羅針盤戦争〜目を見開け、全力で今を楽しむ姿に
グリードオーシャンの運命を決める戦い『羅針盤戦争』。
その戦いにおいて『七大海嘯』の内一番槍を担ったのはフォーミュラたる『王笏』のカルロス・グリード、『舵輪』のネルソン提督、そして『三つ目』のバルバロス兄弟の三人だ。
「とうとう我らが王も重い腰を上げて猟兵どもの殲滅に乗り出したか!」
「兄者!それよりも聞いたか奴らの一部が持つ『アレ』を!」
「ああ、『グリモア』!未来予知と世界間転移を可能とするエネルギー体……奴らの一部はそれを宿していると聞いた!ならそいつらを殺して俺たちの体に取り込むとするか!」
そして、キマイラフューチャーの文化が根強く残る島。
上陸した直後にキマイラたちがその六腕二頭の巨人の姿を見て戦意喪失し、一瞬で島を制圧した蛮族の王。せめてもの救いは即座に戦意喪失したことと彼ら兄弟が目に引く能力を持つ住民がいなかったことから住民に人的被害が出なかったことだろう。
そしてその六腕二頭の巨人は声を上げて笑う。
「さぁ来やがれ猟兵ども!俺たち――『七大海嘯『三つ目』バルバロス兄弟』が皆殺しにしてくれるぜ!」
そうキマイラフューチャーの象徴である『コンコンコン』を使い肉を喰らうバルバロス兄弟は蛮族の王らしく下卑た笑いを上げた。
「全く、蛮族極まりない奴らね」
そう嘆息しながら左右に結んだ金の縦巻き髪が特徴的な小柄な少女、シャルロット・シフファート(ツンデレの国のアリス・f23708)は不愉快そうに鼻を鳴らす。
「奴らはキマイラフューチャーの文化……つまりコンコンコンの一片が残っている島に陣取っているわ。そこに転移して『七大海嘯『三つ目』バルバロス兄弟』を撃破して頂戴」
巨体を生かした格闘戦と弟のハイレディンが有する視界に入れた存在に肉体、精神の両面に及ぶ「退化」を齎す「オルキヌスの瞳」。そして自らより小柄な敵と相対したときの自己強化能力。そして幹部級オブリビオンが必ず有する能力『絶対先制攻撃権』。
この三つを攻略するためにシャルロットは次の映像をホログラムとして浮かべる。
「先ほども言った通り今回の戦場となる島はキマイラフューチャーから世界間転移してきた島。それゆえにその島には『コンコンコン』、地面や建物を叩けばほしいものが出てくるシステムが存在するわ」
勿論本来のキマイラフューチャーのものとは比べ物にならないけれどとシャルロットは告げるが、これは上手く活用すればバルバロス兄弟と上手く渡り合える強力な武器となるだろう。
「バルバロス兄弟は今のところ『コンコンコン』を十分に活用できていないみたい。だけどこちらの方がキマイラフューチャーで『コンコンコン』について知っているからこちらの方が取り回しが上とみて大丈夫よ」
そう言ってシャルロットは転移の術式を起動させ、『七大海嘯『三つ目』バルバロス兄弟』が座す島へと猟兵を送り届けていった。
黒代朝希
悦楽のまま暴虐を振るい愉しむ者。
他者在っての己を自覚し楽しむ者。
何方が真に世界を楽しめているか、言うまでも無いですね。
プレイングボーナスとしては、
『敵の先制攻撃ユーベルコードに対処する』
と、それに加えて
『『コンコンコン(地面や建物を叩くことで物品が出てくるシステム)』を上手く活用すること』
です。
それでは、『侵略』に対する反逆として『進撃』を始めましょう。
第1章 ボス戦
『七大海嘯『三つ目』バルバロス兄弟』
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POW : フォーアームズ・ストーム
【四腕で振るった武器】が命中した箇所を破壊する。敵が体勢を崩していれば、より致命的な箇所に命中する。
SPD : 「オルキヌスの瞳」
【弟ハイレディン(左頭部)の凝視】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【肉体、精神の両面に及ぶ「退化」】で攻撃する。
WIZ : バルバロス・パワー
敵より【身体が大きい】場合、敵に対する命中率・回避率・ダメージが3倍になる。
イラスト:ちーせん
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
メル・メドレイサ
SPDで行きます
絡み、アドリブ歓迎
敵の先制ユーベルコードに対しては、コンコンコンで『デカ盛りケーキ』を呼び出して盾にすることで視線を遮りましょう
出てくる場所は事前にキマイラさんに聞いておきます
さらに『メルの参加賞』から『味より見た目重視のサイケなお菓子』をばらまいて【メルのご奉仕タイム】を使います
どうも敵さんは豪放磊落、色々肉食系みたいなので、見た目ばっかりでお腹に溜まらないものはお嫌いでしょう?
動きが鈍った所に剣と機関銃で顔を狙った【制圧射撃】と【切断】
また敵の視線での再攻撃にも
「私もグリモア持ってるんですけど…退化させたら忘れちゃいますよ?」
とハッタリかまして少しでも攻撃の手を鈍らせます
リーヴァルディ・カーライル
…ふむ。キマイラフューチャーのコンコンコン
噂には聞いた事があるけど実際に試すのは初めてね
…さて、目当ての物があれば良いんだけど…
殺気や闘争心を絶つオーラで防御して存在感を消し、
第六感を頼りにコンコンコンで発煙弾を取り出し、
周囲を煙幕で覆い敵UCを一時的に無効化して受け流し、
今までの戦闘知識から敵の位置を暗視して見切り、
吸血鬼化した自身の生命力を吸収しつつ切り込みUCを発動
…まずはその厄介な眼を封じる
…そして、これで太陽の光を遮る事もできた
…此方も全力で打ち込ませてもらう
大鎌を持つ右腕だけ完全に吸血鬼化して血の魔力を溜め、
限界突破した怪力任せに大鎌を乱れ撃ち、
超高速の連撃で周囲を切断してなぎ払う
イザベラ・ラブレス
何にせよあの退化の瞳って奴が厄介ね…。
そう言えばUDCアースの伝説に鏡で魔眼の呪いを返すなんて逸話があったけど…試して見る価値はありそうね!
まずは兄弟を罵倒で【挑発】して注意をひく。
オルキヌスの瞳で睨まれそうになったらすぐさまコンコンコンで視線を遮られる大きさの姿見鏡を呼び出して、鏡面を兄弟に向けるわ。
その目で自分を見ればどうなるかなんて分かりきった事でしょ?
怯んだらすかさず鏡を盾にオールドキャノンで【クイックドロウ】で射撃、【スナイパー】で頭部を集中的に攻撃するわ。
それと同時に指定UCでフェイルノートを最大数展開、【砲撃+鎧無視攻撃】でその余分な身体のパーツ、全部削ぎ落としてやるわ!
「ヒャッハー!グリモア猟兵が2人もやってきたぜー!」
「やったな兄者!これなら一つは試行錯誤するために使いつぶしても問題はねぇな!」
双頭の巨人にして兄弟は歓喜の声を上げる。
「全く野蛮ね……こういう時はお高く纏まっていると言えるヴァンパイアの方が可愛く見えるわ……」
その蛮声を聞いて顔を顰める少女の名はダークセイヴァー出身の猟兵に多く見られる属性、『吸血鬼狩り』であるリーヴァルディ・カーライル(ダンピールの黒騎士・f01841)。
「何だぁ?お前はグリモア猟兵じゃあねぇな」
「しかし見てくれは良いぜ兄者!」
「おお、そうだな!」
「……」
その言葉に対し嫌悪感に顔を顰めるリーヴァルディ。彼女は生涯を共にする伴侶が既にいる身だ。想像の中とはいえ彼らの慰み者にされるというのは虫唾が奔るというレベルではないだろう。
しかしそんなバルバロス兄弟の下卑た言葉に対して好意的な反応を返した猟兵がいた。
「ええ、私で良ければいくらでもどうぞ。ついでに言えば――」
「おお、こいつか!グリモア猟兵というのは!」
「兄者、頂い知まおうぜ!二重の意味で!」
そう肉感的な露出度の高い姿をバルバロス兄弟に見せつけるのはメル・メドレイサ(蕩けるウサメイド・f25476)。
色気や愛想を振りまきたがるが、仕事はきちんとこなしメイドとボディーガードを兼任する。というのが彼女に対して適切な評価だと言える。
故に趣味の色気や愛想を振りまくのは止めないが、グリードオーシャンの幹部級オブリビオンである『七大海嘯』討伐をメルはキチンとこなすつもりだ。
「何にせよあの退化の瞳って奴が厄介ね……」
そう後方でM2082対物対空ライフル『フェイルノート』を構え、標準をバルバロス兄弟に向けているのはイザベラ・ラブレス(デカい銃を持つ女・f30419)。
彼女はグリモア猟兵に頼み込んで戦場の比較的後方に転移してきたのだが、それでも絶対先制攻撃権によって先制攻撃を凌ぐ必要がある。
「そう言えばUDCアースの伝説に鏡で魔眼の呪いを返すなんて逸話があったけど……試して見る価値はありそうね!」
そこで思いついたのは世界を渡る者故の異世界の知識。
ギリシャ神話のメデューサ討伐の逸話ではペルセウスがアテナから拝領された鏡でメデューサの魔眼を跳ね返したという逸話が存在している。
それを元にしてイザベラは地面を叩いて彼女の背丈と同じくらいの大きさの鏡を取り出したと同時に、ハイレディンの瞳から『オルキヌスの瞳』が放たれようとする――!!
「では、私はこれを」
と、メルが爪先で地面をコンコンコン、と叩く。
その直後に、メルとバルバロス兄弟の間を割り込むかのように巨大なデカ盛りケーキ、豪華な結婚式で用いられる全高数メートルクラスのケーキだ。
「何だ!?バカデカいケーキ……?」
「マズイぜオルチ兄!」
そう、そんな巨大なケーキが『遮蔽物』にならないわけがない。
そして、視線や視認を発動条件とするユーベルコード『オルキヌスの瞳』にとって『遮蔽物』は鬼門の中の鬼門だ。
「バルバロス兄弟様の元に来る前に現地住民のキマイラの方からこのデカ盛りケーキがコンコンコンすると出てくる位置を教えてもらいました♪」
「チィッ!キマイラ共もただ黙ってはいねぇとは思ったが、油断しすぎたぜ!」
「諦めるな!あのグリモアを持っていねぇ銀髪の猟兵に当てろ!」
「させると思っているの?」
そこに投げ込まれたのは煙幕。リーヴァルディがコンコンコンをして取り出したものがバルバロス兄弟の元へ投げ込まれ、彼ら兄弟の周囲を大量の煙が覆う。
「クソ!これじゃああのスナイパーのグリモア猟兵が取り出した鏡のせいで迂闊に『オルキヌスの瞳』を発動できねぇ!」
「だが、これで調子に乗るなよ!『オルキヌスの瞳』以外にも俺らには鍛えた巨人の身体と武技、取り込んできた腕がある!」
そう喝破して複数腕の手に握られたカットラスやフレイル、アックスなどの武器が独自の武術として昇華されたコンビネーションで繰り出される。
「では、その武技に胸を借りて……『メルのご奉仕タイム(メルメルサービスタイム)』♪」
瞬間、バルバロス兄弟の周囲に『味より見た目重視のサイケなお菓子』が現れる。
その巨体と性格ゆえに食料は質より量の傾向があるバルバロス兄弟だが、現れたサイケな見た目重視のお菓子には流石に文字通り食指が沸かないようだ。
「うえ、こういうの好みじゃねぇよ……何だ?」
「兄者、変だ、体の動きが……」
それはメルの発動したユーベルコードの効果。
『その依頼や戦場にちなんだ品を給仕し、それを楽しまないと行動力が低下する』という効果が、キマイラフューチャーの文化が根差すこの島でサイケな見た目重視のお菓子を楽しまないといけない状況になったのだ。
更に言えば、猟兵に給仕されたのは普通に美味しそうなケバブやBBQ串であり、メルのユーベルコードに巻き込まれてという事もない。
「食えばいいんだろ、食えば!」
「畜生!これ兄者だけでなく俺も食わなきゃ判定に入るだろ!」
「そうでーす♪」
「「舐めやがってぇぇ!!後でわからせてやるぅぅ!!」」
「鏡を盾に……『オルキヌスの瞳』を使ってこないとしても、この大きさなら物理攻撃に対する遮蔽物になるでしょ」
そうしてイザベラは近代化改造の施された旧式の大口径リボルバー、【オールドキャノン】を取り出して姿見鏡越しにサイケなお菓子を嫌々貪っているバルバロス兄弟を射撃する。
「ぐわばぁっ!人が食いたくねぇもん食っている時に……!!」
「なら、食いながら弾丸を切り落としてやらぁ!!」
そう言うと二弾目からはお菓子を喰らいながらも多腕を活かして複数の武器を振るい、マグナム弾を切り落とし、撃ち落としていく。
「流石は『七大海嘯』。なら、こちらも相応のユーベルコードを振舞ってあげるわ」
そう言ってイザベラは【オールドキャノン】を懐にしまい、代わりに取り出していたM2082対物対空ライフル『フェイルノート』に念を送っていく。
「『ジョージ、奴らに25mm砲弾をありったけぶち込みなさい』」
「『了解だ主よ。ー―武装連続複製、各腕部への装備完了。さぁ、宴の時間だ』」
そう言った会話のやり取りの後に戦場に響き渡るは、重なる爆音。
イザベラのユーベルコード『攻撃命令:無制限砲撃戦(アタックオーダー・アンリミテッドファイア)』によって82個複製されたM2082対物対空ライフル『フェイルノート』から放たれた対物狙撃銃弾がバルバロス兄弟の身体を余すことなく蹂躙したのだ。
「クソが!だがまだ何とか戦闘は続けられるな」
しかしそこはコンキスタドールを統べる頂点、『七大海嘯』の名を冠する者。対物狙撃弾を叩き込まれた衝撃を活かして猟兵たちから逃れていったのだ。
そして逃げ込んだ先はコンサートドーム会場。完全に敷地内をドームが覆っている故会場内は暗い。
「兄者!目の前に猟兵が……あの銀髪のだ!」
「……ここは、完全に陽光が差し込まない」
そう淡々と、静かに殺意を練り上げていくリーヴァルディ。
「私には生涯の伴侶が、光を生きる楔がいるよ。その身で想像上とはいえ私を慰み者にしたこと……償わせてもらうわ」
発現するは武器を振るう腕部だけの完全な吸血鬼化。
それによる大鎌――グリムリーパーの中でも死者の想念を吸収して力にする、過去を刻み未来を閉ざす想念兵装、『過去を刻む者』を振るい、限界突破した怪力任せに大鎌を乱れ撃っていく。
「こいつはやべぇ!」
「いったん退避だハイレディン!」
即座にドーム天井に穴を開け陽光を差し込ませ、リーヴァルディが怯んだ隙に穴から脱出していくバルバロス兄弟。
しかし、その傷は決して小さくはなかった。
大成功
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神代・セシル
戦いの結果は、身体の大きさだけで決める事ではありません。弱い者をいじめる悪い人のあなたたち、私は許しません。
視力の自信がありますので、UCを使って、相手のUC効果を相殺してみます。
あとは相手の攻撃を見切り、回避してみます。
うぅ『コンコンコン』使った事はありません、本当に欲しい物が出てくるのでしょうか…試しに地面を叩く
「強い発煙弾が欲しいです。」
出てこない場合は【バブルワンド】で土属性の泡を放ち、それを打って視界を邪魔する環境を作って、一旦距離を取ります。
良い視力を発揮し、バルバロスの位置を把握します。
そしてスナイパーライフルに、雷属性魔法を装填してチャンスを狙って敵に撃ちます。
「ビリビリ」
岩倉・鈴音
ふぉふぉふぉ。
全力の戦いは久方ぶりです。血がたぎりますね。
ヘンテコ二つ頭倒してお尋ね者になっちゃいましょう!
コンコンコンというシステムを利用して、スプレーがでてくるまで叩きましょう。目をふうじるためです。凝視をさせない気を散らすためです。
であったら弟首にスプレー!
気を散らすように兄首側からヒットアンドアウェイで切り込み隊。兄より強い弟はいないんでしょ。見せてみな!
小さいものには強くなるならばこれではどうです攻殻毛ガニ大神!
回復して元気になった。まだ戦える!
自分より強い者、大きな者と戦った経験あるのかなっ。
猟兵は敵を選ばない。獲物としてただ狩るのみよっ。
黒田・牙印
・お前らと戦うのは二度目か。
また力比べといこうか!
・必ず先制される。それが分かってんなら、俺がやることは1つだ。
脚を踏ん張り、腰を落として体に「怪力」を漲らせ、「グレイトスケイル」を鎧として正面から受けとめる。
あの4本の腕による攻撃は「4連撃の内どれかで相手の体勢を崩す」ことで十全な威力を出す。全部踏ん張れば痛手は受けても致命打は受けねえよ!
・初撃を受けたら俺の番だ。「怪力」で奴らの腕を掴んで強引に引き寄せてからの全力ボディアッパーで屈ませ、二つの頭UCで捻って噛みちぎってやる。
2人仲良く骸の海に還りな!
ビリー・ライジング
いつもは妹と一緒だが、たまには一人で頑張ってみるか。
対先制攻撃:
まず敵の懐へ切り込み、挑発で攻撃を誘う。
敵の攻撃で振るう武器の軌道を見切り、武器受け・盾受けで受け流し、
シールドバッシュ・吹き飛ばしで武器落としを狙う。
攻撃:
「通用しなかったなら、もう一度やってみたらどうだ!?」と大声で挑発。
敵が挑発に乗って、突撃してきたと同時にUCを発動。
俺に対する攻撃は分身にかばうように指示。
懐に再び跳びこんだ所で、目立たない様に地面をコンコンと叩く。
物品が出てきた物を踏み台に跳びあがり、敵の顎向かって頭突きを叩き込む!
「はぁ、はぁ……あ、危なかったなハイレディン」
「オルチ兄、前だ!」
少なくない手傷を負い、南国リゾートの面影が残る街並みを駆けていくバルバロス兄弟。
そこにはバルバロス兄弟を仕留めるべく四人の猟兵が待ち構えていた。
「ちぃっ!だがこちらには絶対先制攻撃権がある!それに対応していない猟兵がいるなら……!」
彼はコンキスタドールの頂点『七大海嘯』の一人。故にギャンブルにもそれなり心得があり、戦いの場で賭けに出ることもある。
故に絶対先制攻撃権を用いて『賭け』に出る。
「戦いの結果は、身体の大きさだけで決める事ではありません。弱い者をいじめる悪い人のあなたたち、私は許しません」
しかしそんな傲慢を、神代・セシル(夜を日に継ぐ・f28562)は言葉通り許さない。
彼女は小柄な体格であり、バルバロス兄弟のユーベルコード『バルバロス・パワー』の効果が発動する。
「強化されましたか……しかし、あなたたちが『体格』を誇るならこちらは『視力』で対抗するまでです」
迫り来る多腕による多武装流。それを刮目しながらセシルはユーベルコード『Windows of Heart』によって対抗する。
瞬間、紙一重でカットラスの刀身を魔術を用いて避けるセシル。それは魔導スナイパーとして培った優れた視力、それを用いて自己強化する。
「ちょこまかと!」
「言ったはずです。戦いの結果は身体の大きさで決めることではない、と」
直後にバルバロス兄弟の傷口に魔導スナイパーライフル【虚空】の銃口がねじ込まれ、胎内に銃弾の代わりに魔法が叩き込まれた。
「ガァァ!!」
「おお、これは痛そうってものじゃないな」
そう愉快そうに呟く少女。
「しかし、流石はヨーロッパで畏れられたバルバロス兄弟。コンキスタドールの頂点が一人に相応しい」
韜晦の仮面をかぶりながらも冷静にバルバロス兄弟の実力を評価する少女。その名は岩倉・鈴音(JKハングマン・f09514)。
「ふぉふぉふぉ。全力の戦いは久方ぶりです。血がたぎりますね」
そう呟くと同時、コンコンコンを用いてある物を取り出す。
「催涙弾~。で、弟に直撃」
そう言って催涙弾をハイレディンの顔面に射出する鈴音。当然そんなものを喰らったら『オルキヌスの瞳』を使えないどころか短時間戦闘不能な状態に陥るだろう。
「舐めるなぁ!」
「オルチ兄!あれを使え!」
双頭の兄弟がサブと同時、巨人は催涙弾が迫る首を主軸として体を捻り、その巨体を回転させて宙に浮く。
その宙に浮いた体と捻りで生み出された勢いを用いて強烈な胴回し蹴りを黒田・牙印(黒ワニ・f31321)へと叩き込む。
「ハッ!龍の王ではなく侵略者たちの主がその技を使うとはなぁ!」
黒田は脚を踏ん張り、腰を落として体に「怪力」を漲らせながら戦闘時に全身を包む鰐の鱗、『グレイトスケイル』を鎧として両腕に集中展開。
真っ向から胴回し蹴りを迎え撃つ。
「馬鹿が!確かに他の猟兵よりは二回りはでけえようだがな、俺らは身長が5mあるんだよ!」
「つまり、重量はその分あるってことだ」
そう言う間にも踵は交差させた黒田の両腕に迫っていく。
「そのまま潰れちまいなぁ!」
振り下ろされる巨人の踵。それが鱗のたびに触れた瞬間――
「はじけ飛べ、グレイトスケイル」
両腕に展開された鱗が爆発した。
「ぬぁッ!?」
交差した腕の前方に集中的に展開した鱗を吹き飛ばすことで回し蹴りの衝撃を打ち負かした技。
それは機械鎧などを扱う猟兵などが用いることが多いのだが、彼はヒーローズアースの住人。
「地元のアームドヒーローの電磁反応装甲を見て思いついた技だ!さっき思いついて行った為ぶっつけ本番だったけどな!」
そう黒田が呟くを聞きながら吹き飛ばされたバルバロス兄弟はその鍛え上げた肉体を用いることで直地と同時に傍にいた猟兵へ裏拳を叩き込む。
それが直撃すればもう片方の腕に持っている武装で追撃するのがバルバロス兄弟が思いついた最後の先制攻撃の形だったが――
「さてと……いつもは妹と一緒だが、たまには一人で頑張ってみるか」
そう適切に脱力しながらビリー・ライジング(輝く黄金・f05930)は緩やかにバルバロス兄弟の懐へと潜り込む。
それによって巨人の体格から放たれた大振りな一撃の根本、つまりは腕の付け根近くと胴体に接近することで腕の延長線上にある手の甲を回避する。
「な、しまった!」
「クソ!巨人の体格を利用したのか!」
本来なら軌道修正した裏拳がビリーを撃ち抜いたのだろうが、今この状況は訓練していない空中での胴回し蹴りを放って着地した直後。ましては鱗装甲を弾け飛ばす事で吹き飛ばされた直後だ。
必然的に常時の時よりも徒手空拳の精度は低下し、裏拳は空を切る。
「さぁ、これで先制攻撃は凌いだぜ」
そうビリーがそれぞれ水、風、土属性を宿す分身体をユーベルコード『絆の剣風(ソードビリジアン)』で発現。本体を守るよう陣形を組むと同時に、分身体三人を含めてビリーが告げる。
「通用しなかったなら、もう一度やってみたらどうだ!?」
「やってやるよぉ!」
絶対先制攻撃権によるバルバロス兄弟の先制攻撃を凌いだ猟兵四人。
「ンフフ。宇宙蟹食ってきた種族の末路、見せてやろう!」
その反撃の一番槍を担ったのは鈴音。
「--『攻殻毛ガニ大神』!」
ユーベルコードの名を告げると同時に彼女の身体が変容していく。
「か、蟹か?デカいな……」
「只の蟹じゃあないよ。宇宙蟹に変容したのさ」
「宇宙蟹ってなんだよ……」
「しかしマズイぞハイレディン。デカい」
そう、宇宙蟹はデカい。最初の変身ですら体高5mと既にバルバロス兄弟と同じ体躯だ。
「自分より強い者、大きな者と戦った経験あるのかなっ」
「ハッ、そんなもん決まってんだろ」
「他ならぬ『オルキヌスの瞳』を奪う時に、俺たちの十倍はデカいオルキヌスと戦ったことがあるんだよ!」
そう言って蟹のハサミに両腕の武器を使って抑え込み、強烈な蹴りを叩き込むバルバロス兄弟。
しかし鈴音が変身した宇宙蟹は変身して負傷を癒し、更にその巨体を倍にして体高10mに変貌している。
「厄介な……」
「おっと、お前の相手は一人じゃないぜ!」
そうコンコンコンを使い出てきた物品を足場にすることでバルバロス兄弟の頭部がある5mの位置まで上がってきたビリー。
「しゃらくせぇっ!」
そう言ってハイレディンがサーベルを振り払ってビリーの胴を薙ぐ。
「おめでとう、そいつは俺だ。但し分身だがな」
瞬間、背後から頭部を掴まれる。思わず目を見開いたハイレディンの『オルキヌスの瞳』によって退化の異能が宿るその視線が負ったのは、背後ではなく落ちていく胴を両断されて土塊へと戻っていくビリーの分身体。
「兄者、ドジーー」
「オーラァァァ!!」
叩き込まれるは集束した水属性と風属性が付与されたビリーの頭突き。それによってハイレディンの頭蓋に在る脳漿が脳髄ごと掻き回されながら振動を送り込まれる。
「ぐぼぁ」
瞬間、吐いて戦闘不能になるハイレディン。
その隙を狙うのは――
「雷属性魔法、装填」
「ク、そいつはマズイ……」
意識を落としてしまった弟の分の負担もありながら兄オルチは右の多腕を用いて魔法狙撃の迎撃態勢に入る。
「発射」
「来やがれ!」
瞬間、セシルとオルチの間で結ばれたのは正真正銘の『鍔迫り合い』にして『斬り結び』だ。
淡々と遠距離から狙撃体勢を確保したセシルの【虚空】に装填された雷属性、それを発射しての狙撃をオルチは意識を落としたハイレディンというハンデがありながら雷の魔弾を卓越した武術と奪った能力を以て切り落としていく。そして攻められていくのはオルチだけでなくセシルの方も然りだ。オルチは射出された魔弾を切り落としていきながらも、徐々にセシルの狙撃地点へと向かっていく。
セシルの戦闘スタイルは魔術師としての魔導行使と優れた視力と瞬間思考力による狙撃、それらを組み合わせた魔導狙撃だ。
必然的に遠距離戦が本領となり、白兵戦に持ち込まれると真価を発揮できなくなる。
「お、オルチ兄……」
「意識を取り戻したかハイレディン!今俺がもうすぐあのチビの元へ辿り着くところだ!」
そう弟を激励する兄、その近くにはスナイパーライフルを手にしたセシルの姿が存在する。
「覚悟しな。ここで猟兵一人を仕留める!」
「おお、やっちまおうぜオルチ兄!」
そう全ての腕に握りしめている武器を振りかぶるバルバロス兄弟。
水分の詰まった果実に刃を通すような音が、彼らの身体から聞こえたのはその瞬間であった。
「て、めぇ……」
「魔導狙撃、それがお前の……」
「それだけしかできないとは言っていません」
彼らの胴体に突き刺さっているのは薄青色な実体がない光の剣、【レオナルソード】。
そう、彼女は魔導狙撃だけを戦闘スタイルとしているわけではない。
一番得意としているのはそれであろうが、状況に合わせて戦闘スタイルを切り替える。
それが神代・セシルという猟兵なのだ。
「そして……俺がフィニッシャーだぁ!」
【レオナルソード】がバルバロス兄弟の身体から引き抜かれると同時に傷口に突きこむように貫手を放ったのは黒田。
屈強な腹筋が鎧変わりとなって手のひら全てがバルバロス兄弟の胎内へと侵入したわけではなかったが、それでもバルバロス兄弟の全身に身を捩じらせるような激痛が電流となって奔る。
双頭から響き渡る絶叫を聞き流しながら黒田は更にボディブローを何発も連続して傷口を狙って叩き込み、バルバロス兄弟の血と体力を消費させていく。
「そして、止めだ――『ギガ・デスロール』!!」
やがて消耗しきったバルバロス兄弟の腕に噛みつく黒田。
そして、彼はワニが変異したワニ男のバイオモンスター、噛みついたなら……
腕の一本が強烈なデスロールによって噛み千切られ、鮮血と更なる絶叫が戦場に広がっていく――
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
花盛・乙女
『三つ目』のバルバロスとお見受けする。
羅刹女、花盛乙女。いざ尋常に。
「挑発」し攻撃の軌道予想をつけやすくするぞ。
「見切り」「第六感」「戦闘知識」「残像」「ジャンプ」
経験を尽くし、回避に専念。
一撃ももらってやる訳にはいかんな。
私は貴様らに矜持のようなものがあると信じている。
理由は島民の一切に手をかけなかったことだ。
暴虐を行う者は相手の戦闘能力の有無に関わらず振るうからな。
だがそれをしなかった…ならば、この羅刹女が存分に遊んでやろう。
事前に島民から巨大な立方体の出る場所を聞き、攻撃を避けきったら発動する。
飛び交う立方体を足場に翻弄し、穿つ。
【黒椿】と【乙女】の二刀、花盛流の鬼吹雪。
存分に味わえ!
バルタン・ノーヴェ
POW アドリブ連携大歓迎デース!
キマイラたちの平和を脅かすバルバロス! 成敗の時間デース!
と勢いづきマスガ、真正面から打ち合う訳ではありマセーン!
『コンコンコン』と地面を叩いてトーテムポールを生やしマショ―!
もちろんワタシ一人では数も強度も足りマセンネ―……しかし大丈夫デース!
「カモン、バルタンズ!」とお駄賃チャリン。「バル、バル、バル、バル!」
大量のミニ・バルタンたちを動員して、ココンがコン! コンコンラッシュでトーテムポールの雑木林の完成デース!
バルバロス兄弟がポールを破壊して出てきた頃には、彼らを取り囲む城塞の建築が完了デース! 「バルル♪」
あとは笑顔で、城壁の上から銃火で沈めマース!
カシム・ディーン
キャバリア搭乗
「凄い魔法技術だねー♪この世界も面白そう♪」(鶏立体映像が感心
食に困らないのはいい事ですね
【情報収集・視力・戦闘知識・医術】
敵の動きから肉体的な癖や弱点の捕捉
戦いの癖を見切る
対SPD
コンコンコンで機体の姿を映す立体映像発生装置を召喚
【属性攻撃・迷彩】
本体は光属性付与
光学迷彩で存在を隠し
更に迷彩で隠蔽効果を強化
耐えきれば
反撃開始です
UC起動
超高速機動で地上を縦横無尽に兄弟を中心に旋回し
【念動力・スナイパー】
先ずは円の中心に固定!
念動光弾を猛乱射して更に動きを制限させ
【二回攻撃・切断・盗み攻撃・盗み】
そして突撃!
連続攻撃の上眼球強奪
偶には奪われてみてはどうです?
僕はごめんですけどね
「畜生、腕が……」
「落ち込むなハイレディン!また継ぎ足せばいいだけの話だろ!」
先程の四人の猟兵の襲撃から何とか逃れ、身を潜めて体を休めているバルバロス兄弟。
デスロールによって腕を噛み千切られ、そこから大量の出血が迸る。
「クソ、後で覚えていろよ猟兵ども……」
「いやー、それは無理かなぁ?」
そこへ響き渡るは男性の声。それもただ響き渡っただけではなく、全方位に同時に音源が響き渡った音響機器特有の声色だ。
その軽薄な声はやがて、前方から飛翔してくるバルバロス兄弟と同じ体高5mの機会の人形のような物。つまりキャバリアから響き渡っていることをバルバロス兄弟は理解する。
「--『オルキヌスの瞳』!」
即座に放たれる退化の魔眼。その退行の視線を受けて、キャバリアは――
「ッ!?もろに喰らってきいてねえ、だと?」
「いや、これは……気を付けろハイレディン!あの突撃してくる機械人形は囮の蜃気楼だ!」
「はい、お兄さん正解。ご褒美に骸の海へ強打揃ってご招待してあげますよ」
即座にコンコンコンから取り出された立体映像装置を用いて隙を作り出したカシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)は、光属性を付与することによって発現したキャバリア本体の光学迷彩機能を維持したままユーベルコードを起動し、バルバロス兄弟へ攻撃を叩き込んでいく。
「加速装置起動…メルクリウス…お前の力を見せてみろ…!ーー『神速戦闘機構『速足で駆ける者』(ブーツオブヘルメース)』!!」
具現化するは29100km/hで飛翔するカシムのサイキックキャバリア『界導神機『メルクリウス』』から放たれる超高速機動攻撃。
地上を縦横無尽に兄弟を中心に旋回し杖型兵装『RBS万能魔術砲撃兵装『カドゥケウス』』から念動光弾を360度全方からバルバロス兄弟へ放っていく。
「兄者、コイツ早すぎる……!!」
「撤退だ!」
「逃がすと思うんですか?」
隙を見て離脱を試みるバルバロス兄弟へメルクリウスの機腕がハイレディンの頭部へ、いや――
「偶には奪われてみてはどうです?」
ハイレディンの眼孔に存在する『オルキヌスの瞳』を抉りだそうとするメルクリウス。
「ッーー!!」
咄嗟の一撃が、メルクリウスの機腕に罅を入れる。
その生まれた隙をついて双頭の巨人は離脱していく。
「危なかった……もう少しで目玉をえぐり取られるところだったぜ……!」
「ああ、危なかったな……ッ!また猟兵だぜ!」
「キマイラたちの平和を脅かすバルバロス! 成敗の時間デース!」
もはや敗走と変わらない姿でバルバロス兄弟は猟兵から逃れるべく島内を駆けるが、そこにバルタン・ノーヴェ(雇われバトルサイボーグメイド・f30809)が立ちふさがる。
「いや、もう戦うしかねぇ!『フォーアームズ・ストーム』!!」
手負いの獣ほど強い。それは無論の事オブリビオン、つまりはコンキスタドールであるバルバロス兄弟にも当てはまる。
増しては、彼ら兄弟はグリードオーシャンの幹部級オブリビオン『七大海嘯』の一人。
そんな存在が手負いとなったことで死兵の如く全力で立ち向かえば、どのような歴戦の猟兵でも策もなく挑めばただでは済まないだろう。
そう、策もなく挑めば、だが。
「カモン、バルタンズ!」
「バル、バル、バル、バル!」
地面から現れたのは15cmくらいの大きさの二頭身バルタン達。バルタンのユーベルコード『秘密のバルタンズ(シークレット・サービス)』によって召喚されたミニバルタン達は95体のミニ・バルタン達は本体であるバルタンも含めて一斉にコンコンコン、と地面を叩く。
結果具現するのは。
「トーテムポールの……雑木林ィ!?」
「しかも一つ一つがデカい上に素材の樹が良質なのか刃が食い込んで抜けねぇ……!」
そう武器を振るうのに邪魔な96本(召喚された95体のミニ・バルタン達と本人のコンコンコンによって96本だ)のトーテムポールによってユーベルコードを封じられるバルバロス兄弟。
しかし、ハイレディンがハッとした表情をした後兄であるオルチに向かって叫ぶ。
「兄者!大槌なんかの打撃武器だ!それなら『斬る』んじゃなくて『砕く』ことでこのトーテムポールの密林を薙ぎ払えるぜ!」
「デカしたハイレディン!行くぜ『フォーアームズ・ストーム』!!」
四つの腕から繰り出される打撃の雨嵐。それは30秒でに96本のトーテムポールを砕く結果を出すことに成功した。
「どうだぁ!」
「ああ、これで」
コンコンコン、コンコンコン、コンコンコン――――
「バル、バル、バル、バル!バル、バル、バル、バル!」
――何か、バルバロス兄弟が96本のトーテムを破壊していた時間の間にコンコンコンを使ってすんげぇデカい城塞が出来上がっていた。
「それではガトリングガンをご馳走デース!」
瞬間、城塞の上からガトリング弾がバルバロス兄弟を蜂の巣にしていった。
「あ、兄者……生きているか……?」
「何とか、な……」
しかし、先程のガトリング掃射をもろに喰らったことで、バルバロス兄弟の身体はすでに致命的な損傷を負っていた。
内臓は数か所が破裂。複雑骨折した骨の十数本が主要な臓器や筋肉に突き刺さり、挙句の果てには『オルキヌスの瞳』は一つ潰れ、『三つ目』は今や双頭がそれぞれ隻眼となっていた。
「長くねぇな。こりゃあ……」
「……ああ、負けたんだな。俺たちは」
そうしみじみと呟くバルバロス兄弟。
かつて兄は戦死し、弟はその後を継ぐ。
「あー、死ぬのか俺たち。俺はトレムセンで一度死んだけどよ……」
「俺は多分大往生したかなぁ……あ、そういやあのカール5世が俺に寝返れって言ってきたっけ」
そう呟く今際の兄弟は、かつて中世で神の名の下に異端を排斥したとある宗教の蛮行に抗ってきた過去を思い出していく。
「……『死ぬ』のは、間違いねぇな。だがすぐじゃねぇ」
「そして、勝つことは出来る。か」
なら、話は決まりだと双頭の巨人は立ち上がる。
死が確定したが故に、最早彼ら兄弟にはコンキスタドールとしての忠誠も、侵略者としての欲望も存在しない。
そこにいるのは、抗う者として在ったオスマン帝国の英雄『バルバロッサ』だ。
「見事なり、最後は生前の如く勇ましく挑むがいい」
そう刀を『バルバロッサ』に突き付けて宣戦布告を投げつけるのは花盛・乙女(羅刹女・f00399)。
「ああ……たとえこのままくたばるとしても、てめえら猟兵の勝ち逃げにはさせるかよ!」
「一人でも多く道連れにして残された同士のために戦う!それが俺たちの遺された花道だ!」
「来るが良い」
瞬間、四腕で振るった武器と【黒椿】と【乙女】の二刀、花盛流の鬼吹雪が交差する。
振るわれた先制攻撃を乙女は持ち前の戦闘経験と第六感、身体能力を以て見切り回避していく。
しかし、最早後がない故に同胞のために武器を取る『バルバロッサ』、その武術は決して尋常ではない。
故に、繰り広げられるは四腕流と二刀流による華麗なる剣戟合戦。
力量で勝る乙女と膂力で勝る『バルバロッサ』。
「存分に味わえ、この羅刹女をな!」
「「そちらこそ、『バルバロッサ』を甘く見るな!!」」
繰り広げられる応酬。
それはやがて、『バルバロッサ』の撤退という形で収束し、物語はある結末へとたどり着くことになる。
大成功
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鍋島・小百合子
WIZ重視
【薔薇園】に参加
アドリブ可
将なれど図体だけはでかい海賊のようじゃの
いかほどでもないわ
事前準備として策に備えて口元に布を巻いておく
まずは将の先制攻撃への対処
薙刀による武器受け防御か見切り回避に重きを置き、敵からの攻撃の太刀筋や手段を戦闘知識として記憶
先制攻撃を凌げば反撃開始
(可能であれば)コンコンコンからスギかヒノキの花粉をできるだけ取り出し、澪殿の策に乗る形で敵に向けて花粉を吹き飛ばし
その後UC「勇者乃武器」発動にて己が勇気を薙刀に込めてはその武技をもって仕掛ける(なぎ払い、鎧砕き、乱れ撃ち、切り込み併用)
好機と見れば【薔薇園の古城】の仲間との連携を重視し一気に畳みかけようぞ
ローズ・ベルシュタイン
【薔薇園】メンバーで参加(計3人)
WIZ判定の行動
アドリブ歓迎
■心情
バルバロス兄弟、幾ら屈強な身体をしていても
私達は負けませんわ。
■先制攻撃対策
相手は回避率も上がってますので無暗な攻撃は止めて置きますわね。
【地形破壊】で相手の周囲の地形を破壊し、足止めして【時間稼ぎ】しますわ。
敵の攻撃の動きを良く見て【瞬間思考力】で【見切り】ますわ。
■戦闘
コンコンコンを使ってみますわね。
刀剣類が出てくれば良いなって思いますわ。
UCは風が導く薔薇の舞踏を使用して戦う
疾風が外れたら、積もった花びらに立ち戦闘力強化。
プリンセス・ローズで仲間の【援護射撃】を行い、皆に一斉で連携して
敵に総攻撃を仕掛ける。
栗花落・澪
【薔薇園】
翼の【空中戦】で距離を取り回避重視
【聞き耳】で武器を振り回す兆候を探り早めの行動
危ない時は【高速詠唱】から放つ植物魔法の【属性攻撃】
蔦で武器を弾き軌道を逸らし回避を
コンコンコンで…手榴弾欲しいな
発動するのは【指定UC】
くしゃみとか涙とか色々で
折角上げた命中、回避も落ちるでしょ
あ、鍋島さんの飛ばす花粉がこっち来ても
風魔法で敵の方に送り返しときます
で、二人ともちょっと木の陰に隠れてて
合図出したらチャンスだよ
そう言って隠れてもらった瞬間
コンコンコンで出した手榴弾をバルバロスの足元に
花粉もさぁ
ある程度の密度になると爆発するらしいよ
爆発の足止めと爆炎による目晦ましで隙を作り
今だよ二人とも!
「はぁ、はぁ……」
「兄者……あとどれくらい行けそうか?」
「後一戦は」
「そうか……見えたぜ、オルチ兄」
そうハイレディンが見据えるのは、三人の猟兵たち。
「将なれど図体だけはでかい海賊、ならばいかほどでもないわ、と思っていたが……」
そう言ってコンキスタドールから生前の英雄として在った姿『バルバロッサ』へと至ったバルバロス兄弟を見て鍋島・小百合子(朱舞の女丈夫・f04799)は感嘆の息を吐く。
「成程、『男子、三日会わざれば刮目(かつもく)して見よ』という言葉がオブリビオンにも当てはまるとはな」
「何があったかは知りませんが……どちらにせよ猟兵とオブリビオンである以上武器を向け合う関係。ですが今の貴方には敬意を払って戦いますわ」
そう薔薇と夕焼け色のウェーブがかった長髪が特徴的な令嬢猟兵、ローズ・ベルシュタイン(夕焼けの薔薇騎士・f04715)は自らの武器である『プリンセス・ローズ』を構えてバルバロス兄弟と向かい合う。
「バルバロス兄弟。たとえ本来の英雄として立ち向かったとしても、私達は負けませんわ」
「そう来られるとやりにくいというか……」
そう呟くのは可憐なる少女の如き少年のオラトリオ、栗花落・澪(泡沫の花・f03165)だ。
「だけど、ローズさんの言う通り僕たちは猟兵でそちらはオブリビオン。ここで戦うしかないよ」
彼は背に生えた翼を用いて飛翔。そうして空中からバルバロス兄弟から距離を取る。
「ありゃ『舵輪』の天使……じゃねぇな。オラトリオって奴か」
「ま、この傷じゃ『舵輪』に報告は出来そうにねぇな」
そう兄弟で何気ない雑談を楽しむようにバルバロス兄弟は会話をした後、先制攻撃を行う。
発現したのは自らより小柄な敵と対峙した時自己を強化するユーベルコード『バルバロス・パワー』。
それによって自己の能力を三倍に高めたバルバロス兄弟は四腕を使って三人の猟兵を打ち砕かんと武器を振り下ろしていく。
「――ッ、速い!」
「これは……何ともはや」
「二人とも!決して直撃を喰らってはいけませんわ!」
速く、重い。故に全てが一撃必殺となりうる。
それが今の『バルバロッサ』へと『回帰』したバルバロス兄弟の攻撃だった。
一つでも回避か防御を誤り直撃を喰らえば、生命の埒外に在る猟兵と言えどただでは決して済まないだろう。
故に薙刀で防御した後に回避し、地形を破壊して足止めすることで時間稼ぎをし、植物魔法を用いて蔦で武器を弾き軌道を逸らしていくなどして直撃を何とか逃れる薔薇園の古城の面々。
「避けた、か……」
「避けられちまったなオルチ兄」
そう、寂しそうに呟いたのは一瞬。
双頭の巨人はすぐさま次の攻撃に取り掛かって三人の猟兵に肉薄していく。
「早めに決めないとマズそうだよ、これは……」
そうバルバロス兄弟の猛攻をみて呟く澪。彼は地面を叩き、コンコンコンからあるものを取り出す。
取り出された物を見たローズは、思わず言葉を漏らす。
「手榴弾……そんなものまで取り出せるのですね……」
「そう、あの案で行くよ」
「了解した。澪殿、これで『三つ目』……いや、『バルバロッサ』を仕留める。ローズ殿も抜かりはなくようお願いする」
そう言うと小百合子は口と鼻を布で覆い薙刀を用いてバルバロス兄弟へ挑む。
「ならば私も……」
ローズはユーベルコード『風が導く薔薇の舞踏(ローゼ・ヴィント)』を用いて遠距離から夕焼け色の薔薇の花弁を乗せた疾風を放って小百合子を援護していく。
「これで決めるよ……」
そして澪もユーベルコードを起動させる。
その名は『Clarus Virus』。
発現と同時に周辺地形が美しい森に変わって行き、木々から虹色の美しい粒子が漏れだしていく。
その光景は一見して心が浄化されるように見えるが……
「……この虹色の粒子、花粉で攻撃対象にのみ発症する辛い花粉アレルギーを引き起こすんだよなぁ……」
一見ふざけているようであってその実、非常に強力なユーベルコードだ。
『周辺地形を改竄してその環境から相手の行動を阻害する物質を蔓延させる』という凶悪な阻害系ユーベルコード。
それを用いるのはただバルバロス兄弟を行動不能にするだけではなく――
「二人とも」
「ああ、分かった」
「任せますわ」
澪が合図を送ると後方から援護を行っていたローズだけでなく、バルバロス兄弟と切り結んでいた小百合子までもが後方に下がっていく。
「……しかし、目と鼻に凄まじい痒みが襲っているにもかかわらず、武器の冴えは凄まじかったの」
「……目を封じられても……」
「耳は……まだ機能していたからな」
そう、バルバロス兄弟は聴覚だけに頼ることになっただけなく、鼻と目に凄まじい痒みが襲っている中で小百合子と切り結んでいたのだ。
「まさに何ともはや、だね……でも知っているかい?」
そして澪が手榴弾を放り投げるが、バルバロス兄弟はそれを直感と聴覚だけで適切に弾いて遠ざける。
その光景を見て、澪は計算通りと言わんばかりに天使の微笑を称えて告げた。
「花粉もさぁある程度の密度になると爆発するらしいよ」
瞬間、莫大な花粉の密度によって粉塵爆発がバルバロス兄弟を巻き込んで発生する。
膨大かつ連鎖的な爆発に身を焼かれていくバルバロス兄弟――
やがて、爆発が収まった時。
薔薇園の古城の面々が見たのは、双頭の巨人が最後の力を振り絞ってローズに突貫していく光景であった。
「ッ……ローズ殿!」
「ローズさん!」
それに真っ向から迎え撃つは薔薇園の古城の主、ローズ・ベルシュタイン。
黄昏色に染まったウェーブヘアを靡かせながら、髪の毛と同じ夕焼け色の刀身のロングソード【夕の憩い】を取り出してバルバロス兄弟と同じく突貫する。
そして、交差する二つの影。
放たれるはそれぞれ己の力を籠めた一閃。
その結果は――
「見事だよ」
「あーあ、負けちまったな……」
胸から鮮血を迸らせ、倒れこみ骸の海へと還っていくバルバロス兄弟。
その『三つ目』を下した一閃を為した夕焼けの薔薇騎士は、敬意を示すように黙祷するのであった――
大成功
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