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銀河帝国攻略戦⑤~猟兵よ、銀河を駆けろ!

#スペースシップワールド #戦争 #銀河帝国攻略戦

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●帝国艦隊迎撃作戦
 猟兵達の合流場所であり、様々な世界へ渡るための地として用いられるグリモアベース。
 今日も今日で、オブリビオンの脅威から世界を守るため、猟兵達は世界を渡る。ここ最近は特に緊迫した雰囲気が漂っており、行き交う者達の様子も忙しない。
「えっと……もう、知ってる人も多いと思うけど、スペースシップワールドで銀河帝国攻略戦が行われているわ」
 今までの小競り合いではなく、大規模な戦争。いかに猟兵達が強くとも、真正面から戦えば不利は否めないと、パトリシア・パープル(スカンクガール・f03038)は集まった猟兵達に切り出した。
「相手は艦隊を組める程の大軍団だからね。こっちも『解放軍』へ、一つでも多くの宇宙船を合流させて、戦力の確保をしないと勝ち目はないわね」
 もっとも、銀河帝国とて馬鹿ではない。『解放軍』の動きを黙って見過ごすはずもなく、合流前にスペースシップを撃破するために、各地へ戦艦をワープアウトさせてきたのだ。
「今回、みんなにやってもらいたいのは、この戦艦を撃破することなの。あ、でも、安心して。身一つで宇宙を泳げとか、戦艦と肉弾戦しろなんてことは言わないから」
 外から叩くのが難しいなら、中から直接破壊すればいい。転送先は敵の戦艦内部になるので、そこにいる敵の防衛用兵器を撃破して、最終的には戦艦のコアマシンを破壊すれば勝負はつく。
「私の予知だと、今から転送する戦艦には、小型の戦闘機みたいな兵器がたくさん搭載されていたわ。ミサイルとかビーム以外にも、機体で直接特攻してくることもあるみたいだから、敵との距離があっても油断しない方がいいかもね」
 できるだけ迅速に、できるだけ多くの敵を撃破しなければならない戦い。だが、それでも無理は禁物。危険と思った一度退いて、体勢を整えることも大切だ。
 ここから先は、敵の領域。帝国の戦艦から解放軍の船を守るべく、皆の力を貸して欲しい。
 そういって、パトリシアは猟兵達を、危険な兵器が跋扈する敵の艦内へと転送した。


雷紋寺音弥
 こんにちは、マスターの雷紋寺音弥です。

 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。

 戦場は敵の艦内であり、防衛用に配備された戦闘機が敵となります。
 空中を飛び回り、集団戦を得意とする相手です。
 戦場となる場所はは艦内でも比較的広いブロックになるため、敵味方共に戦闘への支障はありません。
 戦い方次第では、ドッグファイトのような展開も可能です。
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第1章 集団戦 『ミサイルファイター』

POW   :    衝角突撃
【機体前方に装備された対艦衝角】が命中した対象を切断する。
SPD   :    ファイターレーザー
【速射式レーザービーム】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ   :    スターシップキラー
【レーダー波】を向けた対象に、【対艦ミサイル『スターシップキラー』】でダメージを与える。命中率が高い。
👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

神羅・アマミ
単身で戦艦ブチ落としてこいとか言われる依頼もあったんで結構ビビってたんじゃぜ…宇宙戦争は規模が違うのー。
雑魚戦闘機の集団相手なら妾でもなんとかなるじゃろ…これ、予めデカすぎるハードルを用意した錯覚のトリックではないよな?

それはともかくコード『特機』を発動、小回りの効くビットによって各個撃破を目論むぞ。
その際は妾自らが交戦区域のド真ん中に敢えて踊り出る。
本体を囮にすることで死角からのビット攻撃を可能にすると同時に、他の猟兵たちのサポートになれば幸いじゃ。

例えどんなに傷ついても己の任務を遂行する。
ヘヘ…今の妾、盾キャラっぽいかにゃー?
って、いけねー!これじゃ死亡フラグの台詞みたいじゃねーか!


露霧・霞
なんだかすっごいのが飛び回ってるッスね
ぶつかったら痛そうっス!

飛び回ってて戦いづらそうっスけど、あたしに出来るのはぶん殴ることだけっスからね。武器の雪割のリーチを生かしながら、氷力刃舞で力任せにぶっ叩くッスよ
前の方を叩ければ、壊れたりしないッスかね?
あと複数に追いかけられるのは怖いッスから、出来るだけ様子を見つつタイマンできるようにしたいッスね。孤立している敵を挑発して引きこんだり
「よーしよし。こっちッスよー、こっち来るッスよー……」
複数になっちゃった場合は、他の人に助けを求めたいッス
どんな時でも全力で行くッスよ! うおー!

アドリブ、他の人との絡み、共に歓迎ッス


クネウス・ウィギンシティ
アドリブ&絡み歓迎

「敵、補足完了。攻撃を開始します」

【SPD】
準備:サーチドローン(自動哨戒型飛行ドローン「D6ID」)を展開
攻撃方針:『ミサイルファイター』のエンジン部分を狙撃
技能:(ドローン操作)早業・メカニック。(UC)スナイパー・視力

(UC)
「狙い撃つ!」

(敵 SPD UC対抗)
「『自身からレベルm半径内』であれば、より遠くから狙撃出来ます」

(他猟兵がいれば)
「こちら、クネウス援護します!」


絡繰・ビリー
戦争ね。当事者になる日が来るなんて、思いもしなかった
いや、今はお仕事だ!行くぞ!

・SPD行動
今回はスクラップビルド・ギアバット!迎撃させるよ
乱戦ドッグファイト状態になった場合は、仲間の攻撃に巻き込まれても仕方ないと諦める
私はマメタンクに【騎乗】して回避に専念しつつ、ガラクタバスターで仲間の【援護射撃】をするよ
避けきれない攻撃はガントレットで【武器受け】して耐える!
「数が多いな!撃ち落とし甲斐があるぞ!」
【コミュ力】活かして仲間との連携もしないと、手が足りないね
全滅させれば後はコアマシンだけ。こいつで終わり!

はやくいつもの日々に戻りたいな
動画配信もガラクタ弄りもする暇が無いし!
アドリブ、協力歓迎


トルメンタ・アンゲルス
艦内でドンパチやるとは、中々焦ってますねぇ。
良いでしょう、母艦諸共墜としてあげますよ!

行くぞ、NoChaser!変身!
『MaximumEngine――Mode:HotHatch』

先ずアクセルユニゾンを使用。
呼び出した宇宙バイクを防御力重視の装甲として変身合体。
雷光の如き速さで駆けだします。
スマッシュ・エアやブーストを駆使し、壁や天井、宙や敵までも「路」と化して駆け回り、物理法則を無視した軌道で撹乱しながら、空中戦で叩き落します。
ミサイルが撃たれたら残像を残しながら回避し、逆に敵艦にぶつけようと試みます。

敵が纏まってかかってきたら、襲撃のブリッツシュピーゲルで纏めて始末します。


レナ・ヴァレンタイン
※他猟兵との絡み歓迎

今までやられてた方法をやり返すことになるとは、実に痛快な話だ
内部からドカンといけばそれはそれで綺麗だろうさ
その前に、蚊トンボ落としといこうか

そのご自慢の機動力とやら、存分に見せてもらうぞ
ユーベルコード起動、『軍隊個人』発動承認
リボルバー、ガトリング、マスケット、各21挺、合計63挺
私の手持ちも合わせて総計66挺
主軸はガトリングの一斉掃射、マスケットは敵の軌道変更や攻撃姿勢に入った瞬間をぶち抜き、リボルバーは自分の周辺に展開して此方に接近戦を仕掛けてきたやつへの迎撃用とする

いやはや、どれだけ派手に暴れても壊れるのは敵の持ち物と思うと気が楽でいい
さあ、存分に喰っていけ……ッ!


蝕・飢蛾
見た目通り、血も涙もない軍団ですねぇ。
ヤツらには、未知の外敵に襲われる側の怖さってものを教えてあげないと(べろーん)

まずは【迷彩】で敵の密集地に奇襲をかけて、【ハッキング】で同士討ちなんかを誘発して混乱を起こしまくります。

さらにさらにぃ、【刮ぎ喰らう異形の舌】は、避けられたとしても当たった場所をこそぎ喰ってしまう優れもの!
【時間稼ぎ】しながら敵機の隠れる場所を減らしつつ、1体1体、胃袋に収めてやりましょう。

自意識があるなら【恐怖を与える】こともできるでしょ。
さあ、未知なる脅威に怯えるがいい!

……ちょ~っとお腹が膨れ過ぎたら、残りは他の人に任せるってことで。食べないと攻撃できないもんで、たはは。


チャド・アランデル
【心情】
空中戦かー、僕は空を飛べないから大変だなー。
しっかりとサポートをして、コアマシンの破壊にたどり着きたいねー。

【行動】
【レプリカクラフト】を使用しての足場の作成や敵の行動を阻害します。
本人は飛べない為、サポートを行います。
動きをよく観察して、急な特攻の際は危ない味方をフォローします。
野生の勘1と逃げ足1を回避に活用します。
自身が攻撃出来るタイミングなら、盗み攻撃1を活用して装備の部位破壊を狙います。
負傷者が出た際は、撤退のサポート、殿を買って出ます。

【その他】
「おー、戦闘機ってかっこいいなー!僕もああいうの乗ってみたいなー。」
「悪いけど、君たちの好きなようにはさせないよー。」
アドリブ歓迎


テラ・ウィンディア
要するに殲滅しろって事だろう
何…何時もやっている事だ
なら気負う事は無い

戦闘
転移後周囲確認
そのまま敵の陣形を戦闘知識で分析
密集している方面に手を向けてグラビティブラスト
その後混乱している状況で空中戦で空を飛んで飛び込み属性攻撃で剣と槍に炎を宿せばそのまま串刺しで貫き近づいた敵は切り捨てる

見切りと第六感を駆使して敵の攻撃を察知して回避
或いはファイターレーザーはそのまま他の敵を射線に巻き込んで盾にして同士打ちを狙う
敵のリスクは此方のメリットなら生かさない方がおかしいだろうからなっ

敵と仲間と周辺状況等あらゆるものを利用して敵に襲い掛かり猛攻を仕掛ける
おれは竜騎士だ
全霊を以て災害レベルで燃え上らるさ


六代目・松座衛門
「銀河帝国との戦争! スケールが一気にでかくなったなぁ。でもやることは変わらない! 助太刀するぞ「解放軍」!」
戦いの規模に驚き、緊張しつつも、やることは変わらないと気持ちを落ち着かせて戦場へ飛び込む。

「空中を飛び回って厄介だな。まずは止めてみるか!」
敵からの攻撃を【フェイント】で回避したり、戦闘用人形「暁闇」で【武器受け】しつつ、戦場内に人形を操る際に用いる糸を張り巡らせる。
そして、人形を床、壁、天井を足場に縦横無尽に飛び跳ね回らせ、敵を糸の結界に誘い込む。

「そこだ! 刻め!「疾風」!」
糸に絡まり、動きを止めた敵へ人形による連続攻撃【疾風】を喰らわせる!

【SPD】選択。アドリブ、連携歓迎


マスター・カオス
フハハハ…我が名は、グランドフォースに導かれし、世界征服を企む秘密結社オリュンポスが大幹部、マスター・カオス!

防衛用兵器に対処しつつ、コアマシンの捜索と破壊を目指します。

戦闘機群か…数も少々面倒だな…。
ならば、数には数で対抗させて貰うとしよう!

大騎士団ノ残光でフォースナイトたちの霊を召喚し、フォースセイバーや念動力などを駆使させ、敵の攻撃に対処させながら、攻撃して貰います。
自身も同じく、念動力で敵を盾にしたりしながら接近しつつ、フォースセイバーで敵を撃破していきます。



●迎撃戦、開幕!
 帝国軍の戦艦内部へと転送されるや否や、猟兵達は防衛用兵器による苛烈な洗礼を受けた。
 ミサイルファイター。帝国軍の使用する高機動型戦闘機であり、対艦装備まで搭載した厄介な相手だ。
 集団でかかれば、巨大なスペースシップでさえも、瞬く間に轟沈させるだけの火力を持つ。だが、そんな機械の化け物が相手でも、猟兵達に退くことなど許されない。
「なんだかすっごいのが飛び回ってるッスね。ぶつかったら痛そうっス!」
「まあ、雑魚戦闘機の集団相手なら、妾でもなんとかなるじゃろ」
 迫り来る戦闘機の群れに驚嘆の声を上げる露霧・霞(あたしってば最高ッスよ・f00597)の横で、神羅・アマミ(凡テ一太刀ニテ征ク・f00889)がにやりと笑った。
 宇宙戦争だけあって、悪人を成敗する戦いとは規模が違う。そう、口ではいいつつも、アマミ自身、単身で宇宙戦艦を破壊するような依頼を受けたこともある。
 それに比べれば、戦闘機を相手にする方が、まだマシというもの。見れば、他にも転送を終えた猟兵達が、次々と敵機に向かって攻撃を開始していた。
「さあ、母艦諸共墜としてあげますよ! 」
「そうだな。その前に、蚊トンボ落としといこうか!」
 ビームの雨が降り注ぐ中、宇宙バイクと合体変身を遂げて駆け出すトルメンタ・アンゲルス(流星ライダー・f02253)。その後ろではレナ・ヴァレンタイン(ブラッドワンダラー・f00996)が、持てる限りの銃器を複製して周囲に展開し。
「戦争ね。当事者になる日が来るなんて、思いもしなかったけど……」
「この場に来た以上は、戦いに集中した方がいいですよ。敵はこちらの事情など、いちいち構ってくれません」
 戦いに感傷を挟むのは危険だと、クネウス・ウィギンシティ(鋼鉄のエンジニア・f02209)が絡繰・ビリー(スクラップギア・f04341)へ諭すようにして告げる。事実、彼の言葉通り、敵は何の躊躇いも持たず、こちらをビームで焼き殺そうとし掛けて来る。
 もっとも、そちらが非情に徹するというのであれば、こちらも遠慮する必要は無い。情けをかけずとも済む分だけ、戦い易いと思う者達また存在する。
「見た目通り、血も涙もない軍団ですねぇ。ヤツらには、未知の外敵に襲われる側の怖さってものを教えてあげないと」
「要するに殲滅しろって事だろう。なに……何時もやっている事だ。なら、気負う事は無い」
 光と爆炎が飛び交う戦場を見て、蝕・飢蛾(貪欲なる捕食生命体・f02449)やテラ・ウィンディア(炎玉の竜騎士・f04499)の瞳が敵の姿を鋭く捉えた。それはさながら、獲物を補足して一気に仕留めんとする猛禽の如く。
「おー、やってるねー! 僕は空を飛べないから、空中戦になると大変だなー」
「でも、やることは変わらないさ!  助太刀するぞ『解放軍』!」
 縦横無尽に駆け回り、時に宙をも舞う仲間達の姿に、チャド・アランデル(キマイラのシーフ・f12935)が感嘆の声を上げる一方で、六代目・松座衛門(とある人形操術の亡霊・f02931)は早々に覚悟を決めたようだ。空を飛ぶ相手は厄介だが、しかしやりようによっては自分でも十分に戦えると。そして……。
「フハハハ……! 我が名は、グランドフォースに導かれし、世界征服を企む秘密結社オリュンポスが大幹部、マスター・カオス!」
 いつの間に現れたのか、艦内に設置された建物の上に立ち、マスター・カオス(秘密結社オリュンポスの大幹部・f00535)が高笑いを上げていた。
 はっきり言って、これではどちらが悪役か分からない。が、今はそんなことを気にしている場合ではなく、突っ込む者がいないのは幸いだ。
 敵は多数の戦闘機群。ならば、こちらも数で対抗すべしと、マスターは光の剣を高々と掲げ。
「我に従いしフォースの戦士たちよ! 今こそかつての威光を示せ!!」
 フォースナイト達の霊を召喚し、共に敵陣へと斬り込んで行く。その様は、遥か昔に帝国軍立ち向かった、勇敢なる者達の再来と重なって見えた。

●弾幕ファイト!
 艦内の侵入者を排除すべく、猟兵達に迫り来る戦闘機の群れ。まともに考えれば、人の身で相手をするなど自殺行為。
 だが、それを可能にするのが、猟兵の猟兵たる所以でもある。時に、この世の理さえも無視して発動する特殊能力。ユーベルコードの存在が、彼らに不可能を可能とさせている。
「むぅ……ハッキングしてやろうと思いましたが、敵機はマニュアル操作でしたか。まあ、仕方ないですねぇ、こればっかりは」
 開戦と同時に敵機のコントロールを奪おうとした飢蛾だったが、さすがに帝国側も電子戦における準備はしていたようだ。もっとも、搦め手が通用しなくとも、まだまだ戦うための術はある。
「ふん……予想通り、こっちに狙いを定めて来おったわ。単純なやつらよのう」
 敢えて単身で突出することで敵を引き付けながら、アマミは包囲されたことを知って不敵な笑みを浮かべた。
 今までは回避に徹していたが、それは全て、この瞬間を生み出すための布石に過ぎない。今から、それを教えてやると、無数の飛翔する刃を展開し。
「とくと見やれ、ガラクタより組み上げし妾の華麗なる剣舞! せめて一思いに骸の海の藻屑へと還してやろうぞ! 死ねーッッ!!」
 前後左右、あらゆる方向へ射出することで、自分を取り囲んでいた戦闘機を一斉に撃破する。間合いも角度も問わない、オールレンジ攻撃というやつだ。多少、反撃で放たれたビームを掠めたが、この程度の負傷も承知の上。
「ヘヘ……今の妾、盾キャラっぽいかにゃー? ……って、いけねー! これじゃ死亡フラグの台詞みたいじゃねーか!」
 もっとも、戦場ではいかなる時でも油断は禁物。果たして、そんな彼女の台詞通り、残存の戦闘機達はビームによる攻撃を止め、アマミ目掛けて大型のミサイルを発射して来たのだ。
「なっ……! た、対艦用ミサイルじゃと!? こやつら、正気か!?」
 ここは艦内。対艦用兵器など使えば被害は甚大だが、しかし敵はそのデメリットよりも、アマミの排除を優先したということだろう。
 さすがに、この数は捌けない。飛翔する剣で叩き落とそうにも、あまりに数に対応が追い付かない。
「くっ……妾としたことが、ちと調子に乗り過ぎたか……」
 仕方なく、残る刃を円形に並べることで盾代わりとするが、それでもどこまで防げるか。思わず覚悟を決めるアマミだったが、しかし残りのミサイル群は、彼女に命中することはなく。
「大丈夫か? 前に出過ぎだぞ!」
 多数の火器を従えたレナが、その一斉射撃によって対艦ミサイルを叩き落としたのだ。
 ユーベルコード、『軍隊個人』。己の持つ火器類を複製し、自由自在に操る技。リボルバー銃にガトリングガン、そしてマスケット銃は、複製されたものだけでも併せて63挺。レナ自身の手持ちも合わせれば、総計66挺の大火力。
 正に、たった一人で軽い中隊を従えているようなものである。そして、数に数で対抗できるのは、何もレナに限った話ではなく。
「さあさあ出番だよ皆! スクラップ召喚! 飛べ、ギアバット」
 ビリーが廃材より造り出した蝙蝠型の蒸気機関獣が、次々と戦闘機に襲い掛かる。その攻撃力は決して高くはないが、なにも力で押すばかりが戦いではない。
「うおっ! な、なんだ、これは!?」
「視界が……うわぁぁぁぁっ!!」
 カメラ部分に張り付かれたことで視界を奪われ、互いに衝突する戦闘機。レーダーによる索敵に切り替えるという手もあったのだろうが、この混戦では、そう簡単に認識を切り替えられず。
「フハハハ! 後は我が軍団に任せるがよい!」
「飛んでるやつは、おれが相手だ! さあ、叩き落としてやるぜ!」
 墜落した敵機にマスター率いる英霊達が殺到し、その混乱に乗じて飛翔するテラの剣が敵機の翼を斬り落とした。
「す、すごい戦いっスね。これは、あたしも負けてられな……うわわっ!」
 数の差とサイズの差を感じさせない戦いに、思わず感心して見上げる霞。しかし、そんな彼女を倒し易い相手と考えたのか、敵機は距離を取りつつも、一斉にレーザーを乱射して来た。
「ちょっ……こっちは届かないのに、卑怯っス!!」
 接近戦に持ち込まねば戦えない彼女にとって、空を飛び回り遠距離から攻めてくる相手は厄介だ。
「こちら、クネウス援護します!」
 見兼ねたクネウスが、遠距離からの狙撃で敵を撃ち落とした。その一瞬、弾幕に穴の空いた瞬間を見逃さず、駆け出したのはトルメンタだった。
「ここは任せて下さい! どれだけ強力な火器でも、距離さえ詰めれれば……」
 彼の特技は俊足。しかし、単に速いだけではない。壁を蹴って駆け上り、時に空気の塊さえも足場とする。重力法則を無視した動きこそが、彼の最大の武器でもある。
「はぁぁぁっ!!」
 超高温のプラズマブレードで、正面から敵機を真っ二つ! そのまま落下するところを狙って他の敵機がトルメンタを狙うが、しかしそこはチャドがさせはしない。
「足場は作ったよー! これで敵にも近づけるはずだよね?」
「助かるっス! さあ、行くっすよー!」
 今までの鬱憤を晴らすべく、霞はチャドの作った足場を駆け上がり、渾身の一撃を敵機の腹へと叩き込んだ。
 煙を上げて、胴体部を貫かれた敵機が墜落して行く。おまけに、チャドの作った足場は障害物として留まっているいるため、敵機は迂回を余儀なくされており。
「残念だが、そこはこちらの領域だ」
 松座衛門が告げると同時に、敵機が空中で動きを止める。否、止めたのではなく、止められたのだ。彼が事前に張り巡らせていた、人形を操るための強固な糸によって。
「そこだ!  刻め! 『疾風』!」
 蜘蛛の巣に掛かった獲物ほど、落とし易いものはない。目にも止まらぬ連続攻撃で斬り刻めば、捕縛された全ての敵機は、次々に爆散して鉄屑と化した。

●心臓部を破壊せよ
 猟兵達を迎え撃つべく現れた多数の敵機も、気が付けば半数以上が撃墜されていた。
 しかし、それだけの数を相手にすれば、猟兵達もまた無事では済まない。連戦による疲労は集中力を削ぎ落し、武器の残弾やエネルギーも、徐々に心許なくなってくる。
「いやはや、どれだけ派手に暴れても壊れるのは敵の持ち物と思うと、気が楽でいい」
「まったくじゃ。好き放題暴れられるのであれば、遠慮する必要はないからのう」
 互いに背中を合わせて死角を補いつつも、アマミとレナは舞い踊る刃や無数の重火器で、近づく敵機を次々に撃破し沈めて行く。
 だが、それでもやはり、連戦による疲労は隠せない。ほんの一瞬、弾幕に空いた穴を狙い、敵機の内の一機がレナに向かって距離を詰めて来た。
「くっ……! こいつ、特攻するつもりか!?」
 リボルバー銃の一斉射で応戦するも、ガトリングやマスケット銃に比べて劣る火力では、敵の突撃までは止められない。このままでは対艦用の衝角で真っ二つかと思われたが、そこはアマミがさせなかった。
「……これは!?」
「先程の借りを返しただけじゃ。気にするでない」
 集結させた刃で敵機を貫き、撃墜しつつもアマミが告げる。その言葉に、レナも頷いて再び銃を構えて狙いを定め。
「そろそろ、遊びは終いにするか。こんな場所で、いつまでも遊んでいるわけにもいかんしのう」
「確かにな……。さあ、存分に喰っていけ……ッ!」
 こちらの全力、余すところなく持って行け。ありったけの銃弾と刃を放ち、周囲の地形諸共に、アマミとレナは残存する敵機を駆逐して行き。
「この一角は任せてください。さあ、纏めていくぜぇ!」
 放たれるミサイル群を華麗に避けながら、迅雷の如く駆けるトルメンタが、擦れ違い様に次々と敵機を落として行く。
「さあ、こっちだ!」
「悔しかったら、捕まえてみるといいんだよー!」
 そんな中、松座衛門とチャドの二人は、敢えて敵機の前に身を晒すことで、残りの敵を引き付ける策に出た。
 張り巡らされた糸の上を曲芸師のように飛び回り、その間に障害物を兼ねた足場を仕掛けることで、敵の逃げ場を奪って行く。自慢の機動力を妨げられては、さすがの戦闘機も性能を十分には行かせない。
「さ~あ、もう逃げられませんよぉ。未知なる脅威に怯えるがいい!」
 動きの鈍った敵目掛け、飢蛾が装甲を舐め取らんと舌を伸ばした。さすがに距離が離れ過ぎていたのか、敵機はギリギリのところで攻撃を避けたが、それでも飢蛾は慌てない。
「甘い、甘いですねぇ~。ボクの舌はなんでも喰い尽くす……それが、空間だったとしてもねぇ!」
 そう、飢蛾が告げると同時に、敵機と敵機が引き寄せられるようにして接近し、そのまま激突して爆発した。
 避けられたとはいえ、それでも空間を削っているのだ。空間を削れば、削られた場所を埋めるようにして、周囲の空間は引き延ばされる。その効果を上手く利用すれば、敵を引き寄せることも、互いにぶつけて自滅させることも、果ては左右に引き裂くことも、自由自在。
「ふむ……この周囲は、ほぼ制圧が完了したようだな」
 敵の残りがいないことを確認し、マスターが他の者達へと告げた。ならば、後は船のコアを破壊し、早々に撤退するだけだ。
 細く、曲がりくねった通路を抜けて、猟兵達は先へと進む。途中、船のガードらしき者達が抵抗もして来たが、先の戦闘機群と比べれば相手にもならない。
 程なくして、巨大な鋼の壁に閉ざされた場所に辿り着き、猟兵達は、そこが船の中枢であると理解した。
「この一撃は痛いッスよ! ぶった斬ってやるっス!」
 力任せの一振りで、霞が扉を叩き斬る。重たい音がして、周囲に振動が響き渡り、その奥から船のコアが姿を見せ。
「さあ、終わりにしましょう」
「任せな! 大地の力……存在の維持を司る力……星の力……我が手に集いて我が敵を滅せよ……」
 クネウスの言葉に、テラが頷く。ここまで来たら、もはや出し惜しみする必要もない。
「中枢を……狙い撃ちます」
「グラビティ・ブラスト……往けぇ!!」
 必殺必中の銃弾が、凄まじい重力波の奔流が、敵艦のコアに炸裂した。
 空間諸共に歪みながら、炎に包まれ砕けて行くコア。それと同時に、艦内を凄まじい振動が遅い、あちこちで爆発が起き始める。
「これ以上の長居は禁物だね」
「任務完了、撤退だねー! 巻き込まれる前に、早く逃げよう!!」
 松座衛門の言葉にチャドが頷き、それに合わせて撤退を開始する猟兵達。転移によって彼らが去った数秒の後……帝国の艦は漆黒の宇宙を紅蓮の色に染め上げて、盛大なる花火と化し消滅した。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年02月05日


挿絵イラスト