羅針盤戦争~オペレーション・ライトハウス
●終の王笏島にて
「最早、望みは絶たれたか」
カルロス・グリード、七大海嘯の『王笏』頭目にして七大海嘯を統べるもの。蒼海羅針域を再び侵略形態・大オーシャンボールに戻す計画を実行に移すも、今、その野望は風前の灯だ。
すでに七大海嘯は壊滅状態にある。残る「王笏」分身体も少ない。最愛の妻、「桜花」頭目のメロディアも先に逝ってしまった。彼に残されたものはこの終の王笏島と、そこに築かれた居城、そして居城に収められた無数のメガリスだ。
私人としての彼はコレクターであった。様々な世界の様々な事物を手中に収めることで、彼は世界を学んだ。それは、彼なりの世界との関わり方であったように思う。
だが、それ以上に自分は過去からの侵略者──オブリビオンなのだと自覚することにもなった。蒐集した物を手元に置き、永久に愛でる。それは万物は流転するという世界の原則に反する行為だ。結局の所、彼は事象が消えてなくなるであろう「明日」が怖かったのだ。一寸先は闇。その闇に一歩踏み出すことが出来ず、古きものを愛でることで精神の安定を図っていたのかも知れない。
だが、もう明日に怯える日々は終わりだ。自分は猟兵たちの攻撃を黙して受ける気にはなれない。それこそ、自分がオブリビオン・フォーミュラとして七大海嘯を率いてみせた者の矜持なのかもしれない。彼自身、この気持ちの正体に対する明確な答えは得ていなかった。ただ、せめて一矢は報いてやろうと考える気持ちだけが残っている。
「……迎え撃つとしようか、『明日』を」
ついにカルロス・グリードは集めてきた無数のメガリスに手をかける。それは、過去を消費し、精算することを決意した瞬間であった。
●オペレーション・ライトハウス
「1ヶ月に渡って繰り広げられた羅針盤戦争も終わりが近づいてきました」
いつものようにブリーフィングを始めるジェイミィ・ブラッディバック(脱サラの傭兵/開発コード[Michael]・f29697)。しかし、その声色には幾分の緊張が混じる。
「今回の作戦は、終の王笏島にて、当戦争においてオブリビオン・フォーミュラ指定を受けたカルロス・グリード、その本人を倒すというものです」
終の王笏島の遠景と、カルロス・グリードの写真、そしてプロフィールがスクリーン上に映し出された。
「彼は生粋のコレクターです。これまでの戦闘記録からも明らかなように、様々な世界の事物を蒐集し、メガリスとして自らの手元に置いておく。これまでの彼の行動原理は全て蒐集という目的を果たすために行われていました」
この戦争の最終目的も同様です、とジェイミィは続ける。
「カルロスが我々猟兵の拠点たるグリモアベースを目標に定めたのも蒐集欲を満たすため、という行動原理が根底にあります。しかし、このグリモアベースを彼のコレクションに加えるわけにはいきません」
だからこそ、ここでカルロスを討つ。ジェイミィは言い切った。
「カルロスはこれまで蒐集したメガリスを島内のあちこちに保管しています。その数は不明ですが、これらのメガリスを消費することでカルロスは戦闘力を得ます。しかし、コレクターが自らの蒐集物を手放すのは並大抵のことではありません。今回カルロスは我々に対して全力で抵抗するために、メガリスの消費を惜しまないことが予想されます」
全てを消費するまで待つのは非現実的だ、とジェイミィは語る。何しろ彼は長年に渡ってメガリスを蒐集してきたのだ。そのおびただしい数を消費するまでにかかる時間は、ジェイミィが保有する未来予測AIの「WHITE KNIGHT」の試算によれば、実に100年以上とのことだった。
「また、彼が武装として使用するメガリス『鉄鎖ドローミ』には注意すべきでしょう。ユーベルコードの使用を封じられ、通常戦術での戦闘を余儀なくされます」
彼がメガリスの力を借りて放つ先制攻撃をどう対処するか、そしてメガリスを消費して得た力や鉄鎖ドローミにどう対応するか、それが今回カルロスを攻略する上で鍵となる。
「作戦コード『オペレーション・ライトハウス』の発行を確認。この戦争で、我々が求められる役割は『灯台』です。七大海嘯という闇を払い、行くべき道を照らし出す灯台、それこそが猟兵です。カルロスを斃し、この世界の平和と未来を指し示す光……我々の手で灯しましょう」
グリモアの作動、ポータルの展開。目的地はカルロスの居城だ。
「我々で未来を示しましょう。そして……生きてこの戦争を終わらせましょう!」
──羅針盤戦争、最終作戦コード「オペレーション・ライトハウス」、開始。
主要作戦目標──カルロス・グリードの撃破。
交戦規定──生き残れ。そして未来を示せ。
バートレット
どうも、バートレットです。
世界の命運を賭けた最終決戦です。まずはみなさん、ここまでお疲れさまでした。
今回の幹部はどれも魅力的で、私としても描写のし甲斐がありました。でもやっぱり一番のお気に入りは舵輪かな。あそこだけなんか他とは力の入れ方のベクトルがおかしかったもんな。
さておき、今回はいよいよ本丸への攻撃です。今回は可能な限り皆さんのプレイングを採用したいと思っておりますので、どしどしご参加ください。
プレイングボーナスは以下のとおりです。
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プレイングボーナス……敵の先制攻撃ユーベルコードに対処する。
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カルロスは無尽蔵のメガリスを溜め込んでいるため、メガリスの消費を待つことや、ただ無作為に破壊することによってユーベルコードの行使を阻止することは難しいでしょう。その点について注意をお願いします。
いつもどおり、オープニングの公開時点で受付を開始します。締切は2月いっぱいです。
それでは、皆さんのアツいプレイングをお待ちしております!
第1章 ボス戦
『七大海嘯『終の王笏』カルロス・グリード』
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POW : メガリス『鉄鎖ドローミ』
命中した【対象1体のユーベルコードを封じる鉄鎖】の【全長】が【対象を束縛するのに充分な長さ】に変形し、対象に突き刺さって抜けなくなる。
SPD : メガリス『オーシャンオーブ』
あらゆる行動に成功する。ただし、自身の【王宮にある大量のメガリス】を困難さに応じた量だけ代償にできなければ失敗する。
WIZ : メガリス『さまよえる舵輪』
【様々なメガリス】で武装した【コンキスタドール】の幽霊をレベル×5体乗せた【空飛ぶ幽霊船】を召喚する。
イラスト:hoi
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
シノギ・リンダリンダリンダ
最後の最後になって、さも良い話のように心機一転して戦う
えぇ美談です
ふざけてます?私の海を荒らしておいて、そんな気持ちの良い戦いができるとでも?
王笏。お前は、身も、心も、蹂躙します
死霊海賊たる私に幽霊船ですか
黄金化させた王笏の頭蓋骨の髑髏杯、王笏の祝杯から呪詛の籠もったお酒を散布
内に眠る特濃の呪詛。その呪詛を以て幽霊達をハッキング
私の支配下に置きます
そして【一大海嘯】を解放
最大人数の桜花を召喚
王笏?本当の蒐集とは。本当の侵略とはこういうものです
桜花で王笏を攻撃し、
王笏からの攻撃は桜花で受け、
桜花を、目の前で自殺させる
恨み言を言いながら、睦言を言いながら
侵略も、闇も、蒐集癖も
私に敵わぬと覚え、死ね
●諦念への怒り
「最後の最後になって、さも良い話のように心機一転して戦う……えぇ、美談です」
シノギ・リンダリンダリンダ(強欲の溟海・f03214)は皮肉げに呟いた。戦いに赴くカルロスの姿にはどこか一種の諦念すら感じ、虫酸が走る思いだった。これならば、むしろ醜くあがいてくれたほうがどんなに気が楽だったか。
「ふざけてます? 私の海を荒らしておいて、そんな気持ちの良い戦いができるとでも?」
「そんな上等な物でもない、最早私は死に体だよ。せいぜい一矢は報いてやろうという思いは残っているがね」
自嘲気味に笑うカルロスに、シノギはついに意思決定する。彼を完膚なきまでに蹂躙してやる、と。でなければ自分の憤りも怒りも収まりがつかない。
「王笏。お前は、身も、心も、蹂躙します」
「ほう、やってみろ。この私を征服できるものならやってみるが良い、海賊」
ぱちり、と指を鳴らすカルロスが召喚するのは死霊達が乗る空飛ぶ幽霊船である。彼がこれまで蒐集したメガリスで武装した海賊の幽霊たちがシノギめがけて襲いかかってきた。
「死霊海賊たる私に幽霊船ですか」
シノギが取り出すのは黄金髑髏の盃。王笏の一人を倒した際にその首級から作り上げたものだ。中に満たされた呪詛の籠もった酒を振りまけば、空気中に舞った酒は幽霊たちの思考を取り込んでいく。たちまち幽霊船の支配権はカルロスからシノギへと移った。
「配下を丸ごと寝返らせたか。それが貴様の侵略と?」
「本番はこれからです。本当の蒐集とは。本当の侵略とはこういうものです」
そしてシノギは自らの権能を用いて呼び出す。101体のメロディア・グリードを。
「……ふむ」
カルロスの眉が動いた。メロディア達は全て生前と変わりなく、カルロスを取り囲む。一人のメロディアが睦言を言えば、別のメロディアがカルロスを罵倒する。メロディアの一人がカルロスを攻撃し、カルロスからの攻撃は別のメロディアが受ける。
そうして、メロディアは最後に自殺する。睦言や呪詛を後に残して。
次々と命を絶ち始めるメロディアたちに、カルロスは笑い出した。
「ふ……くく……あっはっはっはっは……!」
これはやられた、と。確かにこれ以上無い侵略だ。愛したものが目の前の海賊の意のままに作り出され、操られ、壊されていく。これが侵略か。これが自ら行ってきた業か。他世界より蒐集した財で猟兵たちと相対した時、彼らもこのような心境だったのか。
「面白い、面白いぞ海賊……! これが意趣返しか! これが貴様の侵略か!! ならば貫いてみせろ、貴様の侵略を!! 貴様が今日から新たな七大海嘯の頂点だ!! こうして奪われてしまったのだからな!!」
カルロスは哄笑しながら桜花を次々と自らの手で殺め始めた。
シノギはその哄笑に対しては沈黙したまま、メガリスを持つ海賊たちに攻撃を命ずる。次々とメガリスの権能が解放され、狂ったように笑い続けるカルロスへと攻撃が殺到する。
「……」
形容し難い表情で、メガリスによって放たれる攻撃と桜花の死体に飲まれていくカルロスを見つめるシノギ。その心理は、誰にもわからない──。
成功
🔵🔵🔴
ミュゲット・ストロベリー
(アドリブや他参加者との連携可)
…ん、お前にもう勝ち目はないわ。ミュゲ達の未来のために、沈んでもらうわ。
お前の全力、受けて立つわ。
敵の先制攻撃は、【結界術】と【オーラ防御】による防御障壁と、【衝撃波】で相殺して防ぎきるわ。
ミュゲも全力を持ってお前の全力を迎え撃つわ。覚悟してね。
先制攻撃が防げたらこちらの攻撃に移るわ。
【リミッター解除】からのUCを発動して、一気に叩き込むわ。連続攻撃と【傷口をえぐる】で、一気に畳み掛けるわよ。
code : Mystletainn・解放。
これがミュゲの全力よ。…沈め。
ヴィクトル・サリヴァン
集めに集めたものを惜しみなく使ってくるのは攻略難しいね。
でも相手は一人、同時に百も二百も使える訳じゃないからそこに穴がある。
乗り越えて明日へ進む為に頑張ろうか。
王笏に接触したら即座に距離を取りつつ高速詠唱で水と氷の魔法を行使。
大きな水球に大量の小型で硬い尖った氷を練りこんだのを数個展開し一斉に発射、カルロスの近くで爆発させて逃げ場を塞ぐ密度で範囲攻撃仕掛ける。
UCで防がないならカルロスの足元の水を凍らせ同時に電撃纏わせた銛をぶん投げ。防いだら俺もUC発動し空シャチの群れ召喚。
最善の行動でもダメージは避けられないような逃げ場を塞ぐ波状攻撃を仕掛けて着実に削っていってやろう。
※アドリブ絡み等お任せ
●明日へと進むために
これまでに蒐集したものを惜しみなく使う。その攻略が難しいことはヴィクトル・サリヴァン(星見の術士・f06661)にもわかっていた。しかし、相手は一人。同時に100も200も使ってこないところに勝機がある。
「乗り越えて明日へ進む為に頑張ろうか、ミュゲ」
ヴィクトルは傍らに立つ少女──ミュゲット・ストロベリー(ふわふわわたあめ・f32048)に声をかける。ミュゲットはその言葉に頷いた。
「……ん、カルロスにもう勝ち目はないわ。ミュゲ達の未来のために、沈んでもらうわ」
力強く宣言するミュゲット。その言葉を聞いたカルロスは面白い、と呟く。
「ならば我も、最後まで抗ってやろう。来い、猟兵たちよ」
カルロスが取り出した水色のオーブ、メガリス「オーシャンオーブ」。自らの持つメガリスを代償にあらゆる行動に成功するという権能を、カルロスは存分に振るうつもりだった。
「まずは貴様だ」
ヴィクトルを狙ってカットラスを手に懐へと飛び込んでいくカルロス。ヴィクトルが一人であれば、たちまちヴィクトルはカットラスの餌食となっていただろう。しかしそこに立ちはだかるのはミュゲットだった。聖盾アイギスを掲げれば、結界による防御障壁と、攻撃を防いだことで発生する衝撃波がカルロスの攻撃を相殺する。
「……む、代償が足りなかったか」
「反撃開始だ」
そうして出来た隙を逃さずヴィクトルは距離を取り、水と氷の魔法を行使して、大量の小型で角を尖らせた氷塊を練りこんだ大きな水球──言うなれば水と氷のクラスター爆弾を複数展開する。水球はカルロスの目の前に殺到すると炸裂、飛び散った氷塊が空間を切り裂き、埋め尽くす。カルロスの逃げ場を完全に封じる構えだ。
カルロスは惜しみなくオーシャンオーブの権能を使い、保有するメガリスを代償に空間から逃れようとする。しかしそこへ追加で殺到するのは空を飛ぶシャチの群れだ。
「逃さないよ」
「ちっ」
舌打ちするカルロスはシャチの群れを対処しようとするが、その瞬間ミュゲットへの注意が外れた。
「今だ、ミュゲ!」
「code : Mystletainn・解放──これがミュゲの全力よ」
好機とばかりにミュゲットの霊剣が閃く。ルーン魔術の封印を解除することで霊剣の輝きが増し、太陽と見紛うばかりの光が伸びていく。
「くっ、対処が遅れ──」
「……沈め」
注意が分散する中、氷塊とシャチの群れもカルロスに殺到する。逃げ場を失い、逃げる機を奪われたカルロスは霊剣の光の中に飲み込まれていった──。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
ラモート・レーパー
「じゃあ集めたメガリスにやられて貰いましょうか」
お姉さんの姿で挑む
UC対策
黒剣を変化させた散弾銃か、???で生成した短機関銃で弾幕を貼り、敵を回避に専念させる。
自分のUCはコストに使われるメガリスに対して発動
何かの拍子にメガリスが作動して他のメガリスが使えなくなったり、何か不味いことになるかもしれない
アドリブ可
●災いを呼ぶ蒐集物
「じゃあ集めたメガリスにやられて貰いましょうか」
ラモート・レーパー(生きた概念・f03606)の戦略、それはメガリスによる自滅を誘うものだった。しかし、カルロスは全ての行動に成功する。相手のミスを待つことは難しいだろう。
初撃、カルロスはカットラスを振るう。ラモートを捉えるという狙いで放たれたそれは、すんでのところでラモートがとっさに構えた不定形の装備に阻まれた。しかし、これによってラモートの切り札たる不定形の装備は大きく損傷し、使用不能になる。
「その装備で私を回避に専念させるつもりだったのだろうが……まさか私が先制攻撃をするとは思うまい?」
「武器はまだある……!」
ラモートは黒剣をショットガンに変貌させた。とっさにカルロスはオーシャンオーブを行使、身を躱すことに成功する。
ラモートは消費されるメガリスに対してユーベルコードを行使した。カルロスは引き続きオーシャンオーブを行使しようとするが、その時メガリスの一つが消費される前に爆発した。
「……何?」
「おや、消費されるメガリスが足りなくなったみたいねぇ」
回避を試みたカルロスは代償となるメガリスが足りなくなったことで散弾の回避に失敗する。したたかに散弾を受けるカルロスは、腕から夥しい血を流しながらラモートを睨みつけた。
「何をやった?」
ラモートはその問いにただ肩をすくめる。
「運がなかったのかもねぇ?」
成功
🔵🔵🔴
仇死原・アンナ
アドリブ共闘歓迎
強欲なる王よ…落日の時は遂に来た…
貴様を滅ぼし虚無なる闇の奥底に沈めてやろう…
我が名はアンナ、処刑人が娘!
召喚された空飛ぶ幽霊船に
[ダッシュとジャンプ]で空に舞い
地獄の炎纏い[空中浮遊]し空飛ぶ幽霊船へ向かい飛ぼう
征服者の亡霊の攻撃を[見切り]つ回避
船に乗り込み鉄塊剣を振るい亡霊共を[なぎ払い蹂躙]しよう
粗方片づけたら地獄の炎を天より降らし
亡霊の残党共を[範囲攻撃で焼却]し、[地形破壊]で幽霊船も
焼き尽くし破壊しよう
その隙に燃え行く幽霊船から飛び降り脱出
地上にも地獄の炎を降らせ敵を炎で囲み[逃亡を阻止]
燃え盛る王宮を駆け抜け、細剣を抜き[貫通攻撃]で
心の臓を[串刺し]てやろう!
シル・ウィンディア
メガリスだらけかぁ…
数あっても使い方次第だからっ!
・対UC
風の【属性攻撃】を付与した【オーラ防御】で全身を包んで対射撃防御
回避は【フェイント】と【残像】を交えた【空中戦】でカルロスに接近
【第六感】をフル活用して動きを【見切り】
【瞬間思考力】で最適な回避・防御を行うよ
聖の【属性攻撃】を付与した光刃剣と精霊剣で接近する幽霊を斬ってさらに接近
・攻撃
カルロスに届くようになったら
腰部の精霊電磁砲で攻撃だけど
【誘導弾】で体勢を崩させるように動くね
防御時から【多重詠唱】の裏で詠唱していた《選択UC》
【限界突破】でしっかり【魔力溜め】していたから
【全力魔法】で撃つ
【第六感】フル活用であてる!
メンカル・プルモーサ
消費メガリス100年以上分、ね……本当によくもまあそこまで集めた物だ……
…それらを総動員されるのは厄介…実際、今まさに装備した幽霊達が迫ってきているけど…
…重奏強化術式【エコー】により強化した復元浄化術式【ハラエド】で幽霊を浄化してしまおう…
…さらに浄化の力を付与した術式組紐【アリアドネ】や遅発連動術【クロノス】により引っかかると浄化される術式罠を周囲に配置して後続の幽霊及び幽霊船に対して時間稼ぎ…
…この間に重奏強化術式【エコー】を用いて多重詠唱した【超過詠唱:空染める白黒の光】をカルロスに放つとするよ…
…メガリスで身を守ろうとしてもその意味ごと…消失させる…
メイスン・ドットハック
【WIZ】【絆】
いよいよ年貢の納め時じゃのー
略奪者としてのツケを今払う時が来たというわけじゃのー
キャバリアKIYOMORIに搭乗して参戦
エィミーのブラックゴーストの甲板に乗り、舵輪の幽霊船を迎撃援護
主にコンキスタドールを狙い、レーザー砲ユニットによる射撃、ミサイル榴弾による爆撃、LPL砲によるカルロス狙撃によって揚陸を許さない
AIドクトル主導のロストリンクの砲撃も指示
先制後はUC発動で、星獣アルバドラーダの光で照らし、幽霊船もろとも炎で焼き尽くす
そしてエィミーがカルロスを拘束するのを見て、抵抗する意志を失わせる炎でその身を焼き尽くす
『四の王笏』が従えた炎で焼かれるのも一興じゃのー
エィミー・ロストリンク
【WIZ】【絆】
これで終わり、なんだねー
明日はわたし達が紡いでいくよ。それが絆だもの!
スペースシップ「ブラックゴースト」に搭乗して参戦
揚陸対策はメイスンに任せ、自身は砲撃をして幽霊船を攻撃するに集中
敵のメガリス攻撃は、ラクチェの要石の鉄水の船体コーディングや、ロード・プラチナの宝冠による超硬装甲の盾で防いでいく
先制後はメイスンが幽霊船を焼き尽くすのを見て、カルロスに接近
UC発動でカルロスのさまよえる舵輪と動きを封殺するメガリス「鉄鎖ドローミ」を放ち、突き刺して抜けなくする
強度と拘束力に消費型メガリスの力を傾けて、メイスンに託す
このメガリスもわたしが明日に繋いでいくよ。ここで旅は終わりだよ!
●落陽の幽霊船
「強欲なる王よ……落日の時は遂に来た……貴様を滅ぼし虚無なる闇の奥底に沈めてやろう……!」
「随分と強気なことだ……だがただでは沈まん。骸の海への連れ合いになってもらうぞ……女、名を語れ!」
「我が名はアンナ、処刑人が娘!」
名乗りを上げて戦場に飛び込んだのは仇死原・アンナ(炎獄の執行人あるいは焔の魔女・f09978)。カルロスは彼女を討滅すべく幽霊船を呼び出す。
「処刑人か……ならばその力、試してやろう。この死霊達を乗り越えて我が生命を刈り取ってみせろ!」
死霊達が続々と幽霊船から飛び降り、アンナ目掛けて殺到する。そこへ駆けつけたのは仲間の猟兵たちだ。
「メガリスだらけかぁ……数あっても使い方次第だからっ! アンナさん、手伝うよっ」
いの一番にやってきたのはシル・ウィンディア(光刃の精霊術士・f03964)。風魔法でオーラを編み上げ、射撃攻撃に対する防御を固める。
「幽霊船はこっちで防ぐよ! ……というより、船には船だー!」
「これ以上増えるとマズイのー。じゃけん、揚陸は防がせてもらうかのー」
続いて現れたのは、艦首にキャバリア「KIYOMORI」を載せたスペースシップ「ブラックゴースト」。キャバリアを操るメイスン・ドットハック(ウィザード級ハッカー(引き籠り)・f03092)がさらなる幽霊の増援を防ぐべくレーザーキャノンやミサイルで妨害、時折LPL砲によるカルロスへの狙撃を混ぜていく。カルロスは狙撃への対応のため、やむを得ず一部の幽霊を直掩に回さざるを得なくなった。こうして隙が出来たところに、ブラックゴーストの艦砲射撃が幽霊船へと突き刺さる。幽霊船からはメガリスを行使した反撃も来るが、ラクチェの要石の鉄水の船体コーディングや、ロード・プラチナの宝冠による超硬装甲を備えたブラックゴーストを射抜くには至らない。
「本当によくもまあそこまで集めた物だ……でも、使い手が浄化されたら関係ないよね……」
そして、幽霊に対する必殺の対処法、「浄化による除霊」を行使するメンカル・プルモーサ(トリニティ・ウィッチ・f08301)。復元浄化術式【ハラエド】や、浄化の力を付与した術式組紐【アリアドネ】や遅発連動術【クロノス】により引っかかると浄化される術式罠と、徹底した幽霊対策で次々と幽霊たちが成仏していく。
「メンカルは相変わらず相手に対するメタがエグいのー。なんでこうサクッと解決策ご用意出来るんかの」
「傾向の把握と対策の用意は私の得意技だし……ついでにこれはこの戦争の集大成……」
呆れるメイスンにどこか自慢気に親指を立ててみせるメンカル。それを見てシルも閃く。
「そっか、成仏させれば良いのか!」
光刃剣と精霊剣に聖の属性を付与、接近する幽霊を次々となで斬りにしながらカルロスへと接近していく。幽霊たちの反撃は残像すら残るほどの速さで回避してみせた。
「ならば私も!」
シルに遅れを取るわけにはいかないとばかりにアンナも地獄の炎を纏って幽霊船へと飛び込み、次々と鉄塊剣で幽霊たちを薙ぎ払っていく。そして、幽霊船へのとどめとばかりに放たれるのはアンナの天より降る地獄の炎、そして──。
「さぁて出番じゃのー」
現れたのはクェーサービースト・アルバドラーダ。その身から放たれる金色の光が照らされた幽霊船が発火する。地獄の炎と星獣の光が、幽霊船を灰も残さず焼き払ってしまった。
「く、第四の王笏に使わせた力がここで我を阻むか……!」
「いよいよ年貢の納め時じゃのー。略奪者としてのツケを今払う時が来たというわけじゃのー。『四の王笏』が従えた炎で焼かれるのも一興じゃのー?」
「後はカルロスだけ……それなら!」
エィミーが放ったのはなんと……オーシャンオーブの力を受けた鉄鎖ドローミだった。それを見たカルロスは驚愕する。
「何故……何故貴様がオーシャンオーブと鉄鎖ドローミを持っている!?」
「企業秘密っ! ただこれだけは言える……このメガリスもわたしが明日に繋いでいくよ」
オーシャンオーブの力によって絶対必中の加護を与えられた鉄鎖ドローミ。それを受けたカルロスは自らが保有するメガリスの威力をその身で味わった。一切の行動を封じられたカルロスに、抵抗する意思を奪うアルバドラーダの光と、メンカルの手によって放たれた存在ごと消し飛ばす白黒の光、そしてシルが全力で解き放った六属性の魔力の奔流が襲いかかる。
そして、地獄の炎で燃え盛る宮殿を切り裂くように放たれた3つの光の奔流の中を、アンナが駆けていく。
「その心の臓を……刺し貫くッ!!」
カルロスは見た。光の中、処刑人の刃が煌めくのを。そして、その刃が狙い過たず自らの心臓を穿つ様を。
「至らぬか、我が全力をもってしても猟兵には……!」
「ここで旅は終わりだよ!」
エィミーの宣告と共に、心臓と口から血を吹き出したカルロスは、光の中へとその身を溶かしていく──!
大成功
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アルトリウス・セレスタイト
では幕だ
後腐れなく退場するが良い
戦況は『天光』で逐一把握
攻撃には煌皇にて
纏う十一の原理を無限に廻し阻み逸らし捻じ伏せる
無限を超えるは困難ではなく不可能と言う
全行程必要魔力は『超克』で“世界の外”から常時供給
絢爛を起動
起点は目の前の空気
因果と破壊の原理にて戦域の空間を支配
破壊の原理を無限量の斬撃に変換
因果の原理にて目標をオブリビオンと召喚物、及びそれらの行動のみに限定
打倒まで戦域全てを隙間なく斬り続ける
消え失せるまで斬り続ければ良い
万象一切に終わりを告げる破壊の原理に例外はない
残らず斬り捨てればいずれ終わろう
規模と物量で圧殺する
※アドリブ歓迎
リーヴァルディ・カーライル
…背水の陣を敷いてきたか。だけど、負けられないのは此方も同じ
"影精霊装"を限界突破させ戦場を魔法の闇で覆い視界を閉ざし、
自身は闇の中を暗視して敵UCを"攻撃を命中させる"事に誘導して攻撃を見切り、
大鎌を武器改造した大盾と"怪力の呪詛"のオーラで防御して耐えUC発動
…元より無傷で勝てるなんて思っていない
肉を切らせて骨を断つ。そして…
…他世界侵略船団の王ならば、必ず何か知っているはず
"…六番目の猟兵ってどういう意味?"
大盾を魔剣化して敵の姿を写し分身を召喚
【メガリス『オーシャンオーブ』】を乱れ撃ちさせて、
偽物の対応に気を取られた隙に死角から切り込み、
魔力を溜めた魔剣を怪力任せになぎ払い敵を切断する
シャルロット・シフファート
聖なる左道の紫晶を用いて召喚されたコンキスタドールの幽霊を浄化。更に黒白兵装・ヴァイスシュヴァルツでコンキスタドールの攻撃を食らった未来を切り裂きながら防いでいき、回避するときは第六感を用いて攻撃を避けていくわ。
先制攻撃を凌いだらUCを起動して黒白の宇宙を展開、二元的な性質を司る領域にて時を操作。攻撃を行った可能性の未来を多重多層化し、全ての『攻撃を当てた未來』を同時に実現させて多角的な攻撃を与えていくわ。
「これで終わりよ!原初の荘厳によって砕かれなさい!」
●六番目の猟兵とは
「……背水の陣を敷いてきたか。だけど、負けられないのは此方も同じ」
リーヴァルディ・カーライル(ダンピールの黒騎士・f01841)は大盾を構える。大鎌からその姿を変えた盾で初撃を耐える構えだ。
「あぁ、ここで幕としよう。奴は後腐れなく退場させてやる」
「お互い譲れないものがある……だからこそ、勝つのは私達よ」
その傍らに並び立つのはアルトリウス・セレスタイト(忘却者・f01410)、そしてシャルロット・シフファート(ツンデレの国のアリス・f23708)。リーヴァルディ含め、この戦争で数多くの戦いを乗り越えてきた実力者たちだ。
「同族殺しの吸血鬼に、原理使い、そしてアリス適合者か。相手にとって不足はない。さぁ、終わらせてみろ、この私を!」
カルロスは幽霊船を呼び出して、メガリスを装備した亡霊たちをアルトリウスとシャルロットの対処に当たらせつつ、リーヴァルディにはオーシャンオーブの力を得たカルロス本人が相手取る。
「『超克』、『煌皇』、起動。11の原理よ、無限に巡り俺を護れ。無限を超えるのは困難ではない、不可能という」
アルトリウスは絶対の防御を敷く。その身に纏う11の原理がアルトリウスの周囲を無限に循環することで、メガリスを持った海賊たちの一斉飽和攻撃を全てねじ伏せ、反らし、反射する。
「幽霊の最大の対処法は成仏させることよ! 現世から去りなさい!」
シャルロットは左腕の聖なる左道の紫晶によって幽霊を次々と浄化し、消滅させていく。迫りくる攻撃は持ち前の第六感と、時空に干渉する黒白の双剣「ヴァイスシュヴァルツ」による時空切断によって回避してみせた。
攻防一体の2人の防御陣に、早くもコンキスタドールの幽霊たちは押されていく。その一方で、カルロスはリーヴァルディを押していた。
「──この攻撃は必ず命中する」
カルロスのカットラスがリーヴァルディに襲いかかる。リーヴァルディはその身に纏う"影精霊装"で暗闇を作り出しながら、大盾で辛うじて攻撃を防いだ。しかし、大盾から伝わるその衝撃がリーヴァルディの腕を痺れさせる。
「命中はしたわね……!」
「余裕がないな、吸血鬼殺し」
接近しての睨み合い。リーヴァルディは気丈にも笑ってみせた。
「はっ、元より無傷で勝てるなんて思っていないわ。……いい機会ね。他世界侵略船団の王である貴方に聞きたいことがあったのよ」
「ほう?」
リーヴァルディはカットラスと大盾の鍔競り合いを続けながら、問う。
「……六番目の猟兵ってどういう意味?」
それに対するカルロスの答えは至ってシンプルだった。
「……異な事を聞く。それは貴様ら自身を指す言葉に他ならないが」
「そういう事を言いたいんじゃないのよ! その『六番目の猟兵』、つまりアタシたちがどういう存在としてアンタらに認識されてるかって事よ!」
その答えを聞いたシャルロットはさらに深く切り込んで問うた。
「……そうか、あくまで貴様らは世界に選ばれた存在。我ら過去の残滓を討ち果たす使命を背負った者たち……故に、知らぬのだな、その意味を。だが……私が今の段階でそれを口にすることはない。猟兵たちよ、その意味は己の手で見つけ出すのだ」
それが筋というものだ、と。カルロスはそれ以上は黙して語らない心算だ。
「あくまでだんまりってわけ……!」
「たったひとつだけわかったことはある。俺たち自身で答えを得なければ意味がないということだ」
アルトリウスはそう結論づけると、最早言葉は不要とばかりに反撃の構えに移る。そうだ、終わらせなければならない、とリーヴァルディとシャルロットもそれに続いた。
まず仕掛けたのはリーヴァルディだった。鍔迫り合いの状況を解いて大盾を魔剣に変じると、敵の姿を写し分身を召喚。これを見たカルロスはオーシャンオーブを行使し、分身を全て排除すべくメガリスを次々と食わせていく。すると、周囲の空間が塗り替わることにカルロスが気づいた。
「……これは!」
「対極から対極にいたり、二元から両義を用いる森羅の理──この空間の時は私が掌握する!」
二元的な二元的な性質を司る領域、黒白の宇宙。その中心に立つシャルロットは時を操作しながら剣や銃による攻撃を加える。選び取るのは「攻撃が成功した」という未来。これを多層化させることで連続同時攻撃を実現する。
「来たれ『絢爛』。その煌めきで奴を討て」
アルトリウスは空間を支配した。目の前の空気を起点に因果と破壊の原理を展開、範囲を限定した無限量の斬撃を以てカルロスを切り刻む。万象一切に終わりを告げる破壊の原理に例外はなく、カルロスは時間と空間の両面から襲いかかる無限多重同時攻撃を受け続ける。
そして、終わりを告げるリーヴァルディの一撃。それはカルロスの死角から襲いかかった。
「これで終わらせる──!」
魔力を込めた一撃が、全身を細かく刻まれ続けるカルロスの体躯を両断した──。
大成功
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栗花落・澪
兎乃さん(f00283)と
先制は【高速詠唱】で【破魔】と【呪詛耐性】を乗せた【オーラ防御】
同時に足元に破魔を乗せた★花園を展開、広げ聖壁生成
敵の接近を妨害
範囲に兎乃さんを入れ、UC発動に間に合わない分はまとめて対策
遠距離攻撃は【聞き耳】で位置を聞き分け軌道を推測
【空中戦】で回避しつつ万一当たっても【激痛耐性】
必要なら兎乃さんのUCに光魔法の【範囲攻撃】で援護し
反撃チャンスを待つよ
互いに光なら都合がいいね
今この戦場に悪は貴方だけだよ、カルロスさん
【指定UC】で戦場を破魔で満たし
環境に適応した力の成功率を強化
逆にカルロスを破魔で弱体化
いくよ兎乃さん!
破魔を乗せた光の【全力魔法】で【浄化】攻撃
兎乃・零時
澪(f03165)と!
アドリブ歓迎
敵の先制攻撃はUCで全部防いでやるのさ!
水鏡から出るは水で構築された幽霊船
それに乗るはメガリスを武装した想定の幽霊たち!
同じ技同じ火力!俺様はこの目を逸らさず前を向く!幽霊船を澪と踏破して!
カルロス・グリード!テメェの所に辿り着く!
箒に載って空中浮遊×空中戦
自分や澪に光と水の属性付与(オーラ防御)を纏わせつつ防護を高め
一気に特攻!
テメェの覚悟がどれ程強かろうと!
俺様達は!折れず!曲がらず!突っ走る!
残像残らぬほどの加速を見せながら
澪の攻撃に合わせて俺様も
光〖属性攻撃×全力魔法〗たる魔術を直接ぶつけたる!
限界突破×貫通攻撃×衝撃波!
輝響《グリット=コール》ッ!
●悪を討つ流星
すでに趨勢は決している。全ての戦いに終止符を打つために、栗花落・澪(泡沫の花・f03165)と兎乃・零時(其は断崖を駆けあがるもの・f00283)は並び立つ。
「終わらせるよ、兎乃さん!」
「おうよ澪、ここでジ・エンドだぜカルロス!」
「終わってなるものか。私はまだここに立っている!!」
カルロスは満身創痍となりながらも、幽霊船に攻撃を命じる。メガリスで武装した幽霊たちが次々と2人に襲いかかっていった。
「まずは僕が防ぐ!」
澪が2人を守るようにして展開した魔法障壁が幽霊たちの攻撃を阻んだ。さらに澪の足元からは破魔の力を宿した花が次々と咲き乱れ、幽霊たちの進軍スピードが下がる。成そして、防御によって出来た隙こそが、零時に切り札を切るための時間を与える。
「さぁ、幽霊船同士で殴り合おうぜ!」
零時が魔法陣で編み上げた水鏡、そこから飛び出すはカルロスのそれと全く同一の幽霊船。メガリスで武装した幽霊の軍勢達が、襲い来るカルロスの幽霊たちを食い止め、押し戻す。
「同じ技同じ火力! 俺様はこの目を逸らさず前を向く! 幽霊船を澪と踏破して……カルロス・グリード! テメェの所に辿り着くッ!」
零時は自らの箒に飛び乗り、澪を同乗させて水と光のオーラを纏う。澪の魔法障壁も相まって、まばゆいばかりの光が2人を包み込んだ。
「ぬうっ……光の力で私を討つと言うか!」
「今この戦場に悪は貴方だけだよ、カルロスさん」
2人から放たれる光は広がり続け、悪を浄化する天上世界へと空間が書き換わっていく。地面には純潔の花言葉を持つオオアマナの白き花が咲き乱れ、天空からは邪を滅する光が降り注ぐ。ここより先は一切の悪を処断する領域だ。
「テメェの覚悟がどれ程強かろうと! 俺様達は! 折れず! 曲がらず! 突っ走る!」
「その歩みの先が破滅でも、貴様らは前に進むと言うか、猟兵!」
「当たり前だ!!」
光の矢となって突き進む零時と澪、それはさながら流星が如し。その煌めく軌跡に一切の迷いは無い。
「どんな未来が待っていようと、僕達は……」
「待ち受けるものを全部踏み越えて、俺様達は……」
「「明日を手に入れるんだ!!」」
零時と澪、2人分の破魔の光の奔流と衝撃波が重なり合い、共鳴し、カルロスを飲み込んでいく。光に焼かれながら、カルロスは最後にふっ、と笑った。
「ならば……手に入れてみせろ! この私すら手に入れることが叶わなかった明日を、未来を! 掴み取ってみせろ、猟兵──ッ!!」
それは、口惜しさから出た捨て台詞だったのか。
それとも、完全なる勝利を得た猟兵たちへの称賛と激励の言葉だったのか。
いずれにせよ、ここにカルロスは消滅し、1ヶ月に渡る羅針盤戦争にピリオドが打たれた。
澪と零時が放つ光は、さながら暗闇の海を照らし出し、進むべき道を示す灯台の光のようであった──。
羅針盤戦争、最終作戦コード「オペレーション・ライトハウス」、完遂。
オブリビオン・フォーミュラ、「終の王笏」カルロス・グリードの完全討滅を確認。
七大海嘯、完全消滅。
羅針盤戦争──猟兵たちの完全勝利によって終結。
未来は、明日は、猟兵達が手にするのだった。
大成功
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