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羅針盤戦争~第六の死闘、もふもふ決戦リターンズ!!?~

#グリードオーシャン #羅針盤戦争 #七大海嘯 #カルロス・グリード #オブリビオン・フォーミュラ #七の王笏島 #トンチキシナリオ #執筆は先着順ではありません

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●二度あることは三度起きるって言葉があるから
「一度起きたことは二度起きるのは確定らしいな」

 地籠・陵也(心壊無穢の白き竜・f27047)は使い魔兼愛猫の白い子猫をもふもふしながら猟兵たちに告げた。もふもふされている子猫はとても幸せそうである。可愛い。
 尚確定かと言われるとそうではなくたまたまだと思われる。

「また『七の王笏島』で生み出されるコンキスタドールがもふもふな可愛い動物たちばかり出てくるようになったらしい。アポカリプスヘルを元にした島だからなんだろうな?
 今度はカルロスは完全にもふもふに絆されてしまっているようだ」

 まあ前回も大分もふもふに絆されてましたもんね。二度あればそうなる。

「今までは一応、別の悪魔型やロボット型のコンキスタドールもいたんだが、今度は"全てもふもふ動物たち"だ。陸上動物だけでなくラッコとかの水棲動物もいるぞ。
 グリードオーシャンだし、海に適応できる必要があると思ったんだろうな」

 オブリビオン・フォーミュラも学習するらしいなと斜めな方向で感心している陵也だが、多分問題はそこじゃない気がするんだよな。
 だが本人は真面目にそう思っている空気が半端ないので何とも言えない。
 子猫がにゃーんと鳴く。可愛い。

「とはいえ、オブリビオン・ストームによってコンキスタドール化したもふもふ動物たちはみんな従来のサイズの2,3倍。ジャイアントパンダなんか最早ただの巨人だな。
 それに元は野生の動物たちだから、甘く見ると文字通り痛い目に遭うだろう。もふもふしたい気持ちもわかるし心が痛むのはわかるが……くれぐれも用心してくれ」

 そう、動物はみんな可愛いしもふもふするとたまらんのでついつい忘れがちだが野生の動物というのは従来それなりに凶暴なモノである。
 過去に何回あらゆる世界で熊や猪に襲われて死亡者が出たという事件が挙がったであろうかという程に……そう、もふもふだから全てを許されるワケではない。
 故に猟兵たちは、心を鬼にしなければならないのだ……!!
 しかしもふもふとは恐るべき魔性を持つもの、抗うのも難しい気持ちはわかる。

「もふもふに抗う方法……か。予めもふもふチャージしておくとか?俺は実際にそうした」

 子猫をめちゃくちゃもふもふしながら言ってる辺り説得力があるようなないような。

「みんなももふもふしていくか?うちの猫はもふもふフリーだぞ。喜ぶぞ」

 にゃーん、と歓迎するかのように子猫が鳴いた。
 ……まず討伐に向かう前にこのもふもふの誘惑に抗う必要があるのでは?猟兵たちは訝しんだ。
 まあ、ある意味本番訓練だと思ってもふもふしていくもよし、していかないもよし。選択は自由である――。


御巫咲絢
 注意:このシナリオはトンチキシナリオですが難易度は「やや難」です。
 こんにちはこんばんはあるいはおはようございます!はじめましての方は始めまして、御巫咲絢と申します。
 当シナリオをご閲覧頂きましてありがとうございます!御巫のシナリオが初めてだよって方はお手数ですがMSページをご覧頂いてから以下にお目通しをよろしくお願いいたします。

 終の王笏で最終決戦シナリオみたいなの出しておきながらまた出してんじゃねーか!
 いやもうちょっと頑張らないとなーと思ったんだけどすぐに思いついたのがこれだったんです信じてください。
 あと「第六の死闘」ってタイトルをつけりゃよかったなという後悔もありまして(白状)もふもふシナリオ第二弾をお届けした次第でございます。
 今回はオールもふもふコンキスタドールでお送りします!!

●シナリオについて
 当シナリオは『戦争シナリオ』です。一章で完結する特殊なシナリオとなっています。
 また、このシナリオには以下のプレイングボーナスが存在しています。

●プレイングボーナス
 敵の先制攻撃ユーベルコードと、周囲に発生するコンキスタドール(集団敵)に対処する。

●プレイング受付について
 受付開始は2/23(火)8:31から、締切は「クリアに必要な🔵の数に達するまで」とさせて頂きます。
 また執筆につきましてですが「NOT先着順」とさせて頂きます。
 開始日以前にご投函頂いたプレイングは全てご返却致しますのであしからずご了承ください。
 不採用になる場合もありますので、予めご了承の上プレイングをご投函頂きますようお願い致します。
 また、前作「突然変異のもふもふ大決戦!?」にご参加くださった方は申し訳ないですが執筆の優先度は低くなりますので不採用率が上がります、ご了承くださいませ。

 それでは、皆様のもふもふ(と先制UC)に抗うプレイングをお待ち致しております!
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第1章 ボス戦 『七大海嘯『七の王笏』カルロス・グリード』

POW   :    ティフォン・コンデンサシオン
自身の【制御下にあるオブリビオン・ストーム1つ】を代償に、【凝縮されたオブリビオン・ストーム】を籠めた一撃を放つ。自分にとって制御下にあるオブリビオン・ストーム1つを失う代償が大きい程、威力は上昇する。
SPD   :    ヴェルダデラ・トルメンタ
【オブリビオン・ストーム】を巨大化し、自身からレベルm半径内の敵全員を攻撃する。敵味方の区別をしないなら3回攻撃できる。
WIZ   :    プラン・デストルクシオン
【「『王笏』に仇為す者よ、砕け散れ」】という願いを【島内のコンキスタドール達】に呼びかけ、「賛同人数÷願いの荒唐無稽さ」の度合いに応じた範囲で実現する。

イラスト:hoi

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

シゥ・フリージア
シゥ、どうぶつ、育てられた
どうぶつは、カゾク、トモダチ!

先制は、シゥ、力無いだから
★ぴよちゃん隊長と★ファルに【オーラ防御】(ともふもふ防御)で守ってもらう
出来たら★Amaryllisで風まほーの【属性攻撃】してソーサイしたいね

防げたら★草笛で【動物と話す】
ぴよちゃん隊長とファルにも手伝ってもらうね
あのね、あの人、カル(カルロス)わるい人
カル、シゥ達いじめた
どーぶついじめるは、メッだから
オシオキ、てつだって!

【動物使い】でもふもふさん達味方にしたいね
そしたら【心つないで】みんなでカルにとつげきだー!
シゥはもふもふさんに乗りながらガンバレガンバレする
それから、植物魔法の花嵐で【範囲攻撃】するね



●どうぶついじめちゃめーだもんね。
 七の王笏島に漂う動物の匂い……まあそりゃもふもふがあんまりにも充満すると風に煽られて匂いもやってくるというもの。
 ともあれそれが香ってきたので香りを嗅いで、ちょっと故郷を思い出して懐かしい気持ちになったのはシゥ・フリージア(純真無垢な野生姫・f03749)。

「シゥ、どうぶつ、育てられた!どうぶつは、カゾク、トモダチ!」

 だいすきな(義理の)お母さんのファルと、いつも一緒にいて護ってくれるぴよちゃん隊長と一緒にもふもふどうぶつの皆さんに会いにきたのでした。
 もちろん、カルロス・グリードを倒すのも忘れてはおりません。3人(正確には1人と2匹)でいざ、七の王笏の玉座へと向かいます!

「来たか猟兵共……このもふもふを恐れぬとは見上げた度胸よ」

 もっふもっふとカルロスは自分の足一本ぐらいの全長はあるジャンガリアンハムスターを抱き上げたまま出迎えてくる。
 めっちゃ手噛まれてますけど???ジャンガリアンハムスターの噛み癖が全力で発揮されておりますが???
 あっカルロスさん気にせずに頭に顔を押し付けてもふもふしてますね……

「まあ良い。我ら七大海嘯とこのもふもふコンキスタドールたちを前に立てると思うな」

 ジャンガリアンハムスターを天高く翳すカルロス。放たれるもふもふのオーラが「王笏に仇為す者よ、砕け散れ」という願いをかき集め、ジャンガリアンハムスターに集中!
 光るジャンガリアンハムスターから突風が放たれて襲いかかる!!
 ……いやなんでそうなった?
 ともあれ、シゥにはそれを防ぐ力はありません。じゃあ誰が彼を守るのか、もちろんお母さんとぴよちゃん隊長です!
 お母さんのファルはオーラの障壁で、ぴよちゃん隊長はその自慢のもふもふシールドでシゥを護る。
 とはいえ二人(というか二匹)に任せてばかりではいられない。シゥはもうひとり、お友達の『Amaryllis』を呼んで同じように風で押し返す。
 するとジャンガリアンハムスターがカルロスの手からすっぽーんと飛んでいって後ろに控えていたポメラニアンの上に着地した。

「やるな、猟兵」

 カルロスは至って真面目に対応しているが絵面が見事にシュール。
 ファルが何じゃこいつって顔をしているようにシゥには見えたが、なんでそんな顔してるかはいまいちわからなかった。
 しかし彼のやったことは許してはいけない、何故なら彼はもふもふを愛でると言ってきながらどうぶつをいじめたんですからね。
 シゥは草笛を取り出してぴぃ―――――と一吹き。

「わう?」
「にゃーん?」

 するとその笛の音が気になったもふもふどうぶつのみんながわらわらやってきました。
 普段の動物よりも随分でかいですがそれでもどうぶつは家族でお友達なのでサイズなんて細かいことはどうでもいい。

「あのね、あの人、カルわるい人!」

 カルロスを指差してぷんぷんと怒った顔でシゥはどうぶつのみんなに訴える。

「カル、シゥたちいじめた。ファルもぴよちゃん隊長もぼろぼろ!どーぶついじめるは、メッ!」
「……む?」

 ぴよちゃん隊長の自慢のもふもふとした羽毛が大分よれよれっとしているしファルがちょっとかすり傷なり何なりしているのは先程の突風のせいだとどうぶつたちに訴えるシゥ。
 カルロスは何を会話しているのか上手く聞き取れなかったが今自分がめちゃくちゃ風評被害を喰らっているような気はした。
 戦闘だからそれに則って先制ユーベルコード攻撃しただけなんだけどなぁーみたいな顔してシゥを見ている。
 まあ敵同士だし……そう思われても仕方ないんじゃない?

「だからオシオキ、てつだって!」
「わん!「にゃー!「ぴよ!「PUI!」」」」

 何てこったいもふもふどうぶつのみんな信じちゃったよ。カルロスに敵意向け始めました。
 まあそれも無理はない、何せシゥはビーストマスターなのだから動物と仲良くなるなんてお茶の子さいさい、オブリビオン・フォーミュラの手下だろうと動物であれば簡単に手懐けてしまえるのである。

「ぬ……!?」
「みんなでカルにとつげきだー!」
「なん、おい、待――」

 わうわうにゃーにゃーぴよぴよPUIPUIがーがーぽんぽこめーめーめー!
 もっふもふなサモエドの頭に乗って、シゥはどうぶつたちと【心つないで】カルロス目掛けて一直線に突進する!
 もふもふの雪崩が辺り一帯を覆い尽くさんかの勢いで流れていきます。

「わんわん!(いじめるよくない!)」
「ふしゃー!(どーぶついじめはだめですよ!)」
「待て汝ら、我と猟兵は敵同士でありもふぅッ」

 なんで言葉がわかるねんお前。
 カルロスの言っていることは当然正論中の正論なのだがそれで聞き入れてくれるもふもふどうぶつさんだったらそもそもシゥたちの味方に回っていないのでありまして。
 そして当のシゥ本人はというともふもふなサモエドさんの上から花嵐を吹かせてガンバレガンバレ!と応援。ぴよちゃん隊長も旗を振っている!

「何故戦いに則っただけでこんなことになるのだ―――――ッ!?!?」

 もふもふに蹂躙されたカルロスさん、そのまま花嵐に吹かれてぴゅーんとお空に飛んでいきました。
 悪は(一時的)に去ったのである。

大成功 🔵​🔵​🔵​

七那原・望
相手はもふもふに絆されている……?それなら封殺することもできるのでは?

アマービレで呼んだたくさんのねこさんをもふもふしながら接敵。

ねこさんとの【多重詠唱】【結界術】で周囲のもふもふからの攻撃を防ぎます。

そのユーベルコードなら確かにわたし達を簡単に砕く事が出来るでしょう。でもいいのですか?
その願いの対象には、わたしが呼んだこのたくさんのねこさん達がいるのですけど。

相手がユーベルコードの使用を躊躇ったら【マジックオーケストラ】を発動してねこさんを更に大量に召喚。影もケットシーモチーフのものを呼び出して、ねこさん達の【全力魔法】【一斉発射】と影達の【集団戦術】で【蹂躙】なのです。



●卑怯って言うのは卑怯なことしていない人だけです
 七那原・望(封印されし果実・f04836)は思った。

「(相手はもふもふに絆されている……?それなら封殺することもできるのでは?)」

 もふもふは猟兵どころかオブリビオンすらも抗えぬ魔性を秘めている、となれば利用しない手はないワケである。
 望が『共達・アマービレ』を取り出してふるっと振るうと洗われる、友達の魔法猫の皆さん。
 ねこさんたちと一緒にカルロス・グリードの居城へと乗り込みです!

「ふむ、汝はまた違う毛並みの良さを持っているな……実に愛い子よ」

 当のカルロスさんはくりくりとペルシャ猫コンキスタドールの喉元を撫でては穏やかな笑みを浮かべている。
 こんな絵面、他の七大海嘯(ただしメロディアを除く)が見たらどう思うだろうか。

「どうやら猟兵がきたようだ。また後ほど構ってやろう」

 にゃーんと鳴く猫を膝から下ろしてカルロスは玉座から立ち上がり――衝撃を受けた。
 何故ならやってきた猟兵もまたたくさんのねこさんというもふもふどうぶつたちを連れてきたもんだからその可愛さに思わず見惚れたのである。

「(くっ、猟兵が連れてきた猫でなければ全員拾ってペットに迎えようというものを……)」

 悔しさにカルロスはギリィと歯噛みしながらもふもふコンキスタドールたちに命ずる。

「我がコンキスタドールたちよ、我が願いの元に集え!」

 手を翳せばわらわらやってくるもふもふコンキスタドールの群れ。
 わんわんにゃーにゃーめーめーめー。かわいいけど大きさ倍増しなおかげでかなり野太いがそれでも可愛い。
 集ったもふもふのコンキスタドールたちは早速望とねこさんたち目掛けて突撃する。

「ねこさんたち」

 望はそれに対しねこさんたちと共に結界術を詠唱・展開。もふもふアタックが幾重にも張り巡らされた結界によって阻まれた。
 ならばとカルロスはまだ撃っていなかったユーベルコードを発動しようとするのだが……

「いいのですか?」
「?……何がだ」
「そのユーベルコードなら確かにわたしたちを簡単に砕くことができるでしょう。でも、いいのですか?」
「何が言いたい。命乞いならもっとマシな方法があろう」
「その願いの対象には、"わたしが呼んだこのたくさんのねこさんたちがいる"のですけど」

 ぴたっ。
 カルロスの動きがまるで時間が停止したかのように綺麗に止まる。

「このもふもふのねこさんたちを砕けるなら、撃ったらいいと思いますけど」
「く……ぐ…………ぐぐ…………!」

 おーっとカルロスさん戸惑った!戸惑っておられます!もふもふのねこさんたちを前にしてめちゃくちゃ躊躇っておられます!!
 そう、望のねこさんたちは彼女が呼んだのでカルロスの願いの同意者には該当しない、つまりこのユーベルコードを使えばねこさんたちは砕けてしまうのだ!
 もふもふに絆されたカルロス・グリードは果たしてそんな残酷な行為ができようか?いや、できない。
 だからこそ望は「封殺できるかもしれない」と思ったワケで、そうして躊躇っている瞬間をこそ待っていた。
 ねこさんたちがいる限り奴のユーベルコードは発動されないのだから!

「"さぁ、開演なのですよ"!」

 ユーベルコード【マジックオーケストラ】によりさらにもふもふが追加!真っ白な無数の白猫と、ケットシーの形をした影の軍勢が現れる。
 影はもちろんカルロスにさらなる動揺を誘う為に他ならない。

「なっ……」

 突然のもふもふおかわりにカルロスはまさに驚愕の表情を浮かべる。
 しかし同時にこのまま放置するとまずいということを第六感で察した、察したがそれで実際に動けるかどうかと言われると話は別なんですよね。
 だって防御したり反撃したらこの可愛らしいにゃんこたちに何が起こるかわかったもんではないのである。

「おのれ、猟兵……卑怯な真似をしてくれる……!」
「分身体作って白騎士の力持ってきたりオブリビオン・ストーム使ったり白骨化した竜とか呼び出したり霧を呼び寄せたり邪神操ったり迷路作って迷わせたりする方が卑怯な気がしますけど……」

 ごもっとも。
 言葉を返せないとか知らんがな、と言わんばかりに望の指揮に合わせて白猫の魔法弾とケットシーシャドウたちによる集団攻撃がカルロスに飛んだのであった。

「く……っ、影でも、愛い見た目を……っ!」

 何かケットシーシャドウとねこさんたちが可愛いから、攻撃受けたのは多分幸せだったんじゃないでしょうか。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ヘスティア・イクテュス
もふもふコンキスタドール……
えっナニコレ…?


いや、うん…ごめんなさい流石に倒して対処は……できない!
ということでティターニアで空を飛んで無視させてもらうわ…!【空中戦】

オブリビオンストーム…つまり黒い竜巻ね…
こういうのは臆したら負け!台風の目!つまり竜巻の中心なら安全なはず!
風の進路をしっかりと見据え【見切り】
中心、そこを『ダッシュ』で通り抜ける!巨大化して更に進路を広げたのが間違いだったわね!

至近距離でマイクロミサイルにミスティルテインそしてフェアリーの『一斉発射』!


これで終…あっ、上から飛ばされた動物たちが……
きゃーーーーーーー!!!!????(もふもふに飲まれ)



●カルロスの見事な手のひら返し~もふもふ巻き込み大竜巻~
「……酷い精神攻撃であったな……」

 ぜーはーぜーはーと息を切らすカルロス・グリード。息切れするの早いんじゃないかって?気のせいだよ。
 サモエドコンキスタドールがどてどて駆け寄ってきて背中を見せる。

「殊勝な心がけだ。褒めてつかわそう」

 よっこらせ、とサモエドの背に乗ったカルロスはご褒美にクジラ肉をひょいと放り投げ、それをサモエドは綺麗にキャッチアンドもぐもぐ。
 しっぽを振ってますます嬉しそうにしている様子にカルロスは穏やかな笑みを浮かべ、他のもふもふコンキスタドールたちを招集した。

「さて、猟兵たちが次もくるだろう。それに備えて作戦会議を――」

 ――と、言っている図を、ヘスティア・イクテュス(SkyFish団船長・f04572)は見てしまった。

「もふもふコンキスタドール……えっナニコレ……?」

 あのオブリビオン・フォーミュラであるカルロス・グリード――しかもアポヘル仕様だから服装がめちゃくちゃパンクスじみてる――がもふもふたちを集めて可愛がっている図。
 目にしようものなら多分誰だってびっくりする。ヘスティアは唖然とすると共にそのもふもふたちが遠目からみてもめちゃくちゃ可愛いことがよくわかってしまい、葛藤する。
 あんな可愛い子たちを涙を飲んで対処しろってというのかと……!

「いや、うん……ごめんなさい流石に倒して対処は……できない!」

 だってあんなに可愛いんだもん。
 コンキスタドールとはいえもふもふで愛らしい動物がこんなに固まっているところに容赦なくレーザーの雨を降らせるだなんてそんな残酷なことはヘスティアにはできなかった。
 大丈夫、それで攻撃できない猟兵はたくさんいるから安心して欲しい。
 ということでヘスティアは愛機の一つである妖精の羽を模したジェットパック『ティターニア』を装着。島の中であれば自由に飛行が可能であることを利用し空中から攻めることにした。
 それでカルロスを狙い定めさえすればもふもふたちを傷つけずに済むのだから。

「む?早速新手の猟兵か」

 当然空を飛んできたなら流石のカルロスも気づくというもの。

「むう、仕方あるまい。このもふもふたちと諸共になるが――」

 さっきねこさんたちを事実上人質に取られて動けなかった奴が突然手のひらをひっくり返したかのようにオブリビオン・ストームを発生させた。
 もふもふごと巻き込んだ漆黒の大竜巻がヘスティアに迫る!

「(オブリビオン・ストーム……つまり黒い竜巻ね……)」

 まともに浴びれば大打撃は逃れられないだろう。何せきゃうんとかそんな感じの心が痛くなる鳴き声がちょいちょい聞こえてくるのだ、肉体的にも精神的にも大ダメージは間違いない。
 ならばどう対処するか、引けば老いるし臆せば死ぬ。ならばすることは一つ。

「こういうのは――臆したら負け!」

 意を決し、ヘスティアは竜巻の進路をしっかりと見据える。
 どのような挙動でこちらへくるか、そして何よりも、その中心はどうなっているか――もふもふたちが巻き込まれて上がっていくのが視界に入るがぐっとこらえて見なかったことにする。
 巻き込めば巻き込む程は大きくなるオブリビオン・ストームはその威力を増すと同時に、時にヘスティアが狙っているものをより大きく視界に捉えやすくもなっていた。
 それがカルロスの誤算となる。

「(――見つけた!)」

 ヘスティアは迷わず竜巻の中に飛び込んだ!
 カルロスから見ればただの自殺行為にしか見えないかもしれないが、このオブリビオン・ストームをほぼ無傷で乗り切る方法はゼロではない。
 そう、意図的に発生させたとはいえ、オブリビオン・ストームという名を持つとは言え、竜巻という"自然災害"の一種だ。そして竜巻にも"目"と呼ばれるものは存在する。

「……台風の目か!」
「流石海賊、察しがいいわ……けど竜巻を巨大化させて更に進路を拡げたのが間違いだったわね!」

 オブリビオンストームの中から飛び出し、カルロスの眼前にまで迫るヘスティアはほぼ無傷の状態であった。
 つまり、全力で反撃をお見舞いしてやるには最善すぎる状態というワケで。

「"リミッター解除!コード、M・A・B"!」

 ユーベルコード【M・A・B(マキシマム・アサルト・ブースト)】で限界を突破したヘスティアの全武装から飛ぶミサイルとレーザーの大雨がカルロスへと襲いかかる!
 もふもふたちもオブリビオン・ストームに巻き込まれてしまった上に至近距離での一斉射撃を凌ぎ切るには難しい。
 閃光に呑まれ、カルロスは遥か空へと吹っ飛んできらーん、とお約束の擬音と共に星になった――。
 それを見届けたヘスティアは、これで終わったとしてグリモアベースへと帰投……しようとしたのだが。

「あっ」

 何かが落ちてくる音するなーと思ったら、先程オブリビオン・ストームに呑まれたもふもふ動物コンキスタドールたちが巻き込まれていた竜巻がなくなったことにより降ってきてしまった!
 とってももふもふで可愛いのだが、サイズが倍になってるもふもふの大雨が降ってくるとなると流石に猟兵とはいえヤバい!

「え、ちょ、まさかこれカルロスの置き土産とか言わないわよnきゃ――――――――!!!!!!!!!!!!!!???????????」

 置き土産かどうかはさて置き、完全に油断してたしフルバーストしたおかげでヘスティアは逃げ切れずにもふもふに飲まれてしまうのであった……
 でも本当にもふもふなので、ダメージと同じぐらいもふもふの気持ちよさで心が安らいだかもしれないしそうじゃないかもしれない。
 まあでも、それでもきっと彼女には攻撃できないのだろう。そのまま飲まれてからグリモアベースに帰っていったんじゃないかな。

大成功 🔵​🔵​🔵​

隠神・華蘭
この頭上の小女郎さん(使い魔)が目に入らぬかです。
もふ欲は彼女が常時解消してくれますので平気ですぅ。

さて、UC対抗ですが【化術】でわたくしも、もふい狸に化けまして
【逃げ足】素早くもふさん達の間に仲間面して飛び込んで【敵を盾にする】よう走るのです。
ほらほら、そんな攻撃したらもふさん達も無事じゃ済みませんよぉ?
と【挑発】しながら。
もふさんもカルロスも皆攻撃しにくいかと。

凌ぎましたら
『もふは大事ですよねぇ? 避ければもふが燃えちゃいますよぉ?』
と質問ついでの【挑発】でUC発動です。
炎はカルロスへ。もふさんの周りにも少量浮かせ人質に見せかけておきます。
嗚呼、昔のようにど外道さんやるのは気分いいのです。



●今でこそ鳴りを潜めていますが昔はそれはもう大暴れしたもので
「この頭上の小女郎さんが目に入らぬかです」

 ちょこーん、と隠神・華蘭(八百八の末席・f30198)の頭の上に乗る狸の使い魔の小女郎さん。かわいい。
 狸界では屈指の美人、いや美狸らしい小女郎さんのそのもふもふ具合は素晴らしい。多分カルロスが見たらめっちゃもふもふしたそうにする。

「もふ欲は彼女が常時解消してくれますので平気ですぅ」

 常時もふもふチャージというのは最強の煩悩解消法であった。
 小女郎さんという心強い味方と共にいざカルロス・グリードとの決戦へ。


「いくら羽毛でふかふかとはいえな……」

 で、当のカルロスさんは何やってるかっていうとお昼寝に入ったひよこさんたちに丁寧に毛布をかけてあげていた。何やってんのマジで??
 他の犬や猫のもふもふ動物たちもせっせこせっせこ毛布をかけて回っている。なんでそんな君ら平和そうにしてんの????

「む、猟兵がまたきたようだな。皆、戦闘態勢を取れ。……起こさぬようにな」

 睡眠に配慮しながら戦うオブリビオン・フォーミュラとはいったい。
 犬も猫もしっぽをぴーんと立てて警戒するのだが、どこにも猟兵の姿が見当たらない。確かに先程カルロスの猟兵レーダーに反応があったのだが、周りはどう見てももふもふコンキスタドールたちしかいない……ように、見えたのだが。

「む……?そこな狸、汝は我が生み出したコンキスタドールではないな?」

 腐ってもオブリビオン・フォーミュラ、見破るのが早かった。
 まあ従来のサイズより倍になっている中一匹だけごく普通のサイズの狸がいると違和感が凄いからバレてもおかしくはないし華蘭も華蘭で別に正体がバレても問題はない。
 何故ならこうしてもふもふの中に紛れることこそが目的なのだから。
 なんで買って?そりゃあもちろんアレですよ。

「……ぐ」

 こうしてもふもふを隠れ蓑にすることはもふもふを盾にするとも同義だからである!!
 さっき諸共に巻き込んでいませんでしたかねカルロスさん。またテノヒラクルーですか?

「ほらほら攻撃したらもふさんたちも無事じゃすみませんよぉ?」
「お、おのれ猟兵……!我がもふもふに絆されているのを利用するとは、姑息な手段を使う者もいるものよな……!」
「いやあ、そっちも分身体作って未来予知だり何だかんだしてますからおあいこでは?」
「ウグッ」

 正論がカルロスにCRITICAL HIT!というかまさか2回もこのやり取りが発生するとか思わなかったよね。
 もふもふコンキスタドールたちもどうしようかなこれ……と攻撃するのを躊躇っている様子。むしろ華蘭の頭の上にいる小女郎さんが可愛くてガン見しているもふもふもいる様子ですね。
 華蘭のド外道ムーブはここまで計画通りだと言わんばかりににんやり笑う。

「もふは大事ですよねぇ?」

 そう問いかける華蘭の周りを青白い火の玉がぼっ、ぼっといくつも飛び回り始める。ユーベルコード【怨絵巻・八百八】による尋問攻撃だ!
 そのうちのいくつかは見せしめかのようにもふもふ動物たちへとけしかけてやる。当然おねんね中のひよこたちにも容赦はしない。
 何故ならそう、今の彼女はかつて八百八の化け狸として大暴れしていた頃のような完全ド外道ムーブモードに入っているからである!

「な、き、貴様……っ!」
「避ければもふが燃えちゃいますよぉ?」

 にっこにっこと華蘭は火の玉を漂わせながら黒い笑みを浮かべる。
 まあ実のところもふもふの皆さんに危害を加えるつもりかと言われると否でありこの火の玉をもふもふたちに近づけているのはただのはったりだ。
 しかし、完全にもふもふに絆されたカルロスにはそれをはったりと見抜ける程の冷静さが、残念ながらすっ飛んでしまっていたのである――!
 避ければ後ろのもふもふたちが焼け焦げてしまうとカルロスは動けない。でもさっきあなた竜巻で諸共に巻き込んでませんでしたか?

「ねー。"もふは大事"ですよねぇ?」
「く……く……くぅ……っ!」
「まあ、大事だって答えても燃やさせてもらうんですけどねぇ」

 この【怨絵巻・八百八】は術者の満足の行く答えを得るまで攻撃し続けるユーベルコードであり、その満足具合というのは術者本人に委ねられるワケで。
 華蘭が満足いきませーんということにすれば延々とカルロスに火の玉が殺到し、青いキャンプファイヤーが上がり続けるワケである。
 実際答えがYESしか返ってこないのは判りきっているのでそれに"満足しなければ良い"だけの話。
 つまりどういうことかというとですね、

 ま さ に 外 道 ――この一言に尽きるのである。

「嗚呼……昔のようにド外道さんやるのは気分いいのです……」

 それはまるでそう、今まで溜め込んでいたもやもやが全部吐き出されたような気持ちよさ。
 普段はそんなことなく穏やかに振る舞っているし、こういう時ぐらいたまーに昔に戻ったって許されるでしょう。ええ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ヴィクトル・サリヴァン
完全に絆されてる…水棲動物も備えてるのは見た目ヒャッハー寄りなのにとてもいい仕事してるねーカルロスさん。
個人的には暫く滞在したい所だけども時間も少ないし倒しちゃわないとね。

さてもふもふに抗う方法。
海獣って結構狂暴なんだよねー。シロクマもそうだしトドなんかもあの牙!
常に緊張感を持つことが大切だから欲望に従う訳にはいかないと理性で我慢。
向こうのUCには動物会話と大声で動物達に語り掛け。
寧ろ俺達がアイツ倒すのに賛同してくれたらお魚一年分とかカリスマ漂わせつつ公約してみたりして向こうの願いの賛同を減らす。
こっちがUC使えるようになったら接近しつつUC発動、全力の格闘戦の時間だよ。

※アドリブ絡み等お任せ



●前回水棲動物がいなかったのを残念がられておりましたのでバリエーションをば
「完全に絆されてる……」

もっふもっふとあざらしと戯れているカルロスを見たヴィクトル・サリヴァン(星見の術士・f06661)の第一声がそれであった。

「水棲動物も備えてるのは見た目ヒャッハー寄りなのにとてもいい仕事してるねーカルロスさん」
「王として、あらゆる物を揃えるのは当然の努めよ」

 何故かドヤ顔を決めるカルロスさん。
 ともあれシャチのキマイラとしてはとても良い気分になるヴィクトル、個人的には暫く滞在したい所ではあるのだけども残念ながら時間がないので倒さねばならない。
 これが普通に動物ふれあいパークだったらよかったのにねえ。

「とはいえ、汝が猟兵である以上我がコンキスタドールたちに蹂躙されるが運命。辞世の句を考えておくのだな」

 カルロスのユーベルコードの下に、もふもふ水棲動物コンキスタドールたちが集まり始める。
 何で急に水棲動物だけが集まるようになったんだろう、多分シャチに合わせてくれてる。ノリが良いという奴ですね、いや何でノリ良いの?

「(海獣って結構凶暴なんだよねー、シロクマもそうだし……トドなんかもあの牙)」

 その上みんなして肉食獣。故に今この戦場で求められるのは緊張感、決して欲望に従ってはならない。
 油断すれば食べられてしまうのは自分ですからね。猟兵としてヴィクトルは理性をしっかり保つ。
 息を吐ききって、深く吸う。

「さあ我がコンキスタドールた「水棲動物の皆さん!いい話があるんだけど聞いてくれないかなー!!」(※水棲動物語)
「がう?「きゅい?「おーぅ?」」」
「!?」

 シロクマやトドやアザラシやアシカやら、水棲動物さんにだけわかる言葉を大声で叫ぶとカルロスの号令があっという間にかき消されてしまった!
 カルロスからはヴィクトルが何を言っているのかは全くわからない。動物の言葉がオブリビオン・フォーミュラとはいえ人の形をしている奴にそう簡単にわかってしまったらわざわざ動物語を使う意味はない。

「取引がしたいんだけど話を聞いてくれるー?」(※水棲動物語)
「シャチが俺たちに取引だってぇ?一体何だ」(※水棲動物語)
「もし俺たちがあいつ(=カルロス)倒すにに賛同してくれたらお魚一年分をごちそうするよー!」(※水棲動物語)
「な、なんだってー!?」(※水棲動物語)
「もちろんそれだけの対価を支払えるから言ってることだからねー。乗らなかったら後悔するんじゃないかなー?」(※水棲動物語)

 カルロスは「汝ら一体何の話をしとるか」と言いたげな顔をしてそのやり取りを見ていた。
 動物の言葉を人型が簡単に理解できていたらそもそももっと猟兵たちを圧倒できていたに違いないだろう、何せもふもふに弱い猟兵はごまんといるし。

「我がコンキスタドールたちよ、何をしている!我が願いの下に集え!」
「がう」
「なっ……我の言葉を聞き入れられぬだと……!?」

 何を言ってるのかわからないんじゃなかったのかカルロスさん。いやもしかしたら雰囲気でなんとなくわかっただけかもしれない。
 何せヴィクトルの言葉を聞き入れた水棲動物のもふもふコンキスタドールたちがこちらに明らかに敵意を向けているのだ。
 これではユーベルコードの効果を十全に発揮できず、攻撃できたとて致命傷は与えられないだろう。

「さて、そっちのユーベルコードは無力化できたね。なら今度はこっちからいこうか」
「がう!「きゅぃ!「おーぅ!」」」

 肩を軽く慣らしてヴィクトルは水棲動物たちと一緒にカルロスにじりじりにじり寄る。

「くっ……おのれ!」

 僅かに味方に残ってくれたコンキスタドールたちをけしかけるカルロスであったが――

「はい、ごめんねー」
「がうぅぅぅ!?」

 ヴィクトルは襲いかかってきたシロクマをひょいっと一本背負いで返り討ちに。
 次にトドがきたら今度は真正面から押し返し、アザラシは張り手の容量でごろごろと転がしていく。
 アザラシを転がすのは正直楽しいと思いつつ、欲望を前に出してはいけない。
 ヴィクトルはユーベルコード【海王の装甲(オーシャンキング・クロス)】で自らの皮膚を金属へと変えて擬似的に鉄面皮を被り、襲いかかる水棲動物コンキスタドールをちぎっては投げちぎっては投げを繰り返す。
 あっというまにぽーんぽーんひょーいひょーいと放り投げられる水棲動物の群れ。もちろんカルロスの方に飛んでくれば人一人あっという間にもふもふの波に呑まれていく。
 従来の倍のサイズになった奴を投げつけられりゃ誰だってそうなるものであるが。

「ぐ……おのれ猟兵、またしても……っ!?」

 何とかもふもふの山から抜け出した時には、カルロスのまさに目の前にヴィクトルが立っていた。

「これも俺たちの仕事だからね。お覚悟を」
「……!」

 カルロスは確信した。あ、これ避けられないわ――と。
 コンキスタドールがやけにでかくなったせいで錯覚するが、ヴィクトルも相当大柄なキマイラである。
 ごく普通の成人男性程度のサイズを投げるなんてお茶のさいさいなのだ。
 既に悟りを開いたカルロスがヴィクトルから逃れる術はなく、華麗に一本背負いきめられ――否。

「よっこい、しょ!」

 ジャーマンスープレックスで見事に頭を地面に打ち付けられたのであった。
 これは痛い。絶対痛い奴だ。周りのもふもふコンキスタドールたちは察してそそくさと距離を取るのだった……

大成功 🔵​🔵​🔵​

大町・詩乃
子猫ちゃんをもふもふできると聞いてやってきました♪
(十分ほど至福の表情でもふり、満足して帰りかけた所で依頼を思い出し)
それでは行ってきます<汗>。

先制UCには結界術でカルロス周辺に消音結界形成、更に天候操作で雷鳴を轟かせ、呼びかけが島内に届かない様に。

普段の私なら(もふもふ相手に)躊躇って窮地に陥ったでしょうが、今の私は煩悩が解消された無敵状態、負ける筈ありません!
とUC発動。

相手の攻撃は第六感・見切りで躱すか、オーラ防御を纏わせた天耀鏡で盾受け。
カウンターで光の属性攻撃と神罰を纏った煌月によるなぎ払い・貫通攻撃・衝撃波・範囲攻撃でもふもふごとカルロスを斬る。
もふもふを悪用する人は許しません!



●煩悩退散、もふもふ悪用オブリビオン退散!
 これは大町・詩乃(春風駘蕩・f17458)が依頼に向かう前のこと。

「子猫ちゃんをもふもふできると聞いてやってきました♪」

 グリモア猟兵の使い魔兼愛猫がもふもふフリーということで目を輝かせていた。
 どうぞ、とグリモア猟兵の手から離れてぱたぱたとやってきた子猫を早速抱きまして、

 もふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふ!!
 も―――――ふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふ!!!

 とっても毛がもふもふでふわふわなので抱き心地抜群でうっとりとした至福の表情でこれでもかというぐらいもふること約10分。

「ありがとうございました、素敵なもふもふでしたよ」
「にゃーん♪」

 子猫を飼い主に返して満足して詩乃は踵を返――さなかった。
 肝心の依頼を忘れてはいけないと思い出したのである。セーフ。

「こ、こほん!それでは行ってきます!」
「……いってらっしゃい?」

 首を傾げながら見送られていざ、七の王笏島へ――


「『七の王笏』カルロス・グリード、お覚悟を」
「ほう、我がコンキスタドールたちを前にしても退かぬとは見上げた度胸よ」

 何かシリアスな始まりっぽく見えるがカルロスの頭に先程のジャーマン・スープレックスのせいで頭から血がだくだく流れてる上にどでかいたんこぶができているので大分台無し。
 もふもふなコンキスタドールたちも敵意を剥き出しにして詩乃を睨んでいる。
 ああ、確かにその毛並みはもふもふで素晴らしい。普段の詩乃であればもふもふ相手に躊躇い、窮地に陥ったことだろう。だが――

「我がコンキスタドールたちよ――」
「させません!」

 ドォン、と激しい落雷の音によりカルロスの声がかき消される。詩乃の神性力で天候を操作し、雷雲を呼び寄せたのだ。
 そしてその間に詩乃は結界術を高速詠唱し、自身ではなくカルロスへと展開する。

「――、――……!!」

 それは害から身を護る為の防御結界ではなく、周囲の音を遮断する妨害用途のモノ。周りの空気の振動をまるごと遮断され、カルロスの言葉は何も届かない。
 しかしそこは王と呼ばれるオブリビオン・フォーミュラといったところか。言葉が通じないなら仕草で指示すれば良いと、コンキスタドールたちに詩乃の攻撃を指示。
 勇ましく吠えて襲いかかるもふもふな動物コンキスタドールの群れ。しかし。

「今の私は煩悩が解消された無敵状態……負けるハズありません!神の威をここに知らしめましょう!」

 【神威発出】が詩乃に宿る神性の力を開放する!
 これは相手より神性が高ければ詩乃の能力全てに上方修正がかかるユーベルコードであり、その効果は凡そ3倍。
 今の詩乃にはコンキスタドールたちの動きがまるで止まったように見えるのだ。つまり、見切ることは容易くひょいひょいっと軽い身のこなしで次々回避!
 死角から迫られても鋭く研ぎ澄まされた第六感で感知し、オーラの防御膜を纏わせた『天耀鏡』がもふもふ動物の頭をごちーんと受け止める!
 きゃうんと鳴いて慌てて後ろに下がっていくのは可哀想だが、煩悩を退けた詩乃は敵と割り切ることに難しくはなかった。
 むしろこのような手でもふもふを悪用するカルロスに対して怒りを覚えてさえいたのだ。故に――

「もふもふを悪用する人は許しません!――ていやぁああああっ!!」

 籠められた神力を開放し、光の力を溢れさせた『煌月』を一薙ぎすれば、従来の3倍以上のエネルギーの籠った衝撃波がカルロスともふもふたちを襲うのだ。
 カルロスは消音結界により通路も遮断されたことにより回避不能の状態。もふもふたちは避けようとするが今の詩乃の攻撃の命中率は3倍にも及ぶのだから、当然回避不能である。
 衝撃波がぶつかると同時に、神罰が権限するかのように落雷が敵陣に落とされた――!

大成功 🔵​🔵​🔵​

ビスマス・テルマール
世紀末な姿の割には
もふもふ好きなのでしょうか?

だとしたら親近感湧きますね

●POW(先制ともふもふ)
『先制攻撃』でオブリビオンストームには『オーラ防御』込めた『範囲攻撃』の『一斉射撃』の『砲撃&弾幕』で『盾受け』受け止め

『第六感』で『見切り』『残像』で回避

もふもふは『属性攻撃(猫じゃらし)』の『弾幕』を『範囲攻撃&一斉射撃』し
『念動力』遠隔操作しモフり

わたしも『残像』でモフり

隙みて『早業&大食い』UC発動
『オーラ防御』張りつつ高機動で【弱い秋刀魚のなめろう絶対超硬剣】の『制圧射撃』しつつ攻撃回避

カルロスに接近

【なめろうフォースセイバー】で『怪力&2回攻撃&切り込み』

※アドリブ絡み掛け合い大歓迎



●オブリビオン・ストームVSなめろう
「世紀末な姿の割にはもふもふ好きなのでしょうか?」

 ビスマス・テルマール(通りすがりのなめろう猟兵・f02021)は首を傾げた。

「だとしたら親近感湧きますね」

 もふもふみんな大好きだもんね。ビスマスも例に漏れずもふもふが大好きであった。
 とはいえ、それはそれでこれはこれ。

「あなたがオブリビオン・フォーミュラじゃなければもふもふとなめろうについて色々お話をしたんですが、これも運命です」
「そう、我らは殺し合うが運命よ。汝らは我の全霊を以て蹂躙してくれよう」

 もふもふコンキスタドールたちが見守る中、カルロスは自身の制御化にあるオブリビオン・ストームを一つ呼び寄せ――自らの手に吸い寄せる。
 吸い寄せることでオブリビオン・ストームのエネルギーはより凝縮され、カルロスの手から吹いて地面に触れるだけで軽くそこを抉る程までに。

「さあ、受けてみよ。恐らく我の最後の一撃となるであろうこれを――!」

 カルロスの手から放たれる超濃縮のオブリビオン・ストーム。
 ビスマスはその場から一歩も引かず、全身からオーラを溢れさせて『ディメイション・なめろうブレイカー』に充填!
 出力を向上させた『ディメイション・なめろうブレイカー』からオーラ障壁を展開するエネルギー砲弾がガトリングの如く連射されまさに文字通りの弾幕と化してオブリビオン・ストームと拮抗する。
 しかし連射速度というのにも限界があり、やがてはオブリビオン・ストームの勢いが増して弾幕を突破、ビスマスに命中してしまう――と見せかけて、その姿はまるで陽炎のようにかき消えた。
 弾幕を形成している内に軌道を見切り、こちらの弾幕が押し負けるタイミングを第六感で感知して行動に出ていたのだ。
 そのままビスマスは迂回してカルロスへと接近を試みる。

「残像か。ならば行け、我がコンキスタドールたちよ!」

 王の命を受けたもふもふのコンキスタドールたちがビスマスめがけて突撃!
 再びビスマスは『ディメンション・なめろうブレイカー』にエネルギーを充填し弾幕を再び展開した。

 \ポポポポポン/

 と軽い音を立てて大量の猫じゃらし弾がもふもふめがけて飛んでいく!
 そう、猫じゃらし属性を付与させることによりもふもふ動物たちの動きを封じる手段に出たのである。
 実際猫コンキスタドールは「ふにゃっ!?」となって猫の本能から次々猫じゃらしへと前足をてしてしてしてし伸ばし始めた、めちゃくちゃ効果抜群である。
 ひよこコンキスタドールに至っては何かついばんでる。餌と勘違いしてません??

「うっ……な、何だこの愛い景色は……!?」

 もふもふに絆されたカルロス・グリードのメンタルにCRITICAL HIT!猫じゃらしと戯れる姿が余りにも可愛くて戦闘中であることを忘れかけている!
 そんな中ビスマスは念動力による遠隔もふもふと残像を生み出してのもふもふでもふもふチャージ。

「ああ、素敵なもふもふ!気持ちいいですね!!よーし!」

 もふもふチャージでやる気の出たビスマスはオーラの防御障壁を展開してあるモノを取り出した。

「生成開始(ビルド・オン)!絶対超硬剣、弱い秋刀魚のなめろう味っ!!」

 そう、なめろう絶対超硬剣!弱い秋刀魚で作ったなめろうをフードファイター顔負けの速度で一気にかっ食らうッ!
 カルロスが何しているんだこいつはという顔をするがそんなこと気に留める必要がない。何故ならこれが【プラチナ、プラス、ナメロウハーツ『沖膾硬剣製雨』】!
 なめろう絶対超硬剣を食べることで白金竜形態に変身し、自らの戦闘能力を著しく引き上げるユーベルコードなのだ!
 白金の竜となったビスマスは弱い秋刀魚のなめろう絶対超硬剣を放ち、もふもふごとカルロスを攻撃!

「ぐ、おのれっ!」

 凝縮したオブリビオン・ストームで相殺を試みるが、パワーアップしたビスマスの攻撃が今度は逆にカルロスの迎撃を上回る速度で制圧する。
 もふもふたちはやられたりそのなめろう絶対超硬剣を食べておいしいとか言っていたりとか反応は様々だ!
 え、なめろうって材料的に動物が食べたらやばいのではって?コンキスタドールなのでセーフ、セーフです!

「さあ、これで終わりです、カルロス・グリード――!!」
「おのれ、我は絶対の王、ここで終わりは――ッ!!」

 と、オブリビオン・ストームを向けるも遅く、ビスマスが食べたなめろうの力と属性を宿した『なめろうフォースセイバー』の連続斬撃が見舞われる。

「……く……ぅ……七大海嘯も、ここまで、か…………ロ……ア――」

 最後に呟いたのは愛しの妻の名だろうか。カルロス・グリードはその場に倒れ、二度と動くことはなかった。
 彼の死によりコンキスタドールの生存限界がきたのか、もふもふのコンキスタドールたちも眠るように静かに倒れ、砂のようにかき消えていく。
 静寂に包まれた中、確かにもふもふのぬくもりを名残として残して。

 ――『七の王笏』カルロス・グリード撃破。今度こそ制圧完了である。

 きっともふもふたちはそう遠くない内にまたちゃんとした動物たちに生まれ変われるだろう、そう祈ってこの報告書を締めくくることとする。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年02月28日


挿絵イラスト