エルフの森×武装盗賊=王道
●盗賊は焼き討ちす
「ヒャッハー! 森を焼けェ!」
平和で牧歌的なエルフの住まう森は、突如として降って出た野蛮な盗賊達の襲撃で混乱の渦中に引き込まれてしまった。
単なる盗賊であるならば、エルフ達も苦戦はしなかっただろう。
されど幻想の世界に似つかわしくない、背負った火砲は容赦なく森の木々を血と炎の二つの紅蓮に染め上げていた。
「ヒャッハー! 女のエルフを攫えェ!」
――彼らの欲望は止まらず、見目麗しき森の人は悲鳴を挙げて手に掛かっていき。
「ヒャッハー! 男のエルフは殺れェ!」
妻か恋人か――攫われようとするエルフを取り戻さんと伸ばした手は、無惨に斬り裂かれ火砲で肉塊と変えられた。
「ヒャッハッハー! 燃えろ燃えろ燃えろーっ!!」
何処までも下卑た野蛮極まりない笑い声が響き渡り、やがて森が、それを見守っていた神々しい一つの樹を残して焦土となるのは、遠からぬ未来……。
●それを王道というならば
「下劣な盗賊が、エルフの森を焼き討ちし攫うは殺すはの悪行三昧」
グリモア猟兵スフィーエ・シエルフィートは、森の焼かれゆく映像と下劣な襲撃の光景を映し出し、無感情に呟いた。
「物語の王道ではあるが、飽く迄フィクションに留まらせるべきだ」
尤も救いの手もまた物語の王道だ――強かに彼女は唇の端を釣り上げ、予知の映像を握り潰しては声を張り上げた。
「さぁ語ろうか。舞台は剣と魔法の雄大な冒険譚、アックス&ウィザーズ! 君達には焼き討ちされるエルフの森を救いに行って貰いたい」
滅びた猟書家幹部の意志を継いだオブリビオンによって、かの世界樹イルミンスールより株分けされた、聖なる木と呼ばれる樹木に守られた、エルフの森を焼き討ちする事件が多発している。
迷いの森と化している森の中から見つけ出すのは苦だが、聖なる木自体は燃えない為、焼き討ちによって文字通り炙り出しつつ、殺戮したエルフをオブリビオンとして配下に置こうと試みているのだという。
「よって君達には、森の延焼を防ぎつつ、襲撃者を討伐して貰いたい」
猟兵達が到着するのは、丁度襲撃が始まり森が焼かれ始めた時点。
急いで対処すれば延焼を防げるのだと語り、森のエルフ達と協力しながら襲撃者への迅速な対処を行って欲しいと語る。
そして対処すべき相手――予知の映像で見せた火砲を背負った山賊の姿をスフィーエは映し出した。
「倒すべきはこれだ。一体一体は弱いが、アームドフォートの火力は侮れない。それにこうした森林地帯の戦闘を熟知もしている」
知性と協調性が低下し、魔物と同列に扱われる賊徒だが火砲の攻撃力と、木々に潜み、時に渡りながら奇襲を掛けたりもしてくる。
その上、数は只管に膨大で、それ故に森のエルフ達も敗退を余儀なくされた――決して油断して良い相手ではないと釘を刺しつつ。
「だが君達には森のエルフ達という、強い味方がいる。彼らの助力を受けることで、より手早く撃破できるだろう」
目には目を歯には歯を――同じく森の戦いを熟知したエルフ達の協力は得られる。
幸いにして神秘的な事象に秀でた彼らは、猟兵達の姿を一目見れば、すぐに味方と察して協力してくれる。
敵だけを道に迷わせたり、弓矢や魔法での支援も惜しみなく行ってくれるだろう。
猟兵達に比べれば強くはないが、上手く協力し合えば、より迅速に敵を撃破し、結果的に延焼を防ぐことが出来るとスフィーエは語る。
「然る後、幹部猟書家の意志を継いだオブリビオンを撃破して貰いたい」
山賊達を無事に討伐できれば、猟書家幹部の意志を継いだオブリビオンが襲来してくる。
火砲を備えてもなく、幹部そのものではない為、やや劣るもののそれでも十分に強力なオブリビオンには変わりなく。
エルフの協力を得ながら上手く戦って欲しいとも彼女は語った。
「……アックス&ウィザーズの侵攻は、後少しで追い返せる」
一通りのことを語り終え、スフィーエはグリモアで新たに、世界を侵す骸の月の光と影を交互に映し出しながら息を吐き出して語りを再開した。
限りなく光の側に傾いた、侵攻を押し返すあと一歩を示しては、改めて場の猟兵達を一周見渡して。
「そして聖なる木の力も、いずれどこかで必要になる筈だ。だから……力を貸して欲しい。では、準備ができたら送るので声を掛けてくれたまえ」
そう言って頭を下げると、グリモアを輝かせ、焼き討ちの危機迫る森への道を開いていくのだった。
裏山薬草
どうも、裏山薬草です。
これから毎日エルフの森を焼こうぜなんて幻聴があっても、実際に行動に移してはいけませんよ。
何度も言いますが、放火ダメ、絶対。
というわけで、今回も猟書家シナリオA&W編をお送りしたいと思います。
状況としては丁度焼き討ちが行われたところとなっておりますので、森のエルフ達と協力しながら延焼を防ぎつつ、迅速に敵を撃破して頂きます。
消火や避難活動はエルフ達が行っておりますので、皆様は敵の撃破に集中しても大丈夫です(勿論、消火活動など行っても構いません)
無事依頼が成功すればエルフの今後の協力を取り付けることができ、今後に役立つかもしれません。
全章通してエルフ達は積極的に猟兵達の支援をしてくれます。
余程無茶な指示でなければ従ってくれますので、上手く利用すればボーナスになります。
●第一章『集団戦』
アームドフォートで武装した山賊の集団です。
一体一体は弱いですが火力だけは油断ならないものがあります。
また数も多く、森林地帯での戦いを熟知している為、非常に機動力に優れています。
●第二章『ボス戦』
猟書家幹部の意志を継いだオブリビオンとの決戦になります。
こちらは武装していませんが、それでも強力なオブリビオンです。
プレイングの受付状況に関しては、タグにてお知らせします。
それでは皆様のプレイングをお待ちしております。
裏山薬草でした。
第1章 集団戦
『山賊』
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POW : 山賊斬り
【装備している刃物】が命中した対象を切断する。
SPD : つぶて投げ
レベル分の1秒で【石つぶて】を発射できる。
WIZ : 下賤の雄叫び
【下卑た叫び】を聞いて共感した対象全ての戦闘力を増強する。
イラスト:カツハシ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
松雪・門奈
アドリブ大歓迎!
あぁ… 可哀想に
きっと道に迷ってしまったのね…
でも大丈夫よ… 元いた場所、骸の海へ至る道まで導いてあげる。
行動
わたしは敵の死角となる様な樹上から《歪なる蝶の群れ》で奇襲を仕掛けてみましょう。
幻覚使いの蝶達を召喚し、敵に狂気をプレゼントしてあげる。
この術は体に掛かる負荷が大きくて、維持するのもやっとなの…
だから… 上手いこと敵が隙を見せたなら、攻撃は森のエルフ達に任せるわね。
あはは!
えぇ… まだ、わたしの理性は死んでいない…
わたしが倒れるのが先か、彼らが狂い切るのが先か、勝負ね!
●どっちが狂ってるかって?
「ヒャッハハハハー!」
「燃えろ燃えろーっ!」
森の木々を揺さぶる砲弾の重たい一撃と、広がり逝く紅蓮と、下劣な賊の笑い声が響き渡っていく。
エルフの森を焼き討ちする盗賊という、お決まりの悪役達は背負った火砲の火力に調子づき何処か恍惚とした顔を浮かべていた。
――深宇宙の外縁、虚無より出る蝶の群れ。
『ああ……可愛そうに。道に迷ってしまったのね』
「んぉ……? 何か言ったか?」
「いや、何も?」
砲撃を続けている山賊達の耳に、何かの声が届いたかのように思えた。
耳を澄ませて見ても同胞の笑い声と火砲の砲撃か、或いはエルフ達からの悲鳴と怒りの声だけか。
『でも大丈夫よ……元いた場所へ導いてあげる』
――さぁ、共に狂気を振り撒きましょう。
錯覚というには、山賊達の目の前を通り過ぎた赤い影と、それが見せた、言葉では言い表しづらい極彩色の、万物の境界も曖昧となる幻覚は。
「な、ん、だ……んひっ!?」
「そう、骸の海へ……!」
それを嗾けたのは、森の木々の上に身を隠しながら、半ば奇襲の形をとった松雪・門奈(内に秘めたる狂気・f32788)だった。
彼女の嗾けた血塗られた色の蝶が、山賊達の周囲に群がっていたと気づいた時にはもう遅く、立ち込める血の匂いと、蝶の羽搏きが魅せる冒涜的な幻覚は――
「「「イヒャヒャヒャヒャ!!!」」」
元来、理性的な言動を期待できない山賊達の理知を更に狂わせ、彼らの眼の焦点を濁らせた。
数多の血塗られた蝶が、森に踊る火の粉の中をひらり、ひらりと舞い飛びながら、山賊達へと狂気を振り撒き――そして、山賊達は狂った光景に抗うように、蛮刀を、アームドフォートを出鱈目に振るっていく。
それが自らの同胞を傷つけることも知らずに――その光景を目にし、門奈は笑う。
「あはは! あはっ、ふっ……!」
決して軽くはない代償と術の維持――少なくない血肉と生きた筈の命、そして理性を削ることは狂気めいた笑いの中に、門奈の苦しみを伺わせた。
傍に控えていたエルフが、心配そうに彼女の背に手を置けば、門奈は狂い笑いながら。
「大丈夫よ。ええ、まだわたしの理性は死んでいない……ふふ」
だから今の内に――そう告げられたエルフ達が、同士討ちの様相を呈してきた山賊達へ、一斉に矢の雨を降らせていく。
自らの命を奪ったものが同胞からの刃か、それとも砲弾の爆撃か、エルフの矢か――その区別もつかぬほどに、下手をすれば死した自覚も無く、オブリビオンの身体は倒れ伏すや否や消え失せていった。
「わたしが倒れるのが先か、狂い切るのが先か……勝負ね!」
――勝敗は如何に? かの奮戦で態々に語るべくも無し。
成功
🔵🔵🔴
四季乃・瑠璃
緋瑪「ドラゴンを追い返したばかりなのに…懲りないねー」
瑠璃「盗賊がどうやってアームドフォートなんて手に入れたんだろう…一応は使い方も理解してるみたいだし」
エルフ達と合流
エルフ達には魔術による消音結界や幻術、隠蔽の魔術等を用いて敵の攪乱と分断を依頼。
自分達は一部エルフに協力して貰い、森の各所に地雷代わりの感知式ボム【範囲攻撃、罠使い、爆撃】やトラバサミ、エルフの各種罠等を設置。
敵が魔術で迷ってるのを狙い、樹上且つ敵の射程範囲外から二人でライフルで狙撃。
消音結界もあり、状況把握のできない敵を一体ずつ狙撃して仕留め、まだ生きている敵は待機していたエルフ達の弓矢や魔術による援護射撃で仕留めていくよ
●潜む息を、殺意を
行うことは単純なことだ。
エルフ達に音を消して貰いつつ、幻惑の術を用いて敵を迷わせつつ、罠に誘い込み――狙撃して確実に落す。
森の中に地雷として用いる感知式の爆弾を仕掛けながら、四季乃・瑠璃("2人で1人"の殺人姫・f09675)と半身の緋瑪は遠きに聞こえる野蛮な笑いと火砲の砲撃音を耳にしながらぼやいた。
「ドラゴンを追い返したばかりなのに……懲りないねー」
「盗賊がどうやってアームドフォートなんて手に入れたんだろう……一応は使い方も理解してるみたいだし」
矢鱈滅多に砲弾を撃ち続け、兎にも角にも森を焼くだけならば、それほど問題は無いのかもしれない。
既に多くの場所で返り討ちに遭っている上に、首謀者自体も潰えているのに何故動き続けるか――
ともあれ下準備は万全、細工は流々仕上げを御覧じろ――森のエルフ達と共に彼女達は樹上に登り、狙撃銃を手に息を潜めると。
「はーい、森のエルフのイイ女ー」
「ついでに猟兵のかわい子ちゃーん」
只管に砲撃をぶち込みながら、森の幻惑に迷い歩く山賊達が、下劣な涎を啜る音も不快に声を掛けていく。
欲望のままに全てを焼いて略奪することしか頭にない、賊が一斉に声を揃えて――
「「「出て来いや!!」」」
――無論、そう言われてエルフや猟兵達が出てくる筈もなく。
「へぶしっ!?」
音もなく飛来した一つの鉛弾が正確に、馬鹿騒ぎする山賊の眉間を撃ち抜き、背負った火砲の重みに従わせ背中から地面に伏せた。
突然のことに混乱する山賊達だが、その動揺も又一瞬のこと。
たちまちの内に森の中を走るライフル弾が、山賊達の生命を終わらせていく。
勿論、いつ音もなく襲い来る弾丸にだけ気を払っていれば良い訳ではなく――地に仕掛けられた接触式の爆弾に触れてしまえば。
立ち上がる轟音と爆炎が山賊の身を包み、肉片の一つも残さず灰と変えていきつつ。
無論、エルフの仕掛けた狩猟用の括り罠も功を奏し、足首を千切れんばかりに締め上げられてはぶら下げられ、其処にすらも容赦なく殺人姫に冷徹なまでの狙撃が脳天を貫いた。
「出て来いって言われて素直に出てくるわけないよねー」
「そうだね。姿を見せるにしても……」
山賊達の身を樹上より狙撃銃で撃ち抜きながら、瑠璃と緋瑪は語らいながら。
狙撃銃の洗礼も、仕掛けられた罠にはまっての死も逃れた山賊達へ、殺人姫達と森のエルフは魔術を、弓矢を番えると。
「「死ぬ時だけ」」
尤も、それであっても簡単に姿を見せる心算もないが――放たれた閃光と矢の雨が、生き残った山賊の脳天と心臓を容赦なく貫いていくのだった。
成功
🔵🔵🔴
馬県・義透
四人で一人の複合型悪霊。生前は戦友。
第一『疾き者』唯一忍者
一人称:私 のほほん
武器:漆黒風
さてー、やっかいですよね意志継ぐのって。
…誰かの故郷を滅ぼさせてたまるか。
さて、エルフ方には『敵だけを迷わせる』のと『援護射撃』をお願いしまして。
ふふ、私とエルフの方に迷彩兼ねた防御用結界張りますねー。
指定UC発動。
敵に不幸を、『我ら』に幸運を。不幸は敵に仇をなす。
ははは、良いところに矢が刺さったりするんじゃないですかね?
私は一投一投、居場所を変えつつの漆黒風投擲ですねー。ええ、撹乱ですよ。
…生命力奪ってましたからね。火砲重く感じますでしょうね。
調子に乗るからですよー?
●森の祟りにご用心
「さてー、厄介ですよね。意志を継ぐのって」
馬県・義透(死天山彷徨う四悪霊・f28057)――正確には『疾き者』――はふと呟いた。
美談として片付けるにも、為していることがことなら褒められない。
何度潰しても留まることのない侵略に辟易としながらも。
「……誰かの故郷を滅ぼさせてたまるか」
そんな呟きも風に乗って何処へと消えつつも、彼はエルフ達へ緩やかな調子で微笑みかけた。
「敵だけ迷わせてー、援護射撃お願いしますー」
「はいっ!!」
「あ、迷彩兼ねた結界張っときますねー。ふふ……さて」
エルフの巡らせた迷いの術式と共に、彼らと自身を包む防護の膜を巡らせつつ、彼は厳粛に言葉を口にした。
「敵に不幸を、『我ら』に幸運を」
――それは彼らの、悪霊としての分。
森の中を巡る山賊達の幸福を奪い、自らの幸福に還元し天運を完全に味方につける呪詛。
「ヒャッハー! 見ぃ~つけ、たぁぁ!!」
その呪詛にも気付かず、迷いの森を潜り抜け、漸くに目にした山賊達が下劣に笑いながら石の礫と背負った火砲の砲弾を放ってきた。
それを吐息を潜め、纏った結界で森の木々に、草草の揺らめきに自らの存在を溶け込ませて彼は駆け抜けていきながら。
木々の陰に潜んでは、彼は棒手裏剣を投げ放ち――また別の木へと移り。
次々と場所を変え、放つタイミングをずらしつつ、翻弄するように棒手裏剣を投げ位置を悟られぬように撹乱していく。
エルフの放つ矢による追い打ちに晒され、幾許かの数を減じられつつも、山賊達はそれでも石礫と火砲による反撃を試みるが。
「テメ、俺を撃つな……いでぇっ!?」
「態とじゃ……くっ、このっ! ぎゃあっ!」
全ては偶々でしかない。
飛んできた棒手裏剣に当たりをつけて、砲撃を放っても既に姿はなく、飛び掛かろうとしていた別の山賊に偶然当りかけたことも。
咄嗟に躱した先に、エルフの放った矢が飛んでいて、しかもそれが運悪く抉く腹を穿ってしまったのも。
抗議の声を張り上げた山賊が、また別の矢と棒手裏剣が偶然顔に悉く突き刺さっていってしまったのも。
全ては偶然。尤も、文字通り“祟られた”のだから必然と言い換えられるのかもしれないが――更に性質の悪いことに。
「……調子に乗るからですよー」
「ぐ、ぐええっ……!」
張り巡らされた悪霊の齎した災厄は、不運だけではない。
山賊達の運気そのものを奪ったのは無論のこと、奪い続けてきたのは活力――生来のものではない、背負った火砲の重みはそのまま仇となり、掛けられた重みは“運の悪い”ことに、彼らの骨をそのまま折り。
その介錯を行うように、自然と彼らの脳天へと棒手裏剣とエルフの矢は吸い込まれていくのだった。
成功
🔵🔵🔴
火土金水・明
「また、エルフさん達の守る森を焼こうとするオブリビオン達が出現ですか。これは許す訳にはいきません。」(エルフさん達のタイミングに合わせて攻撃を始めます。)
【WIZ】で攻撃です。
攻撃は、【継続ダメージ】と【鎧無視攻撃】を付け【フェイント】を絡めた【全力魔法】の【コキュートス・ブリザード】を【範囲攻撃】にして、『山賊』達を纏めて【2回攻撃】します。相手の攻撃に関しては【残像】【オーラ防御】【見切り】で、ダメージの軽減を試みます。
「(攻撃を回避したら)残念、それは残像です。」「少しでもダメージを与えて次の方に。」
アドリブや他の方との絡み等は、お任せします。
●火付け役を撃つは氷の矢
始祖が潰えど野望は死せず、継がれぬ時が終わりと言えば美しくも聞こえるのかもしれないが、今目の前で起こるものは悲劇以外の何物でもなく。
現れた一人の女は尖がり帽子の鍔を引き下げ、繰り広げられている惨状に文字通り目を覆った。
「また、エルフさん達の守る森を焼こうとするオブリビオン達が出現ですか……」
火土金水・明(夜闇のウィザード・f01561)は杖を強く握り、かつて相対した放火魔と、その意志を継いだ者とその配下が為している放火の現状に身体を震わせて。
「これは許す訳にはいきません」
決意の声も明らかに、黒々と艶めく瞳に力を籠めた明の存在に気が付けば、山賊達は下卑た顔に舌なめずりを隠そうともせず、煽るように一歩一歩を踏み出していく。
「許さないってんならぁー……」
「どうだってんだ、よぉぉっ!!」
山賊達の背負った火砲より、明の身体を蹂躙するべく勢いよく砲弾が放たれる。
下劣な欲望と衝動を叩きつけにいくように、文字通りの集中砲火が彼女へ向かっていく。
このまま直撃すれば、肉片も残らず明の身体は砲弾に蹂躙されるのだろうが――放たれた砲弾は砲弾同士がぶつかり合い、爆ぜただけの同士討ちと終わっていた。
「残念、それは残像です」
その声が響いたのは山賊達の頭上――マントを翻し、軽やかに身を跳躍し躍らせていた明の姿。
山賊達が撃ったのは、明が場に残した影でしかなく、呆気に取られる山賊達を後目に華麗に着地すると。
――攻撃をした直後というのは得てして絶好のチャンス。
エルフ達がここぞとばかりに矢を番え、またあるものは術の詠唱を紡ぎ出したのを察すれば、明もまた杖を突き出した。
「我、求めるは、冷たき力。森、焼かんとする賊徒を……」
突き出された杖の先端から青い白い光が灯り、エルフの森に満たされていた紅蓮の揺らぎが収まっていく。
察せられるのは、氷の力――山賊達が火砲を向けても、その砲弾が放たれる前に、明は詠唱を終えた。
「討て」
簡潔に告げられた言葉をトリガーに、彼女の杖から数多の氷の矢が飛翔していった。
五百を超える大規模な凍てつく矢はそのまま、森に広がる火炎を鎮めつつ山賊達を次々と貫き、出血も許さずに身体を凍てつかせ。
火砲の機能も、山賊達の身体自身も容赦なく白い霜で覆い強制的にその動きを封じていき――続けてエルフ達からの矢が、放たれる雷の魔術が。
後に続く形で氷結地獄に閉ざされた山賊達を滅ぼしていくのだった。
成功
🔵🔵🔴
キリカ・リクサール
アドリブ連携歓迎
フン、何ともまぁ見下げ果てたものだ
こちらの良心が痛まなくて助かるな
シルコン・シジョンで攻撃
大口径の弾丸を山賊達に撃ち込んで倒していく
軽業で森の木々や枝を足場に移動して敵を撹乱しつつ、投げつけられた刃物を撃ち落とし、乱れ撃ちを敵集団に叩き込む
本当に数だけは多いな…
では、害虫駆除と行こうか
UCを発動
自らの身体を猛毒の霧に変え、さらにエルフ達の風魔法で拡散
周囲で暴れている広範囲の敵を倒していく
倒すまでに至らずとも、かなりの範囲の敵を無力化できるはずだ
そうした討ち漏らしもエルフ達に任せよう
この深く美しい森を、無意味に焼くとは信じられんな…
骸の海の底に沈めば、そんな火遊びも出来るまいよ
●霧香
「みぎゃぁっ!!」
嬉々としてアームドフォートより放火を続けていた山賊の頭部は、火薬の弾ける音と共に西瓜のように弾け飛んだ。
幸いにして死体の残らぬタイプのオブリビオンであった故に、凄惨なものが残らずには済んだが――
「出て来いオルァッ! 森焼くぞ!」
生き残った山賊は死した同胞に目もくれず火砲を撃ち続け、森の木々を炎で包んでいく。
何処までも下劣に、嬉々として森の生命を焼き払い、エルフ達の「お楽しみ」を考え涎を啜る音を聞き、山賊の頭部を弾けさせた女は不愉快そうに吐き捨てた。
「フン、何ともまぁ見下げ果てたものだ。この深く美しい森を、無意味に焼くとは信じられんな……」
樹上より狙撃銃の噴き上げる白煙と共に、キリカ・リクサール(人間の戦場傭兵・f03333)は下品極まりない賊を証した。
「こちらの良心が痛まなくて助かるが」
躊躇いなく狙撃銃の引鉄を引き、放たれる銃弾――諫言というには苛烈過ぎるかもしれないが――で喚く賊の頭部を吹き飛ばしていく。
気取られぬよう、軽やかに木から木へと飛び移り、時に賊がそれに気づいてナイフやら砲弾を撃ち込もうとも、片手にした自動小銃のけたたましい弾丸の乱れ撃ちがそれを叩き落す。
「しかし数だけは本当に多い。害虫駆除というのなら……」
されどそれでも、わらわらと出でる山賊達の姿に辟易したか、キリカは溜息を一つ漏らしつつ。
――その時、傍にいたエルフ達の鼻腔を、甘く蠱惑的な香が擽った。
よくよくに見れば、キリカの身は徐々に、霧となって広がっていて。
「――燻煙剤、だ」
端のつり上がった唇も最後に、彼女の身体は最後まで毒々しい霧と変わっていき。
事前に伝えられていた通り、エルフ達は詠唱を紡ぎあげると、風が渦を巻きキリカの転じた毒霧を森の中へと散らしていく。
すればたちまちの内に、それを吸い込んだ形の山賊達は一瞬の甘い香の快感も一時の内に、齎された猛毒はそのまま命を終えさせる。
吹き付ける風に乗り、甘く翻弄するように巡る毒霧は甘き死を齎しつつも、それでも逃れる賊を見下ろしながらキリカは霧の身を元の身体に戻しつつ唇を歪めた。
「天国が視えるほどに、甘い香りだったろう? 尤も行き先は骸の海の底だが」
――それにしても実に勿体無い。
これからエルフ達に殺され行く賊徒達は、毒霧の香を最後に昏睡しているだけなのだから。尤も同情の余地など一欠片も無く。
「二度と火遊びもできまいよ」
吐き捨てるキリカは振り向きもせず、その耳と気配だけで徹底的に苛烈な報復――息の根を止めることに必死な森の民の猛攻を感じて。
来世の幸福すらも閉ざされた山賊達の末路を、さもありなんといった風に一つ、頷くのだった。
成功
🔵🔵🔴
トリテレイア・ゼロナイン
盗賊を討ち果たすは騎士の務め
そしてそれが鎧装騎兵の誇りたるアームドフォートを玩具の如く扱う輩であれば猶の事です
アレキサンドライトはどれ程の置き土産を残したのか…
エルフ達に弓矢で運ばせたり、陽動で誘い込んだ場所に潜ませていた妖精ロボを山賊達に取り付かせ武装に●破壊工作(ハッキング+世界知識)
セーフティのロック等で火砲やスラスターを使用不能にし枷と同義の無用の長物に
アームドフォートは空間戦闘における三次元機動と大火力が肝要
それが出来ぬ以上、地の利を持つ相手に勝てる道理はありません
力に溺れ弄んでの乱暴狼藉…相応の末路は御覚悟を
エルフ達の矢から逃れんと装備解除試みる敵に近寄り剣盾で素早く撃破
●鎧装騎兵の誇りに賭けて
騎士を名乗るからには乱暴狼藉を働く盗賊を捕える――尤も相手がオブリビオンである以上倒すことになるが――のは、使命というもの。
増して宇宙の騎士にしてみれば、剣にも等しき誇りのアームドフォートを破壊と略奪に使うのならば、それは許し難き所業に他ならない。
森中に響き渡る火砲の轟音を引きつけ、エルフの矢が抗うように飛び交い、火砲に突き立てられていく中で、白き騎士トリテレイア・ゼロナイン(紛い物の機械騎士・f04141)は呟いた。
「アレキサンドライトはどれ程の置き土産を残したのか……」
当人はもう復活することは叶わなくも、その意志を継いだものは同じ事件ばかり繰り返してくれる。
未だ根を絶てぬまま、枝葉のみを切り落とすしかない対処療法に、彼は憤りを覚える他なかった。
「ヒャッハー! 吹き飛べオラァッ!!」
そんなトリテレイアの感情を嘲笑うかのように、山賊達は良く目立つ白い装甲を吹き飛ばさんとアームドフォートの砲口を突き付けて。
森中を駆け抜ける彼へと、距離を詰めるべくスラスターを噴き上げようとしたが。
「……あ?」
だがスラスターを噴き上げることも叶わず、背負っていたアームドフォートは虚しく、ぷすんと軽く息を吐くのみで。
トリガーを如何に引こうとしても、何かが固まってしまったかのように、それを引くことも叶わず、火砲を放つことも出来ない。
山賊達の疑念という名の敵意を籠めた視線に、トリテレイアは肩を竦め。
「――さて、一体何のことやら。妖精の悪戯でしょうかね?」
「てめえ……!」
妖精の悪戯は悪戯に違いは無いが、それは当然、トリテレイアが仕掛けた必然。
エルフ達の矢に、森の中に――彼の格納庫より出でた小型の機体を潜ませ、山賊達のアームドフォートに取りつかせた悪戯妖精<グレムリン>の導き。
そうとも気付かず、矢に手を掛け引き抜こうとしたり、尚もしつこく引鉄を引き続ける山賊達にトリテレイアは冷たく言い放つ。
「忠告しておきますが、それは空間戦闘における三次元機動と大火力が肝要。それが出来ぬ以上、地の利を持つ相手に勝てる道理はありません」
尤も、最初から表面的な火力に溺れるだけの相手に、そこまでの領域を期待するのが無意味な話ではあるが――完全なる無用の長物と化した火砲を脱ぎ捨てんと、山賊達が躍起になるも。
「力に溺れ弄んでの乱暴狼藉……相応の末路は御覚悟を」
だが枷を外し身軽になろうとするその前に。
山賊達の身体を白い疾風が通り過ぎる――そして僅かに遅れて、盾の殴打が筋肉を貫き骨を砕き、剣の閃きが身体より鮮血を噴き上げさせていた。
成功
🔵🔵🔴
小宮・あき
すずちゃん(f02317)と。
エルフ達に作戦説明。
「囮を用意します。おびき寄せて、奇襲を掛けましょう」
協力要請:迷いやすい道を教えてほしい
UCで分身達を披露、10人くらいかな。
武器を捨てれば、盗賊の求める若い女。耳は隠して。
囮に迷いやすい道を教え、奇襲ポイントへ誘導するよう指示。
それぞれ別方向に走らせ、私達はエルフの方と共に、近い奇襲ポイントへ先回りし待機。
私自身はすずちゃんの裾の中へ。
ふふ、何度目かのお邪魔します。
今度は紅茶持ってこようって思ったのに、忘れちゃった。
奇襲。
タイミングを合わせて、地面を踏み込み【ダッシュ】で裾から飛び出して。
マスケット銃の【先制攻撃】【制圧射撃】で仕留めます。
コイスル・スズリズム
オーナーさん(f03848)と同行。
オーナーさんが囮を複数作ったら
すずはUCで自らの衣服の袖の中にオーナーさんの本体を入れる
オーナーさん、すずの空間、快適でしょ?とウインクを飛ばして
エルフの人に協力してもらって
隠れるのや囮に使うのに良い場所を教えてもらうね
ポイントに偽物を配置
すずは、闇に紛れる、囮から近いとこでおびき寄せ
相手が引っかかったら
袖からオーナーさんを取り出して一緒に戦闘
すずは影龍のランスに全力魔法を込めて攻撃
びっくりさせるのはすずも好き
だけれど、すずは、人を明るくさせるサプライズが好きなの
対象を倒したら
UCを再度発動して、オーナーさんを袖の中に入れ、各個撃破を繰り返す
アドリブ大歓迎。
●サプライズパーティ
――本物どーれだ。
森の木々に火をばら撒きながら、下卑た舌なめずりの聞くに堪えない音を響かせ、野蛮な山賊が闊歩する。
矢鱈滅多にアームドフォートからの火砲を解き放ち、欲望のままに彼らは目に映る捌け口を追っていく。
「ヒューッ! 女女女ァァァ!」
「待ってよぉー! オジサンと遊ぼうよーっ!!」
山賊達が只管に追う、ピンク色の髪の鮮やかな揺らめきと、可愛らしい声を挙げて逃げ惑う姿。
ローブを纏い武器もなく、無防備な絶好のエサ――迷いの森の惑いに囚われていることも気付かず、彼らは只管に追い続ける。
森のあちらこちらに、全く同じ影が十体。エルフか否かも気にならず、山賊達は歪んだ欲望の捌け口にするべく、兎にも角にも追っていく。
時はやや遡り、山賊達が追っているピンク色の髪をした女、正確にはユーベルコードによって増えた分身体の、そのオリジナルはエルフ達に提案していた。
『囮を用意します。おびき寄せて、奇襲を掛けましょう』
ピンク髪こと、小宮・あき(人間の聖者・f03848)の聞き出した、森の迷いやすい小道を分身体に教え、それぞれを別の場所へ。
山賊達の歩みを翻弄しながら、当の彼女は一際に植生の濃い森の木々に隠れ、囮の分身が誘い出すのを待ち構えていた。
とりわけ、あき本体は、相方である少女の【袖の中】に潜み、奇襲の機を伺いつつ――そのあきを袖に隠したすず――コイスル・スズリズム(人間のシンフォニア・f02317)――はふとウインクを一つ、自らの袖に囁いた。
「オーナーさん、どう? すずの空間、快適でしょ?」
「ふふ、何度目かのお邪魔します……あっ」
待ち伏せという緊張も解れるかのように、柔らかな語らいの中、あきはふと思い出したように声を挙げた。
「ごめんなさい、紅茶を持ってくるの忘れちゃった。約束だったのに」
「ふふ。また今度、ね?」
すずの袖の中で両手を拝むように合わせ、あきが詫びてみれば、すずは気にしてないよ、と言わんばかりに微笑んでみせて。
緊張も程よく解けて、さりとて息を潜め待ち伏せながら――穏やかな時間を引き裂く、卑しい賊の蛮声が届いた。
「待て待て待てーっ!」
「忘れられない思い出にしてあげるよォォォ~~~!」
――あきの生み出した囮を追って、やってきたアームドフォートのスラスターを噴かせた山賊達。
舌なめずりを見せる顔も、紅潮した顔も何もかもが下劣な盗賊へと。
「……」
「なっ!?」
それはあまりにも突然の中の突然――女を追ってやってきた山賊達の眼に現れた、追っていた筈の女にとても良く似た存在でありながら。
構えられたマスケット銃の口より放たれる、何とも言えない威容に山賊達は一瞬硬直していた。
「楽しいお茶会の、その前に」
――いつの日か果たす為の約束。紅茶を楽しむ前に、この賊徒達を撃つべく、すずの袖の中から飛び出したあきは、マスケット銃の引鉄を容赦なく引いた。
パーティの始りを告げるクラッカーのように、マスケット銃の発砲音も鮮やかに響き渡り、解き放たれる鉛弾が山賊達の身体を撃ち抜いていく。
「サプライズ。そう、これはサプライズ」
更に空を躍るは、数多のドラゴンランス。
全力の中の全力を籠めた魔法に乗せて、歌って踊るようにすずの繰り出したドラゴンランス。
森を焼く炎の中、雨の一つでも立ち込めて欲しいと願うけれど、代わりに山賊達の血の雨を降らすように、ドラゴンランスが踊り山賊達の身体を次々と貫いていき。
唐突に驚かすというならば、と山賊の誰かが顔を歪め、すずとあきの言葉に反論をせんとアームドフォートの引き金に手を掛けるも。
「へっ、だったら俺らも」
「だけどね、すずは人を明るくさせるサプライズの方が好きなの」
山賊達の反論は冷たく、逆らいようのない簡潔にして鋭いすずの言葉が制していた。
――平和に暮らしていたエルフの森を、唐突に焼いて泣かせるなんて、本当に最低。
同じサプライズならば、もっと明るく喜ばすものがいい――同じ賑やかな発砲音でも、パーティのクラッカーとは大違い。
オーナーさんとの魔法学園の生活の、いつだって止まらないドキドキと最強で魔法的な驚きと比べ物になる筈も無し。
反論にもならない反論を告げた山賊の心臓を、ドラゴンランスの鮮やかに貫きながら、あきが更に言葉を続けた。
「すずちゃんの言う通り。“それ”をサプライズと呼んでしまうのは――」
在ってはならない。そう、在ってはならない。
だから反撃の芽も何もかも、徹底的に叩き潰すように――撃ち込まれた槍を更に押し込むように、マスケット銃を何度も、何度も解き放つ。
鉛弾が、槍が、一切の情けも容赦もなく山賊達の身もアームドフォートも貫き、山賊達の命を絶つと。
あきはすぐ様にすずの袖へと身を寄せて。
「すずちゃん。次の所へ」
「ええ。あまねくべくべく……」
遍く森を焼く悪しき盗賊を倒すべく、すずはまたあきを袖へと隠していって。
彼女達はまた、山賊達の襲撃を待ち受けるべく身を隠していくのであった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
クルル・ハンドゥーレ
アレンジ連携歓迎
山賊っぽい輩って
エルフ村を焼きとうなる呪いでもかかっとるん?
それともエルフの村からそういうん誘引する成分でも出とるんやろか?
(UDCアースで購入したラノベを読みつつ
そうやったら族長会議にでも報告せなあかんなあ
族長会議とかあるんか知らんけど
村人にキャバリア戦闘OKな開けた場所を教えて貰い
そこを出口にUC展開
キャバリアで待伏せ
奇襲も潜伏も迷宮化して無意味にしたろ
合流の為にぐずぐずしとったら内部の毒でおしまい、や
出てこようする敵に村人と共に先制攻撃
毒使い・鎧無視・マヒ攻撃・破魔を範囲攻撃で
敵が溢れ出そうならシールドバッシュで押し返す
敵攻撃には盾受け・武器受け
村人に当たらぬよう結界術
●それもまたお約束
その出で立ちは天然自然の森の中に似つかわしくなく――ある意味では、それは森の守護神たるゴーレムと言えなくもないか。
鉄の世界<クロムキャバリア>の誇る人型機体が居座れる、森の広場の中、キャバリアのコックピットにて書物を一人の女は読みふける。
「山賊っぽい輩って、エルフ村を焼きとうなる呪いでもかかっとるん? それともエルフの村からそういうん誘引する成分でも出とるんやろか?」
クルル・ハンドゥーレ(逆しまノスタルジア・f04053)は書物――狂気の世界<UDCアース>で出版されたライトノベル――を畳み、顎に手を添えながら思案した。
「せやったら族長会議で報告せなアカンなあ。あるか知らんけど」
そうしたことを悠長に考えていられるほどに、彼女が生み出した迷宮は着実に山賊達を迷わせ、消耗させていた。
今、彼女がキャバリアに乗って待っているのは、出口が一つだけしか存在しない迷宮のその出口。生み出した迷宮は複雑怪奇で、如何に火砲の火力を以てしても突破は出来ず、地道に突破する他ない。
木々の中の戦いに秀でているとはいっても、作り出された鋼茨の迷宮の中では奇襲も潜伏も意味を為さず。
迷宮の突破に悠長に時間を掛けていれば、待っているのは単純な消耗だけではない、茨が身体を苛め、迷宮に満たされた毒花の瘴気が確実に身体を蝕む。
待ちの姿勢を保っていられるのは、決して油断からでも何でもない。
蜘蛛の巣に捕えたかのように、仕掛けた迷宮入りの齎した必然なのだ――それでも、少なからず迷宮を突破する山賊もいるにはいたが。
「は、はひっ、うっぷ……」
戦場に作られた迷宮を満たす、毒花に犯されたか、現れ出でた山賊の姿に生気というものは見られず。
それでもやっと抜け出せた喜びに顔を歪めている山賊達に、コックピットの中でクルルは呟いた。
「――毒にめげずによー来たわ」
尤も脱出成功のご褒美は――これもまたお約束。
「いこか」
とりわけ森を焼かれているエルフ達に容赦という二文字は無く。
エルフ達の矢と魔術が飛び交うと同時、朱に咲くが如く放たれたレーザーが、山賊達の防護も容易く貫きつつ、神経を侵す毒が身体を蝕みそこへと留め。
それでも尚、出口から出でようとすれば盾の殴打が山賊を強引に迷宮へと押し戻し、毒花と茨の餌食となる前にエルフ達の弓矢と魔術が引導を渡していく。
百花繚乱、徒然に、廻り廻りてゆく末は――ゆく末は。
因果応報、当然に、叩かれ射抜かれ毒に犯され、只管に滅ぶのみ――。
成功
🔵🔵🔴
第2章 ボス戦
『双頭鎧竜アルマドラゴ』
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POW : ハイパービーム
【二つの頭から破壊光線】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
SPD : サーチ&バイト
【片方の頭が死角や隙をカバーすること】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【もう片方の頭による噛み付き】で攻撃する。
WIZ : テラーロアリング
【空気が張り裂けそうな程の大きな咆哮】を披露した指定の全対象に【恐怖におののき耳を塞ぎたくなる】感情を与える。対象の心を強く震わせる程、効果時間は伸びる。
イラスト:たけの こたろー
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠モニカ・アルベルティ」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●双頭竜
野蛮な山賊達を無事に退け、後は残すところ一体となった。
最後の一体、油断なく叩き潰してしまえばこれで済むと思われたが――
「ひ、ひっ……あっ!?」
恐れをなして背を向けた山賊を、突如として飛来してきた巨体が踏み潰していた。
血飛沫とアームドフォートの破片が飛び散り、立ち込めた土煙の中、重厚な金属の輝きに艶めく竜がそこに居た。
「全然役に立たないな」
「全然というほどでもないかもだけど」
見上げる程の巨体、如何にも頑強そうなミスリルの甲もかくやな表皮もであるが、何よりも特徴的なものは、二つに分かたれた頭だった。
配下であった山賊を巨体の重量に任せ磨り潰しながら、片方の吐き捨てた物言いに対し、揶揄うようにもう片方の頭が文字通りの顎で示す。
無事に猟兵達が火種を潰し、鎮火を終えつつある森の木々を――ある程度焼く程度には役に立ったと。
されど吐き捨てた片側は不愉快さを隠さず言論を返す。
「結局鎮火させられてる」
「ならもう一度燃やせばいい。違うかい?」
「……違わんな」
「そうだろう?」
されどされども、もう片側は軽い調子でそれに更に返してみれば、片側はさもありなんといった風に頷いて見せて。
もう片側は何処までも陽気に笑い――そして、双頭竜はそれぞれ顎門を猟兵達に向けて開く。
「さて、これを倒したようだが、結局は無意味」
「僕たちが君らを倒せば同じこと」
「精々」
「抗ってみせなよ」
「我等は双頭鎧竜アルマドラゴ」
「いざ尋常に勝負――ってね」
無事に守り抜いたエルフの森を、聖なる木を、そしてエルフ達自身を害させない為に。
今一度、森を守る為に心奮い立たせたエルフ達と共に、猟兵達は双頭竜へ立ち向かっていくのだった。
松雪・門奈
アドリブ大歓迎!
なんて大きな咆哮…
とても恐ろしいわ… 恐ろしくて狂ってしまいそうね…
あぁ、でも… 貴方は知っているかしら?
本当の恐怖は外なる宇宙より顕れるものなのよ。
行動
どんなに恐ろしくとも、それに立ち向かう〈覚悟〉は出来ているわ…
恐怖で震える〈演技〉で敵を油断させて攻撃を誘い、〈武器受け/オーラ防御〉で攻撃の威力を落としつつ《度し難き痒み》を込めた歪なる邪神の先触れで〈フェイント/カウンター〉を狙ってみましょう。
痒みの付与に成功したなら、森のエルフ達にも攻撃をお願いしましょうね。
接近戦闘は苦手なのだけど、敵の懐に入らなければ勝てないって… わたしの〈第六感〉がそう囁くのよ…
●本当に恐ろしいもの
轟音、なんというものではない。音の大きさなど、この際どうでもいい。
響き渡った双頭からの悍ましいこと、兎にも角にも凄まじい雄叫びが、燃え残った森の木々を騒めかせた。
――あぁ、なんて大きな咆哮。
「……ッ!!」
恐ろしくて、狂ってしまいそう。
耳を塞いでも響き渡った音の残滓が、心臓の鼓動を乱れさせ、身体を恐慌に撃ち震わせている。
青褪めた顔の門奈を見て、双頭竜は失望したように息を吐いた。
「話にならんな」
「そう言ってやるなよ。漏らさないだけで上等さ」
されども双頭竜の攻撃に容赦はなく、怯えきった門奈を甚振るように尾を振るっていく。
それを必死に、魂を封ずる札を巻き付けた鍵で受け流し、時に障壁を張りながら双頭竜の攻撃を緩めていく。
「恐ろしいわ、ああ、恐ろしいわ……!」
されど戦う覚悟はこの身にある。
決意と共に彼女は鍵を地に触れさせると、其処から生やすように幾つもの触手を呼びつけて。
「あぁ、でも……貴方は知っているかしら?」
――接近戦は苦手だけれど、懐に潜って殴らないと勝てない。
言葉では形容しがたい超感覚がそう告げている――だから門奈は、突き出される竜の顎門を迎え撃つように触手を突き出し。
「「うん?」」
――最初から怯えはただの演技。飽く迄攻撃を誘う為のフェイク。
今此処に、邪神の呪いを与えるための攻撃は確かに与えられた。
「本当の恐怖は外なる宇宙より顕れるものなのよ」
前髪の陰りに瞳を隠し、つり上がった唇が妖しく弧を描いた、その時であった。
「「がああああ!?」」
鱗の内側から下の肉を泡立たせ、不快のパルスを送り続け刺激が無くば――仮に幾度となく与えたとしても。
襲い来る“不快”は否応なしに魂を削る――即ち“痒み”という感覚を双頭竜へと齎しており、双頭竜は痒みに悶え地に転げていく。
「気の向くまま思うまま、爪が剥がれて皮膚が無くなるまで……思う存分掻きむしって良いのよ?」
どこか妖艶さを感じさせるほどに、クスリと笑って見せる声も双頭竜には届かず、双頭竜は身体を犯し続ける痒みに転がり続けている。
痛みではない。痛みではないのだ。そしてそれだけで死には至らない。
――だからこそ、死という安らぎを与えない。
自らの尾と羽で、転がる大地の石の尖りで只管に、自らの身を掻き毟り肉を抉り続ける双頭竜の姿を目に映しながら、門奈は漸く恐慌から解放されたエルフに囁いた。
「後は、お願い」
転がり続ける双頭竜へと死の安らぎを与えるのは、森を蹂躙された怒りに震えたエルフ達からの矢と魔術の怒涛だった。
大成功
🔵🔵🔵
馬県・義透
あー、なるほど、またもやドラゴンですか。さすがのこの世界ですねー。
防御用結界は張り直しましてー。
んー、今回はあなたの方が向いてますねー。
人格交代
『疾き者』→『静かなる者』
一人称:私 冷静沈着な霊力使いの武士
武器:白雪林
まあ、このUC使えるの、私だけですからね…。
早業での二回攻撃。一の矢【四天境地・『雪』】、二の矢に龍屠属性の霊力矢を。
咆哮するにしても何にしても、『時間が滞りなく進む』という前提があるので。
さて、咆哮しようにも時間が凍結し止められたら。既に龍屠矢が刺さっていたら。
あなたは、どのような反応をするのでしょうかね?
我らは四人で一人なれば。
●二つで一つの竜と……
そう言えば以前にエルフの森の事案に対応した時も、やってきたのはドラゴンだった――千差万別とは言ったもので、違うものということも分かるのだが。
「あー、なるほど、またもやドラゴンですか。さすがのこの世界ですねー」
幻想と竜の世界というのは伊達ではないということか。
身を守る結界を作り直しながら、疾き者は、今回はどの人格が相応しいのかを思案する。
(んー、今回はあなたの方が向いてますねー)
以前は風で丸被り。今回は二つ頭の――。
「吠えるまでも無いのかな?」
「完全に折ってやるのもまた一興……」
結界を作り直して以降、全く動こうとしない彼を前に、双頭竜が嘲るように笑っていた。どうやら、恐怖の咆哮を向ける以前に怯えたものと勘違いしたか。
されども油断なく、心を砕くべく恐怖の咆哮を挙げようと竜が息を吸い込んだその時だった。
「凍れ、そのままに」
目の前の男の雰囲気が、緩やかな微風のようなものから、不意に静寂に佇む林のような冷たい空気へと変わる。
疾き者と身体を同じくしていた四霊が一つ、林を司る者、名の通り静かなる者だった。
そして次の瞬間には、一瞬で数多の矢が双頭竜の身体へと突き立てられていた――あまりの早業に、それは最初から竜の身体に生えていたのではないかと錯覚するほどに。
「「ぐっ……!?」
双頭竜が呻き、鉄色の身体が白い霜で覆われていく――体温を奪い身体を構成する分子の動きが止まり、双頭竜の身体が氷雪に覆われ閉ざされていった。
「まぁ、この技を使えるのは私だけですからね……」
長弓を手にしながら、静かなる者は努めて、象徴するものに相応しく頷いてみせた。
勿論、竜に対して撃ち込んだのは最初の一矢だけに非ず。
そのまま竜という存在に対して遍く特攻を為す、龍屠の属性を反映した矢を更に撃ち込んでおり――双頭竜の身体は動き<時間>を止める氷と、竜殺しの霊力に犯されていた。
森に吹いた風が静寂を強く知らしめ、一切合切動かない双頭竜の姿を見ながら、静かなる者は言葉を紡いだ。
「どうでしょう? 龍を屠り、正しい時間を刻めぬ氷河の中は」
――想像力を以て相対し、そしてかの境地に至った技。
書架の王の語る、時間を封じ込める氷の牢獄。
咆哮を挙げることも最早叶わぬ、白い霜で覆われて、氷の彫像と化してしまった双頭竜へと――時の流れぬが故に、放たれる言葉も最早意味を為さぬが、それでも静かなる者は呟いた。
「我等は四人で一人なれば」
大成功
🔵🔵🔵
キリカ・リクサール
アドリブ連携歓迎
やれやれ、役立たずを寄越すくらいなら最初からお前が来ればいいものを
害虫駆除が二度手間になるだろうが…使えん奴だ
UCを発動
パワードスーツを装着して空中戦を行う
高速で飛翔する事で二対の頭を撹乱させ、背部のレーザーガトリング砲で弾幕を貼って攻撃を行う
敵の注目をこちらに集めるよう派手に動き回る
私の他に、お前に挨拶したい者達がいてな
彼らからの心尽くしを受け取るがいい
二対の頭の注意が完全にこちらへ向いたらエルフ達に攻撃を行わせる
魔法攻撃や強力な弓矢の雨を喰らえば死角や隙もカバーしきれまい
そうして相手が崩れたら、ビームライフルの一斉発射を行う
フン、役立たず具合で言えば先の盗賊達といい勝負だな
●逸らした時が命の終わり
竜を閉ざす氷が砕けると同時、竜は天へと翼を広げていった。
それと同じくして、空に颯爽と戦場を共にする一つの影が其処に在った。
「私の手が届く場所は地上だけとは思わない事だ……Vol Conquérant!」
バトルスーツに身を覆い、宛ら英傑のように仮面で顔を覆ったキリカが風を切り裂きながら飛翔し、その身を双頭竜の眼前へと躍らせていた。
「やれやれ、役立たずを寄越すくらいなら最初からお前が来ればいいものを」
双頭竜が最初に言い放った言葉に反論するように、呆れ返った様子を隠さないキリカの言が双頭竜に届く。
言が運ばれると同時、背負ったガトリング砲よりの数多の光弾が鱗を打ち据え、双頭竜の首を忙しなく動かさせ。
「期待外れだった」
「とんだ被害者なのだよ」
肩に当たる部位がどこかは分からぬが、竦めたように身体を揺らして双頭竜は反論を為した。
「害虫駆除が二度手間になるだろうが……使えん奴だ」
マスクの下の顔に筋を強張らせ、双頭竜の身勝手な反論を吐き捨てて。
双頭竜の忙しなく動かされる二つ首よりの、顎門の向かうのを空を舞っては翻弄しつつ、キリカは更にガトリングを撃ち込んでいく。
放たれる光弾の煌めきと、銃撃音は群がる羽虫の羽音のように、双頭竜の耳を不愉快に刺激していた。
「……自殺願望かな?」
「一思いに喰い殺そう……哀れなものだ」
流石にキリカの飛び回る様に何かが切れたのか、双頭竜の意識は殺意という形で完全にキリカへと向けられる。
ともすれば殺意だけで小さな羽虫程度ならば息の根止まるそれさえも、キリカは平然と、それこそが機であると言わんばかりに肩を竦めた。
「所でだ。お前に挨拶したい者達がいてな。彼らからの心尽くしを受け取るがいい」
竜の噛み付きを上顎と下顎の間を潜るように飛びぬけ、ドッグファイトもドッグファイトを演じていたキリカの言葉が引鉄だった。
双頭を完全にキリカに向けていたことが命取り、樹上で待ち構えていたエルフ達が双頭竜を取り囲むと、矢と術の一斉攻撃が浴びせられた。
如何に互いの頭部を以てカバーを行おうとも、全方位から休む間もなく浴びせられる攻撃は、容赦なく双頭竜の身体を崩していき。
無論、エルフ達からの援護射撃で終わる訳もなく――崩れた双頭竜の身体へとキリカはライフルを突き出せば。
「フン、役立たず具合で言えば先の盗賊達といい勝負だな」
言葉はそのまま精神を、そして銃口から放たれる無数の光芒はエルフの攻撃に剥がされた鱗の、下にある肉を。
容赦なく抉り、灼いては射抜いていきながら――双頭竜の身体を、終ぞ地へと落すのだった。
大成功
🔵🔵🔵
クルル・ハンドゥーレ
アドリブ連携歓迎
双頭ドラゴン?
一人ボケ一人ツッコミに超便利やねえ
相方要らずや
…同胞を蹂躙しよいうアレな事の報いは、利子つけて返してもらおか
たっぷりと、ね
【限界突破】で可及的速やかに【先制攻撃】UC展開
敵UCを封じ地に引きずり下ろす
備えに【結界術】【鼓舞】で自分と村人の意思をカバー
さあ反撃と殲滅の時や
武器を!術を!
森を燃やされ鏖にされ
死後の安らぎすら奪われオブリビオンとされる
それ以上に恐ろしいことなんて滅多にあれへん!
ドローンとともに注意を惹きつけ【見切り】【盾受け】【武器受け】【カウンター】で敵攻撃をいなす
敵死角にまわってもらった村人に合わせ【フェイント】【マヒ攻撃】【毒使い】【鎧無視攻撃】
●死より恐ろしきがあるから
二つの頭と二つの人格。
口調の与える印象は違えど、ひしひしと感じられる敵意と殺意を和らげるように、クルルは自身と同胞(はらから)を守る結界を張りつつ笑ってみせた。
「相方要らずやねぇ。一人でボケツッコミ両方こなせる」
まるで漫才師のよう――そう語る彼女の言葉に、双頭竜は傲慢に鼻息を通し。
「命乞いのつもりか?」
「おもしれー女、とでも返せばいいのかい?」
――見上げた先に、空を煽るように旋回し飛んでいく姿も。
二つの顎門から放たれる地べた這いを見下しきった、高等生物の傲慢が尚更に猟兵と、そしてエルフ達の敵意を昂らせる――クルルは真っ直ぐに竜を見上げると。
「冗談はさておき……同胞を蹂躙しよいうアレな事の報いは、利子つけて返してもらおか。たっぷりと、ね」
彼女の言葉に鼻より息を吸い、双頭竜が顎門を開こうとしたその時に。
割り込むように、クルルは一瞬で詠唱を紡ぎ出した。
「縛り戒め虜囚となさん、時の涯まで、終の戦の果つるまで――」
虚空より出でた無数の鎖が双頭竜の身体に一瞬で絡みつき、金属の軋む音を響かせて丈夫な巨躯を締め上げていた。
開かれようとした顎門は轡のように、鎖に巻き付かれ縛られ、鎖より放たれる夥しいまでの重力は、煽るように空を飛んでいた竜の身体を地へと叩き落す。
質量が落下し、地響きと土煙を立たせ――鎖の捕縛より顎門を放ち、鎖からの重力に身体を軋ませながらも、双頭竜は嗤う。
「命削りの捕縛か」
「ハハッ、どっちが尽きるのが先かな?」
――然り。放った鎖が恐慌を誘う咆哮を止め、超重力が身体を封じ込めている。
牽制を行うように、ドローンを嗾け竜の牙を火花散らして受け止め、逸らしている間にも削られていく命。
――森を焼かれ灰にされ、挙句の果てに潰えた命を亡霊として使い潰すより恐ろしきがあるか。否、ない。
「さぁ反撃と殲滅の時や!!」
挙げられた同胞の檄に呼応し、捕縛と牽制の間に双頭竜の死角へと回っていた森のエルフ達が一斉に弓矢を番え、術法の気配を杖の先に灯した。
住む場所は違えど同胞が命を賭してまで縫い付けてくれた、森を穢す仇へと、森のエルフ達は矢と術法の雷を以て徹底的に攻め抜いていく。
そしてそれと合わせるように、クルルは次々と、縫い付けられた竜の綻びを目掛け撃ち込んでいく。
痛みをも置き去りにするように、速く鋭く――竜の硬き鱗の隙間から隙間へと、装甲を無視するように。
そして仕込ませた毒が花を枯らすように、竜の巨躯にあっても巡り、その身体を蝕んでいき――竜は重力の導きに従いて倒れ伏すのだった。
大成功
🔵🔵🔵
四季乃・瑠璃
瑠璃「無意味なんて事はないね」
緋瑪「貴方達を倒せばそれで片が付くしね♪」
瑠璃が風属性の魔術で瑠璃・緋瑪やエルフ達の周囲に風のバリア・空気の断層【属性攻撃、高速詠唱、結界術】を展開し、咆哮を遮断。
二人で飛翔翼で飛行し、鎧の内側に影響を与える雷撃を付与したK100やライフル【属性攻撃、ドロウ】、接触式ボム【鎧砕き、鎧無視、爆撃、早業】で鎧皮を破壊したり、鎧に覆われない翼の付け根等の関節や口内にジェノサイドノヴァを叩き込むよ
エルフ達には卓越した弓で関節へ火薬付の弓を撃ち込んで支援を依頼。
瑠璃「私達はこの世界の頂点(ヴァルギリオス)とだって戦って撃ち破って来た」
緋瑪「今更貴方達に臆するとでも思った?」
●二つで一つ
鎖の捕縛を内側からぶち破り、双頭竜が身体を強かに震わせた。
迸る敵意はそのまま森を騒めかせ、エルフ達にその覇気だけで僅かな怯えを齎し――竜は息を大きく吸い込むと。
「「グォォォオーーーッ!!」」
解き放たれるは、二つ頭からの大気を揺さぶる咆哮。
聞く者の心を折り恐慌に導く、心壊しの音響が広がっていく――が、戦場に一つの風が吹き渡った。
その風は竜の放つ恐慌の音波を逸らし、真空に保たれた断層が音の渡りを阻み、エルフ達を恐慌から守っていた。
二人で一人の殺人姫が主人格、瑠璃の展開した風のバリアだった。
「……凌ぎよったか」
「意味はないのにね。またやるだけさ」
翼を広げ空中戦の様相を呈する心算の瑠璃と緋瑪の殺人姫達を相手に、阻まれて尚、懲りずに双頭竜は声を張り上げんとする。
されど殺人姫達はすかさず拳銃を突き付けると、双頭竜目掛けて躊躇いなく、大型拳銃の破壊力を撃ち込んだ。
着弾と同時に迸った雷は、分厚く硬い鱗を通り抜け内部の肉を焼き、駆け巡る痛みが竜の咆哮を強引に中断させた。
「無意味なんて事はないね」
「貴方達を倒せばそれで片が付くしね♪」
間髪入れずに狙撃銃の、拳銃よりもより強力な銃弾が次々と頑強な装甲へと撃ち込まれ、巡る雷が竜の動きを止めつつ。
彼女達の投げ放つ爆弾の衝撃が、脆くなった鱗の接着面を揺さぶり引き剥がし――そしてエルフ達は、事前に指示された通りに。
剥がされた鱗より覗く肉へピンポイントに矢を撃ち込んでいく――ただの矢ではない。火薬を仕込まれたそれは、矢の鋭い撃ち込みが深く肉に沈むと同時、爆ぜた熱と衝撃が内部から竜を焼いていく。
口から白煙を吐き出し、目の焦点を乱れ指す竜へ瑠璃と緋瑪は言い放つ。
「私達はこの世界の頂点(ヴァルギリオス)とだって戦って撃ち破って来た」
「今更貴方達に臆するとでも思った?」
――確かに曲がりなりにも大物の意志を継いだ強力なオブリビオン。
されどかつての頂点を、ましてや同じ竜の頂点を破った身に何の恐れるものがあろうか――声も発せぬ双頭へと、殺人姫達は強く視線を向けながら。
「私達こそ二人で一人の殺人姫」
「絆の力は、絶対負けない!」
そして瑠璃と緋瑪は、掌にありったけの魔力を込める。
収束していく夥しい魔力の光芒が圧縮され、彼女達の掌の中に、殲滅の名を冠する強力無比なる爆弾を作り上げ――
「「さぁ、竜退治を終わらせよう――!」」
呆然と半開きになった顎門へ、関節の隙間へ――二人で一人の本当の強さを思い知らせるように、必殺の爆弾が投げ込まれ。
地より天に上る激しい閃光が、森を焼く竜の身を灼いていく――!
大成功
🔵🔵🔵
トリテレイア・ゼロナイン
蛮勇に果てるか、悪逆が潰えるか
騎士と竜とは古今より討ち討たれの間柄
お二方と私がどのような結末を迎えるか…その実証と参りましょう
御覚悟を
UCで限界突破した推力移動による突撃
光線の狙いを自身に集中させエルフ達かばい
首の稼働域等のセンサーでの情報収集結果を瞬間思考力で解析
二本の射線を見切り間を縫って掻い潜り
その内の一本に加速乗せた怪力で大盾投擲
盾受けで光線切り裂き頭部へ直撃させ体勢崩し
翼膜を!
エルフ達の追撃で動きを封じ、ワイヤーアンカーを首に絡め大地に叩き付け剣で胸部の甲殻剥ぎ取り
そして私の故郷では御伽話となってしまいましたが…
古今より、森の住人の怒りとは恐ろしい物なのですよ
エルフに攻撃指示し離脱
●幻想の御伽噺として
勇気と無謀を履き違えた蛮勇の末の、無様な笑い話とされてしまうか。
それとも勇気として栄光を手にした英雄となるか――古来より討ちて討たれての繰り返されてきたが騎士と竜の宿命。
白騎士トリテレイアは剣と盾を手に、双頭竜に緑に輝く眼を向けた。
「お二方と私がどのような結末を迎えるか……その実証と参りましょう。御覚悟を」
「無謀の果てに潰えると知れ」
「嫌いじゃないけどね。分からせる時は……ああ、楽しい」
トリテレイアの決意を嘲笑うかのように、双頭竜は口を歪めると顎門へ光を集中させる。
攻撃の気配を察知したトリテレイアは、スラスターを突撃形態へと転じさせると、竜の関心を引き付けるように強く加速した。
「私が先行します! 後は頼みましたよ」
彼の誘いに従うように、竜から向かう二つの光線を首元に存在する感覚器が見切り、機械の瞬間思考力が一瞬で導き出す。
二つの光線の、潜り抜けるべき場所を。
一つの光線を寸での所で躱すと、もう一つの光線へ、それを斬り裂くように彼は大盾を投げつける。
加速を得た質量が光線を斬り裂きながら、強かに竜の頭部を打ち据え、脳天を揺さぶり思考を鈍麻させる。
盛大な一撃を受け、堪らぬと翼を広げ空へ飛び立とうとする双頭竜を前にし、トリテレイアは後方に控えたエルフに声を張った。
「――翼膜を!!」
双頭竜が飛び立つより早く、エルフ達の矢と魔術が翼に突き立てられていく。
トリテレイアの突撃はただ速いだけでない――後続の味方の追撃を鼓舞し、その力を高める効果も含まれている。
故に丈夫な筈の竜の翼ですら、エルフ達の矢と術は容易く貫き、竜より飛行の力を奪い場に縫い付けると。
トリテレイアはすかさず、ワイヤーアンカーを二つ首にそれぞれ絡み付け――
「ウォォオオオッ!!」
駆動系の軋みも上がるほどに、金属の身体よりの剛力を以て、ワイヤーを引っ張ると、双頭竜の巨躯は勢いよく引き寄せられた。
轟音と共に地に叩き付けられた双頭竜へ、すかさずスラスターで加速すると、トリテレイアは胸部の鱗の隙間へと、正確に剣を突き刺した。
「そして私の故郷では御伽話となってしまいましたが……」
――だが此処に、その御伽話を体現する者がいる。竜を討つ騎士然り。
騎士は梃子の原理を以て、刺し込んだ剣を動かすと――鱗が文字通り引き剥がされ、頑丈な装甲に覆われていた胸部の肉が剥き出しになった。
「古今より、森の住人の怒りとは恐ろしい物なのですよ」
――そしてもう一つの、森の住人の怒りも又、此処に体現される。
英雄の如き働きを為した騎士に恥じぬように、怒れる森の民は剥き出しになった胸部へと、その怒りを叩き込んでいくのだった。
大成功
🔵🔵🔵
コイスル・スズリズム
オーナーさん(f03848)と
二つあるなんて面白い。
でも私の指先にだって、もひとりいるのよ。
過去にもこの先にも、一緒に戦うこのひとが。
「挟み撃ちだね!同じこと、いおうと思っていたよ」
忘れてしまうくらい、一緒にステップを踏んできた彼女と
森の中でお互い距離をとって、地上からUCを展開する。
恐怖を感じる時間よりも、思考よりも早く動け、私の指先。
袖口から飛び出るドラゴンランスの影龍を操り、
多重詠唱と高速詠唱、無属性の【全力魔法】を、
オーナーさんとは、別の竜の頭に同時に放って攻撃する
森の中をお互い移動しながら高速で連射
私たちは個体が別の利点を活かす
エルフさんの大事な森は、焼くものじゃないよ
アドリブ大歓迎
小宮・あき
すずちゃん(f02317)と。
視覚と思考が2つ、胴体が1つ。それなら。
「すずちゃん、挟み撃ち、しちゃいましょうか」
作戦
別方向から2人で全力攻撃。
敵の作戦が定まらないうちに叩く。
遠距離、地上からUC展開。
距離が離れれば離れるほど、飛ばす威力は増しますからね。
すずちゃんと離れ森の中。
タイミングは大丈夫。何度も共に戦場を駆けた仲だから。
ふふ、なんて。
多少ズレても良いの。音楽の譜面みたいで面白いしね。
私、連射出来ないなんて、言っていないわ。
【多重詠唱88/高速詠唱88】で聖【属性攻撃88】。
巨大な杭を穿つように。
すずちゃん位置は、ランス発射の場所で把握。
ステップを踏むように、移動しつつ攻撃。
●奏でられる僅かなラグも妙なる福音
戦の終焉は近く、双頭竜の眼が爛々と輝き、立ち上がる姿から発せられる、凄まじいでは足りぬ闘気が舞踏(武闘)会のクライマックスを告げている。
一つの身体に二つの頭。
二つの獰猛な唸りと顎門は、並ぶ二人の女の子を一呑みにも出来そうに。
頭はそれぞれ独立した思考を持っているのならば――桃色髪の娘は、思いついたように顔を明るく輝かせ、隣の娘へと語った。
「すずちゃん、挟み撃ち、しちゃいましょうか」
「オーナーさん。そ、れ、は、ね」
「それは?」
隣の娘は一瞬、目を丸くすると輝くような笑顔に対して、己の唇へと指を添えながら軽く律動を刻むように、何処か悪戯めいた微笑みを浮かべた。
「同じこと、いおうと思っていたよ!」
――二つで一つの存在だなんて、とっても面白い。
だけれども、私の――すずの指先にだって、もひとりいるの。
過去から現在へ、現在から未来へずっとずっと、一緒に戦うこのひと<あき>がいるのだからと。
顔を突き合わせ笑った二人娘が、一瞬指先を軽く絡め合い、仄かな熱を分け与えた後に彼女達は森の中を駆け出していく。
それぞれがそれぞれ、互い違いに異なる方向へと離れ離れて、双頭竜の認識を二つに分けていく――二つの頭はそれぞれを追うことは出来ても、一つの身体は同時に追えない。
困惑したように双頭竜が重く息を吐き、唸るように声を発していく。
「二手に分かれてしまったか」
「どうする。どっちを追う?」
「ふむ……」
――されど困惑もまた極々僅かな一時に過ぎず、最初から答えは導き出されていると言わんばかりに、竜は顔を歪めた。
片側の歪められた口に呼応するように、もう片側もまた同時に顎門をゆっくりと開いていき――
「「グオオオオオオオッ!!!」」
刹那。森の枝葉が怯えたように騒めきを見せ、地を揺るがすような咆哮が森の中を容赦なく駆け巡っていった。
そしてそれは当然、森の中をそれぞれ、異なる方向へと駆けるあきとすずにも、例外なく届いていき、彼女達の身体を僅かに震わせた。
「「ッ……!」」
忙しなく唇を動かし、詠唱を紡ぎあげながら、あきとすずは森の中をそれぞれに駆け抜けていく。
響き渡る大気の振動は、聞く者全ての心を悪い意味で震わせ、恐慌を煽り立ち向かう勇気を折ってしまう魔の響き。
恐怖のパルスが脳から浮かんできても、それよりも早く。
もっと早く動け、指を、手を――紡ぎあげた詠唱を今こそ、解き放つ時……!
「灯りが届く街の中であなたが押した川に曇り空が浮かんだ」
恐怖のパルスが身体を止めてしまうよりも早く、攻めろというパルスは身体を動かしていた。
すずの袖の中から現れ出でた、ドラゴンランスの影龍に全力の魔法を籠めて、それを勢いよく双頭竜へと投げつけた。
「今や、恵みの時、」
それと同じくして、あきもまた解き放つ。
すずが影ならそれは正に光、とても大きな、竜の身体をも容易く撃ち抜ける光の杭が真っ直ぐに飛んでいく。
――タイミングは十分に分かっている。
きっと彼女も、すずちゃんも同じタイミングでやってくれる。何度も同じ戦場を駆け抜けた仲だから……なんて。
だからこそ。
「――嗚呼!」
一つ、ドラゴンランスは向かって右側の頭へと。
光の杭は向かって左側の頭へと。
示し合わせたわけでもないのに、多少のタイミングのズレこそあっても、ほぼ同じタイミングで突き刺さっていた。
「聞こえますかすずちゃん! 私、とっても楽しいです!」
「聞こえているよ、オーナーさん」
――遠い森から聞こえる激、ディスタンスを凌駕して聞き慣れた声が、わたしに届いて続けられる。
放たれた光の杭が残した軌跡と、届いた声が彼女の位置を伝えてくれる。
ステップを刻むように足を躍らせ、竜の雄叫びが齎した恐怖も掻き消しながら、あきとそれぞれ、違う箇所を駆け巡りながら。
光と影、二つの楔が容赦なく双頭竜へと叩きつけられ、その身を穿っていく。
「わたしたちは、別の個体が利点を活かす」
――例え相手が一つの個体にある二つの思考を持ち、一人の隙を見せないようであっていても。
一つの個体である限り、違う場所にある二つの個体を追うことは叶わない。
無差別の声を響かせ広げようとも、連発が出来ないなんて一言も言っていない――すぐ様に投げ放たれるランスと杭が、竜の雄叫びを中断させていく。
「ほんの少しバラバラであっても、音楽の譜面みたいに」
何もかも、全ての呼吸を合わせて同時に撃ち込む必要もない。
多少のラグが生じようと、変わらない。
一緒に、何度も戦場を翔け抜けた彼女と共に、一つの大きな敵に刺し込めるこの一時こそが得難き宝。
呻き声すらも薄れてきた双頭竜へと、二人娘は次々と楔を打ち込みながら、薄れゆく命へとこう告げた。
「エルフさんたちの、大事な森は焼くものじゃないよ」
「骸の海へと、帰りましょう」
光と影の杭と槍が、何処までも華麗な対照美<コントラスト>を鮮やかに、二つ頭へとそれぞれ、花の生けるかのように突き刺さって。
やがて出尽くした二人の全てが、双頭竜の巨躯に花咲かせるかのように全て突き立てられた時には――竜の命は、静かに潰えて消えていた。
●襲撃×救世主=それもまた王道
戦いは無事に終わり、双頭竜の遺骸が跡形もなく消え去った後、森は静寂に包まれた。
だがその静寂も一瞬のこと、静寂はすぐにエルフ達の勝利を祝う凱歌へと変わった。
無事にエルフの森は守られ、聖なる木もまた傷つくことなく、戦いを終えた猟兵とエルフ達を見守っていた。
「本当に助かりました。ありがとうございます」
「あなた達が来てくれなかったら、どうなっていたか……!」
「ありがとう! 本当にありがとう!!」
勝利の凱歌が響き、心地よい風が優しく頬を撫でる中、森のエルフ達は駆け付けてきてくれた猟兵達へと、思い思いに感謝の念を強く伝えていく。
ともすれば暑苦しい程に、感謝の念や礼の品を押し付けたり、言葉を繋げていく中で、この集落のまとめ役らしき老人が代表して猟兵達にこう告げた。
「今日の恩は決して忘れません。もし我等の力が必要な時は、いつでも申し付けてください。必ずやお返しいたしましょう!!」
どうやら必要な時が来たら、聖なる木の助力を受けられそうなことは確かなようだ。
エルフ達の絶えぬ感謝の声を心地よく聞きながら、暫し猟兵達は賑わいの中を過ごしていく。
……猟兵達は確かに感じていた。
骸の月の侵略は、このアックス&ウィザーズの世界では今こそ押し返されようとしていることを。
やがて来る決戦の日が、それは近い日のことを――。
そしていずれ来るであろう日に備え、ここに一つの大きな助力を得られたことに手応えを感じながら。
森のエルフ達の歓喜の声を背に、この地を守り抜いた猟兵達はそっと場を後にするのであった。
大成功
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