書を狩る兵達ーメモリ・オブ・メガリス
――2021年1月26日、鬼火島近くの深海島――
「王よ、遂に恐れていたことが……」
「ああ、蒼海羅針域(コンキスタ・ブルー)……遂に猟兵共は、我らが座標を指し示す羅針盤を手に入れた」
蒼き火が人型を取った異形、その者が対峙するは――王たる威風を湛える究極のメガリス使い。
彼らは――コンキスタドールの頂点に立つ存在、七大海嘯の『鬼火』とグリードオーシャンのオブリビオン・フォーミュラ、『王笏』。
「最早、こうなれば奴らに戦争を仕掛けるしかない」
「王よ、僭越ながら申し上げますが……七大海嘯と王の『王笏』に欠員が出るのは避けられないかと」
「覚悟している。安きに流れては助かる者達も助からないからな」
故に、始まる――グリードオーシャンの運命を賭けた猟兵とコンキスタドールの最終戦争、『羅針盤戦争』が。
「しかし、何故このメガリスをわれの管轄のこの島へ?」
「貴公も知っての通り、このメガリスは少々特殊であり……いうなれば爆発力がある」
「……生命体の埒外を僭称し、我らオブリビオンもそれを否定する事が出来ないあの者達の手に入れば……」
「戦況は悪化する。ならば、絶対に手に入らないようにするべきだ」
瞬間、『王笏』……『終の王笏』と呼称されてる海賊姿の男の後ろから、二名の人影が現れる。
「ならばこそ、記憶処理と隠蔽か」
「成程、ならば『一の王笏』と我『六の王笏』は適任か」
「おお、王の玉体が更に……」
「時間が無い。戦争は2月1日の16:00に開始する。時間は有限、速やかに処理を施した後は伝達と準備を整えるのだ」
そう三人の『王笏』――分身型世界体現兵装ユーベルコード使いが、『鬼火』に厳かに告げると同時、メガリスの封印を施す。
「……しかし、これを創り出した新し親分とやら、我に匹敵はせずとも凄まじいユーベルコードを有しているな……これを生き延びたらコンキスタドール化を考えてみるか」
そうして、『王笏』は『メモリ』を見つめるのであった――
「と言う予知が見えたの。わたしはこのメモリ型メガリスの回収に向かうべきだと思ったんだ!」
そうリオン・ゲーベンアイン(四大副王北方担当『神弓侯』・f23867)は朗らかに告げ、グリードオーシャンの依頼を猟兵達に案内する。
「今回、猟書家の予知を探っていた所……『狂濤凶龍アトラティヌス・モササウルス』が『鬼火島』海域にてとあるメガリスを発見するみたいなんだ」
それは、カクリヨファンタズムにて報告がなされていた『メモリ』なるデバイス。
『記憶』を内包し、その記憶に対応した力を所有者に与えてくれるデバイス、それは一部の猟兵は『大祓百鬼夜行』の後も愛好しているほどだ。
「そのメモリがグリードオーシャンにて転移し、メガリスとなってコンキスタドールの七大海嘯に保管されていたんだけど……『羅針盤戦争』時に猟兵に鹵獲されるリスクを考慮した結果、記憶処理と隠蔽工作をして『鬼火島』海域の深海島に隠されたみたいだね」
最も、『羅針盤戦争』は七大海嘯の全滅に終わった。
だが、コンキスタドールの残党や猟書家が未だにかの強欲の海では蠢いている。
「彼らの手に渡る前にメモリを確保してほしい。その後は強襲してきた『狂濤凶龍アトラティヌス・モササウルス』を確保したメモリを使って撃破してほしい」
何なら、当時確保できなかったメモリを手に入れるためにこの依頼に参加しても構わない。と告げるリオンの『透明』。
「その為にもまずは深海島にてメモリを確保してほしい。メモリの封印場所は宇宙船……恐らくは、新し親分のユーベルコードの影響だろう。そこから封印されたメモリを発掘してほしい」
丁度、深海島にも宇宙船に興味を引かれている住民がいる。彼らに発掘の協力を頼むのも良いだろう。
「他に準備は無いだろうか?なら、これより転移術式を起動させる」
そして、放たれた光弾はゲートとなってグリモアベースから強欲の大海へと座標を繋げるのであった。
黒代朝希
理論上はそういう事態もあり得るよね。
メモリのお時間です。
プレイングボーナスは『深海人と協力する』に加えて『手に入れたメモリを使う』が存在しています。
メモリのアイテム化はMSからは処理せず、参加者側で処理してもらう事になります。
予めご了承ください。
第1章 日常
『鋼鉄のジャンクマーケット』
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POW : 武器などを目当てにマーケットを回る
SPD : 補強材料などを目当てにマーケットを回る
WIZ : 設計図などを目当てにマーケットを回る
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
リーゼロッテ・ローデンヴァルト
【アスクレピオス】
※アドリブ大歓迎
愛用者の一人ですよっと♪
…よもやメガリス同然のメモリとはね
『召喚術の発生源』で顕現させた召喚獣・イオナなら
オカルト要素も合いそうだし彼女の専用メモリ確保に協力♪
アタシは【マトリクス・メモリ】の汎用性が好きだし
イオナにも応用の効くメモリをあげたいけど…
(カチッ)『マトリクス!!』
ともあれ使い方の実演も兼ねて
オペ59番【フィーンドハミング・ヴィンテージ】で
『コード・テスタロッサ』の生体電脳を強化
艦内ハッチのロックや端末セキュリティを次々解除
住民とも協力して保管場所に到着したら、
(他猟兵が選んだ)メモリの封印を逐次解くよ
ってイオナに2本も?まさか人格毎に選ばれた…?
イオナ・アルフェラッツ
【アスクレピオス】
リーゼ様から「専用メモリを確保」との命令です
でもコレが水の海…ブルーアルカディアとは大違い
封印をリーゼ様が解くと、2つ何かが飛来
まず、咄嗟に蒼いモノを掴みます
◆イオナ用:ステラ・メモリ
『星天の記憶』を封じた、蒼と黄のゴールドメモリ・メガリス
ロゴは「星座デザインの【S】」
更に緑のソレを掴むと『あ、コレわたしの♪』
という副人格【ミュウ】の嬉しそうなテレパシーが…
◆ミュウ用:コントラクト・メモリ
『契約の記憶』を封じた、翠と黄のゴールドメモリ・メガリス
ロゴは「繋ぐ手で象る【C】」
これは…私が星座に至る逸話を持つ召喚獣であり、
ミュウが二重契約のバグで宿った召喚獣だから?
※アドリブ大歓迎
「アタシもメモリの愛用者の一人ですよっと♪」
『マトリクス!』
そう言って『左右フレームと炉心で象る【M】のロゴと格子状の背景』の金色端子(ゴールド)メモリたる『発生源の記憶』を封じた『マトリクスメモリ』の愛用者、リーゼロッテ・ローデンヴァルト(リリー先生って呼んでよ・f30386)は己のメモリを懐から取り出し、『大祓百鬼夜行』にて手に入れたこのメモリについて思いを馳せていく。
「とはいえ、よもやメガリス同然のメモリとはね……猟書家に鹵獲されないようアタシらで運用させてもらうとしますか」
そう呟くと同時、リーゼロッテの隣から蒼いショートヘアの少女が歩み出てくる。
「イオナならオカルト要素も合いそうだし……彼女の専用メモリ確保に協力するとしましょうか」
「ありがとうございますリーゼ様……でもコレが水の海……ブルーアルカディアとは大違い」
彼女の正体はブルーアルカディアがグリモアベースに接続したことによって界渡る猟兵達と合流したブルーアルカディア現地の猟兵たる召喚獣たるイオナ・アルフェラッツ(【ご主人さま】が2人!?・f34022)。
そして、リーゼロッテともう一人……邪神を肉体の中に宿す妖狐、彩波・いちごと二重契約を交わした事で二重人格的な存在となる猟兵である。
猟兵とは世界から選ばれた生命体の埒外。その『埒外』としての在り方は各個人で多種多様だが、彼女の場合はリーゼロッテが所有する『マトリクスメモリ』の【召喚術の発生源】を元に構築された人造型猟兵と言うべき存在だ。
「さて、メモリについてだけど……アタシは【マトリクス・メモリ】の汎用性が好きだし、イオナにも応用の効くメモリをあげたいけど……」
リーゼロッテが持つ『マトリクスメモリ』は正しく万能。あらゆる現象の発生源を内包するメモリ故に、多種多様な現象の発生源を掌握するのが『マトリクス』の力。
「という訳で……まずは実演しようか」
『マトリクス!』
――『封印・施錠・パスワード』全般の開閉能力を、メモリを起動させて館内のセキリュティロックを無力化していくリーゼロッテ。
「と、これでメモリが封印されている区画まで一直線……ん?」
そこで、『マトリクス』を懐に納めようとしたリーゼロッテは通路の奥に視線を向ける。
――瞬間、飛来する蒼と翠の輝き。それはイオナに向かってゆく。
まるで、この時を待ちわびたとでも言わんばかりに。
「ひゃっ!?」
まず、咄嗟に蒼いモノを掴んだのはイオナ。
刻まれているのは『星座デザインの【S】』のロゴ。『星天の記憶』を封じた『ステラ・メモリ』。
「あ、コレわたしの♪」
次に緑のソレを掴むのは、多重契約によって生まれた別人格のミュウ。
刻まれているのは『繋ぐ手で象る【C】』のロゴ。『契約の記憶』を封じた『コントラクト・メモリ』。
蒼と黄の『ステラ』と翠と黄の『コントラクト』――
そのどちらもがゴールドメモリ・メガリスたる最上位のメモリであり、二つともイオナこそを求めるかのようにメガリスの呪力を用いる事で自ら飛来し、イオナの両手に収まったのだ。
「ってイオナに2本も?まさか人格毎に選ばれた……?」
「これは…私が星座に至る逸話を持つ召喚獣であり、ミュウが二重契約のバグで宿った召喚獣だから?」
主と召喚獣は馳せ参じたメモリの因果とそれが齎した結果について流石に瞠目するしかない。
だが、イオナが二つのゴールドメモリ・メガリスに選ばれたのは紛れもない事実であり――
「ま、せっかく『星天』と『契約』なんて如何にも強力そうな『記憶』を司るメモリに二つも選ばれたんだ……一旦、使いこなしてみな」
「分かりましたリーゼ様……」
そして、蒼髪の召喚獣は二つのメモリを起動させる。
『ステラ!』
『コントラクト!』
瞬間、発動した力はゴールドメモリ・メガリスに相応しい強力なモノであった。
――『ステラ』は、星座や星辰に纏わる力を引き出し、それに類する者や概念に更なる力を与えるだけでなく、新造の星座を創り出すことで全く新しい未踏の占星魔術を引き出せる。
――『コントラクト』は『契約する事』を基点として引き起こされる、招来される現象を『契約の記憶』という根源そのもの故に如意自在に引き出すことが出来る。
正しく、『マトリクス』のメモリを所有する者を主とする召喚獣に相応しき埒外のメモリであった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 ボス戦
『狂濤凶龍アトラティヌス・モササウルス』
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POW : 海喰覇龍ド・ラ・ケートゥス
【驚異的な吸引力で周囲のものを吸い込み】【隕石をも喰らう牙で噛み砕く。捕食物を】【吸収し必要な物質に原子レベルで変換する事】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
SPD : 狂濤雷葬ラ・ト・ヴァジュラ
【全身】から【半径300mに放射雷撃とそれに伴う電熱】を放ち、【遠距離の敵にはプラズマレーザーを放つ事】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ : 冥海災渦デ・ジ・カリュブディス
【電撃と海流を乱し生み出す渦による巨大雷渦】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【に残り、雷渦から電気を吸収し自身を強化】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
イラスト:井渡
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「ビードット・ワイワイ」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
ビリー・ライジング
【ライジング兄妹】※野良連携・アドリブ歓迎
メモリ型のメガリス……?
いや、この世界ならあり得る事か。
メモリ:「色彩の記憶」を宿す『カラー』
ロゴは筆と描かれた線で【C】
俺は【水中戦】で攻撃をしかける。
「奴を海中から引きずり出す!」
敵の攻撃は【見切り・水泳・水中機動・電撃耐性】で、
周囲を回るように回避。
敵が雷渦の上に立った時、雷渦へ突っ込み、UCを発動。
メモリの力を使い、雷渦やその上も全て黒色に染め上げて、
敵の視界を奪い取る。
視界を奪えば、本能的に光が差す方向へ向かう。
海中から引きずり出す為に、海上へ行くタイミングに合わせ、
【力溜め・シールドバッシュ】で奴の巨体を押し出して、海上へ上げる!
ミリィ・ライジング
【ライジング兄妹】※野良連携・アドリブ歓迎
新し親分がそんなの造ってたなんて……
悪用されたら、まずいよね。
メモリ:「英霊の記憶」を宿す『スピリット』
ロゴは英霊の伝記で作られた【S】
「すいませんけど、乗せてもらえませんか!?」
【礼儀作法】で深海人にお願い、深海人に乗る事で海上で戦う。
海向けの英霊を私は持ってない……兄の戦闘を【援護射撃】でサポート。
敵の反撃は【電撃耐性・オーラ防御・聞き耳・逃げ足】で回避。
敵が海上へと上がったら、UCを発動。
金の【属性攻撃・クイックドロウ・スナイパー】に加えて、
メモリの力で英霊の【封印を解き】、撃ちまくる。
「やっちゃえ! ビリー・オン・キッド!」
爆音が、鳴り響く。
それはグリードオーシャンの猟書家が一人……いや、一匹『狂濤凶龍アトラティヌス・モササウルス』が深海島に強襲を仕掛けに来た際に生じた破壊音だ。
しかし、その猟書家の力を冷静に見上げながら金髪の兄妹はメモリを取り出していく。
「メモリ型のメガリス……?いや、この世界ならあり得る事か」
「新し親分がそんなの造ってたなんて……猟書家やコンキスタドールの残党に悪用されたら、まずいよね」
ビリー・ライジング(輝く黄金・f05930)とミリィ・ライジング(煌めく白銀・f05963)。
ライジング兄妹と呼ばれる二卵性双生児の猟兵二人だ。
「しかし、何でもありだな新し親分……本当に力持つメモリだなんて」
「その分、悪用されたら大変だよ……何としても強奪されるのを阻止しなきゃ!」
ライジング兄妹が取り出したメモリ、兄のビリーが持つのは「色彩の記憶」を宿す『カラー』、妹のミリィが持つのは「英霊の記憶」を宿す『スピリット』
それぞれ『筆と描かれた線で【C】』と『英霊の伝記で作られた【S】』のロゴが刻まれたメモリを起動させ、ライジング兄妹は猟書家『狂濤凶龍アトラティヌス・モササウルス』との戦闘に入る。
『カラー!』
『スピリット!』
深海島に響き渡る二つのウィスパー音。それと同時にそれぞれのメモリが有する記憶に対応した力がライジング兄妹に宿される。
「まずは海中戦だ!幾らか攻撃を叩き込んだ後、奴を海中から引きずり出す!」
「わかった!深海人さん、すいませんけど乗せてもらえませんか!?」
ビリーは海へと飛び込み、ミリィは同行していた深海人に乗り込んで海上戦を行っていく。
「海向けの英霊を私は持ってない……だけど、援護射撃なら」
ミリィは海上にて暴れ狂う猟書家を見据え、尚毅然とした表情のまま『スピリットメモリ』を起動させる。
「やっちゃえ!ビリー・オン・キッド!」
もう一つの己に語り掛ける交霊魔術が如く呼び出したのは、かつて西部開拓時代にて義賊として知られた兄と同じ名を持つ悪童……強欲の大洋にて招来された彼は『狂濤凶龍アトラティヌス・モササウルス』が電熱とプラズマレーザーを放って深海島の一帯を薙ぎ払おうとした所を、正確かつ迅速な早打ちで猟書家の眼孔に銃弾を叩き込んで阻止する。
しかし、半ば失明した状態になり逆上した『狂濤凶龍アトラティヌス・モササウルス』は『冥海災渦デ・ジ・カリュブディス』による電撃と海流を乱し生み出す渦による巨大雷渦を発生させていく。
「と、そんな所で怯むような訳はねぇか……それは、こちらも同じだけどな!」
その雷渦にキッドと同じく悪童めいた笑みを浮かべて飛び込むのは、ビリー・ライジング。
ライジング兄妹の兄が起動するユーベルコード『全ての源(マザーブラック)』は全身を黒い炎で覆い、自身が敵から受けた防御や回避行動に比例した戦闘力増強と、生命力吸収能力を得るという自己強化付与ユーベルコード。ビリーの肉体に付与された黒い焔は雷渦の熱量を遮断し、逆になぜかその黒き色彩を以て雷渦を染めていくという現象を起こしていく。
そして、ビリーが手にしたメモリは『カラー』……『色彩』の記憶を内包するメモリだ。
「これで奴の視界を塞ぐ!」
周囲が漆黒に染まった海竜の猟書家は流石に混乱し、思わず雷渦を解除してしまう。
それが、ライジング兄妹の狙いだった。
「――『全ての源(マザーブラック)』!!」
「――『化身招来・早撃ち小僧(ケシンショウライ・ビリー・オン・キッド)』!!」
ユーベルコードを解除して姿を現した所をライジング兄妹はユーベルコードの双撃で迎え撃ち、叩き込んでいく。
黒い焔に包まれた拳とクイックドロウによる弾丸の連射は、それぞれが強欲の大洋を侵略しようとする猟書家に浅くない傷を与えていくのであった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ニケ・ブレジニィ
先住民族の深海人に事情を説明し、深海人と協力して『狂濤凶龍アトラティヌス・モササウルス』に挑む。
深海人の心を掴むため【鼓舞1】を使用。
【革命剣】を頭上高く掲げる。
「セカイをカクメイする為に!」
タマさんのシャチに2人乗りする。
世界は違えども恐らく原理は同じはず…
この獰猛な海獣もオブリビオンなら『転生』させる事で根を断つ事ができるはず。
敵を倒したのを確認した後、極近くへ寄りユーベルコードの【桜の癒し】を使用する。
「もう鎮まりたまえ、あなたの名を忘れないように私は憶えておいてあげるから」
リプレイのために、このキャラクターを自由に扱っていただいて全く問題ありません。
火土金水・明
「メモリを使用する方の攻撃を最大限に活かせるように、私はサポートに徹しましょう。」
【WIZ】で攻撃です。
攻撃は、【援護射撃】で【継続ダメージ】と【属性攻撃】を付け【フェイント】を絡めた【コキュートス・ブリザード】で、『狂濤凶龍アトラティヌス・モササウルス』を【2回攻撃】します。相手の攻撃に関しては【電撃耐性】【残像】【オーラ防御】で、ダメージの軽減を試みます。
「(攻撃を回避したら)残念、それは残像です。」「少しでもダメージを与えて次の方に。」
アドリブや他の方との絡み等はお任せします。
リーゼロッテ・ローデンヴァルト
【アスクレピオス】
※アドリブ大歓迎
お、早速猟書家の魚類が湧いて出たね
ココはイオナの手慣らしも兼ねて、敢えて生身
…と言っても、何もしないわけじゃない
コレで決まりさ
オペ52番【マトリクスドライブ・フォースアンカー】開始♪
※状態異常力重視
メモリを首から体内に挿れると、妖怪親分4人…
山本さん、王子サマ、バズりん、碎輝クン
…その妖力発生源を以て、アタシは疑似妖仙化
まず強烈なフラッシュで目潰しを仕掛け
次に突き立てた金の花弁から轟雷を流し込みマヒさせ
更に炎のマジックミサイルを口内で爆裂させ次に繋げるっ
イオナ、ミュウ
そのメモリは1本でもコレだけの事ができる危険物
2本に見初められた意味、よーく考えておくんだよ?
イオナ・アルフェラッツ
【アスクレピオス】
て、敵が…リーゼ様、キャバリアは?
え、乗らない!?イオナがメモリでキメろ!?
ス、スパルタ過ぎます…でも、やるしかありません
い、行きますっ…!
『ステラ!』『コントラクト!』
起動したメモリに導かれ、2本を体内へ融合
(ステラ:胸の谷間、コントラクト:臍の下)
その時浮かんだのは【星に誓う射手】
私の左手には身長程の剛弓が星の光で象られ
次いで右手に現れた『剣の召喚獣』と契約します
後は狙い澄まして放てば…!
剣は空中で81条の光(自律誘導弾)に分裂
流星雨と化して海竜の全身を徹底的に抉り
『蠍座の司る事象』…英雄を屠る呪毒を注ぎます
「うんっ、わかった♡」
…こほん。はい、リーゼ様…
※アドリブ大歓迎
タマ・ハンクス
深海人に協力を求める。 一人一人、『手をつなぎ』、魅惑の上目遣いで『誘惑』してお願いする。 「ボクと一緒に戦って。みんなで狂濤凶龍を退治しよう」 「ボクらが敵を連れてくるから、集中攻撃してね」 ニケ・ブレジニーと連携して、『地形を利用』した『罠』に『おびき寄せる』。 「今だよ、反撃開始!」 両手の光の剣で『2回攻撃』の『目潰し』
フォースを宿したボクの剣に、切れぬものなし、体は小さくても、肉食獣の力、見せてあげるよ!
「この世界での影朧……オブリビオン、コンキスタドール。いや、猟書家か」
そう呟くのは桜の精のニケ・ブレジニィ(桜の精の王子様・f34154)。
「世界は違えども恐らく原理は同じはず……なら、転生も可能な筈」
桜の精と言う通り、彼女はサクラミラージュ出身の猟兵。そこではオブリビオンは影朧と呼ばれ、『討伐』ではなく『救済』の対象となっている。
影朧とは傷つき虐げられた者達の「過去」から生まれた存在。故にその荒ぶる魂と肉体を鎮めた後、桜の精の癒やしを受ければ「転生」する。
そうして影朧を救い上げてきた帝都と影朧救済機関「帝都桜學府」の正義の証こそ、大正700年の歴史だと言えるだろう。
「この獰猛な海獣もオブリビオンなら『転生』させる事で根を断つ事ができるはず……」
ならば、やることは一つだとニケは革命剣を抜き放つ。
「「帝都桜學府」所属の猟兵さんでしょうか?なら、メモリを使用する方の攻撃と「転生」の手続きを最大限に活かせるように、私はサポートに徹しましょう」
次に躍り出たのは漆黒の魔術ローブと露出度の高い黒衣装を身に纏った魔術師猟兵、火土金水・明(夜闇のウィザード・f01561)。
550本の魔術で構築された氷の矢を顕現させ、猟書家へと射出していくその姿は正に異世界の魔術師(オーヴァーランダー)。
得意の残像を残しての高速回避を用いたカウンターを仕掛けながら、明はサポートに徹して他のメモリを持つ猟兵の攻撃を最大限に発揮できるよう準備していく。
「少しでもダメージを与えて次の方に……と、残念、それは残像です」
やがて、戦局は猟書家と三つの戦力分散を図った猟兵の構図へと移っていった。
一つは猟書家を足止めして摩耗させていく明であり、もう一つは――
「深海人の方が快く協力してくれてよかった……」
「ボクと一緒に戦って。みんなで狂濤凶龍を退治しよう、って言ったら即断で協力してくれたもんね」
ニケが深海人と一緒に同行する方面へ同行したのは、ケットシーの猟兵タマ・ハンクス(アルダワの銀虎・f04771)。
二人はタマが用意したシャチに騎乗して海を渡っていく。
「でも、撃破はメモリと言うのを所持しているあの二人に任せる事になりそうだね」
「そうね……メガリスと言うのも出鱈目ね」
そう視線を向けるニケは、メモリを使って猟書家『狂濤凶龍アトラティヌス・モササウルス』と激戦を繰り広げている二人の猟兵について思いを馳せていた――
「お、早速猟書家の魚類が湧いて出たね」
海竜の猟書家を魚類と呼ぶのは、闇医者のキャバリアパイロットの猟兵リーゼロッテ・ローデンヴァルト(リリー先生って呼んでよ・f30386)。
彼女はゴールドメモリたる『マトリクスメモリ』の所有者であり、『発生源の記憶』を介して様々な現象を引き起こせるメモリ使いだ。
「ココはイオナの手慣らしも兼ねて……」
「て、敵が…リーゼ様、キャバリアは?」
キャバリアに騎乗せず生身で『狂濤凶龍アトラティヌス・モササウルス』としてる主を見て困惑しているのは、イオナ・アルフェラッツ(【ご主人さま】が2人!?・f34022)。
キャバリアパイロットの猟兵はキャバリアに騎乗しての騎兵の兵装を解き放つ戦闘スタイルを所有している者が大部分だ。
故に、いつキャバリアに乗り込むのか気が気でなかったイオナ。
「敢えて、生身」
「え、乗らない!?」
しかし、リーゼロッテの口からは「キャバリアに乗らずに戦闘を行う」と言う、クロムキャバリアでは正気を疑われるような戦闘方法が告げられた。
「……と言っても、何もしないわけじゃない」
慌てふためくイオナを尻目に白衣の懐から取り出すのは、『マトリクスメモリ』……リーゼロッテの所持するゴールドメモリだ。
「コレで決まりさ――オペ52番【マトリクスドライブ・フォースアンカー】開始♪」
瞬間、『マトリクスメモリ』の起動によって生じた四つの現象が猟書家を蹂躙していく。
――それは、爆裂する『鬼灯爪』であり。
――それは、金刃舞う『嵐幸華』であり。
――それは、眩い暁光『煌新星』であり。
――それは、荒れ狂う『轟龍雷』であり。
――先のカクリヨファンタズムの戦争『大祓百鬼夜行』にて命懸けで猟兵にバトンを渡そうとして表舞台に立った妖怪親分四柱の力を体現する攻性怪奇現象群であった。
「この【現象群】は親分達の助力同然。生半可では捌けないよ」
最初に強烈なフラッシュで目潰しを仕掛け、次に突き立てた金の花弁から轟雷を流し込み海竜の肉体をマヒさせていく。
そこから炎のマジックミサイルを口内で爆裂させ、頭部に大きな負傷を追わせていく。
「イオナ、ミュウ。そのメモリは1本でもコレだけの事ができる危険物」
オブリビオン化していたとはいえ、幹部級オブリビオンの力を一度に多数体現することの出来る力。
それこそがメモリなのだと、ゴールドメモリ『マトリクス』を所有する女性は告げる。
「ゴールドクラスの2本に見初められた意味、よーく考えておくんだよ?……という訳で、フィニッシュはイオナとミュウに決めてもらおうか!」
「ス、スパルタ過ぎます……でも、やるしかありません。い、行きますっ……!」
そうしてイオナが取り出すのは、それぞれ蒼と翠の色彩に彩られたゴールドメモリ二本。
『ステラ!』
『コントラクト!』
起動したメモリに導かれるように2本を体内へ融合するイオナ。
『ステラ』は胸の谷間に。『コントラクト』は臍の下へと金属端子を接触させると同時、二つのゴールドメモリの力が最大限に発揮される。
その時浮かんだのは――『星に誓う射手』。
イオナの左手には身長程の剛弓が星の光で象られ、次いで右手に現れた『剣の召喚獣』と契約していく。
「後は狙い澄まして放てば……!」
そうして解き放たれた剣は空中で81条の光に分裂し、流星雨と化して海竜の全身を徹底的に抉る。
だけでなく。
「……今です。『蠍座の司る事象』……英雄を屠る呪毒を注ぎます」
『ステラ!ロゴスイグニッション!』
『コントラクト!ロゴスイグニッション!』
瞬間、海竜に突き刺さった剣の刀身が紫に染まると同時に傷口が焼けただれ、腐食していく。
「『オースオブオリオンベイン』!」
致命量の猛毒を注ぎ込まれた海竜の体は、悶えながら海へと沈んでいくのであった……
……そして、息絶えた『狂濤凶龍アトラティヌス・モササウルス』の肉体は深海島の砂浜に漂流し、今にも骸の海へと還っていくところであった。
そこに、ニケとタマの二名が駆け寄っていく。
「……もう鎮まりたまえ、あなたの名を忘れないように私は憶えておいてあげるから」
猟書家の元へと駆けつけると同時、桜の癒しによって魂を癒していく。
そこに、タマの癒しのサイキックエナジーも相乗して影朧――オブリビオンとしての宿命を断ち切っていく。
やがて、完全に骸の海へと還っていく猟書家を二人は見送るのであった――
大成功
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