1
銀河帝国攻略戦⑤~この世界の明日のためのスクランブルだ

#スペースシップワールド #戦争 #銀河帝国攻略戦

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#スペースシップワールド
🔒
#戦争
🔒
#銀河帝国攻略戦


0




●激戦いまだ終わりを見せず
「はーい、みんなちょっと注目してねっ」
 宇宙船を『解放軍』へと合流させてきた猟兵、カイザー・レイのミラーを破壊してきた猟兵、そしてこれからの進軍のために待機していた猟兵……など様々な猟兵たちに対して、グリモア猟兵の春日・釉乃(”CHIPIE”・f00006)はコンタクトを取ってきた。
「解放軍へ合流しようとしている宇宙船が未だに出てきている状況なの。進軍するのもいいけれど、戦力の補充も行って行かないと最前線を維持できなくなるから後方任務も大切だって覚えておいてね」
 猟兵の多くは、我こそはと戦功と立てるために前線へと赴くことだろう。しかし、後方において解放軍に救助を求めたり、合流を図ろうとする宇宙船が後を絶たないのだという。
「ここからが問題で……解放軍の補給艦『マシュー』に敵艦が急接近しているっていう報告があたしの予兆で出たんだ。このままだと解放軍の兵站に悪影響が出てしまうから、これを阻止して欲しいの。グリモアベースから敵艦内部に転移はさせられるみたいだから、乗組員を撃破して戦艦を沈黙させて頂戴」
 苦境の中に一筋の光明が浮かんだのだ。戦艦を外部から撃沈させなくとも内部で無力化させることで、余計な損耗を抑えることができるだろう。
「……すまないけど、みんなの力を貸して欲しいの。あたしはグリモアベースから、まだスペースシップワールドに駆けつけていない猟兵を運んでくるから待っててね」
 グリモア猟兵としての力を行使するならば、釉乃は直接的な加勢することができない。今は果敢な猟兵たちへと全て託すのだ――勇気を信じて。


fa-240
=============================
 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
=============================
 オープニングへ目を通して頂き、ありがとうございます。
 Fa-240と申します。

 当シナリオは⑤帝国戦艦迎撃指令に関連したシナリオとなります。
 お友達とご一緒する方はIDを含めた名前の記載、または【(グループ名)】をお願い致します。
 また、同時に投稿して頂けると大変助かります。

 皆様のプレイング、心よりお待ちしております。
28




第1章 集団戦 『小型歩行戦車』

POW   :    インペリアルキャノン
【機体上部に装備されたビームキャノン】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD   :    タンクデサント
【完全武装した銀河帝国歩兵部隊】が現れ、協力してくれる。それは、自身からレベルの二乗m半径の範囲を移動できる。
WIZ   :    サイキックナパーム
【機体後部から投射する特殊焼夷弾】が命中した対象を燃やす。放たれた【搭乗者の念動力で操作できる】炎は、延焼分も含め自身が任意に消去可能。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「……猟兵の皆さん、私は解放軍のエリーザベト・フォン・オステン伍長です。グリモア猟兵に代わり、皆さんの任務遂行のための通信オペレーターを担当します。宜しくお願いします」
 猟兵たちに届く通信の主はエリーザベト・フォン・オステン。解放軍のオペレーターを務める20歳の女性で階級は伍長。
 ショートボブの金髪で蒼眼という端正な顔立ちの彼女は続けて通信を送る。
「どうやら、無事に敵艦内部にワープ出来たようですね。ここからはセオリーに則り、 艦の動力機械『コアマシン』を破壊して無力化を行います。同型艦のデータを元に予想された『コアマシン』の座標を送りますので、こちらに急行してください」
 ワープアウト地点からコアマシンルームまではほぼ一直線に進めばいいようだ。時間もないことだから、このまま前進するだろう猟兵たちの前に――
「っっ、やはり現れましたか。11台ほど銀河帝国製の『小型歩行戦車』が進路上に出現しました。一刻も早く駆逐して、『コアマシン』の破壊をお願いします」
 行く手を阻む敵の自動兵器の列。だが、歴戦の勇士たちならば撃破は容易いだろう。
数宮・多喜
【アドリブ改変・連携歓迎】

やってくれるね……
非武装とは言わないけど防御が薄い所を突くなんて。
敵ながら天晴れだけど、やらせやしないよ!

奴らの主力がマシーンである以上、
アタシのサイキックブラストが有効だろうね。
バイクで駆け回りつつ電撃を飛ばして、
戦車の機能不全を狙うよ。
一緒に誰かを乗せてもいいかもね。
帝国の奴らが痺れを切らして
主砲を撃とうとしたなら好機!
発射前に動きが止まったところに
加速してぶちかましをかけてやるさ!


桐崎・早苗
最近は少々体が鈍っていたところ。然らば、これは良き鍛錬になりましょう。
さあ…死合いにございます…!

●戦闘
可能な限り相手の隊列を乱したいところ。

【符術・滅気封命符陣】による攻撃を弾避けまたは目くらましとし接近を試みましょう。
足の付け根が弱そうに見えまする。なればそちらの切断を。
または呪殺符でも銃口にねじ込んでみましょう。

可能なら他のユーベルコードも。
敵の攻撃は【合気ノ構え】や【実戦の勘】にて対応いたします。
戦艦そのものの破壊は他の方にお任せします。

・アレンジや連携OK
・【妖狐の血】は不使用

●様式
・右に刀、左に短刀の二刀流
・右を前に向ける半身の構え
・基本は片足を軸に円の動きで避けたり受け流す動き



 艦内に轟く二輪車のエンジン音。ワープ空間から車体をウィリージャンプさせつつ到来したのは、数宮・多喜(疾走サイキックライダー・f03004)と愛車である宇宙カブJD-1725に相乗りしていた桐崎・早苗(天然風味の狐娘・f10614)であった。
「防御が薄い所を突くなんて……敵ながら天晴れだけど、やらせやしないよ!そうだよねぇ、早苗さん!!」
「はいっ、数宮さん。まずは隊列を乱したいところ……いけますか? 」
「バイクで駆け回るなら、望むところさ!」
 すると数宮・多喜は【サイキックブラスト】を発動し、宇宙カブJD-1725の後輪へと念動力のエネルギーを注ぎ始めた。バチバチと音を立てながらそのまま『小型歩行戦車』の群れへと突撃してゆく宇宙カブJD-1725。
「見切りました…そこ! あ、こんどはこっちです!」
 数宮・多喜にしがみついて相乗りしている桐崎・早苗は、【実戦の勘】を発動し優れた動体視力や直観で躱す方向を捉え、数宮・多喜の肩を叩いて指示を出していた。
「ヒューッ!やるじゃない、早苗さん……いい眼をしてるね。」
「ところで……数宮さん、ここからどうするつもりなんですっ?」
「今だ、早苗さん……飛んで!」
「飛んで――ええっ!?」
 上手く『小型歩行戦車』を誘導して並べた所を、数宮・多喜は巧みに宇宙カブJD-1725を操縦し、前輪を軸にして後輪を思いっきり持ち上げて桐崎・早苗をまず上空へと打ち上げた。
 そのまま宇宙カブJD-1725を力一杯振り回し、【サイキックブラスト】が充填された後輪で『小型歩行戦車』たちへ体当たりを仕掛けたのだった!
 念動力による高圧電流が触れた『小型歩行戦車』を一時的に感電させて身動きを止めたのだ。
「なんと荒唐無稽な……でも、その好機は頂きます!疾う、疾う、彼の者の命の気を封じ給え!急急如律令!」
 身軽な躰で飛び上がった桐崎・早苗は胸元から霊符を取り出して、静止している『小型歩行戦車』に向かって鋭く投げつけた。気の流れ、即ちオートマタの動力回路を破壊しつくし4台の『小型歩行戦車』を無力化することに成功した。
「まだあと7台も残ってるか……。けど、きっと他の猟兵がやってくれるさ。」
 そう呟きながら、落ちてくる桐崎・早苗をきっちり回収するべく数宮・多喜は宇宙カブJD-1725を走らせた――。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ヴロス・ヴァルカー
芋煮艇の仲間からの依頼、行かないという選択肢は存在しませんね。

まずは【狩獣】を。
作り出した触手を取り込んで、身体を巨大化させます。
現れた歩兵部隊を、触手の鞭で薙ぎ払いながら、歩兵戦車へ接近、触手を束ね巨大なハンマーをつくりそのまま叩きつけましょう。
ハンマーで破壊できない場合は、巨大化した身体で覆いつくすようにして締め上げ、破壊を狙います。

うーむ、巨大化した身体…威力は充分なのですが、少々動かしにくいですね。やりすぎて船を壊してしまうかも。


ハヤト・ヘミング
「往くは星海、恩讐の彼方──いざ、参る!」
戦に於いて、兵站は重要なものだからな……それで無くとも、悪しき銀河帝国の犠牲となる者を増やす訳にはいくまい。

コアマシンとやらへの道が空いているなら『黄金太刀』を見舞いこの戦艦ごと叩き斬らんとする所なんだが、まずはこの四ツ足共を何とかせねば。
『猫義・皇嘩絢爛』!艦内の壁や天井を蹴って勢いをつけ、攻撃力の上昇を図ろう。
“指定した全ての対象”に対して攻撃するのであれば、相手の視界の外から斬りかかれば問題は無いだろう……とは言え、敵の数が多いからな。逆に俺が死角から撃たれかねない気もするが、そこは仲間達と連携を取り何とかしていきたい所だ。



 解放軍オペレーターのエリーザベトから猟兵たちに新たな通信が入る。
「進路上に、敵『小型歩行戦車』はあと7体ほど残存。コアマシンルームを開けるには、この自動迎撃マシーンを沈黙させる必要があると推察されます。引き続き、撃破をお願いします」
 その報告を聞くや否や、ワープ空間から次なる猟兵が2人ほど姿を見せた。
「芋煮艇の仲間からのコールとなれば、行かないという選択肢は存在しませんね」
 奇怪な姿をした機械の生命体であるヴロス・ヴァルカー(テック・プリースト・f03932)。身体の大部分を構成しているうちの18本ほどの触手を呻らせながら出現する。
「往くは星海、恩讐の彼方――いざ、参る!」
 続けて、大きなヤマネコを思わせる偉丈夫のキマイラの剣豪たるハヤト・ヘミング(刃虎・f10007)が、やおらに金色の太刀を抜きながらヴロス・ヴァルカーの隣に現れたのだった。
「おお、ハヤトさんでしたか。あまり艦内ではお見かけしませんでしたから、こうして肩を並べることが出来て嬉しいですね」
「……ヴロスか。噂には聞いていたが、これはなかなかに面白そうだ。合せるぞ――?」
「はい、喜んで」
 交わす言葉は僅かではあるものの、二人の間では残る『小型歩行戦車』に対してどのように攻め立てるのかが既に共有されていることだろう。
 ハヤト・ヘミングは太刀を手にし、『小型歩行戦車』たちに刃を向けて問いかける。
「“――ジェリクルキャッツを知っているか?”」
 強かに生き抜く強靭な意思を見せつけ、【猫義・皇嘩絢爛】を発現して攻撃力を強化。対する『小型歩行戦車』たちは彼の問いかけに判断を少しばかり迷わせていた。
「ふふっ、戦闘中に棒立ちはいけません。自身のAIの出来の悪さを呪うといいですね――戦いに慈悲は無用。敵を逃すなかれ」
 ヴロス・ヴァルカーは18本の触手の塊を自由自在に制御して、鞭のように薙ぎ払いながら、『小型歩行戦車』へ接近してゆく。急な攻撃を前に『小型歩行戦車』は急ぎヴロス・ヴァルカーをターゲッティングして【インペリアルキャノン】を放とうと反撃動作に入る。
 が、しかし――
「俺は一振りの打刀。その切先がぶれる事は無い」
 今度はヴロス・ヴァルカーを囮に使ったハヤト・ヘミングが、艦内の壁や天井を蹴って勢いをつけながら『小型歩行戦車』の視界の外から斬りかかったのだった!
 金色の太刀を用いた海をも割る神話的な斬撃たる【金色太刀】が立て続けに『小型歩行戦車』の2体の急所を突き、破壊することに成功した。
「素晴らしい動きですね、ハヤトさん。ならば、私も負けてはいられません。光にすることはできませんが、単純な質量で粉砕するくらいならできることでしょう」
 ヴロス・ヴァルカーは18本の触手を束ねあげて、巨大なピコピコハンマー状の塊へと変化させたのだった。
「ハンマーカーニヴォア!!」
 『小型歩行戦車』2体分はある巨大な触手の塊を思いっきり叩きつけ、まとめて木端微塵に破壊した。変幻自在の【狩獣】、恐るべし。
「やるな、ヴロス。……ところで、俺の師匠と遭った事は無いか?」
「いえ、残念ながら。ですが、もしかしたら銀河帝国に囚われている可能性もあるかもしれませんね。それらしき生体反応を見かけたら早めに連絡しますよ、ハヤトさん」
「……感謝する。フッ、随分と頼もしい船員が芋煮艇にいたものだな」
「はい。あ……もしよかったら、今度パブに来てください。ハヤトさんとはもう少しお話がしてみたいのですよ、私」
「ああ、前向きに考えておく……」
 同じ旅団の猟兵同士、多くを語らずとも分かり合えるものなのかもしれない――。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

御劔・姫子
【POW】
釉乃はんの頼みやったら、駆けつけんわけにはいかんねっ!
空の上(宇宙)で戦うんは慣れとらへんけど、地に足が付くんやったら問題あらへんっ!

はわっ!? なんやけったいなカラクリが歩いとる…あれが敵、なんかなぁ?
大砲も持ってはるみたいやし、遠間から攻められたら困るさかい…ここは先手必勝っ!
【ダッシュ】【早業】で一気に間合いを詰めて、【表奥義・蛟卸し】で【先制攻撃】っ!
この奥義に、斬れんもんなんてあらへんよっ!(※【鎧無視攻撃】を使用)

「ところで、『こあましん』ってどうやって止めたらえぇんやろ? 斬ってしもうてもえぇんやろか…?」

(※アドリブ・連携等歓迎です)


才堂・紅葉
春日さんにはお世話になってますし、お友達価格でお手伝いいたしましょう。
それに兵站を奪われたらガチジリ貧ですし?
私、貧乏な戦争は大っ嫌いなんですよね。

業務手順はスペースバイクで拓かれた道を踏破します。
一人二人なら一緒に乗せて行きますね。
敵陣も薄くなってきていますし、そろそろ仕上げ時でしょう。

回避⇒射撃⇒突破⇒回避⇒射撃⇒突破……
攻撃を回避し、歩兵は突撃銃で三点バースト、戦車にはマッド錬金術師共作の特製榴弾で蹴散らし、突破、そして回避。
これをルーチンで繰り返すうちに、次第に感覚がクリアになってきます。
こうなると私、敵の攻撃って当らないんですよね。

コア破壊面子を送り届けたら、持久戦に切り替えます。


ニレ・スコラスチカ
【アドリブ、連携歓迎】
燃料がなければ飛べない。弾がなければ撃てない。食べなければ立てない。戦うためには補給が最も重要です…わたしも続きましょう。

他の仲間達が道を開いてくれると信じ、コアマシンへと一直線に向かいます。洗礼聖紋を起動して全力疾走。被弾は無視します。異端を滅ぼすためなら傷など痛くありません。

もしまだ敵が立ちふさがるようなら【罪滅】で切断。後続にまかせましょう。
もしコアマシンまで辿りつけたら…するべきことは変わりません。【罪滅】でその罪ごと断ち切ります。


奈々詩・空
POW

あれだね、補給艦を狙うとは相手も本気ってことだ
ご飯食べないと力でないからね
というわけで様々なものを守るために頑張ろう

小型といえど歩行戦車あんまり近づきたくはない
【対武装破壊血風吸血鬼】で可能な限りの武装を停止または破壊しよう
歩兵の武装も止まればなおよし

そして武装が止まったやつに身を低くしつつ接近、なるだけ的を絞らせないようにちょこまかと
密着出来たら対生命体シャベルで解体するように攻撃をかけよう
レールガンとかほっといたら他の人にも危ないし

アレンジとかはもちろんOK


ルエリラ・ルエラ
【アドリブ改変・連携歓迎】
みんな行動早いね。
私も急いでコアマシンルームを目指そう。

遅れちゃったけれど、私のお仕事は皆の援護。
味方を攻撃しようとする小型歩行戦車をきっちり狙って始末するね。
戦車だろうがなんだろうが私に貫けない物はないよ。【貫通する矢(アインス)】で動力部を狙ってしっかり破壊させてもらうね。
増援を呼ぶようなら【魔力矢の雨(フィーア)】に切り替えて数を減らしていきたいね。全員とはいかなくてもダメージは与えられるだろうし。
さ、こんなとこさっさと突破してしまおう。



 解放軍オペレーターのエリーザベトから猟兵たちに新たな通信が入る。
「更に4体の『小型歩行戦車』が撃墜されました。残すは、あと3体とコアマシンです。あっ、補給艦『マシュー』より緊急入電!この艦よりの砲撃を確認したとのことです。このままでは艦砲射撃の前に撃沈される恐れがあります。猟兵の皆さんは、至急コアマシンの破壊をお願いします……!」
 その不幸な報せが届いた頃、ワープ空間から次なる猟兵が3人ほど姿を見せた。
「空の上(宇宙)で戦うんは慣れとらへんけど、地に足が付くんやったら問題あらへんっ!」
 UDCアースのセーラー服姿の剣豪である御劔・姫子(はんなり剣客乙女・f06748)がワープ空間から無事に着地をして登場する。反動でふわっとロングスカートを舞わせるが、清純なのでしっかりと押さえてガードしている様子である。
「春日さんにはお世話になってますし、今回はお友達価格でお手伝いいたしましょう。それに兵站を奪われたらガチジリ貧ですし?私、貧乏な戦争は大っ嫌いなんですよね。」
 一方、アルダワ魔法学園の女子制服姿で現れたるは才堂・紅葉(お嬢・f08859)。普段の戦闘時は工作員姿の筈なので、学園の授業中にでもこっそりと駆けつけてくれたのだろうか。その井出達はまさに『学生服と自動小銃』といった漫画的な風貌だ。
「あれだね、補給艦を狙うとは相手も本気ってことだ。ご飯食べないと力でないからね。……というわけで様々なものを守るために頑張ろう」
 クールに、というよりは少し気怠げそうにゆっくりと歩いてきたのは奈々詩・空(日々を過ごす・f00083)。白衣の下のシャツには『ぱんせぽんせ』と書かれている。そこは、御座候ではないのだろうか?
「あら、芋煮艇の乗組員はんは……ほんまに仲がよろしおすなぁ」
「そういう姫子さんも、随分と乗り気なようですけれどね」
「私は適当にやるよ、てきとーに。それでいいよね?答えは聞いてないけどさ」
 雑談をしているところへ、容赦なく『小型歩行戦車』は【タンクデサント】を発動し、完全武装した銀河帝国歩兵部隊が増援として沸いて出てくる。彼らは一斉に銃火器を4人へ向けて構え、トリガーを引こうとしている。
「あかん、もう間に合わへん!?」
「チッ……」
「私、もうしーらない」
 油断からの危機的状況。彼女らはありったけの銃撃を受けて倒れてしまうのだろうか――否、魔力で形成された矢がワープ空間から突如として飛来し、歩兵部隊の頭上高くで破裂。そこから、無数の小さな魔力の矢が降り注いで歩兵部隊を一網打尽にしたのだ!。
「じゃーん。私参上」
 芋煮艇のいぶし銀ことルエリラ・ルエラ(芋煮ハンター・f01185)がひょっこりと姿を現した。彼女はワープ中に【魔力矢の雨】をチャージして、いつでもアンブッシュが出来るように敢えて空間の中に留まっていたのだという。安定感のある援護射撃だ。
「ルエリラはんっ!」
「遅れちゃったけれど、私のお仕事は皆の援護。さ、こんなとこさっさと突破してしまおう」
 ルエリラ・ルエラは【貫通する矢】の準備動作を即座に行い、殲滅モードがら支援モードへと切り替える。
「ありがとう、ルエリラさん。それじゃ、ルーチンワークで戦車を破壊しにいくとしましょう」
「しょうがないなぁ……小型といえど歩行戦車あんまり近づきたくはないけど働くよ」
「ほんなら、御劔の技…お見せしましょかっ!」
 4人は顔を見合わせると、一気に作戦を開始する。

「事はシンプルに、それが戦闘の基本ですね。無駄な動作も思考もそぎ落として……と」
 アサルトライフルを3点バーストモードにセットし、才堂・紅葉は駆けだした。まずは、残存する歩兵部隊の弾幕を容易く躱し、そのまま射程圏内に入れたら急所を狙って引き金を引く。そうすれば、呆気にとられたように歩兵は膝を地に着けてゆくのだから。【明鏡止水】のUCを最大限に発揮できるのは、才堂・紅葉の躯に蓄積された戦歴があってこそだというように鮮やかな手際を見せつける。
「時見月在晴天影有波……だったかしらね。ま、どうでもいいですが」
 そのまま歩哨を突破して、いよいよ『小型歩行戦車』と対峙することになる。
「あれは流石にアサルトライフルの弾では、しんどいでしょうから……有志のくれた実験品でも試してみましょうか」
 『小型歩行戦車』の【インペリアルキャノン】を飛び込みながら回避すると、才堂・紅葉は『面白蒸気グレネード』の栓を抜いて『小型歩行戦車』の頭上に置き土産にした。そして、グレネードは数秒後に火山噴火の際に起こる水蒸気爆発を発動して『小型歩行戦車』1体を吹き飛ばしながら破壊した。
 「けほっけほっ……まさかオマケで煙幕まで発動しましたか。本当に面白い物を作ってくれますね」
 しれっとガスマスクを装着し、才堂・紅葉はその行く末を見届けていた。
「すみません、みなさん。見ての通りの状況なので、心眼とか超常能力で頑張ってください。ふふふ……」

「ごほっごほっごほっ……。私、煙いの嫌い!だから、これ使うのが一番でしょうね」
 咳き込みながらも、奈々詩・空は【対武装破壊血風吸血鬼】を起動させ、赤黒い風を巻き起こした。それは、煙幕を取り込みながらも標的を見失った残存する歩兵部隊や『小型歩行戦車』に対して武装を破壊しつつ機能停止させていった。
「大きいのはシャベルだと無理。そっちお願い」
「おっけー、貫かせてもらうね」
 奈々詩・空が『対生命体シャベル』で歩兵部隊のお掃除を始めると共に、後方で待機していたルエリラ・ルエラは【貫通する矢】を発動し、全てを貫通する細長い魔力の矢を一本放って武装が停止して混乱している『小型歩行戦車』を真正面から穿ち抜いて撃破する。

「……あらまぁ、もう残すはうちだけや。こないなら、うちも負けてられへん!」
 はんなりして、一手遅れた御劔・姫子だが気を取り直して剛刀『巌太刀』を抜刀する。
「なんやけったいなカラクリが歩いとる…あれが敵、なんかなぁ?大砲も持ってはるみたいやし、遠間から攻められたら困るさかい…ここは先手必勝っ!」
 残された歩兵部隊も殆どいないことから、御劔・姫子は早駆けを行って一気に間合いを詰める。
「これが御劔の技…奥義・蛟卸しっ!見ててな、釉乃はん!!」
 鎧無視の斬撃にて『小型歩行戦車』を縦一文字に払うと、数秒遅れて車体が上下にずれはじめて……文字通りに一刀両断に仕上げた。
「ほな、またつまらへんものを斬ってもうたわぁ」
 残心で綺麗に鞘へと刃を納めると、その瞬間に最後の『小型歩行戦車』が爆散したのだった。

これでコアマシンルームへと続く道が完成した。しかし、才堂・紅葉と奈々詩・空とルエリラ・ルエラと御劔・姫子では、距離があって増援の歩兵部隊や次なる『小型歩行戦車』が駆けつけてしまうところだろう。
 だが――突如として4人の後方から鞭のようにしならせた生体拷問器の鋸の一撃が飛び込んできて、コアマシンルームの扉を破壊したのだ!
「きたのか!?」
「おそいんですぉ!」
「待ちかねておったんよ!ニレはんっ!!」
殿にとエントリーしてきたのは、ニレ・スコラスチカ(旧教会の異端審問官・f02691)。小さきシスターは解放軍を救済するために、無表情な顔つきは崩さなくとも内に熱い想いを秘めている。駆け出しているニレ・スコラスチカに奈々詩・空は声をかけた。
「ニレ、コアマシンを破壊するにはコアマシンルームの中枢に行く必要がある」
「……わかっている」
 しかし、まだ残っていた歩兵部隊たちが破壊された扉の前に陣取り防御を固めようとしていた。
「私に任せな」
 ここで援護射撃の鬼ことルエリラ・ルエラは【魔力矢の雨】のを再び使用して、活路を切り開こうとしていた。
「いくよ、フィーア――乱れ撃つ」
 無数の小さな魔力の矢がマルチロックオンした歩兵部隊たちにものの見事に突き刺さってゆく!
「反射と思考の融合ですね――いきます!」
 続けて【明鏡止水】を再び使用した才堂・紅葉は、回避⇒射撃⇒突破⇒回避⇒射撃⇒突破のルーチンワークを超人的な速度で処理してゆく。
「これが、未来を切り開く力です」
「ニレっ!」
 ルエリラ・ルエラと才堂・紅葉の二人の援護を受け、ニレ・スコラスチカは黙々とコアマシーンルームへと急いだ。だが、そこへ新たな『小型歩行戦車』が出現して【インペリアルキャノン】で足止めをしてきたのだ!
「わたしは戦うために来た訳では――あっ!」
 ニレ・スコラスチカを守るように、御劔・姫子が盾となるべく飛び込んでくる。
「何を躊躇しとるん、ニレはんっ!生きるために戦えと言ったんは……ニレはんの筈やない!行くんや、ニレはん!行って未来を切り開くんや!!」
「――!」
 仲間の激励を背に受け、ニレ・スコラスチカは遂にコアマシンルームへと突入した。そこには、稼働中のコアマシンが鎮座しており中に自動警備兵装は備えられていない無防備な状態だ。生体拷問器の鋸を構え直したニレ・スコラスチカは、最後の仕上げを開始する。
「解放軍の存亡をかけた、贖罪のはじまり――」
【罪滅】を発動し、銀河帝国の戦艦を罪ごと断ち切ったのだ。コアマシンが破壊されたことにより、オートマタの戦車や歩兵が艦と共に機能を停止する。


「ふぅ……どうにか間に合いましたね。お疲れ様です。艦の無力化に成功しました。補給艦の損害は微々たるもので、『マシュー』の艦長から感謝の言葉と特別支援物資の『チョコレート』が皆さんに届くそうです。少し早いですが、ハッピーバレンタイン……ということで。帰投には、グリモア猟兵が展開しているワープ空間を使用してください。それでは、通信終わります」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月04日


挿絵イラスト