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銀河帝国攻略戦⑨~エンペライダーズいちご味

#スペースシップワールド #戦争 #銀河帝国攻略戦

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●作戦概要
「みんな、宇宙戦争が新たな段階に入ったのよ!」
 美少女グリモア猟兵である湯上・アリカ(こいのか荘のアリカさん・f00440)は、そう言って説明を始めた。

 『解放軍』は、多くの民間人が居住する移民船団であり、大規模な艦隊戦の経験のない素人であり、この弱点を突く為に、帝国軍が用意したのが『エンペライダーズ』という特殊部隊なのだ。
『エンペライダーズ』は帝国最速ともいわれる宇宙バイク乗り達の部隊で、集団による高速かつ一撃離脱の攻撃を繰り返し、『解放軍』に損害を与え、撤退に追い込もうとしているわけです。
「つまり、『エンペライダーズ』を迎え撃つ事ができるのは、宇宙空間での高い機動戦闘力を持つ猟兵だけなのよ!」

●では今回の敵は?
「というわけで、今からみんなが行ってもらう敵を伝えるのよ」
 いったいどんな連中なのか……?
「『空飛ぶいちご味スパゲティモンスター』にとりつかれた宇宙バイクの群れなのよ!!」
 はい?
 あの、アリカさん、またですか?
「またこんな敵なのよ! なんでなのよ?!
 とはいえ、エンペライダーズの機動力と、スパゲティモンスターの気持ち悪さが合わさり最強に見える敵なのだわ……」
 ……そうかなあ?
「猟兵のみんなは、前に手にいれた特殊な宇宙服で、宇宙空間でも戦えるのよ。
 ライダーの機動力にも、スパゲティの臭いにも負けないはずなのだわ!」
 あ、宇宙空間でもいちごの臭いはするんですね……すごいなあ……。
「とにかく気をつけていってくるのだわ!」


雅瑠璃
 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。

 こんにちは、またはこんばんは。雅です。
 なんでこのシナリオ設定でこれを引いてしまうのか不思議でしかたありませんが、出てくる以上は仕方ないですね。

 というわけで、宇宙バイクに絡み付いて、その機動力をいかして襲ってくるスパゲティモンスターを退治してください。
 こんな敵でも、カッコよく宇宙戦争できるはずです!
 プレイングお待ちしてます。
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第1章 集団戦 『空飛ぶいちご味スパゲッティモンスター』

POW   :    いちご味
【鼻腔をつく爽やかないちごの香り】が命中した対象を爆破し、更に互いを【味の固定概念への疑問】で繋ぐ。
SPD   :    できたてパスタぁ!
【汁気を出すことで】、自身や対象の摩擦抵抗を極限まで減らす。
WIZ   :    空を飛ぶ
空中をレベル回まで蹴ってジャンプできる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●ヒャッハーするスパゲティ
 宇宙空間を宇宙バイクが飛び回る。
「ヒャッハー」
「ヒャッハー」
「ヒャッハー」
 バイクの上には、うねうねと動く気味の悪い赤っぽい触手っぽいナニカがとりついて蠢いており、何故かヒャッハーヒャッハーと音をたてている。
 声とはたぶん違う。
 元々のライダーの掛け声を、オウムのように繰り返しているだけなのだろう。
 そんな不気味なライダーが、解放軍に向けて迫っていた。
「ヒャッハー」
「ヤッチマエー」
「ショウドクダー」
 まるで、元のライダー達のように、傍若無人にいちご味の触手を振り回して暴れまわりながら……。
白金・ジュン
WIZ判定

スキル
勇気2、気合い2、援護射撃2、属性攻撃1

行動
ユーベルコードを発動させ呼び出したゴーストを
「衣装変更:勇気の真紅」で炎属性に変更
辺りを飛び回るスパモンに移動方向を限定させ
追い込むように炎を放つ
敵がまとまったところを融合させた炎で一気に焼き尽くす

セリフ
・戦闘前
上下すらあやふやっていうのにも早く慣れないとな……
しかしヒャッハー言ってるイチゴ味って馴染みがある気がする(ぽつりと)
・戦闘開始
来い、ピュア・ホワイト!
それから、ドレスチェンジ・マゼンタだ!


モティアナ・クロスウィート
「これでイチゴ味のお餅だったらやばかったもちぃけど」
パスタなら襲るるに足りないもちぃ
(ここから真剣モード)
「さぁ、どこからでもかかってくると良い」
来なければ挑発
「イチゴパスタなどお餅の足元にも及ばぬということを知るといいのだ」
「ここは私が無敵城塞で防ぐのだ。おぬしらはその内に攻撃を!」
本質は不定形生物なのでもみくちゃにされても堪えません
ビジュアル的にアレな感じになっても当人は無頓着
「今ならわたしに些少の攻撃は効かぬ。わたしごとでも構わぬ攻撃を!」
「効かぬ! あの日の約束がある限り、わたしは――」
「ぬうう、効きはしないが……においがっ」
「まだまだっ! わたしは退かぬっ! というか退けぬっ!」


リサ・ムーンリッド
一体何なのだろうね、あれ
自己増殖する物は確か、昔に研究したことがあるテーマだが…試作薬を何処かで無くしてそれっきりなんだよなあ…

それはそうと、だ。さてさて、働こう
●戦闘
直接戦闘は不得意なため【レプリカクラフト(錬金術)】を活用しよう

太陽のような恒星があればコレを試したい。
反射率の高い金属である銀のみで、角度調整できる凹状のものを精巧に生成。光を反射&集積させて敵を焼こうと思う。
理論上は6千度に達するコレに耐えられるかな…?フフ…実験開始だ!

あとポリアクリル酸ナトリウムの粉末も何度もぶちまけよう。
オムツにも利用される優れ物だ!すぐさま汁気を吸収し、粉を浴びるほどに固まっていくぞ。ハハハハ!



●スター☆トゥインクルマジピュア
「ヒャッハー」
「オブツハショウドクダー」
 宇宙空間を、器用にパスタの触手でバイクのハンドルを握ったスパゲティモンスターの暴走族が飛び回っている。
 うん、書いてて筆者にも意味が分からない。
 とにかくそんなわけのわからない存在が、機械的にそれっぽい音を発しながら、パラリラパラリラとやってきた。

 まずそれを出迎えに飛び出してきたのは、少年が1人と女性が2人。
 猟兵達は透明で行動を阻害することのない極薄の宇宙服を手に入れている。そのため生身同様の見た目で宇宙空間に飛び出しても平気なのではあるが……。
「上下すらあやふやっていうのにも早く慣れないとな……」
 少年……白金・ジュン(魔法少女使い・f05521)が言うように、宙間戦闘に関してはまだ慣れも必要だろう。
「それはそうと……ヒャッハー言ってるイチゴ味って馴染みがある気がする」
 余談だが、彼の所属している旅団の一つは『世紀末十字寮イチゴ味』といいます。いえ、特にこれからのお話には関係ないんですけどね?

「一体何なのだろうね、あれ」
 空飛ぶスパゲティモンスターを見て学術的な興味を沸かせているのが、女性のうちの1人、リサ・ムーンリッド(知の探求者・エルフの錬金術師・f09977)だ。
「自己増殖する物は確か、昔に研究したことがあるテーマだが……試作薬を何処かで無くしてそれっきりなんだよなあ……」
 ……あの、まさかとは思いますけど、このスパゲティモンスター、貴方のそれが大元だったりしませんよね??
 いや、まさかね……。

「イチゴかぁ……これでイチゴ味のお餅だったらやばかったもちぃけど」
 そんなことを言うのは、もう1人の少女の方。少女というか、少女の姿をしたブラックタールではあるが、モティアナ・クロスウィート(ブラックタールのパラディン・f02000)である。
 相変わらず餅にぶれないモティアナであった。
「パスタなら襲るるに足りないもちぃ」
 そんなお気楽な口調から一転、ここから真剣なバトルモードにチェンジする。
「イチゴパスタなどお餅の足元にも及ばぬということを知るといいのだ。
 さぁ、どこからでもかかってくると良い」
 ……言葉遣いは変わったけれども、言ってる内容はあまり変わっていない気がする。

「ヒャッハー」
「オモチハショウドクダー」
 相変わらず機械音声のようなヒャッハーとともに、そんなモティアナに近付いてくる。微妙に台詞が変わっている気もするが、気にしてはいけないだろう。
 パスタの腕を伸ばし、いちごの香りをまき散らしながらモティアナを捕まえようとする。が。
「効かぬ! あの日の約束がある限り、わたしは……」
 パスタがうねうねと裸にしか見えないモティアナに絡みつく絵面は、正直かなり倫理チェックはいりそうな絵面ではあるが、そこはブラックタールの不定形の身体でたまたま少女の形をとっているだけといえなくもないモティアナであるゆえ勘弁してほしい。本人もその方面には無頓着だし。
 ちなみに約束というのは、初めての友達との約束の事だろうが、それについては今語ることではないので割愛する。
「ここは私が無敵城塞で防ぐのだ。おぬしらはその内に攻撃を!」
 スパゲティライダーズの集団に絡みつかれながらも、モティアナは【無敵城塞】の超防御モードになって耐える。
 そして仲間たちに攻撃を促すのだった。
「今ならわたしに些少の攻撃は効かぬ。わたしごとでも構わぬ攻撃を!」

「え? いいのかい? そいつは助かるよー」
 自分ごとというモティアナの言葉に、リサは助かるとばかりにあっさりと受け入れて、攻撃の準備をしていく。
 何をしているのかというと、【レプリカクラフト(錬金術)】を使い銀を錬成、それを凹面状へと変形させていく。そう、古代ギリシャの学者アルキメデスの熱光線を再現するかの如く。
「ふふふ、さぁ、実験を始めようか」 

 一方のジュンの方は、いいのかなぁ、と首をひねりながらも、戦闘準備として魔法少女の霊を召喚する。
「来い、ピュア・ホワイト! それから、ドレスチェンジ・マゼンタだ!」
 勇ましい言葉と共に白い少女の霊がジュンに憑依し、ジュンの姿が魔法少女に代わっていく。最初は白いドレスの姿。そして【衣装変更:勇気の真紅(ドレスチェンジ・マゼンタ)】の掛け声とともに真紅の衣装へと。
 普段純白の魔法少女が光なら、真紅のフォームは炎。
 奇しくもリサ同様の手段を考えていたようだ。

「ぬうう、効きはしないが……においがっ。
 2人とも攻撃はまだか……え? えっ?」
 パスタにからめとられ、いちごの香りに四苦八苦していたモティアナが、攻撃を催促しようと2人の方を見て、目を点にした。
 リサの凹面鏡は、最も近い恒星の光を集めようと角度調整をしており、炎の魔法少女となったジュンは宇宙空間でも燃え盛る巨大な炎を今まさに解き放とうとしていたからだ。
「ま、まって、それは無敵城塞でもちょっと……」
「マゼンタの炎で一気に焼き尽くす!!」
「実験開始だ。理論上は6千度に達するコレに耐えられるかな……?」
 ジュンから放たれた炎と、リサの凹面鏡で収束された熱線が、モティアナの周りに絡みついていたヒャッハースパゲティたちを一気に焼き尽くしていった。
 中で無敵城塞で耐えていたモティアナごと……。
「熱いっ! けどわたしは退かぬっ! というか退けぬっ!」
 ……あ、無敵城塞で耐えることができているみたいです、はい。

「死ぬかと思ったもちぃ?!」
 周辺のスパゲティモンスターが宇宙バイクごと燃え尽きて、無敵城塞を解除できたモティアナは、ジュンに詰め寄っていた。
「だ、だって、わたしごとでも構わぬって……」
「限度があるもちぃ?!」
「ご、ごめん……」
 見た目が裸の少女なので、詰め寄られると視線に困るジュンである。自身も魔法少女姿とはいえ、心は少年ゆえに。

 ちなみにもう1人の当事者のリサさんがどうしているかというと。
「オムツにも利用される優れ物だ! すぐさま汁気を吸収し、粉を浴びるほどに固まっていくぞ。ハハハハ!」
 まだ若干残っていたスパゲティモンスター相手にポリアクリル酸ナトリウムの粉末をかけたりと、まだまだ実験を続けていたのでした。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

セナ・レッドスピア
相手がなかなかにあぶない雰囲気ですけど、
状況が状況ですし、負けないように頑張らないと…!

相手は高度な知識や操縦技術はなさそうなのですが、
油断はし過ぎず、移動ルートを上手く読んで、突撃の直撃を避けつつ、
迎撃するように槍で攻撃!

攻撃による吸血がある程度できたら、「血力励起」を発動!
引き続き突撃を避けつつ、そこにぶつけるように
ダッシュ突きを叩き込みます!
「読めたっ!一気に決めます!」

万が一捕まっちゃったら、
左手の刻印『血は血へ』を起動させて攻撃して、抵抗を試みます
「あっ、しまっ…!今、別のが突撃して来たら…きゃうっ!?」
「は、やく…離れ、て…っ!」

そこに本当に別のが突撃してきたら急いで回避!



●ヒャッハーな触手プレイ?
「ヒャッハー」
「オンナダー」
「オソエー」
 宇宙バイクで疾走するスパゲティモンスターは、単独で宙域に飛び出していたセナ・レッドスピア(blood to blood・f03195)を狙って襲いかかってきた。
「相手がなかなかにあぶない雰囲気ですけど」
 とはいえ、スパゲティモンスターにはそんな欲とか自我はない。発している音声にはたぶん意味はないだろう。たぶん。
「まあ、状況が状況ですし、負けないように頑張らないと……!」
 そう言ってセナは敵の動きを観察する。
 所詮はスパゲティモンスター。高度な知識や操縦技術はないだろうと予想しつつも、油断せずに移動を読んで突撃は避けつつ、槍で迎撃していく。
「ヒャッハー」
「あー、五月蝿いっ」
 槍で突き、薙ぎ払うごとに宇宙に飛び散る赤い液体。
「吸血を……ってこれ、イチゴソースかな……?」
 攻撃を繰り返して返り血(返りソース?)を浴びつつも、これは吸血になるんだろうかと疑問に思ったのがまずかったか、セナは突進してくるスパゲティを避け損なってしまった。
「あっ、しまっ……!今、別のが突撃して来たら……きゃうっ!?」
「ヒャッハー」
「オソエー」
「この……離し、て……」
 セナに絡み付く赤い触手(スパゲティ)と濃厚な臭い(いちご味)が何となく嫌なものを連想させる。
「は、やく……離れ、て……っ!」
 だが、セナの抵抗の意思が、左手に刻まれた対融血体刻印『血は血へ』を目覚めさせ、自分に絡み付くスパゲティを血に変えて取り込んでいき、それにより、【刻印覚醒「血力励起」(ドライブエフェクト・ブラッドアウェィクニング)】は発動した。
「きた……! よし、これで一気に決めます!」
 強化されたセナは、絡みついていたスパゲティを一気に引きちぎると、そのまま槍を振り回して、一気にスパゲティを切り刻んで宇宙の塵へと変えていくのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

月山・カムイ
ま・た・かっ!
まぁあれですね、宇宙バイクでしかも宇宙服着ている訳ですから、あの匂いとは縁がない……え、するんですか? 匂い
とりあえず、アレだけを斬れば宇宙バイクの鹵獲も可能でしょうかね?

自前の宇宙バイクZX650を駆って戦う
やるべき事はヒット・アンド・アウェイによる攻撃ですね
互いに高速戦闘となってしまいますが、自前の宇宙バイクという有利部分
相手の攻撃を見切ってカウンターで切り刻んでやりましょう

私のバイクを奪うべく飛び移って来る可能性もありますが
こちらからすると、接近戦が主な攻撃手段なのでかかってこいって奴ですね

しかし、本当に宇宙空間でこの匂いはなんとかなりませんかねぇ?
口直しにコーヒーが欲しい


苧環・つづら
……アレは寧ろ人型クローン相手より与し易い姿だわ、アタシの場合。
ほらUDCアースのオブリビオンって……色々と……精神攻撃系外見で……

まあそんな事は置いといて放っとくと素早いし五月蝿いしさくっと駆除してしまいましょ。
本職ライダーさん達には全く及ばずとも撹乱位は出来るかしら?
荒事だけど今回はアタシが出るわ。バイク操縦もあるし。

サモニング・ガイストもバイクに乗っけて炎とアタシの衝撃波で狙い撃ち、
すれ違いざまに槍とマヒ攻撃・鎧無視攻撃も。
向こうの攻撃は頑張って見切るしか無いわよね……無茶は禁物。
周囲の傭兵さん達が危なそうなら迷わず援護。
飛ばされてる人や負傷者の回収とか連携とか、出来る事はしなくちゃ。



●ライダー対決
「ヒャッハー」
「カットバセー」
 宇宙バイクを駆って飛び回るスパゲティモンスターの前に、同じく宇宙バイクに乗った猟兵が現れる。
 うち1名は、なんとなく、呆れたような、疲れたような顔をして。
「ま・た・かっ!」
 月山・カムイ(絶影・f01363)である。
 実は彼は、今回の戦争において、こことは別の戦場でもスパゲティモンスターと戦ってきたばかりなのだ。
「まぁあれですね、宇宙バイクでしかも宇宙服着ている訳ですから、あの匂いとは縁がない……」
 そうまで言ったところで漂ってくるういちごの匂い。宇宙空間なのに、このいちごの匂いはモンスターのユーベルコードなので仕方ない。
「……するんですか、匂い」
 するんです。残念ながら。
「まぁ、匂いはともかく、アレは寧ろ人型クローン相手より与し易い姿だわ、アタシの場合……」
 そんなことを言っているのはもう1人の方。苧環・つづら(残響にて紡ぐ円環・f06155)という、一見女性のようにも見えるが中性的な、というかオネエ的な雰囲気の男性だ。
「ほらUDCアースのオブリビオンって……色々と……精神攻撃系外見で……」
 スパゲティモンスター自体も、割とそっち系の見た目のような気がするんですが、どうなんでしょうね?
「まあそんな事は置いといて。放っとくと五月蝿いしさくっと駆除してしまいましょ」
「……アレだけを斬れば宇宙バイクの鹵獲も可能でしょうかね?」
「んー、できるかもだけど、アレに乗りたいかしら?」
 カムイのふとした思い付きに対し、つづらはそう言って、スパゲティモンスターが取り憑いているバイクを指さす。
 イチゴソースでべっとり。
「あー……まぁ、普通に倒すか」
 というわけで、宇宙バイクに乗る2人が、宇宙バイクについているスパゲティモンスターの群れへと突っ込んでいった。

 愛用の宇宙バイクZX650を駆って戦うカムイは、ヒットアンドアウェイによる高速戦闘を挑んでいた。
 パラリラパラリラ。
「ヤッチマエー」
「ヒャッハー」
「ウバッチマエー」
「前の時はこんな声聞こえなかった気がしますが……まぁ、喋ろうが何だろうが関係ないですね。カウンターで切り刻んでやりましょう」
 奇声のような音を発しつつ、今度はカムイのバイクにも取り憑こうとしているのか、パスタの麺を伸ばして接近してくるスパゲティモンスターに対し、以前もやったように、すれ違いざまのカウンターで【無響剣舞・絶影(アウトレイジ・ソードダンス)】を発動、スパゲティを切り裂いていく。
「その攻撃はもう見切っています」
 静かにそう言い放ちながら、瞬く間にスパゲティを微塵切りにしていく。
「むしろわざわざ近付いてきてくれるのはありがたいですよ」

「本職ライダーさんには及ばずとも、撹乱くらいは出来るかしら?」
 普段は、戦闘時になるとつづらではない女性人格が浮かび上がってくる多重人格者なのだが、今回はバイク操縦もあるためか、つづらのままでの戦闘になっていた。
 カムイほどのライダーテクではないかもしれないが、こちらもどうして負けず劣らず、【サモニング・ガイスト】によって召喚した古代の戦士とタンデムして、スパゲティモンスターバイクと並走する。
「ヒャッハー」
「ヒャッハー」
「あんなの相手でも……無茶は禁物」
 濃厚ないちごの香りとともに伸ばされてくるパスタの麺を頑張って見切りつつ、すれ違いざまに古代の戦士が放つ炎とつづら自身の放つ衝撃波で狙い打っていく。
「アタシも出来る事はしなくちゃね」

 2人はそうして、宇宙バイクを駆り、スパゲティモンスターを狩っていく。
「そちら危なげはなさそうね……援護は必要ないかしら?」
「そっちがそうやって撹乱してくれてるだけでも、十分援護になってますよ」
「ならよかった」
 結果、特に危なげなくこの宙域を制圧していったのだった。
 ただ……。
「しかし、本当に宇宙空間でこの匂いはなんとかなりませんかねぇ?
 口直しにコーヒーが欲しい……」
 しみつくいちごの匂いだけはどうしようもなかったとか……。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ネウィラ・カーレンベート
[SPD]
民間人を襲うなんて卑怯極まりないですね。
いちご味スパゲティというと、個人的にアレな記憶が蘇りますが…今回は大丈夫、真面目に頑張りますよ!

相手の攻撃こちらは〈見切り〉で回避することを試みつつ、[マジア・カーレンベート]から生み出す魔法の〈誘導弾〉で確実に当てていきます。
「そちらが高速で行き来するなら、こちらは追撃するまでです!」

もし避けきれないような軌道で襲ってきたら、咄嗟に《炎神使役》で召喚した炎神に反撃してもらえればと。
「ありがとうございます炎神さん…!」

※他アドリブ可です


刑部・みさき
はわ、ホントにうちゅーのタコさんだっ♪
ひゃっはー☆…ひゃっはーって、なに?

あ、そだそだっ
あまいタコさんってうちゅーとんでるし、
イルカさんみたいにわっかくぐれるのかな?
よい、しょっと…はいどーぞっ♪

●戦闘
両腕の『キラキラしたうでわ』から
《イルカさんのだいすきなもの》を形成して射出
『念動力』による『スナイパー』ばりの精密な弾道で
湧き出るパスタを「タコわさ」の如くブツ切り
(でも『野生の勘』が働いたので絶対に食べない)

●挙動
やはり無垢・無邪気
色と形の為かスパモンを「あまいタコさん」と誤認
ただ(人魚として触手生物に一家言あるのか)
「でもでも…わたし、イカさんのほうがもっとスキ♪」と
にっこり笑顔で辛口評価


ヴェール・フィエーニクス
ま、またうねうね襲来、です!?
これはひょっとしてアリカさんがうねうねに狙われる兆候だったりするのでしょうか…?
しかもあぶなさパワーアップしてますし、アリカさんや解放軍の人がやられちゃわないよう、私もまた頑張ります、です…!

相手のスピードがかなーりのものみたいですが、
攻撃してくる時はこちらへ向かってくるタイプみたいですし、
それを逆利用して、回避しつつすれ違いざまに「差し伸べる、救いの手」で
迎撃カウンターを狙います

また、複数のうねうねバイクがやって来たら、
上手く引き付けてギリギリ回避して、バイク同士の激突同士討ちも狙います
「挟み撃ち…!でもあのスピードなら小回りは効きづらいはず…だったら…!」



●恋華荘はスパゲティに負けない
 猟兵たちの活躍によって、ヒャッハーなスパゲティモンスターはだいぶん数を減らしていった。
 あと残っているのは、彼女たちが戦っている一帯くらいだ。
「はわ、ホントにうちゅーのタコさんだっ♪」
 スパゲティモンスターをタコ認定してるのは、刑部・みさき(おひさまのゆりかごぷかぷかまぁめいど・f05490)である。決して幼くはないはずなのだが、思考は幼女同然のような……。
 ちなみに彼女自身は人魚のキマイラゆえに、海産物や触手には一言あるのか、続けてこんなことを言った。
「でもでも…わたし、イカさんのほうがもっとスキ♪」
 ニッコリ笑顔でのダメ出しだが、その差はいったい何なのだろうか……謎である。
「いちご味スパゲティというと、個人的にアレな記憶が蘇りますが……今回は大丈夫、真面目に頑張りますよ!」
 もう1人、この中では最年長のネウィラ・カーレンベート(銀の矢・f00275)はそうやって自分に言い聞かせるかのように気合を入れる。
 ちなみに個人的にアレな記憶というのは、ヴェールとは違ってこの戦争中の話ではないが、以前にもスパゲティモンスターと戦ったことがあるからだろう。詳細については語るまい。
「ま、またうねうね襲来、です!?」
 最後の1人は、メンバー中最年少の彼女。こちらもまた、前にもこの戦争の中でスパゲティモンスターと戦ったことのあるヴェール・フィエーニクス(「涙を拭う手」のアサシン・f00951)である。
「でも、こう、うねうねばかりだと……これはひょっとしてアリカさんがうねうねに狙われる兆候だったりするのでしょうか……?」
 ここに送り出してくれたグリモア猟兵の事を想い、そんな不吉なことを考えてしまうヴェールであった。
 この3人は、3人ともそのグリモア猟兵とも同じ『恋華荘』という女子寮で暮らす仲間である。
「ひゃっはー☆……ひゃっはーって、なに?」
「な、なんでしょう……なんだかあぶなさパワーアップしているような……」
「ともあれ、民間人を襲うなんて卑怯極まりないですね」
「はい、アリカさんや解放軍の人がやられちゃわないよう、私もまた頑張ります、です……!」
 そうして、3人は連携して敵群へと挑んでいく。

「ヒャッハー」
「オソエー」
「オンナダー」
 奇声をあげながら、宇宙バイクのスピードでスパゲティモンスターが迫ってくる。
 敵が高速ゆえに、ネウィラもヴェールもまずはその動きを見切ってかわすところから始めるのだが……みさきだけは少し違った。
「あ、そだそだっ。あまいタコさんってうちゅーとんでるし、イルカさんみたいにわっかくぐれるのかな?」
「みさきさん、何を……?」
「あぶない、ですっ?!」
 迫りくる宇宙バイクスパゲティの前で動きを止めたみさきは、おそらく本人にしかわからない理論で思い付きを実行する。……うん、スパゲティモンスターを見て、イルカを思い浮かべる思考はよくわからない。
 が、使われたユーベルコード自体は、割と理にかなっていたのだった。
「きーらきら、ふーわふわっ☆ あのこたちみたいに、くぐってみるっ?」
 両腕の『キラキラしたうでわ』から、【イルカさんのだいすきなもの(オーシャン・クルセイダーズ)】によって生み出された青い光のフープを射出。それは正確に向かってくるスパゲティモンスターの前に置かれていき。
「よい、しょっと……はいどーぞっ♪」
 まるでイルカの曲芸のように、フープの輪の中をスパゲティモンスターがくぐっていった。否、正確にはくぐらされた。
 そして輪の中をくぐる瞬間、輪が動き出し、パスタをブツ切りにしていく。
「えへへ、しっぱいだね。ざんねーん。
 んー、このタコさんはたべられないかなー」
 野生の勘が働かなくとも、こんなもの食べてはいけませんからね?

「ふわぁ……みさきさん、すごいですっ」
「私達も負けていられませんね」
 先ほどバイクの突進を避けた際に、ネウィラとヴェールは、みさきとは少し離れてしまい、そしてパラリラパラリラうるさいバイクに周囲を囲まれてしまっていた。
 だが、みさきの活躍に触発された2人もまた、ユーベルコードを使用する。
「スピードがかなーりのものみたいですが、向かってくるならそれを逆に利用します、ですっ」
 ヴェールは、敵の突進をギリギリまで引き付けて回避すると同時に【差し伸べる、救いの手(アサシンズ・ティアー)】を使い、手にした刃『アサシンズエッジ』によるカウンターで迎撃していく。
「あぶないっ!」
「えっ、挟み撃ち……!?」
 カウンターで迎撃していたヴェールだが、そんな彼女を狙ってスパゲティモンスターが左右から同時に迫ってきた。
「魔神よ……いでませ!」
「きゃうっ?!」
 咄嗟にネウィラが【炎神使役(カウサテュ・エフリ)】にて魔神を召喚し、迫ってくる1体を攻撃させ。
「いるかさーーん!」
 ヴェールを挟み込もうとしたもう1体も、みさきの光のフープが飛んできて切り裂いていく。
「助かりました、ですっ」
 2人の援護でいったん窮地を脱したヴェールだが、さらに彼女を狙ってスパゲティモンスターバイクが挟み撃ちを仕掛けてきた。
「また来ましたよ?」
「今度は大丈夫、です。あのスピードなら小回りは効きづらいはず……だったら……!」
 けれども、先ほどの経験でタイミングを掴んでいたヴェールは、今度は助けなしでもぎりぎりまで敵を引き付けて……。
「ヒャッハー」
「ヒャッハ…」
 どごーーーん!
 同士討ちを誘い、2騎の宇宙バイクが衝突し爆発した。
「これでよし、ですっ」

 このように3人は連携して次々とスパゲティモンスターバイクの数を減らしていく。
 僅かな残りは、この宙域を離脱しようとしたが……。
「あ、にげてくよー?」
「なら、こちらは追撃するまでです!」
 それもネウィラが許さない。家に代々伝わっているという秘蔵の魔導書『マジア・カーレンベート』から生み出された魔法の誘導弾が、離れようとした宇宙バイクを確実に迎撃していった。
「わたしもー♪」
 みさきも光のフープをまるでスナイパーのように飛ばし、離れようとしたスパゲティモンスターを切り裂いていく。
 気が付いたら、もうこの宙域からスパゲティモンスターは消え去っていた。
「これで、全部、でしょうか……?」
「みたいですね」
「わーい。おつかれさまー♪」

 3人のいるこの辺りだけではない。
 この辺りのすべての戦場からスパゲティモンスターは倒されている。
 かくして猟兵達の活躍によってエンペライダーズいちご味は全滅し、『解放軍』の宇宙船は守られたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月08日


挿絵イラスト