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鮫魔法少女まじかる☆じょーんず×第六の猟兵

#グリードオーシャン #猟書家の侵攻 #猟書家 #すきゅりん #鮫魔術士 #プレイング受付中 #MSコメに追記有(申し訳ありませんでした……!

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●逆襲の?すきゅりん
 ごうごうと嵐が吹き荒れる島。
 人々は島にある大きな講堂に身を潜めて恐怖に怯え震える一方、島の中央で彼女――すきゅりんは高らかに笑っていた。

「あーっはっはっはっは!これで猟兵たちも中には入れないでしょ!
 先々月散々フルボッコにしてくれちゃってホントもう勘弁して欲しいんだよね……あんだけ近づけまいとしたのにしつこくおっかけてきて何なの?ストーカー??もうやだ」

 ひでえ言い様であるが先々月の戦争中めちゃくちゃぼっこぼこにされていたので半ばトラウマ気味になっている様子。
 今でも思い出しただけで身が震えるような思いだ。めちゃくちゃとてつもない勢いでフルボッコにされればまあそりゃトラウマにはなる。

「よーし、この勢いで骸の月を侵略させてグリモアベースに乗り込んじゃうぞー!」


 一方、嵐吹き荒れる島の周辺より幾分か離れ、真っ青で雲ひとつない空の下にして海の上。
 一つの船がその嵐の領域へ向けて走っていたのだが、その嵐の吹き荒れっぷりに航行を断念していた。

「うーん、ここから先はやっぱり船じゃあ行けそうにないね」

 甲板から望遠鏡で目的地を眺める一人の少女。

「リーダー、どうするの?」
「決まってる、この子たちで飛んでいくよ!」

 刹那、ざぱーん、と勢いよく海から飛び上がり、空中を悠々自適と泳いでやってきた――サメ。
 まるで人懐こい犬のように少女に頬を擦り寄せては頭を撫でてもらってご満悦そうであり、その後ろからまた何匹かサメがやってきてずるいぞぼくもー、わたしもーみたいな空気で寄ってくるので一匹ずつ構ってやる。
 するとやる気満々な表情でサメたちはまるで任せろ!と言わんばかりに鼻息を荒くした。少女の意が伝わったようだ。

「よーし、あたしたち『鮫魔法少女まじかる☆じょーんず』で島の平和を取り戻すよー!!」

●そんなトンチキというワケでもないけど名称があまりにも胡乱すぎた件
「……というワケで、鮫魔法少女たちと協力して島を取り戻してくれ」

 ――いや、いったい何がどういうワケだよ。
 そんなことを言いたげな猟兵たちの視線が地籠・凌牙(黒き竜の報讐者・f26317)へと向くが、凌牙は首を横に振る。
 諦めてくれ、いつもの若干トンチキじみた予知だと言いたげに。

「こればかりは申し訳ねえんだが、俺たちグリモア猟兵のテレポートで目的地まで転送できねえからよ……」

 それはつい先程のこと。
 グリードオーシャンにてオウガ・フォーミュラ(※偽)『レディ・オーシャン』による儀式魔術【Q】の発動が予兆で確認された。
 それに伴い、コンキスタドールの残党や猟書家たちがこぞって戦後平和になったばかりのグリードオーシャンの侵略を始めたのである。
 凌牙が予知したのはそのうちの一つであり、以前の戦争でも散々姿を見かけた『すきゅりん』が、猟兵の介入を防ぐべくメガリス『電光の羽衣』を使った嵐の壁を生成し一つの島を閉じ込めてしまったという。
 その嵐は鉄甲船すらも軽々と吹き飛ばす程の強力なものである上に、グリモア猟兵によるテレポートすら阻害してしまう厄介なもの……とここまで言うとどうしたものかと思ってしまうが、突破法は存在する。
 それが、グリードオーシャンで古来より伝わる伝統魔術――"鮫魔術"。
 鮫魔術士の改造サメ軍団の力を借りれば、嵐をものともせず介入することが可能になるのだ。

「で、その島の現状を放ってはおけねえっつって立ち上がった鮫魔術士たちがまあ、その……さっき言った「鮫魔法少女まじかる☆じょーんず』とかいう魔術士団?でな」

 5人の鮫魔術師、もとい鮫魔法少女で結成された正義感が強く曲がったことを許さない『鮫魔法少女まじかる☆じょーんず』が、島を支配するコンキスタドールは倒さなければ!と立ち上がったらしい。
 彼女たちと協力してすきゅりんを倒してくれ、というのが今回の依頼になる。

「どっかで見た戦うヒロインみたいな感じがするからなんだろうが、彼女たちの操る改造サメ軍団みんなして人懐こいし褒めたり構ってやるとめちゃくちゃ喜んでやる気出す連中らしいわ。多分誰でも乗せてくれるハズだし、素直に協力を頼めば快く引き受けてくれると思う」

 かくして、鮫魔法少女と猟兵のコラボによる連携バトルの幕が上がる――!


御巫咲絢
 ※注意:このシナリオは多分トンチキシナリオです。
 こんにちはこんばんはあるいはおはようございます。初めましての方は初めまして御巫咲絢です。
 当シナリオをご閲覧頂きありがとうございます!御巫のシナリオが始めてだよーって人はお手数ですが先にMSページをご一読の上ご参加くださいますようお願い致します。

 いやーグリシャンにも猟書家きちゃいましたね。偽だけど。
 というワケでみんな大好き(?)すきゅりんシナをお届け致します。いや戦争で大人気でしたね彼女。
 第一章ではサメに乗って嵐の壁の中で空中戦、第二章はすきゅりんとのガチンコバトルでございます。

●シナリオについて
 このシナリオは『幹部シナリオ』です。
 2章で完結し、『骸の月』の侵略速度に影響を及ぼす特殊なシナリオとなります。
 このシナリオにはプレイングボーナスが存在し、それを満たすプレイングがあればボーナスを得られます。

●プレイングボーナス
 サメに乗って飛ぶ。

●プレイング受付について
 執筆は『ひつじがめーめー三ゴボー~もふもふは終わらない?』の簡潔の目処が経ってからの予定になります為、『4/28(水)8:31より受付開始』と致します。
 恐れ入りますが今しばしお待ちいただけますと幸いです。
 尚、受付開始日以前に頂いたプレイングは全て一度ご返却致しますので悪しからずご了承ください。
 お気持ちが変わらなければ受付開始直後にプレイングを再度ご投函くださいませ。
 執筆速度的に戦争期間も挟むことになりますので、のんびり進行でお送りする予定です。よろしくお願い致します。

 それでは皆様の素敵なプレイングをお待ち致しております!
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第1章 集団戦 『セイレーンもどき』

POW   :    捕食
【スライムボディ】から【捕食攻撃】を放ち、【体内に取り込んで弄ぶこと】により対象の動きを一時的に封じる。
SPD   :    集結
自身と仲間達の【スライムボディ】が合体する。[スライムボディ]の大きさは合体数×1倍となり、全員の合計レベルに応じた強化を得る。
WIZ   :    擬態
【偽ソーダ水の雨】を降らせる事で、戦場全体が【スライム】と同じ環境に変化する。[スライム]に適応した者の行動成功率が上昇する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●いざコラb……もとい、共闘
 前述の通りグリモア猟兵のテレポートによる現着は不可能である故、鉄甲船に乗って合流を図る猟兵たち。
 鮫魔法少女たちの周りには改造サメ軍団がふよふよ浮いているとのことでわかりやすいハズだそうだが見当たらない。
 目的地までもうすぐで、そろそろ鉄甲船では進めないであろうところまできた辺りで――

「あぶな――――い!!」

 少女の慌てた声がしたと思ったら、猟兵たちの目の前に嵐の壁からぽーんと飛び出てきたスライム『セイレーンもどき』がこちらを丸呑みしようと体を広げている!
 声のおかげで奇襲を喰らう直前に対処できた猟兵たちは無事無傷で凌ぐことができた。

「大丈夫!?」

 そこに猛スピードでやってきたサメに乗る少女。
 ピンクを貴重とした可愛らしいフリル満点の魔法少女服に身を包んだ小柄な女の子――ああうん、これは間違いなく魔法少女だわと猟兵たち全員が察した。

「この子がね、わたしたちのいる船の反対側から船が進もうとしてるのを見たっていうから危ないと思って知らせにきたの。ここから先は鉄甲船じゃとてもいけないよ」

 そう言って少女は自分の乗るサメを撫でてやると、嬉しそうにヒレをしっぽのように振っている。犬か。
 ともあれどうやら自分たちを航海の途中だと思ったようで心配して駆けつけてきてくれたとのことで、いい子だなあと思いつつ猟兵は事情を説明する。

「えっ、わたしたちと一緒に戦ってくれるの?本当?
 そっか……あなたたち、さっきのセイレーンもどきをずばーんって倒してたし心配しなくても大丈夫そうだね!
 じゃあ、お言葉に甘えちゃおうかな!わたしはルカっていうの、わたしとわたしの友達たちが召喚するサメたちはみんないい子だから、みんな乗せてくれるよ!」

 こうしてあっさりと鮫魔法少女と猟兵の同盟が締結されたのであった。

【MSより】
 基本的にサメは人懐こい大型犬のようなサメが多いとしていますが、性格のご希望がございましたらプレイングにご記入頂ければ反映させて頂きます。

「あ~~れ~~」

 ごお、と吹き荒れる嵐の中、そのセイレーンもどきは飛ばされていた。
 まるで自分も被害者なんですよぉ、と言いたげだがそういう振りで嵐の外に飛び出しては、先程のように奇襲をかけて捕食するのである。

「あ~~れ~~~、お~~た~~す~~け~~」

 そんなことを言いながら嵐の中を飛ばされ、否、飛んでいくセイレーンもどき。
 猟兵たちを乗せてくれた、あるいは飛んでいるならそれについていくように飛ぶ改造サメたちがふんすふんすと鼻息を荒げる。
 まるで「こいつら演技だぞ」と告げるかのように。

「あ~~~れ~~~、何だバレてるんじゃん。サメは鋭いねえ。じゃあ猫かぶりはやめていただきま~~す」

 そのスライムボディを広げ、セイレーンもどきたちが襲いかかってくる――!
 
ミリアリア・アーデルハイム
まじかる☆ジョーンズの皆さん、今回はよろしくお願いします。
魔法少女、いーですねぇ。昔は私もなりたかったんですよ、可愛くてかっこいい魔法少女。
でもヒラっとした服は逃げ難いと学習しましたから(遠い目)

わー、サメさんも可愛いですね。
しかも乗せてくれるなんて、なんて賢いんでしょう!仲良くしてくださいね。(動物と話す)

さあ、私たちの行手を阻む物には容赦しませんよ!UC+神罰発動
体内に取り込まれる瞬間にクロウラー掃除機起動(お掃除、浄化)

ローラちゃんごはんの時間ですよ〜、いっぱい召し上がれ(捕食)



●確かにひらひらの格好は動くのにはコツがいる
「まじかる☆じょーんずの皆さん、今回はよろしくお願いします」

 鮫魔法少女たちにぺこりと頭を下げるミリアリア・アーデルハイム(かけだし神姫・f32606)。
 協力を結んだからにはまず挨拶から入るのは至極当然の礼儀である。古事記にもそう書いてあるし。

「あっ、こちらこそよろしくお願いします!」
「これはどうもご丁寧に……」

 ルカとその仲間の鮫魔法少女たちも慌てて頭を下げ、そんな堅苦しくしなくてもいいんですよ~と照れくさそうに笑っている。
 もちろん、全員魔法少女らしい装いである。色もそれぞれピンクに赤に黄色に緑に青とそれはもうよくある少女モノのアニメの王道をばっちり抑えている。
 それどころか彼女たちが従えている改造サメ軍団も綺麗に召喚主がわかるかのように色合いが彼女らとリンクしている。相当こだわりがある様子が伺えて好ましくかつ微笑ましい。

「魔法少女、いーですねぇ。昔は私もなりたかったんですよ、可愛くてカッコいい魔法少女」
「そうなんだ?」
「はい。……でもヒラっとした服は逃げ難いと学習しましたから」

 遠い目をして語るミリアリア、その様子にルカたちは何かを察したようで「そうなんだ……」とだけ返した。
 鮫魔法少女は夢と希望と平和を守る魔法少女なので人様の過去を詮索するなんて無粋なことはしないのである。
 何で?という問いかけがなかったのは少しだけありがたいと思ったミリアリア、空気を変えるべく彼女たちの改造サメ軍団に話を切り替えようと試みた。
 視線を向けると「よんだー?」と言いたげにサメが宙を泳いで近づいてくる。犬や猫がしっぽを振る容量で尾ひれを振っているし、噛みつこうとする様子は全くない。

「わー、サメさんも可愛いですね」

 頭を撫でてやるとサメの尾ひれを振る速度が爆発的に上昇する。

「しかも乗せてくれるなんて、なんて賢いんでしょう!」
「うん、みんないい子たちだよ!みんな、猟兵さんのこと手伝ってあげてね」
「どうぞ仲良くしてくださいね」

 傍から見ると普通に話しかけているように見えるが、神としての権能を使い例えどんな動物であろうとその言葉の意味が通じる響きを孕んだミリアリアのそれは、サメに正確に伝わったようで。

『ふんすふんす。まかせろ。ふんすふんす』

 と、サメ語で元気よく答えてくれた。
 本来なら恐れられる生物であるサメがこんなにも可愛らしくなるとは、鮫魔法少女というのはすごいものである。


「あ~~れ~~~お~~た~~す~~け~~~」

 嵐の壁の中は雷雨に混じってセイレーンもどきがあちこちで吹き飛ばされている――ように見せかけてこちらを狙っていた。
 このセイレーンもどきは間違いなくすきゅりんの配下であるコンキスタドールだろう。
 でなければ部下を巻き込んで嵐を吹かせるなど……するかもしれないしそうじゃないかもしれないが、作戦としてはあまりにもお粗末なものが過ぎるのだ。
 羅針盤戦争で散々ボコボコにされた故に猟兵たちを近づけない為ならあらゆる作戦をあのすきゅりんは立てるだろう。実際に立てれるかどうかは別にして。
 だが、セイレーンもどきであろうが嵐であろうが、猟兵と鮫魔法少女たちの歩みは止められない!

「さあ、私たちの行く手を阻む者には容赦しませんよ!――"氷獄に現の花が咲くならば柵木に花を告うものか"」

 ミリアリアの詠唱に呼応し、周囲に吹き荒れる水が結晶化し、そして。

「……"咲け"!」

 氷の花となってセイレーンもどきに降り注いだ。
 ユーベルコード【氷塵蒼焔花】の氷花がその蒼い肉体に突き刺さり、花を咲かせるかのように嵐ですら消すことはできない蒼炯の炎を噴き上げる。
 それはさながら魔法少女が使う魔法のようにもルカたちには見えたかもしれないし、そうではないかもしれない。
 だがその神罰の力を纏った氷花と蒼焔の攻撃は、かくも幻想的な光景を嵐の中でありながら生み出していた。
 セイレーンもどきは次々と炎に焼かれ跡形もなく消えていくが、それでもまだ今ミリアリアたちが進んでいる一帯にいるのは全体の一握りに過ぎない。
 現にユーベルコードが嵐に乗って次々と敵を裁いていく中、増援はまだまだ止まないでいる。
 そしてそのうちの一匹はミリアリアの真正面からその体を広げて食らいつこうとしていた。
 仮にルカたち鮫魔法少女が今から救援に向かおうとしても間に合わない、そんな絶妙なタイミングで――だが、ミリアリアは一切動じずむしろ笑顔を見せて。

「ローラちゃん、ごはんの時間ですよ~」

 先程からきゅうきゅう鳴いているローラちゃんこと『クロウラー式掃除機』を取り出した。ピンクのリボンが絶妙に愛らしい。

「いっぱい召し上がれ!」
「きゅう!」
「え、待ってこれ食べられる流れぇええええええぇぇぇえ~~~~……」

 ヒュゴゥ、と勢いよくローラちゃんはセイレーンもどきを食べ……吸い込んだ。
 吸い込み終えた後きゅっぷいと言ったようにルカたちには聞こえたような気がしたが気の所為な気もするのでそういうことにしておこうと思って考えるのをやめる。
 捕食する側が捕食される側に回るとは皮肉というか因果応報というか弱肉強食というかみたいなそんな思考は可愛らしいピンクのリボンのついたローラちゃんのインパクトの前に消え失せていった。
 ただ、ミリアリアが昔魔法少女に憧れていた頃の片鱗は何となく感じ取れたような気がした。

「きゅう」
「慌てなくてもまだたくさんありますからね」

 少なくとも嵐の壁を抜けるかローラちゃんがお腹いっぱいになるかのどちらかまで、ミリアリアは片っ端からセイレーンもどきを駆逐していったのである。

大成功 🔵​🔵​🔵​

徳川・家光
「「「「まじかる☆ジョーンズさん超かっこいいです!!!(クソデカ声)」」」」
同じサメ使いとして、本場グリードオーシャンの鮫魔術士さんと共闘できるとは、まさに武家の本懐(審議入り)、自分のサメは封印して、サメお借りします!!!!(クソデカ声)

青い空と海に、随分と保護色な敵ですね……こちらから近づくのは、僕にとって得策ではないかもしれません。

ならば、無刀取り(カウンター・エア)!
敵はおそらく、僕ではなくサメを狙うはず。が、それさえ分かれば、魔法少女の小柄なサメならば、僕の「反撃半径」に入れることも容易です(自前のサメを使わなかった理由はそれ)。近づいてきた敵だけを反撃で倒し、着実に数を減らします。



●将たる者、サメにはしゃげど本懐は常に心の内にありて
 青い空、青い海。
 その中に一人、紅い髪の羅刹が一人――彼の名は徳川・家光(江戸幕府将軍・f04430)。
 サムライエンパイアの江戸幕府将軍にしてグリモア猟兵、そして凄腕の剣豪でもあるやんごとなきお方は鮫魔法少女を見て目をきらきらと輝かせていた……!

「「「「まじかる☆じょーんずさん超カッコいいです!!!」」」」

 響き渡る軽く4人分程に匹敵するクソデカ声量はサメたちがびっくりして尾ひれをピーン、と伸ばす程だ。

「同じサメ使いとして、本場グリードオーシャンの鮫魔術士さんと共闘できるとは!!まさに武家の本懐……ッ!!!!!」
「そ、そんなに!?何かちょっと照れくさくなってくるなあ……」

 家光の絶賛にまじかる☆ジョーンズの少女たちは赤くなった頬をぽりぽりと掻いたり、嬉し恥ずかしながらぺこりと頭を下げたり反応は様々だがベタ褒めされて嬉しいということは全員から伝わってくるだろう。
 武家の本懐かどうかについては後に徳川家の皆さんで審議がなされたのだが、それはまた別の話になるので割愛するものとする。
 だが、それぐらい家光は鮫魔術士を心より尊敬しているのだ。何故なら彼もサメ使い。
 サメ使いとして、サメ使いの本家本元たる鮫魔術士を尊敬するのはそりゃ当然である。

「自分のサメは封印してサメお借りします!!!!」

 クソデカ声で勢いよく頭を下げると、あっどうぞどうぞと魔法少女たちも頭を下げて返した。
 サメもよろしくおねがいしますと言いたげにぺこりと頭を下げる仕草をした。躾がしっかりしている様に家光はまた感動した。
 その時の彼の様子は本当に無邪気な少年のソレと変わらなかったと、この時見ていた者は語っていたという――。


「(青い空と海に、随分と保護色な敵ですね……)」

 改造サメに乗り、嵐の壁を進みながら家光は目を細めた。
 ごうごうと吹き荒れる嵐の中であっても、空は雲に覆われているだけで青く、海もまた青いことに変わりない。
 その中に同じ真っ青なセイレーンもどきがまざっているのは地味に厄介な環境と言えた。
 セイレーンもどきが巻き込まれているのを装っていることからも察せるが敵側が奇襲を仕掛けるには最適な状況なのである。

「(こちらから近づくのは、僕にとって得策ではないかもしれませんね)」

 故に、こちらが気づいてないと思わせておくことこそ得策と家光は考えた。
 猟兵はサメ魔法少女たちのサメによってこの嵐の壁の中を進んでいる――もちろん、中には自力で飛んでいく猟兵もいるであろうが――、ならば敵が先に狙うは猟兵になるのだろうか?
 答えは否である。

「(敵は恐らく、僕ではなくサメを狙うハズ)」

 周りを警戒しながらも、敵の位置には気づかない振りをしてサメに乗って嵐の壁を進む家光。 

「きゃ~~~~。た~す~け~て~え……」

 すると予想通り奴はやってきた。
 わざとらしく声をあげて嵐に吹かれるセイレーンもどき。それも数匹が一気に飛んできて、その身を一つにし始める!

「くっ!」
「なーんてね!引っかかったな、まずはその可愛いサメからだ!!」

 ニヤリと笑い、暴風に乗って勢いよく接近しサメを喰らい海に突き落としてやろうとするセイレーンもどきであったが――

「ご、へ……っ!?」

 何があったかわからないまま、家光の左掌による強力な掌底を受けて海へと叩き落とされる。

「――"身は空、心は虚にて、柳流鉄を穿つ"」

 ユーベルコード【無刀取り(カウンター・エア)】。
 敵のユーベルコードを無効化し、そのエネルギーを掌底に変えて撃ち放ったそれはとてつもなく強力な一撃で数にして何十体分の大きさとなったセイレーンもどきすらも一撃の元に叩き落とす程の絶大な威力となっていた。
 家光が鮫魔法少女からサメを借り受けたのは、このユーベルコードの反撃半径に敵をおびき寄せる為の作戦である。
 敢えて自らのサメではなく、小柄で可愛らしい犬のようなサメに乗ることで敵に必要とさせる接近距離を増やすことで【無刀取り】を確実に当て、反撃のみで数を減らす。
 こちら側の消耗を最低限に留めつつ、確実に敵の勢力を減らしていく効率的な戦法である。
 次々と襲いかかってくるセイレーンもどきを、最低限の動きだけで確実に沈めていく姿はまさしく卓越した戦闘技術を持つ羅刹にして一幕府の将に相応しいものであった。

「よし、数は減ってきていますね。このまま現状を維持して進んでいきましょう……ん?」

 ふと視線を向けるとサメがすごーい、と言いたげに尾ひれを振りながら家光を見ていたので、感謝を告げると共に頭を撫でてから嵐の壁の向こう側へと進んだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

オルヒディ・アーデルハイド
アドリブや連携歓迎

華麗なる姫騎士でプリンセスナイト水着ヴァージョン(魔法少女)に変身
阻害されて飛翔能力は使えないけどオーラ防御と武器の威力増強
普段はいつでもフワリンでパティペットのフワリンを召喚してるけど
フワリンジャンプでのテレポートも阻害されているから呼びだせない

鮫魔術士はボクと似た感じだと思う
ボクも契約すれば鮫魔術士になれるかな
フワリンの代わりに鮫に乗って飛んで戦う

魔力溜めてエネルギー充填してランスチャージで騎乗突撃による串刺し爆撃
幻想彗星突撃槍の追撃は本来は槍騎兵ムシャリンだけど阻害で呼び出せないから代わりに鮫たちが突撃してくれる



●鮫魔法少女 × プリンセスナイト
「"愛と勇気と希望を抱きしめてフェアクライドゥング"」

 きらーん。『エーデルシュタインヘルツ』の輝きがオルヒディ・アーデルハイド(アリス適合者のプリンセスナイト・f19667)を包み、プリンセスナイトの姿へと彼を変化させる。
 しかもグリードオーシャンに合わせた水着ヴァージョンの魔法少女スタイルだ!こんな可愛い子が女の子のハズがないけれど!!
 そこに彼の相棒『フワリン』も揃えば完璧だったのだが、残念ながらグリモア猟兵のテレポートが阻害されているのと同じものによるものか召喚できず、本来備えている飛翔能力も使えなくなってしまっている。
 だがそれ以外の能力増強はきっちりとなされているので、サメに乗るならば大した支障なく戦える状態だ。

「わあ、あなたも魔法少女なんだね!」
「うん、プリンセスナイトだよ」

 魔法少女とプリンセスナイトって大分違う気もするがジャンル的には近さを感じるので恐らくセーフ。
 まじかる☆じょーんずの従えるサメたちがわらわらと集まってくる。「ごしゅじんのおなかま?おなかま?」と言いたげな顔して近寄ってくるので撫でてあげると喜んだ。可愛い。
 何となく自分とフワリンのやりとりを思い出して心がぽかぽかする感覚がする。

「ボクも契約すれば鮫魔術士になれるかな」
「きっとなれるよ、わたしたちも出会って契約したの!」

 鮫魔術士が元々契約制なのか、鮫魔法少女がたまたま契約することでなれるだけだったのかの真偽はわからないが、契約すれば鮫魔術士になることは可能らしい。
 こんな感じで人懐こいサメならばきっとフワリンとも仲良くできそうだなあとか、そんなことも思いつつオルヒディは契約できるサメと出会える将来に期待することにしながらフワリンの代わりにサメに乗った。

「ねえ、この子たちも攻撃はできる認識でいいんだよね?」
「うん、できるよ。総攻撃はお手の物なんだ」

 鮫魔法少女5人分の鮫となると相当な数であり、物量に物を言わせることもできそうだ。
 いったい何匹いるのか、それはきっと猟兵に合わせた数存在するのかもしれないし、そうじゃないかもしれない。
 オルヒディには一つ策があった。だがそれは自らの使い魔を呼び出す必要があるもので、現在彼のそういった術は全て嵐の壁に阻まれてしまっている。
 それならそれで、サメに代わりにやってもらえばいい。これ程人懐こく賢いサメたちなら彼の動きに合わせることはきっと造作もないハズだ。

「よし、いこう」

 ふわりとオルヒディはサメに乗って嵐の中を突き進む。
 また新たな猟兵だ、とセイレーンもどきはしめしめとした表情の後、懲りずに奇襲を仕掛けようと無防備を装う。

「あ~~~れ~~~~~……??」

 びゅいんびゅいんと吹き荒れる暴風に乗り、あっという間に目と鼻の先までやってきたセイレーンもどき。
 しかしそれと同時に視界に白銀の槍が煌めく――予め魔力を溜めてチャージ完了済にしておいた『ホフヌングランツェ』の一突きがスライム状の肉体を容赦なく貫いたのだ。

「……え?え?」
「"とつげき"」

 【幻想彗星突撃槍(ターゲスアンブルフシュテルンシュヌッペ)】。
 ランスチャージの一撃を当てた対象に高威力にして高命中の槍騎兵ムシャリンを放つ強力なユーベルコード……なのだが、今回は阻害されているので、代わりに鮫魔法少女の改造サメ軍団が勢いよく雪崩込む!

「待ってこんなの聞いてないんですけd」

 そりゃ誰も話すワケがないので聞いてなくて当然である。
 何が起きたのかを正確に把握する暇もなく、奇襲するつもりが逆に不意打ちの返り討ちに遭ったセイレーンもどき。
 オルヒディとサメたちが、即興コンビネーションでも問題なく敵を倒せると証明してみせた戦いともなったのである。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ドゥルール・ブラッドティアーズ
共闘×
グロ×
SPD

は~い、貴女達を救済しに来たわよ~♥

彼女達の演技に乗っかりつつも【見切り】で攻撃は回避。
私が守護霊として救済したオブリビオンの中には人魚や鮫魔術師も居る。
サメと意思疎通し、乗りこなすのも朝飯前♪
【動物と話す・騎乗・空中戦】

合体して避け切れない規模の攻撃をしてきたら
私も『永遠の愛』で守護霊の憑依【ドーピング】の効力と
【気合い】を高め【ジャンプ】
サメを逃がし、私だけが彼女達の体内に

【毒耐性・環境耐性】で簡単には消化されず
逆に彼女達を媚毒の【呪詛】で浸食♪
愛欲と快楽に染め上げ、内側から【生命力吸収・大食い】

っと、キャッチしてくれて有難う。サメ君♪
貴方も餌を食べる時は気を付けるのよ?



●救(吸)済
「あ~~~れ~~~~~」

 セイレーンもどき、だがそれでも懲りずに無防備を装う。
 というのも実は割と嵐の中自由に飛び回るにはスライムの体には少々キツいのだ。柔らかいので簡単に暴風でも体がぐんにゃりしてしまうからね。
 ただし、近づいた敵を仕留めるぐらいの動きは問題ないし色合い的にフィールドに溶け込むことも可能だし、何よりこのスライムは"セイレーンもどき"と呼ばれる種。
 セイレーンが嵐に巻き込まれているという体で騙せないワケではない。

「誰か~~た~す~け~て~~~(はよ誰か引っかからんかな)」

 さっきから見破られまくってるからか本音がうっかり漏れるセイレーンもどき。幸い小声だったので嵐に呑まれてきっと相手には聞こえていない。
 だが、そのわざとらしい演技の声を聞き取ったのか、一人の少女がサメに乗ってこちらへ向かうのが見えた。

「(おっついにひっかかったぞ。しめしめ)きゃ~~~このままじゃお星さまになっちゃう~~~~た~す~け~て~~~~~」

 顔がにやけているので見えないように体の向きだけは変えながら、セイレーンもどきは少女の下へと向かう。

「は~い、貴女たちを救済しにきたわよ~♥」

 その演技に、ドゥルール・ブラッドティアーズ(狂愛の吸血姫・f10671)はにこやかに答えてみせた。
 そう、オブリビオンの救済を掲げる彼女なら例え演技だとしてもセイレーンもどきを助けるという選択肢をするだろう――もちろん演技だと気づいた上で。
 鮫魔法少女たちからサメを借り受けたばかりとは思えぬ見事なサメ乗り捌きで勢いよく接近するドゥルール。彼女の近くで守護霊として救済したオブリビオンたちの助言を受けつつ、サメと意思疎通しているのだ。
 今までたくさんのオブリビオンを守護霊として迎え入れたのだから、人魚や鮫魔術師だって当然いてもおかしくはない。

「よっしゃ今度こそもらったァァァ!!」

 敢えて引っかかってくれているとも知らず、セイレーンもどきは近くの仲間と合体し巨大化。
 その体を惜しげなく広げ、サメごとドゥルールを飲み込もうとする様は津波を彷彿とさせる脅威を放っている。
 ……だが、ドゥルールにしてみれば"その程度"だ。過去に人間から受けた仕打ちに比べれば可愛いものだと認識しているが故に。

「ああ……"今、私に宿る全ての魂の鼓動が一つになっている"――!」

 【永遠の愛(アンダイング・デタミネイション)】。
 彼女がこれまでに救済してきた者たち、愛してきた者たちの魂が強く共鳴することにより憑依による能力の強化度と気迫が著しく上昇するユーベルコード。
 これにより自身の身体能力を引き上げた彼女が、敢えて自らセイレーンもどきの肉体へと呑まれゆく。

「いただきました!ごちそうさま!ふふふ、活きの良い栄養が……?」

 新鮮な猟兵を食べた、と思い込みご機嫌な表情のセイレーンもどきであったが瞬く間の消化すらされぬ様子に首を傾げる。
 元より毒や環境への強い耐性があるだけかな、と思い気にしないでいたのだが……

「あれ、おかしいな。何か、だんだん、からだが、あつ……なぁにこれぇ、すごくムラムラしゅるぅ……♥♥」

 ろれつも回らないぐらいにとろんとろんの顔を浮かべて恍惚とし始めた。
 そう、体内に敢えて入り込んだドゥルールが媚毒の呪詛で逆にセイレーンもどきを毒で蝕んだのである。
 ひんやりした体が熱を持ち始めるとはどういうことか。スライムは(一部例外はあるが)熱に弱いのがお決まりであることはご存知だろう。
 つまり――今の状態を保つことができなくなる。

「ふあぁ……からだがとけひゃう♥とけひゃうよぉ♥♥」

 すっかり瞳もハートマーク、一切の苦痛を味わうことなくセイレーンもどきのその合体し巨大化した体が形を保てなくなるその時こそドゥルールの勝機、いや救済時と言った方が正しいかもしれない。
 高ぶった体に残された生命力を一気に吸い取り、彼女(?)たちの要素という要素一つ残らずその身に取り込み、スライムの肉体という檻から脱出した。

「ごちそうさま、また帰ったらいっぱい気持ち良いことしましょうね♥」

 と言いながら海に落下するところであったが、そこをすかさず先程逃したサメがキャッチ!
 予めそう話を通していたのか、それとも誠実なサメであったのか(?)はわからないが、正義の鮫魔法少女のサメなだけあって人を助けることに余念がない。
 そう、例えダンピールのドゥルールが相手だったとしてもそれは変わらないのだ。そもそもここはダークセイヴァーではなくグリードオーシャンだし。

「っと……キャッチしてくれてありがとう、サメ君♪」

 お礼を告げるとサメは嬉しそうに尾ひれを振る。可愛い。

「貴方も、餌を食べる時は気をつけるのよ?」

 さっきみたいに逆に呑み込んでくる奴もいるかもしれないから――そう言いながらサメの頭を撫でるドゥルールであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『すきゅりん』

POW   :    ほーみんぐ・ぼまー
攻撃が命中した対象に【電撃の継続ダメージ・追跡効果の癒えない傷】を付与し、レベルm半径内に対象がいる間、【投擲魚雷(誘導弾・弾幕・制圧射撃・爆撃)】による追加攻撃を与え続ける。
SPD   :    ばいぱー・ぱるすほー
レベル分の1秒で【巨大な雷蛇型の電撃(スナイパー&誘導弾)】を発射できる。
WIZ   :    電撃戦闘機隊召喚
召喚したレベル×1体の【小型高速戦闘機隊(機銃装備)】に【ミサイル&投下弾の無限供給・水中行動機能】を生やす事で、あらゆる環境での飛翔能力と戦闘能力を与える。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠泉・火華流です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●トラウマ再発すきゅりん
「うっそでしょォ!?!?」

 セイレーンもどきをあっさりと退け嵐の壁を超えてくる猟兵 with 改造サメ軍団を見てすきゅりんは悲鳴にも似た叫びを上げた。

「やだやだやだやだちょっとどうしようまたあたしフルボッコにされるのやなんだけどめちゃくちゃ痛かったんだけど何できちゃうのよも―――――――!!!!!!」

 蘇る羅針盤戦争のトラウマ。
 そう、あの時もさくっと嵐を超えてやってきた猟兵共はこれでもかとすきゅりんをぼっこぼこにして島を開拓していったのだ……!
 故にすきゅりんは決意した。必ずやこの邪智暴虐(※すきゅりん視点)の猟兵共を何とかしてやろうと。

「いやっ……落ち着けあたし……あたしは誰だ……天下無双のすきゅりん様よ……!!
 猟書家として力を蓄えた今のあたしは!!2月のあの時とは違うって教えてやろうじゃないのォ!!!!」

 己を奮い立たせ、すきゅりんは先々々月の雪辱を晴らさんと猟兵たちに襲いかかってくる――!
ミリアリア・アーデルハイム
屏氷万里鏡を展開し、自分と鮫を防御

先の戦争でぼっこぼこにされたそうですね
お気の毒です。
そんな悲しい過去をお持ちなので、嵐の壁の中に引きこもってしまいたくなるお気持ちは分かりますが、航海の邪魔になりますので、解除していただけないでしょうか?
島も、近海にご在住の方が利用できなくなってしまいます。
ごめんなさいして、いい子にしてればきっとみんな許してくれますよ。

そんなこと言って出て行くと思ったら大間違い?
本心で言っているのですが。残念です。
結界防御しつつ全力UC

いつまでも過去に囚われていないで未来を目指しましょう!
手始めに猟書家を辞して、魔法少女してみては如何ですか?
お洋服はぜひ私に選ばせて下さいね



●悪気はないんです。
「いいかしらあんたたち、猟兵がサメに乗って壁を出てきた瞬間をぶっ叩くのよ!!!」

 先手必勝と言わんばかりにすきゅりんは呼び出した機銃装備の電撃戦闘機隊を展開。
 猟兵は徹底的にぶっ倒すという強い意志で何と先手必勝ばりの先制攻撃を試みようという目論見だ。
 サメの頭が出た瞬間が狙い目、出た直後に爆撃を与えれば流石の猟兵も一網打尽になるだろうとそんなことを期待して。

「よしサメの頭が見えた!全員!!一斉掃射――――ッ!!!」

 すきゅりんの号令に合わせて電撃戦闘機隊の機銃が、そしてすきゅりんがとりつけたミサイル&投下弾が火を噴いた!
 圧倒的物量の弾幕に流石の猟兵も太刀打ちはできまいとすきゅりんはまだ結果を確認していないのに勝ち誇った気分であったが、当然そんな素振りを見せればフラグになる。
 そう、既にミリアリア・アーデルハイム(かけだし神姫・f32606)は嵐の向こう側からの奇襲を警戒して『屏氷万里鏡』を展開、すきゅりんたちの動向を伺っていたのである。
 ズドドドドドドン、とけたたましい爆撃音の後に煙が払われたら、そこには結界に包まれた元気なミリアリアとサメたちの姿が!

「むっき―――――――!なんで防いでんのよー!!」
「動きがわかっちゃったからでしょうか?」

 確かに動きがわからなかったら防御できないので言い分としては正しい。

「それはそうと……先の戦争でぼっこぼこにされたそうですね。お気の毒です」
「誰のせいでこんなことなったと思ってんのよバカー!!!!!」

 まあぼっこぼこにしてきたのが猟兵なのでそらそういう反応を示すのは当然なのだが、ミリアリアにそれを言ったところでただの八つ当たりである。
 だがすきゅりんの切実さはより如実に伝わるだろう。
 可哀想にと眉が八の字を描きながらもミリアリアはすきゅりんに対して交渉を続ける。

「そんな悲しい過去をお持ちなので、嵐の壁の中に引きこもってしまいたくなるお気持ちはわかりますが、航海の邪魔になりますので解除して頂けないでしょうか?」
「えっ?」
「島も近海にご在住の方が利用できなくなってしまいます。ごめんなさいして、いい子にしてればきっとみんな許してくれますよ」
「…………」

 すきゅりんは真顔になった。
 今どきこんなにこやかに平和的交渉を試みる猟兵がいただろうか?いやいない――尚猟兵たちからしたら大分風評被害の可能性はもちろんある――。
 サメも何か一緒になってそーだそーだと言いたげに眉間に皺を寄せている――いや眉間あるのか?――。
 しかし自称天下のすきゅりんがそれだけで大人しくごめんなさいあたしが悪かったです、と出る程度の人物であったなら、そもそもこの騒動は起きていないワケで。
 若干真っ直ぐな視線が痛いがきっと気の所為だ、そう言い聞かせてすきゅりんは啖呵を切り始めた。

「はぁ~~~~~!?そんなこと言って大人しく出ていくと思ったら大間違いにも程があるわよ!!綺麗事並べ立てたって猟兵共があたしをこってんこってんのぱんっぱんにしたのは事実!!そしてあんたもその猟兵でしょうが!!!
 元から交渉の余地なんてミリ程も存在してないに決まってんじゃないのよ!!!!!!騙されないわよ!!!!!!」
「綺麗事……?本心で言っているのですが……」
「だーまーさーれーなーいーわーよー!!そんな困ったなあみたいな真っ直ぐな目したってあたしの目は誤魔化せにゃぐっ」

 噛んだ。

「っ~~~~~……!!!」
「大丈夫ですか?」
「とにか――――――くっ!!!!!最早問答無用なのよ!!!!あんたたちやっちまいなさい!!!!」

 電撃戦闘機隊がミリアリアとサメたちめがけて突貫と共に機銃をズドドドと撃ち始める。
 完全に交渉の道は断たれたとと言っても過言ではないだろう。

「そうですか……残念です」

 ミリアリア、心から残念そうな表情浮かべつつも至って落ち着いた様子で結界を展開して被弾を防ぐ。
 ここまできては仕方ない、やらなければやられるしまず戦いを終わらせなくては話を聞きそうにもないので手心を加えず攻撃することにしてユーベルコードを発動。
 【ミゼリコルディア・スパーダ】による幾何学模様を描く大凡930本もの魔法剣が電撃戦闘機隊の戦闘機を容赦なく撃ち落とす!!
 どかんどかんと戦闘機が落ちる度に発生する小規模な爆発が砂を巻き上げ、嵐に乗ってすきゅりんの方に飛んでいく。

「いった!!!?砂入った!!!!??いったあああああああ!?!?」

 目に砂が入ったら流石の猟書家でも痛かった。顔を覆ってその場に蹲り事実上頭を抱えてかがんだ状態で爆風の向こうからくる魔法剣を受けることになるすきゅりんであった――。


「ふええ……猟兵なんてだいっっっっっっきら――――――い!!」
「まあまあ、涙を拭いてください」

 早速涙目のすきゅりんに、ミリアリアは笑顔でハンカチを差し出す。

「いつまでも過去に囚われていないで未来を目指しましょう!ね?」
「あたしだっていつまでもいじけたくないわよ誰のせいだと思ってんのよぅ……」

 さっきあんなことを言ったのにハンカチはきっちり受け取って涙を拭っているすきゅりんである。
 それは先程の実力から大人しく従った方が良さそうだと判断したのか、それともミリアリアが本当に素の善意で言っているのがわかったからなのかはすきゅりんにしかわからないのだが。
 しかしまあ、何ていうか変わった猟兵だなあとはきっと思ったに違いない。

「手始めに猟書家を辞して、魔法少女してみては如何ですか?」
「えっ???????」
「お洋服は是非私に選ばせてくださいね」
「えっ????????????えっ??????????????????」

 次回「すきゅりん、魔法少女デビュー!?の巻」に続く(※続きません)。

大成功 🔵​🔵​🔵​

火土金水・明
「魔法の箒でも空を飛べるのですが、今回はサメさんに乗せてもらって空から攻めましょう。」「猟書家を名乗っても、良い事は全く無いですよ。」(サメさんを呼んでもらって背中に乗せてもらって移動します。)
【WIZ】で攻撃です。
攻撃は、【鎧無視攻撃】と【貫通攻撃】を付け【フェイント】を絡めた【サンダーボルト】を【範囲攻撃】にして、『すきゅりん』と召喚されたもの達を纏めて【2回攻撃】します。相手の攻撃に関しては【見切り】【残像】【オーラ防御】で、ダメージの軽減を試みます。
「(攻撃を回避したら)残念、それは残像です。」「私の役目は少しでもダメージを与えて次の方に。」
アドリブや他の方との絡み等はお任せします。



●後におとぎ話になる程まことしやかにささやかれたらしい。
「うう……酷い目に遭ったわいろんな意味で……」

 魔法少女の勧誘から何とか逃れたすきゅりん、早くも疲れを見せていた。

「でも魔法少女……魔法少女かあ……」

 ほわんほわんすっきゅり~んと自らが魔法少女になった図を脳内で思い描き――ぽふんとその図をかき消した。

「いや、うーん、あたしが魔法少女は流石にキャラが違うわ……確かに電気操ったりとかするけど、爆撃とかするし……」

 世の中普通に重火器で爆撃する魔法少女は割とザラであるがきっとすきゅりんはその事実を知らない。

「いいんじゃないですか?魔法少女」
「はっ!!新手!?」
「猟書家を名乗っても良いことは全くないですよ」

 聞かれていたのかと顔を真っ赤にして振り向くすきゅりんの前に、嵐の壁からサメに乗った明が姿を現す!
 その装い、佇まい、何から何まで魔法少女――否、魔女とと呼んだ方が相応しいだろう。

「また魔法使い!?何でこんなに魔法使いばっかくんのよ今回!!」
「私にそれを言われても。ただの偶然じゃないですか?」

 確かに鮫魔術師は鮫魔法少女だし先程戦った猟兵もレトロウィザードだし今こうしてやってきた明もウィザードであるが別に全員連絡を取り合ったとかそういうことではないので本当にただの偶然です。

「まあそんなことはどうでもいいわ!あんたら猟兵にやられた恨み、今こそ晴らしてやるんだからっ!」

 再びすきゅりんは小型の電撃戦闘機隊を召喚、ミサイルと水中移動機構を備えた無数の戦闘機が明とサメに高速で殺到!
 吹き荒れる弾幕の嵐を明はサメを巧みに乗りこなして逃げるように避けながら詠唱を展開、広範囲の雷魔術を牽制で放った。
 だがそれは弾道が明らかすぎたのかあっさりとかわされてしまう。

「あははっ、狙い甘すぎ!そんなんであたしの可愛い電撃戦闘機隊たちを仕留められるなんて思い上がりも程があるわね!」

 すきゅりんもまた電撃戦闘機隊の攻撃に合わせて雷やミサイルを次々と飛ばしていく。
 圧倒的な物量に対してこちらは明とサメ、一人と一匹のみ。そこに圧倒的な数で弾幕を敷かれれば、避けるのは当然至難の業となり――

「!」

 避けきれなかったミサイルが眼前に迫り、爆発。
 そこにさらに追い打ちの爆撃がかかり、派手に煙が上がる――!

「なーんだ。強そうなすまし顔してたけど大したことないじゃない」
「そうですか」
「そうよ!猟兵なんてこの天下のすきゅりん様の敵じゃ……えっ」

 すきゅりんの頬を冷や汗が伝う。
 先程確かに当たったと思っていたのに何故、と。
 真上を見上げれば、そこには術式を完全に組み終えた明が稲光をバックにして佇んでいた。

「な、な、なんで、さっき確かに当てたのに」
「残念、あれは残像です」

 最初から既に明の手の内にあった。
 先程最初に放った雷魔術はわざと弾道をずらして油断させる為のもの――つまりフェイントだ。
 そうして相手が優位に立っていると思い込ませた状態で弾道を見切り、魔術によるオーラの防御膜を纏わせた質量ある残像を生み出し、被弾させて爆風を誘発させることで相手を錯覚させる。
 明本人はとっくにさらに上空に逃げ終えて術式の展開を進めていたのである。

「私の役目は少しでもダメージを与えて次の方に。恨みはありませんが、覚悟してもらいます――"受けよ、天からの贈り物"!」

 指先を向ければ発動条件は完全に満たされる。
 ユーベルコード【サンダーボルト】による天からの雷光が、すきゅりんと電撃戦闘機隊全てを飲み込み炸裂!!

「しびびびびびびっっびびびびびびびび――――――――――っ!!!!!!?」

 すきゅりんにCRITICAL HIT!戦闘機隊はしめやかに爆発資産!!
 いくらすきゅりんが電光を操るとはいえ、ユーベルコードの術式に加えあらゆる装甲を無視し貫通する攻撃術式が複合されたその雷撃は耐性があったとしても受けきれるものではない。
 雷光はやがて爆風すらも飲み込んて、嵐の壁すら突き抜けて遥か空まで立ち上る光の柱となる程の威力と化した。
 後にそれを見た島の住民たちによって、島を滅ぼそうとする嵐の悪魔に神が天から鉄槌を下したのだ――という誇張された話となって語り継がれることとなったのだが、それはまた別の話。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ドゥルール・ブラッドティアーズ
共闘×
グロ×
SPD

『百鬼夜行』で守護霊を525人に増やし
私とサメ君に憑依【ドーピング】
私は勿論、サメ君の戦闘力と【空中戦・電撃耐性・激痛耐性】も強化!
すきゅりんの電撃に【オーラ防御・気合い】で耐えつつ接近

耐えてサメ君!
後で最高のご褒美をあげるから!
【動物と話す・誘惑】

すきゅりんが逃げようとしても
【念動力・マヒ攻撃】で金縛りにし【怪力・捕縛】の抱擁

貴女には以前の記憶があるのね。
大丈夫、私は貴女を救いに来たの。
少なくとも貴女という個体は二度と猟兵に狙われない。
永遠の安心感と快楽をあげる

【催眠術】を籠めた睦言で魅了し
唇も胸も重ね合い【慰め・生命力吸収】

サメ君も【化術】で擬人化して
たっぷりとご褒美を♥



●もうシンデレラではなくなりましたが、魔法少女が絡んでいるので健全に留まります(?)
「あ゛ーくっそ、やっと痺れ取れてきた……も~~~猟兵マジで大嫌い!!!何なのよあいつらはさあ!!!!」

 しばらく痺れて動けなかったすきゅりん、掌を握っては開いてを繰り返して動くのを確認。
 先程まで感覚も鈍かったが、段々と戻ってきた。

「……いだだだだだ待って痛いめっちゃ痛い!!」

 しかし感覚が戻ってくるということは痛覚も戻ってくるということなので当然痛みに呻く羽目に。
 いや本来なら痛みに感覚麻痺したらいけないんだけどほら、誰だって痛いのは嫌じゃないですか?そういうことです。
 だがまだ猟兵はやってくる。猟書家を倒すまで彼らは決して諦めることはない、つまりすきゅりんにとっての地獄は続くということだ。

「ふええ……もうやだ!!!!次こそけっちょんけっちょんにしてやるんだからぁ!!!」

 今度は顔が見えたら即座に攻撃して出オチのごとく爆発させてやるとすきゅりんは【ばいぱー・ぱるすほー】をスタンバイ!
 大凡105分の1秒のスピードで巨大な雷蛇型の電撃(スナイパー&誘導弾もセット)を放つことのできるこれはまさに先手必勝を飾るに相応しいユーベルコードとすきゅりんは信じて疑わない。
 そして猟兵とサメの顔が見えた瞬間――

「出たとこ決着つけてやるわ!!!喰らえぇええ――――――――っ!!!!」

 早速【ばいぱー・ぱるすほー】が火を噴いた!

「ふふ、熱烈な歓迎ね」

 しかし現れた猟兵、ドゥルール・ブラッドティアーズ(狂愛の吸血姫・f10671)は一切動じることなく自身の左腕に刻まれた呪印の魔力を解き放ち、ユーベルコード【百鬼夜行(エブリディ・ハロウィンパーティー)】を発動。
 解き放たれて全身に広がる呪印の魔力を用いた高度の死霊術が彼女に宿る守護霊達を一気に525人に増やす!

「ぎゃ―――――――!?!?!?!何かめっちゃ後ろに何かいるぅうううううううう!?!?」

 流石に霊がいきなり増えたのが見えたら誰でも一瞬びっくりするものである。派手に悲鳴を上げてすきゅりんは【ばいぱー・ぱるすほー】を連射!
 それに対抗すべく、ドゥルールは525人の守護霊を自身とサメに憑依させることで全体的な身体能力と耐性を強化、耐える選択を選んだ。
 オーラ防御とオブリビオンを救済するという意志の気迫が防御障壁となって拮抗する――!

「耐えてサメ君!後で最高のご褒美をあげるから!」

 守護霊に教えてもらったサメ語で鼓舞すればサメは「ごほうび!がんばる!」と気力を一気に上昇させ、電撃の波を乗り越えようとひと泳ぎし始める!
 彼女からのご褒美は恐らく鮫魔法少女のサメたちにとっては大分過激かつ大人向けな予感がするがごほうびという誘惑には勝てないのである!
 何故なら常に頑張ったご褒美ねとサメたちは魔法少女たちからおいしいご飯をもらっているから!
 ふんすふんすと鼻息荒く【ばいぱー・ぱるすほー】の波を乗り越え、サメに乗ったドゥルールがすきゅりんに迫る!

「うっそでしょぉ!?」

 まさか真っ向から耐えられるとは夢にも思わなかったすきゅりんは動揺し、咄嗟の対策が思い浮かばない状態だ。
 とりあえずこのままでは接近される、とにかく距離を取らなければ――と、急いで後退しようとするのだが。

「ぴぎゃっ!?」

 ドゥルールはそれを簡単に許してくれる相手ではなかった。念動力で体の動きを封じられ再び体が麻痺したように動かない。

「また麻痺ッ!?!?!?」

 涙目すきゅりん。
 いくらじたばたともがこうと大量の守護霊によりドーピングされたドゥルールの念動力を振り解くことは例え偽の字つかぬ猟書家であっても簡単なことではないだろう。
 そんな彼女にドゥルールは手を伸ばす――!

「や――――だ――――――!!!こっちくんな近づくな猟兵だからまたフルボッコにする気でしょぉ―――――――ッ!!!!!?」

 そう子供のように泣き喚くすきゅりんであったが何と、ドゥルールはフルボッコにするどころかむぎゅりと抱き締めてきた!
 しかも丁寧にぴったり胸と胸が綺麗にくっつくような体勢を取って。
 すきゅりんも中々のスタイルなので図らずしも軽く人を悩殺できる神々の谷間が誕生する。

「えっ……何こいつ……!?」
「貴女には以前の記憶があるのね……大丈夫、私は貴女を救いにきたの」
「え、ええ……???」
「少なくとも貴女という個体は、二度と猟兵に狙われない。永遠の安心感と快楽をあげるわ」
「いや、その、人を麻痺で縛りつけておいて……いや、でも本気で言ってる感じっぽいし……」

 優しく耳元で囁く睦言に秘められた催眠の言霊がすきゅりんをそれとなくその気にさせていく。
 抵抗力をなくすすきゅりんにドゥルールはそっとキスを落として――ここから先は過激すぎるので割愛させて頂かなければならない光景が始まるのだ。
 すくなくとも大人の階段を登れる程度の経験をすきゅりんは味わったのである。

「サメ君も頑張ってくれてありがとうね♥」

 そして宣言通りサメくんは化術で擬人化させてもらった状態でご褒美をもらうことができたのであった。
 飼い主より先に大人の階段登っちゃったけど、この後この子大丈夫なんだろうか?そんな疑問があるだろうがご安心ください。
 鮫魔法少女のサメなので魔法少女コードにより決して朝8時30分に放送できる範囲でしか決して描写されることはありません!後は各人の想像に委ねられます!!

大成功 🔵​🔵​🔵​

ドゥルール・ブラッドティアーズ
共闘×
グロ×
WIZ

あと一押し。
とっておきの死霊術で虜にするわ

『挽歌・果てなき航路』で
カルロス様と525人のメロディア様の霊を召喚し
全員が乗れるよう【化術】でサメ君を巨大化

どこか弱々しいから偽者?
確かに個々の戦闘力は私と同等だけど
夫婦愛による底力は生前以上よ

メロディア様525人のうち2人を私とサメ君に
残りをカルロス様に憑依【ドーピング】
カルロス様の強さは私の524倍に!
そして全員にメロディア様の不死の力が宿ったから
【激痛耐性】も相まって、兵器なんて平気よ♪

カルロス:すきゅりんよ。
我らの新たな航路に貴様もついて来るが良い

【誘惑・催眠術・全力魔法】で魅了し
抱きしめて頭を撫で【慰め・生命力吸収】するわ



●まさかの上司、骸の海より馳せ参ず
「あ、あたし、これ、もしかしてお嫁にもういけないやつ……!?」

 間違いなく大人の経験をしたすきゅりん。一度経験したら他じゃ絶対に満足できなさそうな奴だ。

「いやいや、待て待てあたし、このままほだされちゃダメでしょダメダメダメダメ……っ」

 しっかりしろすきゅりん!あんたは猟書家になる道を選んだんだろう!へっへっへ、気持ちよかったんだから素直に仲良くなっちまえYO,YOU。
 そんな感じで必死に理性と本能のせめぎあいがさっきからずーっと続いている様子。
 それもまた可愛らしいとドゥルール・ブラッドティアーズ(狂愛の吸血姫・f10671)は微笑ましく見つめつつ、一回では落ちないその強靭な精神力に素直に感心していた。

「(あと一押しが必要とは、強い子ね……素敵だわ)」

 ならばとドゥルールはとっておきの死霊術を披露することにした。

「サメ君、ちょっと大きくなってもらうわね?」

 と言って下準備かのようにサメに化術を応用して巨大化させ、ドゥルールはユーベルコードの術式を組み上げる。
 彼女の周囲に魔力が集い、嵐の壁すら壊さん程の暴風に。思わず飛ばされそうになったすきゅりんはその場の岩にしがみついた。

「な、何っ!?何!?!?何する気なのあんたっ!?!?」
「安心して、貴方にとって大事な方をお呼びするだけだから♪」
「えっ!?えっ!?」
「さあ、"骸の海・強欲の海を越え、愛の海にて永遠の未来を"!!どうぞおいでくださいませ――【挽歌・果てなき航路(ムーンダスト・エンドレスハネムーン)】!!!」

 暴風がドゥルールの背後に集い、海賊船の姿を形作る……その中心にいる人物を見てすきゅりんは信じられないような表情をした。

「かっ、かっ、かかっ、かっ、かっ、カルロス様ぁ――――――――――ッ!!!!?」

 そう、その海賊船に乗っていたのは紛れもなく羅針盤戦争にて猟兵たちに討伐されたハズのカルロス・グリードその人であったのだ。
 猟兵たちと死闘を繰り広げ、最も苦戦を敷いたと白騎士の鎧を身にまとった姿をしている。
 しかもその隣にはその妻にして七大海嘯が一人『桜花』メロディア・グリードの姿がしかも525人分!(?)
 流石に海賊船一隻には入り切らない人数が故にサメくんの背に乗って頂くことになったようです。
 羅針盤戦争後に編み出したユーベルコード【挽歌・果てなき航路】――それはオブリビオン・フォーミュラの魂をも繋ぎ止め死霊として顕現させる究極の秘術である。

「待って待って待って待っておかしいでしょ猟兵がカルロス様とメロディア様を従えるなんてできるワケないでしょォ!?!?」
「私が従えているんじゃないわ、私が彼らに傅いているのよ?」
「その割には弱っちそうじゃないのよ!!!!!カルロス様もメロディア様ももっともっとも―――――――――っと強いんだからぁ!!!」
「まあ確かに、個々の戦闘力は私と同等だけど……夫婦愛による底力は生前以上よ?」
『何か勘違いをしていませんか?あくまでグリモアを得て大天使の肉を探してもらう為、魂だけとなっても私と交わした誓いは果たしてもらわなければならないだけですから。あくまで利害関係の継続に他なりません』

 と言っているメロディア・グリード(×525)、言っておきながら頬が赤い。間違いなくツンデレって奴の反応である。
 実際カルロスがそっとそう言うメロディアに向けて視線を向けたらますます赤くなって縮こまって背中に隠れた。完全に惚れてる女の反応ですね。

『そういう顔はやめてください』
『姫君がそう言うのならばこの一時はやめておくとしよう。後でな』
『そういうことではなくて……』
「はわわわわわわわわわあわあわわわ……!!」

 甘っっっっっっっっっっっっっっ々である。
 実にごちそうさまですと言わんばかりの甘々っぷりを見せつけてくれるもんだからすきゅりん思わず顔を手で覆ってチラ見不可避状態と化した。
 そしてそんなすきゅりんにカルロスが目を向けた。

『すきゅりん……で、あったか?汝ら、我がコンキスタドールたちの活躍は魂のみとなった後もこの目で焼き付けさせてもらった』
「はひぃっ!?」
『誇り高き海賊として一矢報いようとするは見上げた根性……魂のみとなれど我らの航路に終わりは無い、ついてくる覚悟があるならば再び我がコンキスタドールの傘下へと入ることを許可しよう』
「はわっ、は、はわわわっ、か、カルロス様……っ!!!」

 まさか一番上の上司にそんな言葉をかけてもらえるなんて夢のようだとすきゅりんは感動のあまり涙でちょちょ切れる!
 ひっそりとドゥルールがメロディアの魂を一人ずつ自身とサメに、残りは全てカルロスに憑依させ、魔力を高めた上で催眠術を言葉に絡めているなんてことは露知らず。

「カルロス様ぁ……あたし、あたし、そんな身に余るお言葉もらえてすご、すごっ、すごく、光栄でっ、幸せでずぅぅぅぅぅ……!!!」

 猟書家となった身ではあるが、それでも魂はコンキスタドールとして王と共に有り。
 海賊としての在り方を認めてもらえるなんて、これ程幸福なことはあるだろうか、感動のあまりすきゅりんは泣き出した。

「ふふ、よかったわねすきゅりんちゃん♪」
「ふええ、嬉しいよぉ……!!!」

 感動で咽び泣くすきゅりんをそっと慰めてあげるドゥルールなのでした。
 もしすきゅりんが骸の海に還る日がきたら、その時はきっと再び魂となっても尚航海を続けるカルロスの下でコンキスタドールとして戦う道を選ぶのだろう。
 それはきっと彼女にとって何よりの幸せの形になるに違いない。その時が訪れるのをドゥルールは楽しみに待っていようと、そう思った。
 そうなった時にまたたっぷり一緒に楽しいことをすれば良いのだから、何も焦ることはないのだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

シャロン・シープホーン
なんか随分とひどい目に遭っているみたいだね。

でも、まだまだ足りないよね。
前にトラウマになるくらいにボコボコにされたらしいけど、性懲りもなくこんなことをしているんだから。
もう二度の骸の海から蘇りたくない、って思うくらいになってもらわなくちゃ!

よーし、メリー君!
友達を呼んで、ボコボコのボコボコにしちゃえー!

<シャロン殿の命とあらば、ゆくでござるよ我が同胞よ!>

【すーぱースタンピード】を発動!
超次元から幾多の羊型スーパーロボットを召喚!
ダッシュで突撃を仕掛け、まずは体当たりで何回も吹き飛ばし!
敵を倒したら、その上を走って何回も踏みつけ!
最後には伸ばした角で天高く放り上げ、全方位から串刺しでござる!



●疾風怒涛のすーぱー羊
 感動で泣き続けていたすきゅりん、ようやく落ち着いたようでずびーっと鼻をすする。

「よし……よォ―――――し!!!体はめちゃくちゃ疲れたけどめっちゃ元気出た!!!!頑張って骸の月を成功させてカルロス様への手土産にしてやるんだからぁー!!!」

 と、気合を入れたは良いがやはりこれまでのダメージはキツいようでふらついてしまう。

「うぐっ……負けるなあたし……!!まだ猟兵きそうだからここが踏ん張りどころ……ぐぬぬぬっ」

 よっこいせととっておきの魚雷をスタンバイして迎え撃つ準備は万全だ。

「なんか随分とひどい目に遭っているみたいだけど……見た感じ、まだまだ足りないよね」

 その言葉と共に、嵐の中からサメに乗ってやってきたのはシャロン・シープホーン(シープ・ジョッキー・f33470)と彼女の相棒、羊型スーパーロボットのメリー君。
 サメに乗った羊スーパーロボットとキマイラ少女、中々の絵面である。

「出てきて早々鬼畜なこと言う猟兵ッ!?」
「ええ?失礼だなあ、ボクは見たままの感想を言ってるだけだよ。前にトラウマになるくらいにボコボコにされたらしいけど、性懲りもなくこんなことをしているんだから」
「トラウマになったからこそ絶許の気概で殴りにいくんじゃないの!!あんだけボッコボコにしてきたんだからボッコボコにされるぐらいの覚悟ぐらいあるでしょうがあんたらァ!!!」
「やれやれ……もう二度と骸の海から蘇りたくない!って思うくらいになってもらわなくちゃ!」
「あんな想いはしたくないからもうボコボコにされたくない!!絶対にここでぶっ倒してやるんだから!」

 言うが否やすきゅりんは早速雷撃を放ち牽制!
 シャロンとメリー君は顔を見合わせて頷き、サメに感謝を告げてから飛び降りた。
 飛び降りたことによる重力補正とそれからなる加速を活用して雷撃を回避、島の地面に着地すると同時にメリー君はいつでも突進できるように体勢を整え、シャロンはその隣に立つ。

「よーし、メリー君!友達を呼んでボコボコのボコボコにしちゃえー!」
『シャロン殿の命とあらば!ゆくでござるよ我が同胞よ!』

 メリー君のめ~っとした羊の雄叫びが彼の友にして同胞、幾多もの羊型スーパーロボットを一気に呼び寄せる!
 もふっとした毛並みに可愛らしい顔だからとて侮ることなかれ、彼らはこんな見た目でもスーパーロボットである。
 そう、この可愛いすーぱー羊足は陸海空もなんのその、オブリビオンをも踏みつけスーパー羊角は例えオブリビオンが硬い装甲を持っていても貫く鋭さを持っているのだ!
 それらが一気に怒涛の勢いで雪崩込めば例えオブリビオン・フォーミュラでもひとたまりもないだろう!
 これぞユーベルコード【すーぱースタンピード】だッ!!

「なっ何こいつら!?めっちゃ可愛いけど……めっちゃ可愛いけど嫌な予感するッ!!」
『さあ参るでござるよ!!シャロン殿、よろしくお頼み申す!』
「よーし!みんな、いっけ――――――――っ!!!」

 シャロンの号令で羊型スーパーロボットはメリー君と共に一斉突撃!まさに怒涛の羊ウェーブ!
 雷撃を交わしながらも真っ直ぐに最短で最速の接近から――思い切り体当たりッ!!

「あいたぁ――――――っ!?」

 言動に反しすきゅりんは体力的には最早ボロボロのボロボロ、羊の猛突進を回避できるワケがなくふっとばされる!
 さらに他の羊がまるでバレーボールでレシーブとパスを繰り返すかの如く体当たり連鎖を繰り返す!
 最後の羊の体当たりを喰らったすきゅりんは地面にべふ、と声をあげて叩きつけられた。

「……ま、まって……これ、オーバーキルって、やつ、じゃぁあああああああああああああああああああああッ!?!?!?」

 顔を上げた途端再び目の前には怒涛のすーぱー羊ウェーブ!涙目になるも体が全く動かず容赦なく踏みつけられてしまった!
 最早完全に戦闘不能だが、シャロンの言った通りボコボコのボコボコにするまでメリー君たちすーぱー羊は止まらない。
 最後に完全に魂が抜けたようにきゅぅ、と音を上げているすきゅりんを伸ばした角で高く放り上げ、全方位から百舌の早贄の如く突き刺してフィニッシュ!

「………………ひつじ、こわい……」

 哀れすきゅりん、猟兵だけでなくひつじもトラウマになってしまった様子で骸の海に還っていった。

「これでもう悪さしなくなってくれるといいんだけどね」
『そうでござるなあ……』

●エピローグ
 すきゅりんが倒されて嵐の壁が消えたことにより、島と島を隔てるものはなくなった。
 島のすぐ近くには猟兵たちの乗ってきた鉄甲船。
 海からサメに乗った鮫魔法少女たちが。そして島からは嵐が消えたことにより再び外に出られるようになった島の住民たちが、猟兵たちの元へと駆け寄っていく。
 島の住民たちのうち何人かの男女が鮫魔法少女たちの元へ駆け寄り、無事を喜びあう。鮫魔法少女の中には涙も流している様子も見受けられた。

「ありがとう猟兵さんたち!実はここ、私たちの住んでる島だったの。
 通ってる鮫魔法学校があるのがすぐ近くなんだけど別の島で、いつもここから船で通ってるんだ。そしたら嵐の壁に閉じ込められて……」
「娘たちのことも私どものことも助けて頂いて、本当にありがとうございました……!このご恩は決して忘れません!」
「本当にありがとう!私たち、猟兵さんみたいに強い鮫魔法少女になる為に頑張ってもっと鮫魔法の勉強するよ!」

 猟兵たちは告げるだろう。助けられたのはこちらもだ、と。
 鮫魔法少女たちのサメがいなければこの島を救う為に嵐の壁を乗り越えることすらできなかったのだから。
 きっとこの少女たちはこの経験を糧に、これからも島の平和を護る正義の鮫魔法少女まじかる☆じょーんずで在り続けることだろう。
 彼女たちの将来が明るいことを願いながら、猟兵たちはグリモアベースに帰投するのであった。

 めでたし、めでたし。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年05月24日
宿敵 『すきゅりん』 を撃破!


挿絵イラスト