪詛を撒き散らす己の複製剣】で包囲攻撃する。
WIZ   :    侵蝕する狂気
自身の【長剣】を【強い狂気と錯乱状態を付与する蛇腹剣】に変形する。攻撃力・攻撃回数・射程・装甲・移動力のうち、ひとつを5倍、ひとつを半分にする。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はハルア・ガーラントです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 猟兵たちが老人を倒し終わると、周囲の音が無くなり静まりかえっていた。
 工房の外に出ると、外にいた人形たちは全て床に転がり……その中をこちらに向かってくる、身なりの良さそうな男が1人。
「貴様らか……第五の貴族を倒したのは。」
 尊大な態度で問いかけてくる男だが、その内心の怒りが態度の端々に漏れ出している。
 それもそのはず……異端の神に取り憑かれた彼の目的だった相手は、猟兵たちによって倒されたのだから。
「私の邪魔をした報いを受けてもらおう……来るがいい、ここが貴様らの墓場となろう。」
 腰の長剣に手をかけ、男は猟兵たちへと殺意を向けてきた。
祝聖嬢・ティファーナ
WIZで判定
*アドリブ歓迎

「異端の神よ、静寂と安寧に帰依したまえ…☆」
『フェアリーランド』の壺の中から風/光/闇/生命/精神の精霊,聖霊,月霊,戦乙女,天使,死神,英霊を呼んで“七色金平糖”を配って猟兵にも配り、『クリスタライズ』姿を隠して『エレメンタル・ピクシィーズ』で属性攻撃を『神罰の聖矢』で聖攻撃を仕掛けて『祝聖嬢なる光輝精』で怪我を治し『シンフォニック・メディカルヒール』で状態異常を癒します♪
周囲や状況を確かめながら『月世界の英霊』で敵の攻撃を空間飛翔して避けて敵のUCを『月霊覚醒』で封印/弱体化させます☆

『精聖月天飛翔』でWIZを強化し『叡智富める精霊』+『神聖天罰刺突』で猛攻を!


シエナ・リーレイ
■アドリブ・絡み可
お父様に会いに来たの?とシエナは確認します。

お父様を休ませて哀愁に浸っていたシエナ、館を訪れた男性にお父様の代わりに応対します
そして、シエナは自身が男性の求める物を『お父様』から引き継いでいる可能性を指摘します

これの事?とシエナはルドヴィグに問い掛けます。

男性の求める物を持っていたか否かは別としてシエナは男性と仲良くなる為に遊び始めます

もっと激しく遊びましょう!とシエナは求めます。

男性の振るう長剣が当たるかもしれませんがシエナは元より親愛と好意を持って相手を殺め、自身に向けられた負の感情を正の感情と認識して喜ぶ狂った状態です
加えてその仮初も死骸人形であり痛みを感じません



 男の声に一拍置いてくるりと振り向いたシエナは、客人を応対するように親愛の表情を向けていた。
「……お父様に会いに来たの? とシエナは確認します。」
「お父様? ……あぁ、君もあの男の作品かね。」
 シエナが先ほどまで自身を足止めしていた人形たちと同じ存在と知り、忌々しげに呟く男。
 その手が長剣を引き抜いて一振りすると、刃がばらりと散けて蛇腹剣へと変わる。
「君らのおかげで、私は手に入れることが出来なかった。第五の貴族の力をな。」
「これの事? とシエナはあなたに問いかけます。」
 シエナがスカートをつまんで少し持ち上げると、その足下から現れたのはダペルトゥットだったものの姿……愛らしい人形となった姿に、男はぎりりと奥歯を噛む。
「……ふざけているのかね?」
「お父様はわたしに全てを託してくれました。とシエナは理解しています。」
「ふざけているつもりはなさそうだ……だがそれは、私の求める物ではない。」
 ヒュン! と男の一振りで蛇のように襲いかかる蛇腹剣。
「させないよ!」
 割り込んだティファーナの合図と共に、周囲の聖霊たちが魔力の矢となって刃に突き刺さり、シエナに届かずに落ちていた。
「ちっ、邪魔をするか。」
「当然! 異端の神よ、静寂と安寧に帰依したま」
「あはははははは! とシエナはお父様を壊そうとした人と遊んでもらいに行きます。」
「……え?」
 蛇腹剣を引き戻した男へと、ティファーナが追撃をかけようとした時……笑いながら一気に駆け寄るシエナの勢いに、思わずティファーナの手が止まっていた。
「ちっ!」
 そのまま組み付こうとするシエナを男は身をひねって避け、長剣で斬りつけるが、シエナの動きは止まらない。
「もっと激しく遊びましょう! とシエナは求めます。」
「くっ! 貴様……なぜ動ける!?」
 男の剣は、斬りつけた相手に強烈な痛みを感じさせる呪詛が篭もっている。
 斬られたシエナも、発狂しかねないほどの痛みを感じている筈なのだが、
「もっともっと遊びましょう! とシエナは彼の手を取ります。」
「ぐああああ!」
 ゴギリと、シエナに掴まれた男の腕の骨が折れる音が響く。
 無邪気に笑いながら引きずり倒し、馬乗りになって男の肩をつかみながら顔を近づけ、
「楽しんでくれて嬉しい! とシエナは笑いました。」
「ぐっ……そんなはずあるか!」
 最高の笑みで言い放つシエナに、男は必死に抵抗していた。

 あははは! と笑う声と男の苦鳴、時に骨の折れる音が響く
「う、うわぁ……ちょっと、そこまで……。」
 正視に耐えないシエナの遊びに、ティファーナは顔を覆いながら指の間から様子を見ていた。
「やめろって言っても、喜んでると思われてるね……負の感情も全部、正の感情に見ちゃうんだ。それに、あの身体って元々……。」
 抵抗する男の剣がシエナの身体を傷つけるが、それすらも快いとばかりにシエナは笑っている。
 死骸人形であるシエナは痛みすらも感じていないようだ。
「え、えーと……とりあえず、あの子の傷を治してあげて?」
 その言葉に少し戸惑う聖霊たち。
「ね、こんぺいとうあげるからお願い!」
 七色に輝くこんぺいとうを渡すとやっと頷いて、聖霊たちはシエナの回復に向かっていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

クラウン・アンダーウッド
かの御老人に会えなくて残念だったね。がっかりした?それとも怒った?いい機会だからボク達と一緒に感情のままに戦うのも一興じゃないかな♪

10体のからくり人形にナイフを持たせて、UCを発動
からくり人形達は妖しげな瞳を宿し笑いながらクラウンを切り付け、返す刀で相手を切り刻む。

ここは楽しい舞台会♪ボクもキミも綺麗な紅色に染まろう!もっと傷ついて!もっと傷つけて!動けなくなるその時まで、踊り続けようじゃないか。アヒャヒャヒャヒャ!!


御堂・伽藍
アドリブ、即席連携歓迎

かみ?ほうむる?
神の弔い…がらんどうの縁なるが故に

残像忍び足でゆるゆると接敵

射程に入り次第念動力地光属性ですてぜにでなぎ払い範囲攻撃目潰し…迷彩陽動フェイント
二回攻撃念動怪力空光属性UCで三本の「しん」を飛ばし打ち込む

地形を利用し人形の残骸などを念動力で敵に吹き飛ばし攻撃軌道を迷彩し隠す

敵の攻撃は躱せるかを見切り
躱せるなら残双などで躱し
さもなくば念動怪力オーラ防御武器受け等で受け流す

窮地の仲間は積極的にかばい援護射撃

くるう?
最初から狂いきっている
いたみ?
最初から痛みきっている
わたしはがらくた がらんどう
狂気も苦痛も、物の屍には只々空虚

さようなら
かみさま
御然らばだ
神の残骸



「ぐっ……くそ……!」
 悪態をつきながら身を起こす男の身体は、すでにボロボロの満身創痍だった。
「猟兵どもが……!」
「あなたが、かみ?」
 声に男が顔を上げれば、そこに立つのは御堂とクラウン。
 御堂の問いに男は自嘲気味に笑い、
「ふん、だったらどうだというのかね?」
「かの御老人に会えなくて残念だったね。がっかりした? それとも怒った?」
 大仰な身振りと共に戯けた調子でクラウンが聞くと、男の顔に青筋が立つのが見えた。
 それでも自身の感情を抑えるように、静かに口を開く。
「貴様らは……私を笑いに来たのかね?」
「ううん、違う。神の弔い……がらんどうの縁なるが故に。」
「そういうことさ。いい機会だから、ボク達と一緒に感情のままに戦うのも一興じゃないかな♪」
「……ふん、そうもいかん。君らに乗せられ、君らの土俵で戦う訳にはいかんな。」
 御堂とクラウンの言葉を鼻で笑ってパチンと指を鳴らすと、男の周囲に浮かび上がる複数の剣。
「こちらから行かせてもらおう。死ぬがいい。」
 腕の一振りと共に、ふわりと浮かんだ剣が幾何学模様を描きながら襲いかかってきた。

「……今は、弔いの時。」
 いち早く前に出た御堂の右手から放たれた『すてぜに』に、襲い来る剣が打ち落とされていく。
「やはり、一筋縄ではいかんか。」
「よそ見は危険。」
「ぐあっ!?」
 男が次の剣を浮かび上がらせた瞬間、3本の長さが違う『しん』に切り裂かれ、突き刺さり、貫かれていた。
 御堂に操られた時計の針を模した『しん』に貫かれた時、男の周囲に浮かんでいた剣が地面に落ちて消えていく。
「……時は見逃さぬ。」
「あっははは! いいねいいね、それでこそ時計だよ!」
「き、さまらぁ……!」
 ケラケラと笑うクラウンの、ヤドリガミでもある元の身体は懐中時計。
 手を叩きながら、自身の操るからくり人形たちと共に近づいてくるクラウンに、手にした剣を向ける男。
「一太刀与えねば気が済まん……!」
「はは! 一太刀だけで良いのかな?」
 対して、クラウンが小さなナイフをからくり人形たちに投げ渡すと……途端に怪しげな瞳へと変わり、からくり人形たちは男と共にクラウンの身体を斬りつけた。
「何を……っく!?」
「ここは楽しい舞台会♪ ボクもキミも綺麗な紅色に染まろう!」
 途端に怒濤の連続攻撃を仕掛けるからくり人形たちに、男の体が切り刻まれていく。
 その様を瞳に映し、斬られた傷から炎を吹き出しながら笑うクラウンの笑みは、狂喜へと変わっていった。
「もっと傷ついて! もっと傷つけて! 動けなくなるその時まで、踊り続けようじゃないか。アヒャヒャヒャヒャ!!」
「く、狂ったか貴様ァ!」
「くるう? 最初から狂いきっている。いたみ? 最初から痛みきっている。」
 クラウンへと剣を振り上げるが、それは御堂の投げつける打捨てられた古銭……『すてぜに』に弾き飛ばされた。
「わたしは……わたしたちはがらくた、がらんどう。狂気も苦痛も、物の屍には只々空虚。」
「そういうことさ! 痛みも狂気もなにもかも、ボクら物には解らない……だからこそ愛おしいのさ! さぁ、そろそろ幕引きだ!」
「ぐ、ああああああ!」
 一斉に襲いかかったからくり人形にナイフで貫かれ、男の絶叫が響き渡る。
 その声が唐突に止まり……男の身体は黒い塵へと変わり、風に溶けていった。
「さようなら、かみさま。……御然らばだ、神の残骸。」
「あっははは、後には何も残らない! まさに神の御業じゃないか!」
 静かな呟きを笑いが包み込み……動く物の誰もいない村に、ほんの少しだけ明かりが差したような気がした。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年08月20日
宿敵 『呪術師『ダペルトゥット』』 を撃破!


挿絵イラスト