5
勝利のフラグを立てろ

#デビルキングワールド #魔都23苦 #悪鬼覇原

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#デビルキングワールド
#魔都23苦
#悪鬼覇原


0




「はあッ!」
「グアーッ!おのれデビレッド!」
 ガッ!バシュッ!ビュオッ!
 殺陣!拳が鋭く風を切り、舞台上で赤いマスクが輝く!
「これで終わりだ!レッドイーヴィルフィニッシュ!」
 跳ね上がる蹴り脚!そして外連味あふれるアクションが怪人を叩いた!バンッ!弾着!(※撮影用スーツに火薬を用いた機構を仕込むことで炸裂させ、攻撃のヒットエフェクトなどを表現する特撮技術。危険性があるためショーではあまり使われないが、これは悪徳デビルヒーローショーのため危険性を無視して使用される)激しく響く効果音!そして蹴り技を受け止めた怪人が吹っ飛ぶ!
「うおおおおッ!見たか今のアクション!すっげえアクターだ!」
「出た、空中二段蹴り!」
「ハイロックさん(※セジー・ハイロック。悪魔特撮番組界では伝説の名優であり数々の主役級ヒーローのスーツアクターを担当した)でもあんな動きしないぞ!」
 歓声!拳を振り上げて盛り上がるのは悪鬼覇原のデビル大きなお友達のみなさんだ!!
「この悪魔戦隊デビレンジャーがいる限り、世界に悪が輝かぬ日はない!」
 ステージ中央!ショーのクライマックスを終えたレッドが観客に向けて挨拶する!
「そして、みんな!この悪鬼覇原の悪を守るため、俺たちに力を貸してくれ!」
 デビレッドは鋭くステージ横のデビレンジャーグッズ販売ブースを指さした!そこではショーに合わせヒーロー系の衣装を着込んだスタッフのデビルおねえさんたちが笑顔で手を振りながら看板を掲げる!

『デビレンジャー握手&撮影券 1500D』
『会場限定!デビレンジャー福袋 10000D』
『デビレンジャーショーDVD(デビルヴィデオディスク) 3000D』
『デビレッドなりきりセット 5000D』
『DX超魔合金 極悪合体ダイアクマオー 10000D』

 グッズ販売である!ショーが終わるや否や、デビレンジャーに熱狂するデビル大きなお友達とデビルよいこのみんな、そしてデビル保護者たちが販売ブースへと詰めかけた!

 そう。これが今の悪鬼覇原である。
 本来であれば悪魔メイドたちがチラシを配るデビルメイド通りにはメイドっ子一人の影もなく、そこに散らばるのはいずれもデビレンジャーの応援チラシ!駅前の魔ジオ会館は1階から最上階に至るまでいずれもデビレンジャーグッズ販売店で埋め尽くされ、電鬼街と呼ばれたエリアはその全てが悪魔戦隊デビレンジャーに染め上げられていた。
 魔同人誌の巣窟である魔ロンブックスやとらのわなといったショップも同様に、悪のデビレンジャー二次創作ばかりを扱っている現状だ。
 そして、その売り上げの取り分の内の多くがデビレンジャーへと還元されるのである。
 その全ては、悪魔戦隊デビレンジャー企てるデビルキングワールドのデビレンジャーワールド化計画のために動いていたのであった。

「こんな許せない話があるかよ!」
 九条・救助(f17275)は激昂した。
「みんな、今すぐデビルキングワールドに向かってくれ」
 デビルキングワールドの一角に存在するデビル国家『魔都23苦』。その中でも、デビルサブカル文化の中心地であると言われる魔界都市、『悪鬼覇原』にいま大きな危機が訪れているのだという。
「敵は悪魔戦隊デビレンジャー。今の悪鬼覇原を支配する悪の戦隊だ!」
 悪魔戦隊デビレンジャーは燃える炎の悪魔戦士デビレッド、凍てつく氷の悪魔戦士デビブルー(不在)、爆ぜる電光の悪魔戦士デビイエロー(不在)の3人(内2名欠員)によって構成される悪の戦隊だ。
 その圧倒的なケレン味にノックアウトされたデビル大きいお友達やデビルよいこたちの圧倒的な支持をうけ、今のこの悪鬼覇原を支配しているのだという。
「みんなには、これから悪鬼覇原に行ってこいつらをやっつけてもらう」
 曰く。
 猟兵たちも知っての通り、デビルキングワールドの通貨であるD貨幣/D紙幣は上質な魔力を内包しており、大量に集めたDを魔力リソースとして用いれば世界崩壊級の極大儀式魔術の構築が可能なのである。
 悪魔戦隊デビレンジャーはこの性質を利用し、デビレンジャーグッズ販売のマージンによってDをかき集めることで儀式魔術を行い、このデビルキングワールドをデビレンジャーワールドに変える計画を企てているのだ。
「敵の本拠地は悪鬼覇原の中心地、『デビルサール悪鬼覇原』だ。奴らはここのイベントスペースを貸し切ってデビレンジャー専用バックステージにしている」
 ここで救助は端末を動かし、モニターに悪鬼覇原の地図を映し出した。
「だけど、デビレンジャーは街全体を自分の勢力圏にしたことで悪鬼覇原を完全に支配してるんだ。街中は常にデビレンジャーの仲間のデビルおねえさんたちが巡回し、監視の目を光らせている。……しかも時給がよくてデビル福利厚生がしっかりしてるみたいでさ、かなりの数の敵がいるんだ。みんなには、この監視の目をかいくぐって敵の本拠地を目指してほしい」
 ここで救助は更に付け加える。
「デビルおねえさんたちはそこまで強いってわけじゃないんだけど、言った通り数が多いし、すぐに仲間を呼ぶんだ。まともにケンカしてったらすぐに囲まれて身動きがとれなくなる。強行突破はあんまり現実的じゃないよ。……変装して騙すとか、うまく目を盗んで進むとか。そういうテを使って、上手に敵の基地を目指してほしい」
 即ち、推奨されるのはスニーキング・ミッション。秘密作戦だ。クールに目的の場所を目指してほしい。
「で、現場に着いたら遂にデビレンジャーとの決戦だよ。力を合わせて戦うのはこっちだって得意だからね。みんなの力で、敵をやっつけてくれ!全力全開だ!」
 ぎゅっ!かくして救助は握った拳を突き上げて、猟兵達を焚きつけたのである!

「……あ、そうそう」
 ここで補足だ。救助は指を立てる。
「デビレンジャーを倒したら悪鬼覇原は元のデビルサブカルチャーの街に戻るんだ。で、更に皆にはここで敵がためこんでたDをぱーっと使い切ってほしいわけ!」
 そう。集まった大量のD通貨は、そのまま捨て置けばまた新たな野望の火種になりかねない。よって、猟兵たちの手でこれを消費し切ることでデビルキングワールド崩壊に繋がる危機をひとつ潰すことができるのだ!
「悪鬼覇原はデビルサブカルチャーの中心地、らしーかんね。最新の魔ガジェットとか、あるいは魔ンガとかデビル同人グッズとか……あとあれ、デビルメイド喫茶とかもいっぱいあるから、使いどころは困んないとおもうよ」
 これは猟兵たちへの報酬でもある。悪鬼覇原の街を存分に楽しんでほしい、と救助は最後に付け加えた。
「ってゆーわけで、説明は以上。もう質問ないね?」
 そして、救助は猟兵たちの顔を見渡した。
 ――かくして、猟兵たちは悪鬼覇原へと飛ぶ!こうして戦いは始まるのである!


無限宇宙人 カノー星人
 ごきげんよう、イェーガー。
 お世話になっております。カノー星人です。

 戦争が終わりましたので、この度も侵略活動を再開させていただくはこびとなりました。
 よろしくお願いいたします。
221




第1章 集団戦 『ダークヒーロー悪魔・スーパーデビルガール』

POW   :    私の拳は岩をも砕く!デビルジャスティスパンチ!
単純で重い【鍛錬によって鍛え上げられた拳】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD   :    ヒーローと言えばフォームチェンジよね!
戦闘力が増加する【格闘に優れたコンバットフォーム】、飛翔力が増加する【機動戦に優れたスカイハイフォーム】、驚かせ力が増加する【隠密に優れたスニーキングフォーム】のいずれかに変身する。
WIZ   :    皆の応援があれば、私はもっと戦えるの!
戦闘力のない【デビルキングワールドの一般市民の野次馬】を召喚する。自身が活躍や苦戦をする度、【一般市民からの熱い声援とか野次とか応援歌】によって武器や防具がパワーアップする。
👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「ムッ!非公認店舗発見!」
「検挙!」
 ぴーっ!響き渡るホイッスル!それは時給1100Dで雇われたデビレンジャー配下のデビルおねえさんたちが非公認の店舗や反抗的な態度をとる悪魔、あるいは魔面ライザー派やデビキュア派などを見つけた際に吹き鳴らす粛清の音色である!
「ち、チクショウ!悪鬼覇はオレたちの街だッ!!」
「デビルメイド喫茶を返せッ!!」
「DKB劇場を返せッ!」
 だっ!デビルおねえさんたちがこじ開けた魔導ドアの中からまろび出たのは悪鬼覇系の悪魔たちである!一応に魔ニメキャラグッズや推し魔アイドル応援法被、魔サイリウムなどで武装した彼らはデビル抵抗組織として徹底抗戦を掲げていた悪魔覇原地下連合である!
「黙りなさい!悪鬼覇はデビレンジャーの街よ!」
 だが、瞬く間に制圧!抵抗組織の集会所であった非公認店舗は一斉検挙を受ける!その様子はまさにディストピアの治安維持部隊であった!

 ……これが今の悪鬼覇原の姿である。
 そこかしこの通りを監視者であるデビルおねえさんたちが行き交い、街を出歩くことができるのは戦隊推しのデビル大きいお友達やデビルよいこたちばかりだ。そうでない者たちはデビルおねえさんたちに瞬く間に取り押さえられ、矯正施設に送られた挙句72時間耐久スーパー悪魔戦隊シリーズ視聴による嗜好矯正刑に処されるのである。

 猟兵たちよ。君たちはこの監視の目を掻い潜り、悪鬼覇の中央、デビルサール悪鬼覇原を目座さなくてはならない。
アリルティリア・アリルアノン
推し以外を弾圧するとか、悪魔でも許されざる所業ですよ!

ともかく今の悪鬼覇を普通に歩いててもおかしくないバーチャルデビルよいこ美少女になる為、まずは[情報収集]です!
具体的にはネットとかでスーパー悪魔戦隊シリーズの[世界知識]を仕入れます
…あっ、なんか魔法使いモチーフの悪魔戦隊とかあるじゃないですか!
魔法使いはほぼ魔法少女なので背教行為(?)になりません!やったね!
知識不足は最近戦隊に目覚めたニュービーと言う事で何とか見逃して貰います
後はいつもの魔法少女コスを封印してデビルパーカースタイルになれば、どこから見ても普通のデビルよいこ!
デビレンジャーのイベントを見に来た体で堂々と目的地に向かいます


エダ・サルファー
デビレンジャーがどれだけ名作であろうとも、他の排斥はだめだよね。
自然淘汰はしょうがないけど、色々なものが混在してこそ悪鬼覇原なんじゃないの?知らんけど。

監視を掻い潜ってデビルサールへ行けばいいってことだけど、デビレンジャーファンは普通に通りを歩いてるわけだよね?
なら私もファンになれば、捕まる心配は無いんじゃないの?
という理由でデビレンジャーを全話視聴したんだけど、これ名作だわ……。
なるほど、グッズにお金かけたくなる気持ちもよくわかるわ……。
というわけで一介のファンになった私を止めるおねえさんはいないはず。
大手を振ってデビルサールを目指せるってもんよ!

一応念の為、予め運命好転の加護は得ておこう。



「ムッ!それは魔面ライダーグッズね!」
「検挙!」
「グアーッ!」
 ――おお、無慈悲!悪鬼覇原のストリートを歩いていたデビル大きいお友達が、ヒーローコスチュームのデビルおねえさんたちに捕らえられる!
 罪状はグッズ所持罪!その理由は、魔面ライダーシリーズのキャラクターストラップをス魔ホにつけていたことだ!
 そう、今はここはデビレンジャー以外のコンテンツが弾圧されているのである。それはまさに現代のデビルディストピアであった。

「推し以外を弾圧するとか、悪魔でも許されざる所業ですよ!」
「うん。デビレンジャーがどれだけ名作であろうとも、他の排斥はだめだよね」
 アリルティリア・アリルアノン(f00639)とエダ・サルファー(f05398)は、悪鬼覇原の路地で息を潜めて頷きあった。
「自然淘汰はしょうがないけど……色々なものが混在してこそ悪鬼覇原なんじゃないの?」
 知らんけど、とあきれ気味にエダは言うが、実際悪鬼覇原の発展は自由な空気によって多くの創作活動が許されてきたことに起因する。いまここに行われているデビル監視社会は、街の経済活動と発展を大きく阻害する邪悪極まりない計画であることは間違いなかった。
「わかります。このままではバーチャル魔法少女であるアリルちゃんも道端歩いただけで捕まっちゃいそうですし……」
 そしてアリルが頷いた。
 アリスちゃんはバーチャル魔法少女である。魔法少女というコンテンツは現デビルキングワールドにおいてはデビキュア、あるいはデビル女児向け特撮シリーズのラブ魔トリーナといった作品の源流だ。すなわち、今の悪鬼覇原においてアリルちゃんはその存在そのものが検挙対象の違法魔法少女であると言えるだろう。
「ああ。無暗に出てっちゃすぐに囲まれちゃうだろうね。……私は作戦立ててきてるけど、そっちはどう?」
 エダは通りの様子を覗き見ながら、アリスへと問いかける。
 ――そう。エダはこの状況を切り抜けるための秘策を用意していたのだ。そちらはどうか、とエダは僅かに首を傾ぐ。
「……奇遇ですね。アリルちゃんにも作戦がありますよ」
 アリルちゃんは横目でエダを見て、小さく頷いた。
「よしわかった。ここは一度お互いの作戦を言い合おうじゃないか。噛み合いそうなら協力する。そうでないなら分かれていく、でどうだい」
「そうですね。アリルちゃんはそれでいいですよ。……それじゃ、聞こうじゃないですか」
 ここで2人は作戦会議を行うことでコンセンサスを図った。
 ではまず言い出しっぺから、ということで、エダが口を開く。
「ああ、私の作戦は――」
 そして、2人は作戦行動へと移ったのである。

「巡回!」
「どう?なんかいた?」
「今は特に――んっ?」
 一方。
 悪鬼覇原の大通りをデビルおねえさんたちが闊歩する。街の雑踏を行き交うのは、いずれもデビレンジャーグッズを身に着け、デビレンジャーを推すことで弾圧を免れたデビル大きいお友達やデビル親子連れだ。
 しかし、その中に――デビルおねえさんたちは不審な姿を見つけたのだ。
 それは――エダとアリルの2人である。――特にアリルちゃんは着込んだパーカーのフードをやや目深めにかぶった格好だ。すわ不審者か、とデビルおねえさんたちはデビル職務質問とデビル任意同行をはかるべく2人へと近づくが――
「……いやー、でもやっぱりシリーズの最高傑作は魔法悪魔戦隊マジデビレンジャーだと思いますよアリルちゃんは。なんてったって魔法で戦隊ですからね!」
「なるほどなるほど。たしかにマジデビは良かったね。特に敵の魔法悪魔騎士ヴォルザードがほんとにかっこいいんだなあ」
 ――距離を詰めたデビルおねえさんたちに聞こえてきたのは、デビレンジャーシリーズ語りである!
 熱いデビレンジャーシリーズトークに花を咲かせる2人の様子に、デビル職務質問のために近づいたデビルおねえさんたちが足を止める。
「それからロボットもいーんですよね。ほらあの、なんでしたっけ」
「アクマジキングね。わかるな~。あの帽子のつばをぐいって押し上げるアクションはたしかにいかしてるよ」
 続くデビレンジャーシリーズトーク!デビルおねえさんたちが顔を見合わせる!
 そう――これこそが2人の作戦であった。
 街を闊歩し、デビレンジャーシリーズを推さない人々を弾圧するのが、デビレンジャーにやとわれたデビルおねえさんたちの任務だ。
 彼女たちの監視網を掻い潜るために最適な作戦として2人が至った結論は、『デビレンジャーファンであれば捕まることはない』ということだったのである。
 そう。彼女たち自身がデビレンジャーファンになってしまえば、街を堂々と闊歩したところでデビルおねえさんたちに捕まることもないのだ。木を隠すならば森の中。まさに逆転の発想である。
「いやでも私、実際デビレンジャー一期から視聴してきたんだけど、名作だわ……。グッズにお金かけたくなる気持ちもよくわかるわ……」
 なお、エダは任務のために視聴したデビレンジャーシリーズを非常に好意的な評価で受け止めていた。既にグッズも購入している。
「そうなんですかー。ファーストシーズンはたしかに名作とみんな言っていますが」
 うんうん、と頷きながらアリルがエダのデビレンジャートークに相槌を打つ。
 ――果たして2人の様子はどこからどう見ても一介のデビレンジャーファンであった。少なくとも片方は実際ファンになっているのだ。
「……ヨシ!」
 怪しい奴かと思ったけど、デビレンジャーファンなので取締対象ではない。2人の様子を観察し、そのように判断したデビルおねえさんたちはデビル職務質問を諦め、そして2人から離れあらためて悪鬼覇原の巡回へと戻っていったのであった。
「……行ったようですね」
「うまくいったみたいだね」
 そして、離れてゆく敵の気配にエダとアリルちゃんは声を潜めて頷きあった。
「ふふ。さすがアリルちゃんの作戦ですね。もうどこからどう見てもぜんぜん怪しくないデビルよいこでしょう」
「ああ。これなら目的地まで大手を振っていけるってもんよ」
「あとはこのままイベントを見に来たって体で堂々と行きましょう。このままならすぐですよ」
 そして、2人は悪鬼覇原を往く。
 目指すは敵の本拠地、デビルサール悪鬼覇原。――歩みを止める者はいない。かくして2人は敵地へと近づいてゆくのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​


☆お詫び
 提出したリプレイ文中において、一部のプレイヤーキャラクターの名前を誤る記述ミスが見られました。
 筆者にはデビルケジメによる自己反省を促し、再発防止に努めるとともにお詫び申し上げます。
ルパート・ブラックスミス
他のヒーローすら容認しない、だと……合同企画、コラボレーションとやらなどもしないのか…!?(共闘もの展開が好きだったり大人の事情方面を考えてしまう)

UC【現を彷徨う幽騎】で姿を消して敵本拠地を目指そう。
人集りの近くをあえて通ることで、悪魔覇原地下連合についての【情報収集】や隠せない足音や温度などの【存在感】を誤魔化す。
こういった環境特有の雑踏と熱気の中なら目立たないはず。

それでも訝しまれるような局面がある場合は姿を消したまま
「あそこに悪魔覇原地下連合がデモ活動をしているぞーッ!!」
と【大声】張って適当な方へ【おびき寄せ】てその隙に向かおう。

すべてが片付いたら手に入ったD通貨で貢ぐでな。許せよ。


エドゥアルト・ルーデル
戦隊モノばかり持て囃し他を排斥する…だと…
鬼!悪魔!石川啄木!

前回の悪鬼覇原遠征で地形は把握済みでござる
魔ニメショップや魔メイド喫茶が集中する方面は監視の目が多いと見た方がいいでござるな
少し遠くなるがここは監視の少ないであろう昭魔通り口方面から川の南側、対岸から迂回して進みますぞ

最後の直線、見晴らしの良い魔神通り付近からさてどうするかと思案していたら人影…ウワーッ!?誰こいつ!?【知らない人】だこれ!?
まあいい!知らない人(極めて発見され難い)に監視を惹きつけさせますぞ!
魔神通りを昭魔通り口方面に向けて店のガラス割りながらダッシュ!
デビルサールから監視の目が離れたうちに小道から侵入でござる!


御園・桜花
「…まあ」
物陰からに隠れながらボンキュッボンなお姉さんの登場に目を瞬かせる

「つまり、呼ばれた一般の方々が、応援できない状況になれば力を削げる、ということでしょうか?」
UC使用
現れる一般人をどんどん眠らせ声援も応援も野次も飛ばせない状況に陥らせパワーアップ阻害
ついでにスパデビGも眠ればなお良し
その場合、スパデビGの髪の毛を周囲の倒れた一般人達の服に結んでおく
「起きた瞬間ラキスケ連結追突事故…此れが最近のヒーローの嗜みと伺いましたの。デビレンジャーよりも、貴女達が悪鬼覇原のスタアになって下さいまし」

人が多すぎて進めなさそうな場所もUCで相手を眠らせこそこそ物陰を進んでデビルサールを目指す



「まちなさーい!!」
「くッ!捕まるものか!悪鬼覇原の人々の自由と平和のために!」
 パルクール!悪鬼覇原を駆け抜けるデビル大きいお友達は魔面ライザーグッズで身を固めた抵抗勢力のメンバーである!
「デビレンジャーの街である悪鬼覇原で魔面ライザー推しとはいい度胸ね!」
「検挙してデビル思想矯正施設に送ってあげるわ!」
 だが、それを追うデビルおねえさんたちの身のこなしもまた見事なものであった。逃げる男、追うおねえさん。その距離はたちまち詰められてゆく!
「そんな弾圧ばかりして……原作者・死ノ森悪太郎先生申し訳ないと思わないのか!」
「バーカ!3作目のデビルフィーバーDからは悪手三郎先生原作なんだよ!」
 ――かくして、悪鬼覇原での追走は繰り広げられてゆく。

「……なんということだ」
 その様子を物陰から伺っていたルパート・ブラックスミス(f10937)はひどく悩まし気に苦悶した。
「ええ……。なんて酷い状況なのでしょう」
 御園・桜花(f23155)もまた、沈痛な面持ちでディストピアと化した悪鬼覇原の姿と、そこを闊歩するデビルおねえさんたちの暴虐を見遣った。
「まったくでござる……!戦隊モノばかり持て囃し他を排斥するなど……!」
 鬼め!悪魔め!魔石川啄木め!エドゥアルト・ルーデル(f10354)は怒りに拳を震わせながら毒づいた。
「えっ。そっちの問題なんですの?」
「ああ……。問題だ。他のヒーローすら容認しない、とは……」
「あっ、そっちの問題だったんですのね」
 エドゥアルトに同調するように、ルパートは重々しく頷いた。
「……合同企画、コラボレーションとやらなどもしないのか…!?」
「しないのでござろうな……。せいぜい鍵とか歯車とかでシリーズの先輩の大それた力をお借りする程度でござろう」
「大戦は」
「だめでござろうな……」
 ルパートとエドゥアルトは顔を見合わせながら緩々とかぶりを振った。
「……ええっと」
 それは女子には理解しがたい世界であった。
 『子供の頃に特撮番組を見ていましたか?』という問いに対し、男性のおよそ7割以上はYESと答えるのだという。また、猟兵たちに尋ねた場合は「むしろ今でも見ている」という回答まで含めて9割超がYESと答えるのだと言われている。しかし、これが女性ともなるとYESを答える割合が極端に低下するのだ。サクラミラージュ世界にも神桜戦隊マンカイジャーや超國防ガクトマンといった大正戦隊シリーズが展開されているものの、そうした番組に縁のない桜花ではピンとこないのも仕方ないと言えるだろう。
「……それで、どうしましょうか」
 激しい温度差に危機感をおぼえた桜花はここで話を戻すべく、2人へと声をかけた。
「ん……ああ、そうだったな」
「そうでござった。任務に取り掛からねばならんでござるな~」
 桜花の呼びかけで我に返った2人は、冷静に気持ちを切り替えながら作戦の検討を開始する。
「まあ、しかし。拙者には地の利があるでござるよ。ここは前に来たでござるからな。地形は把握済みでござる」
 ここでエドゥアルトが頷いた。
 そう――エドゥアルトは以前にもここ悪鬼覇原を訪れたことがある。以前にこのデビル国家『魔都23苦』内の魔界都市である死ブ谷での任務に就いた帰り、彼はここ悪鬼覇原でのデビルショッピングに精を出していたのだ。
「ほう。既に下調べ済みということか」
「流石ですね」
 エドゥアルトが懐から出した悪鬼覇原観光パンフレットに2人は感心した。
「うむ。魔ニメショップや魔メイド喫茶が集中する方面は監視の目が多いと見た方がいいでござるな」
「この『魔メイド通り』というやつか」
「そうでござる。この通りは悪鬼覇原でも人通りの多いルートでござるからな。少し遠くなるがここは監視の少ないであろう昭魔通り口方面から川の南側、対岸から迂回して進みますぞ」
 エドゥアルトはパンフレットに掲載された地図を指先でなぞり、進行ルートを提案してゆく。現地の状況を完璧に把握したメンバーがいるという以上に心強いことはあるまい。ルパートと桜花は静かに頷き、エドゥアルトの指示するルートでの進行を決定した。

「……」
 かくして、スニーキング・ミッションは開始された。
 エドゥアルトが代表して2人を先導する。その後ろから、ルパートと桜花が密やかについていくかたちだ。
 ここでルパートは巧妙にその気配を消していた。【現を彷徨う幽騎/ゴーグルーミーゴースト】――その存在を透明化し、姿を隠すユーベルコードである。桜花はルパートの鎧に捕まることで透明化の恩恵を受けつつ、密やかに悪鬼覇原を進んでいた。
「……」
 ――ここで3人は、あえて多少の人通りが出ている場所を選んで進んでいた。
 木を隠すなら森の中。人を隠すなら人の中――雑踏と人混みは、むしろ気配を殺してゆくには好都合なのだ。デビル大きいお友達の熱気が満ちる悪鬼覇原ならば、ルパートのユーベルコードでは消しきれない足音や気配も隠すには適していよう。通りを抜けて進んでゆく猟兵たち。ここまでは順調そのものであると言えた。
「このまま行ければよいのですが……」
 だが――一抹の不安。
 ことはそう簡単には運ばないのではないか。桜花は微かな胸騒ぎを覚える――果たして、その不安はその直後に的中することとなった。
「……ねえ、オジサン。ちょっといーい?」
 ――来た!通りを進むエドゥアルトの傍に素早く寄ってきたデビルおねえさんたちが、猟兵たちを囲むように展開したのだ!
「……おやァ?どうしたでござる?」
 エドゥアルトは平静を装ってニチャと音をたてながらデビルおねえさんたちへと愛想よい笑顔を向ける。
「うんうん。ちょっとお話きかせてほしいんだよね~」
「そうそう。おじさんなんだか怪しいフンイキだし~」
 デビル職務質問だ!エドゥアルトの醸し出す怪しさがデビルおねえさんたちを刺激してしまったのかもしれない。
 ここでどう手を打つべきか。3人の間の緊張が走る。――しかし、その時である。
「――あそこに悪魔覇原地下連合がデモ活動をしているぞーッ!!」
「エッ!?」
 ルパートがここで大きく声を張り上げたのだ!突然降って沸いたデビル治安維持案件に、デビルおねえさんたちがにわかに浮足立つ!
「アッ!ほんとでござる!!あんなところに怪しい人物が!!」
 更にここで畳みかけるようにエドゥアルトが声をあげながら通りの先を指さした!そこに見える姿は――【知らない人】である!
「……」
 ――怪しい人物であった。闇を湛えた淀んだ双眸。分厚い眼鏡。時代が時代なら挨拶しただけで近所の子供たちが悲鳴をあげて事案として近隣に注意喚起がなされるタイプの人物である。スケープゴートにされるのに、これ以上最適な人材はなかった。
 可憐な魔ニメキャラクターがプリントされたシャツを着込んだ無精ひげの【知らない人】は、その重苦しい陰を振りまきながら静かに路地の方へと向かう。
「……怪しい!」
「検挙!」
「デビル逮捕!」
 そのあからさまな怪しさにいきり立つデビルおねえさんたち!徒党を組んだ彼女たちは、本当に誰だかわからない怪人物を追いかけて魔神田邪神通りへと向かって駆けこんでゆく!
「今のうちだな」
「そうですね」
 通りを走り抜けるデビルおねえさんたちの姿を見送って、3人は頷きあった。
 そして、たどり着くのはデビルサール悪鬼覇原まであと僅か、といった場所であったが――
「……多いですね」
「多いな」
「まだこんなにいたでござるか」
 そこは流石に本拠地の間近であった。
 先に現れた不審な知らない人を追って多くのデビルおねえさんたちが出払ったはずであったが、それでも決して無視できない数のデビルおねえさんたちが周囲を巡回しているのだ。
「……では、少々細工を致しましょう」
 ここで手を打ったのは、桜花であった。
 桜花は静かに精神を集中し、桜の精としての力を励起させる――。そして、淡く桜色の燐光が散った。
「通報されたり、敵の応援に回られたりしても厄介ですね……。少々心苦しくはありますが、まわりの方々にも眠っていていただきましょう」
 ふわり、と風に乗って桜が舞った。
「……!?」
「こんな時期に桜……?なんで――」
「あふぅ」
 舞い踊る花弁に触れた瞬間、デビルおねえさんたちや悪鬼覇原の一般悪魔たちが瞬く間に目を閉じて夢の世界へと誘われる。
 ――ユーベルコード、【桜の癒し】である。その優しい癒しの力が、それに触れた者たちを眠らせたのだ。
「……うまくいったみたいですね」
 ふー、っ。桜花は額に滲んだ汗をぬぐい、そして通りの状況を改めて眺める。
 桜花の力によって、その場に詰めていた悪魔たちの殆どが眠らされていた。警邏の仕事を行うデビルおねえさんたちもその例外ではない。これなら、戦うことなく通過できることだろう。
「ああ。これなら戦うことなく通過できそうだ」
「いやあ、いつもこうなら楽でよいでござるなあ」
 ルパートとエドゥアルトは頷きあい、そして敵の本拠であるデビルサール悪鬼覇原へと向けて足を踏み出した。
「……あ、ちょっと待ってくださいまし」
 しかし、ここで桜花が2人を制する。
「どうした」
「なんでござるか?」
 ルパートとエドゥアルトが振り向いた時、彼らが目にしたのは驚くべき光景であった。
「はい。起きた瞬間、ラキスケ連結追突事故……此れが最近のヒーローの嗜みと伺いましたの」
 そう――桜花は寝こけたデビルおねえさんたちや一般悪魔たちの髪や衣類を、こっそり結び付けていたのだ。
 これは起きた瞬間に互いの服や髪が引っ張られ、胸元にダイビングしたりだとか引っ張られた衣類がはじけ飛ぶだとか、そうしたサービスやハプニングを引き起こす細工である。
「……なるほど、起き出したときの状況を混乱させることで、我々への追跡へ移らせないための妨害工作というわけだな」
「デュフフ……なるほどォ、ラッキースケベとはいい趣味でござるな~!」
 ルパートはその合理性に感心し、エドゥアルトはにやついた。
「これでよし……と。デビレンジャーよりも、貴女達が悪鬼覇原のスタアになって下さいまし」
 かくして、あらかたの仕込みを終えた桜花はあらためて移動を開始する。
 ――そう。目的地であるデビルサール悪鬼覇原はもはや目前。
 猟兵たちは、近づきつつある決戦の気配に気を引き締めるのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​




第2章 ボス戦 『悪魔戦隊デビレンジャー』

POW   :    極悪合体、ダイアクマオー!
自身と仲間達の【アクマシーン】が合体する。[アクマシーン]の大きさは合体数×1倍となり、全員の合計レベルに応じた強化を得る。
SPD   :    3D(デビル・デルタ・ダイブ)アタック
レベル×5km/hで飛翔しながら、【パペットを着けた両腕】で「🔵取得数+2回」攻撃する。
WIZ   :    ガンバエーキッズサポーターズ
戦場に、自分や仲間が取得した🔴と同数の【自身を応援する魔界の子供達】を召喚し、その【励ましと応援から生じる後ろめたい気持ち】によって敵全員の戦闘力を減らす。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は仇死原・アンナです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


♪悪魔戦隊デビレンジャーのうた 作詞:無限宇宙人 カノー星人

(セリフ)
『悪魔なら誰でも、悪事をはたらく悪徳の心がある。
 そして、強い悪の心がアクマジックパワーを呼び覚ます。
 ほら、君の心にも!』

(タイトルコール)
「悪魔戦隊!デビレンジャー!」

 Let‘s 悪!De!De!デビレンジャー!
 ワ・ル・イ・コトしよう!
 でっかいワルを輝かすのさ
 デビレンジャー!

 胸に悪を抱いて 今すぐ飛び出そう
 今日も 世界は俺たちを待ってるぜ
 はたらく悪事 きらめくワルの魂が
 アクマのパワー呼び覚ます
 
 ときに ナミダあふれる日も あるけれど
 悲しみさえ チカラに変えて
 キミのワルさで 輝こう!(Let’s デビライズ!)

 デビレンジャー デビレンジャー ワルい心の戦士
 輝く五色のワルさが光ってる
 Let‘s 悪!De!De!デビレンジャー!
 ワ・ル・イ・コトしよう!
 でっかいワルを輝かすのさ
 デビレンジャー!

 大音響!!
 爆音で鳴り響くテーマソングを一心に浴びながら、デビルサール悪鬼覇原に設置された特設ステージが開始される!
「それじゃあみんなでデビレンジャーを呼んでみよう!おねえさんが言ったら、みんなもつづいてげんきに叫んでね!」
 ステージ上でマイクをかざすデビルおねえさんが、集まったデビル大きいお友達やデビルよいこたちへと呼びかけた。
「デビレンジャー!」
「でびれんじゃー!」
 そして会場に響き渡るデビル大きいお友達の野太い声とデビルよいこたちの元気なコール!
 そこから一拍の間を置いて――
「トオッ!」
 バーンッ!!ステージへと躍り出るデビレンジャー!
「燃える炎の悪魔!デビレッド!」
 リーダーであるデビレッドがポーズを決める!
「凍て付く氷の悪魔……デビブルー!」
 不在のデビブルーの代行として左手のデビルパペットにポーズをつけながら、デビレッドがブルーの分の名乗りをあげた!
「疾る電光の悪魔、デビイエロー!」
 更に不在のデビイエローに代わって右手のデビルパペットへとポーズをつけ、再びデビレッドがかわりの名乗りをあげる!
「3人揃って!」
 ダンッ!!」
「悪魔戦隊デビレンジャー!」
 あがる歓声!デビレンジャーファンたちがデビレンジャーの登場に狂喜する!
 かくして今日のデビレンジャーショーは開催されたのである。

 猟兵たちよ。君たちはこの場に乗り込んでショーを台無しにしてやってもよい。
鯉澄・ふじ江(サポート)
怪奇ゾンビメイド、16歳女子
誰かのために働くのが生きがいの働き者な少女
コイバナ好き

自身が怪物寄りの存在なので
例えどんな相手でも対話を重んじ問答無用で退治はしない主義

のんびりした喋り方をするが
これはワンテンポ間をおいて冷静な判断をする為で
そうやって自身の怪物としての凶暴な衝動を抑えている
機嫌が悪くなると短文でボソボソ喋るようになる

ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し
自身の怪我は厭わず他者に積極的に協力します
また、例え依頼の成功のためでも
自身の矜持に反する行動はしません
 
何でもやります、サポート採用よろしくおねがいします!

(流血、損壊系のグロ描写やお色気系描写もOKです)


テケリリケテルリリ・テケリリテケリャア(サポート)
『テケリャア!!!』
バイオモンスターのラヴクラフト神拳伝承者 × 四天王
年齢 102歳 女
外見 243cm 黒い瞳 赤茶の髪 白い肌
特徴 特徴的な声 声が大きい 実は美形 虐殺を生き延びた 奴隷だった
口調 テケリャア(私、呼び捨て、言い捨て)
お腹が減ると ケテルャア(私、呼び捨て、言い捨て)
常に飢餓感に苦しんでいます
てけりゃあ叫んで捕食したり怪力任せに潰すのが得意です
不定形の化け物として描写してください
連携歓迎です


御園・桜花
舞台袖から勝手に悪の女幹部衣装や際どい水着等持ち出し
「ホホホホホ、その程度で悪の心を名乗る等随分烏滸がましい小者だこと。悪の女帝が来たからには、お前程度の小者に悪は名乗らせぬ!」
舞台上でクルクル回りつつUC使用
「皆の前でバンク変身程度出来ずに何の悪!小さいお友達も大きいお友達も魅了してこそデビルパワー!お前を倒し此処は私の握手会と撮影会会場となる!」
「1番大きな声で応援してくれたお友達には…お触りもOK」
ウインク
敵の応援も潰しておく

第六感と見切りで殴りかかってきた敵に容赦なく金的狙いで飛び蹴り
倒れた敵をグリグリヒールで踏みつけ

「容赦なくての悪の華、さあ、私色に染まれ」
客席にウインクし投げキッス



 湧き上がる歓声!デビレンジャーの登場に悪鬼覇原のデビル大きいお友達やデビルよい子たちが声援を送る!
「さあ、今日も俺達と一緒に悪の道を――」
 そして、ステージに立つデビレッドが観客へと向けて喋りかけた――その時である!
「ホホホホホ、その程度で悪の心を名乗る等随分烏滸がましい小者だこと!」
 音響!会場の魔導式スピーカーから響き渡るのは女の高笑い!
「……なにッ!?誰だ!台本と違うぞ!」
 叫ぶデビレッド!しかし、その困惑をよそに舞台袖から現れるのは――御園・桜花(f23155)である!
「ふふふ……」
 そして現れた桜花は静かに笑みをたたえ、そして客席へと視線を向けた。前情報なしで初登場の新キャラに動揺するデビル大きいお友達!そしてどんな奴かと目を輝かせるデビルよいこたち!
「貴様……何者だ!」
「こういう者よ!」
 お約束!何者かを問うデビレッドへと桜花は両手を開きながら舞った!爆ぜる桜色の光が桜花の身体を覆い、そして常人の視力では認識できぬ超常加速度において桜花はユーベル早着替えを行ったのである!
 そして――そこに現れた姿こそ!
「私は悪の女帝……デビルブロッサム!」
「デビルブロッサムだと!?」
 きわどい衣装!!それは軍服に似たスタイルでありながらもタイトミニから覗く60デニールストッキングの脚線美が眩しい悪の女幹部スタイル!!それは存在するだけでいたいけなデビルおとこのこたちの性癖を破壊し尽くす邪悪極まりない姿であった!
「そう。この私こそ悪の心の体現者……私がきたからには、お前程度の小者に悪は名乗らせぬ!」
 ビッ!セットとして衣装に含まれていた鞭をしならせながら、デビルブロッサムと化した桜花は客席へ向けて見得を切る!
「ワルそう!」
「カワイイー!」
「ムゥ、原作にはいないキャラでござるぞ」
「しかしショーオリジナルのデビルヒーローや敵役はよくある話でござらぬか?」
「デュフフ。拙者はカワイイので歓迎でござるぞ~」
 新キャラクターの登場に観客が様々な反応を示す!
「なんだと……!貴様、台本にない展開をいきなりぶっこんでくるとはなんという悪事……敵ながらあっぱれよ!さては猟兵だな!」
「理解が早くて助かるわ」
 一方、デビレッドは状況を素早く判断して戦闘態勢へと移っていた。
「舞台の主役は奪わせん……!貴様を叩きのめして、ショーの流れを取り戻してやる!いくぞブルー!イエロー!『ああ、いくぞ』『おうっ!』」
 腹話術!デビレッドは両手のデビルパペットと掛け合いながら桜花へと相対する!
「ふっ。その程度で舞台の主役などと……どうやらわかっておらぬようだな!」
「なにッ!」
 しかし、デビルブロッサム桜花は見事な悪の女幹部しぐさでデビレッドを嘲笑う!
「まだ気づいておらぬのか……既に私はお前よりアドバンテージを得ている!」
「どういうことだ!?」
「『変身バンク』よ……」
「なに……!!」
 変身バンク!それは、多くの特撮番組において採用される変身手順の場面だ。変身ヒーローというジャンルにおいては絶対的な必要性をもつものとして扱われ、当然ながらデビル大きいお友達やデビルよいこたちもそれを一番の楽しみにしている!
「既に私は変身を披露した……最初からガワで出てきたお前と違ってな!」
 威圧!デビルブロッサム桜花は更なる悪の女幹部芝居を重ねながら舞台上の優位性を主張する!
「しまった……ッ!!」
「皆の前でバンク変身程度出来ずに何の悪!小さいお友達も大きいお友達も魅了してこそデビルパワー!」
「ちい……ッ!だが、それはここから巻き返す!みんな、真の悪の力を見せてやる!」
 デビレンジャーは観客席を見返り、そしてグッと拳を突き上げながらファンサした!あがる声援!
「ホホホホホ!ならば本物の悪を見せてやろう!来い、怪奇ゾンビメイド!可塑性魔獣テケルリャー!」
 しかし、負けじとデビルブロッサム桜花は声を張り上げる!そして――
「は~い、お呼びですか~!」
「てけりゃあ」
 ――ここでステージに乱入したのは、怪奇ゾンビメイドこと鯉澄・ふじ江(f22461)と可塑性魔獣テケルリャーことテケリリケテルリリ・テケリリテケリャア(f16871)である!
 2人は猟兵相互扶助組織からの要請によってこの魔界都市・悪鬼覇原へとサポート任務で呼びつけられていた援軍猟兵である!

 ここで2人へ説明しておこう。
 現在、デビルキングワールド内にあるこの魔界都市・悪鬼覇原は、強力な悪のヒーローオブリビオン・悪魔戦隊デビレンジャーによって支配されているのだ。猟兵たちの任務は、この悪魔戦隊デビレンジャーを倒して悪鬼覇原を解放することである。
 この任務を担当している猟兵の一人、桜花は悪の女帝役としてヒーローショー舞台に割り込みデビレンジャーと戦う作戦を展開していた。そこで2人ふじ江とケテルリリには悪の女帝の配下である怪人・怪獣役として白羽の矢が立ったというわけなのだ。

「えーっと……デビルブロッサムさまのために~、がんばってはたらかせていただきます~」
 怪奇ゾンビメイドふじ江はその手に猟銃の銃把を握り、そしてデビレッドへと相対する。
「てけり・り!てけり・り!」
 一方、可塑性魔獣テケルリャーは決して人間の発声器官では発出不可能なきわめて冒涜的でおぞましい金切り声をあげながらその粘ついた躯体を伸ばし、そして3のn乗の個数をもつ赤い眼球でデビレンジャーの姿を捉えた。
「フン……怪人軍団とは恐れ入るぜ。だが、俺達デビレンジャーは決して負けはしない!」
「そう強がっていられるのも今だけよ。さあ、行きなさい怪奇ゾンビメイド!可塑性魔獣テケルリャー!奴を倒し、此処を私のの握手会と撮影会会場とする!」
「は~い」
「てけり・り!てけり・り!」
 そして、2人の怪人が舞台上を翔ける!
「みんな!この世界の悪は、俺達デビレンジャーが守ってみせる!だから俺達のことをせいいっぱい応援してくれ!『みんなの悪の心が、俺達をもっと強くするんだ!』」
 一方、デビレンジャーは腹話術で手にしたデビブルーのデビルパペットと掛け合いながら観客席に応援を要請!そう、悪魔戦隊デビレンジャーはデビル大きいお友達やデビルよいこたちの声援でパワーアップするのだ!
「ホホホ!そうはさせぬわ!さあ、新登場のこの私、デビルブロッサムを応援するのよ!」
 だが、ここでデビルブロッサム桜花はそれを潰すように応援要請した!
「悪のヒーローと悪のニューヒロインか……君はどっちを応援する!?」
「でもデビレンジャーはかっこいいし……」
 ――割れるオーディエンスの思惑!観客席がざわめきに包まれる!
「1番大きな声で応援してくれたお友達には……お触りもOK!」」
 だが、ここでデビルブロッサム桜花がたたみかけた!――おさわり可!その言葉のなんと蠱惑的で甘美なことであろうか。悪鬼覇原に集うデビル大きいお友達はそうした誘い文句に弱いとされる統計結果が存在する。デビルブロッサム桜花はそこを的確に突いたのだ!
「がんばれデビルブロッサム!」
「女帝様ーっ!」
「踏んでーッ!!」
 ――野太い声の声援が飛んだ!デビルブロッサム桜花はここで男性層を中心とした支持をデビレンジャーから奪い取ったのである!!
「なに……!?」
 潮目が変わった!客席からの熱量が桜花へと向けられたことを察して、デビレンジャーが困惑する!
「てけり・り!」
 その隙を逃すことなく、可塑性魔獣テケルリャーは素早く舞台を這い寄りながらデビレンジャーへと押し寄せた。しかし間一髪!デビレンジャーは見事な体捌きで飛び退いてテケルリャーの牙を躱す!
「え~い!」
「むうッ!」
 しかし散弾!テケルリャーの牙を逃れたところに、怪奇ゾンビメイドが猟銃の引き金を引いたのだ!
「くッ……だが悪の心はこの程度では屈しない!いくぞブルー!イエロー!『ああ!』『よっしゃあ!』」
 だが、デビレンジャーはばら撒かれた弾丸を受けながらもその身に纏った強力なユーベルコード出力をもって弾丸の威力を削ぎ、致命傷を避けていたのだ!
 デビレッドは両手にしたデビブルーとデビイエローのデビルパペットと腹話術会話をしながら床を蹴って爆発的な加速で飛び出し、鋭い蹴り足で怪奇ゾンビメイドを襲う!
「きゃ~!」
 怪奇ゾンビメイドふじ江は咄嗟に猟銃を放り捨て、同時にモップを振りかざした。閃く柄を棒術めいて薙ぎ、デビレンジャーの蹴り足を弾く!
「やるな!だがこの連携攻撃ならどうだ!」
 デビレンジャーは一歩下がって間合いを外す。そこから再度踏み込んだ!
「くっ!」
「行くぞブルー!『ああ!』」
 ゾンビメイドふじ江はモップの柄で迎撃を図るも、デビブルーパペットの左拳がそれを打ち払った!強引な突破!そしてデビレンジャーはゾンビメイドふじ江の懐へと飛び込む!
「イエローデビルクラッシュだ!『おおっ!』」
 そして電光めいて閃くデビイエローパペットのストレートパンチ!鋭く重い拳がゾンビメイドふじ江の顎を捉える!神をも恐れぬ女性への暴力描写だ!
「あ~っ!!」
 ――だがここで惨劇!!あまりの強力な威力の一撃は、ゾンビメイドふじ江の頭を吹き飛ばしたのである!
「!?」
「!?」
 一拍の間を置いて、吹き飛んだ首がホームランボールめいて客席に落下する!不運にも受け止めてしまった観客席のデビルよいこが、飛んできたふじ江の首と目が合ってしまい悲鳴をあげた!
「あ~……また取れちゃった~……」
 ――だが、ここでゾンビメイドふじ江の生首がふわふわと寝言を口走るように口を開く!デビルよい子が再び悲鳴をあげる!
「ごめんなさいねぇ~……わるいんですけどぉ、むこうに投げ返してくれますぅ~?」
 悲鳴をあげ続けるデビルよいことは対照的に、ふじ江の生首は落ち着き払った様子でデビルよいこにお願いした。言われて顔を上げたデビルよいこの視線の先で、首のないふじ江の身体が手を振っている!
 三度目の今日イチ大きい悲鳴とともに、デビルよいこは舞台へとふじ江の首を投げ返した!
 そう、怪奇ゾンビメイドふじ江は――ゾンビなのである!その身体はばらばらになっても針と糸で縫い合わせればどうにでもなるし首がとれたくらいではなんてことないのだ。かくしてデビルよいこの手によって舞台に投げ返されたふじ江ヘッドはふじ江ボディとの再合体を果たし、怪奇ゾンビメイドふじ江は舞台に復帰する。
「なんという技だ……!」
「ホホホ!どうかしら私の怪人軍団は!」
 一方、デビレンジャーとデビルブロッサム桜花の戦いは舞台上で続けられていた。
 デビレンジャーは素早い身のこなしで桜花へと一気に間合いを詰め、磨き抜かれた殺陣の技術から放たれる鋭い打撃のラッシュで桜花を攻め寄せる。
 しかして桜花も既に無数の戦場を潜り抜け多くのオブリビオンを下してきた歴戦の猟兵だ。彼女の高い戦闘技術は敵の攻め手を見切る目として機能し、デビレンジャーの攻撃を凌いでいた。当然、打たれるばかりではない。攻撃の切れ間を狙うカウンターの蹴り足!しかしデビレンジャーは逆にそれを読み切ってバックステップで間合いを躱す。
「てけり・り!」
 そこへ側面から襲い掛かる津波めいた漆黒の身体!可塑性魔獣テケルリャーが不意を打ったのである!
「ちいッ!」
 だが、デビレンジャーはそれを更に躱してみせた!
「……そこよ!」
「なにッ!」
 しかして、回避動作の直後。そこから態勢を立て直すまでにかかる刹那の隙を桜花は見逃さなかった。鋭いヒールの蹴り足が、デビレンジャーの鳩尾を突く!
「グオ……ッ!!」
 衝撃!重たい蹴りの一撃にデビレンジャーが態勢を崩す!その身体が床を跳ね、そして伏した!
「……ホホホ!ぶざまねデビレンジャー!」
 追撃!デビルブロッサム桜花は倒れたデビレンジャーが立ち上がるより先に素早く近寄り、そしてその身体をヒールで踏みつける!
「てけり・り!」
「さすがです~デビルブロッサムさま~。容赦がないですぅ~」
「ホホホホホ。そうでしょうそうでしょう。容赦なくての悪の華、さあ、私色に染まれ」
 ここでデビルブロッサム桜花は客席へ向けて更に見得を切る!ウインクと投げキスに観客が沸き立った。

「お、……おのれ、デビルブロッサム!そして怪人ども!」
 ――しかし、ここでデビレンジャーが奮起する!おなかをすかせた可塑性魔獣テケルリャーがデビレンジャーにかじりつくその寸前、デビレンジャーは裂帛の気合とともにデビルブロッサム桜花を押しのけて立ち上がり、そして態勢を立て直したのだ!
「だが、まだ決着がついたわけではない……本当の戦いはここからだ!真なる悪の力を見せてやる!」
 そして、デビレッドはその闘志を燃え上がらせる!――そう、その悪の魂はまだ尽き果てていないのだ!
 かくして、デビレンジャーショーは続くのである!

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

エドゥアルト・ルーデル
そこな欠員まみれの悪魔よ聞くが良い
戦隊モノの始まりはバッタモチーフのヒーローを沢山出したら良いんじゃね?から始まったと言われているでござる…貴様一人しかいねーじゃねーか!

幼気なちびっ子の応援で後ろめたさなど感じない…むしろこれからを思うと気合が湧いてくるでござるよウヒヒヒヒ!具体的には3倍ぐらい!

上がった身体能力フル活用でパペットを力ずくで奪い…自分の手にはめる!こいつらは今から拙者の下僕だァ!
どうだ自分の不甲斐なさで仲間がN…裏切ったさまは!応援してくれているちびっ子に悪いと思わんのか!

更にパペットで殴りつけ地面にキスさせストンピング!ヒロピンでちびっ子の性癖ズタズタにしてくれるでござるよ!


ルパート・ブラックスミス
そこまでだ、偽物!
そう、お前はデビル大きいお友達とデビルよいこたちの気持ち(D通貨的な意味で)を利用すべく本物のデビレンジャーを倒し成り済ました偽物!
それはテーマソングが示している!

『輝く五色のワルさが光ってる』

(敵に指差し)
明らかに三色だ!なんなら二色誤魔化してる一色だ!!
だが悪徳の心は不滅にして全ての悪魔にある。(自分ヤドリガミだけど)
来たれ、本物のデビレンジャーに導かれワルの魂に目覚めし戦士たち!

という【大声】【パフォーマンス】を【指定UC】の内の仮初の身体がしてる間に裏でカラースプレーで五色に色分けした複製鎧を登場、【集団戦術】で圧殺する。【言いくるめ】が成功してれば声援も飛ぶまい。



「ハア、ハア……だが、ショーは続行する……!」
 猟兵たちの妨害によってショーを邪魔されたことで、デビレンジャーは疲弊していた!
「さあ、みんな!もう一度俺達を応援してくれ!」
 舞台上のデビレンジャーが立ち上がりながら、そして客席へと応援を要請する!
 ――しかし、デビレンジャーが拳を掲げたその瞬間である!
「デュフフフ……」
 ダンッ!
 突如として落とされるステージの照明!そして切り替わるスポットライト!
 そこに姿を見せたのは――エドゥアルト・ルーデル(f10354)である!
「そこな欠員まみれの悪魔よ聞くが良い……」
 エドゥアルトはスポットライトを浴びながら芝居がかった仕草で腕を広げた。
「戦隊モノの始まりは、故・死ノ森悪太郎先生の『魔面ライダーを沢山出したら良いんじゃね?』というアイデアから始まったと言われているでござる……」
 ――そう。現在に至り45作品を数える悪魔戦隊シリーズにも元祖が存在する。
 そして、その出発点。いわばルーツとなった作品が、魔面ライダーなのだ。
「そ、それがどうした!」
 だが、デビレンジャーはここで怒声をあげる。――そのスーパー悪魔戦隊の歴史がなんだというのだ!
「ふん。どうやらまだわかっていないようだな……」
「なにッ!?」
 しかし、そこへ更に畳みかけるように新たな来訪者が舞台上へと現れる。
 静かに燃ゆる青白い炎。その姿こそルパート・ブラックスミス(f10937)である。ルパートはヒーローを扱った作品については一家言ある猟兵だ。彼もまた、傍若無人の限りを尽くすデビレンジャーへと文句をつけにきたのである!
「貴様のような偽物が、この舞台の主役を張ろうなどとは片腹痛いと言っている!」
 ルパートはその指先をまっすぐにデビレンジャーへと突き付けながら断じた!
「に……偽物だとォッ!?こ、この俺達が!?」
 困惑するデビレンジャー!しかし、ルパートはそこから矢継ぎ早に言葉を叩きつけてゆく!
「そう。お前はこの会場に集ったデビル大きいお友達やデビルよいこたちの気持ちを利用すべく、本物のデビレンジャーを倒し成り済ました偽物だ!」
「偽物だって……?」
「そんな!デビレンジャーはほんものじゃないの!?」
 暴露される衝撃的な事実!そのショックに、デビル大きいお友達やデビルよいこたちとその保護者たちの間に大きなざわめきが広がる!
「俺達が偽物などと……なにを根拠にそんなことを!」
 しかし、当然ながらデビレンジャーはこれに反発する!
「証拠はある!ならば聞くがいい、悪魔戦隊デビレンジャーのテーマソングを!」
「テーマソングだと?!」
「エドゥアルト殿!」
「デュフフ、了解でござるぞ~!」
 ここでルパートは振り返って声をあげた。ルパートがデビレンジャーを詰っている間に舞台の音響ポジションを奪っていたエドゥアルトが、スピーカーのスイッチを入れる!

♪悪魔戦隊デビレンジャーのうた 作詞:無限宇宙人 カノー星人

(セリフ)
『悪魔なら誰でも、悪事をはたらく悪徳の心がある。
 そして、強い悪の心がアクマジックパワーを呼び覚ます。
 ほら、君の心にも!』

(タイトルコール)
「悪魔戦隊!デビレンジャー!」

 Let‘s 悪!De!De!デビレンジャー!
 ワ・ル・イ・コトしよう!
 でっかいワルを輝かすのさ
 デビレンジャー!

 胸に悪を抱いて 今すぐ飛び出そう
 今日も 世界は俺たちを待ってるぜ
 はたらく悪事 きらめくワルの魂が
 アクマのパワー呼び覚ます
 
 ときに ナミダあふれる日も あるけれど
 悲しみさえ チカラに変えて
 キミのワルさで 輝こう!(Let’s デビライズ!)

 デビレンジャー デビレンジャー ワルい心の戦士
 輝く五色のワルさが光ってる
 Let‘s 悪!De!De!デビレンジャー!
 ワ・ル・イ・コトしよう!
 でっかいワルを輝かすのさ
 デビレンジャー!

「……わかったか!」
「な、何がだあッ!?」
 ルパートの鋭い指摘に、ただただ困惑するデビレンジャー!
「どうやらまだ言い逃れるつもりのようだな……。ならば教えてやろう。お前が偽物である理由……それはテーマソングが示している!」
「な、なんだとッ!?」
「今の歌詞の中にあったはずだ……そう、『輝く五色のワルさが光ってる』というフレーズがな!」
 バーンッ!!
 ルパートは力強く伸ばした指先をデビレンジャーへと突き付けた!
「顧みるがいい、偽物のデビレンジャー!お達は……いや、お前は!!」
「ぬ、ゥ……!」
「明らかに三色だ!」
 ――矛盾!
 そう、ルパートは爆音でかけられたデビレンジャーのテーマソングの歌詞の中から、いまここに立つデビレンジャーの振舞いが矛盾していることに気づいたのである。
「なんなら二色誤魔化してる一色だ!!」
「ち、違う!お前達は知らないようだが悪魔戦隊デビレンジャーは初期は3人から始まり、デビグリーンとデビピンクは途中からの加入で――」
「どっちにしろ貴様一人しかいねーじゃねーか!!!」
 突きつけられた矛盾にたじろぐデビレンジャー!しかし、そこへエドゥアルトは更に矛盾を指摘した!
「お……おのれ、ッ!!貴様ら、どうやってブルーとイエローが不在であることを見抜いた!」
 ぎり――ッ。スーツの中でデビレッドが歯噛みする。
「いやどこからどう見ても」
「でござるなあ」
 ルパートとエドゥアルトは頷きあった。
「……だが、そんなことは大した問題ではない!」
 しかし逆上!デビレンジャーはその両腕に力を込め、強力なデビルユーベルコードを纏いながら闘志を燃え上がらせる!
「今はこの舞台の上でお前達を倒し、そして俺達が本物のデビレンジャーであることをみんなに証明しなければならない!」
「おッ。逆切れでござるな!」
「戦う気になったようだな。……ならば、完膚なきまでに叩きのめす。いくぞ!」
 かくして戦いの火蓋が切って落とされる――しかし、ここでルパートは客席の方を向きながらキレのいいアクションでポーズを決め、見得を切った!
「皆、見るがいい!ここにいるデビレンジャーは偽物だったが……悪徳の心は不滅にして全ての悪魔にある!」
「……」
「来たれ、本物のデビレンジャーに導かれワルの魂に目覚めし戦士たち!」
 そして、ルパートはその拳を掲げた――その瞬間である!
『トィヤッ!』
『トォッ!』
『ヤアッ!』
『いくわよ!』
 高らかに響く4つの掛け声!それと同時に舞台裏から飛び出したのは、ルパートのユーベルコード――【其の名が示し無数の身製/クランクアウトコルポクラスター】が形成した彼の鎧の複製だ!それはいずれもルパートの意志によってまるで中に人が入っているかのように自在に活動が可能なのである!
『アカナイト!』
『アオナイト!』
『キナイト!』
『ミドナイト!』
 飛び出した4体の複製ルパートは、いずれもカラースプレーによる塗分けを施されていた!そう、それは――まさしく五色のマスクの戦士の姿である!
「クロナイト!」
 そして、本体であるルパートがセンターをとり、5体の鎧がポーズを決める!
「5人そろって!」
『『『『「ゴーナイト!」』』』』

♪魔鎧戦隊ゴーナイトのうた 作詞・無限宇宙人 カノー星人

 いま キミの胸を熱く 叩く鼓動は
 ただしき道 正義をゆく 騎士道の炎
 気高き紋章(エンブレム) 抱く騎士の証
 さあ つるぎ抜き放て
 もし目の前に 果て無い暗闇立ち込めても
 誓う友情 君の勇気が どこまでも導くから

 Go 騎士(ナイト)!Go!ゴーナイト
 折れない勇気でたたかえ
 Go 騎士!Go!ゴーナイト
 胸の剣が燃え上がる
 終わらない正義の騎士道(みち)をゆけ
 魔鎧戦隊 ゴーナイト

「ゴーナイト……!?馬鹿な!?デビレンジャー以外の戦隊だと!?」
「そう!俺たちは魔鎧戦隊ゴーナイト!」
 クロナイト――本体であるルパートがリーダーの位置に立ち、そしてもう一度名乗りをあげる!爆発のエフェクト!
「後番組か!?」
「おいおいサプライズじゃないか!」
「すごーい!!あたらしい戦隊だー!!」
 歓声!デビル大きいお友達は困惑とともに新たな戦隊の姿に喝采を送り、そして同時にデビルよいこたちは新たなヒーローの登場に爆発的な声援を送る!
「ば、バカな……こんなことが!!」
「デュヒヒヒヒ……。どうやら随分作戦が効いているようでござるなあ!」
「なにッ!?」
 新たな戦隊の登場にたじろぐデビレンジャーであったが――そこに生じた隙を見逃すことなく、ここでエドゥアルトがデビレンジャーに襲い掛かる!不意打ち!背後からの殴打!!
「グオッ!!」
「ウヒヒヒヒヒ!さあ、観客の諸君にも今からデビレンジャーが倒れるさまを見せつけてやるでござるよ~!!幼気なちびっこたちのが悲鳴をあげる様を思うと気合が湧いてくるでござるなウヒヒヒヒ!!」
 そしてエドゥアルトは粘っこい笑みを浮かべた。そこから急転直下!エドゥアルトは素早くも巧みな戦闘技術でデビレンジャーの両腕からデビブルーとデビイエローのデビルパペットをひっぺがし、そして強奪する!
「グアーッ!!ブルーッ!イエローッ!!貴様、なんのつもりだッ!」
「ゲヒヒヒ……こうするつもりでござるよォ!!」
 間髪入れずエドゥアルトは奪い取ったデビルパペットをその両腕に嵌める!――これでデビブルーとイエローは文字通りエドゥアルトの手先と化してしまったのだ!
「『すまないでござる、レッド!』『グヒヒヒ!こっちの方がワルそうでござるからなァ~!』」
 そして畳みかけるようにエドゥアルトは腹話術会話でデビブルーとイエロー役の台詞をまくし立てる!
「お、おのれ猟兵……!よくも俺の仲間を!」
「どうだ自分の不甲斐なさで仲間がNT…裏切ったさまは!」
「グオッ!!」
 追撃!エドゥアルトは仲間を奪われたショックに打ちひしがれるデビレッドへと追い打ちめいて蹴り足を叩き込む!
「応援してくれているちびっ子に悪いと思わんのか!『そうでござるぜ、レッド!』『こんな不甲斐ないリーダーのものでやってたとはなあ!』」
「ヤメロー!ヤメローッ!」
 無慈悲!エドゥアルトは更に見せつけるようにデビルパペットを嵌めた手でデビレッドを殴りつけ、その精神をへし折りにかかる!
「デュフフフ!見るがいいデビルちびっこたちよ……これがヒーローのピンチ!すなわちヒロピンでござる!!」
 なんたる悪辣さか!エドゥアルトはこの舞台をヒーローショーとは別ジャンルのショーに仕上げようとしていたのである!それはデビルちびっこたちの性癖をズタズタに破壊し尽くそうという絶大な悪事であった!
「おのれ……おのれ猟兵ども!こ、ここまでの悪事を働くとは……許せんッ!」
 だがしかし――それでも尚、デビレンジャーの闘志は未だ尽きていなかったのである!
 立ち上がるデビレッドは、あらためてルパート率いるゴーナイトとエドゥアルトへと対峙し、そして戦いの構えをとる!
「ここまでやられながらまだ戦う気骨を残しているとは……敵ながら天晴れというやつか!」
 その気迫に真正面からクロナイト――ルパートは対峙した。他の複製鎧たちも一斉に剣を掲げる!
「いくぞ、ゴーナイト!そして不審者!」
 気合裂帛!その雄叫びと共にデビレンジャーが舞台上を翔ける――!!
 ――かくして、舞台は再び戦場へと変わる。デビレンジャーとゴーナイト、そしてエドゥアルトは、ここから更に激しい戦いを繰り広げるのである!

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

アリルティリア・アリルアノン
デビルよいことして観客に紛れ込み、ショーが盛り上がってきた最高にワルいタイミングでステージへと乱入!
変装を解いて名乗りを上げます
「デビデビハートでスマイル背信!バーチャル無法少女(グリッチ)アリスちゃん、ログインなーう😈」
悪魔の角や尻尾を始めとするデビル装飾によってデビル文化へ配慮しつつ、本家アリルのイメージを損なわないデビル仕様!
ついでにケジメ案件をイジる極ワル行為!
これでデビルよいこのハートもがっちりキャッチ!

デビレンジャー!そのUCが使えるのはあなただけじゃない!
コピーしたUCで駆けつけてくれたデビキュア派魔面ライザー派etc…の応援を受け、全力魔法を放って悪鬼覇の平和を取り戻します!


エダ・サルファー
デビレンジャーって、物語から生まれた悪魔なのか、この悪魔をモチーフにした物語なのかどっちなんだろうね?
まあどのみち今の彼はオブリビオンだし、倒しても現行シリーズには影響ないんだろうけど。

個人的には何も知らないデビルよいこのためにも、倒すのはショーの後が良いんじゃないかなーと。
まあ強い主張でもないんで、多数意見に従うよ。

さて、現代の戦隊のお約束としてロボを出すようなので、大きくなった時対策として、こっちも巨人式使って飛んで殴れるようにしとこう!
後はあんまり戦略は無いよ!
私は確かにファンだけど、道を外れたヒーローの目を覚まさせるためなら、殴ることを厭わないよ!
お前にわかじゃんってツッコミは無しで。



「お、ッ、のれぇ、猟兵どもめええええええええええッ!!!」
 激昂!怒号!それはまさしくデビルキングワールドにおける悪の規範として極めて重要視される7つの大悪事がひとつ、『憤怒』そのものの顕現であった!
 そう、ここに至るまで猟兵たちにショーをズタズタに破壊し尽くされたことで、遂にデビレンジャーは激しい怒りに燃え上がったのだ。これ以上舞台をメチャクチャにさせるわけにはいかない。握った拳を激憤に震わせながら、デビレンジャーは猟兵たちを睨んだ!
「かくなる上は、俺達の最大の力でこのステージごとブッ潰してやるぜ!!来いッ!アクマシーン!」
 そして、デビレンジャーはその手を天に向けて高く掲げる――その瞬間である!

♪極悪合体!ダイアクマオー! 作詞・無限宇宙人 カノー星人

 蔓延る正義に 悪が阻まれる(ゴー!ゴー!ゴーゴー!)
 とどろく叫びに 悪が翔ける(ゴー!ゴー!ゴーゴー!)
 ワルの願いが 天に届くとき
 おお 悪の 心重ね
 いま 立ち上がる邪悪の巨神!(極悪合体!)
 ダイアクマオー 無敵の悪しき王
 ダイアクマオー ワルくかがやけ!
 おお 無敵のちから 最強の悪
 ダイアクマオー!

「完成!ダイアクマオー!」
 ドォン――ッ!!雄々しいテーマソングを引っ提げて、舞台上へと降りる巨大な合体機動兵器!これこそがデビレンジャー最終兵器、極悪合体ダイアクマオーである!
 そして聳え立った極悪合体ダイアクマオーは、その双眸のカメラアイを輝かせながら舞台を見下ろし、そして必殺の大悪魔剣を抜き放った!
「どうだ、猟兵ども!今からこのダイアクマオーでお前達を舞台ごと……」
「――そうはさせませんっ!」
「ああ!客席まで巻き込んで暴れようっていうんなら……それ以上は許さないよ!」
 しかし、その瞬間である!観客席からふたつの影が躍り、そして舞台上へと姿を見せたのである!
「なに……!まだほかにもいたのか!」
「もちろんです!」
 ばさ――ッ!舞台上へとのぼった影は、外套めいてかぶったパーカージャケットを脱ぎ捨てる!
「デビデビハートでスマイル背信!バーチャル無法少女(グリッチ)アリスちゃん、ログインなーう😈」
 ――そして、ここに名乗りをあげたのはアリルティリア・アリルアノン(f00639)であった!
 露わになったその姿は、普段の電脳魔法少女スタイルに悪魔の角や尻尾といったデビルアクセサリを増設することによってデビルキングワールドの文化習俗にアジャストしたアレンジモードだ。本来のアリルちゃんの電脳魔法少女スタイルとも絶妙に噛み合うキュートなデビル仕様である!
 なお、ここの名乗りで挙げた『アリスちゃん』は決して誤記ではない。グリモア猟兵より本案件の状況推移報告書としてグリモアベースに提出された書類のうち、自分の名前を記述する部分に記載上のミスがあったことを知ったアリルちゃんが誤記をイジったちょっとイジワルなカワイイいたずらなのである!
「そして、お前のファンがここにいる!」
 舞台上へと上った猟兵はアリルちゃん一人ではない!同じく観客席に潜み様子をうかがっていたのは、エダ・サルファー(f05398)だ!
「なに……!貴様、俺達のファンだというのに俺達の邪魔をしようというのか!」
「いいや……ファンだからこそさ!」
 そして、エダは叫んだ。
 ――本来ならば、彼女はショーが終わるまで見守っていようと考えていたのだ。
 曲りなりにもデビレンジャーにはファンがついており、純粋な気持ちでそれを見に来たデビルよいこたちの想いを壊したくはない。そう考えていた。
 しかし――そのデビレンジャーが舞台上に大型機動兵器を持ち出し、観客を巻き込むことも辞さぬ大暴れをしようというのなら、話は別だ!
「私は確かにファンだけど……道を外れたヒーローの目を覚まさせるためなら、殴ることを厭わないよ!」
「そうです!そしてデビレンジャー!あなたがここまでにおこなった過ちの数々……このバーチャル魔法少女アリスちゃんがゆるしませんよ!」
 かくして、2人の猟兵が並び立ち、聳えるダイアクマオーへと立ち向かう。
「ふざけるなよ……!この街をッ!!この悪鬼覇原を支配するのは俺達……この俺、デビレンジャーだッ!!!貴様らのような奴らにこれ以上邪魔をされてたまるかアッ!」
 一方、ダイアクマオーのコクピットへと収まったデビレッドは、激昂と共にレバーを倒し、ダイアクマオーを駆動させた――その腕が弓を引き絞るように構えられ、そして見下ろす先の猟兵たちと客席を狙う!
「死ねえッ!!」
 そして――その鉄の巨拳が、隕石めいて振り下ろされた!
「させないよッ!!」
 だが、迎撃ッ!!ダイアクマオーが振り下ろした拳を迎え撃ったのは、エダの放った巨拳である!
 【奥義・巨人式】!エダ・サルファーという猟兵がもつユーベルコードであり、その真の姿がもつ力の限定的な発露だ!虚空を砕き現出した『拳』が、エダの意に従ってその腕の延長線上にあるかのように自在に動く。放たれた拳は、ダイアクマオーの一撃とぶつかり合い、そしてその重量と質量を押し止めたのである!
「なに……!?ダイアクマオーのパワーに匹敵しているというのか!?」
「……そりゃそうさ。お前が本当にヒーローだっていうなら、わかるはずだろ!」
 拮抗――していたかのように見えていた、ダイアクマオーの拳とエダの『巨拳』は、次第にその趨勢を変えてゆく。
 優勢へと近づいてゆくのは――エダの拳だ!
「自分が好きなヒーローのさ……そんな情けないところ、これ以上見てたくないってことだよ!」
「ぐお……ッ!!」
 そして、押し切った!気合裂帛!エダの声と共に奔ったその拳が、ダイアクマオーの腕を弾きながらその頭部へと激突し、躯体を揺らがせる!
「き、貴様……!情けないだと……!?この俺が情けないと言ったのか!!」
「ええ、ええ!そうですよ!!今のあなたは情けないの一言に尽きますとも!!」
 激しく揺れるダイアクマオーのコクピットで、デビレッドが必死に機体を動かして踏ん張った。だが、更にそこへアリルちゃんは鋭く声を投げかける!
「このアリスちゃんなら、たとえどんなライバルがいよーとも一番星に輝く自信があります!!……自分以外のコンテンツをぜーんぶ弾圧しようだなんて、勝てる自信がない証拠ですよ!!」
「ぐ、うううぅっ!!」
 鋭い指摘!アリルちゃんはダイアクマオーへとその指先を突きつけながら、そしてデビレンジャーを追い詰める!
「ま、まだだ……!お、俺達を、デビレンジャーを応援してくれるデビルよいこたちの声さえあれば……!!」
 だが、デビレンジャーは往生際悪く観客席へと視線を向ける!
 しかし――!
「いいや……そうはならないさ!デビレンジャー!もうみんな思ってるはずだよ。……自分のことばっかりのお前は、ヒーローにふさわしくないってね!」
 客席を見るダイアクマオーの躯体を、再びエダの拳が叩く!
「……」
 そして――ダイアクマオーを仰ぐ観客たちの目は、ひどく冷ややかなものであった。
「馬鹿な……馬鹿なっ!?」
「デビレンジャー!……舞台で声援を受けられるのは、あなただけじゃない!」
 たじろぐデビレンジャーを仰ぎながら、アリルちゃんは更に声をあげた。――そして、その腕を掲げる!
 その瞬間であった!
「そうだ!」
「俺達の悪鬼覇に自由を!」
「トロピカろうぜ!!!」
「HEY!!SAY!!HEY!!!SAY!!!!」
「ウオオオオーーーッ二次元最高オオオオオーーーッ!!!」
 ウォークライめいてとどろく男たちの声!――そこで会場へと雪崩れ込んできたのは、悪鬼覇原を愛するデビル大きいお友達や悪鬼覇系の悪魔たちの軍勢である!
 それは、今までデビレンジャーによって虐げられていたデビキュア派や魔面ライザー派、あるいはラブ魔トリーナやほか様々なコンテンツを愛好する者たちであった!
「さあ、みんな!いまこそ叛逆のときですよ!!」
「ああ!悪鬼覇を取り戻すために、私達を応援してくれ!」
 そして――アリルちゃんとエダは、彼らに向けて応援を乞う!
「おおおおーーーっ!!」
 割れんばかりの声援が、会場を満たした。
 ――そうして受け取った想いが、ユーベルコード出力となってアリルちゃんの身体を満たしてゆく!
「何故だ……俺達の支配は完璧だったはず……何故……何故だあああああッ!」
「それがわかんないうちは、お前は本物にはなれないってことさ!」
「骸の海に還って出直してきてください!!それじゃ、いきますよっ!エレクトロルミネイトっ!」
 そして、アリルちゃんは杖を掲げる。輝く電子の魔法杖、エレクトロ・ルミネイト!アリルちゃんはその先端に、膨大な電子魔力の光を灯す!
「悪鬼覇原の平和を……返してもらいます!」
「これでとどめだっ!」
 ――かくして、光が迸った。
 その奔流より逃れようとしたダイアクマオーの躯体を、エダの拳が叩き、射線から逃さない。
 アリルちゃんはその全身に滾らせたユーベルコード出力に受け取った応援の力を重ね、そして全身全霊の一撃を放つ。それはまるで穢れた野望を押し流す光の激流。放たれた全力の魔法が、ダイアクマオーを包み込む!
「こ……こんなはずではああああああああああァァーッ!!!」
 ――激しい光の中で、デビレンジャーが悲鳴をあげた。
 そのあまりにも巨大なユーベルコード出力に耐え切ることができず、ダイアクマオーは爆発し炎を噴き上げながらこれまでため込み続けていたD貨幣を撒き散らす。
 ――それが、決着であった。

 かくして、猟兵たちの活躍によって悪鬼覇原の街を支配していた圧制者・デビレンジャーは打倒されたのである。
 その戦いの様子を見届けて――悪鬼覇の悪魔たちが、一斉に快哉を叫んだのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第3章 日常 『デビルキングショッピング』

POW   :    魔ファストフードや流行りの魔スイーツを食べに行く

SPD   :    最新の魔ガジェットや流行りの魔アイテムを買いに行く

WIZ   :    最新モードの魔ファッションや魔コスメを買いに行く

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


♪でびどりーみんっ でびどりーみんっ

「デビルメイドはいかがですか〜!」
「ご主人様のお帰りをお待ち申し上げておりま〜す!」
 客引き!
 魔メイド通りにデビルメイド喫茶のプロモーション・ソングや元気なデビルメイドたちの声が響く!これこそ現代悪鬼覇原文化の代表格であるデビルメイド喫茶である。
 デビルメイド喫茶には様々な種類の亜種が存在し、男装ヴァンパイア喫茶や魔女喫茶、異世界転生喫茶や忍者喫茶といった多くの店舗が手ぐすね引いて客を待ち構えている。

 その一方、魔ロンブックスやとらのわなといった魔同人ショップには悪鬼覇系悪魔たちが列をなしていた。あるいは、歩行者地獄と化した大通りにはパフォーマーやデビルストリートミュージシャンにデビルストリートアイドル。そしてコスプレ悪魔たちが集う。そしてそれらを囲むのは一般的なデビル聴衆たちのほか、デビルアイドルオタクやガチ恋勢、魔カメラ小僧やデビルローアングラーなど多種多様な観客の群れである。パフォーマンスによって身を立てようとする悪魔たちにとって、悪鬼覇はまさに群雄割拠の戦場なのだ。
 なお、そうしたパフォーマー用のコスプレショップやウィッグ専門店なども当然ながら存在する。そこで整えた衣装で悪鬼覇のトップ魔アイドルを目指すのもいいだろう。

 しかして、そうしたデビルオタク文化が隆盛している一方、電鬼街と呼ばれたその由縁たるデビル電器店や魔ガジェット用のパーツショップが軒を連ねるエリアもまたこの悪鬼覇には残されている。レトロな魔ァミコンソフトやディープで魔ニアックな部品から、大衆ウケもよい最新魔ガジェットまで、求めれば多くのものが手に入るはずだ。

 そして今、猟兵たちの手元にはデビレンジャーが人々から搾取することでしこたま溜め込んでいたD紙幣の山がそっくりそのままやってきている。
 猟兵たちに与えられた新たな任務は、お買い物などでこれを徹底的に使い切ることである。
ルパート・ブラックスミス
悪魔覇原を牛耳っていた悪魔戦隊は倒された。
その結果、現在この街のヒーロー業界は空白状態。
圧制されていた魔面ライザー他が盛り返していかなければならない。

そこで元悪魔覇原地下連合の人々に、つい先程登場し人々の記憶に新しい戦隊…そう、『魔鎧戦隊ゴーナイト』とのコラボ企画を展開してほしい!
すなわち『悪魔覇原ヒーロー大戦』プロジェクトである!経費については当方がD通貨を融資する!
なにか魔鎧戦隊用の追加設定やグッズ案もあったら言ってくれ。積極的に採用しよう!


真面目な話、魔鎧戦隊が悪魔戦隊の後番組として居座るのは邪魔だし自分が定住するわけでない以上長期展開はできん。
早急に他を盛り立ててバトンタッチせんとな。


御園・桜花
近くの魔メイド捕まえ小声で
「今から20分後からで2時間貸切りは可能です?」
OKが出たらその魔メイドにしなだれかかる素振りで大声で呼び掛け
「デビルブロッサムを応援してくれたデビルよゐこも大きいお友達も小さいお友達も!今から2時間、此方の魔メイド喫茶でファンサの集いを行うわ!参加費無料食べ放題飲み放題、でも魔メイドさんへのお触り不可!私色に染まりたい子、何人でも何十人でもいらっしゃい」
投げキッスにウインクで人集め
何十人もの飲食と場所代で手持ちを使いきる所存
デビルブロッサム衣装のまま接待し最後は一人一人と握手しながら店準備のクッキー渡し締め
乱闘他不味いことがあったらUCで鎮圧

終了後こっそり衣装も返却



 デビレンジャーが倒れ、平和の戻った悪鬼覇原に悪魔たちの愉快に過ごす声が響き、抑圧から解放されたことでそれぞれの店舗にも客足が戻る。
 悪鬼覇原には、平和な日常がもたらされつつあった。
 ――その一方、である。
「悪鬼覇原を牛耳っていた悪魔戦隊デビレンジャーは倒された。……その結果、現在この街のヒーロー業界は空白状態だ」
 悪鬼覇原にいくつか存在する貸会議室の一室で、ルパート・ブラックスミス(f10937)は、深刻に独り言ちた。
 そこに集められていたのは、デビレンジャーによる弾圧に対抗し続けていた旧悪鬼覇原地下連合の悪魔たちである。
「たしかにそうだ。今まではデビレンジャーが仕切っていたからな」
 旧悪鬼覇原地下連合の代表を務めていた魔面ライザー派の悪魔が頷く。
 これはルパートによって企画された会議の場であった。――ヒーローという存在は、ここデビルキングワールドにおいても非常に重要なものだ。
 曲がりなりにもその一角であったデビレンジャーにも一定のファン層があったこともその事実を示している。
 しかしてデビレンジャーは排除された。……それはすなわち、ヒーローの不在を意味するのである。
「ああ。そこで皆に頼みたいことがある」
 そこで、ルパートは切り出した。
「皆にはデビレンジャーにかわる新しい悪鬼覇原のヒーローを作ってもらいたい」
「新しいヒーローだって!?」
「いや、実際あれでもデビレンジャーがすきだったデビルよいこたちはいた。デビレンジャーがいなくなって悲しんでいる子たちもいるだろう」
「なるほど、そこのシェアを狙った新企画で悪事を働こうって悪だくみですね」
 ざわめく悪鬼覇原の悪魔たち。その様子にルパートが再び口を開く。
「……もちろん、自分も協力しよう。新ヒーローの顔見世としてイベントを開催するんだ。つい先程登場し人々の記憶に新しい戦隊……そう、『魔鎧戦隊ゴーナイト』とのコラボ企画を展開してほしい!」
「コラボ企画!」
「ああ。すなわち『悪鬼覇原ヒーロー大戦』プロジェクトである!経費については当方がD通貨を融資する!」
「おお――!」
 拳を振り上げ力説するルパートに、地下連合の悪魔たちがおおいに盛り上がった。
 その時である!
「――話は聞かせてもらいました」
 がちゃりと音をたて、突如会議室のドアが開く。
 そこに現れたのは――御園・桜花(f23155)。否、先のステージで見事な活躍を見せたデビルヒロイン、デビルブロッサムである!
「デビルブロッサム。貴殿も来ていたのか」
「ええ。私も同じくステージに立ったヒーローの一人ですから。その企画、参加させていただきます」
「おお、デビルブロッサムも!」
 桜花――デビルブロッサムの噂は、既に悪鬼覇原でも話題になっている。
 そのビジュアルのワルさと舞台で披露した悪逆非道の戦い方、そしてファンサを忘れないきめ細やかな心遣いが悪鬼覇原のデビル大きいお友達やデビル女児たちを虜にしたのだ。
 既に彼女はファンミーティングを開催してきたところだ。魔メイド喫茶を貸切にし、デビルブロッサムとして多くのファンたちとデビル握手会やデビルチェキ撮影会、デビルクッキーのプレゼントなど充実のデビル接待でファンを楽しませてきたのである。
 憧れのおねえさんとなったデビルブロッサムとの撮影会にのぞむデビル女児たちの中には「わたしもでびるぶろっさむみたいにワルいおねえさんになりたい」と涙ぐむ子が続出したのだという。
 話を戻そう。
「デビルブロッサムまで参加してくれるとなれば心強い」
「なら、早速新企画を立てるとしましょう」
 かくして、ここにデビルブロッサムを加えた悪鬼覇原ヒーロー大戦の企画案が始動するのである。
 旧悪鬼覇原地下連合の悪魔たちが、2人の猟兵を交えて話し合いを続ける。
「会場はデビレンジャーが使っていたステージを立て直せばいけますね」
「ああ。予算なら先の戦いでもらった自分の取り分がある。工費も問題ないだろう」
「脚本はどうします?」
「我々ゴーナイトやデビルブロッサムがピンチに陥るところを、他のヒーローや新ヒーローが救出する……という流れがいいだろう。真面目な話、我々がデビレンジャーの『後番組』として居座るのは邪魔になる」
「そうですね。いつまでも私たちが主役をやっていては悪鬼覇のみなさんのためにもなりませんし」
「ああ。自分が定住するわけでない以上長期展開はできん。早急に他を盛り立ててバトンタッチせんとな」
「おお……お二人とも、そこまで考えて!」
 猟兵は任地において一時的なヒーローとしての役割を果たすことはできても、そこで継続的な活動を続けていくことは難しい。
 であれば、街を中心に活動を行うヒーローの役目は現地の人々が果たすべきものだろ、とルパートは考えていた。桜花もそれに同意を示す。
「では、作戦を開始しよう。必要なものがあれば自分に言ってくれ。資金はいくらでも提供する!」
「おおーっ!」
 ――そうして、ヒーロー不在の悪鬼覇原に新たな悪の味方を作り出すための大作戦、『悪鬼覇原ヒーロー大戦』プロジェクトは始まったのであった!

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

虚偽・うつろぎ(サポート)
どの世界でもOKです

アドリブ連携等ご自由にどぞー

日常に必要なもの
 自 爆
ただこれを実行するのみ
自爆をすれば全て解決するよ

建物や邪魔な物を消し飛ばすもよし
目立つことでこちらに注目させるもよし
ただ無意味ににぎやかすもよし
自爆万能説を押し出すよ

台詞、作戦?そんなものは必要なし
自爆するだけだよ

場所も何も関係なし
自爆することに意味がある

何か絶対に即自爆するマン
とにもかくにも速攻で自爆する習性
真なる自爆を見せてやるさー

技能:捨て身の一撃を用いてのメッサツモードによる広範囲自爆

自爆は1回のみ
捨て身の一撃だからこそこの1回に全てを込める
自爆後は消し炭になって戦闘不能さ


エドゥアルト・ルーデル
ブラブラ適当に散策してても楽しいのが悪鬼覇の良い所でござる

早速魔同人ショップでフィギュア漁りですぞ!ウ=ス異本や魔少女ゲームは流行りのネット購入でなんとでもなるがフィギュアは実物あってこそでござるからな…実体から摂取できる栄養素というものは確実にある!

次なる目的地はデビル電子パーツ類でござるよ!デュフフ…デビルオタ街としての姿が有名でござる、がよく探せば電子部品の宝庫でござるよ
今でもぶっといケーブルをメートル単位で切り売りしてるぐらいでござるからな!
軍用には及ばないような市販の規格でも拙者の工作スキルがあればいい感じの仕事道具に早変わりですぞ!ハッキングツール改造に爆破装置に…夢が広がるなあ!


エダ・サルファー
新参の戦隊ファンにとって悩ましいのは、過去作のグッズ入手難易度の高さだな。
しょうがない事なんだけど、前の年のグッズはすぐ店頭から消えちゃうからね。
だからこそ!せっかくの悪鬼覇原、中古ショップでグッズを見て回らないと!

私が欲しいのは特にロボなんだけど、とりあえずは魔んだらけに行ってみようかな。
個人的にはできる限りごちゃごちゃ合体してくれるロボが好きなんだよね。
余りパーツ無しで登場した全部のメカが合体してくれるのが理想。
そう考えると、近年ならやっぱり侍モチーフの戦隊か、乗り物モチーフの戦隊のロボが欲しいなぁ。
普段なら躊躇もするだろうけど、今はあぶく銭があるからね!
プレミア価格でも迷い無く買えるよ!



 一方その頃。
「デュフフフ……。ブラブラ適当に散策してても楽しいのが悪鬼覇の良い所でござるな」
 エドゥアルト・ルーデル(f10354)の姿は、悪鬼覇原のデビルホビーショップにあった。
 デビルホビーショップ・魔んだらけ。悪鬼覇原のホビーショップでもかなりの大手だ。多くの魔ンガや魔ニメのDVD(デビルヴィデオディスク)を揃えており、それ以上に玩具やフィギュアといったホビーアイテムの品揃えの良さも見逃せない。
「なるほどね。たしかに見て回ってるだけでも楽しい場所じゃないか」
 居合わせたエダ・サルファー(f05398)は、店内に陳列された様々なアイテムをショーケース越しに覗き込みながら頷く。
「そうでござろうそうでござろう。特にフィギュアは実際見るから良いのでござる!ウ=ス異本や魔少女ゲームは流行りのネット購入でなんとでもなるが、フィギュアは実物あってこそでござるからな……」
 実体から摂取できる栄養素というものは確実にある、というのはエドゥアルトの言い分である。
「わかる」
 エダは静かに頷いた。
「私はどっちかと言えばロボットの玩具の方が好きなんだけどね。個人的にはできる限りごちゃごちゃ合体してくれるやつがいい」
「オッ。わかりますぞ~。拙者もガイアゼノンを注文してるところでござるからな。はやく合体させて遊び倒したいものですぞ」
「そっちもいいねえ」
 炸裂する趣味トーク!2人は魔んだらけのフィギュアコーナーを行き交いながら、目当ての商品を探してゆく!
「おっ。これこれ。これが欲しかったんだよ!」
 そこでエダは今回の目当てであった一品を発見する――!
 『轟音悪魔戦隊アクセルデビレンジャー』に登場したスーパー悪魔戦隊ロボ、『ゴーオンアクマオーG12』である!
 轟音悪魔戦隊アクセルデビレンジャーは、車をモチーフにした悪魔戦隊シリーズの作品である。
 ストーリーが進んでゆくにつれて3体合体ロボ・ゴーオンアクマオーから2体目の3体合体ロボであるバルカンアクマオーが登場(ここで2体が合体するゴーオンアクマオーG6が完成した)。
 更に3体目の3体合体ロボであるクウセンアクマオー(当然のようにこれも合体しゴーオンアクマオーG9が完成する)。そして最後に4体目の3体合体ロボであるキョウレツアクマオーが登場し、こうして最終的に全ての善を征する究極の悪の王、ゴーオンアクマオーG12が降臨したのだ。
 このゴーオンアクマオーG12の特筆すべき点は単に12体合体という数だけではなく、3体合体ロボットとしての形態が4つ存在し、その上で最終的に1体のロボットとして合体することである。ロボットの合体数、ギミック、そして何よりも余剰パーツなしでこれを実現した驚異の技術力はスーパー悪魔戦隊シリーズ史上のみならずあらゆるロボット玩具の頂点にあると言える究極のアイテムなのだ。
 その値段、セットで120000D。
「うおっ」
 そのプレミア感ある価格にエドゥアルトが呻いた。
「これ買うんでござるか」
「買うともさ。普段なら躊躇もするだろうけど、今はあぶく銭があるからね!」
 対し、エダはいい笑顔でグッと親指を立て、そしてデビル店員を呼びつけた。――そう、デビレンジャーを打倒したことで大量のDを得た今の彼女はまさに無敵。プレミア価格でも迷いなく買えるとD紙幣を見せびらかす!
「私はもうちょっとここで買い物してくけど、そっちはどうする?」
「デュフフ。拙者はここの他にも見る場所があるでござるからな。ここで一旦失礼するでござるよ」
 その一方で目当ての魔少女フィギュアをしれっと手に入れていたエドゥアルトは、ここでエダに手を振って魔んだらけを出てゆく――。

「――そう、デビル電子部品が拙者を待っているでござるからな!」
 そうしてエドゥアルトが目指した次なるポイントは、電鬼街の名の由来となったデビル電気製品店である!
「デュフフ……悪鬼覇原といえばデビルオタ街としての姿が有名でござる、が、よく探せば電子部品の宝庫でござるからな」
 エドゥアルトはメインストリートを少し外れた通りへと足を向ける。
 そこに立ち並ぶのは、様々なデビル電気製品を取り扱うデビル電機店の数々だ。エドゥアルトがちらと横目で軒先を覗き見れば、工業製品めいた極太電気ケーブルをメートル単位で切り売りしていたり、はたまた正体不明のジャンク品の電子基盤をデビル段ボールに乱雑に放り込んで投げ売りしている様子が目に映る。
「素晴らしいでござるな……。拙者の工作魂が疼くでござるよ!デュフフ、市販の規格品でも拙者の技術があればいい感じの仕事道具に早変わりですぞ!」
 喜色満面。エドゥアルトは今日いちばんのニコニコ笑顔で電機店の軒先へと向かう。
「さぁ、なにがいいでござるかな~……。自作無線機、自作コンピューター……ハッキングツール改造に爆破装置に……あ~!なに作ろうでござるかな~!夢が広がるなあ!」
 そして、エドゥアルトはデビル電機店へと飛び込もうと足を踏み出した――その時である。
「いま爆破って言った?」
「ひょ?」
 その横から、ねばつく奇怪な声がした。
 ――とんでもなく嫌な予感。エドゥアルトは恐る恐る、声の主へと視線を向ける。
「爆破って言ったよね」
 そこには、おおきな『う』が佇んでいた。
「じゃあ爆発しようか」
 虚偽・うつろぎ(f01139)である。
 虚偽・うつろぎはその存在の全てを自爆という行為に賭した異常者である。数多の戦場を渡り歩き、そしてその悉くにおいて自爆する習性を見せつけてきた。
「日常に必要なもの――それは、自爆だよね」
 そしてその習性は、倒すべきオブリビオンのないこの日常風景の中においても遺憾なく発揮されるのである。
「アッ ハイ」
 エドゥアルトは以前にここデビルキングワールドにおいて就いた任務において、彼の姿を目にしたことがあった。
 というか自爆の場に居合わせていた。その時を記憶を手繰れば、たぶん話の通じない相手であろうということは容易に予測できる。
「じゃあ爆発するね」
「アッ!拙者用事を思い出しちゃったでござるな~~~~!!!」
 そこでエドゥアルトは素早い思考によって今行うべき最善の行動を計算し、即座に判断を下した。
 エドゥアルトは素早い動作で身を翻し、悪鬼覇原のストリートを全速力で走り出す。
 買い物に来ただけだというのに異常者の異常自爆に巻き込まれるなど、決して本意ではない!――見事な逃走!エドゥアルトは爆発に巻き込まれまいと全力でその場から逃げ出したのである!
 そして――うつろぎが爆発したのは、まさにその瞬間であった!

 爆轟。
 悪鬼覇原に巨大な爆炎が吹き上がる。――凄まじい威力の破壊の嵐が、悪鬼覇原に吹き荒れた。
 なんという大規模破壊活動であろうか。荒れ狂う爆発の威力。派手でかつ強力な大悪事に、悪鬼覇原の悪魔たちは拍手喝采を送ったのであった。

 こうしてうつろぎの爆発によって街の何割かが破壊された悪鬼覇原であったが――その再興には、さほど時間はかからないだろう。
 この街には活気があり、デビレンジャーを斃したことで得られた猟兵たちの資金力があり、そして何よりも、この街にはヒーローがいる。
 後日、別の猟兵たちと悪鬼覇原の悪魔たちの手で開催されたという『悪鬼覇原ヒーロー大戦』は悪魔たちを再び大きく盛り上げ、そして街の再建におおきく貢献したのだという。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2021年06月20日


挿絵イラスト