0
銀河帝国攻略戦⑨ 疾風を穿て!

#スペースシップワールド #戦争 #銀河帝国攻略戦

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#スペースシップワールド
🔒
#戦争
🔒
#銀河帝国攻略戦


0





「な、なんだあれは!?」
「速すぎるぞ!」
 解放軍は帝国軍が用意したエンペライダーズと呼ばれる特殊部隊と戦っていた。
 戦っていた、というには少し一方的であろうか。
「だめだ、俺達の攻撃も全然通じやしない! うわああっ」
 乱れぬ動きとその機動力・攻撃力に解放軍の警備部隊は次々と倒れていく。文字通り玩具の様に倒されていく。
 倒されていく解放軍とは別に、最後尾に控えるこのエンペライダーズの集団の長はドミノの様に倒れていく解放軍を見て、ふふ、と笑みを抑えきれていない。
 手下のものとは風貌が異なりバイクに刺々しい装飾が煌めいているそれを巧みに動かし、次々と現れる解放軍たちに突撃する。
 解放軍の兵士の表情は絶望に染まっていた。例え勇気を出してこのまま突っ込もうが、大人しく移民船に閉じこもってようが、結末は同じなのではないのか。
「いや……ここで立ち止まるくらいなら……俺だって!」
「おい! 無茶するな--」
「っ……はああぁぁぁっ!」
 勇ましく飛び出した警備部隊の一人がその瞳に滴を浮かべながらエンペライダーズへと猛進する。しかしその攻撃はいともたやすく避けられ、しまいには帝国軍に囲まれてしまった。
 --せめて一人くらい。
 そう思った彼はふと後ろを見た。そこにあったのは煌めく無数の星々……ではない。
「う、嘘だ……」
 その瞳が最後に映した大量のエンペライダーズの乗った宇宙バイクの群れだった。


「さ、ちゃっちゃと説明するぜ」
 目の前に集まった猟兵達を前に綿貫・武蔵(羅刹の剣豪・f13777)が話し始めた。
「俺達の敵は『エンペライダーズ』という……簡単に言えばバイクに乗った質の悪い暴走族、みたいなもんだな」
 ただその中身は暴走族なんか比じゃないぜ、と言葉をつづけた。
「この移民船の警備部隊じゃ全く話にならないような強さのやつらだ。こいつらと戦えるのは解放軍の中で」
 武蔵は一つ息を置いた。
「猟兵だけだ」
 その言葉に猟兵達は息をのんだ。今猟兵達がやらなければ--。その先を考えてしまう。
「俺達が相手をするのはエンペライダーズの一集団だ。その中にはリーダー格が居てそいつがどうやら指揮をしているようだ。そいつさえ倒せば後は簡単だ」
 逆を言うならリーダー格が居るとなると統率のとれた集団、となる。
「さぁ、俺達の出番だ。もちろん、準備はできてるんだよな?」
 武蔵は猟兵達を戦闘場所へと送る準備を始める。それとともに親指を立てて猟兵達に見せた。それは『幸運を祈る』の意味だ。

「頼んだぜ、お前ら!」


荒木るんど
 こんにちは。荒木です。

 バイクに乗った奴らとの戦闘です。ここでなんとか勝利して次のステップを拓きましょう!

 ※このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
6




第1章 集団戦 『クローンライダー』

POW   :    スペーススタンピード
単純で重い【宇宙バイクによる超加速突撃】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD   :    インペリアルライド
自身が装備する【帝国製宇宙バイク】を変形させ騎乗する事で、自身の移動速度と戦闘力を増強する。
WIZ   :    サイキックバリアモード
対象の攻撃を軽減する【サイキックバリアモード】に変身しつつ、【宇宙バイク搭載の機銃】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

フルム・サーブル
帝国にも 珍走団は いるんだね (字余り)

乗り物というものは比較的かさばるから
僕はあまり好きではないんだよね、自力で飛べるし

機銃相手にするときは小さな体躯とオーラ防御、残像を活かして避けることに専念して
加速突撃で向かってきた個体を「妖精さんチョップ」で片づけていこう
「来る」とわかったら、力溜め・気合い・怪力を活かして少しでも威力増強
鎧砕きってバイクにも通用するかな…?

大きくて高速なものを、小さいものがゆっくりひらひら避けていくと
向こうとしてもモチベーションが下がると思うから、目立つようにして魅せつけてゆくよ



 宇宙を駆ける。
 猟兵達も解放軍から支給された二輪に乗り宇宙空間を疾く動いていた。
「帝国にも、珍走団は、いるんだね……字余りだね」
 そんな余裕とも思える雰囲気を醸してフルム・サーブルはエンペライダーズへと突撃していた。
 解放軍の移民船を発ってからすぐに敵は現れた。それは星々に似たような煌めき……ではなく星々を反射させたバイクだった。
 視界には十数にも及ぶ集団と、その奥にいるボス格と思しきバイク乗り――クローンライダーが映った。
「自力で飛べるから僕乗り物ってあまり好きではないんだけど……やるしかないね!」
 フルムは可愛らしい見た目とは裏腹に暴れ馬のようなその二輪を巧く操りクローンライダーを迎撃する。フルムはくるくると回りながらクローンライダーからの遠隔攻撃を避ける。体格の差で優劣を決めたのだろうか、クローンライダーたちはフルムを先に攻撃しようとフルスロットル全開でフルムへと突っ込んできた。
「なるほどね……はぁあああっ」
 フルムは加速したそのバイクの上で何も持たない手に力を溜める。フルムとクローンライダーが交錯したのは一瞬の出来事だった。秒にも満たないその瞬間。
「唐竹のように割れるがいい」
 フルムの後方へと進んだクローンライダーは一瞬のち、二つに断たれた。
 フルムのユーベルコード『妖精さんチョップ』。その名前とはうってかわってえげつない手刀打ちがクローンライダーを斬ったのだった。
「まだまだたくさんいるな……早く来るがいい」
 武人の様な口調で向こうに見えるクローンライダーへと言い放った。

大成功 🔵​🔵​🔵​

竹城・落葉
 既に倒されてしまった方もいるのだな……。ならば、我が仇を取ろうではないか!
 敵は暴走族さながらといった奴らだが、憎たらしい程に統率が取れているな。だが、人間は脳を用いて体を動かしているように、奴らもリーダーによって集団を動かしているに過ぎぬ。なら、指令系統を破壊する事で、その動き、止めてくれるわ!
 我は名物竹城を手に『支柱一閃』で切り伏せていくぞ。敵陣に暴走バイクさながらに突撃し、【早業】と【2回攻撃】で人を跳ね飛ばすかの如く倒していってやろう。相手が突撃してくるのなら、【残像】で避け、すかさず【早業】で両断してやろう。今の我は元武将の冷酷なる猟兵よ。貴様らを一人残らず殲滅してくれるわ。



 時同じくして疾く走る姿がまた一つ。
「今までの方々の仇……我が取ろう!」
 今までの犠牲者に思いを馳せ、すでに乗りこなしたその二輪をと、懐にしまった名物竹城を取り出し刃を向ける竹城・落葉であった。眼前に現れたのは両手では収まらない量のクローンライダー。
 もちろん落葉にもリーダー格の姿は見えていた。しかし手下に阻まれてその姿は遠い。
「暴走族さながら、といった奴らだが……憎らしいほどに統率が取れているな」
 唇を噛みながら突破口を探そうとする落葉。
「だが……奴らの動きもリーダーによるものに過ぎぬ。ならその指令系統を破壊してくれるわ!」
 二輪に跨り猛スピードで宇宙空間を駆ける。名物竹城を上段に構え、クローンライダーへと突っ込んだ。
 クローンライダーも負けじと宇宙バイクに搭載された機銃を落葉へと向ける。しかしその銃弾は落葉に当たる、と見せかけて宇宙空間のはるか向こうへと飛んでいく。
「残像に当てるとは……よっぽど目が悪かろう」
クローンライダーは動揺したその隙を落葉は見逃さない。手に持つ名物竹城を一閃、振り下ろした。
「――」
 ユーベルコード『支柱一閃』。サイキックバリアモードへと変化していたクローンライダーを真二つ、とはいかないまでも残り皮一枚ならぬ板金一枚というところまで切断した。あとはサイキックバリアモードで勝手に命を削るのを見遣るだけだった。
「今の我は元武将の冷酷なる猟兵よ」
 名物竹城を持ち次から次へと豪速で襲うクローンライダー達をすれ違いざまに斬りつけていく。倒れはしないもののその攻撃が致命傷であることには変わりない。
「貴様らを一人残らず殲滅してくれるわ!」
 突き進むはリーダー格のもと。落葉は疾く駆けた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

リステル・クローズエデン
ここで、好き勝手やらせるわけにはいかないのです。

宇宙バイク〈プロトコメット〉に騎乗し
『騎乗4、空中戦1、追跡1、逃げ足1、ダッシュ5、ジャンプ6』を駆使して
接近戦を行います。

相手の攻撃は『残像2、第六感8』も加えて回避。

こちらの攻撃は。
宇宙バイク=武器なので
【呪炎武装】『吹き飛ばし1、オーラ防御10、属性攻撃6』で
バイクそのものに赤きオーラを纏わせて、突進攻撃を行います。
なお、相手の攻撃に正面からぶつかるような真似はしません。
回避してから側面、あるいは上、下から行きます。
「呪炎武装には、こういう使い方もあります。」



「ここで好き勝手にやらせるわけにはいかないのです!」
 宇宙バイク『プロトコメット』へと跨り華麗に操るリステル・クローズエデンは赤に煌めく瞳を前方へと向けた。視線の先は今まさに形を変形させさらに動きのキレが良くなったクローンライダーだ。
 リステルはそれに物怖じはせず、プロトコメットをロデオの様に乗りこなす。
 動き回るクローンライダーの後ろをまるで蝶々の様に華麗に追う。しかしスピードは宇宙バイクを変形させたクローンライダーのほうが若干上手だったようで逆に背後に付かれてしまった。
「そんなもので、僕を倒すことはできないです」
 ぶわり、プロトコメットが真紅を帯びる。ユーベルコード『呪炎武装』。真紅は呪いの炎であり、それはリステルが許すまで消えない呪い。
「こういう使い方も、あります」
 その言葉をかき消そうとクローンライダーは自身の乗る帝国製宇宙バイクを超加速させ、突撃を試みる。しかし、突撃しようとした先でリステルはすんでのところで避ける。
「紅き呪い。切り裂く炎となれ」
 クローンライダーの上へと避けたリステルはプロトコメットに纏わせた真紅を敵に放つ。敵は炎を消そうとするが、その呪いの炎は消えない。どれだけ手で払おうと消えることは無い。
「さて、他の敵を倒すとしましょう」
 リステルは燃え盛る敵から興味を外すと、他の敵にターゲットを移した。

成功 🔵​🔵​🔴​

マヤ・ウェストウッド
「見なよ、坊やたち。マジのバイクってエのは、こう乗り回すのさ!」
・同じ宇宙二輪の騎手として共感が芽生えると同時に、対抗心が燃え立つ
・[ダッシュ]で敵機を追尾し、[騎乗]技能を活かして得物の熱線騎銃で攻撃を仕掛ける。[メカニック]知識に基づく[スナイパー]射撃で的確に撃ち落としてみせよう
・近接時はナイフで斬り付け、マフラーで巻き付けたり
・宇宙生まれのマヤにとって戦場は庭のようなもの。隕石やスペースデブリを潜り抜けるバイク航法は常識レベルの[世界知識]。[野生の勘]も相俟って攻守一体の高機動戦闘が展開できることを期待
・敵からの攻撃は[恫喝]で怯ませたり[オーラ防御]で遮ったり[激痛耐性]でカバー



 宇宙空間を走るクローンライダーの宇宙バイク。それは疾風の様な速さである。その速さと互角にきっちりと追尾しているバイクの姿があった。
「見なよ、坊やたち!」
 敵意、というよりもライバル意識であろうか。マヤ・ウェストウッド口に浮かんだ笑みはそれを伺わせた。
「マジのバイクってぇのはこう乗り回すのさ!」
 ギラギラと光らせた瞳、クローンライダーが見られるのは左目だけだが、は完全に敵に狙いを定めていた。ユーベルコード『ゴッドスピードライド』でマヤの乗る『魔導式航宙二輪エマニュエル・マギア』が 変形する。そしてその速さは疾風を超えた。
「随分ちんたら走ってんだねぇ、アンタ」
 互角の速さだったはずが完全に上回り、マヤはクローンライダーの横にぴったりとつける。クローンライダーがマヤを認識したときには既にマヤは器用にもその疾風の如きバイクの上から熱線騎銃を突きつけていた。
「ナイフも良いけど、やっぱりこっちで撃ち落とした方が……惚れるかい?」
 動作は一瞬、クローンライダーの顔面に攻撃は直撃し敵はのけぞるように体勢を崩しバイクから落車していった。
「ほら。どこからでもいいから、かかってきなっ!」
 マヤは自身を射線へいれようとする敵に向かって大きく叫ぶ。その気迫は敵を怯ませるには十分だった。

成功 🔵​🔵​🔴​

アーレイラ・モンクスフード
さてさて、少しばかり戦争のお手伝いを致しましょう。

「後方の軍勢でよく見たタイプの乗り物ですね」

ゆらゆらと近づき、遠距離攻撃の牽制っぽいものは、メイスでたたき落とすか回避し、必要あれば武器を銃形態に変形させ、射撃し気を引きます。

インペリアルライドで集団で突っ込んできたら
ユーベルコード発動

見せていなかった大鎌形態に武器を変形させ、なぎ払いの範囲攻撃で相手の速度利用し纏めて叩き斬ります。

敵が崩れたら、緩慢な動きを止めて一気にに突撃、駆けてなぎ払いながら進み、指揮官を探して切り込みます。

「彼女の正義は貴方たち許しはしないでしょう。私もまた過去から染み出た貴方たちの存在を許しはしません…さようなら。」


五十嵐・達也
集団の頭を倒す。合理的だな
被害を減らす為にも、成し遂げてみせよう
「数が多いならば、手数を増やすべきだろうな」
魔血錬成で私の装備している咎狩りの長銃を複製し、念動力で直ぐ側に浮かせる
敵リーダー目掛けて突撃しながら、念動力操作で銃を発射していこう
勿論狙いはリーダー、あるいはその障害となるクローンライダーだ
「汝らの咎は今穿たれん。抗う事能わず」
さあ咎狩りに行こう


神酒坂・恭二郎
やれやれ、これ以上の被害はいただけないな。
ここで本腰入れてやっつけるとしよう。

【口寄せ:星白鮫】で絵馬ホルダーからスペースシャークを転移させる。
宇宙を水中のように泳ぐこの機動性なら、連中のバイクにも引けは取らない。
鮫の背に飛び乗り手綱を掴むと、後は青いフォースを通したスペース手拭いに衝撃波を纏わせ、鞭のように、あるいは槍のように振るって敵を蹴散らそう。
伸ばした槍で串刺しに。
伸ばした手拭いで動きを封じ、戦艦の装甲でも噛み砕く宇宙鮫の咬合力でバイクを破壊しても良い。
連中を上回る機動性で、骨の髄まで恐怖を叩き込んでやろう。

※連携、アドリブ推奨




「これ以上の被害はいただけないが……これじゃあ埒が明かないな……」
 猟兵達の戦いを少し遠目から見て神酒坂・恭二郎は一つため息をついた。たしかに着々とクローンライダーを撃破していっているものの、やはりクローンライダーの数がまだ多い。ましてやリーダー格が残っているためにまだ統率のとれた行動をしているため、端的に言って効率が悪い。
「集団の頭を倒す。合理的に行こうか」
 素顔を仮面で隠した五十嵐・達也は眼を細めてほくそ笑む。達也の言う通り、指揮官の類を倒せば敵はバラバラになる、世の常である。
「まぁ、後方の軍勢でよく見たタイプの乗り物ですね」
 お手伝い、と表し宇宙バイクを乗りこなすアーレイラ・モンクスフード。ふふふ、と笑みには一体どのような感情が込められているのか、彼女自身にしかわからない。
 三人は標的をリーダー格へと定めた。先行した猟兵達のおかげで視界は随分良くなっていた。リーダー格への進路もはっきりと浮かんだ。
「それでは、参りましょうか」
 アーレイラが三人のうちの戦闘を走る。やや遅めの速度で走りつつ水晶で作られた儀礼銃へと変形させた愛用の武器で敵の方向へ牽制を撃つ。それは他の人々からの視線を一気にアーレイラへと向ける役割もあった。
 クローンライダーはそんな三人に気付き突進をしようと宇宙バイクを超加速させる。残ったクローンライダー達がこぞってこちらを向いている状況に、恭二郎の額に汗が浮かぶ。
「こっちも本腰入れて突っ込むとしようか」
 ユーベルコード『口寄せ:星白鮫』。恭二郎の持つ鮫印のスペース絵馬ホルダーから現れたのはスペースシャークだ。宇宙を水中の様に泳ぐ鮫にバイクが勝てるはずがない。そう踏んだのだった。
「急ぎの足にはこいつに限る。頼むぜ相棒」
 宇宙バイクから鮫へと乗り換えると鮫肌をそっと撫でる。もう片方の手に持つのは手拭いだ。しかしフォースの込められたそれは強度を持った正真正銘の武器だ。
「数が多いならば、手数を増やすべきだろう」
 同じ時に達也の周りに咎人を穿つための銃――咎狩りの長銃が浮かぶ。それも数本ではない。何本もの銃が達也の周りに浮き、そして全てが敵へと向いた。
「咎狩人の血は只の血に非ず。産めよ、増やせよ、血に満ちよ」
 ユーベルコード『魔血錬成』によって生み出された銃は達也の念力によって放たれる。それは一斉にリーダー格へと向かった。攻撃は手下に阻まれたものの、敵の統率に少しだけ乱れがでた。
「行きましょう!」
 アーレイラの言葉とともに三人の速度は加速した。


「開け! 天界の門! 来たれ邪悪なる者を滅ぼす陽光の力よ! 黎明たる雛菊の名の神よ、汝の正義を執行する熾烈なる焔を我が手に顕せ!」
 ユーベルコード『黎明神の紅炎』によりアーレイラの武器――大鎌へと変形させた武器に炎が纏う。上かの力を持ったそれを突っ込んでくるクローンライダー目がけて薙ぐ。薙ぐ。薙ぎ掃う。
 アーレイラの鎌をひょいと潜り抜けて恭二郎と鮫が彼女の先を行く。手に持ったスペース手拭いを時には鞭のようにしなやかに振るい、時には何もかもを穿つ槍の様に振るう。鮫の速度も相まって衝撃波を纏っているかのようだった。
 鮫も負けてはいない。何と言ってもその歯だ。一度でも噛まれれば逃げられない様な力を持つその歯で突っ込んできた敵をかみ砕き、そして壊していく。
「恐怖を骨の髄まで叩き込んでやろう」
 言う内にまた一人穿つ。
「俺はあんまり生とやらに拘ってるわけじゃあないんだが、お前さんたちには奪われたくないな」
そう吐き捨てると同時に、にやりと悪い笑みを浮かべ手拭いに刺さったそれをぽい、と宇宙空間に放り捨てた。
 二人よりも前にでた達也は猛威を振るっていた。念動力で操作された銃がリーダー格へと襲い掛かる。アーレイラと恭二郎のおかげでリーダー格を守る敵はほとんどいない。
 達也はリーダー格と進路を妨害する手下に向けて数えきれないほどの銃弾を浴びせる。一丁ならば道は拓くなかっただろう。しかしこれほどの量になってしまえば話は別だ。一体、また一体と銃弾の的となって散っていく。いつの間にか達也の前にいたのはリーダー格だけだった。
「汝らの咎は今穿たれん。抗う事能わず」
 全ての長銃がクローンライダーのただ一点を狙う。しかしやはりリーダー格、なんとかして避けようとインペリアルライドでその場から逃れようと画策した。
「銃には勝てないぞ、咎人よ」
 仮面の下から発する声はすでに勝利を確信していた。実際、銃は超速で逃げ切らんとしたリーダー格を貫いた。弾が一つであればかすり傷であるそれも、達也のユーベルコードの前では紙同然だった。
 リーダー格がただのガラクタと化す。
 それと同時に既に片手ほどの数しか残っていない手下の動きが一気に鈍くなった。
 何をどうすれば良いのか、果たしてわかっていないような動きだ。既に勝敗は目に見えていた。残りは残党狩りだ。
 猟兵達は最後の掃除、と武器を構え直した。
「さあ、咎狩りだ」
 達也のその一言と共に猟兵達は宇宙空間を駆ける。
 疾風の如く。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月06日


挿絵イラスト