大祓百鬼夜行⑳〜絵の美に貴賤は無く、不変なるもの
「……ここが、UDCアースか」
そう呟いて絵画のヤドリガミの東方妖怪は『大祓百鬼夜行』における騒乱を利用してUDCアースの日本へと降り立った。
「しかし、人間がたくさんだな……まぁ、とりあえずは現在の絵画がどのような在り方をしているのか確かめるか」
そう言ってまずは本屋へと赴いた絵画の東方妖怪。
「すまない。絵の描き方や名画の紹介をしている本がある場所を教えてくれないか」
「ええと、絵の種類はどのような?」
「全部だ。ああいや、正確には近代に入ってから確立された種別の絵画様式を教えてくれないか」
そう告げる絵画の東方妖怪。
「そうですね……だとしたら近代美術に……あの、イラストレーターも大丈夫でしょうか?」
「いらすとれーたーとやらがどんな様式かは知らんが、絵画ならば構わない」
そう告げると、店員は本のコーナーに赴いて近代美術とイラストレーターの本を持ってくる。
「成程……ん?これは……」
そうして手に取ったイラストレーターの画集。
「……凄いな、写実性よりも純粋に『二次元』、引いては『虚構』であることを突き詰めた絵画様式なのか……」
それは絵画の東方妖怪にとって、凄まじいカルチャーショックを与える物であった。
「と、いう訳で絵画の東方妖怪はそのカルチャーショックに赴くまま転移する際に得た『電気を操る能力』を以てイラストレーターのイラストを集めようとするんだけど……著作権とかが知らないから一騒動を起こしちゃうんだよねぇ。このままだと無断転載とかしちゃうんだ」
そうなれば、分かりあえる芸術家同士も分かり合えなくなってしまうだろう。
「今回の依頼は絵画の東方妖怪に『現代の創作のルールを教える』こと。それで芸術眼を満たして骸魂も浄化されるからね」
そう呟くレーヴァは、続けてこうつぶやく。
「ゴッドペインターなどの芸術家の猟兵なんかは自分の作品を披露する事でも浄化を見込めると思うよ。とにかく『絵画の東方妖怪の芸術観を満たし、現代のUDCアースの創作マナーを教える事』が今回の任務だからね」
そう呟くと同時、レーヴァは狐火を操作してUDCアースへのゲートを現出させるのであった。
黒代朝希
今回は心情系と言うよりも芸術家に寄り添うお話。
芸術を楽しむ東方妖怪に振舞い方や自分の作品を教えてあげてください。
プレイングボーナス……妖怪と電話で話す。
に加え、
プレイングボーナス……現代の創作のマナーを教える。イラストなどを含めた自分の作品を披露する。
が存在します。
第1章 日常
『電話で話そう』
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POW : 熱意を持って話しかける
SPD : 巧みな話術を駆使する
WIZ : 優しく語りかけ、妖怪を慰める
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
外邨・蛍嘉
現代に疎いと、どうしてもそうなっちゃうよね…。
もしもし、私は猟兵の外邨蛍嘉だよ。きみの名前を聞いても大丈夫かな?
ほら、真名縛りとかで名乗れない人もいるから、念のため、ね?無理なら名乗らなくて大丈夫だよ。
ところで、このUDCアース、いまだとネットで色々な絵を見られて素敵だよね。
…ところで、この後はどうするんだい?
ネット上で公開しちゃうと、トラブルの元なんだよ。
描いた人に権利があるからね。うん、ネットって、ある程度劣化はするけれどコピー…複製も簡単だからね。
出されてる書籍は、きちんと許可や権利をとって出されてるものなんだよ。
バルタン・ノーヴェ
POW アドリブ連携歓迎
イラスト関係は門外漢でありますが……。頑張って助力しマース!
とりあえず基本的なマナーやルールの知識をインストールして持っていきマス!
(サイボーグゆえ、知識の電子的アウトプットは可能なのデース!)
ひとまず知識の伝授を。規則や法律を口頭で説明して、と。
そうデスネー。二次元・虚構であっても、モデルは必要デショー。
ワタシたち猟兵なんか、千差万別様々な存在がありますからな。
モデルにして、絵描きしてもらうのはどうデショー?
数が必要ならミニ・バルタンたち、規模が欲しければビッグ・バルタンを呼び出しマスヨー!
ワタシでも構いマセーン、ポーズを取りマース!
……これで浄化されるのデショーカ?
「現代に疎いと、どうしてもそうなっちゃうよね……」
そうしみじみと呟きながらUDCアースに転移してきたのは外邨・蛍嘉(雪待天泉・f29452)。
彼女はネットにアクセスしてイラストを閲覧している絵画の東方妖怪の元へ近づく。
「もしもし、私は猟兵の外邨蛍嘉だよ。きみの名前を聞いても大丈夫かな?」
「む、猟兵か……UDCアースにも来れるのだな」
「まぁね。ああ、先程の質問は真名縛りとかで名乗れない人もいるから、念のため、ね?無理なら名乗らなくて大丈夫だよ」
「名か……ああいや、真名を縛っているわけではないが……絵の求道を突き詰めていたから自分の名前と聞いてもピンとこなかったのだ。名は雲来と言う」
「じゃあ雲来さん。このUDCアース、いまだとネットで色々な絵を見られて素敵だよね」
「そうだな。様々な絵が一瞬で探すことが出来て素晴らしいな、これは」
「……ところで、この後はどうするんだい?他人の絵をネット上で公開しちゃうと、トラブルの元なんだよ」
「何?」
「描いた人に権利があるからね。ネットって、ある程度劣化はするけれどコピー……複製も簡単だからね。出されてる書籍は、きちんと許可や権利をとって出されてるものなんだよ」
「成程……そのような作法があるのか」
「どちらかと言うと掟だけどね。ともかく、無断転載は止めてね」
「承知した」
雲来がそう告げると、そこへ二人目の猟兵が参上する。
「イラスト関係は門外漢でありますが……頑張って助力しマース!とりあえず基本的なマナーやルールの知識をインストールして持っていきマス!」
グリモアベースにてサイボーグの機体にUDCアースの創作マナーをインストールしていくのはバルタン・ノーヴェ(雇われバトルサイボーグメイド・f30809)。
サイボーグゆえ、知識の電子的アウトプットは可能とは彼女の言葉。
「とはいえ、先に接触した猟兵の方が既にマナーを教えていた場合も考えて作戦を練りマショー!」
そう呟きながらゲートを潜ってUDCアースへと転移していったバルタン。やがて目的の雲来の元へと辿り着いたのは蛍嘉が彼に創作のルールを教えた直後であった。
「これは解決済みのようデスネー。では、考えた案で行きマショー」
そこでユーベルコードを起動させるバルタン。現れたのは自身を模した自立型サポートロボット【ミニ・バルタン】を呼び寄せていく。
「そうデスネー。二次元・虚構であっても、モデルは必要デショー。ですが、ワタシたち猟兵なんか千差万別様々な存在がありますからな」
雲来にそう語り掛けていくバルタン。雲来自体は【ミニ・バルタン】事態に興味津々のようだ。
「モデルにして、絵描きしてもらうのはどうデショー?ワタシでも構いマセーン」
「それは……良い絵がかけそうだ」
その言葉に笑みを浮かべる雲来。次の瞬間、雲来の身体から骸魂が浄化されていくのを、二人の猟兵は目の当たりにした――
大成功
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