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戦災復興を支援せよ

#クロムキャバリア #王国ガルヴァ

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#クロムキャバリア
#王国ガルヴァ


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●輸送列車
 プラントから供給された大量の荷物が輸送列車へと運び込まれていく。
「今回の作戦はプラントからの物資輸送だ」
「「はっ!」」
 その傍に整列する量産型キャバリアの前で、部隊長ベルナール少佐が部下に作戦内容の確認をしていた。
「戦争は終わったが、国境付近の町はまだ壊れたままだ。我々戦災復興部隊であるブルーバード隊が物資を運ばねば復興は進まない。我々の作戦によって多くの人々が救われる。必ず物資を送り届けるぞ!」
「「サーイエッサー!!」」
 兵士達がキャバリアに乗り込み、機体を起動し動作確認をして出発準備を整える。
「おーい! 物資の積み込みが終わったぞー!!」
「辺境のメーテルに行くんだろ? あそこは俺の故郷なんだ! 町の復興頼んだぜ!!」
 徴兵によって各地から集められた兵士達は、故郷が戦禍に巻き込まれた者も多くいた。
「任せておけ! 必ず復興してやる!」
 キャバリアの親指を立て、機体の左肩に青い鳥のマークが入ったブルーバード隊は列車の出発と共に発進する。
 戦争が終わり、未来は明るいと皆が前を向いて歩き出していた。

 ――だがそんな希望を打ち砕くように、オブリビオンマシンの悪意が列車を待ち受けているとは、誰一人想像していなかった。

●グリモアベース
「クロムキャバリアで以前介入してもらった王国ガルヴァで新たな事件が起きる」
 バルモア・グレンブレア(人間の戦場傭兵・f02136)が集まった猟兵に向かって事件の説明を始める。
「戦争の爪痕を癒す為に、戦災復興部隊が辺境の町に物資を運ぼうとしている。だがそれをオブリビオンマシンの軍勢が襲撃し、部隊を壊滅させ物資を根こそぎ奪い去ってしまう」
 部隊は必死に抵抗するが、オブリビオンマシン部隊の方が圧倒的に戦力が上で、好き放題に蹂躙されてしまう。
「このままでは戦災復興どころか、逆に被害が広がってしまう。諸君には輸送列車と戦災復興部隊を防衛し、オブリビオンマシンの軍勢を撃破してもらいたい」
 オブリビオンマシンの軍勢がいる限り幾度でも危険が迫る。ならば叩き潰して平和を手に入れるしかない。

「オブリビオンマシンの軍勢は列車の進路を塞ぎ、線路を切断して足を止めてから攻撃するつもりのようだ。こちらも足を止めて戦うことになるだろう」
 敵は正面と側面から襲撃を行う。それを防ぎ列車とキャバリア部隊を守らなくてはならない。
「敵のパイロットはオブリビオンマシンに操られている。マシンだけを破壊すれば正気に戻るはずだ」
 パイロットも操られているだけで、この国の兵士が多い。復興に人手がいることを思えば正気に戻った兵士に協力させるのもいいだろう。

「無事に物資を届けたなら、戦禍によって壊れた町の修復を手伝ってやってほしい。諸君の力ならば一気に復興が進むだろう」
 壊れたままの建物や町の防壁、瓦礫に塞がれた道など、戦争の傷跡がまだまだ残っている。だが猟兵の力ならば早く復興することが可能だ。
「敵を倒すだけが猟兵の力の使い道ではない。壊れたものを新たに作り直すのも我々の力の有効な活用法だ」
 猟兵の力は壊すだけでなく、作ることだってできるとバルモアはゲートを開いた。
「列車を守り、戦禍に見舞われた人々に希望を運び込め!」


天木一
 こんにちは天木一です。
 クロムキャバリアの王国ガルヴァで戦災復興を手伝いましょう!

 第1章はオブリビオンマシンの軍勢が待ち構えています。脱線する前に列車を止めて、列車と復興部隊を守りながら戦うことになります。

 第2章はオブリビオンマシンの指揮官機との戦いとなります。

 第3章では辺境の町メーテルに物資を運び入れ、戦災復興を手伝うことになります。

 戦災復興部隊ブルーバードの機体は、防御重視で戦闘よりも重機として使うことを重視した量産キャバリアとなります。

 複数人で参加する方は最初にグループ名などをご記入ください。
 プレイングの締め切り日などは決まり次第マスターページかタグにて。
 それでは輸送物資を守り、戦災に苦しむ人々を助けてあげてください!
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第1章 集団戦 『クラッシュモール』

POW   :    BXS-Aビームスクレイパー
単純で重い【ドリルエネルギー弾】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD   :    EPパワーオブカジバ
自身の【弱点であるキャタピラ】の為に敢えて不利な行動をすると、身体能力が増大する。
WIZ   :    RS-Fスターマイン
【真上に打ち上げた弾が爆撃ドローン】に変身し、レベル×100km/hで飛翔しながら、戦場の敵全てに弱い【爆弾投下】を放ち続ける。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●列車襲撃
「ブライアン隊長! 獲物がやってくるようです!」
「足止めの準備はどうだ!」
「終わってます!」
 元は発掘作業用のものを改造した戦闘キャバリアが顔のドリルで列車の線路を破壊していた。
「よし、では脱線したところへ襲撃を仕掛ける! 物資は全て奪え! 抵抗するならぶっ殺せ!」
「食い物も機体補修に使える物資もたらふくあるはずだ! 今日は宴会だーー!!」
 かつて兵士だった者たちも、戦争が終わり平和になると仕事を失う。そうした無気力なところにオブリビオンマシンが付け入り、精神を支配された兵士達は賊の軍勢として各地を荒らし回るようになっていた。
「欲しいものは奪え! それが俺達兵士のやり方だ!」
「「おおーーーー!!」」
 1機だけ特別なキャバリアに乗るブライアン隊長が部下達を煽り、戦闘を前に高揚して列車を待った。

 このままでは脱線した列車が襲われ、戦災復興どころか多くの犠牲者を出してしまう。そうなれば戦災に苦しむ人々にも救いはない。
 そんな絶望の未来を変えようと、猟兵は襲いくるオブリビオンマシンの軍勢を迎撃する為に列車の近くへと世界を跳んで足を踏み入れた――。
カシム・ディーン
やれやれ…こういう防衛戦とか超苦手なんですが
「それじゃ何時ものやつでいく?」(鶏立体映像
それもありだが…まぁ苦手に挑戦するか

【戦闘知識・情報収集・視力】
敵陣の動きと襲撃
機体の構造と搭乗席
防衛部隊の状況
防衛に有利な立ち位置を分析

UC発動
ダイウルゴスは2体ずつ合体
正面と側面に半数ずつ展開

【念動力】
機体に念動障壁展開

ダイウルゴス軍
【属性攻撃・弾幕・スナイパー】
土属性の泥ブレスの弾幕展開
食らった瞬間固まって敵の動きを封じ
【二回攻撃・捕食・切断】
複数で食らいついて四肢をちぎり取り無力化


僕ら
【盗み攻撃・盗み】
鎌剣で襲い掛かり機体を切断しては武装強奪
搭乗者は捕縛

基本的に不殺徹底
人材も財産ですしね?


賀茂・絆
戦災復興のムードに便乗してヤクを売り捌こうと思ってたのに…列車壊れたら販路も壊れマス!商売上がったりデスヨ!

というわけでワタシの機体で敵オブリビオンマシンに【先制攻撃】デス!
殴る蹴る殴る蹴る殴る蹴る…ヒャッハー!【暴力】!暴力!暴力!
中に人がいる?知ったこっちゃないのデース!!死ななきゃいいんデショ!死ななきゃ!
…死んだらゴメンネ!!

敵集団がワタシのUC効果で隙を見せたら、その隙を見せた機体から更なる暴力の餌食にしマス。

ドローンの爆撃はドローンがいくら速くても攻撃は投下式。入神導入剤で集中力・【瞬間思考力】を強化したワタシなら対応はできるはずデス!

怪我した人には後で私のヤクを売ってあげマス!



●列車防衛戦
「やれやれ……こういう防衛戦とか超苦手なんですが」
「それじゃ何時ものやつでいく?」
 【界導神機『メルクリウス』】に搭乗するカシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)が輸送列車を見てため息混じりの声を漏らすと、相棒の機神メルシーが鶏の立体映像となって頭の上で返事をした。
「それもありだが……まぁ苦手に挑戦するか」
 偶には苦手なものに挑戦してみるのもいいかもしれないと、防衛戦に加わろうとメルクリウスを列車に近付けた。
「何者だ!?」
 そんなカシムに列車を護衛するブルーバード隊のキャバリアから誰何の声が飛ぶ。
「この先に賊のキャバリア部隊が待ち構えています。列車を緊急停止しないと危険です」
 カシムが警告すると同時に、線路の先で爆発が起こった。

「ようし、脱線したら一気に護衛のキャバリアを仕留めるぞ!」
「へへっ、たっぷり稼いでやるぜ!」
 賊に身をやつした元兵士達は、元発掘作業用キャバリア『クラッシュモール』に乗って線路を切断して待ち構えていた。
「戦災復興のムードに便乗してヤクを売り捌こうと思ってたのに……列車壊れたら販路も壊れマス! 商売上がったりデスヨ!」
 そこへ合法ヤクの売人である賀茂・絆(キズナさん・f34084)が怒り心頭で奇襲を仕掛ける。
「ワタシの商売の邪魔をするヤツはぶっ飛ばしてやるデス!」
 キャバリア【別雷大神(ワケイカヅチノオオカミ)】を駆り、正面から来ると油断しているところに側面から一気に距離を詰め、殴り倒し、蹴り倒し、これでもかと暴力の嵐を吹き荒らす。
「殴る蹴る殴る蹴る殴る蹴る……ヒャッハー! 暴力! 暴力! 暴力!」
 暴力に酔ったようにハイになった絆は、敵キャバリアを粉砕し破片を辺りに撒き散らす。
「テメェ! どこから――ぐあっ!!」
 反撃する間もなく、別雷大神に殴りつけられたクラッシュモールの顔のドリルが折れ、さらに装甲も原型がなくなるまで蹴られて動かなくなる。


「止まれ! 敵の待ち伏せだ!」
 戦闘の煙が上がったのを見て、カシムの言葉を信じて輸送部隊の指揮官でもあるベルナール少佐が列車を止める。急ブレーキに車輪が火花を散らしながら制止した。
「列車が止まったぞ!」
「気付かれたか! だがやることは変わらん! 包囲殲滅だ!」
 止まった列車の左右に潜んでいたクラッシュモール部隊が動き出し、キャタピラを回して突撃を始めた。
「側面からも来ます。気を付けてください」
 カシムは冷静に敵陣の動きを確認して忠告すると、ユーベルコード『帝竜眼「ダイウルゴス」』を発動し、眼球に1と刻印された110体の小型ダイウルゴスを召喚して、それを2体ずつ合体させて眼の数字が2に増えて強化された軍勢を左右に展開した。
「皆さんは列車から離れないようにしてください。撃退は僕たちが引き受けます」
 防衛部隊が動き回って守りが手薄にならないように護りを固めてもらい、カシムは守りの薄い部分を強化するようにダイウルゴスを配置した。
「了解した。すまないが頼む。我々の最優先事項は列車の防衛だ! 持ち場から離れずに迎撃射撃!」
 カシムの言葉に従いベルナール少佐は部下に命令を発して、列車を守るように陣を張って弾幕を張った。
「ではこちらも攻撃を始めようか」
 ダイウルゴス軍に指示を出すと、一斉に土属性の泥ブレスを発射する。
「なんだ? これは泥か? コケ脅しか!」
 飛び交うそれが泥だと気付き、賊は無視してクラッシュモールを突撃させる。しかし泥が付着するとセメントのように固まり機体の動きを止める。
「機体が止まる? 履帯が動かないぞ!」
「履帯なぞなくたってクラッシュモールは動く!」
 履帯が切断されても強引に前に出ようとする。しかし既に周囲をダイウルゴスに囲まれていた。大きく開けた顎で四肢に食らいつき、ちぎり取って無力化していった。

「おい! 俺達が行かないと包囲が完成しないぞ!」
 前方で待ち構えていたクラッシュモール部隊が前進しようとする。だが思い切り殴り飛ばされて阻まれた。
「あ、そういえば中に人がいるんでした? でも知ったこっちゃないのデース!! 死ななきゃいいんデショ! 死ななきゃ! ……死んだらゴメンネ!!」
 謝りながらも絆は敵キャバリアを殴りつけ、容赦なく破壊して行動不能にしていった。
「こいつを何とかしないと!」
「だけど、どうすりゃいいんだよ! ひぃっ!!」
「逃がさないデース!!」
 列車に向かおうとする敵の肩を掴んで振り返らせユーベルコード『巫術・びびり屋』の効果を発動し、魂まで震え上がらせるような恐怖を刻み込みながら膝蹴りを叩き込む。するとビビッて竦み上がったクラッシュモールは動きを止め、後頭部を掴むと顔から地面に叩きつけた。
「た、たった一機の敵にビビってられるか! 爆撃して粉々にしちまえ!」
 気弱になる心に喝を入れ、クラッシュモールの手から空に弾が撃ち出され、それが爆撃ドローンに変身すると爆弾の投下を始めた。
「ドローンの爆撃はドローンがいくら速くても攻撃は投下式。入神導入剤で集中力・瞬間思考力を強化したワタシなら対応はできるはずデス!」
 絆は【入神導入剤】を使用し、トランス状態になると集中して落下して来る爆弾を目で捉えた。
「見えた! この程度楽勝デース!!」
 そして機体を右に左にと動かして爆弾を避け、さらに敵を巻き込むように移動して、爆撃によって同士討ちをさせた。

「くそっ! こんなやつの相手をしてられるか!」
 爆撃に紛れて絆の魔の手から逃げ出したクラッシュモール達は、正面から列車を襲おうとする。だがその行く手を見えない障壁に阻まれて顔のドリルが曲がった。
「なんだ? バリアか!?」
「ここは通しません」
「やっちゃえー!」
 慌てる敵の前にカシムが念動障壁を展開するメルクリウスを割り込ませ、メルシーが頭の上で賑やかに声援を送った。
「邪魔だ!」
 手から弾を発射しようとするが、トリガーを引いても反応しない。
「なに? 腕が……ない!!」
 モニターを見れば腕が綺麗に切断されていた。そしていつの間にかメルクリウスがその腕を持っていた。
「ば、馬鹿な!」
 顔のドリルからビームを発射しようとするが、メルクリウスが【BX鎌剣『ハルペー』】を振るってそれも刈り取った。そうして次々と機体を切断して武装を強奪していく。
「うわああああ!」
「殺しはしませんよ。人材も財産ですしね?」
 恐慌するパイロットに安心するよう伝えながら、カシムはコックピットを残して機体を分解した。

「あっちにも化物がいやがる!!」
「どうする? 逃げるか?」
「どこに逃げるつもりデス?」
 突撃前に速度を落とした賊兵達の後ろから声がかかる。
「げぇ!」
 振り向けば恐ろしい暴力の化身である絆の乗る別雷大神の姿があった。
「ぎゃあああっ!!!」
「逃げろ!」
 一目散に逃げようとするが、絆はローキックを叩き込んで履帯を粉砕した。そして倒れたところにマウントを取って容赦なく拳を振り下ろし、ボッコボコにキャバリアを破壊した。
「怪我した人には後で私のヤクを売ってあげマス!」
「ひゃい、何でも買いますから! だから、もうやめて!!」
 無理矢理に契約を結んだ絆は、これで顧客を確保できたとニッコリと笑った。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

サージェ・ライト
お呼びとあらば参じましょう
私はクノイチ、世に潜み…胸が目立ちすぎて忍べないとかそんなことないもんっ!(お約束の前口上

とまあ目立ったところで敵の注意を引き付ける作戦ですたぶん!
かもんっ!『ファントムシリカ』!

相手は…モグラですかー
モグラ叩き…している場合じゃなさそうですね!
守りに入ると列車の被害が大きくなりそうです
こっちから仕掛けましょう

というわけで【百花繚乱】!
ミニシリカ、支援よろしくです!
ルベライトビットの射撃で敵陣を攻撃
そこへ私がPシリカで
ファントムクォーツユニットの幻影で相手をかく乱しつつ
突っ込みます!
懐へ踏み込んだらフローライトダガーでさっくさく切断ですよー!

※アドリブ連携OK


グロウ・グルッグ
元発掘作業用のマシンが相手か、おもしれぇ。
どんな動きをするのかメカニックの端くれとして興味あるぜ。

自前の機体に乗り込んで参戦。
UCを発動してドローンを召喚、周囲の状況や敵の情報などをAIに計算させつつ自分を操ってもらうぜ。
ドローンAIとキャバリアのサポート電脳AIはリンクしてっから、俺なんかよりも遥かに上手くやってくれるはずだ。
戦闘スタイルは基本的に近接格闘、敵に近づいて剣で攻撃する。
右腕の改造パーツのおかげで相当なパワーが出るから、器用に立ち回りつつ敵の弱点であるキャタピラの履帯を破壊して足を止めるぜ。
後はメカニックの知識を活用してコックピットを壊さないていどに機体を破壊、パイロットを救出だ



●攪乱
「邪魔すんじゃねぇ!」
「死にたくないなら荷を寄越せ!!」
 賊兵達はクラッシュモールを駆って列車を強奪しようとする。
「通すな! 物資を失えば町を救えなくなるぞ!!」
 対してベルナール少佐が声を張り上げ、防衛部隊は弾幕を厚くして抵抗していた。
「お呼びとあらば参じましょう――」
 そんな騒乱の中、空中から戦場に人影が降り立つ。
「私はクノイチ、世に潜み……胸が目立ちすぎて忍べないとかそんなことないもんっ!」
 お約束の前口上と共に姿を現したサージェ・ライト(バーチャルクノイチ・f24264)がビシッと胸を揺らしてポーズを取って敵の注意を引きつけた。
「なんだぁ?」
「ヒーローごっこのつもりか? 踏み潰してやれ!」
 そんなサージェを潰そうとキャタピラを回してクラッシュモールを突っ込ませ、重々しい機体が大地に履帯跡を残して通過した。
「はっ、マヌケが!」
「? 死体が無いぞ?」
 通過した後に後方の地面を見るが、そこにはサージェの死体がない。
「マヌケはそちらのようですね!」
 無傷のサージェがいつの間にかクラッシュモールの上に立っていた。踏み潰したと思ったのは残像で、本人は跳躍して躱していたのだ。
「ふざけやがって!」
「かもんっ! 『ファントムシリカ』!」
 クラッシュモールが振り落とそうとすると、サージェは高々と跳躍して淡い紫色と白を基調としたサイキックキャバリア【ファントムシリカ】を呼び出し、そのコックピットに飛び込んだ。
「相手は……モグラですかー。モグラ叩き……している場合じゃなさそうですね!」
 敵の形状からモグラを叩くゲームを連想してしまうが、今はそんな場合ではないと雑念を払う。
「守りに入ると列車の被害が大きくなりそうです。こっちから仕掛けましょう」
 放っておけば群がる虫の如く、列車が略奪を受けてしまうと戦いに集中する。
「キャバリアだと! だがそんな大道芸がなんだ! 潰してやる!」
 突っ込んで来るクラッシュモールを軽やかに躱し、ファントムシリカは【BXSフローライトダガー】を左右に持ってすれ違いながらに斬撃を浴びせ、武器のある腕と顔を切断した。


「凄腕がいるぞ!」
「どこの部隊だ? あんな奴らがいるなんて聞いてないぞ」
「囲んで叩けばいい、こちらの方が数は圧倒的に上だ!」
 クラッシュモールが猟兵という謎の護衛の出現に警戒し、包囲からの射撃で殲滅しようと展開する。
「元発掘作業用のマシンが相手か、おもしれぇ。どんな動きをするのかメカニックの端くれとして興味あるぜ」
 【量産型キャバリア改『ニトロブレイド』】に搭乗したグロウ・グルッグ(メカニック系ヤンキー・f15285)はニヤリと笑い、敵の動きを観察する為にユーベルコード『バトル・インテリジェンス』を発動し、AI搭載型戦術ドローンを召喚して上空から探らせる。
「逃げ道を塞ぐ包囲殲滅戦か、賊らしいやり口じゃねぇか」
 上空からの俯瞰した映像を見れば、敵部隊の動きが手に取るように分かる。
「ならその包囲を崩してやるぜ」
 敵の数が多い右舷に回り、【EP腕部強化外骨格『ストレングス』】で大型に改造された右腕で、巨大な大太刀を構えて突進する。
「単騎で特攻か? 穴だらけにしてやるぜ!!」
 近づく前に叩き潰そうとクラッシュモールが手から弾を飛ばして弾幕を張る。
「突撃する機体がいる! 援護するぞ!」
「「了解」」
 護衛部隊が対抗してキャバリアで銃撃を行い、敵の集中砲火を乱す。
「射線に入らないのは……こっちか」
 ドローンAIとキャバリアのサポート電脳AIがリンクして情報が提示され、グロウは安全なルートを通って接近する。
「近づかれた!?」
「ならドリルで!」
 クラッシュモールは顔のドリルを向けて突進する。
「削岩用のドリルか、威力は高そうだが当たらなきゃどうということはねぇ」
 すぐにその特性を見抜き、グロウはニトロブレイドを横にステップさせ、すれ違いながら大太刀を低く振り抜いた。
「キャタピラが!!」
 刃は履帯を深々と斬り裂き、勢いづいていたクラッシュモールは顔から転倒して地面に穴を穿った。
「足を止めたら後は……」
 敵の機体を見下ろし、メカニックとしての知識からコックピットは腹部にあると判断して、頭部と腕を斬り落とし戦闘力を奪った。


「相手は戦闘用か、こっちは発掘作業用で機体性能で負けてる! 複数で挟んで叩け!」
「丈夫さならこっちが上だ! 強引に押し込め!!」
 クラッシュモールが数機ごとに連携して突撃を始めた。
「相手が連携するなら、こっちも連携です!」
 サージェはユーベルコード『百花繚乱』を発動し、サポートAI【EPミニシリカ】が遠隔操作する【BXS-Sルベライトビット】が左肩から3基射出された。
「ミニシリカ、支援よろしくです!」
『了解しました』
 ミニシリカの返事を聞くと、サージェはファントムシリカを【EPファントムクォーツユニット】で幻影を生み出しながら前進させる。
「分身した?――うわっ!?」
 正面から突っ込もうとしたクラッシュモールが、ビットによる死角からのビーム攻撃を受けて怯む。その隙にサージェは両手のダガーで敵機体の四肢を一瞬で断ち切った。
「集まれ! 一対一じゃ向こうが上だ! 集団戦で倒す!!」
 クラッシュモールが集まって一機がやられても他の機体で攻撃しようと守りを固めた。
「堅実な作戦だな。相手が俺達じゃなけりゃ通用したかもな」
 そこへグロウがニトロブレイドを突っ込ませ、片膝をつくように体勢を低くして横一閃に大太刀を振るう。突風が吹き抜け数機のクラッシュモールの履帯を起動輪ごと切断し、機体は傾いて動けなくなった。
「だが俺の前で守りを固めりゃこうなるぜ」
 グロウは止まらずに敵を斬り続け、戦闘不能に追い込んでいく。
「ここまで差があるのか! こうなったら無差別爆撃で吹き飛ばす!」
「そうはさせません!」
 クラッシュモールが腕を空に向けて弾を発射しようとすると、その腕が綺麗に切断された。
「さっくさく切断ですよー!」
 サージェは素早く動き回り、敵の武装を破壊してしまう。
「どうなってやがる! 荷を奪うだけの簡単な仕事だったはずなのに!」
 焦燥に駆られたクラッシュモールが手からあちこちに弾を発射しまくる。
「喧嘩を売った相手が悪かったな」
 その弾の隙間を縫うように近づいたグロウが、大太刀を振り下ろして頭部を破壊し、視界を潰すと両手と履帯も斬り飛ばした。
「お、俺達は誰に喧嘩を売ったっていうんだ!」
 動かなくなった機体のコックピットで怯えた賊兵が叫び声を上げた――。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ベリザリオ・ルナセルウス
【白と黒】
戦争の苦しみは簡単には癒えないだろうけれど、それでも未来へと向かう人々の強さは尊いものだ
元兵士の皆にも事情があるのは分かるけれど、諸々の話し合いはまずオブリビオンを叩き出してからだね

●行動
織久もパイロットを殺さずに無力化させるのは慣れただろうけど、殺さなければよしとは行かない
Gratia、あなたの力を借ります。織久をサポートしながら彼等の手足や精神が無事な内に制圧します!
織久の足場兼飛び石をしながら上空にいる爆撃ドローンをUCの一斉掃射で撃ち落とす
爆弾やエネルギー弾からはオーラの結界を展開させた盾を掲げて防ぎながら突撃してシールドバッシュ
他の機体を押し潰さないように気をつけて落とそう


西院鬼・織久
【白と黒】
戦がなければ兵士が賊徒になるのも珍しい事ではありません
それが人同士の物であれば構いませんが

我等が怨敵の影あらば見逃す道理はない

【行動】POW
五感と第六感+野生の勘を働かせ敵の気配を察知し戦闘知識+瞬間思考力を基に敵の奇襲を防ぎ、攻撃を見切り即座に対処する
ベリザリオの機体に夜砥を括りつけ空中を移動、広い範囲をカバーする

先制攻撃+UCを地面に潜らせて範囲攻撃で地中を爆破、地中に触れれば継続して燃え続ける怨念の炎を残し後続にも影響を与える
影の腕と繋がった敵は怪力で地中から引きずり出して振り回し、周囲の敵をなぎ払う
距離を離したらベリザリオの機体を足場に移動して攻撃を行う



●手加減
「防御を固めろ! 列車には指一本触れさせるな!」
「敵が来るぞ!」
 ベルナール少佐の指示のもと、復興部隊は列車を防衛しようと陣形を組む。
「ちっ、数で押せ! 多少やられたってまだこっちが数は上だ!」
 賊兵のクラッシュモール部隊が強引に押し切ろうと、列車右側から襲い掛かる。

「戦争の苦しみは簡単には癒えないだろうけれど、それでも未来へと向かう人々の強さは尊いものだ」
 ベリザリオ・ルナセルウス(この行いは贖罪のために・f11970)は戦災復興を成そうとする列車の人々に強い意思の力を感じる。
「元兵士の皆にも事情があるのは分かるけれど、諸々の話し合いはまずオブリビオンを叩き出してからだね」
 そしてそれとは逆に過去に囚われるように、負の感情に汚染されてしまった賊兵達へと視線を向けた。
「戦がなければ兵士が賊徒になるのも珍しい事ではありません。それが人同士の物であれば構いませんが」
 その隣では西院鬼・織久(西院鬼一門・f10350)が同じように敵部隊を見ていた。だがその目は鋭く、獲物を狙うように殺気が宿る。
「我等が怨敵の影あらば見逃す道理はない」
 敵キャバリアにオブリビオンの意志が宿っているのを見通し、怨敵ならば全て己が手で刈り取ってみせようと全身から刺すような殺気を放ち飛び出した。

「なんだぁ? 生身のヤツが突っ込んでくるぞ!」
「歩兵がキャバリアに勝てるかよ! 吹っ飛ばしてやれ!」
 クラッシュモールは顔の大きなドリルを回転させ、向かって来る織久に向けてビームを発射した。
「どれだけ巨大な力であろうと、当たらなければ意味はあるまい」
 しかし織久は先んじてユーベルコード『影面』を放ち、地面に潜らせた黒い影が爆発を起こして燃え上がり敵を傾けていた。放たれるビームは射線がずれ、誰も居ない場所を飛んでいった。そして織久はすれ違いながら血色の炎を纏う黒い大鎌【闇焔】を振るって履帯を切断した。
「履帯が切れた!?」
 動けなくなったところへ、織久はさらに跳躍しながら大鎌を振るい、パイロット以外をバラバラに切断していった。
「何だこいつ! うわあああああああっ!!」
 モニター越しにその動きを追い切れず、見えぬ敵に襲われるような恐怖を感じて操縦桿を動かすが、バラされた機体は完全に沈黙していた。

「織久もパイロットを殺さずに無力化させるのは慣れただろうけど、殺さなければよしとは行かない」
 そんな戦い振りを見てベリザリオは、まだまだ織久に任せっきりにするのは危なっかしいとフォローに動く。
「Gratia、あなたの力を借ります」
 スーパーロボット【Gratia】に乗り込むと、搭乗者の意志に同調して機体が動き出す。
「織久をサポートしながら彼等の手足や精神が無事な内に制圧します!」
 ベリザリオが織久に気を取られている敵陣に突っ込み、オーラの結界を展開させた盾でシールドバッシュを叩き込む。
「こいつ!」
 Gratiaに向けてクラッシュモールがビームを放つ。しかしそのビームは構える盾に弾かれた。
「硬い! 防御タイプか?」
「だったら集中砲火だ! 囲んで本体にぶち込め!」
 クラッシュモールが展開し、Gratiaを囲んで攻撃を仕掛ける。

「ベリザリオに気を向けたか、ならばその隙を突く」
 跳躍した織久はGratiaに超極細の糸【夜砥】を巻き付け、引っ張られるように空中を立体機動によって動き回り、敵機とすれ違う度に大鎌を一閃してパーツを刈り取っていった。
「なんなんだこの歩兵は!」
「化物め!」
 クラッシュモールがそれを追ってビームを放つが、糸を使って自由自在に空中で軌道を変える人影を捉えることができない。
「流れ弾が列車に向かうのは危険ですね」
 列車に向けられたビームをベリザリオは盾で防ぎ、Gratiaを接近させてビームの発射口である顔のドリルに盾をぶつけてへし折った。
「正面からではダメか、なら……やれ!」
 合図を送ると、地面の中を掘り進んでいたクラッシュモールが不意打ちに動き出す。
「合図がきたな、不意打ちを仕掛けて――なんだ、熱い? 地中が燃えてるだと!?」
 地の底に消えぬ炎が燃え続け、機体ごとパイロットを蒸し焼きにしようとしていた。
「停止! 旋回して逃げ――」
 クラッシュモールが離れようとしたところで、地中に張り巡らされていた糸が機体に巻き付く。
「釣れたか」
 織久が怪力で糸を引き上げると、ボコッと土からクラッシュモールが顔を出す。機体の表面は火傷しそうなほど熱くなっていた。
「地に隠れようとも我等が怨念の炎からは逃れられん」
 織久の起こした爆発による炎は地中で燃え続け、トンネルのような通路を塞いでいた。
「織久、やり過ぎないように気を付けて」
 ベリザリオはやり過ぎを注意しながらGratiaを突撃させ、敵キャバリアの頭を盾で叩き潰す。
「爆撃だ! 生身ならドローンを使って粉々に吹き飛ばしてやれ!」
 クラッシュモールは腕の爪のような弾を次々と空に放ち、それが爆撃ドローンとなって飛行を始める。
「生身の織久には危険な攻撃ですね。では私が守りましょう」
 ベリザリオがユーベルコード『鈴蘭の嵐』を発動し、無数の鈴蘭の花びらが宙に舞い飛び、触れたドローンが爆発を起こして墜落していった。
「なんだこの兵器は!?」
「やり過ぎぬようにか、ならば武装を使えぬようにする」
 敵が美しくも恐ろしい花びらを見上げている間に、織久が接近して大鎌を振り抜き、クラッシュモールのドリルと腕を断ち切った。
「こんなヤツに勝てるわけねぇ!!!」
 すると賊兵は機体を後退させて逃げようとする。それを見た織久は逃げる獲物を目にした捕食者のように、反射的に首を大鎌で刎ねた。するとコックピットの上部も切断され、パイロットの姿が覗いていた。
「ひぃいいいいい!!」
「織久……まだまだ手加減は上手くないようですね」
 その一連の動きを見ていたベリザリオは、やはり目が離せないと敵を吹っ飛ばして傍に寄った。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

リムティア・クィリス
軽食屋台『功徳』
即興OK SPD

操られているって解っているからか、哀れに思っちゃうわね。
自国の復興の足を引っ張っちゃってるわけだし。
何はともあれ、列車を止めるのはウチの人に任せて、私は敵部隊の足止めと数減らしね。

レーダーユニットを使って、索敵情報収集。前線との情報交換を密に。
操縦で機体を精密に動かし、UCで分身を生み、あえて攻撃させずに移動させて狙撃地点を絞らせない。
スナイパー技能で狙撃するのは、敵隊列の先頭から。
キャタピラではなく的の大きなボディか頭部狙い。継続ダメージを蓄積させるのを優先するため、一発ずつ当てる事を優先。

正気に戻ったら、キリキリ働いてもらいましょうか!


初志・貫鉄
即興歓迎
軽食屋台『功徳』
pow

さて、復興支援をするためには道を切り開かねばならぬというのが、戦後の良くある話というか。
とある世界の土着信仰でバロンと呼ばれる聖獣に似た面と褌のみという、超軽装ジャイアントキャバリアで出撃

覇気を練り上げ力を溜め、限界突破しリミッター解除。機体に覇気を漲らせる。
列車を止めるには、UCの不可視の掌で先頭車両をゆっくり前から押さえ減速させながら、運転席とダッシュで並走し警告。
列車がブレーキをかけ始めたら、先頭車両を守るように前に回り込み、地形を利用し減速補助とオーラ防御でクッション兼敵の攻撃から列車を庇う。
敵は基本相方に任せて、自分は列車本体と積み荷の護衛だな。



●助力
「なんなんだこの護衛は!」
「軍隊のやつらじゃねぇ! 見た事ないが傭兵か?」
 以前は軍に所属していた元兵士の賊兵達は、全く見覚えのない猟兵という戦力に驚いていた。
「だがやるしかねぇ!」
「そうだ! ここでやめたら食っていけなくなるぞ!」
 生きる為に必死になってクラッシュモールを操縦し列車左側面に突撃する。
「操られているって解っているからか、哀れに思っちゃうわね。自国の復興の足を引っ張っちゃってるわけだし」
 女性型軽装甲キャバリア【アメノウズメ】に搭乗したリムティア・クィリス(愛され看板おねーさん・f26831)は、精神操作を受けて自国を荒らす賊となった元兵士達を哀れに思う。
「何はともあれ、列車はウチの人に任せて、私は敵部隊の足止めと数減らしね」
 機体背部のレーダーユニット【ヒヨクコウリン】を使って、周辺を索敵し情報収集を行う。
「数が多いわね。ならこっちに迫られないように手を打ちましょうか」
 ユーベルコード『双身小隊』を発動し、ビームライフルを持った分身を生み出す。それが姿を見せるように移動し、敵の注意を引き付ける。
「これで狙撃地点を絞ることが難しくなるわ」
 リムティアはアメノウズメを精密に動かし、狙撃銃【ミスティルティン】を構える。
「腹部にコックピットがあるみたいだから、狙うのは頭部ね」
 仲間が大破させた敵機の残骸からその構造を把握し、パイロットを殺さぬように銃口を頭部に向けた。トリガーを引くと弾丸が放たれ、狙い違わず頭の真ん中を撃ち抜く。
「なっ、どこからの狙撃だ!」
 仲間の機体が突然倒れたのを見て、賊兵は慌てて周囲を警戒する。
「あれだ!」
 するとライフルを担いで移動する分身を見つけ、それを追うようにクラッシュモールはキャタピラを回転させた。

「さて、復興支援をするためには道を切り開かねばならぬというのが、戦後の良くある話というか」
 初志・貫鉄(拳食合一の功徳奉士・f26667)はとある世界の土着信仰でバロンと呼ばれる聖獣に似た面と褌のみという、超軽装ジャイアントキャバリア【明王仏装 憤怒神】で戦場に降り立つ。
「隊長! 敵の攻勢が止まりません!」
「いったん列車を下げるべきか……」
 撃っても撃っても敵が退かないのを見て、ベルナール少佐は列車を一度下げようと考える。
「駄目です! さっきの急ブレーキで脱線していて動かせません!」
 列車の状況をチェックしていた部下から報告があげられた。
「直せないのか!」
「キャバリアが数機居ればいけると思いますが、今は手が回りません!」
 防衛中で手の空いている者はいない。ベルナール少佐自身も列車を守る為にずっと敵に向けて銃撃を続け、少しでも足を鈍らせようと弾幕を張っているところだった。
「列車が脱線したか、ならば力を貸そう」
 そこへ貫鉄が歩み寄り、憤怒神に覇気を漲らせる。
「少し離れていろ。今から列車を持ち上げる」
 貫鉄が警告すると、脱線した車両を見ていた兵士が離れる。
「我が意、我が覇気、未熟なれど遠方へ差し出す掌と成らん」
 気合を入れた貫鉄がユーベルコード『金剛夜叉明王尊掌』を使い、不可視の掌で満載に荷物を積んだ重い車両を壊さぬようゆっくりと持ち上げた。
「おおっ!!」
「すごい! キャバリア何機分の出力なんだ?」
 その様子に見ていた兵士達が驚きの声を上げる。
「ここでいいか」
「もう少し右側です!」
 貫鉄が列車を線路に合わせて置こうとするが、少しずれていて兵士が手を振って場所を教えた。
「ここだな?」
「はいっ大丈夫です!」
 ゆっくりと置かれた列車は線路の上に乗り、きっちりとレールに車輪が嵌った。
「よし、後は敵部隊をどうにかするだけだな」
「ありがとうございます!」
「ご助力に感謝を!!」
 兵士達の感謝の言葉を背に受けながら、貫鉄は憤怒神を銃撃音のする方向へと向かわせた。

「列車がバックしてやがるぞ!」
「逃げる気か!」
 ゆっくりと列車が後退を始めたのを見て、賊兵は慌てて攻める。しかしその頭が大口径弾によって撃ち抜かれた。
「焦るほど狙い易くなるわ」
 狙撃ポイントを変えながらリムティアは攻撃を繰り返し、一射ごとに確実に戦闘不能に追い込んでいた。
「構うな! 突っ込むぞ! 狙撃なら一発撃ったところを襲えば勝てる!」
「それなら運が悪いヤツが犠牲になるだけだな!」
 破れかぶれでクラッシュモールが一斉に突進し、アメノウズメとの距離を詰める。
「まずは先頭の敵を……」
 落ち着いて放たれた弾丸はクラッシュモールの顔をぶち抜く。倒れたそれに巻き込まれるように数機がぶつかるが、他の者は勢いを落とさずに突撃してきた。
「何も考えずに突っ込まれるのは厄介ね」
 リムティアがアメノウズメを下がらせながら次弾を装填する。そして次の先頭の敵も撃ち抜いた。しかし暴走したように敵は足を止めずに接近してくる。
「これ以上は列車に近くなり過ぎるわね」
 下がり過ぎると列車が襲われてしまうと、リムティアは足を止めて迎撃しようとする。
「任せておけ、俺が何とかする」
 頼もしい声と共に、貫鉄の憤怒神がリムティアを追い抜いて敵の前に飛び出す。
「何だ! こいつも傭兵か?」
「ドリルで貫け! 新型キャバリアならパーツも高く売れる!! 列車もろとも売ってやれ!」
 勢いのままクラッシュモールが顔のドリルを回転させながら突進する。
「列車には傷一つ付けさせん」
 憤怒神が敵に掌を向けてオーラを纏うと、見えない壁にぶつかったようにクラッシュモール達の突進が止まる。
「バリアだと!!」
「貫けーー!」
 クラッシュモールが出力を上げるが、憤怒神は微動だにしない。
「やっぱりウチの人は頼りになるわね」
 微笑みながらもリムティアは精確に動きの止まった敵の頭を狙撃していた。
「正気に戻ったら、キリキリ働いてもらいましょうか!」
 終わったら道に迷う元兵士達に、新しい仕事を用意して考える暇もないくらいこき使ってやろうとリムティアは次の弾丸を放った。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

津上・未有
国の復興を阻止しようこんな作戦を立てるとは、中々セコイ連中ではないか
そのような策を立てる時点で悪として三流だということを、魔王たる我が直々に教えてやろう!ゆくぞウェスタ!
『敵のパイロットはオブリビオンマシンに操られているだけのようです。ですのでここは…』
狙うのはパイロットではなく、マシンの破壊だな!
心配するな、お前が無用な殺生を好まぬことはよく知っている。…我もそうだしな!
『はい、我が主』

ゆくぞ!ライド!祭火神機『ウェスタ』!
貴様らのような脆弱なマシンなど、真正面から堂々と!我が漆黒の焔で吹き飛ばしてくれるわ!
『神機シリーズの名に懸けて、あなたたちを救います…!』
神をも灼き尽くす魔王の焔――!


ハルア・ガーラント
●WIZ
わたしの乗る≪フォールダウン≫(フォル呼び)もオブリビオンマシンなので事前に復興部隊の方に挨拶を

わたしは列車の側面で[拠点防御]します
フォル、守るよ!
フォルに接続された≪常闇の詩≫からオブリビオンマシンにのみに届く叫びを発して[神罰による範囲攻撃]を

打ち上がる弾を[視力]で捉えたらUCを発動
爆撃ドローンの動きを止めます
今の内に全部墜としてしまいましょう!

フォルは白いから正気に戻ったパイロットの目に留まり易そう
わたしもコックピットから出て彼らを[オーラで包み流れ弾から防御]しつつ味方の近くへ誘導したい

奪われる痛みを知っている彼らに与える喜びを知って欲しいな
一緒に町の復興に行きませんか?


霧島・絶奈
◆心情
…同情はします
兵士とは平穏な時には不要とされ易い者
まして長きに亘る戦乱の終息とあっては猶更でしょう

ですが、ブルーバード隊の様に平時だからこそ出来る活動もあります
聊か手荒になりますが、其れを理解させてあげましょう

◆行動
【Evolution】に搭乗し戦闘

【罠使い】の技を活かし「魔法で敵を識別するサーメート」を複数設置
列車を中心とした防衛網を構築
ブルーバード隊の皆様にも列車の防衛を重視して頂きましょう

設置後は『【1/0】』を使用
【集団戦術】を駆使した【範囲攻撃】で敵集団を攻撃

更に【範囲攻撃】する【マヒ攻撃】の【衝撃波】で【二回攻撃】

負傷は【各種耐性】と【オーラ防御】で軽減し【生命力吸収】で回復



●救いの手
「クソッ! なんとしても物資を奪え!」
「復興でもされてみろ、俺達の活動範囲が狭くなっちまうぞ!」
 賊軍はクラッシュモール部隊を正面から前進させ、列車との距離を詰める。
「国の復興を阻止しようとこんな作戦を立てるとは、中々セコイ連中ではないか」
 津上・未有(自称真の魔王・f10638)はやることがセコイ相手だと高慢そうに見下した。
「そのような策を立てる時点で悪として三流だということを、魔王たる我が直々に教えてやろう! ゆくぞウェスタ!」
 真の悪を見せてやろうと、背後に立つ機神【祭火神機『ウェスタ』】に呼びかける。
『敵のパイロットはオブリビオンマシンに操られているだけのようです。ですのでここは……』
「狙うのはパイロットではなく、マシンの破壊だな!」
 説明しようとするウェスタの言葉に被せ、未有が先んじて作戦を口に出した。
「心配するな、お前が無用な殺生を好まぬことはよく知っている。……我もそうだしな!」
『はい、我が主』
 以心伝心と意見を一致させ、未有はウェスタに乗り込む。
「ゆくぞ! ライド! 祭火神機『ウェスタ』!」
『戦闘を開始します』
 ウェスタが前進し、迫るクラッシュモール部隊の行く手を遮った。
「あんだぁ? 見た事のないキャバリアだぞ」
「いいじゃねぇか! 新型キャバリアなら高く売れるぜ!」
 クラッシュモール部隊はウェスタを獲物として捉え、鹵獲して売り物にしようと顔のドリルを回転させながら突撃を始めた。
「貴様らのような脆弱なマシンなど、真正面から堂々と! 我が漆黒の焔で吹き飛ばしてくれるわ!」
 そんな敵部隊を前にしても未有は自信満々に進路を開けず、真正面からユーベルコード『神をも灼き尽くす魔王の焔』を発動した。
『神機シリーズの名に懸けて、あなたたちを救います……!』
「神をも灼き尽くす魔王の焔――!」
 ウェスタの天に伸ばして右手に特大の火球が生み出され、手を振り下ろすと同時に放たれる。
「なんだありゃ!?」
「散開!!」
 クラッシュモール部隊が避けよとするが間に合わず、巨大火球が爆発を起こして、黒の混じった闇属性の獄炎が包み込む。
「炎が! 燃える! ……熱くない?」
「なんだ……コケ脅しか? いや、機体だけが燃えてる?!」
 コックピットは熱くないが、機体脚部や武装が燃やされ行動不能に陥っていた。


「炎を避けろ、迂回して列車を襲う!」
「奪うだけ奪って逃げろ! 俺達の目的は略奪だ!!」
 燃え広がる炎を見たクラッシュモール部隊は、炎を避けるようにして列車左側面に接近する。
「突っ込んで来るぞ! 迎撃に回れ!」
 ベルナール少佐が忙しなく指示を出し、防衛線が破られないように部隊を動かす。しかし多勢に無勢、一つ間違えば列車に被害が出てしまう薄氷を履むが如き状況だった。
「任せてください。わたしとフォルが迎撃します」
 先んじて復興部隊に誤解を受けぬよう味方だと挨拶を済ませたハルア・ガーラント(宵啼鳥・f23517)が、あの敵部隊は自分が何とかすると白いオブリビオンマシン【フォールダウン】で飛び出した。
「頼む!!」
 ベルナール少佐はハルアの背に声を掛け、すぐに周囲に目を走らせ防戦指示を出した。
「フォル、守るよ!」
 フォールダウンに接続された【常闇の詩】から、オブリビオンマシンにのみに届く叫びを発した。まるで天が嘆くような声が響き神罰が下る。音が見えぬ波となって襲い、クラッシュモール部隊の機体を粉砕していった。
「な、なんだ!? 突然機体が動かなくなったぞ!!」
「こっちもだ、どうなってやがる!!」
 パイロットには届かぬ絶叫は、オブリビオンマシンだけを破壊していた。
「……俺、なんでこんなことしてるんだろう?」
「もう戦いなんて懲り懲りだと思ってたはずなんだが……」
 精神干渉が解けると、正気に戻った賊兵達は自分達の行動を疑問に思い始めた。
「みなさん! 大丈夫ですか? 怪我がないなら機体から離れてこちらに避難してください!」
 ハルアは目立つ白い機体のフォールダウンから呼び掛け、コックピットから出て大きく手を振った。
「機体が動かないなら逃げるしかないか」
「こんな戦場じゃあ歩兵なんて巻き込まれて終わりだ。助けてもらえるなら行くしかねえ!」
 コックピットから出た賊兵達は、ハルアの方へ向かって駆け出す。
「流れ弾からはわたしが護ります」
 ハルアは飛び降りてオーラによって賊兵達を覆い、流れ弾を防いで猟兵達の居る列車近くへと誘導した。


「向こうが押さえ込まれてるな」
「ならこっちから襲って敵陣を乱してやる!」
「おい! ここで荷を奪わなけりゃ俺達に明日はない! 死に物狂いでいけ!」
「「おう!!!」」
 賊兵は必死になって荷を奪おうと、右側面から襲い掛かる。
「……同情はします。兵士とは平穏な時には不要とされ易い者。まして長きに亘る戦乱の終息とあっては猶更でしょう」
 賊にまで身をやつした元兵士達に霧島・絶奈(暗き獣・f20096)は同情を禁じ得ない。
「ですが、ブルーバード隊の様に平時だからこそ出来る活動もあります。聊か手荒になりますが、其れを理解させてあげましょう」
 戦時には戦時の、平時には平時のやれることがあると、絶奈は暴走する賊を止める為に量産型キャバリア【Evolution】を出撃させた。
「相手の数が多いのならば、容易く罠に引っ掛かることでしょう」
 絶奈は設置しておいたサーメートを起爆させ、突撃して来るクラッシュモールの履帯を破壊した。
「履帯が!」
「どけ!!!」
 突然速度の落ちた仲間に追突して渋滞が起きる。
「足を止めました。今の内に攻撃してください。防衛網を構築して迎撃すれば数が多くとも恐れることはありません」
「動きを止めている奴を狙い撃て!!」
 絶奈が声をかけるとブルーバード隊が一斉に銃を撃ち、足の止まったクラッシュモールを破損させて行動不能にしていった。
「ですが数の脅威は侮れるものではありません。数には数を、此方も集団戦といきましょう」
 絶奈はユーベルコード『【1/0】』を発動し、Evolutionを増殖させて部隊を作り、データリンクして一つの群として動き出す。
「なんだぁ! 急に湧いて出やがったぞ!」
「撃ちまくれ――うぉあっ!!」
 クラッシュモールが腕にある爪のような弾を発射するより早く、Evolutionの部隊がアサルトライフルを連射して弾幕を張り、賊軍の連携を寸断した。


「包囲が破られる! 戦力を集中しろ!」
「一点突破だ! 列車の正面を突き抜けろ!!」
 倒れた仲間の機体を踏み越え、炎を突破したクラッシュモールが列車正面に突っ込む。
「そんな行き当たりばったりの考えだから三流だというのだ!」
『再度発射準備できています』
 その行く手を未有の乗るウェスタが立ち塞がり、今度は左手に集めた巨大火球が放たれた。
「うああああっ!!」
「逃げられ――」
 暗黒の焔に巻き込まれ、機体が機能を停止して足を止めていく。
「こうなれば絨毯爆撃だ! 多少荷が壊れても構うもんか! まずは勝たなきゃ意味がねぇ!」
「やってやるぞ!!」
 クラッシュモール達が空に向けて、爪のような弾を発射する。それが爆撃ドローンに変身すると無差別爆撃を行おうと旋回する。しかしそこへ白梟の群れが並走する。すると魔法陣が空中に描かれ、ドローンの動きが停止し落下して爆発していった。
「な、何が起きてる!?」
「わからん! ドローンが操作不能になって……」
 理由が分からずに賊兵達は慌てて新たなドローンを飛ばす。しかしまた白梟の群れが飛翔しドローンを停止させて墜としてしまった。
「今の内にドローンは全部墜としてしまいましょう!」
 ハルアが天使言語による粛静歌を紡ぎ、ユーベルコード『サイレントソング』によって開いた静寂の門から、しじまを好む存在の使いである白梟たちを召喚してドローンの動きを止める魔法陣を張っていた。
「ドローンが封じられたのであれば、後は機体を戦闘不能にするだけです」
 奥の手が封じられて混乱する隙に、絶奈は部隊を率いて距離を詰め、一気に銃撃によって腕やキャタピラに穴を開けてクラッシュモールを破壊していく。

「もうダメだ! 逃げよう!」
「どこにだ! 外は炎が燃えてるんだぞ!」
 動かなくなった機体の中で賊兵達が諦めて喚き立てる。
「セコイ連中だけあって、もう戦意を失ったようだな」
『魔王である我が主の前では当然のことです』
 物足りないと思う未有をウェスタが宥め、ならば仕方ないかと未有は指を鳴らし炎を消した。
「全員投降してください。反抗しなければ悪いようにはしません」
 絶奈が部隊の銃口を上げさせ、投降すればこれ以上の攻撃はしないと約束する。
「わ、わかった!」
「もう俺達に戦うつもりはない!」
 オブリビオンマシンに戦意を駆り立てられていた賊兵は、熱狂に冷や水を食らったような顔でコックピットから両手を上げて降りてきた。
「奪われる痛みを知っている彼らに与える喜びを知って欲しいな」
 戦争によって多くを奪われ、落ちぶれてしまった元兵士達を見てハルアは明るい未来を示したいと願う。
「一緒に町の復興に行きませんか?」
 そんな強い想いから共に力を合わす未来を作りたいと手を伸ばして復興事業に誘った。
「復興?」
「俺達みたいな賊になったのが参加してもいいのか?」
「もちろんです!」
 元兵士達が不安を口にすると、ハルアは青空のような笑顔で頷いた。
「それじゃあ――」
 ドンッと地を揺らす衝撃が迸り、勇気を持って返事をする声が爆音で掻き消された。見れば乗り捨てられたクラッシュモールを蹴散らし、一機の戦闘用キャバリアが列車に向かってくる姿が見えた――。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『創鋼神機『ゴヴァノン』』

POW   :    量産型神機『タロース』
自身の【溜め込んだ金属 】を代償に、1〜12体の【無人キャバリアの量産型神機『タロース』】を召喚する。戦闘力は高いが、召喚数に応じた量の代償が必要。
SPD   :    対神機撃滅機構『炎の神』
レベル×100km/hで飛翔しながら、自身の【レベル×10万℃の高熱を纏った拳 】から【超連続拳撃】を放つ。
WIZ   :    BSフレイムランチャー『神炎』
【万物を焼き尽くす神炎 】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【己以外を燃やし溶かす灼熱の地に変えて】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はテラ・ウィンディアです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●終わらぬ戦争
「チッ、やはり発掘作業用のキャバリアを戦闘用にしても知れてるか」
 舌打ちして賊兵の指揮官であるブライアン元中尉が戦闘用キャバリア創鋼神機『ゴヴァノン』を前進させる。
「だが敵のあの新型キャバリアを奪えば今まで以上の戦力を保持できる」
 己が負けるなどと微塵も考えず、オブリビオンマシンによって闘争心が駆り立てられていた。
「生まれてからずっと戦争だったんだ。戦争の中で育った俺達が今さら平和になんて馴染めるかよ!」
 和平が成ってからまだ2年も経っていない。戦争していた時間の方が遥かに長いのだ。平和な世界で何をすればいいかもわからなかった。
「どうせまた戦争が始まるに決まってる。みんな平和なんて持て余すんだ。だから俺は牙を研ぎ続けるぞ!」
 ブライアンの心の高ぶりに呼応するように、オブリビオンマシンは目を赤く輝かせ、その両腕に猛き炎を纏った。
「この機体なら誰が相手だろうと戦える! 俺は戦争を続けるぞ!!」
 闘志を燃え上がらせ、ブライアンはまだ戦争は続いているのだと列車に向かって突撃した。

 まだ戦争に心捕らわれたままの兵士。それはオブリビオンマシンによって増幅された負の感情の結果だ。
 オブリビオンマシンを破壊してその枷から解き放とうと、猟兵達は迎撃に動き出した――。
津上・未有
戦争か…ふん、我も魔王を名乗っている以上、戦いを否定する気はないが…
『皆が平和を持て余す…というのは聞き捨てなりませんね。戦争に縛られた彼らを解放しなければ』
どうしても戦いたいっていうなら、我が城のボディーガードとして雇ってもいいしな
『…それは、慎重にご検討を』

如何に戦闘力が高いとはいえ、量産型で我らに勝てると思うな!
『むしろ無人である分、さっきよりも遠慮なく戦えますね』
この不死鳥のごとく優美な神をも灼き尽くす魔王の焔の前では、全てが灰となるっ!
真正面から、堂々と!ウェスタの焔で灼き尽くしてくれるわっ!
『無理はなさらないでくださいね』
危なくなったらすぐ逃げるからな!
『…わ、わかりました』


グロウ・グルッグ
よーやく指揮官機のお出ましか。
あとはアンタを潰せばこの仕事も終わりってことだな。
おしゃべりはいらねぇ、喧嘩をはじめようぜ。

引き続き自前の機体で戦うぜ。
まずは機体に搭載している修理装置を使ってエネルギーの補給だ。
補給をささっと済ませたら気合を入れて敵に突っ込むぜ。

増援として召喚される量産型を斬撃波で切り払いながら指揮官機との距離を詰めよう。
うまく接近できたらUCの燕返しを発動させるぜ。
俺の機体の右腕は異様にデカくて、持ってるカタナも非常にデカい。
そのデカさは相手を必要以上に警戒させるだろう。
そうやって初太刀をガードさせた瞬間、超高速の返し刀で一太刀を浴びせてやるぜ!

アドリブなどお任せ



●量産神機
「戦争か……ふん、我も魔王を名乗っている以上、戦いを否定する気はないが……」
 未有は魔王として力を示す戦いの必要性を理解していながらも、この世界のどんよりとした負の感情で戦い苦しんでいる様が苦手だった。
『皆が平和を持て余す……というのは聞き捨てなりませんね。戦争に縛られた彼らを解放しなければ』
 未有の気持ちに同調し、ウェスタも戦いの呪縛から人々を解放しようと決意した。
「どうしても戦いたいっていうなら、我が城のボディーガードとして雇ってもいいしな」
『……それは、慎重にご検討を』
 未有の提案にウェスタは敵を心配し、言葉を濁すように結論を控えた。

「戦災復興部隊だか知らんが、そんな意味のないことは終わらせてやる!」
「未確認の新型戦闘用キャバリアだと? どうやって賊がそんなものを手に入れた!」
 ブライアン元中尉は創鋼神機『ゴヴァノン』を駆り列車に進撃してくる。それに対してベルナール少佐が迎撃の指示を飛ばし弾幕が張られる。だがゴヴァノンはその程度の攻撃など歯牙にもかけず、燃える拳を前方に向けバリアにして弾を弾いた。

「こちらが一機だけだと思うなよ」
 ゴヴァノンが背負っていた金属パーツが外れると、それが量産型神機『タロース』を召喚して自動で動き出す。
「如何に戦闘力が高いとはいえ、量産型で我らに勝てると思うな!」
『むしろ無人である分、さっきよりも遠慮なく戦えますね』
 その行く手を塞ぐように、未有の操るウェスタが割って入る。
「どこの国の部隊だか知らないが、邪魔をするなら蹴散らすだけだ! お前等の機体を元手に新たなキャバリア部隊を再築してやる!」
 列車を守ろうとする猟兵を粉砕しようと並んで突っ込んできた。
「この不死鳥のごとく優美な神をも灼き尽くす魔王の焔の前では、全てが灰となるっ!」
 未有はウェスタの右手を突き出し、ユーベルコード『神をも灼き尽くす魔王の焔』を発動して火球を生み出す。それが真っ直ぐに飛んで2機を巻き込んで爆発を起こし黒の混じる炎が撒き散らされた。
「見たか! これが魔王の力だ!」
『流石です……危ない!』
 未有がやったと思って胸を張っていると、煙の中のエネルギーを感知してウェスタが警告を発する。反射的に機体が上体を反らすと、ゴヴァノンの炎の拳が先ほどまでウェスタの頭があったところを通り抜けた。
「チッ、外したか」
「あ、危なかったです……」
 未有が弱気な地を出してほっと安堵の息を漏らす。見ればタロースだけが燃え上がり大きく傷ついている。ブライアン元中尉は量産機を盾にして炎を突破していた。


「だがこの距離は俺の距離だ。コックピットを打ち抜いてやる」
 ブライアン元中尉はすぐに機体を反転させて負傷した量産機と共にウェスタを狙う。
「よーやく指揮官機のお出ましか。あとはアンタを潰せばこの仕事も終わりってことだな」
 そこへニトロブレイドに搭載している修理装置を使ってエネルギーの補給を終えたグロウが駆けつける。
「おしゃべりはいらねぇ、喧嘩をはじめようぜ」
 ここからは喧嘩だと気合を入れて、ニトロブレイドが異形の如き大きな右腕で、同じように非常にデカい大太刀を鋭く振り下した。大気を断ち切るような一刀は斬撃波となってブライアン元中尉に襲い掛かる。
「避けられん!」
 ブライアン元中尉の前に量産機が割り込みその斬撃を腕で受け止める。だが耐えきれずに両腕が斬り飛ばされた。

「とんでもない斬撃をしてやがる! だがこのゴヴァノンも負けてはいない!」
 拳を燃やすゴヴァノンが一気に間合いを詰めると、グロウもまたニトロブレイドを前進させていた。
「そっちもやる気みてぇだな!」
「スクラップにしてやる!」
 間合いが広いグロウが先に仕掛ける。ユーベルコード『秘剣 燕返し』を発動し、デカい右腕が大太刀を全力で振り下ろす。
「この一撃を防げれば俺の勝ちだ!!」
 大振りな一撃をゴヴァノンは燃え上がる左腕で受け、弾くように軌道を逸らして地面に落とす。
「殺った!!」
「秘剣――燕返し」
 ブライアン元中尉が生み出した隙に右の拳を打ち込もうとしたところで、グロウは大太刀を返して下から掬い上げる斬撃を放った。一太刀目よりも速い超高速の斬撃。
「な――」
 目に負えぬほどの剣閃が迫る中、経験と勘でブライアン元中尉は体のパーツを使って量産機を目の前に生み出した。それが盾となって大太刀を防ぐが、ニトロブレイドの右腕は止まらずに振り抜かれた。
「馬鹿な……!」
 一瞬にして真っ二つされた機体が倒れる。下からの斬り上げは量産機を両断し、ゴヴァノンの左脚をも深く傷つけていた。


「あの大剣は拙い! 量産機と同時に仕掛けなくては勝てん!」
 ブライアン元中尉は仕切り直そうと後退する。だがそこには堂々と立ち塞がるウェスタの姿があった。
「真正面から、堂々と! ウェスタの焔で灼き尽くしてくれるわっ!」
 強気の未有が宣言して、機体の左の手に炎を生み出す。
『無理はなさらないでくださいね』
「危なくなったらすぐ逃げるからな!」
『……わ、わかりました』
 先ほどの攻撃に肝を冷やした未有が無理はしないと即答すると、ウェスタは苦笑しながらも巨大な火球を放った。
「こんなもの!」
 同じく燃える拳をゴヴァノンが撃ち込むと、炎同士がぶつかり衝撃波を生み出して吹き飛ぶ。

「このまま突破して――」
「まだ喧嘩は終わってねぇ」
 だがその僅かな間にニトロブレイドが追いつき、グロウは背中から斬り掛かった。
「クソッ!」
 振り返りながらゴヴァノンが腕で大太刀を弾く。しかし足を止めたことで足元に散った炎が機体の温度を上げていく。
「喧嘩喧嘩と、そんなものは余所でやってろ!!」
 ゴヴァノンが殴りつけると、グロウは大太刀を引き戻して燃える拳を受けた。
「そもそも列車に喧嘩を売りに来たのはアンタだろう。こっちはそれを買っただけだぜ」
 その拳ごと断ち切ろうとニトロブレイドの右腕が力を込めるが、拳は硬く刃が浅く食い込んだだけで止まる。
「貴様等のような腕の立つ傭兵がいるなど!」
 ブライアン元中尉は腕の炎を爆発させ、衝撃波で両者の機体を吹き飛ばせて後退させ、その場に新たな量産機を時間稼ぎに置いて、自らは迂回して列車に向かった。
「ふん、逃げたか!」
『追わないと列車が危険です』
 わかっていると、未有は量産機を炎に巻き込んで脚部を損傷させて機動力を奪う。
「こんなもん足止めにもなりはしねぇ」
 そこへグロウが大太刀を一振りし、胴を両断して斬り伏せた。そして敵を追って機体を前進させた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

霧島・絶奈
◆心情
オブリビオンマシンに煽動されているとはいえ、こうも主張がウェストン大佐と似通るのは…
王国ガルヴァが自らの病理を解決出来ていないからなのでしょうね

だからこそ、今此処で「貴方が」新しい道を模索し歩み始める必要があります
「平和な時を生きる」という未知への闘争と共に…

◆行動
【Evolution】をブルーバード隊へと預け下がっていて貰います

【空中浮遊】を活用し敵地形効果を回避

『涅槃寂静』にて「死」属性の「津波」を行使し【範囲攻撃】
敵の地形効果を逆利用し水蒸気爆発も併発させましょう

更に【範囲攻撃】する【マヒ攻撃】の【衝撃波】で【二回攻撃】

負傷は【各種耐性】と【オーラ防御】で軽減し【生命力吸収】で回復


賀茂・絆
オブリビオンマシンに侵食されてる人に言っても仕方ないんですけど、戦場で戦争に馴染めないとか言って現実放棄する新兵をアナタどう思いマス?
アナタぶっちゃけそのレベルデスヨ。
ま、一銭にもならないデスし平和にビビってる変な人との会話はもういいデスカ。

敵の量産機の動きの自由をUCで【略奪】してそのままぶん回しマス。体高5mのキャバリアが10t以上の重さになることなんてほぼ有り得マセン。別雷大神なら余裕でぶん回せマスので捕まえた敵量産機を武器に【暴力】の嵐デス!
アイテムの2種類の薬飲めば多数の敵相手でも【瞬間思考力】と【継戦能力】で乗り切れるはずデス!

アナタが代償払って喚んだ分身デス!いい武器デショウ!?



●怒りの炎
「オブリビオンマシンに煽動されているとはいえ、こうも主張がウェストン大佐と似通るのは……」
 敵の嘆きを見た絶奈は以前にこの国であった戦いを思い出す。
「王国ガルヴァが自らの病理を解決出来ていないからなのでしょうね」
 兵達が苦しい思いをしていても、それを上層部は理解せずにただ駒のように扱っているのだと予想できた。
「だからこそ、今此処で『貴方が』新しい道を模索し歩み始める必要があります。『平和な時を生きる』という未知への闘争と共に……」
 戦うステージが変わったのだと教えようと、絶奈はEvolutionを降りてブルーバード隊へと預ける。
「機体をお願いします。列車にまで攻撃は届かせません」
「あの機体を止めるのに我々では力不足だ。すまんが君達が頼りだ!」
 戦闘を見ていたベルナール少佐は自分達のキャバリアでは勝てないと判断し、猟兵に戦いの命運を委ねて見送った。


「退け! 退かないならスクラップにして売り払うだけだ!」
 ブライアン元中尉はゴヴァノンを加速させて列車側面へと接近する。
「オブリビオンマシンに侵食されてる人に言っても仕方ないんですけど、戦場で戦争に馴染めないとか言って現実放棄する新兵をアナタどう思いマス?」
 そんな敵を揶揄するように絆が声をかける。
「何だと!! この俺をニュービー扱いするつもりか!」
「アナタぶっちゃけそのレベルデスヨ。ま、一銭にもならないデスし平和にビビってる変な人との会話はもういいデスカ」
 激高した意識をこちらに向けられても、絆は余裕の態度を崩さずに別雷大神を前進させて距離を詰めた。
「舐めやがって、ならまずはお前からスクラップにしてやる!」
 敵意を向けてブライアン元中尉は機体の金属をパージし、それが変形して数機の量産型キャバリア『タロース』を召喚する。
「行け! 戦争の暴力と恐怖をたっぷり味わわせて粉々に砕いてやれ!」
 命令の応じてタロースがその両腕で粉砕しようと突撃を始めた。
「カモが突っ込んできたDEATH!」
 2種類の薬飲んだ絆はユーベルコード『巫術・木偶の坊』を発動し、殴り掛かって来る量産機の拳を掴む。すると量産機に宿るオブリビオンマシンの魂を略奪して支配すると、無抵抗になった機体を腕を引っ張りぶん回し始めた。
「軽い軽い。見せてあげまショウ。これが本物の暴力の嵐デス!」
 別雷大神が鈍器のように量産機を振るい、続けて突っ込んで来る量産機に叩きつけ、互いがぶつかった衝撃でパーツが砕けながら吹き飛んだ。さらに背後から突っ込んで来る機体も、【入神導入剤】と【脱魂恍惚剤】を服用した体は素早く反応し、振り向きざまに量産機をフルスイングしてぶっ飛ばした。
「アナタが代償払って喚んだ分身デス! いい武器デショウ!?」
 楽しそうに笑いながら絆はひしゃげた量産機を振り回し続ける。


「キャバリアを片手で持ちあげるだと!? 化物め!!」
 ブライアン元中尉は量産型を一旦引かせ、囲んで自らが攻撃しようとBSフレイムランチャー『神炎』を構えた。
「あれだけの機体は勿体ないが接近戦は危険すぎる。こいつで跡形もなく消し飛ばしてやる!」
 そして砲身から万物を焼き尽くす神炎が噴き出す。
「距離を取りましたね。冷静な判断なのでしょうが、其れが仇となることもあります」
 ふわりと宙に浮かんだ絶奈がユーベルコード『涅槃寂静』を発動し、黒い死を宿す水の津波を起こした。流れる水が敵機の脚を捕える。
「この程度の水がどうした!」
 砲身から放つ炎で水面がもの凄い勢いで蒸発していく。
「水蒸気爆発というものを御存知ですか?」
 問いかけと共に大きな波が銃身ごと炎を覆い、ジュゥッと激しい蒸気の音と共に爆発が起こった。その衝撃波に呑み込まれて量産機が流されていく。
「うぉおおおっ!!」
 咆えるように叫んだブライアン元中尉が回避行動を取る。ゴヴァノンが大きく跳躍して津波から脱出した。
「逃げるなんてダサいと思いマセン?」
 その頭上を取るように、さらに高く跳躍した絆の別雷大神が、振り上げた量産機を思い切り叩きつけた。何度も衝撃を受けた量産機は腕だけを残して砕ける。
「ぐあっ!」
 ブライアン元中尉は津波に叩き落とされ、流されて列車から離れた岩場に叩きつけられた。

「どうなっている。このゴヴァノンがこうも手こずるとは……」
 機体を起き上がらせながらブライアン元中尉は信じられない思いで頭を振った。
「世界は貴方が思っている以上に広いのです。その機体から降りて自らの目で見てみるべきでしょう」
 絶奈が空中から見下ろし、左右の手に黒剣と白槍を構えた。
「歩兵がキャバリアと戦うなど、戦場は子供の絵本とは違うぞ!!」
 ブライアン元中尉はフレイムランチャーを構えて炎を放つ。絶奈はそれを横に避け、斬撃による衝撃波を放って機体に叩きつけた。左肩の装甲に亀裂が走り、ぼろぼろと表面が剥げる。
「この程度で!」
 当たれば生身など一溜まりもないと、炎の渦が空中を燃え上がらせる。
「キャバリアが生身の人間を追い回すなんて、カッコ悪すぎデショウ!」
 絆が別雷大神を大振りさせ、残った量産機の腕を投げつけた。真っ直ぐに飛んだ腕がゴヴァノンの顔に直撃して薙ぎ倒した。
「ストライクデス!」
 ぐっと絆は握りこぶしを作って腕を上げた。
「………舐めやがって!」
 衝撃に口の端から血を流したブライアン元中尉は、ギラついた目で猟兵を睨む。
「後の事など構うか! 全部燃えちまえ!!」
 怒りのままにフレイムランチャーを見境なく発射し、辺り一面を燃え上がらせる。
「少々怒らせ過ぎたようです」
 絶奈が炎に巻き込まれないように後退を始める。
「負けそうになって逆切れとか、やっぱり新兵レベルじゃないデスカ!」
「……燃えろ!!!!」
 絆の火に油を注ぐような物言いに怒りが爆発し、別雷大神を追うように列車から離れて炎の道が出来た。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ハルア・ガーラント
●WIZ
彼にとって戦争は自身の一部となっているのかな

フォルは世界の狭間に収納
仲間の支援をメインに動きます
≪パニッシャー≫を構え他の猟兵達の攻撃の間を埋めるように[援護射撃]
瓦礫の陰やオブリビオンマシンの残骸に身を隠しつつ
敵機の関節部などを狙い機動力を削いでいきたい

神炎が大地を包めば大変なことになる
炎の気配を[視力]で捉えたらUCの歌を
怖いけれど全部受け止めます!

UCで付与した[火炎耐性]を溶け込ませたオーラの障壁
それを列車と自身に傘のように被せ神炎を耐え抜きます [オーラ防御]

≪咎人の鎖≫でコックピットを[こじ開け]彼に伝えたい

戦争がなくても人は生きていける
平和を持て余すかどうかはあなた達次第


カシム・ディーン
おい…あれ…ウルカヌスじゃねーか!?
「うん?ゴヴァさんことゴヴァノンさんだよ?あの人も復活してたんだ」
あれも神機シリーズかよ!

【情報収集・視力・戦闘知識】
乗り手の技能とその動きと癖を把握

【属性攻撃・迷彩】
光水属性を機体に付与
光学迷彩で存在を隠しつつ熱源を隠蔽かつ炎に対する耐性を得る

UC発動
【念動力・弾幕・スナイパー・空中戦】
「対神機だろうと、メルシーのスピードは負けないぞ☆」
暴走衛星の影響を受けない低空で超高速で飛び回り
念動光弾を乱射して動きを止めにかかる

【二回攻撃・切断・盗み攻撃・盗み】
超高速で接近して鎌剣での連続斬撃と共にため込んだ金属を全力で強奪してタロス召喚を妨害します!!


サージェ・ライト
(引き続き『ファントムシリカ』に乗って参戦)

まー、言いたいことはわからないではないです
平和になると役に立たないお仕事ってありますからね
クノイチなんかもそーですし
ですが、だからこそ

自分の考え(エゴ)に一般人を巻き込む行為は許しません!
それが歪まされたものだというのなら叩いて元に戻しましょう!

というわけで殴りに行きます!
エンジェライトスラスター始動!
フローライトダガーを両手に構えて
まっすぐ一直線にとっつげきー!
多少の損傷は気にせずに突っ込みつつ
邪魔するなら全て叩っ斬ります!
「手数こそ正義! 参ります!」
私の【疾風怒濤】に巻き込まれて無事で済むとは思わないことですねー!

※アドリブ連携OK



●平和を守るために
「今の位置は……チッ、まんまと引き込まれたか」
 熱くなって感情的に追い駆け回した結果、ブライアン元中尉は列車から離れた位置に移動してしまっていた。
「機体はまだまだ動く。ここから列車への最短ルートを通っていくぞ! 奪って殺して戦争を続けてやる!」
 ゴヴァノンの進路を変え、列車に向かって加速させた。
「彼にとって戦争は自身の一部となっているのかな」
 殺伐とした殺気を感じ取ったハルアは、戦争が心身共に沁みついた相手の感情に触れた。
「でも、戦争だけが全てじゃない……」
 ここでまだ続いている彼の戦争を止めようと、フォールダウンを世界の狭間に収納すると生身で戦場へと飛び出した。

「まー、言いたいことはわからないではないです。平和になると役に立たないお仕事ってありますからね」
 サージェは敵の言い分にも一理あると忍者として闇の世界で生きる我が身を振り返る。
「クノイチなんかもそーですし。ですが、だからこそ」
 ファントムシリカの操縦桿を倒し、敵に向かって前進させる。
「自分の考え(エゴ)に一般人を巻き込む行為は許しません! それが歪まされたものだというのなら叩いて元に戻しましょう!」
 背面にある1対の羽根の様な【EPエンジェライトスラスター】を始動し、加速すると一気に間合いを詰め、2本のフローライトダガーを両手に構えて一直線に突撃した。
「正面から死にに来たか!」
 ブライアン元中尉は機体の金属から量産機を召喚し、カウンターで打ち砕こうと迎撃させる。
「邪魔するなら全て叩っ斬ります!」
 サージェはユーベルコード『疾風怒濤』を発動し、障害物を刈るようにビームダガーを振り抜いて量産機を一瞬でバラした。
「手数こそ正義! 参ります!」
 その勢いのままゴヴァノンに刃が迫る。
「速い!」
 ブライアン元中尉はゴヴァノンの燃え上がる腕を振り抜くが、それを回転するように躱され、伸びた腕に斬撃を浴びせられて強固な腕に亀裂が走った。
「舐めるなぁ!」
 もう片方の拳が振り抜かれ、ダガーでガードするファントムシリカを吹き飛ばした。

「このまま追い込んでやる!」
 ゴヴァノンが駆け出し、ファントムシリカに追撃しようと踏み込む。
「そうはさせません。援護します!」
 戦闘で崩れた瓦礫の陰に身を潜めていたハルアが天獄製の狙撃銃【パニッシャー】を構え、脚の関節部分を狙って弾丸を発射した。敵の動きを予測して放たれ弾丸は、狙い違わずに関節に吸い込まれるように入り、膝で小さな爆発を起こした。その隙にサージェは大きく間合いを取った。
「これで機動力を少しは削げたはずです」
 その場に居ては狙撃位置がバレてしまうと、ハルアはすぐに移動を始め先ほどの戦いで残骸となったオブリビオンマシンの陰に隠れた。
「狙撃手だと! どこに隠れている!」
 ハルアを探し出そうと、ゴヴァノンは瓦礫を蹴り飛ばし、拳でオブリビオンマシンの残骸を粉砕する。しかし人影はなく、その姿を発見できなかった。
「ならば全てを粉砕してやる! このゴヴァノンから逃げ切れると思うな!」
 ブライアン元中尉はゴヴァノンに地表ぎりぎりを飛翔させ、目で捉えられぬ速度で拳を連打して針路上にあるもの全てを木っ端微塵に粉砕した。
「こ、こっちに迫って来てます……!」
 隠れる場所が吹き飛んでいく様にハルアは恐怖を覚えながらも、声を抑えて少しでも距離を取ろうと足を動かす。

「おい……あれ……ウルカヌスじゃねーか!?」
 カシムが見覚えのある敵の機体を目にして声を上げた。
「うん? ゴヴァさんことゴヴァノンさんだよ? あの人も復活してたんだ」
「あれも神機シリーズかよ!」
 頭の上でメルシーが返事を返すと、やっぱりかとカシムは神機シリーズとの遭遇に頭を抱えた。
「まあ出会った以上は倒すしかないか……」
 気を取り直してカシムは光水属性を機体に付与し、光学迷彩で存在を隠しつつ熱源を隠蔽し炎に対する耐性をも得る。
「乗り手の腕は悪くないな……だがまだ機体に慣熟してる様子じゃない……か。手に入れて間もないのかもしれないな」
 身を隠しながら敵の動きを観測し、パイロットが機体を完全に乗りこなせていないと看破した。
「戦争が終わって盗賊ごっこばっかりしてるんだね☆」
 メルシーの言葉に頷き、カシムはこれなら何とかなるだろうとユーベルコード『神速戦闘機構『速足で駆ける者』』を発動し、メルクリウスが足と背のウィングを広げて低空を飛翔し敵を射程内に捉える。
「まだこっちに気付いてないな。先手必勝!」
 カシムは【RBS万能魔術砲撃兵装『カドゥケウス』】を発射し、念動光弾を放ってゴヴァノンの背中に撃ち込んだ。
「何だ!? 背後からだと!」
 ブライアン元中尉は回避行動を取りながら振り返り、高エネルギーを発射した影響で光学迷彩が揺らぎメルクリウスが追尾してくるのを発見した。
「野郎! いつの間に!」
 ブライアン元中尉は機体を反転させてメルクリウスの迎撃に向かう。
「対神機だろうと、メルシーのスピードは負けないぞ☆」
 メルクリウスは旋回して突撃を躱し、逃げ回りながら念動光弾を乱射して足止めする。すると咆えるようにゴヴァノンのエンジンが唸り出力が上がった。
「勝手に出力が上がった……? なんだ、もっとぶん回せって言いたいのか? ハッ、ぶっ壊れるなよ!」
 ブライアン元中尉は出力を上げてメルクリウスとの距離を詰め、その拳が機体を掠めた。

「ハハッ! これだけのポテンシャルがあったのか!」
 ブライアン元中尉は高速で機体を飛ばしながら、拳の暴風のように邪魔なものを粉砕していく。
「そちらも手数で来ましたか、ならばどちらの速さが上か勝負!」
 サージェのファントムシリカが並走し、両手のビームダガーを連続で振るう。
「負ける気がしねえな!」
 対してゴヴァノンが燃える拳を打ち出し、ダガーと拳が幾重にもぶつかり合う。一瞬にして何十という攻防が繰り広げられ、互いに一歩も引かずにビームと炎が辺りに飛び散る。
「私の疾風怒濤と互角とはやりますねー!」
「チッ、こんなところで手間取ってられるか!」
 まだ他にも敵は居るのだと、ブライアン元中尉は腕の炎を爆発させて間合いを取る。

「こいつで纏めて消し飛ばしてやる!」
 ゴヴァノンがBSフレイムランチャー『神炎』を構え、全てを焼き尽くさんとエネルギーがチャージされた。
「神炎が大地を包めば大変なことになります」
 敵が射撃体勢に入ると、ハルアはすぐに天使言語による恩寵歌を高らかに歌い上げ、ユーベルコード『ヘルデンリート』を発動させて天獄の高位執行官の淡く光る大翼のみを顕現させた。
「怖いけれど……全部受け止めます!」
 美しく輝く大翼が恩寵の光を放ちハルアを包み込む。そして射線に飛び出しながら火耐性を持つオーラの障壁を傘のように広げて仲間と列車を護る。
「神の炎に焼かれて死ね!」
 ゴヴァノンが神々しく燃える炎を放つ。それを恩寵の力によって強化された障壁でハルアが受け止めた。
「少しでも気を緩めたら押し切られてしまいます!」
 障壁越しにも拘らず熱風を感じ、防がねばあっという間に被害が広がってしまうとハルアは汗を流しながら耐え凌ぐ。

「そんなもので耐えられるものか!!」
 ブライアン元中尉は炎を放ち続けてハルアの護りを突破しようとする。
「隙を見せたね」
「バックアタックしちゃえ☆」
 そこへカシムがメルクリウスを超高速で接近させ、鎌剣を振り抜いて背負った金属を強奪した。
「な、にぃいいい!!」
 不意を突かれたブライアン元中尉は炎を止めて振り返る。
「タロス召喚ができなくなるまで金属を奪い尽くす!」
 カシムは容赦なく追撃を加え、鎌剣が一閃する度にゴヴァノンの分厚い装甲が削り取られていった。
「奪われるくらいなら!」
 これ以上奪われる前にブライアン元中尉は金属を使い量産機を召喚した。其れが背後のメルクリウスに向けて攻撃する。
「おっと、もう対応してきたか、乗り手が機体に慣れてきたかな」
 深追いはせずにカシムは下がり、それを量産機が追って動き出す。
「チッ、予想よりも損耗が激しい、さっさと物資を奪って補給しなくては」
「行かせません! ぶん殴って正気に戻してあげます!」
 ブライアン元中尉が列車に向かおうとすると、サージェが行く手を阻んだ。
「殴るのは俺の方だ!」
 正面から突破せんとゴヴァノンが殴り掛かると、ファントムシリカがビームダガーで弾く。両者速度では拮抗するが、パワーではゴヴァノンが勝り、一歩、また一歩と前進していた。

「彼に、戦争以外にも道はあるのだと伝えたい……」
 白翼を羽ばたかせ空に舞い上がったハルアは【咎人の鎖】を目の前の攻防に夢中になっている敵機体の胴に伸ばし、コックピットのハッチをこじ開けてブライアン元中尉の姿を露わにする。
「なんだ!?」
 その肉眼が宙に浮かぶハルアの姿を捉えた。
「戦争がなくても人は生きていける。現にああして皆さんが町を復興しようと希望を持って働いています」
 ハルアは町の救援物資を積んだ列車を守ろうとする戦災復興部隊を指し示す。
「戦争よりも平和を維持する方が大変です。そんな平和を持て余すかどうかはあなた達次第……」
 真摯にハルアは気持ちを伝え、新しい未来に目を向けさせようと叱咤した。
「戦争がなくても生きていける……確かに戦中は平和を求めて戦っていたが………平和を要らないと思ったのはいつからだ……?」
 その言葉に心揺さぶられたブライアン元中尉が考え込む。だがそれを邪魔するようにゴヴァノンの眼が光り鎖を弾いてハッチを閉ざし精神波を強めた。

「やっぱり心を歪まされているようですね!」
 敵が止まった隙に、サージェはビームダガーを右目に突き立てた。
「メインカメラが! だが半分だ!」
 ブライアン元中尉は頭を振って戦いに集中し、ファントムシリカに拳をダガーの上から叩き込んで強引に薙ぎ払い、道を開けると列車に向かって飛んだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

初志・貫鉄
軽食屋台『功徳』にて参戦
Pow 即興歓迎

そうだな、これはお前さんの戦争だ。
だが、戦争の全てに常に勝ち続けるなんてのは不可能だ。ついでに言えば、補給も儘ならない状態で勝てるほど戦争は甘くないぞ!

リムとのUCコンボを実行。
マハーマーユーリーでオーラを纏い孔雀に変身し嵐を引き連れ高速飛行。
それと同時に無間戦角を嘴部分に展開してもらい、突撃攻撃力をアップ。
マッハ7.5の超音速衝撃波と雷で攻撃し、隙を見せたら突撃攻撃。無理に一撃必殺を狙わず削っていくつもりで。
まぁ、パイロットは反省させるためにも生きてもらわなきゃな。


リムティア・クィリス
軽食屋台『功徳』で参戦
Pow 即興OK

んー、戦争が終わってすぐに平和が訪れるなんて甘いわよ。
本当に平和を手に入れてから、今の言葉を吐いてみなさいな。本当に君が心の底からそう思っているのならね。

初志貫鉄とのコンボ攻撃。
彼のUCに自分のUCを重ねて展開。
ユーハブコントロールってね?

前線をかき混ぜてもらい、自分は相方が起こした嵐に紛れて移動し狙撃ポイントに。
生み出される雑魚は相方任せで、自分は本体を狙撃。
侵食弾を幾つも撃ち込んでいくわよ。



●居場所
「出し惜しみはなしだ! 物資を奪いさえすれば帳消しになる!」
 ここで負ければ後が無いとブライアン元中尉は金属を消費し、量産機を召喚していく。
「まだだ! まだ戦争は終わってないんだよ!」
 傷付いたゴヴァノンで低空を飛び、戦争の事を思い出しこの程度の状況幾らでも覆せると戦意を高めた。
「そうだな、これはお前さんの戦争だ」
 そんな相手の悲しい気迫を感じながら、貫鉄が憤怒神で行く手を遮る。
「だが、戦争の全てに常に勝ち続けるなんてのは不可能だ。ついでに言えば、補給も儘ならない状態で勝てるほど戦争は甘くないぞ!」
 そして一喝してユーベルコード『孔雀明王尊浄瑞嵐』を発動し、覇気を纏うと孔雀明王尊の乗る孔雀へと変身する。強い風が吹き雷雨が降り始め、嵐を引き連れて貫鉄は地表を高速飛行して突進した。
「前衛は任せるわ。ユーハブコントロールってね?」
 続いてリムティアがユーベルコード『無間戦角』を使い、巨大な孔雀となった憤怒神の嘴に貫通力の高いビームラムを生やした。
「ウチの人が前線をかき回してる間に、こっちは狙撃ポイントを確保しないとね」
 見送るとすぐにリムティアもアメノウズメを動かし、嵐に紛れて姿を隠して移動しちょうどいいキャバリアの残骸を壁にして射線を確保した。

「嵐だと! あれは……鳥? いやあんなデカさの鳥がいて堪るか! 偽装したキャバリアだな! 迎撃だ!」
 ブライアン元中尉はそれがただの鳥ではないと気付き、量産機を展開して迎撃態勢を取る。
「遅い!」
 マッハ7.5で飛ぶ貫鉄は敵の間をすり抜け、超音速衝撃波と雷をぶつけて隊列を乱した。
「ぐっ、速い!」
 ブライアン元中尉はゴヴァノンを反転させ、燃え上がる拳を構える。
「まずは周りから削っていくとしよう」
 旋回した貫鉄は周囲の量産機を狙い、突撃すると嘴のビームラムを胸に突き立て、そのまま衝突の勢いで突き破り機体を粉砕した。
「量産機とはいえ一撃だと!」
 あれを喰らうのは拙いと、ブライアン元中尉は孔雀へと意識を集中する。

「上手い具合にウチの人に気を取られてるわね」
 その様子を確認したリムティアは、風を計算に入れて照準を合わせトリガーを引く。放たれた弾丸が嵐の中を抜け、軌道を変えながらも狙い通りにゴヴァノンの左脚、他の仲間が斬りつけた場所に当たり、内部に侵食すると爆発を起こした。
「左脚部破損だと!?」
 破損個所を確認し、ブライアン元中尉は左脚の稼働率が大きく下がっているのを見て唸り声を上げた。
「チッ、これでは機動力が落ちる! なら空中戦だ!」
 ブライアン元中尉は機体を飛ばし、燃える拳を放って周囲の雷雨を吹き飛ばした。
「効果有りね。この調子で侵食弾を幾つも撃ち込んでいくわよ」
 飛んでいる敵の軌道を予測し、そこへ新たな弾丸を放つ。今度は右肩に当たり装甲を穿つ。そこから侵食し肩の装甲をぼろぼろにしていった。
「この弾は装甲を侵食しているのか? 狙撃手は……そこか!」
 ブライアン元中尉は上昇して攻撃を受けた方向を見渡し、残骸に身を潜めるリムティアの居場所を見つけた。
「まずはお前から潰す!」
 そして高度を落とすと真っ直ぐに砲弾のように飛び出した。
「見つかったわね」
 接近するまでにもう一発とリムティアが弾丸を放つと、それを正面からゴヴァノンの燃える拳が弾いた。
「正面からやり合うのは分が悪いわね。だけどこれは一対一の戦いじゃないわよ?」
 リムティアは回避行動を取らず、そのまま次の狙撃を行おうと銃口を調整する。

「遅い! こっちの拳が先に届く!!」
 ブライアン元中尉は次弾よりも先に接近できると、構わずに直進した。
「いいや、お前さんの拳は永遠に届かん」
 そこへ横っ腹を突くように貫鉄の孔雀が突っ込み、咄嗟にガードするように上げられた右腕に嘴を突き刺して軌道を押し曲げた。
「う、おおおおっ!!」
 急な方向転換で大地に突っ込もうとする機体を何とか軌道修正し、ブライアン元中尉は上昇した態勢を立て直す。
「ゴヴァノンの腕を貫いただと!」
 ブライアン元中尉は出力が落ちた穴の空いた右腕を見て、憎々し気に貫鉄へと視線を向けた。
「反省させるためにも生きてもらわなきゃならんから殺しはしない。だが少々痛い目には遭ってもらおうか」
 貫鉄は止まることなく孔雀を飛ばし、今度は衝撃波と雷で敵を打ち据えた。
「チィ! 速度ならこっちも負けてはいない!」
 ゴヴァノンが加速して孔雀を追い駆ける。しかしそれを邪魔するように背中を狙撃された。
「さっきの狙撃手か、鬱陶しい!」
 回避行動を取る所為で真っ直ぐに飛べずに、追いつけずに距離を保たれる。
「これだけの腕を持っていながら平和を守るというのか! そこにはお前等の居場所はないぞ!」
 心の丈をぶつけるようにブライアン元中尉が咆える。
「んー、戦争が終わってすぐに平和が訪れるなんて甘いわよ」
 リムティアはそんな相手の考えを甘いと一刀両断した。
「本当に平和を手に入れてから、今の言葉を吐いてみなさいな。本当に君が心の底からそう思っているのならね」
 まだこの国は平和とは程遠いと、リムティアは荒れ果てた国土と、賊にまで成り果てた兵士達を見て思う。
「俺達のいる場所のない平和なんていらないんだよ!!」
 ブライアン元中尉が狙いを変えてリムティアを狙うが、それを察知して貫鉄が攻勢に移る。
「居場所は自らの努力で作るものだ。平和だから居場所がないのではない。作ろうとしないからないのだ!」
 真っ直ぐ突進した孔雀の嘴が先ほどと同じ右腕の破損部を狙い、引き千切るように右腕を吹き飛ばした。
「くっそおおお!!」
 墜落しながらゴヴァノンは炎を放ち、目晦ましにして滑空し地上に着地した。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ベリザリオ・ルナセルウス
【白と黒】
戦って生きる道しか知らないなら、生き方を変えるのは難しいだろう
戦う事ことさだめとする織久を傍で見てきたからね
だからと言って、束の間の平和を望む人々の未来を潰させはしない

名乗りを上げて注意を引き付けて織久をマークされないようにする
織久なら無数のタロースだろうが炎だろうが気にせず切り込むだろうけど、私の心臓に悪い
Gratiaの防御力と私のオーラ防御の結界を合わせて織久をかばい、UCの一斉掃射で援護しよう
向こうのUCが来たら盾で威力を軽減させてUCの祝福で地面の灼熱を浄化
接近したら物騒な拳を武器で叩き落としてシールドバッシュ、体勢を崩したらそのまま抑え込む


西院鬼・織久
【白と黒】
どのような事情があろうと俺がそれを汲む必要はありません
我等は狩るべき敵を狩るのみです

我等が怨敵の力を振るうのであれば、諸共喰らい尽くしてくれよう

【行動】POW
五感と第六感+野生の勘で周囲を把握し戦闘知識+瞬間思考力を活かして敵味方の行動を予測し最も打撃を与えられる戦闘ルートを組み立てる

先制攻撃+UCで敵を爆破し隙を作り、足元を影の腕で捕らえ怪力で引き寄せ同時にダッシュ、爆破の傷に速度を乗せた串刺し武器伝いに怨念の炎を流し込み傷口を抉り内部機構を焼く

敵UCは一体をUCで捕縛し怪力で振り回し周囲をなぎ払い、塊状態になったとこになぎ払い+切断の範囲攻撃でとどめを刺す



●戦争の終わり
「どいつもこいつも邪魔をしやがる! だが俺は止まらねえ!」
 ブライアン元中尉はぼろぼろになったゴヴァノンの残ってる金属を使い、量産機を召喚して部隊を作り列車に向けて進撃を開始した。

「どのような事情があろうと俺がそれを汲む必要はありません。我等は狩るべき敵を狩るのみです」
 そのルートに待ち構えて織久は冷たく言い放ち、ユーベルコード『影面』を発動して黒い影を飛ばし先頭の量産機を爆破した。
「なんだ? 見えなかったぞ!」
 その攻撃が視認できなかったブライアン元中尉は警戒態勢を取る。
「我等が怨敵の力を振るうのであれば、諸共喰らい尽くしてくれよう」
 爆破され腹部に損傷を負った量産機の体に影の腕が絡みつき、織久は怪力で重々しいキャバリアを振り回し、他の量産機にぶつけて薙ぎ払った。
「ありえん……歩兵がキャバリアを振り回しているだと? これは戦争で頭のおかしくなった俺が見る悪夢か……」
 その光景に呆然としながらもブライアン元中尉の訓練された体は自然と動き、巻き込まれないように部隊を率いて一旦離れて立て直す。

「戦って生きる道しか知らないなら、生き方を変えるのは難しいだろう。戦う事ことさだめとする織久を傍で見てきたからね」
 ベリザリオは相手の境遇を思いやり、織久の姿と重ねてしまう。
「だからと言って、束の間の平和を望む人々の未来を潰させはしない」
 その原因がオブリビオンマシンにあるのなら解放できるかもしれないとも思い、人々の未来を守る為にGratiaを前進させた。
「私はベリザリオ・ルナセルウス。賊と成り果てたのなら、騎士である私が討ちます」
 堂々と名乗りを上げてベリザリオは敵の注意を引きつけた。
「戦場で名乗りとはな! だがいいぜ、そういうのは嫌いじゃねえ! 俺の名はブライアン! 王国軍元中尉だ! 冥土の土産に持って行け!」
 名乗り返したブライアン元中尉は隻腕となったゴヴァノンを前進させて炎の左拳で殴り掛かる。
「賊に身をやつそうとも元は規律ある兵士だったようですね」
 その一撃をベリザリオは盾で受け止め、盾を押し戻して反撃する。迫る盾をゴヴァノンはサイドステップで躱し、下からアッパーを放った。Gratiaの脇腹を狙う一撃をベリザリオは盾でがっちりと防ぐ。衝撃が機体を揺らすが、しっかりと踏ん張って態勢を崩さない。
「やるじゃねえか! だがな、ここは戦場だぜ!」
 ブライアン元中尉が笑みを浮かべ、量産機を使ってベリザリオの背後を突かせる。
「ええ、承知しています」
 ベリザリオは背後から敵が接近しているのに気付いても放置していた。

「まずは怨敵の手駒を喰らうとしよう」
 織久が何度もぶつけてぐちゃぐちゃの鉄塊となった量産機を振り回し、容赦なく叩きつけてベリザリオを狙っていた量産機を頭から粉砕した。
「さっきの化物か!」
 ブライアン元中尉が織久に気付き、その狂戦士のような戦い振りに冷や汗を流す。
「織久を化物扱いしてほしくありませんね」
 意識がそれたところにGratiaの盾が叩き込まれ、ゴヴァノンはよろけて後退した。
「チッ、この脚じゃ長く接近戦はできんか」
 ゴヴァノンの負傷した左脚は踏ん張りが利かなくなり始めていた。
「だったらこいつで一気に決める!」
 ブライアン元中尉はBSフレイムランチャー『神炎』を構え、織久とベリザリオの両者を射線に入れた。
「まとめて燃え尽きろ!!」
 熱風が駆け抜け万物を燃やす神炎が広範囲に放たれた。
「織久、私の背後に」
 ベリザリオが呼びかけると、影のようにすっと織久はGratiaの後ろに立った。
(織久ならどんな炎でも気にせず切り込むだろうけど、私の心臓に悪い……)
 それならば自らが前に立って攻撃を受けた方が気が楽だと、機体にオーラを纏わせ盾を構える。炎がぶつかるとオーラを侵食して盾を黒く焦がしていく。それでもベリザリオは耐え続ける。その気高き意思に共鳴するようにGratiaの出力が上がりオーラが修復された。
「直撃だぞ! 防げるものか!!」
 ゴヴァノンが炎を放ち続けていると、その足元に影が伸びた。
「な!?」
 足元で爆発が起こりゴヴァノンの態勢が崩れ、炎の攻撃が止まった。
「炎は止まった。もう構わないだろう」
 織久が敵に影を巻き付け、引き寄せながら駆け出した。

「来るな!」
 後退しながらブライアン元中尉は地面に向けて炎を放ち、灼熱地獄を作り出して接近を阻む。
「織久の進む道を拓きましょう」
 ベリザリオがユーベルコード『Sanctuarium benediction』を発動し、旋律の矢を燃え上がる大地に放ち、地面を浄化して火を消し去った。むっとする蒸気が立ち込める中、構わず飛び込んだ織久が飛び出し敵の懐に入る。
「クソがッ!」
 ブライアン元中尉は左拳を振り下ろすが、織久はさらに前に飛んで躱し、赤黒い槍【百貌】を左脚の傷口に突き刺した。すると既に限界だった左脚が爆発を起こして吹き飛ぶ。
「これで終わりなのか……いいや! まだ戦争は終わらん!!」
 ゴヴァノンは飛行することで片足を失った不利を帳消しにしようとする。
「いいえ、これで貴方の戦争は終わりです」
 ベリザリオがその前に立ち、正面から盾を叩き込んだ。
「ぐあっ」
 強烈なカウンターを受けたブライアン元中尉が一瞬意識を失い、機体は地面に突っ込む。
「ま、まだ……戦える……」
 頭から血を流しながらブライアン元中尉は操縦桿を握る。
「その尽きぬ闘志も怨敵諸共、我等が糧となれ」
 起き上がろうとするゴヴァノンの前に立つ織久が槍を胸に突き入れた。そして怨念の炎を流し込み、機体の内部機構を焼き払う。
「動け! 動け!!」
 ブライアン元中尉が操縦桿を動かすが、機体は完全停止して反応しなかった。
「俺の戦争は………ここで終わりか」
 憑き物が落ちたようにブライアン元中尉は気力を失い、操縦桿から手を離して意識を失った――。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 日常 『市街地修復』

POW   :    大量の資材を運び込む

SPD   :    現地の人と協力し、大掛かりな作業を行う

WIZ   :    今後の戦争にも備えて、防備を固める

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●辺境の町メーテル
「線路の修復完了しました!」
「よし、それでは出発進行!」
 戦争でキャバリアによる土木作業を何度もやっていた兵士達が手慣れた様子で線路を修復し、列車がゆっくりと進み始めた。
「捕虜の様子はどうだ?」
「全員大人しくしてます。いくつか質問したところ、大体が食うに困って略奪行為を始めたようです。ただ……」
 ベルナール少佐の問いかけに副隊長が言い淀む。
「ただ、何だ?」
「どうも精神刺激薬でも投与されたように戦闘への高揚感があったようです」
「今は?」
「落ち着いています。簡単に調べたところ薬を使用した形跡もありません」
 部下からの情報に、ベルナール少佐は眉間にしわを寄せて思案する。
「それでは何も分からんな……だが少し前に同じような事件があった」
「ウェストン大佐の決起事件ですか」
 ベルナール少佐の言葉から副隊長は昨年起きた、休戦破りをしようとした事件を思い出した。
「そうだ。それに参加した兵士達も同じような供述をしたらしい」
「それは……」
「何かが裏で動いているのかもしれん……だが我々が手を出せるような案件ではない。今は任務の遂行が最優先だ」
 これ以上考えても結論は出ないと話を打ち切り、これからの任務についての相談を始めた。

 何事もなく列車が走り続けると、進路上に町が見える。
 戦禍に見舞われた辺境の町は一年以上経っても修復が間に合わず、町を覆う外壁も中の建物もまだまだ崩れたまま放置されていた。食糧も建材も何もかもが足りずに、人々の活気も無くなっていた。
「隊長! もうすぐ到着します!」
「そうか、では到着次第速やかに戦災復興作戦を開始せよ!」
「「サーイエッサー!!」」
 絶望に堕ちそうな人々を救わんと、希望を届けにブルーバード隊は動き出した。瓦礫の撤去や建物の修復、炊き出しに物資の配給とやることは山ほどある。
 そんな希望に溢れた姿を、捕虜となった元兵士達は眩しそうに見ていた――。

 猟兵もまた困窮する人々を助ける手伝いをしようと提案し、大歓迎でブルーバード隊に迎えられて列車やキャバリアで共に現地入りしていた。
 町全体に戦争の傷跡が残っている。人手は幾らいても困らないだろう。そして賊になっていた兵士達がオブリビオンマシンの影響を受けて狂わされていたのも猟兵だけは知っている。
 彼らの罪を帳消しにはできないが、贖罪の機会を与えることはできると、猟兵はベルナール少佐から元兵士達を使う許可を得て戦災復興の支援を始めた。
賀茂・絆
いやー!戦闘中は煽ってしまい申し訳ございませんデシタネ!
皆さんもう正気だと思いマスからワタシの方の作業も手伝ってくださいデス!

ワタシ含めあまり信用のないメンツが民衆に直接関わるのも不安にさせるかもデスし、とりあえず瓦礫の撤去とかやりマスカ。ワタシはキャバリア使わずに素手でやりマス。知らないキャバリアが動き回ってるよりはそっちの方がいいデショウ。(巨大な瓦礫を生身で持ち上げるバニーガール)

一通り作業して民衆の皆様から信用を勝ち取ったら(取れてるといいな)ワタシの持ってる医薬品の無料提供に移りマス。お金取る商売は復興してからデスネ。今日の奉仕は投資なのデス。

ヤクはいかがデスカー!よく効きマスヨー!



●投資
「おい、こんなぼろいの町に降ろしてどうするつもりだ?」
「ここで軍法会議でも開こうってのか?」
 列車から降ろされた元兵士達は辺りを見回し、まだ戦火の被害が残る町と、暗い表情の住人を見て顔をしかめた。
「いやー! 戦闘中は煽ってしまい申し訳ございませんデシタネ!」
 軽い調子で機体から降りたバニーガール姿の絆が手を合わせてごめんごめんと謝る。その戦い振りからは想像できぬ姿と態度に元兵士たちは何も言えずに困惑していた。
「皆さんもう正気だと思いマスからワタシの方の作業も手伝ってくださいデス!」
 そしてこれからする復興作業を手伝ってほしいとお願いした。
「俺達の拘束を解くってのか?」
「もし俺らが逃げたらどうするつもりだよ?」
 その軽い調子に逆に元兵士達の方が心配そうな表情を浮かべた。
「ハイハイ! 無駄口を叩かないで、さっさと作業を開始しマスヨ!」
 パンパンと手を叩き、元兵士達を連れ立って町の壊れた外壁に近付いた。
「ワタシ含めあまり信用のないメンツが民衆に直接関わるのも不安にさせるかもデスし、とりあえず瓦礫の撤去とかやりマスカ」
 地味な作業だが必要な重労働だ。まずはこれをしないと復興は進まないと手で外壁に使われていた自分の身長ほどもある大きな瓦礫の前に屈み込んだ。
「おいおい、そんなデカいのはキャバリアを使わないと無理――!?」
 元兵士がそんな無謀な行動を笑おうととしたところで、絆がひょいっと瓦礫を細腕で持ち上げてしまった。
「お口ではなく手を動かしてくださいデス!」
「「了解であります!!」」
 その信じられない光景を見た元兵士達は、決して逆らってはいけない相手だと悟ってきびきびと働き出した。


「だいぶ綺麗になってきまシタネ!」
 絆が町の外に運んだ瓦礫をぽいっと捨てて辺りを見渡す。すると放置され荒れ果てていた光景が少しは見れるものになったと感じる。
「はぁはぁ……もう動けねぇ」
「汗だくだ。こんなに働いたのは戦争以来だぜ……」
 人力で瓦礫を運び大量の汗を流した元兵士達は座り込んで休憩を取っていた。その顔には働いた後の充実感があった。
「おおーい! あんたら!」
 そこへ町の人々が水瓶やカップを持ってやってくる。
「随分綺麗になったもんだ!」
「そんなに汗を掻いたら倒れちまうだろ、こんなもんしかないが飲んでくれ」
 水瓶からカップに井戸から汲み上げたばかりの冷水が注がれる。
「ありがとうございマス! ほら、皆さんも感謝デス!」
「「ありがとうございます!」」
「ありがてぇ、今一番欲しいと思ってたものだ!」
 ゴクゴクと皆が水を飲み干し、大きく息を吐いた。
「こっちこそありがとうよ、あんたらのお蔭で町がすっきりしたよ!」
「そうだな、やっぱり戦争で壊れたままの建物が残ってたんじゃ、いつまでも戦時気分だったからな」
 今日から心機一転で復興に力を入れようと、町の人々の顔には活力が宿っていた。
「信用を勝ち取れたようデス! では医薬品の無料提供に移りマス。お金取る商売は復興してからデスネ。今日の奉仕は投資なのデス」
 絆は用意しておいた医薬品を並べ、大きく声を張り上げた。
「ヤクはいかがデスカー! よく効きマスヨー!」

大成功 🔵​🔵​🔵​

霧島・絶奈
◆心情
この街の物理的復興と共に、元兵士達の心の復興にも繋げたいところですね

◆行動
賊となっていた元兵士達を何人か連れて行きます
それでも尚足りない人手は『暗キ獣』にて召喚した軍勢達によって補いましょう

何を呆けているのですか?
すべき事は沢山有るのですから手伝って下さい
具体的には…そうですね
軍に居た頃、または賊に身を窶してからでも構いませんが…
仲間内でどういう事を担当していましたか?

仮に陣地設営に携わっていたとしたら、防衛線の復旧作業を…
物資管理に携わっていたのだとしたら、搬入先での物資整頓を…
戦闘用キャバリアさえも、堅牢な重機として活用出来ます

「力」など、見方を変えれば幾らでも応用出来るのですから…



●力の使い方
「この街の物理的復興と共に、元兵士達の心の復興にも繋げたいところですね」
 絶奈は暗い雰囲気を纏う町と気力を失った元兵士達を見て、両方とも助けようと心に決めて颯爽と動き出す。
「俺達どうなるんだろうな……」
「さあな、だがまあ飯くらいは出してくれるだろ」
 洗脳が解けてやる気を失った元兵士達は、ただぼんやりと辺りを見ていた。
「皆さん、暇なら仕事を与えてあげましょう」
 そこへ絶奈が現れると、率いる屍者の軍勢が強制的に立ち上がらせて連行する。
「な、なんだ? どこに連れて行くつもりだ!」
「あれは、壊れた防壁か?」
 元兵士達は戦争によって破損した町を守る防壁を見上げる。
「何を呆けているのですか? すべき事は沢山有るのですから手伝って下さい」
 無気力に防壁を見上げている兵士達に絶奈が強い口調で命令する。
「具体的には……そうですね。軍に居た頃、または賊に身を窶してからでも構いませんが……仲間内でどういう事を担当していましたか?」
「私は補給部隊で、必要物資の計算とかをしていた」
「俺は工兵で陣地の整備を行ってた」
 絶奈の質問におずおずと元兵士達が答え、それぞれの技能に応じて役割を振り分ける。
「では二つのグループに分かれて防衛線の復旧作業と、搬入先での物資整頓を行いましょう。足りない人手は私の軍勢が受け持ちます」
 絶奈は軍勢を二つに分け、それぞれの復興活動を開始させた。


「その物資はあっちだ! 食料品は大事に扱え!」
「防壁は土台が一番重要だ! 大きな資材を使え!」
 元兵士達の指示が飛び交い、キャバリアや軍勢が忙しなく動き回る。仕事をやり始めるとどんどんとのめり込み、真剣に町を復興させようと熱中していた。
「上手くやっているようですね」
 作業を管理するように絶奈は働きぶりを観察し、足りない場所へ軍勢を送り出す。
「戦闘用キャバリアさえも、堅牢な重機として活用出来ます。賊に堕ちたとしても、能力があれば幾らでも使い様は有るというものです」
 適材適所と元兵士達を使い、復興支援を活性化させる。
「『力』など、見方を変えれば幾らでも応用出来るのですから……」
 その言葉通り、暴力に使われていた力は今は再建の為の力に変わっていた。
「自分達の有用性を示せば、多少は罪も軽くなるでしょう。しっかりと働いて自らの未来を切り拓いてください」
 汗を流し真面目に働く元兵士達の顔は活き活きとしている。しっかりとその力の使い道を考えてやれば、腐ることなく働くのだ。
「人は自らが必要とされれば道を踏み外さないものです。そして其の仕組みを作るのは指導者の役目……ですがこの国は其れが機能していないようですね。災害復興部隊が残された良心でしょうか」
 絶奈は復興に向けて汗を流す者達こそがこの国を救う英雄だろうと、その尊い姿をじっと見つめていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ベリザリオ・ルナセルウス
【白と黒】
織久はオブリビオンがいなくなった彼等に興味がないようだ。分かってたけどね
彼等は私に任された訳だ

戦いのない未来は希望ではなく迷いと不安に満ちたものだったんだろう
自らの行いを振り返れば戦い以外の道を選べないのかもしれない

彼等がいつかその思いを昇華できるようによく話を聞いて気持ちを吐き出してもらおうか
織久のように己のさだめを当然の事として受け入れそれ以外の道を自ら捨ててしまったなら難しいけれど、彼等はまだ違う道、違う生き方に対する憧れがある
共に未来を生きて行く第一歩として町の人々との仲介役になって一緒に働こう

私が織久と共に見たいと夢見る戦わなくても生きられる世界を町の人々と彼等に見てほしい


西院鬼・織久
【白と黒】
オブリビオンの残滓は消えましたか
ならば俺がやる事はありません
ベリザリオは賊が気になるようなので任せます

【行動】POW
町の住民からどんな生活をしていたのか、どこに何があったのか情報収集を行い簡単な配置図を作り、それを基に作業しやすい資材置き場や瓦礫など廃棄物の置き場を隊と相談

運搬し難い大物は小さく切断し夜砥+ロープワークで固定、怪力で運び再利用できそうなもの、不可能な物をわける
資材の運搬も同じ方法で運び使いやすいよう配置と順番に注意して並べる

作業の間五感と第六感+野生の勘で事故を未然に回避し、賊の説得を行うベリザリオの影に密かに影面を潜ませ何かあれば対処できるようにしておく



●平和な世界
「オブリビオンの残滓は消えましたか」
 織久はキャバリアに宿っていた意志が消えたのを確認して警戒を解く。
「ならば俺がやる事はありません。ベリザリオは賊が気になるようなので任せます」
 オブリビオンがいなくなると、全く興味がなくなったように織久は背を向けた。
「織久はオブリビオンがいなくなった彼等に興味がないようだ。分かってたけどね……」
 ベリザリオはそんな予想通りの反応に小さく嘆息した。
「彼等は私に任された訳だ」
 厄介な後始末を任されてしまったと、捕えられた元兵士達へと視線を向けた。誰も彼もが不安そうで、居場所のない迷子のような顔をしていた。
「戦いのない未来は希望ではなく迷いと不安に満ちたものだったんだろう」
 そんな元兵士達の気持ちを読み取り、ベリザリオは救う方法を考える。
「自らの行いを振り返れば戦い以外の道を選べないのかもしれない」
 新しい道を模索する為に、まずは過去を振り返ることが必要だと話しかけた。

「貴方達はかつての戦争で何の仕事をしてきたのですか?」
 ベリザリオの問いかけに、憑き物が落ちたような元兵士達はぽつぽつと返答する。
「俺は補給部隊にいた。あっちこっちに食料を運ぶばっかりの仕事だったぜ」
「こっちはメカニックだった。前線の奴はすぐにキャバリアをぶっ壊しやがるからな、大忙しだった」
 聞けばそれぞれが兵士として何かしらの技能を身に付けていた。
「今もまだ戦争を続けたいと思いますか?」
 さらにベリザリオが質問を続けると、元兵士達が考え込むように言葉が途切れる。
「もう御免だな。勝っても負けても失うものが多過ぎる」
「ああ、目の前で仲間が死ぬのをもう二度と見たくねえ」
 元兵士達が本音を吐露し始める。それは辛く苦い戦争の記憶だった。
(織久のように己のさだめを当然の事として受け入れ、それ以外の道を自ら捨ててしまったなら難しいけれど、彼等はまだ違う道、違う生き方に対する憧れがある)
 元兵士達にはまだ日常を生きたいと思う強い気持ちが残っていた。
「では共に未来を生きて行こう。私が町の人々との仲介役になります。ですから一緒に働きましょう」
 ベリザリオが未来への道を示すと、元兵士達は大きく頷き返した。そんな様子をこっそりと見張っていた黒い影がすっとその場から消えた。

「向こうは何も問題はないようです」
 影を操り賊が何か問題を起こさないかと監視していた織久は、あの調子ならば大丈夫だろうと意識を目の前の事に向け町に入り住人と接触する。
「この町では今までどのような生活をしていたのですか?」
 織久が長い事この町に住んでいそうな年老いた老婆に尋ねる。
「おお、お兄さんは他所から来たのかね? ここは辺境だからねぇ、基本は自給自足さ。だけど足りないものは列車で農作物を運んで交換してたよ。だけど戦争で畑も焼かれちまってね。戦後は畑を元に戻すのに忙しくて、他のことは何もできなかったんだよ」
 復興が遅れている理由を老婆が教えてくれる。生きる為の食が最も優先されているのだ。
「他にも町の事を教えてください」
 織久はあれこれと町についての情報収集を行い、戦火の前はどこに何があったのか簡単な配置図を描き上げた。
「ありがとうございました」
「なぁに、婆みたいな年寄りはもう力仕事はできないからねぇ。こうして喋るのが仕事みたいなもんだよ」
 礼を言う織久に構わないと老婆は笑って去っていった。
「ではこの配置図を元にどこを使うか相談してみましょう」
 織久は戦災復興部隊に相談し、作業しやすい資材置き場や瓦礫など廃棄物の置き場を決めていった。


 キャバリアが列車から荷出した荷物が側面にずらりと並ぶ。
「こっちの資材をお願いします!」
「わかりました」
 兵士の頼みを引き受け、織久は見事なロープワークで大きな補修用荷物に糸を巻き付け、怪力で引き摺って町へと運び出した。
「おや……織久が復興の手伝いをしている?!」
 荷運びをする織久を見て、ベリザリオが驚きの声を上げた。
「任務であれば手伝いもします」
 目を丸くするベリザリオに一瞥をくれ、織久はせっせと荷物を運んでいった。
「あの織久が戦い以外のことを自発的にするなんて……」
 ベリザリオはそんな織久の成長した姿を見て感動したように声を詰まらせた。
「あの……俺達は何をすれば?」
 動かなくなったベリザリオに申し訳なさそうに元兵士達が尋ねる。
「ああ、そうでした。では話をつけますので、復興の手伝いをしましょう」
 我に返ったベリザリオはすぐにこの場を担当している者に話をつけに向かった。

「よーし! この荷物を全部運ぶぞ!」
「任せとけ!」
 元兵士達は汗水流して働き、資材を運ぶ作業を熱心に行う。
「労働力が増えれば資材の運搬も順調にいきそうですね」
 そんな様子を横目にしながら、織久は搬入の帰りに廃棄物を町の外へと運び出していた。
「おお、お兄さんは力持ちだったんだねぇ」
 そこへ先ほどの老婆が近づき、カップに入った水を差しだした。
「これでも飲んで一息つくとええよ」
「ありがとうございます。いただきます」
 礼を言いながら織久がごくっと飲む。そこでようやく喉が渇いていることに気付いてごくごくと飲み干した。
「若いもんは無理が効くけど、それでも気ぃつけんと倒れちまうからねぇ」
 孫の世話でもするような笑顔の老婆に、釣られたように織久も口元を緩めた。
「今回の任務を受けて正解でしたね。織久があんな顔をするなんて……」
 その様子をそっと見守っていたベリザリオは優しい笑みを浮かべていた。
「私が織久と共に見たいと夢見る、戦わなくても生きられる世界が今ここにあります」
 皆が懸命に働き、笑顔を交わして未来へと進む。それこそがベリザリオの求める理想の姿だった。ひとときだけでもその夢見る世界に加わろうと、ベリザリオも働く人々に交じって汗を流した。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ハルア・ガーラント
元兵士さん達と炊き出し部隊に加わりますね
さあ、張り切って行きましょう!

直接料理を作らなくてもよそったり運んだり、手渡したり……やることは考える分だけあります

今まで奪って壊す側だった彼らに「作り出し与える側」になって欲しい
作り出すってとっても大変なこと
それに、誰かから感謝されると嬉しいし頑張ろうって気持ちになるもの

気乗りしない元兵士さんは最初は好きにさせておきます
積極的に動く元兵士さんの姿に迷う気持ちが出てくるはず
ね、一緒にやりませんか?
手伝って貰えるとすっごく助かります!
少しオーバーに助けを請えば了承してくれないかしら

失敗したらやり直せばいい
皆が手を取り合えばそういう世界になると信じたい



●温かな未来に向けて
「ここは食糧庫か?」
「なんで俺達ここに集められたんだ?」
 連れてこられた元兵士達が食材の並ぶ場所で困惑した顔を見合わせる。そこへハルアが姿を現した。
「ここに集まった皆さんには、わたしと一緒に炊き出し部隊に加わってお手伝いをしてもらいます!」
 元兵士達に向かってハルアがそう宣言した。
「はぁ?」
「なんで俺達がそんな……」
「料理なんて新兵の時に作らされて以来だぞ?」
 不平不満を上げる元兵士の文句を無視して、ハルアはまずは自ら模範を示すようにジャガイモを手に取る。
「さあ、張り切って行きましょう!」
 そして大量にあるジャガイモの皮むきから取り掛かる。
「やることもねえし、まあやるか」
「仕方ねぇな」
 ハルアの勢いに乗せられたように、元兵士達が同じようにジャガイモの皮をむき始めた。
「け、やってられっかよ」
「俺たちは炊事兵じゃないんだぜ」
 だが一部の兵士はやる気を見せず、仕事を放棄していた。
「ジャガイモが終わったらこちらのニンジンも剥いて少し大きめにカットしてください」
 そんな気乗りしない元兵士達を好きにさせておき、ハルアは手伝ってくれる人に次の仕事を与える。
(今まで奪って壊す側だった彼らに『作り出し与える側』になって欲しい。作り出すってとっても大変なこと)
 こつこつとした単純な作業だが、それも大勢の分を作ろうと思えば非常に労力を伴う。
(それに、誰かから感謝されると嬉しいし頑張ろうって気持ちになるもの)
 だがそんな大変な仕事も、食べる人々の笑顔を思い浮かべれば気力が湧き上がってくる。そんな気持ちを元兵士のみんなにも知ってもらいたいと、ハルアは笑顔で料理を続けた。
「他になにかやる事あるかい?」
「それじゃあこっちのタマネギを――」
 それに触発されたように、元兵士達が積極的に働き出した。

「なあ、俺達も手伝ったほうがいいんじゃないか?」
「そうは言っても、さっきやらねぇって言ったところだろ」
 手持無沙汰な元兵士達は、居心地が悪くなったように身じろぎした。
「ね、一緒にやりませんか? 人手がまだまだいるんです!」
 そこへハルアが腰を低くお願いするように話しかける。
「なんだよ、まあどうしてもって言うならやってやってもいいけど……」
「そうだな、あいつらだけじゃ心配だしな」
「手伝って貰えるとすっごく助かります!」
 素直になれない元兵士に対してハルアは満面の笑みを浮かべて歓迎した。


「おいしい! 具もゴロゴロ入ってるよ!」
「おお、こんな豪勢なものを食べたのは久しぶりだ!」
 ハルアと元兵士達が炊き出し部隊と協力して作ったのは、ポトフのような煮込み料理だった。それを食べる町の人々が笑顔になって喜んでいた。
「……こういうのもいいな」
「ああ、料理人なら食いっぱぐれねえしな」
 同じく食事を与えられた元兵士達は食べながらそんな光景を見て、人を喜ばせる気持ちを思い出して未来を夢見る。
「失敗したらやり直せばいい。皆が手を取り合えばそういう世界になると信じたい」
 温かな食事でほっと安らぐ人々。その穏やかな顔を見て、皆が協力し誰もが笑顔になれる未来が訪れることをハルアは優しく願った……。

大成功 🔵​🔵​🔵​

津上・未有
…さて、相手キャバリアも倒したことだし、一件落着、だな!
『まだ終わりではありませんよ、我が主。皆様をお手伝いしなければ』
ええー。そんなの魔王の仕事じゃないだろー
それに我、資材運んだりとかの力仕事は嫌だぞ?
『皆さんに主の料理を振舞えば喜ぶのでは?…私もお手伝いしますよ』
…なるほど。よしウェスタ、手伝え!
『はい、我が主』

というわけで…調理場はあるよな?ちょっと借りるぞー
まあ任せておけ。保存食でも結構いいものは作れるものだぞ
ほいほいほい…と。そしてウェスタの竈神の力も込めて…と
(味見して)うむ、美味
さあ者どもよ!存分に我が料理を食らうがいい!フハハハハ!



●魔王クッキング
「……さて、相手キャバリアも倒したことだし、一件落着、だな!」
『まだ終わりではありませんよ、我が主。皆様をお手伝いしなければ』
 未有がこれで任務は終わりだと帰宅気分になったところでウェスタが水を差す。
「ええー。そんなの魔王の仕事じゃないだろー。それに我、資材運んだりとかの力仕事は嫌だぞ?」
『皆さんに主の料理を振舞えば喜ぶのでは? ……私もお手伝いしますよ』
 駄々をこねる未有になんとかやる気を出させようと、ウェスタが主が得意なものを提案した。
「……なるほど。よしウェスタ、手伝え!」
『はい、我が主』
 料理と聞いて俄然やる気を見せた未有に、ウェスタは嬉しそうな声音で返事を返した。

「というわけで……調理場はあるよな? ちょっと借りるぞー」
 機体から降りた未有が湯気を昇らせる臨時の調理場へと足を踏み入れた。
「え? ああ、料理するんですか?」
 調理を担当していた兵士が場所を開ける。
「まあ任せておけ。保存食でも結構いいものは作れるものだぞ」
 ふむふむと未有はその場にある食材を吟味して、使う物を並べてユーベルコード『魔王様の力が出る料理』を発動した。
「ほいほいほい……と。そしてウェスタの竈神の力も込めて……と」
 魔法のような手さばきで、あっという間に材料を料理へと変えてしまう。
「こんなものか……うむ、美味」
 味見して美味しくできたと大きく頷いた。
「さあ者どもよ! 存分に我が料理を食らうがいい! フハハハハ!」
 高笑いと共に並べられたのは、食べやすい串焼きからスープまで美味しそうな見た目の料理だった。

「これ、食べてもいいの?」
「おいしそー!」
「もちろんだとも! 食べきれなくなるまで食らい尽くすがいい!」
 お腹の減る匂いに釣られてやってきた子供達が尋ねると、未有がもちろんだと串焼きを手渡してやる。
「わぁ! これすっごくおいしい!」
「ほんとだ! ねぇお姉ちゃん! おかーさんとおとーさんを連れてきてもいい?」
「フハハハハ! 構わんぞ! どんどん呼んで来るがいい!」
 胸を張った未有が任せておけとドンッと胸を叩き、強くし過ぎてげほげほと咳き込む。
「お、お姉ちゃん大丈夫!?」
「だ、大丈夫だとも! げほっ、さあ、これからもっと料理を作るから呼びにいくのだ!」
「うん! いってくるね!」
 心配そうな女の子に未有は強がってみせ、涙目になりながらも胸を張り直して見送った。
『流石は我が主……ですが本当に大丈夫ですか?』
「あ、あたりまえであろう! 我は魔王なのだからな!」
 ウェスタに心配無用と言いながらも、あまり調子に乗らないようにしようと思いながら、未有はさらに料理の種類をテーブルいっぱいに増やしていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

グロウ・グルッグ
よーしよし喧嘩の次は直す方の仕事だな。
故郷で鍛えたメカニックの腕が鳴るぜ。

SPD行動

壊れたままの建物の修復に回るぜ。
建材は輸送部隊が持ってきてるだろうし、大まかな建築作業は現地の人や輸送部隊の面々に任せよう。
俺はどっちかってーと電気系統をいじるのが得意なんでね、ありあわせの素材で建物に電気が通るようにしてやんよ。
必要なモンは大体自前のメカニックベルトに入ってるから、どんな現場でも仕事できるのが俺の強みだな。
地道にコツコツをモットーに、一軒一軒回っては電気インフラを回復していく。
電気さえ通っちまえば後は何とでもなるからよ、ここはメカニック的に気合の入れ所だぜ!

アドリブや連携などお任せ



●電気インフラ復旧
「よーしよし喧嘩の次は直す方の仕事だな」
 グロウは壊れた建物や防壁へと視線を向ける。
「故郷で鍛えたメカニックの腕が鳴るぜ」
 ここが腕の見せどころだと不敵な笑みを浮かべて壊れた建物へと向かった。
「建材は……他の猟兵がさっさと運び入れてくれたみてぇだな」
 そこには既に必要な建材が積まれ、十分に材料は揃っている状態だった。
「この建物から始めるぞ!」
「了解!」
 ブルーバード隊の面々がキャバリアを使い、手慣れた様子で家の補修を始めた。建材をキャバリアで運び、器用に大きな穴を埋めたり、傾きを修復したりと元の建物に近いものに戻す。人力ならば時間の掛かる作業も、キャバリアを使ってやればあっという間だった。
「建築作業は任せても大丈夫そうだな。俺はどっちかってーと電気系統をいじるのが得意なんでね、ありあわせの素材で建物に電気が通るようにしてやんよ」
 その様子を眺めていたグロウは本職のような作業を熟す兵士に建築は任せ、自分は得意な電気系統の仕事を手掛けようと動き出した。

「ここは……断線してるだけか。これなら簡単に直るな」
 グロウは自前のメカニックベルトから道具を取り出し、手早く修理を始めた。
「こんなもんか……通電してるか確認して……よし。問題なし」
 あっさりと修理を終わらすとグロウはすぐに次の家に向かう。
「地道にコツコツをモットーにってな」
 一軒一軒を回り、しっかりと修理を終えて電気インフラを回復していく。
「ありがとうねぇ、電気が点かなくてずっと困ってたのよ。こういうことができる男衆はみんな兵隊にとられちゃったからねぇ」
「ありがとうにーちゃん!」
 雨漏りだけを防いで壊れた家に住んでいた親子が感謝の言葉を伝える。
「なぁに、これくらいお安い御用さ」
 グロウが軽く手を振ってその気持ちに応え、休む事なく次の建物に足を向ける。

「あーこりゃショートしちまってるな。無理に使おうとしたら火事になってるところだ」
 建物に入り電気系統を確認したグロウが焦げたコンセントを見つけた。
「直りますか?」
「もちろん。こんくらい問題ねぇよ」
 家主が心配そうに尋ねると、グロウは笑ってすぐにコンセントを外し中の電線を確認して交換した。
「これでもう使って大丈夫だぜ」
「おお、ありがとうございます! 何かお礼を――」
 このくらい大したことじゃねぇとグロウは感謝の気持ちだけを受け取って次の家に向かう。
「電気っつーのは快適に暮らすには必須のもんだからな」
 行く先々の建物で感謝を受け、少しばかり気恥ずかしくも誇らしい気持ちになる。
「電気さえ通っちまえば後は何とでもなるからよ、ここはメカニック的に気合の入れ所だぜ!」
 電気インフラを完全に復旧させようと、疲れを見せずに張り切ってグロウは仕事に取り掛かった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

カシム・ディーン
「ねぇねぇご主人サマ!復興ならあの手があるよ!」
…あー…確かに状況は酷いもんですね
仕方ねぇ…許可する

ええと…ブライアン…中尉でしたっけ?
軍人なら復興支援のノウハウは知ってますよね?
災害救助とかそういうのだってスキルとしては求められると見てますが

…人員を貸すので指示を頼めますか?

街から離れて荒野でUC発動
幼女軍団出現!

今回は復興支援だから暴れんじゃねーぞ!
「「はーい☆」」

【戦闘知識・情報収集・視力】
街の状態について細かく情報を集め元中尉と情報共有
防衛かつ復権に必要な作業と資材について相談

瓦礫を撤去しつつ

炊き出しに
土木作業開始

一応人員は揃いました
後は指示次第です
こき使ってOKですよ
こいつらMですし



●奥の手
「ねぇねぇご主人サマ! 復興ならあの手があるよ!」
「……あー……確かに状況は酷いもんですね。仕方ねぇ……許可する」
 メルクリウスの提案にカシムは唸るような声をあげながらも、現状の町の状態を見て許可を与える。その顔は苦虫を嚙み潰したように渋い顔になっていた。

「ええと……ブライアン……中尉でしたっけ?」
「ん? ああ、俺をぶったおしたパイロットの一人か。何か用か?」
 カシムが拘束されているブライアン元中尉に話しかけると、すっかり憑き物が落ちたような顔の中尉が尋ねる。
「軍人なら復興支援のノウハウは知ってますよね?」
「まあそんな仕事をやらされたこともあるな」
 カシムが尋ねるとブライアン元中尉は記憶を掘り起こすように思い出す。
「災害救助とかそういうのだってスキルとしては求められると見てますが……人員を貸すので指示を頼めますか?」
「…………祖国を裏切った俺を使おうというのか?」
「はい、現状では利用できるものは全て利用する。それが多くの人を救う事になりますから」
 カシムの質問を受けてブライアン元中尉が目を細めて尋ねると、カシムは頷き返した。
「面白いな。お前のようなヤツは始めてだ。いいだろう。どうせ刑を待ってるだけの暇な状況だからな。手伝ってやるよ」
 愉快そうにブライアン元中尉が笑って手伝うのを承諾した。

「何処まで行くつもりだ?」
「あまり使いたくなかったが……仕方ない」
 ブライアン元中尉の問いかけに足を止め、背に腹は代えられぬと、町から離れた荒野でカシムは奥の手であるユーベルコード『対軍撃滅機構『戦争と死の神』』を発動した。するとわらわらと幼女メルシーの軍団が出現した。
「今回は復興支援だから暴れんじゃねーぞ!」
「「「はーい☆」」」
 返事だけはいいと幼女軍団を前にカシムは溜息をついた。
「一応人員は揃いました」
「おい、人員ってのはこれか?」
「はい、後は指示次第です。こき使ってOKですよ、こいつらMですし」
 カシムが紹介する幼女軍団を見てブライアン元中尉は絶句する。そしてカシムは言質は取ってあると幼女たちを押し付けた。


「そうだ! そっちの瓦礫を撤去するんだ! 違う! それは瓦礫じゃなくてこれから使い資材だ!」
 ブライアン元中尉の怒鳴り声が響き、ちょこまかと幼女軍団が動き回って邪魔な瓦礫を撤去していく。
「待て待て! そんなに資材を積んだら家じゃなくて砦になるだろうが! 加減しろバカ!」
 さらには建物を新たに立て直そうとして、調子に乗った幼女軍団が好き勝手しようとするのを怒鳴って止める。
「はぁはぁ……暇潰しに受けるような仕事じゃないぞ……」
 叫び疲れたブライアン元中尉が疲労を顔に浮かべていた。
「いやー、人任せってこんなに楽だったんですね」
 それとは正反対に、幼女軍団の管理をぶん投げたカシムは気楽そうに作業を眺めていた。
「お、お前もちょっとは手伝え! ああ! そこは壊れてない建物だぞ! 分解するな!」
「僕の気持ちを理解してくれる人が現れて嬉しいですよ。でもまあ流石に拙そうなので手伝いましょう」
 限界そうなブライアン元中尉のフォローをしようと、カシムも幼女軍団の暴走を止めるべく駆け出した。

大成功 🔵​🔵​🔵​

サージェ・ライト
【SPD】
ふー、無事終わりましたねー
ひと息ついたら復興支援お手伝いしましょう

こーゆー人手がある時に一気に進めたい作業があるはずです
元兵士さんにも手伝ってもらいましょう
え?2〜3箇所ある?
だいじょーぶです
私、【かげぶんしんの術】で増えますから
500人もいればだいたいの作業はできると思いません?

人手がいるのはきっと土木工事の関係ですよね
新しく建てるとかは時間も必要ですが
瓦礫の撤去とか掃除とかなら
頑張ります!
大きなものは『ファントムシリカ』で片付けましょう
シリカー簡単な作業ならシリカだけでできますよねー?
お腹が減ったら休憩も入れつつ
あ、配達もお手の物ですよー?
皆さんあと少し頑張りましょうー!



●復興
「ふー、無事終わりましたねー。ひと息ついたら復興支援お手伝いしましょう」
 サージェは疲れたと大きく息を吐き、ファントムシリのコックピットで大きく伸びをして目蓋を閉じた……。

「さーて、そろそろ手伝いましょうかねー」
 一休みするとサージェはコックピットを降りて、復興作業に取り組んでいる兵士に声をかける。
「手伝いますよ、どこの仕事が残ってますか? こーゆー人手がある時に一気に進めたい作業があるはずです。元兵士さんにも手伝ってもらいましょう」
「ああ、まだまだ仕事はありますよ。急いでやりたいのは、もう崩れそうで建て直す必要がある建物の撤去ですかね」
 サージェの質問に兵士は地図を見せて建物の場所を幾つか指さした。
「え? 2〜3箇所ある? だいじょーぶです」
 それを見たサージェはお任せあれと自信満々で胸を叩く。
「私、【かげぶんしんの術】で増えますから、500人もいればだいたいの作業はできると思いません?」
 にっこりと笑い、サージェは残っている元兵士達にも声をかけた。
「これから復興作業をしますよ! お手伝いをお願いします!」
「いいのか、俺達は大した仕事ができねえヤツばかりだぞ?」
 サージェのお願いに、残っていた元兵士達が投げ遣りに答える。
「大丈夫です! 私も細かな作業なんてできませんから!」
 サージェがあっけらかんとした態度で返事をして、ぽかんとする元兵士達を引き連れて現場に向かった。

「私達の仕事は瓦礫の撤去と掃除です! これなら特別な技能がなくてもできる仕事です!」
「確かに、これなら俺達でもできそうだ」
「だが結構な数があるぞ、キャバリアならともかく生身で全部運べるか?」
 労力を思って不安そうにする元兵士達の前に、変わらずテンションの高いサージェが飛び出した。
「では始めましょう! しゃどーふぉーむっ! しゅばばばっ!」
 『かげぶんしんの術』によって500人以上に分身したサージェが一斉に動き出した。
「ふ、増えた?」
「幻を見ているのか……俺は?」
 その光景に元兵士達が唖然として口を開いた。
「ほらほら、ぼんやりしていても仕事は終わりませんよ! 張り切っていきましょうー!」
 分身のサージェが一斉に手を振り、夢幻でも見ているように呆気に取られている元兵士達も作業を開始した。

「私がこっちの瓦礫を撤去しましょう!」
「では私はこっちの瓦礫を!」
 分身達が連携して次々と瓦礫を運び出していく。
「なんだかよく分からんが、これなら今日中に終わりそうだ」
「ああ、ならきっちり終わらそう!」
 ゴールが見えたことでやる気を出した元兵士達も作業に加わる。
「シリカー簡単な作業ならシリカだけでできますよねー?」
 サージェが声をかけると、ファントムシリカがサポートAIによって動き出し大きな瓦礫を退けた。

 そうして食事休憩を入れながら総動員で作業をしていると効率よく瓦礫が退けられ、日が暮れ始める頃にはすっかり町は綺麗になっていた。
「皆さんあと少し頑張りましょうー!」
「「おう!!」」
 ラストスパートで瓦礫の撤去を進め、汗を流しながらも皆がいい顔で仕事を終わらせた。


●町に灯る希望
 日が暮れる頃には町の修復がある程度終わり、瓦礫がなくなったメーテルは戦前のように綺麗な町並みに戻っていた。
「皆がいい顔になったな。一致団結した兵士の顔だ」
 ベルナール少佐は仕事を手伝った元兵士達の顔を見る。誰も彼もが汗だくで疲れ切り疲労を浮かべている。しかしその顔は仕事をやり遂げた男の顔だった。
「ありがとう。君達にはどれだけ礼を言っても足りないだろう」
 そして今回の戦いと復興に最も活躍した猟兵に感謝の言葉をかける。
「見てくれ、町の人々の顔を。皆が希望に溢れる笑顔だ。それを取り戻してくれたのは君達だ」
 来た当初は暗い顔をしていた町の住人も、今では明るい笑顔を見せるようになっている。ただ生きるだけで精一杯だったが、町が修復され未来への希望を持てるようになったのだ。
「この国を代表して再度言わせてもらう。本当にありがとう」
「「「ありがとう!!!」」」
 ベルナール少佐とその部下、さらには町の住人と元兵士達までが猟兵に感謝を告げる。
 その清々しい顔を見て、町に本当の平和が戻ったのだと、汗を流して疲労していた猟兵達も満足そうな笑みを浮かべた。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年08月04日


挿絵イラスト