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守れ、その胸の本当の価値!

#デビルキングワールド #胸囲価値均等法

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#デビルキングワールド
#胸囲価値均等法


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 デビルキングワールドのとある国。この国の魔王はとてもおっぱいが好きでした。そのため、『困った時は胸に聞け』をモットーにこの国を盛り立てていたのです。
 一方、個人としては『胸に貧富はあれど、貴賎はない』と断言しつつ、自身はひんぬーとかちっぱいとかを愛でていたのです。
 彼もデビルキングワールドの住民たる素質から漏れず、真面目な性格をしていたため、国の半分以上が巨乳派という環境でなお、実力行使で以て自身の好みを他人に押し付けるというようなことはなく。小競り合い(これは仕方ないねだって好みだもの)はあるものの、この国はとても平和だったのです。
 ……そう。ひとりの魔女が現れるまでは。


 その魔女は『エンプーサ』と名乗りました。
「なぜ? 何故、慎ましさを美徳としないのです?」
 そう、誰もが知っているはずだ。『貧乳はステータス』だと。貧しいのではない、小さいだけなのだと。ならば大きいだけで巨乳ともてはやされるのであれば、小さいということでももてはやされなければいけない。

 つまり、『胸の価値はすべて均等(バスト・バリュー・プライスレス)』である。

 それを掲げて、国内のものごとを決める『魔界議会』へ乗り込んだエンプーサは瞬く間に議会の趨勢を掌握。デビルキング法によって、『胸囲価値均等法』を成立させる段取りを整えてしまったのである。

 だがこれは……エンプーサ、否、『夢魔エンプーサ』による、あまりにもあくどいD(デビル)集めの作戦だったのだ!!


「というわけで、不埒な巨乳をもぎ取ってきていただきたいのですわ」
 開口一番、深護・刹那(花誘う蝶・f03199)はそうのたまった。その顔をよく見ると目が据わっている。
「失礼、間違えましたわ。不埒な巨乳を滅ぼしてきて欲しいのです」
 言い方が変わっただけで、酷さのレベルが変わってない件について。

 予知で得られた内容を聞く感じ、何も悪いことはない……というより、刹那のように胸がな……慎ましい女性にとっては朗報とも言える気がするのだが?

「これが善意によるものであるなら、わたくしも諸手を挙げて賛同しておりました。ですが……ですが!!」
 血の涙でも流しそうな勢いで唇を噛む刹那。握りこんだ拳も何かを破壊したくてたまらない衝動が集っている。
「これはエンプーサによるマッチポンプ商法なのです!!」

 どういうことかと言うと。
 この国の基本的なお給金はもちろん公平であるのだが、その上に乗せられるチップ……つまり、お客さんからの『気持ち』については自由であった。なので、『困った時は胸に聞け』のモットー通り、チップの多寡は胸に対する好みで決めることができたのだ。
 だが、胸囲価値均等法が成立してしまえば胸に聞くことが違法となる。大小にかかわらず、チップが同額となってしまうのだ。
 これは大いに不満が発生する。何故、愛しのバストを持つ人とそうではない人のチップが同額なのか。おかしい、これはおかしい。

「しかし、彼らに法律を守らない、という選択肢はないでしょう」
 なんだかんだで良い人な彼ら彼女らはその法律に従ってしまう。しかし気持ちは別物だ、不満はたまるたまっていく。それは際限なく、どこまでも。
 そこで登場するのがエンプーサである。
「あの不埒な巨乳は! 夢魔の力を使って! その人の理想の胸を再現するという、極悪非道な手で迫ってくるのです!!」
 しかもぼったくり価格で。そしてDを巻き上げるのである。
 だが、法律で疲弊した人たちにとって理想とは甘い蜜のようなもの。『堕ちてしまえばいいじゃない』と囁かれれば、自分の好きな胸の大きさに飛び込んでしまうだろう。

 こんなことが許されていいのか?

「ちなみにここまで女性を例に話してきましたが、男性……つまり、雄っぱいについても同じことが発生していますの」
 つまり、鍛えに鍛えてパンプアップされたBカップと不摂生で太って膨らんだBカップが同じ価値という判断がなされる。

 こんなことが許されていいのか?

「表の顔はひんぬー派の顔、裏では違法巨乳を斡旋する悪徳業者」
 そんな輩を許して良いわけがない。
「ですから、もぎ取……倒すのは正義なのです!」
 刹那がぐっと拳を突き上げるのでした。

 そんなこんなで猟兵たちはデビルキングワールドへ乗り込んだのでした。


るちる
 まいどお世話になってます、るちるです。
 なんか友人と話していたら、ひんぬーが舞い降りてきました。別に巨乳だけが胸じゃないのよ? よ?
 そんなわけで、コメディやギャグに振り切っていく感じのデビキンシナリオのお届けです。

●全体
 3章構成の依頼です。
 全体通して、コメディとかギャグとかを想定したものになっていますが、リプレイはいただいたプレイングの雰囲気に沿ったものになります。その上でオープニングのノリに乗ってもらえると嬉しいです。
 全編を通して以下のプレイングボーナスがあります。

 【プレイングボーナス(全章共通)】……胸に対して正直に行動する(解釈はご自由に!)

●1章
 冒険・議会会場への突入となります。
 国の重要施設ですからね! その防護は空前絶後です。悪魔は死なないんでトラップも過激なんです。
 猟兵の皆さんも死ぬようなことはありませんが、巻き込まれると大変なことになるかもしれません?
 状況は改めて冒頭説明します(プレイング受付はその後になります)

●2章
 集団戦『ひんぬーの国のあくまちゃん』との戦いです。
 議会におけるエンプーサ派、すなわちひんぬー派の主力です。法律の成立を妨げようとする猟兵たちに攻撃を仕掛けてきます。
 しかし彼女らはエンプーサに騙されている被害者でもあります。説得することで戦いを避けられる可能性が残っています。せっとく(ぶつり)もアリです。

●3章
 ボス戦『夢魔エンプーサ』との戦いです。
 ユーべルコードがシリアスですが、行動はコメディになっています。
 皆さんが議会に乗り込む時には既に地下に潜伏しており、違法バストの斡旋業の準備をしていました。そのため、法律不成立を知らずに店を構えていたのですが、全然思った通りにいかないので、ついに表に現れた、そのタイミングを強襲します。

●D(デビル)の補足
 実は、魔界の通貨「D(デビル)」には魔力が籠められており、オブリビオンは、それを大量に集めれば「カタストロフ級の儀式魔術」が使用できるのです! つまり、このまま集めさせるわけにはいきません。法を変更し、オブリビオンをぶっ倒しましょう!

 すべての章の開始時に、状況説明の冒頭追加を行います。また、プレの受付開始についてはタグにてご案内します。

 それでは皆さんの参加をお待ちしておりまーす。
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第1章 冒険 『潜入!なんかすごくスゴい建物!』

POW   :    薄い壁をドッカーン!!

SPD   :    天井裏から乗りこめー!

WIZ   :    壁から覗いて慎重に、慎重に……。

👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 魔界議会議事堂。そこでは本日、『胸囲価値均等法』の成立に向けた議論が行われていた。否、もはや形だけのやり取りである。決まるのは確実なのだから。

 だが、それを阻止せんと猟兵たちは議事堂の前に到着した。

 問題はこの議事堂の在り方だ。
 すなわち、『ここに入る資格ありやなしや?』と言わんがばかりに、障害満載なのである。

 まず正面入り口。ここから入るととても長くて複雑な迷路になっている。辿り着くまでに心が折れてしまうかもしれない。……ん? なんか壁薄そう?

 次に屋上。しかしここから階段が続いているわけではない。扉を開ければそこにあるのは天井裏だ。ここには捕縛トラップ(ネズミ捕りとかトリモチとか毒入りお菓子とか)が満載。うっかり捕らわれてしまうと時間だけが過ぎていく。おっと外部からの衝撃で吹き飛ばせそうだぞ?

 最後は窓だ。四角い建物である議事堂の横四面にずらーっと並ぶ窓。同じ形なのだがそのほとんどは飾りだ。中に入れる窓は数少ない上に、鉄格子がはまっていたり緊急時に使えないと困るので赤いマークがついている。……あれ?

 そして最後に。いずれの道にも地雷とか爆発物とかが仕込まれている。うっかり爆破すると議論が止まるので注意してほしい。時間稼ぎにはバッチリだ。

 そんなわけで!
 議事堂の中に潜入して、会議が行われている第一議会室までたどり着くのだ!
パティ・チャン
●WIZ
議事堂に乱入だなんて、これが私の祖国だったら、不名誉のあまり進退願を出すところですね(近衛騎士の職務を全うしていない)

●潜入
物陰に【迷彩・情報収集】発動させて隠れつつ【百年の森】発動
斥候できる目の数を増やして、侵入経路を探らせます。

緊急時の進入路は確実にあるでしょうし、そこを狙いましょう。
地雷が仕込まれている?
(爆風が怖いので【オーラ防御】発動)
妖精族で地に脚を付け無い私に、そんなモノが効くと思いました?
(ソナー式で反応されたら大変なので、召喚した妖精の幻影には【玻璃の森の枝葉】を投げたり地面を探ったりします>間違えてどっかーん!といっても被害は些少に)

※アドリブ・連携共に歓迎します




 魔界議会議事堂を前にして、パティ・チャン(月下の妖精騎士・f12424)は呼吸を整えていた。フェアリーである彼女は空を飛んでなお、他の猟兵より目立たない。こういう任務には最適と言える人材である。
「議事堂に乱入だなんて、これが私の祖国だったら、不名誉のあまり進退願を出すところですね」
 おっと。実は近衛騎士たるパティ、『最近、近衛騎士としての職務を全うしていないなー』とか思うところであるが、それはさておき。
 潜入任務開始である。

「出でよ! 灰色ガラスの森から!」
 パティの声、そして【百年の森】に応じて召喚されるのはパティの姿を模した妖精の幻影。
「いってください!」
 パティの指示で妖精の幻影が飛んでいく。狙いは侵入経路の捜索。斥候の数を増やすことで効率を格段に上げる作戦だ。
(緊急時の進入路は確実にあるでしょうし、そこを狙いましょう)
 パティの意志に従って妖精たちが議事堂の隅々まで探していく。

 そして程なく侵入経路発見。まぁデビルキングワールドだしね。
 残念ながら緊急避難経路ではなく通気口である。とはいっても豪快な通気口なのでパティくらいの大きさなら十分に通れる広さ。
 後の問題は。
(ん……? 地雷が仕込まれている?)
 先行する妖精からの情報アリ。しからば、とオーラの膜を防御として纏い、パティはさらに進んでいく。しかしこれは念のための防御。
 そもそも通気口の中でも足を着くことなく飛んでいけるパティなので。
「妖精族で地に脚を付け無い私に、そんなモノが効くと思いました?」
 その言葉通り、地雷に触れることなく進んでいく。ぱたぱたとゆっくり着実に。

 そして出口は第一会議室の天井へ繋がっていた。換気大事。
 そう、パティは無事出口へ辿り着くのだ。なんかよくわからないけど、爆風渦巻く激動の第一会議室に!!

成功 🔵​🔵​🔴​

ヘスティア・イクテュス
OK、分かった、不埒な巨乳を滅殺すればいいのね?(即答)
巨乳の時点でわたしの敵、そして理想の胸の再現に高額なDね(鼻で笑い)

答えは簡単ね、エンプーサをフルボッコにして巨乳にしてもらいDを踏み倒す、完璧すぎる計画ね!

さぁ巨乳(悪魔)に鉄槌を!(拳を突き上げ)



アベルで議事堂を『ハッキング』し『情報収集』
……なるほど、なるほど…

S.F.Oに乗りフルスロットル!【ダッシュ】
道中の地雷とか爆発物はマイクロミサイル【誘導弾】で起動しながら直進し時間稼ぎ!

薄い壁を突き破って第一議会室に乗り込みそのままマイクロミサイルの残弾『一斉発射』!



その後議員にE.O.Sを突きつけ一言
命がほしければ法案を否決させなさい




 ヘスティア・イクテュス(SkyFish団船長・f04572)は断言した。グリモア猟兵の話を聞いた……否。かの言葉を聞いた直後に胸を張って。
 それは同志(とも)に対する思いか、あるいは決して許せぬ悪に対する決意か。

「OK、分かった、不埒な巨乳を滅殺すればいいのね?」

 そこに居たのは、まごう事なきヒーロー……いや、彼女流に言うなら、海賊だったのである!


 そんなわけでヘスティアはデビルキングワールドのとある国の魔界議会議事堂の前に立つ。
「巨乳の時点でわたしの敵……」
 小さく呟くその言葉は決してやさしい言葉ではない。何故ならヘスティアの特徴に『胸が小さい』ってあるからだ。大きいは敵。
「そして……理想の胸の再現に高額なD(デビル)ね」
 そしてグリモア猟兵の話を思い出して、鼻でフッと笑うヘスティア。

 傍で見ている者がいたらこう思ったであろう。この事件はヘスティアが鼻で笑う程度の肝の小さな事件なのだと。それほどにまでヘスティアの立ち居振る舞いは堂々としており、そして答えも明快d……。

「答えは簡単ね、エンプーサをフルボッコにして巨乳にしてもらいDを踏み倒す、完璧すぎる計画ね!」

 あっるぇぇぇぇぇ?! ヘスティアさーん!?
 グリモア猟兵がここにいたら絶対そうツッコんでいたと思います。でも周辺にそういう人はいませんでした。
「さぁ巨乳(悪魔)に鉄槌を!」
 というわけで拳を天に突き上げ、賛同者(?)から大歓声を受けて、ヘスティアは議事堂の中へ突入したのであった。


 正面入り口から入ったヘスティアの前にあるのは、何をどうやって作ったのかわからない複雑な迷路。これを越えることが議員以外が議会に参加する資格なのだ。
 正直、真面目に進めば時間がかかりすぎて議会が終わる頃にしか辿り着かないだろう。だが彼女にはスーパーな執事(役)『サポートAI端末 ティンク・アベル』がいる。
「アベル、わかっているわね?」
『お任せください、お嬢様』
 アベルの音声が聞こえたかと思うと、音もなく、されど瞬時にハッキングが開始。
 機器を多用するスペースシップワールドやクロムキャバリアならいざ知らず、そもそもそういうこと自体に警戒していないデビルキングワールドのセキュリティなどアベルの前には紙にも等しい。
「……なるほど、なるほど……」
 アベルが監視カメラを通じて迷路の全てを詳らかにし、その情報にヘスティアは頷きを数度。そして。
「じゃあ、こうね」
 と告げてユーベルコードを発動する。
 次の瞬間、ヘスティアの体が一人乗りUFOのキャノピーで覆われていた。
「それじゃあ行くわよ! S.F.O! 突撃ぃ!」
 【S.F.O突撃!】。それは彼女の空中戦技術に応じて戦闘力を増す宇宙(そら)飛ぶ船。ついでに最大で10,300km/hに達する飛翔能力がある、ってそれ音速越えてます!?
 そんなわけで、S.F.Oフルスロットル!
 まずは迷路なりにアベルが指定する地点まで高速飛翔。ついでにアベルの誘導でマイクロミサイルをばら撒く。進路上の地雷とかの爆発物を事前に爆破という派手なテクニックで潰しながら、目指すはとある壁の一点。
「あそこね!」
 それは第一会議室まで『一直線』に突っ込める地点。それを視認したヘスティアは速度をさらに上げて、ソニックブームを発生させながら壁に突撃! 
 そのままアベルが判じた『薄い壁』を真っ直ぐ突き破って迷路を突破突破突破! そうすれば見えてくるのは目的の第一会議室のドアだ。
「いっくわよー!」
 マイクロミサイルの残弾を一斉発射して活路(?)を開く!!

 ちゅどーん!!!

「「「!!!!!!????」」」

 議員たちが一斉に振り向く。その爆音は第一会議室の1番入り口から響いた。もちろんドアを開けた音などではない。ミサイルが炸裂した音、ドアが破壊された音、そして爆風が雪崩れ込んできた音だ。

 煙が充満して大混乱の第一会議室。そこにブゥゥンっ、と空気の振動する音がする。

「命がほしければ法案を否決させなさい」

 議長にビーム剣『E.O.S(エネルギーオプティクスソード)』を突きつけて、ヘスティアはそう告げたのである。

 ちなみに、派手すぎる登場に議会内が一斉に歓声(歓迎の)をあげたのは言うまでもない。
 ワルイイネ!

大成功 🔵​🔵​🔵​

津上・未有
…胸の大きさってそんなに拘るものかなぁ?
正直大きかろうが小さかろうが、別にどーでもいいと思うんだがなぁ…
(意外と出るところは出てる子)

さて、議会会場への侵入だが…ふむ、中々面倒くさそうなセキュリティだな!力押しでいくか!
迷路…一々攻略してられん!消し飛べ!神をも灼き尽くす魔王の焔!
屋上…面倒だ!魔王の焔!
窓…う、ここばかりは力押しじゃなんとかならなそうだな…ってなんだこの赤いマーク?あ、いけた…
…ふふふ
フハハハハ!ハーッハッハッハ!なんだ、楽勝ではないかっ!(カチッ)
…ん?カチ?
何の音…ってギャァァアアアー!?(地雷の爆発に巻き込まれる子)
な…なぜ我はかっこつかないのだ…(バタッ)



●ただいま転送中
(……胸の大きさってそんなに拘るものかなぁ?)
 グリモアベースからデビルキングワールドへ転送されている最中。津上・未有(自称真の魔王・f10638)は『うーん』と考える人のような態勢で悩んでいた。
 ほら、魔王様のプライベートは他の人には見せるわけにはいかないからね!
(正直大きかろうが小さかろうが、別にどーでもいいと思うんだがなぁ……)
 と思う未有さん。確かにそれも一理ある話だろう。それに納得する人も多いかもしれない。
 しかし『(意外と出るところは出てる子)』の一文。君はダメだ。
 『持てる人にはわからないのですわぁぁぁぁ!!』とかむせび泣く人がきっといる、いた。

 ともあれ、この戦いに決定的な決着をつけることはできないことも事実で、故に戦争に参加しない者にとっては未有の言うとおりなのも事実である。
 ま、戦いたい者だけ戦えばいい……のだが、オブリビオンが巻き込もうとしているからね。
 そんなこんな考えているうちに、未有、デビルキングワールドに到着である。

●ここからが魔王様
 魔王の御衣(実際はごく普通の服屋で販売されている)を翻しながら未有が魔界議会議事堂へと歩みを進める。眼前にして一度立ち止まり、魔界議会議事堂を見上げる。
「さて……議会会場への侵入だが……ふむ」
 改めて魔界議会議事堂の様相を確認する未有。見た目はかなり頑強で一筋縄ではいかない姿をしている。建物に角とかあるし。
「中々面倒くさそうなセキュリティだな!力押しでいくか!」
 強さには強さで対抗だ!
 そんな感じで未有は真正面から魔界議会議事堂へ乗り込むのであった!

 入り口から入ってすぐに姿を現すのは、複雑怪奇な迷路である。
「……一々攻略してられん! 消し飛べ! 【神をも灼き尽くす魔王の焔】!」
 初手・必殺技。
 『全てを消し飛ばせ!』と言わんばかりに放たれる【神をも灼き尽くす魔王の焔(ダークネスフェニックス)】。未有の右手から生み出された特大の闇属性の獄炎が未有の目の前にある迷路の壁をことごとく飲み込んで破壊していく!
 すべての炎が煉獄へ還った後、残っていたのは一直線に開いた第一会議室までの道。
「……ふふふ」
 そして未有の口から笑みがこぼれる。
「フハハハハ! ハーッハッハッハ! なんだ、楽勝ではないかっ!」
 そして高笑い。未有の勝利宣言である。
 だが、戦い(?)はまだ終わってなかった!

 カチッ。

「……ん? カチ?」
 変な音がして足元を見る未有。そこにはなんか赤くチカチカしている金属質の何かがあった。
「何の音……ってギャァァアアアー!?」
 物体を確認するよりも早く、爆発する地雷。さっきの【神をも灼き尽くす魔王の焔】には負けるけど、この迷路意味あるのかくらいの勢いの爆発を巻き起こす!

 爆発が収まった後、その場に立っていたのは未有であった。た、たえきった……?
「な……なぜ我はかっこつかないのだ……」
 あ、焦げてる。そして『バタッ』と倒れる未有。倒れる時も何とか前のめり。

 でも何とか第一会議室に辿り着いた未有でした。

大成功 🔵​🔵​🔵​

クロエ・アスティン
ひ、貧乳がステータスとかまやかしであります!
自分も英霊様達みたいにスタイル抜群になりたいでありますよーー!

とは言え、お胸で商売をするとかそんな不埒な真似は許せないであります。
議会に突入してこんな法律は不成立にするであります!

【戦女神の戦士】で英霊様を呼び出し、当たりの窓を探すのを手伝ってもらいます。
無事当たりが見つかりましたが……んんっ、あまり使われてないせいかさび付いて半分くらいしか開かないであります!?
自分はすんなり潜り抜けれましたが、英霊様達は……お胸が閊えて……(涙をだばー)

※アドリブや連携も大歓迎



●胸囲の格差社会?
 『胸囲価値均等法』の成立を議論している魔界議会議事堂。その前に到着した猟兵、 クロエ・アスティン(ハーフドワーフのロリ神官戦士・f19295)もまた『特徴:胸が小さい』を持つ悩める子羊であった。
「ひ、貧乳がステータスとかまやかしであります!」
 そう叫ぶ割には、クロエは白雪のワンピースに戦槌と大盾という普段の神官戦士スタイル。お胸も惜しみなく披露しているように見えます。ええ、とてもいいものですね!
 という周囲の感想はさておき、クロエとしてはこの慎ましい胸はステータスではないらしい。
「自分も英霊様達みたいにスタイル抜群になりたいでありますよーー!」
 と涙目ながらに振り向いて訴える先は【戦女神の戦士】で召喚したエインフェリアたちであった。ちなみに全員、聖鎧(ビキニアーマー)姿でクロエと違ってスタイル抜群、とのことです。
 いや、スタイル勝負のために呼んだわけではなくてですね? 彼女らは天使の羽を生やした戦女神様に仕えた女性神官戦士の英霊たち。あらゆる環境での飛翔能力と戦闘能力があるのだ。
 そんな彼女たちを伴ってクロエが見据えるはもちろん魔界議会議事堂。
「とは言え、お胸で商売をするとかそんな不埒な真似は許せないであります」
 ぐっ、と戦槌を握る手に力がこもる。胸の大きさなど関係なく、それは許せないものだ。
「議会に突入してこんな法律は不成立にするであります!」
 戦槌を掲げ、エリンフェリアたちと一緒に魔界議会議事堂へ突入するクロエなのでした。

●胸囲の抜け道?
 天使の羽をはためかせ、魔界議会議事堂の全周囲を舞うエリンフェリアたち。その様子を下から見つめつつ、クロエは報告の時を待つ。
 クロエが選んだのは窓からの突入だ。無数にあるように見えて、どうやらほとんどの窓はダミーらしい。ということは当たりを見つければそのまま中に繋がっている可能性が高いと言える。
「……!」
 上空のエインフェリアのひとりが合図を送ってくる。どうやら無事に突入口を発見したようだ。
 エインフェリアに抱えてもらって件の窓を確認するクロエ。手をかけて、ぐっと開こうとする。
「……んんっ、あまり使われてないせいかさび付いて開かないであります!?」
 ぐぎぎぎぎ……と力を込めてどうにか半分ほど開けることができた。それでもドワーフたる彼女の体格であれば十分に入り込める隙間だ。
「それでは行くであります! 自分が先陣を切るので英霊様達はその後から!」
 そう言って、クロエが窓から建物内へ飛び込む。すんなりと窓の間を通り抜け、部屋に突入。真っ直ぐドアまで駆けていき、ドアノブに手をかける。
「……?」
 なんか後ろからついてきている気配が全くない。
 不思議に思ってクロエが振り返ると、窓のところでいまだもだもだしているエリンフェリアがいた。というか、最初のひとりが窓から入れてない?
「……! え、英霊様……お胸が閊えて……」
 そう、エリンフェリアたちは胸がつかえて交通渋滞を起こしていたのだ。胸囲ブロック現象である。
 その事実に気づいてしまったクロエは、涙をだばーっと流しつつ膝から崩れ落ちる。その涙が意味するところは……彼女しかわからない……。

 その後、窓を内側から破壊。一行は無事、第一会議室まで突入することが出来ました。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アイ・リスパー
理緒さんと

「胸囲価値均等法……そう、胸は誰にでも平等・公平であるべきなのです!
つまり持つものには税乳を収めさせ、持たざるものには給付乳を与える……
それこそが、国として、いえ、世界としてのあるべき姿!」

エンプーサが本心から言っていたなら賛同したでしょう。
ですが、これが嘘だというなら……
私に課せられた使命は、真の『胸囲価値均等法』を成立させる法の番人となること!
そのためならば悪魔にだってなりましょう!

というわけで大規模攻勢電脳魔術【破砕領域】の対消滅爆発で議会会場の屋根をまるっと吹き飛ばしましょう。

「その法律は、この私と理緒さんが責任をもって成立させてあげます!」

理緒さんと一緒に屋根から突入です。


菫宮・理緒
アイさんと

『胸囲価値均等法』……。
その法律、わたしたちが受け継ぎ、成立させてもらうよ!
そして、アイさんの乳税と給付乳もね!

ん?……給付乳?
ね、アイさん、ね、それってあげz……ううんなんでもない。

こわかったー、アイさんの目、怖かったー(ぼそ)

エンプーサの目論見はどうあれ、均等法は世紀の善法。
それで悪だくみをするのなら『もぎ』は必須!必然!必定!

正しき『胸囲価値均等法』のために、わたしたちは戦うよ。

アイさんの【破砕領域】で吹き飛んだ屋根から、
議事堂に入ったら【E.C.O.M.S】を発動して、
壁や床の地雷を吹き飛ばしつつ、正面から堂々と会議室へ乗り込むね。
「否決は認めない。異論も認めない!」



●集っちゃったタイニーバストーズ
 『胸囲価値均等法』が間もなく成立しようとしている。その舞台である魔界議会議事堂の前に2人の少女が降り立った……!

「胸囲価値均等法……その法律、わたしたちが受け継ぎ、成立させてもらうよ!」
 カタメカクレ可愛い筆頭・菫宮・理緒(バーチャルダイバー・f06437)。
「胸囲価値均等法……そう、胸は誰にでも平等・公平であるべきなのです!」
 ドジっ子可愛い最強・アイ・リスパー(電脳の天使・f07909)。
 あ、全部筆者の主観です。異論は認めたくないです(我がまま)

 筆者のことはさておき。
 2人は胸囲価値均等法の成立を阻止すべく……いや、待って。開口一番引き継ぐって言った? ねぇ?

 その証拠にアイの独白はまだ続いていた。
「つまり持つものには税乳を収めさせ、持たざるものには給付乳を与える……それこそが、国として、いえ、世界としてのあるべき姿!」
 ぐっと拳を握り締めるアイ。その様子に理緒もまたぐっと拳を握ろうとして、かくんと首を傾げた。
「ん? ……給付乳? ね、アイさん、ね、それってあげz……ううんなんでもない」
 言い切る前にすっごい視線が刺さってきた。さっきの称号取り下げないといけないくらい、般若の如き視線が。
「エンプーサが本心から言っていたなら賛同したでしょう……」
 元(?)に戻ったアイの後ろで、『こわかったー、アイさんの目、怖かったー』とかくかくしながら小さく呟く理緒。本当に怖かったらしい。
 しかしアイは正気に……元に戻ったのでもう大丈夫だ?
 その証拠に街頭演説しているかのように自分の考えを述べていく。
「ですが、これが嘘だというなら……私に課せられた使命は、真の『胸囲価値均等法』を成立させる法の番人となること!」
 そう、アイの提唱するあるべき姿、すなわち乳の平均化による『全世界総普乳化計画』はもう具体的なイメージとして顕れてしまったのだ。
 ならば、止まる理由などあるだろうか、いや無い。
「そのためならば悪魔にだってなりましょう!」
 『ワァァァ!!』と歓声があがっているのはきっと賛同派(?)がいるから。その様子を眺めながら、改めて理緒もこくんと頷きを返す。
(エンプーサの目論見はどうあれ、均等法は世紀の善法)
 そう、慎ましい胸を持つものにとって、これは持てる者に対する一矢となることは確実なのだ。
「それで悪だくみをするのなら『もぎ』は必須! 必然! 必定!」
 あっるぇ?! そっちに行った!?
「正しき胸囲価値均等法のために、わたしたちは戦うよ……!」
 思わず声となって出てきた理緒。その姿に周囲がさらに白熱する!

 そんなこんながあってから、アイと理緒は魔界議会議事堂の敷地内へ乗り込んだのである。

●突入! タイニーバストーズ
 さて突入経路をどうするか?
「というわけで大規模攻勢電脳魔術【破砕領域】の対消滅爆発で議会会場の屋根をまるっと吹き飛ばしましょう。
 何が『というわけ』なのか教えてほしい。
 しかし、理緒はそんなことをツッコむ相方ではなく、むしろサムズアップする方だった。

 直後、炸裂するアイの【破砕領域】。反粒子を生成して放つことで対象を対消滅させ……デビルキングワールドじゃなかったら建物が即死だったよ!

「よし、突入、だよ!!」
 ぽっかり空いた議事堂の屋上だった場所から、何の疑問を抱くことなく先陣を切って魔界議会議事堂内へ飛び込む理緒。それにアイも続いていく。
 しかし、どうやら第一会議室は1階というか、比較的低い階層にあるらしい。屋根が無くなったところでまだ第一会議室には届いていなかった。
 そこに理緒の言葉が響く。
「作戦行動、開始」
 なんの作戦なのか?
 しかしアイはそんなツッコミをする相方ではなく、むしろサムズアップする方だった。ツッコミいないなこのペア!?
 理緒の【E.C.O.M.S】発動! 召喚されたのは、大量の正八角形型小型戦闘用ユニット『Octagonal Pyramid』。それが真下、すなわち第一会議室向けて一直線に床を吹き飛ばしていく。もちろん地雷もまとめてだ!
 超・最短距離を一直線に突破していく二人。

 そして……突き抜けた。第一会議室の天井を、である。

 突然、空から舞い降りる2人の美少女……がなんか物騒なもの――具体的にはミサイルランチャーとかロケットランチャーとかを構えている。いや、突きつけてきた。
「その法律は、この私と理緒さんが責任をもって成立させてあげます!」
 アイが叫び。
「否決は認めない。異論も認めない!」
 理緒が賛同する。

 こうして『胸囲価値均等法』の採決は、乳テロ(?)のため、中断されたのである!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

神代・セシル
……胸の話は置いておいて、D集めの意図があれば確実に悪いです。

爆発物がありますので、実はどのルートから潜入でも同じ事ではありませんか?
適当に選んで屋上から侵入します。

ユーベルコードを使用。視力を発揮し、トラップを見つけて避けます。
念のためにシールドも展開します。

そういえば、ここからどうやって第一会議室に入るのでしょうか?
一応、道探しはバカ本体に頼みます(今は喋る帽子に宿り)


出来るだけこっそり忍び込みます。
この法律よりさらに重要な法律が可決されたほうが良いでしょう?

アドリブ・連携歓迎



●時系列的には屋根が消滅する前
 過激派(?)タイニーバストーズが到着するよりも早く。魔界議会議事堂に辿り着いたのは神代・セシル(夜を日に继ぐ・f28562)であった。その足でノックアウトしてほしい可愛いNo1(筆者の主観です)のセシルさんである。
「……胸の話は置いておいて」
 胸の話には 触れては いけない。

「D(デビル)集めの意図があれば確実に悪いです」
 すっと魔界議会議事堂を見上げるセシルの視線は真面目なものだ。
 手段の是非はともかくとして、猟兵としてオブリビオンにDを集めさせるわけにはいかない。
 それを阻止すべく、セシルはここに来たのだから。

 さて、何をするにもまずは第一会議室まで辿り着かなければ。
 どのルートで行くか……その時、セシルは閃いた。
「爆発物がありますので、実はどのルートから潜入でも同じ事ではありませんか?」
 正解。もっと言うと爆発させた方がいいまである。
 『静かに』とか『物を壊さないように』とかいう気遣いは不要なのだ。後は自分の得手不得手で決めていいってことです。

 そんなわけで適当に。セシルは屋上からの侵入を試みる。
 ドアをガチャっと開ければ、何故か眼前に広がるのは天井裏。ネズミがびっくりして一斉に逃げるくらい天井裏である。
 薄暗い天井裏を踏破すべく、セシルはユーベルコード【Windows to the Soul】発動。彼女の視力が10倍になり、その身がわずかに浮く。
 ゆっくりと床から20㎝くらいのところをふわふわ浮いて行くセシル。トリモチトラップや地雷はもちろんのこと、ワイヤートラップの類もその視力で見つけ出し、かわしていく。
「……」
 ふぅ、とひと息つきながらもふよふよと浮いて進み続けるセシル。念のため『Starlit Shield』からシールドも展開しているので万が一は無い。あとは慎重にバレないように忍び込むだけだ。
 その時、セシルは気付いた。
(そういえば、ここからどうやって第一会議室に入るのでしょうか?)
 一番の問題である。
「……」
 そこでじーっと自身が被っている帽子を見上げるセシル。
「……」
 そして返ってくる無言の溜息。星月夜の魔法使いのハット『『星月夜』―星』に宿るのはセシル・アイリニス、彼女の本体である。
「バカ本体、頼みます」
 セシルの言葉に、もう一度帽子から溜息。不承不承感がたっぷり伝わってきたが、どうやらちゃんと道を探してくれているようだ。

 そんなこんなで無事、第一会議室の前に到着。正確には、少し前に廊下の天井裏からしゅたっと飛び降りることに成功したセシルさんである。

 扉の前で耳を澄ませてみるとどうやら中が騒がしい。
(出来るだけこっそり……)
 本当に小さく扉を開けて、すっと中に忍び込むセシル。想像通り、中は既に突入した猟兵たちの行動でとってもカオスになっていた。
 今なら。
 すすすすっと会議室の中をこっそりしっかり進み、議員の後ろにちょこんと座ったセシル。
 気付かれないように顔を近づけて……ふっ、と首筋に息を吹きかける。
「……!?」
 びっくりして振り向いた議員に対して、人差し指を口に当てて『しーっ』というポーズを見せるセシル。そして。
「この法律よりさらに重要な法律が可決されたほうが良いでしょう?」
 そう囁く。
 騒ぎの中、セシルが議員たちを攻略仕掛かるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『ひんぬーの国のあくまちゃん』

POW   :    ひんぬーに対する侮辱は許せません!
自身の【手のひら】から、戦場の仲間が受けた【ひんぬーに対する侮辱】に比例した威力と攻撃範囲の【闇属性の極大魔法】を放つ。
SPD   :    集え! ひんぬーの仲間達!
【ひんぬーこそが至高と信じる仲間】が自身の元へ多く集まるほど、自身と[ひんぬーこそが至高と信じる仲間]の能力が強化される。さらに意思を統一するほど強化。
WIZ   :    やっぱりひんぬーこそが至高ね!
敵より【おっぱいが小さい】場合、敵に対する命中率・回避率・ダメージが3倍になる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●決めよう! この議会の頂点を!
 『胸囲価値均等法』の成立を巡って討論をしていたはずなのに、何故か(?)猟兵たちを受けた(議員視点)

「命がほしければ法案を否決させなさい」
「その法律は、我々が責任をもって成立させてあげます!」

 そして何故か、乱入してきた猟兵たちの中で意見が分かれていた。
 いや、勘違いしてはいけない。いずれの猟兵も『夢魔エンプーサ』のD(デビル)集めを阻止しようとしているのだ。
 しかし、しかしだ。胸に対する想いが強すぎるのだ……!

 だからノってしまったのだ、議員の言葉に。
「こういう時はデビルキング法だよなー」
 悪い奴はカッコいい、欲望は素晴らしいという『悪魔の道徳』をまとめた『デビルキング法』……つまり、この場で押し通したヤツが強いカッコいい!!

「「「いいでしょう、決着をつけましょう!!」」」

 ここでビッグウェーブに乗り遅れそうになっていた『ひんぬーの国のあくまちゃん』たちが参戦だ!!

 魔界議会議事堂は『成立派』『否決派』『傍観派』の3つに分かれ、混沌を極めていた!!!

※ルール捕捉※
 1章で否決派と成立派がいましたので、特殊ルール追加します。
 2章では『猟兵同士で戦うことが可能』とします。普段通り、悪魔とだけ戦うことも可能です。戦場は第一会議室内になりますが、外で戦ってる勢いでやっちゃってオッケーです。
 猟兵同士のバトルをしたい場合は下にある『●対猟兵ルール』に従ってください。

●通常ルール
 『傍観派』に属して、法案成立を目指すひんぬーの国のあくまちゃんたちと戦います。プレ冒頭に『傍観』とお書きください。
 彼女らはエンプーサに騙されている被害者でもあるため、説得による戦闘回避が可能です。『騙されていることを示唆する』『このままだとより胸の軋轢が激化する』などなど、ひんぬーちゃんたちが被る被害を示すことができれば、彼女たちもハッとするでしょう。
 面倒なら、『せっとく(ぶつり)』ですね。

●対猟兵ルール
 『成立派』か『否決派』に属して、お互いに戦います。
 こちらのモードで参戦する場合は、『vs』とプレ冒頭にお願いします。
 どちらに所属するかはプレ中でも冒頭でもオッケーなので記載ください。

 ユーベルコードやアイテムについては、ダメージ発生系は問題なく使用可(地球を滅ぼす威力でも)。特殊効果や追加効果で『当たり判定だけで即死、消滅、壊死、切断』が発生するもの又はそれに類するものは効果が激減します(ダメージは減りません)。
 召喚系は部屋の広さに応じて最適化されます(敵味方ともに)
 人数を揃えるために足りない頭数はひんぬーちゃんが入ってくれます。

 バトルについては以下のルールで真面目にダイスを振ろうと思っています。
 1.全員HP10から開始
 2.攻撃に対して防御ダイス判定
 3.赤丸の数だけHPを減じる(ダメージを食らう)
 4.回復は成功ダイス判定
 5.青丸の数だけ回復
 6.HP0になったら戦闘不能
 7.プレイングボーナスは攻撃のみ発生。ダメージ+1(プレボ1つにつき、1回)

 相手とのマッチングおよびダイス判定をする関係でプレイングの受付期間を設定します。タグを参照してください。
 期間外に来たプレは通常ルールで判定します。

 それではよろしくお願いします!
※補足プラス※
チーム内の連携は問題なく、るちるの方で行いますのでご安心ください。
ヘスティア・イクテュス
vs否決派
まさかここでぶつかり合うことになるとはね…
わたしの主張は一つ、そんな法案は必要ない

『胸囲価値均等法』
法とはいずれ人々の価値観を変えてしまうものであるわ
胸の価値の平等で平和に済むなら良いけど、行き過ぎた胸の無価値化、もしくは自分の好みでない胸への憎悪を駆り立てかねない







…なにより、わたしは将来っていうかもうすぐオブリビオンをフルボッコにして大きくなるんですけど!!!
こんな法案が成立してもらったら困るじゃない!!!チップ胸元でチャリンチャリンしたい!!!(魂の叫び)

というわけで行け!プチヘス達!同じ猟兵ですもの…傷つけはしないわ!
ちょっと数【集団戦術】で取り押さえるだけよ


クロエ・アスティン
VS/否決派

み、皆様、正気に戻ってくださいであります!
そんな偽物の平等では平和は訪れないでありますよ!

【戦乙女の大盾】でどんどん攻撃を跳ね返すことで防御に専念。
ひんぬーの国のあくまちゃんの【やっぱりひんぬーこそが至高ね!】も反射して自分に使いますが……あれ、強化されないであります?
UCの特性で相手よりほんのちょっとはお胸が大きいということが判明し、無意識のうちにひんぬー同士での大小争いが勃発してしまいます!?

※アドリブや連携も大歓迎


アイ・リスパー
vs
成立派
理緒さんと

「この世の無慈悲な格差を解消する胸囲価値均等法!
この法律、なんとしても成立させましょうね、理緒さん!」

法律成立の邪魔をする相手は、誰だろうとも許しません!
持つ者に持たざる者の気持ちは分からないのですっ!(血涙

「まずは電脳空間から実体化させたミサイルで牽制ですっ!
理緒さん、援護してください!」

『援護射撃』で相手の動きを止めたところでトドメです!
対クェーサービースト用に開発した戦術級電脳魔術【破砕領域】を放ち、跡形もなく消し去ってあげましょうっ!

「皆さんの犠牲は無駄にはしません……
エンプーサは責任をもって倒します。
そして、Dを奪って胸囲価値均等法を成立させてみせます!」


菫宮・理緒
vs
成立派

アイさんと

この法律は人類誕生からいままでの最大の悩みを解決し、
36世界全てにおいて規範となるべきもの!

作った人が人だけに、まだまだ穴が多いけど、
否決など断じてありえない!

わたしはもちろんアイさんとペアで戦うよ。

アイさんにオーダーをもらってスキルを強化したら、
【M.P.M.S】で【一斉射撃】

足の止まったところに
【リミッター解除】した【D.U.S.S】を使って、
【全力魔法】の【マヒ攻撃】
「『波』を防げるかな?」

どちらもアイさんとタイミングを合わせていこう。

「革命に犠牲はつきもの……法案を成立させて報いよう!」

とかいいながらも、じつは胸より、
アイさんに喜んでもらいたいだけなんだけどね!



●それは避けられない……戦い!!
 『胸囲価値均等法』。
 それを巡ってデビルキングワールドが危機に瀕する事件の予知をグリモア猟兵は捉えた。だが、それは新たな崩壊(?)への序曲だったのである!!

 魔界議会議事堂に集った猟兵たちは、皆『夢魔エンプーサ』の企みを阻止しようとしていた……のだが、なんか知らんけども、派閥が分かれてガチで火花を散らしていた。
 そう、法案の成立派と否決派に……!

 にらみ合う両陣営の間に、一陣の風(どこから?)が吹く。
 その風が、菫宮・理緒(バーチャルダイバー・f06437)のカタメカクレを一瞬浮かび上がらせ……見せ切る前に髪が戻った。
「……この法律は人類誕生からいままでの最大の悩みを解決し、36世界全てにおいて規範となるべきもの!」
 えらい主語が大きいですね?
 だが理緒が確固たる意志を持って前に進みながら告げる。
「作った人が人だけに、まだまだ穴が多いけど、否決など断じてありえない!」
 ばっ、と片腕を払うような仕草で断言する理緒。
「この世の無慈悲な格差を解消する胸囲価値均等法! この法律、なんとしても成立させましょうね、理緒さん!」
 それを受けてアイ・リスパー(電脳の天使・f07909)もまた拳を握って力説する。
「法律成立の邪魔をする相手は、誰だろうとも許しません!」
 ここに『エンプーサの企みは阻止するけど、法案成立はさせる派』の二人が結託した。

 その前にいるのはもちろん……『エンプーサの企みも法案成立も阻止する派』だ。
「まさかここでぶつかり合うことになるとはね……」
 そんなアイと理緒の主張を受けて、しかしヘスティア・イクテュス(SkyFish団船長・f04572)はたじろぐことなく、逆に一歩進み出て間合いを詰める。
「わたしの主張は一つ、そんな法案は必要ない」
 そう言ってかぶりを振るヘスティア。
 そこにあるのは『胸囲価値均等法』というものに対する懸念だ。
(法とはいずれ人々の価値観を変えてしまうものであるわ)
 胸の価値の平等、それが法の通りにずっと続いて平和に済むならば問題ないが。
(行き過ぎた胸の無価値化、もしくは自分の好みでない胸への憎悪を駆り立てかねない)
 もしかしたら訪れるかもしれない、そんな未来を許すわけにはいかないのだ。
 だから、ヘスティアは胸囲価値均等法を否定する。

 だが、アイは血の涙を流しながら叫ぶ。
「持つ者に持たざる者の気持ちは分からないのですっ!」
「……わたしも持ってないわよ」
「……あれ?」
 残念ながら、この場に持てる者はいない。この戦いに絡んできていない『ひんぬーの国のあくまちゃん』ですら、持てる者ではない。
「み、皆様、正気に戻ってくださいであります! そんな偽物の平等では平和は訪れないでありますよ!」
 と制止しようとしている(ヘスティアと同じ派閥の)クロエ・アスティン(ハーフドワーフのロリ神官戦士・f19295)ですら、慎ましいのである。

「「「…………」」」

 若干気まずい雰囲気が流れ始めたが、ここまできたらもう戻れない、そう戻れないのだ!

「いくわよ!」
「望むところです!」
「わたしたちは負けない!」
「み、皆様ーーっ!!」
 四者四様の反応を見せながら、ついに猟兵同士のバトルが始まったのである!

●成立派vs否決派!
「まずは牽制ですっ!」
 そう言ってアイが電脳魔術を起動する。虚空から自身の電脳空間へアクセスして、そこから実体化させたミサイル群をヘスティアとクロエの頭上へ降らせる。それはさながら絨毯爆撃のごとく!
「ヘスティア様、下がってください!」
 ミサイル群に対して、クロエが戦乙女の大盾を手に前に出る!
『戦女神様の守りは絶対であります!すべてを跳ね返せ!――ヴァルキリーズシールド!』
 大盾を地面に突き立て、声高らかに宣言するクロエ。ユーベルコード【戦乙女の大盾】発動! 顕現した大盾がアイの放ったミサイルを受け止めて跳ね返す!
 しかしそれも一部に留まる。ミサイルの一部が大盾に着弾する前に爆発したからだ。連鎖爆発でミサイルの大半が爆発していき、その衝撃と爆風でクロエとヘスティアを飲み込む!
「ちっ……」
 爆風と爆発を嫌って、後退しつつ体勢を立て直すヘスティア。

 だが、クロエが確実に跳ね返したものもある。
「お、お返しでありますっ!」
 被弾しながらも叫んだクロエ。その言葉の通り、【戦乙女の大盾】が跳ね返したミサイルがアイと理緒を襲う。
「「きゃぁぁっ!!」」
 まさか跳ね返ってくるとは思っていなかった雰囲気。
 そんな感じで次弾装填とか戦闘準備とかしていたアイと理緒に被弾。二人の態勢を崩すには十分な攻撃で。
「もらったわ」
 ヘスティアが『ティターニア』のバーニアを噴かせて急速接近。いつの間にか手にしていた『E.O.S(エネルギーオプティクスソード)』でアイに斬りかかる。
「理緒さん、援護してください!」
『御下命、仰せつかります』
 多少、他人行儀なのは『スイッチ』だから。理緒の【マスターズ・オーダー】発動!
 自身のメイド服から陽炎のようなもやを出しつつ、理緒がアイの前に割り込んでヘスティアのビーム剣を受け止める! 具体的にはダッシュ&ジャストガード&オーラ防御の合わせ技。
 がぎっ、と鈍い音がして、理緒が交差させた腕がE.O.Sの刃を受け止めるも、徐々に押し込まれていく。
「む、ぅっ……!」
 これ以上はマズイ。そのタイミングで素早く身を翻した理緒がE.O.Sの刃をいなして、その後素早くアイを抱えて飛び退りながら、いつの間にか肩に構えていたミサイルランチャー『M.P.M.S』からミサイルの一斉射撃!
「ちっ……!」
 近距離からのミサイルをE.O.Sで斬り伏せるヘスティア。しかし全弾というわけにはいかず、足元に着弾したミサイルが爆発して彼女を飲み込む。
 ヘスティアの追撃を阻止しながら、後方から追い付こうとしていたクロエもまとめて爆発に巻き込む。
「くぅ、っ!」
 さっきからミサイルの応酬で爆風の絶えない第一会議室ですが、他の皆さんは無事です。

 ミサイルの爆風が両陣営の間に横たわり、両者ともに一度距離を取る。お互い少なくないダメージを追っている、まだまだ戦闘は可能だ。
 そこですかさず、攻め込む態勢を取ったのはアイと理緒。
「アイさん!」
「許可します!」
「承りー!」
 アイの命令に応じて、理緒が音響攻撃装置『D.U.S.S』のリミッターを解除。全力の魔力を込めてD.U.S.Sから放つのはマヒ攻撃を乗せた衝撃波。
「『波』を防げるかな?」
 非殺傷とはいえ、高威力の衝撃波が爆風を蹴散らして、否決派の二人に襲い掛かる!
「これ、は……!」
「……っ、もう!」
 理緒に向かって『戦乙女の槍』を投擲しようとしていたクロエはその動きを完全に制止されられ、ヘスティアもまた思うように動かない腕を見て、思わず悪態をつく。
 マヒ、あるいは拘束をもたらす超音波。それによって敵陣営の動きが止まった、その瞬間を狙って。

『電脳魔術により不確定性原理に干渉。反粒子生成確認。反粒子ビームによる対消滅攻撃、開始します』

 アイの【破砕領域】が完成する!
(対クェーサービースト用に開発した戦術級電脳魔術、跡形もなく消し去ってあげましょうっ!)
 説明:反粒子を生成して放つことで対象を対消滅で攻撃する。
 およそ人に向かって放っていいものではないが、ここはデビルキングワールドだ。大丈夫問題ない。それに胸囲価値均等法を巡る戦いはそこまでに苛烈なのだ……!

 直後、超爆発を起こす第一会議室! ここまで強烈な爆発にさすがの議員やひんぬーちゃんも吹っ飛ばされる次第。でも無事です。

 超新星もかくやという爆発に飲み込まれたヘスティアとクロエを見て、理緒がアイの勝利を確信する。
「革命に犠牲はつきもの……」
「皆さんの犠牲は無駄にはしません……」
 理緒の言葉を受けてアイもまた哀悼の意を示す。それはアイの勝利宣言でもあり、決意表明でもあった。
「エンプーサは責任をもって倒します。そして、Dを奪って胸囲価値均等法を……!」
「法案を成立させて報いよう!
 ぐっ、と拳を握り合うアイと理緒。
 そして二人は踵を返して……。

「まだ終わって!」「ないのでありますっ!!」
「「……?!」」

 対消滅爆発の中から響く声はもちろんヘスティアとクロエのもの。慌てて振り返ったアイと理緒の目に映るのはクロエの大盾が【破砕領域】をどうにかしのいでいた事実。
「くっ……ぅぅ……」
 だがクロエのダメージはかなり大きい。マヒの残る体で無理やり盾となったせいか、自身を守り切れていない箇所がある。
「……」
 膝をつき、大盾を支えに立つクロエの肩をぽむっと労うように叩いて。ヘスティアが無言で進み出る。彼女自身の服もぼろぼろだし、ティターニアの一部も破損している。
 だがそんなヘスティアの鋭い視線がキッ、とアイと理緒を捉えたのだ。

●勝利者は……?
 異様なプレッシャーを感じて、思わず身を引くアイと理緒。そこへヘスティアの叫びが響き渡る。
「わたしは将来っていうかもうすぐオブリビオンをフルボッコにして大きくなるんですけど!!!」
「「……はい?」」
 予想外すぎるヘスティアの言葉に、思わず目が点になるアイと理緒。
 そういえば議事堂突入前の宣言は、ここにいる誰も聞いていなかったですね?
 そう、彼女はこう言っていた。

 ――答えは簡単ね、エンプーサをフルボッコにして巨乳にしてもらいDを踏み倒す、完璧すぎる計画ね!

 と。
 だから次にこう叫んだ。
「こんな法案が成立してもらったら困るじゃない!!! チップ胸元でチャリンチャリンしたい!!!」
 ヘスティア、魂の叫びである。
 そう、彼女はここにいる誰にも負けないくらい、胸への想いに溢れていたのだ。クールなので気付かなかっただけで。

「「「……」」」

 唖然とする理緒、アイ、そしてクロエ。クロエに至っては。
(あれ? あのお方、自分と一緒の派閥では?)
 と思わず自陣を確認したくらいである。大丈夫、一緒の否決派です。

 だが、そんな唖然タイムを逃すヘスティアではない!
「というわけで行け! プチヘス達!」
 ヘスティアがアイと理緒を指さして号令を出す。直後、アイと理緒の周辺に現れたヘスティア似の二頭身ロボ、通称プチヘスが【プチヘス部隊】によって召喚され。
「しまったー!?」
「ちょっ、これっ、くすぐった……」
 不意を突かれた結果、取り囲まれ拘束されるアイと理緒。
「同じ猟兵ですもの……傷つけはしないわ! ちょっと数で取り押さえるだけよ」
 と、ヘスティアはプチヘスたちの見事な集団戦術でアイと理緒を抑え込みにかかる。時折合体とかしているものだから、体格差では勝てなかったりするのだ!
(……使っててすごい複雑なんだけど……)
 とは言わないでおいた。

 ヘスティアが成立派二人を取り押さえた頃。
 クロエがようやく立ち上がれる程度に回復する。相手二人は行動不能、ここで決めるしかない。
「ここは……これでありますね!」
 さっき、ひんぬーちゃんからの流れ弾(?)で襲われそうになった時に、大盾でコピーしたユーベルコードを発動! その名も【やっぱりひんぬーこそが至高ね!】である。
 説明しよう! このユーベルコードは相手よりおっぱいが小さい場合に強化されるのだ!
「……あれ、強化されないであります?」
 されなかった。つまり、その、うん。
「これだから持てる者は……!」
「裏切られた、裏切られた、よ……!」
 アイと理緒が血の涙を流しながら崩れ落ちる。

 そう、誰かが言っていた。Bカップ以上を排除したら、今度はAとAAで戦いが始まる、と。
 これは……そういう戦いなのだ……。

「こんな……こんなはずでは……」
 ユーベルコードのせいで、相手よりほんのちょっとはお胸が大きいということが判明してしまったがゆえに、ひんぬー同士の争い勃発。
 その事実に、精神的ダメージを受けるクロエ、アイ、理緒。
「かくなる上は……!」
「一緒に、死ぬしか……!」
 アイと理緒が道連れ自爆(?)するべく、プチヘスの拘束を破ろうとするも失敗。
「やだ。わたしは大きくなる……!」
 そこでヘスティアが完全なる裏切り(?)で以て決別する。二人を逃すまいと、どこから持ち出してきたのか『デブリ掃除用射出型投網』発射。人程度なら問題なく包み込める投網が理緒とアイをまとめて捕縛する。
「ちょ、ちょっとアイさん顔が近いよ!?」
「そ、そんなこと言われましても!」
 プチヘスに拘束された上に投網でぐるぐる巻きにされている関係で密着する理緒とアイ。これは上質なゆr……失礼。気にしないでください。

 勝負あり。

 そしてこの場の決着は否決派、すなわちヘスティアとクロエに軍配があがった。
「い、いえ、英霊様を呼べば。かの方々が一番大きいのから自分も、発動するのでは……?」
「それ以上は精神的につらくなるからやめなさい」
 よっぽど衝撃的だったのか、変な方向にトリップしかけていたクロエを、ヘスティアががしっと捕まえる。
 結果的に、五体満足(?)だったのはヘスティアだけでしたとさ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

津上・未有
傍観

な、なんで猟兵同士で争ってるんだ…
胸の大きさってそんなに重要なのか…?
…ま、いいや、あっちは放っておいて…我は悪魔どもの相手をしよう

本当は説得したいんだが…奴ら妙に殺気立ってるからな
魔王たる我の力を見せてやろう…闇の力の前にひれ伏すがいい!
全て撃ち貫く魔王の砲撃!!

我が偉大なる闇の力の前ではあらゆるルールが無意味なのだ!
取るに足らぬ悪魔どもよ!支配してやるぞ!
カリスマ!制圧力!闇の力!
フハハハハ…ってギャァァアアアー!?(他の戦場の攻撃の余波に巻き込まれる)
な、なぜ…ってこれ、なんかデジャヴ…(バタッ)



●一方、その頃
 『胸囲価値均等法』の成立を阻止すべく、魔界議会議事堂の第一会議室に突入した猟兵たち……なのだが。
「な、なんで猟兵同士で争ってるんだ……」
 津上・未有(自称真の魔王・f10638)は真剣に首を傾げていた。

 グリモア猟兵の言うとおりに法案成立の阻止しようとしたら、こんな事態になっている件について。

(胸の大きさってそんなに重要なのか……?)
 本日、2回目の無意識悪い娘である。脱いだらあるとか意外に出てるとかずるい。
「……ま、いいや、あっちは放っておいて……我は悪魔どもの相手をしよう」
 うん、それが本来のお仕事内容ですしね!

 そんな未有の前に現れるのは『ひんぬーの国のあくまちゃん』たちだ!

 『持てる者』のオーラを出している未有に対しては、明らかな敵意を剥き出しにしている!

(本当は説得したいんだが……奴ら妙に殺気立ってるからな)
 未有さん持ってますから。
 しかし、色んな意味でここで退くことは……負けだ!
「魔王たる我の力を見せてやろう……闇の力の前にひれ伏すがいい!」
 魔王様の素敵な衣服(自称)を翻して、ひんぬーちゃんたちの前に立つ未有。
 それに対してひんぬーちゃんたちは、一瞬ビクっとしたものの。
「「ひんぬーに対する侮辱は許せません!」」
 ずらっと整列し直して一斉に手のひらを未有に向ける! そこから放たれるのは受けた『ひんぬーに対する侮辱』を糧にした闇属性の極大魔法だ!
 決して未有が侮辱したわけではないのですが、無自覚煽りがありましたのでこっそりカウントアップされています。
 そんなわけでそこそこにパワーアップした威力の闇属性極大魔法が一斉に未有に襲い掛かる!
 しかし!!
「フハハハ! 【全て撃ち貫く魔王の砲撃(ダークネスブレイカー)】!!」
 『闇よ集え!』って感じで、未有が突き出した片手が闇を受け止め、逆に全て撃ち貫かんとする闇属性の魔法砲撃となって、ひんぬーちゃんたちをなぎ払う!!
「「「きゃぁぁぁぁーーーーーっ!!」」」
 その一撃で吹っ飛ばされて、床に倒れ伏すひんぬーちゃんたち。
「う……ぅ……」
 胸でも闇属性魔法でも勝てなかったことに悔し涙を流すひんぬーちゃん。だが。
「我が偉大なる闇の力の前ではあらゆるルールが無意味なのだ!」
 そう、未有の言う通りだ。ここ、デビルキングワールドでは力ある者が強いのだから!
「カリスマ!制圧力!闇の力! 取るに足らぬ悪魔どもよ!支配してやるぞ!」
 だからこそ、ひんぬーちゃんたちをなぎ倒した未有がルールだ。それは否定のできない事実……!
「フハハハハ……ってギャァァアアアー!?」
 高笑いしていた未有に、突如、横からっていうか、第一会議室の中心地から迫ってきた爆発(対消滅爆発だよ☆)が襲い掛かる! ちなみに放ったのは胸囲価値均等法成立派だ!
 巻き込まれて吹っ飛ぶ未有。
「な、なぜ……ってこれ、なんかデジャヴ……」
 ひんぬーちゃんたちに完全に勝利しつつも、倒れ伏すひんぬーちゃんたちの前に、バタッと倒れ込む未有さんでした。

大成功 🔵​🔵​🔵​

パティ・チャン
■傍観
■WIZ
いろいろと頭痛がしそうですが、元々小競り合いですんでたのを、ここまで国民(?)を分断する法案そのものが間違ってます!

■戦闘?
UC発動させて、議場内の家具(椅子など)を衛視として使います。
【誘惑、コミュ力、世界知識、情報収集】使って、まずは説得です
※自分の好みを押しつけずにここまでうまくやってきたのに、わざわざ法に訴えるのはよくない
※欲は増大するもの。より大きく、と、健康被害を起こしかねない
(よくて肩凝り。最悪無理な豊凶、もとい、豊胸化による成人病化)

■対オブリビオン
これは公言したくはないですが、私の胸囲は13cm位、ですが?

※連携や極度なエロに走らない程度のアドリブは歓迎



●ここは傍観で
 『胸囲価値均等法』を巡って、もう完全にカオスと化した魔界議会議事堂・第一会議室。
 対消滅爆発をやり過ごして、パティ・チャン(月下の妖精騎士・f12424)は第一会議室の中に視線を巡らせていた。
「いろいろと頭痛がしそうですが……」
 というか、議長とか本当に頭痛いと思うよこの状況。
 言ってはいけないことだが、猟兵の乱入で間違いなく事態が悪化した、これはひどい。
 だがしかし!
「元々小競り合いですんでたのを、ここまで国民(?)を分断する法案そのものが間違ってます!」
 そう、全ては胸囲価値均等法のせいなのだ。
 そんなわけで、襲い掛かってくる『ひんぬーの国のあくまちゃん』に対し、パティは剣と盾を構えるのであった。

「全軍、全速前進!!」
 パティが号令をあげる。ユーベルコード【kingdom of Light】によって、パティの周辺にあった、会議室内のイスとか机とかが、パティを模した武装妖精群へと変化する。これを衛視として使うのがパティの作戦だ。
 その衛視たちを自分の前にずらりと並べて壁にして。
(まずは説得です)
 しかしパティはまず言葉で投げかける。
「自分の好みを押しつけずにここまでうまくやってきたのに、なぜわざわざ法に訴えるのですか?」
「それは好む側の話。好まれる側は今までだって……!」
 とか。
「欲は増大するものです。より大きく、となれば健康被害を起こしかねませんよ?」
「それでも……! それでもこの法律は!!」
 欲がいずれ行くところまでいけば豊胸手術とかになりかねないが、それよりも大切なのは今だ。今なのだ。

 パティの言葉に耳を貸さずに、ひんぬーちゃんたちは戦闘態勢を維持したまま。
「「「やっぱりひんぬーこそが至高ね!」」」
 と自身を強化して一斉攻撃を仕掛けようとする……!

 だがしかし。
「「「……あれ?」」」
 全然強化されていないひんぬーちゃんたち。説明しよう、この効果は『敵よりおっぱいが小さい場合』に発動するのだ。
「これは公言したくはないですが、私の胸囲は13cm位、ですが?」
 パティの自主報告。まぁフェアリーだしねぇ。
 明らかにひんぬーちゃんたちより胸囲が小さいがために、ユーベルコードが発動しない。
「「「そ、そんな、ばかな……っっ!!」」」
 自分たちよりひんぬーなパティの、先ほどの説得が後から効いてきたやつ。

 そんなわけで戦意喪失したひんぬーちゃんたちがパティに降ったのである。

成功 🔵​🔵​🔴​

神代・セシル
『傍観』

この法律より、立法機関を悪利用して悪法律でお金を稼ぎたい誰かさんを処罰するための法律を可決した方が良いと思います。

私たち女の子…胸以外、他に自慢ができるところがある……はずです。私自身はあまり魅力がないんですが…身体より、知識の方が私は求めてます。

アドリブ・アレンジ歓迎




『胸囲価値均等法』成立阻止のために魔界議会議事堂に乱入した猟兵たち。

 今、神代・セシル(夜を日に继ぐ・f28562)の前に広がっている光景はその結果であり、そして『ここ荒野?』っていうくらい大変な有り様になっていた。

 具体的に言うと、戦場になっている第一会議室のど真ん中で猟兵対猟兵の仁義なき戦いが勃発、消滅爆発が起きてたし。その一方では全てを消し去るほどの闇属性魔法同士が激突していたし。さらに一方では胸囲の薄さにひれ伏している『ひんぬーの国のあくまちゃん』たちがいた。

 だがまだ全てが片付いたわけではない。
 胸囲価値均等法を成立させるに充分な数のひんぬーちゃんたちがまだ残っているのだ。

 色んな意味でこの場に残っている、まともに戦える戦力はセシルだけであり、セシルもまた胸囲価値均等法の成立阻止に向けて動くひとりだ。
「この法律より、立法機関を悪利用して悪法律でお金を稼ぎたい誰かさんを処罰するための法律を可決した方が良いと思います」
 ずっと側に居て、一緒に状況を見守っていた(傍観していたとも言う)議長にそう告げて、セシルはいまだ戦意を失わないひんぬーちゃんたちの前に降り立つのであった。


 いまだエンプーサを信じているひんぬーちゃんたちにとって、セシルは障害以外の何者でも無い。だからこそ、排除に躊躇いも無い。
「「やっぱりひんぬーこそが至高ね!」」
 と自身を強化してセシルを撃退しようとするひんぬーちゃんたち。しかし!
「……ユーベルコードが反応しない?」
 反応しませんでした。
 いや待って欲しい、大きさを比べたわけではない。世界の理からの審議拒否である。

 そう。この場に大きい戦士がいたらまだしも(一部大きいのがいるけど、もはや倒れ伏している)、何故かここに集ったのは慎ましい人たちばかり。
 もうこれ以上、慎ましい同士の戦いによって傷を広げるわけにはいかないのだ……!!

 そんなご都合主義が発動しているとは露知らず、困惑するひんぬーちゃんたち。そこへセシルが進み出る。

「私たち女の子……胸以外、他に自慢ができるところがある……はずです」
「「「……!!」」」
 セシルの言葉にハッとするひんぬーちゃんたち。
 そうだ、彼女たちもまた胸囲に固執することを求められた被害者なのだ。それがあまりにも自然すぎて気づいていなかったが、セシルの言葉に彼女らも気付く。
 胸だけが女の子の価値じゃない……!
「私自身はあまり魅力がないんですが……身体より、知識の方が私は求めてます」
 そう言いながら手にした魔導書をぎゅっと抱きしめるセシル。よし、可愛いぞ。ひんぬーちゃんたちもめろめろ……になってるのはさりげなくユーベルコードが発動しているからですね。
 ユーベルコード【Knockout】――それは、幼き寵姫のおみ足から無機物でも魅惑できる吸血鬼少女特有の香りを放ち、おみ足に夢中にさせる、セシルからの抗い難い誘惑である。

 簡単に言うと踏まれたい。

 そんな感じでひんぬーちゃんたちを降したセシル。

 この場に胸囲価値均等法の積極支持者はいなくなり、法案成立は無事阻止されたのである。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『夢魔エンプーサ』

POW   :    妖艶なる拷問具
【夢魔の魔力】を籠めた【拷問具】による一撃で、肉体を傷つけずに対象の【魂】のみを攻撃する。
SPD   :    秘めたる欲望の問いかけ
質問と共に【対象を拘束する拷問具】を放ち、命中した対象が真実を言えば解除、それ以外はダメージ。簡単な質問ほど威力上昇。
WIZ   :    覚めない夢への誘い
【夢魔の魔力】から、対象の【現実を忘れたい】という願いを叶える【拷問具】を創造する。[拷問具]をうまく使わないと願いは叶わない。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●否決です
 こうして、『胸囲価値均等法』を巡る戦いはまずひとつの結末を迎えた。

 否決である。

 その結果に涙する慎ましい者たちもいた。そうだ、だって騙されていたとはいえ、彼女らには明るい未来が待っていたはずなのだから。特に主戦力だったひんぬーちゃんたちに与えられたダメージは少なくない。
 しかし、しかしである。

「この法案はもっと、より繊細で緻密な調整が必要である」

 これが否決の主理由であった。
 そう、目の前で始まった戦いの激しさ(主に猟兵の成立派vs否決派)を目の当たりにした議員たちは、ようやく理解したのだ。この国の根底に横たわる胸囲の格差社会の現実とそれに振り回される人々に。
 『基本的に良い人すぎる』という性質が見事に裏目に出てしまって、あわや滅亡の危機への呼び水になりかけていた胸囲価値均等法を巡る戦いは、より建設的な未来を見据えて歴史の中に埋もれるのであった。

●というわけで
 ここからは完全に『猟兵』のお仕事である。
 この国を翻弄して、自身のためにD(デビル)をかき集めようとしていた『夢魔エンプーサ』は、違法バストの斡旋業の準備万端で地下に潜っていた。もちろん、胸囲価値均等法が成立すれば、この違法バスト斡旋所に人が来る導線は既に整えてある。
 あとは濡れ手にDっていう算段なのさ……!

 ……。
 …………。
 ………………。

 しかし待てども暮らせども誰も来ない。というか、SNSとか見ても全然不満とか流れてこない。
「あっれー? どうなってるのこれ?」
 クールな議員の顔を捨てて素を出しつつ、胸の谷間も出しつつ、久しぶりの地上に出たところ。
「胸囲価値均等法が否決された……だと……!?」
 その事実をようやく知るのだった。
 つまり……エンプーサの存在に気づいた者がいる!
「マズイ! マズイわ! 早く逃げないと!」
 アジトに戻り、これまでに集めたDを鞄にぶっこんでこの国から退去しようとしていたその時!

 猟兵たちはエンプーサの前に現れたのである!

※シナリオ補足※
 戦場はだだっ広い道になります。一般人は遠巻きに観戦していますが、多少なら巻き込んでも大丈夫です。戦闘における障害物は何もないと思ってください。
 この章もギャグ寄り、コメディ寄りです。ご安心ください。

 というか、エンプーサの胸囲の格差社会が思ったより暴力的な件について。
ヘスティア・イクテュス
夢魔エンプーサが視界に入ったと同時にS.F.Oに乗り『ダッシュ』で突撃【吹き飛ばし・体勢を崩す】
S・F・Oから降りてミスティルテインを口内に突っ込み不埒な巨乳に腰掛け一言

お?姉ちゃん良いエアバック持ってるな?お?喧嘩撃ってんのか?おら?(E.O.Sで頬をペチペチ)
姉ちゃんのせいでうちの愛機に傷ついた(無傷)やんけワレ?
こりゃあ、わたしの胸を大きくしてDも払って貰わんとアカンなぁ?お?(ミスティルテインをグリグリしつつ)


そうして、創造された現実(胸)を忘れたいという願いを叶える拷問具を手に入れたのであったまる
ひゃっほーい!…これどう使うのかしら???


そして腹いせにUCで凍結【属性攻撃】
正義は勝つ


クロエ・アスティン
な、なんとか法案は否決でありますね。け、けど……

じ、自分もオブリビオンをフルボッコにして大きくしてもらうであります!
聖鎧の似合う大人の女性にしてもらうでありますーーー!

仲間の猟兵の熱い想いに触発されて自分も正直にいくであります!
【戦女神に捧げる聖なる祈り】で戦乙女姿に変身してフルボッコであります。

そして、夢魔の魔力で創造されたのが巨大な胸パッド風拷問具(?)
ええ、はい。こんなもの付けたら現実を忘れられるかもしれないでありますね。
全魔力を戦乙女の槍に注ぎ込んで怒りの投擲をお見舞してやります!

※アドリブや連携も大歓迎



●否決がもたらしたもの?
 『胸囲価値均等法』の否決。それに一役買ったヘスティア・イクテュス(SkyFish団船長・f04572)とクロエ・アスティン(ハーフドワーフのロリ神官戦士・f19295)は『夢魔エンプーサ』を探すべく、手分けして街の中を捜索していた。

「な、なんとか法案は否決でありますね。け、けど……」
 クロエはここまでの道のりを振り返り、ため息とともにその言葉を吐き出した。
 そう、胸囲価値均等法は否決された。この国の平和にとっては良い事なのだけれども、慎ましい仲間としては、その、あの、うん。
 その時、同時に思い出していたのはヘスティアの言葉だ。

 ――わたしは将来っていうかもうすぐオブリビオンをフルボッコにして大きくなるんですけど!!!

 そうだ、そんなことを言っていた。つまり? 一緒にフルボッコすれば?
「じ、自分もオブリビオンをフルボッコにして大きくしてもらうであります!」
 クロエ、奮い立つ。
 ヘスティアの熱い想い(?)が伝播した瞬間であった。
「……?」
 エンプーサが見つからなくて合流地点へ戻ってきたヘスティアが、そんなクロエの様子を後ろから見て首を傾げていました。

 ざっ、と街の中を見た感じではエンプーサは見つからなかった。
 後は……ちょっとアヤシイ路地裏とかか。そう言った場所にあたりをつけて、クロエとヘスティアは移動……しようと思ったらエンプーサがいた。

「見つけたであります!」
「?!」
 クロエが声をあげ、エンプーサが振り向き!

 なんかよくわからんけども、その瞬間にはヘスティアが『S.F.O』に乗り込んで、ダッシュ&突撃&吹っ飛ばしていた。宙に舞うエンプーサ。
「ヘスティア様ー!?」
「ごふっ……」
 予想外の行動にびっくりするクロエに、地面に叩きつけられて吐血するエンプーサ。
 当のヘスティアはS・F・Oから降りて、ビームライフル『ミスティルテイン』をエンプーサの口内に突っ込んでいた。
「姉ちゃんのせいでうちの愛機に傷ついたやんけワレ?」
 ちなみにS.F.Oっていうのは、プルトン人より鹵獲したUFOにSSWの技術を合わせたものであり、突撃程度で傷がつくほどヤワじゃない。つまり無傷! 完全に当たり屋だよこれ!!
 しかしヘスティアの勢いにエンプーサは押されている!
「ひょ、ひょんはほほ……」
 反論しようとしたエンプーサ。しかしその上にヘスティアが座り込む。正確には不埒な巨乳の上に腰掛けた。
「お? 姉ちゃん良いエアバック持ってるな? お? 喧嘩撃ってんのか? おら?」
「ひぃぃぃぃ……」
 『E.O.S』追加。エンプーサの頬をE.O.Sでペチペチ叩くヘスティア。完全に傷ある人のやり方ですよコレ!!
(あわわわわ……)
 そして展開が急すぎて、理解に追いついていくのが精いっぱいのクロエである。

「こりゃあ、わたしの胸を大きくしてDも払って貰わんとアカンなぁ? お?」
 ミスティルテインでグリグリしつつ、トリガーに指をかけるヘスティア。
「は、んっ、ははひはひはぁぁぁ!!」
 遂にエンプーサが屈する。
 そんなわけで、ヘスティアの言うがままに、夢魔の魔力で『現実を忘れたいという願いを叶える拷問具』を創り出すエンプーサであった。

「ひゃっほーい!」
 ヘスティア は 『現実(胸)を忘れたいという願いを叶える拷問具』 を 手に入れた!

 そして解放されるエンプーサ。
「ひ、ひどい目にあったわ……」
 だが危機は脱した。そのままこっそり逃げようとする……前にもうひとり突撃してきた。
「聖鎧の似合う大人の女性にしてもらうでありますーーー!」
「ごばぁっ?!」
 クロエである。ヘスティアに激しく触発されたクロエである。ある意味、本当の同志になった瞬間かもしれない。
(自分も正直にいくであります!)
 と心の枷を解き放ったクロエは、禁断(?)のユーベルコード【戦女神に捧げる聖なる祈り】を捧げ、聖鎧(ビキニアーマー)を纏った戦乙女に変身、突撃してきたのである!
「じ、自分にもよこせ! であります!」
「は、はいぃぃぃぃ!!!」
 ただ単純に『戦乙女の槍』で突撃しただけなのだが、槍の先端を突きつけられたことでエンプーサがあっさり折れる。さっきの威迫、本当に怖かったんだなー。
 そして、クロエもまた夢魔の魔力で創造された『巨大な胸パッド風拷問具』を手に入れる。
「……」
 そう、どこまでいっても胸パッドであった。しかも拷問具。
「…………」
 クロエの、ふるふると槍を握る手が震えだす。
 プチッ。
「ええ、はい。こんなもの付けたら現実を忘れられるかもしれないでありますね」
 静かにキレたクロエであった。

 その頃。
「……これどう使うのかしら???」
 何をどうやっても使い方がわからないヘスティア。ほら、拷問具だから。ヘスティアの美学的には人生に登場しないアイテムだから。色々試行錯誤をしていたのだが、ついにキレて拷問具を地面に叩きつけた!
「どういうことやワレぇぇ!!」
 怒り(八つ当たり)の矛先はもちろんエンプーサである。

 それは奇跡のコラボレーションであった。
 ヘスティアの【マルチ・ブラスター】とクロエの【戦女神に捧げる聖なる祈り】による戦乙女の槍の突撃の、脅迫して出してもらった拷問具にキレ返しての同時攻撃!
「わたしの喜びを返せ!!」
「全魔力をお見舞してやります!!」
 ヘスティアの放った超・高密度な破壊光線がエンプーサに直撃、そしてクロエの全魔力(怒りともいう)のこめて投擲した戦乙女の槍が突き刺さる。
「ぎゃーーーーっ!?」
 手加減どころか、塵すら残さない勢いの全力攻撃に空へきらーんと吹っ飛ぶエンプーサ。

「「正義は勝つ」」
 ヘスティアとクロエのセリフがばっちりハモったのでした。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

津上・未有
ククク…知らなかったのか…?魔王からは逃げられない…!
胸囲価値均等法も否決された!
障害物がないから、隠れる場所もない!
貴様の運命は、我が闇の炎の前になすすべもなく消えゆくことよっ!

(遠巻きに観戦している一般人に向けて)
観客どもよ!称えよ、我の…魔王の力を!
貴様らがこの戦いの…我が勝利する瞬間を見届ける証人となるのだ!

我が圧倒的な魔力の炎がっ!
フェニックスの姿を形取り!
その優美な姿と圧倒的な威力から人はこの技をこう呼ぶ…
神をも灼き尽くす魔王の焔!!
そして、我はこれを両手から二つ一気に撃つことが出来る!
拷問具ごと焼き尽くしてくれるわ!
Dは回収させてもらうぞっ!フハハハハ!



●魔王様はいたくご機嫌だ
 猟兵の攻撃で文字通り空にキラーン☆した『夢魔エンプーサ』であったが、落下してきた。
「げふぅっ!?」
 落下地点は大通り。めちゃくちゃ目立つ場所であり。
「ククク……知らなかったのか……? 魔王からは逃げられない……!」
 魔王様こと津上・未有(自称真の魔王・f10638)が一般人に対してカリスマを発揮(聞き込み調査)していた場所であった。
「くっ……」
 飛び跳ね起きて、未有から距離を取りながら周辺の状況を確認するエンプーサ。
「胸囲価値均等法も否決された! 障害物がないから、隠れる場所もない!」
 エンプーサが視認した事象に疑いの余地を与えることなく、未有が事実を突きつけていく。
 そう、事実だ。未有が今、闇の炎でエンプーサを焼き尽くそうとしていることも。
「貴様の運命は、我が闇の炎の前になすすべもなく消えゆくことよっ!」
「させるか!」
 もはや活路は目の前のみ、と夢魔の魔力を籠めた拷問具による一撃を放つ。しかしその拷問具は未有が突き出した掌の先、そこにあった闇の炎でいとも簡単に叩き落される。
「ちっ! 完全なる闇の炎がこれほどとは……」
「何を言っている。今のは飛び火程度のもの」
 驚愕するエンプーサに、未有が胸の前で両手を合わせる。闇の炎が一度潰されて……より強大な力となって溢れかえる。そう、先の状態でもいまだ詠唱の途中、魔力を練っている最中だったのだ!
「観客どもよ! 称えよ、我の……魔王の力を!」
 未有がそう告げた直後、彼女の手の中に超特大の闇の炎が顕現する。
「ウオオオオ!!!」
「ヒュゥゥゥゥ!!!」
「魔王様ーー!!」
 遠巻きに見ていた一般人、ノリノリである。
「貴様らがこの戦いの……我が勝利する瞬間を見届ける証人となるのだ!」
「ヒィッ!?」
 そして未有が両手をエンプーサに突きつける。片手それぞれから超高密度の闇の炎が火球となって。
「我が圧倒的な魔力の炎がっ! フェニックスの姿を形取り! その優美な姿と圧倒的な威力から人はこの技をこう呼ぶ……」
 未有の言葉通りに、火球の形が不死鳥となっていき……。
「【神をも灼き尽くす魔王の焔】!! 我はこれを両手から二つ一気に撃つことが出来る!」
 未有の言葉を待たずして、不死鳥2匹はエンプーサに向かって飛翔する! それは優雅にして絶望。炎にして背筋が凍るような事態。
「きゃぁぁぁぁぁっ!!」
 わき目も振らず、逃げようとするエンプーサを、しかしやっぱり魔王様は逃がさない。
「拷問具ごと焼き尽くしてくれるわ! D(デビル)は回収させてもらうぞっ!フハハハハ!」
 超絶派手な爆発に一般人の歓声が上がる中、未有の高笑いが響くのでした。

大成功 🔵​🔵​🔵​

パティ・チャン
■POW
とりあえず、否決を喜んでおきます。
あとは私欲のために動いてた、エンプーサを懲らしめるだけですね!
(【Humanisiere Dich】発動)

まずは一撃を放って、逃亡の牽制を
「そこまでです!」

「人の弱み、というかコンプレックスに付け込んでお金儲け、という事は決して褒められた儲け方じゃないですよ!」
あとは、私怨もコミでボッコボコにするのみ!

【2回攻撃、なぎ払い、カウンター、属性攻撃、鎧砕き、衝撃波】で重い攻撃を
あと、防御も怠らず【迷彩、オーラ防御】で防ぎましょう。
(どんな質問をぶつけてくるかは、怖くはありますが、正直に答えましょう)

※連携や極度なエロに走らない程度のアドリブは歓迎



●フェアリーの捜索
(とりあえず、否決を喜んでおきます)
 パティ・チャン(月下の妖精騎士・f12424)はフェアリーという体の小ささを利用して飛びながら街の中を巡回していた。
 『胸囲価値均等法』の否決はこの国にとってプラスに働いたはずだ。その後はこの国に任せるとして。
(あとは私欲のために動いてた、エンプーサを懲らしめるだけですね!)
 そうして、パティはエンプーサを見つけたのである。

●先制攻撃
「そこまでです!」
 ユーベルコード【Humanisiere Dich】発動! パティの身体と装備が巨大化=人間サイズまで大きくなって。
 まずは一撃と逃亡阻止の牽制がエンプーサに叩き込まれる。
「ちっ……!」
 手にしているハサミのような拷問具でパティの剣を受け止めるエンプーサ。
「人の弱み、というかコンプレックスに付け込んでお金儲け、という事は決して褒められた儲け方じゃないですよ!」
「フッフッフ、D(デビル)が手に入れば何でもいいのよ!」
 パティの問いに清々しいまでの返事をするエンプーサ。更生の余地なしってやつである。
 ならば、と手加減無用の構えに入るパティ。
(あとは、私怨もコミでボッコボコにするのみ!)
 私怨、あるの。
「させるか!」
 先手必勝とパティを拘束する拷問具を投げつけるエンプーサ。しかしパティはそれをなぎ払って接近。
 カウンターのごとく、剣を振るって一瞬で2回斬り付ける。
「くっ……ここは」
「逃がしませんよ!」
 背を向けようとするエンプーサに対して、パティは鎧すら砕く衝撃波を叩きつけ。
「きゃぁーーーーっ!?」
 エンプーサをぶっ飛ばすのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

菫宮・理緒
アイさんと

わたしたちを仲間割れさせる策は見事だったね。
でも猟兵の絆はそう簡単には壊れないよ(個人的見解です)

『角きょにう』を【虚実置換】で消そうとしたけど、
先に相手の拘束具で、後ろでに縛られてしまって、

「わ、わたしの胸のサイズ?聞きたいかなそれ!?」

い、言えなくはないけど、でも、アイさんに聞かれるのだけは、その……。
もだもだしていたら、制限時間があったのか、
「げぶうっ」
と、乙女として出してはいけない声を上げて、
心のやわらかいところに、深いダメージを刻まれます。

血の涙を流しながら小声で拘束を解くと、
【虚実置換】で相手の胸に攻撃するね。

依頼が終わったら……。
アイさんとお泊まり会したいな(とおいめ)


アイ・リスパー
理緒さんと

「あなたが、無益な争いと街の破壊の原因となった元凶ですね!
許すことはできません!
人々が受けた恐怖の代償、払っていただきましょう!」(きりっ

理緒さんと二人で元凶を倒し、Dを我々のものにするのです!
というか、あの巨乳というだけで万死に値します!
なんですか、持つもののくせに『胸囲価値均等法』とか、どういうことですか!

ですが、そこに敵の拷問具が襲ってきて……

「こ、これは……胸の周りに巻き付いて寄せて上げてきて……
……そ、それでも谷間ができないなんて!?」orz

寄せて上げるという最後の夢まで断つという拷問に大きな傷を負いますが……

「もう許しません!」

【アインシュタイン・レンズ】で攻撃です!



●小乳目立たずとも巨乳逃さず?
「もう……やだ……」
 ズッタボロになりながらどうにか用意していた逃走経路まで『夢魔エンプーサ』。後はあの入り口から地下に潜ればそのまま国の外まで出れるって寸法さ!
「ふっ……見ていなさい。私が必ず戻って……!」

「「『逃が』しません!!」さないよ!!」
「ごぶぁっ?!」

 アイ・リスパー(電脳の天使・f07909)と菫宮・理緒(バーチャルダイバー・f06437)がぶん投げた牛乳瓶がエンプーサを直撃するのでした。
 ちなみに『見つからないし、ちょっと休憩しましょう』と買って飲んでいた牛乳だよ、持ち歩いているわけじゃないよ。

●胸囲を巡る戦いに終止符を
 牛乳瓶による強襲(?)に成功したアイと理緒。その間に、逃走口とエンプーサの間に割り込み、逃走阻止。
「あなたが、無益な争いと街の破壊の原因となった元凶ですね!」
「くっ……どこまでも邪魔してくるナイチチが!!」
「ちゃんとありますよ!? 小さいだけで!!」
 ちょっとお疲れ気味なのか口が悪くなるエンプーサ。しかしアイだってちゃんと有るのだ。それは暴言がすぎる。
 今にも飛び掛かっていきそうなアイの肩にそっと手を置いて制止する理緒。
「わたしたちを仲間割れさせる策は見事だったね」
 それは魔界議会議事堂の話であろう。猟兵同士が激突したあの激しい戦い。下手すると議事堂どころか世界すら崩壊しかねなかったあの戦い。
「えっ、そんな話知らな……」
「でも猟兵の絆はそう簡単には壊れないよ」
 エンプーサの言葉に被せるようにして理緒が指を突きつける。ちなみにエンプーサは全然絡んでないし、むしろ成立派(見た目はエンプーサ側)はアイと理緒だったまである。だが気にしてはいけない。
「そう、許すことはできません! 人々が受けた恐怖の代償、払っていただきましょう!」
 きりっ、とした表情でエンプーサを指さすアイ。そう、この場における悪はエンプーサなのだ。決して議事堂で対消滅爆発をかましたアイではない。
「そして、理緒さんと二人でD(デビル)を我々のものにするのです!」
「待って待ちなさい、今なんて」
「先手必勝!」
 アイの言葉に全力ツッコミしようとしたエンプーサの言葉に、またもや被せるようにして、理緒が先制攻撃を仕掛けるのであった!

 理緒の【虚実置換】!
 説明しよう! これはコンピュータに写る画像の書き換えにより、画像と現実を入れ替えて干渉することができる。すなわち、エンプーサの『角きょにう』を別の大きさに置き換えることができるのだ!
「甘いわ!」
 しかし、ちょっと調子が出てきたのか夢魔っぽくカウンターするエンプーサ。

「わっ!? しまったー!?」
 理緒が置換し切る前にエンプーサの拘束拷問具が直撃。そのまま後ろ手に縛られてしまう理緒。
「さぁ……お前の胸のサイズを教えなさい」
「聞きたいかなそれ!?」
 エンプーサの問いに、ツッコミを入れる理緒。質問自体はとても簡単だ。答えも……理緒ならばわかっている。
(い、言えなくはないけど……)
 理緒の視線がちらりとアイを見る。視線の先のアイは別の拷問具に襲われているようだ。だが、ここで理緒が答えをエンプーサに聞こえるように言えば……確実にアイに聞こえる!
(でも、アイさんに聞かれるのだけは、その……)
 乙女心炸裂。どうにもできず、もだもだし続ける理緒。そして。
「げぶうっ」
「……!?」
 乙女として出してはいけない声を上がった。『あれ? 私いま何したっけ?』と思う程度にはビビるエンプーサ。そして色んな意味で心のやわらかいところに、深いダメージを刻まれる理緒。
「り、理緒さーーーん!?」
 がくっ、と力尽きる(?)理緒を見てアイが叫ぶ。

 実は、アイもまたエンプーサの拷問具と戦って(?)いたのだ。
 カウンターの際、アイに放たれたのは、現実を忘れたいという願いを叶える拷問具。それはアイのバストに巻き付いて、ゆっくりと動き出す。
「こ、これは……!」
 アイが驚愕する。これはバストアップマッサージというものではなかろうか。
 あまりの胸囲になかなか手を出せなかったマッサージが今……!
(ちょ、ちょっとだけなら……)
 とさっそく現実を忘れかけるアイ。気持ちいいし、このまま胸が大きくなる感覚もある。その感覚に揺蕩うように瞳を閉じるアイ。
(次に目を開けたら……きっと……)
 胸が大きくなっているはず。
 そして、アイがそっと目を開けた瞬間、飛び込んできたのは吐血している理緒であった。
「り、理緒さーーーん!?」
 がくっ、と力尽きる(?)理緒を見てアイが叫ぶ。

 このままではマズイ。拷問具を振り払おうとアイは自身の胸に視線を遣る!
「こ、これは……!」
 そして事実を目の当たりにする。拷問具は的確に、正しく、本当に真面目にアイの願望を叶えようとしていた。つまりバストアップである。
 胸の周りに巻き付いて寄せて上げてきて……それを丁寧に丁寧に繰り返す拷問具。
 だが目に入ってきたのは……現実(リアル)!
「……そ、それでも谷間ができないなんて!?」
 ゆっくりと、がっくりと膝から崩れ落ちて、地面に蹲るアイ。しくしくしく。大地に悲しげな嗚咽が響き渡る。
 ここに、アイの『寄せて上げるという最後の夢』まで断たれてしまったのだ。

 エンプーサの拷問具によって、肉体より心に大きな傷を追うアイと理緒。

「そう、そうよ! こういうのを待っていたのよ!」
 ここにきてようやくエンプーサの調子がクライマックスである。夢魔的にも絶好調のエンプーサがアイと理緒にじりじりと迫る。
 ここで油断するようなエンプーサではない。まだ拷問具は解いていない。このまま二人をまとめて。

 だが、持てる者に対して持てない者たちは決して負けない。

「えぐえぐ……ぽしょぽしょ」
 理緒が血の涙を流しながら小声で呟く……それは理緒のバストサイズだ。ぱちん、と拘束が解かれた。心配していたアイには聞こえて……あ、アイさん放心してますねこれ。
「もう許しません!」
 だが復活。アイは拳を握り締めて立ち上がる。理緒の呟きは聞こえていなかったようだ。
「というか、あの巨乳というだけで万死に値します! なんですか、持つもののくせに『胸囲価値均等法』とか、どういうことですか!」
 もはや八つ当たりと言えよう。いや、これが格差があるだけで発生するバストヘイトなのだ。

「「『そこ』です!!」だー!!」

 まるで測ったかのように息の合ったコンビネーション。
 ほぼほぼ同時にアイの【アインシュタイン・レンズ】と理緒の【虚実置換】が炸裂する。具体的には、現実を置き換えることでその部分を消失させ、さらにそこを光を束ねた高出力の光線が焼くことで抉る。
 どこかってそりゃ不埒な巨乳をですよ!
「胸を的にするな?!」
「「『的』ですよ!」だよ!」
 的にされたことで結果的に巨乳どころか胸が凹むエンプーサ。ついでに夢魔の魔力の源を撃ち抜かれたらしい。
「そんな……ナイチチにやられるなんて……」
「「ありますから!!」」

 こうして、『胸囲価値均等法』の成立からマッチポンプ商法で儲けようとしていた『夢魔エンプーサ』は骸の海に強制送還されたのである。

●戦いが終わって風が吹く
 風化したようにエンプーサの体が崩れていく。それを一陣の風がさらって、この世からエンプーサという存在を消し去る。

 そんな様子を、胸元を抑えながら理緒とアイは眺めていた。外見のケガは一切ない。残ったのは……癒しようのない心の傷。
「アイさんとお泊まり会したいな」
 とおいめをしながらりおがつぶやいた。
 そう、癒えることがなくても埋め合うことは、塞ぎ合うことは出来るかもしれない。
「……帰りましょう、理緒さん。お泊りいつでもオーケーです」
 そう言ってアイが理緒の手を引く。

 こうして、慎ましい胸を持つ少女たち――プチ・サン・フィーユたちの戦いは終わった。しかし、いつかまた、『胸囲価値均等法』にかかわる戦いがあるかも……しれない?

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年05月22日


挿絵イラスト