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見てるだけでお腹いっぱい?

#デビルキングワールド #デビチューブ

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「みんな、お腹空いてる? ウルトラカロリーサキュバスちゃんのグルメちゃんねるへ〜ようこそ♪」
 いつもの挨拶を告げた丸々と太ったサキュバスがカメラに向かってウインクをする。その後ろには部屋を埋め尽くさんばかりに大量のカップ焼きそばが積み重ねられていた。
 サキュバスはその山の一番上を手に取ると全体が映るようにレンズに近づける。
「今日紹介するグルメは〜こちら! ピエング魔悪激辛坦々麺味よ! とーっても辛いってお話で〜、今日は家の周りの物ぜーんぶ買い占めちゃった!」
 複数のコンビニとスーパーの在庫を全部買い占めれば、確かにこうもなるだろう。
「今回は〜この劇物と名高い焼きそば全部に美味しい美味しいあちこちの高級卵を入れちゃって、美味しく平らげたいと思いま〜す!」
 そう言ってサキュバスは画面外からお湯の入ったポットと卵が大量に入ったカゴを持ってきた。

「現地の悪魔達は『買い占めるなんてサイテーでスゲー!』『元の味を食べずにいきなりアレンジするなんてサイテーでソンケー!』『ブルジョワジーめぇぇぇ!』などと言った反応を示しております。ここで『全部食べずに捨てる』ということをしないのは悪になり切れてないと見るべきか、悪魔達をドン引きさせないテクニックと見るか、自分には分かりません」
 そう言って理解するのを諦めて胸の前でバツ印を作ったルウ・アイゼルネ(滑り込む仲介役・f11945)はデビルキングワールドの動画投稿サイトからダウンロードしてきたという映像を止めた。
「このサキュバスは毎日のように新発売の商品を食べまくる動画を投稿しており、誰かが見る度に入る広告料を使って何かをしようとしています」
 魔界の通貨「D(デビル)」には魔力が籠められており、それを大量に集めれば「カタストロフ級の儀式魔術」が使用できることが分かっている。一回の広告料は微々たるもの、世間に人気の動画投稿者だから後回しでも……と見逃していればいつかとんでもない事態が引き起こされてしまうだろう。
「また直接的な被害として、彼女が全て買い占めてしまうせいで周囲に住む別の悪魔達がその商品を買えない……という事態が起きています。それだけでも我々が介入する理由になるでしょう」
 しかしサキュバスが潜む豪邸には親衛隊でもある大量の悪魔達が用心棒代わりに住んでいるという。
「ただ、サキュバスと同じ食生活を送ってるようでめちゃくちゃ太っていて機動力とかは皆無です。大抵の猟兵であれば、本気で走れば余裕で撒くことが出来るでしょう」
 サキュバスの大好物であり、ファンマークでもあるオムライスを模した服飾をしている彼らに騒がれてしまえば、サキュバスの逃走を許すことになるだろう。
「なので、皆さんにはこのオムライスっぽい見た目に変装するとか何とかいろんな方法を使って屋敷の中に侵入していただきます」
 その後、サキュバスを討伐しつつどこかに溜め込まれているDを回収することまでが今回の目標である。
 いかにオブリビオンといえども、同じだけのDを再び集めるのは極めて時間がかかる。銀行強盗など短絡的な事をしようとしても普通に強い悪魔達による数の暴力で封殺されてしまうからだ。
 だが守る者がいないDなら話が違う。サキュバスを猟兵が倒した後に、彼女が集めたDを別のオブリビオンが回収して儀式に転用されてしまう危険性がある。
 そのため万が一オブリビオンを逃してしまったとしてもDだけは全部確保する必要があるのだ。
 ちなみに回収したDをどのように扱うかは猟兵達に一任するという。
「もちろん手早く燃やしてしまっても構いませんし、パーっと近くで豪遊しても構いません。守る人がいれば良いだけの話ですので。……ちなみに豪遊するなら近くにとにかくめちゃくちゃ量が多い上に味も高評価な人気の飲食店があるので、よろしかったら行ってみてはいかがでしょうか?」
 お残しは厳禁ですがね、と付け加えルウは悪戯っ子ぽく笑ってみせた。


平岡祐樹
 デビルキングワールドにも動画サイトはあるかな、って。お疲れ様です、平岡祐樹です。

 今案件はネタ方向に振り切っておりますが、オブリビオンの拠点に突撃して、命とお金を取って、飯をたらふく食おう……という文字にすると割とエゲツない内容となっております。

 第1章は集団戦ですが、戦闘ではありません。「用心棒の目を盗んで密かに侵入する」「使用人に変装する」など、拠点内にいる悪魔達を出し抜き、オブリビオンの自室に辿り着くことが目的となります。
 集団敵はあくまで「魔界の一般住民」です。外見はオブリビオンと大差ありませんが、一般住民なので、惨たらしく殺すようなプレイングは却下させていただきます(普通に斬られたりふっとばされたり燃やされたりする分なら死ぬことは無いので、どんどんやっちゃって構いません)。

 「悪魔は頑丈です」(ここテストに出ます)。
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第1章 集団戦 『オムライスブギーモンスター』

POW   :    これでみんなもオムライス
戦場に、自分や仲間が取得した🔴と同数の【黄色い布 】を召喚し、その【黄色い布で敵を包み込む】によって敵全員の戦闘力を減らす。
SPD   :    きみのオムライスひとくちちょうだい
【スプーン 】が命中した物品ひとつを、自身の装備する【オムライスっぽい知恵の布】の中に転移させる(入らないものは転移できない)。
WIZ   :    わーいみんなでオムライスつくろ!
レベル×1体の【仲間のオムライスブギーモンスター 】を召喚する。[仲間のオムライスブギーモンスター ]は【オムライス】属性の戦闘能力を持ち、十分な時間があれば城や街を築く。

イラスト:りっこ

👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

鮫兎・醒闇
「わ、私も食べたかったピエングがー!ピエン通り越してパオンよ!」(憤怒)それにあのサキュバスなんだか宿命的な何かを感じるし!お仕置きしなくちゃ!

潜入捜査の為に、黄色いオムライス色のバニースーツにケチャップなペイントを入れるわ!さらにユーベルコード【暴飲暴食グラトニーモード】発動しながら、持参した豊饒飽食豊満の果実を食べて悪魔達と同じ体型まで肥満化して仲間や新入りを装うわね!

「ひゃんっ!あ~ん、バニースーツが破れちゃったからちょっと直してくるわね?」とかサキュバスに新人として挨拶を……とか頼めば目的地には向かえるハズよね?



「わ、私も食べたかったピエングがー!ピエン通り越してパオンよ!」
 鮫兎・醒闇(兎と鮫となんかの触手・f02122)はわなわなと握った拳を震わせながら大声で叫んだ。
 どうやらサキュバスの紹介していた魔悪激辛坦々麺味とやらは醒闇も狙っていた商品らしい。流石はキマイラといった所だろうか。
「潜入捜査の為ならば、バニースーツにケチャップなペイントを入れてやるわ!」
 顔を怒りで真っ赤に染めた醒闇は黄色いオムライスカラーのバニースーツに赤い塗料をぶち撒ける。
 そしてそれが乾くとすぐに身につけ、醒闇は問題のマンションへ単身突撃した。
『体脂肪はパワーよ!』
 最高級の肉や甘味、ジャンクフードまで多種多様な果実を齧りながら進むたび、二の腕が膨らみ、お腹は出て、踏み出すたびにふくらはぎが揺れる。
 影がどんどん大きくなり、周りの悪魔達が唖然とした表情で見送る中、醒闇は目当ての建物の前までたどり着いた。
「こんにちは、ここがウルトラカロリーサキュバス様のお宅かしら?」
 入口の前で落ち葉掃きをしていたブギーモンスターよりも明らかに太ってしまっていることに内心苦笑いしつつ、醒闇は問いかける。
 ブギーモンスターは突然の来訪者に驚くことなく、首を傾げた。
「ソダヨー、ナニヨウ?」
「私、サキュバス様の大ファンで、ぜひ皆さんみたいにボディーガードに就きたいと思ったの! 」
「アノドウガヲミタンダネ! デモモウ、コノマンションマンシツナノ」
 ブギーモンスターは申し訳なさそうに身を縮こまらせる。どうやらサキュバスはボディーガード募集も動画で呼びかけていたらしい。
 ならば別の角度から接触を試みようか、と醒闇が考えているとブギーモンスターは布の中の両手をパタパタと上下に動かした。
「デモアウノハイイヨ! サキュバスサマ、ファンサービスマンテン!」
「本当? いいの? ありがとう!」
 醒闇は脂肪のせいでやや合わせにくくなった両手同士を、音が鳴るように叩いた。しかしその弾みか、何かが破れる音がした。
「ひゃんっ! あ~ん、バニースーツが破れちゃったからちょっと直してくるわね?」
「アッハイ」
 醒闇は大事な所が丸裸にならないように布を押さえると物陰に引っ込んだ。

成功 🔵​🔵​🔴​

夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
食物を粗末にしていないのは良い事ですねぇ。
とは言え、放置は出来ませんが。

【伎偶】を発動し『詐術』を得意とする『従者』を召喚、私自身は『従者に紹介される人物』という体で正面から向かいますねぇ。
そして『従者』さんから「動画を拝見した」「是非彼女(=私)とコラボして欲しい」という旨を伝え、説得していただきますぅ。
悪魔さん達の善良さを考えますと、『超技術を持つ詐術の専門家』であればまず騙せるでしょう。
その際『彼女の食事量に問題無くついていける』と示す為『実際に大量の食事をして見せる試験』を受諾させれば、後は[大食い]で対処出来ますぅ。
次の動画次第でしょうし、メニューはお任せで。



「食物を粗末にしていないのは良い事ですねぇ。とは言え、放置は出来ませんが」
 夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)とその従者はマンションの一室に通され、安くもなく高くもなさそうなソファに座って待たされていた。
「オマタセシマシタ、コチラソチャデスガドウゾ」
「いえいえ、こちらこそ突然押しかける形になってしまいまして」
 お茶を持ってきたブギーモンスターが対面に座ると、従者は早速口を開いた。
「では早速本題に入らせていただきたいのですが……先日ウルトラカロリーサキュバスさんの動画を拝見しまして、是非彼女とコラボして欲しいのです」
「ホォ、コラボ」
「はい、彼女は別のプラットフォームになりますが100万再生を幾つも達成している大食い生主でして、サキュバスさんの食事量にも十分対応出来るものだと自負しております」
 そう言って従者はあらかじめダウンロードしてきたキマイラフューチャーにて投稿されているるこるの動画を見せ始めた。
 詐欺師の秘訣はたくさんの本物の中に数個嘘を混ぜ込むこと。
 真に有益な情報で人々を釣り、誤った情報すらも真実だと誤認させ、こちらに大量の利益をもたらした所で突き放す。または気づいてももう逃げられないところまで深みに沈み込ませるのだ。
 そしてどれだけ悪ぶっても根っこは善良たる悪魔は疑うということを知らない。
 動画を2、3個見終わったブギーモンスターはすっかり乗り気になっていた。
「イイデスネイイデスネ! ハヤグイオオグイドレデモイケテマスネ! ……デスガ、トツゼンダトオリョウリガ」
 数が足りなかったり苦手な物が出てしまったりするかもしれない、と心配するブギーモンスターに向け、るこるは微笑み返した。
「構いませんよ。次の動画次第でしょうし、メニューはお任せで」
「ワカリマシタ! デハサキュバスサマニダシンシテミマス!」
 そう言ってブギーモンスターは部屋から喜び勇むように飛び出していった。
「本人と接触出来れば一番良かったのですが……ここで取り付けられればどこを彷徨いてても住民に怪しまれることはないでしょう。あとは、相手の出方次第です」
「ありがとうございます、あとはこちらの仕事ですねぇ」
 この数分後、快諾の知らせを持ってブギーモンスターは帰還した。

大成功 🔵​🔵​🔵​

スプラ・プルトーイ
セイレーンのたまごあえ

セイレーン 1人
恐竜級鶏の巨大卵 1つ

1.魔界ではよくある(?)巨大卵をレイピアの一撃で割り、鮫風船の口に入れるよ。
2.汚さないように服飾品を取ったうえで、その中に僕も入る。口をしっかり閉じるよ。
3.鮫風船を飛び回らせ、激しくシェイク!中身が均等になるまでしっかりとね。
4.あうぅ…目が回った…口から出すと黄色のトロトロスライム状の液体が…。落ち着いたら身体を再形成だ。
5.服飾品を元通りにして完成!
着色料不使用、天然素材の黄色セイレーン、完成だ!
質量が増えてまるっとしてしまったけど、これなら悪魔たちも納得かな?体形も似ているし。
消化すれば色は戻るけど、カロリーは心配かも?



「本日は『セイレーンのたまごあえ』を作りたいと思います」
 ブギーモンスター達の前でそう宣言したスプラ・プルトーイ(鮫風船の王子様・f27450)の後ろには鮫風船と巨大な白黒のまだら模様の卵が鎮座していた。
「材料はセイレーン1人、恐竜級鶏の巨大卵1つとなっています。この卵は魔界ではよくあるので、割と簡単に入手できると思うよ」
 ただこの場にセイレーンはスプラしかいない。そんな疑問をブギーモンスターが口に出す前に、スプラが卵をレイピアの一撃で割ると、中身が地面にぶち撒けられる前に鮫風船が大口を開けて中身を全て飲み込んだ。
 それにより鮫風船が丸々と膨らむ中、スプラはあらゆる服飾を外すと口を上に向けた風船の中に飛び込んだ。
「材料を全部入れたら一気に混ぜます。中身が均等になるまでしっかりとねっ!?」
 スプラが説明し切る前に、口をしっかり閉じた鮫風船は激しく地面を跳ね、飛び回り出す。
 凄まじい悲鳴が響き渡らせた後、止まった鮫風船の口が開く。するとそこから黄色のトロトロスライム状の液体がこぼれ出て来た。
「あうぅ……目が回った……」
 地面に伏せっていたスプラの声を発する物体は平衡感覚と落ち着きを取り戻すと人の形を再形成し、汚れないように傍に置いていた服飾品を元通りに着直す。
「あとはケチャップの赤色を差し色に加えるのがポイントだ。このままだとサキュバス君のファンは名乗れないからね」
 そう呟きながら事前に準備しておいた赤い花を羽根付き帽子に括り付けてから被る。
「これで着色料不使用、天然素材の黄色セイレーン、完成だ!」
 そうして満足気に胸を張ったスプラの体は玉子が入った分、縦にも横にも大きくなっていた。
「質量が増えてまるっとしてしまったけど、これなら君たちも納得かな? 体形も似ているし」
 ちなみに体内で玉子を消化すれば色は元通りに戻るそうだ。カロリーについては……お察しである。運動、がんばろう。
「ソンナ、サキュバスサマノタメダケニカラダマデカエテクルナンテ……スゴイファンセイシン! オソレイリマス!」
 体を張ったスプラの変身は、布を取り替えるだけで済ませてきたブギーモンスターの心を撃ち抜き、サキュバスへの仲介を約束するほどのインパクトを与えるまでに至った。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 ボス戦 『ウルトラカロリーサキュバス』

POW   :    これがカロリーの化身たるわたくしの真の姿ですわ♪
全身を【身長10メートル&体重測定不能の真の姿】に変える。あらゆる攻撃に対しほぼ無敵になるが、自身は全く動けない。
SPD   :    カロリーの祝福を差し上げますわ♪
攻撃が命中した対象に【豊満すぎる豊穣の呪い】を付与し、レベルm半径内に対象がいる間、【止まらない体重増加や膨張】による追加攻撃を与え続ける。
WIZ   :    もっと太って素敵になりましょう♪
自身が装備する【カロリーが溢れる宝玉】から【降り注ぐ超高カロリーの波動】を放ち、レベルm半径内の敵全員にダメージと【身動きできないほどの超肥満化】の状態異常を与える。

イラスト:とのと

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は鮫兎・醒闇です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「あらあら、今日はお客さんがいっぱいなのね?」
 大量のDが積み上げられた部屋で一枚一枚硬貨を数えていたサキュバスはブギーモンスターからのお願いを受け、たわわに実った脂肪を揺らしながら螺旋階段を降りていく。
 そして階下に待っていた訪問者の姿を見つけると、慌てふためいて後ずさった。
「あ、あなた、猟兵じゃない!? 何をしにここへ来たの!?」
「サキュバスサマ、イカガシマシタ?」
 状況が理解出来ず体を傾げるブギーモンスターを尻目にサキュバスは脂汗をかき始める。
「……まだ、私の野望には足りないのよ! こんなところで終わってたまるものですか!」
 そう叫ぶサキュバスの体からは謎の威圧感が漂い始めていた。
鮫兎・醒闇
「そこのデブサキュバス!ピエングを賭けて勝負なさいッ!」(デブバニー状態で)

勝負は生放送強制肥満化対決!
体重増加に耐えられなくなったほうが負けよ!
大食い20、限界突破10を意識してユーベルコード宝貝「マヨ乾坤網」発動!
肥る速度も肉量も最大設定で!

サキュバスの肥育攻撃は全て受け入れるわ!るこるちゃんも私も限界肉量には自信があるし!

「げふぅ!……な゛がな゛がや゛る゛わ゛ね゛!」(部屋いっぱいに膨れ上がるバニー)

サキュバスが10メートルの真の姿になった場合はマヨ乾坤網を自分で飲んで肉量で圧倒したり、サキュバスに直飲みさせて防御に対抗してみるわ!たとえ屋敷が崩壊しても太るのをやめないし太らせ続けるわ!


夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
おや、御出での様ですねぇ。
それでは、宜しくお願い致しますぅ。

巨大化されておりますが、その状態ではほぼ動けない様ですねぇ。
でしたら【掠写】を使用して鏡に映しつつ、敢えて一時スルーし『FBS』を四肢に嵌め飛行、潰されない様上側を移動しながら『FTS』で『D』の回収を始めましょう。
配信で使う予定の『大量の食糧』や『装備する宝玉(予備含む)』等、食事やカロリーに関連する何かも、可能な限り回収しますねぇ。
相手が解除して妨害に来る様であれば、相手の上に移動しつつ【掠写】でコピーした【カロリーの化身】を発動、『身長10m&体重測定不能の肥満体』に変身し[重量攻撃]で圧し潰しましょう。



「おや、御出での様ですねぇ」
「あ、あなた、猟兵じゃない!? 何をしにここへ来たの!?」
「そこのデブサキュバス! ピエングを賭けて勝負なさいッ!」
 後ずさったサキュバスを、醒闇は顔を色んな意味で膨らませながら指差し宣言する。
「勝負は生放送強制肥満化対決! 体重増加に耐えられなくなったほうが負けよ!」
「……まだ、私の野望には足りないのよ! こんなところで終わってたまるものですか! やってやろうじゃないわよ!」
「それでは、宜しくお願い致しますぅ」
 とにかく何が推しの心を逆立てさせているのか分からないまま、ブギーモンスターは生放送の準備を始める。そして放送枠は建てられ、蓋絵も外された。
「みんな、お腹空いてる? ウルトラカロリーサキュバスちゃんのグルメちゃんねるへようこそ♪ 今日は、私を倒そうと挑んできた命知らず2人との生放送大食い対決よ!」
「ちょっと、勝手にルールを変えないでよ! 強制肥満化対決でしょ!?」
 凄まじい画面内の肉の密度に視聴者からの期待が集まる中、サキュバスに醒闇が噛みつく。しかしサキュバスは舌打ちしながら立てた人差し指を振った。
「ただ食うだけ、太るだけじゃあおもしろくないでしょう? だから、これを使うわ」
 そう言って取り出したるは桃色の宝玉。それを見た瞬間、醒闇とるこるは自分の肉体が勝手に揺れたのを感じた。
「この宝玉を見た者は皆等しく肥ゆっていくわ。そして自分の脂肪で動けなくなるまでどれだけピエングを食べることができるか……中々にやりごたえがあると思わない?」
「そういうルールなら大歓迎よ!」
 下の階からブギーモンスター達の手によって湯切られ、ソースが和えられたピエングがぞくぞくと部屋の中に運び込まれる。
「さぁ、はじめるわ♪」
 この勝負に制限時間などいらない。3人は箸を綺麗に割り、凄まじいスピードで吸い出した。
「味によるペースの違いを防ぐため、今回はオーソドックスな物を使ってるわ♪ 皆真似するときはのどに詰まらせないようにゆっくり食べようね♪」
「さすが人気生主、まだまだ余裕がありますねぇ」
「げふぅ! ……な゛がな゛がや゛る゛わ゛ね゛!」
 そうして3人の前にはまるでわんこそばのようにソースのついた空箱が積み重なっていく……はずだった。
「ぢょっど、それ、反則じゃなくて!?」
 しかし供給は2桁に届く前に止まってしまった。なぜならブギーモンスターが入ってくるはずの扉がサキュバスの膨れ上がった体で塞がれてしまったからだ。
「うふふふふ、『これがカロリーの化身たるわたくしの真の姿ですわ♪』さぁ、どうしますの? 今のところだと私が一番多く食べてるし太ってるわよ~♪」
 憤慨する醒闇を尻目に、渡された最後のピエングを平らげたるこるはまだそれほど膨らんでない四肢にFBSを取り付けた。
「巨大化されておりますが、その状態ではほぼ動けない様ですねぇ。……なら、ちょっと自分で取ってきますねぇ」
 そして最寄りの窓をおもむろに開けるとそこからダイブした。身動きの取れないサキュバスは声をあげただけでそれを止めることは出来なかった。
「すいませぇん。サキュバスさんが扉を塞いじゃったのでピエングを貰いにきましたぁ」
 準備によって半ばゴミ屋敷と化しておる厨房にるこるが顔を出すと、催促が止まって一休みしていたブギーモンスターのうちの一体が立ち上がった。
「ア、ワザワザドウモ。トリアエズ2コデイイ?」
「いえ、ここに準備できてる分全部でお願いしますぅ」
 そう言いながらるこるは受け取ったピエングを浮遊する4基の宝玉に近づける。するとピエングの姿は一瞬でかき消えた。ざわめくブギーモンスター達の前で、るこるは何もない所からピエングを取り出す。
「もう一回手を伸ばすと……こう、取り出せるんですぅ」
「タシカニソレナライッパイハコベル! イイヨ、ゼンブモッテケー!」
 そして大量のピエングを抱えて、るこるは部屋に戻ってきた。
「ただいま戻りましたぁ」
「でかした!」
「うっ、せっかく塞いだ意味がないじゃないの! なら今度は窓も巻き込むようにして……!」
 醒闇が笑顔で出迎える中、サキュバスはいつのまにか元の体形に戻っていた。しかしこのまま相手に好き放題させ放しというのは癪に障る。
『大いなる豊饒の女神、その名の下に全てを映し取る『祭器』を此処にお与え下さい。』
 るこるはどこからともなく取り出した鏡に祈りを捧げると、急激に巨大化していき先程のサキュバスと同等の体へと変貌した。
「あぁ、体勢が、崩れちゃいましたぁ~」
 そして棒読みで叫びながら体を傾かせるとあまりの大きさに逃げきれなかったサキュバスの体を潰した。
「ぐえっ」
「醒闇さん、今のうちに、リードを」
「もちろんよ! 『肥やせ。マヨ乾坤網!世界がお肉に包まれますように!』」
 醒闇はスパートをかけるべく、隠し持っていた乳白色の網を放り投げる。するとそこからマヨネーズがまるでシャワーのように真下にあったピエングに降り注いだ。
「これぞ大食い奥義『味変』! 調味料で味を変えることで飽きが来るのを先延ばしにするわ!」
 そう言って醒闇はピエングを頬張る。もともと肥え上がっていた体はさらに膨れだし、伸縮性のあるはずの布が悲鳴のような音を上げだした。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

スプラ・プルトーイ
せっかく料理(自分自身)をして、ちょっと惜しいけど倒させてもらうよ!
戦法は【シューティング・スター】による連続突撃!相手ユーベルコードの範囲外でターンし、範囲内にいる時間を極力短くするよ!時にはシンプルな戦法が最も有効な場合もある!突撃あるのみだ!
(連携・太らせ描写OK)



「せっかく料理をして、ちょっと惜しいけど倒させてもらうよ!」
 そう叫ぶスプラだがその手に箸は握られていない。だがピエングはしっかりと抱えていた。どういうことかと言えば……。
「ちょっと、なんで食べようとした瞬間にピエングが消えるのよー!」
 サキュバスの元に運ばれてきたピエングを片っ端から奪っていたからだ。
 あれから、正直あのまま潰し続けて醒闇に任せていても勝てるけれどもそれはそれでお腹的に辛い、とのるこるからの訴えを受け、3人は改めてカメラの前に座り直し、ピエングに向かうことになっていた。
 しかしまたいつサキュバスの気が変わってまた妨害行為をしてくるか分からない。
 ならばこちらからも仕掛けてやろう、とスプラは動き出したのだ。先に手を出してきたのはあちら側、良心は少しだけしか痛まない。
 サメ型フロートに乗りながら部屋を駆けたスプラは運ばれるのを待つピエングの山に戻しては再びサキュバスの元に特攻していった。
「もう、どうなってるのー!」
 しっかり右手の箸と左手で握っていたはずのピエングがまた消えたことでサキュバスは嘆きの声を上げる。
 あくまで高速で動いているだけで透明化はしていないため、ピエングをかっさらった黄色い残像はしっかりとカメラに捉えられており、コメントでも指摘する者が相次ぐ。しかし悪事が美学である悪魔達から非難するコメントは一切なかった。
 そしてそれによってスプラの存在に気づいたサキュバスは差し出されたピエングへすぐには手を出さず、襲い掛かってくるのを待ち受ける。そして黄色い巨体が迫ってきた瞬間に叫びながら手を伸ばした。
「あなたの仕業ね、返しなさい!」
 サキュバスの手がマントに引っかかる。つんのめってしまったスプラはフロートの上から引きずり落された。
「あなたね悪い子は! そんなあなたには『カロリーの祝福を差し上げますわ♪』」
 そう叫んだサキュバスは控えるブギーモンスターに引き渡さず、あっさり手離した。その隙を逃さず、スプラはすぐにフロートの上に戻る。
 しかしスプラの体はどんどんフロートに沈み込み、嫌な音を立て始めた。
「ふふふ♪ 私に近づけば近づくほどあなたはどんどん太っていくわ♪ そうなったらもう同じ動きはできないわよね?」
 サキュバスの挑発するような笑いにスプラは歯を食いしばる。確かに窓や鏡を見る必要がないくらい、自分の体は膨らんでしまった。
 だが、このフロートは自分自身でもある。どれだけ太らせようと速度が落ちることはない。捕まる危険性は増えたけど。
「太った程度で僕を止められるなんて思わないで! 握れる限り『鮫と共に! 闇夜を切り裂く流星となろう!』」
 そう叫んでスプラがサキュバスのピエングをひったくる。顔をこわばらせながらサキュバスが伸ばした手は、空振った。

成功 🔵​🔵​🔴​

夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
おや、大食い対決になったのですねぇ。
それでは、其方で進めましょう。

先程の『変身』が解けたら【豊饒現界】を発動し[大食い]を強化、[早食い]の心得も合わせて多少遅れていた分を取り戻しますねぇ。
同時に[怪力]も強化出来ますから、食事量に『宝玉』、更に『呪い』の効果を受けたとしても、相当桁違いの体重まで問題無く支えられますぅ。
また『より肥った方が勝ち』とするなら、所持品の『魔紋』を発動し摂取カロリーを大幅増、飲料も『ミルクティ』にして一気に増量しましょう。

鮫兎さんにとっては『縁』の有る方の様ですし、必要に応じ補佐に回りますねぇ。
残った食べ物や『D』は、全て『FTS』に回収を。



『大いなる豊饒の女神、《楽園の地》の豊かなる恵みと力をお貸しくださいませ。』
 サキュバスによって止められていた分とサキュバスを止めていた分、るこるの前にあるピエングの箱の塔は2人よりも低い。
 遅れた分を取り戻すべく、るこるは女神に祈りを捧げることで【豊饒現界】を発現させてひたすら啜っていた。
 食事等の摂取カロリーを三千倍にする魔紋が艶かしく輝き、消化機能を促進する薬品が入った高カロリーミルクティーが口の中の香辛料の効いたソースの味を洗い流す。
 醒闇が持ち込んだマヨネーズの網と同様、ミルクティーの持ち込みをレギュレーション違反だと非難する者はここにもコメント欄にもいない。
「ふぅ、ただ太るだけならもう少し楽なのですが」
 ただでさえ多い食事量に加え、宝玉とサキュバス自身の呪いの効果を受け、3人の体は桁違いの体重に達し始め、あちこちに限界がきているはずだ。現にるこるも胸がつっかえて両手でピエングの箱を掴むことが出来なくなっていた。
 だが体重増加をフォローするための怪力を発揮することで、体を脂肪で膨らませながらも食事のペースを落とすことはなかった。
「ふふ……なかなかに、しぶといわね。でも、そうじゃなかったら、わざわざ討ち入りしに来るわけがないか♪」
 箸からフォークに切り替え、パスタのように巻き取り、顔を前に動かして受け入れにかかったサキュバスは咀嚼しながら2人へ挑戦的に微笑みかける。
「でも、私負けないわよ♪ 別のプラットフォームで100万再生達成したらしいけど、このプラットフォームは私のホームなんだから! 私はこのピエングだけを食べてあなた達を倒してみせるわ!」
 その宣言にコメント欄が盛り上がり、大量のスーパーチャットが飛び交う。どうやら同じ動画投稿者・生放送主とあってサキュバスにはるこるに対抗心を抱いているようだ。
 ただ今回の主目標はサキュバスを倒すことではなく、彼女が貯め込んでいるDを根こそぎ回収することだ。
 彼女がDを保管している部屋はピエングを取りに行った帰りに発見済み。そしてFTSは一ヶ所に全て集まってなくてもその性能を発揮出来るし、光線を放つことで人の手を借りずとも収納することが出来る。
 新しいミルクティーを取り出すためFTSに接続されている倉庫の中へ伸ばした手に丸くて小さい金属の物体が当たる。その感触にるこるは思わず笑みをこぼした。

成功 🔵​🔵​🔴​

七光・来栖
遅れたようですけど見張りは出払ってるわ中の悪魔はコロコロで動きが遅いわでここまで来るのは造作もなかったわ!

あれがターゲットのサキュバスと例のピエングね?見てるうちにどんどんお腹が空いてきましたわ…
ちょっと給仕さん?その手に持ったピエングを私にくださらない?サキュバスに持ってくはずの物だから渡せない?尚更好都合!ここは新入りのフリでサキュバス様に一刻も早くこの体を肥すよう言われたと嘘をつきましょう!
Dの保管場所を探させてた取り巻き達にも同じ嘘をつかせピエングを食べ尽くすよう伝えますわ!

ゲフッ…いつの間にかパンパンに肥えて…ってカメラがこっち向いてる⁉︎いつから撮られてました!?



 ピエングの準備のために見張り役が全員出払ったマンションの階段を七光・来栖(探索者のお嬢さん・f21928)は荒い息を吐きながらひたすら登っていた。
「だいぶ遅れてしまったようですけど……何とか間に合ったようですわね!」
 ちなみにエレベーターはいくら待っても全然来ず、使うのを諦めたのだが……その原因は最上階に着くとすぐに分かった。
「ハイ、ドンドンモッテケー!」
 エレベーターはピエングの輸送のために使われていたのだ。
 それを尻目に、開きっぱなしのドアから覗き込むと誰かの贅肉と桃色の球体が垣間見えた。
「あれがターゲットのサキュバスと例のピエングね? 見てるうちにどんどんお腹が空いてきましたわ……」
 激しい運動の後だからか来栖の腹の虫が暴れ出す。そして空きっ腹にソースの濃厚な香りは毒でしかない。来栖は我慢できずピエングを運ぶブギーモンスターを呼び止めた。
「ちょっと給仕さん? その手に持ったピエングを私にくださらない?」
「バカイウナ、サキュバスサマニモッテイクモノ、ワタセルワケナイジャナイ」
「何を言ってるの、私はサキュバス様に一刻も早くこの体を肥すよう言われたのよ」
「イヤイヤイヤ、ダカラトイッテ、サキュバスサマノショクジヲトッテイイワケアルカ」
 サキュバス至上主義とはいえ、簡単には騙されず至極当然の返しをしたブギーモンスターへ来栖はムッとした表情を浮かべ、掴みかかった。
「ウワーナニヲスルー!?」
「話し合いで済めないなら実力行使しかないでしょう!」
 そんな時、Dの保管場所を探すために別に動いていた取り巻き達が合流してきた。
「来栖様、Dですがすでに夢ヶ枝様の……って何をされているのですか!?」
「何を言ってるのあなた達! サキュバス様に一刻も早くこの体を肥すよう言われたじゃない! だからすぐにあそこのピエングを食べ尽くすのよ!」
 その言葉から取り巻き達は今、来栖様は大食い勝負の妨害をしようとしており、「サキュバス様のため」というのは平和的に解決しようとした嘘の名残りなのだと、好意的に解釈した。
「わかりました! 御援護いたします!」
 そしてブギーモンスター達の奥にあるピエング求めて、飛びかかった。
「ヌワー、ナニヲスルー!?」
「イ、イッカイカラオウエンヲー!?」
 黄色い布が飛び交う中、お目当てのピエングを一箱手に入れた来栖はあっという間に完食した。
「ゲフッ……いつの間にかパンパンに肥えて……!?」
 そして空腹が落ち着いたことにより、来栖は自分の体に起きた異変に遅ればせながら気づく。
「サキュバスサマノホウギョクミタヒトミンナコユル、トウゼン」
「ってカメラがこっち向いてる!? いつから撮られてました!?」
 答えを送った者の手に握られていた機械に来栖が青褪める中、ブギーモンスターは肩をすくめるのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

鮫兎・醒闇
【連携歓迎・肉量手加減無用】
「ピエングも食べつくすし、あなたのカロリーも全部吸い尽くすわ!」(縫い目から弾け飛ぶバニー服)

ユーベルコード暴飲暴食・グラトニーモード発動!
マヨで味変したピエングを食べまくりながら、サキュバスのカロリーが溢れる宝玉も私の鮫型触手で丸のみして体脂肪に変換してやるわ!
カロリーの祝福を受けてもむしろサキュバスの唇を強引に奪って栄養を搾り取るつもりで!

「さあ、すべてのカロリーを失って消滅しちゃいなさい!」(膨らみ続けるバニー)



 外的要因の乱入により供給が再び止まる。しかし先程と違い、サキュバスもるこるも新たなピエングを求めて外に出ることは出来なくなっていた。
「これは、あとは、部屋のだけになりそうね……」
 ピエングを食べながら座り込むサキュバスの服はもうすでに限界を迎え、ただの布切れとなって床に散らばっている。なおBAN対象になる部位はとっくのとうに画角から外れたため、放送が強制的に終了することは無かった。
 すっかり流しムードに入っているサキュバスだったが、まだまだ食い足らないと言わんばかりに醒闇は目を光らせる。
「ピエングも食べつくすし、あなたのカロリーも全部吸い尽くすわ!『体脂肪はパワーよ!』」
 限界を迎えたバニー服が縫い目から弾け飛び、背面から生え出た鮫型の触手が蠢く。そして鮫は頭からピエングの山を飲み込むと、あっという間に空になった箱を口から噴き出した。
「なっ、一つの口じゃ飽き足らず二つ三つといくというの!?」
 吐き出された箱をブギーモンスター達が慌てて回収する中、醒闇も触手に任せずマヨネーズをかけたピエングを本来の口にも流し入れる。
 本領発揮ともいえるラストスパートにコメント欄も盛り上がりをみせるが、ついに用意されていたピエングが底をついてしまった。
「サキュバスサマ、モウキンリンノピエングハゼンブナクナッテシマイマシタ! クルマハシラセテエンポウマデカイニデマスカ?」
「いえ、もう、いいわ……これより集計作業に……」
「何を言っているのかしら? まだまだあるじゃない」
「え?」
 鮫が桃色の宝玉をおもむろに飲み込む。宝玉の光を独占した鮫がどんどん膨らんでいく中、醒闇は捕食者が獲物を見定めたような目でサキュバスを見つめていた。
「あなた、自分をカロリーの化身って言ってたわね……」
 何をしようとしているのか気づいたサキュバスは甲高く短い悲鳴をあげて逃げようとするが、肥え切った体を2本の足が支えれるわけがなく一切動けない。そうこうしているうちに醒闇の顔は間近に迫り、強引に唇を奪われた。
 突然の百合要素に一部から歓声があがるが、繰り広げられる光景を前にすぐに途絶える。なぜなら醒闇の体がさらに膨れ上がるのに対し、サキュバスの体はどんどん萎み始めたのだ。
 サキュバスは自由が効くようになった手足を動かして必死に離れようと足掻くが、自分よりも遥かに大きく重い物体を動かすことは叶わない。
 息継ぎのために唇が離され、サキュバスは床に転がる。天井どころか部屋全体を埋める存在となった醒闇は褐色の肌を震わせながら叫んだ。
「さあ、すべてのカロリーを失って消滅しちゃいなさい!」
 腰が抜けたサキュバスは生きるために、自らの体を巨大な肉塊へと再び変貌させる。しかし身動きの取れない醒闇にとっては相手が自分とキスするために大きくなってくれたようでしかなかった。
「あら、わざわざそっちから来てくれるなんて、ありがとう!」
 ハリボテでしかないサキュバスの体は再びの口付けの前に一瞬で吸い込まれ、醒闇の体内に消えてしまった。
「はー……ごちそうさまでした!」
 手を合わせられない醒闇は両腕を突き上げながら、感謝を込めた言葉を口にした。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 日常 『デビル盛り食堂』

POW   :    特大サイズのメニューを難なく美味しく完食する

SPD   :    テクニックを駆使して大量の料理をうまく食べ切る

WIZ   :    普通の量の料理を優雅に楽しむ

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 食堂「インフェルノ」。
 「態度が悪すぎてイカす」などではなく、とにかくめちゃくちゃ量が多い上に味で高評価を得ている人気の飲食店である。
 ちなみに最初は恵まれない人にも少ないお金で腹一杯食べてもらう、という慈善行為でこの食堂を始めた店主は「食べきれなかったら法外の値段を払ってもらっている」「どれだけ来るか分からない客のために大量の食品を買い込み、使いきれずに捨ててしまっている」という悪虐をしている……という主張をすることでデビルキング法の追及を掻い潜った剛の者だったりする。
 そんな店主渾身の大盛りグルメを求めて今日も大食い自慢の悪魔達が空っぽのお腹を満たすべく、足を運ぶ。
「なあ、見たか『ウルトラカロリーサキュバスちゃん』の配信」
「ああ、見た見た。あれ、あれからどうするんだろうな。流石に手品とかだよな?」
「どうなんだろ、それだったら放送内に戻ってきただろうし慌てた感じでアシスタントが放送を切ったし……」
 そんな料理を待つ悪魔の中に視聴者がいたらしく、待つ間そんな声が漏れていた。
鮫兎・醒闇
「手品じゃないわ!なぜならウルトラカロリーサキュバスは……この私が食べたから!」(ドヤァ…

前菜のピエングも食べたし奪ったDで店中のお客さんと一緒に宴の始まりよ!注文は……全メニューを全て!
だけど食い散らかす真似は一切しないわ!お米一粒でもお残しはしないことで暴食の悪魔に私はなる!(ドヤァ

「店主ー!一番カロリーの高いメニューをもってきなさいッ!」(揚げピザの揚げバター乗せチーズマシマシサンドを完食)


スプラ・プルトーイ
いやー、解決してよかったよかった!
さて、この伸縮の効くソーダ水の体を活かして食べて食べて食べ尽くそうじゃないか!たまには、脇目もふらず暴飲暴食という悪事を尽くすのもいいものだよね!食べた後少し落ち着いたら、少しでもカロリーを消費するべくダンスでもしようじゃないか!(ボヨンボヨン体を揺らしつつ踊り…)あっ!?床が抜けた…お腹がはまって…っすまないが引っ張り上げてくれないか…(もにゅもにゅ揉まれながら大勢で持ち上げられ)…ふう…修繕費は回収したDから出そう…。ふりかえると、なかなかできない楽しい経験をしたね。…大きなお土産も残ったけど。(横幅の方が広い肥満体)
(諸々の描写遠慮不要)


夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
さて、『D』の扱いですが。
折角ですし楽しみましょう。

大量のピエングのカロリーは当然、『宝玉』のカロリーも摂取済の分は残る可能性が高い以上、多少収まっても体型は暫く戻らないでしょうねぇ。
それでは、現状を利用しましょうかぁ。

『食堂』で『D』の許す限りの品を注文、出来るだけ『高カロリー品の大盛』をお願いしますねぇ。
そして【渺喰】を発動、満腹中枢停止と消化吸収機能の強化で、『即座に消化吸収が可能になる状態』とすれば、文字通り無限に食べられると共に、食べる端から増量する状態になりますぅ。
更に『魔紋』を加えた桁違いの増量を動画とし、サキュバスさんのインパクトの上書きを試みますねぇ。


七光・来栖
何かわからないけど解決したのね!折角使えるお金があるなら無論使わせてもらいますとも!祝賀会も兼ねて盛大に豪遊よ!

じゃあメニューのここからまでここまでくださいな!一人なら兎も角取り巻きも沢山いるから心配はご無用!なんだったら取り巻き達にも各々好きなものを頼ませるわ!

え゛ふぅ…完全に満腹のその先に到達し始めてますわ…
変なモノでも入っていたのか食べ過ぎか、取り巻き達も全員破裂しそうな球体のごとき体型になり果ててます。私もこのステーキさえ食べきれば私のプライドは守られるはず…

…ところで今回の任務、やせ薬的な代物はございませんの?無ければこのままゴロゴロ転がりながら帰ることになりそうですわ…



「手品じゃないわ!」
 突然背後からかけられた声に悪魔達が振り返ると、そこには元の体格に戻った腰に手をあて、ドヤ顔で胸を張る醒闇の姿があった。
「なぜならウルトラカロリーサキュバスは……この私が食べたから!」
 生放送が終わってからまだ1時間も経っていないにもかかわらず、細身になっている醒闇の姿と脳内に残った終わり際の姿と一致せず、呆気に取られて悪魔達は言葉を発することが出来ない。その後ろでは同じく動画で見た覚えのある面々が椅子を引いて座り出している。
「いやー、解決してよかったよかった! さて、この伸縮の効くソーダ水の体を活かして食べて食べて食べ尽くそうじゃないか!」
「何かわからないけど解決したのね! それならよかったですわ!」
 ただこちらは醒闇と違って太ったままであった。
 大量のピエングのカロリーは当然、合間に挟んだミルクティーや宝玉のカロリーも摂取済の分は残る。多少収まっても体型は暫く戻らない……というより戻っている醒闇の方が異常なのだ。
「ふりかえると、なかなかできない楽しい経験をしたね。……大きなお土産も残ったけど」
 消化が進んで元の水色に戻ったものの、横幅の方が広くなってしまった肥満体形の腹をつまんでは離す。明らかに気にしてる素振りをみせるスプラを微笑ましい目で見ながら、るこるはFTSに手を突っ込んだ。
「さて、回収した『D』の扱いですが」
 贅肉を震わせながら取り出されたDは、野次馬に集まってきた悪魔達が息を飲んで目を見張るほどの量があった。これがどれほどの価値を持っているかは詳しくないが、メニュー表の価格を見る限りこれだけあるなら万が一残してしまったとしても違約金を払うことは容易い。残す気はさらさらないが。
「おそらく、というより確実に皆さん満足できる量の品々を注文できると思いますぅ。折角ですし楽しみましょう」
「折角使えるお金があるなら無論使わせてもらいますとも! 祝賀会も兼ねて盛大に豪遊よ!」
「あら、あのサキュバスすんごい稼いでたのね」
「人気の生主さんってこちらでもすごいんですねぇ。でもそうじゃなかったら私達とブギーモンスターさんたちの体重を余裕で支えられるあのマンションは建てれてませんよ」
「そういえば。……普通の建物だったらとっくのとうに床が抜けてただろうね」
 あまりに平然と勝負が進んでいたために頭から抜けてしまっていたと、スプラは首を振る。一方でその激戦の一部始終を見てなかった来栖は通常メニューと期間限定メニュー、ドリンクメニューと細かく分けられているメニューを一通り目を通し終わり、ウェイターを呼んでいた。
「じゃあ……メニューのここからまでここまでくださいな!」
 一人なら兎も角、取り巻きも沢山いる故に残す心配は無い。なんだったら取り巻き達にも各々好きなものを頼ませようと思った来栖に醒闇は舌打ちしながら指を振った。
「何遠慮しちゃってるの来栖ちゃん。注文は当然……『全メニューを全て』よ!」
「へ?」
「あ、出来るだけ全部大盛をお願いしますねぇ」
「えっ!?」
 両脇に座る二人が口にした埒外のオーダーに来栖の首が忙しなく動く。そして考え直させる間もなくオーダーは通され、厨房は凄まじい戦場と化した。
「『大いなる豊饒の女神、その深淵へと私の身をお導き下さい。』いただきます」
「いっただきまーす!」
 そしてドリンクだったり生野菜だったり冷凍食品だったり、提供するのに時間を要さない品々がテーブルを埋め尽くしたところで勝利の宴は幕を開けた。
「たまには、脇目もふらず暴飲暴食という悪事を尽くすのもいいものだよね!」
「店主ー! 一番カロリーの高いメニューをもってきなさいッ! おかわりよッ!」
 揚げピザの揚げバター乗せチーズマシマシサンド、という名前からして暴力的カロリーを連想させる品を完食した醒闇から追加のオーダーが飛び、元から伝票がさらに伸ばされる。
 ただし食い散らかして量を少しでも減らすような真似は一切しない。「お米一粒でもお残しはしないことで暴食の悪魔に私はなる!」とは醒闇の談である。
 前菜から主菜・デザート、肉料理に魚料理、ご飯もの、麺類、パンまで順序関係なく運び込まれていく料理が次から次へと猟兵の胃袋の中に吸い込まれていく。その様に一部大食い自慢の悪魔達の心が折れたのは言うまでもないだろう。
 ちなみに達成感か汗か充実感か、厨房で激務にあたる店主の肌はつやつやしていた。
「え゛ふぅ……完全に満腹のその先に到達し始めてますわ……」
 そうして最初に頼んだ品々が出払い、取り巻きたちが緩めた服とベルトの合間から出した腹を満足そうに撫でる中、来栖だけは破裂しそうな球体めいた体形になってしまっていた。同じ厨房から出された物を食べていたはずなのに、これもまたあの変な桃色の球体の効果なのだろうか?
「おいたわしや、来栖様……」
「そんな目で見ないで! でも、このステーキさえ食べきれば、私のプライドは守られるはず……」
「そうです! 頑張ってくださいませ来栖様!!」
 転がりだしそうな体を支えてもらいながら、来栖が切り分けられたステーキに手を伸ばす一方でスプラは席を立っておもむろに踊り始めていた。
「少しでもカロリーを消費するべくダンスでもしようじゃないか! ……あっ!?」
 ボヨンボヨン体を揺らしつつ踊っていたスプラであったが、何度か跳ね、着地した瞬間に木材が折れる音と共に落ちてしまった。
「床が抜けた……お腹がはまってっ……すまないが、引っ張り上げてくれないか……」
 救援要請を受け、来栖のトリマキーズと悪魔達に総出でもにゅもにゅ揉まれながら持ち上げられたスプラは深い息を吐いてから額を拭った。
「……ふう……修繕費は回収したDから出そう……るこる、お願いできるかな」
「はい、もちろんですぅ」
 呼び捨てながら凄まじく申し訳なさそうに身を屈めたスプラにるこるは口と手を使って伸ばしていたチーズを切ってからにこやかに答える。
 満腹中枢の停止と消化吸収機能の強化で『即座に消化吸収が可能になる状態』となったるこるは文字通り無限に食べられる状態となる一方でその体積を増やしており、すでに椅子から降りて床に直に座っていた。Dを使うべきなのは分かっているが、使うためにわざと物を壊してしまうのは違う気がしたからだ。
「……ところで今回の任務、やせ薬的な代物はございませんの? 無ければこのままゴロゴロ転がりながら帰ることになりそうですわ……」
「やせ薬? ……あー! ダンジョンメーカーの時のあれね! あれならみんな学園に寄付しちゃったけど……消化促進剤なら」
 来栖の絶望し切った表情に求められているのはそれではないことを察した醒闇は手で銃の形を取る。
「あとは【暴飲暴食返し】かしらね。犠牲者が必要になるけど」
 その言葉に来栖は反射的に取り巻きを見てしまったが、それを提案することは理性が押しとどめた。
「まぁ、そこは私が請け負うわ。すぐ痩せられるし」
「鮫兎さん……!」
「でも、インフェルノを満喫し切ってからね? 店員さーん、まだ地獄鶏の全身揚げってあるかしら?」
「ま、まだ食べるんですの……!?」
 救世主を見たかのようなうるうるとした瞳は驚愕の現実を前に一瞬で引っ込んだ。
 この日、インフェルノは営業時間を大幅に前倒して閉店し、創業史上最高の売り上げを計測したことは言うまでもない。

 それから数日後、デビルキングワールドの動画サイトに新しいチャンネルが開設された。
「皆様はじめまして、夢ヶ枝・るこると申します。本日からこちらにも定期的に動画を上げたいと思っておりますので、よろしくお願いいたしますぅ」
 自己紹介の動画と共に上げられたのは、魔紋を加えたことによる桁違いの増量の一部始終である。同じ物を同じだけ食べているのも関わらず、肉付きにどんどん差が出ていく様に悪魔達は凄まじいインパクトを受け、SNSで軽くバズりもした。
 そして視聴者とは現金な物でいつ次の配信をするか分からないチャンネルよりも、定期的にあがるチャンネルの方に興味は移ってしまうものだ。
 例の生放送から完全に沈黙してしまったウルトラカロリーサキュバスちゃんのグルメちゃんねるは登録者数が完全に0になることはなくとも、別の生主に埋もれる形で次第に忘れ去られていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年08月01日
宿敵 『ウルトラカロリーサキュバス』 を撃破!


挿絵イラスト