羅針盤戦争〜カルロスの不思議な迷路2
●不思議の迷路、再び!!
カルロス・グリード、《二の王笏》。
アルダワ魔法学園の力を具現化させ、ダンジョンメーカーを準備した者。
彼は島を丸ごと1つ、巨大な迷路に仕立て上げた。
その迷路は、まさに『不思議』と呼べるものだった。
……というのは前回もやったので、おいておこう。
「ふむ……罠の配置を少し変えるか? 地雷罠を多め……いやその場合は水湧きされると薬を作られてしまうな……」
もそもそと罠の設置をしているカルロスは、ダンジョンメーカーの力を利用して再び迷路を作り出した。
今度こそ猟兵達に勝ってみせよう!! と豪語するのだが、いまいち罠の設置で頭を悩ませている様子だ。
バネトラップ、回転床、地雷、ワープピット、毒ガス噴出、シビレ罠、落とし穴。
以前はこれらや他の罠もたくさん仕掛けておいた。
だがやはり、カルロスに気に入るような配置には出来なかったようで……。
「ここはやはり蒸気罠とディスペンサーによる罠も必要だな。となれば矢の補充もしておかねばならんな……」
蒸気罠、矢のトラップ、アイテム没収、火炎トラップ、トラバサミ。
新たに追加された罠も全て、ダンジョンメーカーに放り込まれて迷路の中へばら撒かれる。
「うむうむ。新規の罠も全て飛び散ったな。それでは次……」
―――なお、やっぱりカルロスは自身で作った迷路に入って楽しんでいる……。
●願い叶わず第二作目
「第二作目できちゃったよオイ」
遠い目をしている木々水・サライ(《白黒人形》[モノクローム・ドール]・f28416)は、前回出来た迷路を思い出す。
アレはシリーズ物が出来ないように叩きのめしてほしいという願いも込めて猟兵達を送り出したが、その願いは叶わずに第二作目の迷路が出来てしまった。
帰り道が見当たらない、見えない罠が大量、なぜか知らないけどコンキスタドールが店番している(?)等といった、普通ではない迷路。
明らかに楽しむために作ったもんだろう!? とツッコミが入るかもしれない。実際そのとおりである。
しかも今回は進化しているそうで、コンキスタドールの店もちょっぴり豪華になっているそうだ。
「まあ、当然だけど迷路の中にはカルロスもいる。迷路の対処をとりつつ、カルロスの先制攻撃にも耐えなければならない。両方の対処を考えた上でこの迷路に挑んでくれよな?」
なお前回同様、罠については外すことも可能だし、無効化することも可能だろうと彼は言う。おちゃめに作られた迷路だから、そこまで本気では無いのだろう、と。
ゴールのことは気にするな! と彼は告げ、猟兵達を戦場へ送り出す。
『カルロスの不思議な迷路2~グリードオーシャンの戦い~』へ……。
御影イズミ
閲覧ありがとうございます、御影イズミです。
第二作目できちゃいました。気の迷いです。
うそです。本数足りないなって思ったから早くOPが作れるのを準備しました。
今シナリオも採用数を絞り、回転数をあげます。
そのため必ずしも採用が出来るとは限りません。ご理解の程をよろしくお願いします。
●受付日:即時
採用は「シナリオの成功数に到達する🔵の確保が確定した時点」で締め切ります。
全員採用ではない点にはご注意ください。
採用が難しいと判断したプレイングはお返し致しますのでご了承ください。
●プレイングボーナス:敵の先制攻撃ユーベルコードに対処し、「蒸気迷宮」にも対処する。
今作難易度は「やや難」となっております。
迷路の中は複雑で、罠も大量に発生しております。罠の種類についてはオープニングに書いてあるもの以外も発生可能です。(プレイング記載で反映します)
なおカルロス本人もこの迷路で遊んでいるため、ゴールを目指す必要はなく、ばったり鉢合わせという形を取ることになります。
ただし、どちらかの対処を怠るとボーナスが入りません。そこだけはご注意ください。
皆様の素敵なプレイング、お待ちしております。
第1章 ボス戦
『『二の王笏』カルロス・グリード』
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POW : 黄金なる王者
【背部に装着された魔導砲】が命中した対象に対し、高威力高命中の【連鎖するダンジョントラップ】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD : ゴールデンレオ
いま戦っている対象に有効な【武装を生やした、機械仕掛けの黄金獅子】(形状は毎回変わる)が召喚される。使い方を理解できれば強い。
WIZ : スチームエンチャント
自身の装備武器に【罠と連動して威力を増す蒸気魔導装置】を搭載し、破壊力を増加する。
イラスト:hoi
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
朱鷺透・小枝子
…これは余裕なのか、驕りなのか…或いは、うっかりなのか。
……どちらにせよ、自分の為すべき事に違いはない。
神器拳銃で、天候操作。周囲一帯へ属性攻撃。蒸気を雨雲へと変化させる。
蒸気迷宮であるならば、蒸気を冷却してしまえばその多くが機能不全となる筈!後はサイキックシールドで残った罠をオーラ防御。
…!
第六感で攻撃を察知、瞬間思考力とスラスターの推力移動で回避。
心なしか、カルロスが怒っているような…?
『回点槍』発動。動体視力で獅子の動きを把握し、空中を跳ね跳んで回避。
念動力投擲、シールドエネルギーで不可視の刃を形勢し切断力と範囲を高めた騎兵刀をカルロスへ投擲、追撃に拳銃で雷の貫通攻撃!
●せっかくの罠だけど……。
「これは……」
迷路を目の当たりにし、カルロス・グリードが余裕なのか驕りなのかうっかりなのかを一瞬考えてしまった朱鷺透・小枝子(亡国の戦塵・f29924)。
何処に罠を仕掛けているのかわからないその迷路に、大きくため息をつく。どんな事情があるにせよ、自分がやることについては全く変わることがない。むしろ今回のため息は、カルロスに向けての呆れの感情が漏れ出た……といったところだろう。
ともあれ、小枝子は一歩足を踏み入れる。同時に出口が塗り固められ出ることが出来なくなってしまった。
周囲には蒸気迷宮の蒸気が立ち込めており、罠を隠す目くらましにもなっているようだ。
「……ふむ……」
グリグリと足で地を踏みしめ、地質を確認する。土までは変化の影響を受けていないようで、とても水はけが良い土であることの確認をとった小枝子は、空を見上げて現在の天気を見る。
天気は……快晴。現時点では雨1つ降る気配など見当たらない。そこで小枝子が取った行動は―――。
「……蒸気迷宮であるならば、蒸気を冷却してしまえば多くが機能不全となるはず!」
空へ向けて、神器拳銃を一発。快晴だった空は神器の力を受けて、吹き上がる迷路の蒸気を集め、上空で冷やして雨雲へと変化させ始めた。
やがて雨雲は蓄積した水分を留めることが出来ず、しとしとと降り注いで地へ還元する。やがて降り注いだ水は地に染み込み、設置された機械系の罠を全て機能不全に陥れた。
なお、バネトラップやワープピットといった機械を使用しない罠に関しては、小枝子のサイキックシールドで事前に防いだため、発動に巻き込まれることが免れた。
そうして探すこと30分ほど。
複雑に入り組んだ迷路はもともと罠ありきで作られたものだったため、罠が壊れた現在はほとんどなにもない迷路に過ぎない。
コンキスタドールの気配すら無いため、あとはカルロスを探すだけだったのだが……その瞬間、小枝子の第六感が働き、スラスターの推進移動で素早く通路から脱出した。
脱出と同時に現れた機械仕掛けの黄金獅子は小枝子に向けてミサイルを連発するが、それらは全て見切って余裕で躱す。
「くっ、我の迷路を破壊するだけに飽き足らず、攻撃も全て躱すか!」
(……? 怒ってる……?)
こころなしか怒っている様子のカルロスだが、小枝子はその怒りが何処から噴出しているのかよくわかっていない。というのも、罠を雨雲で壊したり、サイキックシールドで塞いだりと心当たりが多すぎて逆に見当がつかないためだ。
機械仕掛けの黄金獅子は更にミサイルを打ち込んでくる。狭い迷路の中ではどうしてもミサイルを避けるのには技術が必要なため、小枝子はユーベルコード『回点槍』を発動させて一気に跳び上がり、空中からシールドエネルギーによる不可視の刃で作られた広範囲の騎兵刀をカルロスへ向けて投擲し、追撃に拳銃から雷の弾丸を射出してカルロスを撃ち抜いた。
直後、黄金獅子による煙幕が張られた。視界不良な中でも小枝子は連続した攻撃を続け、カルロスを逃すまいと拳銃を撃ち続けていたが、やがて煙幕が晴れると拳銃を下ろす。
「……逃げられてしまった、か」
既にカルロスはその場から離脱しており、小枝子の視界の中には残った罠の残骸や大地の破片が転がっているだけ。
だが、相応のダメージを与えられたのか、その大地は少しどす黒く染まっていた……。
大成功
🔵🔵🔵
尾守・夜野
「…ダンジョンか
俺に罠の解除とかわかると思うか?」
【無理だろ】
正直愚痴溢しながらでもないと進めないだろうからlostのコンソール背負って行こう
なお解除、検知なんてまじでわからんから漢解除一択
毒は耐性で耐え、針つき落とし穴は落ちてる間に身を捻り針の間に避難、弓矢は…頭上を通過していく事に怒りを覚えながら進もう
テスプレした奴の頭の位置、体型に合わせられたんじゃね?
しらんけど
弓矢が来る度にlostに嘲笑われる
これも全てカルロスって奴のせいなんだ!
魔導砲も…見えてないと当たらんだろう
重要通路のモンスターハウスってた所の敵倒した後
切れてそこに陣取り毒をばら蒔き始めるぞ
フロア攻撃は自分がする分には良い物
●テストプレイちゃんとした?
「……ダンジョン、か。俺に罠の解除とかわかると思うか?」
『無理だろ。細かい作業とか出来んのか?』
「うるせぇ」
迷路の中をゆっくりと進むのは、lostと呼ばれるAIコンソールを背負った尾守・夜野(墓守・f05352)。つんつんとそこらへんに落ちていた棒きれで地面をつつきながら、迷路の中を歩く。
探知や解除はよくわからん、というのは彼の言葉。一応つつけば何か出てくるんじゃないかという淡い期待からつついているのだが、どうにも運が悪く。
安全だと思っていた地面の横を通り過ぎれば毒ガスが噴出、そこから避けようと一歩踏み出せば針付き落とし穴に落ちて上手く身体をねじって避けて、這い上がったその瞬間に横に奔る弓矢が頭上を通り抜ける。
毒はもともとの耐性で耐え、落とし穴は落ちる寸前で身体を捻じり、弓矢はもともとの身長が災いして回避が出来た。……が、カルロス・グリードの仕掛けた罠はテストプレイをした本人の身長に合わせて作られてるのではないかという疑惑が、夜野の頭上を通り過ぎる。
「……なんか、罠を通してバカにされた気分だな……」
何度も何度も弓矢の罠が発動しているのだが、発動の度に矢が夜野の頭の上を通り過ぎてしまうため、lostに嘲笑われてしまう。無論夜野はこの点に関してはカルロスが悪い、と怒りを募らせた。
そうして歩いて数分後、目の前からキラリとなにかが光る……。
「……っと、やっべ!」
カルロス・グリードの背中。そこに煌めく魔導砲は、夜野を見つけては発射される。一直線に奔る光の柱は回避行動を取った夜野の足を掠め、僅かに靴を焼き切った。
「あぶね……」
ホッとした矢先、夜野の背後を何者かが取る。再び回避行動を取って通路を確認してみれば、縦列に並ぶコンキスタドールの大群! 大群! 大群!
「えぇ……何、この数……」
『通路の先になんかすげぇいっぱいいるな。お前1人で殴れんの?』
「大得意だっての」
夜野が大見得切って足を進めた矢先、かちりと音がする。またやっちまったかと焦ったのもつかの間、通り過ぎるのは決して彼に当たることのない、頭上を奔る矢。今回はコンキスタドールに直撃したが。
「……。」
なんとも言えない怒りがまた夜野を支配する。もういっそのことこの矢を使っちまえとキレた夜野は、その場に留まって足で罠を連続して踏み続けた。
カチリ、カチリ、カチリ、カチリ。踏めば踏むほど矢は射出され、夜野に襲いかかろうとしたコンキスタドール達に直撃。夜野が手を下すまでもなく、フロアから溢れていたコンキスタドール達に痛手を負わせることが出来た。
ある程度の罠の発動を終えた後は、lostの演算機能を使ってフロアの中心への最短距離を叩き出し、すぐにフロアの中央部へ。そして素早くユーベルコード『縲絏呪毒』を発動させ、フロアに残されていたコンキスタドール全てに毒の煙を撒き散らし、触れた者達に呪詛と麻痺毒を与えた。
「む……おかしいな。コンキスタドールハウスには罠を仕掛けてないはずだが……」
なにかの不調かと確認しにきたカルロスも、同じく毒の煙に触れる。触れた直後に身体に走る麻痺毒に、カルロスは思わず後ずさり。
「なっ……何をした……!?」
「何をって、フロア攻撃」
あっけらかんと言い放つ夜野のその目は、少々怒りに燃えている。目の前にいるのは自身の身長を元に罠を仕掛けた者だ。ここは、一発折檻してやらないと気がすまない。
その日の夜野が作り出した神経毒は、それはもう、通常では考えられないような苦しみが待ち受けていたのだった……。
成功
🔵🔵🔴
トリテレイア・ゼロナイン
このフロアは…特定のお題の順に像を並べなければ通路が開かない『謎解き』の罠ですね
不正解ですとペナルティでモンスターと戦闘と…
先ずは『大きな動物の順番に並べよ』…チュートリアルですね
さて次は…(以後●瞬間思考力と世界知識で突破)
見つけましたよ、王
勝負…の前に一つ
『七大海嘯をテーブルマナーの良い順番に並べよ』のお題は内輪に過ぎて謎解きとしては良き出題では無かったと諫言致します!
(上位陣が船長、提督、王妃と上流知識階級ばかりでは比較も困難…)
砲撃を盾受けで防御しつつ、連鎖する射撃トラップを剣の武器受けで武器落とし
UC起動
放たれる連鎖射撃罠を王に打ち返し
御身の迷宮の罠、少しばかり味わって頂きます
●ここでクイズのお時間です。
「……このフロアは……」
迷路を突き進んでいたトリテレイア・ゼロナイン(紛い物の機械騎士・f04141)の目の前に、新たなフロアが広がる。
コンキスタドールがいなければ、罠の気配も見当たらない。フロアの中央には4つの不可思議な意匠の像が並べられ、入り口には石版が設置されている。どうやらこのフロアでは石板のお題を読み解き、順に像を並べる必要がある謎解きエリアのようだ。
「ふむ……先ずは『大きな動物の順番に並べよ』……」
石板にそう描かれているのだが、カルロスの趣味なのかなんなのか、4つの像の意匠がとてもひどい。辛うじて全ての像が海に生息する動物達なのはわかるのだが、一瞬でこれがわかるのか、という人物はおそらくいないのではないだろうか。トリテレイアは訝しんだ。
「これは……カルロスの趣味、ということにしておきましょうか……。となると、この像の順番は……」
自身の持つ瞬間思考力とあらゆる世界の知識を組み合わせ、各フロアの謎を解いてゆく。世界の知識は彼にまたたく間に答えを与えるのだが、たった1つだけ彼でもどうしようもない問題があった。
そこだけは世界の知識でも瞬間思考力を持ってしても答えを導き出す事ができなかったため、失敗してしまってコンキスタドールの大群を呼び寄せてしまった。が、想定内の失敗なので苦もなく全てを薙ぎ払う。
「いやいや……この問題はちょっと無しでしょう……?」
苦言を呈したトリテレイアは、ともあれ次の問題を進めようと足を進める。文句を言うのは本人に出会ってからだと、脳内の片隅に問題文を暗記させて……。
そして……最後の謎解きエリアを終わらせて、扉を開いた先に彼はいた。
『王笏』カルロス・グリード。その背にある魔導砲は既にトリテレイアに向けられており、いつでも発射が出来るようだ。が、先ずは謎を解いたことを褒めてくれるらしい。
「ほう、全ての謎を解いたか。褒めてやろうではないか」
「お褒めに預かり光栄です。……が、1つ私から文句を言わせていただきます」
「……ほう?」
その言葉はこの攻撃を躱してから言うのだなと言わんばかりに、背中の機関から魔導砲が発射される。いくつもの砲台から溢れる光弾に対してトリテレイアは重質量大型シールドで耐えしのぎつつ、カルロスに向けてある問題への苦言を呈した。
「『七大海嘯をテーブルマナーの良い順番に並べよ』なんて問題、内輪ネタすぎて謎解きとしては不適切ですよ!! あんなの、誰が答えられると言うんですか!!」
「ふっはははは! やはりそこで引っかかったか! 内輪ネタでも使えるものは使うべし、これが我の答え也!!」
「この……ド級の外道!!」
魔導砲の光弾が止むや、光量に反応したトラップが一斉に反応してトリテレイアに向けられる。弓矢や爆弾の罠といった、蒸気機関で発動するタイプは全て発動しているようだ。
素早く儀礼用長剣を振るって弓矢と爆弾を落とし、ユーベルコード『個人携帯用偏向反射力場発生装置』を発動。反射力場の作用によって接触せずにカルロスへと弾き返され、更には敵への最短進路を新たに作り出してカルロスに罠の味を知らしめる。
「宇宙で騎士を名乗るなら当然の芸当です。さあ、御身の迷宮の罠、少し味わっていただきますよ!」
連続して降り注ぐカウンタートラップは、それはもう、トリテレイアの怒りを具現化したものだったと後に誰かは語るのだった……。
大成功
🔵🔵🔵
ナイ・デス
せっかくの罠……です
全て、受けて……倒しましょうか
罠を踏めるだけ踏んで進みます
【覚悟、激痛耐性、継戦能力】どれ程の罠を受けても、本体が無事であるから、死なない
例えミンチにまでなっても【念動力】で仮初の肉体動かして
五感を失っても【第六感】で周囲を知覚し
カルロスさんと出会ったら
破壊力が増加しても
私は、死なない。私は、死ねない
『いつか壊れるその日まで』
再生して【目潰し、範囲攻撃】
【浄化、生命力吸収】する「聖なる光」を放ち、迷宮を明るく照らして
罠も、あなたも、私を倒せない
この戦争、私達が、完全勝利、してみせます……!
奪い尽くして、骸の海へ還そうとします
●すべて受けて、返す。
「罠……」
迷路を歩き、ちらりと露出した罠を見つめているのはナイ・デス(本体不明のヤドリガミ・f05727)。つんつんとつついては、発動条件を確認している。
それを起動させれば大惨事になることはわかっている。自分の身体に痛みが来ることもわかっている。わかっているからこそ、ナイは逆にその罠を起動させて突き進んでいこうと考えた。
「……せっかくの罠です。全て、受けて……倒しましょうか」
うん、と軽く首を縦に降ったナイは目の前の罠を思いっきり踏む。発動する罠は地雷罠だったようで、そのままナイの身体は爆発とともに吹き飛ばされる。激痛耐性を以って痛みに耐え、ごろりと転がった身体を無理矢理念動力で動かし始めた。
(どれほどの痛みがあっても、どれほどの強い罠を受けても。……本体が無事であるなら、死なない)
何処かにある本体が残っているのなら、何事もなく無事なままなら、今ここにあるナイの身体がどうなろうと問題はない。罠で手足を引き裂かれようと、身体を焼かれようと、粉微塵にされようとも、"それ"は生き続ける。
シビレ罠で全身の神経を麻痺されようとも、ワープピットで飛ばされた先が極度の高所であったとしても、水流で肉体を押し出されようとも、ナイの仮初の身体は念動力で動き続ける。
「……カルロスさんは……」
第六感を働かせ、周囲を探る。今や五感がほぼ失われている状態だが、残された第六感がナイにカルロスの位置を知らせる。丁度押し出された先にカルロスがいたようで、彼は罠の発動によって動き出した蒸気魔導装置で生まれた力を武器に伝え、大きく振り下ろしてナイに先手をとっていた。
ぐしゃり、と潰れる音。ひしゃげたその肉体は、カルロスのたった一度の攻撃で崩れ落ちてしまった。……はずだった。
「……む?」
チラリとカルロスが目線を肉の塊に動かせば、塊が光を放ち始める。ナイのユーベルコード『いつか壊れるその日まで』による聖なる光が、肉の塊―――もとい、ナイの身体を一瞬にして再生させる。
復帰し終えたナイは素早くカルロスの目に向けて対の短剣フラガラッハを突き立てようと手を伸ばす。防御力を破壊するフラガラッハはカルロスの手にあるメガリスを軽く砕き、衝撃波でカルロスの目を潰しつつ交代させる。
「なんという……力か! これでは……!」
「私は、死なない。私は、死ねない。……罠もあなたも、私を、倒せない」
ゆっくりと近づくナイに対し、カルロスは再び蒸気魔導装置を作動。罠を再発動させた上でナイへ攻撃を続けるが、傷ついた部分からナイの身体は光によって修復された。
彼にダメージというものは無いのかと狼狽えるカルロスに、ナイはフラガラッハの片割れを一突き。痛みに耐える声が聞こえた後、もう片割れをカルロスへと突き刺した。
「この戦争、私達が、完全勝利、してみせます……!!」
生命力を吸収する光を迷宮中に解き放ち、カルロスの生命力を吸収し始める。だが、それに合わせてカルロスは蒸気魔導装置の蒸気をナイに向け発射する!
「うぐっ……!」
ナイは、蒸気から逃れるため一瞬だけ目をそらした。その隙に、カルロスはフラガラッハを引き抜いてワープピットを利用してその場を離れる。
逃げられた、かと思ったが……先程までカルロスがいた場所には、血が滴り落ちていた。
「……それでも、絶対に……」
再びナイは走り出す。罠をものともせず、カルロスを必ず倒して完全勝利を得るために。
成功
🔵🔵🔴
荒珠・檬果
何をしてるんですかカルロス。ゲーマーですか。受けてたちましょう。
地縛鎖をさして、情報収集。これで罠の位置を確かめましょう。
七色竜珠の緑を、緑玉鳥に変換。これに乗って、設置式罠を回避。
飛んでくる罠は…結界術と見切りで弾いたりしましょうね。
先制へは、見切りと第六感で回避を。
無理そうなら、高速詠唱でオレンジライト・スピードキャバリア(略してO.L.S.C.)召喚して、式神使いで盾のように使いましょうか…!
反撃は…【兵貴神速】。地形も利用して、近づいてこれないようにしましょうか。
…何この騎馬部屋。赤兎馬が、私に構われなかったら突っ込んでいった…。
あとで機嫌とらねば。
あ、罠の解除忘れてた。
●カルロスはゲーマー?
「何をしてるんですかカルロス」
迷路の先にいるであろう姿の見えぬカルロス・グリードに向けてツッコミを入れる荒珠・檬果(アーケードに突っ伏す鳥・f02802)。
ゲーマーである彼女にとってはこの迷路はやったことのあるゲームにそっくりなため、もしかしてカルロスも同類? と思っているようだ。
「まあ、ゲーマーなら受けて立ちましょう。ということで……」
地縛鎖を大地に突き刺し、大地からの魔力と地域にまつわる情報を吸い上げて迷宮内のトラップの位置や迷路の形状を把握。七色竜珠を緑色に変換させて空を飛び、設置されている全ての罠を回避しつつ先へ進んだ。
しかし空飛ぶ相手にも反応する罠があるのか、突如銃弾や弓矢が檬果に向けられて発射される。どうにか結界術で弾いたり、見切り行動を以って回避したりするが、数が多くて対処が追いつかないのが現実だ。
「見つけたぞ、猟兵!!」
そこへカルロスが檬果を見つけ、真っ先に背中に設置した魔導砲を向けて発射。一本道の通路に迸る光線は檬果に回避行動を譲ろうとはしなかった。
「んなら、これでどうですか!」
高速詠唱で外に待機させておいたキャバリア『オレンジライト・スピードキャバリア』を呼び寄せ、盾として前に立たせる。魔導砲の直撃はオレンジライト・スピードキャバリアが受けてくれたものの、砲撃の勢いが強く一度の盾でオレンジライト・スピードキャバリアは機能不全に陥ってしまった。
2発目の魔導砲を使われる前にと、檬果は前に出る。ユーベルコード『兵貴神速』を発動させ、白い光を纏った騎馬兵を呼び寄せ突撃させる。
突撃した騎馬兵達はフロア内へと入ってカルロスに向けて突進し、大きく後退させるも……カルロスが吹き飛ばされたのはフロアの壁際。次々にやってくる騎馬兵はカルロスに向けてどんどん突進するため、みっちみちに詰め込まれた騎馬兵の部屋が誕生した。
「……何、この騎馬部屋……騎馬兵ハウス……?」
檬果がドン引きするほどに部屋の中に埋め尽くされた騎馬兵隊。およそ450体もの騎馬兵隊がフロア内と通路で身動きも取れずにぎゅうぎゅうになっており、カルロスもまたこの大変なフロアに取り残されている状態となってしまった。
しかも騎馬兵はカルロスに突撃しようとしているものだから、余計にぎゅうぎゅう詰めとなっている。これは大問題だ。
だが、問題はもう1点あった。それは……。
「あっ、罠の解除忘れてた!」
ハッと思い出した檬果だったが、時既に遅し。ある騎馬兵が身動きしたその瞬間に地雷の罠が発動してしまい、周囲にいた者達を一気に巻き込んだ!
「うおぉ!? 我が何をした!?」
罠の発動は何もしてないカルロスにまで被害が及んでいるようで、思いっきり吹き飛ばされているようだ。しかしそれで騎馬兵達が退場したらカルロスに逃げ場が出来るかと言えばそうでもなく、外で待機していた騎馬兵達が再びカルロスに向けて突進してくるため、結局逃げ場なんてない。
「……まあ、これはこれで……?」
よかったんじゃないんだろうか。檬果は騎馬兵達の行動を眺めつつ、周囲の罠に引っかからないように遠目で騎馬兵とカルロスの殴り合いを眺めていた。
●迷宮、陥落!!
罠が大量に発生していた迷路は陥落した。
というよりも、猟兵達が破壊したり踏み抜いたりするものだから、追加の罠がもう無いというのが本音らしい。
カルロス・グリードは歯ぎしりをした後、二の王笏島を一旦脱出。
ダンジョンメーカーの点検を行うと言って、それっきり戻ってくることはなかった。
ともあれ、二の王笏島に発生した不思議な迷路はこれにておしまい。
おそらく二度と現れることはないだろう……。
成功
🔵🔵🔴