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銀河帝国攻略戦⑥~船の意向、人の意思

#スペースシップワールド #戦争 #銀河帝国攻略戦

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#銀河帝国攻略戦


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●ある宇宙船
「おい、聞いたか?」
「ああ、伝説の解放軍が結成されたらしいな」
「銀河帝国と戦うんだってよ」
 宇宙船の居住区のそこかしこでそんな噂が流れている。人々にとって銀河帝国から逃れ続ける日々は呆れるほどに日常になっていた。そこに転がり込んだこの情報である。噂にならないわけがない。そんな彼らに向けて全チャンネルに向けて一つの映像が送信される。
『我が親愛なる宇宙船の市民の方々に伝えなければならないことがあります』
 映像の中のスーツを着た政治家は重々しく口を開いた。
『市民の皆さんも知っての通り、解放軍を自称する集団が銀河帝国との戦争を始めました。これは皆さんにとっても、希望となるニュースでしょう』
 ここまで言ってからスーツの男は口を一旦閉じ、そしてまた口を開く。
『ですが私はこの船と市民を危険に晒すわけにはいけない。それは施政者としての義務であります。よってここに戦争に参加しないことを決断しました』
 その音声を聞いた市民達に動揺が広がる。確かに逃亡生活の中で親しい人物を亡くした者も少なくはない。だからこそ彼らは迷いを持った。
『このような重要な決定を私一人でしてしまった事はお詫びします。ですがこれはこの船とここに住む市民の皆様の生命と財産を守るためです。ご理解いただきたい』


「でもこの人、銀河帝国のスパイなんだ。この船を戦争に参加させないようにこんな事を言っているんだよ」
 リアナ・トラヴェリア(ドラゴニアンの黒騎士・f04463)はそう集まった猟兵達に言った。
「この人はこんな事を言っているけれど、オブリビオンは世界を滅ぼす存在なんだ。ここで戦わないとその場は助かっても、いずれ近い内に滅ぼされちゃう。だから皆にはここの市民の人達が戦いに参加するようにして欲しいんだ」
 リアナは手書きの行動指針を猟兵達に手渡した。
「これは世界を守る戦いの第一歩。皆、頑張ってきてね」


西灰三
 いつもお世話になっております、西灰三です。
 今回は銀河帝国攻略戦『⑥裏切者を暴け!』のシナリオをお送りします。
 詳細はオープニングの通りです。

 なおこの依頼は一章で完結します。

 それでは皆様のプレイングをお待ちしています。
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第1章 冒険 『⑥裏切者を暴け!』

POW   :    多くの市民の集まるイベントに乗り込み、情熱的な演説等で『解放軍』参加への機運を盛り上げます。

SPD   :    銀河帝国派の政治家の事務所などを捜索し、汚職や銀河帝国との内通に関する証拠を見つけ出し、公開します。

WIZ   :    反戦集会や公開討論等に乗り込み、銀河帝国の息を受けた反戦派政治家の意見を論破します。

👑11
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

暗峠・マナコ
まぁ、一瞬でも演説に感動してしまったこの感情をどうしてくれましょう。
しかし、そうですね、助け合いが大事なのは、この宇宙を生きてきた皆さんがよくわかってる筈です。

あの政治家の事務所に潜入します。
帝国からの指令書とかあるはずです。
ブラックタールの液状の身体で[目立たない]ように注意して、
証拠品をみつけたら[物を隠す]で体内にしまいこんでしまいます。
万が一見つかって身体検査されても安心ですし、[逃げ足]で排気口からさっさか逃げましょう。

公開するのは得意な方がいればおまかせしますが、居ないようならば、
【レプリカクラフト】で同じものを複製してばらまいてしまいましょう。
少々歪ですがわかってくれるはずです。


鏡島・嵐
判定:【WIZ】

宇宙のど真ん中じゃ戦えそうに無ぇし、こういうところで皆をサポートしないとな。
反戦集会に行って《彷徨える王の影法師》に追跡させ、銀河帝国の息のかかった連中のアジトや事務所を突き止めて捜索。〈視覚〉と〈情報収集〉の技能があるからよほど巧妙に隠されているものじゃない限りは内通の証拠は突き止められると思う。
あとはそういうデータを〈撮影〉するなりして公開し、「危険を冒してでもここで立ち上がるべきだ」という風に皆を〈鼓舞〉する。
なんかやってることが煽動っぽく見えるけど、この際やるしかねえよな……!


フレイ・ブラッドセイバー
事務所、捜索しちゃいましょうか
分身してさっくりと
増えてしまえばなんとか理論で何倍と。
ユーベルコードの我は戦神、叛逆の魔神なりを使っていきましょう
というか事務所、汚いですね……掃除ですね、これは

いやあ汚職と言えばお金でしょう
ナゾの口座に
ナゾの人物
偉い人達は紙でやり取りしたがりますからね
金庫の中やら本の隙間
ベッドの下には……あ、これは違うやつですね

戦闘中はクールなメイドさん
戦闘時、真剣な時の口調はステータスの通り

鼻歌
めーでーこの世を滅ぼす愛でめーばえたふんふんふんふんふんふーん


楠瀬・亜夜
優しい言葉も時には喉元を食い破るに至る牙と成る……
残念ですが今回は皆、静観者ではいられないようですね
もちろん私も……黙って見ているつもりはありませんね

探索を補佐してもらう為に【shadow hearts】で影蝙蝠を召喚しときましょう
【情報収集】や影蝙蝠による高域からの探索で政治家の事務所の位置を
探しだしこっそり侵入します。
潜入に成功後は【第六感】なども頼りに内通情報を探します
特に鍵のかかった場所などを【鍵開け】を駆使しつつ重点的に捜索し
機密書類などを捜索します。
世界が世界ですしパソコンの調査も重要そうですね。

情報が手に入ったら市民にその事が伝わるように
メディア関係に協力をお願いしましょう。


ナーシャ・シャワーズ
生命と財産を守る、ねぇ…
耳障りのいい言葉で民衆を騙したところで
ほんの少し寿命が延びるだけだろうに。

ああいうタイプは慎重だ。
帝国軍から自分だけは助ける、みたいな確約を
証拠として必ず隠し持ってるはずだ。
まあ、そんなもの突き付けたところであいつらに通じるはずもないんだが。

隠すなら…まあ、自宅だな。
ちょっと失礼しますよっと…海賊っていうより泥棒だなこりゃ。
鍵開けはそれなりに得意だし、セキュリティはハッキングで切り抜けよう。

他人には見つからず、かつ安心できる場所ってなると限られる。
小心者なら…寝室、かな。まあ、勘だけど。

どうせ奴らはこの船を見逃しはしない!
戦う事こそが今、命と財産を守る唯一の術だぞ!


ヘリム・フラム
あらぁ…内側から攻めるなんてミー好みじゃないのっ、でも敵だからさらし者にしてあげないとねっ♪

技能
第六感 掃除

『平凡な成人男性の姿で参加』
そうだね…とりあえず、政治家の自宅に行こっかな♪
そして『ガジェットショータイム』を使用、?マークがある箱型のガジェットから掃除機を召喚。
「さてはて、今日のビックリアイテムは何がでるかなっ♥」
説明しよう。この掃除機はなんでも吸えるのである!
という訳で、家の中の物を根こそぎ吸い貰行こう♪もしかしたら、中に通信録音が入った通信機とかもあるかもしれないからねぇー♪


神原・響
絡み、アドリブOK。
関係者に【変装】して事務所に侵入します。
【言いくるめ】と【コミュ力】を使い事務所の職員達に、『解放軍』の部隊が『銀河帝国派』の政治家を強行的に身柄を抑えようとしていると狂言を弄して、重要な書類を別の場所に運び出すよう指示します。
汚職の証拠を運ぶ準備ができたなら、武器を突きつけ投降し、証拠を渡すように説得する。



●証拠を集めよ
 現地の船に到着した猟兵達は早速それぞれの活動を開始した。残された時間はそれほど多くはない。まず施政官の情報を集めようと動く猟兵達は、事務所へと向かう。真正面から変装をし正門から近づいていくのは神原・響(黒の女王の契約者・f06317)である。一応見た目にはスーツを着た政治に関わる人物のように見える。もっとも、それらしく見えるだけではあるので、見破られる可能性はあるだろう。
「政務官はいらっしゃいますでしょうか」
 案の定警備の人間に止められた彼は焦った様子で語る。
「『解放軍』の部隊が『銀河帝国派』の政治家の身柄を抑えようとしているようです」
 彼の言葉を聞いた警備員は怪訝な顔をする。この船にはそもそも非戦派はいても銀河帝国に与する派閥は存在するわけがない。なぜならばこの船にとって銀河帝国は明確な驚異だからだ。警備員は響をなだめるように押し止める、一年に一度はこういう人物が出てくるとでも言うように。だが彼の行動は密かに事務所に入り込む者達のフォローとなる。
(「……中から誰か出てきたな。行け、《影法師》」)
 鏡島・嵐(星読みの渡り鳥・f03812)が出てきた人物の足元へと自身と五感を共有する影法師を潜り込ませる。しばらくは暗がりで待機しつつ内部の構造を把握できるはずだ。彼が状況を確認している最中、頭上を一匹のこれもまた影で作られた蝙蝠が飛んでいく。その主は楠瀬・亜夜(追憶の断片・f03907)である。
(『優しい言葉も時には喉元を食い破るに至る牙と成る……』)
 事前に知らされた情報ではここを治める人物はそう言っていた。
(『残念ですが今回は皆、静観者ではいられないようですね』)
 見回りから帰ってきた蝙蝠の示す方向へ彼女は歩き出す。その後ろには素知らぬ顔でフレイ・ブラッドセイバー(瀟洒な血濡れのメイド・f00013)がついてきていた。
「………キミは?」
「メイドです。なので捜索しに来ました」
「……そうか」
 とりあえず同じ目的でここに来ている猟兵っぽいので亜夜はフレイの事を気にしないようにした。彼らは人目のつかない窓を見つけると鍵を細工で開けて中へと侵入する。彼女達が事務所の中へ侵入するよりも早く暗峠・マナコ(トコヤミヒトツ・f04241)がその液体状の体を生かして侵入していた。
(「まぁ、一瞬でも演説に感動してしまったこの感情をどうしてくれましょう」)
 するすると扉の排気口から這い出てきた彼女は目立たないように慎重にその体を低くして進んでいく。
(「あら、あれは……」)
 するっとマナコは物陰の中へと身を隠す。目の前を通り過ぎる人間の影の中に別のものがあるのに気付いたからだ。その人物が去るのを確認してから再び移動を開始した所で外と廊下を隔てる扉の向こうに気配があるのに気付く。彼女は慎重にロックを解くと外側には驚いた顔の嵐の顔があった。だが直ぐ様に彼の顔は元に戻る。
「……助かる」
「どういたしまして。助け合いは大事です」
 にっこりとマナコは笑うと嵐は頷いたあと小さな声で答える。
「怪しい所の目星は付いた。一緒に来てくれ」
「もちろんです、行きましょう」
 嵐の案内でとある資料室へと辿り着く。鍵はマナコが内側から開けて二人で中の資料を調べていく。
「これは……息のかかってる人間のリストか」
「豪華な椅子に座ってそうなお歴々ですね」
 嵐が書類の写真を撮影し、マナコが体の中に物理メディアを収めていく。彼らは目的のものを手にしてその場を後にする。
 同時刻、建物の上層部にある執務室では亜夜とフレイの二人が証拠集めをしていた。
「めーでーこの世を滅ぼす愛でめーばえたふんふんふんふんふんふーん」
 なんかすっごい高音域の鼻歌をフレイとその分身で歌っている。
「あの……いや、なんでもないです」
 情報端末を調べている亜夜は、フレイが家探ししているのを見て言いよどむ。なんか掃除までしてるけどそれはそれ。
「汚いお金と汚い口座、汚い書類、と。いっぱいゴミがありますね。ベッドの下には……あ、これは違う奴ですね」
 ぽいっとそれをゴミ袋の中に入れると口を縛った。
「……こちらは汚いクレジットですね。動きまで分かります」
「結構お金ばら撒いていたみたいですね。さすが汚職」
「……マスコミ関係も抱き込まれてるか、さて」
 とりあえず情報を入手した二人はこの情報を求めている猟兵の元へと持ち帰ることにする。
「ですが、これだけでは……」
 汚職の証拠であって銀河帝国との繋がりを示すものではない。彼女達は別のメンバーがその情報を得ているのを祈り事務所を離れた。

 場所は変わって高級居住区。ナーシャ・シャワーズ(復活の宇宙海賊【スペースパイレーツ】・f00252)とヘリム・フラム(カオナシピエロ・f13710)は施政官の自宅に訪れていた。
「生命と財産を守る、ねぇ……耳障りのいい言葉で民衆を騙したところでほんの少し寿命が延びるだけだろうに」
「あらぁ……内側から攻める時の常套手段よぉ。とってもミー好み! でも敵だからさらし者にしてあげないとねっ♪」
「……そうかい」
 隣の道化師の口調に頭をかきながらナーシャは一言だけそう返す。見た目は普通の中年男性で大分ギャップがある。
(「ああ言うタイプは慎重だ。帝国軍から自分だけは助ける、みたいな確約を証拠として必ず隠し持ってるはずだ」)
 ……直接本人に突き付けても通じるはずはない、と思いながらも今回の対象はそちらだけではないと思い直す。彼女はセキュリティを解除して窓をゆっくりと開ける。
「ちょっと失礼しますよっと……海賊っていうより泥棒だなこりゃ」
「お邪魔しまーすっ」
 二人は施政官の自宅へ入ると寝室を探す。ナーシャ曰く「小心者はそこへ重要なものを隠す」らしい。本人は勘とは言うが、果たしてそのとおりであった。
「……これは、通信機かなっ?」
 ベッドの隣に置いてあったのはやや大掛かりな通信機であった。恐らく遠く離れた本国へ連絡するために大型なのだろう。通信記録を見る限り、銀河帝国とのやり取りがあったのは明白である。
「しかし、これは持ち運ぶにはかさばるな……。当たり前だが外部端子もない」
「そういう時はこれ! ガジェットショータイム!」
 怪訝な顔をしたナーシャは首を傾けた。『?』の付いた箱の中へヘリムは手を突っ込んだ。
「さてはて、今日のビックリアイテムは何がでるかなっ♥」
 取り出したのは掃除機である。ここに来てナーシャの頭の上の疑問符が増える。
「説明しよう。この掃除機はなんでも吸えるのである!」
 彼がスイッチをオンにすると共に、カートゥーンのように通信機が掃除機の中に収まる。
「よーし、家の中の物を根こそぎ吸い貰行こう♪」
「いや、私が言うのも何だが必要なものだけにしよう。時間が惜しい」
 二人は家の中を探し、証拠となるものを回収する。この情報を得た猟兵達の活動は次の段階へ移行する。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ナハト・ダァト
深層を暴くなラ
私の叡智が適していル
【六ノ叡智】
君たちの野望だっテ、希望の1つではあル
世界を失ってしまウ、というのハ私の望むところではないのデ
遠慮の呵責なク晒させて貰うヨ

バウンドボディ、四ノ叡智、武器改造によって透明な細い触手を伸ばし
彼らの呼吸や脈拍を感じ取っておこウ
真実を言われれバ、少しなりとも動揺はあるからネ

医者らしク医術を使った論破ダ

傷口をえぐる
彼らが帝国に棚引いた理由ヲ
六ノ叡智によって引き出して持ち出せバ
きっと混乱するだろうからネ

救い様がないなラ、君達はそこでお終いダ
我々に投降シ、戦いが終わるまで大人しくするなラ
安全は保障しよウ
その為に私たちは来たのだかラ

※アドリブ歓迎


芦屋・晴久
【WIZ】アドリブ、連携歓迎

乗り込む……と言っても事前の情報が欲しいですねぇ……
ならば、私の【高天奉隠者】にて【情報収集】といきましょう。
これだけの行動を取るのです、恐らく裏では何かしらの連携を取っている筈、並びに暫くは周りにも護衛がつくかもしれません。
演説場からカクレガミを飛ばし後を付けさせ、敵との密談……情報を此方に流しましょう。
その上で相手の陣地に立ち一気呵成に【言いくるめ】るのです。
相手は一時とは言え民衆を味方に付けています、完膚なきまでに言い負かしその心をおって行かなければ再度こちらの敵となるかと思います。
一度疑惑を立てられたからには彼にももう後がないでしょうからね。


蛇神・咲優
【SPD】



小さい体を利用し目立たないように忍び足で証拠探しに向かう
第六感でここら辺かな?と勘と周りの人の立ち話など聞いて情報収集
万が一、見つかっても大丈夫…そう―――お話をしようっか

『ねえ、ナイツウシャさん…さゆね、どうしても知りたいの。
 ショウコってドコにあるのかな?おしえてくれるよね?
 ―――おねがい』

可愛らしく”おねがい”という言葉と共に蛇切光景を握りUCを
その”おねがい”は光景にしたものであり内通者にではない
凍らせ身動き出来ない相手に近づき光景を腰に戻し篤光を握る

『もう一度言うね…おしえて?―――おねがい』

今度はちゃんと相手に”おねがい”
別に脅しではない…ちゃんとした”おねがい”である


涼風・穹
【内心】
……別に、戦争に参加しない事そのものは構わないと思うんだ
戦えば犠牲者は出るし『戦わない』選択にも一理ある
それが本当に船の総意だとすれば文句を言う筋でもないしな

【ただの願い】
あの政治家は、最近になって銀河帝国と内通したんだと思いたい…
銀河帝国と通じている方を市民が自分達の代表として選んだんだとすれば、権力に対する監視が充分に行われていない事になるし、色々と救いがなさ過ぎるからな…

【政治家の身辺調査】
スパイ行為に至った理由を確認したい
金か、脅迫でもされたか、身近な誰かに何かを吹き込まれたか…?
金回りに不審な点は無いか、不審な人物との接触がないかを調べて、何か出てくれば報道機関に情報提供する


一駒・丈一
スパイとはいえ、
この政治家が一人で銀河帝国に赴いて交渉する等……すべて一人で行っているとは少々考え辛い。

足や手となる部下や関係者も船内に何人かいるはずだ。
そこから、何か情報を炙り出せないか……。

例えば……
政治家の属する省庁内に
「明日、船内のこの区画で、政治家が解放軍と交渉を行うらしい」
と、偽情報を流す。
政治家に扮して、『コミュ力』等を駆使して偽情報を流そう。

政治家の元で手足となっていた関係者が複数人居れば
偽情報に動揺し、真偽を確かめに該当区画に赴く者も居るかもしれない。
これで、関係者の『おびき寄せ』ができないか。

おびき寄せた関係者から、取っ掛かりの情報を引き出せれば
他の味方も動きやすいかもな。



●操り人形
 猟兵達が潜入し得た情報が、作戦に参加した猟兵達全員にもたらされる。この情報は施政官の周囲の人物に当たろうとしていた猟兵達の大きな助けとなる。彼らはリストにあった関係者からより確度の高い情報を得ようと作戦を立てる。内通者の身柄を抑えればスパイという証言も引き出せるだろう。
「……『船内のD-4区画で、政治家が解放軍と交渉を行うらしい』という偽情報を流そう」
 一駒・丈一(金眼の・f01005)の提案に涼風・穹(人間の探索者・f02404)が問いかける。
「この情報に引っかかるか?」
「さあ、それは分かりませんねぇ。ただ内通者にとってもこの戦争という状況に対して浮足立っていないとは言えません」
「元々、少なくない民意が戦争に向かうことを考えてル。負い目があるなら何人かは釣れるかもネ」
 芦屋・晴久(謎に包まれた怪しき医師・f00321)とナハト・ダァト(聖泥・f01760)はこの作戦に同意する。
「それじゃあ、きたひととさいしょにおはなしするのは、さゆがするね」
 成人男性の集まるこの部屋の中で蛇神・咲優(迷子奇譚・f05029)が立候補する。確かに見た目が少女である彼女ならば警戒はされないだろう。だが彼女と既知の穹が問う。
「……大丈夫だとは思うけど、無理はするなよ」
 彼は咲優の実力を知っている。その彼と共闘した経験のある丈一もそれならばと頷く。かくして計画は実行に移される。

 猟兵達が指定した公園、そのベンチに咲優は腰掛けている。彼女を中心として四人の猟兵はそれぞれに身を隠す。そのうちの一人の穹は回ってきていた資料の内容を思い返している。
(「……ずいぶんと昔から、か」)
 この船の政治体制がどのようなものであるかは彼は知らない。それでもこの船の市民の代表が古くから中枢部に食い込んでいた事に彼は救いの無さを感じている。金の動きもこの代表者を守るように動いているとなれば絶望としか言いようがない。
(「それでも戦争に参加しない事そのものは構わない。……本当に総意だというならだが……」)
 そんな事を考えていると、公園の出入り口近くにリニアカーが停止する。そこから降りてきたのは身なりの良い男だ。
(「確か兵器製造に関わる省庁の官僚、でしたっけねぇ……」)
 晴久は重要人物の割に護衛が付いていない事に目をやる。恐らくここに来た事を誰にも悟らせたくは無いという事なのだろう。男は落ち着かない様子で辺りを見回した後、ベンチに腰を下ろす。男が座ったのを見計らって咲優が近づいていく。
「………? な、なんだ? 君は」
「……ねえ、ナイツウシャさん」
 びしりとその場の空気が凍った。男にとって目の前の少女が危険な存在であるという認識はなかったのだろう。男の引きつった表情を気にせずに咲優は次の言葉を紡ぐ。
「……さゆね、どうしても知りたいの。ショウコってドコにあるのかな?おしえてくれるよね? ―――おねがい」
 それはまるでおねだりするような言葉ではあったが、男にとっては寒気を催すものであった。……実際に冷気が彼女の手にした光景から発せられており、足元を凍らされているのではあるが。自分の体が動かない事に気づいた男は呆けたような声を上げる。
「あ、あ……」
「もう一度言うね……おしえて?―――おねがい」
 彼女が上目遣いで『お願い』をする間に隠れていた猟兵達が男の近くに現れる。
「子供の『お願い』に大の大人が応えないというのはいささか腰が引けていると思うが。どうか」
 丈一が男の背中からそう呟いた。男は観念した様子でうなだれる。
「……なぜスパイに内通なんて。金か、脅迫でもされたのか。身近な誰かに何かを吹き込まれたか……?」
 穹は問いかける、男は諦念した様子で「それが当然だとされていた」からだと答えた。従っている限り生活や身の安全は保証されると、そういうことらしい。
「……分かった。ではお前が知っている限りの内通者を集めてくれ。名目はお前が釣られた情報が真実だったと言えば十分だろう」
「ああ、そうそう。嘘をついたり、私達を逆にハメようとしてはいけませんよ? 私達はあなたの行動を逐一把握していますので」
 晴久の言葉ははったりではない。彼の式神であるカクレガミはついていく相手の情報を逃しはしない。それに加えて不可思議な力で手足を凍らされた男は猟兵達の言葉に頷くしかなかった。
 その後、猟兵に捕まった男は言われるままに内通者を集める。無論彼らも猟兵達に確保されナハトの尋問を受ける。
「君達の野望だっテ、希望の1つではあル。世界を失ってしまウ、というのハ私の望むところではないのデ、遠慮の呵責なク晒させて貰うヨ」
 彼が使ったのは【六ノ叡智】というユーベルコードだ。本来なら範囲内の生命体の希望に共感した相手を強化すると言う能力ではあるが、今回は逆に使っている。つまり『世界が滅ぼないことを希望する』のに共感しない相手を探し出すために。
「……世界が、滅ぶだと? 何故だ、我々が彼の力になる事でこの船は救われるのでは無いのか」
 だがその力で得られたのは想像していた答えではなかった。聞けば彼らの考えの中には自分達が最終的に滅ぼされると言う想定はなかったからだ。ナハトはその液体の触手を伸ばして脈や発汗などを確かめるも、嘘を付いた様子には見えない。
「この船を守るために、帝国に与したって事かねえ」
 まあ金や保身とかもあるんだろうけどねえ、と晴久は口を歪める。
「大した役者だな。ここまで抱き込めるとは」
 丈一はため息を付いた。スパイと言えども政治手腕は一級品なのだろう。
「……帝国は全ての船を滅ぼす気だ。『戦わない』選択も一理ある、戦えば犠牲者が出るのは確かだ」
「でモ、ここで戦わないト君達もこの船もこの世界も全部お終いダ。我々に投降シ、戦いが終わるまで大人しくするなラ、安全は保障しよウ。その為に私たちは来たのだかラ」
 穹とナハトが現状を改めて説明する。『解放軍』からの言葉に彼らは改めて自分達の置かれた現状を再確認する。そこまで見て取った所で晴久が口を開く。
「もし良ければ私達に『彼とどのような密談をしたか』を教えてくれませんか? 施政官のスパイである証拠を用意しなければ市民の同意を得て戦争に挑む事はできません」
「さいごにもう一回だけ……おしえて? ―――おねがい」
 咲優が頭を下げると、内通者達は後ろめたい事がやはりあったのか、そろそろと今まであった事を吐き出していく。猟兵達は施政官との戦いに向けての武器を集めていく。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

メイスン・ドットハック
【SPD】
ふむふむ、帝国派の政治家とかおるとはのー
うさんくさいし、潰しておくかのー

政治家宛てのメールから攻撃を開始
支援者からの応援メールという形を取っており、中身は巧妙なウィルスプログラムで、政治家のやり取りなどの全メールがネットに拡散する罠(暗号作成、破壊工作)
これの混乱と対応の間に、政治家事務所のネット経由にクラッキングを開始
機密帳簿や、政治家の帝国からの金の流れや癒着などの証拠を獲得するたに動く(ハッキング、鍵開け、情報収集)
裏付けができる証拠があればなおよしだが、ハッキングがばれないように慎重かつ、大胆にやる


キケ・トレグローサ
キケ)「まさか…裏切り者とはね・・・」
 一人で三人、三兄弟の人格を宿したキケは呟き、民衆を動かす方法を考える。
キケ)「今も昔も変わらない、人の心を動かすのは、感動だ」
 それは、感動、旅芸人のキケとその三兄弟は結論づけ、民衆の前でUCを使用し三兄弟が実体化、妹で踊り子ルナと兄で歌い手のエドとともに民衆の前で演目を披露、語られるのは、英傑に味方し、力なき民が協力しその英傑を支えた物語を披露。
「英傑は、一人では敵に敗れたでしょう」
「しかし、彼は敵を打ち破ったのです」
「それは守る者、支えてくれるものが、あったからです」
 演目の最期にそう、付け加え民衆の意志を戦争へ参加へたきつける。
*アドリブ絡め歓迎 


上野・イオナ
僕は政治家の人に対して直接何かするのは難しそうだから、他の人が政治家を何とかした後市民の皆に解放軍に参加して貰いやすいようにポスターを描こう。ゲームキャラクターや現地で協力してくれそうな人と一緒に街に配って世論をちょっとでも良い感じに出来たらいいな。


ユース・アルビトラートル
 スパイと雖も、証明できねば無罪。
 まず、決定を覆すにはその行為は「初めから無効だった」ということを立証するべきだね。独断で決定とか、攻めやすそうだね。
 というわけで、【情報収集】……というか、他の猟兵の皆が集めてくれた証拠を改めて洗い直して、事実を線でつないでみたいんだ。反対派の民衆も何か証拠を持ってるかもだし、伺いを立てよう。

 あとは、示すんだ。その決定が船内における規則に則ったものでないこと。もうひとつは、その決定を独断でするに至った動機。公開討論の場でそれらを示す証拠を以て立証できれば、前者だけでも問答無用で決定は「無効」、後者も通れば理由は「背信」となる。どうなるだろうねぇ……!


リダン・ムグルエギ
一人の圧政者に勝つにはどうするか
簡単な話よ「流行」を操ればいいの…俗にいう革命のデザインね

アタシは解放軍の旗印たるミディアさんをイメージしたキャラをプリントした
「解放軍応援Tシャツ」を作って配ったり売っちゃうわ
これがスパイさんの精神にヒットして心を揺らせるなら大成功
揺らせなくても周囲に「解放軍を応援したいっていう気風が流行」すれば十分かしら

ただ、今回のコレは住民さんに強制するものじゃないわ
だから催眠術は使わない
純粋にアートと防具改造の技量のみで作るの

スパイさんがもし帝国に「買収」されてるならシャツの売上金で「誘惑」したりできるかしら?
恐怖で支配なら…鼓舞をする手もあるわね
色んな角度から攻めるわ



●データ&アート
「……じょ、情報の整理が追いつかない」
「がんばれー、僕も今は手伝えん」
 メイスン・ドットハック(引きこもり志望ハッカー・f03092)は他の活動をしている猟兵から次々と送られてくる情報に圧殺されているユース・アルビトラートル(法の声の代弁者・f03058)に振り向かずに答える。メイスンはメイスンでウイルスを組むのに必死であり、同時に複数攻撃するために何種類か作っている。それに加えてユースの編集した情報をばらまく為のプログラムも作っている。つまりこの二人は今最も忙しい状態である。
 情報操作のあれこれで忙殺されている彼らと近い所で、別方向の汗をかいているのはアート部隊である。
『一人の圧政者に勝つにはどうするか? ――簡単な話よ、「流行」を操ればいいの……俗にいう革命のデザインね』
 とはリダン・ムグルエギ(宇宙山羊のデザイナー・f03694)の言である。彼女の言葉を聞いた上野・イオナ(レインボードリーム・f03734)はベテランのアーティストである彼女からのアドバイスを受けながら、ここの市民たちが自分達から立ち上がるための作品作りをする。
「こう言う感じかな?」
「そうね、色味をもっとビビッドにした方が目を引くと思うわ。ああ、アタシの作ったの見る?」
 そう言ってリダンが用意したのは、解放軍の旗手であるミディアをイメージしたキャラクターがプリントされたTシャツである。キャラクターの背景にはワープドライブのイメージされたデザインも入っており、アルファベットでLIBERATORと入っている。
「……このキャラクターディフォルメしたの入れましょうか」
「うん、そうした方が流行ってる感じが出るでしょうね」
 あれこれと相談しながらデザインを決めた所でイオナは印刷に入る。その間に彼の呼んだゲームキャラクターがリダンの方も手伝っている。そんな事をしているとキケ・トレグローサ(たった一人の流浪の楽団・f00665)が部屋の扉を開ける。
「そろそろ大丈夫ですか?」
「ええ、アタシ達は準備出来たわ」
「それじゃ、行こうか」
 イオナとリダン、そしてキケは制作したものを持って外へ出ていく。アーティストとしての技量だけで挑むのは、迷う人々。これこそがアートの本質であると彼らは彼らの戦場へと赴く。
(「まさか……裏切り者とはね……」)
 広場まで行く間にキケはその存在を考える。果たしてどういう経緯なのか詳しいことは分からないが見過ごせない事は変わらない。そしてその人物によって惑う人がいるならばそれこそ自分達の出番であると。
(「今も昔も変わらない、人の心を動かすのは、感動だ」)
 今、共に行動している二人もそうだ。彼らは感動を作品に込め人々に広げようとしている。
「この辺りがいいかな」
「うん、上々。それじゃ演奏お願いね」
 二人がポスターとTシャツの準備をするために離れた後、キケはリュートの弦を軽く弾く。何時も通りに調律されていることを確認すると、彼は兄妹を呼び出した。ユーベルコード、喝采されし弦奏。少なくとも彼らにとっては。キケの旋律によって人々の足が止まり、エド歌声に耳を澄ませる。
「英傑は、一人では敵に敗れたでしょう」
 ルナがふわりと腕を巡らせれば、通行人の手にしていたミディアをモチーフにしたポスターが揺れる。
「しかし、彼は敵を打ち破ったのです」
 彼らが準備していた部屋の明かりが灯る。
「それは守る者、支えてくれるものが、あったからです」
 彼ら三人はまっすぐに集まった市民たちを見た。人々の中には戦争に対して再度言及する者、リダンのTシャツを握り何事かを思案するもの。小さなうねりだが確実に波紋となり市民たちの間に広がっていく。やはり戦う必要があるのかと言うメッセージが。キケはその様子をみて再び弦を鳴らす。まだこの感動が行き渡ったわけではないのだ。

 一方その頃、残されたメイスンとユースが疲れ切っていた。
「そっちは終わった……?」
「こっちはなんとかー……。もう同時に仕掛けられるのー……」
「ボクもやっと整理したのができたよ……」
 椅子をくるりと回してメイスンがユースに聞く。
「結局どんな感じにまとまったのかのー?」
「……ここの法律的には独自の決定自体は問題があるわけじゃないんだ。これは銀河帝国に襲われた時に緊急出動出来るようにするためなんだけど、正当な理由が無いといけない」
「それで?」
「今回の戦争回避宣言は正当な理由かどうか、ってところなんだけどここの判断に何を用いたかって所が争点なんだ。……その根拠が銀河帝国から来た指令だとしたら正当性としては大分怪しい」
「なるほどのー、最初から利敵行為っちゅーことだとあかんのー」
「それを裏付ける証拠も証言もいっぱい送られて来てる。これだけ揃っていると施政官の判断は『無効』……どころか『背任』となる可能性が極めて高い」
 ユースは含み笑いをしている。大量の資料を読んだことでテンションがおかしくなっているようだ。
「まとめには資料のリンクも付けておくなー……。よし、ここからは僕らのターンじゃな、ポチッとな」
 かくして彼らの会心の一手は電子の海に放たれた。いずれこの波は大きなものとなってこの船の決断を飲み込んでいくだろう。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

竹城・落葉
 成程、この平和主義者の仮面を被った奴が、オブリビオン側のスパイだったという事か。このまま放置しておけば、オブリビオン側が有利になる。ここで一発、我が奴の主張を覆すような主張をしなければならないな。
 我は多くの市民の前で演説をするぞ。
 諸君、あの政治家が言うように、戦争は命を奪う。それ以前に、大切な家族や友人、恋人を失った方も多いだろう。だが、この争いはいつ終わる?敵が悪事を働く理由はただ一つ、貴方方(演説の為、戦闘用人格だが敬語を使う)を搾取し、しまいには一人残らず皆殺しにする事だ!ならばこれ以上、大切な人を亡くす訳にはいかない。大切な人を守るべく、敵に反旗を翻すべきではないか!


アイリ・フラジャイル
オッケーリアナ、アタシも
手伝うわ。それに反戦っていうか、これは別の悪意よね。

POWで民衆を鼓舞するわ。

戦いたくない、じゃなくて生きる為に戦うのよ。
生きる為の自由意志をたった一人のエゴで封じるなんて、それは政治ですらないわ。

戦争の悪は無辜の民を傷つける事、今回はそういう人と人の争いじゃない。
銀河帝国という災厄から生き延びる為の生存競争、それを勝手に放棄させられて、貴方達は本当にそれでいいの!?

銃を取れとは言わない。ただ、貴方達の代わりに戦う人達を助ける事くらいは出来るの。それはとても勇気ある行動。

だからお願い、皆に貴方達の力を、貸して下さい。


榎木・葵桜
WIZ
集会に乗り込んで
【コミュ力】【礼儀作法】使用
政治家さんの目を見てしっかりと伝えるね

戦いで犠牲が生まれるのは本当だと思う
だから政治家さん
あなたが言う、戦争に参加しないっていうのも、一つの方法ではあるね

でも、市民の皆さんの事を本当に考えてるなら
こんな重要な決定を一人でするなんて絶対にありえない
本当のところは「あなたの」生命と財産を守るためなんじゃないの?

戦うのは確かに怖い
失うものだってたくさんある
でも、今だってもう戦ってる
逃亡生活を続ける事は戦い続ける事と同じだ
違うのは前に進むか後ろに下がるかだけ
その現実を見ずに口先だけの綺麗な言葉で固めてる暇があったら
市民の皆さんの声にちゃんと耳を傾けなよ


ラスベルト・ロスローリエン
弁舌を用いた戦は初めてだね……呪文ならば幾らでも紡げるのだけれど。

◇WIZ 自由描写歓迎◇
公開討論会に出席して間者の政治家と聴衆に問う。
“浮酔草”を吹かしゆったり歩きながら【コミュ力】で朗々と言葉を発する。

施政者として民を慮る姿勢、実に結構。
しかし斯様な重大事をお一人で決断されたというのは如何なる次第か。
その独善はまるでかの帝国のようだね。

『貴方の心は本当に民の方を向いているのかい?』

また聴衆にも語り掛けよう。
これまで無辜の民が帝国の軍靴に踏み躙られてきたか思い起こして欲しい。
この船が抵抗を示さぬとしてそれを配慮してくれるとでも?
『帝国がそんな慈悲を持った相手か……聴衆の皆々方はご存じだろう』



●言論戦
「……で、あるからこそ私は非戦に舵を切ったのです。市民の方々の不満は重々承知であります。ですがいたずらにあなた方を戦火の飛び交う中に向かわせることは出来ないのであります」
 声高に舞台の上で集まった市民に対して説明を行っている存在がいる。それを遠巻きに見て竹城・落葉(一般的な剣客……の筈だった・f00809)が呟く。
「成程、この平和主義者の仮面を被った奴が、オブリビオン側のスパイだったという事か」
 彼女の近くにはここに乗り込み、状況を打破するための言葉を携えた猟兵達が集まっていた。
「このままこのまま放置しておけば、オブリビオン側が有利になる。ここで一発、我が奴の主張を覆すような主張をしなければならないな」
 彼女を先頭として猟兵達がステージへと歩いていく、彼らを止めようと警備員が静止しようとするが、彼らでは止めることができない。突然現れた闖入者達に施政官は訝しげな視線を向けた後、マイク越しに言う。
「何だ、君達は。警備員、彼らを」
 無論、普通の人間では猟兵を止めることは出来ず。集まっていた市民たちも何事かと囁きあったり、身内に通信端末を通じて連絡している。そんな中で落葉は市民たちに向かって声を上げる。
「諸君、あの政治家が言うように、戦争は命を奪う。それ以前に、大切な家族や友人、恋人を失った方も多いだろう!」
「静かにしたまえ! 早く!」
「……だが、この争いはいつ終わる? 敵が悪事を働く理由はただ一つ、あなた方を搾取し、しまいには一人残らず皆殺しにする事だ!」
 その言葉は今まで施政官があえて避けてきた言葉である。相手の目的を明言した場合、自らの決定がただの時間稼ぎである事を示してしまうからだ。
「ならばこれ以上、大切な人を亡くす訳にはいかない。大切な人を守るべく、敵に反旗を翻すべきではないか!」
 そこまで落葉が言い切ると榎木・葵桜(桜舞・f06218)が施政官に向かって問う。
「あなたが言うように戦いで犠牲が生まれるのは本当だと思う。だから施政官さん、あなたが言う、戦争に参加しないっていうのも、一つの方法ではあるね」
 真っ直ぐに彼女は相手の目を見て話す、彼女の真っ直ぐな視線を向けられた施政官は一歩後ろに下がる。
「でも、市民の皆さんの事を本当に考えてるならこんな重要な決定を一人でするなんて絶対にありえない。本当のところは「あなたの」生命と財産を守るためなんじゃないの?」
「そんな事は無い! 私は市民のために考えた決断をしたまでだ!」
 はっきりと施政官は否定を述べる。だが、ここでパイプをくゆらしながらラスベルト・ロスローリエン(灰の魔法使い・f02822)がゆっくりと登壇する。
「成る程、施政者として民を慮る姿勢、実に結構」
「そこまで理解出来ているのなら、ここから降りるべきではないかね」
「これは失礼。……しかし斯様な重大事をお一人で決断されたというのは如何なる次第か。その独善はまるでかの帝国のようだね」
 『帝国』の名を出したところでにわかに施政官の顔色が変わったことを猟兵達は見逃さない。そこに畳み掛けるようにアイリ・フラジャイル(夢見る戦争人形・f08078)が口を開く。
「戦いたくない、じゃなくて生きる為に戦うのよ。生きる為の自由意志をたった一人のエゴで封じるなんて、それは政治ですらないわ」
「……貴方の心は本当に民の方を向いているのかい?」
 ラスベルトが改めて施政官に詰め寄ると施政官は次の言葉を探す。だが、状況が動いたのは舞台の上ではなく下の市民達からであった。ざわめきは自分達の個人端末に目を通して何かを見たものから、そのうねりは次々と市民たちに広がっていく。
「施政官!」
「次はどうした!?」
「それが情報チャネル上に、施政官が汚職に手を染めているとか、帝国と繋がっているなどという情報が……」
「そんなものデマに決っているだろう!」
「いえ、ですが関連する資料や関係者の証言なども添付されていまして……」
 そこまで聞くと、施政官は猟兵達の方へと振り返る。猟兵達もここに来て工作が成功したことを理解し、葵桜が大きく踏み込む。
「戦うのは確かに怖い、失うものだってたくさんある。でも、今だってもう戦ってる」
 彼女の視線は狼狽える施政官から外れない。
「逃亡生活を続ける事は戦い続ける事と同じ。違うのは前に進むか後ろに下がるだけ。……その現実を見ずに口先だけの綺麗な言葉で固めてる暇があったら市民の皆さんの声にちゃんと耳を傾けなよ」
 その市民の声と視線は厳しいものとなり施政官に浴びせられている。その市民たちにラスベルトが改めて尋ねる。
「これまで無辜の民が帝国の軍靴に踏み躙られてきたか思い起こして欲しい。この船が抵抗を示さぬとしてそれを配慮してくれるとでも? 帝国がそんな慈悲を持った相手か……聴衆の皆々方はご存じだろう」
「戦争の悪は無辜の民を傷つける事、今回はそういう人と人の争いじゃない。銀河帝国という災厄から生き延びる為の生存競争、それを勝手に放棄させられて、貴方達は本当にそれでいいの!?」
 時間が経てば経つほどに施政官の立場は追いやられていく。アイリは最早彼が障害では無いと市民たちに問いかける。
「銃を取れとは言わない。ただ、貴方達の代わりに戦う人達を助ける事くらいは出来るの。それはとても勇気ある行動。……だからお願い、皆に貴方達の力を、貸して下さい」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

星群・ヒカル
※アドリブ・連携歓迎
陰でこそこそ動きやがるシャバい奴はおれは好かんッ!
そういう卑怯極まりないのは、この超宇宙番長が白日の元に晒してやる!

●行動:SPD
居住区の一番見晴らしがいい場所を「地形の利用」「クライミング」「視力」で発見し陣取る
見える範囲で怪しい行動をしてない奴がいないか確認するぞ
どんな遠い場所も「超宇宙望遠鏡・衛星形態」を使えば見えるはずだ

怪しい奴は「迷彩」「騎乗」で素早く、こっそり追跡
銀河帝国の奴らと通信・或いは直に会っているところを押さえられればいいわけだ
録音や写真を撮り、「逃げ足」でその場を離脱
他の人の演説や論破の足しになる材料になれば……!
「覚悟」をもって民衆の前で公開するぞッ


ペッシ・モルティ
“私一人でしてしまった”……件の政治家は致命的な一言を口走ってしまいましたね。独断専行ならば、その“一人”を始末するのが手っ取り早い。

私は【水精憑依:浚うモノ】で姿を消して政治家の居所に侵入し、彼が独りになったタイミングを狙い【暗殺】を試みます。

「これはこの世界とここに住むすべての民の未来と平和を勝ち取るためです。ご理解いただきたい」

…我ながら少々呆れますが、平和を語る者のすることではありませんね。
まあ、正しく正義を行うのは他の方々にお任せするとして。
仮にこの後、後釜を用意するにしても、悲劇の英雄として祭り上げるにしても、賛同者が少なければ高が知れているでしょう。



●その最期
 猟兵達に占領された会場から、一人離れていく存在がある。周りの人の流れと明らかに逆行するその動きを星群・ヒカル(超宇宙番長・f01648)の超宇宙望遠鏡「ガントバス」が詳細に捕らえていた。
「こいつは……」
 彼の番長としての勘が働く。番長同士のぶつかり合う抗争の中で時折現れる卑怯者と同じニオイがすると。それが事前に渡された施政官の写真と同じ顔を持っているのであれば逃げようとしているのは明白だ。
「シャバいやつだぜ、行こうぜ! 銀翼号!」
 ヒカルは愛車をかっ飛ばすと逃げる施政官の前にあっという間に立ちふさがる。
「ちっ! 追手か!」
「テメエみたいな卑怯極まりないのは、この超宇宙番長が白日の元に晒してやる!」
 銀翼号のエンジンを吹かし、相手を捕まえようとした時施政官がブラスターを高精度で撃ってくる。慌ててターンしてそれを回避するが、施政官はその隙に遠くまで移動している。
「……アイツ、オブリビオンじゃねえか!」
 恐らくは専用のデザインヒューマンなのだろう、彼は銀翼号で追いかける。だが、奇妙なことに施政官の動きが止まっている。
「成る程。そもそも船の人間ではなかったなら辻褄が合いますね」
 その言葉と共に姿を表したのはペッシ・モルティ(人間の暗殺者・f04834)であった。彼は左腕で施政官の首を捕らえ、右手にはダガーが握られている。
「『私一人でしてしまった』……件の政治家は致命的な一言を口走ってしまいましたね。情報を整理していた方がそこを突破口にしたらしいですよ?」
 悔しげに施政官はペッシを睨むが彼は意に介さずに、刃を首に突き立てた。
「これはこの世界とここに住むすべての民の未来と平和を勝ち取るためです。ご理解いただきたい」
 やや自嘲気味に語る彼の言葉はもう施政官には届くまい。彼の元にヒカルが辿り着くとペッシは礼を述べる。
「終わったのか?」
「助かりました、君が追いかけてくれたおかげで隙を突くことが出来ましたよ」
 ペッシはダガーを布で拭うと会場を振り向く。
「……あっちには行かないのか?」
「ええ、後は正しく正義を行うのは他の方々にお任せするとしましょう」
 この船の市民達を奮い立たせるのは、自分の役目ではないと彼は建物の間に消えていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

叶・雪月
獅子身中の虫か
さて、どう動くべきか、か
俺は下手な小細工をせず彼らのやる気を引き出したい

どうか聞いてほしい
少しでも戦わぬことに疑問を持つのなら耳を貸してほしい

貴殿らの心に刃はまだ残っているか?!
残っているのならば、少しでもかけらでも残っているのならば今共に立ち上がろう
敵は巨大である
だが、今ここで立ち上がらなくていつ立つのだ
永遠に逃げ続けることなどできない
我々は未来に向けここで今できうる限りのことをするべきではないだろうか?

さあ、今こそ立ち上がろう!
戦うための武器はすでに君たちの心の中にある!

さて、カッコつけて言ったが少しは心に響いただろうか


ルセリア・ニベルーチェ
アドリブ歓迎ですの
他の猟兵さんとの協力歓迎

ログハウスの面々が居れば
是非協力して解決していわ

ルセリアさんはイベントに乗り込み
解放軍への参加への機運を盛り上げるわ!

マイクとコミュ力に特化した
黒剣(黒式・夕暮時雨)を手に演説よ

先ほど戦争に参加しないと言った者は敵のスパイよ!
それを前提として、今から話す事を聞いてほしい
諸君、ルセリアさんは世界を救いたい
愛する家族が居ますか?幸せな時間がありますか?
守りたい、未来は……ありますか
それが蹂躙する未来なんて、見たくないでしょう
この場で助かったとして、いずれ近いうちに滅ぼされるだけ
さあ、自らの手で未来を切り開きなさい。私達、猟兵も貴方達の味方よ!


メルノ・ネッケル
皆の魂に火をつける、鼓舞の【誘惑】!POW演説ぶち上げるで!

あー、マイクテスト、マイクテスト。
解放軍所属のメルノや。
ほんのちょっと、うちに時間をくれ。

この船、戦争には関わらんらしいな?
安心安全、それも一つの選択や。
……だけど、帝国がある限り真の平和も安全も無いんやで?

そりゃあ誰だって怖いわ。相手は強大なんやから。
……でも、だからこそ!誰かが戦わなあかん!!
この船に乗ってる子供や、孫や、もっと先の世代。皆ずっと帝国に怯え続けるんか!?
解放軍は腹括った、最後まで戦ってこの世界を変える!!

……もし、うちの言葉で、少しでも火ぃついた奴は手ぇ突き上げぇ!あいつら帝国に、目にもの見せたろやないかぁっ!!


モリ・ダニー
【POW】
市民の皆さん見ての通り俺はこの世界の存在ではない猟兵と呼ばれる存在で解放軍だ。
この船の政治家は、市民の生命と財産を守るためと言った、確かにそれは正しい事だ。
敵がオブリビオンじゃなければな。
奴らに負ければ財産も生命もありはしない、世界は終わる。
だから俺達解放軍は奴らに勝つために貴方達の力を必要としている
猟兵は強いんだから猟兵が戦えばいいじゃないかと思う人もいるだろう
猟兵は強い、それは間違いない
だが無敵ではない、具体的には警備兵12人ぐらいの力らしい。
がっかりしたか?だが逆に言えば貴方達でもオブリビオンに抗える証拠でもある。どうか俺達と一緒に戦ってくれないか?
貴方達の前に俺達は常にいる!


東郷・三笠
POWで判定

礼儀作法2、鼓舞5、存在感5、勇気2で情熱的な演説をします

我は解放軍の一人、東郷・三笠である
この船の責任者は闘わないことを選んだ
しかし、諸君はどうだ?現状維持を望むか?
銀河帝国から逃れ続ける日々を
自分や親しい人物を喪うかもしれない日々を
ここで我々が勝利でいなければ近いうちに世界は滅ぶだろう
無論、この船もただではすまない
現状維持では遅かれ早かれ未来はないのだ
立ち上がれ勇気ある市民よ!
銀河帝国を倒すために!
己の大切なもののために!

アドリブで他の方との絡み歓迎


稲荷・恋狐
■演説
みなさん!恋狐のお話を聞いてください!
恋狐は見ての通りまだ子供で、政治の事や難しい事はまだ分かりません。
それでも。それでも恋狐は自分達が本当に欲しい物は戦ってでも勝ち取るものだと思うんです!
戦う事は怖いと思います。恋狐だってそうです。
でも、恋狐には一緒に戦ってくれる仲間が居ます。みなさんにも解放軍の仲間が居てくれます。
一人だと怖かったり、出来ないこともみんなで力と想いを重ね合わせればきっと出来るようになります!
だから……どうかみなさんの力と平和への想いを恋狐達に貸してください!
一緒にもう逃げる事も怯える事もない平和な世界を掴み取りましょうっ!

(アドリブ・他の人との絡み大歓迎ですっ!)



●船の意向、人の意思
「先ほど戦争に参加しないと言った者は敵のスパイよ!」
 ルセリア・ニベルーチェ(吸血鬼嬢は眠らない・f00532)は市民たちを前にそう言った。無論彼らに伝わっていた情報からそれを類推することは可能であったが、それをここで明言したのは大きい。
「あー、マイクテスト、マイクテスト。……解放軍所属のメルノや。ほんのちょっと、うちらに時間をくれ」
 メルノ・ネッケル(火器狐・f09332)は自分達を解放軍と呼んだ。話を聞いている市民の中には「本当にいたのか」と言う声や、解放軍Tシャツを着てポスターを配っている者もいる。ともあれ情報だけで会った伝説の解放軍が自分達の前に現れたのは、市民たちに撮って衝撃となる。
「さっきのスパイも言うとったけどこの船、戦争には関わらんらしいな? 安心安全、それも一つの選択や。……だけど、帝国がある限り真の平和も安全も無いんやで?」
 あくまでスパイは船の決定であり、それを覆すには市民の協力が必要不可欠である。
「そりゃあ誰だって怖いわ。相手は強大なんやから。……でも、だからこそ! 誰かが戦わなあかん!! この船に乗ってる子供や、孫や、もっと先の世代。皆ずっと帝国に怯え続けるんか!?」
「恋狐は見ての通りまだ子供で、政治の事や難しい事はまだ分かりません。それでも。それでも恋狐は自分達が本当に欲しい物は戦ってでも勝ち取るものだと思うんです!」
 メルノに続いてさらに小さな子供である稲荷・恋狐(おてんば桃色狐・f06130)がその体に見合わない声で言葉を紡ぐ。
「戦う事は怖いと思います。恋狐だってそうです。でも、恋狐には一緒に戦ってくれる仲間が居ます。みなさんにも解放軍の仲間が居てくれます。一人だと怖かったり、出来ないこともみんなで力と想いを重ね合わせればきっと出来るようになります!」
 彼女が言葉を紡ぐとモリ・ダニー(ワンワンウォー・f10971)は施政官が落としていったマイクを使って喋り始めた。
「市民の皆さん見ての通り、俺はこの世界の存在ではない。猟兵と呼ばれる存在で解放軍だ」
 モリがそう話を切り出すと、犬が喋っている事で市民に動揺が走る。女子供だけでなく、犬まで解放軍で戦っているのかと。
「この船の政治家は、市民の生命と財産を守るためと言った、確かにそれは正しい事だ。
敵がオブリビオンじゃなければな。……奴らに負ければ財産も生命もありはしない、世界は終わる」
 それはもう幾度も市民に向けられた言葉。今、彼らの言葉は中継を通してこの船全体に行き渡っている。
「だから俺達解放軍は奴らに勝つために貴方達の力を必要としている。猟兵は強いんだから猟兵が戦えばいいじゃないかと思う人もいるだろう」
 少なくとも彼らが壇に登った時に止められるものはいなかったのは確かである。
「猟兵は強い、それは間違いない。だが無敵ではない、具体的には警備兵12人ぐらいの力らしい」
 ざわりと市民たちに不安が広がる。明らかに尋常では無い実力の持ち主であっても、銀河帝国に完勝できる存在ではないと、この彼は言っているのだ。
「がっかりしたか? だが逆に言えば貴方達でもオブリビオンに抗える証拠でもある。どうか俺達と一緒に戦ってくれないか?」
「だから……どうかみなさんの力と平和への想いを恋狐達に貸してください!」
 猟兵達は願う。これは全員の手によって勝ち取らなければならないものであると。
「諸君、ルセリアさんは世界を救いたい。愛する家族が居ますか?幸せな時間がありますか? 守りたい、未来は……ありますか?」
 守るための黒剣を握り、ルセリアは切々と問うた。その背景には彼女の生まれ故郷が関係しているのだろう。
「それが蹂躙する未来なんて、見たくないでしょう。この場で助かったとして、いずれ近いうちに滅ぼされるだけ」
「解放軍は腹括った、最後まで戦ってこの世界を変える!!」
 メルノは自分達のスタンスを市民の前へと示す。そこまで伝えた所で東郷・三笠(第六六宇宙艦隊所属大将・f02302)が愛刀を布都御魂を床に立て、その柄に両手を置く。
「我は解放軍の一人、東郷・三笠である、改めて諸君らに問う。この船の責任者は闘わないことを選んだ。諸君らは現状維持を望むか? 銀河帝国から逃れ続ける日々を、自分や親しい人物を喪うかもしれない日々を」
 三笠の威厳を湛えた声が響き渡る。
「ここで我々が勝利できなければ近いうちに世界は滅ぶだろう。無論、この船もただではすまない現状維持では遅かれ早かれ未来はないのだ」
「確かに敵は巨大である。だが、今ここで立ち上がらなくていつ立つのだ。永遠に逃げ続けることなどできない我々は、未来に向けここで今できうる限りのことをするべきではないだろうか?」
 やはり太刀を並べて叶・雪月(六花舞う夜に煌めく月の刃・f03400)が鋭い視線で市民たちを見回す。
「貴殿らの心に刃はまだ残っているか?! 残っているのならば、少しでもかけらでも残っているのならば今共に立ち上がろう!」
 雪月の言葉を引き継いだ三笠が鞘の石突で床を突き音を鳴らす。
「そうだ、立ち上がれ勇気ある市民よ! 銀河帝国を倒すために! 己の大切なもののために!」
「もし、うちらの言葉で、少しでも火ぃついた奴は手ぇ突き上げぇ! あいつら帝国に、目にもの見せたろやないかぁっ!!」
「戦うための武器はすでに君たちの心の中にある!」
「さあ、自らの手で未来を切り開きなさい。私達、猟兵も貴方達の味方よ!」
「貴方達の前に俺達は常にいる!」
「一緒にもう逃げる事も怯える事もない平和な世界を掴み取りましょうっ!」
 猟兵達解放軍がこの船全ての市民に向かって演説すると、一人の青年が握り拳を上げ、それを皮切りに次々と同じように歓声とともに拳を天に突き上げる。歓声は力となり、この船に生きる全ての者達が戦争に向けての準備を始める。ここに1つの宇宙船の戦意は固まったのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月03日


挿絵イラスト