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羅針盤戦争〜星の海を夢見る跡

#グリードオーシャン #羅針盤戦争

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#羅針盤戦争


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●目覚める凶星
 自身が存在意義を持たぬ者であったのならば、どんなによかっただろうと『それ』は思った。
 思う故に己が存在してるということを意識する。
 例え、思うという行為すらもプログラミングされたものが見せる幻影に過ぎないのだとしても、今自身が此処に在るということだけが鮮烈に意識される。
「銀河を。銀河を。あの銀河に至る。見果てぬ夢であったとしても、私は至る」
 ただそれだけのためにコンキスタドール『大海賊デストロイ』はメガリスを求め続ける。

 海洋の世界、グリードオーシャンに在る呪われし秘宝。
 それらをつなぎ合わせれば、いつか世界だって渡ることができるかもしれない。『大海賊デストロイ』はスペースシップワールドから、この世界にへと堕ちてきた者である。
 銀河帝国にプログラムされた銀河を手中に収めようとする行動の尽くが、この海洋の世界であっては意味をなさない。
 だからこそ、『大海賊デストロイ』は見上げる。

 あの凶星を。
 あの星の先に至る力を手に入れる。そのために多くのメガリスが必要なのだ。
「七大海嘯『邪剣』……今はそう呼ばれる者の麾下にいる。だが、いつの日にか必ず」
 必ずスペースシップワールドに戻ってみせる。
 そのために己は七大海嘯『邪剣』ピサロ将軍のために戦う。それがウォーマシンたる己の本来の役目ではないにせよ。
 己の存在意義を果たすための道程であると知るのだ――。

●奪われた島
「くそったれ……! あの巫山戯たブリキ野郎。よくも俺達の島を……!」
 海賊の一人が海賊船の甲板で声を荒げる。
 甲板上には多くの一般の島民らしき者達が身を寄せ合っている。彼らは別に海賊たちに脅されてこの船に乗っているわけではない。
 彼らは突如として来襲した七大海嘯『邪剣』麾下のコンキスタドールによって島を奪われた者たちだ。

「そう声を荒げるな。皆不安がっている」
 そう言ったのは、海賊たちの中にあって一際雰囲気のある男であった。
 海賊帽にサーコート。腰に帯びた曲刀は漆黒の鞘に納められている。見るものが見れば、それがメガリスであることはわかるだろう。
 彼の名は、海賊『ブライ』。
 コンキスタドール『大海賊デストロイ』に島を奪われ、やっとの思いで救えた島民たちとともに脱出することのできた者である。
「こちらもこっぴどくやられてしまったが……だが、島の奪還は必ず果たして見せる。お前達の家族も、抵抗していなければ今もまだヤツの支配下におかれているはずだ。なにせ、ヤツの目的は、これだからな」
 そう言って海賊『ブライ』は己の曲刀を叩く。

「だが、お頭。どうするっていうんだ。救出できた島民たちを引き連れていくわけにはいかない。かと言って少数精鋭で島に戻っても……」
『大海賊デストロイ』に勝てる見込みはない。
 武装だって海賊船に積んである砲塔と少数の海賊たちだけだ。どうあがいても島から逃げ出すことしかできなかった自分たちにできるとは思えない。
「……今、海が荒れている。世界のあちこちでどんぱちやってる連中がいるって話だ。コンキスタドールの連中をぶちのめして回っている奴らがいるのはお前も聞いているだろう」
「まさか……いつ来るかわからないそいつらを当てにしてるってことですかい?」
「そんな! いくらなんでも……!」
 海賊たちはたじろぐ。
 それもそうだろう。いつ来訪するかわからぬ戦力を当てになんてできない。

 けれど、海賊『ブライ』は笑う。
 なんとかなるさ、と。彼の笑顔は不思議な説得力があった。確かに配下の海賊たちはそんな彼の笑顔に引かれて集ったのだ。
 だから、今回もなんとかなる。呆気にとられながら、けれど、彼らもまたそれを信じようと思ってしまうのだ――。

●羅針盤戦争
 グリモアベースへと集まってきた猟兵達に頭を下げて出迎えるのは、ナイアルテ・ブーゾヴァ(神月円明・f25860)であった。
「お集まりいただきありがとうございます。今回は七大海嘯『邪剣』ピサロ将軍のは以下である精鋭、『大海賊デストロイ』によって占拠された島……『悪鴉島』を開放していただきたいのです」
 ナイアルテが示す海図。
 そこに記されていた島、『悪鴉島』は元は海賊たちと島民たちが協力体制にあった。
 けれど、『大海賊デストロイ』と呼ばれるウォーマシンのコンキスタドールただ一人によって占拠され、今は逃げ出すことのできた一隻の海賊船に少数の海賊と救出できた島民たちが身を寄せ合っているのだという。

「島民や海賊の大半は今も島に囚われており、『大海賊デストロイ』が求めるメガリスを探させられているのです。ですが、その探しているメガリスは脱出した海賊船に乗る海賊の頭目『ブライ』が所持しており、このままではメガリスが見つからぬことに業を煮やした『大海賊デストロイ』によって島民たちの虐殺が始まってしまいます」
 そうなる前に猟兵たちはこの島を開放しなければならないのだ。
 だが、相手は七大海嘯麾下の精鋭コンキスタドールである。
 ことを有利に進めるためには工夫が必要だろうし、囚われている島民たちのこともある。

「はい。ですので、皆さんには是非とも、脱出した海賊船から少数精鋭で島へと向かっている海賊の皆さんと協力して島の開放に当たって頂きたのです」
 海賊たちは猟兵達のことを認知しているようである。
 彼らとの協力が得られるのであれば、コンキスタドールとの戦いを有利に進めることだってできるだろう。
 やるべきことは二つ。
 囚われの島民たちを救出する。島に近づいてきている海賊船へと海賊たちと協力して避難させてもいいだろう。

 そして、もう一つはコンキスタドールの撃破である。
 コンキスタドール『大海賊デストロイ』はスペースシップワールドから堕ちてきたウォーマシンの一機である。
 どういう経緯かは不明であるがメガリスを得て、コンキスタドールへと変貌を遂げたのだろう。
「言うまでもなく、精鋭です。コンキスタドールの狙いはメガリスですので、その目的を果たさせるわけには行きません。羅針盤戦争の趨勢も決しましたが、放っておくことはできません」
 どうか、お願いいたしますとナイアルテは頭を下げ、猟兵たちを見送るのだった――。


海鶴
 マスターの海鶴です。

 ※これは1章構成の『羅針盤戦争』の戦争シナリオとなります。

 海賊と島民たちが暮らしていた『悪鴉島』を占拠したコンキスタドール『大海賊デストロイ』と戦い、島を奪還するシナリオになっております。
 七大海嘯『邪剣』ピサロ将軍が逃走に成功した場合、この残存戦力を連れていく目論見があったようですが、それは叶いませんでした。
 ですが、コンキスタドールの跋扈を許す訳にはいきません。

 島を奪還しようとする地元海賊たちと協力し、囚われの島民たち、そして島を開放しましょう。

 ※このシナリオには特別なプレイングボーナスがあります。これに基づく行動をすると有利になります。

 プレイングボーナス……海賊達と協力する。

 それでは、羅針盤戦争を戦い抜く皆さんの物語の一片となれますよう、いっぱいがんばります!
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第1章 ボス戦 『大海賊デストロイ』

POW   :    ジェノサイドトリガー
【完全殺戮モード】に変形し、自身の【オーバーヒート】を代償に、自身の【あらゆる戦闘能力】を強化する。
SPD   :    デストロイアナライザー
【自身の武装】で受け止めたユーベルコードをコピーし、レベル秒後まで、自身の武装から何度でも発動できる。
WIZ   :    スカーレットバタリオン
召喚したレベル×1体の【戦闘用ウォーマシン】に【この戦場に最適な武装】を生やす事で、あらゆる環境での飛翔能力と戦闘能力を与える。

イラスト:V-7

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠ユーノ・ディエールです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

エィミー・ロストリンク
【POW】
大海賊がなんぼのもんじゃーい!
こっちは七大海嘯撃破寸前の猟兵だぞー!

意気揚々とベルセルクとオルトロスを持って説得する幼女
それが完了したら海賊達に「王笏の財宝を分け与える姫君」で生み出した簡易メガリス武器を渡す
特にブライには曲刀を強化するアクセサリー型メガリスを渡して戦力強化

その人海戦術を持ってデストロイに挑む
完全殺戮モードになったら、オルトロスの燃焼魔法弾のガトリング射撃を撃ち込んでオーバーヒートを促進させつつ、海賊達を援護
いよいよとなったらキャバリア・アカハガネを呼び出して搭乗
その機械の拳を叩き込んだ後に、腕についているガトリングキャノンでの零距離射撃

ヒャッハー! 数は力だよー!



 戦いとは常に数である。
 そんなふうに意気揚々と語るのは、エィミー・ロストリンク(再臨せし絆の乙女・f26184)であった。
 彼女は奪われた『悪鴉島』の地元海賊たちの海賊船に乗り込んで、手にしたメガリス……黒きガトリングガンと狂竜の気を放つ圧倒的な威圧感の黒い大斧をかざす。
「大海賊がなんぼのもんじゃーい!」
 そんなふうに言う彼女の言葉は、何処か義姉を思わせるものがあったが、海賊たちにとってはわからぬこと。
 けれど、その自信満々な姿は海賊たちにとってはありがたいことであり、戦意高揚のためには欠かせぬことであった。

「あんたが最近海でどんぱちやっている連中だってことはわかった……それで、俺達の島を取り戻そうってしてくれているのもわかる。けど、相手はあの『大海賊デストロイ』だぜ?」
 海賊の頭目である『ブライ』が言う。
 自分たちの戦力もおぼつかない。この場にいる海賊で猟兵たちに次ぐ実力を持っているのは『ブライ』だけだ。

 だからこそ、エィミーはうなずく。
「こっちは七大海嘯撃破寸前の猟兵だぞー! ふふん、考えはあるよ。さあ、これを使って!」
 エィミーの瞳がユーベルコードに輝く。
 王笏の財宝を分け与える姫君(パレス・オブ・グリード)たる彼女にとって、簡易メガリス武器を生み出すことはユーベルコードの範疇である。
 消費型故にコンキスタドールに変貌する心配はないだろう。武器はある。そして、海賊たちの戦意もまた旺盛であれば、エィミーは彼らと共に『大海賊デストロイ』に占拠された『悪鴉島』へと向かうのだ。

「このメガリスは呪いとかはないから、安心して使ってねー!」
 特に『ブライ』には曲刀を強化するアクセサリー型メガリスを手渡している。これで彼らの戦力は整った。
 戦いは数である。
 もう一度言う。数なのだ。
 島へと上陸したエィミーと海賊たちの行動は迅速であった。
 捕らえられている島の人々を救うために海賊たちが戦場を駆け抜ける。そこへ襲来を予見していたのか、『大海賊デストロイ』が立ちふさがる。

「――やはり来たか。奪い返しに。メガリス……ッ!」
 その機械の瞳に映るのは、無数のメガリス。それがエィミーの生み出した消費型であれど、『大海賊デストロイ』には関係ない。
「メガリス! メガリス! メガリス! 私があの銀河に戻るための礎……!」
 狂乱したように襲いかかる『大海賊デストロイ』。
 その姿はもはや正気を保っているようには思えなかった。デストロイモード。その名の通りのすさまじい破壊衝動に『大海賊デストロイ』の機体温度は上昇していく。

「あっちのコンキスタドールは私に任せてー!」
 エィミーは人質にされている島民たちの救出を海賊たちに任せて、ガトリングガンを『大海賊デストロイ』へと向け、弾丸を撃ち放つ。
 凄まじい速度で放たれる弾丸を『大海賊デストロイ』は四碗で弾きながら、エィミーへと迫る。
 オーバーヒートを狙っているのだが、それでもなお突き進んでくる『大海賊デストロイ』のカメラアイにあったのはメガリスを求める狂気だけであった。
「嬢ちゃん! 危ねぇ!!」
『ブライ』が既のところでエィミーを抱えて、身を躱す。曲刀で切り込んだはいいが、切り落とすには至らない。

 けれど、エィミーは笑顔のまま『ブライ』に礼を告げ、己のキャバリアを呼ぶのだ。
「だいじょーぶ! 『アカハガネ』!」
 おいで、と呼んだのは鋼鉄の巨人である。
 紅きキャバリアはエィミーを抱え、己のコクピットへと納めると、その鋼鉄の拳を持って『大海賊デストロイ』へと叩きつけるのだ。

 衝撃波が走り、周囲に風が吹き荒れる。
「大口径のガトリングキャノンなら!」
 放たれる弾丸が『大海賊デストロイ』を盛大に吹き飛ばす。
 これまでとは比にならぬ一撃に思わず『ブライ』はマジかよ、と呆気にとられながらも、そのすさまじい力の一端を眼に刻む。

「ヒャッハー! 数は力だよー!」
 そんな中、エィミーだけが楽しげに、それでいて意気揚々とガトリングキャノンの弾丸を『大海賊デストロイ』へと叩き込み続けるのであった――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

黒鵺・瑞樹
アドリブ連携OK
右手に胡、左手に黒鵺の二刀流

いよいよ大詰めだな。
いつもは隠密行動だけど、島民の救出があるのなら派手に動こうか。
伽羅と陸奥は一応念のため海賊達の方について貰って護衛を。旋風の陸奥がいるなら船で逃げる時も有利だろう。

まずは存在感を消し目立たず、隙をついてなるべく多くの飛刀の投擲。なるべく散らすように投擲して、回避なり防ぐなり相手の動きを大振りにさせる。
さらにその動きの隙をつき、UC五月雨で武装で受け止められないよう、関節部への部位狙いの攻撃。
敵の攻撃は第六感で感知、見切りで回避。
回避しきれないものは武器受けで受け流し、カウンターを叩き込む。
それでも喰らうものは激痛耐性で耐える。



 羅針盤戦争の趨勢は決した。
 すでに多くの七大海嘯は打ち破られ、その本拠地は猟兵たちによって占拠されはじめている。
 しかし、未だグリードオーシャンの多くの島々はコンキスタドールの支配に置かれている現状も忘れてはならない。
「いよいよ大詰めだな」
 黒鵺・瑞樹(界渡・f17491)は油断なく戦場となった『悪鴉島』へと走る。
 水神の龍と白虎はいつもは共にある存在であるが、彼らは今島民たちを救出するために海賊たちと行動をともにしている。

 念のためにと護衛にしたのが幸いだった。
 海賊たちの行動も迅速であったのも一つの要因であったが、伽羅と陸奥の護衛があることで、海賊たちも島民の救出に大胆に動けるのだ。
 それに彼らの目的は島民の救出であることが第一だ。

 ならば、己は派手に立ち回ってコンキスタドールである『大海賊デストロイ』の注意を引きつけようとするのだ。
 すでに先行した猟兵が分け与えた消費型メガリスの力によって海賊たちの戦力は大幅に増している。
 だが、消費型故に島民たちの救出はスムーズに行われなければ、彼らの身の安全が保証できない。
「メガリス! メガリス! メガリスゥゥ――ッ!!」
『大海賊デストロイ』は周囲に溢れるメガリスに目をくらまされたように狂乱している。

 彼の目的は銀河の海、元の世界に戻ることであればこそ、その礎ともなるメガリスを収集したいと願うのだろう。
 だが、それは叶わないことだ。
 瑞樹は一瞬の隙をついて飛刀を『大海賊デストロイ』へと投げ放つ。
「――!」
 放たれた飛刀を『大海賊デストロイ』が切り払う。
 多腕を有するウォーマシンたる彼にとって、不意打ちは気をそらす程度でしかない。けれど、それでもさらに隙を生み出す事はできる。
「気が逸れたね……けれど!」
 瑞樹は走る。
 その瞳にユーベルコードが輝き、己の本体である黒鵺――その大振りなナイフを複製する。

 念力によって全てバラバラに操作された五月雨(サミダレ)の如き一撃が、『大海賊デストロイ』の関節部分へと放たれる。
 受け止められ、ユーベルコードをコピーされぬために瑞樹は集中し、関節部分を切り裂くのだ。
「関節部に攻撃。損傷軽微……攻撃を迎撃する――ッ!?」
 だが、もはや遅きに失する。
 例え、『大海賊デストロイ』の反応が早かろうが、すでに瑞樹は無数の黒鵺によって彼を包囲している。

「遅いッ! 喰らえッ!!」
 一斉に放たれるナイフの雨。
 それは飽和的に『大海賊デストロイ』のウォーマシンたる体に傷を刻んでいく。

 過去の遺物。
 異世界より堕ちてきた存在。その存在に同情の余地はない。
 どんな理由があろうとも他者を害していい理由などない。帰りたいと願う心が純粋であったのだとしても、『大海賊デストロイ』はコンキスタドールである。
 他者から奪うことしかできないのであれば、その邪心共に打ち払う。
 五月雨のように『大海賊デストロイ』は、その機体を消耗させていくのであった――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ニィエン・バハムート
竜たちを召喚したら海賊たちと協力して島民たちを逃すように命令します。海賊たちにはこの竜たちが味方であることを島民たちに説明して貰い、それで島民たちが混乱少なく竜に乗ったり抱えられたりして船まで飛んで行ければOKですわね。

敵との戦いには避難活動に回さなかった10体前後の竜たちと挑みます。1体に【騎乗】し、こちらよりも数の多い敵に首飾りとオーラで威力・射程が強化された電撃【属性・範囲・マヒ攻撃】を放ち、竜たちを援護。
自分が騎乗した竜は【オーラ防御】で守りつつ【衝撃波】を後方に放ちボスまで急加速。【捨て身の一撃】を【怪力】で叩きつけ【部位破壊】【切断】。

この世界の次はせいぜい地獄に落ちるんですわね!



「現れよ!竜の群勢!バハムート・レギオン!」
 声高らかに響き渡る召喚の声。
 それは、ニィエン・バハムート(竜王のドラゴニアン(自称)・f26511)のユーベルコードの輝きでもあった。
 彼女の瞳は今、爛々と輝き、空中に浮かぶように渦を巻くナマズシャーク・トルネードの下に手を掲げ、己が召喚したほぼナマズのサメに鋭い爪と大きな翼の生えた損z内を従える。

 彼女の竜王たる証。
 そのユーベルコードこそが、彼女の力である。百を超える数のほぼナマズのサメ。
 彼女の言葉を借りるのならば、バハムートの軍勢である。
 それらを使役し、海賊たちと共に『悪鴉島』へと走る。彼らの目的は島民の救出だ。すでに他の猟兵達も動いているが、捕らえられた島民たちの救出に手が多いに越したことはない。
「下手に人質を取られてしまっては元も子もないですわ」
 ニィエンは召喚したバハムートたちの殆どを島民たちの救出へと向かわせた。

 それが彼女の意思表示であり、海賊たちにとって好意的に映ったことだろう。
 ニィエン自身は10体前後のバハムートたちと『大海賊デストロイ』へと迫る。無数の刃によって傷つけられた装甲。
 それを身に纏った『大海賊デストロイ』は間違いなくスペースシップワールドを出身とするコンキスタドールであった。
 機械の体、そのウォーマシンたる威容は、この世界に堕ちてきてから、どれだけの時間が経過しているのか……。
「メガリス……! お前もメガリスを持っているな……!」
 そのアイカメラに宿るは最早狂気だけであった。

 己の元の世界に戻りたいという願い。
 ただそれだけのために略奪し、支配する存在、コンキスタドールへと成り果てたのだろう。
「スカーレットバタリオン……!」
『大海賊デストロイ』が召喚したウォーマシンたちの背には翼の生えたジェットパック。
 対するニィエンのバハムートたちに対抗するためであろう。凄まじい速度でバハムートたちと空中戦を繰り広げるウォーマシンたち。

「そんな付け焼き刃で竜王の眷属を倒せると思いまして!?」
 ニィエンの身にまとうオーラが迸る。
 雷撃の力を拡張した首飾りの力によって、バハムートたちと空戦を繰り広げていたウォーマシンに降り落ちる凄まじい雷撃。
 叩き落とされるようにウォーマシンたちが失墜していく中、ニィエンは一体のバハムートの背に乗り、眼下に『大海賊デストロイ』を見やる。
「メガリス! ああっ! やはりメガリスの力! それを、私に、寄越せェ――!」
 狂乱のウォーマシンがニィエンへと飛ぶ。

 しかし、ニィエンは竜王である。
 例え自称であったのだとしても、その実力に偽りなどない。あるのは、彼女があらゆるものを持って、最強の存在と知らしめるための力を持っているということであった。
 バハムートへと迫る『大海賊デストロイ』を迎え撃つように、ニィエンは衝撃波を持って加速し迎え撃つ。
 凄まじい速度で互いの距離が一瞬で詰まる。
「この世界の次は――」
 その拳に籠められた拳は、凄まじい怪力であった。
 彼女の持つ力の全て、竜王たる自負が、矜持が雷撃の力を纏って加速していく。

 その出自が哀れなる彷徨者であったのだとしても。
 それでもこの世界に在りて、世界を壊す存在に成り果てていい理由などないのだ。
 故に、ニィエンは拳を振るう。
 互いに突き出した拳が激突し、ニィエンは力の限り拳を振り抜いた。
「せいぜい地獄に落ちるんですわね!」
 再び迷い出ることのないように。
 振り抜いた拳の後に『大海賊デストロイ』の多腕のうちの一本が引きちぎれ、大地へと失墜する。

 過去の化身は骸の海へ。
 ニィエンの拳は、絶大なる威力で持って『大海賊デストロイ』を砕くのだった――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ヴィクトル・サリヴァン
暴走マシンって厄介だよねー。際限がないんだから。
住民助けて敵を名前の通りですとろーいしないとね。

海賊船に海からこんにちは。
各地のコンキスタドール退治に大活躍!猟兵のお助け一ついかがかな?と助力申し出る。
まずは救助、泳ぎ得意だからある程度近づければ船なしで泳いでいけそうかな。
例えば海賊船に気を取られてる隙に泳いで渡って島民救出してくるとか?
帰りはUCの空シャチに人々乗せて連れてくよ。
海賊さんにもっといい案あったらそっちで。
救助したら退治だね。
空シャチはコピーされたら厄介だから陽動に徹してデストロイの射程外飛び回らせつつ雷属性纏わせた銛投擲して貫き電撃喰らわせ破壊してみよう。

※アドリブ絡み等お任せ



 コンキスタドール『大海賊デストロイ』の副腕の一つがもがれるように猟兵の拳によって吹き飛び、島の大地へと落ちる。
 叩きつけられた拳の一撃の威力の凄まじさもさることながら、それだけの一撃を受けて尚、『大海賊デストロイ』のウォーマシンたる機体は未だ揺るがない。
「メガリスを探さねば。私の銀河に戻るために。私は、私は、私は……!」
 そのカメラアイに宿る光は狂気だけであったかもしれない。

 いつかあった望郷の念も薄れ、あるのはメガリスを集めるという目的だけであったのかもしれない。
 そんなふうに憶測するしかないのは、『大海賊デストロイ』が意思疎通がまともに取れる相手ではないからだ。
「暴走マシンって厄介だよねー。際限ないんだから」
 ヴィクトル・サリヴァン(星見の術士・f06661)は、海面から猟兵と『大海賊デストロイ』との戦いを見やり、そう呟いた。

 彼はすでに『悪鴉島』の地元海賊たちと話を付けていた。
 鯱のキマイラである彼の姿は海賊たちから受け入れやすかったのもあったが、事前にコンキスタドール退治に大活躍しているという猟兵の噂を彼らが耳にしていたのも大きかった。
「猟兵のお助け一ついかがかな?」
 その言葉一つで海賊たちは、残され囚われた島民たちの救出に向かう決意をしたのだ。
 他の猟兵達の言葉もあったし、何よりヴィクトルたちの技量の高さも地元海賊の頭目である『ブライ』にはわかっていた。

「俺達が気をひきつけている。その間に頼むぜ、鯱の旦那」
 そういって『ブライ』は『大海賊デストロイ』との戦いに赴いた。そんな彼の背中を見送ってヴィクトルはユーベルコードを発動させる。
 その瞳に輝くユーベルコードは、空泳ぎたちの狂宴(スカイ・オルカ)。尾ビレの腹に1と数字の刻印された空中を泳ぐ空シャチたちを召喚され、まるで海中を征く群れのように空シャチたちが救出された島民たちを載せて、家族が待つ海賊船へと運んでいくのだ。

 その数は数えること百。
 凄まじい数の空シャチたちの群れが次々と救出された島民たちを島の外へと運び出す。
「まあ、あの通り。人質を取っている意味もなかっただろうけれど……下手に暴れられてしまえば、島民たちにも被害がでるかもしれないからね」
 ヴィクトルは島へと上陸し、銛を構える。
「さあ、住民の皆は行った行った。後は俺達に任せておいてもらおうか。名前の通り、ですとろーいしないといけないからね!」
 手にした銛に雷の力がみなぎっていく。

 敵のユーベルコードはすでに割れている。
 こちらのユーベルコードを受け止め、コピーするユーベルコードは絶対にさけなければならない。
 特に数を召喚する空飛ぶシャチをコピーされてしまえば、今まさに救出している島民たちへと累が及ぶ可能性だってある。
 だからこそ、ヴィクトルは己の持つ三叉の銛を持って、投擲するのだ。
「うまい具合に皆がひきつけてくれているのなら――!」
 放つ投擲の一撃は尋常ならざる速度でもって、『大海賊デストロイ』へと放たれる。

 雷を迸らせながら空を走る三叉銛は狙い過たずに『大海賊デストロイ』の胴へと突き刺さる。
「――!? どこから……!」
 驚愕にアイカメラが揺らめく。
 胴に打ち込まれた銛が雷撃を走らせ、その体を?部から焼いていくのだ。コピーしようにもユーベルコードではない一撃。
 ヴィクトルは挑発するように手を揺らす。

 敵の注意は己に惹きつける。島民たちの救出が終わるまで、ヴィクトルは己の力の全てを持って『大海賊デストロイ』の気を引きつけ続けた。
「シャチの旦那! 助かるぜ!」
『ブライ』との教頭もあって、ヴィクトルは投げ捨てられた三叉銛を再び手に、『大海賊デストロイ』と大立ち回りを演じるのであった――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

クネウス・ウィギンシティ
※アドリブ&絡み歓迎
「私の世界の不始末ですか」

【SPD】

キャバリアに搭乗して出撃します。

●島民救出
「これを随伴に付けます」
『サーチドローン』を放ち、熱・生体【情報収集】を行い人質を捜索。海賊に護衛兼ナビとして随伴させます。多少の戦闘能力もあります。
「後は任せました」

●戦闘
「デストロイマシンの成れの果てですか」
人質を救出しようとする海賊が目立たぬ様に正面から堂々と接近。

「GEAR:VACUUM ARC。チャンバー内圧力低下確認。発射!」
UCを発動し肩のレールガンで【砲撃】します。

「コピーしたければどうぞ」
レールガンは付いていない以上、コピー出来ても無用の長物。

「銀河帝国の遺産は故郷には不要です」



 クネウス・ウィギンシティ(鋼鉄のエンジニア・f02209)はスペースシップワールド世界出身の猟兵であり、サイボーグである。
 彼にとってもスペースシップワールドは望郷の念を持つ世界である。
 だが、だからといって他世界の人々を虐げていい理由にはなっていない。
「私の世界の不始末ですか」
 故に、彼の口をついで出たのは、その言葉であった。
 対するコンキスタドール『大海賊デストロイ』はウォーマシンである。遠目に見ても、クネウスには見分けがついた。

 いつの時代に生み出されたものかはわからない。
 けれど銀河帝国らしき色が見られることは、はっきりとしている。即ち、この世界に堕ちてきてからメガリスとなんらかの接触を受けてコンキスタドールへと変貌したのだろう。
「ならば、その遺恨。ここで絶たせて頂きます」
 クネウスはキャバリア『アルゲス』を駆って、戦場となった『悪鴉島』へと飛ぶ。
 随伴させるサーチドローンを展開させる。
 協力してくれる地元海賊たちとの連携もそうだが、素早く囚われの島民たちの所在を知る必要がある。

 他の猟兵たちもまた移動の手段であったり、様々な手段を用意してくれている。クネウスが用意したサーチドローンは熱や生体反応などの情報を収集し、捜索してくれる。
 海賊たちの護衛兼ナビゲーターとして活躍してくれる。
「これを随伴につけますので、後は任せました」
 クネウスは猟兵たちと戦いを繰り広げる『大海賊デストロイ』の姿を見やる。

 モニター越しに見てもわかるほどに消耗させられている。
 だが、油断はならない。目の前の『大海賊デストロイ』は七大海嘯『邪剣』のピサロ将軍麾下の精鋭コンキスタドールである。
「デストロイマシンの成れの果てですか」
 いっそ哀れでもあった。
 戻ることの叶わぬ世界を望むウォーマシン。
 その存在意義すらこの世界では果たすことはできない。だからこその暴走であり、メガリスに呑まれた存在でもあったのかもしれない。

「私は戻るのだ。あの銀河に。銀河に戻って、私は私の責務を果たすのだ。銀河を手中に収めんとするあの方のために」
 その言葉は狂気そのものであった。
 もはや叶うはずもない願い。その願いのために血が流れるというのであればクネウスは容赦はしない。

「GEAR:VACUUM ARC(バキュームアーク)。チャンバー内圧力低下、圧力ゼロ確認。真空アークレールガン、発射!」
『アルゲス』の肩部に搭載されたレールガンの砲身が開き、放たれた弾丸が凄まじい勢いで『大海賊デストロイ』へと放たれる。
 その弾丸は大地を抉るようにして突き進み、『大海賊デストロイ』の背に生えた腕部ユニットを根本から吹き飛ばした。
 例え、ユーベルコードをコピーしようとしても、エネルギーを圧縮して打ち出す機構しか付いていないウォーマシンである『大海賊デストロイ』には無用の長物である。

「銀河帝国の遺産は故郷には不要です」
 クネウスにとって、それはただの戦禍を齎すだけものである。
 だからこそ、ここで無に帰す。
 もはや何処にも行かせはしない。その思いを籠めて、彼は引き金を引く。例え、その願いが悲哀に満ちた兵器の末路であったのだとしても。
 その悲哀が誰かを害するのであれば、それこそが取り除かねばならず、またウォーマシンの戦いを是とするプログラムをこそ否定しなければならないのだ。

 戦場を駆け抜ける『アルゲス』の放つ弾丸が『大海賊デストロイ』を穿ち、追い詰めていく。
 戦いの痕は色濃く島に刻まれる。
 これがコンキスタドールの生きた証であるというのならば、クネウスは、それを否定する。戻ることのない時間。
 戻らせてはならぬ存在。それこそを彼は撃ち貫くのだから――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

イコル・アダマンティウム
「ん、なんとかする」
為せば、成るもの

僕は格闘特化の愛機、キャバリアに搭乗して出撃する、よ

【協力申請:住民避難】
ブライ達に島に戻って、住民の避難をお願いしたい、な
目的がメガリスなら
デストロイが僕達との戦いより
探索を優先するかもだし、流れ弾も怖い
「人命、第一」
でも、メガリスが持ったブライが危なくなるかもしれないから
無理は言わない、よ

【戦闘】
遠距離武器は、使わせない
距離を詰めて格闘で攻め続ける、よ
使用UC[零距離格闘]
「探し物は、何?」
見つからないのに、まだ探すなら
「それより、僕と戦おう」

【武装】
機体の武装は、徒手空拳
コピーしたければ、すればいい
「殴り合い、できる?」


「夢は……眠って、見ればいい」



 戦場に赤い髪がなびく。
 戦いはいつだって激烈なる火花散るものであるが、レプリカントたるイコル・アダマンティウム(ノーバレッツ・f30109)の身に宿した赤は、それよりも鮮烈なるものであった。
 彼女が駆るキャバリアは格闘特化の機体である。
 赤い残影が残るのは、アイセンサーのゆらめきであったかもしれない。
「すまねぇが、頼んだぜ! お嬢ちゃん!」
 そういって地元海賊の頭目である『ブライ』がコンキスタドール『大海賊デストロイ』との戦いを中断して、イコルの駆るキャバリアと入れ替わるようにして、島民たちの救出へと向かう。

 すでに多くの猟兵達が囚われていた島民たちの救出に動いてくれている。
「あのブリキ野郎は、まだ動く。頑丈すぎるくらいだが……!」
「ん、なんとかする」
 為せば、成るもの。そうイコルはつぶやく。
『ブライ』の申し訳無さそうな笑顔が思い出される。彼にとって自身よりも年下であるイコルに頼るのは複雑な気持ちであったことだろう。
 年端も行かぬ少女に頼らざるを得ない。
 それはプライドではなく、イコルの身を案じてのことであると彼女は知るからこそ、首を横に降ったのだ。

「人命、第一」
 そう、呟いた。
 コンキスタドールの『大海賊デストロイ』の目的がメガリスであるのならば、猟兵であるイコルたちを排除する戦いよりもメガリス探索を優先するかもしれない。
 そうなったとき、流れ弾に当たってしまうのは、いつだって非戦闘員である島民たちだ。
『ブライ』だってメガリスを持っているからこそ、狙われる危険性だってある。
 彼なりの戦いだってあるだろう。だから、無理にとはいわなかった。

 けれど、イコルと彼の目的は同じだった。一人でも多くの生命が損なわれないために戦う。
 だからこそ、イコルはキャバリアを駆って戦うのだ。
「捜し物は、何?」
「メガリス! メガリスだ! この世界に残る秘宝! その力を持って私は――!」
『大海賊デストロイ』の姿は全身が傷だらけであった。
 副腕は穿たれ、吹き飛ばされている。
 関節や装甲に刻まれた傷跡は深く、また打ち込まれた攻撃の苛烈さを知らしめるように、機体のあちこちから火花が散って居ても尚、『大海賊デストロイ』は動き続けていた。

 距離を詰めたイコルの操縦技術は見事なものであった。
 銃火器を使わせぬために距離を詰め、イコルは見事に『大海賊デストロイ』の動きを封じていた。
 零距離格闘(ゼロレンジアクション)。それこそがイコルのユーベルコードである。
 神速の体術による圧倒的な体捌きでもって、『大海賊デストロイ』の動きを先回りしては、打ち据えるのだ。
「メガリス。メガリス。それより僕と戦おう」

 君の探しているものは、もう見つかることはないのだからとイコルは徒手空拳で『大海賊デストロイ』と互角以上に戦い続ける。
「武装を……! 舐めるな!」
 ウォーマシンたる『大海賊デストロイ』にも近接装備はあるのだ。振るわれたビームの刃を持つ曲刀が残った副腕によって四方からイコルの駆るキャバリアへと襲いかかる。
 それは、皮肉にもイコルのユーベルコードを受け止め、コピーした動きであった。
「コピーしたければ、すればいい。殴り合い、できるんだね。でも」
 でも、それはイコル自身の動きだ。
 見飽きるほどに知っている。己の鏡と対峙しているようなものだ。だからこそ、わかる。

 己の動きの隙を。どうすればいいのかも知っている。
 あの動きはイコルの『今』できる最大の動きだ。けれど、イコルは生きている。過去の化身のように止まっていない。
 ならば、『今』を即座に超えていけばいい。
 キャバリアの拳が、神速を超えて振るわれる。放つ一撃は、四方から迫る刃を超えて、『大海賊デストロイ』を盛大に吹き飛ばす一撃であった。

「夢は……眠って、見ればいい」
 イコルは吹き飛ばした『大海賊デストロイ』を見やり、うなずく。
 そう、誰かを傷つける夢ではなく。
 誰かのために何かを為すことのできる、そんな夢を次は見てくれるようにと――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

月汰・呂拇
よう兄弟、何やら愉快な事になってるじゃねえか
ああ……死んだジジィが言ってたんだよ
この海で生きる奴ぁ皆家族だと思えってな
だったら兄弟だろ? 俺は月汰・呂拇
それじゃやろうぜ、島を取り戻すんだ……!

前に立って壁となり奴の攻撃を受けきる
気合い入れていくぜッ!
空中から切り込んで動き続ける
止まればやられる……だったら!

リミッター解除、メガリスの力を開放する
なあ赤いの、これが欲しいんだろ?
だったら奪って見せろよ、海賊らしくなぁ!
さあ兄弟ッ、俺の名を呼べ!

力を受ける事が出来たら巨大化し負傷を回復させ
衝撃波と共に突撃ッ!
鎧ごとブチ砕いて、アックスから放射する光線で
奴を内側から焼却してやるよッ!

※アドリブ連携歓迎



『悪鴉島』はコンキスタドールによって奪われた島である。
 だが、今まさにその奪還が行われている。奪われたのならば、奪い返せばいいのだ。それはつまるところ、シンプルな問題であった。
 地元海賊の頭目である『ブライ』にとっても、それは同様である。
 だからこそ、気が合ったのかもしれない。
「よう兄弟、何やら愉快なことになってるじゃえねえか」
 そんなふうに、月汰・呂拇(ブラックフレイム・f27113)は巨人の凄まじき巨躯を揺らして笑っていた。

 見上げる『ブライ』もまた初対面にも関わらず人懐っこい笑顔で見上げていたのが彼には印象的であった。
「俺には兄弟はいないはずだが、アンタは?」
「ああ……死んだジジイが行ってたんだよ。この海で生きる奴ぁ、皆家族だと思えってな。だったら兄弟だろ? 俺は月汰・呂拇」
「確かに良い爺さんだ。違いない。俺はブライ。頼むぜ、兄弟。あの島に囚われた奴らを救いたいんだ」
 波長が合うやつは嫌いじゃないと呂拇もまた笑った。
「それじゃやろうぜ、島を取り戻すんだ……!」

 戦場となった『悪鴉島』は、激戦の痕が真新しい。
 未だ猟兵と『大海賊デストロイ』との戦いは続く。そこへ巨人の巨躯でもって走るのは、呂拇であった。
 その巨体を前面に押し出し、囚われの島民たちを避難させる海賊たちの壁となって、『大海賊デストロイ』を阻むのだ。
「メガリスを! メガリスを寄越せ! 私はあの銀河に還らなければならないのだ!」
 すでに『大海賊デストロイ』の姿はデストロイモードへと移行している。
 猟兵達によって消耗點せられているのにも関わらず、この戦闘力である。油断していれば、逆にこちらがやられてしまう。
 
「気合入れていくぜッ!」
 放たれる攻撃の一撃一撃が重たいものであった。呂拇の巨躯をも揺るがすほどの一撃。だが、それでも彼は踏みとどまる。
 己の背後に『大海賊デストロイ』をのがしてしまえば、海賊たちや島民たちもが凶刃の犠牲になってしまうだろう。
 だからこそ、彼は踏ん張るのだ。
「だが、止まればやられる……だったら!」
 彼の持つメガリスの力を開放する。
 リミッターを外されたメガリス、その力を眩くか輝かせる。それは『大海賊デストロイ』にとって求めて止まぬものであった。

「なあ赤いの、これがほしいんだろ? だったら奪って見せろよ、海賊らしくなぁ!」
 その言葉と輝きを持って、呂拇の背中に受けるは海賊たちと島民たちに寄る盛大なる呂拇の名を呼ぶコールであった。
「さあ、兄弟! やってやろうぜ! 見せてやろうぜ! お前の力を!」
『ブライ』の声も聞こえる。
 彼らの声援こそが、呂拇のユーベルコードを輝かせる。

 光の大巨人と姿を変えた呂拇。
「俺の名前をッ! 呼んでみろォォォッ!!!!」
 その轟く咆哮と共に現れるは、天地揺るがす光の化身(エンペラー・コール)であった。
 声援が彼に力を与える。
 誰かのために戦える者にこそ宿る力があるのだとすれば、声援こそが力の源である。
 さらなる巨躯へと姿を変貌させた呂拇は凄まじい衝撃波と共に駆け抜ける。
 叩きつけるバスターアックスの一撃が、『大海賊デストロイ』へと叩き付けられ、放たれる光線が彼の装甲を焼き切っていく。
 その機体の内側から焼却しかねない熱量を迸らせながら、呂拇はその背に盛大なる声援を受け、ユーベルコードの輝きでもって島を包み込むのだった――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

イスラ・ピノス
ピサロ関係の、っていうのもだけど
こっちで暴れられるのも僕としてはノー!
島民の人達を助けなくちゃね

海賊達には島民の解放・避難を進めて貰うことにして、
僕も敵が島民を人質にしたり手を出させないように真っ向突撃!
といっても上陸前に事前にそーちゃんを呼び出して、
たっぷり水を吸い強化してからね。
大きくなって目立ちもするし、僕に勝ったらメガリスをあげると挑発もするね。

完全殺戮モードは怖いけど、そーちゃんを前面に出して応戦!
そーちゃんはいくら叩かれようが斬られようが怖くないからね。
僕狙いもそーちゃんの中に入っての高速泳法で逃げに徹するよ。
熱くなってそうだね。この拳で冷やしてあげる!



 島全域を包み込むほどに強烈なユーベルコードの輝きがイスラ・ピノス(セイレーンの冒険商人・f26522)の青い瞳と跳ねるような水髪を揺らす。
 その光景を目の当たりにしながら、未だコンキスタドール『大海賊デストロイ』が健在であることをイスラは感じ取っていた。
 まだ終わっていない。
 彼女が『そーちゃん』と呼ぶ、ソーダジャイアント……ソーダ水の巨人を海水によって巨大化させ、イスラは戦場へと立ち向かう。

 すでに多くの猟兵達がそうしてきたように、島民たちの安全を第一に考えていたのだ。
 だからこそ、イスラは真っ向から突撃する。
「ここで暴れられるのは僕としてはノー! だから、そーちゃん!」
 イスラは巨大化したソーダジャイアントと共に『大海賊デストロイ』へと迫る。
 その姿はデストロイモードへと移行し、あれだけの攻撃を受けて尚、動いていた。副腕は再生され、手にしたビームの刃を隙なく振るう。
 それ自体は卓越したウォーマシンたる技量であったのかもしれない。
 けれど、そのカメラアイに揺らめく光は狂気そのものであった。

「メガリス。メガリス。メガリス……メガリスが必要だ。私の身を修復し、あの銀河へと戻るためのメガリスが。メガリスがいるのだ――!」
 メガリス。
 その呪われし秘宝だけを追い求める『大海賊デストロイ』の姿は、まさに修羅と言ってもいいほどであった。
「そんなにメガリスが欲しいなら、僕に勝ったらあげるよ」
 それができるとは思えないけれどね、とイスラは挑発し、『大海賊デストロイ』の気を惹きつける。
 未だ全ての島民たちの避難は終わっていない。

 確かに完全殺戮モードは怖い。
 そう感じる心がイスラにはある。けれど、誰かの生命が失われてしまうのが嫌だからこそ、彼女は立ち向かうのだ。
 島民たちを助けなければならないと想う心に応えるようにソーダジャイアントはイスラの前面に立って、その水でできた体、拳を『大海賊デストロイ』へと振るう。

 圧倒的な質量を伴った水の打撃は、まるで洪水のように『大海賊デストロイ』の機体を押し流す。
「邪魔をするな。私はメガリスを――!」
 振るったビームの刃がソーダジャイアントの腕を切り裂くが、無意味だ。
 確かに熱で蒸発するかもしれないが、それでも誤差でしかない。イスラはソーダジャイアントの巨体の中へと飛び込み、己の動きをトレースさせる。

 メガリスをあげると言った挑発が効いているのだろう。自分を狙うようにビームの刃を奮い続ける『大海賊デストロイ』。けれど、その攻撃は尽くが彼女に届くことはない。
「分厚い水……! 邪魔だ。邪魔、邪魔――!」
「オーバーヒート……熱くなってそうだね」
 イスラは目の前の『大海賊デストロイ』と攻防を続けながら、消耗を強いていく。
 こちらに決定打を与えることが不可能であると知っても止まらない。それは愚直な行為であったかもしれない。
 在るべき世界から堕ちてきたウォーマシンにとっては、メガリスを追い求めることだけが、己の存在意義を支えるものであった。

 同情はできても、許容はできない。
 だからこそ、イスラは拳を握った。
 ソーダジャイアントも彼女の動きをトレースし、水の拳を握りしめる。
「――この拳で冷やしてあげる!」
 イスラの拳が下からすくい上げるように放たれる。打ち上げるようにソーダジャイアントの拳がトレースし、『大海賊デストロイ』の機体を空へと舞い上げるように打ち上げる。

 例え、天に、宇宙に届くことはないにせよ。
 されど、嘗ての願いの一端を叶えさせるようにイスラの拳は天を衝くのだった――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アシェラ・ヘリオース
さて。残敵掃討と過去の遺物の精算だな
今を生きる者ならまだしも、貴様は既に過去の亡霊だ
ここで奈落の海へと帰るがいい

方針はブライら海賊との共闘。「黒騎ユニット」共を派遣して、連絡役と戦略補佐を行わせる
難しい指揮はない。敵ウォーマシン部隊を引きつけ、包囲して一斉に叩くだけだ
囮には当然私が出る

フォースの砲撃と白兵での剣や爪で注意を引きつけ、空中戦で攻撃回避、「闇理力盾」で盾止め等で凌ぐ
瞬間思考力で戦術を適宜修正し、落ち着いて指示出し。首尾良く誘い込みたい

「今だ。仕留めろ」

完全に敵が乗ってきたら、集団戦術で逆撃。海賊達の強さも奴等見せつけたい
隙があれば、「闇理力竜砲」でスナイパーを狙う



 闇鋼と呼ばれるレアメタルを触媒としてフォースを流し込むことによって、呼び出された黒騎ユニットのドローン部隊がアシェラ・ヘリオース(ダークフォースナイト・f13819)の命を受けて、地元海賊たちと連携する。
 彼らは他の猟兵達とも連携し、囚われの島民たちの探索、そして救助に当たらせていた。
「さて。残敵掃討と過去の遺物の精算だな。焦る必要はない。出来る事だけをやろう」
 アシェラは指揮官の貫禄(カリスマ)とも言うべき堂々とした佇まいで、黒騎ユニットと海賊たちに指示を出していく。
 海賊たちとの共闘こそが、この戦いにおける重要な利点である。
 彼らに島民の保護と救助を任せておけば、アシェラ自身はコンキスタドール『大海賊デストロイ』との戦いに集中することができる。

 難しい指揮はいらないのだ。
 彼らには事前に伝えている。作戦の内容、その端的なる目的を。
「無論、私が囮となって引きつけるだけだ」
 アシェラは戦場となった『悪鴉島』を駆け抜ける。すでに『大海賊デストロイ』は打ち上げるような痛烈なる拳によって満身創痍である。

 ならば、次に打ってくる手はわかっている。
「数でこちらを圧倒して時間を稼ぐつもりであろうが!」
 それをさせぬとアシェラは駆け抜ける。『大海賊デストロイ』が展開した無数のウォーマシンたちは一斉にアシェラを止めようと殺到する。
 召喚された全てのウォーマシンがアシェラに引きつけられたことになる。だが、無数のウォーマシンを持ってしても、アシェラを止めることはできない。
 今対峙する猟兵は一騎当千たる強者であるからだ。

 フォースの砲撃が打ち込まれ、ウォーマシン部隊の一角が崩れる。
 だが、即座にその穴を埋めるようにウォーマシンたちは陣形を組み直し、アシェラを孤立させようとするのだ。
「見事な連携だと褒めておこう。私以外が相手であればな!」
 その言葉通り、アシェラをウォーマシンたちは仕留められない。囲い込んでも尚、流麗に空を舞い、ダークフォースの盾で攻撃を凌ぎ続けるのだ。
 囲い込みが分厚くなった所で、アシェラは不敵に笑う。
 ジリジリと己を追い詰めているつもりであろう、彼らに笑ったのだ。

「今だ。仕留めろ」
 その言葉が合図になって、一斉に黒騎ユニットたちと海賊たちがなだれ込んでくる。
 ウォーマシンたちは囲いの外側からの奇襲に総崩れとなり、蹴散らされていく。
「簡単なことであっただろう? 『ブライ』さん」
「ああ、こっちは任せておいてくれよ。姐さんは、あのブリキ野郎を!」
「任せておけ……すでにやつの位置は見えている」
 アシェラのバイザーの奥にかがやく瞳は既に『大海賊デストロイ』の姿を捕らえている。

 黒騎ユニットたちが、立ちふさがるウォーマシンたちをなぎ倒し、ダークフォースみなぎる両手を龍の顎のように組み、開く。
 そこにあったのは極大なる仮想粒子加速陣。
「これが人の力だ。ウォーマシンたるお前には、メガリスばかりを追い求めることしかできぬものだろうが」
 収束する極大なるダークフォースのほとばしりが開いた掌から放たれる。
 それは闇黒の如き光条。
 見据える先にある『大海賊デストロイ』を飲み込む光の渦は、捕らえて離さぬ砲撃。

「今を生きる者ならまだしも、貴様は既に過去の亡霊だ。ここで――」
 開いた掌を閉じた瞬間、光条に呑み込まれた『大海賊デストロイ』が爆ぜる。
 アシェラはバイザーの奥の瞳を細め、つぶやく。
 それは過去に生きた者達への手向けであったのかもしれない。
「――奈落の海へと帰るがいい」
 過去の亡霊は元ある場所へ。
 例え、それが戻ることのできぬ場所であったのだとしても、今を侵食していい理由など何処にもないのだというように、ダークフォースの爆発が『大海賊デストロイ』を強かに打ち据えるのだった――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

リーヴァルディ・カーライル
…デストロイマシン?

確か星の海を渡る船の世界の機械兵士…
直接対峙した事は無いけど予兆で姿を幻視した事があったような…

過去の戦闘知識から海賊達に銀の銃弾を渡しておき、
合図をしたら乱れ撃ちするように頼んでおく

…敵が私の業を模倣するならば、それはそれで利用すべきよ

安心して。奴を狩る算段なら既についているもの

"影精霊装"の闇に紛れる魔力で陽光を遮りUC発動
血の魔力を溜めた"血の斬撃"を態と防御させる事でUCを発動させて、
吸血鬼の弱点の陽光を浴び全身を浄化した隙に海賊達に合図を出す

絡繰りの事は良く解らないけど、
今のお前の事ならば誰よりも知悉している

…折角だからお前にも教授してあげるわ、吸血鬼狩りの業をね



 闇色をした光条がコンキスタドール『大海賊デストロイ』の体を穿つ。
 その爆発離れた場所からでもわかるほどに極大なる威力を持っていたことは明らかであたった。
 けれど、それでもなお『大海賊デストロイ』は七大海嘯麾下の精鋭コンキスタドールであることを知らしめるように健在であった。
 ウォーマシンたる体のあちこちは欠損していても、動く姿は己の世界に戻るという妄執にまみれていた。
「私は帰る。帰るのだ。あの銀河の海に。私の海は此処ではない」
 スペースシップワールドに在りし、ウォーマシン。
 その姿はあまりにもグリードオーシャンにおいては異様であったことだろう。

「……デストロイマシン? 確か星の海を渡る船の世界の機械兵士……」
 リーヴァルディ・カーライル(ダンピールの黒騎士・f01841)は直接対峙したことはなくとも、猟兵が時折見る予兆において、その姿を幻視することもあった。
 例え、戦ったことのない敵であったとしてもリーヴァルディに退くという選択肢はなかった。
 あるのは己の吸血鬼狩りの業を為さしめるということだけであった。

 戦場となった『悪鴉島』を駆け抜ける。
 一直線に『大海賊デストロイ』へと迫るのだ。脇目も振らず。彼女は猟兵であることを除けば、年端も行かぬ少女であった。
 だからこそ、地元海賊たちは心配していた。
 けれど、彼女は言ったのだ。銀の銃弾を手渡しながら、安心して欲しいと。
『大海賊デストロイ』がどれだけ強大な存在であったとしても、狩る算段は既についているのだと。

 故にリーヴァルディは駆け抜ける。
 その身に纏った影精霊装から闇に紛れる魔力で持って陽光を遮りながら、己の瞳をユーベルコードに輝かせる。
 限定解放・血の寵児(リミテッド・ブラッドアニマ)。
 それは限定的であれど、忌まわしき血に狂う鮮血の仮面に覆われた姿であった。
 けれど、陽光の元に彼女の素顔はさらされることはない。
 吸血鬼の魔力を解き放ち、圧縮した血の色をした斬撃を大鎌と共に放つ。

「斬撃……! 血の斬撃……! 私がこれを受け止められぬと思ったか」
『大海賊デストロイ』はリーヴァルディの放った斬撃を受け止める。
 それは彼のユーベルコードが発動した瞬間でもあった。
 防御したユーベルコードを防御し、模倣するユーベルコード。それは瞬時に『大海賊デストロイ』の体を吸血鬼化し、凄まじい力でもって強化する。

 だが、何故リーヴァルディが己の姿を闇によって陽光を遮断していたのか。
 その理由にまで理解は及んではいなかった。
「絡繰の事は良く解らないけど、今のお前の事ならば誰よりも知悉しているわ」
 そう、吸血鬼化するということはそういうことなのだと言うように、陽光が『大海賊デストロイ』の装甲を焼く。
 機械の体であったとしても、吸血鬼化するユーベルコードを使っている以上、陽光は弱点となる。
 焼かれ続ける装甲めがけて放たれたのは、地元海賊たちに手渡していた銀の銃弾。
 リーヴァルディの合図と共に一斉に放たれ、その身を穿つのだ。

「グハッ――、馬鹿な……何故、この体は……!」
『大海賊デストロイ』にとて、その感覚は戸惑うような肉の感触であったことだろう。
 吸血鬼化した体は、これまで鋼鉄の体であった『大海賊デストロイ』にとって不可解な反応ばかりであった。
 しかし、その戸惑いも一瞬である。
 目の前にあるのは吸血鬼狩りの業を背負う者。
「……折角だからお前にも教授してあげるわ――」
 その手にするは刈り取る者の名を持つ大鎌。

「吸血鬼狩りの業をね――」
 血色の斬撃が『大海賊デストロイ』の視界を染め上げ、横薙ぎに振るわれた大鎌が吸血鬼と化した機体を刻むのだった――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

シキ・ジルモント
宇宙バイクに騎乗
海賊たちと協力して島民を救出する

救出した島民の守りは海賊たちに任せ、敵はこちらが引き受ける
あわせてブライの持つメガリスを奪われる事態も避けたい
『聞き耳』を立てて音を探り敵の接近を警戒


敵の接近を察知したら射撃で牽制、注意を引く
奴はスペースシップワールドのウォーマシンだ、同じく宇宙で造られたバイクを意識させれば気を引けるかもしれない

バイクブラスターを分かり易く放ち、敵の武装をそれの防御に回させる
その瞬間にユーベルコードを発動、武装で受け止められない今なら追撃も通るかもしれない

敵の足が止まったら海賊と島民を先へ進ませる
大丈夫だ。もっと巨大なマシンと戦った経験もある、ここは任せて欲しい



『悪鴉島』での戦いの推移は猟兵たちの優勢に傾いていた。
 それは多くの猟兵がそうしたように、囚われの島民たちを救出することができたがゆえであろう。
 シキ・ジルモント(人狼のガンナー・f09107)もまたその一人であった。宇宙バイクを狩り、他の猟兵達と連携し、島のあちこちに囚われていた島民たちを開放し続けていた。
「大丈夫だ。もっと巨大なマシンと戦った経験もある。此処は任せて欲しい」
 そう言って開放した人質である島民たちと海賊を促す。
 一度に奪われぬようにと分散し捕らえていたコンキスタドール『大海賊デストロイ』の手腕は、確かに猟兵達の行動を島民救出へと割かせてはいたが、それを補って余るほどの迅速さと手段を猟兵は持っているのだ。
「島民たちの保護は任せた。あの敵は俺たちが引き受ける」
 シキは言葉少なであったが、地元海賊の頭目である『ブライ』の持つ曲刀型のメガリスを奪われる危険を危惧していた。

『大海賊デストロイ』は、己の故郷である世界に戻るためにメガリスを求めている。
 ならば、この場で最も狙われる海賊とは即ち『ブライ』だ。
 だからこそ、シキは宇宙バイクで戦場となった島を駆ける。
 すでに多くの猟兵が戦いに参加し、『大海賊デストロイ』を消耗へと叩き込んでいる。
 今だ戦いが決しない以上、シキも打って出る必要がある。
「そこか……!」
 シキの聞き耳が捉えたのは、凄まじい斬撃の音であった。

 他の猟兵との戦いの音でもあり、同時に『大海賊デストロイ』が猟兵の放った一撃に見舞われた音でもあった。
「メガリス……メガリスさえあれば……! 私は……帰れるはずなのだ。あの宇宙に……!」
『大海賊デストロイ』にとって、それだけが執着であり妄執でもあったのだ。
 スペースシップワールド。
 あの銀河を征く海から、この海洋世界に堕ちてきたであろうウォーマシンである『大海賊デストロイ』にとって、シキの駆る宇宙バイクは己の故郷を想起させるには十分であった。
「それは……!」

 そのとおりであるとシキは首肯する。
 だが、それだけだ。それ以上の感情を持ち得ない。シキにとって、目の前に対峙するコンキスタドールは討つべき存在だ。
 バイクブラスター、宇宙バイクから放たれる熱線が『大海賊デストロイ』の持つ装甲に阻まれる。
 それは瞬発的な行動であったのかもしれない。
 自身に対する攻撃に即座に防御するというプログラム。けれど、シキが狙ったのは、その防御である。

 躱すのではなく防御する。
 それは『大海賊デストロイ』が持つユーベルコード故の行動であったことだろう。防御することによって他者のユーベルコードをコピーするユーベルコード。
 それを使う大前提であるからだ。
「そうするとわかっていた……お前ならばな。だから、全弾くれてやる」
 その瞳がユーベルコードに輝く。

 とっさの防御。
 それは戦いにおいては生死を分かつものであったかもしれない。
 だが、此度の戦いにおいては決定的なミスだ。
 一瞬で放たれるフルバースト・ショット。弾倉内の弾丸を全て撃ち切る高速の連射。
 一つの弾丸で抜けぬ装甲も、一瞬の内に放たれる連射によって一点集中で貫くことができる。
 超絶なる技巧であるからこそ、為すことのできる業であることは言うまでもない。
「ユーベルコードを防御してコピーするというのならば、防御の暇すらあたえなければいい……」
 『大海賊デストロイ』にとっては一瞬であっても。

 シキにとっては、ただそれだけの時間さえあればいいのだ。
 早撃ちの技量。
 それこそが、シキと『大海賊デストロイ』の間に横たわる絶対的な差であったのだった――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ルイス・グリッド
アドリブなど歓迎

メガリスはここにあるぞ!欲しかったら俺を倒して見せろ
お前は星空に戻ることは無い、この海で死んでいけ

SPDで判定
俺は敵を【挑発】し【おびき寄せ】て海賊が攻撃したり避難誘導するための時間を作る【時間稼ぎ】
まずはUCを発動せず、銀腕を【武器改造】で剣にして【怪力】や【オーラ防御】で防いだり、【見切り】で回避する
十分な時間が稼げたら、UCを発動しつつ、【戦闘知識】【怪力】【鎧無視攻撃】を使い攻撃【切断】
受け止められれば、多数の針のような形状に変化させて【鎧無視攻撃】【咄嗟の一撃】で【串刺し】にする



 コンキスタドールがメガリスを求めるのは何故であろうか。
 さらなる力を求めるからか。
 それとも己の欲望を満たすために略奪する、その証とするためであろうか。
 どちらにしても呪われし秘宝は呪われし戦いと犠牲を強いる。
 ならば、『大海賊デストロイ』は如何なる存在であったか。
 スペースシップワールドから堕ちてきた存在。ウォーマシンたる体はメガリスを得てコンキスタドールへと成り果てた。
 その望みというにはあまりにも醜悪な妄執、銀河の海へと戻ることを望むからこそ、メガリスを追い求める。

 猟兵達の戦いによって傷ついた装甲は、ほとんどのものが役に立たなくなっていたが、それでも『大海賊デストロイ』はメガリスを求める。
「メガリス。メガリス。メガリスが必要なのだ。私の、私の海に帰るためには!」
 まるで壊れた機械。
 いや、まさにそうなのだろう。
 だからこそ、相対するルイス・グリッド(生者の盾・f26203)は叫んだ。

「メガリスはここにあるぞ! 欲しかったら俺を倒して見せろ」
 ルイスはデッドマンであり、義眼や義手など様々なメガリスを用いる猟兵であった。
 確かに感じるメガリスの気配に『大海賊デストロイ』は一にも二にもなく彼へと襲いかかる。
 それはルイスにとって目論見通りであった。
 彼の目的は島民たちの避難に要する時間を稼ぐことであった。多くの猟兵達が島民の救出に協力的であったことから、海賊たちはスムーズに島のあちこちに囚われていた島民たちを救い出すことができていた。

「メガリスを、寄越せ――!」
 まるで半狂乱のように『大海賊デストロイ』がルイスへとビームの刃を振るう。
 多腕を喪っても尚、斬りつける速度は凄まじい。
 精鋭コンキスタドールと呼ばれるのも理解できる。だが、ルイスはメガリスである義手の銀の腕を剣に変えて応戦する。
 刃同士がぶつかって火花を散らす。
「俺に勝てたのならな!」
 力任せに『大海賊デストロイ』との鍔迫り合いを制し、ルイスは叫ぶ。

 すでに多くの島民たちが救出されている。
 ならば、ルイスは攻めに転じるのだ。ここで決めると、その瞳がユーベルコードに輝く。
「メガリス・アクティブ!」
 迸る輝きが、ルイスのメガリスの力を引き上げ行く。
 放つ斬撃はこれまでの比ではない。
「メガリスぅぅぅぅ!!!」
『大海賊デストロイ』の絶叫じみたメガリスを求める声が響き渡る。
 その姿に一抹の哀愁を覚えないでもない。

 けれど、メガリスを求めて他者を害するのならば、ルイスにとって、それを抱くべきではない。
 切り払った『大海賊デストロイ』の多腕のうちの一つが大地へと落ちる。
 それでも掴みかかる『大海賊デストロイ』を銀の腕で受け止める。
「お前は星空に戻ることはない、この海で――」
 その銀の腕が輝く。
 メガリスの輝き。『大海賊デストロイ』が求めて止まなかった輝きだ。

 与えるわけには行かない。
 例え、それを与えたとしても『大海賊デストロイ』の望みは叶わない。叶えてはならない。スペースシップワールドに戻ることがかなったのならば、再びあの銀河に戦乱が巻き起こることは目に見えている。
「お前は、この海で死んでいけ」
 銀の腕が無数の針のような形状へと変化し、『大海賊デストロイ』の装甲を貫いて、そのフレームへと刃を届かせる。

 振り払い、『大海賊デストロイ』が大地へと倒れ伏す。
 そう、己が猟兵となった意味をルイスは胸に抱く。
 これ以上、誰かが奪われないようにと。
 思い出せぬ記憶があろうとも、それでも己はこのために存在しているのだと叫ぶように、己のメガリスを輝かせるのであった――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

朱鷺透・小枝子
ディスポーザブル02に搭乗操縦
『眼倍』起動。視力×1㎞半径内の情報を収集、
島民の居場所を海賊達へ通達

早く、助けてあげてください。後は、自分がやりますから。
自身は戦闘行動、敵の注意を引く

戦争機械。お前の相手は、同じ戦争兵器が似合いだ…!
シールドを展開、得た情報を元に瞬間思考力で攻撃を予測、攻撃を防ぎ回避し、六腕でパルスマシンガンや騎兵刀を操り、弾幕貫通攻撃、透明迷彩で間合いを隠し切断攻撃

壊せ、壊せ殺せ壊せ壊せ壊せ
意志は熾烈に、思考は冷徹に。徹底的に敵の攻撃を防ぎ、回避し、
シールドを纏った手刀や、雷撃の属性攻撃も交えて攻撃を放ち続ける
機械の様に、目の前の敵を壊す為に、それが己の存在意義である故に。



「――眼倍(ガンマ)起動」
 その声は静かにコクピットブロックの中に響いた。
 鋼鉄の巨人、5m級戦術兵器であるキャバリア『ディスポーザブル02』に搭乗した朱鷺透・小枝子(亡国の戦塵・f29924)は、更迭の揺りかごの中で己の視覚をキャバリアと共有し、『悪鴉島』における島民たちの居場所を探る。
 多くの猟兵達が島民たちの救助を優先してくれたおかげで、バラバラに捕らえられていた島民たちの殆どが救出されていた。

 だが、それでもなお、人質に取られてしまうかもしれないという可能性は棄てきれない。
 島民たちを見つけ出し、迅速に地元海賊たちに伝えるのが、今の小枝子の戦いであった。
「島民たちを発見。速く、助けてあげてください。後は自分がやるましから」
 キャバリア『ディスポーザブル02』の中で小枝子は見つけた島民たちの怯えた顔を見た。
 あれはきっとコンキスタドール『大海賊デストロイ』への恐怖だ。

 頭ではわかっている。
 けれど、小枝子もまた戦うための存在である。
 であれば、己と『大海賊デストロイ』の違いはなんだ。あの怯えた視線を受けるのが当然の存在でしかない。
「戦争機械。お前の相手は――」
 小枝子は、その視線を振り切って前に進む。
 例え、己が戦いのために生み出された存在なのだとしても構わない。

「メガリス。メガリス……!」
『大海賊デストロイ』の体の損壊は激しいものであった。
 けれど、その妄執が生み出す力は侮れなかった。ああ、と小枝子は想う。やつもまた己と同じなのかもしれない。
 見果てぬ物を見ている。
 決して手を伸ばしてはならぬものに手を伸ばそうとしている。
 ならば、己がなせることは一つ。
「同じ戦争兵器が似合いだ……!」
 小枝子は『ディスポーザブル02』のシールドを展開し、一瞬で『大海賊デストロイ』へと迫る。

 放たれる『大海賊デストロイ』からの攻撃など物ともせず、六腕に装備されたパルスマシンガンから弾丸を撃ち放つ。
「壊せ、壊せ殺せ壊せ壊せ壊せ壊せ――!」
 駆ける戦場に散る火花が見せる影。
 それは死の気配であったかもしれないが、小枝子にとっては関係などなかった。

 己が戦争兵器であるという証左。
 けれど、散る火花が落とす影は、彼女の頭に残る記憶ばかり。
 確かに己は戦争兵器であろう。そうあろうとしている。だから戦う。けれど、それは同じ戦争兵器である『大海賊デストロイ』とは決定的に違う。
 己の妄執のためにメガリスを求め、他者を害する者。
 己の存在意義のために他者を害するものを駆逐する者。

 その決定的な違いが勝敗を分かつのだ。
「邪魔だ! 『大海賊デストロイ』! お前の存在はただいたずらに自分達と同じものを生み出すだけだ。自分達の犠牲の先にあるものが、すべて無駄にならぬためには!」
 戦いを呼ぶものを破壊する。
 壊す。
 ただ、それだけの苛烈さ、熾烈さを持って小枝子は『大海賊デストロイ』と真っ向から打つ。
 互いの機体が損壊しても構わない。
 シールドで敵の攻撃を躱し、いなす。それができずとも小枝子はトリガーを、操作を過たず。

「ただ、自分たちの責務を果たすために。目の前の敵を壊す為に、それが己の存在技である故に」
 壊して進むのだと、パルスマシンガンを投げ捨て、シールドを纏った六腕の手刀が『大海賊デストロイ』の妄執を貫くように、その機体を撃ち抜くのであった――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

月夜・玲
おうおう海賊共!
奴にデストロイされるのと私にデストロイされるのどっちが良いか選びな!
ダイジョーブダイジョーブ
その辺りで防戦しつつ囮…もといデコイ…じゃなくって陽動してくれてれば良いからさ!


《RE》IncarnationとBlue birdを抜刀
戦闘用ウォーマシンの目を海賊に引いて貰いながらこっちは準備
【Code:Interstellar】起動
交渉は…名前似てるからジャーキー3ヶ月分とかじゃダメ?良いよね?良いって事にしよ?
よし決定
空間跳躍でデストロイに一気に接敵してまずは奇襲で一発ドン!
連続跳躍して死角から更に斬撃を連打
最後は勢い付けて『串刺し』!

これが!私の給料から出るジャーキーの力だ!



『悪鴉島』での戦いは猟兵たちに傾いていた。
 すでにコンキスタドール『大海賊デストロイ』は満身創痍である。
 だが、ただでは終わらぬとばかりに『大海賊デストロイ』は数多のウォーマシンを召喚する。
 彼らの手に在るのはガトリングガン。
 無差別に動くもの全てを破壊せしめる圧倒的な力であった。
「破壊する。メガリスを奪うために。私が銀河の海に戻るために。あらゆるものを――」
 破壊して、奪い、簒奪し、尽くを支配するのだと『大海賊デストロイ』は咆哮する。
 それがウォーマシンである己の存在意義でると言わんばかりに、妄執にまみれた破壊衝動でもって戦場に新たなるウォーマシンを呼び出し続けるのだ。

「おうおう海賊共!」
 だが、その島には猟兵がいる。
 非常にワルそうな声が響いた。あれは誰だ、と呼ぶまでもない。月夜・玲(頂の探究者・f01605)である。
 溢れるようにして進軍するウォーマシンたちを前に従えるは海賊達。
 島民たちの避難は滞りなく進み、猟兵達の加勢にとやってきた地元海賊の頭目『ブライ』たちを目の前にして、玲は背中で語っていた。

 いい女とはそういうものである。
「奴にデストロイされるのと私にデストロイされるのどっちが良いか選びな!」
「いや、どっちかっていうと姐さんにしばかれた方が良い気がするんだが」
 なんとも素直である。
『ブライ』にとって目の前の女性が己よりも格上であることは一目瞭然であった。
 猟兵としての技量もそうであるが、まあ、ちょっとこう、ノリが軽いというか、ウォーマシンの大群を前にしても海賊たちを怯えさせず、萎縮させぬようにと演説を打つ姿は、在る種のカリスマもあったことだろう。

「しかし、あの大群だぜ、どうする?」
「ダイジョーブダイジョーブ。そのあたりで防戦しつつ囮……もといデコイ……じゃなくって揺動してくれてれば良いからさ!」
「言い繕わなくてもいいんだが!? 素直に言えよ。邪魔にならないように戦えって!?」
 思わず多数の海賊たちから声が上がるが、そこに悲壮感はなかった。
 目の前の女性ならばなんとかしてくれるという雰囲気すらあったのだ。

「ま、そーいうことだからさ。後は任しておきなってね!」
 一気に玲は加速する。
 二振りの模造神器を振り払い、その瞳をユーベルコードに輝かせる。
「降魔調伏。その力を以て星辰の加護を齎せ!」
 海賊たちがウォーマシンたちを引きつけてくれている。その間に己はCode:Interstellar(コード・インターステラー)によって悪魔『蟲龍ビヤーキー』を召喚せしめる。
 模造神器によって顕現した悪魔に哄笑は必須である。
 いあ! いあ!
 もうなんとも言えない声が響く。
「空間跳躍よろしくね! あ、そうそう。ビヤーキーとジャーキー名前がにてるからジャーキー三ヶ月分とかじゃダメ? 良いよね? 良いってことにしよ? よし決定」

 それは交渉じゃない。
 誰も突っ込まないからあえて言う。それは交渉じゃない。勢いに任せたノリというやつである!
 だが、玲の模造神器が煌めく。
 あ、これは首を縦に振るか、『はい』か『イエス』しか返事がないやつであると『蟲龍ビヤーキー』は察した。
 下手に首を横に振ろうものなら、即座に首と胴が泣き別れになってしまうやつである。

 しゃーねーなーという体で玲の姿が一瞬で消える。
 これこそが、『蟲龍ビヤーキー』の操る空間跳躍の術である。
 一瞬で『大海賊デストロイ』との距離を詰めた玲が大ぶりの一撃を『大海賊デストロイ』へと見舞う。
「はいどーん!」
 斬撃が『大海賊デストロイ』を刻む。だが、次の瞬間に玲の姿はそこにはない。
「そんでもって死角からもドーン!」
 背後からの強襲。放たれる連続の斬撃は息をつかせぬものであり、同時に玲の剣戟と相まって回避不能為る斬撃を解き放つのだ。

「これが! 私の給料から出るジャーキーの力だ!」
 掲げた模造神器を構え、正面から『大海賊デストロイ』の体を貫く。その一撃は膨れ上がる模造神器のエネルギーの放出と相まって、凄まじい勢いで『大海賊デストロイ』の体を吹き飛ばす。

 ただ、地元海賊『ブライ』たちは後に語る。
「いや、流石にジャーキーであそこまでこき使うのは……」
 だが、いいのだ! これでいいのだ! 結果良ければ全てよしである――!

大成功 🔵​🔵​🔵​

トリテレイア・ゼロナイン
ブライ様以下海賊達から島の地形情報入手
彼らに援護の為の地形への破壊工作を依頼、地形の利用と己の継戦能力活かし日が沈み星が顔を見せるまで遅滞戦闘展開

島民の避難の為に時間を稼ぎ

銀河帝国のウォーマシンとして、貴方は正しく、私は狂っているのでしょう

ですが…
あの空の、大気を挟んだ恒星の瞬き…その下で育まれる数多の可能性を
私は美しく、そして騎士として護りたいと思うのです

定められたのか、見出したのか
そんなことは些末事
今この瞬間、互いの見果てぬ存在意義を賭けるのみ

さあ、私達の時間を始めましょう

超高速戦闘
跳んで跳ねて躱し防ぎ
剣で断ち、盾で殴り、銃器撃ち込み

武装失えば鉄拳で敵中枢殴り潰し

…やはり、星は遠いですね



 トリテレイア・ゼロナイン(紛い物の機械騎士・f04141)は時を待っていた。
 日が沈み、星が顔を見せるその時まで戦いが長引くことは容易に想像ができた。なぜなら、七大海嘯麾下の精鋭のコンキスタドールである『大海賊デストロイ』は手強い。
 だからこそ、トリテレイアは地元海賊である『ブライ』たちから『悪鴉島』の地形データを入手し、彼らに地形の破壊工作を依頼していた。

 しかし、図らずとも激戦となった島に刻まれた戦いの痕は、皮肉にもトリテレイアの望むものとなっていた。
「島民の皆様の保護を最優先に……!」
 トリテレイアは戦場にありて、『大海賊デストロイ』と対峙する。
 銀河帝国のウォーマシン。
 それが『大海賊デストロイ』の出自である。

 この海洋の世界に堕ちてきたことによってメガリスとコンタクトを取ったことが不幸であったのかもしれない。
「貴方は正しく、私は狂っているのでしょう」
 それは皮肉にも銀河帝国という同じ袂にあった者としての自嘲であったのかもしれない。
「ですが……あの空の、大気を挟んだ恒星の瞬き……その下で育まれる数多の可能性を私は美しく、そして騎士として護りたいと想うのです」
 トリテレイアはそれこそが己の中にある矜持であり、騎士道精神であると語る。
 その語る言葉は、互いにとって聞くに値しないものであったことだろう。
 互いに袂を分かつ存在である。

「メガリス。メガリス。メガリスがいるのだ。私には、あの銀河の海を征くために」
 カメラアイに光が灯る。
『大海賊デストロイ』のカメラアイに宿す光は狂気であった。
 傷ついた機体を完全殺戮モードへと移行する。軋む機体が痛々しいと思う程度には、トリテレイアは己もまた同じ末路をたどっていたかもしれないと思いを馳せる。
「定められたのか、見出したのか。そんなことは些末事。今この瞬間、互いの見果てぬ存在意義を懸けるのみ」
 トリテレイアの瞳がユーベルコードに輝く。

 これよりは戦機の時間(ウォーマシン・タイム)。

 何人たりとも立ち入ることのできぬ領域であればこそ。電脳が白煙を上げるほどの駆動部の過負荷。
 しかし、走るは極限まで反応速度の上がった機体。
 完全殺戮モードと相対するトリテレイアの剣技は冴え渡っていた。
 言葉は最早いらなかった。
 あるのは剣戟の音だけである。
 飛び跳ね、躱し、防ぎ、剣で断つ。

 盾が軋み、それでもなお打ち付ける盾はひしゃげる。銃器を撃ち放ち、周囲に転がる薬莢すらも踏み潰して、死力を尽くす。
 武装は叩き折られ、それでもなお互いの存在意義を持って戦い続ける。

 己たちは正しく戦機であるのだと言うようにトリテレイアは己の斬撃と打撃に思いを込める。
 それがウォーマシンらしからぬといわれても仕方のないことであったが、それでもなおトリテレイアは武器を喪った拳を『大海賊デストロイ』の顔面へと叩きつけるのだ。
 吹き飛ばされる『大海賊デストロイ』の機体が大地へと伏す。

 ぐらりと白煙を上げて、トリテレイアの機体が揺らぐ。
 ああ、とトリテレイアのアイセンサーが満天の星空、何の空気の淀みもない夜空を仰ぐ。
「……やはり、星は遠いですね」
 そのつぶやきはおそらく『大海賊デストロイ』と共感されることはなかっただろう。
 けれど、それでもそう思ってしまうのだ。

 もしもと。
 ボタンのかけ間違いのような些細な違いでしかない。
 だからこそ、トリテレイアは己が今立つ大地を踏みしめる。ここが、此処こそが己の存在意義の在る場所であると言うように――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

テリブル・カトラリー
銀河帝国製のウォーマシンか。
この世界へ来ても自分の有り方を変える事ができないとは…
難儀だな、お前も。

島民の避難は海賊へ任せて、ウォーマシンと相対する。
機関銃で制圧射撃。遠隔操縦、携行浮遊砲台で砲撃し、
クイックドロウ、大型自動拳銃で貫通攻撃。部位破壊スナイパー、奴の所持している武器を破壊し、早業で機械刀を投擲、超高熱の属性攻撃。さらに武装を溶断する。

ブースターで自身を吹き飛ばし、推力移動。
【戦争腕・射突杭】発動。戦闘知識で動きを見切り、怪力で大型杭とガントレットを振るい、ウォーマシンの装甲を破壊し、杭を射出。内部機械へ鎧無視攻撃。

お前は、よく戦った。
眠ってくれ、デストロイ。この世界の為に。



 完全殺戮モードに移行していたコンキスタドール『大海賊デストロイ』の機体が軋みを上げながら、尚立ち上がる。
 数多の猟兵たちの攻撃にさらされても尚、立ち上がるのは七大海嘯麾下、その精鋭コンキスタドールである意地であろうか。
 いや、違うとテリブル・カトラリー(女人型ウォーマシン・f04808)は感じていた。

「銀河帝国製のウォーマシンか。この世界に来ても自分の在り方を変えることができないとは……」
 テリブルもまた銀河帝国の出自を持つウォーマシンである。
 今や銀河帝国は亡い。
 彼女に今在るのは、戦うという存在理由だけである。戦う理由は変えていかねばならない。それは製造されたウォーマシンでは持ち得ぬ意志であったのかもしれない。

 それこそがテリブルと『大海賊デストロイ』との有り様の違いであったのかもしれない。
 だからこそ、テリブルは呟いた。その感情の乗らぬ言葉であったのかもしれないけれど。
「難儀だな、お前も」
 そうつぶやかざるを得なかったのだ。

 すでに島民たちの保護と救助、そして退避は地元海賊たちに任せている。
 テリブルがやらなければならないことは決まっている。かの殺戮モードへと移行した完全に狂気に呑まれたコンキスタドールである『大海賊デストロイ』を止めることだ。
「メガリス! メガリス! 私の機体の修復にメガリスがいるっ! メガリスが――!」
 そのカメラアイに残っていたのは妄執の輝きだけであった。
 迫る『大海賊デストロイ』を機関銃の斉射によって引きつけ、浮遊砲台で迎撃する。
 放つ大型自動拳銃の重厚が凄まじい光を放って、『大海賊デストロイ』の腕を吹き飛ばす。
 手にしていたビーム刃の曲刀を弾き、テリブルはブースターの噴射によって加速した己の体を飛ばす。

「あの海へ、私の銀河へ! 私は戻らなければならない。銀河帝国のために、銀河を手中に納めるために!」
「それがお前の存在意義か……知らないのだな。銀河帝国が滅んだことを。お前の妄執はもう誰にも届かない。誰のためにもならない」
 だからこそ、己が止めなければならない。
 同じ出自を持つ者。
 袂をわかった者。そうなるかもしれなかった可能性としての自分を今、目の前にしている。

 ウォーマシンである以上戦いから逃れることはできないだろう。
 だからこそ、戦うことを選んだのだ。例え、それが消去法であったのだとしても、自分が手を伸ばしたことに後悔はない。
「……」
 戦争腕・射突杭(ドライバーアーム)へと換装された腕を振るう。
 杭打機の一撃が、『大海賊デストロイ』の胴を打ち貫く。射出された杭がオイルに塗れて、切っ先を輝かせる。

「お前は、よく戦った」
 それは敗者への慰めではない。
 目の前の可能性としての己へと手向けた言葉でもない。
 他の誰でもない『大海賊デストロイ』へと成り果てたウォーマシンへの言葉であった。

 ただ、この世界に堕ちてきた者へと送る言葉であった。
「眠ってくれ、デストロイ。この世界の為に」
 世界が違えば、別の終わりがあったかもしれない。
 けれど、それはもう二度と手に入るものではないのだ。あるのは、今ある結末。
 テリブルは告げる。
 誰かのために、平和のために、戦機という存在意義は問われてはならぬのだと。

 撃ち抜かれた杭を抜きはらい、テリブルは爆風と共に吹き飛ぶ、嘗てのウォーマシンの末路を見送るのであった――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ラリー・マーレイ
戦争は何とか決着しそうだけど、だからってこの島を放っておく訳にはいかない。いつもの依頼と同じだ。オブリビオンに苦しめられてる人達がいるなら助けないと。

宇宙戦争用の戦闘機械。強敵だ。僕の持つ最大の破壊力の呪文で攻める。
詠唱に時間がかかる。海賊の皆さん、敵の気を引いて時間を稼いで下さい。お願いします。

【高速詠唱】【多重詠唱】で「守りの書物」と「守りの指輪」による【結界術】【オーラ防御】の魔法障壁を形成。術の完成まで攻撃を【受け流す】。
協力してくれる海賊達に被害が出ない様戦況を判断、ギリギリまで詠唱し力を貯めた【崩界の呪文】を放つ。
あらゆるものを無に返す消滅の波動で敵の全てを否定し滅ぼす。



 胴を貫かれた『大海賊デストロイ』の機体が吹き飛んでいく。
 戦いは決した。
 最早、この『悪鴉島』での戦いは猟兵の勝利で終わり、コンキスタドールの支配から開放された島に島民たちが戻るだけのはずであった。
 だが、それでもなお。
 戦いは終わらない。
 終わってなど居ない。
 嘗て、スペースシップワールドから堕ちてきた戦機、ウォーマシンたる『大海賊デストロイ』の戦いは終わってはいないのだというように、ウォーマシンが続々と召喚される。

 それは『大海賊デストロイ』の残った装甲をく破るようにして溢れるウォーマシンたちであった。
「戦争は何とか決着したけど……だからってこの島を放っておくわけにはいかない。いつもと同じだ。オブリビオンに苦しめられている人達がいるなら助けないと」
 ラリー・マーレイ(冒険者・f15107)は駆け抜ける。
 彼の瞳に映るのは、『大海賊デストロイ』。
 宇宙戦争用の戦闘機械。
 ウォーマシンと呼ばれる戦うための存在。言うまでもなく強敵である。だからこそ、ラリーは己の持てる最大のユーベルコード、呪文によって相対する。

 しかし、彼のユーベルコードは瞬時に力を出せるものではない。
 詠唱に時間がかかるのだ。
「ラーアリフ・カフアレフ・ヌーンイ・ターザンメ!」
 詠唱を続ける。
 けれど、まだ十分ではない。もっと、もっと、力を貯め込まねばならない。守りの書物と守りの指輪、その二つによる結界術とオーラの力がウォーマシンたちが群がることを防いでいる。
 けれど、圧倒的な物量で押すウォーマシンの前に結界に亀裂が走っていく。
 術の完成まで持たない。

「――なら、俺達の出番ってわけだな! 野郎共、気合入れていくぞ!」
 地元海賊たちの声がラリーの耳に届いた。
 それは横薙ぎに突入してきた海賊たちの姿であった。彼らは確かにラリーが願った援軍であった。
 けれど、これまでの戦いで彼らも傷つき消耗している。
 決して無理をしてほしくはない。そんなふうに思っていた。けれど、彼らは彼らの島を護るために、奪い返すために死力を尽くしている。

 彼らの思いと誰かを救いたいと願うラリーの思いに違いはない。
 誰かのために戦える者にこそ強さは宿るのだ。
 かけがえのない、誰しもが持つことのできる強さ。けれど、尊いもの。
 その輝きをラリーは紡ぐ。
 詠唱が続いていく。
「ありがとう……!」
 一人では生きてはいけない。一人では戦えない。一人では、誰も護れないかもしれない。

 けれど、己の見せた思いの光は、誰かに繋がれていく。
 紡がれていく。きっと己の放つユーベルコードの輝きと同じように、極大の輝きがラリーの頭上に迸る。

 それは無の死滅波動を放つ一撃。
 あらゆるものを無に返す消滅の波動。
『大海賊デストロイ』にも何か譲れぬものがあったのだろう。己の存在意義を掛けた何かが。
 けれど、それが他者を害して良い理由ではない。
「崩界の呪文(ザッパー)――!」
 放たれる死滅波動が一直線にウォーマシンたちを切り裂いて、大本である『大海賊デストロイ』を飲み込む。

 それは在ってはならぬものを飲み込み、虚無の、そして骸の海へと還す一撃。
 波動が消滅したとき、そこにあったのは、戦いの傷跡だけであった。
 ウォーマシンたちは次々と機能を停止し、海賊たちの勝鬨の声が上がる。
「……よかった……」
 助けないと、という願いは正しく紡がれた。

 この場に駆けつけた猟兵の誰もが欠けては為し得なかったこと。
 ラリーはそれを噛み締め、紡がれた想いが結実した島の開放を心から喜ぶのだった――。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年02月28日


挿絵イラスト