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希望の先にある絶望

#クロムキャバリア #聖国アルス #ギュンター大佐

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#クロムキャバリア
#聖国アルス
#ギュンター大佐


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●希望の軍
「諸君! 我々が長く苦み戦い抜いた王国との戦争は終わった!」
 街の傍にある平原で量産キャバリア部隊が整列し、観衆が見つめる中、威風堂々とした一人の壮年の軍人『ギュンター大佐』が、一機だけ特別性のキャバリアの手に乗って演説を始めた。
「我々はこれで戦争の無い平和な時を過ごせるだろうか?」
 そう問いかけて軍人が群衆を見渡すと、誰もが真剣に耳を傾けている。
「答えは『否』である!」
 語気を強めた否定の声が届き、その腹に響くような低い声が聴衆の心を捉えた。
「隣国との戦争が終わっても我々は脅かされている。あの空に浮かぶ殲禍炎剣(ホーリー・グレイル)によって!」
 軍人が空を見上げて指さすと、人々もまた一斉に空を仰いだ。
「人との戦いが終わっても、我々を見下ろし支配するあの存在がある限り、我等に真の平和は訪れない!」
 不可侵である恐るべき殲禍炎剣への強い敵意に人々は息を飲む。その恐るべき破壊の力を誰もが知っているのだ。
「殲禍炎剣と戦うなど、無謀と皆が思っているだろう。今まで挑んだ者達は滅ぼされてきた。だが、我等はあれに届く武器を手に入れた!」
 その言葉と共に、並ぶキャバリア部隊が一斉に巨大な砲を幾つも用意する。キャバリアと同じくらいのサイズとなり、大きすぎて一機では持てず数機掛かりで天にその砲門を向けていた。
「戦争が終わったことで我が国には余裕ができた。その結果手に入れることができたのがこの兵器、天を穿ち星をも落とす決戦兵器『スターフォール』だ!」
 その巨大な兵器を見た群衆は、これなら可能かもしれないと希望を抱く。
「我々の手で愛すべき聖国アルスに真の自由を手に入れよう! 神のように天に居座るあの破壊兵器を撃ち砕くのだ!」
「聖国アルスに祝福あれ! 我等が英雄ギュンター大佐に栄光あれ!」
 戦争で活躍した英雄であるギュンター大佐の言葉は人々の心をしっかりと掴み、平和と自由という言葉に酔いしれて、殲禍炎剣に戦いを挑む兵士達に声援を送る。
 続いて音楽隊が戦意を高めるように雄々しい演奏を始め、人々は踊ったり歌ったりとお祭り騒ぎとなった。

 民衆の支持を得た未来を切り拓く希望の軍は殲禍炎剣に攻撃を仕掛けるだろう。それが自らが愛する国を亡ぼすとも知らず――。

●グリモアベース
「クロムキャバリアの小国、聖国アルスで殲禍炎剣を破壊する作戦が実行されようとしている」
 バルモア・グレンブレア(人間の戦場傭兵・f02136)がクロムキャバリアでこれから起きる事件を予知したと説明を始めた。
「新兵器を用いて攻撃を仕掛けるようだが、残念だがこの作戦は失敗する」
 超長距離砲撃によって攻撃を仕掛けるが、それが殲禍炎剣に傷をつけることすら叶わない。
「その結果、殲禍炎剣の反撃によって聖国アルスが亡びてしまう。諸君にはその最悪の結果が訪れる前に、暴走する軍を止めてもらいたい」
 殲禍炎剣の攻撃は苛烈で、大地が焦土に化して住んでいた人々も死に絶えてしまう。そんな絶望の未来を止める為には、殲禍炎剣への攻撃を止めなくてはならない。

「殲禍炎剣への攻撃は国が指示したことではない。ギュンター大佐が首謀者となり、それに従う軍の一部が暴走したことで行われる。そしてギュンター大佐はオブリビオンマシンの影響を受けている。その正義感が悪い方向に増幅され、無謀な戦いに駆り立てているのだろう」
 オブリビオンマシンによって思想を狂わされたギュンター大佐は、本気で殲禍炎剣を倒せると思って行動している。
「これが陰謀などなら話は早かったのだが、本当に国と民の事を思っての行動なのが事件を難しくしている。国の首脳部はギュンター大佐の行動に反対しているが、民衆の支持を得ている為に手出しが出来ない状況に追い込まれている」
 国を挙げて戦争の英雄として祭り上げていた軍人だ。それを処断するとなると軍部が大きく反発してしまう。
「そこで国とは関係ない我々猟兵の出番というわけだ。彼らは自らの行いが成功し、正義を成すと思っている。それを阻止されれば民衆の敵意はこちらに向く可能性も高い。それでも我々は人々を守る為に戦わねばならん」
 例えこちらが悪く言われようとも、最悪の未来だけは防がなくてはならない。

「まずは戦闘に巻き込まないように、集まっている人々を引き離さなくてはならん。音楽隊が演奏をしているので、同じようにキャバリア部隊から離れたところで演奏して人を集めるのも可能だろう。他にもキャバリア部隊から引き離す方法を各自で実行して、戦闘開始までに一般人に被害が出ぬよう準備してくれ」
 音楽ならばもっとも自然に人々に接触できるだろう。他にも食べ物の屋台なども出ているので食事関係や、自分がやりやすい方法で出来る限り人々を戦場となる場所から逃げやすい位置に移動させるのが重要となる。
「準備が整えばキャバリア部隊に奇襲を仕掛け、新兵器ごと破壊して殲禍炎剣への攻撃手段を潰してもらう。新兵器を残していれば、それを使ってまた戦おうとする者が現れるかもしれんからな」
 徹底的に破壊し、万が一にも同じことを考える者が出ないようにしなくてはならない。
「部隊を倒せばギュンター大佐との戦いとなる。オブリビオンマシンを完全に破壊すれば正気に戻る。しかし、殲禍炎剣への攻撃を行う前に止めるのだ。殲禍炎剣の破壊が不可能だったと言っても信じるかどうかは分からん」
 正気に戻ったところで殲禍炎剣の破壊をしようとしていた意志が変わるかは分からない。だが軍を勝手に動かし、部隊を壊滅させたとあっては処罰を受け、同じような行動はとれなくなるだろう。

「諸君には汚れ役をやってもらうことになるが、その働きに小国とはいえ国一つの人々の命が懸かっている」
 多くの人々の命が懸かる作戦だと、バルモアは世界を繋ぐゲートを開き猟兵達に厳しい顔で振り返る。
「見事にやり遂げて絶望の未来を阻止せよ!」


天木一
 こんにちは天木一です。
 クロムキャバリアで無謀にも殲禍炎剣に攻撃しようとするキャバリア部隊を力づくで阻止しましょう!

 第1章はお祭りのように熱狂して声援を送る民衆を、戦闘前に何とかキャバリア部隊から引き離すのが目的です。音楽が効果的ですが、他の各自が得意とする方法でも誘導できます。

 第2章は民衆を引き離したところで、油断しているキャバリア部隊に奇襲を仕掛けます。量産型キャバリアは通常の装備以外に、殲禍炎剣への新兵器である巨大BS兵器『スターフォール』を数機掛かりで運用します。超長距離高火力兵器ですが、一発撃つと長時間冷却と整備が必要とする欠陥兵器です。

 第3章ではオブリビオンマシンを駆るギュンター大佐との戦いとなります。ギュンター大佐は隣国との長い戦争で多くの戦果を挙げ、英雄として名を馳せています。正義感が強く、弱き人々の為に戦う歴戦の軍人です。

 キャバリアを持っていなくても、量産型を借りて乗ることができます。
 複数人で参加する方は最初にグループ名などをご記入ください。
 プレイングの締め切り日などは決まり次第マスターページかタグにて。
 それでは殲禍炎剣への攻撃を止めさせ、国が焦土と化すのを阻止してください!
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第1章 日常 『戦場の音楽隊』

POW   :    明るい歌や演奏を楽しむ

SPD   :    技巧を凝らした歌や演奏を楽しむ

WIZ   :    しっとりした歌や演奏を楽しむ

👑7
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●絶望への序曲
 町外れにドラムの音が響き、ラッパの音が高々と天をつく。それに続いて一斉に軍楽隊が音を合わせて演奏が始まる。賑やかな音と演説の熱狂に浮かれ、人々が集まり屋台を出して戦いの勝利を祈って歌えや踊れのお祭りが始まった。
「聖国アルス万歳!」
「殲禍炎剣なんてぶっつぶしてくれ!」
 意気高揚な軍人に希望を見出した人々は、声援を送り英気を養ってもらおうと食事を提供していった。
「任せろ! 殲禍炎剣なんて俺達が落としてやる!」
「大佐殿と一緒になら空の自由だって取り戻せる!」
 軍人も人々も、未来が明るいものだと信じて笑顔を浮かべている。
 だがその希望は殲禍炎剣への攻撃と同時に打ち砕かれ、国そのものが亡ぶ絶望を呼び込んでしまう。
 しかし未来など知らぬ人々は、隣国との長い戦争が休戦して終わったように、我らの英雄がまた活躍して希望に満ちた未来を作ってくれるのだと信じていた。

 そんな人々が死に絶える未来を変える為なら、その笑顔を曇らせ悪しざまに罵られようとも構わないと、強い覚悟を以って猟兵はお祭り騒ぎの戦場に足を踏み入れた。
嗣條・マリア
流行っているのですか? 殲滅炎剣の破壊計画
……だとしても、超長距離攻撃は計画としてナンセンスですね

――ともかく。避難誘導、でよいのでしょうか
誘導……演奏で。演奏(復唱)


……人前で、あまり演奏したことはありませんがクラリネットで演奏のほうに混ぜて頂きますね
任せてください。楽器の演奏は御令嬢の嗜みですから、人並――いえ、人並より少し上手には出来ると思いますよ
人の前に立つこと事態は慣れていますから

始めは人の集まっているところから、徐々にキャバリアから離れた場所へ
少しずつ安全な場所へ離していきます


まるでハーメルンの笛吹きですね


開条・セサミ
・心情
殲禍炎剣について思うところがない訳じゃないっすけど……だからと言って、国を巻き添えにするのはよくないっすよねぇ
希望を砕くのは申し訳ないっすけど、介入させて貰うっすよ

・行動
ライオンモードに変形させた【CGP-SR-001『クラージュ・リオン』】の上で、ユーベルコード『バトライズ・サウンズ』を発動し、コミカルなパントマイムを踊るっす
どこまで注目されるかわかんないっすけど、クラージュ・リオンを【推力移動】させつつ民衆を誘導できりゃ御の字じゃないっすかね……?

・その他
アドリブや他の方との共闘は大歓迎っすよ!


アイオライト・セプテンバー
私のキャバリア【ブルーテイル】は、もともと空を飛ぶために作られた。

私はずっと、あの空から殲禍炎剣が消え失せる日を夢見て戦ってきた。
正直言って、あの衛星に立ち向かわんとする人々がこれだけ存在していることを、嬉しく思う。

でも、だからこそ……この世界に生きる人々なら当然の、自由な空を求める意思
それを歪めんとするオブリビオンの企てを、許すわけにはいかない。


お祭り騒ぎのムードに乗じて、ギターを使った弾き語り
吟遊詩人の真似事で、民衆を誘導して部隊から放しましょう。

語りの内容は、そう……「自由な空を目指す人々の英雄譚」。
私だって、ずっと同じ夢を見てきた。
きっと、上手に語れるわ。同じ夢を見る人々に響く詩を。


イーリス・ヴァイデンフェラー
頭上の忌まわしいもの
取っ払えるならって思ったことは一度や二度じゃぁないですけれど
それが原因で失われるのを見過ごすくらいなら、悪にでもなりましょう
だって、あたしはモンスターですからねぇ

とはいえ、楽器のセンスはないのであたしは屋台を出しましょう
他の猟兵さんたちの音楽の傍らで、お茶を淹れて売りますよぅ
喉も乾いてくるころでしょうしねぇ
用意するのはミルクを入れたハーブティ
落ち着くような効果があるものをチョイスしますねぇ
熱狂は冷静さを奪って、そこへそこへと駆り立てる
ならあたしは少し待て、と落ち着けるようにと思いまして

この後騒ぎを起こすなら、冷静な方が逃げやすいですしね
あれのない空を取り戻すため、今は生きて



●英雄譚
 音楽隊の演奏が鳴り響き、手拍子やダンスで人々が音に乗る。町外れのキャバリア部隊が並ぶ前で、戦いの勝利を願うようにお祭りが始まっていた。
「流行っているのですか? 殲滅炎剣の破壊計画……だとしても、超長距離攻撃は計画としてナンセンスですね」
 嗣條・マリア(アストレア・f30051)は衛星への超長距離攻撃作戦をばっさりと切り捨てる。巨大なビーム砲を一瞥しただけで、兵器メーカー『ユースティティア・インダストリー』に所属するマリアには、地上から衛生への攻撃など出来るだけの性能がないと見て取れた。
「――ともかく。避難誘導、でよいのでしょうか。誘導……演奏で。演奏」
 今は誘導するのが先決だとマリアは作戦を復唱し、人前に出ると手にしたクラリネットに口をつける。
(……人前で、あまり演奏したことはありませんが、混ぜて頂きますね)
 大きく息を吸うと、音楽隊のメロディに合わせて演奏を始めた。
(楽器の演奏は御令嬢の嗜みですから、人並――いえ、人並より少し上手には出来ると思います。人の前に立つこと事態は慣れていますから)
 音楽隊の演奏に溶け込むように、マリアは観衆の近くで堂々と音を鳴らして注目を集める。
「綺麗な音ね」
「ほんとだ、近くにいってみましょう!」
 綺麗な音に引き寄せられるように少女達がマリアの近くに寄って来て、楽しそうに笑顔で旋律に身を委ねた。すると興味を引かれた他の人々もやってきて、クラリネットの美しい音色に聴き惚れる。もっと多くの人々の耳目を集めるようにマリアは真剣に演奏を続けた。


「殲禍炎剣について思うところがない訳じゃないっすけど……だからと言って、国を巻き添えにするのはよくないっすよねぇ」
 殲禍炎剣を破壊したいという気持ちは開条・セサミ(カプセライザーGP・f30126)にもあるが、その報復は攻撃を行った部隊だけでなく、国をも亡ぼしてしまう。
「希望を砕くのは申し訳ないっすけど、介入させて貰うっすよ」
 そんな最悪の結末だけは止めなくてはならなと、セサミは楽しそうに笑顔を浮かべる人々を見ながら決意する。
「まずは注目を引かないといけないっすね」
 セサミはライオンモードに変形させた【CGP-SR-001『クラージュ・リオン』】の上に乗ると、ユーベルコード『バトライズ・サウンズ』を発動する。スピーカーから歌と曲が流れ、セサミはコミカルなパントマイムを踊り出す。
「おっきなライオンさんだ!」
「あれ! 上で誰か踊ってるよ!」
 それを見た子供が駆け寄り、ジャンプしてセサミに向けて手を振った。
「見ないキャバリアだな、傭兵か?」
 見慣れぬクラージュ・リオンに気付いた兵士が近づき、少し警戒して問いかけるとセサミが大きく頷いた。
「そうっす! 殲禍炎剣と戦うと聞いて駆けつけたっすよ!」
 セサミはパントマイムをしながら一礼し、そのおどけた動きが子供達を喜ばせた。
「そうか、協力してくれるのは構わんが、我々の新兵器には近づかんようにな」
 その様子に緊張を解いた兵士は、警告だけして去っていった。
「ふぅ、ちょっと焦ったっすけど、問題ないっすね!」
 セサミは汗を拭うパントマイムをして、集まってきた子供達を楽しませるようにコミカルな動きを続けた。


「頭上の忌まわしいもの。取っ払えるならって思ったことは一度や二度じゃぁないですけれど」
 青空を見上げたイーリス・ヴァイデンフェラー(落涙のアルラウネ・f30021)は、頭を押さえつけられているような圧迫感を感じる。そこには空の自由を奪う存在が居座り、少しでも領分を侵すものを許さないと威圧しているのだ。
「それが原因で失われるのを見過ごすくらいなら、悪にでもなりましょう。だって、あたしはモンスターですからねぇ」
 忌まわしい殲禍炎剣を破壊するにはまだ戦力が足りない。ここで国ごと人々消されるくらいならば、悪と呼ばれようとも構わないと、イーリスは人々が祭りのように楽しんでいる場に足を踏み入れる。
「皆さんは楽器に踊りと上手ですねぇ、あたしは楽器のセンスはないので屋台を出しますよぅ」
 音楽的な方向はマリアやセサミに任せ、イーリスは商機を逃さず肉や軽食の屋台を出す商人に混じり、お茶を淹れて売り始めた。
「美味しいものを食べたり、歌ったり踊ったりしたら喉が渇きますからねぇ。爽やかなハーブティで一息どうですか」
 湯気からハーブの香りが漂い、ちょうど一息つこうとしていた近づいてくる人々に声をかけた。
「良い香りだな」
「腹も減ったしあっちのサンドイッチとこのハーブティでメシにしようぜ!」
 人々は草むらに座り込んで、好き好きに屋台で買った食べ物とハーブティで食事を始めた。音楽や踊りを楽しみながらゆったりと食事をし、ミルクの入ったハーブティで心を落ちつかせ、演説の熱狂がひと段落したようにゆるい空間を作っていた。
「心を落ち着かせるハーブのブレンドティをチョイスしましたからねぇ。ミルクも合わせて効果てきめんですよぅ」
 上手くいったとイーリスはにっこり笑って、他の客にもハーブティを売っていった。


「私のキャバリア【ブルーテイル】は、もともと空を飛ぶために作られた」
 アイオライト・セプテンバー(〝エアダスター〟・f29954)は己のクロムキャバリア【V.ERT-EX021〝ブルーテイル・エクス〟】が自由に空を飛ぶ姿を思い描くように青空を見上げる。だがそこには空飛ぶキャバリアなど一つもなく、遥か高みから殲禍炎剣が全ての空を支配していた。
「私はずっと、あの空から殲禍炎剣が消え失せる日を夢見て戦ってきた。正直言って、あの衛星に立ち向かわんとする人々がこれだけ存在していることを、嬉しく思う」
 アイオライトは視線を落とし、これからあの横暴な空の支配者である殲禍炎剣を倒そうとする気概を持つ人々のお祭り騒ぎを見やった。
「でも、だからこそ……この世界に生きる人々なら当然の、自由な空を求める意思。それを歪めんとするオブリビオンの企てを、許すわけにはいかない」
 空の自由を取り戻そうとする意志はオブリビオンマシンによって暴走し、扇動して民衆を巻き込み熱狂させてしまっている。このままでは最悪の事態を招くと、暴走を止める為にアイオライトはキャバリア部隊とは反対側の少し離れた場所でギターを爪弾く。
「お、何かやるみたいだぞ」
 その音に反応してなんだなんだと祭り気分の人々の視線が向けられた。
「語りの内容は、そう……『自由な空を目指す人々の英雄譚』」
 アイオライトがギターのメロディに乗せて詩を紡ぐ。それはかつての自由な空を求め、殲禍炎剣に抗う名もなき人々の英雄譚。
(私だって、ずっと同じ夢を見てきた。きっと、上手に語れるわ。同じ夢を見る人々に響く詩を)
 想いを籠めて高らかに弾き語り、同じ自由な空を求める人々の心を惹きつける。
「なあ、あれ!」
「ああ、行こうぜ!」
 その心揺さぶる歌声を聴いた人々がアイオライトの元に集まり、その自由な空への希望を求める詩に夢中になっていた。


「そろそろですね、移動を始めましょうか」
 曲の切れ目にマリアは音楽に熱中している人々を見て、テンポの良い曲を演奏し、クラリネットを吹きながら行進する。
「まだまだ続くっすよ! ほらほらこっちっす! 来ないと見逃しちゃうっすよ!」
 セサミも音楽に乗って走るようなパントマイムをしながら、足場のクラージュ・リオンをゆっくりと移動させ、キャバリア部隊の居る広場から距離を開け始める。それに釣られた人々も動き出した。
「まるでハーメルンの笛吹きですね」
 その様子にマリアは童話のワンシーンのようだと思いながら、演奏を続けて物語とは違う、人々を救う為の行進をする。
 歩く先には既に人を集めて弾き語りをしているアイオライトの姿があった。
「人が集まってきたわね。では英雄譚の結末まで盛り上げていきましょう……」
 アイオライトはギターを強く弾き、英雄の物語を熱唱する。それに合わせてマリアがクラリネットの音を重ね、セサミは物語を演じるようにクラージュ・リオンを舞台に見立てて踊る。3人の繰り広げる舞台に人々は見惚れ、すっかりこれから起きる空を取り戻す戦いのことは忘れているようだった。
「いや~、これをタダで見せるなんてもったいないですねぇ、有料にしたらがっぽりお金が稼げると思いますよぅ」
 同じように舞台をちらちら見ながら、イーリスはこの場に長く居座って貰おうと、ハーブティを歩き売りしていく。
「これだけ落ち着けば、騒ぎを起こしても冷静に逃げられるでしょう」
 しっかり腰を落ち着けた人々をイーリスは見渡し、これなら大丈夫そうだと安心する。
「あれのない空を取り戻すため、今は生きて――」
 いずれは自分達が空を取り戻す。それまでは何としても生きていてほしいと願った。
 弾き語りは佳境を迎え、空を取り戻そうと特別な力を持たぬ人々が足掻き、諦めずに戦う場面が情熱的に歌われていた――。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

シル・ウィンディア
空と自由に跳び回れる
それはわたしもあこがれるけどね…
でも、無謀なことしようとしている人たちを放っておけないよねっ!

音楽、音楽…
うーん、よし、練習中だけど、これで行くかな?

竪琴を取り出して、どこかに腰かけて…
ね、一曲聞いていかない?といっても、音楽というより、語りになるけどね?

…ここに語るは、冒険の日々での出来事……
という感じで、A&Wでよく聞いた吟遊詩人さんみたいに竪琴と冒険譚を合わせての語りを行うね

ある時は、ドラゴンとの戦いの事
ある時は、永遠の別れをした親子の再開の事
…気分を出して、しっとりと、語り掛けるように心がけて詠うね

…こんな感じだったけど、どうだった?
ちょ、ちょっと恥ずかしいかも



●異世界冒険譚
「俺達の英雄が勝てば空の自由を取り戻せる!」
「我等が英雄ギュンター大佐に、かんぱーい!」
 数々の戦いを生き残り、英雄とまでなった人物なら空を取り戻せると信じ、人々は酒杯をぶつけ合う。
「空を自由に跳び回れる。それはわたしもあこがれるけどね……」
 シル・ウィンディア(青き閃光の精霊術士・f03964)は広大な空を見上げて、本当ならば自由に跳び回りたいのに、それを許さぬこの世界の呪いのような殲滅炎剣の存在を感じる。
「でも、無謀なことしようとしている人たちを放っておけないよねっ!」
 自由を求めて国一つを亡ぼしてしまう未来を放っては置けないと、シルは今できる事をしようと人々の間に飛び込む。
「今日は俺達の空を取り戻す日だ!」
「戦いを挑む戦士達の勝利を願って!」
 人々は曲に合わせて歌い踊り、勝利を信じて賑やかに祭りを楽しんでいた。
「音楽、音楽……うーん、よし、練習中だけど、これで行くかな?」
 悩んだ末にシルは竪琴を取り出して、キャバリア部隊とは反対側の少し離れた場所にある切り株に腰かけると音を試すように爪弾く。その音に近くの人々の視線が引き付けられた。
「ね、一曲聞いていかない? といっても、音楽というより、語りになるけどね?」
 竪琴から美しい音色が紡がれ、シルは見る者の目を引く笑顔で呼びかけた。
「……ここに語るは、冒険の日々での出来事…………」

 ――語るは違う世界で繰り広げられる冒険譚。
 ――ある時は、ドラゴンとの激しい戦いの物語。
 ――ある時は、永遠の別れをした親子の再開の物語。

 シルは気分を出して、しっとりと、語り掛けるように竪琴の音色に乗せて詠う。A&Wでよく聞いた本物の吟遊詩人になったつもりで冒険譚を紡ぐ。
「ドラゴンだって!」
「ボクも見てみたい!」
 その実際に見て来たようなリアリティのある物語に、子供達は興奮してシルの語るお話に夢中になっていた。
「へぇ、こりゃ本格的だねぇ」
「おとぎ話だけど、こう、臨場感があるな!」
 それを見て何事かと大人達も集まり、さまざまな異世界の物語を聞き入った。

「……こんな感じだったけど、どうだった?」
 幾つかの話しを語り終えたシルが恐る恐る反応を確かめる。すると観衆が大きな拍手を送る。
「おねーちゃん、すっごくよかったよ!」
「ああ、こんなわくわくする物語を聞いたのは初めてだ!」
「もっと聞きたい!」
 拍手喝采で楽しかったと笑顔の人々が褒めると、シルは照れて顔を赤くした。
「ちょ、ちょっと恥ずかしいかも」
 だが周りに集まった人々を見て、作戦の前に引き離すことができたと笑みを返し、もっと聞かせてというリクエストに応えて竪琴を奏でた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

天道・あや
失敗はしてもいいと思うけど……でも、命落とす失敗は、NG!絶対に阻止しなくては!

右よし、左よしーー準備よし!頑張るぜ!


移動させる為には……まずあたしの存在に気付いてもらわないと駄目だよね?となると、まずはどっかの演奏に紛れ込もうかな!

お、あそことかいいかも?皆踊って歌ってるし、あたしも飛び入り参加!


人の流れを【見切り】ながら、【ダンス・足場習熟】で中心部に移動!移動したらギターを取り出して演奏!

ーーこっからはあたしの曲に乗って貰いますぜ!【存在感、楽器演奏】

演奏しながらUCを発動して、来てくれたダンサーさん達に皆をあたしが進む方へと誘導してもらう!

へーい!皆、こっちでもっと派手に踊って歌おー!



●草原のステージ
「失敗はしてもいいと思うけど……でも、命落とす失敗は、NG! 絶対に阻止しなくては!」
 天道・あや(目指すぜ!皆の夢未来への道照らす一番星!・f12190)は普通の失敗は構わないが、死ぬような失敗だけは阻止しなくてはと意気込んで、賑やかにお祭り騒ぎを楽しんでいる人々の中に足を踏み入れる。
「右よし、左よしーー準備よし! 頑張るぜ!」
 ギターケースを背負って人々の中を歩きながら、どうやって避難させようかと考える。
「移動させる為には……まずあたしの存在に気付いてもらわないと駄目だよね? となると、まずはどっかの演奏に紛れ込もうかな!」
 きょろきょろと周囲を見渡し、演奏している人々を見つける。それは軍人ではなく、一般の大道芸のようで、周りの人々も好き放題に踊ったり歌ったりして楽しんでいた。

「お、あそことかいいかも? 皆踊って歌ってるし、あたしも飛び入り参加!」
 するするっと踊る人々の輪の中に入り込み、中心部に移動するとギターを取り出す。
「こっからはあたしの曲に乗って貰いますぜ!」
 あやは満面の笑みでギターをかき鳴らし、楽しそうに演奏を始める。
「おっ! 飛び入りか!」
「おもしれぇ! 嬢ちゃんの腕を見せてみな!」
 面白がって演者達も音を合わせ、あやの独壇場を盛り上げる。
「みんなあたしについてきて!」
 演奏しながらあやはユーベルコード『何処でも踊ればそこはダンスホール!ステージ!』を発動し、バックダンサーたちを召喚した。
「おおっ!? 急に人が現れた!」
「マジックか? すげーな!」
 その様子に人々は盛り上がり注目が集まる。
「へーい! 皆、こっちでもっと派手に踊って歌おー!」
 そう呼びかけてあやは移動を始め、ダンサーたちが踊りながら誘導してキャバリア部隊から距離を取る方向に動き出した。
「ほらほら、もっと踊って! そっちの人も見るだけじゃ損だよ!」
「そうだな、俺らも踊ろう!」
 楽しい音楽とダンスに釣られ、近くの人々はどんどんと踊りながら移動を始めた。

「ここらでいいかな、それじゃ皆! 最高に盛り上げていくよー!」
「「おおーーー!!」」
 あやのノリの良さに、人々もテンションを上げていき、音楽はアップテンポで派手に、ダンスも適当だがとにかくみんなが楽しそうに踊る。
「いいねいいね! ガンガン踊って! ここはみんなのステージだよ!」
 人々の陽気さに、あやも目的を忘れたように演奏に熱中し、草原のステージに音楽とダンス、それと笑顔が満ち溢れた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

仇死原・アンナ
アドリブ歓迎

危ういな…皆浮かれている…
彼等を引き離さないと…汚れ役は慣れているよ…
私は処刑人…

【とても怖いな仲間達】を召喚し
軍楽隊の後をついて行進して行き民衆達を[おどろかせよう]
拷問具を大袈裟に振り回しながら[殺気と存在感]を放って
[恐怖を与えて]キャバリア部隊から熱狂する人々を引き離そう

怒りの日がまもなく来るぞ…
世界が灰塵に帰す日……滅びの時は来たれり!

戒めの言葉を告げて人々を[恫喝]し
熱狂から醒ましてやろう…

怒りの日…世界が炎に包まれる日…!



●破滅の予言
「なあなあ、俺達も参加しねぇか?」
「そうだな! 何か雑用とかでも手伝えることがあるかもしれねえ!」
「へへ! オレらも殲禍炎剣をぶっ壊すのに参加したって自慢になるぜ!」
 血気盛んな若者たちは、自分達もと演説で受けた熱狂のままに作戦に参加しようとしていた。
「危ういな……皆浮かれている……」
 仇死原・アンナ(炎獄の執行人あるいは焔の魔女・f09978)は勝利すると信じて騒いでいる人々を見て、このままでは破滅の道を突き進んでしまうと確信した。
「彼等を引き離さないと……汚れ役は慣れているよ……私は処刑人……」
 例え救うための行動が理解されなくても、人々の命が守れればいいとアンナは動き出す。

「好戦的な心に……冷や水を浴びせよう……恐怖という名の冷たい水を……」
 アンナはユーベルコード『とても怖いな仲間達』を発動し、黒い仮面を被った黒装束の刑吏達を率いて軍楽隊の後を行進する。
 そして意気高揚とする若者たちに近付くと、集団で無造作に拷問具を振り上げ、大袈裟に振り回しながら殺気を放つ。その姿に腰を抜かして若者たちは尻餅をついた。
「なっ!? なんだあんたたち!」
「ひぃっ!! こっちにくるな!」
 圧倒的な存在感を持って近づくアンナに恐怖を抱き、さっきまでの戦いに加わろうとしていた勇ましさが消し飛んでいた。
「怒りの日がまもなく来るぞ……世界が灰塵に帰す日……滅びの時は来たれり!」
 まるで地獄の使者のようにアンナが低く声を響かせ、予言によって周囲に広がる緑豊かな背景が言葉通り灰燼となり、全てが亡び朽ち果てた光景を想像させる。
「そ、そんなことあるか! 俺達には英雄であるギュンター大佐がいるんだ!」
「そ、そうだ! 大佐がいれば殲禍炎剣だって落とせる!」
 若者達の心にはまだギュンター大佐というカリスマの影響が残り、熱狂から醒めききっていなかった。
「破滅に導く熱狂から醒ましてやろう……殲禍炎剣の前には英雄もまた無力……怒りの日を呼び寄せることしかできない……」
 決して殲禍炎剣に手を出していけないと殺気を強め、戒めの言葉を告げて恫喝する。
「怒りの日……世界が炎に包まれる日……! 滅びを迎えたくなければ、あれを怒らせてはならない……」
「そんな……俺達の英雄ですら勝てないのか……」
「自由な空なんて夢でしかないのかよ………」
 威圧に完全に心折られた若者たちは、勝てないのではないかと思う気持ちが強くなり、がっくりと肩を落とした。

「これで手伝おうなどと思わないだろう……」
 若者たちの説得を終えたところで、アンナの視界には騒ぎに気付いてこちらに近付いてくる兵士達の姿が見えた。
「そろそろ潮時か……引くとしよう……・」
 作戦前に騒ぎを大きくするわけにはいかないと、アンナは刑吏達に紛れてその場を離れ、人に紛れるように刑吏達を消していって兵士を撒いた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

西院鬼・織久
この熱狂ぶりでは多少の不安や不審は塗り潰されるか、口に出すのも憚られ黙るしかないでしょう
殲禍炎剣が出現してから今まで、誰一人として落とせなかった事を考えれば楽観視できるとは思えませんが

【行動】SPD
ダークセイヴァーの人々と比べてしまい、何故そう楽観的になれるのかと首を傾げつつ行動

安寧の音色に含まれた呪詛+誘惑+催眠術の力で意識を引き寄せる
勇壮な曲で鼓舞する以外にも希望を背負って征く軍人達への祈りも必要だと言いくるめ+音色で興奮している意識を落ち着かせ、効きにくい者がいれば影に影面を忍ばせ、軽く生命吸収をし勢いを削いで音色の効果を上げる
効果が行き渡ったら場所を変えようと部隊から引き離す



●穏やかな音色
「聖国アルスに栄光を!」
「空の自由を取り戻せ!」
 兵士達の声に応え、民衆もまた腕を振り上げ熱狂する。勇壮な曲に気分を高揚させ、誰も彼もが勝って空を取り戻せると信じ切っていた。
「この熱狂ぶりでは多少の不安や不審は塗り潰されるか、口に出すのも憚られ黙るしかないでしょう」
 その様子を冷静に観察した西院鬼・織久(西院鬼一門・f10350)は、人々が一時の熱狂に酔っているだけだと看破する。
「殲禍炎剣が出現してから今まで、誰一人として落とせなかった事を考えれば楽観視できるとは思えませんが」
 落ち着いて考えれば勝てる確率の低さに気付くだろう。しかし英雄と称えられる男の言葉が、人々を突き動かし戦いに駆り立てている。
 織久はダークセイヴァーの虐げられ悲観的な人々と比べ、何故そう楽観的になれるのかと首を傾げつつも、止める為に行動を開始した。

「まずはこちらに意識を引き寄せる必要があります」
 織久は取り出した漆黒の竪琴【闇寧】を奏で、落ち着いた音色に誘惑の呪詛を籠めて聴いた者に催眠を掛け、熱狂する人々の気を強引に引き寄せる。
「なんだこの音色は……」
「妙に、気になるな………」
 人々は織久の放つ音色に引かれ、花の蜜に群がる虫のようにふらふらと近づき演奏に聞き惚れる。夜の帳に包まれたように、リラックスして興奮が収まっていく。
「命を懸けて戦場に向かう軍人に、勇壮な曲で鼓舞する以外にも必要なものがあります」
 演奏の音に織久は言葉を乗せる。その声は低くよく通り、音色と共に人々の胸に届く。そこへユーベルコード『影封じ』を発動し、影に影面を忍ばせてこちらに意識を向けていない者に軽く生命吸収を行い、気勢を削いで音に意識を向けさせた。
「人々の希望を背負って征く軍人達への祈り。彼等の戦果ではなく、無事を祈りましょう」
「祈り……」
「そうだ、あの中には俺の知り合いもいるんだ。無事に帰ってくることを祈らなくっちゃな」
 織久の落ち着きが人々に伝播し、先ほどまで興奮していたのが嘘のように静かになり、竪琴の音色だけが風に乗り、皆が軍人達の無事を真摯に祈り始めた。


「ここでは動き出す部隊の邪魔になるかもしれません。少し移動して祈りを捧げましょう」
「ああ、そうだな。俺たちは離れたところから見守るだけにしよう」
「邪魔して失敗しちまったら最悪だしな」
 演奏を終えて人々がしっかりと熱狂から抜け出したのを確認すると、織久はそう言って呼び掛けて移動を始める。
「これでもう熱狂に巻き込まれることはないでしょう」
 ついてくる熱の冷めた人々をちらりと振り返って、織久はこの後の戦闘に巻き込まれないように、キャバリア部隊から離れた場所に向かった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

霧島・絶奈
◆心情
殲禍炎剣殺し…
其れが絵空事で無いならば確かに偉業でしょう
尤も、現実はオブリビオンに煽動された「国家と民衆を巻き込んだ自殺」に過ぎないと言うのは笑えませんが…

…オブリビオンにとっても殲禍炎剣は抹消したい対象という事でしょうか?

◆行動
こう言った誘導は得意では無いのですが…
尽力しましょう

【限界突破】した様な【ダンス】の【パフォーマンス】で群衆を【誘惑】
キャバリア部隊から引き離します
私の舞踏の系統はこの世界では珍しいでしょうから目を引く事も不可能では無い筈です

…この国の人間にとって、私達はスパイに等しいのでしょうね
尤も実際に一度、敵国たる王国ガルヴァに肩入れしていますから間違いではありませんが…



●救済の舞
「殲禍炎剣殺し……其れが絵空事で無いならば確かに偉業でしょう」
 成す事ができればまさに偉業に違いないと、霧島・絶奈(暗き獣・f20096)はキャバリア部隊に視線を向ける。
「尤も、現実はオブリビオンに煽動された『国家と民衆を巻き込んだ自殺』に過ぎないと言うのは笑えませんが……」
 失敗する予知は既になされている。これから行う攻撃は多くの人を巻き込む愚かな自殺行為として歴史に残るだろう。
「……オブリビオンにとっても殲禍炎剣は抹消したい対象という事でしょうか?」
 絶奈はこの殲禍炎剣への攻撃の意味を考えるが、その答えを正解に導くには情報が足りないと思考を止める。
「まずは目の前の人々を巻き込まないように動くのが先決です」
 このまま戦闘が始まれば、キャバリアの攻撃に巻き込まれると人々に近付く。

「こういった誘導は得意では無いのですが……尽力しましょう」
 戦いで敵を薙ぎ払うのならば得意だが、こういった戦闘外での避難はやり難いと思いながらも、出来るだけのことをしようと絶奈は流れる音楽に合わせて目立つように手拍子を打った。
「異なる世界の舞を御見せしましょう」
 ゆらりと絶奈が音に合わせて踊り出し、長い裾を靡かせこの世界にはない神秘的な舞が人目を引く。
「おい、あれ見てみろよ」
「わぁっ綺麗なダンスだね」
 人々はその一挙一動を見逃すまいと、絶奈の踊りに目を奪われた。
(思った通り、私の舞踏の系統はこの世界では珍しいでしょうから、注目を集めるには適しているようです)
 絶奈は踊りながら観衆の反応を確かめ、動きの激しさを増して舞踏で誘惑しながら移動を始める。
「お、向こうに行くみたいだぜ」
「追いかけよう!」
 その舞をもっと見ていたいと、人々は絶奈に続いてゆっくりと移動していった。

(……この国の人間にとって、私達はスパイに等しいのでしょうね)
 こちらの舞に夢中になる人々を見ながら、絶奈は自分達の立場を客観的に判断する。
(尤も実際に一度、敵国たる王国ガルヴァに肩入れしていますから間違いではありませんが……)
 この国と少し前まで長年に渡って争っていた隣国の事を思い出し、余計に敵と思われても仕方が無いと思う。
(しかし、どう思われようとも、我々は成すべきことを成すだけです……)
 悪人扱いされようとも、それで多くの人々が救えるならば構わないと、絶奈は踊りに集中し人々の歓声を得た。

大成功 🔵​🔵​🔵​

キルナ・チェイサー
アドリブ歓迎
人々の誘導かイ?あたしはどうしたもんかねェ。ふむ。曲芸タクシーでもやってくかネ。だって普通に送っただけじゃつまらないじゃないカ。きっきっき。(足が遅い者からエチケット袋完備のクルマで送迎します。)
あんたたち会場までの送迎サービスするヨ。乗ってくかイ?。……空の自由ねェ。そりゃ、あの空を飛べれば気持ちいいだろうサ。でも空に自由がないからこそ磨かれてきたものがあるのを忘れちゃいけないヨ。そうあたし達、走り屋の曲技走行を存分に楽しみなヨ。(あたしの運転に楽しむのよし。乗客が酔ったら酔ったらで運んだ会場に足止め。)
きっきっき!どうだイ?色々とすっきりするだロ?。



●曲芸タクシー
「人々の誘導かイ? あたしはどうしたもんかねェ」
 車の中から皆の様子を見ていたキルナ・チェイサー(レプリカントの鎧装騎兵・f33464)は自分はどうしようかと考える。
「ふむ。曲芸タクシーでもやってくか。だって普通に送っただけじゃつまらないじゃないカ。きっきっき」
 いい案を思いついたと楽し気に笑い、キルナは車を走らせ足の悪そうで車に乗ってくれる人物を探す。
「じいさん、ほら、あんたの孫が軍人さんだったろ、英雄さんの部下だって言ってたじゃない」
「ああ、そうじゃよ。うちの自慢の孫だ。儂と同じように軍人になって立派に務めとる」
 キルナが少し離れ街の方まで行くと、杖を突いているが背筋を伸ばして歩く老人と、それよりも少し若い壮年の男が、キャバリア部隊の方へと向かっていた。

「お客さん発見だヨ」
 すぐにハンドルを切ったキルナがその二人の目の前に車を止めた。
「あんたたち会場までの送迎サービスするヨ。乗ってくかイ?」
 流れるような動きで後部のドアを開き、タクシーのように招き入れる。
「おお、そりゃありがたい、じいさん乗るだろ?」
「そうじゃな、乗せてもらうとしよう」
 二人が乗ってシートベルトを締めると、キルナが車を走らせる。
「しかし空の自由か、空ってどんなもんなのかな」
「儂が子供の時にはもう空の自由はなくなっとった。今生きてる人間は誰も知らんだろうて」
「でもじいさんの孫が参加してる作戦で取り戻せるかもしれないだろ。じいさんが生きてるうちに見れるかもしれないぜ」
「ああ、うちの孫なら必ずやってくれるとも! 儂も足を悪くしてなければ参加するんじゃがな!」
 そんな老いても血気盛んな後部座席の会話を聞きながら運転していたキルナが口を開く。
「……空の自由ねェ。そりゃ、あの空を飛べれば気持ちいいだろうサ。でも空に自由がないからこそ磨かれてきたものがあるのを忘れちゃいけないヨ。そうあたし達、走り屋の曲技走行を存分に楽しみなヨ」
 キルナがユーベルコード『ファストランサー』によってスピードを爆発的に上げ、岩にタイヤを乗り上げて片輪走行を始める。
「ちょっ!?」
「傾いとるぞ!」
 慌てる二人をバックミラーで見て笑いながら、キルナは器用に走行を続けてふらふらと倒れそうで倒れないバランスで道を進む。そしてゆっくりとタイヤを下ろして着地すると同時に、キャバリア部隊が遠くに見えるところで停車した。
 するとあまりのアクロバットな運転に酔った二人は備え付けのエチケット袋を口に当てていた。
「きっきっき! どうだイ? 色々とすっきりするだロ?」
 悪戯が成功したようにキルナは笑い、乗客を木陰に下ろして放置すると、次の客を求めて車を走らせた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

村崎・ゆかり
戦禍炎剣は落としたいけど、地上からどうにか出来るものでもないでしょうに。でも熱狂はそんな懐疑すら飲み込んでいく。
仕方ないわね、まずは平和的な方法で対応していきましょう。

アヤメ、羅睺、出番よ。
あたしは、「式神使い」で折った折紙を沢山作って、動き回る折紙に人の目を集めるわ。「コミュ力」で観衆と話しながら折っていく。
アヤメはジャグリングお願い。クナイじゃなくダガーで、出来るかしら?
羅睺は、まあ好きにしてちょうだい。何か作ってもいいし、心得があるなら音楽でも。
子供には、黒鴉から風船を渡してあげましょう。

こうして集めた観客を、飛ばした黒鴉で確認した別の開けた場所へ引き連れていくわ。
お楽しみはこれからよ。



●大道芸
「戦禍炎剣は落としたいけど、地上からどうにか出来るものでもないでしょうに。でも熱狂はそんな懐疑すら飲み込んでいく」
 キャバリア達が支える巨大な砲台に冷たい視線を向け、村崎・ゆかり(《紫蘭(パープリッシュ・オーキッド)》/黒鴉遣い・f01658)はそんな無謀な作戦に盛り上がる人々を見渡した。
「やってくれる! ギュンター大佐なら!」
「我等が英雄ギュンター大佐に!」
 兵士達の活躍を願い、人々は前祝にように酒を交わし、騒いで歌えや踊れの盛り上がりをみせていた。

「はぁ……仕方ないわね、まずは平和的な方法で対応していきましょう」
 溜息をついたゆかりは、キャバリア部隊に仕掛ける前に、集まった人々をどうにかしようと式神を呼び出す。
「アヤメ、羅睺、出番よ」
 姿を現した式神の前で、ゆかりは式神にした折紙を折って空を飛ぶ鶴や、動き回る動物を作って大道芸のように人目を集める。
「ねえねえ! 紙の鳥さんが飛んでるよ!」
「こっちには動物もいる!」
 それを見た子供達が集まって、折紙を追い駆け始めた。
「アヤメはジャグリングお願い。クナイじゃなくダガーで、出来るかしら?」
 ゆかりの言葉にエルフのアヤメは頷き、ダガーを取り出すと空中に放り投げて器用にジャグリングする。
「羅睺は、まあ好きにしてちょうだい。何か作ってもいいし、心得があるなら音楽でも」
 周囲を見たわした神霊羅睺は土を使い、集まった子供達が遊べるような簡単な遊具を作る。
「こっちこっち!」
「まってー!」
 子供達が折紙や遊具で笑顔で遊んでいると、微笑ましい様子に大人達も近づいてきた。そして珍しい折紙の式神や、ジャグリングを眺めて笑みを零した。

「子供には、黒鴉から風船を渡してあげて、それと誘導を始めましょう」
 ゆかりはユーベルコード『黒鴉召喚』を使い、カラスに似た鳥形の式神を召喚して色とりどりの風船を配る。
「風船だ!」
「わー! ありがとう鳥さん!」
 喜んで風船に意識が向けられたところで、ゆかりは移動を始める。
「まだまだお楽しみはこれからよ、見てみたいなら折紙の行進についてきて!」
 それに続いて折紙が行進を始め、ジャグリングしながらアヤメや羅睺も歩き出す。
「行ってみよう!」
 面白そうだと追いかける観客を誘導し、大道芸人が行進するようにキャバリア部隊から遠ざかる方向へと向かった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

月夜・玲
うーん人は空に憧れるのは分かるけど…
それを悪用されるのは気の毒だね
まあ、何時かは何とかする時がくるんだろうけど…
まずは民衆を何とかしないと…か
どうしたもんかなあ…


とりあえずお祭り騒ぎに乗じて、ブブゼラを吹きながら歩くよ
予備を数本持ちながら歩いて、興味を持った人に渡そう
特に技術も要らないし、何となく騒ぎたい時にお勧め!
まだまだ予備はあるよ
今日はお祭り、無償で配布してるから欲しい人はこっちで一緒に吹こうよ!
これ単純な分、皆で集まって吹いた方が楽しいからさ!


とそんな具合にブブゼラ布教しながらキャバリア部隊から人を離していこう
部隊から離れた所、どっか開けた場所か何かで集まって吹くように誘導していこう



●広がる音の輪
「うーん人は空に憧れるのは分かるけど……それを悪用されるのは気の毒だね」
 月夜・玲(頂の探究者・f01605)は人々が空の自由を取り戻したい気持ちがよく分かり、その気持ちを利用されることを不憫に思う。
「まあ、何時かは何とかする時がくるんだろうけど……まずは民衆を何とかしないと……か。どうしたもんかなあ……」
 いずれは取り戻すにしても、まだその準備は整っていない。時期尚早な作戦を止めようと思案する。

「とりあえずお祭り騒ぎに乗じて、ブブゼラを吹こうかな」
 ともかく目立たなくてはならないと、玲は周囲で使っている楽器とは毛色の違うブブゼラを手にして吹く。独特なよく通る音が響き、何事かと周囲の視線が向けられた。
 目立つようにブブゼラを吹きながら歩き回った玲は、興味深そうにこちらを見てる人に向かって笑顔を向ける。
「よかったら吹いてみる? 特に技術も要らないし、何となく騒ぎたい時にお勧め!!」
 そう言って呼びかけ沢山持っていた予備のブブゼラを渡す。
「面白そうだな、じゃあやってみるか!」
 受け取った男性が思い切り吹くと、大きな音が草原を吹き抜ける。
「うぉっ! 思ったよりも音が出た!」
「なにやってんだ?」
「それ楽器か?」
 男性の友人たちが音に呼び寄せられるように集まって来る。
「今日はお祭り、無償で配布してるから欲しい人はこっちで一緒に吹こうよ!」
 大歓迎と玲が近くに来た人々にブブゼラを渡していった。
「へぇー吹くだけでいいんだ……わっスゴイ音が出た!」
 興味を持った人が吹き始めると、どんどん音が広がり、それに興味を持った人もやってきてさらにどんどんと音の輪が広がっていった。
「皆楽しそうだね! もっともっと布教していくよ!」
 その様子に玲も嬉しくなり、負けじと音を鳴らす。周りの人々は当初の軍への応援を忘れ、楽器に夢中になっていた。


「こうやって吹けば……」
「なるほど!」
「おっ、これで面白い音になるぞ!」
 玲が吹いてみせると、他の人々も面白そうにあれこれと音を試す。吹き方でいろんな顔を見せるブブゼラに熱中し、場所を移動させて開けたところで吹いていた。
「これくらい引き離せばいいかな」
 楽しんでいる人々を見渡し、笑みを浮かべた玲はキャバリア部隊の方へと視線を向ける。そこには空白地ができたように、他の猟兵達も誘導を上手くやって、群衆がキャバリアから離れていた。
「キャバリア部隊の近くにはもう人はいないようだし。そろそろ次の作戦に移ろうか」
 ブブゼラ布教はこれで終わりと、玲はそっとその場を移動する。
 同じように他の猟兵達もキャバリア部隊へと近づき、準備を終えて攻撃作戦が始まろうとしていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『60式量産型キャバリア『ユニコーン』』

POW   :    密集狙撃陣形【ファランクス・シフト】
【防衛戦線を死守すべく敵を狙撃する仲間 】が自身の元へ多く集まるほど、自身と[防衛戦線を死守すべく敵を狙撃する仲間 ]の能力が強化される。さらに意思を統一するほど強化。
SPD   :    武器切替即掃射【スイッチ・バースト】
【RS-AL-059 アサルトライフル 】から【弾幕】を放ち、【その威圧効果】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ   :    虚空からの一刺し【ユニコーン・チャージ】
レベルm半径内の、自分に気づいていない敵を【RS-SL-058 スナイパーライフル 】で攻撃する際、ほぼ必ず狙った部位に命中する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●奇襲
「ん? 静かになったか?」
「あー確かに……さっきまで大勢いた人たちが少し離れた位置に移動してますね」
 音楽隊の演奏を聴きながら食事をしてリラックスしていた兵士達が、周囲から騒がしい音が消えているのに気付いた。見渡せば先ほどまで接していた人々が少し離れた位置に移動し、何やら楽しそうに遊んでいるのが視界に入る。
「大道芸人でもいるのか?」
「まあ、これだけ人が集まれば稼ぎ時でしょうからね」
 兵士達は問題はないだろうと、そのまま食事を続けようとする。
「……この感じ、殺気か……」
 それまで黙して食事をとっていたギュンター大佐がフォークを置いて口を開く。多くの戦の経験から、戦いの前の静けさのような嫌な予感を感じ取っていた。
「では一度周囲を巡察してきます」
「我々はキャバリアに戻って待機します」
 ギュンター大佐の一言で、今までも大佐を信じて生き残ってきた部下たちは気を引き締め、食事を止めて一斉に動き出そうとする。

 だがそれよりも一手早く、既に猟兵達は動き出していた。
 狙いはキャバリア部隊と新兵器である巨大BS兵器『スターフォール』の全て。兵士といえども人的被害を出来るだけ出さないよう気を付けながらも、これらを速やかに破壊し、オブリビオンマシンを駆る大佐との戦闘の邪魔にならないように排除しなくてはならない。
 足元の兵士を避けながら、猟兵はキャバリア部隊へと奇襲を仕掛ける――。
月夜・玲
まずはスターフォールとキャバリアの掃討と行こうかな
こーいう時、生身だとこそこそ出来て良いね


『忍び足』でこっそり行動しつつ、ユニコーンのコックピットの位置を『情報収集』
スターフォールがだいたいキャバリアと一緒のサイズだから…まあ一緒に斬れば問題ないか
多少の怪我は勘弁してよねパイロットくん達
それでも巻き込まれたら…運が悪かったって事で
《RE》IncarnationとBlue Birdを抜刀
【Code:T.S】を起動
駆けて飛び上がり、人の身長よりは上でコックピットより下の辺りを『なぎ払い』『2回攻撃』で2度斬る
雷刃は斬る瞬間にだけ最大サイズで発動

けど…何でこんなまどろっこしい手段で国を滅ぼす…?


天道・あや
お食事中の所、失礼っ!すいませんが、ちょいと眠って貰いますぜ!具体的に言うと…分かんないけど!!


油断している隙に一気にキャバリアとの間合いを積める為、全力【ダッシュ】!

キャバリアの足元に辿り着いたら【ジャンプ】してキャバリアに取り付く……!そして目指すはコックピット!

コックピット位置まで辿り着いたらハッチを【鎧砕き、グラップル】で抉じ開ける!

そして中の兵士さんを押し退けて、UCを発動っ!

機械には詳しくないけど、こういうロボットって他のロボットと常に連絡とかしてるんだよね?ということは……コックピットで歌えば、あたしの歌も聴こえるよね!

というわけで、あたしの歌で暫くお休みしてくださいっ!【歌唱】


村崎・ゆかり
これでもう、一般市民を巻き添えにする心配は無くなった。
こっちも容赦なく行くわよ。

「結界術」「全力魔法」衝撃の「属性攻撃」「衝撃波」「範囲攻撃」で天烈陣。
結界の内側に先触れの流星雨を降らせて、その後本命の隕石を落とす。一機及び『スターフォール』に一つずつ。
被害は結界の内側だけに閉じ込めるわ。
キャバリア相手だもの、これくらいやらなきゃね。

天烈陣が治まったら、黒鴉を飛ばして、聖国キャバリア隊に降伏勧告を伝えましょう。
せっかく隣国との戦いに勝利したのに、その祖国を殱禍炎剣の脅威に晒すつもり!? 大人しくキャバリアを降りて投降なさい! 国を守る兵が、国を損なって何とする!

こういうの、友達が言いそうだわ。



●大義の為に
「まずはスターフォールとキャバリアの掃討と行こうかな」
 玲は群衆から離れて草木で視線を遮り、生身でこっそりとキャバリア部隊へ接近する。
「こーいう時、生身だとこそこそ出来て良いね」
 忍び足で気取られる事無く新兵器『スターフォール』近づくと、一旦足を止めて様子を窺う。
「コックピットは……オーソドックスに胴体にあるみたいだね」
 兵士が60式量産型キャバリア『ユニコーン』に乗り込むのを確認すると、【《RE》Incarnation】と【Blue Bird】の2剣を抜刀した。
「スターフォールがだいたいキャバリアと一緒のサイズだから……まあ一緒に斬れば問題ないか」
 複数のユニコーンが同じくらいの大きさを持つ巨砲を持っているのを見上げ、纏めて斬ってしまえばいいと草陰から飛び出す。
「人影が?」
 それにパイロットが気付いたが、キャバリアが反応する前に玲は跳躍した。
「多少の怪我は勘弁してよねパイロットくん達。それでも巻き込まれたら……運が悪かったって事で」
 その時は諦めてもらおうと、ユーベルコード『Code:T.S』を起動し、刀身から放電させると雷刃となって長く伸び、すれ違いながらキャバリアサイズの刃を横一閃に振り抜く。一息で左右の刃を振るって同じ場所を2度斬りつけ、3機のユニコーンとスターフォールを纏めて上下に両断した。
「何だ!? キャバリアが倒れ――」
「下半身が……切断されている!」
 足の付け根の辺りから横に真っ二つになり、立っていられなくなったユニコーンは倒れ込み、さらに切断されたスターフォールが爆発を起こして、衝撃を至近距離から受けて地面を転がった。
「敵襲!!」
 仲間がやられるとすぐさま、周囲のキャバリア部隊が動き出す。索敵し玲を発見すると、一斉に密集狙撃陣形を取ってスナイパーライフルを発射する。
「流石に見つかるよね」
 着地した玲は留まらずに駆け抜け、射撃を回避していく。


「お食事中の所、失礼っ! すいませんが、ちょいと眠って貰いますぜ! 具体的に言うと……分かんないけど!!」
 あやはまだ動き出す前のキャバリア部隊に向かって全力でダッシュし、コックピットに飛びついてハッチを掴み、力を込めると強引に抉じ開ける。
『敵襲だ! 迎撃準備を!』
「了解これより――な!?」
 通信を受けて動き出そうとしていたコックピットに座る兵士が硬直する。
「機械には詳しくないけど、こういうロボットって他のロボットと常に連絡とかしてるんだよね?」
 あやは中を確認し、他のキャバリアから通信が届いているのを聞き留める。
「ということは……コックピットで歌えば、あたしの歌も聴こえるよね!」
 想定外の出来事に唖然とする兵士をあやは押し退け、ユーベルコード『サンダー!ミュージック!』を発動してギターをかき鳴らす。
「というわけで、あたしの歌で暫くお休みしてくださいっ!」
 高らかとギターの音に合わせて歌い出し、痺れるような音楽が目の前の兵士と、通信で繋がる周囲のパイロット達にも伝わる。
「な、なんだこの歌は? ユニコーン04! この歌はなんだ!?」
「身体が……動かない……」
 すると実際に身体が感電して痺れ、体が動かずに戦闘不能になっていった。
「みんな! 心も体も痺れるほど、あたしのライブを楽しんでね! いぇ~い!」
 ノリノリであやは歌い続け、観客を惹きつけるように兵士達をビリビリに感電させた。
「通信を切れ! これからは外部スピーカーで連絡を取り合う!」
「了解!」
 歌の影響に掛かり切っていなかった者は通信を遮断し、何とか体を動かしてあやの乗る機体から距離を取った。


「これでもう、一般市民を巻き添えにする心配は無くなった。こっちも容赦なく行くわよ」
 ここからが本番だとゆかりは結界で敵を閉じ込め、ユーベルコード『天烈陣』を発動する。
「古の絶陣の一を、我ここに呼び覚まさん。天より降り注ぐ先触れのかそけき光よ。滅びの遣いを導き、地上をなぎ払え。疾!」
 結界の内側に先触れの小さな流星雨を降らせる。
「星が落ちて来る! 殲禍炎剣の怒りだ!」
 それを見上げて慌てた音楽隊はその場から逃げ出す。その直後に流星雨によって地面に穴が穿たれた。
「空からの攻撃だ! 撃ち落とせ!」
 兵士達はキャバリア・ユニコーンを操り、スナイパーライフルで流星を撃ち落としていった。
「どうだ!」
「いいえ、ここからが本命の登場よ」
 やったと思ったところへ、ゆかりは隕石を幾つも落とす。
「なに!?」
「さっきのよりも大きいのが!」
「撃て! スターフォールを使うんだ!」
 ユニコーン達が抱える砲身を向け、閃光のように極太の高出力ビームを発射した。隕石群がまとめて撃ち抜かれ砕ける。
「やった!」
「いや、破片が!?」
 だが割れた隕石はそのまま落下し、キャバリアやスターフォールを貫いて次々と爆発を起こした。
「被弾! キャバリアはまだ動けるが……」
「スターフォールが大破しました!」
 被弾したスターフォールが爆発し、修理不可能なほどに破壊されていた。
「退避を!」
「エネルギーの壁があって出られません!」
 逃げようとしたキャバリアは結界に阻まれて足を止める。そこへ隕石が落下してダメージを受けていった。
「キャバリア相手だもの、これくらいやらなきゃね」
 ゆかりはこれくらいしなくてはキャバリアは止まらないと、手を抜かずに攻撃を続けた。


「我等は世界を救うのだ! 邪魔はさせん!」
 ユニコーンがスナイパーライフルを構え、狙い澄ました大口径弾を発射する。
「その作戦が反対に国を滅ぼすものになるんだよ」
 玲は言い返しながら、剣を振るい飛んでくる弾を切り払った。
「けど……何でこんなまどろっこしい手段で国を滅ぼす……?」
 口にしてからふと玲は疑問に思う。殲禍炎剣とオブリビオンマシンの関係についてあれこれと思考を巡らせる。しかしそこで銃弾が近くに着弾し地面に大穴を穿った。
「って、今は考えてる暇はないか」
 玲は振り向きざまに剣を薙ぎ、さらに跳んでくる銃弾を払って狙撃を防いだ。
「ターゲットロック……」
 破損した仲間のキャバリアを利用して隠れ、身を伏せた別のユニコーンがスナイパーライフルの銃口を玲に向ける。
「そんなに気を張ったら当たるものも当たらなくなるよ。ほらほら、あたしの詩を聴いてリラックスリラックス!」
 そこへ銃身の上に着地したあやが歌声を届け、痺れる音楽で放心させ、さらには体も麻痺させた。
「ト、トリガーさえ引けば……」
 兵士は気を張って、震える手でトリガーを引こうとする。
「その手は銃を握るためじゃなく、あたしを応援するためにあるんだよ!」
 あやが激しくギターを弾くと、兵士の体に電気が流れてビクッと震えて手を離し、上げた腕がまるで声援を送るように痙攣した。
「どこの国の工作員だ!」
 機体を破損させながらも、兵士は倒れたままのユニコーンを操縦してスナイパーライフルを構えさせた。
「せっかく隣国との戦いが終わったのに、その祖国を殱禍炎剣の脅威に晒すつもり!? 大人しくキャバリアを降りて投降なさい! 国を守る兵が、国を損なって何とする!」
 ゆかりの声が式神の黒鴉からユニコーン部隊に伝えられる。
「何を言う! この作戦は殱禍炎剣を倒すためにある! 大義は我等にあり!」
 兵士が引き金を引くと、弾丸が飛び出す。しかしそれはゆかりの張る結界に当たって軌道が逸れて外れた。
「その大義が操られたものなんだけど、証明はできないからね。力尽くでも止めさせてもらうよ」
 口で言ってもわからないなら力で止めるしかないと、背後から忍び寄った玲が2剣の斬撃を連続で浴びせ、キャバリアの両腕と首を斬り落とした。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

シル・ウィンディア
さて…
ここからは、守るための破壊を行うよ
ブルー・リーゼ、行くよっ!

推力移動で高度に気を付けつつ、空中機動を行って上空へっ!

上空から地上の配置を確認して、本格行動だね
スターフォールとその近くにいる敵に向けてマルチロックを行い
ホーミングビーム・ツインキャノン・ビームランチャーを一斉発射して、範囲攻撃!

撃ち終わったら、すぐさま移動を開始
残像を生み出しつつ、空中機動を行って、別の場所のスターフォールに向けて一斉発射の範囲攻撃

敵が攻撃の構えを見せたら
エレメンタルドライブ・ライトミラージュで一気に接近して、腕部・武装・脚部をセイバーで切断していくよ

しばらく、そこで寝ていてね!

攻撃時はコックピットは避けるね


仇死原・アンナ
アドリブ歓迎

…いよいよか
異世界の聖なる書に記された
神の怒りに触れ崩された天を衝く塔の故事が如く…
そのような災厄を行わせてはなるまい…
それじゃあ行こう…来い!死神よ!

ユーベルコードでイシュ・タブを地中より召喚し[不意打ち]
[殺気と存在感]で敵群を[おどろかせ恐怖を与えて]惹き付けよう

イシュ・タブにキャバリア用大剣振るわせ
[なぎ払いと重量攻撃]で敵群を蹴散らそう

その隙に自身は新兵器の元に近づこう
鉄塊剣を抜き振るい[鎧砕き]で周囲に配備された機体の
手足を[切断、部位破壊]して無力化させよう

周囲の機体を破壊し終えたら
[力溜めと怪力]で新兵器に鉄塊剣を何度も叩きつけて
完全に破壊してやろう…!



●災厄から守る戦い
「さて……ここからは、守るための破壊を行うよ」
 シルは【精霊機『ブルー・リーゼMk-Ⅱ』】に搭乗すると操縦桿を握る。
「ブルー・リーゼ、行くよっ!」
 推力移動で加速を始め、上空へと高度を上げると地上を見下ろし、キャバリア部隊の配置を確認する。
「見つけた。狙いはスターフォールと周辺のキャバリア!」
 モニターに映る標的をマルチロックオンして空中停止すると、ホーミングビーム・ツインキャノン・ビームランチャーの銃口をそれぞれの敵に向けて一斉発射する。
「フルバースト!」
 一気に放たれる閃光がスターフォールとそれを持つキャバリアを撃ち抜いて、爆発を起こして薙ぎ倒していく。
「上空に敵影!」
「空ならこのスターフォールで撃ち落とす! 殱禍炎剣を落とす予行演習だ!」
 無事なキャバリアはスターフォールを支えて砲門を向ける。放たれる極太の光線がブルー・リーゼを撃ち抜いて消し飛ばす。
「やったか!?」
「残念! それは残像だよ!」
 既に空中機動に移ってシルは攻撃を躱し、急降下してキャバリアに接近する。
「こっちに向かってきます!」
「第二射を!」
「無理ですッ、こいつの再充填は6時間は掛かります!」
「ならば弾幕を張って近づかせるな!」
 ユニコーンがブルー・リーゼに向けてアサルトライフルで弾幕を張る。
「このまま突っ込むっ!」
 シルはユーベルコード『エレメンタルドライブ・ライトミラージュ』を発動して光の精霊の力を纏い、瞬間移動して弾幕をすり抜け一気に接近すると、【BXビームセイバー『エトワール』】の光刃を伸ばし、アサルトライフルを切り落とすと、さらに腕や脚を切り裂いて戦闘不能にしていく。
「しばらく、そこで寝ていてね!」
 パイロットを殺さずにキャバリアのみを破壊すると、シルは次の敵に向かって飛翔した。


「……いよいよか」
 アンナは戦いの時がきたと告げる。
「異世界の聖なる書に記された、神の怒りに触れ崩された天を衝く塔の故事が如く……」
 栄華を極め傲慢となった人間に落ちた天罰が、ここに再現されようとしている。
「そのような災厄を行わせてはなるまい……それじゃあ行こう……来い! 死神よ!」
 天からの災厄を阻止せんと、アンナはユーベルコード『リビング・アーマードゴーレム』を使い、女死神の名を冠するキャバリア【イシュ・タブ】を遠隔操作し地中から召喚して敵陣を不意打ちした。
「地面からキャバリアが!?」
 イシュ・タブが問答無用でキャバリア用の大剣【マカフトゥ】を振るい、重量のある一撃がユニコーン達を薙ぎ払った。
「撃て撃て! 弾幕で動きを止めろ!」
 兵士達はすぐに反撃に移り、アサルトライフルを撃ちまくって弾幕を張る。イシュ・タブは大剣を盾にしてその攻撃を防いだ。
「注意が死神に向けられたな……」
 その隙にアンナはキャバリアの警戒を掻い潜り接近する。
「動きを止めたぞ! スターフォールを撃ち込んで――」
「災厄を呼ぶ兵器は使わせん……」
 ユニコーンが巨大な砲をイシュ・タブに向けようとしたところで、アンナが飛び込み鉄塊剣【錆色の乙女】を振り抜き、ユニコーンの脚を切断した。巨大な砲を持っていたユニコーンは支えられなくなり、仰向けに倒れて砲に挟まれ身動きができなくなる。
「脚部破損!」
「歩兵だと!?」
 アンナに気付いた兵士が驚きながらもアサルトライフルを向ける。
「死神が狙っているぞ……」
 しかし弾幕が止まったところでイシュ・タブが動き、大剣を振り下ろしてユニコーンの腕を叩き切った。


「集まれ! 隊列を組んで弾幕を張るんだ!」
 ユニコーン達は並んでアサルトライフルを連射し、アンナとイシュ・タブの動きを止める。
「上から行くよ!」
 そこへ死角となる頭上からシルがブルー・リーゼを突入させる。
「上だ!」
 気付いた兵士がユニコーンの銃口を上げるが時すでに遅く、ブルー・リーゼは敵陣に突入して光刃を振り回し、手足を斬り裂いていった。
「クソッ! 近づかれた! 散開!」
 ユニコーン部隊は銃を撃ちながら散開して距離を取り、近接距離から離れようとする。
「隊列が崩れたなら、各個撃破するのみ……」
 そこへアンナとイシュ・タブが斬り込み、アンナが敵機の脚を粉砕し、イシュ・タブが腕を粉砕して蹴散らしていった。
「何と言う事だ! このままでは空を取り戻す作戦が行えなくなるぞ!」
「スターフォールだけでも死守しろ!」
 ユニコーン部隊は巨大砲を守ろうと、囲んでアサルトライフルを撃ち続ける。
「作戦は失敗だよ、それを粉々に破壊して諦めてもらうから!」
 シルがブルー・リーゼを飛ばし、守ろうとするユニコーンの頭部を斬り飛ばす。続いてイシュ・タブが大剣を振り回し、ユニコーン部隊を引き付けた。
「完全に破壊してやろう……!」
 その間にスターフォールに接近したアンナは鉄塊剣を何度も叩きつけ、完膚なきまでに新兵器を破壊した。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

開条・セサミ
・心情
さぁて、住民達の退避が済んだようなら、後は恨みを買う番っすね!!!
それじゃあ――カプセライズ・ヘッドオン!!
CGP-SR-01、『クラージュ・リオン』!!戦闘行動を開始する!!

・行動
一旦『クラージュ・リオン』を人型モードに変形させ周囲の住民達を離れさせたら、ユーベルコード「獣機変形」を発動し、ライオンモードに変形させるぜ!(移動力を5倍、射程を半分にする)
敵が密集してくれるなら好都合だ!敵陣形に接近しつつブロウ・ウルフから移した装備『ストーム・ミサイル』を【一斉発射】し、ライオンモードの形態を活かした【重量攻撃】や【なぎ払い】で攻撃するぜ!

・その他
アドリブや他の猟兵との共闘は大歓迎だ!


アイオライト・セプテンバー
【花鳥】

高機動型キャバリア【ブルーテイル・エクス】で出撃
あのスターフォールとやらが殲禍炎剣という藪をつつく前に、なんとしても全て壊さなければ……!

敵機は射撃に秀でた機体と見た
撃ち合いはイーリスに任せるわ。二機のブルーテイルで戦うなんて、ちょっと新鮮ね
私は【推力移動】を得意とする機体の機動力を生かし、敵の的を散らしながら接近
【見切り】で攻撃を交わしながら、隊列を搔き乱す

武装はビームダガー【BX-A〝スラッシュ〟】を選択
パイロットを傷つけぬように武装や駆動部を狙って、すれ違いざまに叩き切っていくわ

……今は恨んでもらって構わない
けれど、その夢を本当に叶えるためには、今は止めさせてもらうわ!


イーリス・ヴァイデンフェラー
【花鳥】
普段のキャバリア【ハーヴェスター】では火力が高すぎてこれだけ人が多いと不利
なら、あたしも【ブルーテイル・アイビー】で出撃
……止めましょう、未来の希望のために

射撃戦はあたしの領域
はいはぁい、アイちゃんおまかせくださいねぇ
ええ、とっても新鮮
頼りにしてますからねぇ、センパイ……なぁんて
浮遊砲台でレーザーを乱反射させながらキャバリアの関節を狙って攻撃
……命は取らない、大人しくしてて
時折対物狙撃銃でスターフォールを狙いますよぅ
動力を砕けば動かなくなるでしょうか?

けど、それも牽制
本命は高速戦闘が得意な彼による直接攻撃
言葉にせずとも、意図は通じるでしょうから

ええ、怪物らしくその希望を砕きましょうとも


玉響・飛桜
※他キャラ特に新世界学園所属のキャラとの絡み歓迎
空のアレがうっざいのはそりゃそうでござるが………。
そう簡単に落とせるなら誰かがやってるってのに。

とりあえず、邪魔な奴らを蹴散らすでござる!!
トランペッター!!
「行進曲(マーチ)」!!
2,3,5,6,8番機展開!
狙撃機が多いみたいでござるから、撹乱で行くでござる!!
増やした分身をデコイにして猟兵の行動をサポートするでござる!
上手く接近出来るなら落とすでござるが、優先は狙撃からの防御と撹乱中心で。

……故郷だって、いざとなったら吹き飛ぶんだよ。この世界では、良い思い入れなんて無い故郷だろうと。


嗣條・マリア
まやかしとはいえ、希望を踏みにじるには暴君の役目です

徹底的に、一切の情けもなく遂行しましょう
……殲滅炎剣を破壊したい気持ち、目指すところは同じですから
だからこそ、容赦なく行きましょう


60式ユニコーン。射撃に重きをおいた模範的なキャバリア
“声”による擬似的な未来視でその長所を潰します
皇帝に雑兵の刃は届きません

すべて回避しつつ、近接戦で仕留めます
その方がパイロットへの被害は少なくすみますから


貴殿方の一手が、本当に殲滅炎剣に届き得るか、試させて貰います
推し通らせて頂きます



●未来への希望
 偶然集まった私立新世界学園の面々が協力し、殱禍炎剣への無謀な攻撃を止めようと動き出す。
「さぁて、住民達の退避が済んだようなら、後は恨みを買う番っすね!!!」
 セサミはここからが本番だと気合を入れて敵軍に視線を向ける。
「それじゃあ――カプセライズ・ヘッドオン!!」
 先程まで舞台として利用していたライオン形態の【CGP-SR-001『クラージュ・リオン』】に、セサミはロボの頭部に変形してドッキングする。
「CGP-SR-01、『クラージュ・リオン』!! 戦闘行動を開始する!!」
 周囲に集まっていた人々を見渡し、一旦人型形態に変形して住民の避難に動き出す。
「わあっ! 変形した!!」
「かっけー!!」
 その可変ロボットを見て子供達がはしゃいでいた。そんな子供達に被害が出ないようにと、足元に気を付けながらセサミは足を踏み出し先導する。
「ここは危険だ! 俺が誘導するから避難するぞ! ついてこい!」
 外部スピーカーで周囲に呼びかけ、セサミは一般人が怪我をしないのを優先した。


「まやかしとはいえ、希望を踏みにじるのは暴君の役目です」
 自らがその責を担おうと、赤黒い重装甲に包まれたキャバリア【“タイラント”】に搭乗したマリアは銃弾飛び交う戦場に出る。
「徹底的に、一切の情けもなく遂行しましょう……殲滅炎剣を破壊したい気持ち、目指すところは同じですから」
 同じ目標を有しているが、そこに至る道は違う。間違った道を進めば道半ばで倒れる運命しかない。
「だからこそ、容赦なく行きましょう」
 ここで止めてみせると、マリアはユーベルコード『“声”』を発動する。
「60式ユニコーン。射撃に重きをおいた模範的なキャバリア――“声”による擬似的な未来視でその長所を潰します」
 未来が視えているように、並行世界の自分の言葉を聞くマリアには敵機の動きが予測できる。ユニコーンが銃口を構えこちらに弾を発射する。その動きの前に既にマリアは鈍重そうな見た目に反して機体を軽快に動かし、射線から外れて前に駆け出す。
「あの重装甲で射撃を避けた!?」
 その動きが信じられないと思いつつも、兵士は弾幕を張ってタイラントを吹き飛ばそうとする。一発でも当たれば人など容易く肉片にしそうな大口径弾を、マリアは躱し続けて前進を続ける。
「な、なんなんだあいつは!?」
 驚きながら兵士はトリガーを引き続ける。だが撃ち続けることで銃身がぶれ、どんどんと弾は散って命中率を下げていた。
「慌て過ぎですね。そんな素人のような射撃では当たるものも当たりません」
 冷静に射線を見切りながら、マリアは接近しタイラントの持つ対キャバリア用実体剣【JRX-09“コフィンチョッパー”】を振り抜いて、ライフルを持つ腕を斬り落とした。
「腕を失った! 後退して――」
「逃がしません。この場で戦闘不能になってもらいます」
 逃げようとする敵機に、マリアはもう一太刀浴びせ、脚を斬り落として転倒させた。


「空のアレがうっざいのはそりゃそうでござるが………。そう簡単に落とせるなら誰かがやってるってのに」
 玉響・飛桜(カゲロウ・f30674)は空を見上げ、今までだって落とそうと思い行動した者は幾らでもいただろうと考える。それでもいまだに殱禍炎剣は悠々と飛び続けている。それが挑戦した結果を物語っていた。
「とりあえず、邪魔な奴らを蹴散らすでござる!! トランペッター!!」
 このまま滅ぼされるくらいなら、ここで蹴散らしてやろうと、飛桜はキャバリア【トランペッター】を呼び出して乗り込む。
「行進曲(マーチ)!!」
 そしてトランペッターの分身を召喚し、AIと同型機多重操縦機能によって遠隔操作する。
「2,3,5,6,8番機展開!」
 分身がバラバラに動き出し、敵の狙いを惑わせ攪乱する。
「敵部隊が急に出現しました! こちらを包囲するように動いています!」
「前衛は弾幕を張れ、その間に狙撃して仕留める!」
 前のユニコーンがアサルトライフルを連射している間に、後方のユニコーンはスナイパーライフルを構えて狙いを定める。
「トランペッターは小回りの利く機体でござるゆえ、簡単には当てられないでござるよ!」
 飛桜は右に左にとフェイントを掛けて動き、草木なども利用して身を隠して射撃タイミングを外させる。
「うろちょろしやがって! 弾幕で動きを止めろ!」
 ユニコーン部隊はその動きを止めようと、さらに射撃を激しくしていく。


「スターフォールを使うぞ! 敵機を薙ぎ払う!」
 スターフォールが横向けになり、奇襲してきた猟兵を吹き飛ばそうとエネルギーが溜まる。
「あのスターフォールとやらが殲禍炎剣という藪をつつく前に、なんとしても全て壊さなければ……!」
 アイオライトは高機動型キャバリア【V.ERT-EX021〝ブルーテイル・エクス〟】に乗って出撃する。
「普段のキャバリア【ハーヴェスター】では火力が高すぎてこれだけ人が多いと不利。なら、あたしも【ブルーテイル・アイビー】で出撃しましょう」
 並んでイーリスは空戦型キャバリア【V.ERT-021BR“ブルーテイル・アイビー”】に搭乗して出撃した。
「敵機は射撃に秀でた機体と見た。撃ち合いはイーリスに任せるわ」
「はいはぁい、アイちゃんおまかせくださいねぇ」
 アイオライトが通信を繋ぐと、イーリスは軽く返事をしてお任せと請け負った。

「二機のブルーテイルで戦うなんて、ちょっと新鮮ね」
「ええ、とっても新鮮。頼りにしてますからねぇ、センパイ……なぁんて」
「6時の方向に敵機を2機発見!」
「迎撃準備!」
 二人で軽口を叩いていると、こちらに気付いたユニコーンが銃口を向ける。
「先行するわ」
「援護は任せてくださいねぇ」
 アイオライトが機体を推進移動で前進させ、イーリスは機体を少し浮かせて射線を確保する。
「撃て!!」
 ユニコーンが弾丸をばら撒き、アイオライトを止めようとする。
「そう簡単には当たらないわよ!」
 アイオライトはブルーテイル・エクスの機体を振って、攻撃を躱しながら前へと進む。
「射撃戦はあたしの領域。どっちの射撃が上か勝負ですねぇ」
 イーリスは浮遊砲台群【ReRS-068 “Pflügen”】を周囲に浮かべ、ユーベルコード『ヴィンデンブリューテ』を使用し、レーダーで敵機を捕えガトリング砲を一斉発射してユニコーンの脚部を撃ち抜いていく。
「スターフォール発射!」
 仲間が倒れながらもユニコーン達が抱える巨大なビーム砲が発射され、アイオライトのブルーテイル・エクスを貫こうとする。
「させませんよぅ」
 イーリスは浮遊反射砲台群【ReBS-102“Bienen”】をビームの射線に展開し、障壁を張ってビームを分裂させて反射した。乱反射するビームは敵機に戻り、腕や脚の関節を狙って撃ち抜く。
「光線が戻って――」
「馬鹿な!?」
 新兵器の攻撃が反射され、驚愕に顔を歪めながら機体が破損して倒れていく。
「まだだ! 一門潰されてもまだ我々は戦える!」
「そうだ! 我々にはギュンター大佐がいる! 戦い抜いて残りのスターフォールを守るぞ!」
 訓練された兵士達はすぐに我に返り、猟兵に銃口を向ける。
「もう遅い」
 その僅かな間にアイオライトはブルーテイル・エクスを最大速度で接近させ、目の前へと迫っていた。
「しまった!」
「止めろ!」
 ユニコーン達は必死にスターフォールを守ろうと、身を挺して銃を撃つ。
「……今は恨んでもらって構わない。けれど、その夢を本当に叶えるためには、今は止めさせてもらうわ!」
 アイオライトはビームダガー【ERT-D302/BX-A〝スラッシュ〟】を振るい、ユニコーンの銃と腕を切り裂き爆発を起こして無力化すると、勢いを止めずに突っ込んでスターフォールをすれ違いながら斬りつける。大きな傷を刻まれ、スターフォールは爆発して周囲のユニコーンを衝撃で薙ぎ倒した。
 

「よし、ここまで来れば安全だ! ここからは俺も参戦するぜ!」
 戦場から距離を開けたところで、セサミがユーベルコード『獣機変形』を発動する。
「フォームアップ! モード・ビースト!」
 クラージュ・リオンが変形し、ライオンモードになって攻撃の射程距離を下げる代わりに、移動力を高めて駆け出す。疾風のように走るクラージュ・リオンは、真っ直ぐに敵陣に突っ込んだ。
「4時の方向から何か……速い!?」
 それに気づいた兵士がカメラで確認していたが、反応するよりも速く間近に接近されていた。
「先手必勝だぜ!」
 射程に入るとセサミはブロウ・ウルフから移しておいた装備【ストーム・ミサイル】を発射し、一斉にミサイルが飛んでユニコーン部隊に当たって次々と爆発を起こす。
「弾幕を張って撃ち落とせ!」
 アサルトライフルを撃ってミサイルを撃墜していくが、全てを落とせずに被弾が増えていく。

「スターフォールを使うぞ! 敵を殲滅する!」
 ユニコーンがスターフォールの砲門を向け、ブロウ・ウルフを吹き飛ばそうとする。
「貴殿方の一手が、本当に殲滅炎剣に届き得るか、試させて貰います」
 マリアはタイラントを踏み込ませ、剣を振るってスターフォールを抱えるユニコーンの腕を切り裂いた。
「接近を許したか!」
 至近距離からアサルトライフルの銃口を向けるが、マリアはそれを予測し銃口を上に弾いていた。発射された弾は天高く飛んでいく。
「推し通らせて頂きます」
 ユニコーンの脚を切り裂きながらタイラントを突っ込ませ、スターフォールを斬りつけて爆発を起こす。
「スターフォールが!」
「これは我等の希望だぞ!」
 止めようとするユニコーンをマリアは一振りで薙ぎ払う。
「その程度では殲滅炎剣には通じません」
 冷たく言い放ち、マリアは敵機の戦闘力を奪っていった。

「距離を取れ! 動きながら撃ってこちらの間合いを保て!」
 ユニコーン部隊は射撃しながら距離を開け、一方的に撃てる距離で戦おうとする。
「思い通りにはさせないでござる!」
 そこへ飛桜がトランペッターと分身から【RXS投擲用大型手裏剣】を放ってユニコーンの手足に突き立てた。
「キャバリア用の投擲武器だと? そんな原始的なものに!」
 反撃に銃弾をばら撒いて飛んでくる手裏剣を弾き飛ばす。
「質量がある分、有利なこともあるでござるよ!」
 一斉に手裏剣を投げると、銃弾を盾のように弾きながら飛び、アサルトライフルに突き刺さって爆発を起こした。
「どこの破壊工作員か知らんが、なぜ空の自由を取り戻す作戦を邪魔する!」
 激高しながらユニコーンは銃を撃ちまくる。
「……故郷だって、いざとなったら吹き飛ぶんだよ。この世界では、良い思い出なんて無い故郷だろうと」
 故郷の事を思い出しながら、飛桜はそれでも人々を守る為に戦うと、分身に気を取られている間に接近して【RX忍者刀】で腕を斬り落とした。

「我々が世界の未来を切り拓く!」
 諦めずに大義を掲げたユニコーン部隊は、アサルトライフルを乱射して猟兵達を攻撃する。
「……止めましょう、未来の希望のために」
 同じ未来の希望を願う相手に、イーリスはブルーテイル・アイビーの対物狙撃銃【ReRS-021 “Ausdünnen”】の銃口を向け、大口径弾を発射して腕を吹き飛ばした。
「……命は取らない、大人しくしてて」
 さらにスターフォールに向けて弾丸を飛ばし、穴を穿って煙を上げさせる。
「敵にも狙撃兵がいるぞ!」
「スターフォールを撃たせるな!」
 ユニコーン部隊はスターフォールを守ろうと、弾幕を張ってイーリスを牽制する。
「注意は引きつけましたよぅ」
 牽制の役目は果たしたと、敵の攻撃を避けながらイーリスは視線をアイオライトに向けた。
「今はまだ耐える時、目の前に希望をちらつかされても、それが本物とは限らないわ!」
 隙を突いてアイオライトが突撃し、ユーベルコード『ERT』を発動し、ビームダガーを振るってパイロットを傷つけずに、機体だけを切り裂いて戦闘不能に追い込んだ。
「希望を守ってみせる!」
 兵士は諦めないと、負傷しながらも銃口を向ける。
「ええ、怪物らしくその希望を砕きましょうとも」
 イーリスはその腕を狙撃してへし折った。保持できなくなった銃が落下して地面を転がる。
「諦めるな! 我々が諦めたら誰が空を取り戻すのか!」
 国を守る為に戦い抜いた兵士は、機体が傷つこうとも戦い抜こうと抗う。
「その意志は立派だけど、間違った方向に進んでいるなら破壊してでも止めるわ!」
 アイオライトが機体を旋回させ、再度突入してユニコーンをコックピットだけ残してバラバラに切り裂いた。

「まだだ! 陣形を組め! 他国の介入を阻止するのだ!」
 兵士達はユニコーンを集めて陣形を組み、アサルトライフルやスナイパーライフルを撃ちまくって激しい抵抗をする。
「ここで決める!」
 そこへセサミがクラージュ・リオンを突進させ、多少被弾しようとも構わず跳躍して飛び掛かってキャバリアを押し倒す。
「お前達の未来を救ってやるぜぇぇぇ!!」
 そして顔を踏み潰し、セサミは次の敵へと突っ込んで薙ぎ払っていく。続いて私立新世界学園の仲間達も突撃し、ユニコーン部隊を制圧していった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

霧島・絶奈
◆心情
善悪等、立場や見方で変わるモノです
私も精々確信犯として立ち回るとしましょう

◆行動
【Evolution】に搭乗
人的被害が出ない様に注意しつつ戦闘
…キャバリアの破損は諦めて貰いましょう
亡国や無駄死によりはマシです

【罠使い】の技を活かし「魔法で敵を識別するサーメート」を【衝撃波】に乗せて周囲に散布

散布後は『【1/0】』を使用
【集団戦術】を駆使した【範囲攻撃】で敵集団を攻撃

此れを凌いでも終わりではありません
私自身が【範囲攻撃】する【マヒ攻撃】の【衝撃波】で【二回攻撃】
追撃があってこそ、マヒも状態異常耐性低下も防御力低下も活きますので…

負傷は【各種耐性】と【オーラ防御】で軽減し【生命力吸収】で回復


キルナ・チェイサー
アドリブ歓迎
きっきっき!空ばっかりみてないであたしにもつきあってもらうヨ。
あたしのランサー(ジャイアントキャバリア)にはタイヤが両腕に二輪、背中に一輪、計三輪装備が大きな特徴サ。もちろんタイヤがありゃ走るもんだヨ。背中のは尻尾みたいなものだねェ。さて十八番のトライクパックを展開し両足を折り曲げた、超前傾姿勢のリバーストライク形態をとるヨ。
【ファストランサー】を発動しつつ超前傾の低姿勢と高速機動による被弾率低下を狙い、走行時間と共に回避成功を積み重ねて突進威力を高めていくヨ。
きっきっき!吹っ飛びナ。目指せストライクだネ(新兵器や敵陣形をボーリングのピンに見立てて)


西院鬼・織久
一つの意志の下統率された群れと言うのは厄介なもの
不殺を守りなが突き崩すのは面倒ですが仕方ありません
餓えに猛る我等が炎に喰らわれぬよう、精々気を付けるように

【行動】POW
戦闘知識+瞬間思考力を活かすため五感と第六感+野生の勘を働かせて周囲と敵味方の配置や行動を把握し予測、狙いやすい箇所を読み行動

先制攻撃+UCの範囲攻撃で敵機とその周辺に継続して燃え続ける怨念の炎を撒き散らし、センサーや肉眼を誤魔化すため炎の中をダッシュ
足元を狙ってなぎ払い+範囲攻撃で切断、断面から怨念の炎を流し込み内部機構を焼いて機能不全に
そこに周囲の敵の注意を引きつけ再び炎の中を移動する事を繰り返しスターフォールに接近して行く



●希望と絶望
「我が方のキャバリア8割が大破!」
「大佐! このままでは!」
 奇襲によってユニコーン部隊はあっという間に大打撃を受け、殆どのキャバリアが動かなくなっていた。
「……これは計画された奇襲だ。敵の狙いは新兵器スターフォールにある! 残ったスターフォールを死守せよ!」
 自らの特別な機体に乗り込んだギュンター大佐が猟兵の狙いを呼んで指示を飛ばす。

「善悪等、立場や見方で変わるモノです。私も精々確信犯として立ち回るとしましょう」
 絶奈は空を取り戻すという正義の心で国を滅ぼそうとしている相手に、悪となって国を救おうと量産型キャバリア【Evolution】に搭乗して戦闘を始める。
「人的被害は出しませんが……キャバリアの破損は諦めて貰いましょう。亡国や無駄死によりはマシです」
 キャバリアから衝撃波を放ってサーメートのトラップを散布し、敵機を認識すると爆炎を起こして視界を眩ませた。
「見えん!」
「慌てるな! 弾幕を張って接近させるな!」
 炎で見えぬままにユニコーン部隊はアサルトライフルを撃って牽制する。
「奇襲は一気呵成に。態勢を立て直す間も与えず、スターフォールを破壊し尽くすとしましょう」
 敵の銃撃を遮った隙に、絶奈はユーベルコード『1/0』を発動する。
「此れは進化の可能性。増殖し廃滅し、退歩と進歩を続ける不確定の未来。夢幻の道程にして何れ訪れる無限の結実。其の成果を顕し示さん……」
 Evolutionが魔力に包まれ、それをエネルギーとして分裂し同じ機体を増殖していく。
「煙幕が晴れる! 狙撃班は見えた敵を撃ち倒せ!」
 目の前の炎が弱まったのを機に、ユニコーン部隊は反撃に移ろうとする。そして治まってキャバリアの影に銃口を向ける。しかし、その影は一機だけでなく、部隊として存在していた。
「なに!?」
 見ればずらりとEvolutionの同型機が並び、戦列を組んでいた。
「いつの間に? 撃て撃て! スターフォールに近付かせるな!」
 ユニコーン部隊はアサルトライフルとスナイパーライフルで増殖したEvolutionを撃ち抜き爆散させる。
「データリンクを開始します。同じ攻撃が通じるとは思わないことです」
 絶奈はEvolution同士のデータを共有し、行動を最適化させて防御態勢を取り、反撃に敵と同じようなアサルトライフルを使って撃ち返した。


「くそったれめ! 俺達が空の自由を取り戻すべく戦う準備をしていたというのに!」
「きっきっき! 空ばっかりみてないであたしにもつきあってもらうヨ」
 悪態を吐く兵士に、キルナは笑い返しながらジャイアントキャバリア【メガリスキャバリア[Я]ランサー】を駆る。
「これ以上接近を許すな! 密集隊列を組め!」
 ユニコーン部隊は密集して狙撃を始め、猟兵達が近づかぬように撃ち続ける。
「普通に走って近づいたんじゃあいい的ってもんだねェ。でもあたしのランサーには両腕と背中にタイヤがついてるのサ」
 それならばとキルナはランサーの背面に折り畳まれた【EPトライクパック[Я]】を展開する。そして両腕と背中に付いた計三輪装備を使い、両足を折り曲げた、超前傾姿勢のリバーストライク形態となった。
「きっきっき! キャバリアでもタイヤがありゃ走るもんだヨ」
 キルナはランサーを加速させて躊躇わずに銃弾飛び交う中、敵陣に突っ込む。
「キャバリアがバイクに変形したのか! 撃て! 突っ込んでくるぞ!」
 それを見たユニコーン部隊は狙撃しようとスナイパーライフルの銃口を向けた。
「さて十八番のトライクパックの走りっぷりを見せてやるヨ」
 さらにユーベルコード『ファストランサー』を発動し、超前傾の低姿勢となってスピードを上げ、高速機動によって飛んでくる弾丸を避けた。
「きっきっき! 吹っ飛びナ。目指せストライクだネ」
 キルナは華麗なハンドリングでドリフトしながら弾幕を躱して接近し、突撃すると敵陣をボーリングのピンに見立てて、先頭のユニコーンを撥ね飛ばした。
「うわぁああああ!?」
 吹き飛んだ機体が仲間を巻き込み、さらにはスターフォールをも薙ぎ倒した。
「ぐぅぅうう……!」
「態勢を立て直せ! まだスタフォールは壊れていない!」
 地面を転がったユニコーン部隊は立ち上がり、銃を構えて発砲するが、キルナはスピードを緩めずにその場から走り去っていた。


「一つの意志の下統率された群れと言うのは厄介なもの。不殺を守りながら突き崩すのは面倒ですが仕方ありません」
 織久は半壊してもまだ部隊として動こうとする兵士達を見て、完全に止めるにはパイロットを殺さずに機体を壊すしかないと背後から近づく。
「餓えに猛る我等が炎に喰らわれぬよう、精々気を付けるように」
 忠告を口にしながら黒い大鎌【闇焔】を振るい、ユーベルコード『殺意の炎』によって怨念と殺意が具現化した黒い炎を放つ。
「炎だと? ナパームか?!」
「回避運動を!」
 炎に呑み込まれないように部隊が動く。しかし生き物のように黒い炎が迫り、その炎の中を織久が駆け抜けて接近した。
「我等が怨念の炎からは逃れられぬ」
 間合いに入った織久が大鎌を一閃してユニコーン達の脚を纏めて切り裂く。するとその断面から黒い炎が蛇のように入り込み、内部機構を焼いて脚の機能を停止させる。
「何だっ? 動かなくなったぞ!」
「足元に敵歩兵がいるぞ!」
 慌てて足元を確認すると、織久の姿を見つけて銃口を向けようとする。
「足は戦いの要。それが動かねば飛び道具の狙いを定めるのも困難となる」
 腕だけで狙おうとして手間取っている間に、織久は黒い炎の中に姿を隠して移動する。


「此のまま押し切ります」
 仲間の勢いに乗って絶奈は一気に攻勢に出て、増殖したEvolutionの集団で銃撃を浴びせると、ユニコーン部隊も応戦して防戦態勢を取る。
「此れを凌いでも終わりではありません」
 それに紛れて本体であるEvolutionを駆る絶奈は、衝撃波を飛ばし纏めてユニコーンを薙ぎ払った。
「スターフォールを使う!」
「水平撃ちするぞ! 角度下げ!」
 ユニコーン部隊はスターフォールの砲門を横に向け、高エネルギーが充填される。
「その大砲を撃つのが速いか、あたしのランサーが突っ込むのが速いか、勝負といくヨ」
 キルナが正面からランサーを最大速度まで加速させ、真っ直ぐに突っ込む。
「突っ込んできたぞ!」
「急いで発射しろ!」
 ユニコーン部隊はスターフォールを発射しようとするがそれよりも僅かに早く、スターフォールの側面にある操作パネルを触っていたユニコーンを撥ねた。
「きっきっき! こっちの方が速かったねェ!」
 楽しそうに笑いながらキルナはひき逃げアタックで通り過ぎる。
「スターフォールを死守しろ! それは空を取り戻す為の希望だぞ!」
 残った僅かなユニコーンがスターフォールの周りに展開する。
「それは叶わぬ。その程度では星を落とすことも、空を取り戻すこともできはしない……過ちを犯す前に、我等が糧とする」
 織久が炎を撒き散らし、その中を駆けてユニコーンの足元をすり抜け、スターフォールに向けて大鎌を一閃し、深々と傷を刻んだ。そこから黒い炎が入り込み、内部から爆発を起こしていく。織久が駆け抜けると、背後で爆発が起こりスターフォールが黒い炎に呑み込まれるように爆散した。
「我等の希望が!」
 衝撃で倒れたユニコーンが大破し、絶望した声を上げて兵士はその爆発を見上げていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『『百腕の機神』メカトンケイル』

POW   :    ハンドレッドデモリッション
【様々な武器を持った無数の腕(最大百本)】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    ターゲッティング オブ デス
攻撃が命中した対象に【ロックオン状態】を付与し、レベルm半径内に対象がいる間、【様々な武器を持った無数の腕】による追加攻撃を与え続ける。
WIZ   :    フローティングハンド・デストラクション
【浮遊する無数の腕による多彩な攻撃】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠夢幻・天魔です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●百腕のオブリビオンマシン
 大破し煙を上げるユニコーン部隊と、砕けた新兵器スターフォールが転がる中、無数の腕を備えた異形のキャバリアだけが無傷で立っていた。
「我が聖国アルスが誇るユニコーン部隊がこれほど早く壊滅するとは……どこの国の工作員かは知らないが、見事という他ない」
 ギュンター大佐はオブリビオンマシンのカメラで周囲を見渡し、奇襲が始まってから僅かな間でこれだけの被害を与えた猟兵達の手際に称賛を送る。
「最初は王国ガルヴァの兵かと思ったが、戦争中にこれほどの手練と戦ったことはない。ならば違う国の特務部隊といったところか」
 猟兵達が何者かを考えながらも、油断なく探るように視線を向けていた。
「今回の殱禍炎剣への攻撃は失敗だ。だが何かに挑戦すれば失敗はつきもの。大事なのは同じ失敗を繰り返さないことだ」
 オブリビオンマシンの無数の腕を切り離し、飛翔させると独自のAIによって個々が飛び道具や近接武器によって攻撃する態勢に入る。
「その為に、邪魔となる貴様等に消えてもらう!」
 オブリビオンマシン『百腕の機神』メカトンケイルの目が輝き、禍々しいオーラが放たれた。
「自由な空を取り戻す為に、障害となるものは全て粉砕する!」
 無数の腕が空を駆け、空を取り戻すのに邪魔な猟兵をこの場で排除しようと攻撃を開始した。

 オブリビオンマシンを倒さなくては、ギュンター大佐は同じような事を繰り返す。オブリビオンマシンを完全破壊し、国を亡ぼすような無謀な暴走を止めなくてはならない。
 猟兵は恐るべき戦闘力を持ったオブリビオンマシンと飛び交う無数の腕を前に、一歩も引かずに戦いを挑む――。
村崎・ゆかり
地に足の付いてない、上っ面の理想論。そんな甘い蜜に自分も酔いしれているようね。千里の道も一歩から。殱禍炎剣を本気で墜とすつもりなら、もっとデータを集めて絶対に墜とす覚悟が必要よ。
あなたが用意した玩具は、全然水準に届いてない。

「結界術」「全力魔法」風の「属性攻撃」「範囲攻撃」「なぎ払い」「仙術」「道術」で、風吼陣展開!
吹き荒れる暴嵐とそこに混じった無数の刃。陣の中にいる限りかわせるものじゃないわ。そして暴嵐は攻撃の狙いすら付けさせない。

そちらが百腕を誇るというなら、こちらは千手の刃でお相手しましょう。
攻防一体のこの絶陣の中では、たとえオブリビオンマシンだろうとその実力を発揮することは出来ないわ。


シル・ウィンディア
自由な空は、わたしもあこがれるよ
でも、だからといって、危険なことをしようとしているのを
黙ってみているなんてできないからっ!

推力移動で加速して、高度に注意しながらの空中機動!
空中戦を挑んでいくよ

ランチャーは連射モードを選択
ランチャーとホーミングビームで牽制をしながら、ツインキャノンをメインの攻撃!

敵攻撃は
第六感を信じて、敵の動きを見切り、瞬間思考力で回避とオーラ防御を最適に選択

回避時は残像も生み出しての攪乱回避だね

しばらく射撃戦をするけど、ちょっとじり貧かぁ…
地上に降りて、推力移動でフルブーストしつつ
オーラ防御で致命箇所のみを防御

セイバーでの接近戦を挑みつつ
本命は《指定UC》!

全部もってけーっ!



●歪められた理想
「地に足の付いてない、上っ面の理想論。そんな甘い蜜に自分も酔いしれているようね」
 失敗を重ねても最後に成功へと導いてみせると理想を掲げるギュンター大佐が、ゆかりの目にはオブリビオンマシンによって理想という美酒に酔わされているように見えた。
「千里の道も一歩から。殱禍炎剣を本気で墜とすつもりなら、もっとデータを集めて絶対に墜とす覚悟が必要よ。あなたが用意した玩具は、全然水準に届いてない」
 壊れたスターフォールを一瞥し、ゆかりは厳しい言葉を言い放つ。
「否、これだけの兵器による集中砲火ならば殱禍炎剣にダメージを与えられた! そこからさらに改良すればあの忌まわしい空の支配者を堕とせたはずなのだ! 貴様等が邪魔をしなければ!」
 オブリビオンマシンの影響で己の行動を盲目的に信じ切っているギュンター大佐は言い返し、浮かぶキャバリアの腕を使ってゆかりに攻撃を仕掛ける。剣を持った腕が接近し、それを援護するように銃を持った腕が弾丸を撃ち込む。
「古の絶陣の一を、我ここに呼び覚まさん。天上までも響き渡る破壊の風よ。その身に宿せし無限の剣刃により触れるもの悉くを裁断せよ。疾!」
 対してゆかりはユーベルコード『風吼陣』を発動し、吹き荒れる暴嵐が結界となって銃弾や腕の軌道を逸らした。
「そちらが百腕を誇るというなら、こちらは千手の刃でお相手しましょう」
 ゆかりは嵐の中に無数の刃を混ぜ、陣の中にいるすべてに対し躱せぬほどの刃の嵐で切り刻んだ。
「馬鹿な、嵐を起こしただと? 防御陣形を、後退する」
 その攻撃の危険性を感じ取ったギュンター大佐は攻撃範囲から逃れようと、弾幕を張り盾を構えながら大きく後退する。


「自由な空は、わたしもあこがれるよ」
 シルは空を自由に飛びたい気持ちには共感していた。
「でも、だからといって、危険なことをしようとしているのを、黙ってみているなんてできないからっ!」
 それが国を、そして住まう人々を死なせるほどの危険があるなら、空の自由を求める行為を止めさせてみせると、シルはブルー・リーゼを推力移動で加速させて敵に向かって飛翔する。
「殱禍炎剣によって制限された飛行速度のキャバリアなど恐るるに足らず」
 ギュンター大佐は浮かべた腕によって銃撃を放ち、ブルー・リーゼを撃墜しようとする。
「制限されてたって、技術で避けてみせるっ!」
 シルはブルー・リーゼを巧みに操るい、空中機動で上下左右に動き回って装甲に傷を負いながらも弾幕を抜ける。
「今度はこっちの番だよっ!」
 【BSビームランチャー『ブラースク改』】を構え、ビームを撃ち込んで反撃する。
「このメカトンケイルは攻守ともに隙は無い」
 ギュンター大佐が平然と機体を射線に晒していると、AI操作のシールドを持った腕が飛び込んでビームを遮った。
「まだだよっ」
 続けてシルは肩の【BS-Sホーミングビーム砲『リュミエール・イリゼ』】を発射し、虹色の光線で集中砲火を浴びせる。すると盾が粉砕されて腕が砕け散った。
「なに!」
 爆煙が強風で吹き飛ばされると、そこには背部の【BS-Sツインキャノン『テンペスタ』】の砲身を伸ばして向けるブルー・リーゼの姿があった。
「これで吹き飛ばすっ!」
「残念だが、それはこちらの台詞だ」
 シルが高火力の一撃を叩き込もうとしたところで、周囲にメカトンケイルの腕が展開し、銃撃を浴びせてブルー・リーゼを吹き飛ばした。


「このまま押し切って――」
 ギュンター大佐がブルー・リーゼを追撃しようと腕を飛ばすが、嵐のような風によって腕は真っ直ぐ飛べなくなった。
「飛ぶ腕による攻防一体の戦術を得意としているようね」
 距離を詰めたゆかりは、己が陣の内に敵を捉える。
「でもあたしの術もまた攻防一体。この絶陣の中では、たとえオブリビオンマシンだろうとその実力を発揮することは出来ないわ」
 ゆかりは無数の刃を飛ばし、飛んで避けようとする腕を切り落としていく。
「厄介な風だ、強風で狙いが外れる……ならばビームが有効か」
 エネルギーの塊であるビーム兵器を用い、ギュンター大佐は四方からゆかりを狙撃する。暴風の結界が阻むが光線には影響が少なく、ゆかりの近くに着弾して爆発を起こす。
「戦い慣れているだけあって、状況判断は早いみたいね」
 衝撃に身体を煽られながらもゆかりは暴嵐を維持して、こちらを撃とうとしていた腕を切り飛ばした。

「射撃戦だと、ちょっとじり貧かぁ……」
 シルは敵の浮かべる無数の腕を見て、このままではこちらが不利だと判断し、地上に降りると推力移動でフルブーストして接近戦を挑む。
「このメカトンケイルに接近戦を挑むとは、無謀な判断だな」
 ギュンター大佐は剣や槍を持った腕を迎撃に向かわせ、ブルー・リーゼに襲い掛かる。
「多少の被弾は覚悟の上、動ければそれでいいよ!」
 ブルー・リーゼにオーラを纏わせると、シルは残像を残しながら突撃して、肩や脚とあちこちに被弾しようとも致命傷だけは避けて強行突破する。そして肉迫するとビームセイバーを振り下す。
「あれだけの迎撃網を突破してきたか、だがここが貴様の死地だ」
 ギュンター大佐は同じようにキャバリアに付いた腕でビームセイバーを構え、ぶつけ合ってエネルギーの閃光を散らせる。ブルー・リーゼは勢いを乗せて押し込むが、刃が左肩を傷つけたところで止められる。
「防がれた、でも本命はこっち!」
 シルはユーベルコード『蒼の閃光』を発動し、傷口に魔力マーキングを付与して全ての武装を使用して一斉に攻撃する。
「全部もってけーっ!」
 放たれる青白い閃光が直撃し、メカトンケイルを吹き飛ばした。

「我が部隊を壊滅させただけはあるな。だが私は負けん!」
 衝撃で空中に飛ばされたメカトンケイルが、幾つもの飛ぶ腕によって支えられ態勢を立て直すと、飛ぶ腕を自分で操作してブルー・リーゼの左右から剣と槍で斬撃を放つ。
「あたしの陣の中で、好きに動けると思わないことね」
 それをゆかりが暴風で逸らし、空振った腕はそのまま見当違いの方向へと飛んでいった。
「やはりこの嵐の中では不利か、近づかせぬように弾幕を張って釘付けにしろ」
 AI操作の腕が弾幕を張ってゆかりとシルの足を止め、その間にギュンター大佐は距離を取って嵐から脱出した。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

西院鬼・織久
自由の為に戦う事は理解できますが
オブリビオンの介在とあれば潰します

我等は狩るもの、喰らうもの
我等自身の血肉すらも糧に悉く敵を狩るのみよ

【行動】POW
先制攻撃+UCで敵の足を狙って爆破、足を使った回避能力を削る他範囲爆破で周囲に怨念の炎で燃え続ける遮蔽物を作る
繋がった影の腕を利用して敵機に接近、すれ違いざまになぎ払い+怨念の炎で機体を損耗させておく

初撃を終えたら五感と第六感+野生の勘に戦闘知識+瞬間思考力も活かし、敵攻撃と軌道を読み回避しながら遮蔽物に隠れる
炎と残像を併用した囮で誘導した影の腕をUCで爆破しなぎ払い+範囲攻撃で切断、対抗手段を削ぎ損耗した本体の傷にUCを叩き込み内部を破壊する


霧島・絶奈
◆心情
自由な空を閉ざしたのもまた、同じ人類であった…と言うのはよく聞く話です

殲禍炎剣を滅ぼしたくば彼我の情報を精査するべきでしょう
故に、今はその時ではありません

◆行動
【Evolution】に搭乗
オブリビオンマシンのみを破壊しギュンター大佐を救出

【罠使い】の技を活かし「魔法で敵を識別するサーメート」を【衝撃波】に乗せて周囲に散布

散布後は『涅槃寂静』にて「死」属性の「濃霧」を行使し【範囲攻撃】

私自身も【範囲攻撃】する【マヒ攻撃】の【衝撃波】で【二回攻撃】

負傷は【各種耐性】と【オーラ防御】で軽減し【生命力吸収】で回復

戦闘後、大佐にこの一件の真実を告げておきましょう
まあ、信じるかどうかは別の話ですが…


仇死原・アンナ
アドリブ歓迎

ギュンター…英雄気取りの馬鹿者め…
災厄を防ぐ為にあの機体を倒そう…我は処刑人也…!

武器を手に取り生身で戦おう

我等この地に降り立ち、彼らの理を直し、
互いの言葉を通ずるように得せしめん…!

妖刀振るい腕を傷つけ【来来十二身将】で分身を召喚
集団攻撃で敵を[おどろかせよう]

攻撃を[見切り]つ[ダッシュとジャンプの軽業]で回避して
分身と共に武器を振るい[鎧砕きと部位破壊]で飛び交う無数の腕を
破壊し[武器落とし]で叩き落とそう…!

腕を粗方破壊したら
[怪力]でマカフトゥを振り回し
[力溜めと重量攻撃]で敵機本体目掛けて叩きつけて
機体と野望を粉々に打ち砕いてやろう!

頭を冷やせ…大馬鹿者めが!!!



●空の自由を取り戻す為に
「油断出来んとは思っていたが、思った以上の難敵だ。だが空の自由を取り戻すまで私は負けられん!」
 ギュンター大佐は気合を入れ直し、メカトンケイルの腕を展開して迎撃態勢を取る。

「自由の為に戦う事は理解できますが、オブリビオンの介在とあれば潰します」
 織久はその意志に理解を示すものの、それがオブリビオンマシンの精神汚染で暴走しているならその意志を潰すと怨念を滾らせる。
「我等は狩るもの、喰らうもの。我等自身の血肉すらも糧に悉く敵を狩るのみよ」
 織久が黒い大鎌を振るって血色の炎を宿した衝撃波を放つ、それと同時にユーベルコード『影面』を発動した。黒い影が足元から地面を飛ぶように進むと、衝撃波を防ぐ腕の防御をすり抜け、メカトンケイルの足元で爆発を起こし、怨念の炎を撒き散らす。
「何の爆発だ?」
 影に気付かなかったギュンター大佐が機体の足元を見ると、そこには影の腕が張り付き、織久へと伸びて繋がっていた。
「怪しげな兵器を持っているようだな、それならば断ち切るまで!」
 ギュンター大佐は巨大なキャバリアのビームソードで影を切り裂こうとする。
「遅い、既に我等の術中と知れ」
 織久は撒き散らした怨念の炎を遮蔽物として利用して接近していた。駆け抜けすれ違いざまに大鎌を振り抜いて敵機の脚を切り裂くと、装甲の傷口から炎を浴びせて熱で機体を損耗させる。
「歩兵か、気付かぬわけだ。どこの国の者か、歩兵の使う兵器がこれほどの威力を持つとは」
 驚きながらもギュンター大佐はすぐに反応し、織久の背中に向けて一斉に射撃を行う。
「我等を狩ろうとしているな。だが狩る者の思考を読むのは容易い」
 自分ならばこう狙うと予測し、織久は敵の動きを呼んで右に左にと動きて銃撃を避け、炎や草木の遮蔽物を利用して視線を切った。


「歩兵がこれほどの戦闘力とは、どこぞの国が強化ボディスーツでも開発したか? 空を取り戻す作戦は邪魔されたが、その技術力を殱禍炎剣を攻撃する兵器に活用できるかもしれんな」
 普通の人では出来ぬ動きをする織久に、ギュンター大佐は何か身体強化する装備をしていると思い込み、仕留めて鹵獲しようと射撃を続ける。
「自由な空を閉ざしたのもまた、同じ人類であった……と言うのはよく聞く話です」
 絶奈はそんな例え話をして、殲禍炎剣の情報が少なすぎる為に否定もできないと語る。
「殲禍炎剣を滅ぼしたくば彼我の情報を精査するべきでしょう。故に、今はその時ではありません」
 まずは情報を得なくては倒せるはずもないと断言し、搭乗するEvolutionからサーメートの罠を衝撃波に乗せて敵の周囲にばら撒いた。
「一当てすれば情報など得られる。動かねば情報など得られまい」
 オブリビオンマシンによって好戦的となっているギュンター大佐は、絶奈の言葉を一蹴して浮いてる腕から射撃攻撃を開始する。
「言葉が通じないなら、力で此方の意志を通しましょう」
 絶奈はユーベルコード『涅槃寂静』を使い、黒い濃霧を生み出す。それは死を宿す冥府の瘴気のような空間。弾丸がそれに触れると腐食し、ビームは減衰して消え去った。
「バリアの類か、それならば近接戦で仕留める!」
 ギュンター大佐は剣や斧といった近接武器を持った腕を飛ばし、絶奈のEvolutionに攻撃を仕掛ける。
「仕留めるのは此方の方です。腕を動かしたのは失策でしたね」
 設置しておいたサーメートが起爆し、爆発して腕を巻き込み吹き飛ばしていった。


「高性能トラップか、防衛に専念せよ」
 ギュンター大佐は腕をメカトンケイルの周囲に展開し、トラップを撃ち抜いて爆発させていく。
「ギュンター……英雄気取りの馬鹿者め……」
 アンナは英雄として人々を死地に導く愚かな男を睨みつける。
「災厄を防ぐ為にあの機体を倒そう……我は処刑人也……!」
 生身のアンナは気づかれずに背後から近づき、妖刀【アサエモン・サーベル】を抜くと己が腕を傷つける。そして血を代償にユーベルコード『来来十二身将』を発動し、己が分身をずらりと召喚した。
「我等この地に降り立ち、彼らの理を直し、互いの言葉を通ずるように得せしめん……!」
 分身と合わせてアンナは一斉に跳躍して斬り掛かり、背後からメカトンケイルを斬り裂いていった。
「まだ歩兵がいたか! ……この人数に気付かないとは、勘が鈍ったか」
 分身とは思いもよらず、ギュンター大佐は己が不甲斐なさに舌打ちしながら反撃する。飛翔する腕が巨大槌を振り下ろし、アンナ達を叩き潰そうと大地に打ち込まれる。
「散開せよ……!」
 アンナと分身は散り散りに飛び退き直撃を避ける。そして巨大槌を蹴り上がって腕に刃を走らせ切断した。
「生身でキャバリアの腕を斬るか!」
 ギュンター大佐はすぐに他の腕を飛ばし、銃撃で木っ端微塵に吹き飛ばそうとする。その弾丸を刀で弾き、アンナは飛び込んで腕を斬り落とした。
「腕だけではない……その機体も斬り捨ててくれよう……!」
 着地したアンナはメカトンケイルに視線を向けて駆け出す。
「守れ!」
 その動きに応じてギュンター大佐はすぐさま後退し、間に剣を持った腕を割り込ませて迎撃し、刃と刃がぶつかって火花が散った。


「生身とは思えん戦闘力だ。こんな部隊がいる国など聞いたこともない」
 ギュンター大佐は猟兵の戦闘力に驚きながらも、いかにして勝つかを考える。
「国という檻に閉ざされては、我等の力も空に浮かぶ殲禍炎剣の強さも理解できまい」
 織久が木々を利用して隠れて接近し、飛び出すと一気に間合いを詰める。
「先ほどの! だが接近してくるのは予想していた!」
 ギュンター大佐は周囲に浮かぶ剣を持った腕を上から急降下させる。そして切っ先が織久の頭上に落ちて、肉片すらも押し潰すように巨大な剣が地面に突き刺さった。
「どうだ……いない?」
 剣を抜けばそこには肉片一つ無い。
「機械に頼っていては我等の動きは追えぬ」
 繋がる影の腕を引き寄せ、残像を残して加速した織久は足元にまで到着していた。そこで大鎌を一閃して脚の装甲に深い傷を刻み、さらに炎によって燃え上がらせる。
「どれほど強化しようとも、生身なら当たれば一撃のはずだ!」
 ギュンター大佐は機体を跳躍させると、地面に向けて空から雨が降るように銃弾を見舞った。
「確かに、キャバリアの持つ武器ならば一瞬にして生身の人間を肉片にできるでしょう。当たれば……ですが」
 そこへ絶奈が割り込み、オーラのバリアを張って弾丸を防ぎ、さらに黒い濃霧によって弾丸を錆びさせ無力化していく。
「またこの霧のバリアか、だが今度は罠はない。突破させてもらう」
 近接用の腕が霧を突っ切り、強引にビームソードを振るって絶奈の乗るEvolutionを切り裂こうとする。
「歴戦の兵士だけあって適切な判断を下しますね」
 それを絶奈は衝撃波を放って押し戻す。だが時間差で左右からも剣や槍が迫っていた。
「近接戦なら我等の得手とするところ……!」
 アンナが分身と共に跳び、腕を迎撃して巨大な武器を逸らし、腕を斬り裂いて撃墜した。

「押し切れんか」
 このままでは逆にこちらが痛手を負うとギュンター大佐は前進を止め、一旦間合を開けようとする。
「逃さぬ……その鋼も宿る魂も、我等が糧とする」
 そこへ織久が繋がった影の腕を爆破させ、左足首を吹き飛ばして態勢を崩す。
「大佐、そのキャバリアが貴方の心を狂わせているのです」
 絶奈は真実を告げながら、目を覚まさせようと衝撃波をコックピットのある胴体に叩き込んだ。
「何を言う! このキャバリアは私に力をくれる! 数々の勝利を、栄光をこの手に与えてくれるのだ!」
 怒鳴り返しながらギュンター大佐は無数の腕からビームを放つ。
「頭を冷やせ……大馬鹿者めが!!!」
 完全にオブリビオンマシンに心を侵されている大佐を叱咤しながら、アンナは大きく跳躍してメカトンケイルの肩から刃を走らせた。
「……少々熱くなり過ぎたか、下がって態勢を立て直す」
 ギュンター大佐は今の状況が不利と見て、飛翔する腕に射撃で援護させ、損傷した左足の支えとして腕をくっ付けながら移動した。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

天道・あや
大事なのは同じ失敗をしない。そして、空を取り戻すか。
……その考え方と目標。実にCOOLでいいと思いますよ、あたし。

でも

それにこの国、住民、そして兵士さんを巻き込むのはちょっと、いや、かーなーりアウトだと思うんだよね、あたし。

だから

ーー右よし 左よし あたしよし!

悪いけど貴方の夢、ちょっと失敗させて貰いますよーー!



戦神アシュラよりも多い腕!……だけど!どんだけ腕があろうと、大きかろうとあたしは一人で小さい!それってつまり、一度に攻撃出来る腕は少ないって事!

ーーゆえに、攻撃する腕と腕のバトンタッチ、交代の隙間を【見切り】、そこを【ダッシュ】で掻い潜って、機体に突っ込んで攻撃!【鎧砕き、属性攻撃炎】


キルナ・チェイサー
アドリブ歓迎
きっきっき。こりゃハズレかイ?あたしの追ってる「ゴースト」じゃなさそうだネ。折角ここまで来たんダ。空を取り戻す前に、地上戦にも付き合って貰うヨ「英雄」
失敗すれば炉心暴走の反動ダメージ、ある意味ギャンブルユーベルコード発動。炉心暴走に両足を浮かせトライクパックの一輪に身を任せた一輪機動で英雄の腕を蹴り捌きつつ懐に潜り込み。
あたしの攻撃系技能を詰め込んだ、一撃必殺。双輪手甲仕込みの【パイルバンカー】でパイルを叩き込むヨ。
腕がたくさんありゃいいってもんじゃないサ。それに衝撃波は伝播する…武器ごと誘爆しちまいナ。きっきっき!。
安心しな二撃目は無いヨ。コレやっちまうと、もう撃てないからねェ。


月夜・玲
そのチャレンジ精神は良いと思うけど…
ただ無謀なだけだから止めた方が良いんじゃない?
あんな豆鉄砲で衛星軌道を攻撃するなんて、馬鹿げてるでしょ?
…って言って聞く耳は持たないか


続けて《RE》IncarnationとBlue Birdを抜刀
【断章・不死鳥召喚〈超越進化〉】起動
手数が多いならこっちも手数で対応
不死鳥を30羽、腕の迎撃に向かわせよう
翼で斬り割き落としていく
残りは私と一緒に本体に攻撃
私も『斬撃波』を放って本体に攻撃しつつ敵攻撃の余波は『オーラ防御』でガード
不死鳥達は『ブレス攻撃』や翼による直接攻撃で将軍の機体を攻撃していこう

無理なものは無理
それでもまた空を目指すなら…また止めにきてあげる



●英雄の意志
「機体損傷……だがまだ戦える。空を取り戻す前に、負けるわけにはいかんのだ!」
 ギュンター大佐は機体をチェックし、戦闘の継続が可能だと腕を展開する。
「大事なのは同じ失敗をしない。そして、空を取り戻すか。……その考え方と目標。実にCOOLでいいと思いますよ、あたし」
 あやはその失敗しても諦めない志は良いものだと共感する。
「でも……それにこの国、住民、そして兵士さんを巻き込むのはちょっと、いや、かーなーりアウトだと思うんだよね、あたし」
 それも失敗しても誰かを巻き込まないならという条件が付く。そしてこのままでは少々どころか、とんでもない国という犠牲が出てしまう。
「だから――右よし 左よし あたしよし! 悪いけど貴方の夢、ちょっと失敗させて貰いますよーー!」
 あやはギュンター大佐の心を折ろうと、浮かぶ腕に守られるメカトンケイルに近付く。
「来たか、生身でも恐るべき兵なのはわかっている。最初から最大火力で叩き潰す!」
 手痛い目を見ているギュンター大佐は、近づく前に吹き飛ばそうと数々の腕が持つビームライフルから一斉に光線を放つ。
「戦神アシュラよりも多い腕! ……だけど! どんだけ腕があろうと、大きかろうとあたしは一人で小さい! それってつまり、一度に攻撃出来る腕は少ないって事!」
 あやは駆け出して攻撃を躱し、腕と腕が連携してバトンタッチする交代の隙間を見切り、全力で腕の下を掻い潜ってメカトンケイルの足元に到着する。
「このまま全力で――」
 あやが拳を叩き込もうとしたところで、メカトンケイルが腕に持ち上げられた。
「言ったはずだ、貴様等が歩兵であろうともキャバリアを破壊できるほどの恐るべき存在であることは既に理解している」
 そして後退しながら、飛翔する腕による波状攻撃を仕掛けた。
「流石、英雄と呼ばれるだけあってやるね!」
 相手の事を褒めながら、あやは攻撃を避ける為にまたダッシュで動き回る。


「きっきっき。こりゃハズレかイ? あたしの追ってる『ゴースト』じゃなさそうだネ」
 キルナは標的のオブリビオンマシンを見て、自分が探している敵ではないことに少しがっかりする。
「折角ここまで来たんダ。空を取り戻す前に、地上戦にも付き合って貰うヨ『英雄』」
 すぐに気を取り直し、英雄との戦いを楽しもうと笑いながら、ランサーを炉心暴走形態に変形させ両脚を浮かせると、トライクパックの一輪に全体重を乗せ一輪機動で走り出した。
「今度はキャバリアか、キャバリアも見た事のない型ばかり、どこの国のものかは知らんが、一機でも鹵獲できれば一気に技術レベルが向上するはずだ」
 殱禍炎剣打倒の為にも何としても手に入れようと、機体を着地させたギュンター大佐は腕を飛ばして剣による斬撃を浴びせる。
「きっきっき。捕まえられるものなら、捕まえてみるんだネ」
 楽しそうに迫る腕をレースの障害に見立てて華麗に避け、包囲しようとする腕を蹴り飛ばして速度を緩めず前に進む。
「高機動型か、脚を潰して機動力を奪え!」
 メカトンケイルの腕がランサーの足元に向けて弾丸を連射し、タイヤを潰そうとする。
「おっと、自慢の足を潰されたら困るナ」
 キルナは一旦接近を諦め、敵を中心に旋回して弾幕を躱し続ける。
「動きを予測して撃て」
 ギュンター大佐はランサーの動きを予測し、その地点に射撃を集中させる。しかしキルナは咄嗟に急ブレーキをかけ、その攻撃を躱した。
「きっきっき、やるねぇ」
 なかなかの強敵だと笑みを深くし、キルナは面白がるように次々と攻撃を仕掛ける腕の猛攻を凌ぎ続けた。


「メカトンケイルの攻撃をここまで避け続けるとは、その機動力是非とも我が国に欲しい。殱禍炎剣への攻撃手段も増えるやもしれん」
 ギュンター大佐はキルナのランサーを手に入れようと、攻撃を苛烈にして追い込んでいく。
「そのチャレンジ精神は良いと思うけど……ただ無謀なだけだから止めた方が良いんじゃない?」
 挑戦する心意気は買うが、あまりにも無謀過ぎると玲が忠告する。
「あんな豆鉄砲で衛星軌道を攻撃するなんて、馬鹿げてるでしょ? ……って言って聞く耳は持たないか」
 オブリビオンマシンの影響を受けている状態では何を言っても無駄かと、玲は実力行使に移る。
 【《RE》Incarnation】と【Blue Bird】の2剣を手に、ユーベルコード『断章・不死鳥召喚〈超越進化〉』を起動する。
「手数が多いならこっちも手数で対応しよう」
 100羽を超える蒼炎の不死鳥が召喚され、空を蒼で埋め尽くすように飛翔する。
「30羽は腕の迎撃に、残りは私と一緒にいくよ」
 不死鳥の一部が空を飛び回る腕の相手に向かい、残りを率いて玲はメカトンケイルへと駆け出す。
「この蒼い炎も兵器か、メカトンケイルの腕と渡り合うとは。どれほど未知の兵器を秘匿しているのだ。だがこれらの兵器を手に入れれば、私の失態も帳消しどころか勲章ものだろう」
 猟兵の力に恐れおののきながらも、その力の一端でも手に入れば国の力が増すと、ギュンター大佐は迎撃にビームライフルから光線を飛ばした。
「口で言うのは簡単でも、私達を倒すのは殱禍炎剣を落とすくらい難しいよ」
 ビームの迎撃を不死鳥の群れで防ぎながら玲は接近して間合いを詰める。
「困難であろうともやり遂げてみせる! それが英雄と呼ばれた私の使命だ!」
 ギュンター大佐は機体を腕に持ち上げさせて攻撃から逃れようとする。


「またジャンプして逃げるつもりだね! でも今度は逃がさないよーー!」
「きっきっき! いっちまいナ!」
 そこへ背後からあやが駆け込み、キルナのランサーを足場にして高々と跳躍した。そしてユーベルコード『想いの乗った重い一撃!3だーー!!』によって想いを力に変えて強化した拳を背中に叩き込む。
「これが! あたしの……そしてみんなの、世界を救いたいという想いを乗せた一撃――!」
「防げ!」
 間に腕が割り込みその小さな手を大きなキャバリアの手が受け止める。
「ぶっとべーーー!」
 あやが全力で振り抜いた重い拳が、大きな腕ごとキャバリアを吹き飛ばし、墜落するように地面に叩き落とした。

「まさか生身の人間がキャバリアを吹き飛ばすとは! 迎撃せよ!」
 頭をふらつかせながらも、ギュンター大佐は態勢を立て直す間を守らせようと、飛翔する腕を周囲に防壁のように展開した。
「腕がたくさんありゃいいってもんじゃないサ」
 キルナはその腕に向かってユーベルコード『パイルバンカー』を使用し、【EPパイル】を撃ち込んだ。
「それに衝撃波は伝播する……武器ごと誘爆しちまいナ。きっきっき!」
 貫かれた腕が爆発し、そこから起こる衝撃波が連鎖して他の腕も爆発させ、その波はメカトンケイルをも呑み込んだ。
「なんだと!?」
 慌ててギュンター大佐はメカトンケイルを後退させようとするが、間に合わずに衝撃を受け機体が地面を転がった。
「安心しな二撃目は無いヨ。コレやっちまうと、もう撃てないからねェ」
 強力な一撃の代償に一撃必殺の信条を失い、ランサーはオーバーヒートしたように排熱して停止した。

「機体は……ダメージは大きいがなんとか動くか、敵機は止まっている? ならばこの機を逃すわけにはいくまい!」
 メカトンケイルを腕によって支えて立たせ、ギュンター大佐はランサーを鹵獲しようと腕を向ける。
「その機体を得て、我が国は殱禍炎剣を打ち破る力を手に入れる!」
 放たれる腕が途中で斬り飛ばされる。
「こっちの機体を手に入れたって付け焼刃にしかならない。無理なものは無理」
 跳躍して割り込んだ玲が2剣を振るって腕を切断していた。
「今の状態で少しくらい戦力を手に入れても殱禍炎剣には届かない。だから、あきらめなさい」
 玲は斬撃波を放ち、それを追うように蒼炎の不死鳥の群れが飛び込んで、ブレスを吐き、さらには刃物のような翼で敵機を切り裂いていった。
「これ以上は機体が持たん! だが私は諦めんぞ!」
 ギュンター大佐はぼろぼろになったメカトンケイルを下がらせ、腕による攻撃で不死鳥の群れによる追撃を押し留めた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

開条・セサミ
・心情
自由な空を取り戻すって心意気は凄いとは思うぜ
けれど、それで国を滅ぼすってのは違うだろうよ
何の為に、空を取り戻したいんだあんたは!!

・戦闘
四肢を活かした【重量攻撃】やストームミサイルの【一斉発射】で戦いつつ、【リミッター解除】、【限界突破】のユーベルコード『コアブラスター・オーバーバースト』でそのたくさんある腕を吹っ飛ばす!!!

・その他
アドリブや他の猟兵との共闘等は大歓迎だぜ!


アイオライト・セプテンバー
【花鳥】

※機体乗り換え
ブルーテイルの後継機【リベルタス】を出撃させます

戦場でこいつを駆るのは初めてか…
それも、イーリスのブルーテイルと共闘なんてね
ええ、盾役は任せるわ。アタッカーは任せなさい
貴女が早くお色直しできるようにしてあげる

このオブリビオンマシンは【百腕の機神】?
だったら――以前に対峙したことが有るタイプね
ユーベルコードの領域まで高めた私の【操縦】技能、【ライトニング・マニューバ】なら、【見切】れる筈よ
随時【推力移動】で敵のロックオンを掻い潜り続ければ、イーリスが蔦で敵の腕を絡めとってくれる
その隙を狙って、懐にブラストナックル【BXS-A〝フェニックス〟】を叩き込んでやるわ


イーリス・ヴァイデンフェラー
【花鳥】
なるほど、百腕に相応しい怪物ですねぇ

来ましたねぇ、リベルタス
貴方の駆るそれと共闘できるのを嬉しく思いますよぅ
注意は引き付けます、頑丈さは自信がありますので任せてくださいねぇ
……嫌いなんですよぅ、ほんとは
でも出し惜しみはなしです

攻撃はミサイルを主体に
障壁があるといえ、ブルーテイルは耐久力のある機体じゃない
けれど、【アオフブリューエン】で変身を繰り返して負傷を帳消ししていきますよぅ
増えた蔦で腕を捕らえて敵の攻撃手段を減らし、自信は増えた武器で戦います
そっちだって武器だらけ、ズルとは言わせませんよぅ
化物対決にはちょうどいいんじゃぁないです?
ええ、今です
決めちゃってくださいな、アイちゃん


玉響・飛桜
※他キャラ特に新世界学園所属キャラとの絡み歓迎

んで、アレが親玉……わっかりやすく異形でござるな

強みは自律機動する無数の腕、と。
…腕1本1本に手間取ると皆梃子摺るでござるな…

トランペッター!ダミーバルーン使用準備!
あと展開済みの分身に加えて4,7番機も展開!
「協奏曲(コンチェルト)」!
ダミーバルーンの複製をランダムに戦場へ展開!とにかく囮を増やし続けろ!
分身各機はダミーバルーンを囮にしつつ各腕にヒットアンドアウェイ!深追いはしなくて良い!出来るだけ多くの腕の注意を拙者達に!

「手数」の勝負でぇ!!!!
オレが負けるかぁ!
トランペッターに意識を向けた時間だけ、チャンスを見つける筈!新世界の委員なら!


嗣條・マリア
同じ失敗を繰り返さない――ご尤もですね
兵器メーカーの社長としてはまさしくその通りだと思います

ですから、ここで失敗の原因を断ち切りましょう


右腕に内蔵したヴォイドバンカー――必殺の一撃を起動
いつでも放てるように待機させた状態で、気を伺います

その間は左腕で装備したシルバートゥースⅡで牽制をしながら間合いを調整
前に出過ぎず、引きすぎず。一足飛びで間合いを詰められる距離をキープ
牽制とは言え、シルバートゥースⅡの貫通能力は無視できないはずです
足止めには十二分でしょう


空よりも上、宇宙を目指すための
私は貴方たちの上に行かせて頂きます。お覚悟を



●折れた心
「んで、アレが親玉……わっかりやすく異形でござるな」
 飛桜は一目で禍々しいものを感じるキャバリアを目にし、自ら意志を持つように飛翔する腕を見上げた。
「強みは自律機動する無数の腕、と。……腕1本1本に手間取ると皆梃子摺るでござるな……」
 それぞれが自立して動いている腕の相手を真面目にしていては時間が掛かり過ぎると戦法を考える。
「よし! これでいくでござる! トランペッター! ダミーバルーン使用準備!」
 戦法を思いつくと、すぐにトランペッターから【キャバリア大ダミーバルーン】を膨らませる。
「あと展開済みの分身に加えて4,7番機も展開! 協奏曲(コンチェルト)!」
 ユーベルコード『空蝉の術・連撃式』を発動すると、分身もダミーバルーンの複製を展開して戦場のあちこちに展開した。
「なにっ!」
 突如現れたキャバリアに向けてギュンター大佐は銃弾を撃ち込む。すると穴が開き空気が抜けて萎んでいった。
「ダミーか!」
 囮に気づくと、メカトンケイルの腕を飛ばして破裂させていく。
「ダミーバルーンの複製をランダムに戦場へ展開! とにかく囮を増やし続けろ!」
 飛桜は指示を飛ばし、分身にダミーバルーンを次々と展開し、囮として腕を分散させた。
「深追いはしなくて良い! 出来るだけ多くの腕の注意を拙者達に!」
 少しでも敵の戦力を削ごうと、囮に紛れた飛桜は腕へと手裏剣を飛ばして撃墜し、ダミーの脅威を示して注意を引いた。


「ダミーに紛れてゲリラ戦か、厄介な……だが放置もできん。出来るだけ射撃攻撃で近づかずに本物か確かめろ」
 ギュンター大佐は遠距離からの射撃で、ダミーを破壊していく。
「同じ失敗を繰り返さない――ご尤もですね。兵器メーカーの社長としてはまさしくその通りだと思います」
 マリアは相手の失敗を成功へと導く考え方に理解を示す。
「ですから、ここで失敗の原因を断ち切りましょう」
 その大失敗の原因となるオブリビオンマシンを排除しようと、あちらこちらにあるダミーを利用して密かに接近する。
「これだけの戦力があれば、殱禍炎剣を破壊することだってできるだろうに。何故我々の邪魔をするのか!」
 苛立ちながら、ギュンター大佐は腕からの攻撃でダミーを吹き飛ばす。
「現状ではこの手が届かないと理解しているからです」
 そこへマリアが隠れていたタイラントを飛び込ませた。
「いつの間に!」
 接近を見逃していたギュンター大佐の前に、AI操作のシールドを持った腕が自動で割り込んだ。
「邪魔です」
 マリアはタイラントを操作して左腕の大型突撃砲【JRS-23“シルバートゥースⅡ”】を発射する。その45mmAPHE弾が盾を貫き腕を粉砕した。
「盾を一撃で貫通しただと!」
 メカトンケイルに回避行動を取らせ、ギュンター大佐は周囲に腕を集めて防御態勢を取る。
「この貫通能力は無視できないでしょう」
 一足飛びで間合いを詰められる距離をキープしながら、マリアは弾を放って牽制し敵の行動を制限する。


「空を取り戻す前に、地上でこれ程の邪魔が入るとは!」
 ギュンター大佐は歯軋りするほど強く噛み締め、このままでは終われないと近接武器を持った腕を操作してマリアのタイラントを打ち倒そうとする。
「自由な空を取り戻すって心意気は凄いとは思うぜ。けれど、それで国を滅ぼすってのは違うだろうよ」
 セサミは空を取り戻したいという思いには共感するが、その結果が国の滅亡ではただの空回りだと否定する。
「何の為に、空を取り戻したいんだあんたは!!」
 人が死ねば空を取り戻しても何の意味も無いと咆え、セサミはクラージュ・リオンのライオン形態で大地を疾走させ、高速起動で一気に接近する。
「何故、失敗を前提で語る。我々は全力を尽くし、殱禍炎剣の撃墜を成功させる! 失敗しなければ何の問題もなかろう!」
 オブリビオンマシンの影響で冷静さを失い、怒鳴り返しながらギュンター大佐はメカトンケイルの腕を迎撃に飛ばし、クラージュ・リオンに実弾やビームの射撃攻撃を浴びせる。
「今のあんたじゃ、空の奪還なんて絶対に無理だぜ!」
 セサミはクラージュ・リオンの四肢を活かし、弾幕を巧みに躱しながら突撃する。
「絶対など、やってみなくてはわかるまい!」
 ギュンター大佐は剣を持つで薙ぎ払う。それをクラージュ・リオンは跳躍して躱し、飛び掛かって圧し掛かり押し倒した。
「あんたが正気だったら、失敗した時の事を考えてから動いただろうよ!」
 セサミはそのまま前脚の爪を叩き込んで敵機の顔を抉った。
「私は正気だとも、正気で空を取り戻すと言っている!」
 横から飛ぶ腕が剣をクラージュ・リオンの横腹に突き入れるが、咄嗟にセサミは機体を跳躍させて前方に逃れた。


「なるほど、百腕に相応しい怪物ですねぇ」
 イーリスがブルーテイル・アイビーのカメラを向けた先には、仲間の攻撃によって数を減らしているが、メカトンケイルの腕がまだまだ健在で空に浮かんでいた。
「戦場でこいつを駆るのは初めてか……」
 そこへ少し遅れて機体を最新鋭の超高機動型キャバリア【LIB:ERT-AS〝リベルタス〟】に乗り換えたアイオライトが肩を並べる。
「それも、イーリスのブルーテイルと共闘なんてね」
 初めての実戦投入だが、隣に良く知る機体と仲間がいれば頼もしいとアイオライトはコックピットで笑みを浮かべた。
「来ましたねぇ、リベルタス」
 イーリスはその最新の高性能機体に視線を移す。ベースはブルーテイルだが、専用機としてチューニングされ、性能は大幅に向上しているのが見て取れる。
「貴方の駆るそれと共闘できるのを嬉しく思いますよぅ。注意は引き付けます、頑丈さは自信がありますので任せてくださいねぇ」
「ええ、盾役は任せるわ。アタッカーは任せなさい。貴女が早くお色直しできるようにしてあげる」
 イーリスとアイオライトは役割を決め、敵機に向かって前進する。

「……嫌いなんですよぅ、ほんとは。でも出し惜しみはなしです」
 これからやる戦術を考えたイーリスは愚痴をこぼしながら、連装型ミサイルポッド【ReRS-004 “Mäher”】から多弾頭焼夷ミサイルを発射した。
「ミサイルか、撃ち落とせ」
 指示を出してギュンター大佐はミサイルを弾幕で撃ち落とす。するとミサイルが爆発を起こして炎を撒き散らし、炎が視界を遮る壁となる。
「焼夷弾か! 撃て撃て! 弾幕を厚くしろ!」
 敵機体を直接見えずとも、撃ちまくればいいと浮かぶ腕が実弾やビームを連射する。そのばら撒かれた弾に前に出ていたイーリスのブルーテイルが被弾する。浮遊反射砲台群はビームを反射するが、実弾は抜けて直撃する。
「被弾の音がしたところを集中的に狙え!」
 装甲に当たった音を聞き取り、腕の銃器が一斉にブルーテイルに向けられる。
「障壁があるといえ、ブルーテイルは耐久力のある機体じゃない……けれど、【アオフブリューエン】で変身を繰り返して負傷を帳消ししていきますよぅ」
 集中砲火を浴びたイーリスはユーベルコード『アオフブリューエン』を発動し、ブルーテイルを己の体から生やす植物で侵食して融合し、新たな植物と機械の融合体へと変身する。
「変身しただと? キャバリアが姿を変えるなど虚仮威しに過ぎん!」
 ギュンター大佐は集中砲火を続ける。だが蔦が身を守るようにして弾丸を弾いた。
「このオブリビオンマシンは【百腕の機神】? だったら――以前に対峙したことが有るタイプね」
 同じようなタイプと戦ったことがあると、アイオライトは敵の攻撃がイーリスに向けられている間に、回り込んで地を蹴り推進移動で接敵する。
「しまった!」
 前の敵に気を取られていたギュンター大佐は、接近に気付くのが遅れて機体に付いた腕で銃を構えビームを放つ。
「ユーベルコードの領域まで高めた私の操縦技能なら、それくらい見切れる――」
 飛んでくる光線をアイオライトはユーベルコード『ライトニング・マニューバ』によって経験と技量によって予想し、機体を傾けて最小限の動きで躱してすれ違いながらブラストナックル【BXS-A〝フェニックス〟】を叩き込んで顔を変形させた。
「手応えは浅いか……ならもう一度」
 全力で殴りつけたが、メカトンケイルも反応して体を逸らし拳の勢いを受け流していた。顔は破損はしているが、まだ機能は失っていない。アイオライトは旋回してもう一度攻撃しようとするが、既に腕の防衛網が形成され、弾幕を張って近づかせないように迎撃を開始した。


「なんという戦闘力。これらが手に入れば……殱禍炎剣を倒せる!」
 ギュンター大佐は猟兵の機体があれば空の自由が戻ると、残った腕を集めて展開する。
「『手数』の勝負でぇ!!!! オレが負けるかぁ!」
 飛桜が飛び出してメカトンケイルにトランペッターの持つ忍者刀で斬り掛かる。
「迎撃せよ!」
 ギュンター大佐はメカトンケイルの腕で身を守ろうとする。しかしそこへトランペッターの分身達が割り込み、一斉に腕を切り裂いていった。
「なんだと!!」
 慌ててギュンター大佐はキャバリアについている腕を自分で操作して剣を振るう。しかしその剣を屈んで躱し、すれ違いながらトランペッターの逆手に持った忍者刀が右足の付け根を切断していた。
「くっ! 支えろ! そして奴を逃すな!」
 腕に支えられながら、メカトンケイルは走り抜けるトランペッターの背後に腕を飛ばした。
「トランペッターに意識を向けた時間だけ、チャンスを見つける筈! 新世界の委員なら!」
 同じ旅団の仲間を信じ、飛桜は分身と共に一つでも多くの腕を引き付けた。

「この隙に、一気に決着といきましょう」
 腕が減った隙をつき、マリアは突撃砲を撃ちながらタイラントを突っ込ませ、右腕に装備されたパイルバンカー【JRX-21-A“ライトバンカー”】をコックピットから少し下にずらして突きつける。
「空よりも上、宇宙を目指すため。私は貴方たちの上に行かせて頂きます。お覚悟を」
 ユーベルコード『JRX-21Y-A』を起動し、パイルバンカーを発射した。ガードしよう胴体についていた腕を持つ剣ごと粉砕し、杭は腰に当たって下半身を吹っ飛ばす。
「馬鹿な! 私のメカトンケイルがこうも一方的に!」
「確かに性能は高いようですが、AI頼りで性能を十分に発揮できていないようですね」
 冷静に欠点を指摘しながら、マリアは突撃砲を構える。
「だがまだ腕はある!」
 発射される弾を腕を身代わりにして防ぎ、ギュンター大佐は腕に持ち上げられて上半身だけの機体で戦闘を継続する。

「どれだけ数があっても、その攻撃は殱禍炎剣どころか、俺達すら倒せないぜ!」
 そこへセサミは【ストーム・ミサイル】を発射し、展開する腕を爆散させて撃墜する。
「今は足りなくとも、貴様等のキャバリアをここで入手し、次の戦いに備えればいい!」
 ギュンター大佐は残りの腕を近くに配置し、反撃に射撃を開始した。
「そうはさせない、勝つのは俺達だ! 残りの腕も全部吹っ飛ばす!!!」
 セサミはユーベルコード『コアブラスター・オーバーバースト』を発動し、人型に戻したクラージュ・リオンの胸部を動力炉に直結させてエネルギーをチャージし、コアを眩く輝かせると大口径ビームを発射する。進路上の腕を纏めて吹き飛ばし、光が過ぎ去った跡には腕の破片すら残っていなかった。
「馬鹿な!!」
 その圧倒的火力を見て、ギュンター大佐は信じられないと声を上げた。
「その火力があれば、殱禍炎剣を落とすのも可能なはずだ!」
「まだわからないのか? この程度じゃ殱禍炎剣は落とせないって言ってるんだよ!」
 ギュンター大佐の言葉を否定し、セサミはミサイルを撃ち込んでメカトンケイルを薙ぎ倒した。

「まだだ、殱禍炎剣を破壊するまで、私は倒れている暇などないのだ!」
 衝撃に頭を打ち額から血を流したギュンター大佐は、諦めずに機体を腕で起き上がらせる。
「そろそろ決めちゃいますよぅ」
 イーリスがブルーテイルから触手状の蔓を伸ばし、メカトンケイルに絡み付けた。
「離せ!」
 残った腕を集め、ブルーテイルを剣やハンマーを叩きつける。衝撃にブルーテイルがよろめくが、植物がすぐにその傷を埋めてどんどん緑に染まっていく。そして緑の部分からさらに蔓が伸びて拘束を重ねていった。
「なんだそれは! 生物兵器などありえんだろう!」
「そっちだって武器だらけ、ズルとは言わせませんよぅ」
 もはやキャバリアの能力ではないと顔を歪めるギュンター大佐に、イーリスは腕がいっぱいのキャバリアに文句は言わせないと反論し、ぐるぐる蔓を巻き付ける。
「化物対決にはちょうどいいんじゃぁないです?」
 腕の多い化物と、植物と同化した化物、ちょうどいい戦いだろうと皮肉ったようにイーリスは笑みを浮かべた。
「切り裂け!」
 剣を持つ腕が蔓に斬撃を浴びせるが、幾重にも重なる生きた植物は容易く切れない。
「絶好のチャンスね。ここで決着をつけさせてもらうわ」
「ええ、今です。決めちゃってくださいな、アイちゃん」
 アイオライトがリベルタスを加速させ、敵機の動きを封ずるイーリスが応援する。
「国の希望である私は、こんなところで負けられんのだ!」
 ギュンター大佐は残りの腕で銃撃や斬撃による迎撃を行う。
「そんな責任感はさっさと捨ててしまうのね。貴方に必要なのは、冷静な判断力よ」
 アイオライトは巧みにリベルタスを操り、ロックオンを掻い潜って射撃を避け、近づく剣やハンマーの攻撃をギリギリですり抜けた。
「私は空を! そして国の平和を守るのだ!」
 咆えるギュンター大佐は、強引に機体に付いた腕を動かし剣を振り抜く。
「守りたいなら、頭を冷やしなさい。この国は貴方の判断で滅びようとしているのよ」
 攻撃を回避したアイオライトは加速して真っ直ぐにメカトンケイルに突っ込み、今度こそブラストナックルを顔面の中心に叩き込んだ。
「これで頭もすっきりして冷えたわね」
「すっきりというか、頭が吹っ飛んでますねぇ」
 首がもげて頭が宙を舞う。それがイーリスの横を転がると同時に、英雄の意志も砕けたように機体が力尽きて周囲で支える腕と共に落下した。


●未来へ
 動かなくなったオブリビオンマシンからギュンター大佐が手動でハッチを開いて外に出る。その顔は、憑き物が落ちたようにすっきりして見えた。
「私は……焦っていたのか………」
 隣国との戦争が終わり兵士達は手に入れた平和よりも、これから自分達の居場所がなくなる不安を感じていた。それを何とかしようと他の目的を求めたのが最初の切っ掛けだった。
「大佐殿!」
「大丈夫ですか! ギュンター大佐!」
 傷付いた部下の兵士達が集まり、地上からギュンター大佐を見上げていた。
「ああ、大佐は生きておられる!」
「大佐殿がいれば、我等は何度でも戦える!」
 英雄であるギュンター大佐が生存していると知って、戦いに敗れた兵士達は活力を取り戻す。皆がもう一度戦えば勝てると信じていた。
「戦い続けていた者が、新たにいられる居場所。それは皆で見つけるべきだった……」
 そんな兵士達を見下ろし、ギュンター大佐の心に部下たちの未来を守りたいと思った気持ちが蘇る。オブリビオンマシンによって操作されていた心が正常に戻り、戦いへの衝動が抑えられ、落ち着いて状況判断できるようになっていた。そして戦闘中に語りかけられた猟兵達の言葉が脳裏に過ぎる。
「……諸君、今回の作戦は私の拙速であった。敗北したのは全て私の責任だ」
 自分を慕う部下達にギュンター大佐が語りかける。
「殱禍炎剣への攻撃は時期尚早だ。我等の空を支配する殱禍炎剣を落とすには、相応の準備が必要だ。焦れば今の我々のように事を仕損じる。これは私の判断ミスだ。皆、すまなかった」
 潔く己の失策を認め、深々とギュンター大佐が部下達に頭を下げた。
「大佐……」
「我々はずっと大佐殿についていきます!」
 自分達が完全に敗北したのだと飲み込んで兵士達は涙を流し、ずっと命を懸けて自分達を率い、戦場を駆け抜けてきた大佐を信じて声を上げる。
「いずれは殱禍炎剣に戦いを挑むだろう。だが今は牙を研ぐ時だ。新たに立ち上がる時まで、皆はそれぞれができることをして準備して欲しい」
「大佐!」
「我等が英雄に、敬礼!」
 兵士達は尊敬する英雄に敬礼を送り、いずれ再起する時を信じて大佐の言葉通りに準備しようと心に誓った。

 そんな様子を見ていた猟兵達は、これで殱禍炎剣への攻撃は阻止できたと安心し、いずれは彼らと共に戦う時が来るかもしれないと思いながらその場を離れ帰途につく。その後ろ姿にギュンター大佐は敬礼を送って見送った。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年06月19日


挿絵イラスト