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魔界賭博目次録

#デビルキングワールド #デスゲーム #アホギャグ #ネタ歓迎 #ノリと勢いだけでOKです

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●リトライを要求します!
「自分から危険なゲームに率先して参加するって……デビルキングワールドの悪魔が考えることって、やっぱり分からないよ……」
 いったい、彼らの中の常識とは、どのようになっているのだろうか。あまりに無茶苦茶な行動に頭を悩ませつつも、日紫樹・蒼(呪われた受難体質・f22709)はデビルキングワールドで、オブリビオンが新たな事件を起こしそうだと説明を始めた。
「皆も知っていると思うけど、デビルキングワールドの悪魔って、他の世界の人達と比べても物凄く強いんだよね。ヒーローズアースなんかに召喚されたら、何の努力をしなくても、ヒーローやヴィランになれちゃうくらいには……」
 戦闘力という面では猟兵に劣るが、悪魔達はとにかくタフだ。場合によっては、猟兵やオブリビオンが繰り出すユーベルコードの直撃を食らっても、1日寝ていれば元通り。
 そんな悪魔達だからして、オブリビオンも、とにかく彼らを殺すことができず困っているらしい。その結果、オブリビオンは危険なデスゲームを開催し、そこへ悪魔達を誘い込んだ上で、効率良く殺害しようとしたらしいのだが。
「……もう、気付いている人もいると思うんだけど……悪魔達、ゲームを物凄い勢いで攻略して、さっさと脱出しちゃったんだよね」
 しかし、かくしてオブリビオンの野望は砕かれ、世界は破滅から遠退きました……と、いうわけではない。このデスゲームが楽しかったのか、悪魔達は膨大な数の仲間を引き連れ、再びデスゲームへと挑戦しに戻ってきたのである。
 こうなると、オブリビオンにも意地があるというもの。主催者として、より凶悪に進化させたデスゲームを開催し、今度こそ彼らを一網打尽にしようとしているらしい。まあ、放っておいても大丈夫な気もするのだが……それでも、万が一に死人が出ては後味が悪いし、なによりオブリビオンの好き勝手にさせるのは面白くない。
 なお、このゲームに参加している悪魔達は、その大半がDの多重債務者である。理由は様々だが、どうもゲームに参加するためだけに敢えて凄まじい借金を作り、借りた金はドブに捨てて来たという猛者もいるのだとか。
「このゲームに勝つと、借金を肩代わりしてもらえるっていう話を信じて、悪魔達は集まっているみたいだね。まあ、本当はDなんてどこにもないから、勝ってもお金なんてもらえないんだけど……」
 そんなDが手元にあるならば、オブリビオンがとっくにカタストロフを起こしている。要するに、主催者は最初から悪魔達に勝たせるつもりなどないのだ。もっとも、一番最初のゲームに参加した悪魔達も、借金を肩代わりしてもらえる権利を敢えて放棄し、更に危険なゲームに挑戦しようと考えているようなので、もはや借金の肩代わりはおまけみたいなものである。
「いくら悪い事しないと絶滅しちゃう種族だからって、絶滅を防ぐために自分が死ぬかもしれないゲームに参加して死んだら、本末転倒だよ。それに、オブリビオンが裏にいるなら、放っておくわけにもいかないし」
 悪魔達に万が一のことが起きないようにするためにも、ここはもうデスゲームに参加して、オブリビオンを倒す他にない。ゲームは全部で3つあり、最初のゲームは『ガム爆弾』を発射して来るトラップの仕掛けられた廊下を駆け抜けるというもの。制限時間内にクリアできなければ罰ゲーム行きなので、ガムに捕まった場合、早急な脱出が求められる。
 その廊下を抜けると、次は参加者全員でバトルロワイアルだ。どんな勝負になるのかは、始まるまで公開されないので、臨機応変な対応が求められる。
 それを勝ち残ると、いよいよ最後はオブリビオンと対面だ。こちらはゲームとは名ばかりの純粋戦闘なので、いつも通りに戦って、倒してしまって問題ない。
 道中、色々と酷い目に遭うかもしれないが、頑張ってデスゲームを攻略して欲しい。そう言って、蒼は猟兵達に、実に申し訳なさそうに頭を下げるのであった。


雷紋寺音弥
 こんにちは、マスターの雷紋寺音弥です。

 デビルキングワールドにて、オブリビオンがデスゲームを開催したことで、悪魔達が無駄に盛り上がっています。
 万が一にも死人が出ると拙いので、その前にゲームを攻略して、オブリビオンを倒しましょう。

●第一章
 ガム爆弾を発射して来るトラップ満載な廊下を走り抜けます。
 制限時間があるため、ガムに捕まったままだと、漏れなく罰ゲームです。
 罰ゲームで下されるお仕置きの種類はランダムですが、この時点では、まだ命を奪われるような類のものはありません。
 また、罰ゲームになっても、気力さえ残っていれば、そこからリトライ可能です。

●第二章
 廊下を抜けた先にある会場で、バトルロワイアル形式の競技を行います。
 脱落したら即失格な上に、どんな手段を使っても構わないので、かなり危ないです。
 また、悪魔達であっても重傷を負うようなトラップが仕掛けられているかもしれません。

●第三章
 主催者であるオブリビオンとの直接対決です。
 ここに辿り着ける悪魔はいないので、猟兵とオブリビオンだけの戦いになります。
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第1章 冒険 『ベタベタのガム』

POW   :    ちからずくで通り抜ける

SPD   :    ガムに触れないように通り抜ける

WIZ   :    頭を使ってガムを無力化する

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
何と申しますか、解決後もアトラクションとして人気が出そうですねぇ。
それでは、頑張ってみましょう。

まずは[結界術]により、自身の周囲に『膜状の結界』を張りますねぇ。
そして【夢鏡】を発動、『筋力』や『脚力』等の『身体能力』を強化、力技で駆け抜けましょう。
『ガム爆弾』が張り付いたら『筋力』と[怪力]で無理矢理引き剥しつつ走り、走るのが阻害される程包まれそうになったら『膜状の結界』を広げて『体』との隙間を作り脱出、再度『結界』を展開し進みますぅ。
『発射口を結界で塞ぐ』のも有りでしょうかぁ。

後は、到着後胸とお尻のサイズに出るであろう『反動』が、次のステージまでに収まるかですねぇ。



●ガム爆弾の回廊
 切っても突いても、そう簡単には死なない悪魔達のために用意された、まともな人間なら確実に死んでしまうであろうデスゲーム。なんとも物騒な、しかしこの世界においては、これも遊びの一環として流行りそうな気がして、夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)はどうにも複雑な気持ちだった。
「何と申しますか、解決後もアトラクションとして人気が出そうですねぇ」
 ここで施設を壊してしまうのは勿体ない気もするが、まあ仕方のないことだ。だいたい、最初の関門は突破が容易でも、そこから先に待っているのは、もしかすると悪魔にとっても危なすぎる罠かもしれないので。
「それでは、頑張ってみましょう」
 とりあえず、まずは本会場へと繋がる長い廊下を突破せねばならない。悪魔達に混ざって進んで行くと、早速、ガム爆弾の洗礼が悪魔達とるこるへと襲い掛かった。
「おわっ! な、なんだこりゃ!?」
「うげっ、汚ねぇ! ガムじゃねーか、これ!!」
 先頭を進んでいた悪魔達は、その大半がガムに捕まって動けなくなってしまった。幸い、彼らを盾にしたことで、るこるは無事だったが……このままでは、遠からず彼女もガム爆弾にやられて、身動きが取れなくなってしまうだろう。
「おい、ちょっと何す……のわぁぁぁっ!」
「な、なんだ、この手は! くそっ! 放せ!!」
 ガム爆弾に捕まって身動きの取れない悪魔達を、壁や天井から出現した謎のアームが回収し始めた。時間切れである。恐らく、この廊下は歩いたり走ったりしないで一定の時間が経過すると、それだけで罰ゲーム対象と見做されるらしい。
 このまま、悪魔達を盾にしているだけでは、今にるこるもアームに回収されてしまうだろう。その後に待つお仕置きのことを考えると、もう躊躇っている暇はない。
「楽園の彼方におわします女神様、あなたの使徒に『鏡の加護』をお与え下さいませ」
 胸元の勾玉を鏡に変形させ、るこるは自らの身体能力を爆発的に強化させた。これにより、一見して何の変化も見られなかいが、その内に秘めたるパワーは何倍にもなっている。
「それでは……いきますよぉ」
 飛来するガムを物ともせず、るこるは力に任せて突撃開始!
 多少、ガムが身体に纏わりついても気にしない。大半は怪力で強引に引きちぎり、それでもしつこく付着するものは、念力で吹っ飛ばしてしまう。その上で、ガムの発射される穴をにも結界で蓋をして、次なるガムが飛んでこないようにすることも忘れない。
「どうやら、終わりが見えて来たようですねぇ」
 やがて、長い廊下を進んで行ったその先に、るこるは出口を見つけて一気に駆けた。最後までガム爆弾が彼女の邪魔をせんと飛んでくるが、そんなもので彼女は止まらない。
 かくして、るこるは断トツのナンバーワンで、ガム爆弾の廊下を突破することに成功した。だが、その反動として、彼女の身体は途端に大きく膨れ上がり、胸と尻が異常なほどに肥大化してしまい。
(「うぅ……やっぱり、反動が苦しいですねぇ……」)
 ゴールした後だったから良かったものの、尻と胸の肉が重すぎて、どうにも身動き取れなくなってしまったのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

クロエ・アスティン
ゲームクリアを目指して「ダッシュ」で駆け抜けていくであります!
飛んでくるガムは「盾受け」で受け止めて……うぅぅ、盾は後で奇麗に洗わなきゃであります。
ゴール目の前あと少しという場面、油断したところで足元に残っていたガムを踏んずけて前のめりに転んでしまいます。
あとほんの数センチなのに、服にガムがくっついて動けないであります!?
身動き取れないところに回収用のアームが近づいてきて……あ、諦めないであります!
ドワーフの「怪力」で無理やりガムを引き剥がしてゴールに飛び込みます!
けど、その代償は大きく、服が破れ脱げて下着姿になってしまったであります……ひゃぁぁぁ!?

※アドリブや連携も大歓迎



●力技の代償
 巨大なガム爆弾の飛来する廊下を、ただひたすら真っ直ぐに走るだけのデスゲーム。
 正直、死のゲームとしては、そこまで難しいものではない。だが、捕まってしばらく経ったが最後、情け容赦ないお仕置きが下されるとなれば、ここは真剣にならざるを得ない。
「こうなったら、全力疾走で駆け抜けるであります!」
 大盾を構え、クロエ・アスティン(ハーフドワーフのロリ神官戦士・f19295)は一目散に飛び出した。早速、彼女目掛けて多数のガムが飛んでくるが、クロエはそれらを自慢の大盾で、全て受け止め回避して行く。
 もっとも、そんなことをすれば、盾は当然のことながらガムまみれ!
 どんどん重たくなって行くし、なにより汚い! そもそも、ベタベタのガムということは、これは誰かが噛んだガムの噛みカスであるわけで。
「……うぅぅ、盾は後で奇麗に洗わなきゃであります」
 聖なる盾がガムのカスで穢されてゆくことに、クロエはなんとも悲しい気持ちになった。もう、盾も重た過ぎて限界だ。ゴールまでは後少し。ここは一気に駆け抜けて、さっさとクリアしてしまおうと……そう、思った矢先のことだった。
「……っ!? ひゃぁぁぁっ!!」
 ガムだらけの盾を持つことで精一杯だったのか、足元が見えていなかったクロエは、ガムのカスを踏んで盛大に転んでしまった。しかも、運の悪いことに、転んだ先にもガムがあった。それらはクロエの服にへばりついて、力任せに引っ張っても外れない。
「ふ、服にガムがくっついて動けないであります!? 後、ほんの数センチなのに……」
 もがけばもがくほど、ガムが衣服に絡みついて、クロエは床に固定されて行く。その様は、正に粘着トラップに捕まった黒い悪魔! あんな虫と一緒の扱いされるなど、死んでも御免被りたいが……そうこうしている間にも、制限時間が過ぎたのか、回収用のアームが近づいて来た。
「……あ、諦めないであります!」
 あのアームに捕まったら、どんな辱めを受けるか分からない。いきなり殺されるようなことはないと思うが、それでも、あんなことやこんなことをされるかもしれないのだ!
 絶対に、あのアームには捕まってはならない。最後の力を振り絞り、クロエは持てる全てのパワーでガムを強引に引っぺがすと、なんとかゴールに飛び込んだ。
「ふぅ……。間一髪でありま……ひゃぁぁぁぁっ!!」
 だが、強引に突破した代償は大きく、クロエの服は全て破れ、残っていたのは下着のみ。慌てて両手で身体を隠すクロエだったが、当然のことながら替えの衣服などなく、彼女は半裸のまま次のデスゲーム会場へと突入してしまったのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

弥久・銀花(サポート)
大体危険を物ともせず突っ込んで行きます、武器が痛みそうな環境の場合、武装を置いて行く事すらあります

迷宮? ユーベルコードで壁を掘れば進めますよ?
人跡未踏の大自然? 人跡を作りながら進めば只のピクニックです
壊しちゃいけない所ですか……? うーん……、とりあえず壁に手を付いて進めば良いんですかね?

大半の罠に引っ掛かりますが、華麗な力押しで攻略して行く事でしょう

地に足が着かなくて力を発揮できない、獲物を捕られる系のトラップの場合は大体抜けられなくなって為すがままです

敵が来たら迎え撃ちますが、奇襲を察知するスキルとか、毒の耐性、呪いなどの解除方法などは無いので、搦手には滅法弱いです



●決死の特攻!
 一度でも捕まってしまえば、悪魔とて容易に脱出できないガム爆弾。そんなものが飛来しまくる廊下を抜けるには、当然のことながら色々と準備や作戦が必要だ。
 ある者は、知恵を振り絞ってガムの効果を無効化することを考えるかもしれない。また、ある者は、素早く動いてガムを回避することを考えるだろう。
 だが、そんな中、力技だけでこの廊下を突破しようとする者も数多い。弥久・銀花(隻眼の人狼少女剣士・f00983)も、そんな猟兵の一人である。
「ガム爆弾ですか……。まあ、強引に突破すれば問題なさそうですね」
 はっきり言って、これはガムの効果を舐めているとしか思えない。次々と飛来するガムを高速で回避しつつ、それでも避けられないものは、自慢の剣で真っ二つ……に、できれば良かったのだが。
「あぁっ! わ、私の剣が……!!」
 粘性の高いガム爆弾は、切断されるどころか、ベッタリと剣に貼りついて離れなかった。慌てて振り解こうとするが、そうしている間にも次々とガムが飛んで来て、銀花は瞬く間にガムに捕まり、全身ベタベタにされてしまった。
「うぐぐ……こ、この程度、強引に千切って……」
 それでも、ガムを力技で振り払って進もうとする銀花だったが、そんなことで脱出できれば苦労はしない。得物も使えなくなった今、彼女は気付けば身動きさえ取れなくなっており、非情にも時間切れの参加者を回収するアームが、彼女の身体を壁の反対側へと引っ張り込んでしまった。
「ひゃぁっ! ちょ、ちょっと待って……んくぅぅぅっ!!」
 壁の向こう側から響いて来る銀花の悲鳴。いったい、どんなお仕置きをされているのか、外側からは確認できないが。
「も、もう無理! そ、そんなことまで……あぅぅぅっ!!」
 なんだか、色々とんでもないことをされている気がする。それでも、死にさえしなければ、再び廊下へ放り出されてリトライのチャンスを与えられるのが、このゲーム。
「はぁ……はぁ……。ま、まだ、私は戦えますよ……」
 衣服がはだけ、髪は乱れ、なんとも凄まじい格好にされていた銀花だったが、それでもなんとか根性だけで、廊下を走り抜けゴールしたのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ワルルーナ・ティアーメル
そりゃスリルとかが欲しいのであろう!(※根拠なし)

さて、そういう欲望を叶えるのが我が仕事だが
オブリビオンが絡むなら話は別!
そのデスゲーム、台無しにしてやろう!

まずはガム爆弾が飛んでくるそうだが
UCで我が分裂体たちで構成される親衛隊を呼び出し、
そして飛んできたガム爆弾へと投げつけて盾にするぞ
「我が」ガムに当たらなければよいのだ!

ん?我が分裂体をどう扱おうと我の勝手では?
どうせ「うわーだめだー」とすぐ消えるし……

足りなければ下半身のドラゴンヘッドから冷気のブレスを吐いて迎撃するぞ
確かガムは冷やすと取りやすいと(淫魔の)部下が話しているのを聞いたからな!
(※服についたガムの話)

※アドリブ歓迎です



●ガムの上手な剥がし方
 一歩間違えれば死んでしまうような……仮に死ななくとも、酷い目に遭うことは確実なデスゲーム。
 そんなものへ、何故に好んで何度も挑戦するのだろう。どうにも理解不能な悪魔達の思考回路だったが、同じ悪魔であるワルルーナ・ティアーメル(百胎堕天竜魔王(自称)・f31435)からすれば、それは至極当然の感情だった。
「そりゃ、スリルとかが欲しいのであろう! 刺激がない毎日ほど、退屈なものはないからな!」
 根拠はないが、ワルルーナはなんとなく、そう思っていた。実際、遠からずも当たっている辺り、さすがは魔王様といったところである。
 もっとも、今回の件はオブリビオンが絡んでいるため、このまま放置するつもりはワルルーナにもなかった。そういうわけで、早速攻略開始である。元から賞金さえ出すつもりのないデスゲームなど、徹底的に台無しにしてやろう。
「悪ぃな、お姉ちゃん。俺達は先に行かせてもらうぜ!」
「そうそう。こういう時こそ、チームワークってやつが大事だからな!」
 見れば、ワルルーナを差し置いて、早くも悪魔達が廊下を我先にと進んでいるようだ。彼らはそれぞれ互いの視覚をカバーすることで、ガム爆弾の被害を最小限に抑えようとしているようだが。
「ぼっち? 我が? ……くくく、その思い違い、正してやろうか」
 仲間など一人もいないはずのワルルーナが不敵に笑う。その声に合わせ、なんと周囲の空間から、小さくデフォルメされたような無数のワルルーナが姿を現した。
「行け、我が分身よ! ガム爆弾の廊下を突破するんだ!」
「「「おぉーっ!!」」」
 本物に命じられるまま、分身たちは何も考えず、廊下を一直線に進んで行く。当然、そんなことをすれば瞬く間にガムの餌食になってしまうのだが、ワルルーナは何も気にしていない。
「ん? 我が分裂体をどう扱おうと我の勝手では? 要は、『我が』ガムに当たらなければよいのだ!」
 分身を使い捨てる形で、ワルルーナは悠々と廊下を進んで行った。ガムに絡まれた分身は直ぐに消えてしまうため、倒れたところで邪魔にもならず、一石二鳥。
「うぅ……た、助けてくれ……」
 しばらく進むと、先行した悪魔達がガムにやられ、廊下に貼り付けられていた。彼らは必死でワルルーナへと手を伸ばすが、ここで構っている暇はない。
「む……連中が手を伸ばしたことで、我の服にガムが付いてしまったか」
 粘性の高いガムに足を止められ、ワルルーナは不快そうに顔をしかめた。
 ああ、これだから、脱落者に情けをかけるのは嫌なのだ。こちらまで巻き添えくらって、一緒に失格になっては意味がない。
「すまんな。我は今、お前達の相手をしている暇はないのだ」
 それだけ言って、下半身を構築する竜の首から冷気のブレスを発射すると、ワルルーナはガムを凍結させることで、見事に服から引っぺがした。ガムの粘性は水分に依存しているところも大きいので、凍らせてしまえばベタつかず、意外とスッキリ剥がれるのだ。
 なお、ブレスのせいで周囲の悪魔達も凍ってしまったが、それはそれ。彼らのことなので、この程度ではまず死なないだろうし、これでガムが剥がれれば、それはそれで結果オーライなのだから。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『D多重債務者』

POW   :    猿猴捉月(えんこうそくげつ)・・・!
演説や説得を行い、同意した全ての対象(非戦闘員も含む)に、対象の戦闘力を増加する【負のオーラ】を与える。
SPD   :    阿鼻叫喚(あびきょうかん)・・・!
【泣き喚きながら羽交い絞めしたり】【泣き叫びながら足に組み付いたりして】【自分達の為に倒されてくれと懇願する姿】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
WIZ   :    雲散霧消(うんさんむしょう)・・・!
自身の【背負う借金の額が10倍】になり、【自暴自棄になる】事で回避率が10倍になり、レベル×5km/hの飛翔能力を得る。
👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●地獄のスプラッター・スマッシャー
 ガム爆弾の廊下をくぐり抜け、猟兵達と一部の悪魔達は、ついにデスゲームの本会場へと辿り着いた。
 いったい、ここではどんなデスゲームが開催されるのだろう。なにやら、御大層なアスレチック的物体が設置されている上に、周囲は断崖絶壁の如き奈落に囲まれているのだが。
『お待たせしたね~。それじゃ、今回のデスゲームのルールを説明するよ』
 どこからともなく、主催者と思しき者の声が響いて来た。デスゲームのルールは至って簡単。このアスレチック的な場所で好き放題に暴れ回り、相手を奈落の底へ付き落とせば勝ちというもの。
『落っこちた人は、落ちた先でお仕置きを受けてもらうよ。どんなお仕置きなのかはランダムだから、覚悟しておいてね』
 なんとも恐ろしいゲーム内容が、実にサラっと告げられる。お仕置きに耐えれば復活は可能だが、復活の度にDを強制的に貸付られるので、何度も罰ゲームを食らっていると、それだけで負債が溜まって大変なことになってしまう。
『あ、そうそう! この会場には定期的に樽が出現するから、その中に入ってるカラーボールを使って攻撃してもOKだからね。あと、定期的に巨大な刺付きローラーが会場を掃除しに現れるから、それに轢かれてもゲームオーバーだよ』
 樽の中に入っているカラーボールは、どれも血糊のようなグロテスクな色をしている。当然、投げれば辺り一面は血の海の如き様相となり、おまけに様々な状態異常を引き起こすので性質が悪い。粘着、麻痺、猛毒、そしてスリップ効果に溶解液。およそ、考えられ得る限り全ての異常を、どれか一つだけ引き起こすようだ。
『名付けて、デスプラッター・スマッシャー! さあ、最後まで立っていられる人は、どれだけいるかな~?』
 この戦いを制すれば、いよいよ最後は主催者と直接対決する権利を得られるのだ。オブリビオンを止めるためにも、このゲームで負けることは許されない。幾度となく罰ゲーム送りにされようとも、決して諦めず這い上がるのだ!

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
【デスゲームのルール】
 今回のデスゲームは、以下のルールに基づいて行われます。

1.アトラクションの上から互いに互いを落とし合い、制限時間終了後に残っていた者の勝ち。
2.落下すると、漏れなく罰ゲーム。罰ゲームの種類は様々で、一定時間耐えれば復活も可。ただし、復活の際に莫大なDを強制貸付されるので、何度も復活を繰り返していると、主催者と戦って借金をチャラにする以外、借金地獄から抜けられなくなる(まあ、猟兵には関係ありませんね)。
3.定期的に出現する樽の中身は、様々な状態異常を引き起こすカラーボール。敵にブン投げて使いましょう。
4.一定時間が経過すると、刺付き巨大ローラーが会場の一部を掃除します(巻き込まれると、その時点で会場から落とされ罰ゲームです)。

 その他、ユーベルコードや武器の使用も可能です。
 どんな手段を使っても構わないので、制限時間終了後に、会場に立っていれば勝ちとなります。
 悪魔達の数が多いので、試合は何度かに分けて行われます(よって、猟兵間で落とし合わなくても、悪魔だけ落とせば問題ありません)。
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
成程、それでは頑張ってみますねぇ。

バトルロイヤルでしたら『狙われない様にする』のが良いでしょう。
【晶翼袿】を発動、飛行して転落を防ぐと共に『隠密能力』を用いて隠れますねぇ。
飛行すれば転落はしませんし、速度上ローラーを躱すのも容易ですぅ。
そして『FCS』により『FRS』『FSS』の弾頭をゴム弾に換装、時折崖際に居る方を狙った[砲撃]で突き落とし、再度隠れる形を繰返しますねぇ。
『樽』が出現したらカラーボールを確保、攻撃に此方を追加しましょう。
一部『FTS』に保管し、この後の『対オブリビオン』に転用しても良さそうですぅ。
『反動で増量中の体型』で体当たりを行い突き落とす方法も?



●その身を隠して狙い撃て!
 第二のデスゲームは、互いに互いを落とし合うバトルロイヤル。落ちても再戦は可能だが、その度に借金が嵩むとなれば、手放しに喜べる事態ではない。
 敵は魔界の住民である悪魔達。実力は猟兵より劣るにしても、無駄にタフなのが問題だ。
「成程、それでは頑張ってみますねぇ」
 そんな中、夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)は開幕早々に、女神の羽衣を纏って隠れるという作戦に出た。
「大いなる豊饒の女神の使徒の名に於いて、その身を隠せし羽衣を此処に」
 先の廊下を突破するために用いたユーベルコードのせいで、るこるの体型は過剰な程にまで豊満になっている。これでは、まともに動き回るのは難しいし、なにより目立ちまくりだ。
 こういう場合、真っ先に狙われることは、るこる自身が十分に理解していた。だからこそ、敢えて隠れるという選択をし、敵の目を欺くことにしたのだ。
「おい、なんだありゃ!?」
「くそっ、消えやがった! いったい、どうなってやがるんだ!」
 るこるを狙っていた悪魔達が狼狽するも、時すでに遅し。こうしている間にも、時間は刻一刻と過ぎて行く。そして、ゲームの効率を上げるために、情け容赦なく巨大ローラーがフィールドを掃除する。
「うぎゃぁぁぁ! 潰されるぅぅぅっ!」
「た、助け……ぎゃぁぁぁぁっ!!」
 るこるだけに集中していた悪魔達が、早くもフィールドから叩き落された。この先に待つのは、先の廊下のゲーム以上に過酷な罰ゲーム。耐えれば復活させてもらえるが、それは悪魔達次第であり。
「おい、しっかりしろ! こうなりゃ、ここは力を合わせて生き残るんだ!」
 作戦変更とばかりに、何人かの悪魔は巧みな演説をすることで味方を増やし、勢力を拡大して生き残る作戦に出たようだ。もっとも、姿を消しながら着々と準備を進めていたるこるにとっては、殆ど関係のないことだったのだが。
(「そうやって固まっていると……どうなっても、知りませんよぉ」)
 浮遊砲台を展開し、るこるは崖際にいる悪魔達を狙い撃った。弾頭は、念のためゴム弾に換装してあるので問題ない。どれだけパワーアップしたところで、死角から砲撃を食らってバランスを崩せば、待っているのは奈落の底へ落ちるという未来だけ。
「うわぁぁぁっ! しまったぁぁぁぁっ!」
「畜生ぉぉぉっ! 後は頼んだぜぇぇぇっ!!」
 哀れ、悪魔達はるこる相手に何もできないまま、次々と叩き落されてゆく。そうしている間にも、今度は妨害アイテムを仕込んだ樽がフィールドに投下されたが……樽の中身を取ろうとした悪魔達を、るこるは肥大化した肉体による体当たりで弾き飛ばした。
「……ひでぶっ!!」
 樽の中身に集中していたことが災いし、悪魔達は見事に吹っ飛ばされてしまった。さらに、そこへ追い打ちをかけるようにして、るこるのブン投げたカラーボールの攻撃が迫る!
「ぐわぁっ! な、なんだ、こりゃ!?」
「目が! 鼻が! 死ぬぅぅぅっ!!」
 両手で目を抑えながら、大量の涙を流して落下して行く悪魔達。どうやら、カラーボールの正体は催涙弾だったらしい。他にもいくつか樽は残っており、中には違った効果のカラーボールがあるようだが。
(「どうせなら、ちょっとくらいいただいても、バチは当たりませんよねぇ?」)
 次に迫る戦いに備え、るこるはいくつかのカラーボールを、ちゃっかりガメておいたのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ワルルーナ・ティアーメル
手段問わず最後まで立っていた者の勝ち、と言ったな?言ったよな?よし。

ところで確かに貴様ら悪魔(まあ我もなんだが)は非常に頑丈である
下手な攻撃じゃびくともしないぐらいな。
という訳で
不意打ちでUC【魔王軍第4冠所属:夢界からの物体X】!
我が魔王軍の不定形スライムメイドさんに優しく包まれ惰眠を貪るがいい!
て感じに周りの連中全員無力化するぞ
まあそのまま落としてもよいが、せっかくだ時間切れで脱落してもらおう
逃れた奴は普通にブレスで吹っ飛ばすぞ

え、樽?邪魔なので即下に落とすが?
我が部下がこんなもんぶつけられたらどう責任取るんだ!

※自分及び分裂体は平気で酷使しますが部下相手はそうでもない
※アドリブ他歓迎です



●地獄の追い打ち
 相手を場外に落とし続け、最後まで残っていた者が勝ちというシンプルなルール。落下のための手段は問わないという辺り、なんというか殆ど無法な気もするが。
「グヘへへ……姉ちゃん、運がなかったな」
「俺達にゃ、もう失うものなんてねぇんだ。借金が10倍になろうと、この勝負に勝てば問題ないんだからな!」
 それに輪をかけて、悪魔達は最初からやる気満々だ。借金返済のために参加したゲームで更に借金を増やすとか、それ自体が本末転倒な気もするが。
「……手段問わず最後まで立っていた者の勝ち、と言ったな? 言ったよな? よし」
 言質を取った上で、ワルルーナ・ティアーメル(百胎堕天竜魔王(自称)・f31435)は配下のスライム軍団を召喚した。自分もそうだが、悪魔という種族は総じて頑丈。故に、まともに戦っても不毛な消耗戦になるだけなので、ここは搦め手を使ってさっさと退場させた方が良い。
「くくく……この者たちの腕に抱かれて眠るがいい。………膝枕とかでも別に良いぞ?」
 召喚されたメイド型スライムは、自由に身体を変形させられる特性を生かし、次々に安眠枕へと変身して行く。本当に、ただそれだけなのだが、何故か安眠枕に触れただけで、悪魔達は次々と眠りこけてしまった。
「や、やべぇぞ! あの枕に触ったら、それでアウトだ!」
「飛べ! 飛ぶんだ! 今の俺達なら、空だって飛べるはずだ!」
 ワルルーナの作戦に気づいた悪魔達が飛行能力を生かして空を飛び始めたが、もう遅い! 空中に逃れたところで、スライムやローラートラップの攻撃は避けられても、代わりに姿勢の制御が難しくなる。
「フン……大人しく眠っておれば、痛い目に遭わずに済んだものを」
 飛んでいる悪魔達目掛け、ワルルーナは容赦なくブレス攻撃を浴びせ、彼らを奈落の底へと叩き落とした。まあ、一回くらい落とされた程度では、そう簡単に死なないだろうから心配はない。再びステージに上がる際、10倍に膨れ上がった借金が、更に増えてしまうのは哀れだが。
「さて、そろそろ片付き……って、なんじゃこりゃぁぁぁっ!」
 だが、いよいよ全ての悪魔を無力化できるとワルルーナが安心したところで、まさかのローラートラップタイムである。定期的に脱落者を出させるべく、巨大な棘付きローラーが、悪魔達を轢き潰しながら押し出し始めたのだ。
「「「ぎゃぁぁぁぁぁっ!!」」」
 スライムメイド達は身体の形を自由に変えられるため助かったが、眠っていた悪魔達は、そうはいかない。そのまま、ローラーの棘に絡め捕られ、最後は全員纏めて奈落の底へ強制送還!
「まったく、驚かせおって……。ん? なんだ、この樽は?」
 そして、殆どの悪魔達がいなくなったところで、ようやくカラーボールの入った樽が投下された。だが、ワルルーナはその中身を使うことなく、速攻で樽ごと奈落の底へ捨ててしまった。
「まったく、次から次へと……。我が部下が、こんなもんぶつけられたらどう責任取るんだ!」
 ただでさえスライムメイド達をローラーに潰された後なのに、余計なトラップを増やさないで欲しい。そう言って樽を捨てた結果……中身は奈落の底でお仕置き中の悪魔達に、漏れなく直撃したのはお約束。
「ぐぇぇぇぇっ! なんじゃこりゃぁぁぁっ!」
「臭い! 熱い! 身体が痺れ……」
 拷問に等しいお仕置きを受けている彼らに、追い打ちとして降り注ぐカラーボールの嵐。樽が割れ、中身を盛大に浴びたことで、彼らは悪臭、猛毒、火傷に麻痺といった、様々な状態異常に苦しめられることになってしまった。
「……どうやら、上がってくる者はいないようだな。この勝負、我の勝ちだ」
 お仕置き中にも散々な目に遭わされたことで心が折れたのか、ワルルーナがしばらく待っていても、再チャレンジを望む悪魔は誰一人として現れなかった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

グロリア・グルッグ(サポート)
おおっと戦闘案件ですか。いいですよ、受けて立ちます。
死と隣り合わせな星の海で鍛えられた騎兵の強さを教育して差し上げましょう。
覚悟しろよおまえら~?

電脳魔術仕様の量産型キャバリア改で戦闘です。
騎兵が機体の操縦に長けているのは確定的に明らか。
ガン積みした戦車ミサイルランチャーから一斉発射で大量のミサイルをぶっぱします。
ミサイルには電脳魔術でハッキングを仕掛け、超高精度かつ常識外れの誘導弾にして敵にぶつけましょう。
弾切れになっても問題ありません。
天使の抱擁でミサイルを補充しつつ、さらに火力を高めたミサイルを敵にぶっぱなしましょう。
戦場における絶対正義……それは超火力……。
火力こそパワーなんですよ。


サエ・キルフィバオム(サポート)
アドリブ歓迎

基本的には情報収集が得意かな
相手が何かの組織だったら、その組織の一員になり切って潜入して、内側から根こそぎ情報を頂いちゃうよ
そうじゃなければ、無害で魅力的な少女を演じて、上手く油断させて情報を引き出したいね

戦いになったら、直接力比べの類は苦手だから、口先で丸め込んだりして相手を妨害したり、糸を利用した罠を張ったり、誘惑してだまし討ちしちゃうかな
上手く相手の技を逆に利用して、手痛いしっぺ返しが出来ると最高♪
敢えて相手の術中に陥ったふりをして、大逆転とかも良く狙うよ



●人海戦術(兵器を使うなとは言われていない)
 なんだかんだで、オブリビオンの仕組んだデスゲームを次々と攻略して行く猟兵達。
 だが、問題なのは、ゲームに参加している悪魔の数が、あまりにも多すぎることである。試合を複数回に分けて行っているが、それでも全ての試合に猟兵が紛れ込めるわけではなく、このままでは悪魔達が無駄に酷い目に遭わされるか、あるいは勢い余ってラスボスのオブリビオンに突撃してしまうかのどちらかだ。
 この場合、どちらに転んでもバッドエンドなのが面倒なところである。しかし、いくら猟兵とはいえど、こんな危険なデスゲームに何度も繰り返し挑戦するわけにはいかない。と、いうわけで……グリモア猟兵が支援として考え出した苦肉の策は、人海戦術と称して伏兵を送り込むことだった。
「デスゲームね……。バトルロイヤルよりも、本当は騙し討ちとか詐欺ゲームの方が得意なんだけど」
 直接戦闘は苦手なのか、サエ・キルフィバオム(突撃!社会の裏事情特派員・f01091)はどこか乗り気でない様子。それでも彼女が逃げ出さないのは、隣にいる味方の存在が大きいからに他ならず。
「おおっと、戦闘案件ですか。本当の戦争ではないようですが、手加減はしませんよ」
 なんと、サエの他に送り込まれて来たのは、キャバリアに乗ったグロリア・グルッグ(電脳ハッカー・f00603)だったのである。
 量産型とはいえ、グロリアの駆るキャバリアは彼女の戦い方に合わせたチューンがなされたカスタム仕様。そしてなにより、キャバリアはデカい! 単純な全高だけでも、グリードオーシャンに住まう巨人族の2倍近いサイズがあるのだ!
 キャバリア同士で戦闘している分には違和感ないが、いざ他の世界に出てみれば、ドラゴンと1対1で格闘し、小型戦車を軽々と踏み潰し、巨大化した怪人やヴィランと殴り合いできるのがキャバリアなのである。当然、魔界のデスゲームとはいえ、単なるゲームにこんなものを持ち出せば、そこに生じるのは圧倒的な戦力差。
「げぇっ! なんだ、そのデカぶつは!?」
「おいおい、そんなの反則だろ!」
 さすがの悪魔達も、これには完全にドン引きだった。なにしろ、キャバリアの中にいるグロリアには、彼らの攻撃が碌に届かない。おまけに、この体格差。迂闊に近づいたが最後、摘まみ上げられて奈落にポイである。
「おや、仕掛けて来ないのですか? ならば……死と隣り合わせな星の海で鍛えられた騎兵の強さを、教育して差し上げましょう」
 なんとも物騒な台詞に続け、グロリアのキャバリアが容赦なく対戦車ミサイルを発射した。
 樽トラップ? 巨大ローラー? そんなもの、キャバリアの前には関係ない。ステージ諸共、あらゆる障害を火力で排除し、そこにいる悪魔達を爆風で吹っ飛ばして行く。
「ぐわぁぁぁっ! ダメだ! こんなの勝てるわけねぇ!!」
「諦めるな! 全員で組み付いて、動きを封じるんだ!」
 それでも、中には果敢に特攻して来る悪魔達もいたが、いかに負けてくれと懇願したところで、グロリアには何ら響かない。なにより、彼女の動きを本気で封じたければ羽交い絞めにしなければならないのだが……相手が生身の存在ならまだしも、キャバリアをどうやって等身大の悪魔が羽交い絞めにできるだろうか。
「戦場における絶対正義……それは超火力……。火力こそパワーなんですよ」
 もはや、惜しむことなないとばかりに、グロリアは情け容赦ない全弾発射! 着弾の度に仕掛けが吹っ飛び、悪魔達もまとめて吹き飛んで行く。
「畜生! こうなったら、あのデカぶつは無視だ!」
「あっちの女……先に、あの弱そうな方を落とすぞ!」
 散々にやられ敵わないと思ったのか、残る悪魔達はサエに狙いを定めて突撃して来た。
 このままでは、多勢に無勢で落とされてしまう。しかし、サエはなぜかぼんやりした表情で佇んでいるだけで、相手の攻撃を避けようともせず。
「頼む、姉ちゃん! この通りだ!」
「俺達のために負けてくれよぉ! ここで失格なんて、あんまりだぁ!」
 サエが何もしないのを良いことに、四方八方から身体を抑え、好き放題に懇願する悪魔達。さすがに、この人数は相手にできるはずもなく、サエはそのまま場外へ放り出されてしまうのかと……そう、思われた時だった。
「成功した……って、思ったでしょ。ざーんねん♪」
「……へ?」
 突然、サエがニヤリと笑ったかと思えば、動けなくなったのは悪魔達の方だった。
 彼女の得意とするユーベルコード。その効果は、相手の攻撃を上書きし、自分の都合の良い形にして排出するというものだ。
 先程から、彼女が何もせずに待っていたのはこれだった。罠というなら、彼女の存在自体がトラップなのである。そして、一度でも罠に嵌ってしまえば、そこから抜け出すことは難しく。
「あなた達……悪いけど、あそこの崖から飛び降りてくれない?」
「ハッハッハ! そんなの、お安い御用さ!」
 サエによって魅了されてしまった悪魔達は、何の躊躇いもなく自ら場外へと落ちて行った。それを見た他の悪魔達は慌ててサエから距離を取るが……なにやら、糸のようなものが絡みついて、完全に動けなくなってしまった。
「げぇっ! な、なんだ、こりゃ!?」
「あ、悪いわね。そこ、私が既にトラップ仕掛けておいたから」
 なんと、ドサクサに紛れて、サエは糸による罠まで仕掛けておいたのだ。
 手足を縛られ、繭玉のようになってしまった悪魔達。そんな彼らを蹴り飛ばしてやれば、悪魔達を包んだ繭玉は、勢い良く転がって奈落の底へと落ちて行った。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

クロエ・アスティン
会場の隅で両手で身体を隠してますが男性悪魔達がちらちらとこっちを見てきます。
うぅぅ、下着姿の女の子を視姦するのは悪いことだから仕方ないとか言ってます。

次のゲームが始まったらガン見しながら一斉に襲い掛かってきたであります!?
た、確かに自分が一番倒しやすそうではありますが……少しの間なら戦えるであります!
戦女神様に祈りを捧げて【戦乙女の鎧】を纏い、襲い掛かってくる悪魔を突き落としていきます。

流れ玉で少しカラーボールを被ってしまいましたが……
なんとか最後まで勝ち残って変身を解いたところで下着がぽろりと解けてしまい……(溶解液のせい)

ひぃ、み、見ないでくださいであります!?

※アドリブや連携も大歓迎



●勝利の代償
 圧倒的な数の悪魔達を相手にしながら、猟兵達は次々と勝利を収め、オブリビオンへの王手を仕掛けて行く。いよいよ、試合も最後の一組。これで勝ち残った者を含めた勝者達だけが、主催者との直接対決に臨める……わけなのだが。
「うぅぅ……。こんな格好で戦わなければならないなんて、あんまりであります……」
 ステージの上で、クロエ・アスティン(ハーフドワーフのロリ神官戦士・f19295)は両手で身体を隠しながら震えるだけだった。
 先のゲームで、彼女の服はガムに巻かれて脱げてしまったのだ。当然、今は下着しか身に着けていないので、恥ずかしくて戦いどころではない。
 しかも、そんな彼女の姿を、悪魔達がガン見してくるからやってられない。なにしろ、彼らは悪徳こそ美徳と信じる者達。故に、下着姿の女の子を視姦するのは悪いことだから仕方ないと、ここぞとばかりに自分達を正当化している。
 果たして、そんな状況であるからして、クロエが真っ先に狙われるのは必然だった。まあ、下着姿であるか否か関係なく、生死を掛けた戦場に、震えるだけの女の子がいたらそうなりますわな。
「くっ……! 甘く見ないでください! 確かに自分が一番倒しやすそうではありますが……少しの間なら戦えるであります!」
 いつまでも、情けない下着姿だと思わないで欲しい。そう言って、クロエは戦女神に祈りを捧げ、戦乙女の鎧を纏う。こうなれば、もう百人力だ。迫り来る悪魔達を、千切っては投げの大立ち回り。槍の突進で蹴散らし、ハンマーで場外へ吹っ飛ばし、獅子奮迅の大活躍!
「くそっ! あのガキ、意外に強いぞ!」
「怯むんじゃねぇ! 借金増やしてでも、生き残ってやるぜ!」
 それでも、中にはしぶとい悪魔もいるようで、何度も借金を増やしながら、クロエに再戦を挑んで来る。その度にやられて場外に落とされるのがオチなのだが……さすがに、こうも連戦となれば、クロエも被弾は免れない。
「ふぅ……。随分と、流れ弾を受けてしまったでありますね」
 直撃したカラーボールの液体を拭いつつ、クロエは大きな溜息を吐いた。どうやら、勝ち残ったのは自分だけのようだ。これなら、もう変身を解除しても良いだろうと、鎧を脱いで元の恰好に戻ったのだが。
「……っ!? ひゃぁぁぁっ!!」
 運の悪いことに、彼女が被ったカラーボールの液体は、防具や衣服と溶かす溶解液だったのである。
 戦乙女の鎧は容易に溶かされなかったが、インナーの下着には効果絶大。気が付けば、彼女の下着はボロ布の如く穴だらけになっており、紐も容易に千切れてしまい。
「ひぃ、み、見ないでくださいであります!?」
 最後の最後で、盛大なポロリ! 慌てて両手で身体を隠すクロエだったが、勝利の代償として、彼女はすっぽんぽんの丸裸になってしまったのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『サディット』

POW   :    惨めな下僕になりなさい
攻撃が命中した対象に【下僕の刻印】を付与し、レベルm半径内に対象がいる間、【サディットの下僕になる洗脳】による追加攻撃を与え続ける。
SPD   :    笑える末路を迎えるの
【魅力もしくは恐怖】の感情を与える事に成功した対象に、召喚した【対象の敗北した幻影】から、高命中力の【敗者の末路】を飛ばす。
WIZ   :    永遠に無様な姿を飾っていなよ
対象への質問と共に、【自身の魔力】から【無様を晒す闇】を召喚する。満足な答えを得るまで、無様を晒す闇は対象を【最も無様な姿で晒し続けること】で攻撃する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はニクロム・チタノです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●最後のデスゲーム
 ガム爆弾の廊下に、トラップ満載のバトルロイヤル。二つのデスゲームを乗り越え、最後の会場にやってきた猟兵達を待ち受けていたのは、緑色のスライムを配下に従えた、随分と刺激的なスタイルの悪魔だった。
「あ~あ、クリアしちゃったんだ。しかも、悪魔じゃなくて猟兵が乗り込んでくるとか、計算違いにも程があるね」
 なんとも気怠そうに椅子から立ち上がった女悪魔。だが、その実態は魔界の住民などではなく、この世界の破壊を目論むオブリビオン。故に、最初からゲームに勝たせるつもりなどなく、最後の勝者は全て自らの手で抹殺するつもりだったのだ。
「折角、悪魔達の無様な姿を見て笑えると思ったのに、これじゃ台無しだよ。でも……猟兵を辱めて殺せるなら、むしろ役得なのかな?」
 大きく腕を伸ばし、オブリビオンは気を取り直して猟兵達を見据えた。なにやら、ここに到着するまでに体型が凄いことになったり、殆ど全裸に等しい状態になったりしている者もいるため、既に辱められているような気もするのだが、それはそれ。
 悪魔サディット。他者を辱め、敗者の傷口に塩を塗ることを、なによりの至上とするオブリビオン。このデスゲームの主催者である彼女を倒し、嘘と恥でに塗り固められた遊戯に終止符を打て!
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
いえまあ、恥ずかしい事にはなって居る気はしますが。
その分もついでにお返ししますねぇ?

『FBS』を四肢に嵌め浮遊、『FRS』『FSS』を天井近くに配置した上で【耀衣舞】を発動し『光の結界』を纏った『光速突撃』を行いましょう。
『刻印付与』には攻撃を当てる必要が有りますから、『光の結界』は[結界術]と『FMS』により強化と『光速突撃』の速度を利用し、有効な形で当てさせなければ防げますぅ。
更に胸やお尻は大きくなりますが『反動』を許容して威力を上げ、『FRS』『FSS』の[砲撃]と併せ追い詰めましょう。
途中、先程の『カラーボール』も追加、『麻痺』等が付与出来れば最良でしょうかぁ。



●光の速度で突撃だ!
 悪魔達との過酷なデスゲームを勝ち残り、ついに最後の試練へと辿り着いた猟兵達。だが、ゲームの主催者であるサディットは、ここで敗北を認めるような相手ではない。
「ここまで辿り着けたのは凄いけど、私と戦えるだけの余力があるのかな?」
 夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)の膨れ上がった体型を見て、サディットは蔑むような笑みを浮かべて言った。
 彼女の趣味は、他者を虐げ、惨めな姿を嘲ること。故に、豊満を超えて肥満の域に達している今のるこるは、サディットからすれば恰好の嘲笑の対象だったのだが。
「いえまあ、恥ずかしい事にはなって居る気はしますが……その分もついでにお返ししますねぇ?」
 こちらとて、伊達や酔狂でこんな身体になっているわけではない。そう言って、るこるは浮遊兵器を部屋の天井付近へ配置すると、自らは光の衣を身に纏い……そして、一瞬にしてサディットの前から姿を消した。
「大いなる豊饒の女神の象徴せし欠片、その衣を纏いて舞を捧げましょう」
「なっ……! き、消えた!?」
 眩い光の残滓を残し、るこるは消えた。いや、消えたというのは少し語弊がある。
「……あぐっ!?」
 突然、真横から何かにぶつかられ、サディットの身体が吹っ飛んだ。慌てて攻撃のあった方を振り向くも、やはり何もいない。あるのはただ、眩く明滅する光の帯。そして、部屋の中を縦横無尽に駆け巡る巨大な光の玉だけだ。
「ま、まさか、あの光の玉って……」
 サディットが気づいた時には、遅かった。そう、あの光の玉の正体こそが、光の衣を纏ったるこるである。この状態の彼女は、その体型からは想像もできないスピードで、強烈な突進を繰り出すことができるのだ。
「そんな体型で光速移動とか……反則でしょ!?」
 殆ど何もできないまま、サディットは完全にフルボッコ。対抗しようにも、彼女のユーベルコードは初撃を当てなければ意味がないため、今のるこるに対しては切り札と成り得ない。光速で、それもどこから突進して来るか分からないような相手に、カウンターを決めるなど不可能に等しいからだ。
「うぐぐ……そ、そんな馬鹿な……」
 突進でボコボコにされたサディットへ、更に浮遊兵器が追い打ちの砲撃を浴びせて行く。それでも、ユーベルコードの効果が切れたところを狙って反撃しようと身構えるサディットだったが……最後の最後で飛んできたのは、どこか見覚えのあるカラーボール。
「え? これって……きゃぁっ!!」
 顔面に黄色いカラーボールが炸裂した瞬間、サディットは痺れて動けなくなってしまった。これは、先のデスゲーム会場から、るこるが失敬して来た樽の中身。自分の仕掛けた罠で自滅するとか、正に因果応報である。
「はががが……か、かららが……ひびれ……」
 舌まで痺れ、もはや何を言っているのかも分からない状態にされたサディットは、その後も徹底的な袋叩きに合ったという。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ワルルーナ・ティアーメル
ふん、貴様のような輩の願いを叶えてやる気はこれっぽっちもないのでな!

奴のUCは属性ブレスで近づかせなければ何も問題は、
あれ阻止できない…?し、仕方あるまい
『第6の冠』の力で咄嗟に誰かの願望から食べたいもの…の材料を生み出して盾代わりとする!
貴様のUCの条件は「攻撃が命中した対象」だろう?せいぜい食材でも洗脳していればよい!

そしてこっちがUC!奴の言動、趣味嗜好、攻撃手段、さらには他の猟兵の状況……諸々考えるとこれしかあるまい
来たれ我が魔王軍第3冠所属「激情と義憤の悪魔竜」よ!

味方の受けたストレス、抱いた憤りやツッコミの感情に応じた破壊力を得る憤怒竜魔拳を叩き込んでやれーい!!
※アドリブ他歓迎



●お前の敗因は、ただ一つ
 他人を騙して貶め、そして辱め。そんな光景を見て嘲笑うことを何よりの至高とするオブリビオン。
 いかに悪事を美徳とするデビルキングワールドにおいても、これは最低の行為だった。なにしろ、自分の手を汚していない上に、己が悪であるという自覚もないのだから。
「……ふん、貴様のような輩の願いを叶えてやる気はこれっぽっちもないのでな!」
 ワルルーナ・ティアーメル(百胎堕天竜魔王(自称)・f31435)にとっても、さすがにサディットの趣味は腹に据えかねたようだった。彼女は他者の願いを叶えることで、己の信者を増やし勢力を拡大することを目的とする魔王だが、こんなやつの願いなど、叶えたところで一文の得にもなりはしない。
「ふ~ん、そう。だったら、嫌でも叶えさせたくしてあげる」
 憤るワルルーナを冷めた目で見ながら、サディットがスライムを伸ばして来た。その程度、ブレスの一撃で吹っ飛ばしてやろうとするワルルーナだったが……さすがは、強大な力を持つオブリビオン。ユーベルコードでも何でもない竜の吐息では、攻撃を反らす程度はできても、スライムの進攻そのものを防ぐことは不可能だった。
「くっ……! そ、阻止できないだと!?」
 気が付けば、辺りは完全にスライムだらけ。すっかり周りを囲まれてしまい、ワルルーナは早くも大ピンチ。
「あ~あ、さっさと降参しておけば、酷い目に遭わずに済んだのにね」
 勝利を確信し、サディットはワルルーナのことを鼻で笑い飛ばした。このままでは、スライムの海がワルルーナを包み込み、彼女に下僕の刻印を刻んでしまう。
 そんなことは、させはしない。他者の願いを読み取り、それを具現化する『第六の冠』の力で、ワルルーナは慌てて『誰かの食べたい物』を創造するが。
「……っ!? な、なんだ、これは!?」
 見た目もグロい謎の肉が現れたことで、ワルルーナは思わずドン引きした。
 いったい、誰がこんなものを食べたいと……ハッ! まさか、目の前にいるスライム達の思考を読み取って、こいつらが食べたいと思っていた食材を呼び出してしまったのか!?
(「うげぇ……。あのまま取り込まれていたら、我もあのような肉塊にされていたというのか……おぞましい」)
 さすがに、ここまで破壊されれば悪魔であろうと死んでしまう。なんとも悪趣味なサディットとスライム達の思考に吐き気を覚えたが、とりあえず攻撃は防げたので結果オーライだ。
「貴様のユーベルコードの条件は『攻撃が命中した対象』だろう? せいぜい、食材でも洗脳していればよい!」
 先程の余裕を、そっくりそのままお返しするワルルーナ。単なる肉塊など、洗脳したところで意味はない。というか、スライム達は捕食に必死で、もはやサディットの制御さえ受け付けていない。
 さあ、今度はこちらの番だ。サディットの嗜好や攻撃手段、そして彼女が周囲に与える影響を考えた場合、ワルルーナの取れる手段は一つしかないが。
「……くっくっく! その怒り、憤り、我が部下が代わりに晴らしてくれよう!」
 彼女が呼び出したのは、魔王軍第3冠に所属する激情と義憤の悪魔竜達。彼らは文字通り、他者の抱いた憤りなどの感情に応じ、その拳から繰り出す技の破壊力を増すことができるのだ。
「フンゴォォォォッ!!」
「許さん、許さん……許さぁぁぁぁんっ!!」
 魔竜達が、次々に吠える。散々に他者を虐げていたサディットに対し、恨みの念を抱いている者は多かった。それでなくとも、彼女の趣味は許されるものではない。猟兵達のそんな義憤は全て悪魔竜達の力となり、情け容赦なくサディットへ襲い掛かる。
「えぇっ!? ちょっと待ってよ! そんなに一度に攻撃されたら……!?」
 慌てて抗議するサディットだが、魔竜達にはそんなもの関係ない。彼らの目的は、ただ一つ。憤りの元凶となった存在を、己の拳で破壊するのみ。
「汝の敗因は、ただ一つ……魔王であるこの我を、本気で怒らせたことだ! やれ、魔竜達よ!」
「「「オォォォォ……怒羅、怒羅、怒羅、怒羅、怒羅……怒羅ぁぁぁぁっ!!」」」
 ワルルーナの命を受け、四方八方からサディットに叩き込まれる無数の拳。数分後、そこには顔がトマトのように腫れ上がり、もはや表情さえも分からなくなったサディットだけが残されていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ギルティナ・エクスキューション(サポート)
わ…私はギルティナと申します…
鞭のヤドリガミでして…その…人を様々な方法で苦しませ追い詰めることが得意…です…
それと…人から情報収集したりとかも…

戦闘はあんまり得意じゃないですけど…
鞭をふったり針を投げたり…最低限はなんとか…

あ…それとですねぇ…
人体の構造とかに結構詳しくてですねぇ…壊す方は勿論ですけどぉ…治す方もちょっとだけ自信が…あるかも…
やりすぎても…治してしまえばまた…やりすぎれますから…

あぁ…最後に私の趣向の話なんですけどもぉ…
女の人が大好きでしてぇ…
味方にいても張り切っちゃいますし…敵にいてもいっぱい張り切っちゃいますから…
いえ、男の人も普通に相手できるんですけど…やる気が…ねぇ…


中村・裕美(サポート)
副人格・シルヴァーナ
『すぐに終わってしまってはもったいないですわね』
多重人格者の殺人鬼× 竜騎士
外見 赤の瞳 白の髪
特徴 長髪 のんびり 社交的 惨殺ナイフを愛用 実は胸が大きい
口調 (わたくし、~さん、ですわ、ますの、ですわね、ですの?)

裕美のもう一つの人格で社交性と近接戦闘特化。
戦闘では【残像】が残るような優雅ステップで敵に近づき、惨殺ナイフによる【切断】を【早業】で繰り出す。
ドラゴンランスを使うことがあれば、相手を【串刺し】にするか、竜に変えて【ブレス攻撃】
【瞬きの殺人鬼】使用後の昏睡状態はもう一つの人格に切り替えカバー

あと、虫が苦手


陽殿蘇・燐(サポート)
バーチャルキャラクターの寵姫×国民的スタア?いいえ、これでも(元)ラスボスな悪女NPCよ。
基本は高性能スマホを利用して、配信しつつの行動になるわね。

ユーベルコードは指定した物をどれでも使用するし、多少の怪我は厭わず積極的に行動するの。これでもバーチャルキャラクターだもの。
悪女たるもの、その行為は健全な世界あってこそなのよ。だから他の猟兵に迷惑をかける行為はないわ。
また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしない。配信垢BANされちゃう。
あとはおまかせ。よきに計らいなさい(思い出した悪女ムーブ)


キマフュ出身なので、トンチキでも適応していきます。



●SにはSを、悪には悪を?
 最後の最後で、主催者として参加者を皆殺しにするはずだったサディットではあったが、蓋を開けてみれば猟兵達のせいで作戦は大失敗。反対に、自分の方が成す術もなくボコボコにされ、無様な姿を晒す羽目になってしまう始末。
「こ、これは拙いね。一時撤退するよ!!」
 スライムを広範囲にブチ撒ける形で目晦ましとし、サディットは部屋から逃げ出した。さすがに、この状況で複数の猟兵を相手にするのは得策ではない。せめて、先のデスゲーム会場に戻り、トラップを用いた搦め手を使わなければ。
 そんなことを考えつつ、部屋を出ようとするサディットだったが、果たしてそれを見逃す程、猟兵達は甘くなかった。
「あら? 悪者を気取っていながら、ピンチになると逃げ出すのかしら? それじゃ、悪者は悪者でも単なる小悪党ね」
 サディットの前に舞い降りる黒き蝶。いつの間にか逃走経路を塞ぐ形で現れた陽殿蘇・燐(元悪女NPC・f33567)が、ズタボロのサディットを見下ろしていた。
「わ……私はギルティナと申します……。鞭のヤドリガミでして……その……人を様々な方法で苦しませ追い詰めることが得意……です……」
 ふと気が付くと、サディットの後ろにはギルティナ・エクスキューション(有罪死刑執行人・f14284)が回り込んでいた。ともすれば趣味趣向の合いそうな二人であったが、悲しいかな今は敵同士。敵である以上、ギルティナにもサディットを逃がすという選択肢はなく、今の彼女にとってはサディットも獲物の一人に過ぎず。
「まあ、すぐに終わってしまってはもったいないですわね。こういう手合いは、存分に苦しめてから逝かせないと」
 中村・裕美(捻じくれクラッカー・f01705)、もとい彼女の副人格であるシルヴァーナがニヤリと笑う。そう、ここに集まったのは、悪女に処刑人に、そして猟奇趣味の殺人鬼。それこそ、サディットに負けず劣らずの、デスゲーム主催者としても遜色のない者ばかり。
「な、なによ、あなた達! そこ、退きないさいよ!」
 ともすれば強がりにしか見えない口調で、サディットはギルティナやシルヴァーナを退かせようと凄むが、しかし彼女達はそんなものでは止まらない。
 サディットとしては、彼女達に恐怖を与えることで突破口にしたかったようだが、処刑人や猟奇殺人鬼が凄まれただけで恐怖を覚えるはずもない。魅了しようにも、二人とも一般的なエロスには何ら興味がなく、むしろグロの方が好きそうなので、煽情的な格好で誘っても全く無意味だ。
「ふふふ……確かに、私は女の人が好きですが……別に、エッチならなんでもいい……というわけでは……ありませんので……」
 むしろ、好きなのは艶声というよりも、処刑の際の断末魔。なんとも残酷な話だが、これも仕方のないことだとギルティナは続ける。
 なぜなら、彼女は処刑鞭のヤドリガミ。要するに、極上のドSである。当然、サディットの嗜好とは真っ向から対立するものであり、SとSが対峙すれば、それはよりSの力の強い者が弱い者を虐げる、弱肉強食にしかならないわけで。
「……あぐっ!!」
 ギルティナの投げた鞭の先が、サディットに絡みついて縛り上げた。必死で動いて拘束を振り解こうとするサディットだが、肉に棘が食い込むだけで、全く身体から離れない。
「あ……それとですねぇ……人体の構造とかに結構詳しくてですねぇ……。壊す方は勿論ですけどぉ……治す方もちょっとだけ自信が……あるかも……」
 なぜなら、仮にやり過ぎてグチャグチャのズタボロにしたところで、治せば再び楽しめるから。なんとも恐ろしい言葉がギルティナの口から語られたところで、背後に回り込んだシルヴァーナが、手にしたナイフでサディットの背中をズタズタに斬り裂いた。
「ぎゃぁぁぁっ! い、痛い! 痛い! 痛ぃぃぃっ!!」
「ほらほら、どうしたの? まさか、この程度で終わりなんて言わないわよね?」
 敢えて急所を外し、適度に浅く滅多刺しにすることで、敵を苦しめながらも殺さない。ギルティナと合わせ、正に極悪最凶コンビ。彼女達の恐るべき殺戮拷問技の前には、さすがにサディットも成す術がない。
「じょ、冗談じゃないわ! 私は虐める方が好きなの! 虐められるなんて、御免だから!」
 スライムを操り、その粘性とぬめりを利用して、サディットはなんとかギルティナの拘束から脱出した。が、そこに待っていたのは他でもない燐。悪女たる者、尻尾を撒いて逃げようとする相手には、徹底的にお仕置きせねば。
「あら、逃げるつもり? でも……この包囲網から逃げられるかしらね?」
 燐が軽く扇を振るえば、そこから放たれた黒揚羽の群れが、瞬く間にサディットを覆い尽くして行く。必死に振り払おうとするサディットだったが、この揚羽はただの揚羽ではなく、業火を纏った黒死蝶。
「あ、熱っ! それに、なんだか前が見えないんだけど!?」
「ふふ……炎術……いえ、炎蝶術の基本よ。焔に抱かれながら、闇の中で彷徨いなさい……永遠に」
 微笑を浮かべる燐の前で、サディットは全身を蝶に集られパニック状態だった。燐の無様な姿を想像して具現化しようにも、自分の方が無様な状態なので、それもできない。そもそも、悪女たる燐の無様な姿など、想像しようにもできないのだが。
「おやおやぁ……呼吸が苦しそうですねぇ。蝶々の鱗粉を吸わなくて済むように……私が、マスクをプレゼントしてあげますねぇ……」
 そして、満足に動けないサディットへ、再びギルティナが迫る。彼女が投げたのは、手枷と拘束ロープと猿轡。それらは視界を奪われたサディットへ襲い掛かり、瞬く間に身体の自由を奪ってしまい。
「んぐっ!? ふぐぅぅぅっ!!」
 これでもう、サディットは手足も動かせなければ言葉も発せない。おまけに視界は奪われ、焔で呼吸も阻害され……正に、拷問生き地獄。
「苦しそうね。それじゃ、これもオマケに持って行くといいわ」
 悶絶するサディットに向けて、シルヴァーナが槍を構えた。なんだか、物凄く嫌な予感がするのだが、今のサディットには攻撃を避ける術などなく。
「……終末の吐息で全てを滅ぼせ」
 シルヴァーナの手にした槍が巨大化したかと思うと、それは一直線にサディットの身体を貫いて、そのまま勢いに任せて部屋の壁さえもブチ抜いて行く。哀れ、串刺しにされたサディットは、そのまま部屋の最奥まで、一気に吹き飛ばされてしまったのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

クロエ・アスティン
なんとか残っていた「戦女神様の結界札」を大事な部分に貼って
最後のデスゲームに備えるであります。

既に手を出すまでもない辱められた格好に、
見られて興奮しているのでしょう?こんな信者を持った戦女神というのは途方もない淫乱に違いないわねと言われて必死に否定します。
いくら否定しても恥ずかしさのあまり無様な姿しか晒せず……こうなったら女神様の名誉を守るためにも最後の手段であります。
【降神】によって女神様の御霊を体に宿し、女神様自身のお力でこの不届きものを成敗していただきます!

結界札がたとえ剥がれてもトランス状態のため、恥ずかしさもなく圧倒的な身体能力で神の鉄槌を振り下ろします。

※アドリブや連携も大歓迎



●神、降臨!
 部屋の最奥に吹き飛ばされてしまったサディットだったが、なんとか彼女は生きていた。
 しかし、それにしても酷いやられようだ。このままでは、後一撃でも強いのをもらえば、それで昇天させられてしまう。
 さすがに、ここが引き際か。そう思い、撤退せんとするサディットだったが……そんな彼女の前に現れたのは、危ない部分を結界札で隠しただけの、殆ど全裸に等しいクロエ・アスティン(ハーフドワーフのロリ神官戦士・f19295)だった。
「あら? まだ、猟兵が残っていたのね。それに、その恰好……うふふ、なんだか、嗜虐心が刺激されちゃうわ」
 既に辱めるまでもない恰好になっていたクロエを見て、サディットの中で再び嗜虐の心が蘇ってきた。
 こうなったら、最後にこの娘を使って、今までの憂さを晴らされてもらおう。伊豆の悪い笑みを浮かべながら、サディットはクロエを罵倒する。
「あなた、随分と大胆な格好ね。見られて興奮しているのでしょう? こんな信者を持った戦女神というのは途方もない淫乱に違いないわね」
 クロエだけでなく、彼女の信仰の依代である、戦女神さえも否定する。対するクロエは、恥ずかしさのあまり無様な姿を晒すことしかできず、まともな反論さえ口にできない。
「うぅ……こ、こうなったら、最後の手段であります!」
 戦女神の信者として、これ以上は神への冒涜を許すわけにはいかなかった。なんというか、既にクロエ自身が冒涜的な格好になっている気もするが、それはそれ。
「幾千の勝利を重ねし誉れ高き御魂、迎え奉る! ――コールゴッド!」
 次の瞬間、クロエの身体についていた結界札が弾け飛んだかと思うと、彼女の瞳が……そして、纏っていた雰囲気さえもが変化した。自らの身体に、戦女神を直接降臨させるという危険な儀式。それにより、今のクロエの肉体は、戦女神の制御下に入ったのである。
「……下がれ、下郎! 貴様のような俗物に、淫乱呼ばわりされる筋合いはない!!」
「きゃぁっ! ちょっ……いったい、なにが……?」
 たった一撃、腕を振るっただけで、その衝撃はサディットを吹き飛ばした。圧倒的な神の力。トランス状態になったクロエは、もう誰も止められない。
「先程から、弱者を虐げ、神を冒涜する発言の数々……許すまじ! その罪、万死を以て贖うがいい!!」
 戦女神の力が宿った槌が、一撃の下にサディットを叩き潰す。聖なる光の軌跡を残し、その後に残されたのは潰された影だけ。
 かくして、魔界のデスゲームは神の乱入によって主催者が倒されたことで、一人の犠牲者もなく終了したのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年07月01日


挿絵イラスト