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虚弱とオネェの燃える航砂船ツアー!?

#アルダワ魔法学園 #猟書家の侵攻 #猟書家 #偽りの炎精マナール #精霊術士 #災魔の卵 #筋肉ネタ #彼女に栄養のある物を食べさせてあげてください

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●燃える悪意の炎
 大魔王が討伐され、魔法学園以外の場所にも足を運べるようになったアルダワ世界。当然のことながら学園の外には、今までにない多種多様な国や場所が広がっていた。
 中原地方も、その一つ。土地の大半は砂漠に覆われ、乾燥した風が吹き荒ぶ灼熱の荒野。
 だが、そんな場所でも人々が暮らして行けるのは、砂上を進む『航砂船』があるからこそ。黄金の砂海を滑る巨大な船が、各国との流通を活発にさせ、人々の足として機能しているからだ。
 だが、そんな彼らの命綱でもある航砂船は、今や荒れ狂う炎の怪物と化していた。
「ふふふ……これでいいわ。もう、この船は誰にも止められない。オアシスに到着して船が大爆発すれば、魔導蒸気文明も炎の精霊も、誰からも信用されなくなるはず」
 紫の炎に焼かれ、逃げ惑う乗客を乗せた航砂船の上で、ただ一人だけ笑みを浮かべている少女。彼女こそ、偽りの炎精マナール。この船を暴走させ、災魔化させてしまった猟書家の一人。
「ん~、でも、このままじゃ面白くないわね。折角だし、残ってる人は私の下僕にして、人間爆弾にしちゃおうっと♪」
 なんとも恐ろしい台詞をサラッと吐きながら、マナールは人々の前に舞い降りた。そして、自らは炎の精霊であり、この暴走を止めるためにやって来たのだと言葉巧みに人々を誘導し……暴走した魔導蒸気機関のある動力炉へと招き入れてしまったのであった。

●勝利の鍵は凸凹コンビ!?
「グリードオーシャンの戦争も大詰めになってるけど、猟書家の動きも警戒しないといけないよね」
 そういうわけで、アルダワ世界にて新たに猟書家の活動が確認された。誰か、手の空いている者は力を貸して欲しいと、日紫樹・蒼(呪われた受難体質・f22709)は猟兵達に今回の事件について説明を始めた。
「猟書家が現れるのは、アルダワ世界の中原地方……砂漠が広がっている場所みたいだね」
 普通であれば人の住めぬ辺境の地だが、人々は砂の上を移動する航砂船を使って交流している。そのため、オアシスには立派な街が作られ、文化レベルもなかなか高い。
 そんな航砂船に、猟書家が災魔の卵を植え付けた。それによって航砂船は災魔と化し、船体を炎上させながら、オアシスの街へと向かっている。
「このまま街に船が激突して大爆発したら、炎が凄い勢いで広がっちゃうよ! そうなったら、もう誰にも止められないかもしれないよ!」
 それこそが、猟書家である偽りの炎精マナールの狙い。彼女は暴走した航砂船でオアシスの街に壊滅的な被害を与え、魔導蒸気機関と炎の精霊へ対する信頼を、同時に失墜させようと目論んでいる。
 また、マナールは扇情的な格好で人々を惑わすことを得意とし、それにより船の中に残っていた船員や乗客たちは、全て彼女の誘惑に屈してしまった。そうして洗脳した人々の身体を自身の操る炎で燃やし、人間爆弾として利用するつもりなのである。
 殆ど快楽犯罪者に近い動機で活動している猟書家だが、やろうとしていることは極めて凶悪。だが、なにしろ敵は燃える船の上。まともな方法では近づくことさえ難しく、なんとかして炎を鎮め、その隙に船へ飛び移るしかない。
「実は、狙われているオアシスの街には、炎の精霊と仲良しな精霊術士さんがいるんだよね。その人に協力してもらえれば、航砂船を包んだ炎を鎮めて、突入し易くしてもらえるかもしれないんだけど……」
 問題なのは、その精霊術士である。別に、気難しいとか人付き合いが悪いとか、そんなことはないのだが……とにかく、身体が弱いのだ。それこそ、なんで砂漠の街なんかに住んでいるのか分からないくらい、色白で体力がなく身体つきも華奢なのだとか。
「その精霊術士さん……ヒルダさんっていうんだけど……仲良しな炎の精霊の方は、物凄くムキムキなんだよね……。それに、何故か知らないけど、身体はマッチョでも心は乙女なんだって……」
 要するに、オネェということだ。虚弱術士と筋肉オネェな精霊の組み合わせとか、どんなコンビだよ!
 まあ、その精霊もノリは良い性格らしいので、協力を取り付けるのは容易だろう。小型の航砂船も準備されているので、後はそれに乗って燃える船に飛び移るなりなんなりすればいい。
 問題なのは、やはりヒルダの体力だろうか。彼女はとにかく虚弱なので、そのままでは何かする度に貧血でパタリ、またパタリ……。
「協力してもらうことは簡単そうだし……どうやったらヒルダさんが倒れないで済むか、考えてあげた方がいいかもね……」
 なお、航砂船に乗り込んだ後はマナールとの直接対決になるが、彼女は外道な手段を平気で使うので、その点にも注意して欲しい。
 そう言って、蒼は猟兵達を、アルダワ世界の中原地域にある街へと転送した。


雷紋寺音弥
 こんにちは、マスターの雷紋寺音弥です。

 このシナリオは猟書家の幹部シナリオのため、2章で完結する仕様です。
 現地の精霊術士と協力して、偽りの炎精マナールの目論見を阻止して下さい。

●第一章
 小型の航砂船を借りて街から出発し、燃え盛る大型航砂船に飛び移ります。
 そのままでは飛び移る前に炎で身体を焼かれて大ダメージなので、上手く工夫をしてください。

●第二章
 猟書家幹部『偽りの炎精マナール』との戦いになります。
 戦闘中、彼女は外道な手段を平気で使いますので、その点には気をつけましょう。

●精霊術士ヒルダ
 オアシスの街に住んでいる、本物の炎の精霊と交信できる精霊術士です。
 ただし、彼女自身は凄まじく貧弱で、何故か精霊の方がムキムキな上にオネェ口調……。
 全章を通して、彼女達の協力が得られれば、プレイングボーナスが得られます。
 あまり酷使すると貧血で卒倒してしまうので、そこをケアできれば強力な味方になってくれるはずです。
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第1章 冒険 『燃え盛る航砂船』

POW   :    何らかの手段で炎に耐えて突入する/精霊術士を強い意志で励まし、力を高めさせる

SPD   :    炎の手の弱い場所から素早く突入する/精霊術士の現場への移動を助ける

WIZ   :    航砂船の速度を落とす手段を講じる/精霊術士に何をすべきか指示する

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

アウレリア・ウィスタリア
炎の精霊の悪評を作らせないために
人々の生活の安寧のために力を貸してください

ヒルダに協力頂けるなら、ボクは歌を奏でましょう
きっと炎の精霊も気に入ってくれると思います

【空想音盤:愛】
ボクにはアナタを健康にすることは出来ない
多少の知識はありますけど、それでどうにか出来るものでもないでしょう

だからせめてヒルダの体力が持つように
ボクの歌で癒しを捧げましょう

精霊と交信するアナタのために
この世界とこの世界に住まう精霊と
そして人々に捧げる愛の歌

船に乗ってヒルダを励まし
炎が弱まれば大型船へ上空から侵入しましょう

痛みには慣れてるけど
熱いのはあまり得意じゃないです

侵入するときも空から慎重に炎の薄い場所を探しましょう



●燃えるファイヤーソング
 中原地域にて信仰の対象となっている炎の精霊。その評判を落とさせないためにも、航砂船を街に激突などさせてはならない。
「炎の精霊の悪評を作らせないために……人々の生活の安寧のために、力を貸してください」
 小型の船で砂の海を行く中、アウレリア・ウィスタリア(憂愛ラピス・ラズリ・f00068)はヒルダに頭を下げた。
「えぇと……わ、わたしなんかで、よろしいのでしょうか……」
 もっとも、対するヒルダはどこか自信がない様子。まあ、万年虚弱体質で、ともすれば1日に数回は貧血で倒れる彼女では、頼りないのは確かだが。
「んふふふ……アナタ、わかってるじゃなぁい♪ 数ある術士の中で、アタシのヒルダちゃんを選ぶなんて、目が高いわぁん❤」
 ヒルダの背後でマッスルポーズを決めながら、炎の精霊がウィンクした。
 うん……なんか、色々な意味で濃過ぎる精霊だ。術士はヘロヘロのモヤシなのに、なんで精霊の方だけムキムキで、おまけにオネェなのだろうか。
「ご協力頂けるなら、ボクは歌を奏でましょう。きっと気に入ってくれると思いますよ」
 細かい突っ込みは横に置いておき、アウレリアはヒルダに向けて歌を奏でた。
 それは、全ての生きとし生けるものへ捧ぐ清らかなる歌。当然、ヒルダだけでなく、炎の精霊の心をも揺さぶるもの。
「あ……なんだか、少しは元気が出たような気がします」
「うんうん、いいんじゃなぁい♪ 素敵なリズムで、アタシもノッて来たわぁん」
 精霊が上腕二等筋を大きく膨らませてポーズを取れば、その背後で燃える炎も勢いを増して行く。彼らを乗せた航砂船はどんどん加速し、ついに燃え盛る大型の航砂船へと追い付いた。
「あれですね……行きます!」
 炎の勢いが強過ぎて船と船の接触は不可能だと判断し、アウレリアは飛んだ。その間にも、歌唱を紡ぐ声を途切れさせることはない。
(「ボクにはアナタを健康にすることは出来ない。だからせめて……アナタの体力が持つように、ボクの歌で癒しを捧げましょう」)
 精霊と交信するヒルダのために、この世界とこの世界に住まう精霊と、そして今を生きる全ての人々のために。
(「くっ……さすがに、ここまで近づくと熱いですね……」)
 上空から船へ降下しようとするアウレリアだったが、炎の勢いが強過ぎて、このままでは無理だ。しかし、そんな時のために、ヒルダと精霊がついている。ほんの一瞬だけでも構わない。船を覆う炎の勢いを、少しだけ弱めることができれば。
「よ~し、後はアタシにまっかせなさぁい♪ いっくわよぉぉぉ……ふんぬぅぅぅっ!!」
 顔面に血管を浮き上がらせ、精霊が今までになく盛大にポージング!
 鼻から凄まじい勢いで蒸気が噴き出し、背中の炎がバーニングアップ!
 その勢いに押されたのか、大型の航砂船を覆う炎の勢いが、徐々にだが弱くなって行く。
「よし……今です!」
 一瞬、炎が弱くなった個所を見切って、アウレリアは一気に降下した。船の甲板に着地すれば、先程通って来た個所は、既に新たな炎で包まれていた。
「なんとか成功したようですね」
 まずは、第一関門突破といったところだろうか。燃える船は刻一刻と街へ近づいている。事件の元凶たる偽りの炎精マナールを倒すべく、アウレリアは気合いを入れ直すのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ティエル・ティエリエル
WIZで判定

ようし、ヒッチハイクしてヒルダの小型航砂船に乗せてもらうよ!
ボクも暴走した航砂船を止めにきたんだよ♪旅は道ずれだ!

ヒルダが倒れたりしないように、とっておきのはちみつにレモンを加えたはちみつレモンを用意しておいたからね♪
あますっぱくて元気が出るよ♪

それで限界まで暴走する航砂船に近づいたら炎の精霊さんに頼んで小さくていいから火の通り道を作ってもらうね!
あとは一気に突撃だ!【お姫様ペネトレイト】で炎の精霊さんが通してくれた一本の道を一気に突き抜けて船に飛び乗るよ!

※アドリブや他の方との連携も大歓迎です



●ラブラブ・ファイヤー?
 炎の精霊の力を借りて、ヒルダは巨大な航砂船を覆う闇の焔を、ほんの少しだけだが弱めることに成功した。
 だが、やはり虚弱な彼女にとって、その代償は大きかったのだろうか。早くも息が切れ、力及ばずその場に倒れ込んでしまった。
「はぅぅ……も、もうダメですぅ……」
「ちょっとぉ! ヒルダちゃぁぁぁん! しっかりしなさいよぉぉぉっ!!」
 マッチョ精霊がヒルダを抱き起こしてガンガン揺さぶっているが、ヒルダは全く目を覚まさない。というか、そんなに乱暴に揺すったら、本当に死んでしまうのでは!?
「ストーップ! そんなことしたら、死んじゃうよ!!」
 見兼ねたティエル・ティエリエル(おてんば妖精姫・f01244)が、物陰から慌てて飛び出した。
「あら、随分と小さいお客さんねぇ」
「ボクも暴走した航砂船を止めにきたんだよ♪ 旅は道づれだ!」
 ティエルの姿を見た炎の精霊が、ヒルダを放り投げて微笑んでいる。なんか、随分と術者の扱いが雑なような気もするが、それはそれ。
「はい、とっておきのはちみつレモンだよ。あますっぱくて元気が出るよ♪」
 とりあえず、ヒルダに目を覚ましてもらわなければ話にならないので、ティエルはヒルダの口にレモンのはちみつ漬けを放り込んだ。すると、甘い味と爽やかな香りに癒されたのか、なんとかヒルダが目を覚ました。
「うぅ……た、助かりました……」
 杖に寄り掛かる形で、ヒルダは力無く立ち上がる。こんな状態で、本当に大丈夫なのかと思うが、彼女の力を借りなければ船に乗り移れないので仕方がない。
「えっと……それじゃ、火の中に通り道を作ってもらえないかな? 小さくていいから」
 多少、遠慮気味に、ティエルは頼んだ。ヒルダのことを考えると、ここでパワーを使わせ過ぎて、再び倒れられでもしたら大変だ。
「オーケー、だったらアタシに任せなさぁい♪ レモンのお礼も、しなくちゃいけないしねぇん❤」
 もっとも、何故か精霊の方はやる気満々で、早くもマッスルポーズを決めながら胸元に炎のオーラを収束させて行き。
「いっくわよぉぉぉぉ……燃え、燃え、きゅぅぅぅぅん❤」
 胸の前でハートマークを作れば、そこから現れた謎のビームが航砂船の炎を直撃!
 いや、それは漢字が違うだろう……と、思った矢先、闇の炎にぽっかり空いたハート型の穴! なんとも胸焼けしそうな展開だが、突っ込んでいる暇はない!
 後は、一気に突撃あるのみ。全身にオーラを纏い、それを推進力へと変えて、ティエルは一直線に航砂船へと飛んで行った。

大成功 🔵​🔵​🔵​

高千穂・ましろ
「暴走した航砂船……どうすれば……」
『ボクにいい考えがあるにゃ。
ヒルダの炎の精霊との契約と、ましろとボクの契約を一時的に交換するのにゃ!
ヒルダを魔法少女に仮変身させて体力面を克服するのにゃ!』
「えー、ほんとにそんな方法で上手くいくのー?」(ジト目

まあ、他に方法がない以上、仕方ありません。
ヒルダさんには魔法少女の仮契約で変身してもらって、私は炎の精霊さんと一緒に船に乗り込みましょう。

「炎の精霊さん、よろしくお願いしますね。
……って、え、私達も変身!?」

よーし、炎の精霊さんの力で炎の魔法少女に変身ですっ!
これなら燃え盛る航砂船にも乗り込めますねっ!

「って、炎でできた服っ!?
やだっ、見えちゃうっ!」



●たまにはフォームチェンジ!?
 猟兵達が次々と燃え盛る航砂船に飛び移って行く中、高千穂・ましろ(黒猫ノワールと契約した魔法少女・f29622)は良案が浮かばず立ち尽くしていた。
「暴走した航砂船……どうすれば……」
 魔法少女である彼女の力を使えば、なんてことないように思えるが……しかし、ましろが使えるのは主に攻撃魔法。下手すれば航砂船ごとフッ飛ばし兼ねず、それでは猟書家は倒せても、中にいる一般乗客まで全滅だ。
『ボクにいい考えがあるにゃ。ヒルダの炎の精霊との契約と、ましろとボクの契約を一時的に交換するのにゃ! ヒルダを魔法少女に仮変身させて体力面を克服するのにゃ!』
 そんな中、助け船を出したのは、ましろの相棒である黒猫のノワール。もっとも、ましろ本人は半信半疑で、あまり信用していなかったが。
「えー、ほんとにそんな方法で上手くいくのー?」
 だいたい、この黒猫の言うことを聞いて、碌な目に遭った例がないのだ。今回も、どうせ失敗して酷い目に遭うのだろうと、ましろは端から疑ってかかっていたが。
「あ~ら、それってナイスなアイデアねぇん♪ いいわぁん、アタシにま、か、せ、て❤」
 炎の精霊の方は、なんだか知らないがやる気満々である。ヒルダもヒルダで、今まで連続で精霊の力を行使したことが災いしているのか、かなり体力的にも辛そうだ。
「わ……私……からも……お願い……します……。さ、さすがに……ちょっと……お休みをいただかないと……」
 外は焼けつくような暑さだというのに、ヒルダの顔は真冬の寒空の下で何時間も突っ立っていたかの如く真っ白だ。いかん、これは本気で早く行動を決めなければ、その前にヒルダが倒れてしまう。
 もう、手段を選んでいる場合ではない。仕方なく、ましろはヒルダと契約を交換し、炎の精霊と仮の契約を結び。
「……ど、どうやら……成功したみたい……ですね……」
 気が付くと、ましろの魔法少女服を着たヒルダがそこに立っていた。服のサイズが合っていないのか、袖丈が短くピチピチだ。しかし、悲しいかな……極端に痩せた体系のヒルダは、胸元だけはましろのサイズがぴったりだった。
 まあ、これ以上は、悲しくなるので何も言わないようにしておこう。と、いうわけで、改めて船に向かおうとするましろだったが、そんな彼女の炎の精霊が太い腕で制した。
「炎の精霊さん、よろしくお願いしますね。……って、え、私達も変身!?」
「あったり前じゃな~い! 変身っていったら、乙女の憧れなんだからぁん♪」
 いや、別にお前が変身するわけじゃないだろう。身体を無駄にクネクネさせながら微笑んでいる精霊に突っ込んでやりたかったが、もはや一刻の時間も惜しい。
「それじゃ、いっくわよぉぉぉぉん♪ マジカル☆プリンセス☆パワー! バーニング・アァァァァップ!!」
 炎の精霊が両手から焔を繰り出せば、それらはましろの着ていた衣服を瞬く間に焼き尽くして行く。だが、不思議と熱さは感じることなく、ましろは火傷一つ負わずに、炎のドレスを纏った魔法少女に変身していた。
「……って、炎でできた服っ!? やだっ、見えちゃうっ!」
 咄嗟に胸元を隠そうとするましろだったが、そこは精霊が太鼓判を押してくれた。なんでも、炎の密度を高めているので、中が透けて見えることはない。下手に覗こうとする不届き者は、両目を地獄の業火で焼かれ、二度と光を拝むことはないだろうと。
「そ、そういうことなら、大丈夫そうですね……」
 気を取り直し、ましろは燃え盛る航砂船へ向かって飛び立った。炎の精霊が作っただけあって、闇の焔に巻かれても、ましろの身体は何のダメージも受けていない。
「す、凄いです! これなら、無事に船へ渡れそうです!」
 かくして、無事に航砂船へ辿り着いたましろだったが、彼女はすっかり忘れていた。
 変身前の衣服が、精霊の炎ですっかり灰になってしまったこと。つまり、変身を解除したら最後、真っ裸になってしまうということを……。

成功 🔵​🔵​🔴​

彩波・いちご
【恋華荘】
人間爆弾…やることがえげつないですね
絶対に阻止しなくてはっ!

しばらくはヒルダさんの介護に徹しましょう
栄養が撮れて食べやすいお弁当とか用意して、移動中の船の中で…まゆさんのエナジードリンクと合わせて食べていただき、体力をつけてもらって
ついでにそんな彼女に害が及ばないよう【異界の守り】の結界を張って、攻撃も暑さや不快な環境もシャットダウンです
ヒルダさんの力と、ついでにこの結界で炎も防ぎながら、乗り込みましょう
もちろん乗り込む際にも彼女の手を取って

って、まゆさん、ナニイッテルンデスカっ
私は別に胸ばかりが好みという訳ではなくてですねっ(汗
っていうか、首輪とかいりませんからー!?


白雪・まゆ
【恋華荘】

お船をミサイルにしようなんて、とんでもないのです。

とはいえ、さすがに炎を消しきることは難しそうですから、
ヒルダさんたちに力を貸していただきまして、、
突入場所を確保してもらいたいと思うのです。

炎の精霊さんのオネェっぷりは、
嫌いではないですので楽しんでしまいます。
「さすがは乙女なのです!」

ヒルダさんの虚弱には、
某エナジー的なドリンクをいっぱい持っていって、
何かある度に飲んでもらいたいですね。

お船に乗り込めたら……マナールさん、でしたっけ?

扇情的ではありますがまだまだですね、

おねーちゃんの好みは、その程度ではないのです。
「おねーちゃんを誘惑するなら、首輪と尻尾くらいいれないとなのですよ!」



●翼を授け、フライ・ハイ!?
 燃える船に迫る猟兵達。猟書家の野望を阻止すべく、次々と航砂船に飛び移る者達が続く中、彩波・いちご(ないしょの土地神様・f00301)は白雪・まゆ(おねーちゃんの地下室ペット・f25357)と一緒に小型船の中で弁当を広げていた。
「人間爆弾……やることがえげつないですね! 絶対に阻止しなくてはっ!」
「そうですね。お船をミサイルにしようなんて、とんでもないのです」
 もっとも、二人はあまり食事に手をつけず、もっぱらヒルダに勧めている。なにしろ、体力のない彼女のこと。このまま連続で精霊魔法を使ったら、下手すると本気で命が危ない。
「な、なんだか、すみません……。あ、でも、これ凄く美味しいです……」
 虚弱体質の割に、ヒルダは随分と良く食べる。痩せの大食いというやつだろうか。本人曰く、どんなに食べても魔力に変換されてしまうので、太りたくても太れないばかりか、増えて欲しい場所にまで肉が全くつかないのだとか。
「う~ん、羨ましいわねぇん。ヒルダちゃんのスレンダーで華奢なボディ、やっぱり素敵だわぁん❤」
 そんな三人の後ろで、マッスルポーズを決めている炎の精霊。
 うん、なんというか、ヒルダの虚弱体質は、この精霊のせいな気がして来た。なんか、召喚するだけで凄く燃費悪そうだし、魔法を発動させる度に、無駄にヒルダの魔力を消耗させていそうだし。
 閑話休題。
 しっかり栄養をつけたところで、ヒルダは改めて精霊に魔力を送る。船の炎を弱め、いちごとまゆの二人を乗り移らせるためだ。
「さすがに炎を消しきることは難しそうですから、突入場所を確保してもらいたいと思うのです。それと、何かあったら、これを飲んでくださいね」
 食事を終えたヒルダに、まゆが大量の缶を取り出して渡した。どうやら、エナジードリンクのようであり、缶には猛牛のようなイラストが描かれていた。
「は、はい……。では、お言葉に甘えて……」
 早速、魔力の補充とばかりに、ヒルダはエナジードリンクを口にする。瞬間、何故かヒルダではなく炎の精霊の方から凄まじい焔が立ちのぼり、彼女の背中から炎が勢いよく噴出した。
「んっほぉぉぉぉっ! すっごいパワーよ、このドリンク! こういうの、嫌いじゃないわぁん❤」
 見れば、いつしか背中から噴き出した炎は、不死鳥の如き焔の翼となっている。それを見たまゆは、思わず感嘆の言葉を叫びながら手を叩いた。
「ほ、本当に翼が生えました! さすがは乙女なのです!」
 いや、それって乙女関係あるか? まあ、精霊がパワーアップしてくれたのであれば、結果オーライなのだろうが。
「では、行きましょう。いあ……いあ……、無限無窮の最奥にて見る夢の力を我らが守りに」
 準備は万端。最後は、いちごが自らを異形の姿にすることを代償に、強力な結界を張って仲間達を守る。この力を以て突入すれば、闇の炎も怖くない!
 まゆとヒルダの手を取って、いちごは燃え盛る航砂線を見定めた。そんな三人を、後ろから抱き締めて飛び立つ炎の精霊。背中の翼のおかげで、なんだか知らないが本当に飛行能力を得たようだ。
「それじゃ、いっくわよぉん! 燃える船まで、フラァァァァイ・ハァァァァァイ!」
 背中から勢いよく炎を噴射して、三人を抱えた精霊は、闇の焔を強引に突破した。灼熱の壁を抜ければ、その先に待っていたのは、他でもない偽霊マナールであった。
「あらら……こんなに簡単に乗り込んでこられちゃ、さすがにちょっとヤバいわね」
 口ではそんなことを言いながら、しかしマナールは余裕の表情。ともすれば、己の肉体を武器に誘惑せんと、不敵な笑みを浮かべながら、いちごへ迫る!
「えぇと……マナールさん、でしたっけ? 扇情的ではありますがまだまだですね」
 だが、そんなマナールに対し、まゆはきっぱりと言い放った。それに続き、何故か炎の精霊も、己の筋肉を誇示するかの如く胸を突き出し。
「ええ、そうね! あの女、何も分かっていないわ! このアタシの美しい筋肉と張り合おうなんて、100万年早いのよぉん!!」
 いや、あなたが出て来ると色々とメチャクチャになるので、とりあえず引っこんでいてください。
 気を取り直し、まゆは咳払いを一つして、改めてマナールへと告げる。曰く、単に胸が大きく露出度が高いだけでは、いちごのハートは掴めない。いちごを誘惑したければ、首輪と尻尾くらい入れないと、萌え要素が不足し過ぎていると。
「……って、まゆさん、ナニイッテルンデスカっ!  私は別に胸ばかりが好みという訳ではなくてですね……っていうか、首輪とかいりませんからー!?」
 慌てて全力否定するいちごだったが、周囲からは何故か冷たい視線が。周りは炎に包まれているというのに、なんとも言えぬ微妙な空気のまま、マナールとの決戦が始まった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『偽りの炎精マナール』

POW   :    偽精の裁き
【偽りの『炎の精霊による裁きの言葉』】が命中した対象を燃やす。放たれた【紫の】炎は、延焼分も含め自身が任意に消去可能。
SPD   :    炎精の偽典
詠唱時間に応じて無限に威力が上昇する【炎属性に見せかけつつ、実際は闇】属性の【紫の炎でできた大波】を、レベル×5mの直線上に放つ。
WIZ   :    死出の導き
戦場全体に、【出口部分にのみ殺傷能力のある紫炎】で出来た迷路を作り出す。迷路はかなりの硬度を持ち、出口はひとつしかない。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠メル・メドレイサです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●乙女の戦い
 ヒルダと筋肉精霊の力を借り、なんとか航砂船へと辿り着いた猟兵達。
 だが、そこで待ち受けていたマナールは、追い詰められているというのに余裕の表情。なぜなら、彼女にはとっておきの切り札が用意されていたのだから。
「ここまで来るなんて、私も予想外だったわ。でも、残念ね。あなた達が助けたい人達は、私が人間爆弾にしちゃったから♪」
 そう言ってマナールが指を鳴らせば、船室の中から現れたのは、全身を紫炎に包まれた乗客達。
「あぁ……た、助けて……」
「身体が燃える……燃えるぅ……」
 彼らに意識はあれど、その手足は既に言うことを効かない。あの紫炎を消さない限り、彼らの身体は自分の意思では動けない。
「あなた達が何かしたら、私はこの人達を肉の壁にも使えるってわけ。どう? なかなか素敵な作戦でしょ?」
 人質を兼ねた爆弾。そんなものを並べられては、猟兵達も迂闊に手が出せない。果たして、どうすれば良いかと攻めあぐねていたが……そこに割り込んだのはヒルダと炎の精霊だった。
「人間爆弾なんて……そ、そんなことは……わ、私達が許しま……あぁ、目眩が……」
 案の定、台詞を言い終わらない内に、ヒルダはパタリと倒れてしまった。が、炎の精霊は怒り心頭なご様子で、更に自らの纏った焔の勢いを増して行き。
「きゃぁぁぁっ! アナタ、よくもアタシの可愛いヒルダちゃんを!!」
 何故か、ヒルダが倒れたのをマナールのせいにしつつ、改めて猟兵達へと問い掛ける。
「もう、許さないわよ! アナタ達、分かってるわね? 乙女の意地に懸けてでも、あの小娘に地獄を見せてやりましょう!!」
 そう、実は先程から船に飛び移っていたのは、一部を除いて大半が女性ばかり。つまり、これはまさしく女達の戦場! 精霊の性別が気になるところだが、彼は元よりオネェなので、ハートは乙女だから問題あるまい。
「あ……あの人達は……私達に……任せて下さい……。その間に……皆さんは……あの偽物精霊を……」
 朦朧とした状態のまま、ヒルダが力無くマナールを指差した。なんとも不安な開幕だが……とりあえず、ここは彼女達と協力して、偽物精霊を退治する方が先決だ。

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●人間爆弾
 この章では、マナールは紫炎で操った人々を肉壁や人間爆弾にして来ます。
 普通に戦っても問題ありませんが、一般人が死亡する可能性が爆上がりします。
 ヒルダと彼女の精霊に人々の対処を任せることができれば、紫炎で操られた人々を気にせず戦えます。
 ただし、ヒルダは虚弱体質なので、その点だけはフォローしてあげてください。
アウレリア・ウィスタリア
ヒルダたちを背後にボクはまた歌いましょう

今度の歌は癒しの歌ではありません
けど、これは命を尊ぶ歌
【彼方に響く清廉なる歌】
魔を打ち砕く浄化の歌
魔性の炎に取り憑かれた人たちに危害は加えず魔性だけを払う歌

例え迷宮に捕らわれようとも
敵の位置さえわかれば歌を奏で続ければ良い
出口を通る必要もない

詠唱、ボクにとっては歌うこと

浄化の歌で魔性の炎を払いきれなくても
ヒルダたちの助けにはなるでしょう
偽りの精霊、お前の思い通りにはいきません

炎の精霊のいう地獄とは違ってしまいますけど
ボクの歌で浄化してみせましょう

あとは歌を奏で続けながらも
炎から解放された人たちがいれば
血糸で絡め取り戦闘から遠ざけましょう

アドリブOK



●炎熱の迷宮
 船の乗客を紫炎で操り、自らの手駒と変えたマナール。だが、彼女はそれだけでは飽き足らず、更なる罠を用意していた。
「さすがに、この数相手にするのは面倒そうね。……だから、しばらくは、この迷宮の中で遊んでいてもらおうかしら?」
 マナールが軽く指を鳴らせば、一瞬にして足元から紫炎が沸き上がり、猟兵達の周囲を包み込んだ。それらは強固な炎の壁となり、複雑に入り組んだ紫炎の迷宮を生み出した。
「なるほど……自分では戦わず、あくまで乗客達に戦わせようというのですね」
 マレーネの用いた下劣な策に、アウレリア・ウィスタリア(憂愛ラピス・ラズリ・f00068)は一瞬だけ怒りを露にした。が、直ぐに気を取り直すと、彼女は船に飛び移った時と同様に、再び歌を奏で始めた。
「うぅ……あ、あんた……早く、逃げろ……」
「このままじゃ……俺達があんたを……」
 紫炎によって肉体を操られた人々が、手に手に武器を取りアウレリアへと迫る。だが、それらが彼女を傷つけるよりも先に、人々を覆っていた紫の炎が消し飛んだ。
「……響け、響け、響け。ボクが歌い、私が奏でる、魔を砕く無垢なる歌!」
 それこそが、アウレリアの歌の持つ浄化の力。邪悪な炎を鎮火させ、傀儡とされた人々を解き放つ奇跡の旋律。
「大丈夫ですか? さあ、一緒に行きましょう」
 紫炎から解放された人々を励ましつつ、アウレリアは迷宮の出口を探して歩きだした。さすがに、この歌で迷宮を構築する全ての紫炎を吹き飛ばすことは不可能か。それでも、特に罠など仕掛けられていないのであれば、出口さえ見つかれば脱出は容易だ。
「あっ! 出口があったぞ!!」
 開けた場所に通じる隙間を見つけ、乗客達の何人かが走り出した。しかし、そんな彼らを片手で制し、アウレリアはしばし出口付近の様子を伺った。
(「これは……どうやら、出口付近を覆う炎だけが、殺傷能力を持っているようですね」)
 散々に迷宮を歩かされ、最後に気の緩んだところで獲物を罠にかける。なんとも底意地が悪く、悪意に満ちた罠である。
 猟兵であるアウレリアだけならば、負傷を顧みず強引に脱出できるかもしれない。しかし、一般の乗客達に、それは無理だ。彼らが出口に殺到したが最後、待っているのは阿鼻叫喚の地獄絵図。
「ここから先には行かないでください。罠が仕掛けられています」
 乗客達に注意を促しつつ、アウレリアは再び歌を紡いだ。こんな場所で、歌を歌うことに何の意味があるのだろう。乗客達は首を傾げ、それは、マナールもまた同じだった。
「はぁ? こんな時に、なに歌なんて歌ってんの? 私の炎の熱さで、頭おかしくなっちゃった?」
 そんな歌程度で何ができる。小馬鹿にした様子で笑うマナールだったが、それでもアウレリアは歌うことを止めず。
「今度の歌は癒しの歌ではありません。けれど、これは命を尊ぶ歌! 魔を打ち砕く浄化の歌! 魔性の炎を払いきれなくても、ヒルダたちの助けにはなるでしょう」
 そう、それこそがアウレリアの狙い。紫炎の壁に阻まれた迷宮内からでは、ヒルダへ歌を届かせることもできない。だが、出口付近で歌い続ければ、声を届かせることぐらいはできるわけで。
「ふんぬぅぅぅぅっ!!」
 突然、気合を入れた叫びと共に、迷宮の壁に大穴が開いた。いったい、何が起きたのか。唖然とした様子で穴の開いた方へ人々が目を向ければ、そこにいたのはヒルダと契約した炎の精霊だった。
「ちょっ……私の迷宮を力技で破壊するとか、信じられないんだけど!?」
 これには、さすがのマナールもびっくりだ。もっとも、精霊にとっては当然のことだったようで、腕を組んだままドヤ顔をしていたが。
「んふふ~、甘いわね~。アタシはアンタと違って、正真正銘本物の炎の精霊なのよぉん。だから、こ~んな迷宮なんて、指先一つで穴を開けるのも簡単ってわけ♪」
 いや、だったら別に、気合を入れて拳で破壊する必要はなかったのでは? なんとも突っ込みどころ満載だったが、この際、細かいことは気にしたら負けだ。
「さあ……は、早く……こっちの穴から……逃げてください……」
「わ、わかった! 助かったぜ!!」
 ヒルダの誘導に従って、人々は迷宮から脱出して行く。歯噛みするマナールだったが、もう全てが手遅れだ。
「偽りの精霊、お前の思い通りにはいきません」
「くっ……! でも、まだ負けたわけじゃ……」
 策を打ち破られ、動揺するマナールにアウレリアが告げる。それでも諦めないマナールだったが、そこは炎の精霊が許さない。
「ちょっとぉ……アンタ、随分と好き勝手やってくれたじゃなぁい? アンタのせいで、アタシまで風評被害受けたら堪らないわぁ」
 そういうわけで、ここから先はお仕置きタイムだ。指をボキボキと鳴らしながら、憤怒の表情になった炎の精霊がマナールに迫る。
「え……? あ、その……わ、私は肉体派じゃないんで、そういのは……」
 さすがに、これは拙いと思ったのか、マナールも少しばかり及び腰。もっとも、その程度で動揺する炎の精霊ではなく、全身全霊の力を込めた必殺パンチを、情け容赦なくマナールの顔面にブチ込んだ。
「ぎゃぁぁぁっ! 顔が! 主に顔が痛ぁぁぁぃっ!!」
「フン……小娘が! 舐めんじゃないわよ!!」
 炎の精霊を騙り、人々を苦しめた代償は、なかなか大きく付いたようだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ティエル・ティエリエル
SPDで判定

こんな酷いの、絶対に許さない!
絶対の絶対に人質にされたみんなを犠牲になんてしないぞ!

ヒルダにはとっておきのバナナを進呈して元気になってもらうよ♪
甘くて美味しくてエネルギー満点だよ☆

バナナを食べて元気になったら、ボクが人質の肉の壁を突破できなくて苦戦してると思わせてるところで
ヒルダ達に紫炎を消してもらって一気に肉の壁を素通りするよ!!

こっちが通れないと思って悠長に詠唱しようとしてたところを【妖精の一刺し】で強襲!
「捨て身の一撃」の防御を顧みない直線飛行で詠唱が終わる前に突き抜けちゃうぞ☆

※アドリブや他の方との連携も大歓迎です



●紫炎、大噴射!
 炎の精霊から思わぬ一撃をもらったことで、マナールは目に涙を浮かべていた。
「ああ、もう! マジで信じられない! 私の可愛い顔に、こんなことするなんて!!」
 慌てて鏡で顔を確認すると、目元に大きな痣ができている。そればかりか、炎のパンチを食らったことで顔は煤だらけになり、おまけに火傷も食らっていた。
「やってくれるじゃない、あなた達! もう、許さないんだから!」
 幸い、こちらにはまだ人質がいるとばかりに、マナールは再び乗客を操って肉壁を作り出す。が、そんな彼女をガン無視して……ティエル・ティエリエル(おてんば妖精姫・f01244)はヒルダと一緒に、おやつのバナナを食べていた。
「ほら、甘くて美味しくてエネルギー満点だよ☆」
「はい……ありがとうございます……」
 先の戦いで消耗した魔力も、これでなんとか回復だ。虚弱故に燃費が悪いのが欠点だが、食事で回復できるわけだし、まあいいか。
「ちょっと! なに、私のこと無視しちゃってくれてるわけ!?」
 相手にされなかったことに立腹し、マナールは完全にブチ切れた様子で、何やら不思議な呪文を唱え始めた。それに合わせ、マナールの周りを覆う紫炎が、その勢いを増してゆく。
「あれは……もしかして、向こうも魔力を溜めて……?」
 凝縮して行く邪悪な力に気づき、ヒルダの顔が更に青くなる。あんなものの直撃を食らったら、無事では済まない。早く詠唱を止めねばとティエルに告げるも、肝心のティエルは肉壁になった人々が邪魔で、なかなかマナールに辿り着けない。
(「これはチャンスね。このまま、もっと魔力を溜めて、一気に勝負をつけてあげるわ」)
 相手が攻撃できないのであれば、自分は力を溜め放題だと思ったのだろう。欲張って、更に詠唱を重ねようとするマナールだったが、それはティエルも読んでいた。
「今だよ! 精霊さん、あの人達の炎を消しちゃって!」
「はぁい、任せなさぁい♪ ふぉぉぉぉぉ……」
 ティエルが飛び出すと当時に、精霊が大きく息を吸い込み、そのまま人々に纏わりついた紫炎も吸い込んでゆく。大量の紫炎を吸収して精霊の腹が膨らんでゆく一方で、ティエルは人々の隙間を塗って、一気にマナールへと距離を詰め。
「いっくぞーーー!! これがボクの全力全開だよ☆」
「きゃぁっ! 痛ぁぁぁぁっ!!」
 超高速でレイピアを突き立てれば、それはマナールの胸にクリティカルヒット! あまりの痛みに、つい詠唱を止めてしまったマナールから、今まで溜めていた魔力が溢れ出し。
「……ヤバッ! 折角溜めたのに、これじゃ意味ないじゃん!!」
 こうなったら、残る魔力だけでもぶつけてやろうと、マナールはヤケクソになって紫炎の波を放って来た。一見、炎属性に見えるが、これは闇属性の攻撃だ。故に、炎の精霊でも吸収できないだろうと思ったのだろうが、詠唱が中断されて威力が弱まった攻撃では、さすがに決定打には欠けるわけでして。
「往生際の悪いの、いただけないわねぇん。……ほら、お返しよぉ♪」
 腹をパンパンに膨らませた炎の精霊が、ニヤリと笑う。そのまま、更に大きく息を吸い込むと……なんと、吸い込んでいた紫炎を、一気にマナール目掛けて吐き出した。
「おぶぅぅぅぅっ!!」
「きゃぁぁぁっ! 汚なぁぁぁい!」
 暗黒の波を打ち破り、精霊の放った紫炎がマナールにぶっかかる。どうやら、精霊の腹の中で程よく練られていたらしく、紫炎はタールのような状態になって、マナールの身体に付着した。
「うぅ……酷ぉぃ……こんなの、あんまりだわ……」
 自分の炎を自分で浴びて、マナールは踏んだり蹴ったりだった。人質作戦などという卑怯な手段を以てしても、猟兵達と炎の精霊による連携プレイには敵わなかったようだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

高千穂・ましろ
「人々を爆弾にするなんて許せませんっ!
炎の精霊さん、力を貸してくださいっ!」

ヒルダさんには引き続きノワールと仮契約で魔法少女になってもらって、私は炎の精霊さんとの仮契約で炎の魔法少女に変身です!

「マジカル☆プリンセス☆パワー!バーニング・アップ!!」

通常の6倍に強化された魔力で、敵の作った迷路を突破!
出口の炎からもダメージは受けません!

「さあ、卑劣な炎の精霊にはお仕置きですっ!」

全力の魔法を叩き込みます!
……って、あれ、なんか眠くなって……?

『あら~ん?
どうやらアタシの魔力に身体が耐えられなかったようね?』
『ましろの変身が解けて……
全裸で眠ってしまったにゃ!
これはシャッターチャンスだにゃ!』



●参上、炎の魔法少女!
 炎の精霊のパワーを借りて、マナールへの反撃が始まった。敵は未だ人質を残してはいるものの、自分の紫炎をタールに変えてぶっかけられたことで、明らかに動揺し弱っている。
「人々を爆弾にするなんて許せませんっ! 炎の精霊さん、力を貸してくださいっ!」
 再びヒルダと精霊の契約を交換し、ましろはここぞとばかりにパワーアップ!
 先の紫炎を潜り抜ける時にも変わった、炎の魔法少女に変身だ!
「それじゃ、いっくわよぉぉん♪」
「マジカル☆プリンセス☆パワー! バーニング・アップ!!」
 さすがに、今度はちゃんと変身の台詞を自分で言った。まあ、ここで炎の精霊に大きな顔をされたら、さすがにましろの立場がないので。
「ま、魔法少女!? そんな仮初の契約で、私の力に勝てると思ってるの?」
 ようやくタールを吹き飛ばしたマナールが、再び迷宮を展開して来た。一瞬にして、周囲に広がる紫の炎。この炎そのものに人を傷つける力はないが、しかし出口に罠が仕掛けられているため、迂闊に脱出しようとすれば痛い目を見る。
『ましろ、どうするにゃ? このままだと、迷路の中で操られた人達と戦わされるにゃ』
「問題ありませんよ。今の私なら!!」
 炎の精霊の力による影響か、今日のましろはどうにも強気だ。いつもの気弱な感じがまるでなく、熱血オーラに溢れている。
 全身を循環する熱い魔力。その奔流が、ましろの力を平素の6倍まで高めていたというのもあるだろう。迷路の中には操られた一般人達もいるが、彼らを相手にする必要などない。なぜなら、今のましろは普段よりパワーアップしているだけでなく、炎を自由に操ることができるのだ。
「行きますよ、ノワール! ちゃんと付いて来てくださいね!」
 それだけ言うと、ましろは拳を構え、炎の壁を次々に燃えるパンチで打ち破っていった。なんというか、魔法イコール物理な感じに精霊の影響が出ているような気もするが、それはそれ。
「この程度の炎では、今の私は止められません!」
「えぇっ! ちょっと、もう出て来て……っていうか、なんで私の炎が効かないの!?」
 出口の罠も、なんのその。群がる紫炎を軽く吹き飛ばし、ましろの拳に凄まじい炎のパワーが集まって行く。
「さあ、卑劣な炎の精霊にはお仕置きですっ!」
「え? ちょっと待っ……きゃぁぁぁぁっ!!」
 拳から打ち出された特大の火炎弾が、マナールに正面から炸裂した。同時に、着弾地点から凄まじい爆風が立ち昇り、航砂船がグラリと揺れる。
「ふぅ……決まりましたね……って、あれ、なんか眠くなって……?」
『あら~ん? どうやらアタシの魔力に身体が耐えられなかったようね?』
 もっとも、強大な力にはリスクがつきもの。炎の精霊の言う通り、ましろの肉体は限界を強引に突破させた代償として、昏睡状態に陥ってしまったのだ。
『ましろの変身が解けて……全裸で眠ってしまったにゃ! これはシャッターチャンスだにゃ!』
 ここぞとばかりに、ノワールがましろの全裸をカメラに収めていた。なお、変身の際に着ていた服が燃えてしまったため、ましろはマナールが倒されるまで、しばらく全裸でいなければならなかったという。

大成功 🔵​🔵​🔵​

白雪・まゆ
【恋華荘】

お言葉に甘えまして、乗客のみなさまは。
ヒルダさんと乙女さんにお任せするのです!

あ、でも、危ないと思いましたら、
触手とかドリンクとか遠慮なくなのですよ!

「戦いに、ドーピングなんてないですから、ねー♪」
では乙女さん、ヒルダさんを頼みましたのですよ!

わたしもおねーちゃん(の呼びだした触手)を囓って(赤面)
マナールさんと速度差をつけたら、そのまま正対。

【ダッシュ】で一気に間合いを詰めて、
【鎧砕き】【吹き飛ばし】【限界突破】を乗せた、
【Centrifugal Hammer】を叩き込みますのですよ!
「船ごといっちゃえー! なのです!」

相手の攻撃を受けたら、
【火炎耐性】で耐えていきますですねっ。


彩波・いちご
【恋華荘】
人質はヒルダさんにお任せしたいですけれど…その前に栄養を取ってもらわないと
でも料理はもうないですし…そうだ、それならこれを
【異界の美食】
見た目は触手なんであれですけど、タコの足だと思えば何とか
栄養も精力もたっぷりの美味ですので、ヒルダさん食べてください
ついでにこれの給仕を受けていない敵へのデバフにもなるので、まゆさんも…触手で遊ばないで食べてくださいね

という訳で私はヒルダさんへの給仕と介護に専念
まゆさん、攻撃は任せますよ!
…一応、攻撃用の触手も呼び出して、敵に絡めるなどしてまゆさんのアシストもしておきます

あとはヒルダさん、じゃんじゃん食べて、紫炎の対処をお願いしますっ



●禁断のスタミナ料理!?
 度重なる猟兵達との戦闘で、気づけばマナールはズタボロだった。
「くっ……まったく、なんなのよ、こいつら!!」
 相手が女ばかりでは、彼女の武器であるセクシーな肢体も役に立たない。まあ、実際は男の子が一人だけ混ざっているのだが、マナールは外見から彼が男だと見抜けていないようだ。
「み、皆さん……早く……今の内に……」
 紫炎から解放された人々を、ヒルダが必死に誘導していた。彼らを放っておけば、再びマナールに操られないとも限らないので、その判断は正しい。が、さすがに連戦で疲弊しているのか、これ以上は彼女の体力が持ちそうにない。
「お言葉に甘えまして、乗客のみなさまは、ヒルダさんと乙女さんにお任せするのです!」
「けれど……その前に栄養を取ってもらわないと。でも、料理はもうないですし……」
 白雪・まゆ(おねーちゃんの地下室ペット・f25357)の言葉に続け、彩波・いちご(ないしょの土地神様・f00301)が少しばかり考え込んで言葉を切った。
 マナールを倒すためには、炎の精霊の協力が必須。だが、肝心のヒルダが倒れてしまっては、精霊に力を借りようとも上手く行かない。
「そうだ! それならこれを……」
 考え抜いた末、いちごは自ら食料の代わりになるものを呼び出すことにした。多少、見た目はグロテスクだが、この際贅沢は言っていられない。
「ふんぐるい、ふんぐるい……無限に湧き出る美食の宴、極上の美味に溺れなさいっ!」
 詠唱と共に召喚されたのは、何故か大量の触手だった。一応、これでも食用ということらしい。タコとかイカとか、そういった類の生き物と同じに考えればいいのだろうか。
「見た目は触手なんであれですけど、タコの足だと思えば何とか……。栄養も精力もたっぷりの美味ですので、ヒルダさん食べてください」
「えぇ!? で、でも……さすがに、これはちょっと……」
 笑顔で触手を勧めるいちごだったが、やはり見た目がヤバ過ぎるためか、どうにもヒルダは及び腰。だが、ドン引きしている彼女とは反対に、何故か炎の精霊は笑顔で触手を手に取って。
「あら、好き嫌いはダメよぉ、ヒルダちゃん。だいたい、スタミナ付けるための食材っていうのは、ちょっとキワモノなくらいが調度いいのよぉん♪」
 なにやら勝手に持論を展開し、触手を焼いてヒルダの前に持って来た。こうなったら、もう食べるしかないと覚悟を決め、ヒルダも触手を口に放り込み。
「……んっ! こ、これは……!?」
 見た目はキモいが、味の程は保証付き。おまけに栄養も満点で、虚弱なヒルダの肉体に、どんどん活力が湧いてくる。
「ほ~ら、やっぱりアタシの言った通りでしょ? さあ、ガンガンいっくわよぉん💕」
 ついでに、何故か炎の精霊も、ノリノリな感じで投げキッス。マッスルポーズを決めながらというのは勘弁して欲しいが、今は突っ込んでいる時間も惜しい。
「こらぁぁぁっ! さっきから、私を無視するなぁぁぁっ!!」
 放っておかれたことに腹を立て、とうとうマナールが見境なく無差別攻撃に出た。紫の炎を全身から発し、その場にある全ての物体を焼き払わんとするのだが……いちごもまゆも、何故か余裕の表情で美味なる触手を堪能している。
「そうはさせないわよぉん! ふんぬぅぅぅぅっ!!!」
 炎の精霊が全力で炎の壁を繰り出したことで、マナールの紫炎は防がれてしまった。この紫炎、実は炎ではなく闇そのものなので、炎の精霊の力を以てしてもコントロールできない。だが、触手の栄養でフルパワー状態になったヒルダが精霊に全魔力を送ったことで、ユーベルコードにさえ対抗できるだけの力を与えていたのだ。
「ふぅ……さ、さすがに……もう、限界……ですぅ……」
 己の全魔力を精霊に託してしまったせいか、ヒルダはついに倒れてしまった。もう、これでは触手を食べさせたところで、しばらく回復はしないだろう。
「戦いに、ドーピングなんてないですから、ねー♪ では乙女さん、ヒルダさんを頼みましたのですよ!」
 それだけ言って、駆け出すまゆ。相手の技を封じたので、いよいよここから反撃開始だ。
「ふん! まだ、負けたってわけじゃ……わけじゃ……あ、あれ? な、なんか……身体が……遅く……」
 その一方で、何故かマナールは、今まで通りのスピードで動けなくなっていた。これは、いったい何なのか。理解するよりも早く、限界まで加速したまゆが、手にしたハンマーを振り上げる。
「さあ、もう逃がしませんよ! 船ごといっちゃえー! なのです!」
 いや、さすがに船ごと破壊するのは拙かろう。それでも、一度振り上げたハンマーは、振り下ろすまで止まらない。このままではやられると、慌てて言葉を紡ごうとするマナールだったが、それさえもゆっくりになってしまい、まゆへの対処が間に合わない!
(「私の触手を楽しんでいない者は、スピードが激減しますからね。後は頼みましたよ、まゆさん」)
 術中に嵌ったマナールを横目に、いちごは全てをまゆに託した。否、彼女だけでなく、その場にいる全員が、まゆへ声援を送っていた。
「これで終わりです! 一撃必砕! 全・力・全・開っ!」
「ひっ……! そ、そんな……きゃぁぁぁっ!!」
 振り下ろされる強烈な一撃。衝撃が船を大きく揺らし、甲板をブチ抜いて大穴を開ける。
「ちょっ……! やり過ぎですよ、まゆさん!!」
 船の外に振り落とされそうになって、慌てていちごが抗議した。まあ、それでもマナールは破壊された甲板と共にペチャンコになっており、もはや立ち上がる力さえ失っていたが。
「あら、やるじゃなぁい♪ アナタ、なかなか見込みあるわねぇん💕」
 骸の海へと消えて行くマナールと、彼女を仕留めたまゆを見比べながら、炎の精霊も満足そうに頷いていた。ヒルダの方はといえば……未だ目を覚まさないが、しばらく休ませておけば問題あるまい。
 その後、燃える航砂船は炎の精霊が動力炉のコントロールを掌握したことで、暴走も無事に沈めることができた。なんとも濃すぎる戦いだったが、猟兵達と凸凹コンビの力によって、砂漠の街は守られたのである。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年03月02日


挿絵イラスト