猟書家最終決戦~月喰らう天使に裁きを
●書を猟る天使の降臨
「我が世界の、骸の月は黙した――流石は猟兵、その力に偽りはないか」
アックス&ウィザーズの天空に、煌々と輝く月。長きに渡り、猟書家の手によって蝕まれていたその月に、もはや陰りは見られない。
その月より降り立った大天使は静かに呟いた。
「我が友よ、君の願いは叶わなかった。君は『書架』へと帰るがよい」
手にした剣を手放せば、それが光となって消えていく。徒手となった彼はその身に纏った大天使の光輪を輝かせた。
輝きの中から現れるのは、岩の腕を纏った、無数の禍々しき黒竜。
「我は、天上界の扉を開く僅かな可能性を実行しよう……もっとも、ヴァルギリオスさえ見逃し、あまつさえ封印された愚か者共が、今更地上の危機に扉を開く事もあるまいが……」
●グリモアベースにて
「やあやあ猟兵諸君。くるるちゃんの召集に集まってくれて感謝するねっ」
グリモアベースに集まった猟兵達を前に腕を広げ、鏡繰・くるる(属性過積載型バーチャル男の娘・f00144)は愛らしい笑顔と共に元気よく切り出した。
「すでに聞き及んでいると思うけど、キミ達猟兵の活躍によって、猟書家によるアックス&ウィザーズの侵略は阻止された。もはやこの世界の月が、骸の月に侵食される事はなくなったよ」
そしてそれは、いよいよ猟書家の首魁、オウガ・フォーミュラの一人に手が届く事を意味する。アックス&ウィザーズを侵略するオウガ・フォーミュラは『大天使ブラキエル』に。
「彼は拠点とした月面を放棄し、世界各地に降り立っている。その目的はどうやら、大量虐殺らしい」
地上が危機に陥れば、天上界の神々はそれを救うためにその扉を開く――かもしれない。そんな万が一の可能性に賭け、彼は自暴自棄としか思えない行動に出ている。
神々が地上を救う事などないと、知りながら。
「まあ自棄だろうと無謀だろうと、大量虐殺を看過するなんて事は有り得ないよね。いよいよ猟書家との最終決戦だ、キミ達の力を貸して欲しい!」
ブラキエルは、オブリビオンの大群を召喚し、地上の都市を侵略させている。まずはその軍勢を撃破し、大量虐殺を阻止しなくてはならない。
「今回ブラキエルが召喚したのは、『シュヴァルト』と呼ばれる、毒花に寄生された黒竜。竜の生命力と毒花の狡猾さ併せ持つ強敵だよ」
さらにシュヴァルトはブラキエルから力を与えられ、その背に岩石で出来た腕を生やしている。この岩腕によってユーベルコードが超強化されていると言う。
「今のシュヴァルトはもはや、『花』と言うよりは『森』だね。地上を汚染しながら町に向かって押し寄せるように侵略している。このままじゃ、進路上の全てが、毒の森に変わってしまう」
現在は、多くの冒険者や兵士が、シュヴァルトの侵略を阻止するために戦っている。なんとか戦線を維持出来ているが、それもいつまで持つか。
彼らが敗れ、その背にある都市が蝕まれる前に、シュヴァルト達を滅ぼさなければならない。
「シュヴァルトを全滅させたら、ブラキエルの元に向かう事が出来る。ただブラキエルと戦う前に、その腹心が立ちはだかるよ」
精霊使い『ユウ』――類まれなる魔力で精霊達を支配・隷属させる、精霊使いの少女だ。高速で飛翔して闇精霊の波動で相手を蝕んだり、相手の闘争本能を破壊して無力化したり、その拳に触れた物全てを消滅させたりと言った、非常に強力な力を振るう。
「加えて、ユウもブラキエルから力を与えられている。それは『絶対物質ブラキオン』と呼ばれる、未知の単一原子でできた鎧だよ」
この鎧を破壊する事は出来ないため、鎧の僅かな隙間を狙わなければダメージを与える事はできない。ユウの鎧の隙間は、背骨の部分だ。
ごく細い隙間な上に、当然自分から背を向けてくれる筈もないので、勝利には何らかの作戦が必要だろう。
「ユウを倒せばようやく、ブラキエルの元にたどり着く事ができる。ブラキエルはブックドミネーターの剣こそ持ってないけど、例によって先制攻撃してくるよ」
大天使の光輪や岩腕、絶対物質ブラキオンを用いた攻撃は、どれも非常に強力だ。これに対応しなければ、なす術なく打ち倒されてしまうだろう。
だが、それを乗り越え打ち倒す事ができれば、アックス&ウィザーズへの猟書家の侵略を、終わらせる事ができる。
「まあ、猟書家との戦いは、まだまだ先が長そうだけども。まずは最初の一人、ばっちり倒しちゃおう!」
いつもどおりの、わざとらしいほど可愛い仕草の中に、僅かな緊張と期待を混じらせ、くるるは猟兵達を見渡す。
「だから、ばっちり解決してきてね。良い知らせを待ってるよ!」
●希望
「何だってんだ、この野郎っ……!」
竜は毒の花粉を撒き散らす黒竜と戦いながら、冒険者の一人が毒づいた。剣で切り捨てれば即座に分裂、増殖し、打ち倒せば森に変じて地面に根付き、急速に成長、繁殖する。
一体一体の力は決して強くはないが、その数と、その優位をさらに高める繁殖力によって、冒険者たちを追い詰めていた。
「くそっ、このままじゃ……」
「諦めてはなりません! 私達の後ろには、多くの人々がいるのですから!」
崩れかける戦線を支えるのは、一人の女性――言葉の神『シャルムーン』の司祭、ヒルダ。天から裁きの十字を降り注がせて森を浄化しながら、彼女は共に都市を守る仲間達を鼓舞する。信仰心に厚く、人々の信頼を集める彼女の存在によって、防衛側はなんとか戦線を維持していた。
倒しても倒してもキリがない。このままではジリ貧だ。それでもヒルダの表情に、諦めの色は見えない。
「大丈夫。諦めなければきっと、あの方達が――」
彼女はかつて、猟書家の手によって攫われ、死を迫られた。そしてその危機を、猟兵達によって救われたのだ。だから、今度もきっと。
「言葉の神よ、どうか我らの救いの声をお届けください……」
その祈りに答えてか否か。グリモアの力が、猟兵達を戦場へ導く――!
一二三四五六
猟書家最終決戦・ぱーと1。
ごきげんよう。大天使ブラキエル戦をお届けします。一二三四五六です。
補足。
猟書家戦ですが、今回はいつもの三章構成となっています。
第一章では、かつて猟兵達に助けられたシャルムーンの聖女ヒルダが、冒険者達と共に都市を守っています。防衛戦線が抜かれると都市が壊滅してしまうので、彼らを助けながら戦いましょう。
ヒルダについて知りたい方は、依頼タグ『#決戦援軍/聖女ヒルダ』を参照。もちろん彼女の事を知らずとも、何ら問題はありません。
敵であるシュヴァルトは、ブラキエルの岩腕の力でものすごくしぶとくなっています。具体的には、斬れば増えるし倒せば毒森になります。頑張って倒し尽くしてください。
第二章は、『背骨付近の、鎧の僅かな隙間を狙う』事でのみダメージを与える事ができます。それ以外の方法ではダメージを与える事ができません。以前ウルカヌスとかであったアレです。
鎧と関係なさそうな精神系などの攻撃、鎧を透過しそうな非実体攻撃なども、例外なく防がれます。逆に言えば、鎧の隙間からならそういった攻撃も通用します。
第三章は先制攻撃です。いつものやつです。
『猟兵の使用したユーベルコードに対応する能力値のユーベルコード』を使用して来ます。対抗策をプレイングに記載しましょう。
ユーベルコードを複数個/複数回使用すれば、それに対応した数のユーベルコードの相手にする必要があるので、お勧めしません。
それでは、皆様のプレイングを楽しみにお待ちしています。
第1章 集団戦
『シュヴァルト』
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POW : プラント・イクリプス
肉体の一部もしくは全部を【植物】に変異させ、植物の持つ特性と、狭い隙間に入り込む能力を得る。
SPD : ダルウィテッド・バース
自身の【切断されると増殖する体質】の為に敢えて不利な行動をすると、身体能力が増大する。
WIZ : フォール・リユニオン
【花】から【花粉】を放ち、【死者と再会する幻覚】により対象の動きを一時的に封じる。
イラスト:水島
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
シャーリー・ネィド
【かまぼこ】
助けに来たよ、ヒルダさん!
【援護射撃】+【制圧射撃】で敵を押し返してヒルダさん達が体勢を立て直せるようにする
あとはウィーリィくんと協力して敵を片付けよう!
【エクストリームミッション】を発動させて高速で飛び回りながら【部位破壊】+【スナイパー】で増殖させない様最小限の傷でやっつけていく
毒森になったらウィーリィくんにバトンタッチ
きっちり焼き払っちゃってね!
ウィーリィ・チゥシャン
【かまぼこ】
「届いたぜ、あんたの祈り!」
ヒルダを鼓舞する様に彼女を【かばう】形で前に出て、その攻撃を鉄鍋の【盾受け】で受け止めながら【カウンター】の【シールドバッシュ】で押し返す。
そしてシャーリーと一緒に敵を掃討する。
大包丁で切断したら増殖させるだけなので斬撃の【衝撃波】や鉄鍋の【シールドバッシュ】の殴打で攻撃し、片っ端から倒していく。
奴らが身体を植物に変異させたり倒した奴らが毒森になったら【神火の竈】で焼き払い、完全に始末したら延焼を防ぐために炎を消す。
「助けに来たよ、ヒルダさん!」
「届いたぜ、あんたの祈り!」
戦場へ降り注ぐビーム散弾の雨が、迫りくるシュヴァルトを押し返す。苦しみながらも繰り出される反撃を、鉄鍋が盾となって受け止めた。
「よく耐えたな。ここからは俺達に任せろ!」
「皆さん……! ありがとうございます!」
ヒルダを庇うように敵の軍勢に立ちはだかり、声を張り上げるウィーリィ。さらに、聖女の謝礼と冒険者の歓声を背に受けて、サメ型パワードスーツ――シャーリーも、敵陣に飛び込んでいく。
「まずは先に行くよ、ウィーリィくん!」
「おう、こっちは任せろっ!」
ウィーリィの得意とする大包丁は、斬撃で増えるシュヴァルトには相性が悪い。直接斬らずに衝撃波で押し返し、鉄鍋で殴りつけて打ち倒す。
そうして彼がヒルダの守りに徹する代わりに、シャーリーは高速で飛び回りながら、マスケットの熱線銃を構えた。
「増殖させないように最小限で――いくよっ!」
『ギャウッ!』
狙撃は的確に敵の急所を撃ち抜き、無力化する。心臓を撃ち抜かれ、地面に墜落していく黒竜。
「よし、って喜んでる場合じゃないよね、どんどんいくよっ!」
何しろ、敵の数は多く、一匹倒した程度では焼け石に水。だがシャーリーは焦らず、次の黒竜に狙いを定める。
一匹一匹に長い時間はかけられない。ならば一呼吸で狙いを定め、瞬きの間に撃ち抜いてやれば良い。精密さと速度を両立し、次々と敵を打ち倒す。
『ギュォォンッ!』
「おっとっ! そんな反撃喰らわないよっ!」
一方の黒竜は墜ちながらも、鮮血の代わりに花粉を吹き上げる。幻覚を齎すそれを、速度で振り切り、風圧の壁で吹き散らした。
当然、こちらが高速で飛び回れば、その分相手への狙撃は難しくなる。だが難しいだけで不可能ではない。より精神を、意志を研ぎ澄ませ、同時にパワードスーツの力を借りて狙いを補正していく。
「ふぅぅっ……どうだっ!」
そうして次々に敵を落とし、進軍を鈍らせていく――が、ブラキエルから力を受けた黒竜は、ただでは死なない。毒の森に変化し、生い茂りながら防衛軍に迫る。
「よし、バトンタッチッ。後は任せたよ、ウィーリィくん!」
「おうっ! みんな、巻き込まれないように下がれっ!」
その広がる森の前に立ちはだかり、包丁を森に突きつけるウィーリィ。斬撃は相性が悪い、だが彼が――料理人が操るのは、そればかりではない。
「きっちり焼き払っちゃってね!」
「任せろっ……さあ、燃え尽きろぉっ!!」
包丁から放たれるのは、灼熱の神火。あらゆる食材を調理する炎が、迫りくる毒森と言う敵を焼き払う。生じる花粉すら、僅かも残さず灰に変えていく。
「これ以上は、進ませないぜっ!」
ただ火力に任せるだけではない。燃やすと同時に、こちらに延焼する炎はしっかりと消し、森だけを焼き払う。それはさながら炎の城塞の如く、聳え立つ炎壁で敵の侵攻を防いで。
『ギャウゥゥゥッ!』
「流石ウィーリィくん。さあ、ボクもまだまだ頑張らなくちゃっ!」
その城壁に生身で迫る竜達は、改めてシャーリーが迎え撃つ。攻守に立ち回り、敵の勢いを削いでいく2人。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
黒玻璃・ミコ
※美少女形態
◆行動
よくぞ持ち堪えました、聞いた事はありませんか?
竜を狩る魔女にして、群竜大陸『万毒の群生地】の主である暗黒の勇者を
そう…『屠竜の魔女』黒玻璃ミコ参上です
先ずは【薬品調合】により作り上げた
【毒耐性】を持つポーションを冒険者と聖女ヒルダさん達に振舞いましょう
先ずは傷を癒し、迎撃態勢を整えるのですよ
連携する準備が整ったら【黒竜の絶影】の出番です
余分な岩腕が増えようとも汝達は紛れもない竜種
数多の影法師が先陣を切って殺し尽くしましょう
長く楽しめる分だけサービスタイムかも?
毒の森が出来たなら生命力も毒さえも
私の糧として吸収してしまえば良いですしね
◆補足
他の猟兵さんとの連携、アドリブ歓迎
オリヴィア・ローゼンタール
罪なき人々を殺めんとする邪悪な天使! 捨て置けません!
炎(属性攻撃)を纏った聖槍を【投擲】し、着弾と同時に解放、焼き払う(焼却)
そこまでです!
【聖戦】発動
冒険者たちよ! 剣を取れ! 槍を構えよ! 弓を引け! 術持つ者は高らかに唱えるがいい!
ここが絶対防衛線! 邪竜の花弁一片すら通してはならない! 腹を括れッ!!
【威厳】ある【大声】で冒険者を【鼓舞】し、邪竜を【威圧】し【恐怖を与える】
最前線に立ち、【怪力】を以って聖槍を振るい、炎を帯びた【全力魔法】の【衝撃波】を放って変異した植物を【焼却】
鬨の声をあげ、冒険者たちと連携して徹底的に叩き潰す
「罪なき人を殺めんとする邪悪な天使と、その軍勢――捨て置けませんっ!」
戦場に、流星の如く降り注ぐ聖槍。着弾と同時に業火を生じ、周囲の黒竜を焼き払う。
「そこまでです!」
それに遅れて戦場に降り立ったのは、オリヴィア。地面に刺さった聖槍を引き抜くと、防衛軍に振り向き、高々とそれを掲げた。
「冒険者たちよ!」
戦場の喧騒の中でもよく通る声が、彼らの耳を震わせる。だがそれでは足りない。もっと強く。もっと、心を震わせるように。
「剣を取れ! 槍を構えよ! 弓を引け! 術持つ者は高らかに唱えるがいい!」
高らかに告げるは、聖戦の号令。信ずる神は――それこそ世界すら違えども、その志が変わらぬならば、加護は等しく降り注ぐ。
「ここが絶対防衛線! 邪竜の花弁一片すら通してはならない! 腹を括れッ!!」
「「う――うぉぉぉぉぉぉぉっっ!」」
絶望を希望に、恐怖を怒りに、抑圧を叛逆に。その身に輝きを、その心に炎を宿し、冒険者達は奮い立つ。それを満足げに見渡したオリヴィアは、改めて敵陣へと向き直った。
「よし、では――いくぞ!」
「「おぅっ!!」」
先程の業火から立ち直りつつあった敵陣に、先陣を切って深く切り込む。怪力から振るわれる聖槍は、黒竜の強靭な鱗をも易々と貫き通した。森に変じようとする全身を、迸る炎が焼き払っていく。
「俺達も続くぞぉっ!」
その勇猛果敢な闘いに勇気づけられ、冒険者たちも次々と竜達を打ち倒す。聖戦の加護を受けた彼らは、竜達にも決して劣らない。
ただ、敵には数の利がある。加えて撒き散らす花粉は幻覚を齎し、その威勢を削ごうとして来て。
「よくぞ持ち堪えました。まずは迎撃態勢を整えるのです」
だがそこへ、清浄にして冷たい空気が戦場を満たす。風に含まれるのは、毒を防ぎ傷を癒やすポーション。散布されたそれが冒険者達を花粉から守り、傷を癒やしていく。
「あ、あんたは?」
「聞いた事はありませんか? 竜を狩る魔女、『万毒の群生地』の主たる暗黒の勇者を」
薬を撒くのは、黄衣の少女。問われれば笑みを浮かべ、名乗りを上げる。その名を冠する地は、そう、群竜大陸の一角であったか。
「そう……『屠竜の魔女』黒玻璃ミコ、参上です」
高らかに名乗りを上げた群竜大陸の領主(ドラゴン・ロード)は、己の影を解放する。立ち上がった影法師はそのまま、目の前の竜に喰らいついた。
「余分な岩腕が増えようとも、汝達は紛れもない竜種。私が殺し尽くしましょう」
名乗りの通り、彼女の力は竜を殺す為の力。喰らった竜の魂魄をもって、さらなる竜を屠る。影法師は目の前の竜の存在を許さず、執拗に、際限なく喰らいついていく。
『ギャオォォンッ!』
「毒ですか? 私には無駄な事です」
倒した竜は毒森に代わって彼女の前に立ちはだかるが、万毒の主にそれが通用する筈もない。むしろその毒を糧にしてさらに力を増し、森の生命力を吸い取り枯らしていく。
「しぶとい分だけ、むしろサービスタイムですね。存分に楽しみましょう」
「よし、これなら行ける……さあ、一気に押し返すぞ!」
完全に闘いの流れが変わったのを感じ取り、オリヴィアも再び声を張り上げた。冒険者達もそれに呼応し、次々と敵を打ち倒す。
「このまま、徹底的に叩き潰すっ!」
「竜である以上、鏖殺し尽くす以外にはありません」
オリヴィアが先陣を切って敵を切り開き、それを追うように戦場に広がるミコの影法師。そうして冒険者と共に、竜達の侵攻を押し返していく。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
黒川・闇慈
「骸の月が止まったかと思えば最後の悪あがきですか……なんとも見苦しいことです。クックック」
【行動】
wizで対抗です。
毒の森の処理に人手が必要だというのに、それを花粉で妨害されてはかないませんねえ。ですので花粉の処理から始めましょう。
属性攻撃、高速詠唱、範囲攻撃、全力魔法の技能を用いてUCを使用します。竜巻の暴風で周囲一帯の花粉を吸い尽くしましょう。これなら冒険者達や聖女も活動しやすいでしょう。
花粉を吸い取ったなら、そのまま竜巻をシュヴァルトに向けて放ちます。花粉諸共、真空の刃で切り刻んで差し上げる。
「UDCアースの人間はこの時期、花粉に恨み骨髄ですので……クックック」
【アドリブ歓迎】
エアリーネ・シルベンスタイン
とうとう出てきましたね…大天使
彼だけは天上界の事をはっきり知ってそうなんですよね
天上界の情報を得る次のチャンスがあるかもわかりませんし
還る前に洗いざらい、喋ってもらいたいですね……
それで…
まずは最初の相手ですが、切れば増える、倒しても汚染、とは自棄になっている割に嫌なのを用意してきましたね…
再会する死者に心当たりはまったくないですけど、毒を撒かれたら結局面倒ですし……なので
《風属性》魔法と《結界術》を組み合わせ、周りの地形も利用して
風魔法結界でまとめて隔離を狙い、隔離できたなら《炎属性》の【エレメンタリー・ミサイル】を使用、行き場を奪ったまま全部纏めて《焼却》処分しましょう
※アドリブ他歓迎です
「とうとう出てきましたね……大天使」
探求者として、天上界への強い興味を示すエアリーネ。
「還る前に、天上界の情報を洗いざらい喋って貰いたい所ですが……」
だがその為にはまず、ブラキエルへの道を開かねばならない。小声で呟きながら、眼前に立ちはだかるシュヴァルトを見据え、杖を構える。
「切れば増える、倒しても汚染……自棄になっている割に嫌なのを用意してきましたね」
「骸の月が止まったかと思えば最後の悪あがきですか……」
同時に闇慈も、昏い笑みを浮かべながら軍勢を見据える。魔術杖で眼前に魔法陣を描き上げ、魔力を注ぎ込んだ。
『グォォォォォッ!!』
敵意を向けられたシュヴァルトは唸り声を上げながら、身体に寄生する花から花粉を飛ばす。吸えば幻を見せる、毒花の花粉。
「なんとも見苦しいことです。さっさと処理してしまいましょう、クックック」
「再会する死者に心当たりは全くないですけど、毒を撒かれたら面倒ですしね……」
それに対して2人が発動するのは風属性の魔法だ。周囲の空気の流れを操り、花粉の散布を抑制する。
「さて、これで一帯の花粉を一気に吸い尽くさせてもらいますよ」
闇慈が起こすのは巨大な竜巻。周囲の全てを吸い上げる暴風が、花粉を巻き取り、そして吸い上げていく。
「この辺りに隔離して、閉じ込めて――」
一方のエアリーネは風の矢を無数に放ち、風に煽られた花粉が飛散しないように結界を作り上げた。特に打ち合わせた訳でもないが、魔術師として呼吸が合うのか、分担して一気に花粉を集める。
「クックック、これなら冒険者達や聖女も、活動しやすいでしょう」
「では集めた花粉は、このまま焼却処分にします」
集めた花粉に対しては、エアリーネが新たに、大量の炎の魔弾を放つ。集められた花粉が一気に燃え上がり、竜巻全体が炎に包まれた。
「根こそぎ燃やし尽くします……天上界の情報を得る為にも、邪魔はさせません」
「これはこれは、なかなかに壮観な光景ですねぇ」
花粉に加え、空気を操る事によって集まった酸素も燃え盛り、その業火はまるで聳え立つ炎の柱。一粒の花粉も逃す事なく、全て焼却していく。そうして燃え上がった竜巻を、シュヴァルトに向かわせる闇慈。
「折角です、このまま利用させて頂きましょう」
『グォォォッ!!』
竜巻はシュヴァルトを呑み込み、その身体を切り刻む。増殖するより早くズタズタに裂いて、さらに炎で包み込んでいく。
「逃げる事は出来ませんよ?」
竜巻から逃れる為に翼をはためかせるシュヴァルト。だが竜巻の生み出す真空は、彼らに飛行を許さない。無論、植物化しようが、倒れて森になろうが、灰に変えていくだけ。
「UDCアースの人間はこの時期、花粉に恨み骨髄ですので……クックック」
もちろん花粉症の原因よりも遥かにタチの悪い相手、ではあるが、彼にとってはまあ、似たようなものだ。花粉も、それを生じる竜も、根こそぎ纏めて、竜巻の中で焼滅させていく。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
弥久・銀花
あ、前にスライムに溶かされそうになってた人!(ヒルダの事です)
今回も偶然助けに来ました!
今回の敵はあれですね? なんだか冬虫夏草の様になってるドラゴン!
厄介なドラゴンですね、毒をもった害虫の様になった上に群れで来るなんて……
とりあえずは私のユーベルコードで時間を稼ぎましょう
行きなさい、私のシュ、シュノ\゛ノレト?(セリフを噛みました)
……、うちの子の方が本物なんです!(恥ずかしいのでヤケクソ)
えっと、しゅばると! あの偽物たちに死者の幻覚を見せて無様にしてあげて下さい!
「あ、前にスライムに溶かされそうになってた人!」
「……その、他の覚え方は、ないのでしょうか……」
銀花の言葉に、微妙な表情を浮かべるヒルダ。助けに来て貰った以上文句は付けにくいが、もうちょっとこうなんとか……と言う複雑さが顔に出ている。
「今回も偶然助けに来ました! 敵はあの冬虫夏草の様になってるドラゴンですね!」
だが銀花はそんな様子には全く気づかず、シュヴァルト達を指差した。ユーベルコードで、その姿と力を写し取っていく。
「なかなか厄介なドラゴンですね。とりあえずは時間を稼ぎましょう!」
それによって生み出したのは、シュヴァルトの模倣だ。集団戦の敵程度なら、写し取るのに何の苦労もない。
オリジナルより強力な模倣を作り上げ、それをけしかけるべく号令を――。
「さあ、行きなさい、私のシュ、シュ……シュバッ、ルレ、ラレト?」
名前が言えなかった。どうも、『ヴァ』の辺りが難しかったらしい。
「…………」
「……ええと」
なんとも気まずい空気が、周囲を支配する。せっかく助けに来てくれたので、見なかった事にしようと顔を反らすヒルダや冒険者達。
その優しさが逆に痛い。
「……うちの子の方が本物なんですっ! えっと、しゅばるとっ!」
恥ずかしさで顔を真っ赤に染めて、目の端に涙を滲ませながら、模倣シュヴァルト改めしゅばるとをけしかけていく銀花。花粉を放ち、敵を逆に包んでいく。
ブラキエルが生み出したばかりの黒竜が見る死者の幻覚は、猟兵達によって倒された同族の物だ。惑わされ同士討ちを始めると、地に墜ちて森へと変わっていく。
大成功
🔵🔵🔵
露木・鬼燈
竜は殺す!
ついでに人々も守る!
両方ともバッチリとやってやるですよ。
まぁ、竜を殺すことの方が優先だけどね。
竜狩りこそが一族の使命にして、我が人生。
雑に大量召喚されていようが竜は竜。
血が滾るのですよ!
飛んでいる竜はめんどくさいよね。
なので<迦楼羅焔>で撃墜することから始めよう。
翼を撃ち抜いて撃墜したヤツの頭部を粉砕するですよ。
戦槌形態のオルトリンデを全力で叩き付ける。
これでイケルイケル!
植物を利用した行動は迦楼羅焔で妨害できるかも?
花と花粉を焼き祓えばたぶんへーきへーき。
疲れたら竜を喰らって補給するですよ。
百足型呪詛が血肉を喰らう。
僕は心臓を抉り出してそれを喰らう。
これも竜狩りの醍醐味っぽい!
ユーフィ・バウム
私は神ではありませんが呼ぶ声には答えます
諦めなければ道は拓ける
【気合い】全開に、希望となるべく戦いに臨みます!
ヒルダさんには、前に立たないようにしつつ
癒しか、それ以外でも出来る範囲で助力を下さいね
前衛は、任せてくださいっ
火の【属性攻撃】を込めた武器での
【なぎ払い】【衝撃波】を叩きつけ
黒竜の身体を、その毒森ごと焼き払うように攻撃
一度に多くの敵を巻き込むよう攻撃
培った【戦闘知識】と天性の【野生の勘】でも
何か有益なことが分かれば従い動きますね
敵からの攻撃は【見切り】、
避けきれないものは自慢の【オーラ防御】で弾き
生まれた隙に【鎧砕き】の攻撃をねじ込むっ
動きが止まったところで
《轟鬼羅刹掌》で仕留めますっ
「私は神の声は聞こえませんが、呼ぶ声には答えます!」
巨大な武器を炎で包み、振り回しながら飛び出すユーフィ。ヒルダに迫ろうとするシュヴァルト達を、豪快に薙ぎ払う。
「ヒルダさんは下がっていてください。前衛は、私がっ!」
「はい、ありがとうございます……!」
礼を告げるヒルダに背を向け、気合を漲らせる。燃え盛る武器を振り回せば、その攻撃は黒竜の身体を叩き割る。
「毒森になろうとしても、無駄ですっ!」
その森ごと焼き払うような豪快な連続攻撃。愛らしい姿ながら、武器の重みに振り回される事なく、鍛えられた膂力を振るっていく。
そんなユーフィを厄介と見たシュヴァルト達は、その間合いから逃れるように飛び上がり――そしてそれを撃ち落とす、浄化の火焔。
「竜は殺す!」
研ぎ澄まされた殺意を漲らせ、その焔を操るのは鬼燈。彼の一族は、竜を殺すために武を磨いて来たのだ。里から旅立った後も、その使命と技は、心身に刻まれている。
「もちろんついでに人々も守るけどね! 両方ともバッチリとやってやるですよ」
印を組んで放つ焔は、毒蛇、悪龍を祓う迦楼羅の浄火。毒花と竜、そして植物の属性を持つシュヴァルトには、あらゆる意味で効果覿面だ。
次々と燃え盛らせ、地に墜とし、森や花粉と共に焼き尽くしていく。
『ギャオオォォンッ!!』
「これは、なかなかしぶといのです。流石、雑に大量召喚されていようが竜は竜!」
だが岩腕から力を得てしぶとさを増した一部の竜は、翼を焼かれながらも鬼燈に襲いかかってくる。それに厄介さ――ではなく、喜悦の笑みを浮かべる鬼燈。
「そうでなくては。血が滾るのです!」
『ギャオゥッ!?』
手にした魔剣を戦槌に変えると、その重みを振るう。豪快な打撃は易々と竜鱗を打ち砕き――そして体内に注ぎ込んだ百足の呪詛が、血肉を食らい付くした。
「これでイケルイケル!」
「むっ、こちらにも来ましたか……」
ユーフィの方にも、覚悟を決めたシュヴァルトが襲いかかってくる。素早い身のこなしで回避するが、敵の数が多い。避けきれず、その牙に喰らいつかれ――。
『ギャウッ!?』
だが、牙が彼女の肌を貫く事はない。全身に張り巡らせた守りのオーラは、幼き肉体を鋼よりも強固に変えて。
「少女と侮りましたか? この番人の肉体――そう易々と砕けるものではありません!」
牙への返礼は、鬼力を宿しての必殺の拳。相手のいかなる防御も許さぬ破鎧の拳が、森に変わる事も許さぬ程に、竜の肉体を粉々に打ち砕いた。
「あっちもなかなか。こっちも負けてられないですよ!」
そんなユーフィの拳をみて笑みを浮かべ、鬼燈も武器を捨てて竜の懐へと踏み込む。右手が狙いを定めるのは、竜の胸部――すなわち心臓。
「そろそろ体力補給もさせてもらうのです!」
『ガァァッ!?』
それを素手で抉り出せば、噴き出す鮮血。同時に花粉も撒き散らされるが、当然、その全てを迦楼羅の焔で焼き尽くす。
「これも竜狩りの醍醐味っぽい!」
竜を殺すために、竜の生命力を糧とする――それもまた、彼が磨いた竜殺しの武。竜の血に塗れながらも笑みを浮かべ、武芸者は戦いに酔う。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
亞東・霧亥
聖女ヒルダ&冒険者達と共闘
これは甘美な夢。
今再び・・・貴様を殺せる機会が来るとはな!(『覇気』で幻覚を掻き消す。)
「死者との再会が必ずしも幸福とは限らない!細胞の一片に至るまで殺し尽くす!」
【UC】
繁殖力も増殖力も無くなってしまえば、お前は無力な雑魚だろう?
数だけは多そうだから冒険者達と掃討開始。
『毒使い』の技術で[ヴァルギリオスの毒血]から精製した除草剤を散布。
『怪力』で引き抜いた後で1ヶ所に集めて、高電圧の『属性攻撃』で炭化。
これで、既に大地に根を張っている奴等も徹底的に排除する。
ジェイ・ランス
【WIZ】※連携、アドリブ歓迎
心情:
オウガフォーミュラ、その先兵ねえ……
猟兵は、世界を救うためにいるんだ。なら、今がその時ってね?
って、なんでお前がいるんだS:12?だったらもっかい、周りもろとも殺してやんよ!
―――Ubel:Code Löwen_Bataillon Dame.
戦術:
【世界知識】からの【情報収集】、【環境耐性】と【瞬間思考力】で幻覚の正体に気付きつつも、それを利用し、全武装を使用して全力で幻影とシュヴァルトを殺しにかかります(制圧射撃、一斉発射、乱れ撃ち、蹂躙)。
幻と輪舞するにゃ血なまぐさいが、まあ、オレ達はこんな間柄だったなあ……
「オウガフォーミュラ、その尖兵ねえ……」
迫りくるシュヴァルトの大軍を前に、ニヤリと笑みを浮かべるジェイ。
「猟兵は、世界を救うためにいるんだ。なら、今がその時ってね?」
電脳魔術で周囲に武器を展開し、その火力をもって竜を制圧する。ガトリングで薙ぎ払い、プラズマで焼き払い、降り注がせるはレーザーの光雨。
「この調子で全部ぶっ飛ばして――って、なんでお前がいるんだ、S:12?」
そんな彼の前に立ちはだかるのは、彼の対たるオブリビオン。かつて、キマイラフューチャーで、永遠に殺した筈の相手。
「ああ、そうか。幻か? まあ良いか。本物でも別に構わねぇ」
どうも、蹂躙した敵から幻覚の花粉が飛び散ったらしい。そう自己判断しながらも、笑みを浮かべて相手を見据える。
「周りもろとも殺してやんよ――Ubel:Code Löwen_Bataillon Dame!」
解き放つは獅子の大隊、すなわち特攻兵器。それは幻であろうと実体であろうと、構わず周囲の敵に突進する。幻を透過し、実体に激突し、そして生じる爆発。
「幻と輪舞するにゃ血なまぐさいが、まあ、オレ達はこんな間柄だったなあ……」
竜達は兵器を撃ち落とそうとするが、搭載された火器が多少の攻撃を撃ち落とす。かと言って多少を超える攻撃――爪やら牙やらなら、諸共に自爆してやるだけ。
次々と竜達を爆破し、そしてその度に舞い散る花粉。
「これは……甘美な夢か」
その花粉によって、霧亥もまた幻と対峙する。甘美と言う言葉に反し、その身から迸るは力強い覇気。
「今再び……貴様を殺せる機会が来るとはな!」
実体なく、自らの脳にのみ映る幻すらも、その一喝で吹き散らす。目の前の過去をかき消し、その視線の先に見据えるのは、黒竜の群れ。
「死者との再会が必ずしも幸福とは限らない! 細胞の一片に至るまで殺し尽くす!」
幻を見せられた返礼とばかりに殺意をぶつけ、受け継いだ魂で振るうは竜殺しの力。浄化の光で、戦場全体の竜の力を抑制する。
「繁殖力も増殖力も無くなってしまえば、お前は、数が多いだけの無力な雑魚だろう?」
『グォォォッ……』
その言葉の通り、相手の強みさえ抑えれば、冒険者達でも竜に勝てる。次々と地に墜ちていく竜達。
「お、幻が消えたな。なら一気にいくぜっ!」
ジェイが見ていた幻も消え、そうなれば撃破の効率も上がる。実体ある竜だけを狙っての飽和攻撃に、ほとんどの竜は森へと変わって。
「さて、森になったからと言ってどうなるものでもないがな」
取り出した試験管に詰められたのは、かつて帝竜ヴァルギリオスの首から採取した毒血だ。それを精製して生み出す強力な除草剤で、森を枯らしていく。
「痕跡すらも、残さん」
挙げ句根を張った枯れ木を怪力で引き抜き、一箇所にまとめて高電圧で炭化させる。執拗にも思えるほどのそれは、あるいは幻を見せられた怒りか――。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
パルピ・ペルポル
ヒルダは久しぶり。って再会の挨拶は落ち着いてからにしましょうか。
しかし切ると増えるのはやっかいね…ならば燃やすしか、かしら。
雨紡ぎの風糸を周囲に蜘蛛の巣状に展開して、敵の行動を阻害して可能な限り進ませないようにするわ。
以前心折れそうになりながら頑張って折った折り紙ドラゴンを取り出し、有為なる写しで増やしてオリジナル以外をけしかけて炎のブレスで敵を攻撃させるわ。
あとは任意に燃え上がらせる術式を仕込んだ折り鶴もUCで敵に突撃させて一緒に燃やそうとするわ。
敵の攻撃は古竜の骨のマン・ゴーシュで受け流しましょう。
この短剣も増やしてぶっさしておけば繁殖力押さえられるかしら。
ティオレンシア・シーディア
※アドリブ掛け合い絡み大歓迎
うっわあ、なぁにあれぇ…
あんなのもうミントとかドクダミとかそういう類じゃないの。
…毒あるしワルナスビのほうが適切かしらぁ?
さすがにこの状況で幻影で呆けてられないわねぇ。風天印・ソーン(障害)・エオロー(結界)で風の防壁を展開、●黙殺・妨害で弾幕撃ちまくるわぁ。
描くのはラグ(浄化)・イサ(凍結)・カノ(炎)に五大明王印(破邪顕正)・烏枢沙摩明王印(汚穢焼滅)・迦楼羅天印(降魔悪滅)。毒とか魔に属する存在には、〇浄化や破魔は立派な「状態異常」よねぇ?
たしかに厄介ではあるけれどあくまで前座、そう時間かけてられないわぁ。後がつかえてるもの、さっさと潰しきっちゃいましょ。
「ヒルダは久しぶり。って再会の挨拶は落ち着いてからにしましょうか」
「来てくださって、ありがとうございます。はい、今は戦いを――!」
軽い挨拶だけかわし、迫りくるシュヴァルト達に向き直るパルピ。
『ギャオォォ――ンッ!?』
「おっと、これ以上は進ませないわよ」
蜘蛛の巣状に張り巡らせた細い細い風糸で、その進軍を阻む。絡め取られて暴れる竜達を見ながら、一瞬の思案。
「しかし切ると増えるのはやっかいね……ならば燃やすしか、かしら」
取り出したのは以前いろいろと苦労しながら頑張って折った、折り紙の竜。それをユーベルコードで複製し、竜の軍勢を作り出す。
「こっちは紙だけど、そっちにも負けていないと思うわよ!」
そういえば以前もスライムを焼いたなと思い返しながら、複写した紙竜の放つ炎のブレスで黒竜達を包み込み、毒花や花粉ごと焼き尽くす。同時にパルピ自身を狙った反撃は、手にしたマン・ゴーシュで受け流した。
妖精である彼女の身体よりも長いが、黒竜相手には心もとなく見える短剣。だがその素材は群竜大陸に遺る古竜の骨、敵の力を削いで、身を守り。
「これを刺したら繁殖力抑えられるかしら……ダメね、数が多いわ」
焼かれながらも森に変わろうとする黒竜達を見つめ、そして首を振る。刺した一体には効果はあるだろうが、相手は何しろ群れだ。
「うっわあ、なぁにあれぇ……」
ティオレンシアも、そんな異常な繁殖力を見て、思わず呻きを漏らす。
「あんなのもう、ミントとかドクダミとかそういう類じゃないの」
あるいは毒もある事だし、ワルナスビか。どちらにせよ、放っておけばどこまでも蔓延る類の植物だ。
「厄介ねぇ……でもあくまで前座なのよね、そう時間かけてられないわぁ」
言って取り出したのは鉱物生命体のペン、ゴールドシーン。それが、ソーン(障害)・エオロー(結界)のルーンを描き出す。そこに風天印を重ねて生み出した風の結界で、周囲に撒き散らされる花粉を遠ざけて。
「さすがにこの状況で、幻影で呆けてられないものねぇ」
続けて描くはラグ(浄化)・イサ(凍結)・カノ(炎)。相反する属性が、浄化の力を持って振るわれる。そこに重ねるは五大明王印・烏枢沙摩明王印・迦楼羅天印――邪を正し、魔を滅し、汚濁を焼き尽くす真言によって、浄化の力をさらに強化して。
「毒とか魔に属する存在には、こういうのが覿面よねぇ?」
『ギャオォォンッ!?』
異なる魔術文字を自在に操り、組み合わせる。卓越した魔術知識と、ゴールドシーンの力あってこその絶技だ。それをもって次々と黒竜を打ち倒し、そしてその存在自体を焼滅させていくティオレンシア。
「もう、本当にしぶといわねぇ……」
「だったら一気に焼き尽くすわっ!」
焼滅を逃れて毒森となった黒竜には、パルピが折り鶴の軍団をけしかけた。木にぶつかると同時に燃え上がり、森を焼き払って。
「後がつかえてるもの、さっさと潰しきっちゃいましょ」
「ここで疲れてちゃ、先が思いやられるものね」
彼女達にとって、黒竜は脅威ではない。ならばあとはどれだけ効率よく、ミスなくこなすか。後への力を温存しながら、押し寄せる軍勢を確実に撃ち倒していく。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
フレミア・レイブラッド
これ以上は好き勝手させないわ!
信じてくれる人達がいるんですもの。守り切って見せるわ!
【ブラッディ・フォール】で「あの日の記憶が牙を剥く」の「帝竜ガイオウガ」の姿(魔力で帝竜の姿を再現構築し、外殻として纏った姿)へ変化。
最前線でガイオウガの巨体で敵集団の前に立ちはだかり、【垓王牙炎弾】【垓王牙炎操】で火山弾及び炎の獣や竜の姿の炎の群れを放ち、次々と数を増やしながら敵黒竜を迎撃。倒された後の毒森まで焼き払い蹂躙するわ。
敵が接近して纏わりついて来たら【垓王牙溶岩流】で脚部や尾等を溶岩流に変えてなぎ払い消滅。
増殖するならこちらもそれ以上の数と火力で焼き尽くすのみよ!
炎の獣や竜に毒は効かないしね
ユメ・ウツロギ
ブラキエルの岩腕…竜達に力を与えたその力は興味ありますね。
ただ、その前にこの状況をどうにかするのが先決ですか…。
無限の書、蒐集開始です。
UCで焔や凍結属性【属性攻撃】の魔力弾数千を一斉展開。
【一斉発射】による【弾幕】から【高速詠唱、多重詠唱、全力魔法、誘導弾】で再展開→【一斉発射】を繰り返して敵の侵攻を止めます。
敵が植物による侵蝕を行うのであれば、全て焼き尽くすか凍結させて植物の機能を封じ、敵の侵攻を止めるです。
同時に【蒐集の魔女の錬金術】【医術】【薬品調合】で敵の毒素を分解する解毒ポーションや植物を枯らす除草薬、ヒルダさんや冒険者の方への治癒ポーションを各種薬草から生成して配るです。
「これ以上は好き勝手させないわ!」
シュヴァルトを前に毅然と言い放ち、オブリビオンの記憶と力を纏うフレミア。その身を覆うは燃え盛る外殻――全てを灼き尽くし、あらゆる生命の存在を許さぬ、火山の帝竜が持つ力。
「信じてくれる人達がいるんですもの。守り切って見せるわ!」
その竜の巨体をもって敵の前に立ちはだかると、全身から炎を吹き上げる。炎は竜となり獣となり、黒竜の身体に喰らいついた。
「全て焼き払い、蹂躙しなさい。森になろうと、その牙を離さず燃やし尽くすのよ!」
圧倒的な火力をもって、敵の軍団を薙ぎ払っていくフレミア。多くの黒竜が、炎に焼かれて地に墜ち、そして灰すら残さず焼滅する。
だが、巨体に殺到する一部の竜は、炎を掻い潜って接近して来る。本来なら掠めただけでも燃え上がりそうなものだが、それを防ぐのは背から生えた岩腕の力か。
「……竜達にあれほど力を与えた、ブラキエル――興味ありますね」
その姿をじっと黒竜を見据えるのはユメ。どれほど強大な相手であろうとも、彼女にとっては、溢れんばかりの知識欲の対象だ。
「ただ、その前にこの状況をどうにかするのが先決ですか……無限の書、蒐集開始です」
言って魔導書を広げれば、放たれるは炎の魔弾。数百、数千の炎が、雨の如く黒竜へと降り注ぐ。
「敵が植物による侵蝕を行うのであれば、全て焼き尽くすまでです」
「ええ、増殖するならば、こちらもそれ以上の数と火力で焼き尽くすのみよ!」
無限の魔力をもって放たれる魔弾と、帝竜の力を再現した火山弾。もはや、空を炎で埋め尽くさんばかりの勢いだ。直撃すれば、森に変わる事すら許さない。
『ギャオォォォッ――!?』
「なるほど。やはりしぶとい。ですが、無駄です」
仮にその炎を掻い潜ったとしても、今度は氷の魔弾が黒竜を迎え撃つ。ユメの眼前に迫り、そして一瞬で凍結していく黒竜。動物であろうと植物であろうと、その低温が生命の活動を許さない。
「さあ、あらかた片付いたかしら?」
空を行く竜の尽くを撃ち落とすと、今度は地に視線を向けるフレミア。焼滅を逃れて森となった物達を見据え、竜の尾を持ち上げて。
「後はこれで――呑み込んであげるわ!」
振るわれた尾は、溶岩流となって森を押し流す。その灼熱を前にしては、動物であろうと、植物であろうと、その全てが大地ごと焼き尽くされる。
あれほどに天地を満たした黒竜の大軍勢は、その痕跡すら残す事すらなく、その姿を消した。
「大丈夫ですか? ヒルダさん。皆さんもどうぞ」
「ええ。本当に、ありがとうございます」
戦いが終わると、ユメは各種の薬草を魔導書の魔力で精製し、生み出した解毒と治癒のポーションを配り歩く。
「怪我をしている方がいたら、遠慮なく言ってください。いくらでもありますから」
「ありがてぇ……すげぇ効き目だぜ!」
猟兵達の活躍で、冒険者の被害も最小限に抑えられたようだが、流石に全員が無傷といく筈もない。そんな戦いの最中で傷ついた者を癒やし、花粉の幻に囚われているものはその毒素を分解していくユメ。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 ボス戦
『精霊使い『ユウ』』
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POW : 必殺・対消滅拳
【隷属させた炎と氷の精霊の力を纏う拳】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
SPD : 闇よ、蹂躙せよ
レベル×100km/hで飛翔しながら、自身の【手のひら】から【隷属させた闇精霊の暗黒拡散波動】を放つ。
WIZ : いっそ壊れちゃえ!
【全ての隷属精霊から抽出した精霊力】を籠めた【精霊力で形作られた大剣】による一撃で、肉体を傷つけずに対象の【闘争本能】のみを攻撃する。
イラスト:黒江モノ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠鳳凰院・ひりょ」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
こうして、黒竜による都市への侵略は、猟兵達の手によって阻止された。だが猟兵達にとって、この戦いは前哨戦に過ぎない。
「行かれるのですね。本当にありがとうございました、どうか――ご無事で」
ヒルダもそれを察したのだろう。表情を引き締め、猟兵達に頭を下げた。そんな聖女の見送りを受け、大天使の元へと向かう。
そうして向かった先にあったのは、廃城だ。かつて滅びた王国の栄華を示す古びた城。
おそらくその中で、大天使は猟兵達を待っている。
「ブラキエル様の元には、行かせないけどね」
そんな城の門の前に立つのは、愛らしい一人の少女。だが無論、こんな所にいる少女がただの少女であろう筈もない。
「あなた達全員、ここで殺してあげる。でも私に隷属するなら、生かしてあげるよ」
笑みと共に残酷な言葉を口にする少女――精霊使い、ユウ。類稀なる魔力を持つ、ブラキエルの腹心だ。
彼女の力は精霊の支配。その魔力をもって束縛し、強制的に使役している。
もし精霊の声を聞く事ができるなら、彼らの悲鳴を聞くになるだろう。痛みと恐怖に満ちた精霊達の悲鳴を。
もちろん、精霊使いであるユウも、この悲鳴が聞こえている筈だ。聞こえていてなお、平然と笑みを浮かべている。
「まああなた達も、シュヴァルトの軍勢を打ち破ってきたんだから、それなりに強いんでしょうけど。でも無駄だよ?」
言った彼女が纏うのは、ごくごく薄く引き伸ばされた金属。一見してボディスーツのようなそれこそが、絶対不壊なる未知の金属、絶対物質ブラキオンの鎧だ。
大天使ブラキエルが生み出したその鎧は、猟兵達の力では決して打ち砕く事も、貫く事も出来ない。
「あなた達は私を傷つける事は出来ない。私はあなた達を傷つける事が出来る。万に一つも、私の負けはない」
絶対の自信をもって言い放つユウ。だが猟兵達は知っている。その鎧の僅かな隙間――背骨の部分の細いラインを狙えば、ユウにダメージを与える事が出来る。
逆に言えば、そこを狙わなければ、あらゆる攻撃は無為に終わる……ユウほどの相手を前に背後を狙うのは、決して容易な事ではないが。
「さあ、隷属するなら早めにね! 私、手加減とか嫌いだからさぁっ!」
精霊の悲鳴と共に、猟兵達へとその力を向けるユウ。彼女を退け、大天使への道を開くのだ!
亞東・霧亥
奴は絶対不快だ。
『忍び足』と『ダッシュ』を駆使した特殊な歩法で複数の『残像』を作り、敵を包囲して的を絞らせない。
残像を盾に『目立たない』よう攻撃開始。
【UC】
極小にまで縮み、相手の視界から消えて素早く背後に回り、鎧の隙間から内側に侵入。
『医術』と『救助活動』の知識で背面から心臓の正確な位置を割り出し、『属性攻撃』で拳に強力な電流を纏わせ心臓を『部位破壊』する。
「体内の電流が狂う痛みは耐え難いだろう?精霊の苦しみ、身をもって味わえ。」
※アドリブ、共闘可
「絶対不壊か。むしろ絶対不快だ、な」
「あら、可愛い私を捕まえて、随分失礼な事言ってくれるじゃない?」
自信と侮りに満ちたユウの笑みに、不快感を抱く霧亥。そんな彼を煽るように、ユウはケラケラと笑いながら暗黒の波動を放ってくる。
「不快な相手に打ち倒されたら、その澄まし顔、どう歪めてくれるのかしらね!」
「ふん……」
闇の精霊を使い潰すような攻撃にますます不快感を抱きながら、その波動を回避する。緩急をつけた独特の歩法で、いくつもの残像を生み出して。
「鬱陶しいわね。無駄なのにっ!」
その残像を、片端から撃ち抜きにかかるユウ。無数に生み出した残像が次々に撃ち抜かれ、闇に喰われて消滅する。
「一匹残らず消してあげる。本物ごとねっ!」
「――それは無理だな」
その言葉は、ユウの背後。鎧の僅かな隙間から、ユウの背に触れる手は、酷く小さい。
霧亥はある程度残像を生み出した所で、2cmも満たぬ小さな身体に縮み飛び立っていたのだ。いくら残像を撃ち抜かれようとも、そこに彼はいない。
「そっちにはもう、俺はいない」
「っ!? ――ああああああああっ!?」
弱点を捕らえた拳から迸る、強烈な電流。こころなしか左に向けて撃ち込んでやれば、違わず心臓を捕らえる。その激痛に、ユウは身体を仰け反らせて悲鳴を上げた。
「体内の電流が狂う痛みは耐え難いだろう? 精霊の苦しみ、身をもって味わえ」
「がっ、私、がっ……なんでそんなっ……があああああああっ!」
彼女にとって痛みは与えるもの、受けるものではない。そんな傲慢さを咎めるように、電流を強める。
小さな身体とて、迸る魔力に一切の衰えはない。ユウはますます目を見開き、身体を痙攣させていく。
大成功
🔵🔵🔵
ユーフィ・バウム
絶対物質、望むところです
まずは相手からの攻撃を【武器受け】し、
あるいは【衝撃波】で弾き、【吹き飛ばし】で
間合いを取り、受けに努めます
ダメージをなるべく受けず戦いますが
相手の鎧が砕けない以上は辛いでしょうか
しかし貴女の攻撃でも私は倒せませんよ
貴女の攻撃なんて効かないと【挑発】
最大の一撃で来なさいとUCを誘う
対消滅拳を受ければただでは済みませんが――
【戦闘知識】に【野生の勘】―今まで培った私の全てで
【見切り】、すんでで避けてみせます
【オーラ防御】を体に纏い、避けきれずとも致命を避け
そして後ろに回るっ!
これを待っていたのです
乾坤一擲、《トランスバスター》!
めいっぱい【力溜め】た一撃をめりこませますっ
「絶対物質、望むところです……いざ、参りますっ!」
「あは、無駄だと分かってて挑んでくるなんて、馬鹿じゃないの?」
正面からユウに挑みかかるユーフィ。その重い攻撃が幾度もユウを捕らえる……が、ブラキオンの鎧はビクともせず、内部に衝撃を通す事すら出来ない。
「雑魚がいくら頑張ったって、無駄なのっ!」
「っ……!」
逆にユウの振り回す精霊の大剣は、喰らえば一撃で大打撃だ。だがそんな不公平な戦いにも果敢に挑み、巧みに攻撃を受け流す。
「確かに私では、貴女の鎧は砕けない。しかし、貴女の攻撃でも私は倒せませんよ!」
「ちっ、偉そうにっ!!」
プライドの高いユウは、格下(と彼女が思っている)の抵抗に苛立ちの表情を浮かべ始める。それを見て取ればユーフィは、挑戦的な笑みを浮かべて見せた。
「最大の一撃で来なさいっ!」
「言ったね、雑魚のくせにっ!!」
おもむろに大剣を投げ捨て、拳に炎と氷を同時に纏うユウ。対の属性がスパークし、放たれる一撃は防御不可能。
「その武器ごと、あなたを消し飛ばすっ!」
「っ……!」
武器での受けは意味をなさない。喰らえば文字通り、ユーフィの身体など消し飛ぶだろう。迫りくる死を前に、だがユーフィは恐れず、その感覚を研ぎ澄ませて――。
「これを待っていたのです……!」
「っ、こい、つっ!?」
紙一重で、それを回避する。掠めただけで、オーラの守りが削り取られるが、残る全てを拳に篭めて。
「乾坤、一擲ッ!」
「ああああっ!?」
振り向く間も与えぬ、渾身の一撃。違わず隙間を捕らえた拳が、ユウの身体を吹き飛ばす。そのまま地面でバウンドし、転がって、城壁に背をぶつけて止まり。
「ぐっ……よく、もっ……」
「どうですか、これが森の勇者の力ですっ!」
憎々しげにこちらを睨むユウに、高らかに言い放つ。
大成功
🔵🔵🔵
黒玻璃・ミコ
※美少女形態
◆行動
あら、外見は可愛らしいですが
発言は可愛らしくないですねー
絶対物質ブラキオン……(神経毒を試しつつ)
デバフが効かないならば
バフで何とかするしかありませんかね
身体能力を【ドーピング】し
【念動力】も駆使し黒剣を自在に操り戦いを挑みましょう
それでも苦戦する相手とは思いますけどね
そう、慢心したタイミングを【読心術】で読み切り
密やかに地面の下に展開させていた【黒竜の遊戯】による魔力でユウさんの足元を崩壊させ
隙を付いて背中の隙間を貫き【生命力吸収】するのが本命です
え、まさか馬鹿正直に発言を信じてたのですか?
地形によるデバフも使いこなすのが魔女ですよ
◆補足
他の猟兵さんとの連携、アドリブ歓迎
「あら、外見は可愛らしいですが、発言は可愛らしくないですねー」
「どうしてあなた達に可愛い言葉をかける必要があるの?」
ミコの言葉に、鼻で笑うように言い返してくるユウ。
「なるほど、それはもっとも。ではこちらも、可愛く手加減する必要はありませんねー」
それに納得したように頷くと、毒を放って攻撃する。触れれば神経を麻痺させる猛毒、だがそれがユウに効く事はない。
「言ったでしょ、私を傷つける事は出来ないって!」
「むぅ、デバフが効かないならば、バフで何とかするしかありませんね」
自信と傲慢に満ちた表情で、精霊の大剣を振るってくるユウ。ミコは自身の身体を化学物質でドーピングし、黒剣を具現化させて対抗する。
「さて、いかがですかねー?」
「ふふん、無駄だってまだ分からないの?」
だが、九の黒剣をいかに自在に操った所で、ユウに傷一つ付けられない。どころか防御の姿勢を取らせる事すら出来ず、一方的に斬りかかられる。
「芸はもうおしまい? だったらぶった切ってあげるっ!」
「む……」
防御を捨てた、だが捨て身とは呼べぬ無敵の一撃が、ミコに迫る。もはや黒剣では凌げず、振り下ろされる一撃を受ける術はなく。
「ふむ、ここですね」
「っ!?」
だがその瞬間、ユウの足元の地面が、ミコの放つ魔力で消滅した。いかに絶対物質と言えど、足場の不在に対しては防ぐも何もない。
「がっ、こ、こい、つっ……さっきは……ああああっ!」
「え、まさか馬鹿正直に発言を信じてたのですか?」
体勢が崩れたその瞬間を逃さず、背後に回る。相手が立て直すより早く、黒刃が隙間を貫き通し。
「地形によるデバフも使いこなすのが魔女ですよ」
その血から生命力を吸い上げながら、屠竜の魔女は爽やかに、そして悪辣に微笑んだ。
大成功
🔵🔵🔵
露木・鬼燈
背骨の部分のラインを狙う…
めんどくさいやつだこれ。
どーやって攻撃するべきかな?
忍らしく不意を打つべき?
なんか精霊を使った感知能力とかありそうだしなー。
武芸者らしく正面から挑んで狙う。
いやーこれも難しいよね。
んー、忍であり武芸者でもある僕らしい戦い方。
正面から不意を打てってことだよね。
化身鎧装<影猫>を展開して挑むですよ。
ヒット&アウェイで細かく攻撃を重ねていくですよ。
そーやって背中を狙っていくのです。
まぁ、これは本命じゃないんだけどね。
テイルブレードと影への潜航能力で致命の一撃を、ね。
自身の影に突き立てたテイルブレード。
それは敵の影から飛び出し背骨の部分のラインに突き立つ。
これでイケルイケル!
「背骨の部分のラインを狙う……めんどくさいやつだこれ」
ブラキオンの鎧を纏うユウを前に、首を傾げて思案する鬼燈。
「んー、忍びらしく不意を打つ? 武芸者らしく正面から挑んで狙う?」
そのどちらも、おそらく容易ではない。ならばその身に纏うのは、猫の鎧装。
「だったらどっちもするっぽいっ!」
「何企んでるのか知らないけど、無駄っ!」
身軽さを増し、まさに猫のようにユウへと飛びかかれば、相手は精霊の大剣で迎え撃ってくる。斬られれば無事では済まないその剣を、俊敏に避けては攻撃を重ねる鬼燈。
「どんどんいくですよっ!」
「ああ、もうちょこまかちょこまかっ……」
もちろん、その攻撃はブラキオンの鎧に、僅かたりとも傷を付けられない。だが、無駄な攻撃と言えど、重ねれば相手を苛立たせる。ユウの攻撃が鬼燈を掠めもしないともなれば、なおの事。
「よし、そろそろ……」
「っ!?」
その苛立ちの隙を突き、フェイントをかけて背後を狙う。大剣を空振った所を狙えば、無防備な背後を取って、そこに強烈な一撃を――。
「甘いのよっ!」
だがユウはユウは大剣を捨て、その拳に対消滅の力を纏わせる。僅かに触れるだけでも致命のその拳が、カウンターで鬼燈を狙い。
「甘いのはそっちっぽいっ!」
「っ、ああっ!?」
その瞬間ユウの足元の影から、鎧装から伸びた尻尾が襲う。これまでの戦いは全て囮、影に潜ませたこの一撃こそが本命。
「忍びらしく武芸者らしく。つまり正面から不意を打つっ!」
「っ……くぅっ、こ、こいつっ……!」
その尻尾――テイルブレードは、ユウの背中に深々と突き刺さり、大きな傷口を刻む。鎧の隙間から鮮血を吹き出し、苦痛と屈辱に顔を歪めるユウ。
大成功
🔵🔵🔵
パルピ・ペルポル
うーん、魔術方面の才能はあんまりないわたしでも精霊の苦しみを感じるわね…。
いやあんたに隷属するなんてまっぴらごめんだわ。
徳用折り紙を通常サイズに切って作った万羽鶴を展開して攻撃させるわ。
ダメージは入らなくても妨害はできるでしょ。
鶴にまぎれて雨紡ぎの風糸を周囲に展開しておいて。さらにまぎれて背後をとって。
背後に回り込んだと同時に雨紡ぎの風糸で拘束、隙間に短剣をぶっさして穢れを知らぬ薔薇の蕾を落とし込むわ。
鎧は壊せなくても鎧の下で茨を伸ばすことは可能よねっ。
敵の攻撃は古竜の骨のマン・ゴーシュで受け流しましょう。
ま、わたしは戦いたいわけじゃなく仕事でここにいるからねぇ。
「うーん、魔術方面の才能はあんまりないわたしでも精霊の苦しみを感じるわね……」
「精霊の苦しみ? そんなのどうでも良くない?」
フェアリーゆえかそれを感じ取ったピルポの呟きに、興味ないとばかりに笑うユウ。
「まああなたも私に隷属して、すぐに同じ苦しみを味わう事になるでしょうけど!」
「いやあんたに隷属するなんてまっぴらごめんだわ!」
闇精霊の悲鳴と共に放たれ拡散する波動を、万羽の折り鶴で迎え撃つ。相殺を逃れた波動を飛んで回避し、同様にユウへとぶつかった鶴は、鎧の上で弾けるのみ。
「もう、数ばっかり揃えて鬱陶しい。捕まえたら虫籠にでも入れてあげる!」
ユウはこちらの攻撃を意に介さず、まっすぐに突っ込んでくる。精霊の大剣で折り鶴ごとパルピを薙ぎ払おうとするが、すでにパルピは、折り鶴に紛れて移動しており。
「誰が虫よっ!」
「っとっ……無駄無駄っ!」
背後に回り込みながら、相手の全身に風糸を絡みつかせる。拘束して隙を作ろうとするが、ブラキオンの鎧に容易く振りほどかれた。
「今度こそぶった切ってあげるっ!!」
「厄介なっ……っ!?」
拘束を破ったユウは、得意げな表情で大剣を振るう。今度こそ避けられない。咄嗟に短剣で防ごうとするが、体格差で押し切られ――。
「っ!?」
「でもこっちも、ちょっと厄介なの持ってるのよねっ!」
――いや、その短剣に触れた瞬間、大剣が霧散する。ユーベルコードを散らす古竜の骨は、精霊の力が形を保つ事を許さない。
「鎧は壊せなくても鎧の下に入り込ませる事は……可能よねっ!」
「っ、何……あああっ!?」
動揺の隙をついて短剣を隙間に突き立てれば、そこから薔薇の蕾を植え付ける。そこから伸びる茨が鎧の下でユウの身体に食い込めば、苦痛の悲鳴を上げさせる。
大成功
🔵🔵🔵
黒川・闇慈
「絶対物質ブラキオン……ふうむ、興味深いですねえ。じっくりと観察させていただきましょうか。クックック」
【行動】
wizで対抗です。
絶対物質ブラキオンは破壊不可能だとか……ならば非破壊攻撃への耐性はどうなのでしょうねえ。是非とも試してみたいじゃありませんか。
高速詠唱、全力魔法の技能を用いて先手を打ってUCを使用します。
精霊使いを水晶宮に隔離し、時空間干渉で流れる時間を極限まで遅くしてみましょう。
精霊使いの動きが鈍ったならば、背後を取って怨念火砲で鎧の隙間を撃ち抜かせていただきます。
「闘争本能を砕く剣では水晶宮の破壊も一苦労でしょうねえ?クックック」
【アドリブ歓迎】
「絶対物質ブラキオン……ふうむ、興味深いですねえ」
ユウの纏う鎧を見つめ、その瞳を好奇に昏く輝かせる闇慈。
「じっくりと観察させていただきましょうか。クックック」
「レディをじろじろ見つめるなんて、マナーが悪いよっ!」
その観察を嫌ったユウは、精霊の大剣で斬りかかって来る。精霊の悲鳴と共に、振り下ろされる一撃――その前に聳え立つのは、眩き水晶の壁。
「っ、何これ?」
「非破壊攻撃への耐性はどうなのでしょうねえ? 試して見るとしましょうか」
それは闇慈が生み出した水晶宮。時を惑わす迷宮でユウを囲んで隔離し、時の流れから置き去りにしようとする。つまり、その動きを極限まで遅く――。
「ふんっ、こんなのが通じる訳ないでしょっ!」
「ほう、なるほどなるほど。やはり興味深い……」
だがそんな時空の乱流すら、鎧によって阻まれる。ユウの動きは全く衰える事なく……正確に言えば、隙間の分だけ僅かに遅くはなっているのだろうが、誤差の範囲。
「しかし、闘争本能を砕く剣では、水晶宮の破壊も一苦労でしょうねえ?」
だが闇慈は昏い笑みを消す事なく、絶対防御にますますの好奇を向ける。時空の乱れが通じずとも、水晶の壁が彼我の間に聳え立っている事に変わりはない。
「どうにでもなるわよ、こんなものっ!」
その挑発に乗ったユウは、精霊の力を絞り出し、水晶の破壊を試みる。いくつもの爆発が生じ、壁が粉々に砕け散り――。
「防御は無敵でも、思考は単純ですねぇ、クックック」
「っ……あぐっ!?」
それに紛れて背後に回ると、十字の火砲から呪力の砲撃を喰らわせる。どれほどの絶対防御も意味を為さない弱点への一撃で吹き飛び、苦悶の声と共に地面をバウンドするユウ。
大成功
🔵🔵🔵
ドゥルール・ブラッドティアーズ
共闘×
グロ×
WIZ
素質はあるのに勿体ない……
精霊への愛情があれば
鎧に頼らずとも猟兵に勝てたでしょうに
守護霊の【ドーピング】で戦闘力を高め
ユウの精霊力の大剣に対抗するように
呪印の力で【属性攻撃・全力魔法】の雷を圧縮し【槍投げ】
終わりよ!
【念動力】で軌道を変えて彼女の背中を狙うけど
この程度は読まれて防がれるはず
あ、あら?
後ずさりする私に止めを刺す瞬間を【見切り】
『狂愛』で104人に分裂。
夜魔の翼の【空中戦】で全身に纏わりつき【怪力・捕縛】
数人が【化術】で液状化して背骨部分から鎧の内側に侵入し
乳・尻・局部を【慰め・生命力吸収】
心を通わせた精霊なら
私の本命を察知して助けてくれた。
これが貴女一人の限界よ
「勿体ない……精霊への愛情があれば、鎧に頼らずとも猟兵に勝てたでしょうに」
オブリビオンに対する贔屓目も有るが、ユウが精霊使いの素質に溢れている事は疑いようもない。
それを惜しむルルに対し、ユウは蔑むような視線を向けて来る。
「愛情? なにそれ、くだらないわね」
「ふぅ……愛がもたらす力が分からないのね。今からそれを教えてあげるわっ!」
愛する守護霊をその身に宿し、左腕の呪印を輝かせる。雷の魔力が圧縮され、ルルが手にしたのは雷の槍。
「終わりよっ!」
「ふん、無駄……あら?」
投げ放たれた槍は、ブラキオンの鎧に防がれる――その寸前に念動力で軌道を変える。そのまま背後に回り込み、その背の隙間を狙って。
「なんてね、やっぱり無駄よ」
「あ、あら?」
そしてそれは、ユウの手にした精霊の大剣によって撃ち落とされた。攻め手を失い、焦りの表情を浮かべるルル。
「ほら、何を教えてくれる訳?」
「そ、それは……」
逆にユウの方は、嘲りの表情と共に間合いを詰めて来る。振り上げた大剣が、後ずさるルルへ振り下ろされて。
「このまま壊して、私に隷属させっ……!?」
そしてその大剣は、ルルが分裂する事で空を切った。翼をはためかせて飛びかかり、全身に貼り付く無数のルル。
「っ、この、纏わり付かないで、気持ち悪い……!!」
「心を通わせた精霊なら、私の本命を察知して助けてくれたでしょうね」
鎧でその接触を跳ね返そうとするユウだが、それより早く、何体かが背中に辿り着く。その身体がどろりと液状化し、鎧の内側に侵入した。
「これが、貴女一人の限界よ」
「っ、こいつらに、そんな上等な事が出来る訳……んぁっ、くぅっ!?」
そうして直の肌から、生命力を吸収する。顔を赤くし、身を捩って悶えるユウ。
大成功
🔵🔵🔵
エアリーネ・シルベンスタイン
……みちのきんぞく。
大天使のUCの産物…?それとも天界の物質…?
……なんとか剥ぎ取れませんかね…(小声)
まあ、まずは倒してからですが
まずはロッドの竜みたいな意匠部分から《闇と毒属性》の《ブレス攻撃》
(……実は視界妨害と毒ガスで周囲を覆った場合の様子見ですが、言う必要はないですね)
ついでに相手の対応から《情報収集》します
その間にUC。本来は探索用ですが召喚した霧を広く展開し、《物を隠す》力で私達を隠しますよ…居場所を掴まれないよう中に何もいないダミーも織り交ぜます
後は隙を突いて毒・マヒの混合毒を塗ったダガーで弱点部位を軽く切りつけます。軽い傷だと思わせ、気付いた時には……と
※アドリブ他歓迎です。
「……みちのきんぞく。大天使のUCの産物……? それとも天界の物質……?」
その出処が何であれ、探求者として興味を隠せないエアリーネ。
「……なんとか剥ぎ取れませんかね……」
「何か言ったかしら?」
小声の呟きは聞こえなかったようだが、こちらに目を付けたユウが闇の波動を放ってくる。こちらも咄嗟にロッドを翳し、竜の意匠から闇のブレスを放って迎え撃った。
「まあ、まずは倒してからですね、そういう算段は」
「倒せると思ってるのかしらっ!」
その闇で視界を阻害するも、ユウは動じた様子もなく、波動でブレスを吹き散らそうとする。含まれた毒属性も、効果の程は見受けられない。
「なるほど、これは厄介ですね……」
ならばと、そのまま闇が吹き散らされるより前に、今度は霧を広域に展開する。その身を隠し、ダガーを手にして、音もなくユウの背後に忍び寄る。
「ふん、どこに隠れようと……無駄よっ!」
「うわっ!?」
だがユウは、周囲全部を薙ぎ払えば当たるだろうとばかり、大量の暗黒波動をばら撒いて来る。間合いに踏み込みきれず、弱点への一撃は僅かに浅い傷を刻むのみ。
「っつっ、痛いじゃないっ!」
「っ、これ以上は無理ですか……」
当然反撃が放たれ、慌てて飛びずさる。再度の接近は難しく、やむを得ず後退していくエアリーネ。
「ふふん、私が傷つけられる訳ないって言ったでしょっ!」
それを逃走とみたユウは余裕を見せ、勝ち誇った笑みでこちらを見送る。もはや興味はないとばかり、他の猟兵へと向かっていく。
「さて……どれほどで効果が現れますかね」
それを見送りながらの小声の呟きは、ユウには聞こえない。その視線の先では毒がじわじわと背中を蝕み、黒く変色させていく――。
大成功
🔵🔵🔵
弥久・銀花
万に一つも勝ち目が無い?
何を馬鹿な事を、その勝ち目をそちらが万に一つにしてあげますから悪足掻きして見せて下さい
ユーベルコードの傷跡の記憶発動!
相手の攻撃に対して手首を掴んで防ぎ、そのまま態勢を崩したら地面に顔を叩き付けてあげましょう
うつぶせに地面に倒れた姿勢に持ち込んだら背骨のラインを愛刀で突き刺してみます。
「万に一つも勝ち目が無い? 何を馬鹿な事を」
「あら、何が馬鹿なのかしら?」
肩を竦めて言い放つ銀花を、自信たっぷりに見下してくるユウ。
「そちらの勝ち目を万に一つにしてあげますから、せいぜい悪足掻きして見せて下さい」
「ふん、私を傷つける手段もない癖に、偉そうねっ!」
その挑発にカチンと来たのか、ユウはその拳に氷炎の魔力を纏う。触れれば抉れる防御不能の拳が、銀花めがけて真っ直ぐに繰り出された。
「あなたなんか、これで簡単に消し飛んじゃうのに!」
「ふむ。当たればですけどね」
それに動じる事なく、左目を通る傷跡をなぞる銀花。いくら致命の一撃と言えど、所詮は魔術師の拳。数年の経験を引き出せば、そうそう当たるものではない。
「ほら、這い蹲りなさい」
「っ!? こ、こいつっ……!」
避ければそのまま手首を掴み、うつ伏せに引きずり倒す。もちろん鎧の上からでは一切のダメージはないが、プライドの高いユウにとっては十分な屈辱。
「そういえば、先程嘘をつきました」
「何を……がっ!?」
そして、相手の顔が怒りで真っ赤に染まるのと対照的に、銀花は冷静に愛刀を振り下ろした。今度の一撃は違わず鎧の隙間を捕らえて刺し貫き、深い傷跡を刻みつける。
「万に一つもありませんでしたね。変に期待させて悪い事をしました。すみません」
「こ、っ……のっ!!」
淡々とした謝罪に対し、背中の痛みよりも屈辱に地団駄を踏むユウ。刀の刺し傷から血を噴き上げながら、この傷の代わりに視線で刺し殺してやる、とばかりに睨みつけて来る。
大成功
🔵🔵🔵
ジェイ・ランス
【POW】※連携、アドリブ歓迎
心情:
あっらー、かわいい外見に反してずいぶんと物騒じゃないの。
そういう"おいた"は、よくないぜ…?
―――ここに出でたるは事象の地平面、電脳のなり果て。
おいで、相手してやんよ。
戦術:
【情報収集】にて自身のUCのランダムな法則を解析、【ハッキング】して自身に有意な状況を作り出します。
自身は"慣性制御術式"と"重力制御術式"でのクイックな挙動(空中戦、フェイント、ダッシュ1、滑空)や【残像】を使って、敵の攻撃をかわしつつ、熱光学迷彩(迷彩、ジャミング)にて視界から消え、背後から背骨の部分の細いラインを狙って攻撃(スナイパー、鎧無視攻撃、鎧砕き、罠使い、暗殺)します。
「あっらー、かわいい外見に反してずいぶんと物騒じゃないの」
精霊を隷属させて破壊の力を振るうユウを見つめ、不敵な笑みを浮かべるジェイ。
「そういう“おいた”は、よくないぜ……?」
「あら、だったらどうしてくれるの?」
そんなジェイめがけ、闇の波動を降り注がせて来るユウ。その強力な破壊の力を阻むのは、事象的スクラップ――彼の身体を構成する物と同種の、プログラムの残滓。
「――ここに出でたるは事象の地平面、電脳のなり果て。おいで、相手してやんよ」
「っ、何これ?」
ノイズと共に、0と1で出来た塊が生まれては消える。不規則の迷宮に困惑し、空中に立ち尽くすユウ。
「……とは言っても、こっちに来れないかな? だったらこっちから行くぜ」
「くっ!?」
重力を制御して一気に飛び上がり、慣性を自在に操って、そんなユウへと間合いを詰めていく。ジェイ自身にもこの迷宮は制御出来ないが、法則を解析する事はできる。
「ふん、撃ち落としてあげる……っ!?」
ユウは迎え撃とうと掌を構えるが、その刹那、彼女の目前に出現するスクラップ。咄嗟に打ち砕くも、そこにジェイの姿はない。
熱光学の迷彩で姿を消した彼は、時空間へのハッキングで、有意なランダム性を作り上げる。現れたスクラップを蹴って一気に接近し、背後に回り込んで。
「あいつ、どこにいったのっ――ああっ!?」
「悪い子には、お仕置きだ」
帯状の電脳魔法陣を纏った仮想の砲塔から、高密度のプラズマを射出する。それは1mmの狂いもなく、ユウの鎧の隙間を打ち据えた。
強烈な衝撃に身体を硬直させ、地面に墜落していくユウ。
大成功
🔵🔵🔵
ティオレンシア・シーディア
子供のケンカじゃあるまいし、無敵バリアーとかホント勘弁してほしいわねぇ…
…ま、やりようがないわけじゃないけれど。
高速で飛び回られたらさすがにやってられないわねぇ。ゴールドシーンにお願いしてソーン(阻害)とオセル(不動産)で障害物を生成、機動力を削ぐわぁ。完全に止めるのは無理でも、多少スピード落とさせるくらいはできるはず。
あとはラグ(幻影)と摩利支天印(陽炎)で認識ずらしてフラッシュバンで○目潰し、隙を作って●射殺でバックスタブの○暗殺決めるわぁ。
どれだけ強化されてようが、最終的な認識能力はあくまで「その個体」のもの。不意討ちの手なら結構あるのよぉ?
…タダの人間、舐めないでちょうだいな?
「子供のケンカじゃあるまいし、無敵バリアーとかホント勘弁してほしいわねぇ……」
「あら、だったら諦める?」
ティオレンシアの呟きに笑みを浮かべ、空から襲いかかってくるユウ。こちらは逆にため息を漏らしながら、ゴールドシーンに再びルーンを描いてもらう。
「……ま、やりようがないわけじゃないけれど」
「んぎゅっ!?」
描いたルーンはソーン(阻害)とオセル(不動産)。高速飛行していたユウは、生じた障害物に激突して呻きを漏らす。もちろん衝突ダメージは一切ないが、苛立ちを露わにするユウ。
「このっ……邪魔ねっ、もうっ!」
「高速で飛び回られたらさすがにやってられないのよねぇ」
ユウが闇の波動でその障害物を打ち砕けば、ゴールドシーンが再びルーンを描く。徹底して妨害し、高速飛行を許さない。
「もう、だったら……っ!」
痺れを切らしたユウは、体当たりで障害物を弾き飛ばしながら、真正面から突っ込んでくる。こうなると阻止は難しい、が、速度は多少なりとも落ちており――。
「どれだけ強化されてようと、不意討ちの手なら結構あるのよぉ?」
「っ!?」
その隙に描くのは、ラグ(幻影)と摩利支天印(陽炎)。認識阻害と共に閃光を放つ。目を灼くような光は鎧に防がれるが、一瞬でも視界を光で満たせば、それで十分。
「ほら、こんな風にね」
「がっ!?」
その僅かな隙で背後に回り込み、撃ち込むのはリボルバーの銃弾。瞬きの間に、背中の隙間から六発を叩き込んだ。
「……タダの人間、舐めないでちょうだいな?」
「えらそうにぃ……!」
血を吐き、憎々しげにこちらを睨むユウ、その視線をティオレンシアは、悠然とした笑みで受け止める。
大成功
🔵🔵🔵
ウィーリィ・チゥシャン
【かまぼこ】
あいつの言葉に嘘はない。
だから隙を作り、そこを狙うしかない。
「つまり、億に一つなら勝算はある訳だよな?」
シャーリーと一緒に奴の挑発に乗ったフリをして、刃こぼれを承知で大包丁の【二回攻撃】を叩き込み、奴の油断を誘う。
で、奴が対消滅拳を使おうとしたところで【カウンター】で【神火の竈】の炎で対消滅のバランスを崩して技の発動を阻害すると同時に斬撃の【衝撃波】を喰らわせてバランスを崩し、そして【物を隠す】でその炎で視界を遮り、シャーリーが敵の背後に回り込むチャンスを作る。
で、もし奴がシャーリーに対処しようとしたら彩輝刀の【早業】で背中の弱点を狙って【部位破壊】で斬りつける。
シャーリー・ネィド
【かまぼこ】
残念だけど、海賊ってのは誰よりも自由な存在なんだよ
隷属なんてお断りっ!
【気合い】と共に【エクストリームミッション】を発動させて、強化された攻撃力で【クイックドロウ】+【乱れ撃ち】をお見舞いする
もちろん、傷一つつけられないのはわかってる
その上で
「でもそれ、大天使からの貰い物でキミが凄い訳じゃないよね?」
と【挑発】してUCを使うように仕向け、ウィーリィくんがUCを破ると同時にその隙を逃さず猛スピードで背後に回り込んで弱点の背骨のラインを【零距離射撃】で【クイックドロウ】+【部位破壊】+【乱れ撃ち】で集中攻撃!
「残念だけど、海賊ってのは誰よりも自由な存在なんだよ。隷属なんてお断りっ!」
「ふぅん、縛り甲斐があるって事かしらっ!」
パワードスーツを身にまとい、ビームの散弾をユウに向けて叩き込むシャーリー。だが当然、その攻撃は相手の鎧に防がれる。
「無駄無駄。万に一つも砕けないって言ってるでしょっ!」
「つまり、億に一つなら勝算がある訳だよなっ!」
勝ち誇るユウに対し、ウィーリィも大包丁を手に斬りかかった。それもやはり、鎧で防がれる……が、構わずの連続攻撃。
「だったら砕けるまで打ち込むまでだっ!」
「だから、無駄だって言ってるでしょ?」
いくら撃ち込んでも、その鎧が砕ける事はない。僅かな傷すら付かぬどころか、大包丁が刃こぼれを生じてしまう。
「このブラキオンの鎧、あなた達に砕ける訳ないんだから」
「でも……」
そうして勝ち誇り、油断するユウ。それを待っていたとばかりに、シャーリーはこれみよがしに首を傾げて見せた。
「それ、大天使からの貰い物でキミが凄い訳じゃないよね?」
「っ、ふん、これはね、ブラキオン様に私が認められた証なのよ!」
腹心としてのプライドを刺激されたユウは、その拳に相反する2つの力を纏う。触れた物全てを破壊する、対消滅の拳。
「見せてあげるわ、大天使の腹心の力をねっ!」
「――ここだっ!」
その瞬間、ウィーリィは大包丁を振るい、神火を迸らせた。狙いはユウ――ではなく、その拳に纏わり付く精霊力。
「炎が氷より強くなったら、対消滅はしないよなっ!」
「っ、なっ!?」
ユウが精霊を纏うのは鎧の外、干渉が防がれる事はない。氷炎のバランスを崩し、必殺の拳を不発に終わらせる。燃え盛る炎はそのままユウの視界を塞いで。
「よし、シャーリー、今――」
「分かってるっ、いくよっ!!」
ウィーリィが合図を送った時には、すでにシャーリーは動いている。猛スピードで背後に回り込み、背骨のラインに押し付けられるマスケット銃。
「いっけぇっ!」
「がっ……ああっ!?」
零距離での熱線が、鎧の隙間からその背を灼き貫く。悲鳴を上げ、身体を大きく仰け反らせるユウ。
「ふふん、やっぱり大天使がすごいだけかな?」
「こ、このっ……舐めるんじゃないっ!」
同時にシャーリーが挑発すれば、怒りを露わに燃え滾る拳を振るうユウ。たとえ対消滅を起こさなくとも、当たれば十分な威力がある……が、シャーリーに向き直ると言う事はウィーリィに背を向けると言う事。
「悪いな、そこだっ!!」
「っぁ!?」
刃こぼれした大包丁の代わりに、サイキックエナジーで生み出した刃がユウの背中を切り裂く。熱線の傷が斬り広げられ、激痛にのたうつユウ。
「確かに、鎧は無敵だったな、その言葉に嘘はなかったよ」
「だからこそ、無敵の鎧を過信し過ぎだねっ!」
最初の散弾も、包丁での斬撃も、全てはこの状態を作り出すための囮。それに気づいたユウは、苦痛に歪んだ顔を赤くし、背中を庇って2人を睨む。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ユメ・ウツロギ
貴女程の力があって精霊達を無理矢理従わせるなんて…精霊達もここで解放してあげます。
無限の書、蒐集開始です。
【多重詠唱】して炎や爆裂属性の攻撃魔術【属性攻撃、高速詠唱、全力魔法、誘導弾、一斉斉射】による【弾幕】を展開。
あの性格ですし、多分、初手は力の差・無力さを与える為に無抵抗で受けてくれるでしょう。…それでもダメージは与えられないでしょうが、狙いは爆炎や煙による目晦ましです。
この隙に【蒐集行使】で「『枢軸の王子』プリンツ・ブラウブルート」の【不在の騎士】を使用。
わたしの血液を代償にフェアリー「レディ」を召喚し、煙や遮蔽物に紛れて敵の背面へ回り、隙を見て鎧の隙間を狙って全力攻撃する様指示するです
「貴女程の力があって精霊達を無理矢理従わせるなんて……」
「力があるから、無理やり隷属させるんでしょ?」
ユメの言葉に対して己の魔力を誇り、精霊に悲鳴を上げさせるユウ。オブリビオンの精霊使いは、己の力を好き勝手に振るう事しか考えない。
「精霊達もここで解放してあげます……無限の書、蒐集開始です」
そんな彼女をまっすぐに見据え、魔導書を開く。生み出すは無限の炎球、それを次々とユウへ叩きつけた。
「いくら撃っても、無駄なんだけど?」
次々とユウに激突し、その度に爆ぜる炎。だが当然、それが彼女の鎧を貫く事はない。ユウは己の無敵性を見せつけるべく、防御すらせずその身で受け止める。
「どうでしょうか。試してみましょう」
「っ、ああ、もう、鬱陶しいわね!」
それを良い事に、あらん限りの炎球をぶつけ続ける。書に篭められた魔力は名の通りの無限、尽きる事はない。
もちろん相手の無敵性も尽きる事はない――が、爆炎と煙が周囲に溢れれば、ユウは苛立ちの声を上げる。
「だから、いくらやっても無駄って言ってるのよっ!」
これ以上は受けてやるかとばかり、ユウは掌から闇の波動を解き放つ。炎球が次々と相殺され、生じるさらなる爆発。
「いい加減、その身体に教えてあげ――か、はっ!?
そしてユウはその掌を、ユメへと真っ直ぐに向けて来て。それを見たユメは、表情を変える事なく、一つ頷き――そしてユウの口から血が溢れ出した。
「さっきまでのは目眩ましです。気づきませんでしたか?」
「こ、のっ……!!」
その背の隙間に手を当てるのは、愛らしくも禍々しき鮮血の妖精。ユメが書物に蒐集した第五の貴族の情報を元に創り出した物だ。
妖精は禍々しきオーラで体内をズタズタに切り裂き、ユウはその苦痛と屈辱に呻きを漏らす。
大成功
🔵🔵🔵
フレミア・レイブラッド
貴女こそ、眷属になるなら今の内よ?
【創造支配の紅い霧】を発動。
広域に濃密な濃霧を展開し、霧の魔力で実体を持つ分身と遮蔽物多数を「創造」。
霧の中で分身と入れ替わって本体は隠れ潜み、魔力を集束【力溜め、限界突破】。
分身は霧・遮蔽物に紛れて奇襲しようとして失敗し、その後正面戦闘という演技。
敵の嗜虐的な性格も見込んで、各属性の魔力弾や魔槍でも攻撃が無効でピンチを演出して本体を隠蔽。
本体は魔力集束完了後、敵が調子に乗って隙を見せるのを狙い、鎧の隙間を【見切り】狙って魔槍で【串刺し】。
貫いた魔槍から零距離の【神槍グングニル】を放つわ!
絶対物質でも貴女が有能になるわけではないでしょう、さぁ、消し飛びなさい!
「そろそろ、いい加減に、私に隷属したらどうかしらっ!」
「貴女こそ、眷属になるなら今の内よ?」
ユウに言い放つと共に、紅霧を生み出すフレミア。両手の先も見えない程に、濃密に周囲へ立ち込める。
「ふん、目眩ましのつもりかしら……だったら無駄よっ!」
「きゃっ!?」
だが霧に呑まれても、ユウが動じる事はない。両の掌を左右に向けると、闇の波動で周囲を薙ぎ払って来る。
背後から接近しようとしたフレミアは慌ててそれを回避するが、バランスを崩す。そこに続けて、ユウは精霊の大剣で斬りかかってきた。
「残念ね。私に小細工は通用しないって事……!」
「っ、くっ!?」
矢継ぎ早の連撃を、必死にガードする。優れた剣術と言う程ではないが、間合いを取る事は許して貰えない。
「奇襲しようと思ったなら、残念ね!」
何しろ、相手の鎧は無敵、いくら魔力弾を叩き込んでも、カウンターで魔槍を撃ち込んでも、ビクともしないのだ。捨て身の一撃をノーリスクで撃ち込まれれば、劣勢は避けられない。じわじわと押され、追い詰められて。
「これで、終わりにしてあげるっ!」
「っ、か、はっ!!」
その身体に突き立てられる、精霊の大剣。刺し貫かれたフレミアは、目を見開き――そして霧となって消える。
「……は? ……あがっ!?」
「それは分身よ、気づかなかったかしら?」
そして代わりに背後に現れるのが、本物のフレミアだ。手にした魔槍に大量の魔力を収束させて、鎧の隙間を刺し貫いた。
「絶対物質でも貴女が有能になるわけではないって事よ……さぁ、消し飛びなさいっ!」
「この、調子、にっ……がっ!?」
そうして、怒りと屈辱に顔を赤くするユウめがけ、零距離から全魔力を解放する。鎧の中で荒れ狂う衝撃に目を見開き、身体を痙攣させるユウ。
大成功
🔵🔵🔵
オリヴィア・ローゼンタール
精霊を友とするのではなく、隷属させるとは……圧政者め、私の逆鱗に触れたぞ
死と闇の呪力を操るバニーの姿に変身
空間を足場(空中戦・ジャンプ)に【ダッシュ】で間合いを詰める
【怪力】で大鎌を【なぎ払い】、死の呪力(属性攻撃)を帯びた【斬撃波】を放ち、暗黒の波動を斬り裂く
たとえ強大な精霊の力であろうと、使い手がそれではな!
同調せず、無理矢理に引き出すだけでは、その力を十全に発揮することなど不可能!
【死睨の魔眼】を起動
ブラキオンの間隙及びそこに到る最短経路を見通し(視力・見切り)、死の呪力を纏った大鎌による致命的な斬撃を叩き込む(切断)
「精霊を友とするのではなく、隷属させるとは……圧政者め、私の逆鱗に触れたぞ」
故郷に圧政を敷く吸血鬼を、強く憎むオリヴィア。精霊を強制支配するユウの姿は、その吸血鬼と重なる。
「ふぅん、だったらどうする訳?」
「無論、この手で狩るまでっ!」
その身に纏うはバニースーツ。豊かな肢体を引き立てるそれは、死と闇の呪力を纏う告死の兎だ。地を蹴り、空を蹴って、一気にユウへと接近する。
「私を狩るですって、身の程を知ったらどうっ!」
「む……!」
そんなオリヴィアへ、ユウは闇の波動を放ってくる。拡散する波動を跳んで回避するが、その度に次撃が矢継ぎ早に放たれる。避けるので精一杯。
「ほら、私の力、思い知った――」
「なるほど、強大な精霊力だ、だが、使い手がそれではな!」
なら、避けなければ良い。手にした大鎌に死の呪力を纏い、真っ向から闇を切り裂く。そうして拓いた道を、一気に駆け抜けるオリヴィア。
「同調せず、無理矢理に引き出すだけでは、その力を十全に発揮することなど不可能!」
「はぁ、なんでこいつらと同調しなきゃいけない訳っ!?」
ユウは変わらず闇の波動を放ってくる。その力は変わらず強大――だがオリヴィアの魔眼は既に、致命への道を捕らえている。
「分からぬのなら――そのまま果ててしまえっ!」
「っ――!?」
最短経路で跳躍し、振り下ろされる大鎌。その切っ先が鎧の隙間を捕らえ、ユウの肉体へとねじ込まれる。魔眼が齎すのは常に致命の一撃、故にその大鎌が切り裂くのは、ユウの心臓。
「己の傲慢を悔いて、骸の海へ還るが良い!」
「はっ……誰がっ……この私を……誰、だと――」
そうして最期の瞬間まで。彼女は己を僅かたりとも省みる事もなく、骸の海へと消えていった。
大成功
🔵🔵🔵
第3章 ボス戦
『大天使ブラキエル』
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POW : 岩腕
単純で重い【岩石でできた巨大な腕】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD : 絶対物質ブラキオン
【「絶対物質ブラキオン」の鎧】で受け止めたユーベルコードをコピーし、レベル秒後まで、「絶対物質ブラキオン」の鎧から何度でも発動できる。
WIZ : 大天使の光輪
自身が装備する【大天使の光輪】から【破壊の光】を放ち、レベルm半径内の敵全員にダメージと【徐々に石化】の状態異常を与える。
イラスト:藤本キシノ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
精霊使いユウを見事倒し、古城へと侵入した猟兵達。
もはや何の妨害はない。程なくして玉座の間に辿り着いた彼らが見たのは、玉座に腰掛ける大天使。
「シュヴァルトのみならず、ユウまでも破れたか。――いや、それも当然だな。そうでなくば、数多の猟書家が倒され、骸の月が黙する筈もあるまい」
言って頷き、彼は玉座から立ち上がる。その手に、すでに剣は存在しない。だがそれでも、彼が強大な力を持つオウガ・フォーミュラである事、それに疑いの余地はない。
その証拠に――。
「だが、私が滅びぬ限り、我が友の願いは潰えぬ。それが僅かな――有りえぬ可能性であったとしても」
大天使が身に纏う光輪が輝いた、その瞬間。ただの一撃で、古城が破壊されたのだから。
崩れゆく古城、月光輝く夜空の下。大天使はその翼を羽ばたかせ、猟兵達を見下ろす。
「さあ猟兵達よ、来るが良い。我は七大元素の一、ブラキエル。神去りしこの世界を守りたくば、お前達の力で、この我を討ち取って見せるが良い」
プリンセラ・プリンセス
連携・アドリブ可
先制攻撃は○第六感○幸運○見切り、馬に○騎乗しての機動回避。命中する場合は○オーラ防御○激痛耐性で耐える。
防御の間にブラキエルのとの距離を詰め、剣を使ったユーベルコートで攻撃すると○フェイントを仕掛け○グラップルで王笏でもって鎧を打ちライト・エクストーション発動。
これで鎧はプリンセラの収納魔法の中に。如何にユーベルコードをコピーしたとてそれがプリンセラの収納魔法の中にあっては意味がない。
さらに鎧がなければ防御力もまた半減する。
相手が衝撃を受けている間に聖剣にて○ランスチャージの勢いを乗せた○切り込みで攻撃する。
ユメ・ウツロギ
天上界で何を識りたいのか知りませんが…貴方達のしてる事は許されない。これは子供でも判ります。
無限の書、蒐集開始です。
ブルームで飛行しつつ、敵の動き等、データを【情報収集】。
私自身、敵の攻撃対策に大量の魔力弾【高速詠唱、多重詠唱、全力魔法、誘導弾】による【弾幕】【一斉発射】による物量で攻撃を押し留め、更に目晦ましにも使い、距離を取るです。
同時に攻撃に対する敵の反応もデータとして蒐集。
敵本体及び鎧の弱点箇所を解析して他の皆さんへ魔力で接続【ハッキング】し、データを送信するです。
後は魔力弾を目晦まし兼隠れ蓑にして接近し、UCで「灰都の将・焔影」の「瀑怨」を解析した敵の弱点に叩き込んであげます
「天上界で何を識りたいのか知りませんが……貴方達のしている事は、許されない」
ブラキエルをまっすぐに見据え、毅然と言い放つユメ。
「これは子供でも判ります」
「ふむ。道理なのだろうな」
ブラキエルはその言葉に反論するどころか、むしろ頷き同意する。ブラキオンの鎧を生み出し纏うと、翼を悠然と広げて舞い上がった。
「されど我ら猟書家、識を求むるに手段は選ばぬ」
「ならば猟兵として、それを阻止するまで――無限の書、蒐集開始です」
それに合わせ、ユメも風の精霊を宿した箒で飛翔する。魔導書を開けば、その無限の魔力をもって放つは大量の魔力弾。
「鎧には効かずとも、この物量ならば、目眩ましには――っ!?」
「なるほど、悪い攻撃ではないが」
だがブラキエルは、その攻撃を全く意に介さずに詰めて来た。振り下ろされた拳を間一髪回避し、慌てて間合いを取り直す。
「この絶対物質には、いかなる攻撃も通用しない」
「足止めにも、ならないですか……」
改めて、その防御力に息を呑む。本来の持ち主だけあって、ユウよりもさらに使いこなして来るようだ。
「だが、この鎧すら、お前達の前では無敵とは呼べまい」
「っ……!」
そして、それほどの絶対防御を誇りながら、彼に慢心はない。横合いから愛馬を駆って間合いを詰めたプリンセラを、無造作な蹴りが迎撃して来る。
「チェタック……ッ!」
「ほう、良い馬だ」
主の意を汲んだ愛馬が身体を傾け、ギリギリでそれを回避する。だが掠めただけでも、身に纏うオーラを半ば剥ぎ取られるほどの威力。
「でも、これならどうですかっ!」
それでも体勢を保ち、ブラキエルの懐へ潜り込む。剣を振るう、と見せかけて、狙いは王笏での一打。
「我が欲するままに……!」
「……ふむ?」
当然打擲に効果はない。狙いはユーベルコードの発動だ。鎧を自らの魔法に収納する事で奪い取ろうとする。
「……だが無駄だ。我が鎧はいかなる攻撃も通用しない、そう言った筈――む?」
ブラキオンの鎧はその収納魔法すら弾き、防がれてしまう……筈だった。だが、撃ち込んだ魔力は一点に収束し、鎧の一部を剥ぎ取っていく。
「なるほど……先の魔弾は、我が鎧の隙間を見切る為か」
「ええ、そういう事です」
ブラキエルの言葉に答えるのはユメ。鎧の弱点箇所を解析し、それを魔力によって密かにプリンセラに伝えていたのだ。
「そして、この一撃を――」
「――受けなさいっ!」
鎧が失われた箇所に叩き込まれるのは、2人の同時攻撃。魔導書で蒐集再現したオブリビオンの大太刀と、魂を喰らう魔の聖剣が、深々とブラキエルに傷を刻む。
血を噴き出しながらも反撃を繰り出してくるブラキエル、だが箒と馬は、攻撃の勢いで駆け抜け、相手の間合いから脱していて。
「やはり、これが猟兵の力……我が友の肉体を奪った力か」
「そうですね、そして、あなたが肉体を失うのも、間もなくです」
無敵の鎧を破られても、それが当然とばかり、己の傷を撫でるブラキエル。どこか諦念を感じさせるその姿に、プリンセラは聖剣を突きつけて宣告する。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
黒川・闇慈
「己が願いをあり得ぬ可能性だと認めていらっしゃるとは……なんとも情けないことです。クックック」
【行動】
wizで対抗です。
先制攻撃への対処として、ホワイトカーテンとブラックシェードの防御魔術を展開します。オーラ防御、激痛耐性、呪詛耐性の技能を用いて光線と石化に抗いましょう。
防御で詠唱時間を稼ぎ反撃です。多重詠唱、属性攻撃、全力魔法の技能を用いてUCを使用します。七大元素の一を、八つの複合属性で粉微塵にして差し上げましょう。
「UCという超常の力を持つならば、あり得ないことなどあり得ないという気概を持たなくてはいけませんねえ?クックック」
【アドリブ歓迎】
パルピ・ペルポル
書架の王もいなくなったのに、天上界の扉を開けることに何の意味があるのかしら。
天上界に辿り着いて終わりだったというわけではないでしょうに。
大天使の光輪からの破壊の光は巨大折り鶴と古竜の骨のマン・ゴーシュを盾にしてかつオーラ防御も重ねて防ぐわ。
再び万羽鶴でかく乱しつつこっそり雨紡ぎの風糸を周囲に展開、敵の行動阻害をするわ。
僅かでも攻撃当てられたらどこでも井戸端会議を使うわ。
友達いなくなって寂しいでしょうからちょっとにぎやかに…というにはうるさすぎるかもだけど。
気も散るでしょうからその隙に攻撃と共に穢れを知らぬ薔薇の蕾も使って拘束するわ。
エアリーネ・シルベンスタイン
天上界の事、天使の事、ブラキオンの事…
聞き出したいことはいろいろありますけど、
そうも言ってられませんね…
最初から博打ですけど、相手の攻撃が「光の照射」によるものであるなら…
《土属性》の魔法+《結界術》の組み合わせで咄嗟に光を遮る壁を構築して、
初撃を凌ぎます
向こうから城を崩してくれたなら周囲の瓦礫や残骸も《地形の利用・足場習熟・悪路走破》で利用しますよ…
後は隙を見つけ次第全力で【エレメンタリー・ミサイル】を撃ち込みます
属性は…『闇』か、腕といい石化と言い多分相手の属性と思う『土』に強そうなもので
……そういえば、もしかして《盗み攻撃》でその『装備品』、
盗めますかね……?
※アドリブ他歓迎です
「書架の王もいなくなったのに、天上界の扉を開けることに何の意味があるのかしら?」
「意味か。さて……」
パルピの疑問に、首を傾げるブラキエル。自分でも、分かりはしないとばかり。
「どうせ辿り着けないから、考える必要は無い、という所ですか、クックック」
「なるほど。そうかもしれん」
闇慈の言葉には納得したように頷く。その回答を、昏く嘲笑う闇慈。
「己が願いをあり得ぬ可能性だと認めていらっしゃるとは、なんとも情けないことです」
「否定は出来んな。だが、だとしても退くつもりはないが」
あるいはその理由は意地であり、友情であるのかもしれない。だとしてもそれは、猟兵とは、世界とは決して相容れないが。
「さて、ここで朽ち果ててもらおう」
「そんな理由で、朽ち果てたくはないわよっ!」
光輪が輝き、放たれるは裁きの光。全てを破壊し石へと還すそれを、巨大折り鶴を盾にして受け止めながら言い返すピルポ。
当然折り鶴はただの折り紙ではないのだが、それが凄まじい勢いで崩壊していく。
「いまいちやる気がない割に、力だけは……!」
「やれやれ。全く困ったものですねぇ」
闇慈の展開した防御術式のカードも、次々と塵に変わっていく。黒いコートに重ねがけられた防御術式も、端から打ち破られていくほどに。
「さて、このまま屈してくれれば良いのだが……む」
だがそこでブラキエルの背後から、闇の魔弾が飛来する。光に打ち消されながらも、それ以上の数で迫る魔雨。
「天上界の事、天使の事、ブラキオンの事……聞き出したい事はいろいろありますけど」
それを放つのは、エアリーネだ。先程ブラキエルが壊した瓦礫の影に隠れて光の照射を凌ぎ、そこから魔弾で攻撃する。
もちろんその瓦礫もどんどん塵となっていくので、土の結界で全力で補強しながら、ではあるが。
「これは、そうも言ってられませんね……」
「見落としていたか。必要以上に、景気よく壊すものではないな」
魔弾を打ち払いながら、そちらに意識を向けるブラキエル。と、その隙を突くように、大量の折り鶴が飛んだ。
「よし、今よっ!」
「む……」
解き放ったのはもちろんパルピ。マン・ゴーシュで光を斬り裂き、大天使の視界を埋め尽くす。それに紛れて打ち込むは、妖精の印。
「……む、これは」
「友達いなくなって寂しいなら、ちょっとは賑やかにしてあげるわ」
印はブラキエルの耳に、妖精の声を届ける。姦しく喧しい、耳障りな井戸端会議に、眉を寄せて耳を抑える大天使。
「……ちょっとと言うには、うるさすぎるかもだけど」
「クックック。どうやら聞こえていないようですよ」
気を散らす大天使に向けて闇慈が放つのは、八属性の極大魔術。防御で時間を稼いで完成させた砲撃が、ブラキエルに降り注いだ。
「ですので今のうちに、粉微塵にして差し上げましょう」
「っ……むぅっ……!!」
先程とは逆に、その身に滅びの虹を受け止めたブラキエルは、苦痛に顔を歪めながら逃れようともがく。だが、その身体に絡みつくのは、パルピが密かに伸ばした、風糸と茨。
「逃さないわよ、そこでしばらくじっとしていて貰うわ」
「ぐっ……!!」
全身をしっかりと絡め取り、その茨の棘を肌に喰い込ませて血を吸い上げる。真紅の薔薇を咲かせながら、苦痛に呻く大天使。
「やっぱり木属性は、土属性に強そうですかね……!」
「っ……!」
さらにエアリーネも、新たに魔法の矢を放つ。ヤドリギの魔弾が、その肉に食い込み貫けば、さらなるダメージを負わせていく。
そして、動きが封じられているブラキエルに、こっそりと近づいて。
「……ところで、今のうちにその装備品を……うわっ!?」
「ぐ……これ以上の好き勝手を許すつもりはないな」
盗み取ろうとした目前で、力任せにその拘束を打ち破るブラキエル。エアリーネが慌てて物陰へと隠れ直すのを、全身からさらに血を噴き上げながら一瞥する。
「……あのように煩くては、何の識を得る事も出来んな」
「あら、気に入って貰えなくて残念ね。……私も遠慮したいけど」
同時に印を肉を剥ぎ取り、首を振るブラキエル。その視線を受けたパルピは、そっと視線を反らす。
「超常の力を持つならば、あり得ない事などあり得ない、という気概を持たなくては」
「その忠告は覚えておこう。いつまでになるかは分からんが」
闇慈の言葉に対する返答は、あるいは自らの滅びが近い事を悟っての言葉か。翼を広げると、間合いを取るように飛び上がっていくブラキエル。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
弥久・銀花
どうでも良いから服を着て下さい、シャツとパンツで庭をうろつくおじさんですか
言いながら大事な所を隠してる花に向かって誘導弾を撃っておきます
実際、あの葉っぱ一枚マンならぬ羽根つき花束男の攻撃力はクロムキャバリアやスペースシップワールドでも生身で突っ込んで行った経験のある私にとって別に驚く事じゃありません
誘導弾を防がれたらダッシュで接近し、相手のユーベルコードが来たら愛刀を側面に投げてから不死身の人狼を発動して(動けなくなるので前方に顔面スライディングしちゃってから)伏せ!
再生次第、激痛耐性で痛みを無視して壊れた地形に紛れてる愛刀を回収!
接近して(服をズタボロにされた恨みを籠めて)斬り付けます!
「どうでも良いから服を着て下さい、シャツとパンツで庭をうろつくおじさんですか」
「ふむ。あいにくと月から降りて来たばかりなのだ」
銀花のあまり空気を読まないツッコミに対し、一切動じる事なく応じるブラキエル。
「服飾とは、社会に溶け込むための様式。社会無き所で己を着飾る意味合いもあるまい」
「そういうのを変態って言うんですよ、葉っぱ一枚マンならぬ羽根つき花束男!」
その身を覆う花に誘導弾を放ちながら、言い放ち一気に駆け寄っていく銀花。当然弾は防がれ、そして大天使の腕を覆うのは破壊の巨岩。
「別に何を思われようと構わないが。好きに言わせておく理由もないか」
「おおっとっ!?」
振り下ろされるその岩腕を前に、咄嗟に愛刀を投げ捨てて、地面に伏せて回避を図る銀花。ユーベルコードを発動しながら、全力で地面を滑り――。
「あばばばばば」
「……ふむ?」
そして顔面でスライディングして、全身が擦り切れて血を噴き出す。そして、直撃しなかったとはいえ、背中の方も岩腕で大分ひしゃげ潰れた。
「……いくら識を求むると言えど、これは不要だな」
奇行とも言える行為に、若干の困惑を見せるブラキエル。放っておいてもいいかと視線を反らし――。
「今ですっ! 服の仇!」
「むっ!?」
その瞬間、跳ね起きた銀花が愛刀を拾い上げ、斬りかかる。不意をついた一撃は、ブラキエルに深い傷を刻みつけた。
一方の銀花の傷は、すでにすっかり癒えている。服が破れたのは半分以上自分のせいだが。
「私はクロムキャバリアやスペースシップワールドにも生身で突っ込みましたからね!」
「……ふむ。そうか」
再生力的な意味でも、言動的な意味でも、あまり付き合わない方が良いと気づいたブラキエルは、銀花から離れる事にした。
大成功
🔵🔵🔵
亞東・霧亥
・先制対策
数多の『残像』を囮にして的を分散。
その間に『集中力』を研ぎ澄まし『戦闘知識』から岩腕の脆弱な箇所を見定める。
瞬間的な『怪力』と『グラップル』を用いて岩腕を『部位破壊』する。
【UC】
ブラキオンの鎧にUCは効かない。
故にブラキエルは、全方位から放たれる殺意の拳を避けようとはしないだろう。
油断した所で、隙間に究極の一を放つ。
「世界の終わりをその瞳に焼き付けて、死ね。」
※アドリブ、共闘可
露木・鬼燈
岩腕とか意外と雑だなー。
んー、キャバリアが以外と相性がいいかも?
機動力を生かして回避すればへーきへーき。
地形破壊も浮いていれば影響ないよね。
意外とイケる気がしてきたですよ。
とゆーことで、アポイタカラで出るですよ。
高機動射撃型の機体特性を活かして戦うのです。
両手のマシンガンとフォースハンドのライフル。
装填するのは散弾。
生身相手にする攻撃ではないけど…
まぁ、相手が相手だしセーフとゆーことにしておこう。
別に思い入れがある相手でもないしね。
さて、出し惜しみなしで<超過駆動>で機動力を底上げ。
これなら最悪見てから回避でも間に合うはず。
これで立体機動を高速で行いながら撃ち続ける。
これできっとイケルイケル!
黒玻璃・ミコ
※美少女形態
◆行動
貴方が大天使ブラキエル
岩腕と言う絶望で大地を砕こうと言うならば
私は光剣を以て運命を斬り裂きましょう
既に先手は取られています
脳内麻薬を過剰分泌させて五感と六感を研ぎ澄ませ
蓄積した戦闘経験から導き出した最適解の刃筋を立ててみせます
大丈夫、心技体……幸運さえも揃った今なら斬岩だって為し遂げられます
……流石に無傷とはいきませんでしたね
ですが、たっぷりと私の体液【黒竜の逆襲】を浴びた貴方はどうですか?
此より世界の命運を賭けた死闘を楽しもうではありませんか
形は違えど貴方達の願いは叶う筈です
私達猟兵が代わりに天上界へと辿り着き
為すべき事を果たしますよ
◆補足
他の猟兵さんとの連携、アドリブ歓迎
「いくぞ、大天使」
「良いだろう。来るが良い」
数多の残像を生み出し、接敵を図る霧亥。ブラキエルはそれを迎え撃つべく、巨岩をその両腕に纏う。
「だが、いくら的を増やそうとも、さしたる問題にはならん」
「むっ……」
そして振り下ろされた一撃は、数多の残像の多くを薙ぎ払い、さらに大地を打ち砕く。霧亥自身は咄嗟に飛び退いて回避するが、やはり近づく事は容易ではない。
「我が岩腕は全てを砕く。迂闊に近づけば命はないと思え」
『んー、確かに破壊力はあるけど、意外と雑だなー』
そんなブラキエルを上空から見下ろすのは、鬼燈の駆るキャバリア・アポイタカラ。もちろんそちらにも、巨腕は振るわれる。
「得てして解法は単純。それもまた識の真理と言うものだろう」
『分からなくもない。っとと!』
アポイタカラの機動力を生かし、それを巧みに回避しながら反撃を仕掛ける。両手にはマシンガンを、さらにサイキックエナジーの腕がライフルを握って。
『生身相手にする攻撃ではないけど……』
「遠慮の必要はない。全力を尽くすが良い」
対キャバリア用の攻撃を遠慮なくぶちかませば、ブラキエルの方も、その巨腕でしっかりと受け止めてくる。大天使の生み出した強固な腕は、キャバリアの装甲よりもさらに硬い。
『だったらセーフとゆーことにしておく。別に思い入れがある相手でもないしね!』
「それが良いだろう。手を抜けば、その機体ごと砕くまでだ」
キャバリアと人を同時に相手取り、全く揺らぐ事のないブラキエル。そんな大天使に、次は暗黒の双光剣を手にしたミコが斬りかかる。
「岩腕と言う絶望で大地を砕くと言うならば、私は光剣を以て運命を斬り裂きましょう」
「ふむ。出来るのなら、やって見せよ」
当然、こちらにも巨腕が振り下ろされる。それを前にして、脳内麻薬を過剰分泌させるミコ。五感が――いや、六感すら研ぎ澄まされていく。
(既に先手は取られています、ですが……)
もしこの巨腕をまともに喰らえば、頑丈なミコの身体とて、ひとたまりもないだろう。
心・技・体。一つでも崩れれば命はない――それを分かっていて、だが心揺らさず、前を見据えて。
「――今っ!」
「むっ……!?」
振るわれるは斬岩の一刀。蓄積した経験を元に最適解の軌道で振るわれた刃は、頑強なる岩腕を斬り落とす。同時にミコ自身の身体も、削ぎ落とされてしまう、が。
「相討ちとは……ぬ?」
「たっぷりと、私の体液を浴びましたね」
身体の一部を失いながら悠然と微笑むミコ。元より彼女はブラックタール、人の姿は擬態でしかない。そして撒き散らした体液は、黒竜の猛毒。
「此より、世界の命運を賭けた死闘を楽しもうではありませんか」
「なるほど。元よりこれが狙いだったか……ならば」
大天使はその身を毒に蝕まれながら、斬られたのとは逆の岩腕を振るう。残るミコの身体を、叩き潰すに十分な破壊力。
「種の割れた技を繰り出すとは。芸がないな」
「むぅっ……!」
しかしその岩腕もまた、半ばから断ち切られる。それを為したのは、霧亥の貫手だ。
素手で岩を断つなど、尋常の技ではない。だが、目の前で斬岩の手本を見たのなら、それを繰り返すのは容易な事――少なくとも、彼にとっては。
「さあ、逃さん」
「っ……!!」
両の岩腕を失ったブラキエルの懐に潜り込み、殺意に満ちた鋭い拳を放つ。全方位から大天使を打つ、千の拳。
「っ……がっ!!」
苦悶しながらも、岩腕で己の身を守ろうとするブラキエル。半ばから断たれたままとはいえ、なお十分な大きさと強度。
それを振るい、周囲を薙ぎ払おうとするが――。
「出し惜しみなし。一気にいくっぽいっ!」
「っ……!!」
アポイタカラが、その動力を超過駆動させ、一気に加速する。本来なら機体が自壊しかねない程、Gでパイロットが潰れかねない程の高速機動。
「これでイケルイケル!」
「っ……ぐっ……!」
全方位からの射撃を、断たれた岩腕で全て防ぐ事など不可能。本来なら、人間を肉片に変えるほどの威力は、たとえ大天使であっても、一発ごとに血反吐を吐き出す。
苦し紛れの反撃など、見てから回避出来るほどの速度で飛び回って。
「――そこだ、喰らえっ!」
「ぐっ……ふぅっ……!!」
そうして揺らいだブラキエルの、意識と防御の間隙に、霧亥は必殺の拳を打ち込む。千よりも鋭い究極の一を受けたブラキエルは、吹き飛ばされて瓦礫に叩きつけられた。
「世界の終わりをその瞳に焼き付けて、死ね」
「……ぐ……生憎だが、そう易々と死ねる身体ではなくてな」
全身から血を吹き出しながら、なお生存し、立ち上がるブラキエル。そんな彼に、ミコは慈悲深く声をかける。
「形は違えど貴方達の願いは叶う筈。私達猟兵が代わりに天上界へと辿り着きますよ」
「……やって見るが良い。きっとお前達なら成し遂げるのだろう」
その言葉にブラキエルが浮かべた表情は、あるいは微笑みか。だがすぐにそれを消し、彼は再び飛び上がっていく。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ユーフィ・バウム
神は役目を終えたため、去ったのです
私もまた、猟兵としての役目を果たしましょう
人々を守るため、貴方を討つッ
敵の先制は【戦闘知識】に【野生の勘】を生かし
すんでで【見切り】、避けきれない分も
【激痛耐性】で堪えつつ凌ぎます
お返しに風の【属性攻撃】を纏う【衝撃波】を
お見舞いし【ダッシュ】で大天使へ迫ります
近接戦なら、負けないっ
【功夫】【グラップル】を生かし
打撃と投げを打ちダメージを重ねていく
大天使からの反撃は、【オーラ防御】で堪え
悲鳴は上げても【限界突破】して倒れません!
最後は【怪力】で地面に投げ落としてからの
【ジャンプ】から必殺の《トランスクラッシュ》
全オーラを集めた、尻の【踏みつけ】で倒しますよっ!
オリヴィア・ローゼンタール
戯言を! 神は常に己の心の中に! 何処にも去りはしない! 貴様の心が神から離れたのだ!
益荒男には程遠い、むしろ優美ささえ感じさせる顔貌
だが、配下に分け与えた加護を思えば侮れる道理はない
剛力だが軌道は単純、強化された【視力】で確実に【見切り】、聖槍で【受け流す】
大地が砕け、濛々と立ち込める砂埃の中、【巨躯変容・炎冠宰相】
488cmの白き翼の姿に変身
未来を閉ざす悪しき天使! 貴様を討つ!
巨大化したが故に、全ての攻撃が【重量攻撃】の性質を帯びる
岩石の拳をガントレットの拳で迎え撃つ(怪力・カウンター)
白き翼で舞い上がり(空中戦)、破邪の炎を纏った聖槍で貫き穿つ(ランスチャージ・串刺し・貫通攻撃)
「戯言を! 神は常に己の心の中に! 何処にも去りはしない!」
ブラキエルを前に、毅然とした態度で言い放つオリヴィア。
「貴様の心が神から離れたのだ!」
「そうだな。我が心に、すでに神はいない」
対する大天使は優美な顔貌を崩さぬまま、その言葉を首肯する。そして振り下ろされるは、その優美さとは程遠い破壊の岩腕。
「お前の心に神が宿ると言うのなら、それすらも打ち砕こう」
「っ、ぐっ……!!」
目を逸らす事なく聖槍を翳し、その一撃を受け止めるオリヴィア。軌道を見切って受け流し……それでも、あまりの威力に腕が持っていかれそうになる。
「っ!!」
「ふむ……」
なんとか受け流し切れば、大地が砕け、土煙が立ち込める。そこに容赦なく逆の腕を振り下ろそうとするブラキエル。
「……む?」
だが今度は、篭手をまとった巨腕がその岩腕を受け止める。黄金の炎と共に土煙の中から舞い上がるのは、炎冠の宰相を身に宿し、数倍の巨躯を得たオリヴィア。
「貴様が天使であると言うのなら、我が守護天使の力をもって戦うまで!」
「我が前に、天使を喚ぶか」
ブラキエルはそれに構わずとばかり、さらに岩腕を振るって来る。巨腕と岩腕が衝突する度、周囲の瓦礫を吹き飛ばすほどの余波が広がって。
「ならばそれも、打ち砕くまで」
「させませんっ! 神が去ったと言うのなら、それは役目を終えたまでの事!」
その余波に怯む事なく、駆け寄って来るのはユーフィ。振りまかれる破壊を掻い潜り、ブラキエルへと肉薄する。
「私もまた、猟兵としての役目を果たしましょう……人々を守るため、貴方を討つッ」
「そうか、ならば我も猟書家として、識のためお前を砕こう」
ブラキエルはオリヴィアとの打ち合いの合間を縫って、ユーフィにも岩腕を振り下ろして来る。小柄な身体を叩き潰すような巨腕を、戦士としての動きで回避して。
「ッ……!」
いや、避けきった筈が、その余波だけで身体が持っていかれそうになる。なんとか踏み留まるが、ミシミシと悲鳴を上げる肉体。
「けれどっ……!」
「む……」
その痛みに屈す事なく、その身に風を纏うユーフィ。巨腕を風で受け流しながら一気に肉薄すると、大天使の肉体に拳を叩き込んだ。
「近接戦なら……この距離なら負けないっ!」
「ふむ。見事な物だ。だが」
全力の功夫をもって、大天使の肉体を打つ。だがブラキエルの方も、力強い脚でそれを迎え撃ってきた。
「我が肉体は、そう容易く打ち破れるものではない」
「うぅぅぅぅぅっ……!!」
ユーフィのお腹に突き刺さる、重い蹴り。目を見開き、空気を吐き出し身体を折り曲げる。思わず膝をつきそうに――なる所を、もう1度踏み留まって。
「むっ……」
「倒れませんっ!!」
その脚を掴み、ブラキエルの身体を地面へと叩きつける。倒れた大天使は、岩腕での反撃を試みて来る、が。
「――そこだっ!!」
そこに割り込むように突き出される、オリヴィアの巨腕。天使の腕を押さえつけると、逆手で握るは破邪の炎を纏った聖槍。
「未来を閉ざす悪しき天使! 貴様を討つ!」
「この一撃で――叩き潰しますっ!」
それが振り下ろされると同時にユーフィも跳び、全体重とオーラを乗せた尻をブラキエルへと叩きつける。
渾身の二撃は、大地に墜ちた大天使を、その質量をもって押し潰した。
「これが神を信じる者の力か。我にはもはや縁遠いが……見事な物だ」
地面に生じる巨大なクレーターの中で、2人を見上げ、呟くブラキエル。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
シャーリー・ネィド
【かまぼこ】
僅かな可能性に賭けるっていうのはロマンだけどさ
そのためにここの世界の人たち巻き込まれても迷惑なんだよね!
【咄嗟の一撃】+【先制攻撃】でビーム銃の【弾幕】+【乱れ撃ち】+【目潰し】でビームを乱射して目くらましにして先制攻撃の狙いを逸らし、ウィーリィくんとタイミングを合わせて【見切り】+【フェイント】で左右に分かれる形で攻撃を避けて、ウィーリィくんが時間を稼いでいる間に破壊された床や調度品でカモフラージュする形で【罠使い】+【ロープワーク】でスネアトラップを仕掛け、ウィーリィくんがそこに誘い込んだらトラップ発動!
動きを止めてる間に【ラスト・チェーンソー】の一撃をお見舞いするよ!
ウィーリィ・チゥシャン
【かまぼこ】
たとえ神がいなくとも、人の想いがある限りこの世界は滅びやしない!
だからこの世界を終わらせるもんか!
まずは奴の先制攻撃をどうにかしないとな。
シャーリーが奴の狙いを逸らしたところでその攻撃を【見切り】、【フェイント】で回避すると同時に【カウンター】で大包丁の【二回攻撃】をお見舞いする。
その後は【地形の利用】と【足場習熟】で破壊された床の瓦礫を足場にして【ジャンプ】などで奴の攻撃を躱しながら攻撃を浴びせ続けシャーリーの罠から注意を逸らす。
準備が済んだら奴をそこに誘導し、罠で動きが止まったところへシャーリーの攻撃に合わせて【料理の鉄刃】の【捨て身の一撃】を繰り出し、深手を負わせる。
「たとえ神がいなくとも、人の想いがある限りこの世界は滅びやしない!」
「そうだ。もはや人は神無き世界で生きている」
ウィーリィの張り上げた言葉に対し、静かに頷くブラキエル。
「我が天上界を求むるは、友の頼みだからだ。その為なら、か細い糸にも縋ろう」
「そんな理由で、この世界を終わらせてたまるかっ!」
それに言い返し大包丁を構えた所へ、振り下ろされる岩腕。喰らえば致命となる重い一撃がウィーリィの頭上へと迫り――。
「僅かな可能性に賭けるっていうのはロマンだけどさっ!!」
「む……」
そこへ降り注ぐのは、ビーム銃の弾幕。もちろん放つのはシャーリィ、散弾で大天使の目を眩まそうとする。
「そのためにここの世界の人たち巻き込まれても迷惑なんだよね!」
「そうだな。だが我は猟書家、識のためなら世界をも滅しよう」
ブラキエルはそれに怯む事なく、岩腕を振り下ろして来る。その破壊力に砕ける大地、飛び散る瓦礫。
「だったら俺達猟兵が、世界を守る!」
「キミの好きにはさせないっ!」
だが、多少狙いは逸れたか。直撃をなんとか避け、左右に分かれる形で飛ぶ2人。同時にウィーリィは、岩腕に大包丁を叩き込む。
「そうか、ならばやって見るが良い。だが、この腕はそう容易くは砕けぬ」
「だったら、何度でもだっ!」
その攻撃を意に介さず、岩腕を振るうブラキエル。ウィーリィは巧みに瓦礫を利用する事で、なんとかその攻撃を凌ぐ。
幸い、大天使の力で城も地面も散々に砕かれている。利用する地形には事欠かない。
「ふむ、やはり壊しすぎたか。だが、いつまで逃げ続けるつもりだ?」
「お前が倒れるまでだっ!」
隙を見ては大包丁を打ち込み……やはり岩腕は硬く、強固な守りに阻まれて。それでもウィーリィは反撃の手を止めず、大天使に斬り込み続ける。
「ならば、全てを叩き潰そう」
「っ……!」
しかし、ブラキエルの方も徐々に、ウィーリィの動きに慣れて来た。瓦礫の陰に隠れた所で、その瓦礫ごと巨腕で砕きに来る。
「……む?」
「今だよっ、ウィーリィくんっ!」
だが瓦礫が砕けると同時、シャーリーが仕込んだロープがブラキエルの巨腕にしっかりと絡みつく。
もちろん、巨腕はロープなど容易く引き千切る。だが、僅かなりとも動きは鈍り。
「そこだっ、喰らえっ!!」
そしてウィーリィは、シャーリーの声に合わせてすでに飛び出している。瓦礫を蹴って跳躍し、捨て身の勢いで振り下ろす、全体重を乗せた斬撃で、深々と傷跡を刻み。
「これでっ! どうだぁっ!」
「っ……か、はっ……」
次いでシャーリーもまた、光の刃を手に斬りかかる。ウィーリィの一撃でよろめいたブラキエルに、それを回避する余力はない。
チェーンソーに変わった刃は、獰猛な鮫のように、大天使の肉体をズタズタに喰らい裂いた。
「そっちが天使だかなんだか知らないけど、ボク達のコンビネーションは無敵だよ!」
「なるほど、見事なものだ……」
血に塗れた己の肉体を抑えながら、シャーリーの言葉に純粋な賞賛を送るブラキエル。彼がその脳裏に描いたのは、己が見送った友の姿であったか――。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
フレミア・レイブラッド
その願いを叶えさせるわけにはいかないわね。
この世界、再び守ってみせる!
敵の先制に対して、重力属性の魔術【属性攻撃、高速詠唱、全力魔法】で数十倍も岩腕に重力を掛けた上、敵の攻撃や動作の瞬間に【念動力】で敵のバランスを崩し、敵の岩腕による攻撃を当らない様に妨害。
敵の先制を回避次第、【真祖の吸血姫】を発動。
真の姿を解放し、真祖の魔力を加えて引き続き岩腕により動作を妨害しつつ、高速飛行で接近。
魔槍による連撃【怪力、切断、早業】や魔力弾【高速・多重詠唱、全力魔法、誘導弾】を叩き込みながら敵の急所を探り、敵の急所へ【限界突破、力溜め】神槍グングニルを突き立て、一気に内部で炸裂させて消し飛ばすわ!
ジェイ・ランス
【POW】※アドリブ、連携歓迎
■心情:
大天使ブラキエル殿とお見受けする。なにゆえ、大天使がオブリビオンとなったかは知らぬが、我々が猟兵である以上は相容れぬもの。
その御身、躯の海に還っていただく。
―――Operation:Maßschneiden Lauf
■戦闘:
"慣性制御術式"と"重力制御術式"よって【残像】と共に敵の攻撃を掻い潜り(瞬間思考力、ジャミング、地形の利用、ダッシュ、空中戦、フェイント、滑空)、"事象観測術式"によって【情報収集】で得た【索敵】情報からUCを発動。
対象の【切断】を試みます。
貴公が破壊するモノなら、我々は護るモノ。世界は違えど、我々は防衛機構の役目を全うするのみ。
ティオレンシア・シーディア
※アドリブ掛け合い絡み大歓迎
うーわぁー…どういうタイプかと思ったら「ただひたすら単純に強い」クチかぁ…
こういうやつあたしホント相性最悪なのよねぇ…
ラグ(幻影)と摩利支天印(陽炎)で〇迷彩と残像を形成、一撃回避して○カウンター…
――ま、二番煎じの小細工じゃ無理よねぇ。
直撃だけは死ぬ気で回避するけど地形破壊の余波で戦闘不能、意地で掠り傷一発入れるのが精々――ってとこかしらぁ?
…ええ、「だからこそ」あたしの刃は、あなたに届く。
「ただの人間」、舐めないでちょうだいな?
生憎と、あたしカミサマなんて信じてないの。
「全部知ってて何もしない/できない」って、「存在しない」よりタチ悪いと思わない?
「大天使ブラキエル殿とお見受けする」
「如何にも」
誰何に対し、悠然と頷くブラキエル。回答を聞いたジェイは、その身に巨剣を纏っていく。
「なにゆえオブリビオンとなったかは知らぬが、我々が猟兵である以上は相容れぬもの」
「そうだな。猟書家と猟兵が歩みを共に出来る筈もあるまい」
ブラキエルもまた、その腕に巨岩を纏う。互いに武装を整え、静かに見つめ合い。
「ならばその御身、骸の海に還っていただく」
「――やってみるが良い」
岩腕が振り下ろされ、戦端が開かれる。力強い一撃を、重力制御術式で翔んで回避するジェイ。
「疾いな。だが、逃さぬ」
「む……!」
それを追って、ブラキエルも飛翔して来る。振るわれる巨腕は、機械の巨躯をも打ち砕く破壊の一撃、容易には近づけない。
だがジェイの方もまた慣性制御で加速し、残像を生じて回避を繰り返す。
「さて、どうしたものか……ふむ?」
そこで、新たな猟兵の接近を察したブラキエルは、横に向けて岩腕を振るう。小さな身体を叩き潰しうる、破壊の力が降り下ろされて。
「むっ……」
「当たらないわっ!」
だが、その岩腕にかかるのは強力な重力魔術。岩腕の重みが一気に増す事でブラキエルのバランスが崩れ、一撃は宙を切る。真紅の瞳を輝かせ、その魔力を放ったのはフレミアだ。
「あなたの願いを叶えさせるわけにはいかないわね。この世界、再び守ってみせる!」
「良いだろう。果たしてみせろ」
ブラキエルはすぐに重力を振り切り、体勢を立て直して再び巨腕を振るう。だがフレミアの方も、真祖の魔力をもって高速飛行で回避して。
「ええ。果たしてあげるわ。いくわよっ!」
反撃とばかりに魔力弾を数多放てば、ブラキエルがそれを岩腕で打ち払う。その腕に再び重力を纏わせながら、魔槍を手に突きかかる。
「見事なものだが……我もここで斃れる訳にはいかぬ」
「む。隙は見せないか」
その連撃を飛翔して回避する――と同時に、隙を見て接敵を図ったジェイへも岩腕を振るってくる。流石の大天使も、ここまでの戦闘で限界が近いようだが――だからこそ出し惜しみ無しとばかりの全力を振るい、2人の猟兵を相手取って。
「うーわぁー…どういうタイプかと思ったら『ただひたすら単純に強い』クチかぁ……」
その戦闘を見ながら、思わずぼやきを漏らすティオレンシア。様々な技を振るう……悪く言えば小細工を弄して戦う彼女にとって、そのタイプは相性が悪い。
「だからって戦わない訳にはいかないけどねぇ」
その身に纏うは、ラグのルーンと摩利支天印の真言。幻影と陽炎の力をもって、その姿を揺らがせようと――。
「無駄だ」
「っ……!?」
だがブラキエルはそれを見逃さず、こちらにも岩腕を振り下ろして来た。かろうじて残像によって直撃を防ぐ、が、それが意味を為さない破壊力で、ティオレンシアの隣の地面が砕ける。
その衝撃の余波だけで、身体が吹き飛ばされるほどの威力。なんとか空中でダガーを投げ放つ、が、当然狙いも定まらず、ブラキエルの脇腹を僅かに掠めるのみ。
「か、はっ……!!」
「この戦いに割って入るには、力不足だったな」
そのまま近くの瓦礫に激突し、背中を強打して崩れ落ちる。なお2人の猟兵と打ち合いながら、その姿を見下ろして来るブラキエル。
ティオレンシアは苦しげに顔を歪めながら、それを見上げ――。
「ま、二番煎じの小細工じゃ無理よねぇ……」
その口元に浮かぶのは、笑み。僅かなかすり傷が広がり、大天使の肉体から鮮血が噴き上がる。
「……ええ、『だからこそ』あたしの刃は、あなたに届く」
「ッ……!?」
僅かなかすり傷、それがユーベルコードによって致命傷へと変わる。目を見開くブラキエル。そしてその隙を、他の猟兵が逃す筈もない。
「今よっ!」
「くっ……!」
魔槍の切っ先に魔力を凝縮し、一気に間合いを詰めるフレミア。振るわれた一撃を、咄嗟にブラキエルは岩腕で受け止めて来る、が。
「消し飛びなさいっ!!」
「がっ!?」
迸るは、神をも屠る真祖の魔力。それは大天使の岩腕をも打ち砕き、そしてその本来の腕すらも破壊する。そしてそこに迫るのは、ジェイ。
「――Operation:Maßschneiden Lauf」
放たれた力は、音もない。事象を観測し確定させる、必殺の攻性防壁が、ブラキエルの身体に差し込まれれば、その胴に切れ目が入り。
「見事……だ」
その腰から下が静かに切り離され、落下して。それに少し遅れて、残る上体もまた、地に墜落した。
「『ただの人間』、舐めないでちょうだいな?」
大地に墜ち、天を見上げるブラキエル。すでに戦う力のないブラキエルを、瓦礫によりかかりながら見下ろすティオレンシア。
「全部知ってて何もしない、できないって、存在しないよりタチ悪いと思わない?」
「それは、神に対して言う事だな」
問いかけに答えを返すブラキエル。だがティオレンシアは肩を竦めて。
「生憎と、あたしカミサマなんて信じてないの」
「ふっ……そうか」
その回答に、僅かに笑みを浮かべ――大天使の瞳には、すでに光はない。肉体が徐々に光に包まれていく。
「猟兵の力……我ですら及ばなかったか」
「貴公が破壊するモノなら我々は護るモノ。世界は違えど、機構の役目を全うするのみ」
ジェイも消えていく大天使を見下ろし、そう声をかける。その言葉に、ブラキエルは納得したように、一つ頷いて……それが最後の力であったのか。
「そうか。お前達ならば…………ああ、友よ、すまない――」
最後にそう言い残し、大天使は、この世界から消滅した。
大成功
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