大祓百鬼夜行⑫〜粘りつく亡霊
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その妖怪団地には悪い噂が付きまとっていた、曰くそこへと足を踏み入れた者が次々と怪異に襲われるというそんな噂が。
べっとりと何かが付着した壁などに触れてしまった者は怪しき影に取り囲まれ悲鳴をあげた。
急に思いもよらない悪どい事を考えてしまった者もあやしげな粘液でべっとりと動けなくされてしまった。
さらには異形としか言いようのないものが幾重も現れそれらに取り囲まれ悲鳴をあげてしまう。
そんな団地に住み着いた怪異、今の今まで死人などは出ていないがこのような噂は常日頃よりこの団地で聞くことができ今日に至るという。
それらは全て妖怪ゴースト・プロムナードの仕業、あまり表には出てこないタイプの元神の眷属忘れられた姿といったところだろう。
そんな彼等もまた今回の戦いで敵をあえて表に引きずり出すべくその身をあえて委ねてしまう。
猟兵達により一刻も早く自分達が退治されることを願って……。
●グリモアベース
「また妖怪団地に新たな妖怪の出現のようですねー」
集まってくれた面々に会釈しながらグリモア猟兵の村雨・ベルは説明を始めた。
どうやら今回もまた妖怪団地に出没する怪異の一体(?)が相手ということらしい。
「敵の名はゴースト・プロムナードと言いまして名前さえ忘れられた元・神の遣いとうったところでしょうか。体液などでべっとりと迷い人に絡みつきその悪心を実体化させ自省を促していた存在が忘れられ今ではその能力だけが残っているような感じらしいです」
妖怪達にとって忘れられるということはこうして有様までも変えられてしまうということかと一同は思った。
だがそんな彼らも今回の件で骸魂にあえて身体を差し出し猟兵達に討たれる事を望んでいるのだという。
そんな身体を張り世界の為に尽くそうという彼らを一刻も早く早く解放してあげなければならない。
「事件現場はとある妖怪団地、そしてその迷宮化した内部は電灯などが薄暗く不意打ちされやすいかと思いますので十分に気をつけてくださいね」
ベルはそう言いながら一同を送り出す準備を始めた、猟兵達ならば対処法はその場で考えてくれるだろうと余計な事は言わない。
少しでも早く解決してあげることが彼らの為だと思い、そして皆を戦場へと送り出すのだ。
そんな空気を感じ取り一同も戦場となる妖怪団地へと時空を越えて跳んでいく、戦いの時は今この時なのだ。
轟天
これは1章完結の戦争シナリオです。
迷宮と化した妖怪団地で大騒ぎの大決戦、やっちゃいましょう。
大祓百鬼夜行に関するシナリオでは完結優先で最小人数を採用予定です。
先は長いと思いますので頑張りましょう。
●プレイングボーナス
迷宮のように改造された団地を利用して戦う。
第1章 集団戦
『ゴースト・プロムナード』
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POW : その願いを直視せよ。
【自身の体液】から、対象の【悪しき欲望】という願いを叶える【複数の不完全な対象の分身】を創造する。[複数の不完全な対象の分身]をうまく使わないと願いは叶わない。
SPD : 汝、心を身に映せ。
【悪】の感情を与える事に成功した対象に、召喚した【複数の不完全な対象の分身】から、高命中力の【捕縛用粘性液体】を飛ばす。
WIZ : 我らは群れる者。
レベル×1体の【自分自身】を召喚する。[自分自身]は【水】属性の戦闘能力を持ち、十分な時間があれば城や街を築く。
イラスト:FMI
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
八重咲・科戸
うげぇー、こう言ってはなんだがナメクジが空を飛んでいるようで気持ち悪いな……
視界も悪いし【九化玉】の閃光玉を取り出して光源をばらまいておくか
そして風の「属性攻撃」で空気の流れを動かす事で団地の構造を掴んで不意打ちされやすそうな位置取りに当たりを付けて奇襲に備えるとしよう
そちらが粘液というなら此方は軟膏だ!!UCで滝の様に噴き出す軟膏で奴らとそこら中にある奴らの体液を上から塗り潰してやる!
私と同じかわいらしい鎌鼬にしてやるぞ!よろこべ!
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ピチョン、ピチョン……水音だけがこの静かな団地の中に響き渡る、そしてその静寂こそが来る者に恐怖を植え付けていく。
ただでさえ君の悪いというのに今回の敵は粘液などの生理的嫌悪を突いてくる能力を持っているらしい。
そんなものの相手をしなければならないのかと八重咲・科戸(一人一組の鎌鼬・f28254)はちょっと気が滅入り気味。
「うげぇー、こう言っちゃ何だけどナメクジが空飛んでるようで……うわぁ」
想像するだけで背筋に寒いものが走った、考えるのはよそう……倒したほうが早いから。
「くっ、そっちか!」
ばら撒いた光源、そして風の流れで動きを予測してはみた、だが団地の構造をいくら科戸が掴もうとも相手は団地戦術のプロ。
どうしても遅れをとってしまうのは仕方がない、不意に植え付けられた悪の心……だがそれが身体の中心に届く前に決断する時が来た。
下手な相手と戦うのに正攻法では不利だと思う、だから鎌鼬としての本分に帰り粘液などには屈しない自分を見せ付けてやろう。
「今だけはお前も我が一族の一員……だーっ!」
敵が粘液ならこちらは軟膏、鎌鼬たる科戸の肉体にべっとりと塗られたこの姿をゴースト・プロムナードにもわざわざ体験させてやろうというのだ。
亡霊のようなその姿が自分と同じ鎌鼬へと変貌していく、そしてそれは相手がその身体の使い方に慣れるまでの間は一方的にこちらが攻め続けれるという事だ。
「私の身体では上手く逃げれないだろっ! なっ!!」
風を纏った塵旋鎌を振るい間合いへと飛び込んでいく、その刃が一撃で相手の急所を切り裂き噴き出す血飛沫……は軟膏塗れなせいかそこまで出なかった。
それでも膝をつきガクリと崩れ落ちるゴーストはそのまま霧散を始めた。
「なんだ、私と同じ可愛らしい鎌鼬にしてやったの、もっと喜べ!」
フフンと鼻を鳴らしまずは一匹片付けた科戸、だがまだまだ敵は多く潜んでいる、やれやれと肩を竦めたまま次の得物を求めその足をさらに奥へと踏み入れていくのだった。
大成功
🔵🔵🔵
馬県・義透
四人で一人の複合型悪霊。生前は戦友。
第一『疾き者』唯一忍者
一人称:私 のほほん
武器:漆黒風
おやまあ、難儀ですねー。でも、助けるためには戦いませんと。
ええ、『私たち』はそのために。
薄暗いですねー。暗視で視界確保しましてー。第六感で不意打ちに備えましてー。
ふふ、数が増えるのならば、その分狭くなりますねー?団地といえども迷路ですし。
風属性攻撃をつけた【四天境地・風】を。この花びらから逃げられるのならば、逃げてみなさいなー。…難しいでしょうけれど。
防御は、内部の三人が結界術をしてくれてますのでねー。
誰かの住む世界を、滅ぼさせない。私たちの誓いですよー。
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「おやまぁ、難儀ですねぇ」
団地の渡り廊下でいつのまにか敵に囲まれてしまった馬県・義透(死天山彷徨う四悪霊・f28057)、はっきりいって一度出直して逃げたほうがいいのではという大ピンチ。
だがしかしここで引くなどありえない、迷路と化した団地で探す手間が省けたと思えばこれもまたチャンスととらえるのもありかもしれないからだ。
(『えぇ、私たちはそのために……』)
義透を構成している悪霊たちが皆揃って決意を固める、全力でサポートしあえばこの状況も上手く立ち回れるはずだからだ。
暗視によりこの暗闇は別に問題なく行動は可能、なのでこの状況は敵が出てくるのを待つ狩りの時間とも言いかえれるのだ。
「そこですねっ!」
懐に忍ばせていた棒手裏剣を手早く投げつけていく、それも一本二本ではなく大量に。
ただの手裏剣であればゴースト達にとって脅威では無かっただろうがこれは違う、義透の手を離れると同時にその姿が変質していき無数の花びらが通路へと吹き荒れたのだ。
「この花びらから逃げられるものなら逃げてみなさいなー」
「!!?????」
無数の鬼蓮がゴーストの霊体を切り刻み引き千切っていく、それはまるで葬送の宴のように厳かに団地の一角を染め上げて……。
「誰かの住む世界、滅ぼさせない事が私たちの誓いなのですよ……」
着流しを颯爽とはためかせ振り返り団地から立ち去っていく義透、この団地に巣くう者を倒し切るのは一人でやり切り必要のない大変な作業。
後は若い連中に任せカンラカンラと皆の勝利を祈るのだった。
大成功
🔵🔵🔵
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎
■行動
これはまた、厄介ですねぇ。
私の『悪心』となりますと、『食欲』関連でしょうかぁ?
『体液』を扱うのであれば『触れられない』様にしましょうかぁ。
『F●S』各種を展開、【銀翼袍】を発動し飛行、全方位を『FMS』のバリアで囲った上で『崩壊の波動』を放射しますねぇ。
此方についての『認識』が多少なりとも阻害されれば『不意打ち』は難しくなりますし、その状態で不意打ち出来ても、先にバリアに当たりますから、そのタイミングで[砲撃]による[カウンター]を仕掛けましょう。
また、『認識阻害』で居場所が曖昧になれば、隠れ場所から出て来る可能性も有りますので、その場合も同様に[砲撃]で叩きますねぇ。
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「むむ、飛行してみたものの団地は足元なんですよねぇ」
上空から妖怪団地を見下ろし夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)、女神の衣を纏ったこの形態でバリアを張り続ければ相手からの攻撃はそうそう当たらないだろう。
だがそれでも何回か粘液が飛んできたもので発射地点へ向けて砲撃を何度か敢行、おかげで抵抗は弱まって来た気がしていた矢先だった。
「あぁ、お腹すいたですぅ」
「ドーナツ美味しいですよねえ」
敵により作り出された偽物のるこるが何人も団地の屋上で始めた暴飲暴食、なんというか欲望を具現化するとこうもなってしまうのか。
なんというかダメージも何もないのだが自分自身がこう食っちゃ寝している姿を延々と
見せられるのは何というか精神衛生上こんなにも悪いものだったとは。
「くっ、不意打ちもカウンターも防いだと思ったらこれですかぁ、嫌がらせ、嫌がらせですねえ!?」
なんかもうでっぷりと膨らんだお腹をさする偽物達がさらに自堕落にポテチまで摘まみ始めこれはもう完全な引き籠りニートそのまんま。
色々な意味で見てられなくなりさすがに行動をこちらから起こすことにする、急に認識阻害が為されるこるの姿が掻き消えてしまった。
しばらくして食っちゃ寝している偽物達の効果がないと踏んだのかゴースト達がうねうねと姿を現し偽物を片付ける。
「この時をぉ、待ってましたぁ!」
声にしたほうに砲台と両腕を構えたるこるが睨みつけており同時に放たれた砲弾、ビーム、戦輪などの質量兵器が次々と撃ち込まれていく。
屋上に爆音が響き渡り飛び散り消滅するゴースト達、色々な意味で乙女の恥を見せ付けた彼らにるこるが容赦することはない。
いや……これは帰ってからダイエット本でも読みましょうかと悩ませるほど微妙に心の傷を負わせつつ彼らは消滅してしまったのだった。
大成功
🔵🔵🔵
秋葉・亜依
「人の心に付けこむ妖怪ですか!
UDCエージェントとして浄化してあげましょう!」(スマホを構える
『周囲の警戒は任せてください、亜依』
電脳デバイスの演算能力を最大限に高め【サポートAI】を起動させます!
『亜依、未来予測に成功しました』
「やりましたね、チューリング!
あとは因果律操作して、望む未来に書き換え……」
『敵によって悪の感情を与えられた私に向かって捕縛用粘液が飛んでくる確率、99%です。
なお、粘液に捕まるのは、もちろん、私の所有者の亜依です。
見えます、逆さ釣りで捕縛されて白い下着が丸見えな亜依の姿が』
「何をみてるんですかーっ!?」
『悪しき心を与えられた私はやむなくその姿を撮影しネットへと……』
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正義のUDCエージェントたる秋葉・亜依(電脳の天使・f33106)は今日も今日とてこの妖怪団地へ出動し駆け付けていた。
「人の心に付けこむ妖怪ですか!」
『周囲の警戒は任せてください、亜依』
構えたスマホからサポートAIのボイスが応え二人は(痛い目に何度もあっている)妖怪団地へと足を踏み入れていく。
たぶん今日も今日とてピンチが訪れるのは間違いない。
『亜依、未来予測に成功しました』
「やりましたね、チューリング! あとは因果律操作して、望む未来に書き換え……」
先手必勝、やられる前にやれ、サポートAIによりすでにこれから起こる未来の事象への干渉が可能となる。
これで完全勝利亜依ちゃんUC状態になってしまえば今回こそは綺麗な身体で帰れるはずだ。
(いや、私まだ綺麗な身体ですよー!?)
無駄なあがきのツッコミを無視しAIはさらなる未来予測を弾き出す。
『敵によって悪の感情を与えられた私に向かって捕縛用粘液が飛んでくる確率、99%です。なお、粘液に捕まるのは、もちろん、私の所有者の亜依です。
見えます、逆さ釣りで捕縛されて白い下着が丸見えな亜依の姿が』
「何をみてるんですかーっ!?」
すでに言ってることが怪しくなってきた、そんな二人にべちょりと付着する粘液そして沸き起こる悪の心。
ぐっしょりと付着した粘液が亜依の制服のブラウスを透かし下着もまたそれはもうべっちょりと。
『悪しき心を与えられた私はやむなくその姿を撮影しネットへと……』
「って、何普通にアップロード始めてるんですかーっ!?」
翌月、亜依の口座には何故か動画サイトからの振り込みがたっぷりとあった。
何の振り込みだったのか、これ以上語ると泣きそうなんで放置しておいてあげましょう……。
ゴースト達『いや、俺らの出番は!?』
苦戦
🔵🔴🔴
董・白
※アドリブや他猟兵との連携OKです
【心境】
「妖怪団地なだけに、妖怪の覚悟もダンチガイということでしょうか?」
う~ん。私事ながら寒いですね。二点?
【行動】
団地にもなんか少し慣れてきた気がします。気のせいでしょうか?
結界術と破魔の霊符を設置して、妖怪の動きを一部阻害。
団地の中央部の十字路に追い込みます。
なぜならば。うん。私知っています。
水は電気に弱いのがお約束です。
…ということで、雷公鞭の出番です。
雷公天絶陣でびりびりどっか~んです。
自分に漏電しないように、気をつけないとですね。
う~ん。ひょっとして草の方がよかったでしょうか?
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その団地に吹く風は少しばかり肌寒かった。
「妖怪団地だけに、妖怪の覚悟もダンチガイ……ということでしょうか!」
ゾクゾクゾクと今度は背筋が寒くなる。
董・白(尸解仙・f33242)は気合を入れようと口走ったダジャレに色々な意味で始まる前からダメージ蓄積中。
(これは、よくて2点ぐらいよね)
まぁ心の準備体操はこのへんにして白は霊符を団地の壁や足元に張りつけそちらの意味でも準備万端。
ここ最近で団地での戦い方はばっちり身に着けた、なのでここからは完全勝利するためにさらに知恵を絞るのみだ。
「はぁはぁはぁ……ここまで来れば」
白は走り団地の十字路まで来ると息を整えようと前屈みになり深呼吸、あの後すぐにG-スト達が四方八方より襲ってきてまずは逃げに徹した結果だ。
「ウキャキャキャキャ」
周囲より複数のゴースト達の声が近づいてくる、粘液まみれにして白をちょっとお茶の間のテレビに流せないような姿にしようと近づいてくる。
本当かどうか知らないけれどそれは色々アウトじゃなかろうか?
そんな白の足元には転がった空のペットボトルなどが散乱し薄暗くてよくわからないかゴーストがぴちゃりぴちゃりと近づいてくる音に混じり水音も混じっている。
「今です……そぉれ、旋(ち)っ!」
取り出した雷公鞭を床に向けて全力放出、通路という通路に巻かれた水を伝ってゴースト達は一気に感電。
「ギャアアア、マサカ、ジブンゴトヤルナンテエエエエ」
「あばばばばばっ!?(そんなわけないですよおおおお)」
ついでに白自身も撒いた水を踏んでいて一緒に感電、キョンシーの肉体が電光で輝くたびに骨格が見えたり怪しげな術式が見えたり中々にド派手な感電ぶりに涙を禁じ得ない。
周囲の電灯なども破裂してしまい薄暗くなった団地のど真ん中で目を回してノックダウン中の白、だがおかげで周囲のゴースト達は一掃されている。
まさに身体を張った電撃の罠で一網打尽したというわけだ!
大成功
🔵🔵🔵
オリヴィア・ローゼンタール
伝承が廃れてしまった結果、ですか……
すでに別の宗教なので信仰を捧げることはできませんが、解放のお手伝いくらいは
入り組んだ迷路なら、【狂乱の斬り裂き兎】で機動力を重視したバニーの姿に変身
元より闇の世界に生きてきたので薄暗くとも視界は利く(暗視・視力)
空中を足場にした三次元走法(ダッシュ・空中戦)で団地を駆け抜ける
壁や天井も足場にして(地形の利用)様々な角度から告死の大鎌で斬り裂く(切断)
元から集団な上に群体を召喚されると厄介ですね……
次々と現れ絡み付いてくるのを【怪力】で振りほどき、【なぎ払って】【衝撃波】を起こしてまとめて斬り裂く(斬撃波)
ぬるぬると……一気に斬り飛ばします!
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ジジジっと点滅を繰り返す電球が照らす薄暗い妖怪団地の通路、そこへと足を踏み入れるのはピョコンと起ったウサ耳とダイナマイトボディを見せ付け颯爽と歩くバニーガール姿のオリヴィア・ローゼンタール(聖槍のクルースニク・f04296)。
このシスター、本当に色々な衣装を持っているというか寛容な神様なのだと思わずにいられない。
「伝統が廃れてしまった結果、ですか……」
それは妖怪の本質であり虞(おそれ)を失った場合どうなってしまうのかは今回の事件でいやというほどわかっている。
オリヴィア自身は自らの信仰を持っているので信仰そのものは捧げれない、だがその噂や名を後世に伝える事ができるのならば一端を担うぐらいは吝(やぶさ)かではない。
神秘の金属アダマスで出来た告死の大鎌を手にセクシーバニーは胸と尻を揺らしながら戦場へとその一歩をさらに推し進める。
次々と現れたゴーストはその数を増殖させ右も左もオリヴィアを引き摺り込もうとしているかのように揺らぎそして襲い掛かってくる。
それらと足を止めて戦うのは不利だと最初からわかっていた、だからこそのバニーガール姿。
神力が全身に行き渡りそこへ魔力も混ざりこみ爆発的な跳躍力と力が漲って来た。
「天来せよ、告死の大天使。月の神秘と魔術の秘奥、そして魂を狩る大鎌を与え賜え――!』」
壁を蹴りジグザグに階段の壁を跳ねて上の階へと躍り出た、不意を突かれ動けないゴーストとすれ違いながら大鎌がその首(と思える場所)を切り落としそのまま通路を走る。
ゴミ箱を足場に天井へと飛びつき水道管を鉄棒のように掴み前方へとさらに跳んだ、そして勢いを殺さず振るう凶刃が次のゴーストを刈る。
「「「「「べとおおおおおおおっ!」」」」」」
通路の前後左右から飛びついてきたゴースト、その全身は粘液でべっとりでバニーガール姿のオリヴィアの綺麗な銀髪にもそれはべっとりと付着した。
二匹三匹とその数は増える一方、だがこんな所で止まるわけにはいかない……顔を真っ赤にしながら引き剥がした瞬間、大鎌を持ったまま竜巻のように大回転。
その衝撃は壁や扉を吹き飛ばし燦燦たる有様へと団地が変貌していってしまう。
「ぬるぬると、これ以上は神の名の下……させませんっ!」
銀の閃光が駆け抜け狂乱の切り裂き兎が華麗に舞い続ける妖怪団地、そこから響続ける絶叫が消え去ったのはその日の夕刻の事となる。
忘れられた神の遣いはその使命を果たしその名をオリヴィア達の心に刻みながら果てていく。
骸魂から解放された彼らがこれからどなるのか、それはまだわからない未来の話である……。
大成功
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