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羅針盤戦争~界渡る侵略者

#グリードオーシャン #羅針盤戦争 #七大海嘯 #ピサロ将軍 #N07W22 #赤鳥居の島 #侵略渡来人 #先制攻撃 #コンキスタドール

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●侵略者ピサロ
「『界渡り』にはまだ時間がかかるか」
 そう言うと、七大海嘯『邪剣』の『ピサロ将軍』は、黄金の帆船から海を見た。
 ピサロは望遠鏡覗きこむと、遠くの戦いを観察していく。
「しかし猟兵という輩、流石に盟友コルテスを破っただけはある。奴はさほど前線には出ない男だったが……ひとたび戦いを思い出せばかつての実力で戦えただろう。それを破ったというのだから、油断せず逃げの手を打たねばならんな」
 そう呟くと、ピサロは自身に取り憑く『黄金太陽神』へ催促をした。
「準備を急げよ太陽の子。その為に恨むがままに憑かせ、捕らえているのだからな!」

 同時に、ピサロは魔法黄金製の超硬度の帆船たち――黄金艦隊を前進させた。
「金にもならぬ事に関わってなどいられん。……しかし私の本領は『侵略』。ただ隠れるというのも、性に合わんな」
 そして、黄金太陽神の神力の籠る宝剣を抜き不敵に笑むのだった。
「――ならば準備が整うまで、時間稼ぎの侵略を始めるとしよう!」

●その侵略、俊敏につき。
「――『七大海嘯『邪剣』ピサロ将軍』。その対応を、お願いしますわ」
 グリモア猟兵のグルヴェイグ・ヴォルヴァ(f30017)はグリモアベースに集まってくれた猟兵たちへ依頼の目的を告げた。
 ハッキング用の杖をかざしモニタに映し出すのは、『羅針盤戦争』の最中にあるグリードオーシャンの島。
 サムライエンパイアを思わせる大きな赤い鳥居が浜辺に建ち近くに大きな社が見えるこの島を、仮に『赤鳥居の島』と名付けよう。
 その赤鳥居の島の沖に、黄金の帆船たちが無数に展開しているのが見える。

「目標の七大海嘯『邪剣』はこの魔法黄金製の超硬度の帆船、黄金艦隊の中に居ますわ」
 モニタの表示が切り替わり映し出されるのは、七大海嘯の『邪剣』であるピサロの姿。
 その目は獲物を狙うような目で微笑んでおり、これから行う侵略でどの様な宝が得られるのかと楽しみにしているようにも見える。
 しかし、今回は敵の侵略の目的は宝だけではない。
「時間稼ぎ、の様ですわね」
 グルヴェイグはそう推測する。
「どこかの島を襲えば、わたくしたち猟兵が現れて対応に追われる――それにより、この戦いの目的である『王笏』の攻略がもしも滞ったならば、わたくしたちは『邪剣』を後回しにせざるを得なくなることでしょう」
 つまり『邪剣』ピサロは現在の主である『王笏』カルロスですら自身が逃げるための捨て駒にしようとしている様なのだ。

「さて……この『邪剣』の能力ですが、実力は高く、本気を出していないとはいえ油断ならない能力ですの」
 グルヴェイグは予知で得られたピサロの手の内を伝える。
「まず敵は、常に高速機動ユーベルコード『八艘飛び』を使用していますわ。それにより海上で船から船へ動きを捉えるのも難しい速度で移動し続けていますの。そして足場にしているのは、破壊が不可能に近い魔法黄金製の黄金の帆船たちですわ」
 まずはこの移動を何とかしなければ攻撃を当てるのにも苦労しそうだ。
「その上で、攻撃用のユーベルコードを必ずわたくしたちより先に使用してきますの。それ程の実力を持った相手、ということに注意してくださいまし」

 続けてグルヴェイグはピサロが使用する攻撃用ユーベルコード、『ケチュアの宝剣』、『黄金艦隊砲撃陣』、『邪剣烈風斬』の説明も行った。
 そして説明を終えると杖を掲げて電子の扉を生成しはじめる……。
「わたくしは転移の維持のため同行が出来ませんの。どうか、敵への対応をよろしくお願いいたしますわ」
 生成された転移の扉は、やがてゆっくりと開かれた。


ウノ アキラ
 はじめましての方は初めまして。そしてこんにちわ。
 予兆に、かつてエンパイアウォーで出てきた懐かしい名が出ましたね。ウノ アキラです。
 このオープニングに興味を持っていただき、ありがとうございます。


==================
 プレイングボーナス……敵の先制攻撃 + 八艘飛びに対処する。
==================

●お得情報
 このシナリオは、主に土日の二日間で執筆するためプレイングの受け付けは【木曜の8時30分から土曜の午後まで】になりますことをご了承ください。
 他にもマスター紹介のページは一読頂けると文字数を少し節約できるかもしれません。

●依頼について
 断章はありません。
 フレームの内容そのままの戦闘シナリオになります。
 特にプレイングで言及が無ければ、鉄甲船の船上からのスタートになります。
 なお『島の近辺の海域』ですので、ガレージページにあるグリードオーシャンの世界説明の『異常な海流や気象』はありません。

 キャパシティの都合により、採用は最大でも10人前後になる予定です。
 よろしくお願いいたします。
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第1章 ボス戦 『七大海嘯『邪剣』ピサロ将軍』

POW   :    ケチュアの宝剣
【黄金太陽神の神力】を籠めた【ケチュアの宝剣】による一撃で、肉体を傷つけずに対象の【魂】のみを攻撃する。
SPD   :    黄金艦隊砲撃陣
【各艦に刻まれた黄金魔術印】によって、自身の装備する【黄金艦隊】を遠隔操作(限界距離はレベルの二乗m)しながら、自身も行動できる。
WIZ   :    邪剣烈風斬
【超高速移動によって生じた激しい風】を放ち、レベルm半径内の指定した対象全てを「対象の棲家」に転移する。転移を拒否するとダメージ。

イラスト:もりのえるこ

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ナミル・タグイール
&&&
金ぴか祭りにゃ!どこ見ても金ぴかにゃー!
すっごいにゃ!全部ナミルが貰うにゃ!

先制攻撃は気合で耐えるにゃ!金ぴか剣にゃ!それも欲しいにゃ!
斧で受け止めてなるべく体に当らないように踏ん張るデスにゃ。
ちょっとくらい当たっても思ったより痛くないにゃ!強欲パワーで戦闘続行にゃ!

お返しは呪詛たっぷり斧でざっくりにゃ!最初のカウンターで当てれれば最高にゃ
当てれそうな時捨て身でいくにゃ!
敵の背中の金ぴかパワーを壊してやるにゃ!
操ったりなんかすごい力が使えなくなればジャンプもしにくいはずにゃー!
ダメでも金ぴか貰うまで追いかけ回すにゃ!逃げるなにゃー!
船もちょっとだけ切ってどんどん魔術ぶっ壊し前進にゃ!


ヨナルデ・パズトーリ
その剣は彼の国の民の宝剣
貴様が自分から名乗ったかどうかは知らぬが……邪剣等では決してない!
それが何より妾には許せぬ!


魔法は基本「高速詠唱」で「範囲攻撃」
八艘跳び対策
「水中戦」徹底
「結界術」を纏い水の抵抗を減らし「高速泳法」で戦場を円を描く様に高速旋回
「地形破壊」級の大渦潮を生み出し艦隊を一纏め
飛び回るなら足場全て一ヶ所に纏めれば良い

先制対策
旋回中に「無呼吸詠唱」で「目潰し」と「マヒ攻撃」の「呪詛」入りの闇の「属性攻撃」「全力魔法」「乱れ打ち」「闇に紛れる」
同時に「存在感」「殺気」を持たせた「残像」を複数放ち撹乱

「野生の勘」で動きを「見切り」UCで闇の神性引き出しての「神罰」の闇の「全力魔法」を



●黄金が招く強欲
「さあ、いざ侵略だ!」
 目指すは、浜辺に建つ赤い建造物が目立つ島。
「黄金のひとつでもあれば良し。盟友コルテスであれば主への献上品を見繕うのだろうが、私のの侵略は自身の金のためだ」
 七大海嘯であり、『邪剣』の異名を持つ『ピサロ』は黄金艦隊を前進させる。

 そこへ――。

「金ぴか祭りにゃ! どこ見ても金ぴかにゃー!」
 黄金艦隊の帆船のひとつに漆黒の毛の大きな猫――ナミル・タグイール(呪飾獣・f00003)が飛び乗って来た。
 ナミルはそのまま、黄金の帆船の甲板に頬ずりをする。
「すっごいにゃ! 全部ナミルが貰うにゃ!」
 そして、ナミルが飛んで来た方向には鉄甲船がひとつ先行してピサロの黄金艦隊へ接近している。
 鉄甲船の甲板にはヨナルデ・パズトーリ(テスカトリポカにしてケツァルペトラトル・f16451)が『黒曜石の戦斧』を手に戦闘態勢に入りつつあった。

 その姿を見たピサロは、狙い通り猟兵がきたことに笑みを浮かべる。
「来たか、猟兵。カルロス王を放っておいて良いのか? 最も、来たからには簡単には帰さぬがな!」
 そう言うと、ピサロは海上の黄金艦隊を船から船へ凄まじい速度で飛び移っていく。
 ユーベルコード『八艘飛び』――その高速機動によって、ピサロは一瞬でナミルに迫った。
「お前の身に着ける黄金は金になりそうだ。頂くぞ――」
 手に持つのは、『黄金太陽神』の神力を籠めたケチュアの宝剣――。
 その宝剣は、ナミルの肉体をすり抜け、魂を斬る。
「にゃあああっ!」
 剣戟を受けたナミルは悲鳴を……。
「金ぴか剣にゃあああああああ!!!」
 魂を斬り裂かれたナミルは、ダメージとは違う興奮の悲鳴をあげた。

「それも欲しいにゃ! あとナミルの金ぴかはあげないにゃ!!」
 ナミルは目を輝かせてピサロの持つ宝剣を狙うと黄金の爪を繰り出していく。
 対するピサロは、即座に八艘飛びで飛び退いて距離を離した。
「待つにゃー! 金ぴか寄こすにゃー!」
 ナミルは巨大な黄金の斧『カタストロフ』を担ぐと、ピサロを追いかけて近くの船へと飛び移った。
 そんなナミルの追走から逃げながら、ピサロは興味深そうに眼を細める。
「ほほう、なんという強欲。なんという執着。魂の傷を感じぬ程に黄金が欲しいか! 立場と状況が違ったなら、盟友になったかもしれぬな!」

●崩される足場
「その剣は彼の国の民の宝剣!」
 ピサロが振るう宝剣を見たヨナルデは目を見開く。
「七大海嘯『邪剣』……貴様が自分から名乗ったかどうかは知らぬが……邪剣等では決してない! それが何より妾には許せぬ!」
 怒気を含むヨナルデの声にピサロが反応した。
「それは七大海嘯としての二つ名だな。クレームはカルロス王に言うと良い」
 そう言うと、ピサロは迫るナミルへ宝剣を再び振るう。
 しかし今度は黄金の斧で防御されてしまった。
 ピサロは再び八艘飛びで高速移動をしながら呟く。
「はて。彼の国と言うからにはあの地の遠くはない土地の関係者と見たが……」
「逃げるなにゃー!」
 そこへ、ナミルが斧を振り下ろした。それはピサロの高速移動を捉えられず黄金船へと突き刺さる。
 ……すると強烈な呪詛が船の素材である魔法黄金に刻まれる魔術印を傷つけた――その力はユーベルコード『呪飾獣の抱擁<<カタラ・アスパスマタ>>』。
「私の黄金艦隊の制御を破壊するか! ――む。もう一人は何処へ行った」

 ピサロの意識がナミルに向いたその時、同時にヨナルデも動いていた。
 ヨナルデはピサロの意識が逸れた際に海へ飛び込むと、そのまま黄金艦隊の真下まで高速で泳ぐと円を描く様に進んでいく。
 そこへ呪詛と魔術も込めれば、水中を進む軌道はやがて渦を生みやがて大渦となって穏やかな海上を荒れた海へと変えてしまう。

 海上に浮かぶ黄金艦隊は、魔法印を壊されさらに大渦に流されていた。
「くっ、黄金艦隊の制御が……これでは足場として十分に使えぬか」
「背中の金ぴかも寄こせにゃー!!」
 ぐらりと揺れる制御不能の船上で足を止めたピサロへ、ナミルが襲い掛かる。
 その斧を宝剣で受けて切り返すが……ナミルが宿す強烈な呪詛が黄金への強い執着を作って苦痛を麻痺させ、魂を燃やす。
「ちょっとくらい当たっても思ったより痛くないにゃ! 行くにゃー!!」
「『黄金太陽神』に恨まれ、憑かれている私が言うのもアレだが、呪われすぎて魂がまともでは無いのではないか!? 何をしたのだお前は!」
 さらに大渦の影響で黄金艦隊が中央に集められ、飛び移る場も無い。
「これでは砲撃も出来ないか」
 仕方なくピサロはケチュアの宝剣を鞘に納めると、宝剣を鈍器として使う。
「痛いにゃー!」
 巧みな剣捌きで振り下ろされた鈍器がナミルを打つが……その最中で大渦の波によって黄金船が大きく揺れた。
「お返しにゃー!」
 ナミルの黄金の斧がピサロの肩口を裂き、ピサロを吹き飛ばす。
「くあああっ……!」
 ピサロはそのまま船の縁に叩きつけられた。

●ひとつ目の太陽
 ナミルの斧に吹き飛ばされたピサロは、縁を支えに立ち上がるとそこから海中を睨む。
 ……そこでは闇が渦を作っていた。
 強い殺気を感じるが、その殺気の主であるヨナルデの姿は闇に紛れて確認できない。
「金ぴかをよこすにゃー!!」
 海面を睨むピサロへ、ナミルが追撃を加えようと迫った。
 この追撃が来る前に、ピサロは黄金船の錨に捕まるとそれを重りとして海へ飛び込む。
「この大渦の原因はお前か!」
 ピサロはヨナルデが放つ殺気を目掛けて宝剣を突き刺した。
 魚を狙う鳥の様に、一直線に――。
 しかし、手ごたえが無い。
「……ちっ!」
 外したことを悟ったピサロは黄金船に錨を巻き上げさせて、即座に退避を図る。
 しかし、それを逃すまいと黒いジャガーが追ってきた。
 そのジャガーは、ユーベルコード『源神回帰<<ナワル・ボロン・ザカブ>>』によりアステカの神話に語られるテスカトリポカの化身となったヨナルデの姿。

「逃がすものか!」
 黒いジャガーは神性を宿し全力の闇の魔術を放つ。
 それを、ピサロは宝剣に籠る『黄金太陽神』の神力で受けたが打ち消すことは出来なかった。
 加えて海中に撒かれた呪詛が体の自由を少しばかり奪う。
「これは、『黄金太陽神』に匹敵する神性を持つというのか」
 ピサロは自身へ襲い掛かる、神性を宿す黒いジャガーからケチュアの宝剣を知る存在にふと思い当たった。
「神性のジャガー……まさかな。あの地とこの宝剣の地の交流は盛んでは無かったはずだ。そのために盟友コルテスの侵略の情報が伝わらずうまくいったのだから」
 『コルテス』の名が出たことで闇の殺気が一層強まる……。
「おっと、金にならぬ恨みは要らないのでな。黙るとしよう」
(さて……どうするか)
 このまま拮抗していれば巻き上げられる錨に乗ったまま海上へは出られそうだ。
 しかしそこにはナミルが待ち構えているだろう。
 ……邪魔者が居なくなったからと無人の黄金船を持ち帰ろうとしている可能性もあるが、姿を見せたピサロを放っておく理由も特にない。

 しかしピサロは気づかなかった。
 テスカトリポカの特性――つまり、黒いジャガーの神の逸話に。
 水から飛び出して世界をいちど滅ぼしたという逸話を持つことに。

 拮抗したまま海上へ出たピサロは、海から飛び出した闇の神性が急激に増大するのを見た。
 その闇はピサロを飲み込み、命を消し飛ばす――。

(そういえば、盟友コルテスは侵略した土地の記録を律儀に残していたな。……宝の情報が無いかと目を通した記録に、確か現地の神話が――)
 肉体が、魂が、骸の海へと還っていく。
 すぐにオブリビオンとして蘇るはずだが……果たして次は直ぐに思い出せるだろうか。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

神酒坂・恭二郎
判断が早いねぇ。幾らでも長生きするタイプだ
ここで仕留める必要があるね

先制対策
海面を、足裏に風桜子を展開して水上歩行で艦に接近
砲撃をかわし、あるいは風桜子を纏った剣で受け流して凌ぎつつ、彼女の八艘飛びの移動パターンを見切りたい
ある程度見切れば、次の予測艦へと風桜子での推力移動で一っ飛びだ

八艘飛び対策
「追いついたよ」
先読みで待ち伏せし、着地後のタメを狙う
すかさず逃走するだろうが、数瞬の隙があれば十分な勝機だ

「疾ッ」

抜く手も見せぬ早業で伸ばしたスペース手拭いで、彼女の足を捕縛し、その体勢を崩したい

「今さね!!」
他猟兵がいれば合図を
いなければ推力移動で肉薄し、剣豪式イズナドライバーで甲板に叩きつけよう


シノギ・リンダリンダリンダ
うーん、ほんと厄介ですね邪剣は
……まぁ自分が上だと思っている相手は得てして足下を掬われる
邪剣。見せてあげましょう。猟兵の埒外さを

『鹵獲:黄金艦隊』に乗って海へ
相手の艦隊の砲撃などにはこちらも対抗して砲撃していきます
ある程度落ち着いたら【略奪:邪剣黄金艦隊】を発動
魔力を込めて船の数も増やしましょう

あはは。邪剣、どれが自分の船か分かりますか?
まさか、侵略が、略奪が、自分だけの特権だと思っていましたか?

まぁ別の戦場でパクってきただけなんですけども
とにかく自分の黄金艦隊で砲撃したり変な動きしたりで八艘飛びを邪魔する
射程に入ったらMidās Lichで迎撃も
魔力をこめて黄金魔術印砲とかもバンバン撃つ


ハロ・シエラ
確かに速いですね。
この金の船がある限りあの速度で跳び回ると言うのなら、これは相当の難敵です。
ですが相手も剣士なら、少しは対抗できるかも知れません。

まずは敵の動きが捉えられない、と言った感じで攻撃を待ち受けます。
この様子を見て油断してくれれば【だまし討ち】しやすいのですが。
実際目でその動きは捉えられないでしょうが、ここは【第六感】に頼り、宝剣による攻撃をダガーと【怪力】によって【武器受け】し、押さえ込みます。
後は【早業】でレイピアを振るい、ユーベルコードによる【カウンター】を仕掛けます。
敵は宝に関心がある様子、宝剣を手放すのを躊躇してくれるならそこがチャンスでしょう。


大豪傑・麗刃
&&&

先制は艦隊砲撃プラス本人の攻撃といった所か。きついことこの上ないが、がんばって攻撃を見切ってバスタードソード二刀流による武器受け、受け切れない分はオーラ防御で対応する。

さてこれまで数多くのボス級と戦ってきたが、基本ネタに対して冷たくボケ殺しか塩対応ばかりだった。今回はそれを逆に利用する。さすがに速度1/7になれば目視できてほしい。そこを刀で斬るかマスケット銃で狙撃するかする。

逃げるな日サロちゃん!色白なのにガングロになりたいのかね。
違った?ごめんピンサロちゃん。

逃げてばかりだと頭悪いぽいぞ!頭悪パだぞ!
アタワルパだぞ!

ピサロとかけ、すごいネタ職人ととく
そのこころは

はっそうが飛ぶでしょう



●二つの黄金艦隊
 先の戦いで強力な一撃を受けた七大海嘯の『邪剣』である『ピサロ将軍』……その存在が、再び骸の海から蘇った。
「猟兵という輩、想像以上であったか」
 しかし、この場に居る自分はすでに猟兵に捕捉されている。
 ならば今、この場においては時間稼ぎを続けるしかないだろう。
 そう割り切ると再び黄金艦隊を展開したピサロは、別方向から近づく別の黄金艦隊を目撃するのだった。
「何だあれは……よもや別の私ではあるまいな」
 少なくとも得体のしれないものが近づいていることは間違いない。
 ピサロは、現れた別の黄金艦隊に対して、自身の黄金艦隊から砲撃を打ち込んだ。

 飛来する砲撃。
 それらは周辺の海に水柱を立て、あるいは無人の黄金の帆船に当たる。
 しかし黄金の帆船は非常に硬く、傷らしい傷がつかない。

 この謎の黄金艦隊の旗艦でシノギ・リンダリンダリンダ(強欲の溟海・f03214)は声をはりあげた。
「さぁ、来ましたよ敵艦隊の砲撃が! 諸君。我々は海賊です。ならば私たちのやるべき事は決まっています。強欲に、傲慢に! 我が物顔で略奪して、蹂躙をしましょう! 目の前の邪剣という傲慢を。大胆にもこの最中に侵略と襲撃を始めた、自身が侵略され略奪される側になると考えていないかの様な傲慢を。蹂躙するのです!! 海という私のテリトリーで!! 私と同じ海賊という立場で!!!! 私に、喧嘩をふっかけてきたことを後悔させて分からせてあげましょう!!」
 蹂躙、侵略、略奪……シノギはそういった、海賊としての本領で白黒をつけることに心を燃やす。
 この黄金艦隊は最近シノギが別のピサロ――幾度も滅びては蘇るオブリビオンとしては同一人物の別個体と言えるだろう――から鹵獲した、魔法黄金製の超硬度を誇る帆船だ。

 砲撃を撃ち返しながら進む『鹵獲:黄金艦隊』はシノギの他に二名の猟兵を乗せていた。
 その名は、ハロ・シエラ(ソード&ダガー・f13966)と大豪傑・麗刃(変態武人・f01156)。
 いずれも刀による近接戦闘を得意とする者だ。
「今、『我々』と海賊にカウントされた気がするのですが……」
 先ほどのシノギの演説に対する疑問を呟きながら、ハロはシノギを狙う砲撃の軌道を見切って切断する。
 そして乗り合わせる麗刃もまた、両手のバスタードソードで砲弾を受けて気合いで打ち返した。
「ホームランッ! っとな。しかし艦隊を相手にするなら船は欲しいのだ。これなら鉄甲船で行くよりは確実な気もするし」
 などと話して砲撃に対処している間にも、二つの黄金艦隊は互いに接近していく。

●接敵
「まあ、それもそうですね……あ、そろそろ私たちの出番……」
 それぞれの船が飛び移れる距離になったその時だ。

「ほほう、これは奴隷として売れそうだ」
 ――剣戟。
 一瞬で船を飛び移ってきたピサロのケチュアの宝剣がハロを狙い、ハロはそれを咄嗟に武器で受けていた。
「これを受け止めるか」
「……っ!」
 ハロは短剣『サーペントベイン』でピサロの宝剣を受けながらレイピアの『リトルフォックス』で素早く反撃をする。
 しかし次の瞬間にピサロは数隻遠くの船へと飛び移ってしまった。
 ピサロの脇腹に傷をつけたが、浅い。
 これが高速機動ユーベルコード『八艘飛び』だろう。

「この速さに加えて艦隊砲撃もあるとは、きついことこの上ないのだ……」
「確かに速いですね……」
「うーん、ほんと厄介ですね邪剣は」
 捉えるのも難しい速度……そのため正面からまともにやりあうのは難しいことが伺える。

(実際目でその動きは捉えられない……ですが、先ほどのように直感で受けて短剣で抑え込めたならあるいは。油断してくれれば良いのですが……)
 ハロは、先ほどの防御がただの偶然であると思わせるべくピサロの動きを追えていない様を演じて待ち受けた。
 そして、その狙い通りにピサロは略奪の獲物としてハロを狙っていく。
「あまり抵抗をするな。安心しろ、体は傷つけん。最も売った後にどうなるかは知らないがな」
 黄金太陽神の神力が籠るその刃に当たれば、魂を斬られて生きる気力そのものを削られてしまうだろう。
「うっ……」
 辛うじて直感と素早い反応で対応しているものの、ハロは時折ピサロの刃を受けてしまう。
 しかしハロも次第に目が慣れつつあり、カウンターを当てる精度が上がりつつあった。

 この時、ぶつかる艦隊が立てる波の間を歩く人影に誰か気が付いただろうか。

 その人物は足裏に展開した風桜子<<ふぉーす>>で水上を歩いていた。
 荒れる波をかわし、あるいは風桜子<<ふぉーす>>を纏う剣で波を払い。
 時に降り注ぐ流れ弾も切断しながら歩む。
「撤退、そして攻撃。判断が早いねぇ。幾らでも長生きするタイプだ」
 海上をゆらりと歩み、荒れる波を切り払いながら神酒坂・恭二郎(スペース剣豪・f09970)は歩んでいく。
「ここで仕留める必要があるね」

●油断
 高速で一撃離脱を繰り返すピサロ。
 彼女が自身の黄金船へと飛び移った、その時だった。
「追いついたよ――疾ッ」
 ピサロの動きの癖を把握するためこの戦いを観察していた恭二郎が、黄金船へ海面からふわりと現れる。
 同時に放たれるのは宇宙素材の手ぬぐい。
 今まで気づかなかった存在の突然の出現にピサロは反応しきれずそれを受けてしまう……ユーベルコード『布術・神縄』により伸ばした手ぬぐいがピサロの足を絡めとった。
「伏兵か!」
 体制を崩しながらもその手ぬぐいを斬ろうとするピサロ。
 そうはさせまいと恭二郎は風桜子<<ふぉーす>>の推力で肉薄して踏み込み、『銀河一文字』を下段から払うとピサロの剣を手ぬぐいから逸らす。
 そして――。
「悪いね。最初の一手はこちらが頂こう」
 刀を振り上げ大きく踏み込んだ姿勢のまま、空いた手を伸ばしピサロの襟首をつかむ恭二郎。
 そこから襟首を支点にピサロの足を跳ね上げて天地を逆さにすると、恭二郎はピサロをそのまま宙へ放った。
 手ぬぐいの切断を妨害されたと思った矢先に訪れた、急な視点の逆転と浮遊感――。
「な……っ」
 ――状況の理解が追い付く頃には、既にピサロは恭二郎に羽交い絞めにされ、再び落下していた。
 ――剣豪式イズナドライバー。いわゆる飯綱落としである。

 一瞬で黄金船の甲板に叩き落されピサロは呻きながら立ち上がる。
「……今のは痛かったぞ」
 そう言うと、ピサロは隣の黄金船へ飛び移りながら反撃の砲火を向けた。
 対する恭二郎は砲弾を切断しながら、次の待ち伏せのために海面へと降りて身を隠す。
「成る程。こいつは参った。一撃で仕留めきれないたぁ、流石の七大海嘯といったところだね」
(……けど今ので確信したね。数瞬の隙があれば十分な勝機だ)

 甲板で強打され頭部を打ったその瞬間。
 その意識の寸断を、その海賊が見逃す筈もない。
 ここまで不気味なほどに静かだったシノギは、ひっそりとユーベルコードを発動させる準備を進めていたのだ。
 そして、この瞬間へ滑り込むようにユーベルコードを発動をさせた。
 ユーベルコード『略奪:邪剣黄金艦隊』――シノギはピサロの所持する黄金艦隊の黄金魔術印を上書きし、掌握した。
「……まぁ自分が上だと思っている相手は得てして足下を掬われる。邪剣。見せてあげましょう。猟兵の埒外さを」

●略奪
「む……!」
 船から船へと素早く飛び移っていたピサロの動きがぎこちなくなってくる。
「思う様に船が動かぬ。……そうか、そのようにして黄金艦隊を手に入れたのだな」
 その言葉と視線にシノギは嘲笑で答えた。
「あはは。邪剣、どれが自分の船か分かりますか? まさか、侵略が、略奪が、自分だけの特権だと思っていましたか?」
「私と侵略で張り合うか。流石に奪われては金が減ってしまう。しかし、また奪えば良いだけだな」
 そう言うと、ピサロは黄金魔術印を刻み直そうと屈む。しかしそこへ、再び恭二郎が飛びだした。
「すまないが、邪魔をさせてもらうよ」
「ちっ、邪魔な奴だ……!」
 ピサロはすかさず近くの黄金船へ飛び移り、そのまま標的をシノギに切り替える。
「ならば、お前を先に蹂躙してやろう」
 シノギが操る船が混ざる黄金艦隊の上で、やや遠回りになりつつもシノギのいる旗艦に飛び移ったピサロがケチュアの宝剣を抜く――。
 その襲撃は、ハロが止めた。
 いくらか移動に制限がかかり経路がわかれば対処は容易くなる。故に。
「捕まえました……!」
 受けるのと同時にハロの『サーペントベイン』が形を変えピサロの宝剣を挟むように掴む。
 ――宝剣を手放すか否か。
 その一瞬の躊躇いがさらなる隙を作った。
「ぐっ……」
 ユーベルコード『剣刃一閃』――ハロのレイピアがピサロの片腕を斬り飛ばした。

 すこし遅れてピサロは宝剣から手を離すとハロの首根っこを捕まる。
 そのままハロを無造作に甲板へ叩きつけると、忌々しく吐き捨てた。
「手の内を隠していたか!」
 海という地の利だけではない。
 黄金艦隊を奪われ、宝剣を奪われ。
 七大海嘯『邪剣』ピサロ将軍は追い詰められ始めている。

 ハロを甲板に叩きつけたピサロは、そのまま落ちた宝剣を拾おうとした。その時……。
「させないのだーーーっ!」
 宝剣を手にさせまいと麗刃が飛び掛かる。
 両手にでかいバスターソードを二本、『山』の字のように持った状態で、ガニ股でドタバタと。
「麗ちゃんアターッ……あっ、とっ!」
 途中で転び、一回転しながら着地しての縦の一太刀。
 そこからバランスを崩したように斜めの袈裟切りからの、二刀のバスターソード同士がぶつかって突然軌道を変えての返し切り。
 その軌道は型にハマらず。読みにくい。
 そして、麗刃は突然叫んだ。
「わたしのネタを聴けぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」
 それはストレスの発露だろうか。
 ユーベルコードとなり発動したその叫びは、戦場に給仕したギャグに乗らない者全ての行動速度を五分の一にする効果を波及させる効果を与えていく――。

●シリアスへの侵略
 大豪傑・麗刃は考える。
(さてこれまで数多くのボス級と戦ってきたが、基本ネタに対して冷たくボケ殺しか塩対応ばかりだった)
 強者に対してボケるのは実際に難しい。
 先手を取りにくいのもあるし、ボケが隙になったりする気もする。
 しかし麗刃は、自分にとって楽な方法を取ると変な動きをしてしまうのだ。
 なのでちょっぴり無理をして黙々と飛んでくる砲弾を弾き飛ばすなどシリアスに動いていたのだが。
 そのシリアスに、麗刃はちょっぴり疲れ始めていた。
 身体から『新たに身に着けたオーラ』がシュワシュワンと漏れ出している……。

「なんなのだお前は、ふざけているのか……!」
 宝剣を回収したいピサロは、この奇人を打ち倒そうと剣の鞘を振い、打ちのめそうとする。
 しかしその動きは今までの様な鋭さを失っていた。
 異変に気付いたピサロは攻撃を途中で止めると『八艘飛び』で一度離脱する。
「むむっその速度なら狙撃できそうなのだ!」
 と『種子島』を構えた麗刃だが、構えた向きが逆である。
「ぬわー!? 逆だったのだ!」
 自分に向いていた銃口を慌てて戻して撃つと、その弾がピサロの太ももを掠めた。

 この効果は味方にも波及するためこのノリに乗れなければ互いに攻撃をするのは難しい――のだが。この時、シノギがもの凄く邪悪な笑顔をしていた。

 シリアスへの『侵略』の開始である。

●そして蹂躙を
 ぐ~。と麗刃のお腹が鳴る。
「ぐぬぬ。お腹が空いたのだ……」
 と呟く麗刃へ、シノギが近づいてカレーパンを差し出す。
 しれっと金色のサメの着ぐるみを着ており、ギャグを『給仕する側』に付くことで影響を逃れている様だ。
「お、これはこれは、助かるのだ」
 突然戦いに挟み込まれるおやつタイム。
 背景では、ピサロが五分の一の速度になった『八艘飛び』で移動をしているがシノギの鹵獲黄金艦隊の砲撃を時々くらっている。
「妙な技を使う。ならばふざけられないようにしてやる」
 それでもがんばるピサロは残る手持ちの黄金艦隊に砲撃をさせながら、自身も再び鞘で殴り込みに行った。

 しかし、その攻撃は再びハロが防ぐ。
「させませんよ、食事はとても大事ですから!!!!!」
 生い立ちからも恐らく、食事が重要な価値を占めるハロ。
 おやつタイムを真面目な顔で全肯定することで却ってギャグに適応した。
 五分の一の速度のピサロはハロに圧されていく。

 ここでノリ突っ込みをしたり着ぐるみに着替えたりしたら普通に戦えたかもしれないが、何しろ手負いで余裕がない上に金にならないことはやらない主義である。
 このピサロはノリが悪い。

 おやつを食べ終えた麗刃は流れが有利になっていることに気がつくと、すくっと立ち上がり……。
「実は、ずっと思っていて言いたかったことがあったのだ……」
 この流れなら言えるという確信の元、麗刃は言葉を続けていく。
「ヒサロって名前が日焼けサロンみたいで気になっていたのだ。日サロちゃん! 色白なのにガングロになりたいのかね」
「ピサロでは?」
 給仕側になるための貴重な突っ込みチャンスがハロの即座の訂正で消え失せる。
 そして……。
「さて、これで二度目の捕獲さね」
 この間に接近していた恭二郎の手ぬぐいが、ピサロの足を再び捕らえていた。
「今さね!!」
 恭二郎の合図と共に、動きを封じられたピサロに次々と攻撃が撃ち込まれていく。
 バスターソードがめり込み、レイピアで切断され、刀で斬られ、ピンクのチェンーンソーで切り刻まれ、ピサロは骸の海へと消えていった。

 オブリビオン、七大海嘯『邪剣』の『ピサロ将軍』は、こうして再び命を落とした。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

アイソラ・グランホエール
&

「界渡りみたいな厄介な能力持ちを逃がせる訳がないよ。ここで倒させてもらう。」(戦闘形態の機械鎧姿に変身)


先制攻撃でも海中にまでは届かないはず。海中でやり過ごし、ユーベルコード起動。
「海の中で同じ動きができるのかな?」
海上周囲一帯を深海へ変え、水の抵抗と水圧で移動と風を封じる。
自身は【深海適応】した戦闘形態での【水中戦】を仕掛ける。
バックパック「クラーケン」に砲撃装備を召喚・接続。敵対象近くで炸裂し【衝撃波】を放つ【誘導弾】で牽制をかけつつ、【水中機動】兼【高速泳法】で接近し両手剣にした星海の剣で【2回攻撃】を狙っていく。


エィミー・ロストリンク
【POW】
本当に八艘飛びは厄介だねー。
侵略なんてさせるわけにはいかないよ! 絶対阻止だよー!

キャバリア・アカハガネに搭乗して参戦。生身に直接ケチュアの宝剣を斬られないように対策
スペースシップ「ブラックゴースト」の甲板の上で艦砲砲撃を行わせつつ、両腕のガトリングキャノンで弾幕を張る
それでも接近を許したら、ブラックゴーストを急速潜水させて、海へと落とす

不意を付けたらUC「DL:昨日の強敵は今日の親友」を発動させて、正確無比な未来予知で敵の後の先を取り、水中機動で回避した後に、鋼鉄の拳による一撃を食らわせる

とにかく後で頭痛がひどくなるから短期決戦だよー!

殴った後は至近距離からのガトリングキャノン射撃



●鋼で包む
 先の戦いで蹂躙され滅ぼされた七大海嘯の『邪剣』である『ピサロ将軍』……その存在が、再び骸の海から蘇る。
「おのれ……猟兵どもめ」
 時間稼ぎにと出てきたが、想定以上に被害を受けピサロに焦りが見え始める。
 しかしここまで来ては逃げようも無い。
 別の自分が逃げ切ることに期待をし、ピサロは再び黄金艦隊を進軍させた。

 そんな黄金艦隊の前に現れた、一隻の黒い幽霊船。
 その甲板には5mほどの赤いキャバリア……スーパーロボット型メガリス『アカハガネ』が居た。
「侵略なんてさせるわけにはいかないよ! 絶対阻止だよー!」
 『アカハガネ』のコックピットでエィミー・ロストリンク(再臨せし絆の乙女・f26184)が意気込みを言う。
 やがて、黄金の艦隊はエィミーの乗る幽霊船――『ブラックゴースト』を認識すると散開しながら砲撃を開始した。
 その砲撃はけん制の様で、エィミーの乗る船の進路を制限させる様に降り注いでいくる。
「撃ってきた! よーし、わたしも――」
「む、……手ごたえが無いな」
 ――高速機動ユーベルコード『八艘飛び』で飛び移って来たピサロのケチュアの宝剣が、何時の間にか『アカハガネ』の肩を貫いていた。
 先制攻撃が失敗したと悟ると再び離脱をしていくピサロ。
 船から船へ飛び移るのに用いられる高速機動のユーベルコードは、事前の情報通り動きを捉えるのも難しいほどに速い。

「――っ!? びっくりしたー! 本当に八艘飛びは厄介だねー」
 そう言いながら、エィミーは反撃のために『アカハガネ』の両腕を構えた。
(機体のやられた左腕が反応悪いかな? でも、直接斬られなくて良かったー)
 ケチュアの宝剣への対策がとりあえず上手くいったことに安堵しながら、エィミーは攻撃を開始する。
 『アカハガネ』の両腕に備わる武装はガトリングキャノン。
「いくよーーーー!!」
 エィミーは再度の接近を許さない様、戦場を制圧するかのような密度で弾丸をばら撒いた。

●海に落ちる
 横なぎの嵐のように銃弾が飛んでいく。
 エィミーが撃つそれを、ピサロは『八艘飛び』でかわし、時に足場とする黄金艦隊を盾として移動していった。
「鎧、あるいはウォーマシンの類かと思ったのだが……魂が無い。いや。本体はもっと小さいという事か」
 ピサロはこの赤き巨人への対策を練り始める。
「頭か……? それとも腹か? いずれにしろ何処かに急所はあるだろうな」
 しかし激しい銃撃に対し簡単に近づくことが出来ない。
 もし近づけたとしても……。
「急速潜水ー!」
 『アカハガネ』の乗る『ブラックゴースト』が真下の海中へ潜ってしまうのだ。
 その幽霊船はただの船では無く、ボトルシップ型メガリスだ。浮遊が自在であるため海中にも容易く潜ることが出来る。
 その度に、ピサロは高速機動の動きで即座に退避するのだった。
「時間稼ぎはこちらとしても構わないのだがな……」
 濡れた甲板や装甲が地味に足元を不安定にするため、潜水中に飛び移ろうとする際に足を滑らせたらそのまま海に落ちてしまいかねない。
(このままタイミングを読まれ捕まえられても厄介そうだ)
 そう考えると、この戦術をエィミーにとられ続けられるのはピサロにとって不利となる。

 少し待てば、再び『ブラックゴースト』が浮上を始めた。
「その赤き巨体の何処が本体なのか。魂の在処をそろそろ確かめさせてもらうぞ」
 ピサロが再び『アカハガネ』へ攻撃を仕掛けようかと構えた、その時だった。

『電子の海よ来たれ。世界を切り取り、海の法を敷け――』
 詠唱と共に電脳空間が重なると、その電脳魔海の水が一帯を満たした。
 ユーベルコード『召喚・世界を沈める魔なる海<<サモン・ディープブルー>>』……アイソラ・グランホエール(三海操る魔術剣士・f09631)のユーベルコードだ。
 この突如現れた深海は、そこに適応したものに有利な環境となる

 黄金艦隊は内部まで水が入って浮力を失い、船室の空気と自重のバランスでただ漂うのみ……。
 同様にピサロも海中に放り出され、黄金船の帆に掴まっていた。

「界渡りみたいな厄介な能力持ちを逃がせる訳がないよ。ここで倒させてもらう」
 アイソラはそう言うと、戦闘用の装備を身につけた姿でピサロへ向かっていった。

●深海での戦い
 海上でエィミーが戦っている間、アイソラは海中でピサロの攻撃をやり過ごしていた。
 ピサロの超高速移動で生じる激しい風、『邪剣烈風斬』も流石に海中となると届きにくく、地上で発する風は海底までは殆ど届かなかった。

 こうしてやり過ごした後のユーベルコード発動である。
 アイソラは、深海そのものへの適応、水中戦、水中機動、高速泳法などを身につけており、海中での戦いに適応していた。
 アイソラは『多機能対応型バックパック「クラーケン」』による水中戦用の砲撃装備を召喚すると、フォースセイバーの『三海・星海の剣』を両手に持ちピサロへ接近する。
「これはいささか分が悪そうだ」
 ピサロはそう言うと、黄金船蹴り海中での『八艘飛び』を試みた。
 船から船へ飛び移る高速機動――しかし、足場はやはり海上より不安定だ。

「海の中で同じ動きができるのかな?」
 アイソラは誘導する魚雷を数個放ちピサロの進行方向の先で炸裂させる。
 その炸裂は水中で衝撃を生み、浮かぶ黄金船を流していった。
 そして、その衝撃はピサロの身体も内部から痛めつける。
「ぐう……頭が割れる様だ」
 足場が動き飛び移れなければ『八艘飛び』も続かない。
 ピサロを追いついたアイソラは『三海・星海の剣』を振るう。
「さあ、仕留めさせてもらうよ」
「させてたまるものか!」
 対するピサロはケチュアの宝剣を抜いて防御した。
 しかし、切り返す反撃は水の抵抗にも妨害されて鈍く、アイソラには届かない。
「こんな場で長期戦になってたまるか」
 ピサロはなんとか近くの黄金船へと泳ぐと、その側面を蹴り再び『八艘飛び』で移動をする。
 その時、ピサロは同時に超高速移動による激しい海流を生じさせた。
 ――それは苦し紛れの攻撃。
 海中では風にならず十分な効果を発揮しない。

●侵略者は深海に溺れて消えた
 生じた海流は一度アイソラを巻き込み体勢を崩させたが、アイソラはすぐに立て直した。
「やっぱり、同じ動きは出来ない様だね」
 そう言い誘導する魚雷を放って逃げるピサロへ攻撃をする。
「くぅっ……!」
 ピサロは再び魚雷の炸裂と衝撃に揉まれた。
 そのまま衝撃のダメージで血を吐きながら海流に流されていくピサロ。
 そんな彼女に追いつくと、アイソラは両手のフォースセイバーでピサロを十字に切り裂いた。
 ピサロはアイソラのさらなる追撃を宝剣で防ぐと、近くの黄金船を足掛かりに『八艘飛び』で逃亡をする。
「このまま終わってたまるか……!」

 とにかく深海の戦いはあまりにピサロにとって不利だった。
 この場に適応できるのはアイソラと……同じく深海への適応を持つセイレーンのエィミー。
 逃げるピサロの眼前に、不意に『アカハガネ』が現れた。
「とりゃー! なのー!!!!」
 『八艘飛び』の経路を初めから知っていたかの様な『正確無比な未来予知』が出会い頭の不意の拳をピサロの肉体にめり込ませる。
「かはっ……」
 ユーベルコード『DL:昨日の強敵は今日の親友<<ダウンロード・ホワイト・トワイライト>>』――その力による未来予知と正確な攻撃が、次の追撃も確実なものにした。
「とにかく後で頭痛がひどくなるから短期決戦だよー!」
 そう言うと、エィミーはピサロに当てた拳の角度を変えてガトリングキャノンの銃口を向ける。
 射撃に伴う火薬の炸裂音が電脳の深海に響き渡った。

 オブリビオン、七大海嘯『邪剣』の『ピサロ将軍』の三度目の絶命は深い海の底となった。


 こうして侵略で時間を稼ごうとした『邪剣』の目論見はひとつ失敗した。
 その『邪剣』の拠点もすでに見つかっており、ピサロはこの戦いの最中で『界渡り』を行うことは出来ないだろう。

 羅針盤戦争も後半……しかしオブリビオン・フォーミュラであり『王笏』であるカルロス・グリードとの決戦がまだ残っており『七大海嘯』もいくつか残存している。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年02月21日


挿絵イラスト