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竜派ドラゴニアンたちが住まう、竜眼島(りゅうがんとう)。
猟兵と七大海嘯による戦争の噂で持ち切りなこの島だが、実際としては平穏であった。ただし、その日までは。
「ハ~ア~今日も海はでかいなァ~ってあれ?」
異変の第一発見者は、元気に海に漕ぎ出そうとしていた猟師の青年だった。
穏やかな海を進むのは、黄金に輝く帆船団!
そしてその旗艦にて立ち姿を披露するのは、七大海嘯が1人、『邪剣』のピサロ将軍!
「ひえっ、こっちに来るの来ないの? みんな、コンキスタドールの船がきんぴかだっ!」
竜翼を広げた青年は、危機を報せに、街へと舞い戻るのであった。
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ヴェルタール・バトラー(ウォーマシンの鎧装騎兵・f05099)が猟兵に示したグリードオーシャンの海図。
開戦当初よりその規模は、大きく。また、全ての敵本拠地を明確にしていた。
「いよいよ七大海嘯最後の1人、『邪剣』ピサロ将軍が表舞台に登場しました。ですが、目的は我らの撃滅ではないようでございます」
ピサロは早々に戦争に見切りを付け、この世界から逃亡を図ろうとしている。
だが、今回ヴェルタールは、ピサロの『黄金艦隊』の航路の予知に成功した。
「アルダワ世界由来の竜眼島近辺でございます。皆様をこれより島へ転移いたしますので、ビタッ、とピサロの足止めをお願いいたしたいのでございます」
ピサロは追っ手となる猟兵を切り抜けるべく、戦闘を挑んでくる。
戦場は、竜眼島の浜辺から海上、或いは敵船上にかけてのエリアが想定される。
「ピサロ将軍は、黄金の帆船たちの上を、高速機動にて飛び移りつつ、襲撃を行います。その技、人呼んで『八艘飛び』」
ピサロの機動は、絶技と呼ぶにふさわしい。『黄金艦隊』がピサロの足場として機能する限り、敵の速力に追いつくことはもちろん、攻撃を当てることさえ難しいだろう。
何より、その速さから繰り出される攻撃だ。ピサロに先手を取られるのは間違いない。
「我がウォーマシンの演算能力をもってしても、対処は困難と思われます。しかし、ピサロの技はあくまで足場あっての事。敵の船さえどうにかしてしまえば、勝機は見いだせると判断します」
問題は、『黄金艦隊』が魔法黄金製の超硬度を誇る、という事実である。
となると、正面から破壊するのは難しそうなので、やはり何らかの策が必要だろう。
「ピサロは実力行使でこちらを蹴散らし、逃走の時間を稼ぐのが目的のようでございます。が、その計算を乱してやろうではありませんか」
グシャッ、と。
口調こそ紳士的であったが、ヴェルタールの擬音は、容赦を感じさせぬものであった。
七尾マサムネ
こちらは戦争シナリオです。
1章のみで完結いたします。
●今回のプレイングボーナス条件
敵の先制攻撃+八艘飛びに対処する。
それでは、皆様の参戦、お待ちしております!
第1章 ボス戦
『七大海嘯『邪剣』ピサロ将軍』
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POW : ケチュアの宝剣
【黄金太陽神の神力】を籠めた【ケチュアの宝剣】による一撃で、肉体を傷つけずに対象の【魂】のみを攻撃する。
SPD : 黄金艦隊砲撃陣
【各艦に刻まれた黄金魔術印】によって、自身の装備する【黄金艦隊】を遠隔操作(限界距離はレベルの二乗m)しながら、自身も行動できる。
WIZ : 邪剣烈風斬
【超高速移動によって生じた激しい風】を放ち、レベルm半径内の指定した対象全てを「対象の棲家」に転移する。転移を拒否するとダメージ。
イラスト:もりのえるこ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
ガーネット・グレイローズ
これだけ世界をひっかき回しておいて、
劣勢になったら逃げるのか?見下げ果てたものだな、
コンキスタドール!
竜眼島から商船「シルバーホエール号」を出航させる。
《遠泳》《航海術》で黄金艦隊への接近を試みるぞ。
まずは敵の機動力を奪うぞ。
船の倉庫から大量の酒と料理を運び出し、【海の猛者達の宴】を
開く!敵と戦闘に入る前に、まずは腹ごしらえだ!
串肉を咥え、ラム酒片手にマン太の背に飛び乗り出撃。
速度の落ちた黄金艦隊を追跡する。
水面からクロスグレイブによる《レーザー射撃》でピサロをけん制、
八艘飛びから繰り出される剣撃はブレイドウイングによる
《武器受け》でガード。《念動力》による投げ技をかけて
ピサロを投げ飛ばすぞ。
商船『シルバーホエール号』が、ピサロの黄金艦隊の航路を遮る。
ガーネット・グレイローズ(灰色の薔薇の血族・f01964)は、敵艦隊旗艦……すなわちピサロへと声を投じた。
「これだけ世界をひっかき回しておいて、劣勢になったら逃げるのか? 見下げ果てたものだな、コンキスタドール!」
「勝利者とは、最後に笑わねば意味がない。中途の無様など些末事!」
ピサロの応答は、空間を叩く音とともにガーネットに届いた。
多大な衝撃にも耐えうる魔法装甲を足場とした、『八艘跳び』!
加えて、刻印にて操作された黄金艦隊が、陣形を組みあげる。全てはピサロの技を実現させるために。
「猟兵の戦力が集中する前に、この世界を突破する!」
風を追い抜き、超速でシルバーホエール号に接近するピサロは、見た。
船上でガーネットが披露される迎撃態勢……否、宴を!
「美味い、美味い」
斬撃とともにガーネットの元に着艦したピサロが舞い上げたのは、多数の酒瓶と料理の数々。
「最期の晩餐のつもりか!?」
「冗談を、ただの腹ごしらえだ!」
落下してきた串肉を咥え、もう片手でラム酒をキャッチ。
跳び上がったガーネットをさらったのは、マン太。こういう時はのんびりしない、頼れるしっかりものだ。
みれば、黄金艦隊の速力は低下している。宴の効果だ。
マン太で海面を滑りながら、クロスグレイブを連射するガーネット。ピサロもまた速力減衰の呪縛に囚われながら、何とか足場……艦隊へと後退。
「こんなに美味しい食材にあふれたグリードオーシャンを去るというのか?」
「くっ、ハンデか、だがこれでようやく互角!」
大きく迂回しつつ、反転したピサロが、再び八艘跳びで切りかかる。遅延した艦隊の援護射撃に頼るつもりはないらしい。
だが、ユーベルコードの速力低下を受けてなお鋭い挙動、迎え撃つガーネットは、マントを翻した。
「!?」
響く火花、弾ける金属音。
マントの内より現れた流体金属が刃の形状を為し、ピサロの剣をしのいだ。
艦隊の速力が低下した事で、敵陣形はほぼ固定状態。ならば、敵の軌道も読みやすい!
そして、念動の見えざる腕がピサロを捕まえたかと思うと、その体を天地逆転、大きく投げ飛ばしたのである。
大成功
🔵🔵🔵
ガラティア・ローレライ
〈先制攻撃対策〉
私の住処?そんなのこのピュグマリオーンに決まってるじゃない!
『航海術』を駆使した『操縦』をして敵艦隊の攻撃を捌きながら突撃よ!
『砲撃』の『弾幕』で敵の行動範囲を制限しつつ近接戦は『覇気』を纏わせたバトルアンカーで攻撃を防ぐわ
〈戦闘〉
艦隊を潰せば足が止まるんでしょ?
呪歌のローレライの由来その耳にしっかり刻み込みなさい!
サウンドメガリスで増幅した『大声』で『歌唱』した【荒ぶる海嘯のローレライ】で周りの黄金艦隊を沈めて八双跳びを封じるわよ!
まあ逃げるってんならケツに砲撃をブチこんでやるだけよ
周りの艦隊さえ沈めたらこっちのピュグマリオーンで『船上戦』をせざるを得ないでしょ。
自慢のガレオン船『ピュグマリオーン号』にて海へと漕ぎ出したガラティア・ローレライ(呪歌のローレライ・f26298)を襲ったのは、突風であった。
『邪剣』ピサロの八艘跳び、超速移動によって蹴散らした大気が衝撃波となって、海に吹き荒れる。
「さあ、在るべき場所へと還るがいい! 私もまたこの地を去るゆえ!」
黄金艦隊上から解放された衝撃波が、ガラティアを襲う。
ピサロの『八艘跳び』が生み出した余波は、浴びたものをあまねく吹き飛ばす。空間さえ超えて。
だが、ガラティアの姿は、ピュグマリオーン号の上から動いていなかった。
「私の住処? そんなのこのピュグマリオーンに決まってるじゃない!」
「バカな! イヤ、成程。海に生きる者の心構えとして実に相応しいッ!」
ピサロの思わぬ称賛に、ガラティアは、敵艦隊の援護砲撃をかわしつつ、ピュグマリオーン号による突撃に移行した。
操船技術を、如何なく発揮。愛船に搭載された砲を連射しつつ、黄金艦隊の動きを牽制、制限。
艦隊を足場として自在に回避するピサロへと、ガラティアは声を飛ばした。サウンドメガリスを掲げて。
「その艦隊を潰せば足が止まるんでしょ? 呪歌のローレライの由来その耳にしっかり刻み込みなさい!」
ガラティアの歌が、海に響き渡る。
すると、どうか。静かだった海は瞬時にささくれ立ち、騒ぎ始めた。
小波は大波に、そして津波に至った時、遂に黄金艦隊を襲う。いくら魔法装甲が頑丈であろうとも、大自然の、大海の怒りから逃れることは難しい。
ピサロが着艦した傍から、次々と沈没していく艦隊。これでは、自慢の八艘跳びもままならない。
「ちっ!」
沈みゆく一隻を蹴り飛ばして、ピサロはピュグマリオーン号へと接近した。
繰り出される斬撃を、覇気をまとったバトルアンカーで受け止めるガラティア。
「さすがの一撃ね、でも、もうこの手は使えないんじゃない?」
「こちらとしても、いつまでも遊んでいるつもりはない」
ガキィン!
覇気に満ちたバトルアンカーを弾いて後退すると、そのまま、かろうじて被害を免れた船に乗り、撤退を試みるピサロ。
だが。
その船尾に、ピュグマリオーン号からの砲撃が浴びせかけられた。盛大に。
大成功
🔵🔵🔵
菫宮・理緒
艦隊戦ってことなので、
現地に行ったら、わたしは【ネルトリンゲン】で出撃するね。
黄金艦隊は超硬度、なのか。
砲撃とかで破壊するとなると、ちょっと時間がかかりそうかな?
と、なれば! 狙うは船そのものよりも海だね。
【虚実置換】で海に温度差を作り出し、渦をたくさんつくって、
黄金艦隊の足並みを乱しつつ、渦の中に引きずり込んで、
黄金艦隊の艦を沈没させられたらって思うよ。
「七大海嘯でも、海までは思い通りにできないよね?」
みんなや海賊さんたちには事前に作戦を話して、
わたしがユーベルコードを使った付近には注意して、近づかないようにお願いしておこう。
足場がなくなったら、みんなで集中砲火。
一気に倒しちゃうから。ねー。
数宮・多喜
【アドリブ改変・連携大歓迎】
ま、それだけの黄金艦隊を率いて自在に動かせるってのは
確かに凄ぇわ。
足場として艦隊機動させてるのも称賛に値するねぇ。
その「八艘飛び」を、まともに止めるのは厳しいだろうさ。
だから、ちょいとその艦、貸してもらうよ。
ピサロが跳ぶのに使い終わった黄金の船に狙いを付けて、
【縁手繰る掌】で引き寄せながら斬りかかられた味方を『かばう』!
もちろん引き寄せた黄金の船を…『敵を盾にする』。
超硬質の素材なんだろ?防ぐにはうってつけだろうさ。
その隙に『咄嗟の一撃』で、
『マヒ攻撃』の電撃『属性攻撃』をピサロに叩き込む。
足を止めれば跳べないだろ?
さあ皆、一気にボコボコにしてやろうじゃないさ!
ピサロの黄金艦隊の進路を遮ったのは、これまた一隻の艦。
菫宮・理緒(バーチャルダイバー・f06437)のミネルヴァ級戦闘空母【ネルトリンゲン】の勇姿であった。
「黄金艦隊は超硬度、なのか。砲撃とかで破壊するとなると、ちょっと時間がかかりそうかな?」
煌めく敵艦隊の威容を目の当たりにしつつ、理緒は思案した。
すると、敵艦が炸裂音を放った。単縦陣……シンプルな砲撃陣形を展開。ネルトリンゲンへと砲撃を開始したのだ。
ピサロの魔術印により操作された各艦は、その手足のように海を支配する。
次々と海面に着弾する砲弾が、ネルトリンゲンを、その上の理緒を揺らす。
「うわ、直撃しなくても海にいる以上……あっ、これだね!」
何か思いついた様子の理緒。
一方、数宮・多喜(撃走サイキックライダー・f03004)もまた、きらびやかな大艦隊を前に、ひゅう、と口笛を吹いて見せた。
「ま、それだけの黄金艦隊を率いて自在に動かせるってのは確かに凄ぇわ」
それに加え、ピサロ自身の持つ高い実力。多喜たちにとっては、さすがの脅威である。
「足場として艦隊機動させてるのも称賛に値するねぇ。その『八艘飛び』を、まともに止めるのは厳しいだろうさ」
だからこそ。多喜は、正面対決ではなく、奇策を取ることにした。
航路でも、常に真っ直ぐに進むのが最善とは限らない。
「ちょいとその艦、貸してもらうよ」
多喜は言った。
ピサロが足場とし終えた船の一隻に、狙いを付けた。
今まさに、理緒を標的とした高速斬撃を繰り出そうとしていたピサロの前に、巨大な影が出現した。
「何!?」
多喜が、不可視の力で手繰り寄せた、ピサロの黄金船である。
「悪いね、少し邪魔するよ」
何せ船の装甲は超硬質。たとえ七大海嘯の技を食らっても、一撃くらいは耐えられよう。
果たして、その通りになった。
ピサロの必殺剣にて解体された黄金船が、四散し、海の藻屑へ変えられた。しかし、その向こうの理緒は無傷。
「どうだい、自分の船の切り応えは」
「味な真似をしてくれる!」
多喜に、きっ、と射殺しの視線を返すピサロ。
水柱を上げる海を、光が走る。
それは、理緒がぱちんと指を鳴らした直後、複写機のスキャン光の如く。
すると、それまでピサロに振り回されるばかりだった海が、突然渦巻き始めた。
理緒がユーベルコード【虚実置換】で海に温度差を作り出し、生じさせたものである。
如何に堅固、そしてピサロの意志をダイレクトに反映できると言っても、海を征く船であることに変わりはない。肝心な海自体が無事でなければ、どうしようもない。
そのまま渦は、黄金艦隊を次々と水中へ引きずり込み、一隻、また一隻と沈没させていく。
「なんという災禍! だがこれでは味方も巻き添えだぞ」
「そんなことないもんね?」
理緒の微笑。
事前に多喜には、話を通してある。すぐそばの竜眼島も含め、被害はピサロ艦隊のみに限定されていた。
「七大海嘯でも、海までは思い通りにできないよね?」
「そう来たか」
理緒のやんわりとした挑発に、さしものピサロも、穏やかでいられない様子の声で返した。
海、すなわち、足場たる船の足場を崩されては、虎の子の『八艘跳び』も真価を発揮することは叶わない。
反撃の糸口を探すピサロ、だがその時には、多喜がその間合いに接近している!
「さあ、今度はこっちの番だよ、たっぷり味わいな!」
サイキックナックルをまとい、握りしめた拳、そこに電撃が迸る。
大気を帯電させながらの一打が、ピサロにめりこんだ。衝撃が、余さずその体に吸い込まれる。
ただの打撃ではない。多喜の拳から伝播した電撃が、ピサロの神経に干渉し、肉体の動作を阻害したのだ。
「く……!」
「足を止めれば跳べないだろ?」
身体の自由を奪われたピサロが、体をくの字に折る。
万が一のカウンターから逃れ、バックステップした多喜が、理緒に声を飛ばす。
「さあ、一気にボコボコにしてやろうじゃないさ!」
「もちろん!」
黄金艦隊を喪失し、丸裸となったピサロへと、理緒のネルトリンゲンからもてなしが行われた。
「一気に倒しちゃうから。ねー」
防戦に追い込まれたピサロへと、理緒が投げかけたのは、声と砲撃。
そして、着弾の間隙を縫って、多喜の連撃が、ピサロを追いつめる……!
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
リーヴァルディ・カーライル
"精霊石の耳飾り"で得た第六感から敵の存在感を暗視して、
今までの戦闘知識を基に最適な回避動作を見切り、
敵の攻撃を受け流しつつ敵船に切り込みUCを発動
…姿を見る事が出来なくても問題無い
私は既にお前の存在を捉えているもの
…並の攻撃では破壊できない魔法黄金製の超硬度帆船ね
…ならば、この奥義を試してみましょうか
虚属性攻撃の魔力を溜めた大鎌で空間ごと船をなぎ払い、
切断面から広がる虚無のオーラで防御を無視して船を消滅させて回り、
敵の空中戦機動が鈍ったら銃撃の乱れ撃ちで足止めを行い、
大鎌による追撃を行う2回攻撃を試みる
…どれだけ物理的に固くても無駄よ、この業には通じないわ
…お前の目論み通りに事が進むと思うな
リーヴァルディ・カーライル(ダンピールの黒騎士・f01841)に、黄金艦隊率いるピサロが迫る。
リーヴァルディを囲むように布陣した艦隊は、ピサロの裏方に徹する構えのようだ。精霊石の耳飾りに宿る数多の精霊たちが、敵の意志と動きを伝えてくれる。
そして、ピサロの『八艘跳び』の開始も。
「どうだ、我が姿、見えすぎて見えまい。数多の虚像が、真なる我を覆い隠す!」
黄金の船を足場に駆け抜け、リーヴァルディを翻弄するピサロ。
質量すら伴うのではないかというレベルの明確な残像が、リーヴァルディの視覚に焼き付いてくる。
だが、今頼るべきは、精霊の超感覚。そして、リーヴァルディ自身の戦闘経験だ。
遂に、ピサロが攻撃に転じた。
従えし黄金太陽神の加護、それを刀身にこめた宝剣が閃く!
「何ッ」
響いたのは、金属質の激突音。ピサロの宝剣とリーヴァルディの巨鎌が刃をぶつけ合う音だ。
「超速の残像を見切ったのか!」
「……姿を見る事が出来なくても問題無い。私は既にお前の存在を捉えているもの」
巨鎌を弾いて自艦に後退するピサロ。
「だが、『八艘跳び』を受け続ければ消耗するのはそちらだ!」
ピサロの言葉に驕りはない。
足場は強固。何せ、魔法黄金製の超硬度帆船。
「……ならば、この奥義を試してみましょうか」
大鎌を構え直すリーヴァルディ。その刃が、再度、加速するピサロを映す。
リーヴァルディは、魔力を溜め……大鎌を振った。
「……どれだけ物理的に固くても無駄よ、この業には通じないわ」
リーヴァルディが薙ぎ払ったのは、黄金船装甲ではない。それが存在する、空間そのものだ。
切断面からこの世界に、虚無のオーラが溢れ出す。
強固な守りを突破された黄金船が、次々と消滅していく。
それに比例して、ピサロの挙動可能領域が狭められていく。
「くっ、これでは攻撃の軌道が読まれてしまうか……!」
リーヴァルディは、鎌を虚空にひっかけると、武器を銃に持ち替えた。
乱れ撃つ。
ピサロ個人というよりも周囲全体を標的とした弾丸が、ピサロを追いつめていく。
「そんな鉄砲玉如きで私を殺せるか!」
「ならこれでどう」
弾丸で足止めされたピサロに、大鎌が振り下ろされた。無慈悲に。
「……お前の目論み通りに事が進むと思うな」
成功
🔵🔵🔴
七那原・望
八艘飛びは厄介ですけど、海の中で戦う術は持たないのですよね?
【全力魔法】で自身の【リミッターを解除】。速度と肺活量を【限界突破】させ【水中戦】。
【水中機動】と【高速泳法】で黄金艦隊の真下付近へ。
【結界術】で自身を護ります。
水中、しかも黄金艦隊という超硬度の風除けがあれば激しい風でも防ぎきれますよね。
【マジックオーケストラ】で結界の内側にねこさん達を呼び、全ての黄金艦隊の甲板に【全力魔法】の爆発を絶え間なく起こしてもらいます。
更に影の猟兵も全ての黄金艦隊の甲板に大量に召喚し、敵が着地しようとした瞬間に武器で貫いてもらう事で足場を全て封殺します。
敵が海中に来たらねこさん達の【全力魔法】で迎撃です。
七那原・望(封印されし果実・f04836)を迎えたのは、欲望渦巻く大海と、陽光に輝く黄金の船団であった。
その艦隊旗艦に座上するのは、『邪剣』ピサロ将軍。
「八艘飛びは厄介ですけど、海の中で戦う術は持たないのですよね?」
望が呟いた瞬間、風が吹いた。
ピサロが、高速移動によって巻き起こした衝撃波だ。
秘技『八艘跳び』。その速力を転用する事で極大の風圧を生じさせ、全ての者を『棲家』に還す大技である。
まともに受ければ、望もこの戦場から除外されてしまう。
ゆえに望は、逃れた。海へと。
自身のリミッターを解除、速度と肺活量を限界以上に引き出し、水中へステージを移したのだ。
望は、水中での機動力を発揮、高速の泳ぎで、敵艦隊の真下を目指す。
ピサロの衝撃波の威力は、強大だ。
だが、水中、しかも黄金艦隊という超硬度の防壁を得た今の望を、吹き飛ばす事は不可能だった。
豪風一過。望は、自身の周囲に展開していた結界内に、白猫たちを呼んだ。
望のジェスチャーに応えて、大勢の白猫たちが、分かれて黄金船に張り付いていく。
準備OKの印が、白猫軍団から送られて来る。そして、望の合図で、それは起きた。
爆発だ。
タイミングばっちり。白猫たちが同時に発動させた全力の爆発魔法が、黄金艦隊の船底にて炸裂したのだ。
敵船を守る魔法装甲は、簡単に破れない。だが。
海上、黄金艦隊の甲板上では、もう一つの戦いが展開していた。
望の召喚したもう一つの戦力……影の猟兵たちだ。戦えぬ望の剣となり、ピサロと相対中。
「この程度の雑兵で私を止められるとでも? 舐められたものだ!」
とは言うものの。
ピサロの『八艘跳び』は、足場たる艦隊が爆発で揺らぐため、不完全。
精度の低下した技、加えて、影の猟兵たちが、ピサロ着地の瞬間を狙った。
同時に手にした宝剣を標的として、敵の技を封殺したのだ。
「く……厄介な!」
その時、特大の爆発が、ピサロの体を海に投げ出した。
海中で待っていたのは、望と、白猫たちである。
その小さく愛らしくも膨大な魔力を制御する肉球が、ピサロへと向けられている。
「ちょっ、待っ……!」
ねこたちは待たなかった。
一斉に解き放たれた爆発魔法が、ピサロを爆発の渦に呑みこんだ。
大成功
🔵🔵🔵
ヨナルデ・パズトーリ
言うは一つ
貴様の盟友たるコルテスが如く貴様は狩り尽くすのみ!
魔法は基本「高速詠唱」「範囲攻撃」且つ「無呼吸詠唱」
八艘対策
「地形破壊」級の台風「天候操作」で顕現
此れに「マヒ攻撃」の雷「属性攻撃」「全力魔法」「多重詠唱」を「乱れ打ち」
「神罰」の嵐の中に飛び交うは多少は躊躇しよう
先制対策
風の動きが鈍る「水中戦」徹底
「高速泳法」の「水中起動」と「存在感」「殺気」を持たせた「残像」で撹乱
「怪力」と「念動力」で敵艦を一つずつピサロに「投擲」
此れは足場減らしも兼ねる
最後に「目潰し」の「呪詛」入り闇の「属性攻撃」「全力魔法」と幾つもの「残像」で撹乱
隙をつき肉薄
「怪力」「グラップル」UCで「恐怖を与え」「蹂躙」
黄金艦隊上。
ヨナルデ・パズトーリ(テスカトリポカにしてケツァルペトラトル・f16451)とピサロ将軍が相対していた。
雷光閃き、雷鳴轟く。周囲の天候は荒れている。ヨナルデが、降臨と共に引き連れて来た、台風によるものだ。
「貴様の盟友たるコルテスが如く貴様は狩り尽くすのみ!」
「コルテスは早過ぎた。今この場で共に戦っていれば撤退も果たせたものを!」
悔恨を噛み殺し、ピサロが宝剣を構え、掻き消えた。
超高速での挙動が、ヨナルデを翻弄にかかる。優れた剣士でも捉えられまい。ただし、万全ならば。
けれど、厄災神の嵐のただ中にいるためか、ピサロの足は鈍っているようにも見える。
対するヨナルデは、無造作に海中へと身を投じた。
「水中戦か! 望みはしないが躊躇う道理もないな!」
刹那の躊躇もなく、ヨナルデを追走するピサロ。
海中での行動は、ヨナルデの方に分がある。
だがそれでも、ピサロが臆する事はない。黄金艦隊の船底を蹴って徐々に速力を上げていく。
ヨナルデもまた、海での挙動は得手のうち。残像すら生む高速機動で、反対にピサロを翻弄にかかる。
互いに衝撃の輪を生み出しながら、水中で激突し合う二者。
そして、速力が頂点に達した時、ピサロの剣が振るわれる。
相手を次元跳躍せしめる、邪剣烈風斬!
しかし、いかなる風も、風である以上、海水によって減衰される。
吹き飛ばされるヨナルデ、しかしそれは、残像に過ぎぬ。
本体は、黄金船の船底に手をかけている。
投げる。
黄金の装甲持ちだ。とてつもない質量でもって、ピサロに襲い掛かる。
「人のものを勝手に……!」
自身の艦隊を破壊する愚はおかさず、回避に徹するピサロ。
だが、ヨナルデの戦法は効いた。自分の艦隊を武器にされたばかりか、足場の喪失も意味していたからだ。
さあ、そろそろ仕上げの時間だ。
海水を蹴り、海上へ加速を試みるピサロに、ヨナルデから祝福が来た。
海を乱す巨大なる魔力の奔流。そして神の写し身が、ピサロをかく乱する。
しかしそれらすらも、囮でしかなかった。
大技を隠れ蓑に、ピサロに肉薄したヨナルデが繰り出したのは、自身の肉体を十全に活用した近接格闘であった。
神なる必殺ホールドは、七大海嘯をもってして、死の戦慄を味わわせたという。
成功
🔵🔵🔴
朱鷺透・小枝子
黄金艦隊。
忌まわしい輝きだ…!
亡国の主に搭乗操縦。
深海適応、海中へ潜り砲撃から身を隠す。
海中からでも、この忌まわしい気配よく分かる…!いくぞ、主!
『劫火業臨』巨大化し、推力移動、スラスターで海中から、急速浮上!
多くの船が集まる箇所から、シールドバッシュ。
船底から艦隊を突きあげ吹き飛ばしながら、浮上し続ける。
「吼えろ、壊せ、焼き払え!!!」「■■■■■!!!」
武器生成、巨大フレイムランチャー2丁
回りながら周囲へむけて灼熱の液体燃料をまき散らし属性攻撃。
辺り一面を灼熱の炎の海で埋め尽くす!
念動力、液体燃料と化した霊物質を操り、敵艦隊を、その上を移動するピサロを、この劫火で覆い、焼き尽くす!
朱鷺透・小枝子は、目前に迫る大戦力、輝くピサロの大船団を睨んでいた。
「黄金艦隊。忌まわしい輝きだ……!」
向こうでも、小枝子の姿を確認したらしい。ただし今のその姿は人型にして、人にあらず。
竜人にも似た頭部を有する、白亜の巨人。ジャイアントキャバリア『亡国の主』。
対するピサロは、容赦の二文字とは無縁であった。
その魔術印にて己の手足と変えた黄金艦隊を砲撃陣形に展開、小枝子へと砲撃を開始したのである。
「我が道を阻むもの、全て潰せ!」
海面が、つぎつぎと水柱を立てる。
その間隙を縫って、小枝子は、海中へと身を隠していく。
一瞬遅れて、小枝子のいた地点を、ピサロの斬撃が切り裂いたのが分かった。
「海中からでも、この忌まわしい気配よく分かる……! いくぞ、主!」
小枝子の意思とユーベルコードに、亡国の主は答えた。
咆哮とともに全身をきしませ、巨大なる姿へと転身する。
数倍化された推力を全開、フル稼働したスラスターが、海水を門の如く破り、白き巨神を水上へと持ち上げていく。
大音声とともに、黄金艦隊が舞いあがる。
亡国の主のシールドバッシュを受けた黄金船が、空中に突きあげられたのだ。
「バカな、我が艦隊が」
ピサロの悲嘆には構わず、小枝子は進軍する。
「吼えろ、壊せ、焼き払え!!!」
「■■■■■!!!」
多くの艦船が虚空に舞う中、亡国の主の腕に巨大フレイムランチャー2丁が生成される。
その機体を回しながら、周囲へ霊物質をまき散らす。液体燃料と同義であるそれを浴びた艦船群に向け、ランチャーが炎を吐いた。
それは一瞬だった。
周囲が、炎の海と転じたのは。
「何という荒業! だが、私の『八艘跳び』ならば!」
亡国の主が、小枝子に敵の急速接近を知らせる。
そそり立つ炎の壁に風穴を空けて、接近する敵影。
対する主の巨腕が動く。見えざる力にて奏でられるのは、液体燃料と化した霊物質。
それは瞬く間に敵船上、そしてその上を奔るピサロへと迸る。
巨神の咆哮とともに、駆け抜けた劫火が、金色の艦隊をあまねく焼き尽くしていく。
「おのれ、このような幕引きなど認められるものか……!」
「永遠に、骸の海で眠るがいいッ!」
小枝子の憎悪を一身に浴びながら、『邪剣』ピサロは、欲望の海の藻屑と化した。
成功
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