パスト君の偉大なる世界征服計画!?
●戦慄の地獄レジャー
キマイラフューチャー。そこは毎日が日曜日という、他の世界の住人からすれば、ある意味では夢のような場所である。
生活に必要なものは、とりあえずその辺の壁を叩けば出る。だから、この世界の住人であるキマイラ達は、常に新しい楽しみを求めることに余念がない。新しいレジャー施設が作られれば、お試しとばかりに我先と住人達が押し掛ける。そんなハジけた世界だったはずなのだが……その日に限って、新たにオープンしたレジャー施設の中では、何やら不穏な雰囲気が。
「お、おい! これ、何かの冗談だよな!?」
「冗談? 残念だったな! こいつは全部現実さ! ……ってことで、とりあえず麻酔なし改造手術いっちゃう?」
手術台に縛りつけられたキマイラに、黒髪のキマイラ少年が電動式回転ノコギリを持って迫る! 麻酔無しで手術など狂気の沙汰だが、少年の目は全く笑っておらず。
「や、やめてくれ! 俺はロボットなんかになりたくない!」
「抵抗は無駄だよ。君達のような凡人の脳みそに価値はないからね。代わりに、この僕が開発した『電脳』を埋め込んであげようというのだから、光栄に思いたまえ」
その隣では、眼鏡をかけたキマイラが、別のキマイラの脳みそを引っこ抜いて、機械に置き換えるという改造手術を施そうとしていた。
「へぇ……あの二人、なかなか面白いこと考えるわね。それじゃ、私はちょっと趣向を変えて、強制悪堕ち洗脳プレイに挑戦よ♪」
そんな中、今度はパンサーの耳を生やしたキマイラの少女が、やはり捕らえた別のキマイラに、なにやら電極やVRマシンなどを取り付けて行き。
「アハハハ! 幻覚、電気ショック、それに触手攻めのオマケつきよ! たっぷり味わって悪い子になってね♪」
「いやぁぁぁっ! 誰か助けてぇぇぇぇっ!!」
肉体より先に精神を崩壊させようと、情け容赦ない拷問プレイで攻め立てる。そして、その様子を遠巻きに眺めているのは、もはや子どもと言っても差し支えないくらいの年齢の、ドラゴンに跨った少年だった。
(「ふっふっふ……いいぞ、いいぞ! この調子で俺様の怪人軍団を作りまくれば、この俺様が世界に頂点に立つ日も近いってやつだぜぇ!」)
悪の組織シャドウパラダイス。首魁である猟書家、シャドウキマイラが倒された後も、その陰謀は続いていたのである。
●お仕置きの依頼です
「猟書家を倒しても、その意思を継ぐやつが現れるとか……やっぱり、大元からバッサリ絶たないと、こういうのはダメなのかもね~」
もっとも、愚痴を言っていても始まらない。今、目の前で起こりそうな事件があるのなら、まずはそれを解決しようと、パトリシア・パープル(スカンクガール・f03038)は猟兵達に次なる事件の詳細を語る。
「事件の起こる世界はキマフュー、場所はシャドパラ……え~っと、シャドウパラダイスっていうレジャー施設ね。そこに誘い込んだキマイラ達を、悪の怪人に改造しようとしてるってわけ」
敵の尖兵は影法師怪人といって、キマイラに擬態する能力を持っている。今回の連中は元から悪いキマイラのオブリビオンだったことも相俟って、その擬態能力は完璧。騙されて施設に連れ込まれた本物のキマイラ達は、色々と過激でヤバい方法で怪人に改造されようとしているのだ。
「改造の方法? 麻酔なしで身体を切断するとか、脳みそだけ引っこ抜いてロボットにするとか、後はちょっとイケない漫画なんかにある、悪堕ち洗脳を実際にやっちゃうとか? ぶっちゃけ、どれもヤバ過ぎ……っていうか、改造に耐えられなかった場合、普通に死ぬんじゃない、これ?」
一刻も早く助け出さねば、キマイラ達の命が危ない。まずは現場に乗り込んで影法師怪人達を撃破し、捕まっている者達を救出するのが先だろう。
「影法師怪人が全部倒されれば、そいつら操ってたボスも出てくるっしょ。なんか、ミニサイズのドラゴンに乗った悪ガキで、怪人増やして世界征服狙ってるみたいよ」
その名はパスト・フォーサイス・おん・ざ・どらごん。キマイラフューチャーで戦争が起こる以前から確認されていた、パスト・フォーサイスという少年のオブリビオンが、何故かドラゴンテイマーをリスペクトして小型のドラゴンに騎乗したものだ。
彼の目的は世界征服。今は猟書家の意思を継ぐ者として動いているが、いずれは自らオブリビオン・フォーミュラになってやろうと、本気で思っているらしいので頭が痛い。
「これ以上、悪ガキを調子に乗らせて、キマフューで死人が出るのも気分悪いしね。一発、キツ~イお仕置き食らわせれば、しばらくは大人しくしてると思うけど」
子どもの下らない悪戯で、人が死ぬなど言語道断。物事には限度というものがあるということを、この悪ガキにも教えてやって欲しい。
そう言って、パトリシアは猟兵達を、キマイラフューチャーにあるシャドウパラダイスへと転送した。
雷紋寺音弥
こんにちは、マスターの雷紋寺音弥です。
このシナリオは猟書家の幹部シナリオのため、2章で完結する仕様です。
影法師怪人の魔の手からキマイラ達を守り、猟書家の意思を継ぐオブリビオンの目論見を阻止してください。
●第一章
影法師怪人『カゲキマイラーズ』との集団戦になります。
こちらが転送された時点でキマイラ達を無理やり改造しようとしているので、速攻で割り込んで、キマイラ達を救出してください。
彼らの姿はキマイラそのものですが、猟兵であれば何もしなくとも見分けは付きます。
●第二章
猟書家幹部の意思を継ぐ『パスト・フォーサイス・おん・ざ・どらごん』との戦いになります。
第一章の敵よりは強いですが、知能も悪ガキのそれに準拠しているため、戦いになると力押しな戦法が目立ちます。
こちらがキマイラ達の応援をもらえれば、思わぬドジを踏ませて自滅させられるかもしれません。
●キマイラ達
第一章の開始時点で、怪人に改造される寸前です。
彼らを救出し、応援してもらうと、全章を通してプレイングボーナスが得られます。
第1章 集団戦
『カゲキマイラーズ』
|
POW : 狼少年「今日も過激なチャレンジを配信するぜ!
自身の【スマホ画面】が輝く間、【迷惑行為や過激な行為による攻撃】の攻撃回数が9倍になる。ただし、味方を1回も攻撃しないと寿命が減る。
SPD : 眼鏡狐「この僕を論破できると思っているのかい?
対象への質問と共に、【自身のスマホ】から【相手が負けを認めるまで消えない炎の怪物】を召喚する。満足な答えを得るまで、相手が負けを認めるまで消えない炎の怪物は対象を【根も葉もない誹謗中傷や魂を焼く炎】で攻撃する。
WIZ : パンサー娘「今から私のイケない姿を配信するね❤
【自分のイケない姿を記録した動画】を披露した指定の全対象に【この動画配信者の配下になりたいという】感情を与える。対象の心を強く震わせる程、効果時間は伸びる。
イラスト:さいばし
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
|
種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
クライド・エント
「配信者が洗脳とか炎上案件だろ…しかも結構可愛い娘が相手とかもったいねえなあ」
櫻井・優(f29623)と
【WIZ】
いくら配信者でも洗脳プレイなんてドン引きされるだけだぜ、そんなことより俺と遊ぼうや!って感じで【切り込み】と【武器受け】で攻め立ててくぜ
って何だ?スマホなんか取り出して…(そのまま投げ渡されたのを咄嗟に受け取り)動画…?
おいおいそんなとこまで見せて良いのかよ…(思わずガン見)
そのまま画面を食い入るように見て夢中になり、近づいていってしまって何でも言うことを聞きたくなってしまう…
って俺は何を!?あぶねーあぶねー、ってことで悪いけどこれで決めるぜ!(正気に戻った後に優と攻撃を合わせて)
櫻井・優
「改造とか洗脳…えげつないこと考えるもんですね」
【WIZ】
クライド・エント(f02121)と一緒
(クライドさんは女性相手だと油断しがちだからなあ)
「軽口叩いてないでさっさと仕掛けますよ!」
相方を窘めつつ、戦闘に移ります!
【先制攻撃】で牽制、その後はタイミングを合わせて攻撃してく
ただ途中、相手が取り出したスマホを受け取った相方の様子がおかしい…
「クライドさん?大丈夫ですか!」
慌てているとこっちにもスマホの画面を見せて、その内容にどぎまぎしてしまいながらもつい見てしまい夢中になる…が、洗脳されるギリギリで相手を攻撃する【覚悟】を決めて【咄嗟の一撃】で反撃した後、正気に戻った相方と合わせて決めます!
●魅惑の画像?
何も知らないキマイラ達を騙して連れ込み、果ては過激な方法で怪人に改造。
どう考えても、許せる所業ではないのは明白だった。悪の組織のやることは、どこの世界でも変わりがないと、櫻井・優(人間のヴィジランテ・f29623)は思わず溜息を吐いたものの。
「改造とか洗脳……。えげつないこと考えるもんですね」
「配信者が洗脳とか炎上案件だろ……。しかも、結構可愛い娘が相手とか、もったいねえなあ」
一方でクライド・エント(だらしない海賊・f02121)は、余裕で軽口を叩いている。まあ、確かに見た目はそこそこイケてるのかもしれないが……そんな調子で、パンサー娘の誘惑攻撃に引っかかっても知らないぞ!
(「クライドさんは、女性相手だと油断しがちだからなあ」)
盛大にフラグを踏み抜いているクライドを横目に、優は不安で仕方がなかった。調子に乗って、こちらが洗脳されてしまい、ミイラ取りがミイラになっては洒落にならないのだ。
「軽口叩いてないで、さっさと仕掛けますよ!」
とりあえず、クライドを叱咤する形でパンサー娘に攻撃開始だ。捕まっているキマイラも心配だが、まずは敵を排除しないことには、どうにもならない。
「あら? また、新しいお客さんが来てくれたのかしら?」
二人に気づいたパンサー娘が、余裕の表情で不敵な笑みを浮かべて言った。状況は2対1。確実に彼女の方が不利なのだが、何か秘策があるのだろうか。
「いくら配信者でも、洗脳プレイなんてドン引きされるだけだぜ、そんなことより俺と遊ぼうや!」
「遊ぶ? いいわよ、楽しそうだし♪」
獣由来の軽い身のこなしで、パンサー娘は軽々とクライドの攻撃を避ける。同時に、懐からスマートフォンを取り出すと、それをクライドに向かって放り投げ。
「って何だ? スマホなんか取り出して……」
ぶつけるというより、文字通り放ると言った方が正しい投げ方だったからだろう。
条件反射的に、クライドは投げられたスマートフォンを受け取ってしまった。そして、画面をよくよく見ると……次の瞬間、彼の視界に飛び込んで来たのは、パンサー娘のあられもない格好を記録した動画だった。
(「おいおい、そんなとこまで見せて良いのかよ……」)
見えそうで見えないギリギリのラインを攻めつつ、どう考えてもアウトなセクシー動画に、クライドは思わず釘付けになってしまった。
1枚、また1枚と、パンサー娘の服が脱げて行く度に、その先を見たいという衝動に駆られてしまう。同時に、もう何もかもどうでもよくなって、パンサー娘の言うことであれば、なんでも聞いてしまいたい気分になって来た。
「クライドさん? 大丈夫ですか!」
異変に気付き、優が声を掛けるも、クライドの頭の中は既にパンサー娘のイケない動画のことでいっぱいだ。
「残念でした。その人は、もう私の虜よ。……ってことで、あなたも私の虜にしてあげるわね」
そう、パンサー娘が告げた途端、クライドが焦点の定まらない瞳のまま、スマートフォンの画面を優に向ける。
「ちょっ……! な、なんですか、この動画は!?」
そこに映っていたのは、動画のクライマックスシーンだった。画面に映っているパンサー娘は、もはや完全に全裸である。一応、見えたらヤバい部分は手で隠しているようだが……こんなもの、普通に公開した場合、一発でアカウント削除間違いなしのNG動画だ!
(「くっ……! このままでは、完全に洗脳されてしまう!!」)
本当は、続きが見たくて仕方がなかったが、優は心を鬼にして耐えきった。
あの動画を視界に入れたが最後、先に心を奪われてしまう。ならば、動画を見なければいい。元凶たるスマートフォンを敵が持っている場合は難しいが、しかし腑抜け状態のクライドが持っているのであれば、まだ勝機はある。
「……てぇい!!」
画面を見ないよう顔を背けながらも、優はクライドの持っているスマートフォンを蹴り上げた。そのまま床に転がったスマートフォンを、追い打ちで踏みつて破壊する。
「……って俺は何を!? あぶねーあぶねー」
毒電波が遮断されたことで、クライドもようやく正気に戻った。こうなれば、もうこちらのものだ。次に何か変なことをされる前に、速攻で反撃を決めてやろう。
「残念でしたね。これでもう、あのいかがわしい動画は流せませんよ」
「……ってことで、悪いけどこれで決めるぜ!」
二人同時のタイミングで、パンサー娘に向かって振り下ろされる長剣の一撃。動物の直感で避けようとするパンサー娘だったが、この状況では逃げ場などなく。
「げぇっ! マ、マジで!?」
真正面から刃を振り下ろされ、彼女の姿は呆気なく消滅した。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
フレミア・レイブラッド
あら?見た目可愛らしい子もいるのね♪(パンサー娘を眺めて)
主にパンサー娘相手に立ち回り。
魔力弾【高速詠唱、誘導弾】で電気ショック機械や触手を吹き飛ばし、【念動力】で被害者を引き寄せて保護。
パンサー娘が配信しようとしたら「今時その程度の過激さじゃダメよ」と(斜め上の)ダメ出し
【ブラッディ・フォール】で「エロエロアザラク? エッサイム?」の「『パパ活邪神教団・支部長』安藤・美咲』」の服装・髪型へ変化。
【偶然から発展する愛もあるらしいけど…】でパンサー娘に淫紋を付与し、フレミアや残り二名等も巻き込んだ過激なラッキースケベが頻発。
とてもイケない動画になりそうだけど…撮影前に昇天させてあげるわ♪
●危ない生配信
嫌がる相手を強引に、過激な方法で改造せんとする悪の集団。
その手法だけ聞けば、どれほど悪辣な集団かと思うのが普通だろう。しかし、現場に急行したフレミア・レイブラッド(幼艶で気まぐれな吸血姫・f14467)は、敵の姿があまりに普通のキマイラ過ぎて、怒りよりも別の感情が湧いてしまった。
(「あら? 見た目可愛らしい子もいるのね♪」)
主に、パンサー娘に対する感想である。確かに、彼らは姿だけならその辺にいるキマイラ達と大差はない。もっとも、その内面は目的のためなら手段を選ばない、過激で危ない迷惑動画配信者なのだが。
「ほ~ら、もっと可愛い声で鳴くといいわ。あなたが悪堕ちして行くところ、全世界に生配信してあげるから♪」
「いやぁっ! 誰か助け……ぁぁぁぁっ!!」
底意地の悪そうな笑みを浮かべながら、パンサー娘は捕らえたキマイラの少女を電流と、触手メカ、そしてVRによる幻覚攻撃で虐めまくっていた。それだけでなく、あられもない格好にされて悶える様を配信するとか、もうこの時点でBAN対象確実である。
とりあえず、まずは捕まっているキマイラの少女を助け出さねば、精神を破壊されて洗脳されてしまうだろう。
「悪いけど、それ以上は好きにさせないわよ」
悪趣味な洗脳機械目掛け、フレミアは手始めに魔力弾をブッ放した。かなり強引な救出方法だが、状況が切迫しているので致し方なし。
「きゃぁっ! ちょっと、なんなのよ!?」
自慢のマシンが吹っ飛んで、パンサー娘が思わず叫んだ。まさか、マシンが暴走して被験者を殺してしまったのか。一瞬、そんなことを考えたようだが、爆風の晴れた先で捕まえたキマイラをフレミアが抱えているのを見て、何が起こったのかを理解したようだ。
「あなた、邪魔する気? だったら、ちょっと痛い目に遭ってもらわないといけないわね」
先程までの楽しげな表情はどこへやら。明確な敵意を剥き出しにし、パンサー娘はスマホの動画をフレミアに向ける。
そこに映し出されていたのは、パンサー娘のあんなことや、こんなことを記録した過激な映像。これを視聴させることで、対象の精神に何らかの揺さぶりをかけ、それで相手の心を意のままに操るというのが彼女の得意技だ。
さすがは、洗脳を担当する役回りだけはある。しかし、彼女の最大の誤算は、フレミアがそんな動画程度では全く揺るがない程に、色々な意味でヤバ過ぎる戦いの経験を持っていたということだろう。
「な~んだ、過激な動画って聞いていたけれど、その程度なのね。今時、その程度の過激さじゃダメよ」
なんと、ここにきてまさかのダメだしだ。では、真に過激な動画とは何なのか。その問いがパンサー娘の口から発せられるよりも早く、フレミアの姿がボディラインを強調した、無駄にセクシーな戦闘服へと変化する。
「骸の海で眠るその異形、その能力……我が肉体にてその力を顕現せよ!」
それは、彼女の記憶より導きだした強敵の残滓。かつて、己が戦った者の力を行使できるという、戦えば戦う程に強くなる禁断の技。
「へぇ、それがあなたの本当の姿? だったら、こっちも遠慮なく……?」
洗脳が通用しないなら実力行使と言わんばかりに身構えるパンサー娘だったが、それよりも先にフレミアが動いた。擦れ違い様に、彼女はパンサー娘の腹に、邪神の紋章を刻み込む。一度でも付与されてしまったが最後、この世の因果律さえも歪め、あらゆる事象がエロに変換されるという危険な紋章を。
「なにこれ? 別に食らっても、大したことな……って、きゃぁっ! なんか、機械が暴走してる!?」
痛みも苦痛も感じなかったことで油断していたパンサー娘に、早くもトラブルが発生した。先程、フレミアが爆破した洗脳マシン。中途半端に破壊されたそれが、暴走を始めてパンサー娘に襲い掛かったのだ。
「うわぁっ! なんだこりゃぁっ!?」
「くっ……! な、なんで僕まで巻き込まれて……!?」
暴走するマシンは止まることを知らず、ついにはメカ触手で狼少年や狐少年まで巻き込んだ。触手に絡め取られたことで身動きが取れず、おまけに物凄く恥ずかしい格好で。
「ちょっと、どこ触ってるのよ! 早く離れなさいって!!」
「そ、そんなこと言われても、触手が……く、苦し……い……」
触手で縛られた狼少年の顔面は、何故かパンサー娘の胸元に固定されていた。完全に、胸を顔に埋めている体勢になっている。傍から見れば羨ましいが、実際は満足に呼吸もできないため、これはこれで互いに危ない。
「うぐぐ……。そ、その大きな尻を、早く僕の顔から退かしたまえ!」
「え……? きゃぁっ! そっちこそ、どこに顔をくっつけてるのよ!!」
狐少年に至っては、顔面がパンサー娘の尻の下。しかも、都合良く股間に挟まれる体勢になっており、どう見ても二人でイケないことをしているようにしか見えない!
「あらあら、これを撮影したら、とってもイケない動画になりそうね」
もはや勝負あったと、フレミアは余裕の表情で笑みを浮かべた。
このまま放置しても構わなかったが、それでも相手はオブリビオン。最後はマシンの電流発生装置を暴走させることで、3人纏めて昇天だ。
「「「ぎょぇぇぇぇっ!!!」」」
恥ずかしい格好のまま全身に高圧電流を流されて、最後はマシン諸共、盛大に爆死するカゲキマイラーズ達。
ちょっとエッチで過激な動画は、確かにフォロワー数を稼ぎ易い。しかし、それだけに頼り過ぎ、己を磨くことを忘れてしまっては、単なる一発屋で終了だ。
人気配信者の道は、かくも険しきものなのである。安易にエロコンテンツに手を出したことで、フレミアのような百戦錬磨の相手を呼び寄せてしまったことが、パンサー娘の敗因だった。
大成功
🔵🔵🔵
ティエル・ティエリエル
こらー! キマイラさん達をいじめるなー!
ばひゅーんと割り込んで改造しようとしてるのを邪魔するよ!
パンサー娘達が動画を配信しようとしたら、そうはさせないよ!
あの手に持ってるスマホで配信するつもりなんだよね?それじゃあ、スマホもまとめて【妖精姫のタライ罠】でタライにしちゃえー♪
改造道具なんかもまとめてタライにしたらがつんがつんとパンサー娘達の頭の上に落としていくよ☆
※アドリブや他の方との連携も大歓迎です
●晴れ時々タライ
猟兵達の活躍で、次々と救出されて行くキマイラ達。
だが、それでも未だに捕まっている者は数多い。というか、同じ顔したカゲキマイラーズがたくさんいるので、同じ目に遭わされているキマイラ達もたくさんいるのだ。
「ん~、随分頑張るわね。だったら、ここから先は特別に、スペシャル過激コース行っちゃう?」
先程から同族をコテンパンに倒されながらも、新たなパンサー娘が犠牲者への攻めを強化しようと機械のスイッチに手を伸ばした。
スペシャル過激コース。電気と触手と幻覚で苦しめられているのに、この先にまだスペシャルがあるというのか。
これは、さすがに見逃せない。精神崩壊からの悪堕ちコンボを防ぐため、ティエル・ティエリエル(おてんば妖精姫・f01244)は我が身も顧みず割り込んだ。
「こらー! キマイラさん達をいじめるなー!」
「え……? あ、ちょっと! 勝手に装置を止めるんじゃないわよ!」
マシンの停止ボタンを押された……というより、全身で踏み抜かれたことで、パンサー娘もティエルの存在に気付いたようだ。こういう時、小柄なフェアリーは敵に察知され難いので便利である。
「誰かと思えば、とんなちんちくりんじゃないの。お返しに、あなたも洗脳して私の虜にしてあげるわ」
スマホを取り出し、パンサー娘がティエルに迫る。精神攻撃の類は、彼女の素早さを以てしても回避が難しいので、相性は最悪かと思われたが。
「そうはさせないよ! みんなずっこけちゃえー♪」
一度、ティエルが軽く指を鳴らせば、パンサー娘の持っていたスマホが一瞬にして消えた。それだけでなく、キマイラを捕まえていた洗脳マシンさえも、綺麗サッパリ消えていた。
「えぇっ!? なんてインチキ!?」
これには、さすがのパンサー娘もビックリだった。なにしろ、一瞬にして武器を奪われ、おまけにマシンも消されてしまったのだから。
「ちょっと! 私のスマホ、返しなさいよ!」
「返す? うん、いいよ。ついでに、あの変な機械も返してあげるね」
ただし、形状は元通りとは限らないが。それだけ言って、ティエルが上を指差せば、そこにはなんと、大量の金タライが集まっており。
「げぇっ!? な、なにこれ、いつの間に……ぎゃぁぁぁぁっ!!」
哀れ、降り注ぐタライの雨の下敷きになって、パンサー娘は完膚無きまでに押し潰された。
「やった~! 大勝利~!!」
タライの山の上に乗って、ティエルが堂々のVサイン。武器もマシンも全てタライに変えられてしまった時点で、パンサー娘には万に一つの勝機もなかったのである。
大成功
🔵🔵🔵
ビビ・クロンプトン
嫌がる人たち(キマイラだけど)を無理やり改造したり洗脳したりするなんて、許せない
私が絶対に、くいとめてみせる…
…なんだか、不思議と他人事に思えないし(本人もサイボーグに無理やり改造された経歴があるが、ショックで記憶が消えている)
まずは特注ブラスターで敵の持っている機械を撃ち抜くよ
そんな機械、存在しちゃいけないから…
…逃げて、キマイラさん
私は彼らを…カゲキマイラーズを倒しにきた…そう、正義の味方
ここは私に任せて、行って、キマイラさん
邪魔をするな、許さないって?
ふざけないで
許さないのはこっち
あなたは、一瞬で焼き尽くす
この、シンクノダンガンで
…サヨウナラ
●身を以て炎上せよ!
嫌がる相手を強引に捕まえ、世にもおぞましい方法で改造する。その、悪魔とも思える所業に対し、ビビ・クロンプトン(感情希薄なサイボーグ・f06666)は怒りを隠しきれなかった。
(「嫌がる人たちを無理やり改造したり。洗脳したりするなんて、許せない。私が絶対に、くいとめてみせる……」)
まあ、実際は人ではなく、キマイラなのだが、それはそれ。
ここは夢の未来、キマイラフューチャー。地獄とか拷問とか、そういうのはダークセイヴァーかアポカリプスヘルの悪党どもの領分だろう。
どちらにせよ、このまま見過ごすわけにはいかなかった。相手がどんな存在であれ、望まぬ改造を施そうとする者など、全て粛清されてしかるべき。
「ヒャハハハハ! それじゃあ、まずは両手両足の切断コースだぁ!」
「そして、お次は強そうなキマイラの手足を移植ってね! 強そうなパーツだけで作ったキマイラとか、最強の合成怪人じゃね?」
巨大な回転ノコギリを持った狼少年達が、捕まえたキマイラ達を解体しようと迫っていた。強そうなパーツだけを選んで合体とか、どうにも発想が小学生的な感じがするが……改造される方としては、堪ったものではないだろう。
「うわぁぁぁぁっ! や、やめてくれぇぇぇぇっ!!」
甲高い金属音と共に迫る回転ノコギリ。もはや、一刻の猶予もない。形振り構っていられぬと、ビビは特注ブラスターで、狼少年達の持っている回転ノコギリを撃ち抜いた。
「おわっ!」
「な、なんだ、こりゃ!?」
ノコギリを吹っ飛ばされ、狼少年達は反動で床に転がった。回転するノコギリを撃つなど危険極りないように思われたが、しかしビビの狙いは百発百中。回転する刃部分を熱線で溶かしたので、刃があらぬ方向へ吹っ飛ぶこともなかったのだ。
「……逃げて、キマイラさん」
敵が倒れている隙に、ビビは捕まっていたキマイラ達の拘束を外して解放した。いったい、君は何者だ。そう問われたビビは、しばし考えた後に、こう答えた。
「私は彼らを……カゲキマイラーズを倒しにきた……そう、正義の味方。ここは私に任せて、行って、キマイラさん」
正義の味方。このキマイラフューチャーにおいて、その言葉が意味するのは、即ち猟兵。
「よっしゃ! 猟兵が来てくれたなら、もう大丈夫だな!」
「悪いけど、ここは任せたぜ。あいつら、マジで普通じゃねぇよ……」
くれぐれも油断しないようにと念を押しつつ、危険な施設から逃げ出して行くキマイラ達。彼らが逃げたところで、ようやく狼少年達が起き上がるも、既に改造できそうなキマイラは、一人も残ってはいないわけで。
「くそっ! よくも邪魔しやがったな! 許さねぇ!」
「こうなったら、あいつを先に改造してやる! 今日の動画は、スペシャルバラバラ、リョナタイムだぁっ!!」
それぞれ、物騒な得物を手に襲い掛かってくるものの、その程度では怒れるビビを怯ませることさえ敵わない。
「邪魔をするな、許さないって? ふざけないで。許さないのはこっち」
どれだけ攻撃回数を増やそうと、所詮は単なる迷惑行為。本気で殺す気がない攻撃など、真に殺意を込めた攻撃の前では無力に等しい。
「焼き尽くす……!」
単純な、それでいて威力だけを極限までに上昇させた熱線銃の攻撃が、カゲキマイラーズ達を次々と焼いて行く。それは、まるでビビの内に秘めたる怒りを、そのまま体現したかの如く。
「……サヨウナラ」
「「「うぎゃぁぁぁぁっ! 畜生ぉぉぉぉっ!!」」」
冷たく言い放つビビの前で、燃え尽きて行くカゲキマイラーズ達。
お前達のような、他人に迷惑をかける汚物は消毒だ。そんなに炎上商法でフォロワー数を稼ぎたければ、まずは自分自身が炎上しろ。
かくして、影法師怪人によるキマイラ改造計画は、一人の犠牲者も出さぬままに阻止された。
大成功
🔵🔵🔵
第2章 ボス戦
『パスト・フォーサイス・おん・ざ・どらごん』
|
POW : 全部ブッとばしちまえ!だいうるごす・ふぁいあー!
自身の【跨っている、どらごんの口の中】が輝く間、【ブレス攻撃】の攻撃回数が9倍になる。ただし、味方を1回も攻撃しないと寿命が減る。
SPD : これがフォーミュラの力だ!だいうるごす・ふれあ!
戦場全体に、【必ず先制攻撃となる、どらごんの吐く炎弾】で出来た迷路を作り出す。迷路はかなりの硬度を持ち、出口はひとつしかない。
WIZ : 俺様こそ次のフォーミュラだ!力を貸しやがれぇ!
【前章の敵、またはギミック】が現れ、協力してくれる。それは、自身からレベルの二乗m半径の範囲を移動できる。
イラスト:ハレのちハレタ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「百目鬼・明日多」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●俺様こそ真のフォーミュラーだ!
影法師怪人と化したカゲキマイラーズを駆逐して、なんとかキマイラ達が改造されることだけは阻止できた。
だが、戦いはこれで終わらない。猟書家の意思を継ぎ事件を起こす存在がいる限り、また同じような事件が、何度でも繰り返されてしまうのだから。
やはり、ここは大元を絶たねばならないだろう。そう、猟兵達が考えたところで、現れたのは小型のドラゴンに乗った悪ガキだった。
「げっ! 影法師怪人が全滅してる!? あ~、やっぱ、あんなクソ雑魚ナメクジどもじゃ、大した役にも立たなかったか」
奮闘虚しく倒されたカゲキマイラーズ達のことを鼻で笑い、悪ガキは尊大な態度でふんぞり返り。
「だが、俺様が来たからには、お前達もここまでだぁ! このパスト・フォーサイス様が、お前達を倒してオブリビオンフォーミュラになって、この世界を征服してやるぜ!」
妙に自身だけは満々な、猟兵達への勝利宣言!
こういうのを、身の程知らずというのだろう。ならば、教えてやらねばなるまい。お子様の下らない悪戯タイムは、もう終了だということを。
パスト・フォーサイス・おん・ざ・どらごん。力を弁えぬ悪ガキに、お灸を据える時が来たようだ。
ビビ・クロンプトン
世界征服?…くだらない
そんなことのために、キマイラさんたちを…猟兵たちを、みんなを傷つけさせるわけにはいかない
あなたを倒すよ、パスト
炎の迷路は厄介だね…
けど、私のフューチャーアイで最適な道を演算、分析すれば…こんな迷路、あっという間に抜けられる
後は…敵の攻撃をミライヲミルメで予測しつつ、第六感もフル活用しながら、特注ブラスターの一撃を撃ち込めばいい
いくら攻撃しても無駄だよ
あなたの攻撃は、私には届かない…
私も子供だけれど…あなたの方が、よっぽど幼稚
キマイラさんや、自分の部下すら踏みにじるあなたには、私は絶対負けない
…じゃあ、ね
あなたは、私が今まで戦ってオブリビオンの中で、一番幼稚、だったよ
●さあ、仕置きの時間だ
夢はでっかく、世界征服。男の子なら、一度は憧れたことのあるかもしれない野望だが、しかしそのために人の命を玩具にするのはよろしくない。
「世界征服? ……くだらない。そんなことのために、キマイラさんたちを……猟兵たちを、みんなを傷つけさせるわけにはいかない」
パスト・フォーサイスの大いなる野望を、ビビ・クロンプトン(感情希薄なサイボーグ・f06666)は真正面からバッサリと切り捨てた。
自分のエゴのために誰かを犠牲にすること。それは即ち、悪だ。そして、中でも最も邪悪な悪は、自分が悪だと気が付いていない存在だ。
そういう意味では、パストは間違いなく悪だろう。いくら無邪気な子どもとはいえ、その無邪気さは、今となっては害悪にしかならないのだから。
「あなたを倒すよ、パスト」
それだけ言って、ビビは静かに銃を構えた。しかし、そんな程度で驚くほど、パストは素直な少年ではなかった。
「倒す? マジで言ってんの? だったら、俺様の真の力を見て後悔するなよ!」
自分は最強。自分は絶対。妄言とも取れるパストの言葉には、ただ呆れるばかりだが。
「これがフォーミュラの力だ! だいうるごす・ふれあ!」
ビビの気持ちなどお構いなしに、パストは自分を乗せているドラゴンに炎を吐き出させた。それは瞬く間に周囲へ広がり、生半可な攻撃では破壊不能な、獄炎の迷宮を作り出した。
「ハハハハ! こいつに嵌ったら、そう簡単には外に出られないぜ!」
迷宮の出口が一つしかないことで、パストは既に勝利を確信していた。
このまま、中で延々と迷えば、やがては迷宮を構築する炎の熱気にやられて死亡するはず。やはり、自分は最強だ。次期フォーミュラに相応しいのは自分だと、そんなことを考えているパストだったが。
「……残念。そうはさせないよ」
なんと、パストが予測していたよりも明らかに早いタイミングで、ビビが迷宮を抜けて来たのである。
「げぇっ!? な、なんで、こんなに早く迷路を抜け出せてるんだよ!?」
これには、パストも驚くしかなかった。もっとも、サイボーグのビビからしてみれば、この程度の迷宮を抜けるなど造作もないこと。精密機械レベルの演算能力を駆使すれば、悪ガキの作った迷宮など容易に突破できてしまう。
「く、くそっ! でも、まだ負けたわけじゃねぇ!」
それでも、最後の悪足掻きとばかりにドラゴンの尻を叩いて炎を吐かせるパストだったが、闇雲に火を噴かせたところでビビには全く当たらなかった。
「全て、見通す……!」
放たれた炎を、ビビは軽々と避けて行く。それはまるで、10秒先の未来が本当に見えているかの如く。
「いくら攻撃しても無駄だよ。あなたの攻撃は、私には届かない…」
「な、なんでだよ! もしかして、俺様の攻撃が読まれてる!?」
ここに来て、ようやく理解したパストだったが、時既に遅し。ビビを本気で怒らせてしまったことが、間違いなく彼の敗因だ。
「私も子供だけれど……あなたの方が、よっぽど幼稚。キマイラさんや、自分の部下すら踏みにじるあなたには、私は絶対負けない」
気が付いた時には、パストの眼前にビビが迫っていた。彼女は手にしたブラスターをパストの額に向け、そして情け容赦なく引き金に指を添え。
「うげっ! ちょ、ちょっとタンマ!!」
慌てて休戦を申し込むパストだったが、この状況で待てと言われて待つ方がバカだろう。
「……じゃあ、ね。あなたは、私が今まで戦ってオブリビオンの中で、一番幼稚、だったよ」
無情にも放たれるブラスターの一撃。最大出力で放たれた熱光線は、真正面から悪ガキの顔面を焼き尽くした。
大成功
🔵🔵🔵
フレミア・レイブラッド
やれやれね…悪ガキのレベルは確実に超えてるし…。
容赦なくお仕置きはさせて貰おうかしら
ヒーローショーなノリで周囲のみんなに「みんなの力を貸して!あの悪いヤツを倒すにはみんなの力が必要なの!」等、笑顔で手を振りながら、応援グッズとか適当なガラクタとか出して応援して貰える様にアピールし、【ブラッディ・フォール】で「黒竜を駆る者」の「ドラゴンテイマー」の姿(テイマーの黒衣と剣を装備し、翼が生えた姿)へ変化。
【文明侵略】でグッズやら周囲の無機物やらを全て黒竜に変換。
応援が追加される度に竜を増やしながらずらっと包囲し、容赦なく蹂躙するわ
ドラゴンテイマーに憧れてるんだったわよね?本物の力は如何かしら♪
●本物の強さを見せてやれ!
ドヤ顔で猟兵達の前に登場したものの、速攻でボコボコにされたパスト君。
これで少しは、彼も反省しただろうか? いや、そんなことで反省するくらいなら、最初からこんなバカな真似はしていないはず。
「畜生、やってくれやがったな! こうなったら、俺様も本気を出してやるぜ!」
先程までの戦いは、ほんの小手調べだったと弁明するパスト君。しかし、それが単なる強がりでしかないことは、傍から見ればバレバレである。
「やれやれね……。悪ガキのレベルは確実に超えてるし……容赦なくお仕置きはさせて貰おうかしら」
あまりに身の程知らずなパストの態度に、フレミア・レイブラッド(幼艶で気まぐれな吸血姫・f14467)は大きな溜息を吐いた。
ああ、こいつはバカだ。バカは死ななきゃ直らないというが、しかし死んで骸の海に返せば、当然ながら記憶もリセット! つまり、オブリビオンに限って言えば、バカは『死んでも』直らない。
ならば、せめてここは彼が生きている間に、うんと後悔するほどの仕置きをしてやろう。少しだけ悪い笑みを浮かべつつ、フレミアは直ぐに天真爛漫な笑顔を作り、周りにいるキマイラ達に手を振った。
「みんなの力を貸して! あの悪いヤツを倒すには、みんなの力が必要なの!」
そう叫びながら、無差別に応援グッズをバラ撒いて行く。もう、完全にノリはヒーローショーのそれだ。もっとも、これから先に彼女がやろうとしていることは、むしろ悪の帝王に相応しい所業なのだが。
「ハッ! そんな雑魚どもの応援なんかで、この俺様が倒せるかよ!」
フレミアがキマイラ達の応援を欲していると知って、パストは途端に調子に乗り始めた。恐らく、他人の力を借りねばならないと自ら公言したことで、フレミアを雑魚認定したのだろうが。
「俺様こそ次のフォーミュラだ! 力を貸しやがれぇ!」
そういう自分自身、誰かの力を借りなければ戦えないのが悲しい限り。モブ戦闘員として、大量のカゲキマイラーズ達を召喚したパストだったが、果たしてフレミアの方は、そんな連中よりも遥かに恐ろしいものを呼び出せる存在に変身していた。骸の「海で眠るその異形、その能力……我が肉体にてその力を顕現せよ!」
詠唱と共にフレミアが変身したのは、なんとドラゴンテイマーだったのである。正確には、彼の装備である黒衣と剣、そして竜の翼を生やした姿になっていたのだ。
「げぇっ!? も、もしかして、それってドラゴンテイマー!?」
「あら、さすがに分かるみたいね。だったら……この次に、私が何をするのかも、あなたは気づいているわよね?」
満面の笑みを浮かべ、フレミアがパストに尋ねた。その口元は笑っているが、しかし瞳は決して笑っていないことに、パストは思わず恐怖した。
「な、なにやってんだ! 早く、あの偽物テイマーをやっつけろ!!」
慌てて、カゲキマイラーズ達に命令するパスト君。そもそも、自分自身がテイマーの紛い物であるということは……まあ、突っ込むだけ無駄なのでやめておこう。それに、主にスマホを武器とするカゲキマイラーズ達では、ドラゴンテイマーの能力を持ったフレミアとは、決定的に相性が悪い。
「あ、あれ?」
「おいおい、なんで俺達のスマホが消えて……うわぁぁぁっ! ド、ドラゴンだぁっ!!」
フレミアが軽く指を鳴らせば、それだけでカゲキマイラーズ達のスマホは次々と黒竜になり、持ち主を食らい始めたのだ。
ドラゴンテイマーを前にしたが最後、あらゆる無機物は黒竜を生み出すための素材でしかない。キマイラ達の応援を受け、フレミアはその度に黒竜を増やして行く。気が付けば、パストの周りは黒竜で埋め尽くされており、彼は完全に逃げ場を失っていた。
「あなた、ドラゴンテイマーに憧れてるんだったわよね? 本物の力は如何かしら♪」
「うぅ……うわぁぁぁっ!!!」
ついに、恐怖に耐え切れなくなり、ドラゴンから落下するパスト君。そのまま、盛大に失禁したところで、周囲の黒竜が一斉にブレスを叩き込み、哀れな悪ガキを吹っ飛ばした。
大成功
🔵🔵🔵
ティエル・ティエリエル
ふふーん、ザ・悪ガキって感じだね!ボクがきちんとお仕置きしてあげるよ!
最初に始まるのはお子様レベルの口喧嘩?
口喧嘩でもボクは負けたりしないぞーと「コミュ力」で周りのキマイラさん達も味方につけてやりこめちゃうぞ☆
相手が負けを認めず炎の迷路を出してきても慌てず騒がず、
「気合い」で熱さを我慢しながら「第六感」で一気に迷路を突破しちゃうよ!
迷路を突破したら【ライオンライド】でライオンくんを呼び出してこっちのコンビネーションでアタックだ☆
どうだ!そんなどらごんよりボクのライオンくんの方がすごいんだぞ!
※アドリブや他の方との連携も大歓迎です
●リトル・ウォーズ
キマイラ達を騙して怪人に改造し、その後はなんやかんやで世界を征服する偉大な計画。その全てがのっけから大失敗に終わったことで、パストは物凄く焦っていた。
「お、おかしい! こんなの絶対にインチキだ! きっと、猟兵が何か汚い手を使ったに決まってるんだ!!」
いったい、なにをどう考えれば、そんな結論に辿り着くのか。そもそも、汚い手とは具体的に何なのか、説明できていない時点で負け惜しみである。
「ふふーん、ザ・悪ガキって感じだね! ボクがきちんとお仕置きしてあげるよ!」
「だ、誰だ!?」
突然、上の方から声がしたことで、視線を上に向けるパスト君。しかし、何故か視線の先には誰もいない。いったい、どこに隠れているのかと、更に首をキョロキョロと動かすが。
「卑怯だぞ! 姿を見せろ!」
「卑怯? ボクを見つけられない、君が間抜けなだけなんじゃない?」
再び上から声がした。ハッとした様子で何かに気が付き、パストが頭の上を払うと、そこから飛び立ったのは彼の頭の上に載っていたティエル・ティエリエル(おてんば妖精姫・f01244)だった。
「あ、てめぇ! よくも俺様の頭の上を、土足で踏み荒らしやがったな!」
「そんなの、気づかない方がいけないんだよ。それに、気づいても君みたいな間抜けじゃ、ボクは捕まえられないかもね~♪」
怒るパストの眼前をヒラヒラと飛びながら、ティエルは露骨に挑発的なポーズを取った。
お尻ぺんぺんに、あっかんべー。目の前でそんなことをされれば、短気な悪ガキのこと。早々にブチ切れ、理性を喪失してしまうわけで。
「うるせー! てめぇみたいなクソ雑魚チビに、俺様が負けるわけねーだろ!」
完全に頭に血が昇ったパスト君。顔を真っ赤にして叫びまくるが、悪口ならティエルも負けてはいない。
「クソ雑魚チビ? それって、君のことでしょ。さっき、たくさんのドラゴンにやられて、おしっこ漏らしたのは誰だったかな~♪」
「なっ……!? てめぇ、絶対に許さねぇ! ぶっ殺してやる!!」
猛烈に恥ずかしい記憶を掘り起こされ、もはやパストは我慢の限界だった。まあ、そりゃ失禁したことを女の子に知られた挙句、それをネタに馬鹿にされたのだから、これ以上の羞恥はない!
「もう、謝ったって許さないからな! これがフォーミュラの力だ! だいうるごす・ふれあ!」
ドラゴンの脇腹を足で蹴り飛ばし、強引にブレスを吐き出させるパスト君。広がる炎は瞬く間に周囲を覆い尽くし、焔の迷宮としてティエルを中に閉じ込めてしまった。
「ハハハハ! どうだ! 俺様を馬鹿にするから、こうなるんだぜ!」
このまま迷宮の中で焼け死ねばいい。勝利を確信するパストだったが……果たして、本当にこんな迷宮だけで、ティエルを倒すことができるのかといえば。
「残念だったね! こんな簡単な迷路、あっという間にクリアしちゃったよ♪」
「な、なにぃぃぃっ!!」
迷宮に閉じ込められたはずのティエルは、何故かライオンの背に乗って、颯爽とパストの目の前に現れたではないか!
「どうだ! そんなどらごんより、ボクのライオンくんの方がすごいんだぞ!」
「うぐぐ……。そ、そんな馬鹿な……」
ライオンの上で、胸を張るティエル。さすがに、これにはパストも何も言い返すことができない。
ちなみに、ネコ科の生き物の嗅覚は、人間の1万倍から10万倍である。ライオンとて、それは例外ではない。さすがに、犬には負けてしまうが、それでもライオンの嗅覚を利用して迷路をたどれば、まあ容易に突破はできますね。
「よ~し、反撃だよ、ライオンくん!」
コンビネーション技なら、負けはしない。ティエルの声に従い、ライオンは軽く吠えてパストの後ろに回り込むと、そのまま大きな口を開け、彼の尻に噛みついた。
「うぎゃぁぁぁっ! 俺様の尻がぁぁぁっ!!」
あまりの激痛に、パストはライオンを振り切って飛び上がり、そのまま建物の天井をブチ抜いた。その後、落下したパスト君のお尻はズボンが破れ、大きな歯形がついていましたとさ。
大成功
🔵🔵🔵
リサ・マーガレット
状況 リサはこの時、ユーベルコードにより骸の月の力を身体に取り込んでいた。
あなたも、フォーミュラを名乗るのですか。奇遇ですね。僕もフォーミュラなのですよ。
世界を征服しようとしていると。放置するのもよくないから、とっとと片付けようか。
増加した敵も、元凶も、双猟で斬り伏せるしか今はできない。
しかし、僕にだって、信念がある。だからこの力で戦うのみだと思う。
というか、オウガ・フォーミュラって世代あるの!?
とりあえず、この答え(ユベコ)がみんなに希望になれたら嬉しいです。
よく考えればグリモア猟兵から変な目で見られるかも…。
●激突、ダブルフォーミュラ!?
猟兵と戦う度に、ボッコボコにやられてしまったパスト君。圧倒的な実力差を見せつけれられただけでなく、お漏らしさせられたり、尻をライオンに食い破られたり。
もはや、身も心もズタボロにされた彼の精神は、彼岸に旅立つ一歩手前。やたらプライドだけは高いクソガキだったので、肉体的なダメージよりも、精神的なダメージの方が大きかったようだ。
「うぅ……お、おかしいよぉ……。俺様は最強のフォーミュラになるはずなのに、なんで全然勝てないんだよぉ……」
情けなくも、彼はドラゴンの上で目に涙を浮かべていた。が、しかし、近くに誰かの気配がしたことで、直ぐに涙を拭いて辺りを見回した。
「あなたも、フォーミュラを名乗るのですか。奇遇ですね。僕もフォーミュラなのですよ」
「なっ……!? て、てめぇ、今の俺様の姿を見やがったのか!?」
目の前に現れたリサ・マーガレット(希望を満たし、絶望を与えし夜明け・f32587)に対し、質問を質問で返すパスト君。泣いているところを見られたことで、精神崩壊フラグが完全に役満である。
「くっそぉぉぉぉっ! こうなったら、物量戦だ! お前達、もう一度、俺様に力を貸せぇ!!」
ヤケクソになったパスト君、懲りずにカゲキマイラーズ達を大量召喚……するも、リサの言葉が事実であれば、その程度で止められるはずもない。
「我らが守りし力を天とし、我らを壊しし力をを冥とせよ。今、対なる力を我が身に宿し、この地に新たなる希絶を誕生させん」
退魔の刀を高々と掲げれば、リサの身体に凄まじいパワーが流れ込んで来る。猟兵としての力だけではない。この、キマイラフューチャーの天に存在する、骸の月からもパワーを得ているのだ。
「なるほど、あなたは世界を征服しようとしていると……。放置するのもよくないから、とっとと片付けようか」
集団で襲い掛かってくるカゲキマイラーズ達を、リサは斬って斬って斬りまくった。迷惑行為? 炎の魔獣? イケない洗脳? そんなもの、使わせる暇さえ与えない。今のリサは猟兵でありながら、半分はオブリビオン・フォーミュラとも同質の存在なのだから。
「う、嘘だろ……。あんなにたくさんいた敵を、たった一人で……チートかよ!?」
気が付けば、ドラゴンしか味方がいなくなっていたパスト君。驚愕し、思わずリサの力をイカサマ扱いするが、チートというのは、ある意味では正解かもしれない。
「子どもの悪戯は終わりです。少しは反省してください」
「うぎゃぁぁぁっ! めっちゃ痛ぇぇぇぇっ!!」
最後は、逃げ場を失ったパスト君を、ドラゴン諸共に真っ二つ! 最後の最後まで、彼は何ら良いところがないまま、骸の海へと強制送還されてしまった。
全てを終え、刀を納めながらリサは思った。この力が、少しでも皆の希望になれば幸いだと。確かに情けない敵ではあったものの、骸の月を押し返すのには、十分な一手になったであろうと。
大成功
🔵🔵🔵