6
大祓百鬼夜行④~激戦! さんもと親分さん!

#カクリヨファンタズム #大祓百鬼夜行

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#カクリヨファンタズム
🔒
#大祓百鬼夜行


0




●マヨヒガの中で
 カクリヨファンタズム。UDCアースから遠い果てにある東方親分『山本五郎左衛門(さんもとごろうざえもん)』の住まい、通称『サンモトのマヨヒガ』。
 このマヨヒガの中心にある大広間で、山本五郎左衛門は腕組みしながら待っていた。
「さすが猟兵さんたち。ちゃんとここまで辿り着いたにゃ」
 4本ある尻尾を嬉しそうにふりふりする姿は、バトルものにおけるライバルを待つ敵役以外の何物でもない。
 だが、ここで手を抜くことは許されない。

(儂ら親分衆が全力で戦って、そして倒されることで大祓骸魂への道が開かれる……)
 つまり、幽世の親分たちと真正面から激突して、猟兵たちが勝利することができれば。その分、大祓骸魂の虞(おそれ)を和らげることが出来る。それこそが大祓骸魂に続く雲の道を作るための『必須条件』なのだ。

 ゆえに山本親分に抜かりはない。既に手下衆である大量の妖怪軍団をマヨヒガの中に招き入れてある。
「猟兵さん、それでは殺らせていただきます!」

 ちゃららーん、ちゃららら~~ちゃららーん♪(某必殺のテーマ)

「マヨヒガちょっと待つにゃ!? それ闇討ちしてるにゃ!?」
 突如流れ出す(マヨヒガが勝手にした)音楽。そして即ツッコミを入れる山本親分。
 さっき真正面からって言ったばかりでしょ!
 若干しょんぼりした雰囲気がマヨヒガから放たれる。
「まったく……」
 ふぅ、とひと息ついて山本親分が改めて玄関の方を向き直って腕組み直立。
「さぁ猟兵さんたち! いつでもお相手いたしやしょう!」

 ちゃーちゃーちゃー、ちゃちゃちゃ、ちゃちゃちゃ、ちゃーちゃーちゃー♪(某将軍のテーマ)

「マヨヒガそれ儂ら勝っちゃうやつにゃ!?」
 もう一回慌ててツッコんだ山本親分さんでした。

●グリモアベースにて
「も……ふ……」
 緋薙・冬香(針入り水晶・f05538)は予知で見えた山本親分のもふもふ具合にノックアウト寸前であった。可愛いよね、山本親分。
 それはさておき。
 どこか憎めない山本親分であるが、戦闘となればガチで仕掛けてくる。
「予知の内容を見て気付いたかもしれないけど、山本親分さんは骸魂の影響を完全に抑え込んでいるの」
 ゆえに戦闘も全て山本親分の意志によるもの。
 骸魂を取り込んで増した力を、いつも通りの冷静な思考で繰り出してくるのが山本親分である。
 その山本親分の戦い方だが。今の山本親分は『威風形態』と呼ばれるカリスマ特化型だ。
 自身が持つ懐刀や長い爪、時には猫の脚力を使って攻撃してくるが、一番特徴的なのはマヨヒガの中まで引き連れてきた自身の妖怪軍団を使って攻撃を仕掛けてくること。
「戦闘が始まれば山本親分さんの号令で手下衆が駆けつけてくるわ」
 有象無象と侮るなかれ、数は力である。攻防に手下衆を使ってくる山本親分との戦いは一筋縄ではいかないだろう。
「それをしのぎつつ、山本親分さんに攻撃を加えていくのが大事なポイントよ」
 そしてそれを続けていけば、必ず勝機が見える。

「山本親分さんと相対するのはマヨヒガの大広間になるわ」
 大広間では戦闘の邪魔になるようなものはないし、戦闘の余波でマヨヒガが壊れたところで怒られはしない。マヨヒガはちょっと泣くかもしれないが。まぁ仕方ないよね。
「他のオブリビオン化の例に漏れず、山本親分さんも倒すことで骸魂から解放できるわ」
 だから間違っても存在を消滅させたり、異空間に放り出したりしないように。きっちりダメージを与えていくのが最適解と言えよう。
「それじゃ思う存分もふ……じゃなかった、戦ってきて。任せたわ」
 そう言って冬香は猟兵たちをマヨヒガの前まで転送するのであった。


るちる
 まいどお世話になってます、るちるです。
 さんもと親分かわいいので! シナリオ出しました! 満足!!
 リプレイは真面目に書きますのでご安心ください。

●全体
 1章構成の戦争シナリオです。
 リプレイについては例によってプレイングに沿った雰囲気のリプレイになります。お気軽にご参加ください。
 ダメージ以外の回復不能(消滅、壊死、魂を取り込む、自我を奪う等)追加効果を与える攻撃は、追加効果について無効とします(ダメージは入ります)。無効になった結果、戦闘が成り立たない場合は流しますのでご注意ください。

 以下のプレイングボーナスがあります。活用してください。
『プレイングボーナス』
 (1)親分と妖怪軍団の両方と戦い、誰も殺さないようにする。
 (2)プレで山本親分の反撃UCを指定する(【POW/SPD/WIZ】)
 (3)ネタに走る。もふる。

●1章
 ボス戦『東方親分『山本五郎左衛門』威風形態』との戦闘です。
 当シナリオにおいては、プレで【POW/SPD/WIZ】の指定がある場合、山本親分の攻撃はそちらを優先します。POWのUCで悪霊衆を迎撃するということが可能です。
 なお、プレに指定がない場合はいつも通りUCの属性と同じ属性で反撃します。

●山本五郎左衛門
 手下衆をけしかけて敵の隙を作った後に自身が突撃して接近戦、という戦闘スタイルを取ります。爪、猫脚キック、号令懐刀での斬撃を使います。
 手下衆は無限湧きしますので、一時的に退けた後、山本親分に攻撃を仕掛ける方が楽だと思います。

 獄卒衆=山本親分のファンクラブなので『親分のこと、どう思ってんだワレぇぇ!』とか『女の子は胸が全てじゃねぇんだよぉぉぉ(同意を求める)』とか聞いてきます(質問は適当に選ぶか捏造してください)

 悪霊衆の妖怪憑依は当たり判定で成功となります。憑依されると山本親分の尻尾をもふりにいきます。もふった後に懐刀で斬られますので注意してください(回避・防御不可)。


 採用人数については未定。執筆は日曜夜からになります。
 プレの受付開始はシナリオ公開されたら。改めて状況の説明を行う文章は追加ありません。

 それでは皆さんの参加をお待ちしておりまーす。
151




第1章 ボス戦 『東方親分『山本五郎左衛門』威風形態』

POW   :    どろん衆きませい!
レベル×1体の【東方妖怪のどろんバケラー 】を召喚する。[東方妖怪のどろんバケラー ]は【化術(ばけじゅつ)】属性の戦闘能力を持ち、十分な時間があれば城や街を築く。
SPD   :    獄卒衆きませい!
対象への質問と共に、【マヨヒガ(屋敷)のあちこち 】から【東方妖怪の地獄の獄卒軍団】を召喚する。満足な答えを得るまで、東方妖怪の地獄の獄卒軍団は対象を【嘘つきに対して威力増加する鬼棍棒】で攻撃する。
WIZ   :    悪霊衆きませい!
自身が装備する【号令懐刀(ごうれいふところがたな) 】から【東方妖怪の悪霊軍団】を放ち、レベルm半径内の敵全員にダメージと【妖怪憑依】の状態異常を与える。

イラスト:乙川

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

レン・ランフォード
蓮:東方親分、今回の戦いを察知してくれた方ですね
自ら飲み込まれて道を作ってくれてる方と戦うのは心苦しいですが…
錬:それでもその思いに応えるために戦って勝たねぇとな
蓮:ええ、行きましょう!

【POW】どろん衆の皆さん相手にこちらも「化術」で行きます
発煙弾で「目潰し」しUC発動、親分さんに変身
姿を見せて「言いくるめ」て錯乱させます
私を見ている間、皆さんの判断力は低下し続けますので効果は高い筈

親分さんと接近戦では「軽業」でその身のこなしを再現し
攻撃は「第六感」も合わせて「見切り」「残像」も合わせ回避
「グラップル」で攻撃
不利と感じたら発煙弾をもう一本
これには「薬品調合」でマタタビを混ぜてます「毒使い」




 カクリヨファンタズム、東方妖怪が親分『山本五郎左衛門』。
 この『大祓百鬼夜行』にここまで猟兵が関与できたのはこのさんもと親分の英断があったからである。
 だが、戦いは避けられない。この戦いこそが大祓骸魂を倒すための前座に位置づけされているからである。

 マヨヒガの大広間。その障子の前で深呼吸ひとつして。黒髪碧眼の少女、レン・ランフォード(近接忍術師・f00762)は瞳を開く。その身に宿る人格は3人。
「東方親分、今回の戦いを察知してくれた方ですね」
 温厚な主人格の『蓮』が言葉を紡ぐ。
「自ら飲み込まれて道を作ってくれてる方と戦うのは心苦しいですが……」
(それでもその思いに応えるために戦って勝たねぇとな)
 蓮の呟きに、男口調の荒事担当の別人格『錬』が答える。あとひとり、口数の少ない術式担当の『れん』がいるが、この場では沈黙……いや、口数少ないだけですね。
「ええ、行きましょう!」
 錬の言葉に決意を新たに。蓮は大広間へ足を踏み入れる。

 大広間に入ってきたレンの姿を見て、さんもと親分は嬉しそうに笑う。ここまで猟兵が辿り着いてくれたことに、である。自分らの意図を汲んでくれていることに、である。
「猟兵さん、それでは殺らせていただきます!」
 挨拶代わりとさんもと親分が右手を振り上げる。
「どろん衆きませい!」
 さんもと親分の号令に東方妖怪のどろんバケラーたちが四方八方から現れる。
 だが蓮もまたその動きを予測済。
(こちらも化術で行きます!)
 素早く発煙弾を炸裂されて煙幕、敵の視界を潰しつつ、蓮は【妖硬貨「天下御免ノ大化狸」】を発動。
(力を貸してもらいますよ?)
 と蓮の姿がさんもと親分に変化する。
 煙が晴れた後、その場に居たのはさんもと親分がふたり(どろんバケラー除く)
「ニャんと!?」
 さんもと親分(真)が驚愕する。そこへ畳みかけるさんもと親分(蓮)。
「勝った方が本物の儂にゃ!」
「ニャんで!?」
「え、強いモノが親分は必定では?」
「あ、にゃるほど?」
 ユーベルコードの効果で判断力が低下しているさんもと親分(真)がさんもと親分(蓮)の言いくるめに丸め込まれそうになっている。いや、丸め込まれた。
「「勝負にゃ!」」
 ふたりのさんもと親分が激突する!
 その動きはまるで鏡写し。それもそのはず、蓮はその卓越した技能でさんもと親分の身のこなしを再現しているのだ。その中であっても第六感で攻撃を回避して、カウンターで爪の一撃を叩き込む。
 だが、真似をしているということは相手を見てから動くということだ。その一瞬一瞬の遅れが徐々にさんもと親分(蓮)を追い込んでいく。

 そこでさんもと親分(蓮)の発煙弾だ! 調合でマタタビを混ぜ込んだ対さんもと親分仕様である!
「儂、こんな術使わんにゃ!?」
 毒のようにマタタビが回って、さんもと親分がぐーるぐるぐーるぐる。
「ふっ、バレましたか」
 そこで変化を解く蓮。しかし手加減は無しと決めている。
 素早く接近した蓮はその拳でさんもと親分を強かに打ち付けるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

大町・詩乃
UC使用し、真剣な表情で対峙
「五郎左衛門さん、お覚悟!」

除霊&破魔&結界術で悪霊退散結界を敷き、光のオーラ防御を纏って悪霊さんを撥ねつける。

親分さんの爪とキックはUC&見切りで躱す。
号令懐刀の斬撃は第六感で読み、一対の天耀鏡で真剣白刃取り(盾受け)。
そのまま念動力で固定。

2回攻撃の1回目で、右手人差し指に脱力の属性攻撃を籠め、親分さんにUC&マヒ攻撃で動きを止める。

本気の2回目。
「五郎左衛門さんって、何て可愛いのでしょう♪」
とデレかつ欲望全開で、耳と頭をナデナデし、尻尾をモフり、顔に頬ずりして全力で猫可愛がりします!

マヒが解けたら距離を置き、真剣な表情で仕切り直し
次は催眠術も上乗せしてモフる!




 猟兵と東方親分『山本五郎左衛門』こと、さんもと親分の戦いはまだ始まったばかり。
 多少の傷があったところでまだ戦い抜かねば。

 大広間に入ってきたひとりの猟兵を認めてさんもと親分は再び威風形態を取る。
 その猟兵、大町・詩乃(阿斯訶備媛・f17458)は既にユーベルコード【神威発出】を使用して臨戦態勢。その表情も真剣に瞳がさんもと親分を見据える。
「五郎左衛門さん、お覚悟!」
「悪霊衆きませい!」
 詩乃が薙刀を構えて突撃するとほぼ同時。さんもと親分が東方妖怪の悪霊軍団を呼び寄せる。
「……!」
 しかしその行動は詩乃の予想済。除霊術と破魔の力と結界術を織り交ぜた悪霊退散結界を敷き、光のオーラ防御を重ねて悪霊たちを弾き返す。
「やるもんにゃ!」
 詩乃が結界を敷くために足を止めたその一瞬に。さんもと親分が跳躍していた。そのまま詩乃目掛けて猫キック!
「当たりません!」
 だがその攻撃を身に纏う神威で感じ取った詩乃は軽やかに回避する。すれ違い、お互いが同時に振り向き。
「ニャ!」
「はっ!」
 さんもと親分の号令懐刀の一閃を、詩乃が一対の天耀鏡で真剣白刃取り。
「むっ……!?」
 わずかに動揺したさんもと親分の隙を見逃す詩乃ではなかった。

 まず念動力でさんもと親分の懐刀を固定。その隙に右手人差し指に脱力の属性攻撃を籠め、さんもと親分の秘孔(?)を突く。
「ニ゛ャッ!?」
 マヒ攻撃である。だが表裏一体の2回攻撃、本命は次の一撃だ。動けなくなったさんもと親分に詩乃の攻撃が炸裂する!

「五郎左衛門さんって、何て可愛いのでしょう♪」
「ニャんでそうなった!?」

 しびびびび、と動けないさんもと親分を、あれ? さっきまでと同じ人ですか? くらいの勢いでデレた詩乃が欲望全開で撫で回す。耳と頭をナデナデ。尻尾をモフモフ。顔にすりすり頬ずり。
「全力で猫可愛がりします!」
「宣言しなくていいにゃ!」
 さんもと親分としても戦争の最中じゃなければ大歓迎なのだが、今は、その、手下衆の目もあるし。というか大勢の視線の中で恥ずかしいし。
「ニャァァァ!!」
 そんな色々があって気合でマヒを吹っ飛ばすさんもと親分!
「……!」
 その様子に素早く距離を取って、真剣な表情に戻る詩乃。
「よし、仕切り直しにゃ!」
 もふられた事実を振り払うようにして構えるさんもと親分。
「ゆーらゆーら……」
 しかし詩乃は薙刀の切っ先を微妙に揺らして催眠術だ!
「うぉぉいっ!?」
 全力でモフり倒す気でいる詩乃に、思わず新し親分みたいなツッコミをするさんもと親分でした。

大成功 🔵​🔵​🔵​

エィミー・ロストリンク
【WIZ】
サンモトの親分のモフモフ堪能したい!
だけど今はだめだめ……でも救い出したら堪能できるよね?

悪霊衆に触れさせないように、UC「財宝の呪いの海を舞い踊る姫君」を発動させて、マヨヒガの中を強烈なメガリス呪詛に満ちたセイレーンの海で満ちさせる
絆律鍵ロスト・リンクより全メガリスの呪いを制御しながら、メガリス海嘯拳で津波を操りサーフィンのように悪霊衆を潜り抜けていく

ヒャッハー、当たらなければOKだよ!

親分が海に落ちて居なければ、ベルセルクの大上段で叩き落す
その後ケルベロスのアンカーを思いっきり叩きつけて、重量攻撃によるダメージを与える

骸魂はしっかり砕くから、後でモフモフお願いします!

アドリブ歓迎




「毛繕いしたいんニャけど」
 大広間に陣取る東方親分『山本五郎左衛門』こと、さんもと親分の毛並みがところどころ乱れている。それは激闘の結果(?)である。
 だが戦いはまだまだ終わらない。

 大広間でさんもと親分と相対するエィミー・ロストリンク(再臨せし絆の乙女・f26184)は。
(サンモトの親分のモフモフ堪能したい!)
 もふもふしたい気分と葛藤していました。そう、目の前にはモフモフがいる。
(だけど今はだめだめ……でも救い出したら堪能できるよね?)
 よし、戻ってきたえらいぞ。
「悪霊衆でませい!」
 さんもと親分の言葉を切欠に戦闘態勢に入るのでした。

 さんもと親分の号令でマヨヒガの四方八方から現れる悪霊たち。
 しかし、慌てず騒がず、エイミーは手の中にあるメガリスを発動。
「メガリスに認められていないとこの海は超えられないよー!」
 【財宝の呪いの海を舞い踊る姫君】によって、戦場である大広間が強烈なメガリスの呪詛に満ちたセイレーンの海で満ちる。急激な変化によって生じた海嘯が悪霊衆たちを吹っ飛ばしたり飲み込んだり。
 そして、海面に降り立つエイミー。

 ――その者、数多のメガリス纏いて、呪いの海に降り立たん。

 メガリス海嘯拳伝承者を称える言葉である。いやほんとか知らんけど。

 そんなわけでここからはメガリス海嘯拳のターンだ!
「ヒャッハー、当たらなければOKだよ!」
 特殊な紋様の刃を持つ剣型メガリス『絆律鍵ロスト・リンク』で所有する全メガリスの呪いを制御しながら、エイミー突撃。メガリス海嘯拳によって津波を操りサーフィンのように悪霊衆の間をすり抜けていく!

 エイミーの目標はただひとつ、さんもと親分である!

「ニャんとぉぉぉ!?」
 着物と猫に海とかなんという嫌がらせなのかじたばた。
 そんなにゃんこに急速接近しつつ、エイミーはまずは鎖付き錨型メガリス『「White・Breaker」ケルベロス』を投擲! さんもと親分の体に鎖を巻きつける。
「くっ……」
 鎖と重量でより身動きが取れなくなったさんもと親分。まだ溺れるまではいってないがこのままではヤバい……というところへエイミーが到着。
 上手く動けないさんもと親分目掛けて『黒竜大斧ベルセルク』を全力で振りかぶる。
「骸魂はしっかり砕くから、後でモフモフお願いします!」
「ニ゛ャァァァァーーーッ!?」
 避ける暇もなく、エイミーの一撃が炸裂。

 ぶくぶくぶく……と沈んでいくさんもと親分の右手が海面に突き出して親指をぐっと立てて。そのままゆっくりと沈んでいくのであった。
 このさんもと親分、新し親分の影響受けすぎじゃなかろうか?

大成功 🔵​🔵​🔵​

御影・しおん
【相手UC指定:POW】
加減をしつつ無尽蔵の相手と戦う以上、持久戦はほぼ無理。
故に狙うべきは実は相手と同じ
「隙を作り、たった一人へ確実に一撃を加える」事

だから、あなたの力、使わせてもらうわ
……【境界操作の参『彼我境界の黄昏』】

自在に本体と位置を入れ替え可能な「わたしの影」と
元と同じUCを扱える「敵対者=山本五郎左衛門の影」を召喚
親分の影に同じ【POW】UCを相手のUCにぶつけさせ、
わたし本体への攻撃に対し、影と位置を入れ替え
わたしと親分の影による同時攻撃を仕掛けるわ

もし被弾しUCが消えても、わたしの攻撃制限も消える
即足元の影から『影刃縛』『影竜』を展開しお返しするわ

※アドリブ他歓迎です




 東方親分『山本五郎左衛門』こと、さんもと親分の根城マヨヒガの大広間。
 そこで威風形態となったさんもと親分と相対している猟兵は、御影・しおん(Unknown・f27977)。
(加減をしつつ無尽蔵の相手と戦う以上、持久戦はほぼ無理)
 さんもと親分の能力は既にグリモア猟兵から伝え聞いている。真正面から戦えばその数に押し潰されるだろう。
(故に狙うべきは実は相手と同じ)
 しおんが狙いを定める……その視線はもちろんさんもと親分を捉え。『隙を作り、たった一人へ確実に一撃を加える』、それを実行すべく、しおんが動き出す!

「どろん衆きませい!」
 さんもと親分が号令をかければ、マヨヒガの四方八方から現れるどろんバケラーたち。そしてしおん目掛けて一斉に飛び掛かってくる……も、しおんの視線はさんもと親分を捉えたまま。
(あなたの力、使わせてもらうわ)
 ユーベルコード【境界操作の参『彼我境界の黄昏』】を発動する。直後、しおんの傍らに召喚される『しおんの影』と『山本五郎左衛門の影』。
『どろん衆きませい!』
「……!?」
 影がさんもと親分と全く同じ声で号令をかければ、どろんバケラーの第二陣が現れて。影の指示=しおんの思惑通り、どろんバケラー同士でぶつかりあって戦場を膠着させる。
「ニャんと。やるもんにゃ」
 さんもと親分が感嘆の声をあげるも、しおん本体が身動きが取れないことはお見通し。どろんバケラーの合間を縫って、しおんに肉薄したさんもと親分が鋭い爪を全力で振るう。
「予想済よ」
 しかし、しおんは事も無げにそう呟き。自身の影と自分の位置を入れ替えた。
「……?!」
 爪の攻撃を受け止めたしおんの影に一瞬動揺したさんもと親分。その明確な隙にしおんの影と山本五郎左衛門の影が同時に仕掛ける。
「くぅぅぅっ!」
 しおんの影からの攻撃をしのぐ間に、自身の影の爪に切り裂かれ、追い込まれていくさんもと親分。
(……チャンス)
 さんもと親分が態勢を崩した瞬間、ユーベルコードを解除するしおん。
「くらいなさい」
「ニ゛ャッ!?」
 即、足元の影から『影刃縛』と『影竜』を展開して、さらに追撃するのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

疎忘・萃請
も、もふ……
いやいや、アタシは別に羨ましく思ってない
……もふ


気を取り直し、明食鎖を振り回す
悪霊軍団をまきこんでぶん投げてしまおう
一本下駄を脱ぎ捨てて身軽になって
山本の親分へ肉薄しよう

走り込んだ勢いそのままに頭突きをかましてやろう
はは、鬼は石頭なんだ

ぴょいぴょいちょこまか動き回って
山本の親分と悪霊軍団を射程に入れたら
暁光鈴を静かに鳴らす
りぃん、りん

ふふ、痛くしてすまなかったな
よくお眠りよ

…………親分のことは素直に凄い奴だと思うよ
なかなかできる事ではない
……うん、そうだな。胸が全てではないとアタシも思うよ




 猟兵たちの与えたダメージに東方親分『山本五郎左衛門』こと、さんもと親分の中にある骸魂が軋む。徐々にその身に纏う虞(おそれ)が散らされている感覚がある。
 されど、さんもと親分の威風形態はいまだ健在。

 鬼――目には見えない恐れの総称と謳われるモノ。その中でも風化したその鬼、あるいは自我を持ってしまった鬼、疎忘・萃請(忘れ鬼・f24649)はさんもと親分の前に立つ。
「も、もふ……」
「ニャんて?」
「いやいや、アタシは別に羨ましく思ってない……もふ」
 なんか漏れてますよ萃請さん!

 気を取り直して。

 相対する萃請とさんもと親分。
 萃請は、その重量ゆえ鬼にしか扱うことが出来ないという分銅鎖『明食鎖』を振り回す。
「悪霊衆きませい!」
 そんな萃請に向けてさんもと親分が号令懐刀を振り上げて手下衆を呼び出す。襲い掛かる悪霊衆に向けて、萃請が明食鎖をぶん投げる! すると鎖が横に大きく広がって回転しながら、萃請に迫りくる悪霊衆の全てを巻き込んで絡めとる。
「ニャんと!?」
 視界の中から悪霊がすとんといなくなったさんもと親分、びっくり。
 だがその隙を逃す萃請ではない。
(……今だ)
 小さく息を吸い込むとともに朱塗りの一本下駄を脱ぎ捨てて、鬼は風のごとく疾走する。瞬間、さんもと親分に肉薄する萃請。
「……っ!」
「ごぶっ!?」
 走り込んだ勢いのまま頭突きをかます萃請に、ちょっと女の子としてはダメな悲鳴をあげるさんもと親分。
「はは、鬼は石頭なんだ」
 軽快に笑いながら萃請はバックステップ。さんもと親分の懐刀の一撃をかわしながら、萃請はさらにぴょいぴょいちょこまかと動き回って、さんもと親分の攻撃をかわして、引き込んでいく。それは鎖の拘束を外して、再び迫ってきた悪霊衆も同様だ。
 すなわち、誘い、射程内に引き込んで。萃請は足を止めて、周辺に注意を巡らしながら『暁光鈴』を静かにならす。

 ――りぃん、りん。

 それは先触れの音。悲しみに染まる泣き声。――【鬼哭】。

 ダメージを与えながらも穏やかな眠りへ誘う萃請のユーベルコードに悪霊衆が床にぺしょんと寝落ち。
「む、ぅ……」
 さんもと親分の体も眠気にぐらりと揺らぐ。
「ふふ、痛くしてすまなかったな。よくお眠りよ」
「む、むねん、にゃ……」
 萃請の声に、がくっ、と力尽きるさんもと親分。すやぁ、と心地よさそうな寝息を立てた分だけ、虞が薄らいでいく。
(…………親分のことは素直に凄い奴だと思うよ。なかなかできる事ではない)
 その様子を見つめながら、萃請は思う。
 この『大祓百鬼夜行』もさんもと親分が大祓骸魂に気づいたからこそ、ここまで猟兵たちが食い込むことが出来たのだから。
 その行動に賞賛を送りつつ、萃請はふっと視線を落とした。
「……うん、そうだな。胸が全てではないとアタシも思うよ」
 さんもと親分の耳をもふもふしつつ、そこはめちゃくちゃ共感した。

大成功 🔵​🔵​🔵​

木元・祭莉
反撃UC:SPD

わー。山本親分、もふもふだー♪
おいらも負けないよっ!(もふもふにはもふもふで対抗)

え、質問?
うん、親分カッコイイね!
ううん、親分カッコイイよ?
(どんな質問にも、このふたつで答える子)

わわ、棍棒危ないなあー。
おいらは素手で、背筋を、つーっと。
ねね、ぞおっとした?
おいらの必殺技、真夏の涼しさっていうんだー♪

踊るように手下さんたちを躱しつつ、気絶攻撃!
安心せぃ、みねうちじゃよ?
っと取り巻きを舞い散らしたトコで、親分に突撃ー♪

ひとつ、日ノ本一の豪傑!
ふたつ、ふわふわもふもふの友!
みっつ、ミラクルマヨヒガの、獄卒軍団なにするものぞ!

くらえー、狼尾ハタキからのー、後脚キーック!!(連発)




 入れ替わり立ち替わり。いかに東方親分『山本五郎左衛門』こと、さんもと親分とその手下衆が強大であろうと、猟兵たちもまた力を合わせて、威風形態のさんもと親分に攻撃を立て続けに加えていく。

「わー。山本親分、もふもふだー♪」
 木元・祭莉(マイペースぶらざー・f16554)は目の前に立つさんもと親分を見てそう言った。4本のゆらゆらと揺れるしっぽは細くとももふもふだ。あと耳。
「おいらも負けないよっ!」
 人狼の祭莉も負けずともふもふだった。もふもふにはもふもふで対抗だっ。
 いや、そういう勝負じゃないんだけれども。

「獄卒衆きませい!」
 さんもと親分の号令でマヨヒガの四方八方から現れる東方妖怪の地獄の獄卒軍団。それが祭莉を取り囲んで、さんもと親分の代わりに質問を投げつける。
『親分のこと、どう思ってんだワレぇぇ!』
「え、質問? うん、親分カッコイイね!」
『女の子は胸が全てじゃねぇんだよぉぉぉ(同意を求める)』
「ううん、親分カッコイイよ?」
 獄卒衆の質問に対して、全て『カッコいい』で乗り切る祭莉。しかも嘘ついてるわけじゃないもんだから、獄卒衆の攻撃は通常攻撃から威力増加していかない!
 だが、棍棒の攻撃は脅威だ。
「わわ、棍棒危ないなあー」
 ぶんっ、と振り抜かれた棍棒をひょいっとかわして。背中に回り込んだ祭莉は獄卒衆の背筋を、素手でつーっと、なぞる。
『……!?』
「ねね、ぞおっとした? おいらの必殺技、真夏の涼しさっていうんだー♪」
 一応気絶攻撃らしい。祭莉からソレを受けた獄卒衆が身動き取れない感じになっている。
「安心せぃ、みねうちじゃよ?」
 と調子に乗ってきた祭莉が踊るように、次々と獄卒衆を行動不能にしつつ、さんもと親分の元へ突撃する。

「あまいにゃ!」
 そんな祭莉に対して、さんもと親分が懐刀を一閃。それをかわしつつ、さんもと親分の背後に回った祭莉が声をあげる。
「ひとつ、日ノ本一の豪傑!」
 それと同時に祭莉の全身がおひさまのような輝ける白炎に覆われる。
「……っ!」
「ふたつ、ふわふわもふもふの友!」
 そこへ振るわれたさんもと親分の爪の一撃を弾き返し、次なる口上をあげて。
「みっつ、ミラクルマヨヒガの、獄卒軍団なにするものぞ!」
「きさま、なにものにゃ!」
 祭莉の口上にお約束な返事を返すさんもと親分。しかし祭莉、バックステップ。助走をつけてさんもと親分に突撃。
「くらえー、狼尾ハタキからのー、後脚キーック!!」
「どういうことにゃ!?」
 前口上からの唐突必殺技にツッコミせざるを得ないさんもと親分に、祭莉の【心の光芒を束ねて】が炸裂。そこからの連続攻撃に吹っ飛ばされるさんもと親分でした。

大成功 🔵​🔵​🔵​

フリル・インレアン
ふぇぇ、どうしてこうなったのでしょうか?
今、私は山本の親分さんの尻尾をもふった罪で親分さん直々のお裁きを受けるところです。

たしか、ここに来た時に親分さんの先制攻撃に身構えていたら、体が勝手に親分さんの尻尾をもふりにいっていて、今に至るという訳です。
ふええ、こんな所で土下座までさせられて、周りにいた獄卒衆さんも相違ないなと聞いてきますが、現行犯でご本人さんを前にしていて違いますなんて答えられる訳ないじゃないですか。

いよいよ裁きが下されるのですね。
親分さんが直々に・・・
ってこのタイミングを待っていたって、アヒルさんもっと早く出てきてくれてもいいじゃないですか。




(ふぇぇ、どうしてこうなったのでしょうか?)

 フリル・インレアン(大きな帽子の物語はまだ終わらない・f19557)は真面目にぷるぷるしていた。何故かと言うと、今目の前にイイ笑顔をして号令懐刀を振り上げている東方親分『山本五郎左衛門』こと、さんもと親分がいるからである。
 かわせばいいじゃない。そう思われた方。
 今、フリルは悪霊衆によって妖怪憑依を食らっていてもふりを止められないのである。
「お前ら真面目に戦えにゃーーーっ!!」
 さんもと親分の攻撃もどっちかというと、悪霊衆に向けてのものっぽいです。


 振り返ってみよう。
 フリルとアヒルさん(いつも一緒だよ)がマヨヒガの大広間に突入した時、さんもと親分は毛繕いをしていた。暇を持て余していたわけではなく、次なる戦いのために身だしなみを整えていたのだ。
「ようおいでなさった。猟兵さん!」
 毛繕いを終えて、威風形態となったさんもと親分は悠然とフリルたちの前に立つ。これまでにフリルの仲間たちが攻撃を重ねてきたために、さんもと親分とてボロボロだ。だが、いまだ威風衰えず。
「悪霊衆きませい!」
 と手下衆を呼び出したのである。

(たしか、ここで親分さんの先制攻撃に身構えていたはずなんですが……)
 ぷるぷる震えながらフリルの回想が終わり。そして今に至る。
 あの後、体が勝手に親分さんの尻尾をもふりにいっていて、今もなお尻尾をもふり続けている。
「ふええ……」
 声とは裏腹に体はもふり続けている。そして、獄卒衆にべりっと剥がされた。

 ついに相対するさんもと親分(仁王立ち)とフリル(土下座)。

 そして沙汰は下された。
『相違ないな』
 と念押ししてくる獄卒衆に。
(現行犯でご本人さんを前にしていて違いますなんて答えられる訳ないじゃないですか)
 とフリル。答えられるのは『ふええ……』という言葉くらいであった。
 否、この期に及んでフリルの体はさんもと親分のもふを求めていたのである!

 で、冒頭に戻ります。


 つまり、冒頭はさんもと親分の尻尾をもふった罪で親分直々のお裁きを受けるところだったのである。
「お前ら真面目に戦えにゃーーーっ!!」
 しかもフリルの中にいる悪霊衆に向けて。完全とばっちりなフリル。

 だがここで登場した者がいる。『待ってたぜ、このタイミングをな!』ばりの勢いで横から飛び出してきたのは……なんとアヒルさん!
 さっきから姿見えないなーと思っていたのだが、実は【アヒル真拳『フリルを斬らせて敵を断つ』】のために、力を溜めて(?)いたのだ。
 そんなわけで死角から飛び出したアヒルさんの突撃がさんもと親分に直撃! 命中率が高いの評判は噂にたがわず、直撃である。
「ニャんとー!?」
 アヒルさんのクロスカウンターで吹っ飛ばされたさんもと親分はマヨヒガに叩きつけられて。
「ふええ……アヒルさんもっと早く出てきてくれてもいいじゃないですか」
 と抗議するフリルに、アヒルさんはめっちゃドヤ顔を返したという。

大成功 🔵​🔵​🔵​

菫宮・奏莉
もふりすととして、見逃せないのです。
さんもと親分さんをもふれずして、もふりすとは名乗れませんのですよ!

まずは【乱れ注射器】で獄卒衆さんたちにご退散願いましてから、親分さんをって、え?
『女の子は胸が全てじゃねぇんだよ?(同意を求める)』

……わたしに胸を語らせようというのですか? 今の状態から未来の展望まで、長くなりますですよ? よそ見したら3本くらいいきますですよ?(勇者の殺気全開で注射器を両手で構える)

獄卒衆さんが『解って』くれましたら、あらためてさんもと親分さんにもふ敢行なのです!
女の子は胸じゃないのです。もふですよねっ♪

親分さんの攻撃は身体の丈夫さで我慢。
もふに生傷はつきものなのですよ!



●もふりすとたるもの?
「もう毛並みがボロボロにゃ、もふりすぎにゃ……」
 度重なる猟兵の攻撃ともふりで、東方親分『山本五郎左衛門』こと、さんもと親分の毛並みは威風形態を保てないほど乱れていた。

 毛繕いしなきゃ。女の子としても身だしなみ整えなきゃ。

 猫の本能に従ってさんもと親分が毛繕いしているその時!

 ばーん!

 大広間の障子が勢いよく開く。

「たのもー! なのです!」
 菫宮・奏莉(血まみれもふりすと・f32133)であった。
 意気揚々としている奏莉と『け、毛繕い……』とうるうるした目のさんもと親分の視線が合う。
「あ、どーぞ。続けてくださいなのです」
「すまないにゃぁ」
 そんなわけでさんもと親分の毛繕いシーンを存分に堪能したもふりすとがいたのである。

●気を取り直して
「よく来た猟兵さん! さぁ覚悟してもらおう!」
 ばーん! と威風形態を取り戻したさんもと親分が威風堂々と奏莉の前に立つ。さっきのうるうるした目は忘れるべきなのだろう。
 そんな感じで奏莉もさんもと親分の視線を受けながら、彼女の前に立つ!
「もふりすととして、見逃せないのです」
「ニャんて?」
 奏莉さん、全然忘れてなかった。整った毛並みを全力でもふるつもりだった。
「さんもと親分さんをもふれずして、もふりすとは名乗れませんのですよ!」
「皆、儂の毛並み狙い過ぎニャ!?」
 そんなわけで、もふりすとvsさんもと親分の戦いが始まったのである。

「獄卒衆きませい!」
 懐刀を振り上げてさんもと親分が号令をかければ、マヨヒガのあちこちから地獄の獄卒軍団が現れる。
『親分のこと、どう思ってんだワレぇぇ!』
『女の子は胸が全てじゃねぇんだよ?(同意を求める)』
 獄卒衆という名のさんもと親分ファンクラブ会員が、近寄ろうとする新参者(奏莉のこと)に対して、洗礼ともいうべき質問を投げかけながら攻撃を仕掛けていく。
 だが、その質問は開いてはいけない扉を開いた。
「……わたしに胸を語らせようというのですか?」
 さっきまでのうきうきわくわく気分の奏莉はどこへいったのか。【乱れ注射器】で生み出した注射器を両手に構えつつ、勇者の殺気全開でプレッシャーをかける奏莉。
『!?』
 そのプレッシャーに攻撃どころか行動すら凍ったように止まる獄卒衆。
「今の状態から未来の展望まで、長くなりますですよ?」
 ついでに『よそ見したら3本くらいいきますですよ?』とか思ってる奏莉。ずずずず……とゆっくりゆっくり距離を詰めていく奏莉。
『え、あ、ご、ごめんなさい』
「『解って』くれましたのです」
「お前らーーーーっ!?」
 奏莉のプレッシャーに負けて平伏する獄卒衆の姿にさんもと親分が思わずツッコんだのでした。

「くっ、後でこいつら鍛え直さニャ……」
「もふーっ♪」
「もふーっ?!」
 獄卒衆の情けなさに歯をぎりぃしているさんもと親分に、改めてもふ敢行というか、頭から突撃する奏莉。そして受け止め切れずに吹っ飛ぶさんもと親分。
 倒れ込んださんもと親分の上に、追撃といわんばかりに乗っかって、気持ちよさそうにもふもふする奏莉。もふもふ、もふもふ。
「女の子は胸じゃないのです。もふですよねっ♪」
「それに関しては否定しニャいけども、戦えにゃ?!」
「もふとは戦いなのです!」
「なにその決意!」
 爪でべしべししたり脚でげしげししたりしながら、奏莉を引き剥がそうとするさんもと親分だが、もふりすとの矜持はその程度では砕けないらしい。というか。
「もふに生傷はつきものなのですよ!」
「覚悟決まりすぎにゃ!?」
 もうそんなことは想定内だよ、って感じで身体の丈夫さで耐えていく奏莉。そう、もふは全てをこえるのだ。
「もふり終わったら、ちゃんとブラッシングするのです♪」
「……もう好きにしてくださいにゃ……」
 奏莉のあまりの嬉しそうな表情ともふの勢いに、全てを諦めたさんもと親分でした。
 ちなみに、もふられた分だけ虞(おそれ)が薄らいでいったそうな。

 もふは全てをこえる。

●エピローグ
 ちゃんと戦った人も偉かったし、この戦場においてもふを諦めなかった人たちも偉かった。
 そんなわけでさんもと親分――東方親分『山本五郎左衛門』と激戦を繰り広げた猟兵たちは、見事さんもと親分が取り込んでいた骸魂のみを撃破。
 大祓骸魂の虞を減らすことに成功したのである。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年05月29日


挿絵イラスト