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羅針盤戦争〜沈黙のヒトデ達

#グリードオーシャン #羅針盤戦争

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#羅針盤戦争


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●人でなしの讃歌(アンセム)
 『退却!退却ーっ!』
 熾烈を極めた猟兵達との戦闘に敗走するコンキスタドール達。しかし、その中には未だ闘争を諦められぬ、闘志の消えぬ者達がいた。
「隊長、こっからどうするつもりですかい?俺達もケツまくって海水浴と洒落込みますか?」
 ヒトデ頭の男が「隊長」と呼ばれる男に訊ねると、周囲からドッと笑い声が上がった。
「そいつぁいい、途中でパラソルと日焼け止めを買って行きやしょう。」
「あとキンキンに冷えたビールに焼き鳥、ポテトチップスも欲しいですな。」
「隊長、私はうす塩よりのり塩派であります!」
 次々にヒトデ頭の男達が軽口を叩く。そしてそれを制するように「隊長」が口を開いた。
「まぁ待ちやがれ犬ころ(パピー)ども。仮にも俺たちゃ戦争の犬(ウォードッグ)だ。金をもらってドンパチやってるプロの傭兵だ。決して詐欺師やドロボーじゃねぇ。戦い無しじゃまともに生きられねぇ、それが俺達だ。」
 そう言うと「隊長」は葉巻に火を点け、一服する。そして暫しの黙考を挟んだ後に号令をかけた。
「総員傾注!」
 すると先程までヘラヘラとしていた男達が居住まいを整え、「隊長」を見やる。
「我々はこれより猟兵達への最終攻勢を仕掛ける!総力戦だ!これまでの戦いを経験してりゃ分かるだろうが生きて帰れる保証は無ぇ!」
 最終攻勢。総力戦。生きて帰れる保証ナシ。
 それは「隊長」の脅し文句だ。しかしそれを聞いた男達はまるで大好物を目の前にした子供のような楽しげな様子で、誰しも悲壮感を漂わせてはいなかった。
「喜べクソ犬ども!テメェらロクでなしの戦争屋が待ちに待った大一番だ!猟兵相手にドンパチやれる最後のチャンス、不意にする理由があるか!?」
「「「ある訳ゃ無ぇっ!」」」
「他の船団(コンキスタドール)はケツまくりやがった!お前らも逃げてぇんじゃねぇかっ!?」
「「「巫山戯るなッ!退却なんてクソ喰らえだッ!」」」
「そうかっ!ならここからは俺達の独壇場だ!ケツまくった軟弱者(ザコ)共が羨ましがるような最高の戦争の幕開けだ!死ぬまで踊れ!死んでも踊り続けろっ!俺達に許されるのはっ」
「「「「「「「Victory or Death!!(勝利か、さもなくば死だ!)」」」」」」」
 戦場に木霊する戦争屋の心からの歓喜の叫び。ただひたすらに恋い焦がれた闘争への憧憬、それが遂に実を結ぶ。
 彼らにとって猟兵とは敵であると同時に神からの贈り物(ギフト)であり、彼らをヴァルハラへと導く戦乙女であった。
 ただゴミのように死ぬのは御免だ、木っ端の如く吹き飛ばされるのは御免だ。その意地が彼らを今日この瞬間まで生き永らえさせた。
 しかし彼らは知っている。自らの死後にある物がヴァルハラなどという上等なものではない事を。骸の海、それこそが自らの帰る(向かう)先だという事を。
 だからこそ彼らは愉しむのだ、愉しめるのだ。惨敗不可避であろうと、一寸も勝ち筋が見えなかろうと、向かう先が破滅であろうとも。
 戦う事しか知らず、戦わなければ生きられず、戦う事でしか己を証明できない「人でなし」。そしてヒトデの様な生き方も望まない「ヒトデなし」の戦争屋。それが彼ら『スターフィッシュアーミー』の生き様なのである。
「さぁロックンロールの開始だ!後方で待機してる艦隊に連絡!補給艦も何もかも武装を固めて全力出撃だ!動けるヤツは使える武器弾薬を片っ端から掻き集めて来い!この場に及んで出し惜しむ奴がいたら出てこい!俺の相棒(ガン)で吹き飛ばしてやらぁっ!」

●人でなしへの葬送曲(レクイエム)
「七大海嘯との戦いも佳境を迎えてる所で悪いけど緊急の仕事よ。蒼海羅針域の破壊に動いていたコンキスタドールの一部が独自判断で動き始めたわ。」
 最近焼き討ちの事しか考えてなかった様子から一転、イザベラ・ラブレス(デカい銃を持つ女・f30419)は結構シリアスな雰囲気で「え、焼き討ちじゃないの?」といった表情を浮かべる猟兵達を前にブリーフィングを始めた。
「敵は『スターフィッシュアーミー』、ヒトデ深海人の傭兵部隊よ。さっきも言った通り蒼海羅針域の破壊のために行動していたのだけど、全保有戦力を投入して猟兵への攻撃を計画しているようね。」
 そう言ってイザベラはモニターに現在判明しているスターフィッシュアーミー傭兵部隊の保有戦力のリストを表示した。
「敵船は海賊船……というより軍艦ね。小型艦砲に対空銃座、後付けの対戦車ミサイルに歩兵携行ロケット弾……。恐らくUDCアースやヒーローズアース産の兵器を調達して独自に改造したようね。これらの主力艦とは別に補給艦や強襲用ボートの存在も確認しているわ。」
 こんなのに集中砲火を浴びたらいくら鉄甲船であっても無事では済まない。誰も口には出さないが、誰もがそれが与太話でない事を理解できるほどに潤沢な戦力である事が伺える。
「それで…これは私のカンってやつなんだけど、おそらく彼らはこの戦いを特別視しているわ。死地と言えばわかるかしら?この戦いで死んで本望ってやつね。今まさに『邪険』のピサロがトンズラついでにコンキスタドールの残存勢力を連れて行こうとしている状況も考えると、それはスターフィッシュアーミーにとっては望まぬ結末と言えるわ。」
 『邪険』ピサロ将軍、侵略を本分とする七大海嘯の逃走が予知されている大物。仮に「界渡り」を阻止できなかった時はこの傭兵部隊は彼女の戦力とされてしまうだろう。
「正直敵に情けをかける義理なんてのは無いんだけれど、どうにも寝覚めが悪くなりそうだからね…。彼らが満足して死ねるような徹底的な火力を以て撃滅にあたって欲しいわ。」
 言うなれば戦士への手向けとなる葬送曲(レクイエム)。いや、寧ろ敵が総力を挙げての攻勢に出る以上、出し惜しみや手加減などはできない。であれば望み通り葬送曲を奏でる他あるまい。
「そして海上戦だから飛行や転移には気をつけてね。それじゃあ皆の奮戦を期待してるわ。Good hunting Jaeger.(猟兵諸君、良い狩りを)。」
 納得いったという猟兵達の表情に安堵したイザベラはいつもの言葉でブリーフィングを終える。
 こうして猟兵達はグリモア猟兵の手によりグリードオーシャンの鉄甲船上と送り込まれるのであった。


マーシャル後藤
 焼き討ちだと思った?すまねぇ、あいつはバカンスでベガスに行っちまったよ…。
 どうもマーシャル後藤です。今回は死ぬ気で戦いを挑む「スターフィッシュアーミー」の傭兵団との戦闘です。彼らが満足して旅立てるように目一杯の火力で送り出してやりましょう。

●プレイングボーナスについて
 本シナリオでは下記プレイングボーナスが設定されています。
 ・海上戦、船上戦を工夫する(海上では飛行や転移が阻害されています)。

●スターフィッシュアーミーについて
 OP内で艦砲やらロケット弾やら持ち込んでますが、彼らの通常武器でありシナリオ上のギミックはありません。敵UC内の「銃弾」「〇〇弾」の代わりに使用してくるイメージです。

 また本シナリオでは可能な限り全採用を目指して執筆を行わせて頂くつもりですが、場合によってはその限りにならない場合がございますのでご了承ください。

 それでは皆さんのアツいプレイングをお待ちしております!
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第1章 集団戦 『スターフィッシュアーミー』

POW   :    戦法『自己犠星』
レベル分の1秒で【回復する再生能力で粘りつつ、捨て身で銃弾】を発射できる。
SPD   :    作戦『隠忍海星』
【近くに潜伏していた仲間達】が現れ、協力してくれる。それは、自身からレベルの二乗m半径の範囲を移動できる。
WIZ   :    メガリス銃『スリーディザスターズ』
【氷結呪詛弾】【念力誘導弾】【電撃速射弾】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。

イラスト:猫背

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ジェイミィ・ブラッディバック
これより本艦・ヘルメスは対艦戦闘に突入します
セラフリーダーよりセラフィム・リッパー隊全機へ、出撃準備の整った者から順次発艦、低空にて敵艦隊に突入してください
WHITE KNIGHTはセラフィム隊各機およびヘルメスの管制システムとデータリンク、
敵の対艦ミサイルに対して予測演算に基づきCIWSで迎撃を
「セラフィム隊、了解。エンゲージ」
「WHITE KNIGHT了解、以降の管制はこちらで行う」

私もTYPE[JM-E]に搭乗し発艦
WHITE KNIGHTの予測演算に基づき射線を見切る
SOL RAVENで敵艦複数に攻撃を行いつつ、
手近な艦に取り付きLONGINUSのパイルバンカーモードにてランスチャージ



●薄明の天使たち
 ヘルメス級強襲揚陸航空母艦1番艦「ヘルメス」艦上
『セラフリーダーよりセラフィム・リッパー隊全機、出撃準備の整った者から順次発艦、低空にて敵艦隊に突入してください。』
 鉄甲船を先導するように航行する航空母艦の主、ジェイミィ・ブラッディバック(脱サラの傭兵/開発コード[Michael]・f29697)は召喚した麾下のセラフィム・リッパー隊へと出撃命令を出す。
『セラフィム1よりセラフリーダー、Rog(了解)。直ちに中隊の出撃準備に取り掛かります。』
 次々と離発着甲板上のカタパルトへと移動する12機の二足歩行兵器。そしてジェイミィ自身もキャバリア、「TYPE[JM-E]」へと搭乗し、12機の出撃を見届けると発艦の準備を開始する。
 彼らが曇天の隙間から顔を覗かせる陽光の下に飛び立つ様は、それを見る者にある種の神々しさすら感じさせていた。

 スターフィッシュアーミー艦隊左翼・ミサイル艦「アルキメデス」
「艦長!レーダーに感あり!本艦北北西、方位340から350!敵鉄甲船及び航空母艦と推定!」
「さらに本艦に向け飛来する機影あり!同じく本艦北北西、方位340から350、数13!高速接近してきます!」
「来たか猟兵ども…!総員対空および対艦戦闘用意!主賓(ゲスト)を盛大にもてなしてやれ!旗艦ヴァレンシュタインに電文、【ワレ、敵旗艦及ビ航空母艦ヲ発見。艦隊左翼ノ全力ヲ以テ此レヲ激撃ス】!」
「……敵のレーザー照射検知!敵ミサイル来ます!」
「全CIWS及びRAM起動!迎撃開始!」
 CICから齎された急報を受けアルキメデスの艦長はすぐさまミサイル迎撃を指示、自らも敵影を確認するため外に出て水平線に目を向ける。艦から放たれる近接防御ミサイルが、20x102mmタングステン弾が艦隊目がけて飛来するミサイルを迎え撃つ。
「巡洋艦ヘラクレイデス被弾!1番、3番砲塔吹っ飛びました!」
「第8補給艦、轟沈!」
 アルキメデス自身は被弾を免れたが撃ち漏らしたミサイルが僚艦を襲い、その被害状況が次々と報告される。
 そして爆炎と共に生じた煙幕の切れ目から姿を見せる白銀の機影を艦長は見逃さなかった。
「そうか……13機の天使、貴様らが我らの『死』か。左翼全艦、各自判断による交戦を許可する!CIC、対空ミサイルおよび対艦ミサイルを発射せよ!目標、敵艦及び敵攻撃隊!」
「了解!VLS5番から12番開放!連続発射開始!」
 直後、アルキメデス前方甲板に設置されたVLSのハッチが開放され反撃のミサイルが飛翔。それが狼煙となり、周囲の艦艇からも砲弾、銃弾、ミサイルが次々と射出されジェイミィ達に襲い掛かった。

『WHITE KNIGHTよりセラフリーダー、複数の対空ミサイル、対艦ミサイルの接近を確認、回避を推奨する。』
『セラフリーダー了解。ヘルメスは防空戦闘準備を。』
 高性能AI「WHITE KNIGHT」が敵艦隊の反撃を感知し、データリンクを介して攻撃隊へと回避ルートを転送する。
 戦争屋を自称するだけありスターフィッシュアーミーの弾幕を掻い潜る事は容易ではない。しかし、かつての戦争で銀河帝国の一角として、そして今次の戦争においては「第四の王笏」の権能として猟兵達の前に立ちはだかった「白騎士」の未来予知能力を元にした「予測演算」の前では彼らの輝かしい戦歴の数々を以てしても歯が立たない。ヘルメス目がけて飛来するミサイル群はCIWSの寸分の狂い無い射撃により全てが撃墜。ジェイミィ達攻撃隊を迎え撃つ為のミサイルも回避の直前か直後に全て撃ち落とされた。
「中々の防空網でしたがWHITE KNIGHTに掛かれば容易いものですね。…それでは仕上げと行きましょうか。」
 ジェイミィはそういうと「CVWMHP-2000 "LONGINUS"」をパイルバンカー形態へと変化させ、先のミサイル攻撃を行った艦へと突撃した。

「ミサイル全反応ロスト!敵損害ゼロ!」
『こちら駆逐艦ディオン!敵機が張り付いて……ぐあぁ!』
『駆逐艦プラトン、弾薬庫の爆発を確認!戦闘続行不能!……先にヴァルハラで待っている。』
 CICと沈みゆく僚艦から齎される報をアルキメデスの艦長は落ち着いた表情で聞いていた。それはまるで予めこうなるという事が分かっていたかのように。
「しかし我らは面と向かって勝負をしたのだ。それで負けたのであれば満足だ。」
 ――だが次は勝ちたいなぁ。
 鉄の巨人が手にした杭が艦橋へと打ち込まれ、その衝撃と直後に生じた爆風によって意識が刈り取られる瞬間まで艦長は心穏やかな表情を浮かべていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ニノマエ・アラタ
強襲用ボートに飛び乗り強奪する。
操縦者は生かしておく。
ここで犬死にするか、船に戻ってパーティーに参加するか。
選べ。
敵船へUターンをしてもらう。
悪いな、俺は白兵戦以外やる気が無ェんだ。
案内させてサヨウナラなんて無粋だ。
ちゃんと甲板まで行って敵が乗り込んで来たと伝えるまでが最期の仕事だぜ?

さて、パーティーを始めよう。
弾丸を喰うほど腹は減って無ぇんで、ダンスといこう。
遮蔽物を使って弾吹雪を潜り抜け抜刀するわけだが、
無闇に突撃するわけじゃない。
銃座にいるヤツを狙うだとか、そのへんは考えて行動している。
艦砲をガンガン撃たれて味方の船が痺れる前に、止めたいわけだ。
その為の一閃さ。
(武器持替等、おまかせ)



●パーティースターター
 スターフィッシュアーミー艦隊・強襲行動班「ピットドッグ」
『ピットドッグリーダーより各員!敵艦への移乗に成功したら各自のなすべきところを成せ。良き闘争を。』
 名に違わぬ獰猛さを備えた強襲兵たちは号令と共に猟兵達の旗艦たる鉄甲船へと乗り込むべく母艦から出撃した。
 そしてその様子を鉄甲船より見る猟兵が一人。片手に刀、もう一方には拳銃を持つニノマエ・アラタ(三白眼・f17341)である。
「……。」
 まるで品定めをするように接近してくる強襲挺を観察し、そのうちの一艇に目をつけると足元をトンと蹴り落下、強襲挺へと着地した。
「っ猟兵(イェーガー)!」
 目の前に降りてきたアラタに咄嗟に銃口を向ける強襲兵。しかしそのトリガーを引くよりも先に自らの頭が宙を舞う。
 餌食となった班員の声に反応した他の班員も攻撃に移るが、その前に9×19mmパラベラム弾に急所を抉られるか、刀の刃に急所を掻き切られるかのいずれかの末路を辿る事となった。
「選べ。」
 最後まで命を殺(ト)られなかった強襲挺の操縦士の喉元に刀の刃を当て訊ねる。
「何も成さずに命を落とすか、このままUターンしてパーティーに参加するか。」
 それは殺された他の隊員と同じく闘犬(ピットドッグ)である操縦士にとって選択の余地のない質問であった。

 スターフィッシュアーミー艦隊左翼・強襲母艦「タンブルウィード」
『ピットドッグ3よりタンブルウィード。機材トラブルだ。至急収容されたし。』
『タンブルウィードハンガー了解。死に損なったか。』
『言ってやがれ。』
 ピットドッグ3ーーアラタを乗せた強襲挺艇はその母艦へと帰還した。そして母艦内へと侵入すると、そこには銃口を向けるスターフィッシュアーミー達の姿があった。
「どうだ?パーティーに関しちゃうちの連中は手際が良いのさ。サムライ野郎ッ!」
 アラタが待ち伏せを見て呆気にとられたと読んだ操縦士は袖裏に隠し持っていたプッシュダガーを抜き取りアラタに斬りかかる。
「だと思ったぜ。」
 しかしそれは不発に終わった。斬りかかられるよりも先に彼が動き、操縦士の首を斬り落としたからである。それと同時にスターフィッシュアーミーの銃弾がアラタへと降りかかる。
 アラタは首を失った操縦士の死体を盾に敵へ突撃。操縦士が着こんでいた強襲用アーマーの防弾性能と、死んでもなお反射的に再生を行おうとする彼らの種族的特徴のお蔭で被弾は免れた。
「据え膳食わぬは何とやら、だ。一切合切平らげさせてもらうぜ。」
 敵集団が刀の射程内に入ると同時に死体を放棄したアラタは妖刀「輪廻宿業」を横一文字に走らせた。それと同時に銃撃が止み、スターフィッシュアーミー達は両断された個所からズルリと音を立てて崩れ落ちるのであった。
「それじゃあ続けて主菜を食いに行くとするかねぇ……ええと、甲板はこっちか」
 残敵がいないことを確認したアラタは一度刀を鞘に納めると甲板への道を進むのであった。
 仲間に向けられた銃砲の悉くと、未だ船内に残る敵に剣閃を煌めかせるために。

成功 🔵​🔵​🔴​

秋月・信子
●WIZ

UDCアースやヒーローズアース産の装備であると言う事は、対空装備や対潜装備を持っている可能性は否めません
それなら『影の迷宮』を浮橋として海面に浮かばせ、その上をアサルトバニーで強化された脚力の【ダッシュ】で船団へ接近します
旗艦を護るべく阻止砲火は来るでしょうから、確認しましたら手近な艦へ【ジャンプ】して乗り移ります

乗り移りましたら、セミオートショットガンをメインとして、ボディアーマーをも貫通させる【鎧無視攻撃】の概念を付与した魔弾化した散弾で【制圧射撃】です
火薬庫を発見しましたら【破壊工作】でタイマー調整した手榴弾を置き土産とし、次の標的艦へ向かうべく再び影の迷宮を足場にして脱出します



●ガリラヤの娘
 スターフィッシュアーミー艦隊中央・旗艦「ヴァレンシュタイン」
「艦隊左翼、ミサイル艦アルキメデスを始め被害拡大中!」
「ピットドッグリーダーより入電、【ワレ被害甚大ナガラモ移乗ニ成功セリ】!」
「強襲母艦タンブルウィード、通信途絶!猟兵に乗っ取られた模様!」
 次々と艦橋に集積される情報に「隊長」は心底愉快だと顔を歪ませていた。自分たちの手が猟兵に対してどこまで届くのか。そして猟兵達の次なる手は何かと、これからの展開が楽しみで仕方がないと心を躍らせていた。
 ――さぁ、次は何を出すのか、と。
「戦艦ナガマサより報告!……何、水上を走る人影!?」
「何だとぉ!?」
 天使の次は救世主(メシア)の登場か!「隊長」のワクワクは止まらない。

 その時、秋月・信子(魔弾の射手・f00732)の姿は正しく海上にあった。それは敵の動揺を狙った心理的な戦術行動などではなく、転送前のブリーフィングで敵戦力についての説明を受けた際に聞いた情報に基づいた行動であった。
「これならミサイルや魚雷の標的にされずに済むしアサルトバニーの補助があれば移乗の手間も省けて一石二鳥ですね。」
 そして念のため言及すれば、彼女は猟兵でありユーベルコードを使えるという事を除けばどこにでもいる少女である。決してどこぞの宗教的スーパースターなどではない。
 彼女のそれは「水上歩行のように見えるだけ」であり、タネを明かせばその足元には確かに足場が、それもユーベルコードによって召喚された常闇色の迷宮の天蓋が広がっていたのだ。
「それにしても対空兵装に対艦ミサイル、それにあれは爆雷…でしょうか。一隻であれだけの兵装を運用するともなれば積載している弾薬量も尋常ではないはず……。」
 彼女がこの戦場で目を付けたのは、敵の尋常ではない程の兵器運用能力であった。いくら彼らが歴戦の戦士であるとは言え、そして兵装の多くが現代のコンピューターによる火器管制下に置かれているとはいえ、口径や種別が全く異なる兵装をあれほどの数を運用するとなれば一体どれだけの物資が必要になるのだろうか。それを確かめるべく、彼女は一隻の艦艇に向けて跳躍した。

 スターフィッシュアーミー艦隊右翼・駆逐艦「ワイルド・ビル」
「甲板に敵襲ーっ!」
「敵の得物はショットガンだ!防弾盾を持って来い!」
 敵艦隊の弾幕を掻い潜り信子が降り立ったのは一隻の駆逐艦。見張りの兵士が増援を呼び、機銃手は信子目がけて射撃を浴びせる。対する信子は味方猟兵の攻撃で大破したと思われる砲塔の残骸の影に飛び込み、機銃手目がけて手榴弾を投擲し黙らせ、続けて見張り兵も顔をのぞかせたところを散弾の速射で黙らせる。
「ムーヴ、ムーヴ!」
 そして間をおかずに敵の増援がやって来た。流石は戦争屋と言うべきだろうか。防弾盾に前衛は対爆スーツのような重装甲スーツを着こみ、その背後には軽機関銃を手にした兵士が控えている。
 ショットガン使いを相手に近距離戦は避けるべき理由は、まず距離が狭まるほどに散弾の拡散範囲が縮小するから、さらにライフル弾のような貫通力は無いとはいえ運動エネルギーの減衰を受けていない状態であればボール弾と言えど洒落にならないダメージを、しかも身体の複数箇所に被ることになるからである。故に彼らは信子が飛び出してきた所を狙う、待ちの構えに徹した。
 しかしそれは猟兵に対して、しかも秋月信子という「天性のガンスリンガー」を相手取るには悪手であった。彼らの思惑通り信子が飛び出してきた所に撃ち込もうとするが、それよりも信子のショットガンから鎧無視の概念が付与された散弾が飛び出すのが速かった。散弾は盾を、そして防弾スーツを貫き、前衛兵士の巨体を後方へと吹き飛ばす。
「何だ!?スラッグか!?」
「いや散弾……フレシェットだ!」
 散弾に対して鉄壁の護りであった前衛を失った兵士が次なる対策を練るために思考を巡らせながら目の前の猟兵に向けて軽機関銃を構える。
 しかしその一瞬の思考が命取りとなり、既に狙いを定めていた信子の餌食となった。彼女は敵の掃討が完了したことを確認すると、壁面の案内板をみて弾薬庫までの通路を確認する。
「あぁ、丁度真下でしたか。」
 ならばショートカットをするに限る。さらに鎧無視の貫通弾を用意した彼女は足元の甲板に向けて散弾を撃ち込み大穴を開けた。
 念のためライトで中を照らし、弾薬箱や爆薬コンテナが山積みになっていることを確認すると、タイマーをセットした手榴弾を幾つか束ねたものを投げ込んで下船。駆逐艦ワイルド・ビルが盛大に爆発したのはそれから間もなく、彼女が次の得物となる艦艇に乗り込んだ直後の事であった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

シキ・ジルモント
交戦時は代償を度外視で常にユーベルコードを発動し続ける
相手が死を覚悟して戦うなら、こちらも全力を以て当たるのがせめてもの礼儀だろうからな

強襲用ボートが近付いてきたら警戒
ボートから攻めてくる敵を待ち受けて強襲を食い止め、鉄甲船への被害を防ぎたい

ボートから乗り移り始めた所で攻撃を開始
上船途中の敵の隙を突くようにユーベルコードで増大したスピードで急接近
そのまま当て身や蹴撃、零距離からの射撃を叩き込んで敵を攪乱・殲滅したい

潜伏している敵は『聞き耳』を立てて音を確かめ、銃火器を持つなら火薬や硝煙の匂いも辿って潜伏位置や数を探る
位置と数を把握して不意打ちを防ぎ、余裕があれば逆にこちらから攻めてやってもいい



●獣狼と闘犬
 スターフィッシュアーミー艦隊・強襲行動班「ピットドッグ」
「10チーム中ここまで到達できたのはわずが3チーム…。まぁ猟兵相手に全滅しなかっただけでも勲章モノか。」
「タンブルウィードも奪取されたみたいですし文字通りの片道切符になりましたな。」
「だったら俺達も同じことをするまでさ。」
 ピットドッグの班長はニヤリと笑い部下に答える。そう、彼らの本分は闘争である。部隊きっての殴りこみ屋、突撃隊、特攻隊。それらの呼び名が指すところは、つまりそれしか能が無く、それに限れば右に出るもの無しという自信の表れであった。
「移乗準備整いました。」
 猟兵達に気づかれる事無く鉄甲船中層へと突入するためのワイヤーを設置した部下からの報告を受け、班長は部下に号令をかけた。
「ここからが正念場だ。各自装備を再チェックせよ。…これより突入を開始する。」

「……っ!」
 周囲の猟兵から敵強襲艇の情報を聞き、船内への侵入者に警戒していたシキ・ジルモント(人狼のガンナー・f09107)は、人狼の優れた聴覚により敵の進入に気が付いた。
「足音の数は24人…、軽装兵か。」
 銃声や爆音鳴り響く戦場においても、彼にかかれば足音や呼吸音から敵がどのような存在かを測る事は容易であった。シキはシロガネの薬室に手動で初弾を装填、さらにナイフシースからツインアイズを抜き取る。
「相手は手練れ、しかもこの戦場を死地と捉えているか。…であれば相手が死を覚悟して戦う以上、こちらも全力を以て当たるのがせめてもの礼儀か。」
 自分に言い聞かせるように呟くと同時に脳髄の奥深くに眠る性質へと意識を向ける。その性質の名は「獣性」。人狼の本質の一つであり、大きな力を得る反面寿命を代償とする力である。
 その箍を外すように意識を向けると全身を熱いモノが流れはじめ、心臓の鼓動は速くなり、その目に宿る光は理性ではなく、正しく獣性に依るモノであった。
 その瞬間、シキは甲板を踏み抜かんほどの脚力で蹴り、敵の元へと駆け始める。その結果、彼らが邂逅するまでに対した時間を要さなかった。

「怯むな!敵は一人だ!」
「うおおおおっ!」
 闘犬(ピットドッグ)が猛々しく叫び手にした火器から無数の銃弾をばら撒く。そこは鉄甲船中層の通路。一本道であり、相手が猟兵と言えど数で勝る自分たちが圧倒的に有利である事は明らかだった。
 しかし彼らの敗因は一つ、人狼(シキ)が獣性を解放していたという外的要因のみであった。もはや亜音速で飛ぶ弾丸の射線すら見切るシキにとって彼らを屠る事は造作もなく、ナイフの 一薙ぎ、シロガネの一斉射により闘犬の悉くが斃れ伏した。残るは「班長」と呼ばれていた男だけ。
 彼とシキを隔てるのは僅か10歩余りの間合いのみ。班長は一矢報いるべくナイフを手に取る。それを見たシキもまたシロガネをホルスターに収め、ナイフを構えた。そこが戦場である事が嘘のように、両者を静寂が包み込む。
 次の瞬間、班長が飛び出した。狙うはシキの胸部。そしてシキもまた班長を迎撃するべく飛び出した。互いのナイフが衝突し火花を散らす。白兵戦でありながら高度な情報戦。相手の数手先、十手先を読み、次なる一撃を選択する。迷えば死。
「「うおおおおおおおっ!」」
 かつてない程の読み合い、かつてない程にひりつく闘争に班長は堪らず感極まってしまった。そしてそれが勝敗を隔てた。
 一瞬のスキを突いたシキが班長の手首をつかみ、その甲にナイフを突き刺す。相手が反射的にナイフを落したところで、手首を捻り、突き刺さったナイフを相手の喉元へ、その手首ごと押し込む。
「■■■ーっ!?」
 ゴボリと喉から血泡を吹かせ声にならに悲鳴を上げる班長。シキは彼がこれ以上苦しまぬようにと、留めの掌底を突き刺さったナイフの柄に打ち込み、班長の頸椎を完全に破壊、絶命に至らしめた。
こうして狼と闘犬の死闘は、狼に軍配が上がったのである。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ヴィリー・フランツ
SPD 心情:とっととケツを捲って逃げりゃ良いものを、救えねぇ連中だ、死んだらそれまでなのによ。

手段:「あの艦、O・H・ペリー級フリゲートじゃねぇか?」
今回は船上戦闘に備える、先ずは移乗攻撃の為に接近する複合挺を銃撃、隙を見て一隻ジャックを狙う。
成功したら相手の艦船に接近、逆に強襲移乗攻撃を掛けてやる、クリアリングを徹底的に行い船を制圧するつもりだ。

戦闘方法は遮蔽物を利用しながらの小銃による銃撃、敵が隠れた時はグレネードによる炙り出し、接近された場合は銃床よる
打撃と銃剣による白兵戦闘を試みる。

●作戦『隠忍海星』対抗
一時後退し身を隠す、そして葉巻を吸って精神統一した後に飛び出し複数射撃を実行する



●カウンター・アボルダージュ
ーーピットドッグ残存兵が鉄甲船に移乗する数刻前。
「わるいがお客さん方、乗船券をお持ちじゃなきゃうちの船には乗せられねぇぜ。」
 ヴィリー・フランツ(スペースノイドの傭兵・f27848)は鉄甲船に接近しようとする強襲艇が寄り付かぬように狙撃を行っていた。彼の足元に転がる薬莢の数は少なく、彼が船体の弱点を的確に打ち抜き撃退していることを物語っていた。
 標的はあと一つ、既にスコープに捉えた標的目がけて引き金を絞ろうとした瞬間、彼の耳は一つの砲声を耳にして咄嗟に身を翻した。
 直後彼の立っていたすぐそばで水柱が上がる。敵砲撃による至近弾だろう。
「あっぶね…って、ありゃあ確かO・H・ペリー級フリゲートか…?」
 誤診が無事であることを確認したヴィリーは攻撃を仕掛けてきた敵艦を視認した。そしてそれがUDCアース、ヒーローズアース世界のアメリカ合衆国海軍が運用していた艦に酷似している事に気が付いた彼は一計を案じる事にしたのであった。

「……ん?こんなところに強襲艇がなぜ…ぐわっ!」
「状況説明ありがとうよ。……ッチ、今ので気づかれたか」
 敵強襲艇を強奪したヴィリーは敵艦への移乗に成功していた。しかし歴戦の傭兵部隊相手に流石に完全潜入とは行かず、侵入に感づかれてしまう。
「仕方ねぇ、戦勝祝いにと取っておきたかったんだが…。」
 敵の増援に備え物陰に隠れた彼はケースに収められた葉巻(シガー)を一本取り出し、吸い口をかみ切り火をつけて一服する。緊張を和らげさせた所で、耳を澄ませ、敵の近づく足音が止んだ瞬間をついて飛び出した。
「ーー居たぞ!」
 敵兵の一人が声を上げアサルトライフルを構えるが、それよりも早くヴィリーのライフルが火を噴く。タタッ、タタッと連射ではなく一人ずつ確実に急所を撃ち抜くための精確なバースト射撃。
 虚を突かれた敵も遮蔽物などを利用して反撃に出る。撃ち合いの中、ヴィリーがリロードに入ったと察するや否やナイフを手に距離を詰める者がいた。ヴィリーは遮蔽物を飛び越え躍り出た敵に銃床でまず殴りつけ、動きが止まったところを銃剣で足の腱を斬りさらに身動きを封じその背を引っ掴む。これで肉盾の出来上がりだ。
 敵はそれに構わず容赦なくヴィリーに打ち込むが、兵士の着込むアーマーの性能が良く、さらにヴィリーよりの体格が良かったことが幸いし良い防弾盾と機能した。そしてリロードを終えたヴィリーは盾にしていた兵士のアーマーに安全ピンを抜いたプラズマグレネードを取りつけるとその背中を蹴り飛ばして敵に突っ込ませ、近くの遮蔽物へと転がり込む。
 直後には爆発音が広がり、プラズマの焼ける臭いが周囲に広がった。
「ひとまずは一丁上がりってところだな。」
 生き残りが居ないことを確認したヴィリーは、近くの鉄骨の上に置きっぱなしにした火のついた葉巻を再度口に加え一服した。

成功 🔵​🔵​🔴​

エィミー・ロストリンク
【POW】
うーん、わたしには死地とかはわからないかなー。
でもどうしてもここで戦いたいなら相手になるよー!

スペースシップ「ブラックゴースト」で砲撃を仕掛けつつ、自身はナノシリアに乗って海中を潜航
セイレーンの能力も駆使して悟られないように機動して、一番大きい艦船に乗り込む
絆律鍵ロスト・リンクでアカハガネを呼び出して搭乗
UC「姫君の財宝を取り込みし巨神」を発動して、服とブラックゴースト以外を合体してキャバリアの10倍まで巨大化
砲弾クラスになったガトリングキャノンの連射で周囲の艦船を攻撃しつつ、乗り込んだ艦船もバーニングナックルの拳撃で破壊する

メガリス合体したアカハガネちゃんの破壊力はどうだー!


ナイ・デス
「ダイウルゴス」に入り海中を進む
進みながら『文明守護竜』発動
海水に協力を願い、一時的に竜となってもらい合体

徹底的な、火力……最大の大きさで、送りましょう

【限界突破】15回連続発動。体高約163km
中枢の小さな私は、巨竜となった全体の操作、情報量の負荷に頭が破裂しそうなのを【覚悟、激痛耐性、継戦能力】癒しの力で無理やり維持して
圧倒的な竜が、海中から姿を現す

あぁそれでも、話に聞いた通りの彼らなら
嬉々として、戦うのでしょうね

倍増を繰り返した【念動力オーラ防御】
一矢報いても、再生
【生命力吸収レーザー射撃】が過去を音もなく今から消滅させながら【なぎ払い】

それでも、最期まで戦う姿は
……かっこいい、ですね



●勝利か、さもなくば死か

 スターフィッシュアーミー艦隊中央・旗艦「ヴァレンシュタイン」
「艦隊左翼壊滅!」
「艦隊右翼、移乗攻撃の被害拡大!」
 やはり猟兵は圧倒的だった。無数の艦艇に潤沢なまでの兵装弾薬、そして歴戦の戦士。その全てを投じてもその山を越える事は叶わないのか。
「ククク…まるで神か、それともバケモノじゃないか。」
 隊長は部下に聞かせるわけでもなく呟き、最後の命令を出す。
『全残存艦艇へ、以降の指揮はヴァレンシュタインが引き受ける!各員――』
「た、隊長!あ、あれを……!」
 部下たちに檄を飛ばす直前で艦橋の見張員に呼び止められる隊長。何かと訊ね窓の外を見て、そして通信機に語りかけた。
『総員、文字通りの最終決戦だ。各自が悔いの無い死を迎えられることを祈る。通信終了。』

スターフィッシュアーミー艦隊を待ち受けるのは2つの影。そのどちらも猟兵のものであった。

「うーん、わたしには死地とかはわからないかなー。でもどうしてもここで戦いたいなら相手になるよー!」
 年相応の無邪気さで答える一人はエィミー・ロストリンク(再臨せし絆の乙女・f26184)。序盤まではゴーストシップによる砲撃で他猟兵を支援してきたが、ここに来てユーベルコードを発動、愛機のキャバリア「アカハガネ」を無数のメガリスで強化し、スターフィッシュアーミー艦隊の中でも最大を誇る戦艦ナガマサの甲板へと現れた。

そしてもう一人はナイ・デス(本体不明のヤドリガミ・f05727)。ユーベルコードを用いた変身により163kmという体高を誇る巨体のダイウルゴスへと変身し、その中枢で脳髄に流れ込む多大な情報量と一人戦っていた。
両者ともに圧倒的な力の象徴である。只人が立ち向かえるような存在ではなかった。
「……あぁそれでも、話に聞いた通りの彼らなら
嬉々として、戦うのでしょうね」

 そして遂に猟兵たちとスターフィッシュアーミーたちの最終決戦の幕が上がる。しかし、それの詳細については多くを語る術が無い。
 ただ言えることは、スターフィッシュアーミー達は己の全力を二人の猟兵に撃ち込み、そして猟兵はその返礼としてスターフィッシュアーミー達が望んで止まなかった圧倒的な力を以てして彼らに死を授けたのである。

 こうして猟兵達は激戦の末に勝利を掴み、スターフィッシュアーミーの艦隊はグリードオーシャンの海原から姿を消した。そしてその魂は骸の海へと還っていったのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年02月22日


挿絵イラスト