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羅針盤戦争〜珊瑚の城を打ち砕け!

#グリードオーシャン #羅針盤戦争

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#羅針盤戦争


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●珊瑚の城
 赤く冷たい海の中。―――といっても実際の海の中ではなく、島の上なのだが。
 歪な音を立てて広がるそれは、徐々にとある島を埋め尽くす。

 蒐集の女王『コーラルクイン』。
 彼女が使う珊瑚杖のメガリスは、放った光線が当たると赤い珊瑚へと変化させる力を持つ。
 それを使い、女王たる自分にふさわしい城を作り上げた。
 ―――本来ならば海賊達の拠点として使われていたであろう、大きな城を珊瑚で覆って。

「わたくしの新しい城、赤き珊瑚城! この島、本当に素晴らしくてよ!」

 大きく笑うコーラルクインに対し、海賊達は反乱の刃を向ける。
 しかし珊瑚化の力を扱う女王に対し、海賊達は成すすべもなく撤退してしまう。
 珊瑚化の呪いを退けるには、同等の力を持った猟兵達の力がなければ反抗が難しいのだ。

「くそっ、早く来てくれ……猟兵の兄さん達……!!」
「俺達の島を取り返してくれェーー!!」

●急がねばならない
「『邪剣』を追いかけるため、お前さん達には協力して欲しい」
 集めた猟兵達にそう声をかけるのは、木々水・サライ(《白黒人形》[モノクローム・ドール]・f28416)。
 既に七大海嘯もほとんどが出揃っているのだが、唯一『邪剣』には追いつけていないという状態だ。

 故に、海域を広げる作戦に出た。
 丁度いい感じにコンキスタドールの侵略が起きている島があるため、そこに出向いて欲しいと。

「どうやらその島では珊瑚によって拠点を作り変えられた海賊達がいるようだ。彼らと協力して、城を取り返してやってほしい」

 取り返す方法については拠点を変貌させたコンキスタドールを倒せばいいとのことなので、純粋な武力のみが求められる。
 しかし、グリードオーシャンはその特性上島の外に一歩でも出ると、浮遊と転移が難しくなるため、そのあたりは注意が必要とのこと。

「『邪剣』探索作戦、いっちょよろしく頼むぜ?」

 そう声をかけるサライは、猟兵達を送り届ける。
 赤く冷たい、海の中へ。


御影イズミ
 閲覧ありがとうございます、御影イズミです。
 タイトル名、分かる人はわかるかな……。

 今シナリオも採用数を絞り、回転数をあげます。
 そのため必ずしも採用が出来るとは限りません。ご理解の程をよろしくお願いします。

●受付日:即時
 採用は「シナリオの成功数に到達する🔵の確保が確定した時点」で締め切ります。
 全員採用ではない点にはご注意ください。
 採用が難しいと判断したプレイングはお返し致しますのでご了承ください。

●プレイングボーナス:海賊達と協力する。
 今回の島は中央に城が建てられた島です。
 城を奪われ外に追い出された海賊達はブチギレモードです。猟兵達がやってくるとめっちゃ歓迎してくれます。
 海賊達はカトラスやレイピアでの近距離支援、バトルアンカーや爆弾での遠距離支援、投網の支援を行うことが出来ます。

 皆様の素敵なプレイング、お待ちしております。
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第1章 ボス戦 『蒐集の女王『コーラルクイン』』

POW   :    侵食する珊瑚の腕
【背の巨大な珊瑚の腕】が命中した対象に対し、高威力高命中の【珊瑚化の侵食】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD   :    変化する珊瑚の杖
【珊瑚杖のメガリス】から【虹色の光線】を放ち、【珊瑚化】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ   :    埋め尽くす珊瑚群
【珊瑚化の呪いがかけられた珊瑚の欠片】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【を珊瑚化の呪いがかけられた珊瑚群に変化】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。

イラスト:すねいる

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠テフラ・カルデラです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

片桐・公明
【POW】
「敵はただ一人。一対多数ならいくらでもやりようはあるわね。」

海賊団の面々には大砲やマスケット銃をできる限り用意してもらう
公明が単身敵に戦闘を仕掛けている間に包囲してもらい、海賊たちのタイミングで砲撃を開始してもらう
多人数多数の火器による空中を含めた全方位波状飽和砲撃によって相手に負担を強いる
砲撃開始後も公明は敵に張り付いて妖刀とUCで攻撃することで相手の遠距離攻撃を封じる
「私は猟兵よ。敵に匹敵するような私があなたたちの砲撃にやられると本当に思うの?それとも他に策でもあるのかしら?」
「四の五の言わずに、あなたたちの島を守りたいなら協力しなさい。」

接近戦は攻撃と回避を同程度重視する



●砲撃開始!!
 赤い珊瑚の城の前へ降り立った片桐・公明(Mathemの名を継ぐ者・f03969)。彼女は城を見上げては、その頂点に座するコーラルクインを冷静に見定めていた。
 そんな彼女を待ちわびたと一斉に集まる海賊達。合流した彼らに城の状態やら敵の人数を聞いてみることに。
「敵は1人? あそこにいるのだけ?」
「ええ、アイツが急にやってきたんッスよ」
 指差す先で高笑いをする仕草をしているコーラルクイン。公明が来たところで何するものぞ、といった様子で城の改造をバリバリ進めていた。
 嘲笑されたのか、それともこちらに気づいていないだけなのか。何にせよ公明は1つ作戦を決めたようで、海賊達にも作戦内容を伝えた。
「それなら多対一ということね。なら、いくらでもやりようはあるわね」
「俺達にも手伝わせてくだせえ!! 城を奪われたこの恨み、晴らしたいんッスよ!!」
「それなら、全員大砲やマスケット銃を準備して。私が単身攻めてもらっている間に、城を包囲して一斉砲撃をお願い」
「え、で、でも砲撃したら姐さんに……」
「私は猟兵よ。敵に匹敵するような私が、あなたたちの砲撃でやられると本当に思う?」
 少しだけ試すように笑った公明は、コーラルクインの動きを読みつつ珊瑚の城の外壁を見る。赤珊瑚で作られた外壁は足場も多く、近距離で足止めをするのが良さそうだと踏んだ。
 冷静に判断を重ねる公明と反対に、狼狽える海賊達はまだ動き出さない。そこで公明はぴしゃりと冷徹に言い放つ。
「あなたたちの島を守りたいなら、四の五の言わずに協力しなさい」
「は、はいぃ!」
 気圧された海賊達はすぐさま大砲とマスケット銃をありったけ用意。その間に公明が珊瑚の城を駆け上り、コーラルクイン目がけてMathem842による射撃を利用した視線誘導を行い、単身対面する。
「あらぁ、1人で登ってくるなんて。わたくしの赤いお城になにか御用かしらぁ?」
「別に。用なんて、決まっているでしょう」
 妖刀・血吸を構え、一気に距離を詰めてユーベルコード『諸葛流舞闘術』を発動。独特な体術でコーラルクインに張り付き、珊瑚の城共々コーラルクインを削り取った。
「あら、あらぁ。その程度ではわたくし、倒れませんことよ?」
 コーラルクインの背に携えられた拳が公明に向けて振るわれるが、独自の足運びで回避をしていた公明には当たることはなかった。
 流石にこのままでは戦いづらい、と思っていた次の瞬間。コーラルクインに向けてマスケット銃の弾丸がいくつも降り注ぎ、その身体のサンゴ礁を砕き始める。
「何っ……!」
 海賊達の一斉射撃が始まった。城の周囲を囲うように配置された海賊達は、城の頂にいるコーラルクインと公明に向け、遠慮なく持てる限りの銃弾の雨を浴びせ続けた。
 大砲の砲弾は城の上空を飛び、マスケット銃の銃弾が城とコーラルクインに食い込む。そんな銃弾の雨の中でも公明は体術を駆使して回避しつつ、コーラルクインの身体を妖刀で削り続ける。
 しかし、コーラルクインはしぶとく抗い続けた。海賊達の弾切れが起こるまで、何度も何度も公明と海賊達の攻撃の雨を耐え忍んだのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

マリア・ルート
もう大丈夫よ、私が来たからには奴に明日はない!

海賊たちにまず遠距離支援を要請して城への攻撃を行ってもらうわ。そしてそれの迎撃に気を取られている隙に私は城に近接、【指定UC】で火に包んであげる。

ここあんたら(海賊たち)の拠点だったらしいわね……ごめんね……でも、後でどういうのだったか教えてくれたら私が似たようなのを創造してあげるから、今は、ね?

これだけ一斉攻撃や炎上が起きれば恐怖を与えられるでしょ。奴も私に相対せざるを得なくなるはず。
背のサンゴの腕が伸びたところで【血見猛猟・百器野行】で白兵武器を飛ばして囮にしつつ斬り落としを試みるわ。

年貢の納め時よ、偽りの王。
海賊たちの怒り、代弁してやるわ!



●偽りを崩せ!
 手も足も出ない相手に対し、手を出せずにいる海賊達。
 そんな中でマリア・ルート(千年の王国から堕ちのびた姫・f15057)が島へと駆けつけた。海賊達の様子を、そして島の中央にそびえる城を確認したマリアは胸を叩いてはっきりと宣言する。
「もう大丈夫よ。私が来たからには、奴に明日はない!」
「流石だぜ姐さんーーー!!!」
「俺たちゃアンタについていくぜーーー!!!」
 喝采が上がると同時、海賊達はそれぞれが武器を構える。マリアは軽く海賊達を見渡し、遠距離武器を持つ者に対し支援要請を行う。射撃によって城を攻撃を行い、迎撃を行わせることが目的なのだそうだ。
「その隙に私が城に近づくから、後はお願いね!」
「了解ッス!」
 マリアは海賊達の準備が整ったことを確認すると、一斉射撃の合図を送る。銃弾の雨は珊瑚の城の外壁をことごとく砕いているのが傍目からでもよく見えた。
 しかし珊瑚の城は修復される。頂点にいるコーラルクインがいる限りは、この城の外壁が完全に崩れることは無いようだ。
「おーっほっほっほっ! わたくしがこの城の主でいる限り、城が崩れることはありませんわ!」
 無駄だと高笑いするコーラルクイン。背に生えた右腕がガシガシと壁を叩いては珊瑚化を進め、修復を続けてゆくのが伺えた。
 銃撃だけではダメなのではないか。そう、海賊達が諦めかけたその瞬間―――!
「隙ありよ! 喰らいつけ、煉獄の剣よっ!!」
 ごう、と。赤い珊瑚が火柱に喰われた。頂点にいたコーラルクイン諸共、マリアは城を燃やし尽くしたのだ!
 ユーベルコード『焦滅のプルガトリウム』はマリアの持つ偽神兵器の攻撃が命中した相手に対して煉獄の炎の柱で包む攻撃。しかしこれには弱点があり、初撃を外せば次の攻撃が当たらないという致命的すぎる弱点がある。だが、マリアはそれを"動かない珊瑚の城"へ当てることで確実な火柱を作り出し、なおかつ頂点にいたコーラルクインにもしっかりと攻撃を当てていった。
 流石のコーラルクインもこの攻撃には予想外過ぎたようだ。火柱が一度収まると出処であるマリアの姿を見つけては、背の拳で攻撃しようと大きく振るう。それをマリアは別のユーベルコードで想像から白兵武器を創造、握りしめた武器を使って上手く受け流しを行う。
 パキリと珊瑚化の傾向が見えたらその武器は捨て、別の武器で受け流し、海賊達の一斉射撃第二波に巻き込む。射撃が止んだらもう一度炎の柱で城を包み、焼き焦がしては一斉射撃を行い……。
 それを何度か繰り返したところで、城が若干崩れ始めてきた。流石に何度も燃やしたためか、ガタが来ているようだ。
「姐さんーーー!! そこ俺達の拠点ッスーー!!」
「壊れたら俺ら帰れないッスよーーー!!」
 寝床や食堂などもまとめてこの城に設置されているらしい海賊達の拠点。しかし事が事なので、マリアは大声でこう返した。
「ごめんねーー!! 後でどういうのだったか教えてくれたら似たようなのを創造してあげるからーー!! 今は我慢してーーー!!」
 海賊達の怒りを代弁しつつ斬りかかるマリア。海賊達はその言葉を信じて、銃撃戦を続けるのだった……。

成功 🔵​🔵​🔴​

朱鷺透・小枝子
奪われた城、島。それを取り戻さんとする海賊。良い怒りだ!

『3番目の加速機』発動。
海賊達にスラスターを生やし戦闘力を増加させる!
荒波を越える海賊達。自分達に助力を請いはしているが、その怒りからして本来なら自分達の手で取り戻したいだろう。

透明化したディスポーザブル02の中から、
瞬間思考力と動体視力で女王の光線発射タイミングを呼んで海賊達のスラスターを操縦し、回避。フェイント、攻撃支援をしてもらう。

02は空中浮遊で光線に気をつけつつ、ゆっくりと目立たないように天井から接近。囮となった海賊達に気を取られている女王の背後か頭上を取る。

壊せ、いや殺せ02…!
怪力で杖を取り上げて、騎兵刀で、滅多刺しにする。



●怒りを上げろ!
「奪われた城、島。それを取り戻さんとする海賊。いい怒りだ!」
 コーラルクインのいる城に向けて牙を剥く海賊達。それを褒め称えるのは朱鷺透・小枝子(亡国の戦塵・f29924)だ。
 赤くそびえ立つ珊瑚の城は優雅に存在してはいるものの、その存在は醜かった。コーラルクインは薔薇のように開く美しい砦だと称しているが、歪に建った城は化け物のようにも見える。
「姐さん、俺ら悔しくってたまんねえんッスよ!」
「俺らの城があんなことになっちまって、しかもアイツは俺らじゃ相手にならないなんて……!!」
 悔しさに震える海賊達は、小枝子に助力を請う。自分達ではどうしてもコーラルクインを倒すことが出来ないと。その怒りは小枝子にもよく伝わっていた。
 だからこそ。だからこそ彼女は、逆に彼らに力を与えることにした。自分達で取り戻したいという強い意志を尊重し、且つ小枝子との協力を断らない方法を。
 ユーベルコード『3番目の加速機』を稼働させた小枝子は、集まってくれた海賊達の身体に背面と足裏に取り付ける人間用のメガスラスターを装着。彼らには囮となるように行動して欲しいと伝えた。
「もとよりそのつもりでさぁ!」
「姐さんの行動を支援するのもまた俺達の役割ッスからね!」
「申し訳ない。あなた達のその思いは、必ず自分がぶつけてみせよう!」
 小枝子の言葉と同時に、海賊達はメガスラスターを使い出撃を開始。同時に小枝子は透明化しておいたディスポーザブル02を実体化させ、中へと入り込んで再び透明化。海賊達の動向を探りつつ、瞬間思考力と動体視力を限界まで発揮させた。
 そして、城の中から虹色の光線が発射されているのをしっかりと確認。海賊達が当たらないようにスラスターを操縦して回避させ、攻撃とフェイントを織り交ぜて支援をしてもらった。
「こちらに来ないでくださる!? わたくしの城ですのよ!」
 コーラルクインは目の前を飛び交う海賊達にしか目が向かず、透明化で近づいているディスポーザブル02に気づく様子はない。
 ゆっくり目立たぬように、音を立てずに忍び寄る小枝子。コーラルクインの背後を取ったその瞬間、彼女の頭の中に『敵』という認識がはっきりと浮かび上がった。
 ―――これは敵である。敵は全て破壊する。そう教わった。
 最初からコレが敵であることはわかっている。わかっているのだが、しっかりと目にするまではその言葉がぼんやりとした状態だった。
 だが、今。はっきりと姿を捉えたからこそ、彼女はディスポーザブル02に命令を下した。
「壊せ、……いや、殺せ02……!」
 殺せと命じられたその腕は、コーラルクインの珊瑚杖のメガリスをもぎ取って。
 殺せと命じられたその刃は、コーラルクインの身体をめった刺しにした。

大成功 🔵​🔵​🔵​

クロス・シュバルツ
アドリブ、連携可

邪剣の探索は重要ですが、それはそれとして困っている人々を見過ごす訳にもいきませんね
確実にこの島を解放するとしましょう

海賊達には後方からの援護を頼む。近接戦は色々と危険ですからね

UCを発動して呪力の矢を生成。一気には発射せずに自身の近くに追従させておく
基本的には黒剣と鎖による中~近距離攻撃。『怪力』を活かして『鎧砕き』。その身体が珊瑚かどうかは不明だが、叩き壊した上で『傷口をえぐる』事で更にダメージを与える
自身の攻撃後の隙を埋める形で矢を放つ事で『不意打ち』気味に攻撃を加える

また、珊瑚の欠片を放たれた際はそれにも矢を放って迎撃。破壊することで防御すると共に地形変化を防ぐ



●確実な解放を。
「邪剣の探索は重要。……ですが、それはそれとして困っている人を見過ごすわけにもいきませんね」
 海賊達の前へと立ち、赤い珊瑚の城を見上げるクロス・シュバルツ(血と昏闇・f04034)。歪な赤い城の頂点では、主たるコーラルクインが高笑いしている様子が伺えた。
「兄さん! 俺達はどうすればいいッスか!!」
「では、後方からの援護を。近接戦は色々と危険ですから、私が出向きます」
「了解ッス! 兄さん、気をつけて!!」
 クロスは海賊達に指示を出した後、ユーベルコード『混沌の血矢』によって作り出した呪いの矢を数発ほど射出。コーラルクインは飛んできた矢の対処を取ろうと動き出す。
 飛んでくる矢を全て珊瑚の欠片で弾き飛ばしてはわざと欠片を城に落として珊瑚化を広げる。フィールドが珊瑚の欠片で徐々に広がる様子に、クロスは思考を巡らせる。
(常に矢は一定数追従。……あの身体は黒羽で砕ける、か?)
 【葬装】黒羽を長剣へと変化させ、一気にコーラルクインのいる頂点へと上り詰めるクロス。降り注ぐ珊瑚の欠片は黒羽で砕き、地上への被害を最小限に押し留める。
 彼が進む背後では海賊達がマスケット銃を構え、支援のために一斉射撃を行い始める。クロスが避けきれない珊瑚の欠片を撃ち抜き、彼の行く手を阻む珊瑚を全て破壊し、コーラルクインまでの道を開いてくれた。
「まあぁ~~!! わたくしの城になんてことを!」
「この城は、彼らのものだ。お前のものじゃあない」
 憤慨するコーラルクインにぴしゃりと言い放つクロスは、長剣・黒羽でコーラルクインへ一発。鎧砕きの要領で彼女の表面に見える珊瑚らしき部分を叩き割り、更にそこへ黒羽をねじ込んで傷口を抉る。
 ゴリッ、と岩を削るような感触が伝わる。次に、痛みを訴えるコーラルクインの声。あまりの激痛にコーラルクインはヤケになっているのか、珊瑚化の呪いをかけた珊瑚をクロス目がけてばら撒き始める。
「やはり、追従は正解だったか」
 ばら撒かれた珊瑚の欠片を全て作り出しておいた呪いの矢で貫き、バラバラに砕く。己への防御だけでなく、欠片の呪いを消失させることで地形を変化する効力を失わせることで城の変質阻止と戦力の増強を防いだ。
 素早く呪いの矢を補充し、再び追従させる。同じように鎧砕きの攻撃を与えて傷口を抉って、距離を取る瞬間に呪いの矢で不意打ちを織り交ぜた攻撃でコーラルクインの体勢を崩し、珊瑚化の呪いをばら撒くのを防いだ。
「さて、それでは。確実に、迅速に、この島を開放するとしましょう」
 その言葉を呟くと同時に、クロスは更に呪いの矢の本数を増やす。黒羽に強く魔力を込め、その鋭さをもう一度取り戻させてから、抉った傷へと再び剣を突き立てる。
 これが海賊達の怒り、海賊達からのプレゼントだと囁いたクロスの顔は、冷淡で、しかし怒りの炎が瞳に満ちていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

フェルト・ユメノアール
みんなの笑顔を守る為にも、助けを呼ぶ声を無視する訳にはいかないね!
よーし、コーラルクインを倒して島の平和を取り戻すよ!

とりあえずボクがコーラルクインに突っ込んで注意を引き付けるから
海賊のみんなは隠れながら接近、相手に隙が出来た所で一斉攻撃を仕掛ける作戦で行こう!

『フックロープ』を使用し、珊瑚になった城を飛び回りながら『トリックスターを投擲』して攻撃
相手と一定の距離を保ち、珊瑚化光線を誘発してUCで反撃する

それはどうかな?
ボクは手札から【SPミラーマジシャン】を召喚!
さらにミラーマジシャンのユニット効果発動!<魔鏡反射>!
今だよ!
作り出した鏡で光線を反射、その隙に一気に接近して全員で攻撃だ!



●みんなの笑顔を守るため!
「よーし、コーラルクインを倒して島の平和を取り戻すよ!」
「「「おおーーー!!!」」」
 海賊達を元気づけていたフェルト・ユメノアール(夢と笑顔の道化師・f04735)は、彼らに様々な指示を下す。自分が注意をひきつけている間に、海賊達が隠れながら接近して一斉攻撃を仕掛ける作戦で行くつもりのようで、どこへ隠れるか、一斉攻撃の合図はどうするか等、綿密な作戦が練られた。
 作戦が決まるや、海賊達は各々が武器を手に指示どおりに動き出す。同時にフェルトは城の頂点で高笑いするコーラルクインの下へと急いだ。
 フックロープを使って珊瑚の城の外壁を飛び回り、コーラルクインの視界を海賊達から自分へ向けて。道化師の奇抜で軽やかなリズムを刻みながら、投擲用のダガー・トリックスターを投げ込む。
「あらあらあら! わたくしをその程度の攻撃で倒せると思いまして!?」
 カツン、カツンとトリックスターは赤珊瑚の身体を弾く。コーラルクインの言う通り、彼女にダメージが入っている様子はほとんど見受けられないようだ。
 そんなフェルトを嘲笑うかのように、コーラルクインは珊瑚杖を振るう。飛んでくるトリックスターを弾いては返すといった手法を取っているようだ。
 だが、長く投げられ続ければ流石に痺れを切らすもの。珊瑚杖のメガリスを大きく掲げると、虹色の光線を放ってフェルトを捕らえようとしていた。
「残念だけど、逆にキミが僕の"夢"に囚われていたのさ! ボクは手札からSPミラーマジシャンを召喚!」
 広げたカードの中から一枚、カードを取り出す。はらりと落ちたカードから現れたマジシャンは鏡と共に召喚され、主であるフェルトの前に立ちはだかる。
 これこそが、道化師フェルトのユーベルコード『<ユニットカード>SPミラーマジシャン』。カードの中に眠る者を呼び出し、その力を借り受けることが出来るのだ。
「ミラーマジシャンのユニット効果発動!! <魔鏡反射>! この効果でボクは一度だけ、キミの攻撃を反射する事ができるのさ!」
「な、何を馬鹿なことを! わたくしのメガリスの力が、その程度の力で……きゃあっ!!」
 ミラーマジシャンの鏡が虹色の光線を跳ね返し、珊瑚化を別の場所へと発生させる。何度も何度も光線を当ててみるものの、発射のタイミングを読まれてしまっているのか、フェルトへ当たることはなかった。
「さあ、みんな今だよ!」
 その掛け声と同時に、隠れていた海賊達が一斉攻撃を開始した。彼らへ向けられた虹色の光線も、全て鏡で反射して防御。一切の心配を気にすることなく、海の男達は精一杯暴れた。

「これがボク達サーカス団の力だよ! ……なんて、ね!」

成功 🔵​🔵​🔴​

初里・ジン
【SPD】
海賊達に作戦を説明
「皆さんは珊瑚が白くなってるのを見た事あるかな?それは珊瑚が海水温の上昇で白化して壊死しているからさ。つまり珊瑚の弱点は高熱だ。あいつを火達磨にしてやろう。」

まず大量の爆弾を樽に詰めるように指示。海賊達が準備してる間にジンは【高速詠唱】からC・O・Dを放つ。もちろん闇の魔法が敵の光線に掻き消されたりするのも想定内

闇が消えたら【目立たない】ように液状化して樽に隠れる。敵が樽に接近してきたら樽からすぐ抜け出し、爆弾が詰まった樽を敵目掛けて転がす。樽が敵にぶつかったらすかさず【全力魔法】で炎の魔術を発動。敵を灼熱の大爆発に巻き込む

「爆風が晴れたら真っ白になってるかもね?」



●灼熱の大海原を作り上げろ
 赤く醜くそびえ立つ珊瑚の城の頂点で、コーラルクインは笑う。島を支配する女王として、自分以外にはありえないと言わんばかりに。
 そんな様子を眺める初里・ジン(黒い奇術師・f10633)は、海賊達を集めて作戦を練り始める。
「皆さんは珊瑚が白くなってるのを見た事、あるかな?」
「ああ、あるぜ。この海域の近くにも白い珊瑚はちらほら見かける。それが?」
「いやあね、珊瑚が白くなる理由が、アレの弱点にも繋がってると思って」
「白くなる理由……」
 珊瑚が白くなる理由は主に『海水温の上昇』に伴って『ストレス』が珊瑚にかかっているからである。つまり、城を作り出している珊瑚、ならびにコーラルクインも同じく気温の上昇とストレスを与えることで同じ結果が得られるのではないか、とジンは考えている。
「だからさ、あいつを火達磨にしてやろう。ありったけの爆弾を樽に詰めてさ」
「「「おおおーーー!!!」」」
 ジンのウィンクと共に、海賊達は雄叫びを上げ、早速準備を開始する。彼らをを横目に、ジンはコーラルクインの位置を確認すると、高速詠唱でユーベルコード『C・O・D(チャージ・オブ・ダークネス)』を発動。
 ずるり、ずるりとジンの足元から溢れる闇は、やがて彼の狙いを向けた相手―――コーラルクイン目がけて、エネルギー波となって奔った。
「The dark of the abyss and disappear……闇に消えろ!」
 奔る闇のエネルギー波は一直線にコーラルクインまで届くのだが、寸前で珊瑚の欠片が土台に散らばり、壁となって防がれる。さらにはその欠片を射出し、ジンと海賊達の行動を阻もうとしていた。
「おっと、流石にそれは見過ごせないな!」
 エネルギー波をかけらに向けて射出し、海賊達の準備が終わるまでは矢面に立ち続けたジンだったが、それもすぐに終わった。
「兄さん! 準備完了ッス!」
「OK、それじゃあ僕が指示した場所まで運んでくれ! その後は離れるんだ!」
「アイアイサー! 兄さん、気をつけて!」
 闇を放ち、視界を真っ黒に染め上げた後、海賊達が離れる音を聞いて、ジンはすぐに身体を液状化させて樽に潜む。闇が晴れてきたら、ゆっくりと距離を詰めてコーラルクインが近づいてくるように仕向けた。
「む? あれは……」
 興味を持ったコーラルクインが近づいてくる。それと同時に液状化したジンはするりと樽から脱出し、思いっきり蹴り飛ばした!
「のあ!? な、な、なんですの!?」
 驚きの声が上がると同時、がつん、と樽がぶつかった。同じくしてジンが炎の全力魔法を唱え、樽を大爆発へと巻き込み、城とコーラルクイン諸共焼き尽くす。

 轟々と燃え盛る赤い城と赤い女王は、瞬く間に焔の海の中へと沈む。


●取り戻した城
 コーラルクインの消滅と同時、赤い城は白く砕け散る。
 ……戦いの痕は激しかった故、元の城とは言い難い。

 しかし、それでも。ちゃんと取り戻せたことに海賊達は礼を述べた。
 城については気にするなと彼らは言う。生きていれば、取り戻せるからと。

 これにて珊瑚の城は陥落。
 また一歩、戦争終結への道が開いたのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2021年02月20日


挿絵イラスト