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羅針盤戦争〜貶める者、襲来

#グリードオーシャン #羅針盤戦争 #貶める者 #ゴクフツー島 #マイ宿敵

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「皆さん、お集まりいただきありがとうございます」
 君達に頭を下げたフェリクス・フォルクエイン(人間の天馬聖騎士・f00171)はグリードオーシャンの世界で七大海嘯が大攻勢に出たことはもうお聞きかもしれませんがと前置きした上で、とある島にコンキスタドールの強者が襲撃を仕掛けようとしているんですと明かした。
「島の名前は『ゴクフツー島』と言いまして、海賊が拠点にしてることを除けば普通でないところを見つける方が難しそうな何の変哲もない島です。まるでごく普通の聖騎士である僕みたいですよね」
 フェリクスの首を傾げざるをえない私見はさておき、ごく普通だろうが異常だろうが、コンキスタドールが攻めてくるというなら、無視はできない。
「襲撃してくるのは、貶める者と言う槍のメガリスによって体の一部を得た者への変身能力を得たコンキスタドールで――」
 容姿をコピーした相手の姿で恥ずかしい恰好や奇行を行い他者に目撃させ、社会的に殺すことを目的とした本来直接戦闘向きではないコンキスタドールなのだが、段違いの強さを誇る「七大海嘯」麾下の精鋭ボスともなると、それでもまともに戦うと苦戦は避けられないとのこと。
「ただし、この島にもここを拠点としてる海賊がいます。ですので、その協力を得られれば、彼らの土地勘や兵器を使って有利に戦えるんじゃないでしょうか」
 いくら強いと言っても相手は単独だ。それ以上強くはならないが、君達は協力を得られれば戦局を優位に運べるという強みがある。
「戦場になるのは、コンキスタドールの上陸地点となる砂浜になります」
 ごく普通とは言え海賊の拠点なので、防衛用の大砲なども設置できる防波堤が存在したりするし、海賊に聞けば地形を生かした戦い方とかを教えてもらえるかもしれない。
「例えば、相手は砂浜に立っているのだから砂を巻き上げて目つぶしにするとかですかね?」
 ともあれ、七大海嘯が大攻勢に出た今、その麾下の精鋭を野放しにするわけにもいかない。
「攻められる島の住民の方々の為にも」
 宜しくお願いしますねとフェリクスは君達にもう一度頭を下げるのだった。


聖山 葵
 いよいよ戦争が始まりましたね。

 という訳で、今回は島に攻めてくるコンキスタドールを倒していただくお話となっております。
 一見ネタ敵ですが、きっちり強化されてるのでご注意を。

 また、このシナリオフレームには下記の特別な「プレイングボーナス」があり、これにのっとった行動をすることで、戦いに有利になります。

=============================
 プレイングボーナス……海賊達と協力する。
=============================

 ではご参加お待ちしておりますね。
114




第1章 ボス戦 『貶める者』

POW   :    実はこんな服を着る趣味があったのですヨ
いま戦っている対象に有効な【恥ずかしい衣装かエッチな衣装】(形状は毎回変わる)が召喚される。使い方を理解できれば強い。
SPD   :    ワタシが盗んだことになってる下着たちですヨ
召喚したレベル×1体の【女性用下着】に【伸縮自在かつ触れることで体力吸収する紐】を生やす事で、あらゆる環境での飛翔能力と戦闘能力を与える。
WIZ   :    貴方の姿、いただきますヨ
【斬りつけて得た他者の体の一部】を代償に自身の装備武器の封印を解いて【自身を体の一部の持ち主そっくり】に変化させ、殺傷力を増す。

イラスト:すねいる

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠フェリクス・フォルクエインです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

高砂・オリフィス
普通なのもある意味希少価値だよねーっ! いろんな島を飛び回ってるけど、逆に貴重というか
海賊さん、普通に支援してちょーだい! 援護射撃してくれれば、ぼくが突っ込んで蹴散らすよ

変身した!? あははっ! それぼく!? あは、あははっ、おもしろーい! へーっこういう着こなしもあるんだねーっ! いいねいいねつ
まあ姿形が変わっても、技術まで全部コピれるわけじゃない感じ? 組み合ってみるとちょーっとぼくに分があるかな? 隙ありーっ!

人前でそういうカッコは、んん……まあ笑われるならともかく笑わせるなら歓迎だけどね! 笑顔を奪うなんて論外だよ!


高柳・零
POW
フェリクスさん、また闇堕ちですか…?
今回は戦争ですから容赦しませんよ!

「海賊さん、この島を守りに来た猟兵です。一緒に戦いましょう!」
「あれは変態ですので、容赦なく大砲を撃ってください」
海賊の援護射撃で服を確認する暇を与えない作戦です。

こちらのUCは95m先からでも届くので、近づけない為に衝撃波で足止めして距離を保ちます。
一応、槍を投げて攻撃して来るかもしれないので、オーラを被せた盾はしっかり構えておきます。
敵UC対策は見切りで服を出すタイミングを計り、手に衝撃波を当てます。

「フェリクスさん、巨乳に憧れたのがあなたの敗因です」
十分にダメージを入れたら、UCを使って(何かを)平らにします。


山梨・玄信
きっと出て来ると思っていたぞ。強化されたところで、フェリクス殿はフェリクス殿じゃ。対処法は知っておるぞい。

【POW】
先ずは海賊に挨拶に行き、協力を申し出るぞ。
この島での有利な戦い方を聞くのじゃ。ふむ、風で砂埃を作り目潰しか。

オーラ防御を全身に展開し、一気に接近。攻撃は見切りと第六感で躱すぞい。

敵が衣装を召喚しようとしたら、こちらは後ろに下がって褌一丁になるぞ。
そして、何時もの人を召喚して風を起こし、砂埃で目潰ししてやるのじゃ。これで衣装の使い方は分かるまい。

再度接敵して、浸透拳(鎧無視攻撃)を連撃で放ち打撃を与えるのじゃ。

「脱いだのは、お主の衣装を着るためでは無いぞ。頼んだぞ、何時もの人!」



「普通なのもある意味希少価値だよねーっ! いろんな島を飛び回ってるけど、逆に貴重というか……」
 塩気に強い種なのだろう、砂浜からそれ程離れぬ場所に生えた木々が風にそよぐ。波除けの堤防に設置された大砲も海賊の拠点と考えればごく普通で収まる島の景観の中、周囲を見回していた高砂・オリフィス(南の園のなんのその・f24667)へ、オリフィスさんと声がかかり。
「あ、高柳さん」
「オリフィスさんもここに来られていたんですね」
「おお、奇遇じゃなオリフィス殿」
 振り返って認めた高柳・零(テレビウムのパラディン・f03921)の後ろには山梨・玄信(3-Eの迷宮主・f06912)の姿もあった。
「ひょっとしなくても目的は同じかな?」
 同じ旅団に所属する二人がコンキスタドールの来襲を受ける島に居る理由なんて考えるまでもない。三人はその足で島の海賊に接触すべく歩き出し。
「うん? お前さん達は?」
「初めましてじゃの、実は」
 釣りでもするつもりだったのか、竿を片手に浜に向かう所だった海賊らしき男と出くわせば、挨拶した玄信がそのまま事情の説明を始め。
「海賊さん、そう言う訳で自分たちはこの島を守りに来た猟兵です。一緒に戦いましょう!」
「そう、だな。むざむざよそ者にこの島をくれてやるつもりはねぇ、いいぜ」
 玄信の話を継いだ零の言葉へ首を縦に振ると、獰猛に笑んだ。
「俺の、ゴクフツー海賊団の島を狙ったこと後悔させてやるぜ」
「あ、あなたがキャプテンだったんだね」
「ああ。部下どもに話をつけてくるんで、先に浜に行っててくれ」
 ともあれ、そうして海賊との協力関係はなり。
「あれは」
 浜辺に戻った零は見つける、浜辺へと上陸した一つの人影を。
「フェリクスさん、また闇堕ちですか……?」
 グリモア猟兵が聞いたら、違うと叫んだだろう。
「きっと出て来ると思っていたぞ」
 同じ人影を捉えて、玄信も口を開き。
「強化されたところで、フェリクス殿はフェリクス殿じゃ。対処法は知っておるぞい」
「え」
「今回は戦争ですから容赦しませんよ!」
 明らかに知人とコンキスタドールを混同してる態の二人の顔をオリフィスは交互に見て。
「フェリクスって誰ですヨ?!」
 人影は、上陸を果たした貶める者は明らかに自分を誰かと勘違いしてる模様の猟兵二人にツッコんだ。
「ああ、いいところに。あれは変態ですので、容赦なく大砲を撃ってください」
 だが、零はこれをスルーしていつの間にか駆けつけてきていた海賊たちに指示を出し。
「えっ? あー、いいんですかい?」
「海賊さん、普通に支援してちょーだい! 援護射撃してくれれば、ぼくが突っ込んで蹴散らすよ」
「へ、へい。わかりやした」
 相手が女性に見えることもあって若干躊躇いつつ確認する海賊その一に、倒さなきゃいけない相手だしまあいいよねと割り切ったのか、オリフィスも要請したことで海賊の近くにあった大砲は貶める者へと向けられ。
「っ、こうなっべ?! ぎゃっ、わ、ちょっ」
 ツッコミをスルーされたコンキスタドールは足を進めようとしたところで零の放った衝撃波で爆ぜた浜の砂を浴び。更にそこへ撃ち出された砲弾が降り注ぐ。
「ふむ、話に聞いていた砂を使った目潰しか。ナイスじゃ」
「結果的にそうなっただけで目的は足止めでしたけどね。それよりも」
 お供の妖精もとい零に玄信が称賛を送れば、帰ってきた言葉の先へ玄信は頷き。
「オリフィス殿」
「うん」
 玄信の呼びかけに応え、共に駆けて貶める者までの距離を詰める。
「っ、この! 甘く見るんじゃないですヨ!」
 強化されているという情報は確かなモノだったのだろう。顔をぬぐった貶める者は槍を振るって砲弾を両断し、未だ続く砲撃の中ダメージらしいダメージは許さずに居た。だが、それもここまでのこと。
「ぐっ、せやああっ!」
 敢えて砲撃を受けながらも二人の接近に気付いた貶める者は槍をオリフィス達に向けたのだ。
「っ」
 穂先がオリフィスの肌を掠める、それだけで、貶める者からすれば充分。色白の肌は日に焼けたような健康的な肌色へ、緑の髪は金髪へと変わり。
「変身した!? あははっ! それぼく!?」
「そう、これこそこのメガリスの真骨頂。この姿なら見分けがつかないから、もう砲撃は無理で――」
「あは、あははっ、おもしろーい!」
「って、全然動揺してないですヨ?!」
 貶める者としては策の一つを潰してやったぞ的な心境だったのだろうが、変身を純粋に楽しまれてオリフィスそのものの顔を引きつらせ。
「だったら――」
「させんっ」
 次のに何をするのかを見切った玄信は後方に退きつつ服を脱ぎ捨てる。
「脱いだのは、お主の衣装を着るためでは無いぞ。頼んだぞ、何時もの人!」
「承知いたしました」
 褌一丁になった玄信が呼び出した神々しい女性の幻影は輝きを帯びた風を即座に起こし。
「この衣装、べっ」
 貶める者が召喚した過激な衣服は風にあおられて頭と右腕に絡みついた。加えて、それまで着ていた際どい服が風に引っ張られて微妙に脱げかけ。さらには巻き上げられた砂が貶める者の目に入り。
「へーっこういう着こなしもあるんだねーっ! いいねいいねっ」
「や、これはただ絡みついただけで」
「まあ姿形が変わっても、技術まで全部コピれるわけじゃない感じ? 組み合ってみるとちょーっとぼくに分があるかな?」
「だから話を聞くですヨーっ!」
 誤解を解こうとしての言をスルーされた貶める者が絶叫する。
「がふっ、って、ちょっと、このタイミングでソレは卑怯――」
 更にそこに零の放つ衝撃波が当たって貶める者に絡みついていた衣服が外れ、空に舞う。
「あ」
「ふっ、ヌギカル☆玄信に衣服を用いて対抗しようとしたのが失敗だったヌギ!」
 思わず飛んでゆく衣服を視線で追う貶める者を視界に入れて零は勝ち誇り。
「隙ありーっ!」
「おげっ?!」
 明らかに注意がそれてがら空きだった腹部にオリフィスが一撃を叩きこむ。
「人前でそういうカッコは、んん……まあ笑われるならともかく笑わせるなら歓迎だけどね! 笑顔を奪うなんて論外だよ!」
「ぐ、う……」
「そうじゃな。そして――」
「べっ、がっ?!」
 よろめくコンキスタドールに連撃を叩きこむと、ふいに何かに気付いた玄信は険しい顔で言う。
「オリフィス殿、離れるんじゃ」
「え? あ、うん」
 ただ事で無いと思ったのか、オリフィスはすぐさま離脱するが、それは正解だった。
「フェリクスさん、巨乳に憧れたのがあなたの敗因です」
 いつの間にか玄信も逃げ、ただ一人残された貶める者を見据え、零は詠唱を始める。
「邪神タィラリスは言いました『汝が均したい場所を均すが良い』と」
「きっ」
 悲鳴も途中で押し潰し不可視の重圧は貶める者へと襲いかかったのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

鍋島・小百合子
POW重視
他の猟兵との連携可

現地の海賊衆と協力、か
島を守る姿勢を己の行動で示せねばの

現地にて敵将と対峙
我が薙刀の武技(なぎ払い、乱れ撃ち、咄嗟の一撃、切り込み併用、以下壱)にて挨拶しつつその恥を晒せと言わんばかりのいやらしい服装について鋭く指摘する(挑発)
海賊衆に媚びる娼婦か?貴様は
敵将がこちらに恥ずかしく淫らな衣装を出してくれば恥ずかしさ耐性で持ち堪えつつ鎧砕きの一撃(壱併用)で斬り捨て御免
こんな装いでわらわの士気を挫けるか!
その後も戦いを続けつつUC「即興足軽兵招集」発動
海賊衆に向けて演説し同調した彼らに槍や弓を与える
「守るべき場所を自ら守れんでなんとする!なればわらわと共に戦おうぞ!」


ニィナ・アンエノン
つまりにぃなちゃんに変身して恥ずかしい服着てくるって事?
これは海賊さん達に協力してもらって、猟兵は社会的な死なんかに負けないって事を見せてあげなきゃね☆

そんな訳で敵が変身したらにぃなちゃんも対抗して色々着替えちゃうぞ☆
バニーでもチャイナでも海賊水着でもケモミミメイドでも何でもござれ!
奇行で攻めて来たらこっちは【ダンス】や【歌唱】、【楽器演奏】で対抗!
ギャラリーを【誘惑】する様な【パフォーマンス】も大事だよね☆
そんで何かする度に海賊さん達には両方を絶賛してもらえば社会的にも問題なしって事!
その状況に焦れて敵が直接襲ってきたら、こっちもユーベルコードで変身!
プロレスでもしちゃおうかな☆



「ぐ、ぎ、ぎぎ……」
 槍のメガリスを杖代わりにして不可視の重圧を生き延びた貶める者が身を起こし、立ち上がろうとする。
「つまりにぃなちゃんに変身して恥ずかしい服着てくるって事?」
 グリモア猟兵の説明思い出してニィナ・アンエノン(スチームライダー・f03174)が疑問の形で口に出した言葉の答えは、直前の味方の戦いの中に転がっていた。こう、妨害されてほぼ成果なしの形で貶める者は終始ツッコミをさせられていた気もするが、それはそれである。
「これは海賊さん達に協力してもらって、猟兵は社会的な死なんかに負けないって事を見せてあげなきゃね☆」
 ニィナがそう結論を出した時、現地協力者と力を合わせることについて考えていた人物がもう一人。
「現地の海賊衆と協力、か。島を守る姿勢を己の行動で示せねばの」
 ちらりとまだコンキスタドールが自身に気づいていないのを確認すると、大砲の側の海賊に歩み寄って鍋島・小百合子(朱舞の女丈夫・f04799)はただ島の防衛に協力する旨を伝え、平らにならされた浜へと向かう。
「っ、新手ですヨ?!」
 武器を手に近寄ってくれば、他の猟兵からの攻撃を受けている貶める者にとってその目的は言わずもがな。
「せぇいっ!」
「うぐっ」
 まして、挨拶代わりに薙ぎ払うような薙刀の一撃が迫ってきたところで理解が及ばない筈もない。
「あぶ」
「まだじゃ!」
 メガリスでもある槍の柄で小百合子の一撃を受け止めた、貶める者がそう思った時には砂になぎなたを突き刺し、小百合子はいつの間にか弓に矢をつがえていて。
「ちょ、わ、っと、こん」
「させんっ!」
 滅茶苦茶に放たれる矢を槍で払いのけ、時には躱し何とかしのいだかと思えば、反撃に転じようとした貶める者をとっさに砂に刺した薙刀を手にとっさの一撃が牽制し。
「……流石に『七大海嘯』麾下の精鋭だけのことはあるか。じゃが、なんじゃそのその恥を晒せと言わんばかりの出で立ちは! 海賊衆に媚びる娼婦か? 貴様は」
「っ、あんな実力が残念そうな人たちになんで媚びなきゃいけないですか!」
 小百合子の衣服への挑発めいた指摘は別の角度で貶める者のプライドを傷つけたらしい。
「「あ゛あぁ?!」」
 もっとも、貶める者の反論は飛び火して海賊たちをキレさせた様でもあったが、これに貶める者は気づいた様子もなく。
「ワタシを甘く見た報い、今から叩き伏せてコレに着替えさせてやるですヨ!」
 宣言とともに召喚したのは衣装と言うか、ほぼ紐で。
「こんな装いでわらわの士気を挫けるか! そもそも衣装ですらないわ!」
 すかさずそれ目掛けて小百合子が薙刀を振るえば、ぐにんと伸びた紐のようなナニカは両断を免れ。
「っ、引けば延びる素材とは」
「ふっ、貰ったで――」
 貶める者が勝利を確信した時だった。
「にぃなちゃんを忘れるなんて酷くない?」
「あっ」
 小百合子に気を取られすぎてノーマークになっていたニィナが気づけばもう貶める者の近くまで来ており。
「くっ」
 苦し紛れに振るった槍のメガリスがニィナを掠め。
「しめたですヨ!」
 貶める者の肉体はニィナそっくりのモノへと変貌してゆく。
「無理やり着せられないならワタシが着ればいい、さあ、恥ずかしさに悶えるがいいですヨ!」
 これ以上ないドヤ顔で貶める者はそう宣告し。
「じゃあ、にぃなちゃんも対抗して色々着替えちゃうぞ☆」
「は?」
 返ってきた反応に目を点にすると。
「すいません、着替えられそうなところってあるかな?」
「お、おぅ、あそこなら」
 さっきまでブチ切れていた海賊を質問で困惑させて、示された木々の影に引っ込んだ。
「え、えーと……」
 予想外の反応だったのだろう。困惑する貶める者であったが。
「さて」
「じゃ、今のうちにちょっとばかり落とし前をつけておくか」
 薙刀を鳴らす小百合子と据わった目で大砲を向ける海賊の皆さん。
「じゃな。今こそ戦うとき、守るべき場所を自ら守れんでなんとする! なればわらわと共に戦おうぞ!」
 ちゃっかり小百合子は演説を行うことで海賊たちの強化まで行い。
「えっ、ええ?! ちょ、待つですヨ?! 話せばわか、みぎゃああああっ」
 始まる集中攻撃にコンキスタドールの悲鳴が浜に響いた。
「あれ? もう始まってた?」
 そして、ニィナが着替えを終えて戻ってきた時には割とズタボロにされた貶める者の姿があって。
「う、うう……」
「そんなにズタボロになるまでいろいろしたんだ、だけどにぃなちゃんも負けないよ!」
「ぐ、むしろ何もさせてもらってないというかアナタも話を聞くですヨ?! このっ」
 対抗すべく歌って踊って、海賊さん達に声援を送って賞賛してもらうべくアピールまで始める中、貶める者はまた叫ぶと、無視するなら実力行使とばかりにニィナへ襲い掛かり。
「えーっと、今度はそういう勝負? なら、こっちも変身!」
 首を傾げたニィナは骸魂と合体し、オブリビオン化してガッと貶める者の腕を掴む。
「へ?」
「プロレスでもしちゃおうかな☆」
「いや待って、プロレス勝負を申し込んだわけじゃな、やめ、ア゛ーッ!」
 海賊たちの声援を浴びつつ睡魔に負けてしまうまでニィナはコンキスタドールへ延々プロレス技をかけ続けるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
『普通』の定義は基準次第で変わりますからねぇ。
取り敢えず、頑張ってみますぅ。

海賊さんに『戦場となる砂浜を狙い易い射撃地点』を尋ねましょう。
私はその中の一箇所に配置、他の場所から支援射撃をお願いし、『海賊さん達』の砲撃で意識を分散させ『FRS』『FSS』で共に[砲撃]しますねぇ。
この状況で『有効な衣装』は『対射撃防御』『集中を乱すえっちぃ衣装』等でしょうから、相手が召喚した直後を狙って【耀衣舞】を使用、『FBS』で浮遊しつつ『祭器』全てを強化に回し、通っている射線を利用して『光速突撃』、後は『刀』で接近戦ですねぇ。

『えっちぃ衣装』を着せられたら[恥ずかしさ耐性]で何とか?


日月・獏ノ進
普通の海賊の力を借り、普通じゃない露出狂を倒す。
文章の違和感が凄いという。

地元の海賊なら戦う場所の風とかは読めますよね?
普通の海賊なら帆船でしょうし。
やってもらうのは下着召喚からの風上からの火を焚いての煙幕、
僕も【改造消火器】で【目潰し】と行きますかね。
けしかけようにも相手が見えなければどうしようもですからね。とっとと海賊さんとの風上からの銃殺刑で下着は破壊しちゃいましょう。

後は急接近し槍を奪おうとするフリをして【呪の反転の計】。姿を奪ったら「逆に奪われる気持ちはどうですか?」と挑発したり周りを誘惑して相手を辱めようとする。自分が好きでやるのは良くても客観視させられるのは辛いですよね。本当に


草野・千秋
海賊が拠点にしてる『ごく普通の島』とは?
あっ、ある意味普通の島だったからこそ敵の目を欺けたのかもしれませんね
そこに目をつけるとはやっぱり海の世界の海賊さんですね(うんうん頷き)

敵はなんというか……どこかのどなたかに似てる気もしますが油断は禁物、これは戦争です、引き締めてかかりましょう
海賊さん達、ここに大砲は?
みなさんでせーのってたくさん撃てば敵の注意を引けるかもです
はい、みなさん一斉砲撃!
砲撃がたくさんあれば文字通り敵を煙に巻けるでしょう
そこの不意をつくのです
戦闘知識とサイバーアイの視力で戦場を見渡し敵を視認
煙の中から現れ接近戦に持ち込みUCと勇気と怪力で殴る蹴る



「海賊が拠点にしてる『ごく普通の島』とは?」
 島に降り立った草野・千秋(断罪戦士ダムナーティオー・f01504)は、首を傾げた。
「普通の海賊の力を借り、普通じゃない露出狂を倒す……文章の違和感が凄いという」
 そう口にした日月・獏ノ進(陽気な奇策士・f00422)でなくても引っ掛かりを覚えてしまう状況というか、なんと言うか。
「あっ、ある意味普通の島だったからこそ敵の目を欺けたのかもしれませんね」
 ポンと掌を打ち鳴らし顔をあげた千秋は自己解決に至って。
「そこに目をつけるとはやっぱり海の世界の海賊さんですね」
「『普通』の定義は基準次第で変わりますからねぇ」
 自身の言へしきりに頷く姿を一瞥した夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)はそうコメントし。
「取り敢えず、頑張ってみますぅ」
 と大砲の側にいる海賊のところへ近寄ってゆく。
「どうした、嬢ちゃん?」
「そのぅ――」
 るこるの尋ねたのは、既に戦場となっている砂浜を狙い易い射撃地点。
「なら、ここだな。というか、ここらの堤防一帯は砂浜より高くなってるから狙いやすいだろうぜ」
 対象が猟兵に密着されてプロレス技をかけられていたがために、砲撃を一時中断していた海賊の男は地面をさしてから堤防をなぞるように腕を振って示し。
「地元の海賊なら戦う場所の風とかは読めますよね?」
 同刻、獏ノ進もまた別の海賊に質問をぶつけていた。
「あ、ああ」
「でしたら――」
 首を縦に振った海賊に獏ノ進は協力を要請し。
「うう、ひどい目にあったのですヨ」
「なんというか……どこかのどなたかに似てる気もしますが」
 極められた関節が傷むのかもう一方の手で触れながらよろめくコンキスタドールの姿を目にとめた千秋は、どことなく微妙そうな表情をするも油断は禁物とすぐに表情を引き締める。
「これは戦争ですし」
 加えて相手はああ見えて『七大海嘯』麾下の精鋭なのだ。
「海賊さん達、ここに大砲は?」
 すぐさま振り返った千秋は質問し。海賊は無言で自分の真ん前の大砲を指さし。
「他には?」
「この堤防に何門か。ほら、あっちにもこっちにも仲間が立ってるだろ?」
「でしたら、みなさんでせーのってたくさん撃てば敵の注意を引けるかもです」
「なるほどな、だったら」
 短い話し合いの後、千秋は海賊たちの元を後にし。
「って、いつの間にか新手が居るですヨ?!」
「はい、みなさん一斉砲撃!」
 自身に貶める者が気づいたのを見るや、千秋は海賊たちに合図を送っていた。
「へ?」
 千秋の合図の意味を理解しかねたコンキスタドールへ複数方向から砲弾が飛来し、それに混じる形で両腕の固定砲台と周囲に浮遊する、8枚の小型ビームシールドの砲門からるこるの行った砲撃も貶める者に襲い掛かった。
「みぎゃああっ」
 あがる悲鳴と吹き飛ぶ砂、更にどこからか風に乗ってコンキスタドールの方へと煙が流れてゆき。獏ノ進も改造消火器を貶める者めがけて吹きかけ。
「げふっ、げふっ、なん、げふっ」
「これで文字通り煙に巻ける筈」
 視界を封じる、その一点において千秋と獏ノ進の考えていたことは近しく。
「うう、それなら、行くですヨ!」
「やっぱりそう来ましたか、ですが」
 煙の中から紐の生えた女性用下着が複数飛び出してくるも、獏ノ進の突撃銃が一枚を撃ち落としたかと思えば、これに海賊の砲撃が続き、下着が砲撃を躱そうとしたところを獏ノ進が銃弾で仕留めてゆく。
「なっ」
 貶める者からすれば想定外、そしてあっさり下着を無力化され愕然として晒した隙を突き、急接近する者が居た。
「生憎と僕のサイバーアイなら」
 煙が晴れずとも敵の視認は可能と煙を突っ切って千秋が肉薄し。
「喜びの島などでははない……骸の海へ……!」
「がふっ」
「お前を!」
「おそぼっ」
 殴り飛ばした貶める者へダムナーティオーキックを見舞い、吹っ飛ばされるコンキスタドールを今度は獏ノ進が追いすがり。
「貰いましたよ」
「っ、そうっぐ、は、させ」
 槍のメガリスに伸びてくる獏ノ進の手から砂に身体を打ち付け、跳ね転がりながらも己が武器を貶める者は守ろうとするも、それはフェイクで。
「僕に貴方をくれませんか?」
 獏ノ進は呪いを反転させる事で姿を貶める者そっくりに変え。
「逆に奪われる気持ちはどうですか?」
「な」
「自分が好きでやるのは良くても客観視させられるのは辛いですよね。本当に」
 挑発的に言った上、驚き目を見張る貶める者の前で海賊たちへ向き直る。
「ちょっ、待つですヨ?! 何を゛」
 するつもり、と貶める者は問うことが出来なかった。
「大いなる豊饒の女神の象徴せし欠片、その衣を纏いて舞を捧げましょう」
 そう詠唱を終えるや、光速に達したるこるの突進が貶める者を撥ね飛ばしたのだ。言葉の途中で身体をくの字に折ったコンキスタドールは後退というか放物線を描いと飛ぶと、海に落ちて水柱をあげたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ジェムス・ゴールドシップ
ふむ…面倒なタイプだな
…海賊の協力を得るためにもまず対話

と思ったがむしろ海賊がやる気満々な気がしてならんのだが
取りあえずラスボス変身で威圧感ある姿に変身した後


…海賊どもにこっちのいう事聞いたらあのオブリビオンよりもいい人材紹介するぞと海賊たちの願望をかなえてやる方針で

まぁそもそもあのオブリビオン女性っぽいけど元の姿の男だしな
其込みでも肖像権込みでもありゃ存在しちゃあアカンから倒さんとな

でも商品にはなりそうなので資料としてデータに残しておくか



「ふむ……面倒なタイプですね」
 説明を聞いた時、ジェムス・ゴールドシップ(経済界のラスボス(多分)・f32116)がそう唸った相手は、手負いの身体で再上陸を果たすべく砂浜目掛けて盛大に水をかき、泳いでいた。
「……海賊の協力を得るためにも、まず対話を」
 無表情のまま、くるりと大砲のある堤防の方へジェムスが振り返ると。
「まだ生きてやがったのか」
 再度砲撃すべく砲口をコンキスタドールに向ける海賊が居て、対話するまでもなくやる気満々に見える様に何とも言えない気持ちを抱きつつ、ただジェムスは変身する。
「うおっ?!」
「もし、こっちのいう事聞くというなら、あのオブリビオンよりもいい人材紹介するぞ」
 急に身長が倍ほどの大きさになったことで驚いた海賊へジェムスは提案し。
「あれ、より……」
 提案された海賊の視線は、濡れそぼって海から上がってくる貶める者の豊満な身体へ向いた。ごく普通の海賊であったとしてもそこは男。普通なればこそ、スタイルのいい異性が嫌いなはずはない。
「おし、乗ったぜ!」
 数秒ほど貶める者を凝視してからすぐ頷いた辺り割とチョロい海賊ではあるが、これにでは頼むぞと返してジェムスも貶める者の方を見る。
「まぁ、そもそもあのオブリビオンは女性っぽいけど元の姿の男だしな」
 とは声に出さず胸中で漏らすも、一部猟兵もグリモア猟兵の少年と混同したりしているのであれだが、貶める者の素の性別は女性である。
「……其込みでも、肖像権込みでも、ありゃ存在しちゃあアカンから――」
 倒さんとなと続けたジェムスは準備はいいかと海賊に問い。
「おう、いいぜ」
「……そうか。なら、頼む」
 砲撃が開始されたのはこの直後。
「ちょ、また、です、ヨ?!」
 飛来する砲弾にかかりきりになった貶める者へジェムスは身長が倍になった巨体のままで近寄り。
「でも商品にはなりそうなので、資料としてデータに残しておきますか」
 一つ独言を残し、腕を振り上げ。
「へ? しゃべっ」
 ようやくジェムスへ気づき顔をあげたコンキスタドールを叩き伏せたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

緋神・美麗
またフェリクスさん闇落ちしたのねぇ。闇落ちしちゃったら全力で叩きのめして元に戻さないとね。
「フェリクスさん、それが性騎士としての真の姿なのね。まさに性騎士と呼ぶにふさわしい格好ねぇ」
フェリクスさんを元に戻すべく所持技能フル活用の全力全開でUCを使用する
海賊たちにも支援砲撃をしてもらったり、砲撃に有利な位置を教えてもらったりして戦況を有利に運ぼうとする
「キッツい一撃あげるから正気に戻りなさいな」


カシム・ディーン
フェリクスもといソウルブラザーが出した依頼ですからね
これは素敵な予感です(むふー

海賊についてもどういう戦い方が得意か確認

後は戦うだけって

フェリクスじゃないですか
何て素敵な体に
まさか女体化変身能力を得るとは
素晴らしきせいきしっぷりです!(ぺかー

【情報収集・視力・戦闘知識】
しっかりと相手の姿をたぷりと見据えて堪能
ついでに動きの癖とか戦い方の把握

【念動力・武器受け】
でダメージ軽減しますが…
ってなんつー姿に…(げぇっ

UC発動
肉体的精神的負傷で超強化!
お前ふざけんなー!
せめて美女になれよー!
【属性攻撃・スナイパー】
離れれば火炎弾を撃ち込み
接近して
【切断・二回攻撃・盗み・盗み攻撃】
衣装と生命力を強奪!!



「フェリクスもといソウルブラザーが出した依頼ですからね」
 一言で言うなら、迷いなどないということか。
「これは素敵な予感です」
 島の土を踏みしめたカシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)は、むふーと期待に胸を膨らませて息を吐き。
「時に、あなた方はどのような戦い方が得意ですか?」
「俺ら、か? 大砲の砲撃で支援もするが、武器を使った白兵戦もそこそこ行けるぜ? 獲物はそれぞれ違うけどな」
 くるっと振り向いたカシムへ問いかけられた海賊は面を喰らいつつも素直に答え。
「わかりました。では、後は戦うだけ――」
 聞くべきことは聞き終えたとばかりに砂浜の方に向き直れば、呻きつつ身を起こす人影が一つ。
「って、フェリクスじゃないですか」
 グリモア猟兵とコンキスタドールを混同する猟兵はどうやらここにも一人居たらしく。
「またフェリクスさん闇堕ちしたのねぇ」
 いや、緋神・美麗(白翼極光砲・f01866)を含めて二人追加だろうか。
「だからフェリクスって誰ですヨ?! はっ、いつの間にか新手が!!」
 前にも言われたためかほぼ反射でツッコミを入れてからカシムと美麗へ気づいた貶める者は慌てて槍のメガリスを構え。
「フェリクスさん、それが性騎士としての真の姿なのね。まさに性騎士と呼ぶにふさわしい格好ねぇ」
「何て素敵な体に……まさか女体化変身能力を得るとは、素晴らしきせいきしっぷりです!」
 美麗の言葉を真に受けたのか、ちょっと震えつつカシムはぺかーと輝かんがばかりの表情で貶める者をというかグリモア猟兵を賞賛する、人違いで。
「しかし、これは戦うためにもきっちりしっかりと相手の姿をたぷりと見据、ではなくて、観察せねばなりませんね」
「闇堕ちしちゃったら全力で叩きのめして元に戻さないとね」
「っ、なんだか寒気が……って、闇堕ちって何ですヨ?!」
 もちろん貶める者もこれには黙っていないというか、表情だけは真剣なままのカシムに舐める様に肢体を見られて身震いしたり勘違いそのままに言葉を続ける美麗へツッコんだりするも。
「行くぞ、撃てぇっ!」
「ちょ、わ、うわっ」
 堤防の上にある大砲が火を噴いて飛んでくる砲弾にもうツッコミどころではなく。
「ぐっ、また砲撃ですヨ……だったら――」
「へ?」
 いや、砲撃に遭いつつも尚、貶める者は槍のメガリスを手に攻撃を敢行した、コンキスタドールの身体を眺めるのに夢中もとい敵の動きを把握するため観察を続けていたカシムへ。
「おっと」
「やったですヨ!」
 繰り出された一撃は、カシムがとっさに武器で受けることで槍の穂先が浅く肌を掠めるにとどまったが、快哉を叫んだ貶める者はカシムそっくりの姿へ変わり始め。
「ってなんつー姿に……」
 苦いモノでも呑み込んだような顔をカシムがするが、それもそのはず。肉体はカシムそっくりになったとしても着用していたきわどい衣装はそのままだったからだ。
「カシムさんは闇堕ちしても性別はそのままなのね」
「闇堕ちじゃありませんよ! というか、お前ふざけんなー! せめて美女になれよー!」
 美麗から向けられた視線に叫んでから、当人にとってはまっとうな怒りを爆発させたカシムは狂える竜のオーラで全身を覆い。
「ふふふ、アナタと同じ姿なら誤射が怖くて砲撃はもう来ない、ワタシの勝へぶっ?! べっ?!」
 勝ち誇る貶める者へ立て続けに二回、斬撃を刻むと貶める者のきわどい衣装を握り締めながら駆け抜ける。
「ううっ、女体のままだったら……何が悲しくて自分から服を剝ぎ取らなきゃいけなかったんだー!」
 慟哭が砂浜に響き。
「嫌なら取らなきゃよかったんで」
「キッツい一撃あげるから正気に戻りなさいな」
「え?」
 カシムにツッコもうとした貶める者は美麗の声に振り返って見た、電磁加速して射出された巨大な鉄塊が自身に迫って来る姿を。
「みぎゃあああああっ!」
 断末魔とともに砂が舞い上がり。ぱたりと倒れたカシムもどきもといコンキスタドールはそのまま骸の海へと還っていったのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年02月07日


挿絵イラスト