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武装少女の存在証明

#UDCアース #【Q】 #UDC-P

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●造反者
 UDCアース、夜のオフィス街の一画。
 一般の人々が未だ行き交う様子を、ビルの陰から、多数の少女が見つめていた。
「殺害対象を確認しました」
「作戦行動を開始します」
 かちゃりと音を立て、少女らは手元のショットガンの安全装置を一斉に解除する。
 そう。彼女らは、手に手にショットガンを抱えていた。
 この少女たちは、人間ではない。都市伝説を元に発生した、UDC怪物である。
「……」
 その、『怪物』の中に、手足を小刻みに震わせている者がいた。
(「なぜ、民間人を虐殺しなければならないのでしょうか。……ですが、こんな疑問を口に出してしまったら、私は……」)
 ――間違いなく、他の少女たちに、殺される。
 だが、このまま黙っていれば、己も虐殺に加わらなければならない。
 どちらを選んでも地獄……UDC-Pの少女は今、恐怖と絶望の只中にあった。

●グリモアベースにて
「UDC怪物、『武装少女』が、夜のオフィス街で人々を虐殺しようとしてる」
 宙夢・拓未(未知の運び手・f03032)は、語る。
「皆にまずしてもらうべきことは、彼女らの襲撃に備えることだ。幸い、『武装少女』がオフィス街に姿を現すまでは、まだ時間がある。それまでの間に、どうにかして人々の安全を確保してくれ。方法は皆に任せるぜ」
 防衛ラインを築くも良し、敵の襲撃してくる方向などを探るも良し。避難誘導を行うのも良いだろう……『ショットガンを持った少女たちが襲ってくる』という事実をそのまま述べるのではなく、何かしらの理由をこじつけることは必要になるだろうが。
「それが上手くいったら、『武装少女』との戦闘になるが……この中に、一人、UDC-Pの子がいるんだ」
 UDC-P。すなわち、オブリビオンとしての『破壊の意志』を持たない、異常個体。
 拓未は改めて、琥珀色の瞳で、猟兵たち一人一人と視線を合わせる。
「その子を助けてやってくれ。これは、俺からのお願いだ」
 人を殺さず、悪事に染まらず、恐怖に怯える少女。それは、たとえ人間ではなくとも、救助対象とみなすべき存在だ、と、拓未は迷いなく述べた。
「その子……ええと、名前はないんだが……ないのも呼びにくいな。とりあえず仮に、『園子』って呼ぶことにするぜ」
 『その子』から『園子』へ。彼はイントネーションを変える。
「園子がどの個体かは、猟兵なら見ればすぐに分かるぜ。園子を庇いながら、他の武装少女と戦ってくれ」
 園子を除いた武装少女を全滅させれば、人々を護ることも、園子の救出も叶うだろう。
「ただ、他のUDC-Pと同じで、園子にも何らかの難点があるかもしれない。体表から毒液がにじみ出るとか、言葉が通じないとかな。だから、UDC組織に園子を引き渡す前に、猟兵の皆で、可能な限り正確な『UDC-P対処マニュアル』を作成しておくようにしてくれ」
 キューブ型のグリモアを手のひらに浮かばせ、拓未は猟兵たちの転送準備に入った。それから最後に、こう告げる。
「あ、それと。良かったら、『園子』とは別の名前、考えてあげてくれ。名前がないっていうのも、俺がパッと考えた名前のままってのも、なんか悪いしな」


地斬理々亜
 地斬です。
 よろしくお願いします。

●第1章
 冒険『敵影/夜襲』。
 UDCアースの、夜のオフィス街で、UDC怪物『武装少女』に襲撃される一般人たちの安全を確保してください。
(時系列的には、オープニング冒頭の場面よりも前となります。オープニング冒頭の場面は、グリモアによる予知です)

●第2章
 集団戦『武装少女』。
 UDC-P『園子(仮)』を庇いながら、UDC怪物である彼女らと戦い、倒してください。

●第3章
 日常『UDC-P対処マニュアル』。
 園子の難点については、後ほど断章で説明を追加します。
 可能な限り正確なマニュアルを、猟兵たちで作成してください。
 なお、日常フラグメントですが、グリモア猟兵の拓未はいません。

●園子の名前について
 オープニングでも記したとおり、拓未が適当につけた仮名なので、よろしければ別の名前をUDC-Pにつけてあげてください。
 つけたい名前は、第3章のプレイング内でお願いします。
 園子本人が一番気に入ったものが、園子の正式な名前になります。

●プレイング受付期間について
 各章ごとに、断章投稿と同時に受付開始とします。
 締め切り日時は、マスターの自己紹介ページと、ツイッターでお知らせします。

●リプレイでのアドリブについて
 アドリブ多め希望の方は、お手数ですが、プレイング冒頭に『◎』の記号をお入れください。
 何もなければ、可能な限り、プレイングに忠実なリプレイに仕上げます。

 それでは、皆様のプレイングを楽しみにお待ちしております。
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第1章 冒険 『敵影/夜襲』

POW   :    堅固な防衛ラインを築く

SPD   :    斥候として敵の情報を探る

WIZ   :    警察等と協力して避難誘導を行う

イラスト:早埜

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●嵐の前の静けさ
 UDCアースの都市部、夜のオフィス街。
 仕事帰りの会社員たちが歩道を行き交い、車道には多くの車が見られる。
 周辺のビルに点いている灯りは、中に人がいる証だ。
 これらの人々を、これからここで起きる戦闘に巻き込むわけにはいかない。
 『武装少女』たちが姿を現す前に、準備しておくことが必要だ。
 ――人々を護れ。
ラハミーム・シャビィット


WIZを選択

ホウホウ…
つまりはテロが起こルト…
傭兵時代に何度か巻き込まれた事もありましタガ、やはり嫌なものデスネ…
あの地獄を再現しない様、ボクも全力で対処しなければいけまセンネ!

行動
ボクは警察の皆さんと共に避難誘導を担当シマス。
敵に警戒されない様に、事件の捜査や警備強化を理由ニシテ、やんわりと民間人を現場から遠ざけマショウ。

え?見た目ガ不審人物?
マァ… 確かにそうデスガ、警察官と共に行動していれば、そこまで怪しまれる事は無いハズデス。

一応、ボクの軽装甲車両も見えない所に待機させておいた方が良いかも知れませんネ。



●地獄の再現を防ぐために
(「つまりは、テロが起こルト……」)
 ラハミーム・シャビィット(黄金に光り輝く慈悲の彗星・f30964)は、グリモア猟兵から聞いた話を思い返す。
(「……テロ、デスカ」)
 ラハミームには、世界中の内戦や紛争に参加していた経験がある。その頃に、テロに巻き込まれたことも何度かあった。
(「やはり嫌なものデスネ……」)
 その経験から、彼は強く思う。あの地獄を再現しないように、全力で対処しなければならないと。
 まずラハミームは、端末を取り出すと、鳥の足のような手でそれを器用に操作した。
「モシモシ、警察デスネ? ……はい、事件デス」
 礼儀正しくラハミームは応対する。
 やがてパトカーが到着し、人々の避難誘導が始まる運びとなった。
「ただいま警備強化中デスノデ。この場から急いデ離れてクダサイ」
 ラハミーム自身も警察と共に、行き交っていた民間人に話しかける。
「そうなんですか。分かりました、お疲れ様です」
 話しかけられたサラリーマンは、ラハミームや警察官に会釈すると、素早く去って行った。
 なお、ラハミームはシャーマンズゴーストであるため、奇妙な頭部、たてがみ、手足……といった風貌だが、その外見によって不審がられることはない。猟兵には、世界の加護により『全ての世界で言葉が通じ、どんな外見でも住民に違和感を与えない』という特性があるからだ。
 それに加えて、警察と共に行動しているので、避難を促す言動によって一般人に怪しまれるようなこともなかった。
 少しずつ、周辺の民間人は、この場から離れ始める。
(「上手くいっていマスネ。このまま避難誘導ヲ進めていくとしマショウ」)
 ラハミームはそう考えつつ、ちらりと、人目につきにくい場所に停めておいた車両の方向に視線を向けた。
 12.7mm重機関銃を2挺搭載している、対邪神用の装甲で覆われた特殊軽装甲車両が、そこで、じっと出番を待っている。

成功 🔵​🔵​🔴​

レイチェル・ルクスリア
武装少女、ねぇ……?

一度銃を手にしたのであれば年齢や性別なんて関係無く、どう殺されようと文句は言えないと思うのだけれど……まぁいいわ!
一目見れば分かるというのであれば、私が見極めてあげましょう。


まずは通行人達が邪魔ね。
いちいち説得して回るのも面倒だし【爆撃】の技能を使って被害の出ない程度に脅しにかかりましょう。

街の中で派手な爆発が起きればきっと蜘蛛の子を散らすように逃げてくれるはず。

細々とした作戦は他の子たちに任せるわ。
それじゃあ、よろしくね?

アドリブ◎ 絡み◎


波狼・拓哉
テロかー…
いや、簡単にいいましたけど、こんな現代でテロ起こせるってそこそこ凄い話ですよねぇ
流石UDCって所ですね

ま、その辺は深く考えても仕方ないしやりますかー
んでまあ…どうしても一定数は話し聞かない人もいるでしょうし、そういう人の対処しますか

避難誘導されてる人からコミュ力、礼儀作法で情報収集
避難しない人の話を聞きだしましょう

ロープワーク、クライミング、地形の利用、第六感で一直線に突き進んで対象者の所まで
であったら挨拶と同時に化け導きなっと
…いや、ほらそういう人って話し合うだけ無駄ですし?

後はそれの繰り返し
どうしても抵抗されるのなら後遺症が残らんように衝撃波で気絶攻撃で回収です

アドリブ絡み歓迎)



●力尽くの避難
「武装少女、ねぇ……?」
 レイチェル・ルクスリア(ホワイトウィドウ(シロゴケグモ)・f26493)は、誰にともなく呟いた。
 銃を手にするということ。それは、他者を殺傷する責任と覚悟を持つということである。それゆえに、年齢や性別など関係なく、どう殺されようと文句は言えない、というのがレイチェルの考えであった。
「……まぁいいわ!」
 UDC-Pという存在がどのようなものか、自分の目で見極めようと決め、レイチェルは街の光景に視線を向ける。
 他の猟兵や警察による避難誘導が行われているものの、まだ人通りは幾分かある。
(「避難誘導が始まってるなら、ちょうどいいわね。取りかかるとしましょうか」)
 レイチェルの作戦。それは、街中で爆発を起こすことで、人々を遠ざけるというものである。
 もちろん、被害が出ないように、脅す程度に、だ。
 レイチェルは爆発物を持って、それを仕掛けるための適切な場所を探しに向かった。

「テロかー……」
 波狼・拓哉(ミミクリーサモナー・f04253)の独言は、レイチェルの作戦についてのものではなく、武装少女が行おうとしている虐殺に関するものである。
(「こんな現代日本でテロ起こせるって、そこそこ凄い話ですよねぇ」)
 流石UDC、などと、思わず感心して。
「ま、その辺は深く考えても仕方ないし。やりますかー」
 ぐっと背伸びを一つ。拓哉はまず、避難誘導されている一般人の方へ向かった。
「お急ぎのところ、失礼します」
 礼儀正しく、声を掛ける。
「まだ避難していない方は、どこかにいらっしゃいますか?」
「避難していない人か。うちの隣のオフィスがブラック企業らしいんだが……ほら、あそこだ」
 指さされた先には、灯りが点いたままのビルがあった。
「ありがとうございます」
 拓哉は会釈すると、そのビルの方向に真っ直ぐ向かう。
 文字通り、一直線に、である。
 フック付きロープをビルの外側に引っかけ、器用に登る。
「よっと」
 そのまま拓哉は、開いている窓から中に侵入した。
「な、なんだ!?」
「ここは5階だぞ!?」
 ビルの中でまだ仕事を続けていたサラリーマンたちが、ざわめく。
「どうも、こんばんは。さあ、化け導きな」
 拓哉は、手にした小さな鍵で、サラリーマンの一人を突いた。相手は鍵の中に吸い込まれ、消える。
 拓哉のユーベルコード、『偽正・深眠幻想』である。鍵に見えるものは、彼の相棒たる箱形生命体、ミミックが化けたものだ。
 吸い込まれたサラリーマンは今、小屋が見える湖畔にいることだろう。
(「話し合うだけ無駄ですしね、こういう人たちは」)
 拓哉は鍵を、次のサラリーマンに向ける。
「い、嫌だ、来るな」
「まだ仕事が……納期が……」
 このように、相手に抵抗された場合、吸い込むことはできない。
「なら、力尽くですね」
 後遺症をもたらさないように気をつけつつ、拓哉は衝撃波をサラリーマンたちに放つ。
 気絶してぐったりと倒れた彼らを、拓哉は改めて鍵で突いて吸い込み、回収した。

「そろそろね」
 ちょうど拓哉が作戦を終えた頃、レイチェルは爆破を決行しようとしていた。
 場所は手頃な空き地。ここなら人的被害は出ないし、物的被害も抑えられそうだ。
 周辺に誰も来ていないのを念入りに確認してから、レイチェルはそこから離れ、起爆のスイッチを押した。
 閃光が周囲を満たし、轟音が響く。
 真っ赤で大きな炎と、大量の煙が噴き上がった。
「う、うわっ……!?」
「い、今のは……!? ……ここにいると、危ない!」
「さっきの通報は本当だったのか! 至急、応援を!」
 離れた場所で、通行人たちが慌てふためいて逃げていき、警察官たちは冷静に対応を開始する。
「こりゃまた、派手にやりましたねー」
 ビルの方向から戻ってきた拓哉が、レイチェルへと言葉を向けた。
「ええ。いちいち説得して回るの、面倒だもの」
「そこは同意しますよ」
 二人の猟兵は、言葉を交わし合う。

 まだ避難していない一般人は、もういないと見た方がいいだろう。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

篁・綾
アドリブ連携歓迎だわ。
(伝奇っぽい)黒いセーラー服を着て現場に。

…意外とこういうのは得意よ。このせかいでは、魑魅魍魎の類は廃れてしまっているのでしょうけれど……
実際に出会ったら、さて…どうなるかしら?

一応は最初は無難に、【コミュ力】を駆使してあちらでなんらかの事故があって近づけないらしい、という話をして先に行けない旨を伝えましょう。
イマイチ効果がない場合は【催眠術】をかけ、怖い魍魎にでも会ってもらいましょう。
対象者が多い場合は指定UCを発動。手持ち武器一本を残し全て桜吹雪に変換、
幻で包み込み、この場から去ってもらいましょう。
文字通り狐につままれた感じで、お帰りあそばせ。



●狐の見せる夢
 篁・綾(幽世の門に咲く桜・f02755)は、黒いセーラー服を纏い、街中に佇んでいた。その姿は、伝奇小説にでも出てきそうな装いである。
(「一般人は、もうここにはいないみたいね」)
 他の猟兵が、既に避難誘導を済ませたらしいと、綾は辺りの様子を見て取った。
(「……警察以外は」)
 猟兵が起こした爆発騒ぎの捜査のために、警察官たちがこの場にいる。
 警察は、人々を遠ざけるために一役買ってくれたが、場に残ったままだと、猟兵とUDC怪物との戦闘で、足手まといになりかねない。
(「相手が警察となると、『事故があって近づけないらしい』という話をしても無意味ね。手っ取り早く済ませましょう」)
 警察官がいる方向に、綾は歩いて行く。
「おや? 危ないからこっちに来ては……」
「私の目を見て」
 声を掛けてきた警察官に、綾は赤い瞳を向けた。警察官は言われるがままにその目を覗き込み、立ち尽くす。
「目を閉じて」
 警察官は目を閉じる。既に彼は、綾の催眠術に掛かっていた。
「周囲は真っ暗ね。辺りからは恐ろしい気配がするわ。それは、怖い怖い魑魅魍魎よ。私が手を叩くとあなたは目を開け、その姿を見るわ」
 ぱん! と綾が手を叩くと、警察官は目を開いた。その表情が凍る。
「う、うわあああ!!」
 警察官は怯え、走って逃げ去った。
(「魑魅魍魎の類が廃れてしまっているこのせかいで、実際にそれと出会ったら……あんな風になるのね」)
 その背を見送った綾は、そのまま歩き、警察官がより多く集まっている方向に向かう。
「望め、望め 己が夢を 心の求む泡沫のように消ゆ幻を 微睡みの中で探し求めよ」
 手持ちの武器を一本だけ残し、あとは全て桜吹雪へと変えた。ユーベルコード『夢境酔桜』――それは、対象に望む夢を見せる桜吹雪である。
 それに包まれた警察官たちは、幸せそうな表情でふらふらと帰り始める。
「文字通り狐につままれた感じで、お帰りあそばせ」
 綾の頭上で、狐の耳が動いた。

成功 🔵​🔵​🔴​

ルネ・プロスト

おっと避難誘導はもう十分?
それはいい。やる事は少ないに越したことはないからね
それじゃルネは小細工を少し仕掛けておくとしようかな、と

先ずは森の友達を散開させて敵の位置や数、武装なんかの情報を集めてもらうとしよう
相手に此方の存在を悟られると面倒だから、各自隠密行動を徹底してもらって
最低限どこからどこへ向かってるのか分かれば戦いやすくなるかな

次いで余力があればUCの未来観測と合わせて予測進路上に罠の設置を
罠と言ってもワイヤーとスタングレネード組み合わせた簡易なものだけど
猟兵との戦闘より一般人の殺傷を優先しようとする子がいた場合の、足止め用の罠
これの設置は道化師団に手伝ってもらうとしようかな


古明地・利博
アドリブ、絡み◎

ほうほう、UDCの中にまとも?な奴がいるのか。すぐに分かると言ってたけど本当かな?それに、敵がどこから来るかも確認しときたいから周囲を探索しよう。

路地裏とかの身を隠しやすい場所で昏き者の召喚を詠唱、敵の集団を探すよ。感覚を研ぎ澄ませ、【第六感】を働かせて自分を中心に16方向に分かれて探そう。人通りの少ない場所を通ってね。
集団を発見したら他の猟兵に報告。どの方角から、数と武装はどのくらいで、UDC-Pの特徴をできる限り事細かに説明するよ。

初めてこんな人数出すから脳がぶっ壊れそう……。まあ、最悪吐くまでくらいなら路地裏だからあんまり人に見られないからいいか。



●斥候たち
「避難誘導はもう十分のようだね。……それはいい」
 ルネ・プロスト(人形王国・f21741)は、口元を笑みの形に吊り上げる。やることは少ないに越したことはない、と。
「それじゃルネは小細工を少し仕掛けておくとしようかな、と」
 ルネは、死霊を憑依させた人形を操る。諜報特化の動物人形の一団、森の友達である。
「各自、隠密行動を徹底して、敵の情報を集めてくるんだ」
 ルネの指示を聞いて、自律行動する動物人形たちはさっと手を挙げ、散開した。

 一方、古明地・利博(曰く付きの蒐集家・f06682)は路地裏に身を潜め、ユーベルコードの詠唱を行っていた。
「f-ph'-nyth Niall b y'- vugtlagln vulgtm 'n-agl fhtagn」
 利博の周囲の地面から、にじみ出るように、複数体の何かが現れる。召喚された、昏き者である。
「……っ、ぐ」
 利博は頭部を押さえてよろめいた。自身と五感を共有する存在を、初めて大量に召喚したために、脳内に流れ込む情報が許容量を超えてしまったのだ。
「げほ、ぐっ――」
 誰も見ていないのをいいことに、利博は胃の中身を路地裏にぶちまけた。

 かくして、ルネは森の友達で、利博は昏き者で、敵の情報収集を開始した。
 ほどなくして両者は鉢合わせになったが、仲間であることは互いに分かったため、協力し合って情報を集める運びとなった。

 16方向に散った昏き者のうち、武装少女の集団を発見したのは、北北東に向かった者であった。昏き者の傍には、散開した動物人形のうちの一部が控えている。
(「例の、まとも? な奴……UDC-Pってのは、あれだね」)
 昏き者の目を通して、その姿を視認した利博は思う。
 話に聞いていたとおり、すぐに分かった。見た目の特徴こそ他の個体との差異はないが、それでも不思議と見分けがつく。これは、全ての猟兵に備わった能力なのだろう。
(「敵の数は100人強。武装はショットガン……に見えるけど、他にも何かあるかもね」)
 昏き者は、ルネの森の友達にジェスチャーで意思疎通を試みる。動物人形は、音を立てないように頷いた。

 それから、ルネと利博は合流する。戻ってきた動物人形と利博自身から、改めて敵の情報を得たルネは、一つ頷いた。
「つまり、北北東の方向からこっちに向かっているわけだね」
 金の瞳を一度まぶたの裏に隠し、ルネは十糸を操る。それを介して運命の糸に干渉するユーベルコード、『十糸伝達・運命観測』である。
「――とらえた」
 目を、開く。
「何をするつもりかな?」
「猟兵との戦闘より一般人の殺傷を優先する子がいるかもしれないからね。念のために、足止め用の罠をね」
 利博の問いに、ルネは答える。
 死霊術で自律行動させているピエロ人形の一団に手伝ってもらいながら、ルネは、ユーベルコードによる未来観測と合わせ、敵の予測進路上に罠を設置していった。
 ワイヤーとスタングレネードを組み合わせた、簡易なトラップである。
「これで迎撃の準備はできたかな。……うん?」
 利博の不健康な表情が、熱を帯びている。その視線は、ルネの人形たちに注がれていた。
「……この人形、どうやって動いてるのか、聞いてもいいかな?」
「どうやってって……ルネの死霊術だけれど」
 ルネは人形遣いであり、死霊術士でもある。彼女が人形を手動操作するのは極めて稀であり、死霊を人形に憑けて操作するのが彼女の最も得意なことなのだ。
「死霊術か。そっか……そっかあ」
 それを聞いた利博が何を思ったかは、利博自身にしか分からない。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『武装少女』

POW   :    攻撃を開始します
【ショットガンによる銃撃】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    機銃掃射を開始します
【召喚した機関銃から一斉に銃撃】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
WIZ   :    援軍を要請します
【近代的な装備の兵隊】の霊を召喚する。これは【銃剣】や【ナイフ】で攻撃する能力を持つ。

イラスト:多磨羅つぐみ

👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●武装少女とUDC-P
 猟兵たちの活躍により、オフィス街からは、全ての一般人が離れていた。彼らが被害に遭うことは、もう、ない。
「……不可解です。殺害対象を確認できません」
「何者かの介入があったと見ていいでしょう」
 北北東の方向から、街に姿を現した武装少女たちが、言葉を交わし合う。
「! 停止を。これは……」
 武装少女の1体が、足元のトラップに気づいた。
「我々に敵対する者がいるのは間違いありません」
「警戒を。――戦闘態勢に移行します」
 武装少女たちは、ショットガンをいつでも発砲できるようにして、構える。
「…………」
 彼女らの最後方で、UDC-Pの少女は、ショットガンを抱えたまま震えていた。
ラハミーム・シャビィット


ここはすぐに戦場となりますノデ、警察の皆様は撤退をお願いシマス。
ここからは戦争屋の仕事デス。

行動
他の仲間が射線上にいれば、無闇に発砲するのは危険ですカラネ、機関銃やショットガンで撃たれない為にも、あえて近付いての乱戦に持ち込んだ方が安全に立ち回れる気がシマス。
… 何故だか分かりマセンガ、傭兵としての感がそう囁くノデス。

デスノデ、まずは愛車の軽装甲車両で敵に突っ込みマス。
あとは降りて、敵の動きを〈第六感〉で予測しつつ《高爪然爪》で〈切断〉を狙ってミマショウ。

ボクは囮となりますノデ、救出対象の園子サンの保護は他の仲間達に任せマス!


古明地・利博


さすがに気付かれちゃったか。まあ、想定内だけどやっぱり数が多いね~。
さて、どうしようか。せっかくだし死霊術の真似事しようっと!


今回の立ち回りは皆ありきの運任せだからダメだったら臨機応変にやるよ。

まず、戦闘前に自爆する猫を最大数召喚。
オフィス街ってビルが多いから敵集団両脇にもあるよね?なら、猫達を右100左100正面175に分ける。正面の猫たちを突っ込ませながら任意のタイミングで左右の猫たちを飛ばせて爆撃。

爆撃のタイミングはUDC-Pがすでに保護された、もしくは当たらないと踏んだ時。勿論やる前は猟兵の皆に警告するよ。よけて~ってね。

……猫達の扱いが最高に雑だからキレられそうだけど無視しよう。


ルネ・プロスト

思ったよりも奥まで入り込んでるね
まぁいいや。丁度足元に罠あるみたいだし、誘導弾で遠距離から撃ち抜いて起爆させよう
何するにしろ、先ずは敵の統制崩してからの方がやりやすいでしょう?

Pの子はナイトに騎乗したルークを向かわせて力任せに抱き抱えて敵集団から引き離す
他の人が保護してくれてるなら別だけど、そうでないなら巻き込みかねないし

ルネもナイトに騎乗して『慟哭』撃ちつつナイトのダッシュ&ジャンプで逃げ回り敵を攪乱
敵の射撃はUCで見切り、可能そうならUCで運命に干渉してジャムらせる

本命はビル屋上のクイーン
頃合いを見て閃光弾撃ち出し合図したらルネ達は撤退
全力の爆撃魔法投下してもらってまとめて敵を吹き飛ばす



●容赦なき猛攻
「さて、どうしようか」
 遠方に武装少女の集団を視認しつつ、利博が呟く。そして、こう決めた。
「せっかくだし死霊術の真似事しようっと!」
 利博は、ユーベルコードの詠唱に入る。
「Ygotha ucyanet y'wgah ah'bomq ph'nglui-agl fhtagn」
 召喚されたのは、小さな猫たちだ。その数、375体。武装少女と戦うための準備は、できた。
「ここからは戦争屋の仕事デス」
 警察官がもういないことを確認し終えたラハミームが、目立たない場所に停めた軽装甲車両の方へ向かう。その途中、一度振り向いた。
「ボクは囮となりますノデ、園子サンの保護は任せマスネ」
「わかった。気をつけて」
 ラハミームの言葉に頷いたのは、ルネだ。ラハミームが、愛車『HMMWV-MkⅧ』に乗り込むのを見送ってから、ルネは敵集団に向き直った。
(「トラップはちょうど敵の足元……なら、ちょうど良い」)
 純白の狙撃銃のスコープを覗き込み、ルネは引き金を引く。狙いは、スタングレネードに繋がるワイヤーだ。
 ルネの意図のとおりに弾丸はワイヤーを撃ち抜き、スタングレネードは起爆した。
「!!」
 聴覚を奪う爆発音が響き、閃光が武装少女たちの目を眩ませる。
 それから、ラハミームを乗せた愛車が速度を上げ、武装少女たちへと向かっていった。その軽装甲車両の後ろから、利博が喚んだ猫たちが追走していく。
 その間にルネは、チェスの駒をモチーフにした人形を、敵集団の最後方に向かわせる。等身大の騎兵人形に騎乗した重装歩兵人形が、UDC-Pを抱きかかえた。
「え? え……!?」
 何が起きているのか分かっていないUDC-P。重装歩兵人形はそのまま彼女を、敵集団から力任せに引き離した。
 直後、ラハミームの車が武装少女たちへと突っ込む。武装少女たちの一部が軽装甲車両によってはねられ、より運の悪い者は大きなタイヤに巻き込まれた。
 その隙に、利博の375体の猫たちが三方向に分かれる。左右に100体ずつ、正面に175体。左右に向かった猫たちは、ここがオフィス街でビルがあることを利用し、高所へ上がっていった。
 軽装甲車両から降りたラハミームへと、武装少女たちの銃口が向く。ショットガンではなく、ユーベルコードで召喚された機関銃である。
「機銃掃射を開始します」
 武装少女がそう言うのと同時に、ラハミームは動いた。
 青い光が軌跡を描く。ラハミームの瞳である。
 第六感を頼りに敵の動きを読み、武装少女の射線上に別の武装少女が来るように、ラハミームは自身の位置を変える。
 あえて近づいての、乱戦。こうすれば安全に立ち回れる、そんな気がしたのだ。
(「……何故だか分かりマセンガ、傭兵としての勘がそう囁くノデス」)
 射撃を躊躇する武装少女。その様子が、彼の『勘』は当たっていると、ラハミームに教えていた。
 彼の黒い爪が、鋭さを増す。ユーベルコード『高爪然爪』によって、威力や射程を増幅したのだ。
 それを横薙ぎに振るう。喉や頸動脈を切り裂かれた武装少女たちが、鮮血を噴き出しながら崩れ落ちた。
 続けて場に躍り込んできたのは、騎兵人形に騎乗したルネだ。魔銃『慟哭』を撃ち、武装少女たちの額や左胸に穴を穿ってゆく。
「――とらえた」
 さらにルネは、ユーベルコード『十糸伝達・運命観測』によって、運命の糸に干渉。敵の機銃掃射を正確に見切り、騎兵人形の走りや跳躍を駆使して、無数の弾丸を回避した。
 ルネは逃げ回り、敵を撹乱する。だが、彼女の本命は別にあった。
 その『本命』……宝杖を手にし、豪華絢爛なドレスを身に纏った女帝人形は、ビルの屋上から戦場を見下ろしている。
(「ママ」)
 その方向へとルネは一度視線を向けると、魔銃から閃光弾を上空に放った。
「撤退デスネ」
 その意味を瞬時に読み取ったラハミームが離れ、ルネ自身も騎兵人形を駆って撤退した。
 そのタイミングで、利博は待機させておいた猫を操る。正面の猫たちは真っ直ぐ突っ込ませ、左右の高所の猫たちは、上から 武装少女たち目がけて飛んだ。
 ルネの女帝人形による、全力の爆撃魔法が放たれる、その直前に、である。
(「我ながら、猫たちの扱い、最高に雑だけど」)
 利博は、頓着しない。この猫たちは、自爆猫……元より、捨て駒なのだ。
「援軍を要請しま――」
 兵隊の霊を召喚しようとする武装少女たちだが、既に遅かった――かくして、武装少女たちは爆発に呑み込まれることになる。
 左右から飛来した空中の自爆猫たちと、正面から突撃してきた自爆猫たちは、ルネの女帝人形の爆撃魔法に巻き込まれると同時に誘爆し、その全てが、ユーベルコードの名称どおりの『命の輝き』を披露することとなった。
 ルネの『ママ』による全力の爆撃魔法に加えての、375体の自爆猫による爆発。
 この徹底的な爆撃の後には、UDC-Pを除いた武装少女たちの、そのほとんどが消滅していた。爆風の直撃を免れた者は、ごくわずかである。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

彗崎・水翠
◎『アドリブ・連携歓迎』

UDCの変わってる子を助けるんだね!
なるべく怪我とかさせないよーに、気をつけよー

園子(仮)のことは見たら分かるみたいだから、できればそこら辺に安全な場所を作りたいね!
園子の場所は【第六感】でなんとなく察知、攻撃はヘアピンで捌きつつ【カウンター】してみる
周りの武装少女は、他の人が仕掛けてくれたトラップにも頼りながら【選択UC】で更に足止めするよ
水鉄砲で柵を作って、なるべく『園子と他の子を離しておきたい』なー



●安全確保
「UDCの変わってる子……園子ってのは、あの子のことかな?」
 戦場から引き離されたUDC-P。その位置を第六感で察知したのは、彗崎・水翠(生き物大好きメカニック・f32237)である。
 武装少女の生き残りたちは、ボロボロになりながらも、まだ戦う意志を捨てていない。その一部は、UDC-Pが連れて行かれた方向に向かおうとしていた。
「おっと、行かせないよ!」
 そこに、水翠が割り込む。
「援軍を要請します」
 武装少女がユーベルコードにより召喚するのは、近代的な装備の、兵隊の霊だ。兵隊たちは統制のとれた動きで、銃剣やナイフを水翠に向け、突進してくる。
 その攻撃を、水翠はヘアピンで捌いた。カウンターの一撃は、兵隊の霊をただちに消滅させる。
 水翠のヘアピンは、ただのヘアピンではない。虹色の蝶の形をしたそれは、UDCメカニックである彼女の発明品である、お気に入りの『手作りヘアピン』だ。すなわち、名状しがたい触手などの一部が組み込まれた、れっきとした武器なのである。
 さらに水翠は、足元のトラップが武装少女の進行方向に来るように巧みに立ち回り、武装少女たちが一瞬足を止めた隙に、ユーベルコードを発動した。
「スキあり! 水鉄砲、発射!」
 ヘアピンから放たれるのは、超高速の水鉄砲だ。それはたちまち水の柵を形作り、UDC-Pのいる方向に武装少女が向かうのを阻んだ。『生き物捕獲用拘束銃零式ヘアピン仕様』である。
「園子に怪我はさせたくないからねー」
 水翠は、無邪気に笑った。

大成功 🔵​🔵​🔵​

波狼・拓哉
…なんか、見た目普通の少女だからやりづらいですねぇ
まーいうだけで手を緩める気はサラサラないですが

んじゃ目を奪いましょう
化け暗みな、ミミック…そのまま投擲と
現代兵器持ってても即座には対応出来ないでしょうし…
何より普通の闇ではないですし

自分は衝撃波込めた弾で撃ちつつ、闇の中からUDC-Pを連れ出し
後は闇の中には敵しか居ないはずだから弾幕はって殲滅しましょう
闇から出てこようとするやつを狙って闇の中に押し込んだりしてますかね

やあ、こんばんわ?
まあ、悪いですけどここから先は戦闘とは無縁の場所…
虐殺否定させて貰いますよ?

(アドリブ絡み歓迎)



●闇の中
「……なんか、見た目普通の少女だからやりづらいですねぇ」
 拓哉は口に出して言ってみたものの、彼に、手を緩める気は一切ない。
「化け暗みな、ミミック」
 拓哉は、手にした何かを武装少女目がけて投擲する。武装少女はとっさに身をよじって回避したが、投擲されたもの……箱型生命体が化けた闇の塊は、地形上に広がり、見通せない闇となった。ユーベルコード、『偽正・闇囁残証』だ。
「何者かの存在を感知しました。援軍を要請します」
 武装少女は、闇の中で視線を感じ、兵隊の霊を召喚する。その視線が錯覚であるとも知らず。
 その武装少女の頭部が、拓哉の放った、衝撃波を伴う弾丸によって吹き飛ばされる。
 続いた弾幕は、武装少女たちの胴体を蜂の巣にした。闇の中で武装少女たちは次々に倒れ、兵隊の霊も同時に消失してゆく。
「退却します」
 闇の中から外に出ようとする武装少女が、1体。それは、UDC-Pではない個体の、最後の生き残りであった。
 闇の外では、拓哉が待っていた。
「やあ、こんばんわ?」
 挨拶と同時に、拓哉は、どん、と武装少女を突き飛ばし、闇の中へと押し戻す。
「まあ、悪いですけど、ここから先は戦闘とは無縁の場所……」
 カラフルなモデルガンの銃口を、闇へと向ける。
「虐殺否定させてもらいますよ?」
 いくつもの銃声が響く。
 やがて、闇が元の箱型生命体の姿に戻った時には、物言わぬ骸となった武装少女たちが無数に転がる光景があらわになった。
 その死体も、すぐに消滅する。
 残っている武装少女は、もはや、UDC-Pだけであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 日常 『UDC-P対処マニュアル』

POW   :    UDC-Pの危険な難点に体力や気合、ユーベルコードで耐えながら対処法のヒントを探す

SPD   :    超高速演算や鋭い観察眼によって、UDC-Pへの特性を導き出す

WIZ   :    UDC-Pと出来得る限りのコミュニケーションを図り、情報を集積する

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●UDC-P
「わ、私……私は……」
 武装少女は、UDC-Pの少女――仮に園子と呼ぶ――を除いて、全滅した。
「誰も殺さなくて、いいんですね」
 園子の瞳から溢れ出すのは、安堵から来る涙。
「助けてくださって、ありがとうございました……!」
 園子は、猟兵たちに勢い良く頭を下げ、感謝を述べた。
 それから園子は、自らがUDC組織に引き渡される予定であることなどの説明を猟兵たちに受け、これを快諾した。
「ええと……これ、危ないですから、預けた方がいいですよね」
 手にしたままだったショットガンを、園子は猟兵の一人に手渡す。
 すると、園子の身体は少しずつ透き通り始めた。
「……!? すみません! 返してください!」
 ショットガンを再び手にすると、園子の異常は収まる。
「……もしかして……私が『武装少女』だから……」
 園子は、震えだした。
「『謎の転校生の裏の顔』だとか、『殺し屋の少女』とか、そういった都市伝説をベースに生まれた存在だから……」
 彼女は、一つの推測を口にする。
「武装を解除すると、私、消えるんですか……?」
 武装していない少女は、もはや『武装少女』ではない。
 『人々に、武装少女であると認識されること』がなければ、彼女は存在を保てないのだろう。
「……私、消えたくはありません」
 園子が消滅する結末は、この場の誰も望んでいないはずである。
「ですが、これは、ショットガンを持ったままずっと生活し続けなければいけないということでしょうか……?」
 園子の表情が暗くなる。
 彼女をUDC組織に引き渡す前に、猟兵がすべきこと。それは、猟兵の手で、『UDC-P対処マニュアル』を作成することだ。
 彼女の、最良の未来のためにも。
古明地・利博
◎ SPD使用


なかなかおもs……難儀な性質だね。ショットガンを所持していないと生存できない、か。 とりあえず実験して性質をしっかりと確かめてみよう。

実験内容
・ショットガンを撃ってもらって威力の確認
・銃弾を排出した状態で所持する場合の経過
・所持しているショットガンの代わりにエアガンなどの偽物を持たせる
・ショットガン用のホルダーに入れて所持させる。
とかかな?


ああ、そういえば昔ショットガンで撃たれた事あるんだ。しかも首のあたり。すっごく痛かったし痕もあるよー。見る?
……本当なら君を今すぐ消して被害を無くしたいってのはあるけど、目の前で困ってるのを見捨てるほど人として終わってないよ。



●実験1
「なかなか、おもし……」
 つい本音を言いかけて、利博は、けふんと咳払いしてごまかす。
「……難儀な性質だね。ショットガンを所持していないと生存できない、か」
「そのようですね……」
 園子が、こくりと小さく頷いた。
「とりあえず、実験して性質をしっかりと確かめてみよう」
「実験、ですか。……分かりました、お世話になります」
 利博へと、園子は頭を下げる。

「まずは、撃ってみようか、そのショットガン。もちろん人を撃つわけじゃない、ただの威力の確認だよ」
「了解しました」
 利博によって用意された的に、園子は銃を向ける。
 銃声が響き、多数の散弾が銃口から発射された。的は、一瞬にして穴だらけになる。
「うん、なかなかの威力だね」
 オブリビオンのユーベルコードとしては弱め、ごく普通のショットガンと同程度。そう利博は推察し、次の実験に移る。

 次に、弾倉に入っていた弾丸を全て抜き取ったショットガンを持ち、園子は待ってみる。特に何も起きない。
「これでも大丈夫そうだね」
「……いえ、待ってください」
 園子は再度弾倉を確認。リロードしていないにも関わらず、そこには弾丸があった。
「なんだこれ……面白いね」
 今度は隠さずに、利博は興味をあらわにした。

 利博の実験は続く。
 分かったことは、『ショットガンをホルダーに入れて持っていても問題はない』『エアガンを代わりに持たせた場合は、やはり園子が消えかけてしまう』ということだ。
「ちょっと休憩しようか。……ああ、そういえば」
 利博は、園子に声を掛けた。
「昔ショットガンで撃たれたことあるんだ。しかも首のあたり」
「それは……」
 息を呑む園子。
「すっごく痛かったし痕もあるよー。見る?」
「……見ます」
 園子は口にする。
 意外な返答に利博は少し驚くも、パーカーをずらして首を晒した。
 そこにあったものを、園子は真剣な表情で見据える。
「……本当なら君を今すぐ消して被害をなくしたいってのはあるけど」
 利博の、正直な気持ちの吐露に、園子は顔を上げた。
「目の前で困ってるのを見捨てるほど、人として終わってないよ」
 不健康な顔に、利博は微笑を浮かべる。
「……ありがとうございます」
 園子は、再び感謝を囁いた。

成功 🔵​🔵​🔴​

ラハミーム・シャビィット


POWを選択

どうもドウモ、園子サン。
ボクはあの戦場に居たラハミームデス。
大丈夫デス、あなたが平穏な生活を過ごせる様、一緒に考えてミマショウ!

行動
園子サンが存在するのに『武装した少女であると認識』が必要なのだとしたら、小さくて可愛い武器… 例えばデリンジャーやメリケンサックなどでショットガンの代わりが出来ないデショウカ?

園子サンにはショットガンを持った状態で、他の武器を持ってもらい、その先の結果は《邪神達の福音》で見マス。
これなら万が一は起こらないハズデス!
こう言うのは信頼関係が大事デスシ、これからする事と使うUCの説明はちゃんとしないとデスネ。


波狼・拓哉
…別に持ってたら絶対撃たないといけないという縛りないなら別にいいのでは?
そんなこと言ったらおにーさんモデルガンだけど普通に人傷つけられるもんですし…
ああ、そういう方向性で攻めりゃいいんですかね

さて…どういう方向性でいきます?
いや現代って凄いよ?
大体武装に出来ますから
分かりやすく行くならバール、ちょっと厨二チックにプラスドライバー
、ネタに走ってモップ…いや結構武器として優秀よ?

どれも普通に使う分に普通ですけど…どれも人を傷つける用途で使えば死まで持っていけちゃいますからね
まー逆にいえば、普通に使えばいいんですよ

ただ少々認識されるまで時間が掛かるかもですが…ま、その辺は頑張って頂くということで


ルネ・プロスト

武装解除厳禁、はマニュアルに入れないとか
……武装ってどこまでが武装?
果物ナイフとかでもOKなら別にそれ手放しても大丈夫かな
すぐに消えるわけでもないみたいだし、試してみる?

ルネの手元に今あるのは
閃光手榴弾の残りと毒針いくつか、ナイフに鉄扇、デリンジャー……
(服の裏や手足内部の隠し場所からごとごと。悉く暗器の類)
……護身用だよ? ないよりまし程度のだけど
まぁ、殺し屋の少女がベースの一つになってるなら暗器でも武装判定出るんじゃない? たぶん
少なくともショットガンよりはマシでしょう?

余談
裏で道化師団に罠の解体回収、クイーンにUCの再構築による街の修復をお願いしておく
派手にやってそのままはちょっと、ね



●余談
 罠や爆撃で大変なことになったオフィス街だが、ルネがきっちりなんとかした。
 具体的には、道化師人形団にトラップを解体・回収させ、女帝人形に、ユーベルコード『駒盤遊戯・陣地錬成』で街の再構築をさせておいたのだ。
(「派手にやってそのままはちょっと、ね」)
 そんな風に思ったルネであった。

●実験2
「……別に持ってたら絶対撃たないといけないという縛りないなら、別にいいのでは?」
 拓哉の言葉に、園子は少し考え込んだ。
「睡眠・食事・入浴時に邪魔になるかと思われます」
「あー、なるほど……」
 UDCである園子はそれらを必要としない可能性もあるが、少なくとも、彼女はそのような『人間らしい生活』を望んでいるらしい。UDC組織は、それに応えてくれるだろう。
「いずれにしろ、武装解除厳禁、はマニュアルに入れないと、か。……武装ってどこまでが武装?」
 ルネは、こてんと首を傾げる。
「果物ナイフとかでもOKなら、別にそれ手放しても大丈夫かな。すぐに消えるわけでもないみたいだし、試してみる?」
「分かりました。やってみましょう」
 ルネの提案に同意した園子へと、少し遅れて現れたラハミームが声を掛ける。
「どうもドウモ、園子サン。ボクはラハミームデス」
「園子……?」
 周辺を軽く見回してから、どうやら自分の呼称らしいと気づいた園子は、改めてラハミームに向き直る。
「大丈夫デス。あなたが平穏な生活を過ごせるヨウ、一緒に考えてミマショウ!」
「ありがとうございます。お世話になります」
 三人の猟兵へ、園子は丁寧に頭を下げた。

「さて……どういう方向性でいきます?」
 拓哉はまず、述べる。
「俺が使うのはモデルガンだけど、普通に人傷つけられるもんですし。ルネさんの言うように、どこまでが武装とみなされるか確認しておいた方がいいですかね」
「そうだね。ルネの手元に今あるのは……」
 服の裏や、手足内部の隠し場所から、ルネはごとごとと暗器の類を数多く出した。手足にスペースを作れるのは、彼女がミレナリィドールであるがゆえだ。
「これは……すごいですね」
「……護身用だよ? ないよりマシ程度のだけど」
 目を見張った園子へと、ルネは言う。
「フム。こうした小さくて可愛い武器デモ、代わりが出来るかドウカ、確認してミマショウカ」
 ルネが出した暗器の中から、デリンジャーを手に取ったラハミームが述べる。それから彼は、こう続けた。
「確認には、ボクがユーベルコードを使いマショウ。それなら万が一は起こらないハズデス!」
 ラハミームのユーベルコードとは、10秒先の未来を見るものである。友好的な邪神の、その特権を用いるものだ。
 この『邪神達の福音』について、ラハミームはしっかりと園子に説明を行った。
(「こういうのは信頼関係が大事デスシネ」)

 つまり、園子がショットガンを持った状態で、他の武器を持ってもらい、その先の結果はラハミームがユーベルコードで未来視する、という流れだ。
 園子には、数秒後にショットガンを置いてもらうように指示し、その結果、10秒後に園子が消え始めているのが見えたなら、園子がショットガンを手放すのを中止すればいいのだ。
 こうすれば、園子には一切危険がなく実験を行えるという寸法である。

 実験開始だ。
「まずは、デリンジャーからかな」
「同意しマス」
 ルネが言い、ラハミームが頷く。
 小型拳銃、デリンジャー。軽量で、ラハミームが述べたとおり、銃器としては可愛い。
「万一これが駄目だったら、これから試そうとするやつ、全部駄目かもしれませんね」
 そんな懸念を、拓哉は口にしたが。
「これハ、どうやら大丈夫の模様デスネ」
 10秒後の園子の様子を確認したラハミームが言う。
 ショットガン以外でも、持っていれば大丈夫な武装は存在するということが、これで分かった。大きな、前進だった。

 同様にセーフだったのは、ルネが取り出したものである、閃光手榴弾と、毒針、鉄扇。
「殺し屋の少女がベースの一つになってる、って話だったしね。暗器でも武装判定は出るみたいだね。少なくともショットガンよりはマシでしょう?」
「ええ。ありがとうございます」
 園子の表情に、ほのかな笑顔が咲き始めた。

 ナイフは、サバイバルナイフはOKだったが、果物ナイフはアウトという結果がラハミームに見えた。
「果物ナイフは駄目ですかー……俺のはどうなりますかね」
 それをラハミームから聞いた拓哉が、思案する。
「セーフとアウトの境界線を探って、マニュアルを作るための実験なんだしね。どんどんやってみよう」
 ルネが促した。実験再開である。

「まずは分かりやすく行きますね」
「お、重いですね……」
 UDCといえど、筋力は人間並みらしい。ずっしりとしたバールを持った園子は、結構辛そうだ。
 とはいえ、バールを持った園子が消滅するという未来を、ラハミームが見ることはなかった。
 バールは、セーフである。

「次はネタに走ってみましょう」
「これは……モップですか?」
「いや、結構武器として優秀よ?」
 拓哉はモップを園子に手渡す。
「ア。園子サン、これは駄目デス」
 ラハミームが止め、ショットガンを手放すのは中止。
 モップは、アウトだ。

「今度は、ちょっと厨二チックに」
「プラスドライバー……」
 拓哉が次に差し出したそれを、園子は受け取り、持つ。
「これモ……いけマセンネ。デスガ、園子サン、ちょっと逆に握ってみてクダサイ」
「こうですか?」
 先端を下に、持ち手を上にして、園子はドライバーを握り直す。
「そういうことデスカ」
「何か、分かった?」
 ルネが、爪先立ちしてラハミームの顔を見上げる。
「ハイ。園子サンが存在するのに必要ナノハ、ヤハリ、『武装した少女であるという認識』デショウ。ツマリ、『武器だと人々が認識しやすい物』を持つことが重要だと思われマス」
 サバイバルナイフはOKで、果物ナイフはNG。
 普通に持ったプラスドライバーはNGで、逆手に握ったならOKになった。
「普通に使う分には駄目ってことですかー」
 拓哉は、『どれも、人を傷つける用途で使えば死まで持っていけちゃうんですけどねー』と小さく呟き、考え込んだ。それから園子にこう言う。
「武装だと認識されるまでには時間が掛かるかもですが、その辺は頑張っていただくということでいかがです?」
「う、うーん……他にないならそうしますが……」
 園子は、あまり乗り気ではない様子だ。

「デハ、最後にこれを試してミマショウカ」
 そう言ってラハミームが園子に差し出したのは、メリケンサックであった。
「これならずっと着けていても生活できますね……! では、ラハミームさん、未来視お願いします!」
 園子のテンションが一気に上がる。そして、結果は。
「おめでとうゴザイマス、園子サン。問題ないようデス」
「やったぁ!」
 ぴょんと飛び跳ねて園子は喜ぶ。笑顔が、弾けた。

 こうして、一体のUDCが、組織にマニュアル付きで保護されることとなる。
 名前は、猟兵たちが呼び慣れた『園子』のままである。
 武装少女『園子』は、これからきっと、幸せに暮らしていくことだろう。
 存在することすら危ぶまれた彼女は、今、猟兵たちのおかげで、確かにここにいるのだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年03月16日


挿絵イラスト