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軍人宰相の懐を穿て〜人工雪の果てに〜

#アポカリプスヘル

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#アポカリプスヘル


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「どれだけ仲の良かった兄弟姉妹でも、自らの立場を変える物の前には本性を剥き出しにしてやり合う……なんてのは良く聞く話でありますが、どの世界でも同じことのようです。……ここが元から仲が良かったかは知りませんが」
 ヴォーテックス・シティを素知らぬ顔をして散策してきたというルウ・アイゼルネ(滑り込む仲介役・f11945)は酒場にあったという依頼書のコピーを集まった猟兵達に渡した。
 その内容は「軍人宰相」ロンメル・ヴォーテックスの縄張りを荒らしてこい、という物。差出人の名は「火炎大王」デスファイア・ヴォーテックスであった。
 ヴォーテックス一族。
 ヴォーテックス・シティを支配し、オブリビオンを使役しており「オブリビオン・フォーミュラ」と何らかの関係性を持っているとされる悪の一族である。
 そんな彼らは一族内の権力を巡り醜い争いを繰り広げているらしい。
「そんなこんなで、『敵の敵は味方』理論で今回はこの依頼書に乗っかってロンメル・ヴォーテックスの拠点を攻め落とそう……という予定となっております」
 この依頼をこなすことでデスファイアの懐を少し痛めることも出来て、結果的に双方にダメージを与えつつこちらの戦力を確保出来る……とルウは能天気に考えているようだ。
「ただ依頼主自身、相手の拠点がどこにあるのかが分からない状況なのでしたが……その代わりにロンメルの所有する戦車のうちの一体の動向と弱点を教えてくださいました」
 対象の戦車は氷結重装タンク「ジャックフロスト」。
 元々は雪の降らない真夏の国で雪遊びがしたいという富豪の願いを叶えるために作られた雪だるまロボットが、後に戦車として魔改造された物である。
 雪玉を放つだけだった肩の大砲は凍った核弾頭を撃ち出す兵器に、甘いアイスは受け取ろうとした者を潰す棍棒に、水鉄砲の中身は人々を凍らす液体窒素に、雪だるまを作るための装置は戦車の複製装置に。
 本来の用途とは正反対に改造されてしまった悲しきロボットの動きを一時的に止める方法は「ジャックフロストと遊ぶこと」だという。
「ただし鬼ごっこみたいにジャックフロストから逃げ回るのではなく、ジャックフロストの出した物を使って遊ぶ必要があるそうです。これにはジャックフロストの中にある『一緒に遊ぶ』プログラムが影響しているようで……本当に元々は娯楽のためだけに作られたのでしょうね」
 どれだけ手が加えられようと、そのプログラムが入ったブラックボックスを解体することがロンメル陣営の整備士は出来なかったのだろう。
 現在、ジャックフロストはロンメルの所有する食料保管庫を保持するための奴隷を拉致するため、これまた別の勢力が保有する拠点を襲撃しているという。
「拉致した人々を自分の陣地に連れ込んでいる、ということは間違いなく拠点の在処を一つ以上は知っているということになります。この戦車の中にある行動履歴を洗い出せば、今回デスファイアが特に壊して欲しいと言っている『食料保管庫』の場所がわかるはずです」
 この世界はいつ美味しい食糧が手に入るか分からないアポカリプスヘル。警備する敵陣営の数や罠の類が充実しているのは確定的だろう。
 だがそれを乗り越えられれば多くの拠点を潤す大量の食料を手に入れることが出来る。
 そう言ってルウは話を聞いていた猟兵達に向き直る。
「こちらで不当に働かされている方々を救出しつつ、この食料保管庫を再利用不能なまでに徹底的に破壊してきてください。……そうしないとデスファイアを強請れませんからね」


平岡祐樹
 外が暑いので涼しい依頼を。お疲れ様です、平岡祐樹です。

 今回は「軍人宰相」ロンメル・ヴォーテックスの所有する冷凍庫を襲撃する依頼でございます。
 まずは氷結重装タンク「ジャックフロスト」が繰り出す兵器で遊びつつ、ジャックフロストを破壊していただきます。
 2章以降は問題の冷凍庫に踏み込み、そこに待ち受ける罠と警備隊戦車との戦闘を繰り広げていただきます。

 いずれ大規模な戦いが発生した時、アジトの破壊数が敵陣に大きな影響を及ぼすことでしょう。

 それでは皆様、よろしくお願いいたします。
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第1章 ボス戦 『氷結重装タンク『ジャックフロスト』』

POW   :    雪合戦キャノン・スキー体験マシン(だったもの)
【肩の大砲が核発射シーケンス】に変形し、自身の【移動速度】を代償に、自身の【氷結核弾頭】の連射と【脚部雪津波発生装置】を強化する。
SPD   :    超アイス棒・悪戯水鉄砲・万華氷装置(だったもの)
装備中のアイテム「【氷棍棒・液体窒素レーザー・胸部氷鏡バリア】」の効果・威力・射程を3倍に増幅する。
WIZ   :    スノーマン・フレンズ生成機(だったもの)
自身の【口から放つ大量のナノマシン混入雪】を代償に、【生成したレベル×8体の雪だるまタンク】を戦わせる。それは代償に比例した戦闘力を持ち、【適時本体を修理】し、【本体と同じ武器】で戦う。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠ポーラリア・ベルです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「はっはー! 逃げるんじゃねー燃料がもったいねぇだろうがよー!」
 逃げ出そうとする形で固まった氷像を前に佇む雪だるまを模した戦車の外に付けられた拡声器から、ガラの悪そうな男の声が響き渡る。
 突然の強襲から運良く逃れた者達が、物陰や高所から怯えながら自分の姿を見ていることを嘆くかのように、雪だるまの目からは一筋の水が流れていた。
 実際は外気温との差による結露だろうが、なぜかそれは涙のようにも見えた。
水野・花
【氷組】

戦車ロボットと遊んであげましょう。最終的に破壊しないといけないのが可愛そうですが。

液体窒素を発射する水鉄砲と遊んであげましょう。「分身の術」で出した分身ちゃんに液体窒素を受けてもらいましょう。ジャックフロストの水鉄砲でびしょ濡れになっているので遊んでいる扱いになるでしょう。今回は濡れるんじゃなく凍っちゃってるんですが。

そして凍った分身ちゃんを滑らせてジャックフロストにぶつけてやります。遊んでいる感を出すために凍ってしまったテフラくんとミリアちゃんも一緒にぶつけてみましょう……怪我しない範囲でね。
相手は動けないから外さないはずです。


テフラ・カルデラ
【氷組】
※アドリブ可

本来は遊ぶためが戦車になってしまった雪だるまロボットの為に一緒に遊びつつ、ここで倒して解放してあげましょう…!

液体窒素を出す水鉄砲にちょっと興奮しつつ、わたしも遊ぶと言う体で液体窒素を避けつつ、こちらも水鉄砲で応戦&【全てを凍てつかせる小さな妖精】さんを召喚し、ジャックフロストの武器を凍らせて使えなくしましょうか!
花さんも分身を出してくれてますし、ミリアさん…というかミトンさんも頑張ってくれてますし…と、避け続けている間にうっかりミリアさんの近くに来てしまって…
あっ…このままじゃミリアさんと一緒に凍―――
(凍ったテフラはミリアと一緒にミトンに遊ばれる羽目に)


ミリア・プレスティール
【氷組】
なんだか可哀想なロボットさんですね…遊んであげることが救いになるのなら私も協力します!…でもちょっと荷が重いかも。ミトン(相棒の手袋型UDC)、あのロボットさんの相手をしてもらっていいかな?
あ、テフラさんがこっちに迫ってきて…!?(凍らされてた後、ミトンの悪ふざけによって弄ばれる)



「あれは、液体窒素……!」
 我が物顔で闊歩するジャックフロストの左腕の銃口から垂れる間もなく蒸発する液体にテフラ・カルデラ(特殊系ドMウサギキマイラ・f03212)は目を輝かせる。その後頭部を水野・花(妖狐の戦巫女・f08135)は小突いた。
「いくら遊ぶことで動きを止められるからって、自分から凍らせられにいったらダメですよ?」
「わ、わかってますよぉ……。あれを浴びたら大変なことになっちゃうのは」
 少量ならば体温によって蒸発し直接液が触れることは避けられるが、凍るほどかけられてしまっていることは間違いなく氷像に閉じ込められた人々は凍傷を受けているだろう。また周囲の酸素濃度を急激に下げられたことで窒息している可能性だってある。どちらにしても早い手当は必要である。
「本来は遊ぶためが戦車になってしまった雪だるまロボットの為に一緒に遊びつつ、ここで倒して解放してあげましょう……!」
「最終的に破壊しないといけないのが可愛そうですが」
「確かに、なんだか可哀想なロボットさんですね……遊んであげることが救いになるのなら私も協力します! ……でもちょっと荷が重いかも」
 花に賛同しながらも、心配そうに身をこわばらせるミリア・プレスティール(被虐少女と手袋守護霊・f16609)の肩をミトンが叩き、もう一方の手でサムズアップを作る。まるで自分に任せろと言わんばかりの態度だ。
「ミトン、あのロボットさんの相手をしてもらっていいかな?」
 構わん、と返されることが分かっていてもミリアは申し訳なさそうに懇願する。するとミトンは握り拳を作ってジャックフロストに襲い掛かった。
『秘術・分け身の術!』
『オブリビオンはみーんな凍らせてきてください!妖精さん…頼みましたよ♪』
 それに続くように何十人にも分身した花やテフラの知り合いである悪戯妖精たちも動き出す。その軍勢にジャックフロストの乗員が悲鳴を上げた。
「な、敵襲かよ! 聞いてねぇぞ、傭兵を雇ってるなんて!」
 口から垂れ流されていた雪が引っ込み、キャタピラとロボットの境目にある蓋が開く。するとそこから小さなジャックフロストが大量に流れ出てきた。
「だがロンメル様に逆らってただで済むと思うな! お前らも一緒に捕らえてやる!」
 ジャックフロスト達は左腕に搭載された液体窒素入りの水鉄砲を構え、一斉に噴射した。
「うわっ、冷た……」
 頭から浴びた花の分身が顔を腕でかばった体勢で凍り付く。しかし凍る間際に口から漏れたのは恐怖による悲鳴ではなく、涼しさに対する歓喜の声であった。
 凍り付いた花をさらに涼しくさせようとしているのか、方向を固定して液体窒素を浴びせかけるジャックフロストのそばに妖精が近寄る。しかしジャックフロストは新たな客の到来に一切反応しなかった。
 無視され頬を膨らませた妖精はただでさえ冷たい液体窒素の温度を摂氏-209.86度にまで下げる。すると窒素は霜のような個体と化して地面に落ち、液体を押し出す機構は弾を失って空回りし出した。
「まだもう一仕事残ってますよ!」
 氷像と化した分身に駆け寄った花は、その勢いを利用して氷像を突き飛ばす。宙を真っ直ぐ飛んだ氷像は水鉄砲を封じられたジャックフロストに激突して粉々となり、それを受けたジャックフロストもキャタピラ部から弾き飛ばされて地面に転がった。
 動かなくなった相手に当てることは簡単だ。分身も消してしまえば後に残るのは中が空洞になった、自分を精巧に模した氷像のみ。雑に扱うのに躊躇いを持つ必要はなかった。
「オイシイアイスハイカガデスカー?」
 一方で突き出された氷の棍棒をミトンは真剣白刃取りの要領で受け止める。そしてそれを持ったまま喜んでいるかのように踊ってみせると、棍棒を取られたジャックフロストは新しい棍棒を作っただけでそれ以降の行動を停止した。おそらく次にアイスを渡せる相手が見つかるまで待ち続けるのだろう。
 そうして大量生産されたジャックフロストが次々に無力化されていく中、テフラは凍らせられた花の分身を羨ましがりながらも全力で避け続けていた。
「ほらほら、当ててみてくださいよ! 全力で逃げたのに捕まったならまだ許され……いや、捕まった時点でアウトですよね! くうぅ……!」
「あ、テフラさんこっちは!」
「え、あっ……!」
 そんなことを考えながら逃げ続けた結果、テフラは偶然にもミリアが隠れている場所に飛び込んでしまう。
 ミリアの存在に気づいて急停止したところに追いついたジャックフロストから大量の液体窒素が浴びせかけられる。そうしてテフラが背中でミリアを庇う様な姿で、2人は氷像の仲間入りをしてしまった。
 長い追いかけっこを制し、液体窒素を上機嫌に垂れ流すジャックフロストに向けて悲鳴を聞いて駆け付けたミトンの氷棍棒による横薙ぎが炸裂し、ジャックフロストは真っ二つになる。
 液体窒素の供給が止まっても2人は凍ったままである。ただ、普段からこういうことにやられ慣れているテフラと状態変化に強い特殊な体質に改造されているミリアは多分無事だろう。
 長年の付き合いでそれが分かっているミトンはミリアをおもむろに手に取ると、花がやっているように全力で最寄りの無傷のジャックフロストに投げ込んだ。
「ひぃっ……」
 粉々になった氷の中から転げ出たミリアは体を色んな意味で震わせる。そこに向けて別のジャックフロストによる新たな液体窒素が降りかけられそうになったが、要請が無邪気に笑いながら腰掛けるその銃口からは何も出なくなっていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

高宮・朝燈(サポート)
『オブリ解析…バール先生、あいつを止めるよ!』
 妖狐のガジェッティア×電脳魔術士、9歳のませたガキです。
 普段の口調は「ちょっとだけメスガキ(私、あなた、~さん、だね、だよ、だよね、なのかな? )」、機嫌が悪いと「朝燈スーパードライ(私、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」です。

 ユーベルコードは、レギオン>お料理の時間>その他と言った感じです。レギオンで出てくるガジェットはお任せします。補助的な役割を好みますが、多少の怪我は厭いません。オブリは小馬鹿にしますが、味方には人懐っこくなります。なお、エンパイアの上越辺りに母方の実家の神社があります。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!



「くそっ……!」
 今までは別の陣営の妨害が入っても数の暴力で圧倒してきた。しかし今回の相手は逃げ出そうともせずに、まるで遊ぶようにこちらへ立ち向かってくる。そして犠牲になった者を容赦なく武器に転用して襲いかかってきているのだ。
 なんだかんだ弱者に対してしか相手にしてこなかったパイロットが恐怖からの焦りを感じない訳がなかった。
「ここで取れなくても他の拠点で取れればいいか! 好き勝手やれるのはここまでだ!」
 パイロットは半透明の板を突き破ろうと指を伸ばす。しかし奥に潜んでいるボタンが押される前にジャックフロストが大きく揺らされ、指は全く関係ない金属の板にぶつかった。
『よーし、今回もレギオンガジェット、行ってみよう! …えいっ!』
 パイロットが決断する僅か1分前、高宮・朝燈(蒸気塗れの子狐・f03207)がガジェット「バール先生」のコクピットにあるボタンを拳で押したことにより、その口から飛び出した青いミサイルが命中したのだ。
 ミサイルの中に入っていた塗料が流れ、ジャックフロストを染め上げる。周囲にいた小型のジャックフロストは氷棍棒をまるでブラシのようにその表面を擦り出した。
 その過程で色が移った氷棍棒はまるでラムネ味のアイスキャンディーのような淡い水色になった。
「本物みたいに美味しそうなかき氷、とはいかないか! じゃあそろそろスクラップになってもら……」
 突き指に呻くパイロットの声が拡声器から漏れ聞こえてくる。朝燈はトドメを刺そうとバール先生の上で元気よく指し示したが、その横をふらりと一体の人形が横切ったのを見て、声をとっさに喉の奥に引っ込ませた。

成功 🔵​🔵​🔴​

シエナ・リーレイ
■アドリブ・絡み可
あなたは愛して貰えなかったんだね。とシエナは憐憫の眼差しを向けます。

シエナとジャックフロストはある一点を除いて真逆の存在です
愛される事の素晴らしさをよく知るシエナは愛される筈だったのに真逆の存在にされた雪だるまさんを元の愛される存在に戻す事を決意します

何をして遊ぼうか?とシエナは雪だるまに問い掛けます。

シエナが呼び出すのは蒸気の世界で得た迷い込んだ者を玩具や『お友達』に作り替える巨大なサンタの玩具工場、工場の力を借りて改造されたジャックフロストを元の遊具に戻そうと考えたのです
シエナは雪だるまさんが生み出した分身と工場の機械も活用した雪合戦で注意を引きます



「あなたは愛して貰えなかったんだね。とシエナは憐憫の眼差しを向けます」
 忌み嫌われることを念頭に作られた筈が1人の少女に愛された自分と、多くの人々に愛される筈だったのに軍事兵器に改造されたジャックフロスト。「人に作られた」という一点を除いてほぼ真逆の経緯を辿った故に、シエナ・リーレイ(取り扱い注意の年代物呪殺人形・f04107)はジャックフロストを元の愛される存在に戻す事を固く心に決めていた。
『わたしの素敵な工場にようこそ!とシエナは『お友達』候補を歓迎します。』
 そうして呼び出されるのは迷い込んだ者を玩具や『お友達』に作り替える巨大な工場。ジャックフロスト達は気付かぬ間にそのベルトコンベアに流されていた。
 相手の俎上に載せられたことに気づいたパイロットは慌てて操縦桿を握り、降りようと画策する。しかし何か弱い衝撃が走った途端、キャタピラの動きは止まり、旋回が始まった。
「何をして遊ぼうか? とシエナは雪だるまに問い掛けます」
 衝撃の正体は工場のあちこちにあるパイプから放たれた雪玉。ブラックボックスは外部ユニットからの指令よりも雪合戦を優先したのだ。
 しかしジャックフロストから投じられるのは雪玉ではなく凍った核弾頭、パイプは一撃で消滅する。だがその範囲から逃れた別のパイプからの雪玉が動きを妨害し続けた。
 自分の思い通りに動かないことがパイロットの恐怖に拍車をかけていく。そしてコンベアの行先に複製を砕いてきた刃の煌めきを視認すると反射的に緊急脱出ボタンを叩いてしまった。
 凄まじい重力を感じながら弾き飛ばされたパイロットの体が床を転がるとほぼ同時に、嫌な音が粉砕機から聞こえてくる。
 鼓動が早まるのを感じながら立ち上がろうとするパイロットの前にシエナは残念そうな表情を浮かべながら立ち塞がった。
 その後ろに壊れたはずのジャックフロストが大挙して並んでいるのを見てパイロットは尻餅をついて後退り、コンベアの側面に当たる。
「あなたはわたしの『お友達』になってくれないんですか? とシエナは尋ねます」
 パイロットは、失禁した。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 冒険 『冷凍刑務所』

POW   :    人型警備ロボットに直接戦いを挑む。

SPD   :    囮となり、刑務所内を駆け回る。

WIZ   :    刑務所の防犯システムにハッキングを仕掛け無力化を試みる

👑7
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 大量の冷凍食品を蓄えるこの地には、同じくらいの遺体が収められていた。
 処分しないのは、いくら痩せ細った人肉でも適当な動物の餌程度には使えるからだ。死ななければ労働力として擦り切れるまで使い続ければいい。
 だからこそ液体窒素などの危険な物品を平然と使えたのだろう。
 パイロットを尋問した末にたどり着いた、ロンメル・ヴォーテックスの保有する巨大冷凍庫の重い扉をこじ開けた猟兵達は、人を人と思ってない鬼畜の懐を削るべく突入した。
水野・花
【氷組】
死体を冷凍食品扱いとは趣味が悪いですね。せめて生きてる人は救出しましょう。まずは強制労働させられてる人たちを開放しますよ。

私は人型警備ロボットに戦いを挑み、生きてる人達に逃げるように指示します。
どれだけの数がいるかわからないですが、とりあえず逃げる時間が稼げれば良いのでとにかく多くの警備ロボットにちょっかいかけておびき出して「お地蔵さま」を使って無敵になって時間を稼ぎましょう。
施設の破壊も目的なので警備ロボットの気を引くついでに施設の内部も破壊しておきましょう。


テフラ・カルデラ
【氷組】
※アドリブ可

何というか恐ろしい食料保管庫ですね…ここは捕まっている方々を救出しましょう!
【全てを凍てつかせる小さな妖精】さんを召喚!捕らわれている人々の捜索、敵の警備や罠を凍結させて無力化させましょう!

見つけたらその人達を脱出口まで妖精さんが導きましょう!
十中八九敵の警備が来るのでこちらは花さんとわたしが囮になります!
残った妖精さんで暴れまわったり、まだ無力化していない罠を使って敵を巻き込みたいところです!
(罠で自爆&巻き込みと言うフラグについてはお任せ)



 ちゃんとした冷凍食品よりも、様々な遺体が所狭しと置かれ、吊るされた冷凍庫を前に防寒装備に身を包んだテフラは別の意味で背筋が凍るような感覚を覚える。
「何というか恐ろしい食料保管庫ですね……」
「死体を冷凍食品扱いとは趣味が悪いですね。せめて生きてる人は救出しましょう。テフラさん手筈通りにお願いします!」
 だがここで気圧されてしまう暇はない。花がテフラの背中を叩き、2人は冷気漂う冷凍庫に突入した。
 データベースに登録されていない者が突入したのを感知し、警報が鳴り響く。
 反乱を起こさぬよう監視している人型ロボットがここに連れ込まれて初めて聞く音に作業をする手を止めた捕虜達に制裁を与える中、その横を我が物顔で通過した妖精は鉄の鞭を振り回すロボットの頰に口付けし、凍らせた。
「皆さん、生きてますか!? ご無事ですか!?」
「落ち着いてください、わたし達は皆さんを助けに来た者です!」
 すでに凍らされたロボットの脇をすり抜けてきた花とテフラの姿に捕虜達の濁った瞳に光が僅かながら戻る。しかし近づいてきた金属音に安堵から一転恐怖に染まった。
「ここは私に任せて皆さんはテフラさんの先導の元逃げてください!」
「はい、皆さんこっちです!」
 僅かな光明に縋るように、テフラの指差す方へを捕虜達は覚束ない足取りながら歩き出す。その殿を買って出た花は集まってくるロボット達を睨みつけながら力を抜いた。
『石化の呪いの応用で……!』
 その瞬間、花の体が石と化す。生体反応があることが分かっているロボット達は大挙して花に襲いかかったが、どれだけ殴っても花の体は削れもしない。かといって持ち運ぼうとしてもあまりの重さと小ささにロボット達は右往左往することとなった。
 その間にテフラ率いる集団は距離を取っていく。最初の騒ぎに気付かず、偶然出くわしてしまったロボットについては妖精が凍らせて無力化していった。
「さあ、皆さんここから出てください! 外にもわたし達の仲間が待っていますので!」
 久々に浴びる日の光に涙する捕虜達を全員見送り、テフラは冷凍庫の中を引き返す。
 なぜやら今回は捕虜の救出だけでなく破壊まで行わなければならないからだ。あの状態の花はどれだけ爆発しようと無傷で切り抜けられるはずなので、何の心配もする必要がない。
 外から軍人宰相の配下の人物が出入りするのと反乱が万が一発生した時のことを考えると、恐らく制御しているコンピュータの類があるのは作業場所とは少し離れた場所でしょう……とテフラは本来ならカードキーが無いと通れないはずの扉を妖精に凍らしてもらい、粉砕する。
 そして意気揚々と進んでいくと、赤いランプが点滅して真っ白な通路を染め出した。
「ふえ?」
 テフラが困惑する中、通路の前方で大量のレーザー光線が交錯し、巨大な網目を形成し出す。そしてジワジワと迫ってくる光景は映画で見覚えのある即死級のトラップであった。
「か、固まるのはまだしもサイコロステーキは勘弁ですぅ!」
 慌てて踵を返し、全力で逃げ出す。近づいてきたレーザー光線は通路から間一髪で飛び出したテフラの服の背中部分を切り裂くのみに留まった。
「ひっ、さっ、むぅい……!」
 しかし極寒の冷凍庫の中では僅かな隙間でも心身を十分に凍えさせる。新しく着る物を持っていないテフラは体を強張らせながら別の侵入経路を求めて歩き出した。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

シエナ・リーレイ
◼️アドリブ絡み可
『お友達』が沢山だよ!とシエナは感激します。

無事に遊具に戻れた雪だるまさんとお別れをしたシエナ、そんな彼女を待ち受けていたのは無数の『お友達』候補で溢れかえった素敵な光景でした

何をして遊ぼうか?とシエナは『お友達』に問いかけます。

シエナのおまじないにより再び動き出した『お友達』はその身に秘めた想いを叶える為に遊び始めます

更に時が経つにつれておまじないにより『お友達』になる死骸は増えて行き、やがて施設全体を巻き込んだお遊戯会が始まります



「『お友達』が沢山だよ! とシエナは感激します」
 素敵な工場のおかげで無事に遊具に戻れた雪だるまさんとお別れをしたシエナを待ち受けていたのは無数の『お友達』候補で溢れかえった素敵な光景だった。
『あなたもわたしの『お友達』になって!とシエナは特性のおまじないを『お友達』候補にかけます』
 そう言いながら、シエナは吊らされたフックから遺体を抜きながら極寒の冷凍庫の中を平然と進んでいく。するとシエナの後ろに置かれた遺体達がまるで生まれたての子鹿のように立ち上がった。
 その動きを察知したシエナは後ろで手を組みながら振り返る。
「何をして遊ぼうか?とシエナは『お友達』に問いかけます」
 シエナのおまじないにより再び動き出した『お友達』はその身に秘めた想いを叶える為、口を開く。
 まだ生きているはずの仲間を救いたい、と。
 我が拠点に帰りたい、と。
 どうせ死ぬならせめて軍人宰相に一泡ふかせたい、と。
 しかし凍りついた喉から音は発せられない。だがその想いはしっかりとシエナの元に届いていた。
「分かりました! 『お友達』のやりたいこと全部叶えていきましょうとシエナは胸を張ります」
 復讐に燃える一団は憎きロボットを見つけると一斉に襲いかかった。ロボットが鞭を振るうたび、柔らかさを失った腕や足が落ち、支えを失った体が床に叩きつけられる。
 しかし痛みを失った者達は一切怯むことなくまるで甘味に群がる蟻の群れの如くロボットにしがみついていった。
 そして激しい戦闘の末スクラップと化したロボットに向けてもシエナは手を伸ばした。
「あなたの願いは叶えられないけど『お友達』にはなってあげますとシエナは頷きます」
 こうして、施設全体を巻き込んだお遊戯会は始まった。

成功 🔵​🔵​🔴​

緋神・美麗(サポート)
絡み・アドリブ歓迎
ハードルは高い程やりがいを覚える性質で、技能を駆使して目の前の困難を全力で乗り越える



「生きている人は猟兵以外はもう全員出れたんでしょ? なら躊躇する必要なんてないじゃない。ここを再利用する気なんて始めっからないんでしょ?」
 緋神・美麗(白翼極光砲・f01866)はそう確認しながら足元にある巨大な鉄塊を押すように蹴る。
「相手に勘付かれる前にさっさと済ませちゃいましょ。『チャージ、セット、いっせーのっ‼』」
 電磁加速して射出された巨大な鉄塊が勢いよく硬い冷凍庫の壁を突き破る。外から入り込んだ温かい空気は冷凍庫内の温度を急激に上げ、それを相殺しようと冷房が強まり、侵入者を知らせる物とはまた別の警報音が鳴り響く。
 システムに従い、何が原因で温度が上がったのかを確認しに来たロボットの頭も新たに撃たれた鉄塊が容赦なく押し潰す。
 そうして出来上がった残骸も美麗はまた新たな弾へと再利用して美麗は被害をさらに広げていった。
「え、ちゃんと食べれる奴もあるの? ならここにいるロボット全部ぶっ飛ばした後に回収しちゃいましょ。大丈夫、腐る前に片付けちゃうわよ。……最悪さっきの妖精が必死にしがみついて保存しててくれるでしょうし」
 穴だらけとなり、保温の効果を持たなくなった箱だとは判断出来ない冷房がついにオーバーヒートし、沈黙する。
 完全に冷凍庫としての役割を果たせなくなった建物は、遅ればせながら警備の最終兵器を繰り出してきた。

成功 🔵​🔵​🔴​




第3章 集団戦 『ウォーキングタンク』

POW   :    機銃掃射
【砲塔上部の重機関銃】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    対猟兵弾
【対猟兵用の砲弾を装填した主砲(連続砲撃)】が命中した箇所を破壊する。敵が体勢を崩していれば、より致命的な箇所に命中する。
WIZ   :    キャニスター弾
単純で重い【散弾】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 冷凍庫が動かなくなる、これには3つの原因が予想される。
 1つ目はオブリビオン・ストームによる蹂躙。
 2つ目は電気の供給の停止。
 これらの場合、無事を知らせるシグナルも一緒に停止するため見分けが簡単につく。
 だが今回のように、シグナルが点灯しているにも関わらず冷凍庫が停止した場合の原因は1つしかない。

 内部または外部の者による反乱・襲撃だけだ。

 ならば、こちらがやるべきことも1つしかない。
「パスワードは『皆殺し』だ」
 ここではない別の拠点からから受信した声に従い、冷凍庫の奥深くで埃を被っていた機動戦車兵達は動き出した。
彩華・夜翔(サポート)
地味でゆる系な僕だけど、役に立てると良いな。

得意なことは偵察や追跡、情報収集かな?
目立たないから警戒されずに目標に近づけると思う。
先制攻撃や不意打ちが狙えたらいいよね。

お手伝いついでに綺麗な景色が見れたら良いな、なーんて。
よろしく、ね。


戦闘は基本的には近接武器「サイカ」を使用。
スピードを活かした素早い動きで敵を翻弄するのが得意。遠距離や咄嗟の時の為にこっそり銃も持っている。

二人称(君(きみ)/名前+くん、さん)
いつも笑顔で戦闘中でも口調は柔らかい落ち着いた少年
アドリブ、捏造、細かく気にせず遠慮なく!
共闘、負傷、ネタ等、何でもお好きにどうぞ。


リヴェンティア・モーヴェマーレ(サポート)
▼アドリブや他の方との絡みモリモリの盛り大ジョブです
お好きなように弄ってください

▼性格
いつも笑顔でほわほわのぽやんで楽観的な元気っ子

▼口調
なのでス、でショウ、なのですカ?
等、文章の語尾や途中に1、2文字カタカナが入る
挿入箇所はお任せ
『~な気持ち』が口癖
敵に対しても「さん」付

▼武器、アイテム
戦闘時以外は動物の形をとっている子達が多く
会話や意思の疎通もしマス
動物達の方がしっかりしてる説有
(踏ん反り返る動物達

▼得意
情報収集
ハッキング
支援

▼好き
家事全般
動物

▼戦闘
後衛に居る事が多く
後方から援護射撃やオーラ防御での防衛サポを好む

▼NG
過度なエロ
(尚、羞恥心がぶっ飛んでるので恥ずかしがると言うことは無いでス



 機動戦車兵達が砲塔から散弾を放つ。とにかく撃て、としか命令されてないのか整備がまともにされていなかったのか、その精度は非常に低い物だった。
 しかし命は刈れずとも威力は絶大で、砲撃で跳ねた石礫を運悪く食らってしまった奴隷達は悲鳴をあげてその場で倒れた。
 地面を容赦なく抉っていく攻撃にリヴェンティア・モーヴェマーレ(ポン子2 Ver.4・f00299)も思わず悲鳴をあげる。
「ぬわーっ!? 危ないでス、私はトモかく人に当たったらどうすルんですカー!」
 戦車に指示を出す者達にとって、逃げ出した時点でもう粛清対象に入っているのだろう。搭乗者のいない機動戦車兵はリヴェンティアの大声の抗議をよそに粛々と装填を行っている。
 その足元で不意に刃が煌めいた。
「遠くだけ見てたら、足元を掬われちゃうよ。こんなふうにね!」
 彩華・夜翔(闇彩変幻・f02015)が振るった双刃刀が機動戦車の脚を切断する。他の機動戦車は派手な音を立てて潰れた戦車ごと夜翔を消し飛ばすべく散弾を急いで吐き出し、対猟兵用の砲弾を装填しだした。
『この闇をもって虚無と成す…大人しく消えて?』
 一つの攻撃手段しか選ばない戦車に憐れみの視線を送りつつ、夜翔は刃を空に翳す。すると空から無数の星の欠片が降り注ぎ、戦車達を穴だらけにした。
 だが一部の戦車は重要な基盤を壊されなかったのか、その場に崩れ落ちずそのまま巨大な榴弾を放つ。しかしその時にはすでに夜翔は当の戦車の懐に潜り込んでいた。
「さっきもそうだけど、弾の方じゃなくてセンサーにお金を使うべきだったね。だって簡単に僕に抜かれちゃってるんだから」
 食らったら一溜まりもなかったであろう凄まじい爆発をバックに夜翔は目の前の戦車の息の根を確実に止めた。
 一方で、倒れてしまった奴隷達に向けてリヴェンティアはお付きの動物達と共にポンポンを持って懸命に応援をしていた。
『皆さん、頑張ってくださーい!とっても応援してる気持ち♪元気になれーなれー!』
 普通の応援だけではどうにもならないが、何故か体の奥底から湧き上がってくる力に後押しされ、奴隷達は仲間の肩を借りながら血だらけの脚を引きずりながらなんとか距離を取っていく。
 しばらく歩いていくうちに奴隷達は足や背中の痛みが引いていくのを感じる。戦車達の姿が見えない岩陰に隠れたところで怪我した部分を覗けば、肉が塞がった痕が出来上がっていた。
「フッフー、私の応援は特別なのデス! 頑張ろうと思った皆サンの気持ちに反応して、その体を最高の状態にシテしまうのデス!」
 頭の上に乗っかったハムスターと共にリヴェンティアは踏ん反り返り、満足気にするのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

高嶋・梓(サポート)
【礼儀作法】【コミュ力】を使って他の猟兵と連携します。
電子ネットワークが使用可能な状況であれば、ネットワークに侵入しセンサーやカメラ類を【ハッキング】で掌握して【情報収集】を行います。
同時にゴーグルのセンサーを使って【索敵】を行い、敵の位置を把握します。
運用可能であればアルテミスに搭乗して活動します。
戦闘時は【戦闘知識】【瞬間思考力】を使って状況を判断し、【誘導弾】【範囲攻撃】【精神攻撃】【属性攻撃】を使い分けて戦います。
UCは状況に適したものを使用します。

口調はスターテス画面準拠。


月夜・玲(サポート)
『さてと、I.S.T起動。お仕事お仕事。』
口調 元気(私、~君、だね、だよ、だよね、なのかな? )


お仕事ついでに研究も出来るんだから、この仕事良いよねぇ
さあ、私の研究成果の実験台になってもらうよ

模造神器という独自の兵器開発を生き甲斐とする研究者
誰にでも気さくに砕けた口調で話しかける
戦いは全て研究の為、楽しみながら戦闘を行う
全ては研究の為、研究と戦闘を楽しめる猟兵生活は結構気に入っている
戦闘スタイルは4本の模造神器から2本を選び、二刀流で敵と戦う形です
UCで遠距離戦闘にも対応したSF剣士

日常ではのんびりと景色を楽しんだり風情を楽しんだり
冒険では考察しながらじっくり進む

あとはお任せ!



「……きちんと暗号化されててジャミングもしっかり。あちらも敵がこうしてくることは予測済み、ということですか」
 ハッキングを終え、ゴーグルを外した高嶋・梓(スペースノイドのサイキッカー・f06493)は首を振り、髪を整える。その隣でしゃがんでいた月夜・玲(頂の探究者・f01605)は《RE》IncarnationとBlue Birdをそれぞれ構えながら立ち上がった。
「しゃーないっちゃあ、しゃあないね。クライストみたいに居場所をここで割り出せれば最高だったけど、そんなに上手くいかないのが普通ってものよ」
「そうですね……」
 内部に突入した面々からの連絡で、通信機器等は確認できたが、奴隷以外の労働者……もとい「敵陣営かつ生身の人間」が結局見つからなかったことが明らかになっている。
 おそらくここには物資を置いたり取りに来たりするだけで、各通信機器は中途報告や緊急報告、万が一の時の予備として置かれていたのだろう。つまり、この冷凍庫の治安や制御は完全に機械に任せ切りに出来ていた、ということだ。
 にも関わらず大量の奴隷を連れ込み、働かせていたのは矛盾しているように思える。
「労働力としてではなく、食料として見ていたのかもしれませんね」
「凍死させて、そのまま家畜の餌にするってこと? なんて悪趣味な。まあ、本当の所は軍人宰相本人かその配下から聞き出すしかないだろうけど……今は目の前のことに集中していきましょうか」
 そう言って玲は手首を捻らせた。
『エネルギー解放、広域放射!』
 振るわれたI.S.Tから放たれた衝撃波が機動戦車達を真っ二つにし、爆発させていく。
 斬撃が飛んできた方を残った機動戦車達は一斉に見やったが、砲塔から弾を出すことなくあちこちから煙を発し始める。
「この程度の電流でショートするとは……戦車が主力の陣営とは聞いて呆れますね」
 電撃を放った両掌を開け閉めした梓はそのまま巨大なキャバリアに乗り込む。
「オーバーキルになってしまいそうですが……あなた方の戦力を削るため全力でこちらもいかせていただきます!」
 月の女神の名がつけられたキャバリアが、一時的に停止した機動戦車達を薙ぎ倒す。倒れた機動戦車達が反撃しようと砲塔を向け直していくがその前に口角を上げながら迫ってきた玲の刃が何重にも切り刻んでいく。
 主砲に榴弾が込められようと散弾が込められようと、撃てなければただの金属と火薬の塊でしかない。機動戦車達はろくに反撃も出来ないまま鉄屑と化して辺りに散らばっていった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

神崎・伽耶(サポート)
『やってみなきゃわかんないしねぇ!』(明るくニヤリ)

アドリブ連携OK。
普段の口調は「庶民的(あたし、キミ、だ、だね、だろう、だよねぇ?)」です。

後先考えず、反射的に行動しますが、他の猟兵に迷惑をかける行為はあまりしません。
姉御肌で、一般人には優しく、時に厳しく接します。

行動原理は好奇心、攻撃よりは防御が得意で、遊撃的なポジションを好みます。
機動力、観察力を生かし、バフやデバフを多用し、トリッキーな攻めを得意とします。

思い付きで動く、常識のある奇人変人ムーヴで描いていただけると大変喜びます。
いっそNPCだと思っていただいてもヨシ!

よろしくお願いします。


アリス・ラーヴァ(サポート)
凡そステレオタイプなパニックホラーやSFホラーの蟲型クリーチャーに優しい少女の心を持たせた生物です
無邪気で心優しく、皆と幸せに共存できたら良いと思っています

方針は、人々と世界を守る事を第一とし次に本能としての食べる事と様々な世界で増える事

純真で他者の指示に素直に従いますが、敵対存在は有機物無機物問わず全て捕食対象の雑食系女子

硬い甲殻に守られ大抵の物を切り裂く爪と牙を持っている為生命体として極めて強靭ですが逆を言えばその程度
物理的な手段しか採れません

全ての行動は、数に物を言わせたごり押し戦法
知能は年齢相応の人間並みです
群体という特性上自分達の損害には無頓着、やられ役や引き立て役にどうぞ



「キィィィィ!」
 大量の虫っぽい見た目をした生物が声を発しながら宙を舞う。機動戦車兵の上に着地したそれらは強固な顎を使って、見た目は顎よりも硬そうな金属板を次々に食い破っていった。
『ギエェェェ!(あいきゃんふらーい!)』
 それを何十倍も大きくした見た目を持つアリス・ラーヴァ(狂科学者の愛娘『貪食群体』・f24787)は楽しげに、妹達を優しく顎で担いでは豪快に投げ飛ばしていた。
「うっはー……ここまで一方的となると笑いしか出てこないなぁ」
 その様子を遠くから眺めていた神崎・伽耶(トラブルシーカー・ギリギリス・f12535)の口からは渇いた笑いが出ていた。
 虫であることを除けば、あれはいわゆる幼児に行う「高い高い」だろう。しかしその結果が機動戦車兵の蹂躙だというのだから全然微笑ましくない。むしろドン引きするレベルだ。
 そんな中、機動戦車兵達は飾りのようになっていた頭部の重機関銃を突然使い始めた。
 絶え間なく撃ち出されるそれによって妹達は次々に撃ち落とされる。
「ねぇねぇ、それアタシも混ぜてくれない?」
(え? いいよー)
 しかし硬い甲殻は自力ではなく外部からつけられた勢いこそ殺せても体を貫くことは叶わない。だがあの細い脚では何本あろうと上から重い物を乗せられたら一溜まりもないだろう、と機動戦車兵達は全速力で不時着した妹達へ駆け寄り出した。
(よいっしょー!)
 そして砲塔に比べたら細いが、圧倒的な重量に耐え得るように設計された脚がその体を捉える前に突っ込んできた緑色の物体が妹達を後方へ吹き飛ばしていった。
「あの子、全然容赦しないね……。投げてくれ、って頼んだのはあたしだけどさ」
 あまりの風圧に伽耶は頭を押さえる。明らかに隙だらけであるが、先程の突進を繰り返されたら無駄弾を費やすだけになると計算したのか機動戦車兵達は攻撃はせず、ただ取り囲むのみだった。
「何? 『来る! と思った?』 残念私は救護班さ」
(そーれ、リベンジだよー!)
 顎が打ち鳴らされる音とともに、伽耶がアリスの元へ下げた妹達が再び降り注ぐ。伽耶に注目していたために上がお留守になっていた機動戦車兵達は対処に遅れ、すでに犠牲となった同胞達と同じ末路を辿ることとなる。
 こうして奴隷達を皆殺しにするために出撃したはずの機動戦車兵達は返り討ちにあって皆殺しに「されて」しまったのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2021年09月01日


挿絵イラスト