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大祓百鬼夜行⑨~ミズチは幸せな未来(ゆめ)を見る

#カクリヨファンタズム #大祓百鬼夜行 #ミズチさん

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●幕前
 『大祓骸魂』が復活したことで大わらわのカクリヨファンタズム。その中で親分さんたちは妖怪たちに呼びかける。

 ――儂らがあえて骸魂を喰らい、彼奴の軍門に降るのにゃ。

 それは大祓骸魂を倒すために必要なことだ。しかし骸魂を喰らえばオブリビオンと化してしまう。その結果、元に戻れない可能性だってあるのだ。
 そのことに対して尻込みする者に『臆病』なんて言えるだろうか? そんなはずはない。誰だって命は惜しいのだから。
 それでも。
「よっ、と」
「み、ミズチ? どこへいくんだ?」
「どこって……そりゃ骸魂を喰らいにいくのさ」
「お、おい! そんな散歩行くみたいに!」
「ははは。猟兵さんにゃ、とっても、とーってもお世話になっているからね」
「待て待て。本当に死んだらどうするんだ?」
「大丈夫大丈夫。僕、2回目だからね」
 友人の言葉をするりとかわして、ミズチは蛇の体を動かして外に出る。
「何より、この食堂を壊されるわけには……いかないじゃないか」
 せっかく――取り戻したのだから。天女様との思い出を。
(それに、こういう形なら天女様だって許してくれるさ)
 以前、骸魂に飲み込まれたのは負の感情に囚われてしまったから。今は違う。これからもこの世界で生きていくために、自らこの手段を取るのだから。
 ミズチが骸魂を喰らう瞬間。笑っている天女様が見えているような気がして。

 そうして、ミズチは再び『リヴァイアサン天女』として顕れたのであった。

●グリモアベースにて
 カクリヨファンタズムで起こった『大祓百鬼夜行』。
 その解決のため、集まってくれた猟兵たちに椎宮・司(裏長屋の剣小町・f05659)がまず礼を告げる。そして話し出すのは予知で見た内容だ。
「場所はカクリヨファンタズムにある竹林だ。本気で竹しかないところでね」
 そしてここは夜になるとそこら中ででたらめに光り出すのがお約束となっている竹林でもある。
「まぁ、これまでは光るだけで、中に何かいるわけでもなく、何の影響もなかったんだが……こいつが百鬼夜行の影響でちょっとひどいことになっている」
 そこでちょっと困った顔をする司。何をどう言っていいのやらというやつである。そして出てきた言葉は。
「具体的には、あちこちの竹の節から『光るかぐや姫の群れ』が現れて、大暴走する」
 ちょっと何を言っているかわからないかもしれないが、落ち着いてこのまま話を聞いてほしい。
「で、これが百鬼夜行の影響か、そこそこ強い上に、オブリビオンに操られて集団行動する」
 そしてこの一団が周辺に影響を与えようとしているわけだ。こう見えてもれっきとした大祓骸魂の力。放置しておくのは危険すぎる。
「というわけで、お前さんたちに解決を依頼したいんだが……頼めるかい?」
 まぁ、見た目面白いことになりそうですが、何卒よろしくお願いします。

●ちまいかぐや姫は可愛いとは思うけれども
 今回の作戦は簡単に言えば、ちまかぐや姫たちを操っているオブリビオンを倒す、という一点に限る。
 ただし、オブリビオンの周りにはちまかぐや姫たちが大量にいるし、猟兵たちをみたら一斉に襲い掛かってくるだろう。
「さっきも言ったように、一応妖怪の子供だからね」
 むやみやたらに倒すわけにはいかない。『まとめて薙ぎ倒す』といった方法ではなく、どうにか回避・無力化・押し留める等の手段でしのぎ、その間にオブリビオンに攻撃を仕掛けるしかない。
「わらわらーっと寄ってくるから気を付けておくれよ」
 幸いにしてジャンプくらいはするものの、空は飛ばないし、火は吐かないし、竜を召喚したりもしないし、石の鉢を投げつけたりもしてこない。ただただ数が多い。
「戦う場所は竹林の中だ。武器を振り回す程度なら問題ないけども、遠距離攻撃は上手く工夫する必要があるかもだ」
 見た目は普通の竹なのだが、カクリヨファンタズムにあるせいか、ちょっとやそこらの攻撃では折れないし、下手をするとしなって跳ね返す。そのしなりを利用する、という手もある。
「で、最後に今回の目標のオブリビオンだ」
 その名を『リヴァイアサン天女』という。骸魂と融合した結果、海の力を司る水の羽衣を纏って海水を操る力を得た天女である。
「こいつはミズチって蛇の妖怪が骸魂を飲み込んだ結果でね」
 そのため、骸魂だけをうまく倒せば、元のミズチに戻すことが出来る。彼も守りたいものがあって、そしてその行く末を猟兵に託したのだ。
「全部まとめて助けてもらえないかい?」
 世界もちまかぐや姫もミズチも。
 きっと、ミズチも猟兵たちならそれが出来ると信じている。
「よろしく頼むよ」
 そう言って司は猟兵たちをカクリヨファンタズムへ転送するのであった。


るちる
 まいどお世話になってます、るちるです。
 お久しぶりのミズチさん、元気にカクリヨファンタズムで過ごしていたようです。
 ミズチさんを知ってる人も知らない人もどんとこいな『大祓百鬼夜行』のシナリオをお届けします。

●全体
 1章構成の戦争シナリオです。
 リプレイはシリアスにならない感じの真面目~コメディ寄りといった幅になるかと思います。たぶんリヴァイアサン天女との戦闘は比較的真面目なんですが、ちまかぐや姫たちがわらわらーっと寄ってくるところでコミカルを排除しきれないと思います。
 ゆるふわ感覚でご参加ください。

 以下のプレイングボーナスがあります。活用してください。
『プレイングボーナス』
 (1)かぐや姫の大群に対処する。
 (2)竹林を利用して戦闘する。

●1章
 ボス戦『リヴァイアサン天女』との戦闘になります。
 戦闘場所は、かぐや姫の各種メディア映像で出てくるような竹林。不思議と武器を振り回すには邪魔にならない竹たちですが、高速機動を行うには邪魔になってきます。上手く対処してください。
 リヴァイアサン天女はオブリビオン化に伴い、比較的真面目に戦闘を仕掛けてきますが、中のミズチが邪魔をしているのか、攻撃に精彩を欠いているようです。コミカルな攻撃も通じるでしょう。
 あと、竹林を更地にするのだけはやめてあげてください。

●補足情報
 カクリヨファンタズムのオブリビオンは「骸魂が妖怪を飲み込んで変身したもの」です。飲み込まれた妖怪は、オブリビオンを倒せば救出できます。


 採用人数については最低限+1~2人といったところを予定。
 プレの受付開始はシナリオ公開されたら。改めて状況の説明を行う文章は追加ありません。

 それでは皆さんの参加をお待ちしておりまーす。
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第1章 ボス戦 『リヴァイアサン天女』

POW   :    伝説の序章
【海の力を纏った黄金の槍による攻撃】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【に空いた穴に海水が満ち】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
SPD   :    羽衣伝説
【水の羽衣が高速回転して飛行形態】に変身し、レベル×100km/hで飛翔しながら、戦場の敵全てに弱い【が貫通力のあるウォータージェット】を放ち続ける。
WIZ   :    レジェンドオブリヴァイアサン
海の生物「【リヴァイアサン】」が持つ【海水で大渦を創り出す等】の能力を、戦闘用に強化して使用する。

イラスト:姫柴有佑

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はピオネルスカヤ・リャザノフです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

浅間・墨
シビラさん(f14377)。
「…う…わ…ぅ…ぁ…?!」
群がってくる子供を無理に払うわけにいきません。
このままこの子達に流されるわけにもいきませんし…。
「…え? シ…ラ…ん…?」
襲い来る子供への対応に困っていたら私は浮いてました。
そして極限までしならせた竹に乗せられて…そのまま…。
上空へ昇るように飛びます。

説明はありませんでしたがなんとなく理解しました。
なるほど。シビラさんが子供達の相手をしてくれるんですね。
『真改』の一振りで骸魂を呑んだミズチさんを斬ります!!
ただ斬るのではなく破魔を籠めた【閻魔】で骸魂だけを…。
「…ミ…チ…さ…。戻…て…だ…い…!」
もし戻らなくとも次の人に繋げられます!


シビラ・レーヴェンス
墨(f19200)。
「うっ!? …こ、これは…」
とても苦手な子供の群れが…あの子の…露の大群に見える。
…とはいえこのまま黙って回避するわけにもいかないな…。
…やれやれ。物凄く疲れるが仕方がないミヅチのためだ…。

私は【影手】を全力魔法の高速詠唱で行使。
右手で竹を限界までしならせ左手で墨を持ち上げその竹に乗せる。
説明する時間はないがこの一言で彼女なら理解してくれるはずだ。
「ミヅチのところまで行ってこい!」
しならせた竹は墨を上空へ持ち上げる感じでミズチの元へいく。
風速とミズチの大体の位置は把握してある。頼んだ。

私はというと大勢の子供達に袖を引かれたり抱き着かれたり…。
うっとおしいが黙って囮になろう。




 竹林から大量に発生、もとい生まれたちまいかぐや姫たち。それを降り立った『リヴァイアサン天女』が操る。洗脳というよりは力の発散する方向を導くように。
「さぁ、行け。散れ。壊せ。其れが滅びの定め故に」
 その姿はまさしく天女と言えよう。オブリビオン化されてなければ、あるいは許された光景かもしれない。

 しかし、それはカクリヨファンタズムの崩壊を招く行為。それを許してはいけない、と猟兵たちが竹林へと降り立つ。

「……う……わ……ぅ……ぁ……?!」
「うっ!? ……こ、これは……」
 開口一番、浅間・墨(人見知りと引っ込み思案ダンピール・f19200)とシビラ・レーヴェンス(ちんちくりんダンピール・f14377)は若干引いた。彼女らを見つけたちまかぐや姫たちがわらわらーっと寄ってきたからである。
(無理に払うわけにいきませんし……このままこの子達に流されるわけにもいきませんし……)
 とは墨の感想。本当に困ったものである。
 そしてシビラはもっと深刻だった。
(とても苦手な子供の群れが……あの子の……大群に見える)
 とのことです。まぁよく似ているかもしれない、一直線にシビラに突っ込んでくるところとか。

 とはいえ、ここは戦場。一瞬の判断が次の行動に作用する。
(……このまま黙って回避するわけにもいかないな……)
 それがシビラの出した結論であった。
「……やれやれ。物凄く疲れるが仕方がないミズチのためだ……」
 素早く両手を前に差し出し、シビラの唇が詠唱を紡ぎ出す。
「Lasă orice……」
 【影手】を全力魔法の高速詠唱で行使。見えない魔力で造った素手を両手に纏わせ、まるでどこまでも届くかのような手を創り出す。
 ちまかぐや姫たちが押し寄せるまでほんのわずか。
 それまでに、とシビラは素早く右手で近くの竹を限界までしならせて。左手で傍らにいた墨を掴む。
「……え? シ……ラ……ん……?」
 びっくりしている墨だがそこで手を止めず、シビラはしならせている竹の上に墨を運ぶ。
(説明する時間はないが、この一言で彼女なら理解してくれるはずだ)
 そう考えながら、右手は押さえていた竹を手放した。
「ミズチのところまで行ってこい!」
「……!」
 直後、竹が元の位置に戻る勢いで墨の体が空へ舞い上がる!
(風速と敵の大体の位置は把握してある。頼んだ)
 と思った瞬間、ちまかぐや姫たちの波にシビラが飲み込まれた。
「ぅーぁー……」
 シビラの口から切ない悲鳴があがる。見ればちまかぐや姫たちがシビラの袖を引っ張ったり、抱き着いたりしている。
(うっとおしいが黙って囮になろう)
 ある意味、悲痛な決意を決めたシビラであった。

 一方、空へと飛び上がった墨。
(説明はありませんでしたがなんとなく理解しました)
 下から聞こえてきた、シビラの絶望(?)に満ちた悲鳴からしても、ちまかぐや姫たちの相手はシビラが務めるということだろう。
 ならば。
 竹のしなった勢いを利用しての急速接近。墨の眼前に迫ってくるのはリヴァイアサン天女。
「愚かな。策も無く真っ直ぐとは」
 しかしリヴァイアサン天女とて敵が迫るのをただ立って待っているわけではない。真っ直ぐ水平に構えるのは海の力を纏った黄金の槍。それを間合いに入った墨に向けて鋭く繰り出す!
「……っ!!」
 槍の穂先が墨の肩口を抉る。咄嗟に身を捩ったが、空中でかつ推進移動している状態では思うように回避ができなかった。そして飛翔の勢いで穂先が肩口を突き抜ける。
 でも、墨も止まらない。
 槍とぶつかったことで相殺された飛翔の勢い。それを利用して片足が地面に着くか否かのタイミングで、素早くその場で体を回転。リヴァイアサン天女の槍を上へと跳ね上げる!
「っ!?」
 その瞬間、リヴァイアサン天女の態勢が崩れる。
「……す……り」
 その隙へ、回転の力を利用した墨の居合抜き。目も止まらぬ速さで抜き放たれた二尺三寸四分の大刀『井上真改』から放たれるのは【閻魔】。巫力を籠めた一撃がリヴァイアサン天女の核――骸魂だけを斬り裂く。

 それはミズチの想いを直接知る、シビラと墨による一撃が決まった瞬間でもあった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

パティ・チャン
■WIZ
「光るかぐや姫の群れ」の大きさが今一つ解りませんが、数には数です!
【百年の森】発動!
妖精の幻影に【玻璃の森の枝葉】を持って貰って、押しとどめましょう!
(もし仲間がいたら)
「今です!ボスへ向かう道を作りました。急いで!」

■対リヴァイアサン天女
ユーベルコード使っているので、正面切って戦うのは難しそうですね
そもそも、体躯が体躯ですから、直撃喰らったらひとたまりもないですし。

【迷彩、世界知識、情報収集】で隠れつつ、身を固め【カウンター】で
かわします

それでも、攻撃できる隙あらば【学習力、2回攻撃、なぎ払い、カウンター、勇気、鎧砕き、衝撃波】で抗いましょう

※アドリブ・連携共歓迎


黒木・摩那
小さい妖怪たちを見るのは和むんですが、それも限度があります。
これ下に降りたらダメなやつですね。
とにかく一刻も早く骸魂を祓って妖怪を救出しましょう。

ちまかぐや姫達はボード『アキレウス』に乗って、手が届かないところまで浮いてしまえばよいとして。

問題は竹です。
これはドローン『マリオネット』を上空に飛ばして、竹の配置を確認して。
その上でヨーヨー『エクリプス』で戦います。
ヨーヨーの軌道を【念動力】で曲げることで竹を避けて、ヨーヨーをリヴァイアサン天女に絡めます。
そして、UC【獅子剛力】で釣り上げた上で大車輪。
遠心力を使って、妖怪から骸魂を剥がそうとするとともに、ちまかぐや姫の受けを狙います。



●雪崩るちまかぐや姫たち
 光る竹(いっぱい)から生まれた、ちまかぐや姫たち(これもいっぱい)。そしてそれを後ろから操る(誘導)する『リヴァイアサン天女』。
 ちまかぐや姫たちが竹林から出そうになっているその地点で、黒木・摩那(冥界の迷い子・f06233)とパティ・チャン(月下の妖精騎士・f12424)が迎え撃つ。

(小さい妖怪たちを見るのは和むんですが……)
 マジカルボード『アキレウス』に乗った摩那が竹林上空から眼下を見下ろす。そこにはまるで雪崩のように押し寄せてきているちまかぐや姫たちの群れ。
「それも限度があります。これ下に降りたらダメなやつですね」
 大方、予想通り。なので、摩那は視線を、地面近くで滞空しているパティに送る。
「お任せください!」
 ちまかぐや姫たちの大群の真正面に、フェアリーのパティという見た目、『何を考えているの』といった構成。
 だがパティにはちゃんと手がある。
(光るかぐや姫の群れの大きさが今一つ解りませんが、数には数です!)
 と剣の前に盾を構えて、詠唱を紡ぐ。
「出でよ! 灰色ガラスの森から!」
 【百年の森】発動! 召喚されたパティを模した妖精の幻影が真正面からちまかぐや姫たちを押し留める。ついでにジャンプしないように上もキープ。
「今です! ボスへ向かう道を作りました。急いで!」
「わかりました!」
 パティが作ってくれた僅かな時間。その隙を、ちまかぐや姫たちの頭上を摩那の乗ったアキレウスがすり抜けていく。

 ここまでくれば後はリヴァイアサン天女のみ!
「とにかく一刻も早く骸魂を祓って妖怪を救出しましょう」
 アキレウスの速度をあげて摩那が竹林に突っ込んだ。

●竹林の戦い
 ちまかぐや姫たちをしのいだからには後の問題は……竹。
「これはこうです」
 摩那が素早く手元から放つのは索敵ドローンの『マリオネット』。操作は摩那がしている眼鏡スマートグラス『ガリレオ』を通じて、彼女の思いのまま。
 その間にも眼前に迫るリヴァイアサン天女。
「あまりにも迂闊!」
 一直線に迫ってくる摩那に対して、リヴァイアサン天女が海の力を纏った黄金の槍の一撃を繰り出す!
「はっ!」
 その一撃をアキレウスから飛び上がって回避する摩那。そしてそのまま、近くの竹へと着地する。竹の配置は既に把握済。
「隙ありです」
 摩那が竹の上で跳躍する。真っ直ぐ行くと見せかけて、リヴァイアサン天女の真横をすり抜け様、右手から放つのは愛用の超可変ヨーヨー『エクリプス』。真横からの奇襲でリヴァイアサン天女を捉えるつもりだ。
「甘い!」
 しかし、リヴァイアサン天女は槍で以てエクリプスを跳ね上げる。
「くっ……」
 予想外にリヴァイアサン天女の動きが速い。摩那がエクリプスを引き寄せるまでの間に。
「させんわ!」
 リヴァイアサン天女が先の槍の刺突、それによって空いた穴から海水を呼び寄せ、周辺を満たす。そして天女の周辺に巻き起こる海水の大渦。
「我の海の力、破れるものなら破ってみるがいい!」
「では遠慮なく!」
 リヴァイアサン天女の言葉に応じるかのように、竹林から飛び出してきたのはパティ。周囲に隠れながら大技の後の隙を狙っていたのだ。今がそのチャンス。
 素早く剣を2回振るって、鎧すら砕く衝撃波を放てば、リヴァイアサン天女の作り出した海水の大渦が斬り裂かれて、空気の中に霧散する。
「なっ……!」
「今です!!」
 摩那が再びエクリプスを構える。愛用とまで使い込まれた感覚が摩那にエクリプスの取るべき軌道を示す。
「これでどうですか!?」
 放たれたエクリプスの軌道が、くんっ、と不可解に曲がる。それは摩那の念動力によって導かれた、今の最適解。すなわち、リヴァイアサン天女を『捕縛』する軌道だ。
「……! 小癪な!」
 再度エクリプスを弾こうと槍を振るうリヴァイアサン天女。しかし、周辺の竹すらも避けるように飛翔するエクリプスの複雑な軌道を捉えることなどできるはずもない。
「逃しませんよ」
 エクリプスがリヴァイアサン天女を捉えた瞬間、摩那は逃げようとする天女に自由を許さず、【獅子剛力】発動!
「接地、反転。アンカー作動……力場解放!」
 摩那がぐんっ、とエクリプスのワイヤーを引っ張る。竹の上から釣り上げるようにしてリヴァイアサン天女を地面から引っこ抜く摩那。そしてそのままリヴァイアサン天女を大車輪のごとく振り回す。強烈な遠心力がリヴァイアサン天女の骸魂に衝撃を与え続け。
「とぅっ!」
 摩那はその勢いのまま、竹林にリヴァイアサン天女を叩きつける。
「ぐ……ぁ……」
 その強烈な一撃。
 それによってリヴァイアサン天女の骸魂には確かな亀裂が入ったのである。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

卜一・アンリ
あなたの事情とか知らないし、気にしてる時間はないの。
…二つの世界を破壊せんとするその骸魂、邪心と見做すわ。

キャバリアの牡丹を連れ竹林に突入。
牡丹はかぐや姫達の相手をして頂戴。UCでの制御下でない以上真っ当に反撃できないでしょうけど構わないわ、【オーラ防御】しつつ【おびき寄せ】て私と敵の戦いの邪魔をさせないで。

私自身は退魔刀を抜刀し【ダッシュ】で接敵、敵UCの攻撃を【見切り】【武器受け】で弾きUC【強制改心刀】で【カウンター】。
周囲の竹林が邪魔?まさか。むしろ海水に足をとられそうな時にその頑丈な幹を跳ね回る足場にさせて貰いましょう(【地形の利用】【ジャンプ】【悪路走破】)。

その骸魂、削ぎ落す。




 猟兵たちの活躍で、ちまかぐや姫たちの暴走はどうにか竹林の中に押し留められていた。このまま、操っている『リヴァイアサン天女』を倒すことが出来れば。
 そのリヴァイアサン天女も猟兵の攻撃で融合の核である骸魂に大きな亀裂が入っている。
 あと一撃……!

 それは当の本人、リヴァイアサン天女とて理解している事実。ゆえにほんのわずか、保身を考えてしまったのは自身の生存が『大祓骸魂』のためになるためか。
 その思考の時間が隙だった。
「……!」
 気付いた時には、既にちまかぐや姫たちを差し向けていたけれども、遅い。猟兵の、卜一・アンリ(今も帰らぬ大正桜のアリス・f23623)のキャバリアが突っ込んでくる速度の方が速いからだ。
「牡丹はかぐや姫達の相手をして頂戴」
「ヴォ!」
 突っ込ませた霊力機関搭載古代キャバリア『牡丹』にちまかぐや姫たちの大群を押し留めるように指示して、その後ろから悠然と歩み出てくるアンリ。
(ユーベルコードでの制御下でない以上、真っ当に反撃できないでしょうけど……構わないわ)
 そも、ちまかぐや姫たちを引き付けるのが牡丹の役目。機体にオーラの防御を纏わせ、万が一を排除しつつ、押したり引いたりで牡丹は器用にちまかぐや姫たちをおびき寄せている。
「そのまま。私と敵の戦いの邪魔をさせないで」
「ヴォ!!」
 牡丹の頼もしい返事を受けて、アンリは退魔刀を抜刀しつつ、リヴァイアサン天女目掛けて駆け出す。
「ちっ……!」
 舌打ちしながらもリヴァイアサン天女が海の力を纏った黄金の槍による連続刺突を放ってくる。
「……あなたの事情とか知らないし、気にしてる時間はないの」
 そのことごとくを見切り、かわし、退魔刀で跳ね上げる。アンリの背後で地面に穴が開き、そこに海水が満ちていくが。
(使う前に片を付ける!)
 背後は振り返らず、アンリは一気に肉薄する。
「この……!」
「……二つの世界を破壊せんとするその骸魂、邪心と見做すわ」
 アンリから放たれる鋭い斬撃。しかしそれはギリギリのところでリヴァイアサン天女の槍に受け止められ、弾き返される。
「我が海の力を……!」
「それがなんですって?」
 リヴァイアサン天女が海水の大渦を作るよりも早く。アンリが飛び退り、背後にあった竹に着地、そのしなりを利用してリヴァイアサン天女の頭上を取る。
「その骸魂、削ぎ落す」
 そこから放たれる一撃は【強制改心刀】の一撃。不意を打たれたリヴァイアサン天女にそれを回避する術はなく。退魔刀の刃がアンリが邪心と見做した骸魂のみを一刀両断する。
「が……あ……」
 リヴァイアサン天女の口から息が漏れる。それは徐々に大きくなっていき。
「あぁぁぁぁぁぁっ!!」
 抑えきれなくなった絶叫が響き渡る。それは骸魂が霧散していく断末魔だ。それと同時にリヴァイアサン天女が煙をまき散らしながら縮んでいく。
「……」
 アンリは退魔刀を納刀しながらその様子を一瞥して……踵を返す。
「牡丹、終わったわ」
「ヴォ!」
 そして自分の背中を守り続けていた牡丹に声をかける。それはまごうことなき、戦いの終焉を告げる声。

 こうして、竹林の中での騒動は無事解決を見たのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



 『リヴァイアサン天女』が倒された後。猟兵たちが竹林を去った後のことだ。

「……お。また戻ってこれたみたいだね」

 戦闘の余波で笹の葉だらけになっている地面から、ひょこっと顔を出したのはミズチであった。飲み込んだ骸魂は無事砕け散った、というか猟兵たちが微塵も残さず退治した。残ったのは元からこの世界にいたミズチだけである。
「やっぱり、猟兵さんはすごいなー」
 まるでお芝居の観客のように、先ほどまで猟兵と戦っていた当の本人が言う。
 他人事のように言っているがその実は全くの逆。そこにあったのは絶対なる信頼感。そして感謝の気持ちだ。
「さて……また食堂で美味しいものを食べて……あれ?」
 その時、ミズチは気付いた。自分を取り巻くちまいかぐや姫たちに。どうやら先の戦闘力は無くなっているようだが、妖怪として生まれた事実はなくならなかったらしい。
「あー……」
 これは困った。このまま放置しておくわけにもいかないし。というか、さっきまで操っていたせいか、ミズチを親かなにかと間違っているらしい?
「仕方ない。東方妖怪仲間をほったらかしにできないしね」
 ついておいで、とミズチが先導して竹林を出る。その後ろにわらわらーっとついていくちまいかぐや姫たち。

 こうして竹林の事件は完全に解決と相成った。
 ミズチとちまいかぐや姫たちが今度どうなるかはまた別のお話で?

最終結果:成功

完成日:2021年05月10日


挿絵イラスト