●
ねえねえ、ツヅミさんって知ってる?
捕まったら大変なことになるーって噂。あれって本当らしいよ。
口裂け女とか赤マントとかそういうやつみたいなものなのかなぁ。
あ、でもツヅミさんもね、口裂け女みたいに退治出来るって聞いたよ。
何かを見せればいいって聞いたんだけど……うーん。何だったかな?
なんでもいっか。出会わなければいいんだもんね!
●
「集まってくれてありがとう。大祓百鬼夜行、まだまだ頑張っていこうね」
グリモアベースにて、猟兵達を笑顔で出迎えたのは花凪・陽(春告け狐・f11916)だ。どうやら今回も戦争の案内らしい。
「骸魂に取り憑かれた妖怪がUDCアースに帰還して、人々の前に出現するって予知がされたんだ。この妖怪はUDC組織において『UDC-Null』……『UDC怪物ではないと証明されたもの』、ただの虚言として分類されていたものなんだ。でも、実在していたんだね」
もしも『UDC-Null』を放置していては、より危険な存在として暴れだす可能性もある。
出来るだけ早く対処を行う必要があるようだ。
「『UDC-Null』には所謂おまじないとかしきたり、みたいなものが有効なのも分かってるんだ。でも……実際にどんな相手が出てくるかとか、どんなおまじないが有効かとか、そういうことはちょっとしか分からなくて……。だから皆には『UDC-Null』についての情報を集めて欲しいんだよ!」
必要な情報は『どのようなUDC-Nullが出現するか』というものや『どのような行動を取ればUDC-Nullに有効か』といったものだろう。
このままだとあまりにも漠然としているが、他の情報が全く掴めていない訳ではなさそうだ。
「こっちで分かったことも伝えておくね。まず『件の妖怪が出現するのはとある高校の旧校舎』というもの。それから『妖怪はツヅミさんと呼ばれている』というものだね。この情報を元に、皆には必要なピースを集めてきて欲しいな」
情報を入手する手段については、現地の住民に迷惑をかけるようなものでなければ何でも構わない。
妖怪が出現する予定の学校に赴き、生徒や資料から情報を探る。
インターネットでそれらしいものを検索してみる。
或いは、必要なおまじないをでっちあげてしまうというのも一つの手段だろう。
「とにかく情報を集めて準備をして、ツヅミさんを迎え撃ってね。おまじないとかで撃退したら、その妖怪もきっと助かるはずだから」
それじゃあ今回も頑張ってね、と陽は猟兵達に手を振った。
ささかまかまだ
こんにちは、ささかまかまだです。
旧校舎ってロマンがありますよね。
●プレイングボーナス
おまじないを完成させるために行動する。
●『おまじないを探せ!』
UDC-Nullに関して分かっているのは『とある高校の旧校舎に出現する』『ツヅミさんと呼ばれている』の2点です。
ここから更に情報を集め、ツヅミさんを退治するのに必要な情報を集めて下さい。
目的地の高校については判明しているので、生徒や近隣住民から話を聞くことは出来るでしょう。
高校や近隣の図書館にも出入りすることは可能です。
調べる行動を取れば何かしらの情報は出てくるでしょう。
色々と試してみて下さい。
●
オープニングが出た時点でプレイングを受付開始します。断章の追加はありません。
シナリオの進行状況などに関しては戦争の詳細ページ、マスターページ等も適宜確認していただければと思います。
また、プレイングの集まり次第で不採用が出てしまうかもしれません。ご了承下さい。
それでは今回もよろしくお願いいたします。
第1章 日常
『おまじないを探せ!』
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POW : 忘れられたUDC-Nullの伝承を探し当てる
SPD : UDC-Nullの情報を迅速に集める
WIZ : UDC-Nullに有効そうなおまじないを考える
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
ポノ・エトランゼ
UDC-Nullのツヅミさんかぁ
どんな妖怪で、どんなおまじないが必要なんだろう?
調べもの好きだからワクワク
私は近くの図書館に行ってみるわね
都市伝説の類になるのかしらね
設置されたパソコンで調べて、分かったことを自分のスマートフォンにメモして、っと
司書さんにも尋ねてちょっと過去の地元新聞とかに掲載されてないか探してみるわね
という風にツヅミさんについて調べていく
あっ、そうだ。高校が近くならそこの卒業生がいたりしないかしら?
旧校舎で過ごした時は、噂はどうだったんだろう
やっぱり最近のものなのかしら
声を掛けたり、掛けられたり、ツヅミさんについて尋ねてみましょう
図書館だから騒がないように、静かに動いてくわね
天星・雲雀
旧校舎探検は、肝試しのロマンです!今までもこれからも人気のホラースポットに成りそうですね。でも危険は排除しなきゃです。
UDCに出会った時に見せる物の定番は手鏡とかですかね?
出現場所が旧校舎なら卒業生の方の話を聞ければ、なにか聞けるかもしれません。
御借りした卒業者名簿を手に、聞いて回ることにします。卒業生の方を相手にUCと第六感を頼りに推理と会話のネタ探ししていきます。
何かしらの手がかりを掴んだら、同じ事件の調査に来てる人と結果をまとめて、おまじないの正体を突き止めます。
百海・胡麦
面白い。人にも逢えるなら嬉しいね
いつ出た話であろうか
学生は数年しか居ないが耳は早いね
だがまず子供を持ち、噂好きで親切そうな近隣の……嗚呼あの人が好い
そう、親戚の子がね、怖いと泣くんだ。ツヅミさんが夜に出ると
旧校舎を避ければと言ってもダメなんだよ
何か聞いた事はあるかい。襲われ方や、魔除けの類さ
アタシは新参者でね……
ほぅ、彼処に通う子に心当たりは?
礼を告げ、糸口を辿ってみよう
聞いた話から、術を使い、まじないも編んでみるよ
ツヅミ、音を思わせる響きだ
まると包んでやってはどうだろうか、布や水でも呼んでみよう
学校にはカーテンってのがあって、水道も通るだろう?
伝わるその響きは目に映り、足は遅く成る、などとね
●
「UDC-Nullのツヅミさんかぁ」
一体どんな妖怪で、どんなおまじないが必要なのだろう。
未知なる存在を調べるワクワク感を胸に抱きつつ、ポノ・エトランゼ(ウルのリコ・f00385)が足を運んだのは高校近くの図書館だった。
設置されている公共のパソコンの周囲にいるのは司書くらいで、暫く調べ物に没頭していても問題はなさそうだ。
(それじゃあまずは、『ツヅミさん』っと……)
検索ワードを打ち込み、まずはインターネットをざっと確認。
都市伝説の『ツヅミさん』はこの地域でだけ噂されていた存在で、かなり昔から噂されていた存在のようだ。
共通点は「学校にいると出てくる」「神出鬼没で捕まると大変なことになる」といった具合。
ただし全国各地の似たような都市伝説ともごちゃごちゃになっているようで、インターネットだけでは正確な情報を掴むのは難しそうだ。
分かったことをスマートフォンに記録しつつ、ポノは司書の方へと近付いてみることにした。
「こんにちは。調べたいことがあるのだけど、いいかしら?」
「はい、どうなさいました?」
「『ツヅミさん』という都市伝説について調べてるのだけど……何か関連した新聞記事とか、ないかしら?」
その言葉を受けて、司書の顔が柔らかな笑みへと変わる。
少し意外な反応に、ポノの紫の瞳はまんまるになっていた。
「ふふ、懐かしいですね。私の学校でも昔流行って……」
「あら、そうだったの。それならお話も聞かせてもらいたいわ」
「いいですよ。ちょうど休憩の時間でしたし、外でお話しましょうか」
それから暫く、二人は外のベンチで軽く言葉を交わすことにした。
司書は例の高校出身だったらしく、旧校舎にも通っていたそうだ。
「それで……ツヅミさんって、どんな風に扱われていたのかしら?」
「私は半信半疑だったんですけど、女子は皆お守りを持っていましたね」
「お守り?」
もしかすると、それが有効なおまじないに関連しているのかもしれない。
ポノはぐっと身を乗り出せば、司書は笑みと共に言葉を返した。
「そうです、お守りといっても少々妙なものなのですが……ツヅミさんには『タンポポの綿毛』を見せるといいって言われていたんですよ」
『タンポポの綿毛』。
なんともオカルトとは縁の遠そうな存在だが、実際に旧校舎に通っていた人が言うのなら信憑性はあるかもしれない。
幸いなことに道端にはタンポポの綿毛も見え隠れしている。手折るのは申し訳ないが、ここは力を貸してもらおう。
「ありがとう。参考になったわ」
「こちらこそ。懐かしい話が出来て楽しかったです」
礼と別れを告げて、ポノは図書館をあとにする。
そんな彼女を出迎えるかのように、すぐそばの道にはタンポポの花がゆらゆらと揺れていた。
●
旧校舎探検というのは、いつの時代でも肝試しのロマンだろう。
「……今までもこれからも人気のホラースポットに成りそうですね」
わいわい楽しい肝試しに思いを馳せて、天星・雲雀(妖狐のシャーマン・f27361)はふふりと笑う。
けれど猟兵としての使命も忘れてはいけない。もしも誰かが危険に晒されるというのなら、未然に防がなければならないのだ。
「UDCに出会った時に見せる物の定番は手鏡とかですかね? 具体的なお話を聞きたいものです」
むむむ、と唸りつつ雲雀が広げたのは、件の高校の卒業アルバムだ。
古いアルバムならば卒業生の住所についても載っている。これらを元に、今も地元で暮らしている人々を尋ねれば何か話が聞けるはずだ。
目的の町はあまり大きな町ではなく、都市部に出た卒業生も多いらしい。
その分、地元に残った人々を見つけるのには然程手間取らずに済んだ。
雲雀が調査場所として選んだのは、町の小さな商店だった。
現在ここを経営しているのは卒業生の男性らしい。
店内へと足を踏み入れると、ちょうど主人らしい男性が姿を現した。
「いらっしゃいませ。おつかいかな?」
「いいえ、少しお話を聞かせていただきたいと思いまして」
「おっと、そうだったんだ。どうしたのかな?」
雲雀の礼儀正しい態度に向けて、男性はニッと笑みを浮かべる。ゆっくり話を聞いてもらえそうだ。
「『ツヅミさん』という噂について調べているのです。この近くの学校で話題になっているとかで……」
「ああ、またあの噂が広がってるんだ。懐かしいなぁ」
「是非知っていることを御聞かせください。どんな些細なことでもいいのです」
その言葉を受け、男性は記憶を辿るようにううんと唸る。
雲雀もまた相手が気に留めそうなワードを選択しつつ、少しずつ男性の記憶の扉を開いていく。
「例えばどういう場所に出てくるかとか、どんな存在なのか、とか……」
「僕もそこまで詳しい訳じゃ……あ、でも場所は思い出したよ。前の校舎の三階だ」
はっと思いついたかのように、男性が言葉を紡ぐ。
「三階の……より具体的な場所は分かりますか?」
「うん、『三階から屋上に上る階段』だよ。その踊場にでっかい鏡が置いてあって。そこに出るって噂だったんだ」
その辺りは皆不気味がって、不良もたまり場にしてなくてね……など、男性の思い出話は更に続く。
けれど必要な情報は手に入っただろう。これは仲間達とも共有しなくては。
「ありがとうございました、助かりました」
適当なところで話を切り上げ、お礼に適当な商品を数個購入し、雲雀は店を後にする。
果たして鏡の奥に現れるツヅミさんとはどのような存在なのだろう。ワクワクが、再び雲雀の胸に渦巻いた。
●
いつの間にか姿を現す不思議な噂。
その存在を、百海・胡麦(遺失物取扱・f31137)は『面白い』と考えた。
調べる過程で人にも逢えるというなら喜ばしい。胸を弾ませながら、胡麦が探したのは近所に暮らす人々だ。
ふらりと立ち寄った公園に見えたのは、子供を連れた若い母親の姿。噂好きで親切そうな、そんな雰囲気だ。
「嗚呼、あの人が好い」
小さく呟き、胡麦は母親達との距離を詰める。
暫くは楽しく話を聞いてみよう。それがきっと、全部を解決する方法になるのだから。
「……そう、親戚の子がね、怖いと泣くんだ。ツヅミさんが夜に出ると。旧校舎を避ければと言ってもダメなんだよ」
「それは大変ですね。うちの子も、お兄ちゃんからそういう話を聞いて怖がっちゃって」
どうやら話しかけた母親は『ツヅミさん』に手を焼いているらしい。
更には件の高校に通う兄弟もいるようだ。より具体的な話を聞くことが出来るかもしれない。
「何か聞いた事はあるかい。襲われ方や、魔除けの類さ。なにせアタシは新参者でね……なかなか親戚の子を励ましてやれないんだ」
「ええっと……確か、お兄ちゃんは『ツヅミさんが出てきたらタンポポの綿毛を吹きかけてやるといい』なんて言ってましたね」
「これはまた不思議な話だね。どうしてタンポポなんだろう?」
「ツヅミさんっていうのが子供の幽霊で、タンポポ畑で亡くなってたから……とか、そういう話だった気がします。タンポポ――鼓草の幽霊でツヅミさん、とか」
実際はそんな事件はないようですけどね、と困ったように付け加える母親。
実は隠匿されていた事件があったのか、たまたまツヅミさんがその噂話に乗っただけなのか。真相は分からないが、とりあえずまじないの情報は手に入った。
母親に礼を告げ、お互い頑張ろう、なんて付け加え、胡麦は公園を去ることにした。
場面は変わり、件の高校へ。
時刻は夕暮れ時、生徒の数もかなり疎らだ。旧校舎の中に身を潜め、胡麦はこっそりと予知された時刻を待っていた。
(せっかくだから、まじないも編んでみようか)
『おまじない』は見つかったが、ツヅミさん本人にも何かを仕掛けてやった方がいいかもしれない。
そこで胡麦は学校の道具を拝借し、幾つかの道具を作ってみることにしていた。
古いカーテンに水道水。この辺りのものは使えるだろう。
『ツヅミ』という名はタンポポに由来しているようだが、音の響きも想起させる。
それならまると包んでやるのも、効果的な対策になるかもしれない。
(伝わるその響きは目に映り、足は遅く成る、などとね)
ゆるりと笑みを浮かべつつ、胡麦は器用にまじない道具を組み上げる。
窓から入る夕暮れの日差しが、そんな胡麦の姿を照らしていた。
●
時刻はすっかり深夜になった。
猟兵達は必要な情報を共有し、改めて目的の場所へと向かう。
「ツヅミさんの出現地点は旧校舎の三階、屋上へ上がる階段への踊り場だそうです」
雲雀の案内を受け三人が進んでいけば、確かにそこには古い大きな階段が残っていた。
そこに映し出されているのは――三人の姿だけではない。
くすくすと笑う子供の影が、鏡の中から飛び出してきたのだ。
ツヅミさんは猟兵達のまわりを軽快に駆け回り、子供のようにはしゃいでいる。
響く足音は鼓の足音のようで、この様子からもツヅミさんと呼ばれているのかもしれない。
「目に映る音なら捕まえられるね。そら、こっちだ」
胡麦が濡らしたカーテンで編み上げた道具をふわりと投げれば、ツヅミさんの身体はその内側へ。
これで相手は身動きを取ることが出来ないだろう。チャンスは今だ。
「それじゃあ……皆で一緒に、吹きかけましょうか!」
ポノは手早く仲間達へと綿毛を渡し、共にツヅミさんの方へと吹きかける。
夜闇の中でもきらきらと輝く綿毛が舞い踊り――消え去ることには、ツヅミさんの姿も消え去った。
猟兵達ならば理解できるだろう。周囲に漂っていた骸魂の気配も消え去り、平穏が取り戻されたのだ。
こうして無事に妖怪退治は終わり、おまじないは完成される。
綿毛はどこかから吹いた風に舞い上げられて、屋上から夜の空へと飛んでいっていった。
ツヅミさんも――きっと風に乗って、カクリヨへと帰ったのだろう。
大成功
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