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最も恐ろしきもの

#ダークセイヴァー #第五の貴族 #異端の神々

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#ダークセイヴァー
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#第五の貴族
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#異端の神々


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●『狂える第五の貴族』の発生を阻め
「御機嫌よう、皆。よく来てくれたね」
 グリモアベース作戦会議室にて、常通り招集に応じた猟兵たちに一礼したのはカタリナ・エスペランサ(閃風の舞手(ナフティ・フェザー)・f21100)。今回の予知はダークセイヴァーで起きる異変に関するものなのだと彼女は告げる。
「オブリビオンたちの支配、その黒幕にあたる“第五の貴族”。自らを殺したオブリビオンに憑依する性質を持つ、理性なき“異端の神々”。それぞれ交戦経験のあるヒトも居るんじゃないかな」
 現在判明している限り、彼の世界に於ける脅威の筆頭と称しても過言ではない二つの勢力。グリモア猟兵の予知によれば、この“異端の神々”の一体が“第五の貴族”の肉体を奪おうと襲撃を掛けるらしい。
「問題なのは第五の貴族が異端の神に肉体を奪われると、よりタチの悪い存在……そのままのネーミングだけど、“狂える第五の貴族”に成り果てる点。このままだと予知の内容が実現するという点だね。つまり今回のミッションは両者の接触前に第五の貴族を討伐、続けて現れる異端の神も撃破してもらう事になる」

 相手取る事になるのはいずれも強大なオブリビオンだ。例によって気を付けるべき点が幾つかある、とカタリナは順に指を立てる。
「一つ。今回戦う第五の貴族は迷宮の最奥に陣取ってるんだけど……放つ呪詛の影響で、迷宮は相当な危険地帯になってる。中でも最大の罠が“最も恐れるものが実体化する”って現象だ」
 それは迷宮に満ちる呪詛が猟兵の意思や記憶を元に形を成したもの。限りなく本物に近い再現、乗り越える事が出来なければその恐怖は本物となり容赦なく命を奪うだろう。

「次の一つ。今回相手取る第五の貴族も例に漏れず、強力な紋章の力で自身を強化している。“破滅の紋章”……西洋妖怪の扱う【アルカナ・ブラスター】に近い性質の力、敵は詠唱によって攻撃の規模と精度を大幅に上昇させるみたいだ」
 十分な詠唱を許せば敵の攻撃は事実上の必中・必殺に至る。間断なく攻め立てる事で隙を与えない事が鍵となるだろう。

「最後の一つ、この異端の神は実体を溶かして戦場全体に干渉する能力を多用するみたいだ。撃破には“世界を破壊してみせる”くらいの手札が望ましい」
 荒唐無稽な表現だが、桜色の瞳に冗談の色は無い。今回討たねばならないのはそうした手合いなのだと端的に告げる。
「尤も……呪詛に満ちた迷宮を強引に突破してきた影響で、相手には瑕が出来てる。領域に出来る一点のシミ、弱点と言っていいだろう」
 それは文字通りの意味だ。敵の展開する空間に生じる脆弱点、見抜く事が出来れば突破口になる。

「……どうにも危険な案内が続いて申し訳ないね。今回も、無事の帰還を祈っているよ」
 そう締め括った言葉を最後に、豪奢な装飾の施されたゲートが開いて。


ふーみー
 当シナリオをご覧くださりありがとうございます、ふーみーです。
 ダークセイヴァーに異変あり、今回もボスラッシュでお送りします。
 一章は冒険。その猟兵の“最も恐れるもの”(詳細はプレイング描写を参照)が実体化する為、勇気を振り絞ったり仲間と協力したりして突破してください。これに限っては饅頭こわい的な思考誘導も立派な対策。なお他のトラップは猟兵なら容易く切り抜けられる程度です。
 二章はVS第五の貴族。“チャージの隙を与えない事”が紋章の対策、プレイングボーナス条件となります。
 三章はVS異端の神。プレイングボーナスは“強力な広域攻撃”または“戦場にある敵の脆弱点を見つけ一点突破”する事。
 それでは皆様の健闘をお祈りしています。
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第1章 冒険 『死の罠の迷宮』

POW   :    防御力を活かし、強引に罠を突破する

SPD   :    罠を解除しながら迷宮を踏破する

WIZ   :    迷宮の隠し通路や仕掛けを暴く

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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●其は底知れぬ絶望の闇
 不意に爆ぜる呪詛を躱し、瘴毒の霧を抜け、薄暗い迷宮の奥へ踏み込んでいく。
 進むにつれ危険度を増していく罠の数々……いつしか不吉にそれらが途切れる。

 そこに具現するのはあなたの恐怖。
 決して近づいてはならない。
 決して触れてはならない。
 ――本来ならそうかもしれない。
 だが、今や道は二つに一つ。
 自らの恐怖に殺されるか。或いは打ち克ち乗り越えるかだ。
カイム・クローバー
…正直、拍子抜けの罠だな。猟兵を想定するにしてはお粗末だ。それとも、メインの為にワザと緩めの味付けにしてるのかね?──なぁ?(もう一人の自分に問いかけるが無視されて肩を竦め)

俺が恐れるのは“力に取り込まれた真の姿の俺自身”だ。人としての理性を捨てて、言葉を失い、殺戮と破壊だけを撒き散らすようになったもう一人の俺の姿。
──見てて悍ましい吐き気すら催す姿。化物の姿ってのは気分の良い物じゃない。

【覚悟】を決めて魔剣で迎え撃つぜ。膂力は俺より遥かに上だが、理性を失った獣風情に俺が負ける道理はねぇさ。
【見切り】で躱してUC。
姿の再現は出来ても力の再現は完全には出来なかったか?ま、呆気ないメインだったぜ。



●汝は我、なれど
「……正直、拍子抜けの罠だな。猟兵を想定するにしてはお粗末だ」
 瘴毒の霧は吹き飛ばし、足元で吹き溜まりを形成する呪詛は避けて通れば発動さえしない。数ばかりは多いがどれもカイム・クローバー(UDCの便利屋・f08018)からすれば子供騙しに等しく、勝手知ったる自分の庭でも行くように奥へ奥へと進んでいく。
(さて、そろそろか)
 数任せの粗雑な罠が続いたからこそ、それが途切れた事に気付くのもまた容易く。
「それとも、メインの為にワザと緩めの味付けにしてるのかね? ──なぁ?」
「………………」
 返事が無いのも予想通り。
 ノリの悪い本命に肩を竦め、カイムはある種の見慣れたそれ……自身の力に呑まれた“真の姿”、邪神へと変貌したもう一人の自分と相対する。
「■■■■■■■■■■■■――――――!」
「ハッ、化物の姿ってのは気分の良い物じゃないな!」
 言語の形を成さない咆哮、迸る力の余波だけで足元の地面が罅割れ空間が軋む。
 人としての理性を捨てて、言葉を失い、殺戮と破壊だけを撒き散らす災厄。
(──見てて悍ましい、吐き気すら催す姿。だが……)
 ましてそれが自分自身などとタチの悪い冗談のようで、現実に起き得るというのだから猶の事最悪だ。最も恐れるものとして現れただけの事はある。
「来いよ。理性を失った獣風情に俺が負ける道理はねぇさ」
「■■■■■■ッ……!」
 片手を差し向けての挑発、獣でも一人前に怒りを覚えるのか。
 爆発的な加速で突っ込んでくる動きは直線的、単純に受ければそれだけで粉砕されるであろう暴力を見切り紙一重に躱して背後を取る。地面を削り翼を広げ急制動、振り向く反応速度も尋常の域を大きく逸脱したもので――
「――無駄が多い。そんなんじゃダンスにならねぇぜ?」
 黒銀の炎を揺らめかせ、魔剣の斬撃が邪神を斬り裂く。邪神の強大な膂力があろうとも、動きの起点を的確に潰されれば超高速の【死の舞踏(ダンス・マカブル)】からは逃れられない。
「こいつで、終いだ!」
「■、■■……ッ」
 縦横無尽に振るわれる剣技、仕上げに叩き込んだ一閃が黒銀の炎を刻めば吹き飛ばされた邪神の姿は幻と消えていく。
 最大の恐怖……常に付き纏う可能性を跳ね除け続けるその覚悟は、実体化程度では今更揺るがせはしない。
「姿の再現は出来ても力の再現は完全には出来なかったか? ま、呆気ないメインだったぜ」
 いずれ、本当の意味で決着を付ける日も訪れるのだろう。
 確信に近い予感を胸に、今は目の前の強敵を仕留めるべくカイムは歩みを進めていく。

大成功 🔵​🔵​🔵​

リーヴァルディ・カーライル
………ああ、やっぱり

直近の恐怖体験が出てくるだろうと思っていたけど、
やはり私の前に出てきたのは貴方達なのね…

カクリヨファンタズム…ッ

団地闘法、駄菓子兵器、新し親分(予兆で見た)、その他諸々…

最初は2つの世界の危機だから頑張って付いていこうとしたけど、
あまりのノリの違いに頭が熱暴走して途中でリタイアしてしまったのよね…


…その過去を今、此処で払拭してみせる…っ!

大祓百鬼夜行のネタめいた恐怖(お任せ)が実体化したら闘争心を賦活しUC発動
残像が生じる超高速の早業で大鎌を乱れ撃ちする

貴方達みたいな相手に有効な対処法はただ1つ
空気を読まず、雰囲気に流されず、有無を言わさぬ残虐ファイト…この手に限る



●Re:シリアスは頓痴気を制するか?
「………ああ、やっぱり」
 リーヴァルディ・カーライル(ダンピールの黒騎士・f01841)の声には納得と、そして聊かの緊張の色が滲む。
 呪詛の扱いに長けたトップクラスの猟兵であるリーヴァルディにとってこの迷宮の罠など物の数ではなく、警戒すべきは今カタチを成した恐怖の具現のみ。直近の恐怖体験が反映されるだろうと踏んだ彼女の読みは正しい。

「やはり私の前に出てきたのは貴方達なのね……カクリヨファンタズム……ッ!」

 おお、だの、わぁ、だの、統一感皆無の声を返したのは二つの世界の命運を賭した大祓百鬼夜行が再現。つい先日決着を迎えた戦いの記憶が混然一体となったか、兎角数が多く、よく見れば一体一体の備えた特徴もやたらと濃い。
 団地闘法、駄菓子兵器、新し親分、エトセトラ、エトセトラ……。
(……最初は2つの世界の危機だから頑張って付いていこうとしたけど)
 異なる世界、異なる空気。彼女をして半ばで力尽きる程の頭の痛さ、その具現がこうして再び目の前に立ち塞がっている。
「……その過去を今、此処で払拭してみせる……っ!」
 闘争心を賦活し構えるは黒き大鎌、リーヴァルディの腕部のみが完全なる吸血鬼のものへと回帰する。【限定解放・血の閃刃(リミテッド・ブラッドレイ)】――暴走する腕を全身で制御し最速最多の連撃と成す必殺が一つ。
「……貴方達みたいな相手に有効な対処法はただ1つ」
 空気を読まず、雰囲気に流されず、有無を言わさず残虐に。まして此度の相手は幻影、鏖殺するに微塵の呵責も無い。
「……限定解放。微塵と化せ、血の閃刃……!」
 残像が生じる程の超高速、吸血鬼狩りは魑魅魍魎の只中へと飛び込んでいく。

「ンンンンン! ワイちゃん昂っておりましたが――やめました」
「やめたのね」
 斬。

「団地の呼吸!!! 一の型!!!!!」
「それなら此方は(吸)血鬼術よ」
 斬。

「超音波で敵を催眠に掛ける死神の笛ラムネ……!!」
「鎌の扱いで負ける気は無いわ」
 斬。

「お姉ちゃんを遂行するッ!」
「ねぇ新し親分さっき斬らなかった?」
 突如リーヴァルディの脳裏に溢れだした存在しない記憶――念入りに斬。

 斬、斬、斬。手当たり次第に斬り伏せ散らし、後に残るは死屍累々。遂にリーヴァルディ以外に動くものが無くなれば、その幻影も薄れ消えていく。
「……乗り越えた……」
 疲労か達成感かも定かでない感慨に短く零し、黒き大鎌を再び握りなおす。
 此処から先はシリアスの時間――迷宮の最奥に潜む“第五の貴族”の元へ、吸血鬼狩りは踏み込んでいく。

大成功 🔵​🔵​🔵​

亞東・霧亥
最も恐れる者、過去の自分。
ヤドリガミとして2度目の仮初の生を得て、尚も飽くなき復讐心のみを糧に仇を追い求めた頃の自分。
だが、今の俺は間違いなく過去の自分より強いと断言出来る。

【UC】
圧倒的な場数と潜り抜けた死地、付随する洗練された技術、それを高める業。
純粋な殺意は昔の方が上だが殺気が駄々漏れと考えれば、隠れても居場所はバレバレで思わず苦笑いしてしまう。
そして狙いは、真っ直ぐな一撃必殺。

過去の繰り出す必殺を『残像』で回避、即座に『闇に紛れる』と路傍の石の如く『目立たない』よう『忍び足』で近付き、目にも止まらぬ『早業』で過去の器物を胸から引き抜くと、よく出来た偽物を握り潰す。

「全く痛々しいな。」



●絶影殺
 呪いに満ちた死の罠の迷宮、常人であれば千度死んで余りある程の危険地帯も亞東・霧亥(夢幻の剣誓・f05789)の歩みを阻むには不足甚だしく。
 殊更に意識を割く必要さえも無い。警戒すべきはただ一つ。
(最も恐れる者……過去の自分)
 ヤドリガミとして2度目の仮初の生を得て、尚も飽くなき復讐心のみを糧に仇を追い求めた頃の自分。
 だが、今の霧亥は間違いなく過去の自分より強いと断言出来る。たとえ最も恐ろしいそれが立ちはだかろうと――
(――今更、自分の過去などに遅れは取らん)

 音も無く放たれる吹き矢に急所を貫かれた霧亥の姿は残像。一撃必殺の殺意を込めたそれが突き立てば絶命は免れ得なかったであろうが、しかし。
(圧倒的な場数と潜り抜けた死地、付随する洗練された技術、それを高める業……殺気一つで全て台無しにしているのだから、全く)
 磨き抜いた隠密と暗殺の技術こそが彼の最大の武器なれば、相手に居場所を気取られた時点でその強みは半減どころの話ではない。心身を焦がすような殺意、己を律しきれぬ未熟……自分自身の事だ、痛いほど理解できるが故に苦笑が零れる。
「早々に済ませよう。――秘技」
「ッ……!?」
 【影技(シャドウスキル)】、過去の自分より現在の自分の方が技術に秀でるのも至極妥当。無造作に距離を詰め、正面から胸に埋まる本体を引き抜く――過去の自分、幻影が浮かべるのは驚愕の表情。
 古びた懐中時計、本物と見紛う程に精巧なそれは自分こそ真であると主張するようで。
「――全く痛々しいな」
 ガシャンと硬い断末魔が響く。
 贋作は握り潰され、核たる器物を破壊された過去の幻影も薄れ消えていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『崩呪の遊星シュヴェルツェ』

POW   :    呪殺
【雨霰と降り注ぐ多種多様な呪い】が命中した対象に対し、高威力高命中の【収束した呪いの破壊光線】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD   :    呪狂
レベル×5本の【滅殺・崩壊・不死殺しの呪詛が籠った呪】属性の【ホーミングする呪いの矢】を放つ。
WIZ   :    呪天
【中央の主星と周囲の衛星】から【様々な呪いを籠めたどす黒い呪いの波動】を放ち、【爆発、凍結、感電、石化、衰弱などにより】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は死之宮・謡です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●不吉の遊星
「#$%&%$&&%#%&**――」
 踏み入った迷宮の最深部、奇怪な音を響かせ浮遊していたのは毒々しい輝きを放つ宝石めいた無数の塊。呪術の扱いに長けた者であればそれが独自の圧縮言語から成る詠唱である事に気付けたかもしれない。
 黄金の杯に貼り付いた破滅の紋章を輝かせ、敵は既に臨戦態勢。“第五の貴族”シュヴェルツェ――災厄振り撒く呪詛生命を打ち祓え。
カイム・クローバー
どうやら仲良く挨拶するって雰囲気じゃねぇな。…そういや、予知の時にカタリナから聞いたな。『詠唱によって攻撃の規模と精度を大幅に上昇させる』…だったか。
もしかして。これ、詠唱なのか?

詠唱後の呪いの矢を全身に受けてみるか。色々と御大層な属性があるようだが、それでもこの程度なら俺を殺すには程遠い。軽く服に付いた埃でも払って肩を竦めるぜ。
詠唱時間が足りなかったんじゃないか?ご自慢の破滅とやらだろうに…悪いな。プライド傷付けちまったか?
二丁銃を構えて【クイックドロウ】に紫雷の【属性攻撃】で破滅の紋章に撃ち込むぜ。
『破滅の紋章』を持つ者が招くのが自身の破滅とはね。クソッタレ貴族のオチとしちゃ悪くねぇ。



●破滅の矛先
「どうやら仲良く挨拶するって雰囲気じゃねぇな」
「%¥|*##¥>%&%――」
 “第五の貴族”が待ち構える空間に踏み入ったカイム・クローバー(UDCの便利屋・f08018)
を前に、シュヴェルツェはただ怪音を響かせながら金環を回転させるのみ。
「……そういや、予知の時にカタリナから聞いたな。『詠唱によって攻撃の規模と精度を大幅に上昇させる』……だったか」
 魔力や呪詛といった要素はカイムには乏しいものだが、培われた戦闘勘と事前の情報が一つの可能性を導き出す。
「もしかして。これ、詠唱なのか?」
「#$%@’¥**&##”¥*%%――――」
 捉えようによっては楽器を奏でるようにも聞こえる異音。表情など窺い知れる筈も無い呪詛の塊がニタリと笑んだように感じたのは錯覚だろうか。
 時間単位にして数秒程度、ごく僅かな隙さえこの次元の戦闘では致命になり得る。“破滅の紋章”の力はその数秒で数多の呪詛に莫大な強化を施し――

「――来いよ。言っとくが、今の俺は無敵だぜ?」

 あろう事か、彼は構え一つ取る事無く煽り文句を吐いてのける。
 果たしてシュヴェルツェはそれをブラフと踏んだか、己の呪詛に対する自負があったか。
 直後に解き放たれた【呪狂】、優に五百を超える呪詛の矢は追尾機能を発揮するまでもなく標的を捉える。
「◎%%◎>>”☆#……」
「色々と御大層な属性があるようだが、それでもこの程度なら俺を殺すには程遠いな」
「――――!?」
 異端の神さえ葬り得る最悪の呪詛はしかし着弾と同時に悉く掻き消え、後には余裕の様子で肩を竦めるカイムの姿。生物感からは程遠い崩呪の遊星だというのに、驚愕と困惑は手に取るように分かるのは笑い話か。
「詠唱時間が足りなかったんじゃないか? ご自慢の破滅とやらだろうに……悪いな。プライド傷付けちまったか?」
 挑発交じりの軽口言葉を吐きながら、霞むような速度で閃かせるは双魔銃オルトロス。もう詠唱の隙など与えはしないとその銃口が紋章を照準する。

 タネを明かすなら破滅の呪詛を無効化してみせたのは【潜みし邪神の権能(イーヴィル・オーソリティー)】の行使に依るもの。
 切り札たるユーべるコードを完全な脱力状態で受けるという無謀な条件は、皮肉にも十分な詠唱による対処どころか反応さえ儘ならぬ程の強化によって満たされた。
 命知らずの賭けと称するか策と見るか……発揮された権能は第五の貴族渾身の不死殺しさえ上回るという結果が此処に在った。

 即座に放たれようとする追撃の【呪狂】、紋章の増幅が無くとも並みのオブリビオン等とは比較にならない呪矢が決して狭くはない戦場を埋め尽くすには数秒も掛からない。
 ――この戦闘に於いてはあまりに致命的な数秒。
「『破滅の紋章』を持つ者が招くのが自身の破滅とはね。クソッタレ貴族のオチとしちゃ悪くねぇ」
 宙に焼き付いた紫雷の軌跡がゆっくりと薄れ消えていく。
 刹那の早撃ちは正確に紋章を貫き、崩呪の遊星もまた悲鳴じみた音を上げ砕け散った。

大成功 🔵​🔵​🔵​

亞東・霧亥
第五の貴族?
御大層な。現状を嘆いて毒を吐く没落貴族の間違いだろ。

「呪詛ごと浄化してやるよ!」
【UC】
多分ありがたい御説法が認められた卒塔婆を絶え間無く射出する。

・卒塔婆の豪雨の中を悠然と歩く姿はいつもの『残像』。
本体は相変わらずの『目立たない』立ち回りで、貴族の死角に移動する。

・惑星と衛星、一度に全てを屠るために『戦闘知識』を総動員して敵を観察。
全てが一直線に並ぶ瞬間を見極めて『ダッシュ』からの『切断』を試みる。



●乱舞WGT ―― Wooden Grave Tablet ――
「第五の貴族? 御大層な。現状を嘆いて毒を吐く没落貴族の間違いだろ」
「*’&&%#¥%*+<”$&%%――」
 亞東・霧亥(夢幻の剣誓・f05789)の言葉に、怪音を響かせ続けるシュヴァルツェの気配が僅かに嘲笑の色を帯びる。意思疎通不能の響きは膨大な意味と情報を圧縮した詠唱、“破滅の紋章”の力を引き出すに最適な手口――故に霧亥にも、敵の能力増幅を見過ごす理由などありはしない。
「呪詛ごと浄化してやるよ! これが卒塔婆の正しい使用法だ!」
「――――!?」
 放たれるは【WGTブラスト(ソトバブラスト)】、突如として現れた五三五もの卒塔婆がシュヴァルツェへと襲い掛かる。
 (多分)ありがたい御説法が認められた卒塔婆は呪詛生命に対するピンポイントな天敵、不完全な詠唱の緊急中断から迎え撃つ【呪天】の波動も劣勢。霊験あらたかな物量の暴力は――卒塔婆の使用法としての是非には議論の余地が残るが――第五の貴族、崩呪の遊星
をして防戦を強いてみせる。

「――――!」
 そのような状態、紋章の恩恵を封じられた状態からさえ正確な反撃で攻撃者の急所を射貫くに足る力を見せるのは単なる呪詛の塊にはあり得ない、確かな知性に基づく判断。幾重に重なった相性・戦術の優位すら覆す不条理……それも、敵が手練れの猟兵でなければの話。
 元より霧亥は気配を潜めての暗殺に極めて秀でた猟兵である。
 雨霰と降り注ぐ卒塔婆の中を悠然と歩く姿は残像に過ぎず、その事実を悟ったところでシュヴァルツェに本体を探し出す程の余力など在りはしない。毒々しい輝きと共に金環と衛星が激しく回転し、しかしその存在は絶え間なく放つ呪詛波動もろとも卒塔婆に削り取られていく。

(……上出来だ。問題は無い)
 死角は獲った。趨勢は既に定まり、磨き抜かれた戦術眼を以てすれば狙った隙を晒すよう獲物を追い詰めていく事もまた造作もない。
 そして。
「全部纏めて――末代まで祓ってやる!!」
「――――――!!?」
 惑星と衛星の全てが並ぶ……否、並ばせた瞬間を見極めての疾駆一閃。
 卒塔婆の豪雨に晒され続けた実体は拍子抜けする程に脆く、その斬撃に崩れ落ちた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ルイズ・ペレンナ(サポート)
『お代は結構ですわよ。けれど懐には注意なさいませね?』
ブラックタールのシーフ × スターライダー
特徴 金目の物が好き 錠前マニア グルメ 快楽主義者 実は恋をしていた
口調 貴婦人(わたくし、あなた、~さん、ですわ、ますの、ですわね、ですの?)
敵には 高慢(わたくし、あなた、呼び捨て、ですわ、ますの、ですわね、ですの?)

・金目の物をお宝と認識し獲得するのが行動理念
 直接の機会でなくても獲得出来るかも知れないと思えば動きます

・愛情や人助けのような金銭にならない価値は興味ないですが
 それを大事にする人を貶めもしません。趣味の相違

・利害が一致すれば他人との共闘やサポートはむしろ積極的です


シェーラ・ミレディ(サポート)
※OK:シリアス
※NG:エロ、ネタ、コメディ、心情系
※傭兵的なスポット参戦

称号通り、僕の身体を維持するための金儲けと、弱者をいたぶる醜い行いが許せぬ義侠心が行動指針だ。
美しいものは愛でるべきだが、恋愛には結びつかないなぁ。
性格ブスは醜い。見るに堪えん。

複数の精霊銃をジャグリングのように駆使する、彩色銃技という技(UC)を使って、敵を攻撃しようか。
敵からの攻撃は基本的に回避する。が、護衛対象がいるならかばうのも検討しよう。
……嗚呼、僕を傷付けたなら、代償は高くつくぞ!


朝霞・蓮(サポート)
●キャラ
人間の竜騎士 × 探索者 18歳 男
口調:(僕、呼び捨て、だ、だね、だろう、だよね?)

●戦い方
至近:アイテム『百膳』を使用して切り結んだり、竜言語で身体強化して格闘したり
近中:槍投げしたり銃で射撃。その時に機動力を求められるなら竜に騎乗
遠:攻撃手段がないので接近

●その他できること
錬金術でいろいろ

●長所
探索者として狂気に免疫があるので逆境に強く、恐怖と威圧に動じない

●短所
詰めが甘く、天然

ユーベルコードは指定した物をどれでも使用
多少の怪我は厭わず積極的に行動
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません
例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!



●墜とせ、崩呪の遊星
「毒が薬に転じるように、呪詛結晶も使い方次第。――ああ、破滅は願い下げですので悪しからず」
「あの宝石かっぱらうつもりかルイズ……」
 既に【バウンドボディ】を発動し詠唱の隙を与えず攻め立てるルイズ・ペレンナ(怪盗淑女・f06141)に感心したような呆れたような声を零したのは朝霞・蓮(凌駕の先・f18369)、その隣ではシェーラ・ミレディ(金と正義と・f00296)が憮然と肩を竦めてみせる。
「宝石としての見栄えは理解しないでもないが……まぁいい。早く終わらせるに限る」
「ああ。……とはいえ……」
 いまシュヴェルツェが行使しているのは【呪殺】【呪狂】、紋章に依らずして圧倒的な物量と精度を誇るユーベルコード。ルイズこそ巧みに身を躱し敵の詠唱を妨げているが、それもユーベルコードの加速と柔軟性を最大に活かしたが故のもの。増して警戒すべきは【呪殺】……呪詛の一撃でも受けたが最後、絶大な破壊力の本命が飛んでくる事を蓮は見抜いていた。
「分かっている。ちょうど僕の手札では決定打に欠けていたところだが、お膳立てには十分以上だろう」
「……成程。信頼、させてもらおう」
 黒き怪盗が相手を優位に抑え込んでいる今が最大の好機。決断は迅速に、二人の猟兵もまた必殺を為さんとそれぞれの力を研ぎ澄ませる。

「僕の声が聞こえるのなら、どうか傍に来て。手を貸してくれ」
 複数の精霊銃を駆使しながら、語りかける声は優しく。呪詛に満ちた戦場にも精霊の息吹は絶えず、シェーラの声に応え幾つもの暖かな光が灯る。
「……君の声援に心より感謝を」
 【彩色銃技・口寄せ・雨鈴鈴曲(アトラクティブガンアーツ・アジャスト)】――集まった精霊たちの助力に微笑み、呪詛渦巻く激戦の只中へ無造作に踏み出す。
 一見して無防備な歩みは慎重な計算に裏打ちされたもの。目まぐるしく変化する戦況の中でも比較的呪詛の薄い部分を見抜き、精霊達の恩恵で悪意を退けながら道を拓く。

「さぁ――蓮。臆した等とは言わないだろうな?」
「当然……! 力を借りるよ!」
 絶え間なく降り注ぐ【呪狂】に本来防御は分が悪く、こうして押し留める事が叶うのは偏にシェーラの並外れた技量に依るもの。
 呼び出した竜に騎乗し加速、白銀の魔動機銃を構え狙いを定める。
「お手柔らかにお願いしますわ?」
「善処する……!」
 阻もうとする呪詛を散らしルイズは後退、弾丸に込められた膨大な力が空間を震わせる。
「$¥¥#%――」
「――おやすみ」
 詠唱の隙など与えない。
 【竜言語〈六芒竜星〉】の引鉄は引かれ――極めて強力な竜言語と魔火薬を込めた竜星弾、地形さえ破壊する一撃が紋章を正確に貫く。
 黄金の杯は砕け、轟音が響き……力を失い地に墜ちた衛星も砂のように崩れていく。
 オブリビオンの亡骸が辿る末路は個体差も大きいが、このシュヴェルツェは残すもの無く消滅する類だったという事だろう。
「――等とは問屋が卸しませんわ」
「えっ」
 軽やかに降り立ったルイズが拾い上げればあら不思議、衛星の一つは崩壊せぬままに怪盗の懐へと収まってしまう。
「……それ、どうやって……?」
「企業秘密ですの」
 口許に人差し指を当てて微笑を浮かべるルイズ。それよりも、と自分たちが迷宮を突破してきた扉の方を示せば、消滅した第五の貴族に勝るとも劣らぬ威圧感が迫り来る。
 更なる力を得んとする異端の神……立て続けの死闘、その刻は間近だった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

リーヴァルディ・カーライル
…あれが破滅の紋章。確かに下手に時間を掛けるのは悪手みたいね

…ならば此方も手加減は無しよ。その紋章が効力を発揮する前に決着を付けるわ、第五の貴族

"血の翼"を広げ敵の攻撃を空中機動の早業で回避して受け流しつつ、
左眼の聖痕に異端の大神の力を降霊し自身の生命力を吸収してUCを発動

…さあ、時の交わる狭間で垣間見るが良い。汝自身の滅びを…!

時間の連続性を切断して時の静止した世界に切り込み、
UCの発動限界を突破するまで魔力を溜めた大鎌で敵を乱れ撃ち、
最後に怪力任せに大鎌をなぎ払い闇属性攻撃の斬擊波を放ち離脱する

…如何なる呪いであれ、時の静止した世界では無意味よ

…消えなさい、崩呪の遊星。この世界から永遠に…



●裁定:神祖宣告
「……あれが破滅の紋章。確かに下手に時間を掛けるのは悪手みたいね」
 眼前に相対したそれの発するものが紋章の力を引き出す為の詠唱だとリーヴァルディ・カーライル(ダンピールの黒騎士・f01841)は即座に見抜く。未知の楽器でも奏でるような不可解な響き一つ一つにどれ程の意味合いと情報が込められているか、呪詛の扱いに秀でる彼女ゆえにその脅威を明瞭に感じ取れる。
「……ならば此方も手加減は無しよ。その紋章が効力を発揮する前に決着を付けるわ、第五の貴族」
「*’¥&%$#&$@”’¥#――!」
 或いはリーヴァルディがシュヴェルツェの手札を看破したように、第五の貴族もまた猟兵の行使しようとする力の危険性を感じ取ったか。詠唱も半ばに放たれる【呪天】の呪詛波動が吸血鬼狩りへ襲い掛かる。
「見縊られたものね。……限定解放」
 短いキーワードに呼応し少女の背に生じるは血色の魔力に編まれた双翼、限定的な吸血鬼化による飛翔で搔い潜るように呪詛波動を受け流す。
「――――――!」
「……聖痕解放。至高の天より、深淵の獄を賜わん事を……」
 その左眼に刻まれた聖痕に降霊せしは名も無き異端の大神が力の一欠片。命を喰らい行使するは【代行者の羈束・零の世界(レムナント・インフィニットゼロ)】――モノクロームの世界、不変である筈の時の流れが凍てつき静止する。
 “第五の貴族”として現界したシュヴェルツェに死角は無く、時間干渉の術を持たぬ事もあり得ない――だが。停止世界の中で緩慢に抵抗せんとする程度では、時間流の支配を為したリーヴァルディから逃れられる道理もある筈が無い。

「……さあ、時の交わる狭間で垣間見るが良い。汝自身の滅びを……!」
「――――……!」

 極限まで魔力を込めた大鎌を薙ぎ払って呪詛波動の防御を抉じ開け、そのまま本体へと力任せの連撃を叩き込む。
 一撃が重く響くたびに苦し紛れの反撃も力を失っていく。
 或いは敵からすれば猟兵の方が常軌を逸した加速を遂げたように見えただろうか。
「……如何なる呪いであれ、時の静止した世界では無意味よ」
 宣告と同じく冷徹に、正確に、振るわれる大鎌は呪詛結晶の衛星を順に粉砕。
 見る影もなく浮遊するばかりの黄金の杯、そこに貼り付いた紋章がチカチカと明滅する。
「……消えなさい、崩呪の遊星。この世界から永遠に……」
 黄金杯と破滅の紋章、纏めて吹き飛ばすは渾身の力を込めた闇の斬撃。
 反動に逆らわず離脱して能力を解除――再び正常に流れ出した時の中、解き放たれた破壊の余波が衝撃の奔流となり戦場を揺るがした。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『ヘブンリーセイヴァー』

POW   :    全てを無に還す原初の楽園
全身を【溶かし原初の闇を広げ、戦場全体を虚無】に変える。あらゆる攻撃に対しほぼ無敵になるが、自身は全く動けない。
SPD   :    終わる世界に現れる最後の救済
小さな【希望を見せ、人類を救える僅かな可能性】に触れた抵抗しない対象を吸い込む。中はユーベルコード製の【天国だが、自ら地獄に堕ちる覚悟を示す事】で、いつでも外に出られる。
WIZ   :    荘厳たる死を与える天国への道標
戦場全体に、【『天国』への扉が出口となる、神の光】で出来た迷路を作り出す。迷路はかなりの硬度を持ち、出口はひとつしかない。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はナギ・ヌドゥーです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●異端の救済者
「――遍く命を天国へ。終わる世界に救済を」
 第五の貴族との死線を制した直後、体勢を整える間もそこそこに“異端の神”が滲み出るように姿を現す。
 幻影のように揺らめく異形、悍ましい死の気配を放ちながら響かせる流暢な声だけが無機質に空気を震わせる。
「――遍く命を天国へ。終わる世界に救済を」
 繰り返されるフレーズ。本能的に呪詛生命を取り込まんと現れたこの異形がどこまで生物らしい意思を宿しているのか、猟兵を猟兵として認識しているのかさえ定かではない。
 ただ一つ、確かな事があるとすれば……
「――遍く命を天国へ。終わる世界に救済を」
 侵蝕されていく空間。呑まれれば最悪の結末以外ありえないという事だろう。
 ――偽りの天国を打ち砕け。
亞東・霧亥
心情:胡散臭い

指針:UCの天国に大量の呪詛があれば奴は取り込みに来るか?

天国に移動する前に惑星の欠片を集める。
天国に移動後『毒使い』の技術で持ち物の毒血を強力な『ドーピング』剤に精製。
欠片と薬剤を『薬品調合』し『呪詛』を大量発生させる物体に変性して、奴を『おびき寄せ』る。
遍く命を天国へ。
天国に固執する奴なら中に入ってくるはず。

入口は1つ、『集中力』『息止め』『スナイパー』で本体を精密射撃。
『エネルギー充填』『限界突破』『リミッター解除』『レーザー射撃』『範囲攻撃』『貫通攻撃』『鎧無視攻撃』『爆撃』『砲撃』『衝撃波』『吹き飛ばし』『属性攻撃』『焼却』。
そして【UC】!
行くぞ、ありったけを喰らえ!



●それは、暗殺と呼ぶにはあまりにも
「――遍く命を天国へ。終わる世界に救済を」
 全く同じ声量、抑揚、周期で発せられる声。【終わる世界に現れる最後の救済】――小さな希望、見せられた一握りの希望に抵抗する事なく亞東・霧亥(夢幻の剣誓・f05789)
は“天国”へと取り込まれる。
 平穏な世界。争いは無く、脅威は無く、穢れも無い。
 ……こんなものか、と冷めた心で息を吐く。11の魂を宿した器物を本体とするヤドリガミ、霧亥自身はその一つに過ぎずとも……よく知る数多の価値観、複数の視点。その全てを満たせもしない理想郷など安っぽいペテンにしか見えない。
 秒の停滞もなく次の行動に移った霧亥が取り出すは彼の帝竜ヴァルギリオスより採取した毒血、そしてこの天国へ取り込まれる前に回収したシュヴェルツェの欠片。二つの素材を組み合わせる事で作り出した呪物は生前のシュヴェルツェにも匹敵する程の呪詛塊と化し、耐性の上からさえ肌を焼く程の汚染を振り撒き始める。

(新生シュヴェルツェになって動き出す……ような事は無いな。寄せ餌には十分か)
 この異端の神が崩呪の遊星を狙ったのはその呪詛に“救済”でも与えるつもりだったのか、それとも単に己の糧にしようとする本能ゆえの行動だったのか。真相など分からず、霧亥にとってはどうでもいい些事でもあった。
 本来の目的と同等のものを用意してやれば本体なり核なりが捕食に動くだろうという、何という事はない獣狩りと同じ手口。
「――遍く命を天国へ。終わる世界に救済を」
 果たして異端の神は現れた。最初に垣間見えたのと同じ異形の影が、呪詛に蝕まれつつある天国へと滲みだすように現れる。

(世界を破壊する程の手札、だったか)
 見れば滲み出した敵の“核”には一点、周りと色合いの違う漆黒のようなシミもある。
 好都合――【Warning voice】、暗殺者の切り札は既に狙いを定めている。
『Release the pressure device. Using the released power.』
 エネルギー充填……リミッター解除、限界値を突破。[第一種臨界不測兵器]、超弩級の破壊力と貫通力を備えた重力子放射線射出装置はユーベルコードの効果を受け法外なまでの性能を発揮。
「いいだろう。行くぞ、ありったけを喰らえ!」
「――遍く命を――――」
 周期的に繰り返されるフレーズ、それ自体が洗脳の権能を宿す響きが最後まで空気を震わせる事は無い。
 規格外と称する他無い砲撃が、何もかもを消し飛ばした。

大成功 🔵​🔵​🔵​

カイム・クローバー
希望と僅かな可能性。誘いは断らねぇ主義さ。ノッてやるよ。(触れる)

――此処が天国か?
澄み渡る青空に白い鳥、緑豊かな平原に花が咲いて、煌々と輝く太陽。
この世界の民が夢にまで見た世界。支配の無い穏やかな、平穏の世界。――――下らねぇな。
今、この世界の人間は血で血を争う闘争に身を委ねてる。誰もが世界を取り戻そうと必死になって戦っている。取り戻した世界はきっと血に塗れてるだろう。
俺達が求めてるのは天国じゃない。血に塗れた――だが、生きた証を残した大地だ。
魔剣を顕現。真名を呟く。光を放たない冷徹な黒銀の業火が世界を地獄に変える【覚悟】を以て。この世界を【焼却】する。

生憎、俺は地獄の方が似合う男なんでね。



●覚悟の証
「――遍く命を天国へ。終わる世界に救済を」
「誘いは断らねぇ主義さ。ノッてやるよ」
 思考に染み込むような声と共に垣間見えたのは淡い幻覚、或いは無意識下に働きかける一種の刷り込みに近い。それが相手のユーベルコードによるものだと理解しながら、カイム・クローバー(UDCの便利屋・f08018)は示された可能性に触れる。
「――此処が天国か?」
 【終わる世界に現れる最後の救済】……広がる光景は絵に描いたような天国そのもの。
 澄み渡る青空に白い鳥が遊び、どこまでも続く緑豊かな平原には慎ましやかに咲いた花が風にそよぎ、煌々と輝く太陽が世界を照らす。
 人々を支配する吸血鬼も居ない。平和を脅かす怪物も居ない。この暗黒の世界に生まれた人々が夢にまで見た平穏な世界がそこにあった。

「――――下らねぇな」
 無碍に切って捨てる言葉、吐き出した声には燃えるような響きがある。
「今、この世界の人間は血で血を争う闘争に身を委ねてる。誰もが世界を取り戻そうと必死になって戦っている。……取り戻した世界はきっと血に塗れてるだろう」
 天国の外に広がるのはオブリビオンに支配された絶望の世界という現実。
 だが。その絶望に抗い戦い続けてきた歩みも、誰にも否定できない現実だ。
「俺達が求めてるのは天国じゃない。血に塗れた――だが、生きた証を残した大地だ」
 男の手に顕現するは神殺しの魔剣……持ち主の意を汲み逸るように魔力が逆巻く。
 一の真名『レーヴァ』、二の真名『テイン』。
 短い呟きこそ【終末を告げる炎の剣】を目覚めさせる鍵。
「──人の身には過ぎた力さ。けど、今だけは──」
 冷徹な黒銀の業火は光を放たない。
 青空も平原も太陽さえも、よく出来た絵画を焚くように黒銀が焼き尽くしていく。
 全ての神を滅ぼす終末の黄昏、その具現。
 地獄へ変わる世界から目を逸らさず業火を振るうカイムの視界に、今にも崩れ落ちそうな異形の幻影が映り込む。
「――遍……ち、ヲ……テん……ご……終ワる、セか……救……さイ……」
「生憎、俺は地獄の方が似合う男なんでね」
 決め台詞は常通りの不敵な笑みと共に――その覚悟は揺るがない。
 黒銀の一閃は過つ事無く、悉くを焼き斬った。

大成功 🔵​🔵​🔵​

リーヴァルディ・カーライル
…死が救いとなるのは、自らの意志でそれを選択した者だけ
強要された死が救済だなんて私は断じて認めないわ

敵の精神攻撃にはむしろ闘争心を燃やしUCを発動し、
血の魔力を溜め【限定解放・血の教義】を九重発動

"人類に今一度の繁栄を。そして、この世界に救済を…"

…救世を誓う者として偽りの救済を掲げるお前の存在は許容できない

…全魔解放。この一撃を以て虚無に還るがいい

両手の周囲に4個ずつ計8個の"闇の重力"球を形成
怪力任せに両手を繋ぎ全ての重力球を合成、圧縮し限界突破

超重力のオーラが防御を無視して分子間結合を切断、
重力崩壊を起こし全てを塵に還す"闇の流星"を放つ

…世界を壊しうる一撃。私が為すならば、こうなるのね



●破滅と救済
「――遍く命を天国へ。終わる世界に救済を」
 一定のリズム、変わらぬ抑揚で繰り返される響きはそれ自体が洗脳の権能。
 だが、異端の神の誘いもリーヴァルディ・カーライル(ダンピールの黒騎士・f01841)にとっては闘争心を燃やす挑発にしかならない。
「……死が救いとなるのは、自らの意志でそれを選択した者だけ。強要された死が救済だなんて私は断じて認めないわ」
 天国は訪れない。【終わる世界に現れる最後の救済】――まやかしの希望、詭弁のような可能性はただ一睨みで振り払われる。
「……限定解放。代行者の羈束、最大展開開始。起動せよ、血の光輪……!」
「――遍く命を天国へ。終わる世界に救済を」
 【限定解放・血の光輪(リミテッド・ブラッドヘイロゥ)】の生み出した血色の光輪がリーヴァルディの背後に輝き、“神の器”たる証を晒した彼女を前にしても異端の神の様子は変わらない。繰り返される音節、幾度もちらつく目障りな幻影、ユーベルコードを拒絶されようと気にも留めず侵蝕されていく空間……意思持つ生命であるかも怪しく、しかしそれは紛う事無き災厄そのもの。
 ……見るに堪えない。
「“人類に今一度の繁栄を。そして、この世界に救済を……”救世を誓う者として偽りの救済を掲げるお前の存在は許容できない」
 一定速度で進み続けていた侵蝕がリーヴァルディをも飲み込む寸前で停止する。拮抗は数秒、オブリビオンの領域は彼女の宿した力の余波に少しずつ押し返されていく。このヘブンリーセイヴァーには最早、リーヴァルディに触れる事さえ許されない。
「全魔解放。吸血鬼のオドと精霊のマナを束ね……この一撃を以て虚無に還るがいい」
 時間をも圧縮し、九重に発動するは【限定解放・血の教義(リミテッド・ブラッドドグマ)】を冠する異能。属性と自然現象の合成、闇の重力は8つの球体を為す。
 ただでさえ制御難度の高い異能、やれるかと自問し即座に確信する。“第五の貴族”との連戦、形は違えど連続となる時間停止の御業……消耗以上に一種トランスに近い魔力の昂揚がある。
「っ……全てを、塵に……!」
 ヒトの域を超えた怪力と卓越した技巧が合わさっての力技、一つに合成・圧縮された重力球はあらゆる防御を微塵に砕く超重力のオーラとして新生。
 畏怖するかの如く空間が鳴動し、それは闇の流星となって放たれる。

 刹那の静寂。
 事象法則さえも殺されたように、現実離れした夢のように、ただ漆黒の軌跡のみが焼き付いて……直後、轟音と共に破壊の余波が激しく空間を揺さぶる。
「……世界を壊しうる一撃。私が為すならば、こうなるのね」
 どれ程の時間を要したか、吹き荒れる衝撃波が漸く収まった時。
 そこには文字通り何一つとして残っていなかった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

レイン・ファリエル(サポート)
『さぁ、貴方の本気を見せて下さい』
 人間のサイキッカー×ダークヒーローの女の子です。
 普段の口調は「クールで丁寧(私、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」、機嫌が悪いと「無口(私、アナタ、ね、よ、なの、かしら?)」です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。

性格は落ち着いてクールな感じのミステリアスな少女です。
人と話すのも好きなので、様々なアドリブ会話描写も歓迎です。

 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!


音駆螺・鬱詐偽(サポート)
世界に蔓延る悪を懲らしめるネガティブアイドル鬱詐偽さん
ただいま参上。
・・・って、どうしてこんな恥ずかしいセリフを言わないといけないのよ。
うう、これも番組の為なのね。



自身の命綱である番組の為、多少の苦難や困難は仕方なく行います。
むしろ持ち前の不運によりおいしい場面を呼び込んでくれるかと思います。
ただし、ネガティブとはいえアイドルですのでマイナスイメージとなる仕事はすべて却下でお願いします。
ユーベルコードや技能はご自由に使わせてください。
どうぞ、当番組のネガティブアイドルをお役立てください。
                      プロデューサーより



●故に、真なる夜明けは未だ遠く
「世界に蔓延る悪を懲らしめるネガティブアイドル鬱詐偽さんただいま参上……」
 ここは既に【荘厳たる死を与える天国への道標】に生み出された迷宮の中、のっけから異端の神の術中である。キラッ☆ とポーズを決めた音駆螺・鬱詐偽(帰ってきたネガティブアイドル・f25431)の目が死んでいるのも無理はない。
「全方位が神の光ってどういう事よ……陰キャの身を潜める影の存在さえ許されないなんて……」
「そう言わず。消滅も間際な異端の神、滅ぼしきるに足るだけの能力を見込まれての“後始末”なのですから」
(……とはいえ未だ生半可な相手でない事もまた事実。さて、どうしたものやら)
 鬱詐偽の肩をポンと叩き慰めながらレイン・ファリエル(クールビューティー・f17014)もまた思案を巡らせる。

「――遍く命を天国へ。終わる世界に救済を」
 異端の神の声は一定のリズムで繰り返され、猟兵たちをも“天国”へ呑み込もうとする権能がその心身を侵蝕せんと迫る。
「そういえば音駆螺さんはバロックメイカーでしたね?」
「ええ、まぁ……」
 共闘する運びとなった猟兵という事もあるが、番組を持つ配信者である鬱詐偽の情報はそれなりに知られたもの。何やら既に嫌な予感を覚えながら鬱詐偽が首肯すれば、レインはどこか芝居がかった風に言葉を続ける。
「この空間には元となる異端の神が迷宮を突破した際の傷が綻びとなって存在していると聞きます。迷宮の主であった第五の貴族が操る呪詛に由来するもの……負の想念と密接に結び付くバロックレギオンとの相性は良好でしょう」
「あなた、勝つ為に私に何をするつもり……!?」
(話が早いですね)
 ずざざ、と勢いよく後ずさる鬱詐偽。すぐ迷宮の壁に背中がぶつかり神の光が後光のようにネガティブアイドルの輪郭を彩る。
「もちろん私は何もしませんが……現状は言わばオブリビオンの腹の内。それも狂える異端の神であり、呪詛により二重以上に異常をきたしていると見ていいでしょう。仮に取り込まれれば、そうですね……bad-worse-worst、その更に二段階は下の末路に一直線でしょうか。迷宮然り第五の貴族然り、それはもう多種多様な呪詛を得意としたそうで……」
 レインはあくまで事実と推測を並べているだけだ。ただ――その事を彼女自身が申し訳なく感じていたか、或いは少し愉しんでいたかは分からないが――崩れる事無い無表情、冷静な語り口は鬱詐偽の恐怖と不安を煽るには十分過ぎるもので。
「うぅ……っ、だから言ったのよ……! 猟兵なんて無理だって……! あぁもう、こんなところで理不尽に惨たらしく酷い目に遭わされるなんて御免なのに……!!」
 加速する悲観、極まったネガティブ思考は【バロックレギオン】の力を引き出すに抜群の資質と言える。吐き出される嘆きと共に具現化した名状し難き怪異の群れは錯乱するように迷宮全体へと攻撃を加え……
「……こうなりましたか。お手柄です音駆螺さん、この埋め合わせはまたいずれ」
 その“弱点”が隠される形になっていたのはある種の機械的な防衛反応か。バロックレギオンの攻撃により剥がされた神の光の一部、そこには病巣のようにドス黒い呪詛が渦巻いている。
「さぁ――太古の精霊たちよ、その身に秘めた多大なる魔力を以て虚構を破りなさい」
 レインの詠唱が呼び起こすは【エレメンタル・ファントム】。膨大な魔力を備えた魔術師の霊、その叡智の前では破綻を暴かれた異端権能など張り子の虎に等しい。
「――遍く命を天国へ。終わる世界に――」
「お生憎様。この世界にあなたの出る幕は無いわ」
 呪詛を制し操る術理、これを以て呪術と呼ぶ。
 声が途絶える。
 決着は刹那、或いは膨らんだ風船に針を刺したように呆気なく。呪術干渉を受けた綻びは瞬時にして迷宮全体に伝播し……異端の神は偽りの威光諸共に消え失せる。
 取り戻した現実の夜空は、未だどこまでも暗い闇に染まっていた。


―― “狂える第五の貴族”発生を阻止しました! ――

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2021年06月26日


挿絵イラスト