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羅針盤戦争〜敵集団を打ち砕け!

#グリードオーシャン #羅針盤戦争 #短期決戦で進行予定 #続編

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 蒼海羅針域の破壊に向け、コンキスタドールの大艦隊が海上を進んでいる。その艦隊に乗っているのは女学生達、いやただの女学生達ではない。
 リビングデッドに近しいコンキスタドールのようだ。皆、同じような制服を着ている。どこかの世界で集団で旅行にでも行っている際に事故に遭い死亡し、今に至るのかもしれない。
 学生であった経験がある為か、ある程度の団体行動は手慣れている様子。戦い、においてはそれがどの程度の脅威となって来るかはわからないが数も多い為、決して侮れない存在となりそうだ。

「さて、グリードオーシャンでは戦争が開始しています。どうやら敵の拠点らしきものも一部発見されて来ているようですね。」
 集まった猟兵達に話し掛けるのは鳳凰院・ひりょ(天然系精霊術使いの腹ぺこ聖者・f27864)。
 普段はあまり予知をする事のない彼だったが、今回は珍しく予知があったのでこうして猟兵達に声を掛けたらしい。
 「今回向かってもらうのは『蒼海羅針域に進軍しようとしている敵の大艦隊を迎撃し、その数を減らしてもらう』という任務になります。こちらも船で戦場へ向かう形になります。戦場では、どうも厄介な事に飛行や転移の類は制限されてしまっているようなので十分気を付けてくださいね。」

 普段飛行や転移を主体として行動している猟兵達にとっては、普段の戦闘方針が使えない可能性がある。十二分に考慮する必要のある情報であった。

「実は俺も今回の戦争で初めて海上戦を行ったのですが…、酔いますね、あれ。」
 話をしているうちにその時の事を思い出したのか、一瞬遠い目をするひりょ。どうやら彼は乗り物酔いを吸うる方らしい。そういえば、初めてキャバリアに乗った時も操縦したら酔ったな…などと思い出している。
 うん、災難だったみたいだねぇ…、と中には生暖かい目で見守る猟兵もいるような、いないような…。

「今回、予知した感じでは敵の進んでいる海域は比較的波は静か。嵐の中での戦闘よりはずっとマシかとは思いますが、普段の地上戦より足場は不安定なので気を付けてくださいね。各自その辺りの対策が取れるなら取っておくと良さそうです。
 交戦相手はリビングデッド・・・になるのかな?どうも生前は女学生だった集団みたいです。結構数が多いですね」

 足場の確保をしたり、敵の船に接舷して乗り込んだりするのが良いのだろうか?
 その辺りは各猟兵の創意工夫が求められるかもしれない。
 また敵は戦闘能力はどの程度のものかはわからないが、その数は結構多いらしい、慣れない場所での戦闘という事も含め気を引き締める必要があるだろう。

「それでは、皆さんよろしくお願いします。俺も本当はいければいいけれど、まだ体調が優れなくてね(汗 転送だけになってしまって申し訳ない」
 どうやら船酔いから完全復帰出来ていないらしい彼は、申し訳なさそうに現地へ猟兵達を転送する準備に入るのだった。


黄昏空
 新人MSの黄昏空(たそがれ・そら)です。羅針盤戦争の第2弾をお送りします。
 このシナリオは戦争シナリオ故に1章で完結となります。
 今回は集団戦。
 この戦場でのシナリオ成功ひとつにつき、戦争サバイバルの🏅5000が加算されます。
 海上では飛行や転移といった行動は阻害される為その辺りの対策を取りつつ戦いましょう。
 尚、このシナリオにはプレイングボーナスが設定されています。
 〇プレイングボーナス:海上戦、船上戦を工夫する(海上では飛行や転移が阻害されています)。
 プレイングはOP公開より順次受付。戦争シナリオにより成功数が条件を満たした時点で完了としたいと思います。
 それゆえ全ての参加者様の執筆が行えない可能性がある事、あらかじめご了承いただければ、と思います。
 現状、まだまだグリードオーシャン内の探索しなければならない場所はかなり多く、探索する為に必要となるシナリオ数も必要となってきます。
 当方も微量ながらでもそのお手伝いを出来れば、と思い今後もシナリオの公開をしていくつもりでいます。
 それでは皆様のご参加をお待ちしております。
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第1章 集団戦 『『女学生』のリビングデッド』

POW   :    ナイトメアランページ
自身が戦闘で瀕死になると【『女学生』のリビングデッド】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。
SPD   :    断末魔の瞳
【元居た世界への未練の籠った瞳】を向けた対象に、【死亡時の記憶を五感を伴う夢として見せる事】でダメージを与える。命中率が高い。
WIZ   :    「死がふたりを分かつまで」
【生前所属していた武道系部活動の道具】で武装した【恋人と、その後輩たち】の幽霊をレベル×5体乗せた【レベル✕2隻の幽霊船】を召喚する。

イラスト:透人

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
成程、厄介では有りますが。
やってみましょう。

『FBS』を四肢に嵌めて悪影響が出ない様僅かに浮遊、船上で『揺れる足場の影響』や『海への転落』を防ぎますぅ。
そして『FMS』のバリアで船をガードしつつ『FCS』により『FRS』『FSS』の弾頭を『魚雷』に換装、此方で敵戦への[爆撃]を仕掛けつつ【乳焔海】を使用、広域への[範囲攻撃]を行いますねぇ。
此方はかなり広範囲を『乳白色の炎』で包めますから、『魚雷』と連動させれば船と乗員を纏めて対処可能ですぅ。
『次の個体』を召喚しても、そのまま『乳白色の波動』を放射すれば、召喚直後を炎に包めるでしょう。

油断せず、確実に叩いて参りますねぇ。



 前方から敵の大艦隊が迫って来る。夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)はグリモアから聞いていた情報を念のため現地で確認する。小箱より戦輪を取り出し四肢に嵌め飛行出来るか試みてみた。船上よりわずかに浮くくらい、これでは流石に飛行して空中からの戦闘は無理だろう。グリモアの話は間違いないらしいという事だ。
「成程、厄介では有りますが。やってみましょう。」
戦闘開始である。

 ひとまず空中からの戦闘は無理ではあるが、浮遊する事は可能であるのなら船上での揺れや海への落下くらいは防ぐことが出来る。何もないよりははるかにましである。
 るこるは続けて小箱より円盤を取り出し自分の乗る船の前方に展開した。円盤はお互いに特殊な磁場を発しバリアを形成する。これで敵艦隊からの攻撃も防ぐ算段だ。この円盤、バリアだけでなくビーム砲として活用が可能である為攻防一体の使い方が可能だ。
 続けて両腕の固定砲台、小型浮遊ビームシールドの砲門、この2種の砲弾の換装作業を行う。砲弾は海上戦での定番の武装である魚雷だ。
 るこるは換装を終えた砲門を一斉射撃、次々と魚雷が敵艦隊に向け発射された。
 魚雷が着弾と共に敵艦隊で轟音と煙が立ち上る。艦対戦である以上、敵の艦を破壊する事も敵の戦力を低下させるのに有効な手段だ。
 艦への被害に動揺する敵艦隊ではあるが、集団行動に慣れている兼ね合いもあるのだろう。リーダー格と思われる女生徒が指示を出し、徐々にその動揺は収まっていく。

 だが、るこるの攻撃はそれだけでは終わらない。魚雷の威力、艦隊へのダメージを確認したるこるは、その後の攻撃の際に魚雷発射と共にユーベルコードを発動したのだ。
「大いなる豊饒の女神の象徴せし欠片、その裁きの理をここに。」
 るこるを中心として辺り一帯を女神の波動が覆いつくし、それに巻き込まれたリビングデッドの女生徒達が次々と乳白色の炎で焼かれ始める。
 その間も次々と艦隊に魚雷が着弾し敵艦隊は黒煙を上げながら損傷していく。
 女生徒達は艦の被害へ対処しるこるへの攻撃を仕掛けたい所だが、自分達を燃やし尽くそうとする炎に巻かれ、それに抵抗する事で手一杯な状況となっている。
 瀕死となり同じリビングデッドの女生徒が召喚されるも、召喚された女生徒も立ちどころに女神の波動によって炎に巻かれてしまうのだ。
 自然と敵艦隊は防戦一方となっていく。入念に準備を整えておいたるこるの作戦勝ちである。

 ついには敵艦隊に着弾した魚雷が敵艦の船底に穴をあける。徐々に海中へ沈んでいく艦隊、そしてなす術もなく艦隊と運命を共にする女生徒達。
 沈没した敵艦を確認し、次の標的へとるこるは意識を集中する。

「油断せず、確実に叩いて参りますねぇ。」

大成功 🔵​🔵​🔵​

終夜・日明
【アドリブ連携歓迎】
学生のリビングデッドですか。
若くして亡くなられたことには同情しますが……それで他の人々の日常を脅かす敵となったのなら容赦はしません。
ここで徹底的に殲滅しましょう。

オルトロスに搭乗し【指定UC】、【水中機動】で水中から敵船の背後に周ります。
相手と視線をあわせばUCの餌食になるのであれば、最初から視線を合わせない環境に持っていけば良いだけですからね。
回り込みながら船底目掛けて敢えて威力を低減し【砲撃】、ゆっくりと水が船内に回るようにしておきましょう。
そして浮上して【挑発】、こちらに【おびき寄せ】ながら【乱れ撃ち】で牽制。
攻撃は【見切り】で回避し、【継戦能力】で沈没まで待ちます。



「学生のリビングデッドですか。若くして亡くなられたことには同情しますが……それで他の人々の日常を脅かす敵となったのなら容赦はしません。」
 自分の愛機であるキャバリア【Mk-Third《オルトロス》】を召喚し乗り込んだ終夜・日明(終わりの夜明けの先導者・f28722)は《オルトロス》のコックピット内でそう呟いた。
 そう、敵として存在し人々に危害を加えるというのなら猟兵として容赦するわけにはいかないのだ。
 彼は幼少より戦闘訓練を施された少年兵ではあるが、決して非人道的な教育を受けてきているわけではない。「敵ならば問答無用で殺戮してよい」などとは考えていないが手心を加える事で力なき人々に人的被害が出る、それはなんとしても防がねばならない。
「ここで徹底的に殲滅しましょう。」

 日明の乗った《オルトロス》は海中へと滑り込んだ。
「空陸海問わず戦えてこそのキャバリアです。」
 水中戦仕様へと変形した《オルトロス》はその機動性を活かし敵艦隊の背後へと忍び寄る。
 水中戦仕様のおかげだろう、相手の背後をあっさりと取る事が出来た。
 相手の女生徒達はコンキスタドールとなったが、元はあくまで普通の学生だ。日明のように戦闘訓練を受けてきたわけでもない。戦闘経験の圧倒的な差、これがまさに勝敗を分けた。
 敵艦の背後へと回ったのは先制攻撃を仕掛ける意味合いもあるが、もう一つ理由があった。
「相手と視線をあわせれば断末魔の瞳の餌食になるのであれば、最初から視線を合わせない環境に持っていけば良いだけですからね。」
 そう、背面からならば相手と視線を合わせることなどない。相手が奇襲に気が付いた時には既に遅いのだ。

 《オルトロス》の持つビームライフルが敵艦の船底をロックオンする。ビームライフルは水中では威力が通常よりも軽減されるが今はちょうどよい。発射されたビームは外れる事無く敵艦船底に命中、浸水が始まるのを《オルトロス》内のモニターで確認した日明。作戦の第一段階は成功だ。

 続けて日明は《オルトロス》を水中より浮上させる。敵艦隊は突然艦を襲った揺れ(ビームライフルが命中した時の衝撃)に慌てており、水中より浮上した《オルトロス》を見た女生徒達はさらにパニックとなった。
 だが、彼女達のリーダー格が的確に指示を出し《オルトロス》へ弓を構える者、薙刀を構える者が出始めた。戦闘の素人とはいえその統率力に感心しながら、日明は敵を挑発するように《オルトロス》を動かす。敵意をむき出しにした女生徒達は集団で《オルトロス》へ攻撃を仕掛けようとする。だが、それは日明の作戦にまんまと嵌ったという事でもあった。

 おびき寄せた女生徒の集団に向けアストラル・ビットを放つ《オルトロス》。多角的に攻撃を仕掛けるビットに女生徒達は翻弄された。
 慌てて女生徒が弓を射るが、《オルトロス》は水を得た魚のように軽々と回避する。水中戦仕様の今の《オルトロス》にとって、女生徒達の攻撃など話にならないのだ。
 そうしているうちに、敵艦隊は海面へと沈んでいく。
 日明と《オルトロス》の圧倒的勝利だった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

栗花落・澪
逆に、相手の方も転覆を狙うのはどうなんだろ
船で近くまで行ったら【指定UC】
海に飛び込み人魚の姿になるよ
魚の性質になれるから呼吸もできる
敵の攻撃だって、視界に入らなければ当たらないよね!

海中から風魔法の【高速詠唱、属性攻撃】で
★杖の先からスクリューを起こし舟底を攻撃
更に同じ要領で渦潮を発生させ
船の破壊を狙う

敵を海中に落とせればラッキー
無理でもここまで慌てさせれば多少は統率も乱れるだろうから
思いっきりドルフィンジャンプして
水飛沫を瞳除けの盾にしつつ、今度は水魔法で直接攻撃
沈むかまとめて流されるか、どっちが早いかな

まとめて落とせればこっちのもの
【全力魔法】のスクリューで敵に直接追撃するね



 転送される前にグリモアから聞いた話を思い出す栗花落・澪(泡沫の花・f03165)。
 艦対戦であるから、こちらの船が転覆させられるとまずい。飛行などが満足に使えない以上、その状況は良くない。だが…。
「逆に、相手の方も転覆を狙うのはどうなんだろ」
 そう思い至ったのだ。それならばわざわざ敵を全滅させる必要性もない。艦さえなんとかしてしまえばいいのだから。

 そこで敵艦の近くまで船を近付かせる。だが接舷はしない、ここがポイントだ。
「水の精霊よ、力を貸して!」
 UCを発動させ人魚の姿となった澪は海へと飛び込む。
 今の澪は魚の性質も持っている為水中での呼吸も全く問題ない。しかも…
「敵の攻撃だって、視界に入らなければ当たらないよね!」
 そうなのだ。敵に視認されないという事は断末魔の瞳を受ける心配もない。ノーリスク・ハイリターンなのである。そのまま悠々と敵の艦の船底まで到達する。

 その場で澪は懐より清浄なる輝きを放つ杖を取り出した。海中で杖を構え、詠唱するは風魔法。高速詠唱にて紡がれた渦巻は敵艦の船底に襲い掛かる。渦巻は船底に穴をあけ、見る見るうちに海水が入り込んでいく。しばらくすれば船は沈没する事だろう。
 澪はさらに念の為の手を打つことにした。先ほどと同じように風魔法を詠唱し今度は渦潮を発生させたのだ。渦潮は敵艦を捕捉し、その渦に敵艦は飲み込まれていく。
 あちこちに何かが水中へ落ちたような反応があった。渦潮に艦隊が巻き込まれた事により艦上より女生徒達の一部が投げ出されたのだろう。そのまま渦に巻き込まれ海の藻屑となっていく。

 渦潮を発生させた段階である程度の成果は出せたようだが、艦上の敵の状況も気になる所だ。澪は水上に向けて進路を取る。
「ここまで慌てさせれば多少は統率も乱れているだろうけれど…」
 思いっきりドルフィンジャンプして海上へと姿を見せる澪。ジャンプした時の水飛沫で相手の断末魔の視線をカットしつつ、冷静に艦上の状況を確認する。
 まだまだ艦上の敵の数はそれなりにいるようだ。一部はまだ動揺した状態のまま艦が渦潮に巻き込まれる状況に右往左往しているようだ。そのような状況の中、目ざとく澪の姿を確認した一部の女生徒達は慌てて弓を構え澪を射ようとする。だが、そんな状況を黙って見ている澪ではない。杖を手に今度は水魔法を詠唱する。
 圧縮された水がまるで高圧洗浄機の水のように艦上の女生徒に命中し、吹き飛ばされた者は海に投げ出される。
「さて、船が沈むかまとめて流されるか、どっちが早いかな?」
 澪は今度は敵集団の中央に風魔法で竜巻を発生させた。あっという間に女生徒達はその竜巻によって弾き飛ばされ次々に海へと落ちていく。

 その頃には既に敵艦も浸水レベルは深刻なものとなっていた。竜巻に弾き飛ばされて海へ投げ出されるにしても、そのまま艦と命を共にするにしてもそう時間的には変わらないくらいの状況。
 二段構えの作戦で澪は自身に一切のダメージを被る事無く敵を撃破する事に成功した。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ビードット・ワイワイ
海を越えよ敵を討てというならば今の我らこそ最良最適である
我が身に宿りし太古の魂。いまここにて荒れ狂おう

船操りし者どもよ。我が巨体こそを恐れるがよい
我が身が暴れれば味方にも被害が出よう
少し離れた位置にて行動開始。深くまでもぐりて雷撃発射
船底を攻撃しながら船底目掛けて浮上し船を顎で挟みながら
飛び上がる。そのままかみ砕くもよし海に引きずり込むもよし
我が理性を放棄しながら楽しもう。これが捕食者と獲物の関係よ



「海を越えよ敵を討てというならば今の我らこそ最良最適である。我が身に宿りし太古の魂。いまここにて荒れ狂おう。」
 そう名乗りを挙げたのはビードット・ワイワイ(絶対唯一メカモササウルス・f02622)。滅びた発掘された古代兵器である彼は記憶はなく、望みもなく、あるのは自身に与えられた『世界を破滅させよ』という一つの命令のみ。再起動してからもその命令に変わりはなく、今もその命令に従い行動を行っている。
 今回の戦争において、各地で敵を蹴散らして多大な戦果を挙げている存在の一人である。

 目の前に迫ってきている大艦隊に目を向けたビードット。
「船操りし者どもよ。我が巨体こそを恐れるがよい」
 早速行動を開始しようとした彼であるが、思いとどまりグリモアにより同時に転送されて来た他猟兵達が行動を開始するのを待った。そう、彼が下手に暴れれば味方の船も巻き込まれ不要な被害が出る可能性が十二分にあるからだ。

 そして他猟兵達が敵艦隊と交戦を開始したのを待って、ついに彼も動き始める。船より飛び降り水中に入り言霊を唱える。
「古代に滅びし海龍よ。海は其方を忘れたぞ。絶対なりし海の王。機械の体に魂宿せ。古代と最新今こそ合わされ。我らこそがモササウルスだ」
 そこにあるのは超巨大なメカモササウルス。強大な力と存在感を持った破壊者の姿だった。
 ビードットは海中に深く潜りその角より雷撃を発射する。雷撃を発射し続けながら自身も敵の船底に向けて前進。船底まで到達した彼は顎で挟みながら飛びあがった。敵艦はメカモササウルスに囚われたまま一瞬水上より浮遊していた。それは単純に巨体に挟まれ、その巨体が水上へ飛びあがった為に起こった事象であるが、敵艦隊ひいてはそれに乗っているリビングデッドの女生徒達にとっては寝耳に水の大惨事。艦隊が宙を舞った際に、その衝撃で一部の女生徒達は海へ放り出された。そして大きな水飛沫を上げながらビードットが着水。また大きな衝撃を艦を襲いそれに伴って艦上より投げ出される女生徒達。
 
 これはもう、一方的な蹂躙であった。必死に弓矢を射る者達がいたが、そんなものなど象に群がるアリ以下の存在の攻撃。ビードットにとっては痛くも痒くもない。また女生徒達が瀕死になり新たなリビングデッドが召喚されるも、アリが一匹増えたにすぎず、彼には全く影響などない。
UCで支払った代償にて徐々に理性を失っていきながらもその蹂躙者たる力をいかんなく発揮するビードット。
「このままかみ砕くもよし、海に引きずり込むもよし」
 敵艦隊の命運は全て彼の手に握られている。
「我が理性を放棄しながら楽しもう。これが捕食者と獲物の関係よ」
 圧倒的な力で敵艦を食い破り、海へ引きずり込み、敵艦隊を完膚なきまでにねじ伏せたビードット。彼がUCを解除した時、その場に存在する敵艦隊は皆無だった。


 こうして猟兵達の活躍によりリビングデッドの女生徒達が乗る大艦隊は壊滅。
一難去った…と、思われたが…。

(『追撃編』へ続く)

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年02月06日


挿絵イラスト