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羅針盤戦争~七大海嘯『一の王笏』カルロス・グリード~

#グリードオーシャン #羅針盤戦争 #七大海嘯 #カルロス・グリード #オブリビオン・フォーミュラ

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●グリードオーシャン セント・エルシエド島
「蒼海羅針域コンキスタ・ブルー」
 ここはセント・エルシエド島。七大海嘯の一人『王笏』のカルロス・グリードの支配圏の一つ。そしてその島の中心にあるエルシエド城の玉座に座っているのは、その分身体だ。
 このグリードオーシャンのオブリビオン・フォーミュラであるカルロスは、現在侵攻している猟兵に思考を傾ける。
「遂に猟兵共は、我らが座標を指し示す羅針盤を手に入れた。多世界侵略船団コンキスタドールが、逆に他者の侵略を許すとは」
 これは屈辱ともいえる行為であった。コンキスタドールとは侵略し、略奪する者達。それが逆に侵略されるなどあってはならない。
 だがそれでも予感はあったと言えるのだろう。気持ちを落ち着けさせてカルロス・グリードは思考を進める。
「だが、大いなる神が『静観せよ』と宣う意図も分かる。猟兵共の扱う秘儀、あれはまさしく、わが麗しの姫君が恐れし『グリモア』に相違あるまい」
 大いなる神、麗しの姫君。それらが指摘してきたグリモアなる力の存在。それが自身の覇道を妨げているのは間違いない。
「現状を維持していれば、いずれ彼奴らの拠点に通ずる蒼海羅針域を開拓する事もできたであろう。だがそれは、喉元に刃を突きつけられた今、行うべきではない」
 だがそれも今はできない方策だ。すでに猟兵達は七大海嘯の本拠地に向けて探索を続けている。ならばこちらも迎え撃つ他ない。
 玉座にてその手の紋章が光る。それこそは、かのダークセイヴァーにて猛威を振るう「紋章」に他ならなかった。
「来るか、猟兵。ならば全てのコンキスタドールの王たる我、カルロス・グリードが相手をしてやろう。この紋章の力を持ってな」

●グリモアベース・ブリーフィングルーム
「他の世界の力をインストールしているなんて厄介だね!」
 そう言って不気味な紋章を宿しているカルロス・グリードの姿を映し出した電脳ウィンドを操作しながらグリモア猟兵見習いエィミー・ロストリンク(再臨せし絆の乙女・f26184)は説明を始める。とはいっても今回は難しいことはない。七大海嘯が陣取るセント・エルシエド島に上陸し、その居城にいる本人を叩けばいいことなのだから。
「今回の相手は七大海嘯『王笏』カルロス・グリードだけど、これは分身体なんだー」
 オブリビオン・フォーミュラであるカルロス・グリードは多くの分身体を持つ。その内の一つである『一の王笏』はダークセイヴァーの力を具現化している。正確にはその世界にしかない筈の寄生型オブリビオン「紋章」のいずれかを装備し、異形のパワーアップを果たして猟兵達に立ち塞がるのだ。
 今回カルロス・グリードはエルシエド島の玉座にて悠々と猟兵を待ち構えている。ただしその実力は本物で、先手を取ることはできないだろう。いかに敵の先制攻撃を凌いでこちらの攻撃を叩き込むことができるかが鍵となってくる。

「確かに強敵だけど、ここで立ち止まるわけにはいかないよ! 皆頑張ってね!」
 そう言って元気よく猟兵を転移術式で送り出していくエィミー。グリードオーシャンを闊歩するコンキスタドール達の王、オブリビオン・フォーミュラたる由縁の一端に猟兵達は果敢に挑む。


ライラ.hack
 分身体とはいえ七大海嘯筆頭。油断は禁物です。
 どうも皆様こんにちは。ライラ.hackです。

 このたびは七大海嘯の一人『一の王笏』カルロス・グリードとの決戦となります。
 カルロスはセント・エルシエド島のダークセイヴァー風のエルシエド城にて猟兵を待ち構えています。一の王笏は「ダークセイヴァー」の力を具現化しており、ダークセイヴァーにしか無い筈の「紋章(取り付いて宿主を強化する寄生虫)」のいずれかを装備し、異形のパワーアップをして襲いかかってきます。

 以下、特殊ルールとなります。
 プレイングボーナス…… 敵の先制攻撃ユーベルコードに対処する。

 以上となります。王笏はまだまだ様々な形態がありますが、まずはその一体を倒し王笏との戦いを有利に進めましょう。
 それでは皆様の素晴らしいプレイングをお待ちしております。
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第1章 ボス戦 『七大海嘯『一の王笏』カルロス・グリード』

POW   :    闇霧の紋章
【紋章の力】に覚醒して【触れた者の生命力を奪う黒き霧の体】に変身し、戦闘能力が爆発的に増大する。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
SPD   :    紅き月の紋章
【無数の三日月型の刃】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ   :    黒百合の紋章
自身の装備武器を無数の【触れたものを呪詛で侵す黒百合】の花びらに変え、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。

イラスト:hoi

👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

片桐・公明
【WIZ】
敵先制攻撃は妖刀による防御と回避に徹しつつ射程範囲外まで後退することで無効化する
「ここならあなたの攻撃は届かないのかしら?」
「そしてここからなら、私の攻撃は届くわね。」
敵の射程範囲外からUCで攻撃する
目的は敵UCの花びらを焼き尽くすこと、敵の足止め、そして目くらましである

相手かこちらのUCに気を取られている隙に敵の背後に回り紋章をめがけて妖刀の一閃を食らわせる

気づかれたらすぐに離脱し、花びらの攻撃を妖刀で受けてつつ回避しつつ射程範囲外に出る

以降上記を繰り返す
ただし接近する際は攻撃より回避を重視し、負傷は可能な限り抑える
(絡み、アドリブ歓迎です。)


鈴木・志乃
……なんだ、私の知り合いの猟兵の呪詛のが強いな。
存外大したことないね。この程度なら今まで沢山見て来たよ。私はダクセ出身なもんで。

とまぁ、分かり易く挑発。乗って来るか乗って来ないかでその後の展開は変える。乗って来るような相手ならそのまま憤怒を煽り続けて攻撃を誘発する。乗って来ないなら、いかにも無謀な若者を装って相手の被虐心を煽ってみるよ。

どちらにしても普通に戦うよ、一応。
第六感で攻撃を見切り、光の鎖を念動力で操作し武器受けからのカウンター。そのまま縛り上げて……という感じで。
攻撃を誘発させられれば勝ちだもの。
UC発動。その呪詛ぜーんぶいただいた。その負の感情ごとね。
全力魔法ぜ吹き飛べ。


死之宮・謡
アドリブ歓迎

一の王笏、ダークセイヴァーねぇ…中々面倒な奴だな…
まぁアレか、ドーピングみたいなもんだろうよ…ならば今更避けるような相手でもあるまいて・…所詮は分体、立ち止まるような場所でも無い
さぁさぁ、遊ぼうか。貴様の呪いを我が呪いで呑み込もう。貴様が死ぬまで、さぁ嗤おうか

己の身を全開の「呪詛」で染め上げ、奴の呪いを呑み込みながら侵攻
数多の呪いをレ・フィドラに籠めて叩き付け、【御霊の呪印】を刻んでそのまま更にファルトレキアを取り出して連撃
果てるまで延々と切り刻む



 セント・エルシエド島の中心に佇む古い城。古い西洋風のエルシエド城こそ、この島がダークセイヴァー世界より落ちてきたことを象徴するものだろう。
 そしてその玉座に鎮座するのは七大海嘯『一の王笏』カルロス・グリード。オブリビオン・フォーミュラでもあるが、この身体は分身体でもある。
 なれど侮ることはできない。コンキスタドール達の王というだけあってその力は計り知れない。そしてダークセイヴァーの紋章の力をも使いこなすのは脅威だ。
「一の王笏、ダークセイヴァーねぇ…中々面倒な奴だな…」
「……なんだ、私の知り合いの猟兵の呪詛のが強いな」
 そう言ってセルシエド城の玉座の間に侵入した死之宮・謡(存在悪:狂魔王・f13193)は鋭い視線で睨みつけ、鈴木・志乃(ブラック・f12101)は何気ない表情でカルロスの様子を伺っている。
「存外大したことないね。この程度なら今まで沢山見て来たよ。私はダクセ出身なもんで」
 特に志乃はわかりやすく挑発じみた言葉を並べる。それに対してカルロスは表情を変えはしないが、王たる者は不敬なる侵入者に対して殺気と呪詛を強める。
 その殺気に具合に挑発には乗っているが冷静であると判断し、対応を変える。強気で挑発して煽るが、内心は王者たるカルロスにビビっているという風を装うことを決めた志乃。対して謡は獰猛な笑みを浮かべる。
「まぁアレか、ドーピングみたいなもんだろうよ…ならば今更避けるような相手でもあるまいて・…所詮は分体、立ち止まるような場所でも無い」
「そうか、王に対して不遜なる者達よ。ならばその力に触れるがいい」
 そう言ってカルロスは手に刻まれた黒百合の紋章を解放する。瞬時に玉座にある鎧達の武器が触れたものを呪詛で侵す黒百合の花びらへと変わり、謡と志乃を侵そうと迫り来る。
 それに対する謡の対応はシンプルかつ力押しだ。己の身を全開の呪詛で染め上げて、全力でカルロスの呪詛に立ち向かいながらもその呪いを吞み込まんとする。
「うわー、真似できないな。私は普通に戦うよ、一応」
 謡の戦法は下手をすればカルロスに飲み込まれてもおかしくはない戦法。対して志乃の戦い方は持前の直感で近寄る黒百合の花びらを察知し、カウンター気味に光の鎖を念動力で操作して撃ち落とす。
 単純であるが故に集中すれば志乃にとってはわけはない。ただし領域内に侵入してくる無数の花びらを対処しきればの話ではあるが、そんな二人より離れた場所で片桐・公明(Mathemの名を継ぐ者・f03969)は一応妖刀を構えている。
「ここならあなたの攻撃は届かないのかしら?」
 前進する二人に黒百合の花びらの対処を任せて公明はそのまますぐに距離を取った。今はカルロスの黒い花びらが飛んでこないギリギリの範囲に留まっている。
 妖刀を構えて迎撃態勢を整えたのは、カルロスが範囲を広げてくる危険だったが、カルロスは玉座より動き気はない。その驕りは絶対強者特有のものではあるが、公明にとってはちょうどよかった。
「そしてここからなら、私の攻撃は届くわね」
 公明は遠慮なく能力「紅蓮『赤壁乃業火』(グレン・セキヘキノゴウカ)」を発動させる。射出の起点として認めた武器から、一気に業火のごときエネルギー砲を放ち黒百合の花びらを焼き尽くしていく。
 派手な砲火の目的は黒百合の花びらを焼き尽くすこと、敵の足止め、そして目くらましである。延焼した大蛇のようにまつわりつく焔が、次々と花びらを焼き尽くしていく。
「そこっ!」
 そして一足で距離を詰めてカルロスに対して妖刀の一閃を放つ公明。だが派手な砲幕に対してもカルロスは油断はしていなかったのか、紋章をガードをしており、その身体に傷が入るのみであった。
 だがそれでもよかった。公明はカルロスの警戒がこちらに向いたことを察し、黒百合の花びらが飛んでくる前に即時離脱をする。妖刀で受けてつつ回避しつつ射程範囲外に逃げる中、黒百合の花びらの呪詛を食らい続けた謡が射程範囲内へと入ってくる。
「ほう、我が黒百合を受けてもまだ平然とするか、黒き女よ」
「沈め呪いに、奈落の夜に……!」
 興味深そうな表情を受けるカルロスに、謡が問答無用と言わんばかりに数多の呪いを呪殺神槍レ・フィドラに籠めて叩き付ける。それをカルロスが片手で受けるも、謡の攻撃はそれで終わりではない。、
 その攻撃は呪いを籠めた能力「御霊の呪印(カースソウル)」の発動の起点であり、カルロスの受けた箇所に魂魄の呪印を刻み込み、心身と魂を蝕み続ける呪いを与える。それでも平然としていうるカルロスに幽冥狂器ファルトレキアに連撃を繰り出す。
「さぁさぁ、遊ぼうか。貴様の呪いを我が呪いで呑み込もう。貴様が死ぬまで、さぁ嗤おうか!」
 狂気に飲み込まれたハイテンションの中でパルチザンを振るい続け、持てる力を持って果てるまで延々と切り刻む謡。心身と魂を蝕む呪い、そしてこの連撃にさすがにその冷静さに苛立ちを感じ始めるカルロス。
 そして黒百合の花びらを撃墜し続けてきた志乃も反撃に転じる。能力「呪いは祈り(ウラオモテ)」を発動し、それまで受けた怨念や呪詛等の負の感情による戦闘能力増強を果たしたからだ。
「攻撃を誘発させられれば勝ちだもの。その呪詛ぜーんぶいただいた。その負の感情ごとね」
 志乃はお返しと言わんばかりに、全力の魔力を掌に載せて玉座のカルロスに対して放つ。そのタイミングは体力が尽きた謡がその場を離れる瞬間であった。
 そしてカルロスはそれを決して避けずに受ける。絶対的な自信から来る王者の防御であったのだろう。志乃があれだけ黒百合の呪詛を食らい続けたにも関わらず、その肉体を消し飛ばすには至っていない。
「これが猟兵。この紋章をもってしても、手傷を追うとはな」
 公明の一閃、謡の呪いや狂気的な連撃、志乃の全力魔法などで確かにカルロスは手傷を負い、血を流す。それを受けるのはコンキスタドール達の王である以上、当然のことであり、絶対の力を示す為に薙ぎ払うのは当たり前である。
 だがそのカルロスが負傷をした。それは命に届くまでではないにしろ、生命に傷をつけるだけのもの。カルロス・グリードは無敵ではないということを示した三人の攻撃により、激しい戦端は切り開かれたのである。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ラヴィラヴァ・ラヴォラヴェ
【アドリブ・連係歓迎】POW
海の幸を独り占めしようとしてるのかな?
どちらにせよ、うざったいね★

まずは敵がUCで変身して攻撃される所を「肉体改造」で回避に適した身体に改造する事で回避。
その後、UC【膨張せし肉肉しい宇宙】で宇宙牛に変身、敵の霧の身体を吸い込んで「捕食」する。
生命力を奪われてもUCによる変身を続ければ問題なさそう。
霧の身体でもそうでなくても、巨大化して押し潰す事し、捕食する事は出来そう。


ウィーリィ・チゥシャン
分身の一体のくせにこれだけの力持ってるのかよ。
オブリビオン・フォーミュラは伊達じゃないってか。

敵の先制攻撃を防ぐため、【早業】で脱いだ上着に火を放って投げつけて炎の【属性攻撃】で霧の体にダメージを与えると同時に【物を隠す】で視界を遮り、その隙に上着越しに【神火の竈】で霧そのものを焼き払う。


高砂・オリフィス
グリードってまた、大層な名前だね。うんうん、ぼくも名が売れてきたし改名しようかな? ジャンボオリフィスとかスーパーオリフィスとか! どう? ダメ? そっかあ。

言ってたら霧にまかれた?! ぐぐっ……くるしい……ここは奥の手! 生命力を激らせる熱気で挽回! ついでに推進力で霧を一固めに!
どうだい欲張りさん、そんなにほしいならスーパーオリフィスの一撃を喰らえーっ! 侵略すること燃え盛る炎の如しっ! てね、あははっ!

むむー! そも紋章だってぜんぜんわからないだらけの力だしねっ、戦争中だってのに気になることがもー多くて多くて、集中できなーい!
まずこの海を平らげないと! 次の戦場にいくぞお! おおー!!


シーザー・ゴールドマン
ふむ、君がこの世界のオブリビオン・フォーミュラか。
まあ分身の様だが……しかし、『紋章』の力か。UDCの邪神を召喚するとも聞いている。なかなか多芸の様だね。

敵POWUC先制対策
紅炎の嵐(オーラ防御×属性攻撃:風&炎×範囲攻撃×浄化)を身に纏い、黒い霧を吹き飛ばし蒸発させて寄せ付けません。

「霧の姿のまま消え去るかね?」と『ゴモラの禍殃』で霧の体を燃やしていきます。途中、実体化した場合はそのタイミングを見切って、オーラセイバーによる斬撃を。

本体の君に会えるのを楽しみにしておくよ。


緋奈森・鈴音
王様なのに誰かに仕えてるって色々大変なのねー。
でも、おねーさん達の邪魔をするなら先に行かせてもらうわよー。

相手が霧になってくれたならー。
風の魔力を使って相手の身体を吹き散らすわねー。
おねーさん達に近寄れないようにしつつ、風を操ってこちらが攻撃し易いようにある程度の塊に分散させるわね。
その塊を各自で攻撃ー。
物理は効きにくそうだから、風で固めたまま火の魔力で高温地獄を味わってもらおうかしらー?
戦闘能力が上がっても触られなければ問題ないだろうしー?
「おねーさん達は接触禁止よー?」

分散させての弱体化が狙いだけど、もしそれぞれで攻撃能力が変わらず相手の手数が増えるだけなら一か所にまとめちゃおー。



 ダークセイヴァーの紋章の力を宿す七大海嘯『一の王笏』カルロス・グリードは手傷らしい手傷を負ったことはない。このセント・エルシエド島を制圧した時も全く自身が血を流すことなどなかった。
 それほどまでに圧倒的な力を行使し、分身体でも関わらず踏みつぶすが如く力を示す。それこそがコンキスタドール達を束ねる王の姿でもあるからだ。
「なるほど、我が姫君が警戒するわけか」
 そう言いながら癒えていく傷を舐めとりながら、玉座より敵を見据えるカルロス。そしてそんな見下すような視線を投げかけるカルロスに、ラヴィラヴァ・ラヴォラヴェ(ハラペコかわいいコックさん(可食・高栄養・美味)・f31483)とウィーリィ・チゥシャン(鉄鍋のウィーリィ・f04298)は挑発的な視線を投げかける。
「海の幸を独り占めしようとしてるのかな? どちらにせよ、うざったいね★」
「分身の一体のくせにこれだけの力持ってるのかよ。オブリビオン・フォーミュラは伊達じゃないってか」
 ラヴィラヴァはラスボスらしくその威厳を示して、独占を示そうとするカルロスに対して王としての対抗心を見せる。対してウィーリィは、たかが分身体であっても圧倒的なダークセイヴァーの紋章を使いこなすカルロスの力の一端に驚きを隠せない。
 そして対抗的である二人に、カルロスは自身の生命力で傷を癒すことはできるが、それよりも猟兵達でその対価を支払わせることにする。闇霧の紋章の力を解放させるカルロス。
「喰らい尽くしてくれようぞ、猟兵」
 触れた者の生命力を奪う黒き霧の体に変身し、驚異的な戦闘能力がさらに跳ね上がる。玉座に鎮座するだけではなく、攻める時には烈火のごとく攻める。それでこそコンキスタドールというものだろう。
「来るよ。おいらは何とかできるけど、キミは大丈夫?」
「問題ないさ!」
 その霧に触れれば大問題ではあるが二人は冷静に対処する。ラヴィラヴァはラスボスの特性を生かした肉体改造によってゲル状の身体を自在に変化させ、回避に適した身体に改造する事で黒い霧をすんでの所で回避していく
 ウィーリィもまた上着を脱いで叩きつけることで、黒い霧に直接触れることを防ぎ、その上着に火を放って投げつける。そしてその炎をもって霧の身体にダメージを与えようと、さらに追加の炎を叩きつける。
「我こそは料理人なりィィイイイーーーッッ」
 そして上着と炎で視界が隠れている中で、ウィーリィの能力「神火の竈(プロメテウス・レンジ)」を発動させる。包丁から迸る業火が、カルロスが変化した黒い霧ごと燃やし尽くす強火の炎となって一閃するごとに焼き尽くしていく。
 まるで料理で水分を蒸発させるように闇の霧を払っていくウィーリィ。その姿に炎の料理人を見てか、ラヴィラヴァもまた食欲を刺激され、能力「膨張せし肉肉しい宇宙」が解放される。
「嗚呼、世界はかくも美味しいのか! さぁどうぞ召し上がれ♪」
 その姿は無限に巨大化する宇宙牛(可食・高栄養)。ラヴィラヴァは敢えてこちらの生命力を吸収してくるカルロスの黒い霧を身体を吸い込んで捕食する。
 生命力を奪われても美味しさと宇宙牛の身体部位を増やす変身を繰り返し、膨張を繰り返すラヴィラヴァ。まさしく捕食者の頂点を決める戦いであるのか、巨大化して押し潰す気なのか、カルロスを圧倒する姿へと変貌をしていくラヴィラヴァ。
「お互い際限がないな」
 そう断じて、霧を蒸発させるウィーリィと捕食して巨大化していくラヴィラヴァからの生命力奪取を諦めるカルロス。お互い消耗戦になればキリがないと判断してのことだった。

 そして黒い霧が二人を離れた瞬間に高砂・オリフィス(南の園のなんのその・f24667)と緋奈森・鈴音(火に願う華・f03767)が逃がさないとばかりにその場に現れる。
「グリードってまた、大層な名前だね。うんうん、ぼくも名が売れてきたし改名しようかな? ジャンボオリフィスとかスーパーオリフィスとか! どう?」
「うーん、それはおねーさんとしては賛成できないかなー?」
 変な改名をしようとするオリフィスに対して苦笑いをしながら止める鈴音。そんなハイテンションのまま、オリフィスは「そっかあ」と残念そうな表情を浮かべる。
 そして変わらずに黒い霧に身体を変化させながらもこちらを獰猛に見つめるカルロスに対して、鈴音はくすくすと悪戯っぽく笑みを浮かべる。そして心情をありのまま述べる。
「王様なのに誰かに仕えてるって色々大変なのねー。でも、おねーさん達の邪魔をするなら先に行かせてもらうわよー」
「そうか。だが分身体とはいえ、侮って貰っては困るな」
 障害を乗り越える気満々なオリフィスと鈴音に対して、生命力を奪う黒き霧の体を差し向けてくるカルロス。無策で触れれば危険と感じた鈴音はすぐさま風の魔力を発生させて周囲を吹き飛ばす。
 だがオリフィスは考え事をしている間に霧にまかれてしまう。いかにオリフィスが猟兵でも黒い霧に触れれば生命力を奪われるのは必然だ。
「言ってたら霧にまかれた?! ぐぐっ……くるしい……ここは奥の手!」
 そう言って生命力を奪われながら、生命力を激らせる熱気を発生させて黒い霧を吹き飛ばす荒業をやってのける。それにカルロスは驚きつつもさらに黒い霧を差し向けるが、風を操って霧を巻き上げていく。
 そして攻撃し易いようにある程度の塊に分散させていく鈴音。能力「トリニティ・エンハンス」による絶妙な魔力コントロールがあってこそできる芸当と言えるだろう。
「おねーさん達は接触禁止よー?」
「どうだい欲張りさん、そんなにほしいならスーパーオリフィスの一撃を喰らえーっ!」
 そしてオリフィスは能力「因果は回る現在(インガハメグルゲンザイ)」によって真の姿に変身し、固まった霧に対して突撃し、カルロスの身体である黒い霧を消滅させていく。脅威的な推進力で加速したからこそできる芸当だ。
 鈴音は風の魔力で霧を集めながらも、火の魔力で炎を集約して高温地獄を味合わせる。さきほどのウィーリィの炎熱攻撃を真似てみた形だ。
「侵略すること燃え盛る炎の如しっ! てね、あははっ!」
 そう言ってオリフィスは吹き飛ばしたカルロスの身体と鈴音の炎による蒸発を見て、そう掛け合わせてみる。実際に触れなければ問題はないと鈴音が睨んだ通りであって、両者ともにその戦いを実践していた。
 分散させて弱体化させたことによって簡単に撃破することができたのも僥倖であった。ここまでは鈴音の思惑どりにいっている状況だ。だがカルロスもこの状況に甘んじているわけではない。
「闇霧の紋章を甘く見ないことだ」
 集約させていた鈴音の風の力をすり抜けて、強制的にカルロスの身体に戻っていく黒い霧。それまで奪った生命力も取り込んでカルロスが平然な顔をしている。
 だが失った霧までは再生することができないのか、消耗しているというのが鈴音にもわかる。だがオリフィスはその理不尽を見て気持ちを爆発させる。
「むむー! そも紋章だってぜんぜんわからないだらけの力だしねっ、戦争中だってのに気になることがもー多くて多くて、集中できなーい!」

「ふむ、あれがオブリビオン・フォーミュラの力か。任せておきたまえ」
 そう言ってさらに無茶をしようとするオリフィスを止めるシーザー・ゴールドマン(赤公爵・f00256)。彼女はこの海を平らげる為に邁進している。故に次の戦場で活躍する為にもここで無茶は禁物だと制止させる。
 そしてシーザーは目の前の強敵に魂が震える。分身体ではあるとはいえ、紋章の力を使いこなしているその力は本物。
「それにUDCの邪神を召喚するとも聞いている。なかなか多芸の様だね」
「そうか。ならば存分に味わうがいい」
 そして再び黒い霧が展開し、シーザーへと襲い掛かる。触れれば如何に魔力豊富なシーザーであっても危険な代物。だが実際に触れなければ問題はない。
 さきほどまでの戦いでアイデアも得た。オドの魔力を燃焼させて、自身の身体を防護し、炎と風の魔力で紅炎の嵐を巻き起こす。その強烈な風と高熱の炎が、黒い霧を吹き飛ばし蒸発させてシーザーに触れることを許さない。
「霧の姿のまま消え去るかね?」
 さらに追撃と言わんばかりの能力「ゴモラの禍殃(デウス・フランマ)」を発動させて、無詠唱で放たれた「魔神の炎」が容赦なく黒い霧を蒸発させていく。さすがに霧の姿のままではまずいと思ったのか、カルロスは黒霧の紋章を発動させて収束させて戻す。
 だがその変化こそ待っていたものだ。実体化したそのタイミングを見切って、飛翔して一気に距離を詰めてからのオーラセイバーの一閃。その強靭な身体に傷が深く刻まれる。
「なるほど、対応能力は高いようだな」
 そう言って黒霧の紋章の発動を止めるカルロス。この紋章の攻撃は完全に猟兵に対処される模様だと判断し、能力使用を中止したのだ。
 そしてその判断は正しいとシーザーも評価する。そして分身体であってもこれほどの強さなのに感嘆し、素直な感想を述べる。
「本体の君に会えるのを楽しみにしておくよ」
 まだまだ激闘は続く。分身体である『一の王笏』はまだまだ健在で、その威容は欠けることはなく、猟兵達の前に立ち塞がる。
 だがその身に宿した紋章の力を完全に撃ち破り、猟兵の力を示した。そのことによってオブリビオン・フォーミュラ攻略への道は切り開かれる。まずは一手、猟兵は上回ったことを示したのだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

夷洞・みさき
やぁ、王様。
一人の様だけど、家臣や領民はいないのかな?
ま、どう名乗るかなんて自由だけど。

ところで、攻め込まれた国の王様はどうなるかは知っているかい?

【SPD】
領民がいれば無差別攻撃なんてできないから、一人だったんだね。

挑発し【おびき寄せ】つつ城内を逃走。そうして【時間を稼ぎ】初撃の効果を減退させる。

UCにより、城の一角を上書き。
館の主に頼み、敵の想う誰かを創り、
無差別攻撃に対して躊躇を与える。
想い人に殺されるか、彼女を含んだ他の殺人鬼に殺されるか。
どちらにしろ、彼が倒れるまで事件は再演され続ける。
殺人鬼役もOK
ただ、無粋な場合は館の主から駄目だしされる。

王様なら王様らしく、ね。


リーヴァルディ・カーライル
…何故、お前が紋章を持っているのか知らないけど、
私からすれば、むしろ有難いわ

…その紋章の相手は慣れているもの

第六感が捉えた敵の殺気や闘争心から攻撃を予測して見切り、
多少の負傷は自身の生命力を吸収して治癒し気合いで耐え、
最小限の動作で攻撃を受け流す早業で避けながらUCを発動
超音波で敵の挙動を暗視し戦闘知識に加え回避精度を上げる

…今の私には、お前の動きが手に取るように分かる

…そして、紋章の位置もね

指向性の超音波を乱れ撃ち紋章に収束させる事により、
限界突破した震動波のオーラで防御を無視して紋章を破壊し、
超震動で切断力を強化した大鎌をなぎ払う2回攻撃を放つ

…防御の為の術理だと思ったら大間違いよ


ジェイミィ・ブラッディバック
他の世界の力を操るのですか、奇遇ですね。
私もスペースシップワールド出身ですが、他の世界の力を操ることができまして。
折角です、それぞれの力の見せ合いと行きませんか?

TYPE[JM-E]に搭乗、三日月型の刃の軌道を見切ります。防ぎきれないものについてはフィールドバリアで防ぎましょう。
もしも耐えきれないようならばキャバリアから脱出し、生身で回避を継続します。
その間にUCの発動準備としてターゲッティングレーザーをセット。
あぁ、私の持つ異世界の力はキャバリアだけでは無いのですよ。
クロムキャバリア戦乱の象徴にして空の支配者、"殲禍炎剣"。その同型機たるEX-CALIBURN…威力のご感想は如何ですか?


朱鷺透・小枝子
フォーミュラ、紋章、危険。
だが奴を倒せば、一歩勝利に近付く!
ならばなにを恐れるものか!いくぞ、ディスポーザブル!!

ディスポーザブル03の頭部に立ち、遠隔操縦
カルロス・グリードへ向かって両腕からビームを速射!
さらに敵の放った刃へ、誘導弾の全弾一斉発射!
爆発で刃を吹き飛ばし!

『回点槍』発動。
シールドバッシュ、全身にシールドエネルギーを纏い、
03からカルロスグリードへ向かってジャンプ、推力移動。
きぃいいああああッッ!!!!
爆炎を抜け、瞬間思考力と動体視力でカルロスグリードを捉え、
騎兵刀を持った手でシールドエネルギーを叩きつける!
まぁだぁだああッ!!
早業、片手に持つ拳銃の銃口から、超貫通弾を発砲。穿つ



 再びエルシエド城の玉座の元に戻った七大海嘯『一の王笏』カルロス・グリード。分身体とてオブリビオン・フォーミュラ。その内に宿る力は膨大である。
 しかしながらダークセイヴァー世界で強力な力である紋章の力を使うのは中々に骨が折れることは間違いない。その力を行使して使っているからこそ、消耗も激しいのかもしれない。
「だが我は王笏が一。敗北などない」
 そう言い聞かせるように玉座より侵入者を迎え撃つカルロス。そんな絶対王者の視線の先には夷洞・みさき(海に沈んだ六つと一人・f04147)が不敵な笑みを浮かべて現れる。
「やぁ、王様。一人の様だけど、家臣や領民はいないのかな? ま、どう名乗るかなんて自由だけど」
 そんなセント・エルシエド島の王に対して不遜な態度を崩す気はないみさき。鱗角、翼ヒレ、魚面の尾。魚混じりのキマイラはコンキスタドールの王に対しても飄々とした雰囲気を維持し続けている。
 そしてカルロスの身体に刻まれた紋章を見つめて、鋭い視線を飛ばしているのがリーヴァルディ・カーライル(ダンピールの黒騎士・f01841)。ダークセイヴァー世界にて最も多くの紋章を狩り続けている少女だ。
「…何故、お前が紋章を持っているのか知らないけど、私からすれば、むしろ有難いわ…その紋章の相手は慣れているもの」
「ほう、ならばこの紋章にも対応できるか。見せて貰おう」
 そう言って紅き月の紋章を発動させる。カルロス。その背中から翼が生えるように無数の三日月型の刃がみさきとリーヴァルディの元へと飛翔してくる。まさしく玉座の間を埋め尽くすような斬撃である。
 そしてそれがわかっていたのか、直感なのかはわからないがリーヴァルディは即座に反応する。敵の殺気や闘争心から攻撃を予測して躱し、被害を最小限に抑える。
「…痛みは慣れている」
 多少の傷は自身の生命力を吸収して治癒し続けながら痛みに耐え、致命傷を受けないように攻撃を受け流すリーヴァルディ。自身の刃を突きたてる為に前に進む彼女に対して、みさきは逆の方策を取る。
 飄々とした表情は崩さずに挑発するかのように玉座の間を疾駆し、なるべく遠くへと逃走する。その攻撃が最も減衰できるポジション取りを忘れない。
「領民がいれば無差別攻撃なんてできないから、一人だったんだね」
「略奪の果てというのはそういうものよ。我らコンキスタドールを知らないようだな?」
 みさきは挑発して玉座からおびき寄せようとするも、カルロスは一歩も動こうとしない。ならばと能力「虚構境界・氷白館事件(キョコウキョウカイ・ヒョウハクカンジケン)」を発動させる。
 玉座の間に城の主に頼み、カルロスの想う誰かを創り、無差別攻撃に対して躊躇を与えようとするみさき。想い人に殺されるか、彼女を含んだ他の殺人鬼に殺されるか。どちらにしろ、事件は上演される。
「我の心を攻めるか。小癪な」
「ところで、攻め込まれた国の王様はどうなるかは知っているかい?」
 そして殺人鬼役として出没するみさきの攻撃を避けることはできない。攻撃を加えて、国の主にして城主の首を掻っ切る。だがそこに殺人鬼を全員殺す三日月の刃を放つことで、世界崩壊を狙おうとするカルロス。
 世界干渉を滅そうとする気概にさすがのみさきも舌を巻く。だが彼女の上演はここまででも構わなかった。
「王様なら王様らしく、ね。だけどその末路は決まっているよ?」
 そう言って壊れた世界から追撃の一手に迫るのはリーヴァルディ。みさきが構築した世界の隙に能力「吸血鬼狩りの業・天響の型(カーライル)」を発動させ、海の生物イルカが持つ反響定位の能力を獲得する。
 超音波で迫り来る三日月の刃の挙動を感知し、より回避精度は上がりついにカルロスの玉座へと辿り着いたリーヴァルディ。今の彼女には、目に見えない物も見えている。
「…今の私には、お前の動きが手に取るように分かる…そして、紋章の位置もね」
 カルロスが再び背中から紅き月の紋章を発動させようとするも、リーヴァルディが指向性の超音波を乱れ撃ち感覚を乱すことであらぬ方向へと誘導する。そして限界突破した震動波で紋章を直接攻撃する。
 紋章を直接攻撃された衝撃で身体が揺れるカルロス。そしてグリムリーパー「過去を刻むもの」を超震動させることで切断力を上げた刃でカルロスに強烈な斬撃を叩き込むリーヴァルディ。
「…防御の為の術理だと思ったら大間違いよ」
「なるほど、イルカの力というのも侮れぬ」
 そう言って傷を即時再生させながら、玉座を離れ三日月の刃を放つカルロス。紋章を傷つけたことで精度は悪くなっているが牽制にはもってこいだ。

 リーヴァルディとみさきは破壊しながらその場を凌ぐが、追撃はしない。すでに次なる攻撃者がカルロスに迫っているのを見ていたからだ。
「フォーミュラ、紋章、危険。だが奴を倒せば、一歩勝利に近付く! ならばなにを恐れるものか!」
 玉座を離れたカルロスを狙い撃つように突撃してくるのは、キャバリア「ディスポーザブル03」の頭部に立ち、遠隔操縦をする朱鷺透・小枝子(亡国の戦塵・f29924)だ。アンサーヒューマンである彼女は強敵に対する恐怖をそこまで感じることはない。
 それだけ戦闘に特化しているともいえるが、カルロスは構わず紅き月の紋章から刃を繰り出す。それでも小枝子が怯むことはない。
「いくぞ、ディスポーザブル!!」
 カルロスへ向かって両腕からビームを速射することで、三日月の刃を迎撃する。さらに積まれたミサイルポットからあらんかぎりの誘導弾の全弾一斉発射して迎撃する。
 接触する度に切断と爆発が巻き起こり、爆炎が玉座の間を包み込む。みさきとリーヴァルディのおかげで紋章の精度が悪くなっていることを感じた小枝子は能力「回点槍(カイテンソウ)」を発動させる。
「ディスボーザブル、跳べ!」
 空中を飛ぶように跳ねてディスボーザブルがカルロスへと向かう。全身にシールドエネルギーを纏い、シールドバッシュを狙う気だ。
 だが近づくたびに誘導弾を上回る斬撃が飛ぶ。それをシールドエネルギーで受けて推力移動をし、そして小枝子自らがカルロスの元へと飛ぶ。
「きぃいいああああッッ!!!!」
 爆炎と刃の斬撃を抜け、アンサーヒューマンの瞬間思考力と動体視力でカルロスを捉える小枝子。騎兵刀を持った手で纏わせておいたシールドエネルギーを叩きつける。
 リーヴァルディの癒えていない傷にさらに斬り開くような形になり、吐血するカルロス。だがまだまだ終わりではない。
「まぁだぁだああッ!!」
 片手に持つ拳銃の銃口から、超貫通弾を発砲で身体を穿つ小枝子。その衝撃でカルロスの身体が宙に舞う。
 そしてその先に待ち構えるのはキャバリア「TYPE[JM-E]」に搭乗したジェイミィ・ブラッディバック(脱サラの傭兵・f29697)。サラリーマン気質は戦いの中でも抜けておらず、カルロスに対しても営業トーク風に話しかける。
「他の世界の力を操るのですか、奇遇ですね」
 飛んでくるカルロスに対してシュールではあるが、ジェイミィも鈍感ではない。三日月の刃を警戒してフィールドバリアを張っている状態だ。さらに観察してもあの紅き月の紋章は危険と判断している。
 そしてダークセイヴァーの力を見せるならば、こちらは宇宙の力を見せる時だと息巻く。ジェイミィはウォーマシンとしての誇りを見せる。
「私もスペースシップワールド出身ですが、他の世界の力を操ることができまして。折角です、それぞれの力の見せ合いと行きませんか?」
「そうか。ならば存分に見ていくがいい」
 だがジェイミィの警戒とは他所に、カルロスが繰り出したのは黒霧の紋章であった。触れた者の生命力を奪う黒き霧の体に変形するのを見て、驚きを隠せないジェイミィ。
 しかし触れれば危険なものであるには変わりない。軌道計算をするために使っていたものを流用し、黒霧に触れないように回避運動を取る。いざとなればフィールドバリアや機体を犠牲にして脱出するつもりもある。
「ですが機械の身体に生命力は関係ありません」
 そう言って変幻自在に蠢くカルロスの黒霧の身体にターゲッティングレーザーをセットする。能力「E-WEAPON "EX-CALIBURN"(エクストリームウェポン・エクスカリバーン)」の前準備だ。
 ジェイミィの持つ力はクロムキャバリアの最精鋭たる機体だけではない。その異世界には空高く君臨する、戦乱の象徴にして空の支配者、"殲禍炎剣"がある。
「WARNING:Disconnect unknown system "Holy Grail" immediately」
 そして発射される殲禍炎剣"と同モデルの巨砲「EX-CALIBURN」の弾頭が着弾し、エネルギー奔流がカルロスの黒い霧を吹き飛ばす。強烈な熱量と力の奔流が生命力吸収能力を上回り、消滅へと至ったようだ。
 それでもカルロスは健在であった。だが身体の一部である黒い霧が消滅したことで、肉体が損傷しているのが見られ、強烈に感じた力も失われたように感じられる。
「…威力のご感想は如何ですか?」
 まるで兵器のセールスでもするかのように語り掛けるジェイミィ。その気質は決して曲げることはないが、カルロスにとっては不快なものであった。
 圧倒的優位の状態で始まったカルロス・グリードは猟兵達に見事に追い詰められている。その苛立ちが頂点に達する時、戦況はクライマックスを迎える。おそらく決着の時は近いと誰しもが予感することであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ゾーヤ・ヴィルコラカ
 あなたがコンキスタドールの親玉ね。このゾーヤさんが来たからには、どんな企みだろうと粉砕してあげる!

 相手の先制攻撃は〈結界術〉と〈盾受け〉を駆使して凌ぎ切るわ。呪詛には〈高速詠唱〉〈浄化〉で対応して致命傷だけは防ぐわね。多少の損害には構わず彼へ攻撃よ。

 【UC:絶対零度の眼差し】(WIZ)を発動、彼に向って氷塊を降り注がせるわ。彼が氷塊に気を取られてる隙に獣の如く〈ダッシュ〉、彼に近づいたら〈全力魔法〉の氷で超強化した長剣を紋章目掛けて突き立てて、籠めた魔力を一気に爆発よ。

 容赦なんてしてあげないわ。これ以上、この世界をあなたの好きにはさせないんだから。

(アドリブ負傷連携等々全て歓迎です)


シノギ・リンダリンダリンダ
あぁやっと会えましたね王笏
お前は分からない事でしょうが、私はお前に会いたくて会いたくて。お前に喧嘩を売りたくて売りたくてしょうがなかったんです
強欲の溟海で誰が一番強欲なのか、お前に教えてあげましょう


呪詛?呪詛で満たすというのですか、私を
もうすでにこの身は数多の呪詛で満たされた私を、さらに満たしてくれると?
呪詛が満ち満ちている事からくる呪詛耐性で攻撃を耐え、【Midās Thrones Room】で黄金の玉座を呼び、座る
肉体的なダメージはヴェールで回復
数多の黄金化を侵食させる蝗群で包囲し、全方位から攻め、少しずつでも黄金像へと変えていく
ダメージは回復できるし、呪詛も無意味
根比べですね、笏の王?


カシム・ディーン
あのカルロスってのは中々多芸ですねぇ

…ああいった能力は戦って奪ったのでしょうか
それなら…ちょいと親近感を覚えないでもありません

【情報収集・視力・戦闘知識】
敵の動きや癖
周辺の状況の把握

対WIZ
【属性攻撃・念動力・迷彩・武器受け・浄化】
中々恐ろしいですね
光属性を全身に付与
光学迷彩で存在を隠し
迷彩で精度強化
更に念動障壁を展開して花びらが触れないように努め
浄化で呪詛のダメージを抑え致命だけは避ける

反撃
UC発動
色々やってくれましたので怒りの一撃です!

【二回攻撃・切断・盗み攻撃・盗み・捕食】
短剣で襲い
切り刻み喰らい付いて肉を噛みちぎるインファイト!
本当はこういうの好きじゃないんですが
さり気に手の地球儀強奪



 『一の王笏』としてここまで追い詰められるシチュエーションをカルロス・グリードは想定していたかと言えば、そうではない。苦戦はするかという想像はあったが、ここまで敗北を感じたことなど皆無だった。
 すでに紅き月の紋章はその機能を停止させられた。破壊とユーベルコードの干渉によるものだろう。そして黒霧の紋章も損傷が激しく、使用ができない状態である。
 この状況下で残された黒百合の紋章で立ち向かわなければならない。されども王たるカルロスに敗北の二文字はない。
「我はコンキスタドールよ。奪われるなどあってはならない!」
「あなたがコンキスタドールの親玉ね。このゾーヤさんが来たからには、どんな企みだろうと粉砕してあげる!」
 それこそ王の矜持であった。だがそんな手負いの王にトドメを刺すべく猟兵達は手を緩めることはない。ことさら紋章の力を使うカルロスをゾーヤ・ヴィルコラカ(氷華纏いし人狼聖者・f29247)が逃がすわけがない。
 ダークセイヴァー出身で、今もその力で人々を苦しめる紋章の力を放置しておくわけにはいかない。その想いを胸に強敵たるカルロスに挑むゾーヤ。
「あのカルロスってのは中々多芸ですねぇ」
 そして獲物を見定めるように見つめるカシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)もまた強大なるカルロスに挑む者だ。その瞳は敵の癖を見定めて動きを読むことを忘れない。
 だが紋章の力は元々はダークセイヴァーの能力。その能力は戦って奪ったものかもしれないと思うとカシムには思うところはある。
「それなら…ちょいと親近感を覚えないでもありません」
「我が紋章を多芸と評するか。ならば黒百合にその身を蝕まれるがいい、不遜者よ!」
 そう言って黒百合の紋章を発動させて、ゾーヤとカシムを呪詛の嵐へと呑み込まんと誘う。カルロスの感情が増大していることによってその効果はさらに上がっている。
 ゾーヤは即座に自身の結界術で自身を覆うように防御盾を張り、直撃を避ける。その結界には浄化の術も施しており、ある程度の呪詛ならば即座に破られることのない代物だ。それでも多少の損害は覚悟の上とゾーヤは腹を括っている。
「中々恐ろしいですね」
 対してカシムは呪詛と相反する光属性の魔法を付与し、身を守る術する。それは光で相殺というわけではなく、光学迷彩。その存在を隠しカルロスに視認されることもなく動く為だ。
 念の為に念動障壁を展開して花びらが触れないように努めているが、気休め程度だ。風景に溶け込んだカシムの迷彩は味方のゾーヤですら確認することができない。致命を避ける準備だけは整えているカシム。
「だがそれならば、そちらを先に葬るまで」
 カルロスの狙いはカシムからゾーヤへと変わる。黒百合の呪詛はその周囲を覆い、浄化の結界術を次々と食い破っていく。
 このまま防戦では破られると確信しているゾーヤも反撃に転ずる。能力「絶対零度の眼差し(コキュートス・アイズ)」を発動させて、カルロスに対して敵意の籠った鋭い視線を向ける。
「この咎人め! これでも食らいなさい!」
 天から降り注ぐ氷塊がカルロスへと降り注ぐ。さすがのカルロスとてこのレベルの氷塊を食らえば、今の身体では致命傷になりかねない。意識を向けて黒百合の花びらの呪詛で受け、直撃を回避する。
 だがその隙にゾーヤは獣の如き疾走を見せて、一気に間合いへと接近。コキュートスの魔法で超強化した氷の長剣を作り出し、黒百合の紋章に向けて一直線に突き刺す。
「容赦なんてしてあげないわ。これ以上、この世界をあなたの好きにはさせないんだから」
 そしてゾーヤの込められた魔力を炸裂させて、氷が侵食していく。すぐさまカルロスはゾーヤの長剣を折って退避するが、それでも紋章の半分を凍らせて損害を得る。
「色々やってくれましたので怒りの一撃です!」
 凍らされた痛みに顔を歪めるが、それを追撃してくるのは姿を隠したカシムだ。能力「帝竜眼「ベルセルクドラゴン」(トウソウノキョウキトキワメシリセイヲヒメシモノ)」を発動させて、狂える竜のオーラを身に纏って短剣で強襲する。
 切り刻み喰らい付いて肉を噛みちぎるインファイトを繰り広げる。まさしくベルセルクの如き戦いを見せて、黒百合の呪詛を浴びせようともカルロスの身体を傷つけんとする執念。
「おのれ!」
「本当はこういうの好きじゃないんですが」
 鬱陶しくも絡んでくるカシムに業を煮やしたカルロスは黒百合の花びらの大群を差し向ける。だがそれが直撃する前に器用にも手に持っている地球儀のようなメガリスを奪い取って、再び闇に紛れるカシム。
 最大攻撃の前に撤退を選び、さらにお宝まで奪う。天才魔術盗賊の面目躍如ともいえる活躍だろう。

「あぁやっと会えましたね王笏」
 そしてカルロスが自身のメガリスを奪われたと認識する前に、シノギ・リンダリンダリンダ(強欲の溟海・f03214)が現れる。その強欲を体現した表情は、まさしく海賊そのものであった。
 この戦いにはシノギには期すものがあった。全世界の全てのお宝は最終的には自分の物だと思っている狂人にとって、コンキスタドールというのは気に食わない存在筆頭である。
「お前は分からない事でしょうが、私はお前に会いたくて会いたくて。お前に喧嘩を売りたくて売りたくてしょうがなかったんです」
 そしてその存在の王たるカルロス・グリードはシノギにとっては喧嘩を売りたい最筆頭である。強欲の溟海で誰が一番強欲なのか、それを教え込む必要がある。
 シノギがそんな思いで近寄ると、カルロスはもはや言葉はいらないとばかりに黒百合の花びらを差し向ける。それに対してシノギは大いに嗤う。
「呪詛?呪詛で満たすというのですか、私をもうすでにこの身は数多の呪詛で満たされた私を、さらに満たしてくれると?」
 その黒百合の呪詛に対して、シノギは真正面から浴びて耐える。ミレナリィドールでもあるが、メガリスの呪詛に対しても大きな耐性もあるシノギにとって、即死するほどではない。
 満ち満ちてくる呪詛の空気に大いに余裕の表情を浮かべるシノギ。すでに半分がゾーヤの氷に汚染されることからか、シノギの命に届く呪詛を発揮できないカルロス。
「さあ、始めましょうか!」
 そしてシノギは能力「Midās Thrones Room(ミダス・ザ・ルー)」を発動させる。黄金の玉座を呼び、座るシノギ。その能力は身を包み込む金箔のヴェールにて、肉体的ダメージを回復させていく。
 さらに数多の黄金化を侵食させる蝗群で包囲し、全方位から攻め上げていく。黒百合の呪詛でも落とし切れないほどの数を持って攻囲し、黄金を感染させる蝗群がカルロスの肉体を黄金へと変化させていく。
「ぐ、ぐぐっ!」
「根比べですね、笏の王?」
 呪詛も大きく耐性を持ち、侵食するダメージを回復させるヴェール。そして黄金へと変えてカルロスの存在を侵していくシノギ。
 カルロスは全力で抵抗するものの、すでにさきほどまでの猟兵達の攻防、ゾーヤの氷結、カシムに受けた肉体的損害により、もはや黄金化に抵抗できるほどの力は残されていなかった。
「猟兵……見誤ったが我が敗因、か」
 そう言った瞬間、黄金化が顔にまで侵食し、ついにカルロスの黄金像が完成する。その瞬間、オブリビオンとしての存在は消滅し、カルロスの姿をした黄金のみが残される。
 その残された黄金にシノギは満足し、黄金の玉座より降りる。黄金となったものに憎悪などなく、ただお宝となったものを愛でる視線だけがあった。

 こうして『一の王笏』カルロス・グリードは数多の紋章があったにも関わらず、猟兵に真正面から破られることになった。これは分身体とはいえ、カルロス本体に大きく衝撃を与えたことであろう。
 セント・エルシエド島は平和が戻り、エルシエド城も本来の島民の元に戻ったことで、七大海嘯の支配から完全に抜け出したといってもいいだろう。もはやカルロス本人にこの島を再占領する暇などないだろう。
 これから猟兵達と七大海嘯の激突はさらに激化していくだろう。そしてその力が上回った方がこの大海を制する。その先駆けのなる戦いに、猟兵は勝利したのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年02月08日


挿絵イラスト